JP2015147330A - 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】長期に亘って高い信頼性を確保できる液体噴射ヘッドを提供する。
【解決手段】圧力発生室12が複数形成された流路形成基板10と、圧力発生室12に対応して設けられ、引き出し配線に接続される個別電極と、複数の圧力発生室12に亘って設けられる共通電極と、個別電極及び共通電極の間に設けられる圧電体層70と、を有し、共通電極が、圧力発生室12上の撓み変形可能な可撓部320に対応する可撓部側共通電極80aと、流路形成基板10上の引き出し配線側端部に位置し可撓部側共通電極80aとは電気的に絶縁された配線側共通電極80bと、を具備し、配線側共通電極80bを可撓部側共通電極80aよりも低い電位とした状態で、個別電極に駆動電位を印加する駆動手段を具備することを特徴とする。
【選択図】 図4

Description

本発明は、液体噴射ヘッド及び液体噴射装置に関する。
従来、インク等の液滴を噴射するインクジェットプリンターに代表される液体噴射装置として、圧電体層を2つの電極で挟んだ圧電素子を有する液体噴射ヘッドを具備するものが知られている。液体噴射ヘッドでは、駆動電位の印加により圧電素子を変位させ、ノズル開口に連通する圧力発生室内のインクを加圧して、該インクをノズル開口から噴射するようになっている。
このような液体噴射ヘッドとして、圧電体層の長手方向の端部が過度に変位することに起因したクラック発生を抑制することを目的としたものが提案されている。例えば、圧力発生室に対応して設けられた個別電極と、個別電極上に形成された圧電体層と、圧電体層上に形成され複数の圧力発生室に亘って設けられた共通電極と、を含み、個別電極及び共通電極に挟まれた圧電体層の能動部の長手方向外側において、圧電体層上に形成され、個別電極及び共通電極と絶縁された導電性部材が設けられた液体噴射ヘッドが提案されている(例えば特許文献1参照)。
特開2013−169061号公報
しかしながら、近年、液体噴射ヘッドには一層の高密度化及び高性能化が要求される状況にあり、より高い信頼性を長期に亘って維持する必要があった。尚、このような問題は、インクジェット式記録ヘッドだけではなく、勿論、インク以外の液滴を吐出する他の液体噴射ヘッドにおいても同様に存在し、また、液体噴射装置以外に用いられる液体噴射ヘッドにおいても同様に存在する。
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、長期に亘って高い信頼性を維持できる液体噴射ヘッド及び液体噴射装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の態様は、圧力発生室が複数形成された流路形成基板と、前記圧力発生室に対応して設けられ、引き出し配線に接続される個別電極と、複数の前記圧力発生室に亘って設けられる共通電極と、前記個別電極及び前記共通電極の間に設けられる圧電体層と、を有し、前記共通電極が、前記圧力発生室上の撓み変形可能な可撓部に対応する可撓部側共通電極と、前記流路形成基板上の前記引き出し配線側端部に位置し前記可撓部側共通電極とは電気的に絶縁された配線側共通電極と、を具備し、前記配線側共通電極を前記可撓部側共通電極よりも低い電位とし、前記個別電極に駆動電位を印加する駆動手段を具備することを特徴とする液体噴射ヘッドにある。
これによれば、配線側共通電極の電位を可撓部側共通電極よりも低い電位とする分、配線側の圧電体層に、可撓部側の圧電体層よりも高電圧を印加できる。従って、所定の低電圧領域において分極反転しやすくなる、すなわち変位が大きくなる圧電素子の特性を利用し、可撓部側では変位を確保して噴射特性を維持するように圧電素子を駆動でき、配線側では分極反転を抑制して不良発生が防止されるように圧電素子を駆動できる。よって、長期に亘って高い信頼性を維持できる。
ここで、前記圧電体層の前記圧力発生室側に前記個別電極を具備し、前記圧電体層の前記圧力発生室とは反対側に前記共通電極を具備することが好ましい。これによれば、圧力発生室側から個別電極、圧電体層及び共通電極が順次積層された圧電素子を具備する液体噴射ヘッドであっても、長期に亘って高い信頼性を維持できる。
また、前記駆動手段は、前記配線側共通電極に対して、前記個別電極との電位差の下限値が前記圧電体層の抗電界よりも大きい値となる電位を印加することが好ましい。これによれば、配線側で分極反転を確実に抑制でき、長期に亘って高い信頼性を確実に維持できる。
