JP2015147643A - 加湿装置、シート処理装置及び画像形成装置 - Google Patents

加湿装置、シート処理装置及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明の目的は、加湿ローラ対によりシートに付与する水分量のムラの発生を低減し、なおかつ、シートの波打ちの対策のためにシートに付与する水分量を確保することである。【解決手段】シートを挟持して搬送することによりシートに水分を付与する第一の加湿ローラ対と、前記第一の加湿ローラ対よりもシートの搬送方向において下流に配置され、シートを挟持して搬送することによりシートに水分を付与する第二の加湿ローラ対と、を有する。【選択図】 図12

Description

本発明は、シートに水分を付与する加湿装置、これを備えたシート処理装置及び画像形成装置に関する。
従来、電子写真方式を用いた画像形成装置は、像担持体としての感光体ドラム上に形成された潜像を現像して可視画像化し、この可視画像(トナー画像)をシートに静電気力を用いて転写させる。次いでシート上のトナー画像を熱及び圧力により定着させることによって、シート上に画像が記録形成される。
このような画像形成装置の定着装置として、内部にヒータ等の熱源を有して所定温度に維持された定着ローラに、弾性を有する加圧ローラを圧接してニップ部を形成し、このニップ部にてトナー画像をシートに定着する熱ローラ定着方式が採用されている。
しかしながら、これらの定着装置の熱定着工程では、トナー画像の転写されたシートに熱と圧力を付加するため、シートが定着装置のニップ部を通過する過程で、又はシートが定着装置のニップ部を通過した後に、シートの内部から水分が蒸発する。この時に起こるシートの熱による水分量の変化と、シートにかかる圧力によるストレスとによって、シートが湾曲するカールと呼ばれる現象や、シートがうねるような形状となる波打ちと呼ばれる現象が発生する。
ここでシートとして最も一般的に用いられるシート状の紙を繊維レベルで見てみる。紙は短い繊維どうしが絡み合って構成されており、かつ繊維内部または繊維どうしの間には水分が含まれている。さらに繊維と水は水素結合を生じた状態で平衡状態に有るため、平滑性を保っている。
しかし、定着工程において紙に熱と圧力が加わると、圧力により繊維どうしにずれが生じ、その状態で熱が加わり水分が蒸発すると、繊維どうしでさらなる水素結合が生じ変形する。この紙を放置していると環境から吸湿し、繊維どうしの水素結合が再び切り離され元の状態に戻ろうとする。しかし、紙の一部の繊維間には水分が入っていかず、それにより紙の変形が維持される。変形のパターンは前述したカールと波打ちがあり、カールは紙の表裏の伸縮差により発生し、波打ちは紙の中央部と端部での伸縮差により発生する。
前述したように、シートの端部に波打ちが発生する原因の1つは、シートが定着装置のニップ部を通過する過程にある。例えばベルト定着方式のようにワイドニップを備えた定着装置の場合、ニップ部をシートが通過する過程でシートのシワ防止のため、ニップ内においてシートの搬送方向と直交する幅方向中央部より端部側の搬送速度を高く設定する。これによりシートにしごき作用を与えているような場合にニップ部通過後にシート端部が中央付近よりも搬送方向に伸びてしまい、シートの端部に波打ちが発生する。
そこで、定着装置のニップ部を通過する過程で加熱により失われたシート内の水分を、シートに水分を付与することによって補う方法が提案されている。
特許文献1に開示された用紙加湿装置では、用紙を下方から上方に縦方向に搬送する領域にて、一対のローラにより形成されるニップ部に用紙を通過させることにより、該用紙に水分を付与している。この用紙加湿装置は、用紙に水を付与する一対の加湿ローラと、一対の前記加湿ローラのそれぞれに、それぞれ圧接して水を供給する2つの給水ローラと、それぞれの該給水ローラに対向して配置された2つの給水槽と、を備えている。
また特許文献2では、用紙の加湿処理後の含水率が、給紙トレイ中の用紙の含水率を超えないように加湿処理することが記載されている。この用紙の加湿処理をする加湿部は、用紙に水を塗布して加湿する加湿ローラと、加湿ローラに水を供給する給水ローラと、給水ローラを押圧する制御ローラと、水を蓄え給水ローラの一部が浸漬される貯水皿と、を備えている。
特許第4301280号 特許第4508261号
しかしながら、特許文献1では、一対の加湿ローラにより形成されるニップ部に用紙を通過させる際に、用紙の幅方向中央部と両端部の搬送方向長さをそろえるために必要な水分を一度に付与することとなる。このように、一対の加湿ローラのみで用紙中央部と両端部の長さをそろえるために必要な水分量を一度に与えてしまうと、用紙内に水分量の偏り(加湿ムラ)が発生しやすい。
また、特許文献2のように、定着ニップ部を通過した用紙に対して、給紙トレイ中の用紙の含水率を超えないように加湿処理するだけでは、用紙の幅方向中央部と両端部の搬送方向長さをそろえることは困難である。すなわち定着ニップ部を通過した用紙に対して、前述の如く加湿処理をしても、繊維間の水素結合を切り離し、用紙中央部へのテンション負荷による用紙の伸縮を促進させるために必要な含水率に至らない。
そこで、本発明の目的は、加湿ローラ対によりシートに付与する水分量のムラの発生を低減し、なおかつ、シートの波打ちの対策のためにシートに付与する水分量を確保することである。
上記目的を達成するため、本発明は、シートを挟持して搬送することによりシートに水分を付与する第1の加湿ローラ対と、前記第1の加湿ローラ対よりもシートの搬送方向において下流に配置され、シートを挟持して搬送することによりシートに水分を付与する第2の加湿ローラ対と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、加湿ローラ対によりシートに付与する水分量のムラの発生を低減することができ、なおかつ、シートの波打ちの対策のためにシートに付与する水分量を確保することができる。
