JP2015147955A - マグネトロンスパッタリング用磁場発生装置 - Google Patents

マグネトロンスパッタリング用磁場発生装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ターゲット上の磁束密度の分布を平均化し、かつ高い磁束密度を与えることにより、スパッタリング速度とターゲットの利用効率とを両立させたマグトロンスパッタリング用磁場発生装置を提供する。【解決手段】磁性体のベース上配置した、ターゲット表面に垂直な磁化方向を有する直線状の中央部永久磁石の周りに、第1の垂直永久磁石、第2の垂直永久磁石、及び外周部永久磁石を、交互に異なる磁極となるように順に配置し、前記中央部永久磁石と第1の垂直永久磁石との間、及び前記第2の垂直永久磁石と外周部永久磁石との間に、それぞれターゲット表面に平行な磁化方向を有する第1の平行永久磁石及び第2の平行永久磁石を配置し、前記第1の垂直永久磁石と前記第2の垂直永久磁石との間に磁気空隙を有することを特徴とするレーストラック形状のマグネトロンスパッタリング用磁場発生装置。【選択図】図1

Description

本発明は、基板表面に薄膜を形成するために使用されるマグネトロンスパッタリング装置に組み込まれる磁場発生装置に関する。
スパッタリングとは、Ar等の不活性物質を高速で衝突させることによりターゲットを構成する原子や分子がたたき出される現象をいい、このたたき出された原子や分子を基板上に付着させることで、薄膜を形成することができる。マグネトロンスパッタリング法は、陰極内部に磁場を組み込むことにより、基板へのターゲット物質の堆積速度を向上させることができ、しかも基板への電子の衝突が起こらないため低温で成膜が可能な手法である。従って、半導体IC、フラットパネルディスプレー、太陽電池等の電子部品や、反射膜等の製造プロセスにおいては、基板表面に薄膜を形成するためにマグネトロンスパッタリング法が多く用いられている。
マグネトロンスパッタリング装置は、真空チャンバー内に陽極側の基板と、基板と相対するように配置したターゲット(陰極)と、ターゲットの下方に配置した磁場発生装置とを具備する。陽極と陰極との間に電圧を印加することによりグロー放電を起こし、真空チャンバー内の不活性ガス(0.1 Pa程度のArガス等)をイオン化させ、一方でターゲットから放出された二次電子を磁場発生装置により形成した磁場により捕獲し、ターゲット表面でサイクロイド運動を行わせる。電子のサイクロイド運動によりガス分子のイオン化が促進されるため、膜の生成速度は磁場を用いない場合に比べ格段に大きくなり、膜の付着強度が大きくなる。
タッチパネルや液晶フラットパネルディスプレーでは、透明導電膜としてITO膜(Indium Tin Oxide,酸化インジウムスズ)が使用されているが、その膜を生成する際には、例えば特開2011-18623(特許文献1)に記載されているように、ターゲット表面に発生する磁場を高くすることで、抵抗率の低いITO膜が得られることが知られている。このようにして得られた抵抗率の低いITO膜は電子表示機器の省電力化に大きく貢献するため、ターゲット表面に発生する磁場を高くすることのできる磁場発生装置の開発が望まれている。
ターゲット表面に発生する磁場を高くする技術として、特開2013-76104号(特許文献2)は、ターゲットと交差する方向に磁化された第1磁石部材と、前記ターゲットと交差する方向であって前記第1磁石部材と逆方向に磁化されるとともに、前記ターゲット表面に平行な方向の磁界を形成するように前記第1磁石部材に接して位置する第2磁石部材とを有するマグネットピースを複数リング状に配置してなる磁場発生装置を開示している。
さらに特開2012-251233号(特許文献3)は、ターゲットの裏面側に配置されて磁場を発生する棒状の磁場発生部を、前記ターゲットに平行な面内で、前記磁場発生部の長手方向に対して垂直な方向に往復駆動させる機構を有する磁場発生装置を開示している。
特許文献2及び特許文献3に記載の磁場発生装置は、磁束密度(特許文献2においては平行磁束密度)を高めることで、プラズマ密度が高まり、放電電圧を減少させ、結果として所望の膜質を得ようとするものであるが、市場の要求に対しては必ずしも満足のいくものではなくさらなる改良が望まれている。
特開平2-34780号(特許文献4)は、中心磁石と前記中心磁石の周囲に前記中心磁石と異なる極性を有する周辺磁石とを配した第1磁気回路、及び前記中心磁石と前記周辺磁石との間に、前記周辺磁石と相似な形状のN,Sを1対とした2個の磁石からなる第2磁気回路を設け、前記中心磁石から前記周辺磁石までの磁石の極性が交互になるようにしたマグネトロンスパッタ用磁場発生装置を開示しており、前記第2磁気回路を設けることにより、ターゲット面に垂直な方向の磁束密度が0になる点が3点存在するような磁束密度分布となり、前記第2磁気回路を設けない従来の磁気回路に比べて、ターゲット上の広い領域にプラズマが発生するようになり、エロージョン領域が拡大しターゲットの利用効率が向上すると記載している。