また、前記駆動手段は、前記配線側共通電極に対して、前記個別電極との電位差の下限値が10V以上となる電位を供給することが好ましい。これによれば、配線側で分極反転をより確実に抑制でき、長期に亘って高い信頼性をより確実に維持できる。
また、前記配線側共通電極はグランドに接続されることが好ましい。これによれば、配線側共通電極への電位の供給を省略でき、それでいて配線側の圧電体層に可撓部側の圧電体層よりも高い電圧を印加できる。よって、長期に亘って高い信頼性を維持できる上、低コスト化を図りやすくなる。
また、前記配線側共通電極は前記圧力発生室上の前記可撓部内に突出して形成されており、前記可撓部内に突出した部分の距離は10μm以下であることが好ましい。これによれば、配線側共通電極が可撓部内に突出する態様の液体噴射ヘッドであっても、長期に亘って高い信頼性を維持できる。
また、前記配線側共通電極上に金属層を具備することが好ましい。これによれば、配線側共通電極上の金属層によって配線側圧電体層が拘束される態様の液体噴射ヘッドであっても、長期に亘って高い信頼性を維持できる。
また、前記可撓部側共通電極の配線側共通電極とは反対側に、前記可撓部側共通電極とは電気的に絶縁された第3の共通電極を更に具備することが好ましい。これによれば、配線側のみならず、配線側とは反対側でも分極反転を抑制して不良発生が防止されるように圧電素子を駆動できる。よって、長期に亘って更に高い信頼性を維持できる。
上記課題を解決する本発明の他の態様は、上記の何れかに記載の液体噴射ヘッドを具備することを特徴とする液体噴射装置にある。これによれば、配線側共通電極の電位を可撓部側共通電極よりも低い電位とする分、配線側の圧電体層に、可撓部側の圧電体層よりも高電圧を印加できる。従って、所定の低電圧領域において分極反転しやすくなる、すなわち変位が大きくなる圧電素子の特性を利用し、可撓部側では変位を確保して噴射特性を維持するように圧電素子を駆動でき、配線側では分極反転を抑制して不良発生が防止されるように圧電素子を駆動できる。よって、長期に亘って高い信頼性を維持できる。
実施形態1に係る記録装置の概略構成を示す図。 実施形態1に係る記録ヘッドを示す分解斜視図。 実施形態1に係る記録ヘッドを示す平面図及び断面図。 実施形態1に係る記録ヘッドを示す拡大断面図。 実施形態1に係る記録ヘッドの制御構成の概要を示すブロック図。 実施形態1に係る記録ヘッドにおける変位等を説明する図。 実施形態1に係る記録ヘッドへの駆動電位の波形の一例を示す図。 分極反転を繰り返したときの分極特性の劣化を説明する図。 実施形態2に係る記録ヘッドへの駆動電位の波形の一例を示す図。 実施形態3に係る記録ヘッドを示す拡大断面図。 実施形態4に係る記録ヘッドを示す拡大断面図。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る液体噴射装置の一例であるインクジェット式記録装置である。
図示するように、インクジェット式記録装置Iにおいて、複数のインクジェット式記録ヘッドを有するインクジェット式記録ヘッドユニットII(ヘッドユニット)が、インク供給手段を構成するカートリッジ2A及び2Bが着脱可能に設けられている。ヘッドユニットIIを搭載したキャリッジ3は、装置本体4に取り付けられたキャリッジ軸5に軸方向移動自在に設けられており、例えば、それぞれブラックインク組成物及びカラーインク組成物を吐出するものとされている。
そして、駆動モーター6の駆動力が図示しない複数の歯車およびタイミングベルト7を介してキャリッジ3に伝達されることで、ヘッドユニットIIを搭載したキャリッジ3はキャリッジ軸5に沿って移動される。一方、装置本体4には搬送手段としての搬送ローラー8が設けられており、紙等の記録媒体である記録シートSが搬送ローラー8により搬送されるようになっている。尚、記録シートSを搬送する搬送手段は、搬送ローラーに限られずベルトやドラム等であってもよい。
このようなインクジェット式記録装置Iに搭載されるインクジェット式記録ヘッド1の一例について図2〜図3を参照して説明する。図2は、本発明の実施形態1に係る液体噴射ヘッドの一例であるインクジェット式記録ヘッドの分解斜視図である。図3(a)は、流路形成基板の圧電素子側の平面図であり、図3(b)は、図3(a)のA−A′線に準ずる断面図である。