実施例1のシート波うち矯正装置を示す断面図。 実施例1の電子写真プリンタを示す断面図。 実施例1のシート加湿装置を示す断面図。 実施例1のシート加湿装置を示す外観図。 実施例1の電子写真プリンタ及びシート加湿装置、シート引張搬送装置の制御を示すブロック図。 実施例1の電子写真プリンタ及びシート加湿装置、シート引張搬送装置の制御を示すフローチャート。 (a)(b)は実施例1のシート引張搬送装置を示す断面図。 実施例1のシート引張搬送装置を示す斜視図。 実施例1のシート引張搬送装置を示す上面図。 シートの形状を示す外観図。 (a)(b)は実施例1の実験によるシートの状態を示す表図。 実施例1のシート加湿装置を示す詳細断面図。 実施例2のシート加湿装置を示す詳細断面図。
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、以下の実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、それらの相対配置などは、本発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものである。従って、特に特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
〔実施例1〕
本実施例に係る画像形成装置について、図1〜図12を用いて説明する。
図2は、本実施例に係る画像形成装置の一例であるカラー電子写真プリンタ500を模式的に示す断面図であり、シートの搬送方向に沿った断面図である。ここでは、カラー電子写真プリンタを単に「プリンタ」という。
シートは、トナー像が形成されるものである。シートの具体例として、普通紙、普通紙の代用品である樹脂製のシート状のもの、厚紙、オーバーヘッドプロジェクター用などがある。
図2に示すプリンタは、Y(イエロ)、M(マゼンタ)、C(シアン)、Bk(ブラック)の各色の画像形成部510を備えている。各色の画像形成部510は、シートに各色のトナー画像を形成するものである。各色の画像形成部510では、以下の各プロセス手段が備わっている。Y,M,C,K各色に対応して表面に静電潜像を担持する像担持体としての電子写真感光体(感光体ドラム)511と、帯電ローラ512と、レーザスキャナ513と、現像器514を有している。感光体ドラム511は、帯電ローラ512によって予め帯電される。その後、感光体ドラム511は、レーザスキャナ513によって、潜像を形成される。潜像は、現像器514によって現像されるトナー画像として可視画像化される。
感光体ドラム511の表面に形成して担持された各トナー画像は、感光体ドラム511と一次転写ローラ515との一次転写部において、一次転写ローラ515によって中間転写ベルト531上に順次重ねて一次転写される。
一方、シートPは、給送カセット520から1枚ずつ送り出されてレジストローラ対523に送り込まれる。レジストローラ対523は、シートPを一旦受け止めて、シートが斜行している場合は、その斜行を補正する。そして、レジストローラ対523は、中間転写ベルト531上のトナー画像と同期を取って、シートを中間転写ベルト531と二次転写ローラ535との間の二次転写部に送り込む。中間転写ベルト上のカラーのトナー画像は、転写体である例えば二次転写ローラ535によってシートPに一括して二次転写される。
その後、前述のようにして画像形成部により画像(トナー画像)が形成されたシートは、定着装置100へと搬送される。定着装置(定着部)100では、定着ニップ部にてシートを挟持して未定着のトナー画像に熱と圧力を加えることで、シート上にトナー画像を定着させる。定着装置100を通過したシートは、本体排出ローラ540によりシート波打ち矯正装置201に送られ、シート波打ち矯正装置201により波打ち補正後、排出トレイ565上に排出される。
ここで、定着装置について説明する。定着装置100は、図2に示すように、加熱回転体である定着ローラ110、加圧回転体である加圧ローラ111を備えている。定着ローラ110は、内部のハロゲンヒータ(図示せず)が発する熱をシートP上のトナーTに付与するとともにシートPを加圧ローラ111とともに搬送する。定着ローラ110は、例えば外径56mm、内径50mmのアルミニウム円筒管からなる金属性コア内にハロゲンヒータを内蔵させている。金属製コアの表面には例えば厚さ2mm、硬度(アスカC)45゜のシリコンゴムからなる弾性層を、さらに弾性層の表層にPFAもしくはPTFE耐熱離型層を被覆している。
加圧ローラ111は、シートPを定着ローラ110とともに搬送する。加圧ローラ111もまた例えば外径56mm、内径50mmのアルミニウム円筒管からなる金属性コアを有している。金属製コアの表面には例えば厚さ2mm、硬度(アスカC)45゜のシリコンゴムからなる弾性層を、さらに弾性層の表層にPFAもしくはPTFE耐熱離型層を被覆している。
定着ローラ110と加圧ローラ111とにより図2に示す定着ニップNが形成されている。本発明者らの実験では、定着ローラ110の表層の設定温度が180℃、加圧ローラ111の表層の設定温度が100℃、環境温度23℃、環境湿度50%という条件のもとでシートPを搬送速度300〜500mm/sec程度で搬送する。すると、定着ニップN内で加熱、加圧されたシートPは、加圧ローラ111より高温である定着ローラ110からの熱をより多く受けてシートP上面側が下面側より大きく繊維が伸びることにより結果として下方向のカール(以下、下カールと呼称する)が発生する。また、シートの搬送方向と直交する幅方向の端部が中央部より大きく搬送方向に繊維が伸ばされことにより、シートの搬送方向の長さが端部と中央部とで差が起き、結果としてシートの端部波打ちが発生する。
ここで、図5を用いて装置全体の制御構成について説明する。図5は、画像形成装置500とシート波打ち矯正装置201全体の制御関係を示すブロック図である。画像形成装置500の制御部500C、シート波打ち矯正装置201の制御部201Cは、CPU、メモリを有し、更に不図示の演算ユニット、I/Oポート、通信用インターフェイス、駆動回路等を有するコンピュータシステムである。
上述の各制御部による制御は、各CPUがメモリに格納されている所定のプログラムを実行することによりなされる。また、上述の各制御部は、通信部COMを介して接続され、情報交換を行うことができる。なお、本図では、本発明の説明に直接関係しないブロックの記載を省略している。
