JP2015148004A - 機能性フィルムの製造装置及び製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の課題は、高温高湿下においても機能性の変化が少ない機能性フィルムの製造装置及び製造方法を提供することである。
【解決手段】
本発明の機能性フィルムの製造装置は、大気圧以上の圧力下において、原子層堆積法により、ベースフィルム上に機能性層として無機膜を形成する機能性フィルムの製造装置であって、ベースフィルム上に前記無機膜の原料を供給する原料供給部と、少なくとも1種以上の改質用ガスに、互いに周波数が異なる第1周波数及び第2周波数の交流電圧をそれぞれ印加してプラズマを生成し、当該プラズマによりベースフィルム上の前記原料を改質して前記無機膜を形成する改質処理部と、を備えたことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、高温高湿下においても機能性の変化が少ない機能性フィルムの製造装置及び製造方法に関する。
従来、ベースフィルム上に機能性層として無機膜が形成された機能性フィルムが広く利用されている。
食品、医薬品、電子デバイス等の包装材として用いられているガスバリアー性フィルムも、機能性フィルムの1つである。ガスバリアー性フィルムは、ベースフィルム上に形成されたガスバリアー層が、大気中の水、酸素等のガスを遮蔽して内容物の劣化を防ぐ。
原子層堆積法(ALD:Atomic Layer Deposition)は、無機膜を緻密な薄膜として形成できる方法の1つとして知られている(例えば、特許文献1参照)。ALD法は、異なる原料を交互に供給し、それぞれの原料を反応させる成膜処理を複数サイクル繰り返し、1サイクルごとに原子層を1層ずつ堆積させて薄膜を形成する方法である。
ALD法の1種として、ベースフィルム上に吸着した原料をプラズマにより改質するPEALD(Plasma Enhanced ALD)法も知られている(例えば、特許文献2参照)。
プラズマは真空圧下よりも大気圧下の方が生成されやすいため、成膜性が向上する。大気圧下でプラズマを生成する場合、100kHz程度の高周波数の交流電源を用いることが一般的である。しかし、高周波数の交流電源を用いると、局所的な放電によってプラズマが生成されやすく、改質された原料と改質されなかった原料とがまだら状に混在することなる。改質されなかった原料によってダングリングボンド(未結合手)が生じ、その上に原子層が積層されると、ダングリングボンドによって無機膜中に空孔が生じる。高温高湿下では、この空孔が拡大するため、無機膜が示す機能性が著しく低下する。
プラズマによる改質を均一化するため、活性ガスのプラズマをフィルムの表面に吹き付ける試みも行われている。しかし、大気圧下では、活性ガスのプラズマがベースフィルムの表面に到達する前に失活してしまい、十分に改質することができない。
特開2011−173261号公報 特表2010−538165号公報
本発明は上記問題及び状況に鑑みてなされ、その解決課題は、高温高湿下においても機能性の変化が少ない機能性フィルムの製造装置及び製造方法を提供することである。
上記課題を解決すべく、上記問題の原因等について検討した結果、1つの周波数の交流電圧を印加してプラズマを生成すると局所的な放電が起こり、この局所的な放電と放電の間は原料が十分に改質されないことが判明した。本発明者らは、未反応の原料のダングリングボンドによって、改質により得られた無機膜中に空孔が生じ、この空孔が高温高湿下で拡大して無機膜の機能性を大きく低下させると考えた。そこで、本発明者らは、異なる2つの周波数の交流電圧を印加してプラズマを生成すれば、放電間隔を密にして原料を十分に改質することができ、機能性を低下させる空孔を減らせることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明に係る課題は、以下の手段によって解決される。
1.大気圧以上の圧力下において、原子層堆積法により、ベースフィルム上に機能性層として無機膜を形成する機能性フィルムの製造装置であって、
ベースフィルム上に前記無機膜の原料を供給する原料供給部と、
少なくとも1種以上の改質用ガスに、互いに周波数が異なる第1周波数及び第2周波数の交流電圧をそれぞれ印加してプラズマを生成し、当該プラズマによりベースフィルム上の前記原料を改質して前記無機膜を形成する改質処理部と、
を備えたことを特徴とする機能性フィルムの製造装置。
2.前記第1周波数が1〜300kHzの範囲内にあり、前記第2周波数が1MHz〜10GHzの範囲内にあることを特徴とする第1項に記載の機能性フィルムの製造装置。
3.前記改質処理部が、前記改質用ガスとして第1活性ガスと当該第1活性ガスよりも前記原料との反応性が小さい第2活性ガスを用いて、前記プラズマを生成することを特徴とする第1項又は第2項に記載の機能性フィルムの製造装置。
4.前記第1活性ガスが酸素ガスであり、前記第2活性ガスが窒素ガス又は二酸化炭素ガスであり、
前記改質により形成された無機膜が、Al、Ti、Si、Zr及びZnの金属元素のうち少なくとも1種以上の金属元素の酸化物を含有することを特徴とする第3項に記載の機能性フィルムの製造装置。
5.前記ベースフィルムが、長尺であり、
前記長尺のベースフィルムを前記原料供給部と前記改質処理部とへ交互に繰り返し搬送して、前記無機膜を連続して形成することを特徴とする第1項から第4項までのいずれか一項に記載の機能性フィルムの製造装置。
6.前記無機膜の形成に連続して、大気圧下において前記無機膜上に保護層を形成する保護層形成部を備えることを特徴とする第1項から第5項までのいずれか一項に記載の機能性フィルムの製造装置。
7.前記保護層形成部は、塗布法により、前記保護層を形成することを特徴とする第6項に記載の機能性フィルムの製造装置。
8.前記機能性フィルムが、前記無機膜が前記ガスバリアー層として形成されたガスバリアー性フィルムであることを特徴とする第1項から第7項までのいずれか一項に記載の機能性フィルムの製造装置。
9.大気圧以上の圧力下において、原子層堆積法により、ベースフィルム上に機能性層として無機膜を形成する機能性フィルムの製造方法であって、
(a)ベースフィルム上に前記無機膜の原料を供給する工程と、
(b)少なくとも1種以上の改質用ガスに、互いに周波数が異なる第1周波数及び第2周波数の交流電圧をそれぞれ印加してプラズマを生成し、当該プラズマによりベースフィルム上の前記原料を改質して、前記無機膜の原子層を形成する工程と、