図示するように、流路形成基板10には圧力発生室12が形成されている。そして、複数の隔壁11によって区画された圧力発生室12が、同じ色のインクを吐出する複数のノズル開口21が並設される方向に沿って並設されている。以降、この方向を圧力発生室12の並設方向、又は第1の方向Xと称し、第1の方向Xと直交する方向を第2の方向Yと称する。
流路形成基板10の圧力発生室12の第2の方向Yの一端部側には、圧力発生室12の片側を第1の方向Xから絞ることで開口面積を小さくしたインク供給路13と、第1の方向Xにおいて圧力発生室12と略同じ幅を有する連通路14と、が複数の隔壁11によって区画されている。連通路14の外側(第2の方向Yの圧力発生室12とは反対側)には、各圧力発生室12の共通のインク室となるマニホールド100の一部を構成する連通部15が形成されている。すなわち、流路形成基板10には、圧力発生室12、インク供給路13、連通路14及び連通部15からなる液体流路が形成されている。
流路形成基板10の一方面側、すなわち圧力発生室12等の液体流路が開口する面には、各圧力発生室12に連通するノズル開口21が穿設されたノズルプレート20が、接着剤や熱溶着フィルム等によって接合されている。ノズルプレート20には、第1の方向Xにノズル開口21が並設されている。
流路形成基板10の一方面側に対向する他方面側には振動板50が形成されている。振動板50は、例えば流路形成基板10上に形成された弾性膜51と、弾性膜51上に形成された絶縁体膜52と、により構成できるが前記の例に制限されない。流路形成基板10の一部を薄く加工して弾性膜として使用することも可能である。
絶縁体膜52上には、例えばチタンからなる密着層を介して、厚さが約0.2μmの第1電極60と、厚さが約3.0μm以下、好ましくは厚さが約0.5〜1.5μmの圧電体層70と、厚さが約0.05μmの第2電極80と、で構成される圧電素子300が形成されている。
密着層は省略しても構わない。本実施形態では、振動板50及び第1電極60が振動板として作用するが、これに限定されない。弾性膜51及び絶縁体膜52の何れか一方又は両方を設けずに、第1電極60のみが振動板として作用するようにしてもよい。また、圧電素子300自体が実質的に振動板を兼ねるようにしてもよい。流路形成基板10上に第1電極60を直接設ける場合には、第1電極60及びインクが導通しないように、第1電極60を絶縁性の保護膜等で保護することが好ましい。
圧電素子300を構成する第1電極60は、圧力発生室12毎に切り分けられており、後述する能動部毎に独立する個別電極として構成されている。この第1電極60は、圧力発生室12の第1の方向Xにおいては、圧力発生室12の幅よりも狭い幅で形成されている。すなわち、圧力発生室12の第1の方向Xにおいて、第1電極60の端部は、圧力発生室12に対向する領域の内側に位置している。
また、第2の方向Yにおいて、第1電極60の両端部は、それぞれ圧力発生室12の外側まで形成されており、その一端部側(第2の方向Yの連通路14とは反対側)には、本実施形態の引き出し配線を構成するリード電極90が接続されている。尚、第1電極60の材料は、導電性を有する材料であれば特に限定されず、例えば、白金(Pt)、イリジウム(Ir)等の貴金属が好適に用いられる。
圧電体層70は、第1の方向Xに亘って連続して設けられている。また、圧電体層70の第2の方向Yの幅は、圧力発生室12の第2の方向Yの長さよりも広く、圧力発生室12の外側まで設けられている。第2の方向Yにおいて、圧電体層70のインク供給路13側の端部(図3(b)の右側端部)は第1電極60の端部よりも外側に位置しており、第1電極60の端部が圧電体層70によって覆われている。一方、圧電体層70のノズル開口21側の(図3(b)の左側)は第1電極60の端部よりも内側に位置しており、圧電体層70に覆われていない。
このような圧電素子300では、一般的には何れか一方の電極が共通電極とされ、他方の電極が圧力発生室12毎のパターニングにより個別電極とされる。本実施形態では、第1電極60が個別電極とされ、第2電極80が共通電極とされているが、駆動回路や配線の都合でこれを逆にしても支障はない。本実施形態では、第2電極80を複数の圧力発生室12に亘って連続して形成することで共通電極としている。
