JP2015148496A - 施工調査装置および施工調査方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】太陽光発電所などの予定地である施工対象領域に対し、迅速な調査結果を得ることができる施工調査装置を提供する。
【解決手段】施工調査装置10は、車体14に、予め設定された施工対象領域を自律走行させる自律走行制御部11と、自律走行する地面に波動を放射すると共に放射された波動の反射波を受信するアンテナ部15を備え、受信した波動の反射波に基づいて、予め設定された施工対象領域内の埋設物または地質境界を探査する探査調査部12と、施工対象領域内の予め設定された施工箇所が、探査調査部12の調査結果に基づいて、施工に適する位置であるか否かを判定し、判定結果(例えば、杭伏図修正情報55)を記憶部50に記憶する施工可否判定部57と、施工可否判定部57が施工に適する位置であると判定した場合に、地面に施工位置をマーキングするマーキング部63と、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、太陽光発電所などの予定地に対し、施工前の現場調査に用いる施工調査装置および施工調査方法に関する。
近年、地球規模での異常気象が問題となり、この異常気象の原因は温暖化現象であると考えられている。そのため、温暖化現象の主原因である環境負荷の多い石油に代わり、環境負荷が少なく地球に優しい新エネルギが注目されている。その中で特に現実的に利用されているもののひとつが、太陽光発電である。
メガソーラーは、出力1メガワット(1000キロワット)以上の大規模な太陽光発電であり、発電所建設には広大な用地を必要とする。一般に、大規模な太陽光発電所は、太陽光パネルを架台に設置する方式をとっている。太陽光発電所の架台の種類には、コンクリート基礎上に鋼材を用いた架台を設置する方法と、直接地面に杭を打ち込む杭基礎工法がある。前者は、コンクリート基礎を用いるため、場所によっては大量のコンクリートを使用するため費用と時間を要する。後者は地盤により、問題ない地耐力を得られれば施工が可能であり、コストも少なくてすむ利点がある。いずれにしても、太陽光発電所の計画時には、広大な用地の詳細な地盤調査データ、地下の埋設物の有無などの情報が必要である。
地下の埋設物には、例えば、水道管、ガス管、電線ケーブルなどがある。埋設物の探査を非掘削的に行う埋設物探査装置の例として、本願出願人は、埋設物の探査をレーダ方式によって非掘削的に行うレーダ装置を提案している(特許文献1,2参照)。
また、公道を走る車両に、複数のアンテナ体と、アンテナ体からそれぞれ得られた受信情報を総括して処理する情報処理手段を有するレーダ探査装置も開示されている(例えば、特許文献3参照)。
特開2003−090806号公報 特開2011−002422号公報 特開2004−138398号公報
しかしながら、特許文献3に係る装置では、公道の地下の埋設物探査を対象としており、例えば、太陽光発電所の用地における杭打ち場所に適するか否かの判断などは開示されていない。また、地下の埋設物の探索に、車両の搭乗者が必要である。
太陽光発電所の広大な用地の調査では、これまで、杭基礎工法において杭打ち場所に適するか否かを含め、調査期間が数ヶ月も要する場合もあり、迅速な調査装置が望まれていた。
本発明は、前記の課題を解決するための発明であって、太陽光発電所などの予定地である施工対象領域に対し、迅速な調査結果を得ることができる施工調査装置および施工調査方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明の施工調査装置は、車体に、予め設定された施工対象領域を自律走行させる自律走行制御部と、自律走行する地面に波動を放射すると共に放射された波動の反射波を受信するアンテナ部を備え、受信した波動の反射波に基づいて、予め設定された施工対象領域の埋設物または地質境界を探査する探査調査部と、施工対象領域内の予め設定された施工箇所が、探査調査部の調査結果に基づいて、施工に適する位置であるか否かを判定し、判定結果(例えば、杭伏図修正情報55)を記憶部に記憶する施工可否判定部と、施工可否判定部が施工に適する位置であると判定した場合に、地面に施工位置をマーキングするマーキング部と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、太陽光発電所などの予定地である施工対象領域に対し、迅速な調査結果を得ることができる。
本発明に係る実施形態の太陽光設備の施工調査装置を示す機能ブロック図である。 太陽光設備の施工調査装置のアンテナ部の地面側から見た概観図である。 太陽光アレイ架台および杭を示す構成図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。 太陽光アレイ架台の設置位置を示す計画図である。 施工調査装置の処理を示すフローチャートである。 巡回経路のX−Yデータの例を示す説明図である。 決定された巡回経路を示す説明図である。 施工調査結果のマーキング例を示す出力図である。 施工調査結果に基づく太陽光アレイ架台の配置例を示す修正計画図である。 施工調査結果の画面出力例を示す説明図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明に係る実施形態の太陽光設備の施工調査装置を示す機能ブロック図である。図2は、太陽光設備の施工調査装置のアンテナ部の地面側から見た概観図である。施工調査装置10は、施工予定地である予め設定された施工対象領域を自律走行する自律走行機能、埋設物BOや地層境界の位置の探査調査機能、施工対象領域内の予め設定された施工箇所の施工可否判定機能、施工可否のマーキング機能を有する。なお、単に埋設物と記載しているところは地層構造探査における地層境界も含んでいる。