次に図1を用いて、定着部を通過したシートに処理を施すシート処理装置としてのシート波打ち矯正装置201について説明する。図1は、シート波打ち矯正装置201全体を示す断面図である。定着装置100によって、加熱、加圧されることでトナー像が定着されたシートPは、本体排出ローラ540によりシート波打ち矯正装置201の入口ローラ対207(図1矢印A方向)に送られる。さらにシートPは、搬送ガイド208により鉛直下方(図1矢印B方向)に搬送方向を転じた後、水分付与装置としてのシート加湿装置202に送られる。ここでシートPは加湿ローラ対220,230、加湿ローラ対221,231により水分が付与され加湿される。
シート加湿装置202から排出されたシートPは、続けてシート引張搬送装置(張力付与手段)101に送られる。シート引張搬送装置101は、シート加湿装置202よりもシートの搬送方向の下流に設けられ、シートに搬送方向の張力を与えるための張力付与手段である。シート加湿装置202により所定の水分量以上に加湿した後に、シート引張搬送装置101を通過しシートの搬送方向と直交する幅方向の中央部を端部に比べて大きく搬送方向に引っ張る。これにより、シートの幅方向の端部と中央部のシートの搬送方向の長さの差を減少させ、波打ちが改善される。シート引張搬送装置101を通過したシートPは、この後、搬送ガイド209により図1矢印C方向に搬送方向を転じた後、排出ローラ対210によりシート波打ち矯正装置201外に排出され、排出トレイ565上に積載される。
図1中、貯水タンク204は、シートPを加湿するための加湿液LQ1が収容されている。貯水タンク204内に収容された加湿液LQ1は、ポンプ206によりシート加湿装置202に設けられた給水漕240に向けて給水管205内を経て図1矢印D方向に随時給水される。給水漕240内に給水された加湿液がLQ2である。加湿液LQ1,LQ2は水を主成分とするものである。
次に図5〜図11を用いてシート波打ち矯正装置におけるシート引張搬送装置101について説明する。図7はシート引張搬送装置を示す断面図、図8はシート引張搬送装置を示す斜視図、図9はシート引張搬送装置を示す上面図である。
シート引張搬送装置101は、図7に示す第一ローラ対を形成する第一上ローラ104と第一下ローラ105と、第一ローラ対の搬送方向下流にある第二ローラ対を構成する第二上ローラ106と第二下ローラ107によりシートPを挟持して搬送する。シート引張搬送装置101は、さらにシートを挟持して搬送しつつ、シートの幅方向中央部を搬送方向に伸ばすための張力をシートPに付与する。そして、シートPは、出口上ガイド117と出口下ガイド118の間に案内され、シート引張搬送装置101外に排出される。
第一上ローラ104、第一下ローラ105、第二上ローラ106、第二下ローラ107は、図8に示すように、シリコン、NBR、EPDM等の弾性ゴム104b,105b,106b,107bを有している。弾性ゴム104b,105b,106b,107bは、それぞれステンレス鋼、鉄鋼等の高剛性材料を用いたローラ軸104a,105a,106a,107aの表層に形成される。ここでは、弾性ゴム104b,105b,106b,107bの外径φはすべて20mmとしている。また図8に示すように第一下ローラ105、第二下ローラ107の弾性ゴム105b,107bは通紙中心に対して均等になるように、シートの幅方向における中央部の長さL1の領域に形成している。すなわち、前記第一下ローラ105、前記第二下ローラ107のローラの外径は、シートの搬送方向と直交する幅方向における中央領域の方が端部領域よりも大きく設けられている。ここで、通紙中心とは、シートを搬送する際の基準となる幅方向中央の位置である。長さL1は図10に示す波打ちが問題となるシートPの幅方向の長さより短いものである。ここでは、L1=100mmに設定している。
また、第一ローラ対と第二ローラ対のニップ間は、シートを案内するガイド部材である搬送上ガイド114と搬送下ガイド115が設けられ、ニップ間の距離は25mmとしている。
第一上ローラ104、第二上ローラ106は、ローラ軸104a,106aの両端部を、上側板119に軸受(不図示)を介して支持されている。
第一下ローラ105は、ローラ軸105aの両端部を、第一加圧板113に軸受(不図示)を介して支持されている。第一加圧板113は、下側板120に第一回動軸(不図示)を介して回動可能に支持され、底面が第一加圧バネ109により付勢されている。これにより、第一上ローラ104に第一下ローラ105が加圧されることで、ニップを形成している。
第二下ローラ107は、ローラ軸107aの両端部を、第二加圧板112に軸受(不図示)を介して支持されている。第二加圧板112は、下側板120に第二回動軸122を介して回動可能に支持され、底面が第二加圧バネ108により付勢されている。これにより、第二上ローラ106に第二下ローラ107が加圧されることで、ニップを形成している。
入口下ガイド121には、図7に示すようシートPの到達を検知する反射光方式のシートセンサ103が配置されている。
図9は第一上ローラ104と第二上ローラ106の駆動に関して説明する上面図である。
図9中、CPUはクラッチ手段(駆動制御手段)としての電磁クラッチCL、駆動手段としての駆動モータMの動作を制御する制御手段である。
図9に示すように、第一上ローラ104の一方の端部には駆動ギア104G1が保持、固定されている。駆動源(駆動手段)である駆動モータMのモータギアMGにより、第一上ローラ104は、駆動伝達ギア123,124,125、及びクラッチギアCLGを介して回転駆動を受けることにより回転される。第一上ローラ104に加圧されている第一下ローラ105は、第一上ローラ104の回転に従動して回転する。
第二上ローラ106の一方の端部には駆動ギア106Gが保持、固定されている。駆動源(駆動手段)である駆動モータMのモータギアMGにより、第二上ローラ106は、駆動伝達ギア126,127,128,129を介して回転駆動を受けることにより回転される。第二上ローラ106に加圧されている第二下ローラ107は、第二上ローラ106の回転に従動して回転する。