を含むことを特徴とする機能性フィルムの製造方法。
10.前記第1周波数が1〜300kHzの範囲内にあり、前記第2周波数が1MHz〜10GHzの範囲内にあることを特徴とする第9項に記載の機能性フィルムの製造方法。
11.前記(a)工程において、前記改質用ガスとして第1活性ガスと当該第1活性ガスよりも前記原料との反応性が小さい第2活性ガスを用いて、前記プラズマを生成することを特徴とする第9項又は第10項に記載の機能性フィルムの製造方法。
12.前記第1活性ガスが酸素ガスであり、前記第2活性ガスが窒素ガス又は二酸化炭素ガスであり、
前記改質により形成された無機膜が、Al、Ti、Si、Zr及びZnの金属元素のうち少なくとも1種以上の金属元素の酸化物を含有することを特徴とする第11項に記載の機能性フィルムの製造方法。
13.前記ベースフィルムが、長尺であり、
前記長尺のベースフィルムを前記原料が供給されるチャンバーと前記改質用ガスが供給されるチャンバーとへ交互に繰り返し搬送して、前記無機膜を連続して形成することを特徴とする第9項から第12項までのいずれか一項に記載の機能性フィルムの製造方法。
14.(c)前記無機膜の形成に連続して、大気圧下において前記無機膜上に保護層を形成する工程をさらに含むことを特徴とする第9項から第13項までのいずれか一項に記載の機能性フィルムの製造方法。
15.前記(c)工程において、塗布法により、前記保護層を形成することを特徴とする第14項に記載の機能性フィルムの製造方法。
16.前記機能性フィルムが、前記無機膜が前記ガスバリアー層として形成されたガスバリアー性フィルムであることを特徴とする第9項から第15項までのいずれか一項に記載の機能性フィルムの製造方法。
本発明の上記手段により、高温高湿下においても機能性の変化が少ない機能性フィルムの製造装置及び製造方法を提供できる。
本発明の効果の発現機構又は作用機構は明確になっていないが、以下のように推察される。
2つの異なる周波数の交流電圧を印加してプラズマを生成すると、低周波数の交流電圧によって生じる局所的な放電と放電の間に、高周波数の交流電圧による局所的な放電が生じ、放電間隔が密となるため、ベースフィルム上の原料を均一に改質することができる。未反応の原料が減り、ダングリングボンドに起因する空孔の数が減るため、高温高湿下においても空孔の拡大を抑えて、無機膜が示す機能性の変化が少ない機能性フィルムを製造することができる。
本実施の形態に係る機能性フィルムの製造装置の概略構成を示す正面図 改質処理部が備えるプラズマ発生装置の概略構成を示す正面図 機能性フィルムの一例を示す断面図
本発明の機能性フィルムの製造装置は、大気圧以上の圧力下において、原子層堆積法により、ベースフィルム上に機能性層として無機膜を形成する機能性フィルムの製造装置であって、ベースフィルム上に前記無機膜の原料を供給する原料供給部と、少なくとも1種以上の改質用ガスに、互いに周波数が異なる第1周波数及び第2周波数の交流電圧をそれぞれ印加してプラズマを生成し、当該プラズマによりベースフィルム上の前記原料を改質して前記無機膜を形成する改質処理部と、を備えたことを特徴とする。この特徴は請求項1から請求項16までの各請求項に係る発明に共通の又は対応する技術的特徴である。
本発明の実施態様としては、放電間隔がより密となり均一な改質が可能であることから、前記第1周波数が1〜300kHzの範囲内にあり、前記第2周波数が1MHz〜10GHzの範囲内にあることが好ましい。
また、前記改質処理部は、前記改質用ガスとして第1活性ガスとともに第2活性ガスを用いて、前記プラズマを生成することが、改質反応をより均一化する観点から好ましい。
さらに、前記第1活性ガスが酸素ガスであり、前記第2活性ガスが窒素ガス又は二酸化炭素ガスであり、前記改質により形成された無機膜が、Al、Ti、Si、Zr及びZnの金属元素のうち少なくとも1種以上の金属元素の酸化物を含有することが、無機膜が示す機能性に対して高温高湿が及ぼす影響を低減する観点から好ましい。
生産効率、コスト等の観点からは、前記ベースフィルムが、長尺であり、前記長尺のベースフィルムを前記原料供給部と前記改質処理部とへ交互に繰り返し搬送して、前記無機膜を連続して形成することが好ましい。
同様の観点から、前記無機膜の形成に連続して、大気圧下において前記無機膜上に保護層を形成する保護層形成部を備えること、前記保護層形成部が、塗布法により、前記保護層を形成することが好ましい。
また、前記機能性フィルムが、前記無機膜が前記ガスバリアー層として形成されたガスバリアー性フィルムであると、ガスバリアー性の低下を効果的に防ぐことができ、好ましい。
本発明の機能性フィルムの製造方法は、大気圧以上の圧力下において、原子層堆積法により、ベースフィルム上に機能性層として無機膜を形成する機能性フィルムの製造方法であって、(a)ベースフィルム上に前記無機膜の原料を供給する工程と、(b)少なくとも1種以上の改質用ガスに、互いに周波数が異なる第1周波数及び第2周波数の交流電圧をそれぞれ印加してプラズマを生成し、当該プラズマによりベースフィルム上の前記原料を改質して、前記無機膜の原子層を形成する工程と、を含むことを特徴とする。
本発明の機能性フィルムの製造方法の好ましい態様は、製造装置の好ましい態様と同様であるので、ここでは説明を省略する。
以下、本発明とその構成要素及び本発明を実施するための形態について詳細な説明をする。
なお、本願において、「〜」は、その前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用する。
〔機能性フィルムの製造装置〕
図1は、本実施の形態の機能性フィルムの製造装置Aの概略構成を示している。
製造装置Aは、大気圧以上の圧力下において、PEALD(Plasma Enhanced ALD)法によりベースフィルム1上に機能性層として無機膜を形成して、機能性フィルムFを製造する。
PEALD法は、原子層堆積(ALD:Atomic Layer Deposition)法の1種であり、プラズマを用いてベースフィルム1上に吸着させた原料を改質する方法である。ALD法は、ベースフィルム上に2種以上の原料を交互に供給し、各原料を反応させる成膜処理を複数サイクル繰り返し、1サイクルごとに原子層(実際には化合物の分子層であり得る)を1層ずつ堆積させて薄膜を形成する方法である。
製造装置Aは大気圧の環境下に置かれ、図1に示すように、2つの原料供給部21及び22と、改質処理部23とを備えている。