本実施形態において、施工対象領域は、複数の太陽光パネルを配置する太陽光発電所予定地(図4参照)であり、施工箇所は、太陽光パネルの設置用架台(図3参照)の杭箇所である。
〔施工調査装置10の概要〕
施工調査装置10は、図1に示すように、車体14に、予め設定された施工対象領域を自律走行させる自律走行制御部11と、自律走行する地面に電磁波や音波(以下、これらを称して“波動”と呼ぶ)を放射すると共に放射された波動の反射波を受信するアンテナ部15を備え、受信した波動の反射波に基づいて、予め設定された施工対象領域の埋設物BOや地質境界を探査する探査調査部12と、施工対象領域内の予め設定された施工箇所が、探査調査部12の調査結果に基づいて、施工に適する位置であるか否かを判定し、判定結果(例えば、杭伏図修正情報55)を記憶部50に記憶する施工可否判定部57と、施工可否判定部57が施工に適する位置であると判定した場合に、マーキング制御部59で制御される地面に施工位置をマーキングするマーキング部63と、入出力部13とを備えている。入出力部13は、入出力制御部41、タッチパネル43(表示部)、通信部61を備えている。
施工調査装置10の車体14の下側隅部には、4つの車輪WHが回転自在および操舵自在に設けられている。4つの車輪WHのそれぞれの軸には、車輪WHを回転駆動するためのモータWH_Mが設けられている。施工調査装置10は、後記の自律走行制御部11による走行制御に従って自律走行可能に構成されている。
記憶部50には、施工対象領域の杭の位置情報、杭の打ち込みレベル(杭長さ)などの情報である杭伏図情報51、施工対象領域の地盤ボーリングデータである地盤調査情報53、施工可否判定部57の判定結果である杭伏図修正情報55、探査調査部12の調査結果である埋設物深度情報37および反射波情報39などを有している。杭伏図情報51および地盤調査情報53は、管理サーバ(図示せず)から通信部61を介して受信して予め記憶しておいてもよいし、タッチパネル43から入力し記憶部50に記憶させてもよい。
なお、地盤調査情報53には、地面を0とした時の地中の深さを表す標尺、異なる層毎の厚さを表す層厚、地面を0とし、地層が次の地層に変わった地点の深さを表す深度、柱状層毎の土質を表示する記号(模様)を表す柱状図、土質(地層)の種類を表す土質区分、地下水位の深さを表す孔内水位、その他(土の色、密度、記事(土質の解説))などが含まれている。
施工調査装置10の逐次回転制御部23や送受信制御部25などは、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などを備えた不図示のマイクロコンピュータ(以下、“マイコン”と省略する。)により構成される。マイコンは、ROMに記憶されているプログラムを読み出して実行し、各種機能部の制御を行うように動作する。
[自律走行制御部11]
自律走行制御部11は、図1に示すように、現在位置情報取得部29と、巡回経路決定部31と、誘導案内部33と、走行制御部35と、GPS(グローバル・ポジショニング・システム)45とを備えている。このうち、現在位置情報取得部29は、GPS45により測位された絶対座標系の現在位置に係る情報を取得する機能を有する。なお、現在位置情報取得部29は、GPS45によって測位された絶対座標系の現在位置に係る情報に加えて、または、代えて、車輪WHに設けた不図示のロータリーエンコーダ(距離センサ)により検出された移動距離に係る情報、および、不図示のジャイロ(姿勢センサ)により検出された車体14の姿勢に係る情報を用いて、現在位置に係る情報を取得するように構成してもよい。
巡回経路決定部31は、例えば操作者により設定される、施工対象領域の順路と、アンテナ部15の送受信特性とに基づいて、施工対象領域に存する埋設物BOをもれなく探査することを考慮して、アンテナ部15の送受信点に係る巡回経路を決定する役割を果たす。なお、アンテナ部15の送受信特性とは、ある送受信地点に留まった状態でアンテナ部15により波動の送受信を行った場合に、どの程度の範囲(例えば1平方メートルなど)の埋設物BOを探査できるかの指標を表す。このアンテナ部15の送受信特性は、マイコンのメモリに予め記憶されている。
具体的には、操作者がタッチパネル43に、杭伏図情報51を呼び出し、巡回順路を指示すると、入出力制御部41は、杭伏図情報51および設定巡回順路の情報を巡回経路決定部31に送信し、巡回経路決定部31は、後記する図7に示す点P1a→点P2a→・・・の位置情報を決定する。
誘導案内部33は、巡回経路決定部31で決定されたアンテナ部15の送受信点に係る巡回経路と、現在位置情報取得部29で取得されたアンテナ部15の現在位置に係る情報とに基づいて、アンテナ部15を次の送受信点に誘導案内する機能を有する。走行制御部35は、誘導案内部33の誘導案内機能を実行する機能部であり、アンテナ部15を次の送受信点に導くように、駆動モータ19の回転駆動力および車輪WHの操舵角を制御するようにはたらく。
[探査調査部12]