クラッチギアCLGは電磁クラッチCLに固定されている。電磁クラッチCLに通電することで、クラッチギアCLGと駆動伝達ギア124間の駆動が、クラッチ軸132を介して伝達され、第一上ローラ104は回転する。一方、電磁クラッチCLに通電がされないと、クラッチギアCLGと駆動伝達ギア124間の駆動が伝達されず、駆動ギア104Gまで駆動モータMの駆動が伝達されず、第一上ローラ104は回転しない。
また、第一上ローラ104の他方の端部には、駆動ギア104G2が固定されている。駆動ギア104G2は、駆動伝達ギア130を介して、トルクリミッタ、電磁ブレーキ等の負荷手段131に連結されている。前記負荷手段131は、シートに搬送方向に張力を与えるためのものである。
図6に本実施例の駆動制御に関するフローチャート、図5に本実施例の駆動制御に関するブロック図を示す。図7に本実施例の駆動制御を説明するシート引張搬送装置101の正面断面図を示す。図7(a)は、シートセンサON後0〜Xmsec時点の正面断面図であり、図7(b)は、シートセンサON後Xmsec時点の正面断面図である。
通紙ジョブ信号がCPU(制御手段)に入力に入力されると(S6−1)、駆動モータMに通電をONする(S6−2)。駆動モータMのONと同時に、電磁クラッチCLの通電もONし通紙を開始する(S6−3)。その結果、駆動モータMの駆動が、駆動伝達ギアを介して、駆動ギア104G1,106Gに伝達されることで、第一上ローラ104と第二上ローラ106が回転する。
その後、シート引張搬送装置101内の入口下ガイド121にシートPが案内され、シートセンサ103のON信号が確認されると(S6−4)、Xmsec後に電磁クラッチCLの通電をOFFする(S6−5)。電磁クラッチCLの通電がOFFされると、第一上ローラ104への駆動が解除される。この時間Xの値は、シートセンサ103がONしてから、第二ローラ対のニップにシートPの先端が挟まれた直後までの時間としており、シートPの搬送速度及びシートセンサ103から第二ローラ対のニップまでの距離とで決定される。ここでは、シートPの搬送速度を300mm/s、シートセンサ103から第二ローラ対のニップまでの距離が45mmとしているため、X=160msecに設定している。
図7(a)に示すように、シートセンサON後0〜Xmsec時点では、電磁クラッチCLがON状態であるため、第一上ローラ104は駆動が伝達され、シートPは第一上ローラ104の駆動により搬送される。一方、図7(b)に示すように、シートセンサON後Xmsec時点では、シートPの先端は第二ローラ対のニップに到達した直後であり、シートPは第二上ローラ106の駆動により搬送される。それと同時に電磁クラッチCLがOFF状態になり、第一上ローラ104には駆動が伝達されないため、第一ローラ対は第二ローラ対により搬送されるシートに従動して回転することとなる。
この従動回転の際に、第一上ローラ104は駆動ギア104G2、駆動伝達ギア130を介して、負荷手段131が連結されているため、駆動が解除された第一上ローラ104を回転させるためにはトルク負荷が発生する。その結果、図7(b)においては、シートPには、第一ローラ対と第二ローラ対との間でシート搬送方向への引張力(テンション力)が生じながら、シートPは搬送される。ここでは、シートPにかかるテンション力が約59N(約6kgf)程度になるように、負荷手段131の負荷トルクを設定している。
また、本実施例では、図8に示すように第一ローラ対と第二ローラ対のニップ部が、通紙中心に対して均等になるように、シートの幅方向における中央部の長さL1(ここでは100mm)の領域に形成されている。これにより、第一ローラ対と第二ローラ対との間のシートPには、幅方向中央部にのみ先端から後端にわたって所定のテンション力(ここでは約59N程度)がかかる構成となっている。なおここでは、シートに付与される搬送方向の張力を、幅方向中央部のみとしているが、これに限定されるものではない。シートに付与される搬送方向の張力は、幅方向中央部と端部との伸縮差が低減されるように、幅方向中央領域の方が端部領域に比べて大きければ良い。
その後、通紙が終了すると、駆動モータMをOFF(S6−6)し、ジョブを終了(S6−7)する。通紙2枚目以降は上記フローを繰り返す。
図10にシートPに生じたカール、端部波打ちの形状の特徴、測定方法を説明する。シートPを測定用定盤700上に載せた状態で波打ちを測定する。ここで、シート搬送方向におけるシートP端部長さをL edge[mm]、中央長さをL center[mm]としている。
また図10に示すシートPの上辺または下辺、すなわち搬送方向と直交する幅方向の端部に生じた湾曲形状Pwaveを端部波打ちと称して、それらのうち測定用定盤700上との間隙の最大のものX maxを波打ち量として評価の対象とした。
図11に、本発明者らが行った本実施例における引張搬送装置101の効果確認実験の結果を示す。図11(a)に本シート波打ち矯正装置201を用いずに画像形成装置500単独で出力したシートPの端部長さL edge[mm]、中央長さL center[mm]、また最大波打ち量X max[mm]を記載している。図11(b)に本シート波打ち矯正装置201を図2のように画像形成装置500の下流に配置した状態で300mm/sで出力した直後のそれぞれのシートPの端部長さL edge[mm]、中央長さL center[mm]、また最大波打ち量X max[mm]を記載している。
図11(b)に示すように、加湿装置を通過後に引張搬送装置(300mm/sで通紙)に通紙した場合には、引張搬送装置通過後から1日放置後にシートの中央長さL centerの伸び量が0.6mmである。これに対して、シートの端部長さL edgeの伸び量が0.6mmであり、端部と中央の長さの差が0mmとなっている。つまり、引張搬送装置の効果によりシートPの中央部が引っ張られたことで、結果として端部と中央の伸び量がほぼ等しくなった。その結果、端部と中央のシート長さが等しくなったことにより最大波打ち量が、図11(a)に示すように3.3mmあったものに対し、図11(b)に示す1.0mm、すなわち約1/3に改善した。本実施例において、上記の効果を発揮するシートへの水分量として、ある所定の紙種において、8%以上とした。