特許文献4に記載の磁場発生装置を使用することにより、ターゲットの利用効率は向上するが、磁束密度のターゲット表面に平行な成分は全体的に低くなってしまうため、得られる膜の膜質は必ずしも十分に満足のできるものではない。従って、ターゲットを高い効率で利用できるとともに、磁束密度のターゲット表面に平行な成分を大きくすることによりプラズマ密度を高くする技術の開発が望まれている。
特開2011-18623号公報 特開2013-76104号公報 特開2012-251233号公報 特開平2-34780号公報
従って、本発明の目的は、ターゲット上の磁束密度の分布を平均化するとともに、磁束密度のターゲット表面に平行な成分をさらに高くすることによってプラズマ密度を高め、スパッタリング速度とターゲットの利用効率とを両立させ、所望の膜質を得ることができるマグトロンスパッタリング用磁場発生装置を提供することである。
上記目的に鑑み鋭意研究の結果、本発明者らは、ターゲット表面に垂直な磁化方向を有する直線状の中央部永久磁石の周りに、第1の垂直永久磁石、第2の垂直永久磁石、及び外周部永久磁石を、交互に異なる磁極となるように順に配置し、前記中央部永久磁石と第1の垂直永久磁石との間、及び前記第2の垂直永久磁石と外周部永久磁石との間に、それぞれターゲット表面に平行な磁化方向を有する第1の平行永久磁石及び第2の平行永久磁石を配置することにより、ターゲット表面における磁束密度の分布をほとんど変えずに、磁束密度を高めることができることができ、その結果、ターゲットの高い利用効率を維持したままスパッタリング速度を高めることができることを見出し、本発明に想到した。
一般的に、ターゲット表面に発生する磁場を高くするためには、高い磁気特性の永久磁石又は大きなサイズの永久磁石を使用して磁場発生装置を構成しなければならないが、例えば、ターゲットに垂直な方向に磁化方向を有する永久磁石だけで構成した磁場発生装置の場合、高い磁気特性の永久磁石又は大きなサイズの永久磁石を使用したとしても、ターゲット表面に発生する磁場を高めるには限界があった。しかしながら、ターゲット表面に平行な方向に磁化方向を有する永久磁石をさらに配置して本発明の磁場発生装置の構成とすることで、永久磁石を大きくすることなく効率的にターゲット表面に発生する磁場を高めることができ、さらに前記平行方向に磁化方向を有する永久磁石の高さ(ターゲットに垂直な方向の長さ)を調節することで、ターゲット表面に発生する磁場の強さをこれまでの2倍以上まで高めることが可能となる。
すなわち、ターゲットに対向し、ターゲット表面に磁場を発生させるための直線部及びコーナー部からなる、本発明のマグネトロンスパッタリング用磁場発生装置は、
磁性体からなるベース上に、
(a)磁化方向が前記ターゲット表面に垂直になるように直線状に配置された中央部永久磁石と、
(b)前記中央部永久磁石を取り囲むように、磁化方向が前記ターゲット表面に垂直で、かつ前記ターゲットに対向する磁極が前記中央部永久磁石と逆になるように配置された第1の垂直永久磁石と、
(c)前記第1の垂直永久磁石を取り囲むように、磁化方向が前記ターゲット表面に垂直で、かつ前記ターゲットに対向する磁極が前記中央部永久磁石と同じになるように配置された第2の垂直永久磁石と、
(d)前記第2の垂直永久磁石を取り囲むように、磁化方向が前記ターゲット表面に垂直で、かつ前記ターゲットに対向する磁極が前記中央部永久磁石と逆になるように配置された外周部永久磁石と、
(e)前記中央部永久磁石と前記第1の垂直永久磁石との間に、磁化方向が前記ターゲット表面に平行で、一方の磁極が前記中央部永久磁石のターゲット側側面と対向し、他方の磁極が前記第1の垂直永久磁石のターゲット側側面と対向し、前記両側面を連結するように設置された第1の平行永久磁石と、
(f)前記第2の垂直永久磁石と前記外周部永久磁石との間に、磁化方向がターゲット表面に平行で、一方の磁極が前記第2の垂直永久磁石の前記ターゲット側側面と対向し、他方の磁極が前記外周部永久磁石のターゲット側側面と対向し、前記両側面を連結するように設置された第2の平行永久磁石とを有し、
前記第1の垂直永久磁石と前記第2の垂直永久磁石との間に磁気空隙を有し、
前記第1の平行永久磁石の、前記中央部永久磁石のターゲット側側面と対向する側の磁極が、前記中央部永久磁石のターゲット側磁極と同じであり、
前記第2の平行永久磁石の、前記第2の垂直永久磁石のターゲット側側面と対向する側の磁極が、前記第2の垂直永久磁石のターゲット側磁極と同じであることを特徴とする。
前記第1の平行永久磁石と前記ベースとの間、及び前記第2の平行永久磁石と前記ベースとの間には磁気空隙を有するのが好ましい。