探査調査部12は、アンテナ部15、軸17、駆動モータ19、回転位置センサ21、逐次回転制御部23、送受信制御部25、埋設物探査部27とを備えている。探査調査部12の探査調査原理は次のとおりである。媒質(地面)に埋められた埋設物BOを狙って波動を放射すると、媒質(地面)と埋設物BOとの境界部分で波動の反射を生じる。この反射波を受信する。そして、波動の放射から受信に至るまでの往復時間を演算により求める。こうして求めた往復時間は、埋設物BOの存否および深度位置と相関がある。このため、前記のように求めた往復時間に基づいて、埋設物BOの存否および深度位置に係る探査を行う。
車体14の底部には、図2に示すように、円盤形状の基板に設けられた線状のアンテナ部15が、埋設物BOが埋められた媒質の表面に正対位置して設けられている。アンテナ部15の中央部は、媒質の表面に対して略直交する軸17を介して車体14側に回転自在に支持されている。アンテナ部15は、波動を放射する送信部15aと、送信部15aにより放射された波動を受信する受信部15bとを備える。アンテナ部15は、例えばダイポールアンテナからなる。かかるアンテナ部15は、例えば8の字形状の指向性を有する。
アンテナ部15を上方から吊り下げ支持する軸17には、図1に示すように、駆動モータ19が接続されている。この駆動モータ19の回転力は、軸17を介してアンテナ部15に伝達される。これにより、アンテナ部15は、媒質の表面に正対する状態を維持して回転移動するようになっている。駆動モータ19には、回転位置センサ21が設けられている。これにより、駆動モータ19の回転位置(例えば、駆動モータ19が原点位置にあるか否か)を検出することができる。
逐次回転制御部23は、駆動モータ19および回転位置センサ21に接続されている。逐次回転制御部23は、アンテナ部15に対し、第1の単位角度θ1(例えば30度などの適宜変更可能な角度値であり、好ましくは、360度のn(nは2以上の整数)分の1となる角度値である。以下、同じ。)に従う回転移動、および、その回転位置における所定時間の静止状態の維持を、アンテナ部15が略一回転(一回転に多少足りなくとも、本発明の効果を享受できるのであれば、そのような実施態様は本発明の技術的範囲の射程に入る。以下、同じ。)するまで複数回交互に繰り返し行わせるように動作する。要するに、アンテナ部15は、第1の単位角度θ1毎の逐次回転移動および静止(回転停止)を繰り返す。この第1の単位角度θ1に従うアンテナ部15の回転移動は、アンテナ部15の指向性に由来した不感エリアに存する埋設物BOをもれなく探査する目的で行われる。
なお、第1の単位角度θ1に従う回転移動に代えて、第1の単位角度θ1よりも小さい第2の単位角度θ2(例えば15度などの適宜変更可能な角度値であり、第1の単位角度θ1と同様に、好ましくは、360度のn(nは2以上の整数)分の1となる角度値である。以下、同じ。)に従う回転移動を、逐次回転制御部23に行わせる構成を採用してもよい。このような単位角度の微細化は、埋設物BOの存在確度が高い場合において、さらに高精度で埋設物BOの延出方向および深度位置を探査しようと試みる場合に有効な手順である。
送受信制御部25は、送信部15aによる波動の放射、および、受信部15bによる反射波の受信のそれぞれの送受信タイミングを制御する。なお、送受信制御部25は、後記する誘導案内部33により誘導案内された送受信点にアンテナ部15を置いた状態で、波動の放射および放射された波動の反射波の受信をアンテナ部15に行わせるように動作する。
埋設物探査部27は、アンテナ部15の受信部15bにより受信した波動の反射波に基づいて埋設物BOを探査する役割を果たす。なお、埋設物探査部27は、後記する反射波情報39の記憶内容を参照して、波動の反射波の強度のうち最大のものを抽出すると共に、該抽出された波動の反射波の強度のうち最大のものに関連づけられた往復時間に基づいて、埋設物BOの深度位置を探査するように動作する。
統括制御部(図示せず)は、埋設物深度情報37として、埋設物探査部27により探査された埋設物BOの深度位置に係る情報を、アンテナ部15の現在位置に係る情報に関連付けて記憶する機能を有する。具体的には、埋設物深度情報37は、埋設物BOの深度位置に係る情報を、GPS45から取得したアンテナ部15の絶対座標系の現在位置に係る情報(例えば、緯度・経度・高度の組み合わせ)に関連付けられている。ここで、絶対座標系による表現形式は、あるシステム間において相対座標系が同じかまたは異なるかにかかわらず適用可能である。これにより、埋設物BOの二次元分布(XY軸座標系)および深度位置(Z軸座標系)を含む有用性の高い情報を、異なる座標系を有するシステム間において共有することができる。
統括制御部は、反射波情報39として、アンテナ部15の回転移動量にそれぞれ対応する、波動の反射波の強度、並びに、波動の放射から波動の反射波の受信に至る往復時間を関連づけて記憶する役割を果たす。こうして記憶された情報は、埋設物BOの深度位置を高精度で求める際に参照される。その理由は以下のとおりである。つまり、波動の反射波の強度が大きい場合とは、埋設物BOを適確に捉えた場合である。そうすると、波動の反射波の強度が大きい場合の往復時間は、反射波の強度が小さい場合の往復時間と比べて、埋設物BOの深度をより忠実に反映していると考えられるからである。
[施工可否判定部57]
施工可否判定部57は、地盤調査情報53、埋設物深度情報37に基づいて、施工箇所が適すると判定した場合は、マーキング制御部59にマーキングの指令をするとともに、その判定結果を、杭伏図修正情報55に登録する。また、施工可否判定部57は、地盤調査情報53、埋設物深度情報37に基づいて、施工箇所が施工に適しない位置であると判定した場合に、所定の許容範囲内で施工に適する位置を調査し決定する。また、施工可否判定部57は、後記する杭箇所がペアで構成される場合、ペアで構成される杭の位置データ(ペアの杭位置、例えば、図7に示すP1aに対するP1b)に基づいて、前記施工位置を決定する。