上記のように、加湿装置にてシートに水分塗布し、所定の水分量以上に加湿した後に引張搬送装置を通過させてシート中央部を引っ張ることで、端部と中央のシート長さの差を減少させ、波打ちを改善することができる。
次に図3、図4、図12を用いてシート波打ち矯正装置におけるシート加湿装置202について詳述する。図3はシート加湿装置202の全体を示す断面図、図4はシート加湿装置202の外観図である。また図12は給水漕240内の加湿液LQ2がシートPに転写(付与)されるまでの加湿液LQ2の移動経路を示した図である。
図1の矢印Bと同じ図3の矢印B方向に送られたシートPは、進入ガイド250に案内されて第一の加湿ローラ対220,230のニップ部N6(図12参照)に送られ、加湿液LQ2をその表面に転写されることにより加湿される。シートPは次に第二の加湿ローラ対221,231のニップ部N7(図12参照)を通過する過程で加湿液LQ2をその表面に再度転写されることによりさらに加湿される。
第二の加湿ローラ対221,231のニップ部N7(図12参照)を通過したシートPは、次に搬送ローラ対222,232を通過して加湿部排出ガイド251を経てシート引張搬送装置101に送られる。
第一の加湿ローラ対220,230と第二の加湿ローラ対221,231のそれぞれの加湿ローラは、ともにステンレス等の金属剛性体からなる軸芯表面にNBR、シリコン等を主成分とするソリッドゴム層が形成された弾性ローラである。
給水ローラ223,224,225,233,234,235は、給水漕240内の加湿液LQ2を第一の加湿ローラ対220、230と第二の加湿ローラ対221、231の各加湿ローラに順次給水するための給水ローラである。給水ローラ223,224,225,233,234,235は、ステンレス等の金属剛性体からなる軸芯表面に水を保持することが出来る親水性の表面を持った材料、たとえばNBR等を主成分とするソリッドゴム層が形成された弾性ローラである。ソリッドゴム層は金属や親水化処理した樹脂等を使用してもよい。
第一の給水ローラである給水ローラ223は、第一の加湿ローラ対220,230を構成する一方の加湿ローラ220と、第二の加湿ローラ対221,231を構成する一方の加湿ローラ221と接触し、前記加湿ローラ220と前記加湿ローラ221に水分を供給する。さらに給水ローラ224が給水ローラ223に、給水ローラ225が給水ローラ224に接触している。給水槽240における第一の給水槽240aは、給水ローラ223に供給する水を蓄える第一の貯水部である。これにより、給水漕240a内から加湿ローラ220と加湿ローラ221に向けての給水経路が形成される。
第二の給水ローラである給水ローラ233は、第一の加湿ローラ対220,230を構成する他方の加湿ローラ230と、第二の加湿ローラ対221、231を構成する他方の加湿ローラ231と接触し、前記加湿ローラ221と前記加湿ローラ231に水分を供給する。さらに給水ローラ234が給水ローラ233に、給水ローラ235が給水ローラ234に接触している。給水槽240における第二の給水槽240aは、給水ローラ233に供給する水を蓄える第二の貯水部である。これにより、給水漕240b内から加湿ローラ230と加湿ローラ231に向けての給水経路が形成される。
規制ローラ226,236は、第一の加湿ローラ対220,230と第二の加湿ローラ対221,231のそれぞれの加湿ローラへの給水量を規制するための規制ローラである。規制ローラ226、236はステンレス等の金属剛性体からなる軸芯表面にニッケル、クロム等のメッキ処理を施したローラである。
規制ローラ226は給水ローラ224に、規制ローラ236は給水ローラ234にそれぞれ当接し、それぞれのソリッドゴム層表面に保持された加湿液の量を適量に抑制し、シートPに供給する水分の量を規制する。すなわち、規制ローラ226,236はそれぞれ給水ローラ224,234のソリッドゴム層に圧接し変形させて、表面に保持された加湿液をスクイズする。これによりシートPは最適な水分量に加湿され前述したシート引張搬送装置101により引張り効果が促進される。
第一の加湿ローラ対220,230と第二の加湿ローラ対221,231、給水ローラ223,224,225,233,234,235、規制ローラ226,236、搬送ローラ対222,232の各ローラは、図3に示すようにシートPをはさんで左右対称に配置されるとともに各矢印方向に回転する。これにより、シートPの両面に均等に水分を付与して加湿を行う。
前述したローラ対のうち、シートPに対して左側(一方側)に配置された加湿ローラ230,231、搬送ローラ232は、図4に示すように端部に各駆動ギア260,261,262が固定されていて図示しない駆動モータより回転駆動力を伝達される。シートPに対して右側(他方側)に配置された、その他のローラは、加湿ローラ230,231、搬送ローラ232の各表面からの駆動力伝達により従動回転する。
前述のように第一の加湿ローラ対220,230と第二の加湿ローラ対221,231、給水ローラ223,224,225,233,234,235、規制ローラ226,236、搬送ローラ対222,232の各ローラは、シートPをはさんで左右対称に配置されている。そのため、給水漕240内の加湿液LQ2がシートPに転写されるまでの加湿液LQ2の移動経路を示した図12では、シートPの右側のみを示しているが、シートPの左側も図12と同様である。
図12の各ローラの表面の円上の太い円弧が、給水漕240内の加湿液LQ2が加湿ローラ220,221表面に向けて順次転写されていく給水経路を示している。給水漕240内の加湿液LQ2に下側部分を浸されている給水ローラ225の時計回り方向の回転により、加湿液LQ2は自身の粘度、表面張力や給水ローラ225のゴム表層の濡れ性の作用等の作用によりX1を起点に太線円弧経路に沿い汲み上げられる。