圧電体層70は、第1電極60上に形成される電気機械変換作用を示す強誘電性セラミックス材料からなり、一般式ABOで示されるペロブスカイト構造の結晶膜(ペロブスカイト型結晶)を用いることができる。例えば、圧電体層70は、ビスマス(Bi)、ランタン(La)、鉄(Fe)及びマンガン(Mn)を含むペロブスカイト構造を有する複合酸化物として構成することができる。これによれば、鉛を含まない圧電素子300を構成できるようになり、環境への負荷を低減できる。このような複合酸化物は、鉄酸マンガン酸ビスマスランタン(BLFM)と称され、組成式(Bi,La)(Fe,Mn)Oで表される。
ただし、圧電体層70は前記の材料に限定されず、例えばチタン酸鉛(PbTiO)、チタン酸ジルコン酸鉛(Pb(Zr,Ti)O)、チタン酸バリウム(BaTiO)、ニオブ酸リチウム(LiNbO)、タンタル酸リチウム(LiTaO)、ニオブ酸ナトリウム(NaNbO)、タンタル酸ナトリウム(NaTaO)、ニオブ酸カリウム(KNbO)、タンタル酸カリウム(KTaO)、チタン酸ビスマスナトリウム((Bi1/2Na1/2)TiO)、チタン酸ビスマスカリウム((Bi1/21/2)TiO)、鉄酸ビスマス(BiFeO)、タンタル酸ストロンチウムビスマス(SrBiTa)、ニオブ酸ストロンチウムビスマス(SrBiNb)、チタン酸ビスマス(BiTi12)及びこれらのうち少なくとも一つを成分として有する固溶体を用いることもできる。
このような圧電体層70には、各隔壁11に対応する凹部71が形成されている。凹部71の第1の方向Xの幅は、各隔壁11の第1の方向の幅と略同一、又はそれよりも広くなっている。これにより、振動板50の圧力発生室12の第2の方向Yの端部に対向する部分(いわゆる振動板50の腕部)の剛性が押さえられるため、圧電素子300を良好に変位させることができる。
第2電極80は、圧電体層70の第1電極60とは反対面側に設けられており、各圧力発生室12に共通する共通電極として構成されている。第2電極80の材料も、第1電極60の材料と同様に導電性を有する材料であれば特に限定されず、例えば、白金(Pt)、イリジウム(Ir)等の貴金属が好適に用いられる。
このような圧電素子300が形成された流路形成基板10上、すなわち、振動板50、第1電極60及びリード電極90上には、マニホールド100の少なくとも一部を構成するマニホールド部32を有する保護基板30が接着剤35により接合されている。マニホールド部32は、本実施形態では、保護基板30を厚さ方向に貫通して圧力発生室12の幅方向に亘って形成されており、上記のように流路形成基板10の連通部15と連通されて各圧力発生室12の共通のインク室となるマニホールド100が構成されている。また、流路形成基板10の連通部15を圧力発生室12毎に複数に分割して、マニホールド部32のみをマニホールドとしてもよい。更に、例えば、流路形成基板10に圧力発生室12のみを設け、流路形成基板10及び保護基板30の間に介在する弾性膜51及び絶縁体膜52に、マニホールド及び各圧力発生室12を連通するインク供給路13を設けるようにしてもよい。
保護基板30には、圧電素子300に対向する領域に、圧電素子300の運動を阻害しない程度の空間を有する圧電素子保持部31が設けられている。尚、圧電素子保持部31は、圧電素子300の運動を阻害しない程度の空間を有していればよく、該空間は密封されていても密封されていなくてもよい。また、保護基板30には、保護基板30を厚さ方向に貫通する貫通孔33が設けられている。そして、各圧電素子300の第1電極60から引き出されたリード電極90の端部が、貫通孔33内に露出するように設けられている。
保護基板30上には、信号処理部として機能する駆動回路120が固定されている。駆動回路120は、例えば回路基板や半導体集積回路(IC)等を用いることができ、プリンターコントローラー200に接続されている。駆動回路120及びリード電極90は、貫通孔33を挿通させたボンディングワイヤー等の導電性ワイヤーからなる接続配線121を介して電気的に接続されている。この駆動回路120が、本実施形態の駆動手段として機能する。
また、保護基板30上には、封止膜41及び固定板42からなるコンプライアンス基板40が接合されている。封止膜41は、剛性が低い材料からなり、この封止膜41によってマニホールド部32の一方面が封止されている。また、固定板42は、金属等の硬質の材料で構成できる。この固定板42のマニホールド100に対向する領域は、厚さ方向に完全に除去された開口部43となっているため、マニホールド100の一方面は可撓性を有する封止膜41のみで封止されている。