施工可否判定部57は、具体的には、地盤調査情報53の地盤ボーリングデータから、例えば、杭打ちに適するN値の階層を特定し、特定されたN値の階層に埋設物があるか否か、杭伏図情報51の杭長さまでに埋設物があるか否かなどによって施工箇所が適すると判定する。なお、N値とは、標準貫入試験によって求められる地盤の強度などを求める試験結果(数値)である。
[マーキング制御部59]
マーキング制御部59は、施工可否判定部57の指令により、施工位置または修正された施工位置に達した場合に、マーキング部63にマーキング指令をする。もし修正された施工位置が進行方向より戻る場合には、誘導案内部33にその修正された施工位置まで戻り指令をしたのち、マーキング部63にマーキング指令をする。
マーキング部63は、施工対象領域が遊休土地などの土壌面であることを考慮し、石灰などの噴射方式によるものが望ましい。また、マーキング部63は、石灰に赤の着色顔料をまぜる構成にした場合、施工位置に適するとき石灰の白印、施工位置に適しないとき赤の着色顔料も噴射するとよい。あるいは、マーキング部63は、プラスチックくさび(例えば、ゴルフティー)を地面に打ち込む構成としてもよい。
[入出力制御部41]
入出力制御部41は、杭伏図情報51および杭伏図修正情報55(図10参照)の表示画面、巡回経路の表示画面、巡回経路の変更など変更画面などを、タッチパネル43の表示画面上に表示させる機能を有する。また、入出力制御部41は、管理サーバからの要求により、通信部61からの送受信制御も行う。
[太陽光設備および施工対象領域]
図3は、太陽光アレイ架台および杭を示す構成図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。図4は、太陽光アレイ架台70の設置位置を示す計画図である。複数の太陽光パネルを載置する太陽光アレイ架台70は、ベースレール74(74a、74b)上に、サポートレッグ73および斜めブレース72でパネルフレーム71を支持する構成である。ベースレール74は、例えば、2本の溝形鋼を組み合わせて構成されている。ベースレール74aには、7本の杭75aが等間隔に配置されている。同様に、ベースレール74bには、7本の杭75bが等間隔に配置されている。図3中GLは、グランドラインである。
太陽光パネル(太陽電池パネル、ソーラーパネル)は、太陽電池をいくつも並べて相互接続し、パネル状にしたものである。太陽光アレイ(太陽電池アレイ)は、1枚の太陽光パネルが発電できる電力は限られており、通常は太陽光パネルを複数枚並べて設置する。太陽光アレイ架台70などに据えつけられている太陽電池は、このアレイ単位の構成となっている。太陽電池アレイは十分な電力量を得ることができる単位であるが、太陽電池に搭載されている最大電力点追従制御装置(MPPT:Maximum Power Point Tracker)が太陽電池アレイの一部にのみ搭載されている場合、太陽電池アレイの一部が日陰に入ってしまうと十分な日照を得ている太陽電池アレイ全体も出力が抑えられてしまうという状況が生じる。そのため、太陽電池アレイを構成する個々の太陽電池パネルにMPPTが搭載される場合が主流である。
図4に示す計画図には、施工対象領域に7台の太陽光アレイ架台70を配置する計画となっている。図4中、太陽光アレイ架台70の配置基準は、基準点P0からX軸方向、Y軸方向の座標によって決められる。また、施工対象領域は、図4に示す7台の太陽光アレイ架台70ほか、基準点P0のX軸近辺までの予備の配置領域までが対象とされる。この際、従来技術では、各太陽光アレイ架台70の14本の杭(杭75aが7本、杭75bが7本)の杭打ち作業を行い、もし地盤が固ければ別の場所を削孔もしくは、工事が中断し、杭の配置位置の見直しが発生し多大なコストと時間を要していた。これに対し、本実施形態の施工調査装置10が、広大な用地である施工対象領域を、迅速に埋設物調査を実施することができる。以下、施工調査装置10の処理について説明する。
〔施工調査装置10の処理〕
図5は、施工調査装置の処理を示すフローチャートである。図6は、巡回経路のX−Yデータの例を示す説明図である。図7は、経路決定された経路を示す説明図である。施工調査装置10の電源がON(オン)されると、マイコンが起動して次のプログラムに係る処理が実行される。
ステップS11において、図5に示すように、施工調査装置10は、施工対象領域の設定処理を行う。この設定処理は、タッチパネル43を介して操作者により操作入力された施工対象領域の設定情報(具体的には、例えば所要の地域の地図データをタッチパネル43の表示画面上に表示させておき、所要の領域をタッチ操作することにより設定した情報)を用いて、または、マイコンのメモリに予め登録されている施工対象領域の設定情報を用いて行う。
ステップS12において、巡回経路決定部31は、ステップS11で設定された施工対象領域と、アンテナ部15の送受信特性とに基づいて、施工対象領域に存する埋設物BOをもれなく探査することを考慮して、アンテナ部15の送受信点に係る巡回経路を決定する。巡回経路のX−Yデータは、基準点P0からのX軸方向およびY軸方向の相対座標と、基準点P0の全体座標で管理される。図7は、図6の詳細な巡回経路を示しており、点P1a→P2a→P3a・・・・と、施工調査装置10が巡回する。点P1a〜P7aおよび点P1b〜P7bの14点は、前記した杭75の14本の配置と対応している。以下、例えば、点P1aを送受信点P1aという。
