JP5825216B2 - ガスバリアフィルムの製造方法および製造装置 - Google Patents
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Description
1.フィルム基材上に少なくとも1層のガスバリア層を有するガスバリアフィルムの製造方法であって、前記フィルム基材上に、ケイ素酸化物前駆体もしくはケイ素酸窒化物前駆体を含む溶液を塗布して塗膜を作製する工程と、前記塗膜に真空紫外光を照射することによって前記塗膜を改質処理する工程とを有し、前記塗膜を改質処理する工程において、前記フィルム基材の前記塗膜と反対側の面を大気圧に対して減圧にすることを特徴とするガスバリアフィルムの製造方法。
本発明の実施形態において、ガスバリア層とは、水分子や酸素分子等の気体の透過を抑制することができる層のことをいう。ガスバリア層は、単層でも複数の同様な膜を積層してもよく、複数の層を設けることにより更にガスバリア性を向上させることができる。
本発明の実施形態において、ポリシラザンとは、一般的構造単位として、下記式(1)で表わされる単位を有するポリマーである。ポリシラザンは、ケイ素−窒素結合を持つポリマーであり、Si−N、Si−H、N−H等の結合を有し、SiO2、Si3N4および両方の中間固溶体SiOxNy等のセラミック前駆体無機ポリマーである。
−[Si(R1)(R2)−N(R3)]− ・・・(1)
式中、R1、R2およびR3のそれぞれは、独立に、水素原子、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、アルキルシリル基、アルキルアミノ基、アルコキシ基などを表す。
本発明の実施形態において、ポリシロキサンとは、シロキサン結合(Si−O−Si結合)を有するポリマーであり、一般的構造単位として、下記式(2)で表わされる単位のいずれかを有している。
〔R3SiO1/2〕、〔R2SiO〕、〔RSiO3/2〕、〔SiO2〕 ・・・(2)
式中、Rは、それぞれ独立に、水素原子、1〜20の炭素原子を含むアルキル基、アリール基、不飽和アルキル基である。例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、フェニル基、ビニル基などであり、これらからなる群より独立して選択される。
本発明の実施形態において、ポリシルセスキオキサンとは、上記のポリシロキサンの中で、シルセスキオキサンを構造単位として有するものをいう。シルセスキオキサンとは、[RSiO3/2]で表わされる構造単位である。本発明の実施形態において、ポリシロキサンの中でもポリシルセスキオキサンを用いることが好ましい。
〔HSi(OH)x(OR)yOz/2〕 ・・・(3)
式中、Rは、それぞれ独立に、有機基または置換された有機基であり、酸素原子によってケイ素に結合した場合、加水分解性置換基を形成する。x=0〜2、y=0〜2、z=1〜3、x+y+z=3である。Rの例としては、アルキル基の例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基など、アリール基の例えばフェニル基など、アルケニル基の例えばアリル基、ビニル基などが挙げられる。
本発明の実施形態において、ポリシロキサザンとは、一般的構造単位として、下記式(4)で表わされる単位をいずれも有しているポリマーである。
−[(SiH2)n(NH)r]−、−[(SiH2)mO]− ・・・(4)
式中、n、mおよびrは1、2または3である。
本発明の実施形態において、フィルム基材は、ガスバリア層を保持することができる有機材料で作製されたものであれば特に限定されない。
本発明の実施形態においては、フィルム基材上にケイ素酸化物前駆体もしくはケイ素酸窒化物前駆体を含む溶液を塗布して塗膜を作製する。塗膜を作製する方法としては、任意の適切な方法が採用され得る。具体例としては、スピンコート法、ロールコート法、フローコート法、インクジェット法、スプレーコート法、プリント法、ディップコート法、流延成膜法、バーコート法、ブレードコート法、グラビア印刷法等が挙げられる。
塗布された塗膜は溶媒が除去された均一な乾燥膜を得る上で、乾燥する工程を行うことが好ましい。乾燥温度は、好ましくは60℃〜200℃、更に好ましくは70℃〜160℃である。乾燥時間は、好ましくは5秒〜24時間程度、更に好ましくは10秒〜2時間程度である。このように、改質処理前に、上記範囲で乾燥を行うことにより、均一な塗膜を安定して得ることができる。