本明細書では、第1電極60及び第2電極で挟まれた部分であって、第1電極60及び第2電極80への電位の供給により圧電歪みが生じる部分を能動部と称する。以下、能動部近傍の構成等について、第2の方向Yに沿って切断した拡大断面図である図4(a)〜(b)を用いて詳述する。
図示するように、能動部は、圧力発生室12に対向する部分である可撓部320と、圧力発生室12の外側の部分である非可撓部330とを有している。第1電極60及び第2電極80への電位の印加により能動部に圧電歪みが生じると、可撓部320が厚さ方向に変位し、圧力発生室12内のインクが加圧され、ノズル開口21からインクが噴射される。
一方、本実施形態では、第2の方向Yにおいて圧力発生室12の外側まで圧電素子300が形成されているため、外側部分の圧電体層70は、その一方面側を流路形成基板10によって拘束されることとなる。すなわち、非可撓部330では、第1電極60及び第2電極への電位の印加により圧電歪みが生じ得るものの、流路形成基板10によって一方面側を拘束されるために変位できない。
ここで、本実施形態の第2電極80は、圧力発生室12上の撓み変形可能な可撓部320に対応する可撓部側共通電極80aと、流路形成基板10上のリード電極90(引き出し配線)側端部に位置し可撓部側共通電極80aとは電気的に絶縁された配線側共通電極80bと、を具備する。両電極が互いに絶縁されているため、それぞれ独立して駆動操作を行うことが可能となっている。
可撓部側共通電極80aは、該可撓部側共通電極80a及び第1電極60により挟まれた可撓部側の圧電体層(可撓部側圧電体層)70aを撓み変形させ、圧力発生室12内の圧力を変化させてノズル開口21からインクを噴射させる。可撓部側圧電体層70aの変位が大きいほど、インク噴射量を大きなものとしやすい。よって、可撓部側共通電極80aには、可撓部側での変位を確保して噴射特性が維持されるような電位を印加できる。一方、配線側共通電極80bは、配線側の非可撓部330に形成されており、配線側共通電極80b及び第1電極60に挟まれた配線側の圧電体層(配線側圧電体層)80bにおける分極反転が抑制されるような電位を印加できる。
第2電極80の態様は前記の例に制限されず、後の実施形態に示すように、配線側共通電極80bを可撓部320内まで突出させるようにしてもよい。また、配線側とは反対方向にも非可撓部330を有する場合には、可撓部側共通電極80aと電気的に絶縁された第3の共通電極を更に配置してもよい。
次に、本実施形態のインクジェット式記録ヘッド1を具備するインクジェット式記録装置Iの制御系について詳細に説明する。図5は、インクジェット式記録ヘッドに関する制御構成の概要を示すブロック図である。
図示するように、インクジェット式記録装置Iは、プリンターコントローラー200と、プリントエンジン201と、を含んで構成されている。プリンターコントローラー200は、外部インターフェース202(以下、外部I/F202)と、各種データを一時的に記憶するRAM203と、制御プログラム等を記憶したROM204と、CPU等を含んで構成した制御部205と、クロック信号を発生する発振回路206と、インクジェット式記録ヘッド1へ供給するための駆動信号を発生する駆動信号形成回路207と、この駆動信号形成回路207で使用するための電源を生成する電源生成部208と、駆動信号や印刷データに基づいて展開されたドットパターンデータ(ビットマップデータ)等をプリントエンジン201に送信する内部インターフェース209(以下、内部I/F209)と、を具備している。
外部I/F202は、印刷データを図示しないホストコンピューター等から受信する。また、外部I/F202を通じてビジー信号(BUSY)等がホストコンピューター等へ出力される。RAM203は、受信バッファー210、中間バッファー211、出力バッファー212、及び図示しないワークメモリーとして機能する。受信バッファー210は外部I/F202によって受信された印刷データを一時的に記憶し、中間バッファー211は制御部205が変換した中間コードデータを記憶し、出力バッファー212はドットパターンデータを記憶する。