ステップS13において、誘導案内部33は、巡回経路決定部31で決定されたアンテナ部15の送受信点に係る巡回経路と、現在位置情報取得部29で取得されたアンテナ部15の絶対座標系の現在位置に係る情報とに基づいて、アンテナ部15を最初の送受信点P1a(図7参照)に誘導案内する。この誘導案内は、走行制御部35により実行に移される。すなわち、走行制御部35は、アンテナ部15を次の送受信点に導くように、駆動モータ19の回転駆動力および車輪WHの操舵角を制御する。これにより、アンテナ部15は、次の送受信点へと導かれる。
ステップS14において、現在位置情報取得部29は、GPS45により測位された絶対座標系の現在位置に係る情報を取得する。こうして取得された絶対座標系の現在位置に係る情報は、送受信制御部25、誘導案内部33などで参照され、埋設物深度情報37などに記憶される。
ステップS15において、逐次回転制御処理が実行される。逐次回転制御部23は、回転位置センサ21により検出された回転位置情報を参照して、駆動モータ19の回転位置が原点にあるか否かを調べる。駆動モータ19の回転位置が原点にない場合、逐次回転制御部23は、駆動モータ19の回転位置を原点に戻すように、駆動モータ19の回転動作を制御する。これにより、駆動モータ19の回転位置は、原点へと導かれる。送受信制御部25は、アンテナ部15に対し、第1の単位角度θ1に従う回転移動、および、その回転位置における所定時間の静止状態の維持を、アンテナ部15が略一回転するまで複数回交互に繰り返し行わせる。
詳細に説明すると、送受信制御部25は、振幅変調した複数種類の波動パターンを作成するとともに、こうして作成された複数種類の波動パターンを、振幅の小さいものから大きいものへと順番に、個々の波動パターン毎に時間間隔をおいて放射するように、アンテナ部15に対して動作指令を行う(以下、波動パターンの動作指令という)。この波動パターンの動作指令に従って、アンテナ部15の送信部15aは、振幅の小さいものから大きいものへと順番に、個々の波動パターン毎に時間間隔をおいて、それぞれの波動パターンを順次放射する。波動パターンの放射は、アンテナ部15が静止状態を維持している間に行われる。
送受信制御部25は、ひとつの波動パターンが放射される毎に、アンテナ部15に対し、その波動の反射波の受信に係る動作指令を行う。この動作指令に従って、アンテナ部15の受信部15bは、個々の波動パターン毎に所定の待機時間をおいて反射波の受信動作を行う。反射波の受信動作は、アンテナ部15が静止状態を維持している間に行われる。
こうして受信された波動の反射波に係る情報は、埋設物探査部27へと送られる。埋設物探査部27は、アンテナ部15の受信部15bにより受信した波動の反射波に基づいて埋設物BOを探査する。そして、埋設物探査部27は、アンテナ部15の受信部15bにより波動の反射波を受信したか否かを調べる。
調査の結果、波動の反射波を受信しない場合、埋設物探査部27は、次の波動の反射波の受信を待つ。一方、調査の結果、波動の反射波を受信した場合、統括制御部は、埋設物探査部27からの波動の反射波を受信した旨を受けて、反射波情報39として、アンテナ部15の回転移動量(この場合、アンテナ部15は初期位置である原点に位置づけられているため、その回転移動量は“0”である。)に対応する、波動の反射波の強度、並びに、波動の放射から波動の反射波の受信に至る往復時間を関連づけて記憶する。
埋設物探査部27は、反射波情報39の記憶内容を参照して、波動の反射波の強度のうち最大のものを抽出すると共に、該抽出された波動の反射波の強度のうち最大のものに関連づけられた波動の往復時間に基づいて、埋設物BOの深度位置を演算により求める。
統括制御部は、埋設物探査部27からの埋設物BOの深度位置に係る演算結果を受けて、埋設物深度情報37として、埋設物探査部27により探査された埋設物BOの深度位置に係る情報を、GPS45から取得したアンテナ部15の絶対座標系の現在位置に係る情報に関連付けて記憶する。なお、最近では、DGPS(Differential GPS)と呼ばれる精度の高い測位システムが登場している。このような高精度の測位システムを用いる場合には、GPS45の設置位置とアンテナ部15の設置位置との間の相対的な位置ずれが問題となる。そこで、GPS45とアンテナ部15を結ぶ差分ベクトルを求めて、この差分ベクトルを用いて両者間の位置ずれを補正すればよい。
逐次回転制御部23は、第1の単位角度θ1(例えば30度などの適宜変更可能な角度値)に従う回転移動をアンテナ部15に行わせる動作指令を行う。これを受けて駆動モータ19は、アンテナ部15を第1の単位角度θ1だけ回転移動させる。逐次回転制御部23は、回転位置センサ21により検出された駆動モータ19の回転位置情報を参照して、アンテナ部15が一回転したか否かを調べる。アンテナ部15がまだ一回転していない場合、逐次回転制御部23は、前記した波動パターンの動作指令の処理に戻り、以下の処理を繰り返し実行させる。ここで、アンテナ部15がまだ一回転していない場合とは、第1の単位角度θ1(30度)に従う回転移動と所定時間の静止に係るセット動作に関し、まだ12回の繰り返しが済んでいない場合を意味する。
一方、アンテナ部15が一回転した場合、逐次回転制御部23は、ステップS16以下の処理を実行させる。ここで、アンテナ部15が一回転した場合とは、第1の単位角度θ1(30度)に従う回転移動と所定時間の静止に係るセット動作に関し、12回の繰り返しが済んでいる場合を意味する。