また、製造装置Aは、原料供給部21と改質処理部23の間と、原料供給部22と改質処理部23の間に、それぞれパージ部24を有している。
原料供給部21及び22、改質処理部23及び2つのパージ部24のそれぞれの間には仕切り板が配置され、仕切り板によって各原料供給部21及び22、改質処理部23及び2つのパージ部24のチャンバーC1〜C4が形成されている。仕切り板は、各チャンバー内を長尺のベースフィルム1が通過できるように、ベースフィルム1の搬送経路上に開口が設けられている。
原料供給部21及び22は、無機膜の原料をガス状にして各チャンバーC1及びC2内へ供給する。原料は、前駆体とも呼ばれる。
チャンバーC1においては、ベースフィルム1の表面に原料供給部21により供給された原料が吸着し、チャンバーC2においては、ベースフィルム1の表面に原料供給部22により供給された原料が吸着する。
改質処理部23は、大気圧下において、原料供給部21及び22により供給される原料の改質用ガスをチャンバーC3内に供給し、当該改質用ガスに交流電圧を印加してプラズマPを生成する。改質用ガスの供給により、チャンバーC3は大気圧以上の圧力下であり得る。改質処理部23は、プラズマPによりベースフィルム1上の原料を改質して、無機膜を形成する。
改質処理部23は、互いに周波数が異なる第1周波数及び第2周波数の交流電圧をそれぞれ印加してプラズマPを生成する。
2つの周波数の交流電圧を用いることにより、放電間隔を密にすることができ、ベースフィルム1上に吸着した原料を均一に改質することができる。未反応の原料が減り、ダングリングボンドに起因する空孔の数が減るため、高温高湿下におかれた場合でも空孔の拡大を抑えることが可能である。
上記第1周波数が1〜300kHzの範囲内にあり、第2周波数が1MHz〜10GHzの範囲内にあると、放電間隔がより密となり均一な改質が可能であることから好ましい。
図2は、プラズマPの生成のため、改質処理部23が備えるプラズマ生成装置26の一例を示している。図2には、ベースフィルム1が一往復するそれぞれの搬送経路上に配置された2つのプラズマ生成装置26を示しているが、実際には複数のプラズマ生成装置26が、ベースフィルム1がチャンバーC3内に繰り返し搬送される搬送経路ごとに配置されている。
プラズマ生成装置26は、図2に示すように一対の電極261及び2つの交流電源262、263を備えている。
一対の電極261は、ベースフィルム1を挟んで対向するように配置されている。交流電源262は第1周波数用の電源であり、交流電源263は第2周波数用の電源である。交流電源262はコイル265を介して、交流電源263はコンデンサ264を介して、それぞれ一対の電極261に並列に接続されている。各交流電源262及び263は、一対の電極261に電力を供給し、一対の電極261間に第1周波数及び第2周波数の交流電圧を印加する。
改質処理部23は、少なくとも1種以上の改質用ガスをチャンバーC3へ供給する。改質処理部23は、この改質用ガスとして第1活性ガスとともに第2活性ガスを用いて、プラズマPを生成することができる。第1活性ガスは原料の改質に主に用いられるガスであり、第2活性ガスは第1活性ガスに比較して原料との反応性が低いガスである。
第2活性ガスの併用により、第1活性ガスだけでなく第2活性ガスの成分もわずかに無機膜に含有させることができ、無機膜の結合構造を変えて化学安定性と機能性の両立を図ることができる。
例えば、改質により酸化物を得る場合、第1活性ガスとして酸素ガスを用いることができ、第2活性ガスとして窒素ガス又は二酸化酸素ガスを用いることができる。また、改質により窒化物を得る場合、第1活性ガスとしてアンモニアガスを用いることができ、第2活性ガスとして窒素ガスを用いることができる。
ALD法を用いた場合、原料供給部21及び22により供給される異なる原料ガスにベースフィルム1を交互に曝して、原料同士を化学反応させて金属酸化物等の無機膜を形成する。これに対し、PEALD法では、ベースフィルム1上に原料を吸着させた後、酸素、窒素等のプラズマを用いて原料を改質処理することにより、金属酸化物等の無機膜を形成する。PEALD法において、原料供給部21及び22は同じ原料を供給することもできるし、異なる原料を供給することもできる。異なる原料とした場合、原料供給部21により供給された原料を改質処理して得られた無機膜と、原料供給部22により供給された原料を改質処理して得られた無機膜とを交互に積層することができる。
無機膜の原料としては、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、ケイ素(Si)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、ランタン(La)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、マグネシウム(Mg)、亜鉛(Zn)等の金属元素を含有する金属化合物を用いることができる。無機膜は、当該原料を改質処理して得られた金属酸化物、金属窒化物等の金属化合物を含有し得る。
原料供給部21及び22により供給される原料を第1原料とし、改質処理部23により用いられる改質用ガスを第2原料とすると、形成する無機膜に応じて第1原料及び第2原料を選択することができる。
例えば、改質処理により酸化アルミニウム(Al)、窒化アルミニウム等の金属化合物を得る場合、第1原料としてはアルミニウムを含み、気化できるアルミニウム化合物であれば特に制限はない。そのようなアルミニウム化合物としては、例えば塩化アルミニウム(AlCl)、トリメチルアルミニウム(Al(CH)、トリエチルアルミニウム(TEA)、トリクロロアルミニウム等が挙げられる。
改質処理により酸化ケイ素(SiO)、窒化ケイ素(SiN)等の金属化合物を得る場合、第1原料としてはトリシラン(Si)、ジシラン(Si)、モノシラン(SiH)の他、モノクロロシラン(SiHCl)、ジクロロシラン(SiHCl)、ヘキサクロロジシラン(SiCl)、テトラクロロシラン(SiCl)、トリクロロシラン(SiHCl)等のクロロシラン系、テトラキスジメチルアミノシラン(Si[N(CH)2])、トリスジメチルアミノシラン(Si[N(CHH)、ビスジエチルアミノシラン(Si[N(C)、ビスターシャリーブチルアミノシラン(SiH[NH(C)])等のアミノシラン系、Si(OC、SiHCl、Si(NO等が挙げられる。