次に給水ローラ225と給水ローラ224とのニップ部N1において給水ローラ225表層に保持された加湿液の一部が給水ローラ224表層に転写される。給水ローラ224表層に転写、保持された加湿液は、規制ローラ226とのニップ部N2でその保水量を適量に規制されるとともにローラ長手方向及び周方向に均一にスクイズされる。
給水ローラ224表層に均一に保持された加湿液は、さらに給水ローラ224と給水ローラ223とのニップ部N3において給水ローラ223表層に転写される。給水ローラ223表層に転写、保持された加湿液は給水ローラ223と加湿ローラ221とのニップ部N4において加湿ローラ221表層に転写されると同時に、給水ローラ223表層に残存した加湿液はさらに加湿ローラ221からもスクイズされているので均一性を維持したまま、給水ローラ223と加湿ローラ220とのニップ部N5において加湿ローラ220表層に転写される。
シートの搬送方向に沿って配置された加湿ローラ220,221の表層に以上の経路で均一に転写された加湿液は、第一の加湿ローラ対220,230と第二の加湿ローラ対221,231の各ニップ部N6,N7でそれぞれシートP表面に順次転写、加湿される。シートP表面に加湿液が転写された第一の加湿ローラ対220,230と第二の加湿ローラ対221,231の各加湿ローラは給水ローラ223とのニップ部N4,N5で再度加湿液を転写、補充されることによりシートP表面への加湿を継続することになる。
以上説明したように、シートPを加湿する加湿ローラ対をシートの搬送方向に沿って直列に複数配置することにより、一対の加湿ローラのみの場合に比べて、シートに対する加湿の回数を増やすことができる。すなわち第一の加湿ローラ対220,230と第二の加湿ローラ対221,231をシートPの搬送経路において直列に配置することにより、一対の加湿ローラのみの場合より加湿の回数を増すことができる。これにより、各加湿ローラでシートに与える水分量をシートPの繊維間の水素結合を切り離し、シート引張搬送装置101によるシートPの幅方向中央部へのテンション負荷による伸縮を促進させるために必要な含水率にまで高めることができる。
また第一の加湿ローラ対220,230と第二の加湿ローラ対221,231を構成する各加湿ローラのうち、シートの搬送方向に沿って配置された、シートPに対して一方側の加湿ローラ220,221には同一の給水ローラ223を当接して各加湿ローラ220,221に分岐給水する。同様に、前記各加湿ローラのうち、シートの搬送方向に沿って配置された、シートPに対して他方側の加湿ローラ230,231には同一の給水ローラ233を当接して各加湿ローラ230,221に分岐給水する。これにより、各加湿ローラに対する加湿液の総量を規制して、シートに対する加湿過多を防止できる。
また給水ローラ223と加湿ローラ221とのニップ部N4において加湿ローラ221表層に転写されると同時に、給水ローラ223表層に残存した加湿液はさらに加湿ローラ221からもスクイズされているので均一性を維持することができる。同様に給水ローラ233と加湿ローラ231とのニップ部(図示せず)において加湿ローラ231表層に転写されると同時に、給水ローラ233表層に残存した加湿液もまた加湿ローラ231からもスクイズされているので均一性を維持することができる。
以上により、本実施例によれば、シートに対する加湿過多及び加湿ムラを低減することができ、なおかつ、シートの波打ちの対策のためにシートに付与する水分量を確保することができる。
〔実施例2〕
図13を用いて本実施例に係るシート加湿装置300について説明する。図13は、本実施例に係るシート加湿装置300において給水漕内の加湿液LQ2がシートPに転写されるまでの加湿液LQ2の移動経路を示した図である。
なお、シート加湿装置300以外の構成、動作については、前述した実施例1と同じであるので、その説明を省略するとともに、シート加湿装置の構成についても前述した実施例1と同等の機能を有する部材には同一符号を付し、その説明を省略する。
また、本実施例に係るシート加湿装置300についても各ローラがシートPをはさんで左右対称に配置されている。そのため、給水漕240内の加湿液LQ2がシートPに転写されるまでの加湿液LQ2の移動経路を示した図13では、シートPの右側のみを示しているが、シートPの左側も図13と同様である。
図1の矢印Bと同じく図13の矢印方向に送られたシートPは、進入ガイドに案内されて第一の加湿ローラ対301,351のニップ部N19(図13参照)に送られ、加湿液LQ2をその表面に転写されることにより加湿される。シートPは次に第二の加湿ローラ対302,352のニップ部N20(図13参照)を通過する過程で加湿液LQ2をその表面に再度転写されることによりさらに加湿される。シートPはさらに第三の加湿ローラ対303,353のニップ部N21(図13参照)を通過する過程で加湿液LQ2をその表面に再度転写されることによりさらに加湿される。
各加湿ローラ、給水ローラ、規制ローラの材質等は、前述した実施例1の場合と同様である。
給水ローラ304,305,306,307は、給水槽内の加湿液LQ2を第一の加湿ローラ対301,351、第二の加湿ローラ対302,352、及び第三の加湿ローラ対303,353の各加湿ローラに順次給水するための給水ローラである。
第一の給水ローラである給水ローラ304は、第一の加湿ローラ対301,351を構成する一方の加湿ローラ301と、第二の加湿ローラ対302,352を構成する一方の加湿ローラ302と接触し、前記加湿ローラ301と前記加湿ローラ302に水分を供給する。第三の給水ローラである給水ローラ305は、第二の加湿ローラ対302,352を構成する一方の加湿ローラ302と、第三の加湿ローラ対303,353を構成する一方の加湿ローラ303と接触し、前記加湿ローラ302と前記加湿ローラ303に水分を供給する。
さらに第五の給水ローラである給水ローラ306が前述の加湿ローラに当接された給水ローラ304と給水ローラ305に双方に接触し、給水ローラ307が給水ローラ306に接触している。給水槽240における第一の給水槽240aは、給水ローラ304,305に供給する水を蓄える第一の貯水部である。これにより、給水漕240a内から各加湿ローラ301,302,303に向けての給水経路が形成される。