ROM204には、各種データ処理を行わせるための制御プログラムの他に、フォントデータ等を記憶させてある。制御部205は、受信バッファー210内の印刷データを読み出すと共に、印刷データを変換して得た中間コードデータを中間バッファー211に記憶させる。また、中間バッファー211から読み出した中間コードデータを解析し、ROM204に記憶させているフォントデータ等を参照して、中間コードデータをドットパターンデータに展開する。そして、制御部205は、必要な装飾処理を施した後に、この展開したドットパターンデータを出力バッファー212に記憶させる。
そして、インクジェット式記録ヘッド1の1行分に相当するドットパターンデータが得られたならば、この1行分のドットパターンデータは、内部I/F209を通じてインクジェット式記録ヘッド1に出力される。また、出力バッファー212から1行分のドットパターンデータが出力されると、展開済みの中間コードデータは中間バッファー211から消去され、次の中間コードデータについての展開処理が行われる。
また、電源生成部208は、駆動信号形成回路207に駆動電位となる駆動電源を供給する。そして、駆動信号形成回路207は、電源生成部208が生成した駆動電源に基づいて駆動信号(COM1及びCOM2)を生成する。
プリントエンジン201は、インクジェット式記録ヘッド1と、紙送り機構213と、キャリッジ機構214とを含んで構成されている。紙送り機構213は、搬送手段の紙送りモーター等から構成してあり、記録シートSをインクジェット式記録ヘッド1の記録動作に連動させて順次送り出す。キャリッジ機構214は、インクジェット式記録ヘッド1を搭載可能なキャリッジ3と、このキャリッジ3を主走査方向に沿って走行させるキャリッジ駆動部とから構成されている。
このようなプリンターコントローラー200から配線基板の接続配線121を介して、駆動回路120には、所定のヘッド制御信号(クロック信号CLK、ラッチ信号LAT、チェンジ信号CH、画素データSI、設定データSP等)が入力される。また、プリンターコントローラー200の駆動信号形成回路207から、配線基板の接続配線121を介して駆動信号COM1及びCOM2が入力される。
ここで、圧電素子は一般に、所定の低電界領域において変位が大きくなりやすいことが知られている。図6(a)〜(b)は、圧電体層への印加電圧に応じた変位や電流(分極反転電流)の関係を示す図である。
図6(a)に示すように、圧電体層70の分極は、抗電界Vcを境に例えば陰極から陽極へ反転する。抗電界Vcを含む電圧が圧電体層70に印加されると、その誘起双極子の分極の多くが反転し、圧電素子300が大きく撓み変形して分極反転電流がピークをとる。このように圧電素子300では、所定の低電界側領域、すなわち、抗電界Vc近傍で変位が大きくなる特性を有することが分かる。また、抗電界Vc以降、印加電圧が大きくなるにつれ、分極反転に伴う電流は低下して変位が小さくなる特性を有することも分かる。
このとき、印加電圧に基づく圧電素子300の変位は図6(b)のように示される。すなわち、抗電界Vcを含む電圧V1〜V3の印加に基づく変位D1に対し、抗電界Vcよりも大きい電位が下限値となる電圧V2〜V4の印加に基づく変位D2が小さくなる。より高電圧側の電圧V3〜V5の印加に基づく変位D3は更に小さいものとなる(D3<D2<D1)。
このような圧電素子300の特性を利用し、駆動回路120は、配線側共通電極80bの電位を可撓部側共通電極80aよりも低い電位とした状態で、第1電極60に駆動電位を印加する。これによれば、配線側共通電極80bの電位を可撓部側共通電極80aよりも低い電位とする分、配線側圧電体層70bに、可撓部側圧電体層70aよりも高電圧を印加できる。
図7(a)〜(b)は、駆動回路120によって第1電極60、可撓部側共通電極80a及び配線側共通電極80bに印加される駆動信号COM1及びCOM2の波形の一例を示す図である。図7(a)は可撓部側への駆動信号COM1を示し、図7(b)は配線側への駆動信号COM2を示す。
駆動信号COM1及びCOM2に共通して、第1電極60では、例えば所定の中間電位Vmを有し、約2.5Vを最小電位とし、約37.5Vを最大電位とする駆動電位が印加される。第2電極80の電位を基準とした第1電極60の電位差が、圧電体層70の駆動電圧となる。
図7(a)に示すように、可撓部側共通電極80aでは、例えば5Vの電位が印加される。この場合、可撓部側圧電体層70aへは、可撓部側共通電極80aの電位を基準とした第1電極60の電位、すなわち、−2.5Vを最小値とし、32.5Vを最大値とする駆動電圧が印加される。