前記第1の平行永久磁石及び前記第2の平行永久磁石の、前記ターゲット表面に垂直な方向の長さは、前記中央部永久磁石の前記ターゲット表面に垂直な方向の長さの5〜100%であるのが好ましい。なお前記中央部永久磁石の前記ターゲット表面に垂直な方向の長さは、前記中央部永久磁石の一部が前記ベース内に埋め込まれている場合には、前記ベース内の前記ターゲット表面に垂直な方向の長さは含まないものとする。
前記コーナー部の前記中央部永久磁石と前記第1の垂直永久磁石との間に占める前記第1の平行永久磁石の割合は5〜100%でありかつ前記第2の垂直永久磁石と前記外周部永久磁石との間に占める前記第2の平行永久磁石の割合は5〜100%であるのが好ましい。ここで割合とは平面視で見た場合の面積割合とする。
前記直線状に配置された中央部永久磁石の両端部はT字状であるのが好ましい。
本発明のマグネトロンスパッタリング用磁場発生装置は、前記ターゲット表面に対して垂直な方向の磁束密度がゼロとなる位置において、前記ターゲット表面に対して平行な方向の磁束密度が10 mT以上であるのが好ましい。
本発明の他のマグネトロンスパッタリング用磁場発生装置は、
ターゲットに対向し、ターゲット表面に磁場を発生させるための、直線部及びコーナー部からなるレーストラック形状のマグネトロンスパッタリング用磁場発生装置であって、
磁性体からなるベース上に、
(a)磁化方向が前記ターゲット表面に垂直になるように直線状に配置された中央部永久磁石と、
(b)前記中央部永久磁石を取り囲むように、磁化方向が前記ターゲット表面に垂直で、かつ前記ターゲットに対向する磁極が前記中央部永久磁石と逆になるように配置された第1の垂直永久磁石と、
(c)前記第1の垂直永久磁石を取り囲むように、前記第1の垂直永久磁石との間に磁気空隙を介して、磁化方向が前記ターゲット表面に垂直で、かつ前記ターゲットに対向する磁極が前記中央部永久磁石と同じになるように配置された第2の垂直永久磁石と、
(d)前記第2の垂直永久磁石を取り囲むように、磁化方向が前記ターゲット表面に垂直で、かつ前記ターゲットに対向する磁極が前記中央部永久磁石と逆になるように配置された外周部永久磁石とを有し、さらに
(e)前記中央部永久磁石と前記第1の垂直永久磁石との間に、磁化方向が前記ターゲット表面に平行で、一方の磁極が前記中央部永久磁石のターゲット側側面と対向し、他方の磁極が前記第1の垂直永久磁石のターゲット側側面と対向し、前記中央部永久磁石のターゲット側側面と対向する側の磁極が、前記中央部永久磁石のターゲット側磁極と同じであり、前記両側面を連結するように設置された第1の平行永久磁石、又は
(f)前記第2の垂直永久磁石と前記外周部永久磁石との間に、磁化方向がターゲット表面に平行で、一方の磁極が前記第2の垂直永久磁石の前記ターゲット側側面と対向し、他方の磁極が前記外周部永久磁石のターゲット側側面と対向し、前記第2の垂直永久磁石のターゲット側側面と対向する側の磁極が、前記第2の垂直永久磁石のターゲット側磁極と同じであり、前記両側面を連結するように設置された第2の平行永久磁石を有することを特徴とする。
本発明の磁場発生装置を用いることにより、ターゲット上の磁束密度の分布を平均化し、かつ磁束密度のターゲット表面に平行な成分を高くすることによってプラズマ密度を高めることができるので、ターゲットのエロージョン進行をより均一にし、ターゲットの利用効率を向上させることができるとともに、スパッタリング速度を高め所望の膜質得ることができる。
本発明のマグネトロンスパッタリング用磁場発生装置の一例を示す(a)平面図、(b)A-A断面図、及び(c)B-B断面図である。 本発明のマグネトロンスパッタリング用磁場発生装置の他の一例を示す平面図である。 実施例1のマグネトロンスパッタリング用磁場発生装置を示す(a)平面図、(b)C-C断面図、及び(c)D-D断面図である。 比較例1のマグネトロンスパッタリング用磁場発生装置を示す(a)平面図、(b)E-E断面図、及び(c)F-F断面図である。 実施例1及び比較例1の磁場発生装置によってターゲット面上に発生する磁束密度の平行成分及び垂直成分を、直線部において中央部永久磁石から外周部永久磁石までプロットしたグラフである。 実施例1及び比較例1の磁場発生装置によってターゲット面上に発生する磁束密度の平行成分及び垂直成分を、コーナー部において中央部永久磁石から外周部永久磁石までプロットしたグラフである。
[1] マグネトロンスパッタリング用磁場発生装置
(A-1)第1の構成
本発明のマグネトロンスパッタリング用磁場発生装置は、ターゲット表面にレーストラック状の磁場を発生させるための装置であり、例えば図1(a)、図1(b)及び図1(c)に示すように、ターゲット9に対向し、直線部1a及び2つのコーナー部1b.1bからなるレーストラック形状を有している。