規制ローラ308は、給水ローラ306に当接し、給水ローラ306のソリッドゴム層表面に保持された加湿液の量を適量に抑制し、シートPに供給する水分の量を規制する。
なお、シートPに対して左側は図示していないが、図12に示すシートPの右側の構成と同様の構成が、シートPをはさんで左右対称に配置されている。シートPをはさんで、第一の給水ローラである給水ローラ304と対称的な位置に第二の給水ローラが配置され、第三の給水ローラである給水ローラ305と対称的な位置に第四の給水ローラが配置されている。第二の給水ローラは、第一の加湿ローラ対301,351を構成する他方の加湿ローラ351と、第二の加湿ローラ対302,352を構成する他方の加湿ローラ352と接触し、前記加湿ローラ351と前記加湿ローラ352に水分を供給する。また、第四の給水ローラは、第二の加湿ローラ対302,352を構成する他方の加湿ローラ352と、第三の加湿ローラ対303,353を構成する他方の加湿ローラ353と接触し、前記加湿ローラ352と前記加湿ローラ353に水分を供給する。
さらにシートPを境にして、第五の給水ローラと対称的な位置に第六の給水ローラが配置されている。第六の給水ローラは、前述の加湿ローラに当接された第二の給水ローラと第四の給水ローラに双方に接触し、第二の給水ローラと第四の給水ローラに水分を供給する。第六の給水ローラには、図12に示す給水ローラ307に相当する給送ローラが接触している。給水槽240における第二の給水槽240bは、第二の給水ローラと第四の給水ローラに供給する水を蓄える第二の貯水部である。これにより、給水漕240b内から各加湿ローラ351,352,353に向けての給水経路が形成される。
前述したローラ対のうち、シートPに対して左側(一方側)に配置された加湿ローラ351,352,353は、図4と同様に、端部に各駆動ギア(不図示)が固定されていて駆動源(不図示)より回転駆動力を伝達される。シートPに対して右側(他方側)に配置された、その他のローラは、加湿ローラ351,352,353の各表面からの駆動力伝達により従動回転する。
図13の各ローラの表面の円上の太い円弧が、図12と同様、給水槽内の加湿液LQ2が加湿ローラ301,302,303表面に向けて順次転写されていく給水経路を示している。給水槽内の加湿液LQ2に下側部分を浸されている給水ローラ307の時計回り方向の回転により、加湿液LQ2は自身の粘度、表面張力や給水ローラ307のゴム表層の濡れ性の作用等の作用によりX2を起点に太線円弧経路に沿い汲み上げられる。
次に給水ローラ307と給水ローラ306とのニップ部N11において給水ローラ307表層に保持された加湿液の一部が給水ローラ306表層に転写される。給水ローラ306表層に転写、保持された加湿液は、規制ローラ308とのニップ部N12でその保水量を適量に規制されるとともにローラ長手方向及び周方向に均一にスクイズされる。
給水ローラ306表層に均一に保持された加湿液は、さらに給水ローラ306と給水ローラ305とのニップ部N14において給水ローラ305表層に転写されると同時に、給水ローラ306表層に残存した加湿液はさらに給水ローラ305からもスクイズされているので均一性を維持したまま、給水ローラ306と給水ローラ304とのニップ部N13において給水ローラ304表層に転写される。
給水ローラ304,305の表層に均一に転写、保持された加湿液は、同様の手順により加湿ローラ301,302,303の表層に転写される。このとき加湿ローラ302,303は加湿液を転写されると同時に給水ローラ304と給水ローラ305表層に残存した加湿液をスクイズする作用も有する。
以上説明したように、シートPを加湿する加湿ローラ対をシートの搬送方向に沿って直列に複数配置し、さらに複数の加湿ローラに当接する給水ローラを複数設けて給水経路の分岐を複数設ける。すなわち第一の加湿ローラ対301,351、第二の加湿ローラ対302,352、及び第三の加湿ローラ対303,353をシートPの搬送経路において直列に複数対設けることにより、シートに対する加湿の回数をさらに増やすことができる。これにより、シートに与える水分量をシートPの繊維間の水素結合を切り離し、シート引張搬送装置101によるシートPの幅方向中央部へのテンション負荷による伸縮を促進させるために必要な含水率にまで高めることができる。さらに給水ローラ306から給水ローラ304,305への給水経路を分岐させ、さらに給水ローラ304,305から加湿ローラ301,302,303への給水経路を分岐させることにより、各加湿ローラに対する加湿液の総量を規制して、シートに対する加湿過多をさらに防止できる。
また給水ローラ304,305と加湿ローラ352,353にそれぞれスクイズ作用を与える機能も付与しているので加湿の均一性を維持することができる。
以上により、本実施例によれば、シートに対する加湿過多及び加湿ムラをさらに低減することができ、なおかつ、シートの波打ちの対策のためにシートに付与する水分量を確保することができる。
〔他の実施例〕
なお、前述した実施例では、画像形成装置としてプリンタを例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば複写機、ファクシミリ装置等の他の画像形成装置や、或いはこれらの機能を組み合わせた複合機等の他の画像形成装置であってもよい。また、中間転写体を使用し、該中間転写体に各色のトナー像を順次重ねて転写し、該中間転写体に担持されたトナー像をシートに一括して転写する画像形成装置を例示したが、これに限定されるものでもない。例えば、シート担持体を使用し、該シート担持体に担持されたシートに各色のトナー像を順次重ねて転写する画像形成装置であっても良い。これらの画像形成装置に用いられるシート波打ち矯正装置に本発明を適用することにより同様の効果を得ることができる。
また前述した実施例では、画像形成装置に対して着脱自在なシート波打ち矯正装置を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば画像形成装置が一体的に有するシート波打ち矯正装置であっても良く、該シート波打ち矯正装置に本発明を適用することにより同様の効果を得ることができる。