第1電極60及び第2電極80の電位差をとることで、電源装置の出力特性の制限を受けず、圧電体層70に低電圧、例えばマイナス電圧を付与しやすくなる。従って、所定の低電圧領域において分極反転しやすくなる、すなわち変位が大きくなる圧電素子300の特性を利用し、可撓部側では変位を確保して噴射特性を確保するように圧電素子300を駆動できる。
可撓部側への駆動電位は、例えば、中間電位Vm1が印加される工程P01に続いて、中間電位Vm1を維持した状態から抗電界Vcより低い第1電位(ここでは−2.5V)まで駆動電位Vを降下させる工程P02と、第1電位を一定時間維持する工程P03と、第1電位から中間電位Vmより大きい第2電位(ここでは32.5V)まで駆動電位Vを上昇させる工程P04と、を有する。
このとき、工程P02等において可撓部側の圧電素子300が圧力発生室12の容積を膨張させる方向に変位し、各圧力発生室12内の圧力が高まりノズル開口21からインク滴が吐出する。そして、上記の工程P04等において可撓部側の圧電素子300が圧力発生室12の容積を収縮させる方向に変位し、ノズル開口21のメニスカスが圧力発生室12側から大きく押し出され、ノズル開口21からインクが吐出される。
尚、可撓部側に印加される駆動電位は、更に、第2電位を一定時間維持する工程P05と、第2電位から中間電位Vmより小さい第3電位まで駆動電位Vを下降させる工程P06と、第3電位を一定時間維持する工程P07と、第3電位から中間電位Vmまで駆動電位Vを上昇させる工程P08と、を有する。ただし、前記の例に制限されない。
一方、図7(b)に示すように、配線側共通電極80bでは、第1電極60との電位差の下限値が圧電体層70の抗電界Vcよりも大きい値となる電位が印加される。この場合、配線側圧電体層70bに印加される電圧が抗電界Vcよりも大きい電位を有するものとなる。つまり、配線側圧電体層70bでの分極反転が少なくなるように配線側の圧電素子300を駆動できる。
圧電体層において分極反転が過度に繰り返されると、分極軸の固定が起こりやすくなる。これは、酸素欠陥等の構造欠陥に電子がトラップされて固定電界となり、分極反転を阻害するためであると推察される。分極軸が固定された結晶格子では、分極量の低下や変位量の低下が引き起こされる。分極軸が固定された結晶格子では分極反転は起こらないが、電界に対する応答性を有しているため、分極が逆に固定された結晶が隣接している場合、その界面では高い応力が発生する。
図8(a)〜(b)は、従来の液体噴射ヘッドを用い、分極反転を繰り返したときの分極特性の劣化を説明する図である。図示するように、分極反転を繰り返していくことで、特に配線側の圧電体層70において分極特性が劣化し、残留分極量Pmや最大分極量Prが低下する不良モード(Fatigue劣化)が存在することが分かる。これは、流路形成基板10で下方を拘束されることにより、分極軸が固定されやすい応力状態となっているためであると推察される。また配線側は、エッチングにより形成した第2電極80の断面が位置する部分であり、このようなエッチングによるダメージにより酸素欠損が多いためであるとも推察される。
しかし、本実施形態によれば、可撓部側では変位を確保して噴射特性を維持するように圧電素子300を駆動でき、かつ配線側では分極反転を抑制して、不良発生が防止されるように圧電素子を駆動できる。よって、応力集中等による一過性の不良を防止できるのは勿論、長期使用によって顕在化するFatigue劣化をも防止でき、長期に亘って高い信頼性を確保できる。
配線側共通電極80bは、グランドに接続することができる。これによれば、配線側共通電極80bへの電位の供給を省略し、駆動回路120の簡易構成化により低コスト化を図りやすくなり、それでいて配線側圧電体層70bに可撓部側圧電体層70aよりも高い電圧を印加できる。尚、配線側への駆動電位(図7(b)に示すp01〜p08)は、基本的には上記の可撓部側への駆動電位(図7(a)に示すP01〜P08)と同様であるが、中間電位Vm2に続いて印加される最小電位が抗電界Vcより大きいものとなる場合には、配線側で分極反転を確実に抑制できる。
(実施形態2)
図9は、本発明の実施形態2に係る液体噴射ヘッドの一例であるインクジェット式記録ヘッドが具備する駆動回路によって生成される駆動信号(COM1及びCOM2)の波形の一例を示す図である。以下、同一部材には同一符号を付して重複する説明は省略し、異なる部分を中心に詳述する。