マグネトロンスパッタリング用磁場発生装置1は、磁性体からなるベース8上に、(a)磁化方向が前記ターゲット表面9aに垂直になるように直線状に配置された中央部永久磁石2と、
(b)前記中央部永久磁石2を取り囲むように、磁化方向が前記ターゲット表面9aに垂直で、かつ前記ターゲット9に対向する磁極が前記中央部永久磁石2と逆になるように配置された第1の垂直永久磁石3と、
(c)前記第1の垂直永久磁石3を取り囲むように、磁化方向が前記ターゲット表面9aに垂直で、かつ前記ターゲット9に対向する磁極が前記中央部永久磁石2と同じになるように配置された第2の垂直永久磁石4と、
(d)前記第2の垂直永久磁石4を取り囲むように、磁化方向が前記ターゲット表面9aに垂直で、かつ前記ターゲット9に対向する磁極が前記中央部永久磁石2と逆になるように配置された外周部永久磁石5と、
(e)前記中央部永久磁石2と前記第1の垂直永久磁石3との間に、磁化方向が前記ターゲット表面9aに平行で、一方の磁極が前記中央部永久磁石2のターゲット側側面2aと対向し、他方の磁極が前記第1の垂直永久磁石3のターゲット側側面3aと対向し、前記両側面2a,3aを連結するように設置された第1の平行永久磁石6と、
(f)前記第2の垂直永久磁石4と前記外周部永久磁石5との間に、磁化方向がターゲット表面9aに平行で、一方の磁極が前記第2の垂直永久磁石4の前記ターゲット側側面4aと対向し、他方の磁極が前記外周部永久磁石5のターゲット側側面5aと対向し、前記両側面4a,5aを連結するように設置された第2の平行永久磁石7とを有し、
前記第1の垂直永久磁石3と前記第2の垂直永久磁石4との間に磁気空隙10を有し、
前記第1の平行永久磁石6の、前記中央部永久磁石2のターゲット側側面2aと対向する側の磁極が、前記中央部永久磁石2のターゲット側磁極と同じであり、
前記第2の平行永久磁石7の、前記第2の垂直永久磁石4のターゲット側側面4aと対向する側の磁極が、前記第2の垂直永久磁石4のターゲット側磁極と同じであることを特徴とする。前記磁気空隙10は、空間であってもよいし、非磁性のスペーサで充填されていてもよい。
前記第1の平行永久磁石6と前記ベース8との間、及び前記第2の平行永久磁石7と前記ベース8との間には、それぞれ磁気空隙11a及び磁気空隙11bを有するのが好ましい。これらの磁気空隙11a,11bは、空間であってもよいし、非磁性のスペーサで充填されていてもよい。
前記中央部永久磁石2、前記第1の垂直永久磁石3、前記第2の垂直永久磁石4、及び前記外周部永久磁石5の、前記ターゲット表面9aに垂直な方向の長さはほぼ同じであるのが好ましい。前記第1の平行永久磁石6及び前記第2の平行永久磁石7の、前記ターゲット表面9aに垂直な方向の長さは、前記中央部永久磁石2の前記ターゲット表面9aに垂直な方向の長さの5〜100%であるのが好ましい。
前記中央部永久磁石2、前記第1の垂直永久磁石3、前記第2の垂直永久磁石4、及び前記外周部永久磁石5のターゲット9側の面は同一平面上にあるのが好ましい。前記第1の平行永久磁石6及び前記第2の平行永久磁石7のターゲット9側の面は同一平面上にあるのが好ましい。
なお図1(a)、図1(b)及び図1(c)は、前記中央部永久磁石2のターゲット側磁極がS極である例を示したが、この磁極がN極であってもかまわない。その場合は、他の永久磁石の磁極も全て逆に構成されることになる。
(1)中央部永久磁石
中央部永久磁石2は、磁性体からなるベース8上に、複数個の直方体の永久磁石を、磁化方向が前記ターゲット表面9aに垂直になるように連接して並べ、直線状に配置して構成するのが好ましい。中央部永久磁石2を構成する各直方体の永久磁石の大きさ、使用する数は特に限定されず、磁石の製造のしやすさ、磁場発生装置の組み立てやすさ等の理由で適宜設定すればよい。各永久磁石は、同じ形状でなくてもかまわない。
中央部永久磁石2の端部、すなわちコーナー部1bを構成する永久磁石は、図2に例示したように、他の部分と同じ直方体であっても良いが、コーナー部1bに形成される磁束密度の分布を平均化するために、図1(a)に例示したように、T字状端部2bであるのが好ましい。
中央部永久磁石2の幅、つまり平面視で長軸方向に垂直な方向の長さ、及び前記ターゲット表面9aに垂直な方向の長さは、磁場発生装置1の全体の形状、発生させる磁場の強度等により任意に設定することができる。
(2)第1の垂直永久磁石
第1の垂直永久磁石3は、磁性体からなるベース8上に、前記中央部永久磁石2を取り囲むように、前記中央部永久磁石2から所定の距離をおいて、磁化方向が前記ターゲット表面9aに垂直で、かつ前記ターゲット9に対向する磁極(図ではN極)が前記中央部永久磁石2の前記ターゲット9側磁極(図ではS極)と逆になるように配置する。第1の垂直永久磁石3は、レーストラックの直線部1aにおいては、前記中央部永久磁石2の場合と同様、複数個の直方体の永久磁石を連接して構成するのが好ましく、コーナー部1bにおいては、コーナー部1bの形状に応じて、複数個の直方体の永久磁石、平面視断面が三角形の永久磁石、平面視断面が台形の永久磁石、平面視断面が扇形の永久磁石等を連接して構成するのが好ましい。第1の垂直永久磁石3を構成する各種形状の永久磁石の大きさ、使用する数等は特に限定されず、磁石の製造のしやすさ、磁場発生装置の組み立てやすさ等の理由で適宜設定すればよい。