ステップS16において、逐次回転制御部23からアンテナ部15が一回転した旨を受けて、誘導案内部33は、巡回経路決定部31で決定されたアンテナ部15の送受信点に係る巡回経路(図7のP1a、P2a、・・・参照)と、現在位置情報取得部29で取得されたアンテナ部15の絶対座標系の現在位置に係る情報とに基づいて、すべての巡回経路を回ったか否かを調べる。
すべての巡回経路をまだ回っていない場合(ステップS16,No)、誘導案内部33は、アンテナ部15を次の送受信点(この場合、第2の送受信点P2a)へと誘導案内し、ステップS21に進む。具体的には、例えば、走行制御部35のはたらきによって、第1の送受信点P1aに位置していた施工調査装置10を第2の送受信点P2aまで走行させる。ここで、すべての巡回経路をまだ回っていない場合とは、巡回経路決定部31で決定された送受信点での探査が未だ終了していない場合を意味する。一方、すべての巡回経路を回っている場合(ステップS16,Yes)、ステップS28に進む。
ステップS21において、施工可否判定部57は、第1の送受信点P1aがペアの杭75の座標点の位置(ペアの杭位置)であるか否かを判定する。ペアの杭位置とは、図3における杭75aに対する杭75bの位置をいう。太陽光アレイ架台70は、ペアの杭75aと杭75bを複数配置することにより支持されているので、ペアの杭位置は施工位置として重要なものとなっている。ペアの杭位置でなければ(ステップS21,No)、ステップS22に進み、ペアの杭位置であれば(ステップS21,Yes)、ステップS25に進む。
ステップS22において、施工可否判定部57は、地盤調査情報53、埋設物深度情報37に基づいて、施工箇所(施工位置)が施工に適するか否かを判定する。施工箇所が施工に適すると判定した場合(ステップS22、Yes)、ステップS24に進み、施工箇所が施工に適しないと判定した場合(ステップS22,No)、ステップS23に進む。
ステップS23において、施工可否判定部57は、所定の許容範囲(例えば、X座標方向に±300mm)内に、施工に適する杭位置があるか否かを判定する。許容範囲内に施工に適する杭位置がある場合(ステップS23,Yes)、ステップS24に進み、許容範囲内に施工に適する杭位置がない場合(ステップS23,No)、ステップS26に進む。
ステップS24において、施工可否判定部57は、マーキング制御部59にマーキングの指令をする。なお、図5に示す処理では、施工箇所が施工に適する場合に、マーキングを指令すると説明しているがこれに限定されるわけではない。施工箇所が施工に適しない場合にも、マーキングの指令をしてもよい。
一方、ステップS25において、施工可否判定部57は、地盤調査情報53、埋設物深度情報37に基づいて、ペアの杭位置の施工箇所が施工に適するか否かを判定する。施工箇所が施工に適すると判定した場合(ステップS25、Yes)、ステップS24に進み、施工箇所が施工に適しないと判定した場合(ステップS25,No)、ステップS26に進む。
ステップS26において、施工可否判定部57は、判定結果を、杭伏図修正情報55に登録する。
ステップS27において、誘導案内部33は、アンテナ部15を次の送受信点へと誘導案内した後、処理の流れをステップS14に戻す。
ステップS28において、統括制御部は、管理サーバに施工対象領域の調査結果(杭伏図修正情報55、埋設物深度情報37、反射波情報39)を送信し、一連の処理を終了する。
図8は、施工調査結果のマーキング例を示す出力図である。図8の例では、施工箇所が施工に適する位置である場合を○印として、施工箇所が施工に適しない位置である場合を×印として示している。実際には、マーキング部63が、石灰に赤の着色顔料をまぜる構成にした場合、○印が石灰の白印、×印が赤の着色顔料を含む混合印となる。
点P13aは、×印がマーキングされており、施工に適しない位置となっているが、点P13aの近傍に施工に適する位置が見出されている。この場合、点P13bは、当初の杭の予定位置であるが、その点P13bからずれた位置に○印がマーキングされている。これは、ペアの杭位置が考慮されているためである。同様に、点P9aには、×印がマーキングされ、点P9aの近傍に施工に適する位置が見出されている。この場合、点P9bは、当初の杭の予定位置であるが、その点P9bからずれた位置に○印がマーキングされている。
図9は、施工調査結果に基づく太陽光アレイ架台の配置例を示す修正計画図である。図9に示す修正計画図は、図4に示す計画図と比較して、太陽光アレイ架台70a〜70eの配置位置は同じ位置であるが、太陽光アレイ架台70fおよび70gは、配置位置が異なっている。具体的には、図9に示す太陽光アレイ架台70fおよび70gは、Y軸の負方向、X軸の負方向にずれた位置に配置されている。これは、図4に示した当初の太陽光アレイ架台70fの杭の施工箇所が複数点、施工位置として適切でないと判断されたためである。
なお、統括制御部は、図4に示す計画図を、管理サーバから通信部61を介して受信し、図4に示す計画図を修正して図9の修正計画図を作成したのち、記録部50に登録する。そののち、統括制御部は、操作者の要求があった際、タッチパネル43に修正計画図を表示してもよい。この場合に、統括制御部は、太陽光パネル架台70の発電容量と架台台数とに基づき、当初計画時の発電容量および調査結果後の修正計画時の割合(%表示)を表示することもできる。具体的には、太陽光パネル架台70が当初の計画図において10台設置予定のところ、修正計画図で9台に修正となった場合、当初計画時の発電容量の90%となる。