また前述した実施例では、画像形成装置に対してオプションの外部装置として着脱自在なシート波打ち矯正装置(シート処理装置)を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、画像形成装置に対してが一体的に有するシート波打ち矯正装置であっても良く、該シート波打ち矯正装置に本発明を適用することにより画像形成システム全体として同様の効果を得ることができる。また、シート波打ち矯正装置が有する制御部を、画像形成装置が有する制御部で制御して、シート波打ち矯正装置の動作を制御する構成を例示したが、これに限定されるものではない。例えば、画像形成装置のみが制御部を有し、画像形成装置が有する制御部によりシート波打ち矯正装置の動作を制御する構成としても良い。このように構成しても同様の効果を得ることができる。
また前述した実施例では、前記第一下ローラ105、前記第二下ローラ107のローラの外径を、シートの搬送方向と直交する幅方向における中央領域の方が端部領域よりも大きく設けた構成を例示したが、これに限定されるものではない。シートの幅方向における中央領域に搬送方向の張力を与える構成であれば他の構成であっても良い。具体的には、第一ローラ対、第二ローラ対を構成するローラのうち少なくとも一つのローラの外径を、シートの搬送方向と直交する幅方向における中央領域の方が端部領域よりも大きく設けた構成であれば良い。
LQ1,LQ2 …加湿液
M …駆動モータ
N1〜N7 …ニップ部
N11〜N21 …ニップ部
P …シート
100 …定着装置
101 …シート引張搬送装置
201 …シート波打ち矯正装置
202 …シート加湿装置
204 …貯水タンク
205 …給水管
206 …ポンプ
220,230 …第一の加湿ローラ対
221,231 …第二の加湿ローラ対
222,232 …搬送ローラ対
223,224,225,233,234,235 …給水ローラ
226,236 …規制ローラ
240 …給水漕
250 …進入ガイド
251 …加湿部排出ガイド
260,261,262 …駆動ギア
300 …シート加湿装置
301,351 …第一の加湿ローラ対
302,352 …第二の加湿ローラ対
303,353 …第三の加湿ローラ対
304,305,306,307 …給水ローラ
308 …規制ローラ
510 …画像形成部
511 …感光体ドラム

Claims (9)

  1. シートを挟持して搬送することによりシートに水分を付与する第一の加湿ローラ対と、
    前記第一の加湿ローラ対よりもシートの搬送方向において下流に配置され、シートを挟持して搬送することによりシートに水分を付与する第二の加湿ローラ対と、
    を有することを特徴とする加湿装置。
  2. 前記第一の加湿ローラ対を構成する一方のローラと、前記第二の加湿ローラ対を構成する一方のローラと接触し、前記第一の加湿ローラ対を構成する一方のローラと、前記第二の加湿ローラ対を構成する一方のローラに水分を供給する第一の給水ローラと、
    前記第一の加湿ローラ対を構成する他方のローラと、前記第二の加湿ローラ対を構成する他方のローラと接触し、前記第一の加湿ローラ対を構成する他方のローラと、前記第二の加湿ローラ対を構成する他方のローラに水分を供給する第二の給水ローラと、
    を有することを特徴とする請求項1に記載の加湿装置。
  3. 前記第一の給水ローラに供給する水を蓄える第一の貯水部と、
    前記第二の給水ローラに供給する水を蓄える第二の貯水部と、
    を有することを特徴とする請求項2に記載の加湿装置。
  4. 前記第二の加湿ローラ対よりもシートの搬送方向において下流に配置され、シートを挟持して搬送することによりシートに水分を付与する第三の加湿ローラ対と、
    前記第二の加湿ローラ対を構成する一方のローラと、前記第三の加湿ローラ対を構成する一方のローラと接触し、前記第二の加湿ローラ対を構成する一方のローラと、前記第三の加湿ローラ対を構成する一方のローラに水分を供給する第三の給水ローラと、
    前記第二の加湿ローラ対を構成する他方のローラと、前記第三の加湿ローラ対を構成する他方のローラと接触し、前記第二の加湿ローラ対を構成する他方のローラと、前記第三の加湿ローラ対を構成する他方のローラに水分を供給する第四の給水ローラと、
    を有することを特徴とする請求項3に記載の加湿装置。
  5. 前記第一の給水ローラと前記第三の給水ローラと接触し、前記第一の給水ローラと前記第三の給水ローラに水分を供給する第五の給水ローラと、
    前記第二の給水ローラと前記第四の給水ローラと接触し、前記第二の給水ローラと前記第四の給水ローラに水分を供給する第六の給水ローラと、
    を有することを特徴とする請求項4に記載の加湿装置。
  6. 前記加湿ローラ対を構成する各加湿ローラへの給水量を規制する規制ローラを有することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の加湿装置。
  7. シートに処理を施すシート処理装置であって、請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の加湿装置と、前記加湿装置よりもシートの搬送方向の下流に設けられ、シートに搬送方向の張力を与えるための張力付与手段と、を有することを特徴とするシート処理装置。
  8. 前記張力付与手段は、シートの搬送方向と直交する幅方向における中央領域に搬送方向の張力を与えるための張力付与手段であることを特徴とする請求項7に記載のシート処理装置。
  9. トナー画像を形成する画像形成部と、
    前記画像形成部で形成されたシート上のトナー画像を加熱してシートに定着する定着部と、
    前記定着部を通過したシートを搬送する請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の加湿装置、又は、請求項7又は請求項8に記載のシート処理装置と、
    を備える画像形成装置。
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