改質処理により酸化チタン(TiO)、窒化チタン、炭窒化チタン等の金属化合物を得る場合、第1原料としてはTiF、四塩化チタン(TiCl)、TiBr、TiI、テトラキスジメチルアミノチタン([(CHN]Ti)、テトラキスジエチルアミノチタンTi[N(C、Ti[N(CCH)]、チタン(IV)イソプロポキシド(Ti[(OCH)(CH)が挙げられる。
改質処理により酸化ジルコニウム(ZrO)等の金属化合物を得る場合、第1原料としてはZr(NO、ZrCl、テトラキスジメチルアミノジルコニウム(IV)(Zr[(CHN])、テトラキス(エチルメチルアミノ)ジルコニウム(IV)(Zr[N(CH)CHCH)等が挙げられる。
また、改質処理により酸化亜鉛(ZnO)等の金属化合物を得る場合、第1原料としては二塩化亜鉛(ZnCl)等が挙げられる。
第2原料としては、第1原料を酸化する場合は水(HO)、酸素、オゾン(O)、メタノール、エタノール等を用いることができる。第1原料を窒化する場合は窒素、アンモニア(NH)等を用いることができる。これらのガスに、水素(H)ガスを併用してもよい。
機能性層がガスバリアー層である場合には、ガスバリアー性を高める観点から、改質により形成された無機膜が、Al、Ti、Si、Zr及びZnの金属元素のうち少なくとも1種以上の金属元素の酸化物を含有することが好ましい。無機膜が、Al、Ti、Si、Zr及びZnの金属元素のうち少なくとも1種以上の金属元素の金属化合物を第1原料として形成されていると、ベースフィルム1が樹脂製であっても、50〜120℃の温度範囲で良質な無機膜を形成することができる。なかでも、トリメチルアルミニウム、四塩化チタン等を第1原料とする酸化アルミニウム、酸化チタンは、分子量の大きさが膜欠陥の補修に適しており、カバレッジ性を高まることから、好ましい。
なお、各原料ガスの供給時間、成膜温度、成膜時の圧力等の成膜条件を調整することにより、AlO、TiO、SiO、ZrOのような中間酸化物、中間窒化物をガスバリアー層の材料として使用することもでき、必要に応じて使用すればよい。
第1原料の供給時間は、0.05〜10.00秒の範囲内であることが好ましく、0.1〜3.0秒の範囲内であることがより好ましく、0.5〜2.0秒の範囲内であることがさらに好ましい。
供給時間が上記範囲内であれば、ベースフィルム1の表面に第1原料を必要十分に吸着させることができる。
改質処理の処理時間は、0.01〜10.00秒の範囲内であることが好ましく、0.05〜3.0秒の範囲内であることがより好ましく、0.1〜2.0秒の範囲内であることがさらに好ましい。
処理時間が上記範囲内であれば、第2原料をベースフィルム1上の第1原料と必要十分に反応させることができる。
原料供給部21、22及び改質処理部23により無機膜が形成される際のベースフィルム1の温度は、350℃以下であることが好ましく、250℃以下であることがより好ましく、150℃以下であることがさらに好ましく、120℃以下であることが特に好ましい。
ベースフィルム1の温度が350℃以下であれば、ベースフィルム1に求められる耐熱性も350℃以下でよく、ベースフィルム1の製造コストを減らすことができる。
パージ部24は、チャンバーC4内に不活性ガスを供給し、当該不活性ガスとともにベースフィルム1上の余剰の第1原料又は第2原料を排気して除去する。
パージ部24において供給される不活性ガスは、第1原料又は第2原料との反応性が低いガスをいう。使用できる不活性ガスとしては、例えば希ガス等が挙げられ、第1原料又は第2原料との反応性が低いのであれば、窒素ガス等も使用することができる。
第1原料及び第2原料のパージするための不活性ガスの導入時間は、0.05〜10.00秒の範囲内であることが好ましく、0.5〜6.0秒の範囲内であることが好ましく、1〜4秒の範囲内であることが好ましい。
導入時間が上記範囲内であれば、過剰な第1原料及び第2原料を必要十分に除去することができる。
製造装置Aは、原料供給部21によりベースフィルム1上に第1原料を供給した後、原料供給部22により第2原料を供給して第1原料と反応させる成膜処理を1サイクル行うことにより、ベースフィルム1上に1原子層の無機膜を形成することができる。
製造装置Aは、目的の膜厚が得られるまで複数サイクルの成膜処理を繰り返すため、長尺のベースフィルム1を2つの原料供給部21及び22へ交互に繰り返し搬送する。ベースフィルム1の搬送のため、製造装置Aは、アンワインダー11、複数のローラー12、ワインダー15を備えている。
アンワインダー11は、ベースフィルム1のロール体を巻き出す。
複数のローラー12は、アンワインダー11により巻き出されたベースフィルム1を、改質処理部23を介して各原料供給部21及び22へ交互に繰り返し搬送する。すなわち、長尺のベースフィルム1は、原料供給部21、改質処理部23、原料供給部22、改質処理部23の順に繰り返し搬送される。
ワインダー15は、無機膜が形成されたベースフィルム1を巻き取り、再度ロール体とする。
第1成膜部A1による無機膜の形成は大気圧以上の圧力の環境下で行われるため、製造装置Aは、図1に示すように、無機膜の形成に連続して、同じく大気圧以上の圧力の環境下において当該無機膜上に保護層を形成する保護層形成部25を備えることもできる。保護層の形成を連続して行うことができ、生産効率が向上する。保護層は、ベースフィルム1の両面に形成された各無機膜が、巻き取り時に接触して損傷することを防ぐために設けられ得る。
保護層の材料としては、炭素含有ポリマーが好ましく、なかでも硬化性樹脂が好ましい。硬化性樹脂としては特に制限されず、熱硬化性樹脂、活性エネルギー線硬化性樹脂等が挙げられるが、成形が容易なことから、活性エネルギー線硬化性樹脂が好ましい。
活性エネルギー線硬化性樹脂とは、紫外線又は電子線のような活性エネルギー線照射により架橋反応等を経て硬化する樹脂をいう。活性エネルギー線硬化樹脂としては、エチレン性不飽和二重結合を有するモノマーを含む成分が好ましく用いられ、紫外線や電子線のような活性エネルギー線を照射することによって硬化させて活性エネルギー線硬化樹脂層が形成される。活性エネルギー線硬化樹脂としては紫外線硬化性樹脂や電子線硬化性樹脂等が代表的なものとして挙げられるが、なかでも、電子線照射によって硬化する電子線硬化性樹脂が好ましい。
また、保護層の材料として、ポリシラザン化合物を用いることもできる。具体的には、ポリシラザン化合物を含む塗布液を塗布して得られた塗膜に、真空紫外光を照射することにより、保護層を形成することができる。
大気圧以上の圧力の環境下においては、保護層形成部25では、塗布法により保護層を形成することができる。