図10は、施工調査結果の画面出力例を示す説明図である。図10に示す画面出力例は、操作者が施工調査結果要求をした場合に、タッチパネル43に出力される例である。操作者は、×印をタップすると、子画面が出力されなぜ×印になっているかの情報(地層情報)が出力される。具体的に説明すると、子画面には、×印の地下2mの位置に埋設物があることがわかる。杭の長さが3mとすると、杭が埋設物にぶつかるため、施工可否判定部57が、施工位置に適しないと判定したためである。
本実施形態の施工調査装置10には、自律走行するX−Yの座標系に対し、Z方向の埋設物深度情報39および反射波情報39を有しているので、X−Z座標面でのデータおよび、X−Y座標面でのデータを、タッチパネル43に表示することができる。
〔本発明の実施形態に係る施工調査装置10の作用効果〕
以上説明したように、本発明の実施形態に係る施工調査装置10では、車体14に、予め設定された施工対象領域を自律走行させる自律走行制御部11と、自律走行する地面に波動を放射すると共に放射された波動の反射波を受信するアンテナ部15を備え、受信した波動の反射波に基づいて、埋設物または地質境界を探査する探査調査部12と、施工対象領域内の予め設定された施工箇所が、探査調査部12の調査結果に基づいて、施工に適する位置であるか否かを判定し、判定結果を記憶部50に記憶する施工可否判定部57と、施工可否判定部57が施工に適する位置であると判定した場合に、地面に施工位置をマーキングするマーキング部63と、を有する。
本発明の実施形態に係る施工調査装置10によれば、太陽光発電所などの広大な用地の施工対象領域において、迅速な調査結果を得ることができる。また、用地に対し、実際の施工箇所に対応する施工位置にマーキングを施すことができる。これにより、施工工期の短縮、あともどり作業の削減、人件費などの削減を図ることができる。
本実施形態の施工可否判定部57は、施工箇所が施工に適しない位置であると判定した場合に、所定の許容範囲内で施工に適する位置を調査する。これによれば、当初の施工計画に対し、修正施工計画を、操作者に提示することができる。これは、調査のあともどり作業などの削減に効果がある。
本実施形態の施工可否判定部57は、例えば、太陽光アレイ架台70の杭箇所がペアで構成される場合、ペアで構成される杭の位置データに基づいて、施工位置を決定する。これにより、的確な施工位置を、操作者に提示することができる。
本実施形態の施工調査装置10は、さらに、記憶部50に記憶されている判定結果を、表示部(例えば、タッチパネル43)に表示する入出力制御部41を有し、入出力制御部41は、表示部に表示された施工箇所の点が選択された場合、探査調査部12の調査結果に基づいた地質情報の子画面を表示する。これによれば、操作者は、現場において、迅速に施工位置の地質状態を知ることができる。
本実施形態の自律走行制御部11は、アンテナ部15の送受信特性に基づいて設定された施工対象領域内に、アンテナ部の送受信点に係る巡回経路を決定する巡回経路決定部31と、アンテナ部15の現在位置に係る情報を取得する現在位置情報取得部29と、巡回経路決定部で決定されたアンテナ部の送受信点に係る巡回経路と、現在位置情報取得部29で取得されたアンテナ部の現在位置に係る情報とに基づいて、アンテナ部15を次の送受信点に誘導案内する誘導案内部33と、を有する。これによれば、無人で広大な施工対象領域を迅速に走行することができ、人件費などのコスト低減を図ることができる。
本実施形態の探査調査部12は、誘導案内部33により誘導案内された次の送受信点にアンテナ部15を置いた状態で、波動の放射および放射された波動の反射波の受信をアンテナ部15に行わせる送受信制御部25と、指向性を有するアンテナ部15を、探査対象となる埋設物が埋められた媒質の表面に正対するように位置させると共に、媒質の表面に対して直交する軸に支持させてこの軸周りに回転自在に設け、アンテナ部15に対し、単位角度に従う回転移動および所定時間の静止状態の維持を、アンテナ部15が略一回転するまで複数回交互に繰り返し行わせる逐次回転制御部23と、受信した波動の反射波に基づいて埋設物または地質境界を探査する埋設物探査部27と、有し、送受信制御部25は、アンテナ部15が静止状態を維持している間、波動の放射および放射された波動の反射波の受信をアンテナ部15に行わせる。
本発明の実施形態に係る施工調査装置10によれば、設定した調査対象領域内の巡回経路に従う埋設物BOの探査と、アンテナ部15の逐次回転制御に従う埋設物BOの探査とを組み合わせて適用したので、埋設物BOをもれなく適確に探査することができるのに加えて、埋設物BOがどの方向に延在しているのかを把握することができる。
[その他の実施形態]
以上説明した実施形態は、本発明の具現化例を示したものである。従って、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されることがあってはならない。本発明はその要旨またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形態で実施することができるからである。
自律走行の例として、図7において、点P1a→P2a→P3a→P4a→P5a→P6a→P7a→P7b→P6b→P5b→P4b→P3b→P2b→P1bのように説明したが、これに限定されない。例えば、点P1a→P1b→P2b→P2a→P3a→P3b→P4b→P4a→P5a→P5b→P6b→P6a→P7a→P7bのように走行してもよい。これによれば、ペアの杭位置を迅速に決定することができる。