本発明の実施形態において、改質処理とは、塗膜中のケイ素酸化物前駆体もしくはケイ素酸窒化物前駆体の少なくとも一部をケイ素酸化物もしくはケイ素酸窒化物へ転化させる処理のことであり、本発明の実施形態においては、塗膜に真空紫外光を照射することによって行われる。
本発明の実施形態において、真空紫外光(以下、「VUV」、「VUV光」とも記載する。)とは、波長100〜200nmの紫外光のことをいう。真空紫外光の光エネルギーは、ケイ素酸化物前駆体もしくはケイ素酸窒化物前駆体内に存在する各種原子間の原子間結合力より大きいものである。そのため、ケイ素酸化物前駆体もしくはケイ素酸窒化物前駆体に真空紫外光を照射すると、原子間結合が切断され、また、活性酸素やオゾンによる酸化反応が進行して、比較的低温で、ケイ素酸化物もしくはケイ素酸窒化物の膜の作製をおこなうことができる。
本発明の実施形態の塗膜を改質処理する工程においては、ケイ素酸化物前駆体もしくはケイ素酸窒化物前駆体を含む塗膜に真空紫外光を照射することによって塗膜を改質処理する。
以下、本発明の実施形態のガスバリアフィルム製造装置について説明する。
図1(a)は、本発明の実施形態のガスバリアフィルムの製造装置の真空紫外光照射部を構成する真空紫外光照射ユニットの外観図である。図1(a)において、真空紫外光照射ユニット1は、エキシマランプホルダー2とエキシマランプ3と窒素ガス配管入口4とを備えている。
(1)フィルム基材の塗膜と反対側の面を、吸引ベルトによって減圧しながらフィルム基材を搬送する方法。
(2)フィルム基材の塗膜と反対側の面を、複数の搬送ロールの間隙から減圧しながらフィルム基材を搬送する方法。
(3)フィルム基材の塗膜と反対側の面を、吸引ロールによって減圧しながらフィルム基材を搬送する方法。
図5は、上記(1)の方法に相当し、図6は、上記(2)の方法に相当し、図7は、上記(3)の方法に相当する。
図3は、本発明の実施形態の真空紫外光照射部34(34A〜34D)において、搬送ロール20間に存在するフィルム基材21の動きを示す拡大断面図である。真空紫外光照射部34(34A〜34D)において、真空紫外光の照射中、フィルム基材21は、複数の搬送ロール20の間を通過する間に、屈曲する。このとき、隣り合う屈曲点間の振幅を22で示した。また隣り合う屈曲点間の最大振幅を22aで示した。
本発明の実施形態において、フィルム基材21上の塗膜が改質不十分のとき、フィルム基材21の搬送中に、フィルム基材21が曲率半径50mm以下(≦R50)に屈曲されると、改質処理前の塗膜にマイクロクラックが発生し、ガスバリアフィルムとしてのガスバリア性が低下することがある。そこで、真空紫外光の照射終了までは、フィルム基材21を曲率半径50mm以下(≦R50)に屈曲しないことが、ガスバリア層にクラック発生させないためには望ましい。上記のフィルム基材21の屈曲点間の最大振幅や曲率半径を制御するためには、個々の搬送ロール20の回転スピードを相互に変更することにより行うことができる。
本発明の実施形態において、フィルム基材21の温度を100℃程度の高い温度で真空紫外光の照射を行った場合、低い温度で真空紫外光の照射を行った場合と比べて、ガスバリア性能の面内均一性が高いガスバリアフィルムを得ることができる。しかしながら、フィルム基材21の温度を高い温度に維持して真空紫外光の照射を行った場合、処理後のガスバリアフィルムに縦ジワが発生して、外観形状が低下することがある。これは、塗膜を塗布した後に、フィルム基材21にテンションを掛けながら真空紫外光の照射を行って改質処理をすると、処理時の熱によって縦方向の歪みが固定され、それが処理後に緩和されて、縦方向のシワとなって発現するものと考えられる。そのため、縦ジワの発生を抑制するために、改質処理の初期はフィルム基材21の温度を低めにしておき、塗膜に真空紫外光を照射している間に、フィルム基材21の温度を昇温させることが好ましい。フィルム基材21を昇温させる手段としては、搬送ロール20や吸引ロール43の温度を温度制御機42によって調整したり、赤外線ヒータを用いたり、温風を吹きつけたりすることができる。
本発明の実施形態においては、フィルム基材21上に塗膜を作製する前に、フィルム基材21上に平滑層を形成することが望ましい。フィルム基材21上に存在する凹凸やピンホールを埋めて平坦化して、ガスバリア性の低下を防止することができる。