塗布法により保護層を形成するため、保護層形成部25は、図1に示すように塗布装置251を備えることができる。
塗布装置251の塗布方法は、特に制限されず、スピン塗布法、スプレー法、ブレード塗布法等の湿式塗布法、蒸着法等の乾式塗布法等が挙げられる。
また、保護層形成部25は、保護層の材料として硬化性樹脂を用いる場合、硬化装置252を備えることもできる。硬化装置252は、熱を加えるか、紫外線、電子線等の活性エネルギー線を照射し、熱硬化性樹脂、活性エネルギー線硬化性樹脂等を硬化させる。
保護層は、無機膜の形成と非連続で形成されてもよい。この場合、製造装置Aにより得られた機能性フィルムFを一度巻き取り、得られたロール体を大気圧下におかれた塗布装置等にセットして巻き出した後、保護層を形成する。
〔他の製造装置〕
上記製造装置Aは、ロール・トゥ・ロール方式により長尺のベースフィルム1上に無機膜を連続して形成する例であるが、バッチ方式により無機膜を形成する製造装置であってもよい。バッチ方式の場合、定形のベースフィルム1を搬送ベルト等により搬送し、搬送経路上に原料供給部21、改質処理部23、原料供給部22及び改質処理部23を繰り返し配置することによって、ロール・トゥ・ロール方式と同様に無機膜を形成することができる。
〔機能性フィルムの製造方法〕
上記製造装置Aにおいては、次のような手順により機能性フィルムFを製造することができる。
最初に、アンワインダー11によりベースフィルム1のロール体を巻き出し、各ローラー12により、ベースフィルム1を原料供給部21に搬送する。原料供給部21によりガス状の第1原料をチャンバーC1内に供給すると、当該チャンバーC1内においてベースフィルム1の表面には第1原料が吸着する。
次に、第1原料が吸着したベースフィルム1をパージ部24に搬送し、パージ部24により不活性ガスを供給してベースフィルム1上から余剰の第1原料を除去する。
第1原料を除去後、ベースフィルム1を改質処理部23へ搬送する。次に、改質処理部23により、チャンバーC3内に改質用ガスを供給して当該改質用ガスに第1周波数及び第2周波数の交流電圧をそれぞれ印加してプラズマPを生成する。ベースフィルム1の表面に吸着した第1原料は、プラズマPによって改質処理され、1原子層の無機膜が形成される。
改質処理後のベースフィルム1をパージ部24に搬送し、パージ部24により不活性ガスを供給して改質用ガスを除去する。
原料供給部21及び22により供給される原料が同じである場合、以上が1サイクルの成膜処理の手順となる。
さらにベースフィルム1を原料供給部22に搬送し、原料供給部22により第1原料をチャンバーC2内に供給し、当該チャンバーC2内においてベースフィルム1の表面に第1原料が吸着する。次に、ベースフィルム1をパージ部24へ搬送し、パージ部24により不活性ガスを供給してベースフィルム1上から余剰の第1原料を除去する。
第1原料を除去後、ベースフィルム1を改質処理部23へ搬送する。改質処理部23では、チャンバーC3内に改質用ガスを供給し、当該改質用ガスに第1周波数及び第2周波数の交流電圧をそれぞれ印加してプラズマPを生成する。ベースフィルム1の表面に吸着した第1原料は、プラズマPによって改質処理され、1原子層の無機膜が形成される。
原料供給部21及び22により供給される原料が異なる場合、以上が1サイクルの成膜処理の手順となる。
その後、原料供給部21へベースフィルム1を再度搬送し、上述した手順を繰り返すことにより、複数サイクルの成膜処理を繰り返すことができ、目的の膜厚の無機膜が形成された機能性フィルムFを製造することができる。
さらに保護層を形成する場合は、保護層形成部25において無機膜上に保護層を形成する。具体的には、塗布装置251により保護層の塗布液を無機膜上に塗布し、硬化装置252により塗膜を硬化させて保護層を形成する。保護層が形成された機能性フィルムFをワインダー15により巻き取り、機能性フィルムFのロール体を得る。
〔機能性フィルム〕
図3は、上記製造装置Aによりベースフィルム1の両面に機能性層2として無機膜が形成された機能性フィルムFの断面構成を示している。
機能性フィルムFは、図3に示すように、各機能性層2上にそれぞれ保護層3が形成されていてもよい。
〔ベースフィルム〕
ベースフィルム1は、機能性フィルムFの基材であり、可撓性を有する。
ベースフィルム1としては、フィルム状の樹脂、ガラス、金属等を用いることができる。なかでも、樹脂が好ましく、透明性が高い樹脂であることが好ましい。樹脂の透明性が高く、ベースフィルム1の透明性が高いと、透明性が高い機能性フィルムFを得ることができ、有機EL(Electro luminescence)素子等の電子デバイスに好ましく用いることができる。
ベースフィルム1として用いることができる樹脂としては、例えばメタクリル酸エステル、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリカーボネート(PC)、ポリアリレート、ポリスチレン(PS)、芳香族ポリアミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリイミド(PI)、ポリエーテルイミド等が挙げられる。なかでも、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリカーボネート(PC)等が、コスト及び入手の容易性から好ましい。
ベースフィルム1は、上記樹脂が2以上積層された積層フィルムであってもよい。
樹脂製のベースフィルム1は、従来公知の一般的な製造方法により製造することが可能である。例えば、材料となる樹脂を押出機により溶融し、環状ダイ又はTダイにより押し出して急冷することにより、実質的に無定形で配向していない未延伸の樹脂基材を製造することができる。また、材料となる樹脂を溶剤に溶解し、無端の金属樹脂支持体上に流延(キャスト)して乾燥、剥離することにより、実質的に無定形で配向していない未延伸フィルムを、ベースフィルム1として得ることができる。
上記未延伸フィルムを、フィルムの搬送(MD:Machine Direction)方向又は搬送方向と直交する幅(TD:Transverse Direction)方向に延伸し、得られた延伸フィルムをベースフィルム1とすることもできる。延伸方法としては、一軸延伸、テンター式逐次二軸延伸、テンター式同時二軸延伸、チューブラー式同時二軸延伸等の公知の方法が挙げられる。延伸倍率は、原料となる樹脂に合わせて適宜選択することできるが、搬送方向及び幅方向ともに、それぞれ2〜10倍の範囲内が好ましい。