第1の垂直永久磁石3の幅、つまり平面視で長軸方向に垂直な方向の長さ、及び前記ターゲット表面9aに垂直な方向の長さは、特に限定されず磁場発生装置の全体の形状、発生させる磁場の強度等により任意に設定することができる。ただし前記ターゲット表面9aに垂直な方向の長さは、中央部永久磁石2の前記ターゲット表面9aに垂直な方向の長さと同じであるのが好ましい。
(3)第2の垂直永久磁石
第2の垂直永久磁石4は、前記第1の垂直永久磁石3を取り囲むように、前記第1の垂直永久磁石3から所定の距離をおいて、前記ターゲット9に対向する磁極(図ではS極)が前記中央部永久磁石2の前記ターゲット9側磁極(図ではS極)と同じになるように配置すること以外、前記第1の垂直永久磁石3同様の構成である。従って詳細な説明は省略する。
前記第1の垂直永久磁石3と第2の垂直永久磁石4との間には、磁気空隙10を設ける。この磁気空隙10は、磁気的に空隙となっていれば良く、空間であってもよいし、非磁性体からなるスペーサで充填されていても良い。
(4)外周部永久磁石
外周部永久磁石5は、前記第2の垂直永久磁石4を取り囲むように、前記第2の垂直永久磁石4から所定の距離をおいて、前記ターゲット9に対向する磁極(図ではN極)が前記中央部永久磁石2の前記ターゲット9側磁極(図ではS極)と逆になるように配置すること以外、前記第2の垂直永久磁石4と同様の構成である。従って詳細な説明は省略する。
(5)第1の平行永久磁石
第1の平行永久磁石6は、前記中央部永久磁石2と前記第1の垂直永久磁石3との間に、磁化方向が前記ターゲット表面9aに平行で、一方の磁極が前記中央部永久磁石2のターゲット側側面2aと対向し、他方の磁極が前記第1の垂直永久磁石3のターゲット側側面3aと対向し、前記両側面2a,3aを連結するように設置する。第1の平行永久磁石6の、前記中央部永久磁石2のターゲット側側面2aと対向する側の磁極(図ではS極)は、前記中央部永久磁石2のターゲット側磁極(図ではS極)と同じになるように構成する。
第1の平行永久磁石6と前記ベース8との間には磁気空隙11aを設けるのが好ましい。この磁気空隙11aは、磁気的に空隙となっていれば良く、例えば空間であっても良いし、非磁性体からなるスペーサで充填されていても良い。
第1の平行永久磁石6の幅、つまり平面視で長軸方向に垂直な方向の長さ、及び前記ターゲット表面9aに垂直な方向の長さは、特に限定されず磁場発生装置の全体の形状、発生させる磁場の強度等により任意に設定することができる。ただし前記ターゲット表面9aに垂直な方向の長さは、中央部永久磁石2の前記ターゲット表面9aに垂直な方向の長さの5〜100%であるのが好ましく、20〜50%であるのがより好ましい。
第1の平行永久磁石6は、レーストラックの直線部1aにおいては、複数個の直方体の永久磁石を連接して構成するのが好ましく、コーナー部1bにおいては、コーナー部1bの形状に応じて、複数個の直方体の永久磁石、平面視断面が三角形の永久磁石、平面視断面が台形の永久磁石、平面視断面が扇形の永久磁石等を必要に応じて組み合わせて構成するのが好ましい。第1の平行永久磁石6のコーナー部1bは、図2に示すように、前記中央部永久磁石2と前記第1の垂直永久磁石3との間を全て連結するように構成しても良いし、図1(a)に示すように、周方向に磁気空隙12aを設けて、前記中央部永久磁石2と前記第1の垂直永久磁石3との間を部分的に連結するような構成としてもよい。前記磁気空隙12aは、空間であっても良いし、非磁性体からなるスペーサで充填されていても良い。
部分的に連結するような構成とする場合、前記コーナー部1bの前記中央部永久磁石2と前記第1の垂直永久磁石3との間に占める前記第1の平行永久磁石6の割合は5〜100%であるのが好ましく、40〜60%であるのがより好ましい。
(6)第2の平行永久磁石
第2の平行永久磁石7は、前記第2の垂直永久磁石4と前記外周部永久磁石5との間に、磁化方向が前記ターゲット表面9aに平行で、一方の磁極が前記第2の垂直永久磁石4のターゲット側側面4aと対向し、他方の磁極が前記外周部永久磁石5のターゲット側側面5aと対向し、前記両側面4a,5aを連結するように設置する。第2の平行永久磁石7の、前記第2の垂直永久磁石4のターゲット側側面4aと対向する側の磁極(図ではS極)は、前記第2の垂直永久磁石4のターゲット側磁極(図ではS極)と同じになるように構成する。
第2の平行永久磁石7と前記ベース8との間には磁気空隙11bを設けるのが好ましい。この磁気空隙11bは、磁気的に空隙となっていれば良く、例えば空間であっても良いし、非磁性体からなるスペーサで充填されていても良い。