本発明の実施形態において、フィルム基材21とガスバリア層との間に、ガスバリアフィルムにかかる応力を緩和するための層として、応力緩和層を設けてもよい。特に、フィルム基材21上に、前述したガスバリア層を作製する場合、前駆体であるケイ素酸化物前駆体もしくはケイ素酸窒化物前駆体の塗膜が改質される際に、高密度化し、塗膜の収縮が起こるため、応力が集中することで、ガスバリア層にクラックが発生するなどの問題が生じる場合がある。
本発明の実施形態において、フィルム基材21上に塗膜を作製する前に、フィルム基材21上にブリードアウト防止層を形成することが望ましい。ブリードアウト防止層は、平滑層を有するフィルム基材21を加熱した際に、フィルム基材21中から未反応のオリゴマーなどが表面へ移行して、接触する面を汚染してしまう現象を抑制する目的で、平滑層を有するフィルム基材21の反対面に設けられる。ブリードアウト防止層は、この機能を有していれば、基本的には、先に述べた平滑層と同じ構成を取るものであっても構わない。
本発明の実施形態のガスバリアフィルムは、いわゆるロール・トゥ・ロール方式によって連続生産して、ロール形態に巻き取ることができる。その際、ガスバリア層を作製した面に保護シートを貼合して巻き取ることが好ましい。特に、有機薄膜デバイスの封止材として用いる場合、表面に付着したゴミが原因で欠陥となる場合が多く、クリーン度の高い場所で保護シートを貼合してゴミの付着を防止することは非常に有効である。併せて、巻き取り時に入るガスバリア層表面への傷の防止に有効である。
熱可塑性樹脂支持体として、両面に易接着加工された125μm厚みのポリエステルフィルム(帝人デュポンフィルム株式会社製、極低熱収PET Q83)をフィルム基材として用いた(以下、「PETフィルム」と記載する)。当該PETフィルムの40℃、90%RH条件下での水蒸気透過度は、4.8g/(m2・24hr)であった。
(ブリードアウト防止層の形成)
上記PETフィルムの片面に、JSR株式会社製UV硬化型有機/無機ハイブリッドハードコート材OPSTAR(登録商標)Z7535を塗布、乾燥後の膜厚が4μmになるようにダイコーターで塗布した後、乾燥条件;80℃、3分で乾燥後、空気下、高圧水銀ランプを使用して、硬化条件;1.0J/cm2で硬化を行い、ブリードアウト防止層を形成した。
続けて上記PETフィルムのブリードアウト防止層とは反対側の面に、JSR株式会社製UV硬化型有機/無機ハイブリッドハードコート材OPSTAR(登録商標)Z7501を塗布、乾燥後の膜厚が4μmになるようにダイコーターで塗布した後、乾燥条件;80℃、3分で乾燥後、空気雰囲気下、高圧水銀ランプを使用して、硬化条件;1.0J/cm2で硬化を行い、平滑層を形成した。このときの最大断面高さRt(p)は16nmであった。
次に、上記平滑層、ブリードアウト防止層を設けたPETフィルムの平滑層面の上にポリシラザンを含有する塗布液を塗布・乾燥してフィルム試料を作製した。ポリシラザンを含有する塗布液は、無触媒のパーヒドロポリシラザン20質量%ジブチルエーテル溶液(AZエレクトロニックマテリアルズ(株)製アクアミカ(登録商標)NN120−20)とアミン触媒を固形分の5質量%含有するパーヒドロポリシラザン20質量%ジブチルエーテル溶液(AZエレクトロニックマテリアルズ(株)製アクアミカ(登録商標)NAX120−20)を混合して用い、アミン触媒を固形分の1質量%に調整した後、さらにジブチルエーテルで希釈することによりパーヒドロポリシラザン5質量%ジブチルエーテル溶液として調製した。この溶液をダイコーターを用いてラインスピード0.4m/minで塗布したのち、乾燥温度50℃、乾燥雰囲気の露点10℃で1分乾燥後、乾燥温度80℃、乾燥雰囲気の露点5℃で2分乾燥して、乾燥後膜厚150nmのポリシラザン層を形成した。
ポリシラザン層の形成に引き続いて、VUV光の照射を行った。
VUV光の照射は光源としてエキシマランプを使用し、エキシマランプは、MDエキシマ社製のキセノンエキシマランプ(波長172nm)を用いた。エキシマランプ管面と搬送されているフィルム試料との最短距離が3mmとなるようにエキシマランプを設置した。エキシマランプホルダーにはN2ガスが供給されており、エキシマランプ幅手の両サイドからフィルム基材面に向かってN2が噴射されている(図1(b)参照)。その際、VUV光照射時の酸素濃度は、エキシマランプ全体を囲っている筺体にも窒素ガスを供給してエキシマランプ管面とフィルム基材間の酸素濃度が1.0%以下となるように調整を行った。