また、本実施形態に係る施工調査装置10において、アンテナ部15として、送信部15aおよび受信部15bを組み合わせたものを例示して説明した。これについて、本発明のアンテナ部15としては、送信部15aおよび受信部15bが一体であるか別体であるかを問わない。要するに、本発明のアンテナ部15としては、波動の送受信機能を有していればよい。従って、受信用のアンテナ部と送信用のアンテナ部とを、相互に近接して併設することによって構成したアンテナ部も、本発明の技術的範囲の射程に入ることはいうまでもない。
10 施工調査装置
11 自律走行制御部
12 探査調査部
13 入出力部
14 車体
15 アンテナ部
17 軸
23 逐次回転制御部
25 送受信制御部
27 埋設物探査部
29 現在位置情報取得部
31 巡回経路決定部
33 誘導案内部
35 走行制御部
37 埋設物深度情報
39 反射波情報
41 入出力制御部(入力制御部、出力制御部)
43 タッチパネル(表示部)
45 GPS
70 太陽光アレイ架台
75 杭
BO 埋設物
GL グランドライン

Claims (8)

  1. 車体に、
    予め設定された施工対象領域を自律走行させる自律走行制御部と、
    前記自律走行する地面に波動を放射すると共に前記放射された波動の反射波を受信するアンテナ部を備え、前記受信した波動の反射波に基づいて、埋設物または地質境界を探査する探査調査部と、
    前記施工対象領域内の予め設定された施工箇所が、前記探査調査部の調査結果に基づいて、施工に適する位置であるか否かを判定し、前記判定結果を記憶部に記憶する施工可否判定部と、
    前記施工可否判定部が施工に適する位置であると判定した場合に、前記地面に施工位置をマーキングするマーキング部と、を有する
    ことを特徴とする施工調査装置。
  2. 前記施工対象領域は、複数の太陽光パネルを配置する太陽光発電所予定地であり、
    前記施工箇所は、前記太陽光パネルの設置用架台の杭箇所である
    ことを特徴とする請求項1に記載の施工調査装置。
  3. 前記施工可否判定部は、前記施工箇所が施工に適しない位置であると判定した場合に、所定の許容範囲内で施工に適する位置を調査する
    ことを特徴とする請求項1に記載の施工調査装置。
  4. 前記施工可否判定部は、前記杭箇所がペアで構成される場合、
    前記ペアで構成される杭の位置データに基づいて、前記施工位置を決定する
    ことを特徴とする請求項2に記載の施工調査装置。
  5. 前記施工調査装置は、さらに、
    前記記憶部に記憶されている前記判定結果を、表示部に表示する入出力制御部を有し、
    前記入出力制御部は、前記表示部に表示された前記施工箇所の点が選択された場合、前記探査調査部の調査結果に基づいた地質情報の子画面を表示する
    ことを特徴とする請求項1に記載の施工調査装置。
  6. 前記自律走行制御部は、
    前記アンテナ部の送受信特性に基づいて前記設定された施工対象領域内に、前記アンテナ部の送受信点に係る巡回経路を決定する巡回経路決定部と、
    前記アンテナ部の現在位置に係る情報を取得する現在位置情報取得部と、
    前記巡回経路決定部で決定された前記アンテナ部の送受信点に係る巡回経路と、前記現在位置情報取得部で取得された前記アンテナ部の現在位置に係る情報とに基づいて、前記アンテナ部を次の送受信点に誘導案内する誘導案内部と、を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の施工調査装置。
  7. 前記探査調査部は、
    前記誘導案内部により誘導案内された前記次の送受信点に前記アンテナ部を置いた状態で、前記波動の放射および前記放射された波動の反射波の受信を前記アンテナ部に行わせる送受信制御部と、
    指向性を有する前記アンテナ部を、探査対象となる埋設物が埋められた媒質の表面に正対するように位置させると共に、前記媒質の表面に対して直交する軸に支持させてこの軸周りに回転自在に設け、前記アンテナ部に対し、前記単位角度に従う回転移動および所定時間の静止状態の維持を、前記アンテナ部が略一回転するまで複数回交互に繰り返し行わせる逐次回転制御部と、
    前記受信した波動の反射波に基づいて埋設物または地質境界を探査する埋設物探査部と、を有し、
    前記送受信制御部は、前記アンテナ部が前記静止状態を維持している間、前記波動の放射および前記放射された波動の反射波の受信を前記アンテナ部に行わせる
    ことを特徴とする請求項6に記載の施工調査装置。
  8. 車体に載置された自律走行制御部と、探査調査部と、施工可否判定部とを有する施工調査装置を用いる施工調査方法であって、
    前記自律走行制御部が、予め設定された施工対象領域の施工対象領域を前記車体に自律走行させる処理と、
    前記探査調査部が、前記自律走行する地面に波動を放射すると共に前記放射された波動の反射波を受信するアンテナ部を備え、前記受信した波動の反射波に基づいて、埋設物または地質境界を探査する処理と、
    前記施工可否判定部が、前記探査調査部の調査結果に基づいて、前記施工対象領域内の予め設定された施工箇所が施工に適する位置であるか否かを判定し、前記判定結果を記憶部に記憶するとともに、前記施工可否判定部が施工に適する位置であると判定した場合に、マーキング部に前記地面に施工位置をマーキングする指令をする処理と、を含む
    ことを特徴とする施工調査方法。
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