第2の平行永久磁石7の幅、つまり平面視で長軸方向に垂直な方向の長さ、及び前記ターゲット表面9aに垂直な方向の長さは、特に限定されず磁場発生装置の全体の形状、発生させる磁場の強度等により任意に設定することができる。ただし前記ターゲット表面9aに垂直な方向の長さは、中央部永久磁石2の前記ターゲット表面9aに垂直な方向の長さの5〜100%であるのが好ましく、20〜50%であるのがより好ましい。
第2の平行永久磁石7は、前記第1の平行永久磁石6と同様、複数の永久磁石から構成するのが好ましい。それらの構成については、前記第1の平行永久磁石6と同様であるので詳細は省略する。ただし、前記コーナー部1bの前記第2の垂直永久磁石4と前記外周部永久磁石5との間に磁気空隙12b(空間、非磁性体からなるスペーサ等)を設ける場合、前記第2の垂直永久磁石4と前記外周部永久磁石5との間に占める前記第2の平行永久磁石7の割合は5〜100%であるのが好ましく、30〜50%であるのがより好ましい。
前記中央部永久磁石2、前記第1の垂直永久磁石3、前記第2の垂直永久磁石4、前記外周部永久磁石5、前記第1の平行永久磁石6及び前記第2の平行永久磁石7は、個々の永久磁石をベース8上に接着剤等で貼りつけて構成してもよいし、あらかじめ直線状又はコーナー部1bの形状になるようにいくつかの永久磁石を貼り合わせて一体に形成した永久磁石ユニットをベース8上に貼りつけて構成しても良い。また前記中央部永久磁石2、前記第1の垂直永久磁石3、前記第2の垂直永久磁石4、前記外周部永久磁石5、前記第1の平行永久磁石6及び前記第2の平行永久磁石7は、それぞれ複数の磁石を組み合わせて形成してもよいが、一つの磁石であってもよい。
(A-2)第2の構成
本発明の他のマグネトロンスパッタリング用磁場発生装置は、
ターゲットに対向し、ターゲット表面に磁場を発生させるための、直線部及びコーナー部からなるレーストラック形状のマグネトロンスパッタリング用磁場発生装置であって、
磁性体からなるベース上に、
(a)磁化方向が前記ターゲット表面に垂直になるように直線状に配置された中央部永久磁石と、
(b)前記中央部永久磁石を取り囲むように、磁化方向が前記ターゲット表面に垂直で、かつ前記ターゲットに対向する磁極が前記中央部永久磁石と逆になるように配置された第1の垂直永久磁石と、
(c)前記第1の垂直永久磁石を取り囲むように、前記第1の垂直永久磁石との間に磁気空隙を介して、磁化方向が前記ターゲット表面に垂直で、かつ前記ターゲットに対向する磁極が前記中央部永久磁石と同じになるように配置された第2の垂直永久磁石と、
(d)前記第2の垂直永久磁石を取り囲むように、磁化方向が前記ターゲット表面に垂直で、かつ前記ターゲットに対向する磁極が前記中央部永久磁石と逆になるように配置された外周部永久磁石とを有し、さらに
(e)前記中央部永久磁石と前記第1の垂直永久磁石との間に、磁化方向が前記ターゲット表面に平行で、一方の磁極が前記中央部永久磁石のターゲット側側面と対向し、他方の磁極が前記第1の垂直永久磁石のターゲット側側面と対向し、前記中央部永久磁石のターゲット側側面と対向する側の磁極が、前記中央部永久磁石のターゲット側磁極と同じであり、前記両側面を連結するように設置された第1の平行永久磁石、又は
(f)前記第2の垂直永久磁石と前記外周部永久磁石との間に、磁化方向がターゲット表面に平行で、一方の磁極が前記第2の垂直永久磁石の前記ターゲット側側面と対向し、他方の磁極が前記外周部永久磁石のターゲット側側面と対向し、前記第2の垂直永久磁石のターゲット側側面と対向する側の磁極が、前記第2の垂直永久磁石のターゲット側磁極と同じであり、前記両側面を連結するように設置された第2の平行永久磁石を有することを特徴とする。
マグネトロンスパッタリング用磁場発生装置の第2の構成は、前記第1の構成に対して、第1の平行永久磁石又は第2の平行永久磁石を除き磁気空隙としたものであり、それ以外の構成については前記第1の構成と同様であるので、詳細な説明は省略する。なお、第1の平行永久磁石又は第2の平行永久磁石の除去は、目的とする磁束密度の設計に応じて、直線部のみでも良いし、直線部及びコーナー部の両方であっても良い。
(B)永久磁石
マグネトロンスパッタリング用磁場発生装置を構成する永久磁石は、公知の永久磁石材料で形成することができる。使用する永久磁石の材質は設備の構成(磁場発生装置からターゲットまでの距離)や必要な磁場強度によって適宜設定すれば良いが、R(Nd等の希土類元素のうちの少なくとも一種)、T(Fe又はFe及びCo)及びBを必須成分とする希土類鉄ボロン系異方性焼結磁石等の希土類系焼結磁石(耐食性の点から各種の表面処理を施したもの)、又はフェライト磁石が好ましく、希土類磁石がより好ましい。また直線部とコーナー部との磁束密度分布を変えたい場合には、それぞれに必要な磁束密度にあわせ、直線部用永久磁石とコーナー部用永久磁石との材質を変えても良い。