上記で形成した試料を1.0m/minで搬送して、図4に示すガスバリアフィルム製造装置30を用いて、VUV光照射を行った。この際、フィルム基材の塗膜と反対側の面を大気圧を基準にして−50Paに減圧した。
上記で形成した試料を1.0m/minで搬送して、図4に示すガスバリアフィルム製造装置30を用いて、VUV光照射を行った。この際、フィルム基材の塗膜と反対側の面を大気圧を基準にして−100Paに減圧した。
上記で形成した試料を1.0m/minで搬送して、図5に示すガスバリアフィルム製造装置30Aを用いて、VUV光照射を行った。この際、フィルム基材の塗膜と反対側の面を大気圧を基準にして−50Paに減圧した。
上記で形成した試料を1.0m/minで搬送して、図5に示すガスバリアフィルム製造装置30Aを用いて、VUV光照射を行った。この際、フィルム基材の塗膜と反対側の面を大気圧を基準にして−100Paに減圧した。
上記で形成した試料を1.0m/minで搬送して、図6に示すガスバリアフィルム製造装置30Bを用いて、VUV光照射を行った。この際、フィルム基材の塗膜と反対側の面を大気圧を基準にして−50Paに減圧した。また、温度制御機T1〜T32を加熱制御して膜面温度を段階的に60から100℃になるように調整した。
上記で形成した試料を1.0m/minで搬送して、図6に示すガスバリアフィルム製造装置30Bを用いて、VUV光照射を行った。この際、フィルム基材の塗膜と反対側の面を大気圧を基準にして−100Paに減圧した。また、温度制御機T1〜T32を加熱制御して膜面温度を段階的に60から100℃になるように調整した。
上記で形成した試料を1.0m/minで搬送して、図7に示すガスバリアフィルム製造装置30Cを用いて、VUV光照射を行った。この際、フィルム基材の塗膜と反対側の面を大気圧を基準にして−50Paに減圧した。また、温度制御機T1〜T32を加熱制御して膜面温度を段階的に60から100℃になるように調整した。
上記で形成した試料を1.0m/minで搬送して、図7に示すガスバリアフィルム製造装置30Cを用いて、VUV光照射を行った。この際、フィルム基材の塗膜と反対側の面を大気圧を基準にして−100Paに減圧した。また、温度制御機42のT1〜T32を加熱制御してフィルム基材の膜面温度を段階的に60から100℃に昇温させるように調整した。
フィルム基材の塗膜と反対側の面を大気圧を基準にして0Paとした以外はガスバリアフィルム1と同じ方法で作製した。
フィルム基材の塗膜と反対側の面を大気圧を基準にして0Paとした以外はガスバリアフィルム3と同じ方法で作製した。
フィルム基材の塗膜と反対側の面を大気圧を基準にして0Paとした以外はガスバリアフィルム5と同じ方法で作製した。
フィルム基材の塗膜と反対側の面を大気圧を基準にして0Paとした以外はガスバリアフィルム7と同じ方法で作製した。
上記で形成した試料を1.0m/minで搬送して、図8に示すガスバリアフィルム製造装置30Dを用いて、VUV光照射を行った。この際、温度制御機42のT1〜T32を加熱制御してフィルム基材の膜面温度を段階的に60から100℃に昇温させるように調整した。
フィルム基材の塗膜と反対側の面を大気圧を基準にして−1200Paに減圧した以外はガスバリアフィルム6と同じ方法で作製した。
フィルム基材の塗膜と反対側の面を大気圧を基準にして−1200Paに減圧した以外はガスバリアフィルム8と同じ方法で作製した。
真空紫外光の照射中のフィルム基材の温度制御を100℃で一定とした以外はガスバリアフィルム6と同じ方法で作製した。
真空紫外光の照射中のフィルム基材の温度制御を100℃で一定とした以外はガスバリアフィルム8と同じ方法で作製した。
(水蒸気透過率)
水蒸気透過率は、以下の測定方法により評価した。
蒸着装置:日本電子(株)製真空蒸着装置JEE−400
恒温恒湿度オーブン:Yamato Humidic ChamberIG47M
原材料:水分と反応して腐食する金属:カルシウム(粒状)
水蒸気不透過性の金属:アルミニウム(φ3〜5mm、粒状)
真空蒸着装置(日本電子製真空蒸着装置 JEE−400)を用い、透明導電膜を付ける前のフィルム試料の蒸着させたい部分(12mm×12mmを9箇所)以外をマスクし、金属カルシウムを蒸着させた。その後、真空状態のままマスクを取り去り、フィルム試料片側全面にアルミニウムをもう一つの金属蒸着源から蒸着させた。アルミニウム封止後、真空状態を解除し、速やかに乾燥窒素ガス雰囲気下で、厚さ0.2mmの石英ガラスに封止用紫外線硬化樹脂(ナガセケムテックス製)を介してアルミニウム封止側と対面させ、紫外線を照射することで、評価用セルを作製した。