ベースフィルム1は、上述した未延伸フィルムでもよく、延伸フィルムでもよい。強度向上及び熱膨張抑制の点からは延伸フィルムが好ましい。延伸によってベースフィルム1の位相差等の光学的な機能を調整できるので、調整が必要な場合は延伸フィルムを用いることが好ましい。
ベースフィルム1は、寸法安定性を得るため、弛緩処理、オフライン熱処理等が施されていてもよい。
弛緩処理は、延伸工程において熱固定した後、幅方向へ延伸するテンター内、又はテンターを出た後の巻取りまでの工程で行われることが好ましい。弛緩処理は、処理温度が80〜200℃の範囲内で行われることが好ましく、100〜180℃の範囲内で行われることがより好ましい。
オフライン熱処理の方法としては、特に限定されないが、例えば複数のローラー群によるローラー搬送方法、空気をフィルムに吹き付けて浮揚させるエアー搬送方法(具体的には、複数のスリットから加熱空気をフィルム面の片面又は両面に吹き付ける方法)、赤外線ヒーター等による輻射熱を利用する方法、フィルムを自重で垂れ下がらせ、下方で巻き取る等の搬送方法等を挙げることができる。熱処理時の搬送張力は、できるだけ低くして熱収縮を促進することで、良好な寸法安定性が得られる。処理温度としては(Tg+50)〜(Tg+150)℃の温度範囲が好ましい。ここでいうTgとは、ベースフィルム1のガラス転移温度をいう。
ベースフィルム1は、厚さが10〜250μmの範囲内であることが好ましく、20〜100μmの範囲内であることがより好ましい。
ベースフィルム1上には、機能性フィルムFにおいてベースフィルム1と機能性層2間に位置する中間層が形成されていてもよい。中間層は、機能性層2との密着性を高める、ベースフィルム1の平滑性を高める、ベースフィルム1中の低分子成分が表面に析出するブリードアウト現象を抑える等の目的に応じて、形成され得る。
例えば、機能性層2との密着性を高めるため、ポリシロキサンの塗布液をベースフィルム上に塗布した後、真空紫外光の照射によって改質することにより、中間層を形成してもよい。
中間層の材料としては、上記ポリシロキサンに限らず、熱硬化型樹脂、活性エネルギー線硬化型樹脂硬化型樹脂等の硬化性樹脂を用いることができる。なかでも、成形が容易なことから、活性エネルギー線硬化型樹脂が好ましい。
熱硬化性樹脂としては、熱処理によって硬化するものであれば特に制限されないが、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ポリウレタン、熱硬化性ポリイミド等が挙げられる。
光硬化性樹脂としては、光によって硬化するものであれば特に制限されず、ラジカル反応性不飽和結合を有するアクリレート化合物を含有する樹脂、アクリレート化合物とチオール基を有するメルカプト化合物を含有する樹脂、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、ポリエーテルアクリレート、ポリエチレングリコールアクリレート、グリセロールメタクリレート等の多官能アクリレートモノマーを含有する樹脂、米国特許第6503634号明細書に記載の「ORMOCER」等が挙げられる。また、分子内に光重合性不飽和基を1個以上有するモノマーを用いてもよい。
(機能性層)
機能性層2は、ベースフィルム1上に形成された無機膜である。機能性層2としては、例えばガスバリアー層、絶縁層、電子デバイスの基板に対して屈折率差を有する屈折層等が挙げられる。なかでも、ガスバリアー層は、膜欠陥が多いと当該膜欠陥を通して水、酸素等のガスが浸透し、ガスバリアー性能が著しく低下するため、膜欠陥が少ない製造装置Aは、ガスバリアー層の形成に好適である。
機能性層2がガスバリアー層である場合、当該ガスバリアー層は、JIS−K−7129−1992に準拠した方法で測定された水蒸気透過度(25±0.5℃、相対湿度90±2%RH)が0.01g/(m・24時間)以下のガスバリアー性を示すことが好ましい。また、JIS−K−7126−1987に準拠した方法で測定された酸素透過度が1×10−3ml/(m・24時間・atm)以下であり、水蒸気透過度が1×10−5g/(m・24時間)以下であるガスバリアー性を示すことが好ましい。なお、水蒸気透過度は、MOCON法、特開2005−283561号公報等に記載のカルシウム腐食法等によっても測定することができる。
機能性層2の厚さは特に制限されず、任意の厚さを選択することができる。一般的には、機能性層2の厚さは1〜100nmの範囲内にあることが好ましく、5〜70nmの範囲内にあることが好ましく、10〜60nmの範囲内にあることが好ましい。
機能性層2の厚さが1nm以上であれば、十分な機能性を得ることができる。また、機能性層2の厚さが100nm以下であれば、短時間で機能性層2を形成することができる。また、複数サイクルの成膜処理による補修効果を得ることができる。
〔保護層〕
保護層3は、ベースフィルム1の両面に形成された無機膜同士が巻き取り時に接触して損傷することを防ぐために設けられ得る。
保護層3の材料としては、上述したように硬化性樹脂を用いることができる。
保護層3の平滑性は、JIS B 0601:2001年で規定される表面粗さで表現される値で、最大断面高さRt(p)が1〜80nmの範囲内にあることが、巻き取りが良好となり好ましい。
以下、実施例をあげて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例において「部」又は「%」の表示が用いられるが、特に断りが無い限り「質量部」又は「質量%」を表す。
〔製造装置K1〕
図1に示す製造装置Aから保護層形成部25を取り除いて、製造装置K1とした。
〔製造装置K2〕
図1に示す製造装置Aの保護層形成部25として、保護層の塗布液をスプレー法により塗布する塗布装置及び硬化装置を配置して、製造装置K2とした。
〔製造装置K3〕
図1に示す製造装置Aから保護層形成部25を取り除き、改質処理部23のチャンバーC3内を真空圧下とするための真空ポンプを取り付けて、製造装置K3とした。
〔ガスバリアー性フィルム1〕
ガスバリアー性フィルムのベースフィルムとして、厚さ125μmのテイジン(登録商標)テトロン(登録商標)フィルムKDL8W(テイジンデュポンフィルム社製)を用意した。
次に、製造装置K1により上記ベースフィルム上にガスバリアー層として酸化チタン膜を形成し、ガスバリアー性フィルム1を得た。ガスバリアー層の厚さは、15nmであった。