(C)磁束密度
マグネトロンスパッタリング用磁場発生装置において、ターゲット表面9aにおいて、磁束密度垂直成分がゼロとなる位置における磁束密度の平行成分が10 mT以上となるように永久磁石及び磁性部材を構成するのが好ましい。
本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。
実施例1
図3(a)に示すように、鋼板(SS400)製のベース8上に、希土類系焼結磁石からなる中央部永久磁石2、第1の垂直永久磁石3、第2の垂直永久磁石4、外周部永久磁石5、第1の平行永久磁石6、及び第2の平行永久磁石7を配置した磁場発生装置101を作製した。直線部101aの構成を図3(b)に断面図で示し、コーナー部101bの構成を図3(c)に断面図で示す。なお図示はしていないが、第1の垂直永久磁石3と第2の垂直永久磁石4との間隙、ベース8と第1の平行永久磁石6との間隙、及びベース8と第2の平行永久磁石7との間隙は非磁性(アルミニウム製)のスペーサで充填した。
比較例1
図4(a)に示すように、前記第1の平行永久磁石6及び第2の平行永久磁石7を配置しない以外、実施例1と同様にして磁場発生装置102を作製した。直線部102aの構成を図4(b)に断面図で示し、コーナー部102bの構成を図4(c)に断面図で示す。なお図示はしていないが、中央部永久磁石2、と第1の垂直永久磁石3との間隙、第1の垂直永久磁石3と第2の垂直永久磁石4との間隙、及び第2の垂直永久磁石4と外周部永久磁石5との間隙は非磁性(アルミニウム製)のスペーサで充填した。
実施例1及び比較例1の磁場発生装置の表面(ターゲットと対向する面)から25 mmの位置[ターゲット表面9a(図示せず)の位置に相当]における磁束密度を磁場解析により求め、直線部101a,102a及びコーナー部101b,102bにおける磁束密度のターゲット表面9aに対して平行な成分(磁束密度平行成分)及び垂直な成分(磁束密度垂直成分)を、中央部永久磁石2から外周部永久磁石5方向(図3(a)及び図4(a)に記載した矢印の方向)にプロットし磁束密度分布を求めた。直線部101a,102aの磁束密度分布を図5に示し、コーナー部101b,102bの磁束密度分布を図6に示す。
図5及び図6から、本発明の磁場発生装置101(実施例1)は、比較例1の磁場発生装置102に比べて、磁束密度垂直成分の絶対値は大きくなっているものの、磁束密度平行成分が2倍程度高くなっていた。これらの結果から、本発明の磁場発生装置101は、比較例1の磁場発生装置102に比べて、プラズマ密度の増加とともにターゲットのエロージョン進行が相対的に促進されると予測できる。
1・・・磁場発生装置
1a・・・直線部
1b・・・コーナー部
2・・・中央部永久磁石
2a・・・側面
2b・・・T字状端部
3・・・第1の垂直永久磁石
3a・・・側面
4・・・第2の垂直永久磁石
4a・・・側面
5・・・外周部永久磁石
5a・・・側面
6・・・第1の平行永久磁石
7・・・第2の平行永久磁石
8・・・ベース
9・・・ターゲット
9a・・・ターゲット表面
10・・・磁気空隙
11a,11b・・・磁気空隙
12a,12b・・・磁気空隙
101・・・実施例1の磁場発生装置
101a・・・直線部
101b・・・コーナー部
102・・・比較例1の磁場発生装置
102a・・・直線部
102b・・・コーナー部

Claims (7)

  1. ターゲットに対向し、ターゲット表面に磁場を発生させるための、直線部及びコーナー部からなるレーストラック形状のマグネトロンスパッタリング用磁場発生装置であって、
    磁性体からなるベース上に、
    (a)磁化方向が前記ターゲット表面に垂直になるように直線状に配置された中央部永久磁石と、
    (b)前記中央部永久磁石を取り囲むように、磁化方向が前記ターゲット表面に垂直で、かつ前記ターゲットに対向する磁極が前記中央部永久磁石と逆になるように配置された第1の垂直永久磁石と、
    (c)前記第1の垂直永久磁石を取り囲むように、磁化方向が前記ターゲット表面に垂直で、かつ前記ターゲットに対向する磁極が前記中央部永久磁石と同じになるように配置された第2の垂直永久磁石と、
    (d)前記第2の垂直永久磁石を取り囲むように、磁化方向が前記ターゲット表面に垂直で、かつ前記ターゲットに対向する磁極が前記中央部永久磁石と逆になるように配置された外周部永久磁石と、
    (e)前記中央部永久磁石と前記第1の垂直永久磁石との間に、磁化方向が前記ターゲット表面に平行で、一方の磁極が前記中央部永久磁石のターゲット側側面と対向し、他方の磁極が前記第1の垂直永久磁石のターゲット側側面と対向し、前記両側面を連結するように設置された第1の平行永久磁石と、