5: 6×10−4g/m2/day未満
4: 6×10−4g/m2/day以上、8×10−4g/m2/day未満
3: 8×10−4g/m2/day以上、1×10−3g/m2/day未満
2: 1×10−3g/m2/day以上、3×10−3g/m2/day未満
1: 3×10−3g/m2/day以上
得られたガスバリアフィルムを85℃に調整した恒温恒湿槽内に7日連続で保管し、その後前述と同様の方法、評価ランクで水蒸気透過率を評価した。
恒温恒湿度オーブン:Yamato Humidic ChamberIG47M
ニレコ社製オンライン膜面検査機およびNikon社製微分干渉顕微鏡を用いた膜面観察により、クラックの個数をカウントした。
○:発生無し
△:1m2あたり1か所未満の発生あり
×:1m2あたり1か所以上の発生あり
室温に24時間放置後、ニレコ社製オンライン膜面検査機および目視判定により、縦ジワの発生個数をカウントした。
○:発生無し
△:1m2あたり1か所未満の発生あり
×:1m2あたり1か所以上の発生あり
2 エキシマランプホルダー
3 エキシマランプ
4 窒素ガス配管入口
5 窒素ガス配管
6 窒素ガス
7 真空紫外光
10 可動ステージ
11 アルミニウム板
12 照度計
20 搬送ロール
21 フィルム基材
22 振幅
22a 最大振幅
30、30A、30B、30C、30D ガスバリアフィルム製造装置
31 繰り出し部
32 塗布部
33 乾燥部
34、34A、34B、34C、34D 真空紫外光照射部
35 巻き取り部
36 窒素ガス注入口
37 窒素ガス排出口
38 吸引壁
39 吸引口
40 圧力測定位置
41 吸引ベルト
42 温度制御機
43 吸引ロール
Claims (7)
- フィルム基材上に少なくとも1層のガスバリア層を有するガスバリアフィルムの製造方法であって、
前記フィルム基材上に、ケイ素酸化物前駆体もしくはケイ素酸窒化物前駆体を含む溶液を塗布して塗膜を作製する工程と、
前記塗膜に真空紫外光を照射することによって前記塗膜を改質処理する工程とを有し、
前記塗膜を改質処理する工程において、前記フィルム基材の前記塗膜と反対側の面を大気圧に対して減圧にすることを特徴とするガスバリアフィルムの製造方法。 - 前記フィルム基材が、水蒸気透過度として40℃、90%RH条件下で1g/(m2・24hr)以上のガス透過性を有することを特徴とする請求項1に記載のガスバリアフィルムの製造方法。
- 前記塗膜を改質処理する工程において、前記フィルム基材の前記塗膜と反対側の面を、吸引ベルトによって減圧しながら前記フィルム基材を搬送することを特徴とする請求項1または2に記載のガスバリアフィルムの製造方法。
- 前記塗膜を改質処理する工程において、前記フィルム基材の前記塗膜と反対側の面を、複数の搬送ロールの間隙から減圧しながら前記フィルム基材を搬送することを特徴とする請求項1または2に記載のガスバリアフィルムの製造方法。
- 前記塗膜を改質処理する工程において、前記フィルム基材の前記塗膜と反対側の面を、吸引ロールによって減圧しながら前記フィルム基材を搬送することを特徴とする請求項1または2に記載のガスバリアフィルムの製造方法。
- 前記真空紫外光の照射中に前記フィルム基材の温度を昇温させることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のガスバリアフィルムの製造方法。
- フィルム基材上に少なくとも1層のガスバリア層を有するガスバリアフィルム製造装置であって、
前記フィルム基材をロール状に巻かれた状態から繰り出すための繰り出し部と、
前記フィルム基材上にケイ素酸化物前駆体もしくはケイ素酸窒化物前駆体を含む溶液を塗布して塗膜を作製する塗布部と、
前記フィルム基材上の前記塗膜を乾燥する乾燥部と、
前記フィルム基材の前記塗膜と反対側の面を大気圧に対して減圧にしながら真空紫外光を照射して前記塗膜を改質処理する真空紫外光照射部と、
得られたガスバリアフィルムをロール状に巻き取る巻き取り部と
を備えることを特徴とするガスバリアフィルム製造装置。
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