ガスバリアー層の形成時、改質処理において交流電源により第1周波数及び第2周波数がそれぞれ1kHz及び13.56MHzである交流電圧を印加して、プラズマを生成した。
また、改質処理時に第1活性ガスとして酸素ガス(O)を供給し、当該第1活性ガスとともに第2活性ガスとして窒素(N)を供給した。
上記酸化チタン膜の具体的な成膜条件は、次のとおりである。
(成膜条件)
第1原料:四塩化チタン(TiCl
第1原料の供給時間:2.0秒
改質用ガス:第1活性ガスとして酸素ガス、第2活性ガスとして窒素ガス
改質処理の処理時間:0.3秒
改質処理時のチャンバー内の圧力:外気圧に対して100Paの正圧
パージに使用したガス:窒素
パージ時間:4.0秒
酸化チタン膜の堆積速度:0.1nm/サイクル
フィルムの温度:100℃
〔ガスバリアー性フィルム2〜10〕
上記ガスバリアー性フィルム1の製造において、改質処理時に交流電源により供給する交流電圧の第1周波数及び第2周波数を、下記表1に示すように変更したこと以外はガスバリアー性フィルム1と同様にして、各ガスバリアー性フィルム2〜10を製造した。
〔ガスバリアー性フィルム11〕
上記ガスバリアー性フィルム2の製造において、改質処理時に供給する第2活性ガスを、窒素ガスから二酸化炭素ガス(CO)に代えたこと以外はガスバリアー性フィルム2と同様にして、ガスバリアー性フィルム11を製造した。
〔ガスバリアー性フィルム12及び13〕
上記ガスバリアー性フィルム2の製造において、製造装置K1に代えて製造装置K2を用いてガスバリアー層を形成し、さらにガスバリアー層上に厚さ200nmの保護層を形成したこと以外は、ガスバリアー性フィルム2と同様にして、各ガスバリアー性フィルム12及び13を製造した。
ガスバリアー性フィルム12及び13の保護層を、それぞれトレスマイルANP−140−1%(下記表1においてPHPS;PerHydro PolySilazaneと表す。)及びアクリル樹脂Radur−KF4(Van Technologies社製)を用いて、スロットダイ塗布法により形成した。
〔ガスバリアー性フィルム21〕
上記ガスバリアー性フィルム2の製造において、第2周波数の交流電圧を用いずに第1周波数の交流電圧のみ印加してプラズマを生成したこと以外は、ガスバリアー性フィルム2と同様にして、ガスバリアー性フィルム21を製造した。
〔ガスバリアー性フィルム22及び23〕
上記ガスバリアー性フィルム2の製造において、製造装置K1に代えて製造装置K3を用い、真空圧下(100Pa)において改質処理を行い、改質処理時に第2周波数の交流電圧を用いずに第1周波数の交流電圧のみを印加したこと以外は、ガスバリアー性フィルム2と同様にしてガスバリアー性フィルム22を製造した。
また、上記ガスバリアー性フィルム22の製造において、真空圧下の改質処理時に第1周波数が100kHzである交流電圧と、第2周波数が13.56MHzである交流電圧を印加し、プラズマを生成したこと以外は、ガスバリアー性フィルム22と同様にして、ガスバリアー性フィルム23を製造した。
〔評価〕
・平均空孔径
各ガスバリアー性フィルム1〜13、21〜23を高温高質下に置く環境試験を行い、環境試験前後の平均空孔径を測定した。
環境試験時、各ガスバリアー性フィルム1〜13、21〜23を切り出して試料を作製し、各試料を温度85℃・相対湿度85%RHの高温高湿に調整した恒温恒湿オーブンYamato Humidic ChamberIG47M内に置いて、48時間連続で保存した。
この環境試験前及び環境試験後に、真空圧下に12時間置いた後、位置を変えて試料の空孔径を5点測定し、得られた5点の測定値の平均値を平均空孔径(nm)として求めた。空孔径の測定には、ナノ空孔計測装置PALS−1(フジ・インバック社製)を用いた。
さらに、環境試験前後の平均空孔径の変化率を下記式により求めた。
平均空孔径の変化率=(環境試験後の平均空孔径)/(環境試験前の平均空孔径)
・ガスバリアー性の変化率
上記高温高湿の環境試験の前後において、各ガスバリアー性フィルム1〜13、21〜23のガスバリアー性を評価し、環境試験によるガスバリアー性の変化率を求めた。
ガスバリアー性は、特開2005−283561号公報等に記載のカルシウム腐食法にしたがって、次のようにして評価した。
まず、各ガスバリアー性フィルム1〜13、21〜23を切り出して試料を作製した。各試料のガスバリアー層上の9か所に、マスクを用いてカルシウム(Ca)を蒸着させ、12mm四方のカルシウム膜を形成した。次に、カルシウム膜を被覆するようにガスバリアー層上の全面にアルミニウムを蒸着させ、アルミニウム膜によりカルシウム膜を封止した。カルシウム膜及びアルミニウム膜は、真空蒸着装置JEE−400(日本電子社製)を用いて、真空状態を保って連続して形成した。
次に、真空状態を解除し、速やかに乾燥窒素ガス雰囲気下へ移し、アルミニウム膜上に紫外線硬化型樹脂T470/UR7134(ナガセケムテックス製)を塗布し、その上に厚さ0.2mmの石英ガラスを配置した。石英ガラス越しに紫外線を照射し、紫外線硬化型樹脂を硬化させて、評価用セルを作製した。
得られた各ガスバリアー性フィルム1〜13、21〜23の評価用セルを、温度60℃・相対湿度90%RHに調整した恒温恒湿オーブンYamato Humidic ChamberIG47M内に120時間連続で保存した。
保存時間T(h)がT=0及びT=120である場合の評価用セルを撮影して得られた各画像から、カルシウムの腐食領域を画像処理により抽出した。抽出した腐食領域の面積から、腐食に要した水蒸気量を、水蒸気透過量として、下記式により算出した。
水蒸気透過量(g/m・24h)=X×18×2×(10/A)×(24/T)
上記式において、Xはカルシウムが水と反応して生成された水酸化カルシウムのモル量を表し、X=(δ×d×α×d)/Mで表される。
δは、カルシウム層の腐食領域の面積(cm)を表す。dは、カルシウム層の厚さ(cm)を表す。αはカルシウム層の厚さの補正係数であり、1<α≦(M/d)/(M/d)の範囲内で決定される。dは、カルシウムの密度(g/cm)を表し、dは、水酸化カルシウムの密度(g/cm)を表す。Mは、カルシウムの分子量を表し、Mは水酸化カルシウムの分子量を表す。
T=0及びT=120である場合に求められた各水蒸気透過量から、高温高湿下に保存する前後における水蒸気透過量の変化率を、水蒸気透過度として下記式により求めた。
水蒸気透過度(g/m・24h)
=(T=0の場合の水蒸気透過量)/(T=120の場合の水蒸気透過量)