    (f)前記第2の垂直永久磁石と前記外周部永久磁石との間に、磁化方向がターゲット表面に平行で、一方の磁極が前記第2の垂直永久磁石の前記ターゲット側側面と対向し、他方の磁極が前記外周部永久磁石のターゲット側側面と対向し、前記両側面を連結するように設置された第2の平行永久磁石とを有し、
    前記第1の垂直永久磁石と前記第2の垂直永久磁石との間に磁気空隙を有し、
    前記第1の平行永久磁石の、前記中央部永久磁石のターゲット側側面と対向する側の磁極が、前記中央部永久磁石のターゲット側磁極と同じであり、
    前記第2の平行永久磁石の、前記第2の垂直永久磁石のターゲット側側面と対向する側の磁極が、前記第2の垂直永久磁石のターゲット側磁極と同じであることを特徴とするマグネトロンスパッタリング用磁場発生装置。
  2. 請求項1に記載のマグネトロンスパッタリング用磁場発生装置において、
    前記第1の平行永久磁石と前記ベースとの間、及び前記第2の平行永久磁石と前記ベースとの間には磁気空隙を有することを特徴とするマグネトロンスパッタリング用磁場発生装置。
  3. 請求項1又は2に記載のマグネトロンスパッタリング用磁場発生装置において、
    前記第1の平行永久磁石及び前記第2の平行永久磁石の、前記ターゲット表面に垂直な方向の長さが、前記中央部永久磁石の前記ターゲット表面に垂直な方向の長さの5〜100%であることを特徴とするマグネトロンスパッタリング用磁場発生装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のマグネトロンスパッタリング用磁場発生装置において、前記コーナー部の前記中央部永久磁石と前記第1の垂直永久磁石との間に占める前記第1の平行永久磁石の割合が5〜100%でありかつ前記第2の垂直永久磁石と前記外周部永久磁石との間に占める前記第2の平行永久磁石の割合が5〜100%であることを特徴とするマグネトロンスパッタリング用磁場発生装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のマグネトロンスパッタリング用磁場発生装置において、前記直線状に配置された中央部永久磁石の両端部がT字状であることを特徴とするマグネトロンスパッタリング用磁場発生装置。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のマグネトロンスパッタリング用磁場発生装置において、前記ターゲット表面に対して垂直な方向の磁束密度がゼロとなる位置における、前記ターゲット表面に対して平行な方向の磁束密度が10 mT以上であることを特徴とするマグネトロンスパッタリング用磁場発生装置。
  7. ターゲットに対向し、ターゲット表面に磁場を発生させるための、直線部及びコーナー部からなるレーストラック形状のマグネトロンスパッタリング用磁場発生装置であって、
    磁性体からなるベース上に、
    (a)磁化方向が前記ターゲット表面に垂直になるように直線状に配置された中央部永久磁石と、
    (b)前記中央部永久磁石を取り囲むように、磁化方向が前記ターゲット表面に垂直で、かつ前記ターゲットに対向する磁極が前記中央部永久磁石と逆になるように配置された第1の垂直永久磁石と、
    (c)前記第1の垂直永久磁石を取り囲むように、前記第1の垂直永久磁石との間に磁気空隙を介して、磁化方向が前記ターゲット表面に垂直で、かつ前記ターゲットに対向する磁極が前記中央部永久磁石と同じになるように配置された第2の垂直永久磁石と、
    (d)前記第2の垂直永久磁石を取り囲むように、磁化方向が前記ターゲット表面に垂直で、かつ前記ターゲットに対向する磁極が前記中央部永久磁石と逆になるように配置された外周部永久磁石とを有し、さらに
    (e)前記中央部永久磁石と前記第1の垂直永久磁石との間に、磁化方向が前記ターゲット表面に平行で、一方の磁極が前記中央部永久磁石のターゲット側側面と対向し、他方の磁極が前記第1の垂直永久磁石のターゲット側側面と対向し、前記中央部永久磁石のターゲット側側面と対向する側の磁極が、前記中央部永久磁石のターゲット側磁極と同じであり、前記両側面を連結するように設置された第1の平行永久磁石、又は
    (f)前記第2の垂直永久磁石と前記外周部永久磁石との間に、磁化方向がターゲット表面に平行で、一方の磁極が前記第2の垂直永久磁石の前記ターゲット側側面と対向し、他方の磁極が前記外周部永久磁石のターゲット側側面と対向し、前記第2の垂直永久磁石のターゲット側側面と対向する側の磁極が、前記第2の垂直永久磁石のターゲット側磁極と同じであり、前記両側面を連結するように設置された第2の平行永久磁石
    を有することを特徴とするマグネトロンスパッタリング用磁場発生装置。
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