次に、環境試験の前後の水蒸気透過度から、環境試験によるガスバリアー性の変化率を下記式により求めた。
ガスバリアー性の変化率(%)
=(環境試験後の水蒸気透過度)/(環境試験前の水蒸気透過度)×100
得られたガスバリアー性の変化率を下記のようにランク評価した。
5:ガスバリアー性の変化率が、2%以下
4:ガスバリアー性の変化率が、2%より大きく5%以下の範囲内
3:ガスバリアー性の変化率が、5%より大きく10%以下の範囲内
2:ガスバリアー性の変化率が、10%より大きく50%以下の範囲内
1:ガスバリアー性の変化率が、50%より大きい
下記表1は、評価結果を示している。
Figure 2015148004
上記表1に示すように、真空圧下よりも大気圧下の方がプラズマの生成が容易であるため、原料が改質されやすく、高温高湿下におかれた場合でも平均空孔径及びガスバリアー性の変化が少ない結果が得られている。また、大気圧下においても、1つの周波数の交流電圧よりも2つの周波数の交流電圧を使用してプラズマを生成することにより、改質を均一に行うことができるため、平均空孔径の変化がさらに小さくなり、10%以下のガスバリアー性の変化が少ないガスバリアー性フィルムが得られている。
A 製造装置
21、22 原料供給部
23 改質処理部
26 プラズマ発生装置
261 1対の電極
262、263 交流電源
24 パージ部
25 保護層形成部
251 塗布装置
252 硬化装置
C1〜C4 チャンバー
F 機能性フィルム
1 ベースフィルム
2 機能性層
3 保護層

Claims (16)

  1. 大気圧以上の圧力下において、原子層堆積法により、ベースフィルム上に機能性層として無機膜を形成する機能性フィルムの製造装置であって、
    ベースフィルム上に前記無機膜の原料を供給する原料供給部と、
    少なくとも1種以上の改質用ガスに、互いに周波数が異なる第1周波数及び第2周波数の交流電圧をそれぞれ印加してプラズマを生成し、当該プラズマによりベースフィルム上の前記原料を改質して前記無機膜を形成する改質処理部と、
    を備えたことを特徴とする機能性フィルムの製造装置。
  2. 前記第1周波数が1〜300kHzの範囲内にあり、前記第2周波数が1MHz〜10GHzの範囲内にあることを特徴とする請求項1に記載の機能性フィルムの製造装置。
  3. 前記改質処理部が、前記改質用ガスとして第1活性ガスと当該第1活性ガスよりも前記原料との反応性が小さい第2活性ガスを用いて、前記プラズマを生成することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の機能性フィルムの製造装置。
  4. 前記第1活性ガスが酸素ガスであり、前記第2活性ガスが窒素ガス又は二酸化炭素ガスであり、
    前記改質により形成された無機膜が、Al、Ti、Si、Zr及びZnの金属元素のうち少なくとも1種以上の金属元素の酸化物を含有することを特徴とする請求項3に記載の機能性フィルムの製造装置。
  5. 前記ベースフィルムが、長尺であり、
    前記長尺のベースフィルムを前記原料供給部と前記改質処理部とへ交互に繰り返し搬送して、前記無機膜を連続して形成することを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の機能性フィルムの製造装置。
  6. 前記無機膜の形成に連続して、大気圧下において前記無機膜上に保護層を形成する保護層形成部を備えることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の機能性フィルムの製造装置。
  7. 前記保護層形成部が、塗布法により、前記保護層を形成することを特徴とする請求項6に記載の機能性フィルムの製造装置。
  8. 前記機能性フィルムが、前記無機膜が前記ガスバリアー層として形成されたガスバリアー性フィルムであることを特徴とする請求項1から請求項7までのいずれか一項に記載の機能性フィルムの製造装置。
  9. 大気圧以上の圧力下において、原子層堆積法により、ベースフィルム上に機能性層として無機膜を形成する機能性フィルムの製造方法であって、
    (a)ベースフィルム上に前記無機膜の原料を供給する工程と、
    (b)少なくとも1種以上の改質用ガスに、互いに周波数が異なる第1周波数及び第2周波数の交流電圧をそれぞれ印加してプラズマを生成し、当該プラズマによりベースフィルム上の前記原料を改質して、前記無機膜の原子層を形成する工程と、
    を含むことを特徴とする機能性フィルムの製造方法。
  10. 前記第1周波数が1〜300kHzの範囲内にあり、前記第2周波数が1MHz〜10GHzの範囲内にあることを特徴とする請求項9に記載の機能性フィルムの製造方法。
  11. 前記(a)工程において、前記改質用ガスとして第1活性ガスと当該第1活性ガスよりも前記原料との反応性が小さい第2活性ガスを用いて、前記プラズマを生成することを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の機能性フィルムの製造方法。
  12. 前記第1活性ガスが酸素ガスであり、前記第2活性ガスが窒素ガス又は二酸化炭素ガスであり、
    前記改質により形成された無機膜が、Al、Ti、Si、Zr及びZnの金属元素のうち少なくとも1種以上の金属元素の酸化物を含有することを特徴とする請求項11に記載の機能性フィルムの製造方法。
  13. 前記ベースフィルムが、長尺であり、
    前記長尺のベースフィルムを前記原料が供給されるチャンバーと前記改質用ガスが供給されるチャンバーとへ交互に繰り返し搬送して、前記無機膜を連続して形成することを特徴とする請求項9から請求項12までのいずれか一項に記載の機能性フィルムの製造方法。
  14. (c)前記無機膜の形成に連続して、大気圧下において前記無機膜上に保護層を形成する工程をさらに含むことを特徴とする請求項9から請求項13までのいずれか一項に記載の機能性フィルムの製造方法。
  15. 前記(c)工程において、塗布法により、前記保護層を形成することを特徴とする請求項14に記載の機能性フィルムの製造方法。
  16. 前記機能性フィルムが、前記無機膜が前記ガスバリアー層として形成されたガスバリアー性フィルムであることを特徴とする請求項9から請求項15までのいずれか一項に記載の機能性フィルムの製造方法。
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