本実施形態において、駆動信号COM1及びCOM2に共通して、第1電極60では、例えば所定の中間電位Vm3を有し、約5.0Vを最小電位とし、約40.0Vを最大電位とする駆動電位が印加される。
図9(a)に示すように、可撓部側共通電極80aでは、例えば7.5Vの電位が印加される。この場合、可撓部側圧電体層70aへは、実施形態1と同様に、−2.5Vを最小値とし、32.5Vを最大値とする駆動電圧が印加されることとなる。
一方、図9(b)に示すように、配線側共通電極80bはグランドに接続でき、この場合、第1電極60との電位差の下限値は5Vとなる。つまり、本実施形態の駆動回路は、配線側共通電極80bに対して、第1電極60との電位差の下限値が5V以上、好ましくは10V以上となる電位を印加するようになっている。
上記の実施形態1においては、可撓部側圧電体層70aへの印加電圧(例えば図6に示すV1〜V3に相当)に対し、配線側圧電体層70bへは高電圧(例えば図6に示すV2〜V4に相当)を印加でき、これにより、可撓部側では変位を確保して噴射特性を維持するように圧電素子300を駆動でき(例えば図6(b)に示すD1に相当)、配線側では分極反転を抑制して不良発生が防止されるように圧電素子300を駆動できた。
本実施形態によれば、可撓部側では変位を確保して噴射特性を維持するように圧電素子300を駆動できるのは勿論、配線側圧電体層70bにより高電圧(例えば図6に示すV3〜V5に相当)を印加でき、これにより、配線側では分極反転を更に抑制して不良発生がより防止されるように圧電素子300を駆動できる。本実施形態は、追加電源等の必要がある場合に実施形態1と比べて低コストの点で不利になりやすいが、長期に亘った信頼性の確保の点では有利となるため、産業用や工業用の用途に適する。
(実施形態3)
図10は、本発明の実施形態3に係る液体噴射ヘッドの一例であるインクジェット式記録ヘッドの能動部近傍の構成等について、第2の方向Yに沿って切断した拡大断面図である。以下、同一部材には同一符号を付して重複する説明は省略し、異なる部分を中心に詳述する。
図示するように、本実施形態のインクジェット式記録ヘッド1Aは、配線側共通電極80bが可撓部320内まで突出している。突出部分340の距離は10μm以下であることが好ましい。これによれば、圧力発生室12に対して可撓部側共通電極80aの面積が小さくなることに起因した噴射特性の低下を防止できる。
突出部分340の距離は、流路形成基板10及び圧力発生室12の境界を起算点として測定できる。流路形成基板10及び圧力発生室12の境界線が、圧電素子300の第2の方向Yの中心軸に対して垂直でない場合には、例えば、流路形成基板10及び圧力発生室12の境界線の中心を起算点とすることができる。
(実施形態4)
図11は、本発明の実施形態4に係る液体噴射ヘッドの一例であるインクジェット式記録ヘッドの能動部近傍の構成等について、第2の方向Yに沿って切断した拡大断面図である。以下、同一部材には同一符号を付して重複する説明は省略し、異なる部分を中心に詳述する。
図示するように、本実施形態のインクジェット式記録ヘッド1Bは、配線側共通電極80b上に金属層91が形成されている。流路形成基板10のみならず金属層91によっても配線側圧電体層70bが拘束された態様であっても、長期に亘って高い信頼性を確保できる。金属層91の材料は制限されない。金属層91は配線側共通電極80b上に制限されず、本発明の要旨を変更しない範囲において可撓部側共通電極80a上に形成されていてもよい。
更に、本実施形態のインクジェット式記録ヘッド1Bは、第2の方向Yにおいて配線側の非可撓部330とは反対側にも非可撓部330を有しており、配線側共通電極80bとは反対方向の第2の方向Yに非可撓部330も、可撓部側共通電極80aに絶縁された第3の共通電極80cを具備している。
これによれば、配線側の不良発生のみならず、配線側とは反対側での不良発生をも好適に防止できる。第3の共通電極80cは、実施形態1と同様にグランドに接続でき、噴射特性が過度に低下しない範囲において非可撓部330内に突出させてもよい。第3の共通電極80c上に金属層が形成されていてもよい。
I インクジェット式記録装置(液体噴射装置)、 II インクジェット式記録ヘッドユニット(液体噴射ヘッドユニット)、 1 インクジェット式記録ヘッド(液体噴射ヘッド)、 10 流路形成基板(基板)、 11 隔壁、 12 圧力発生室、 13 インク供給路、 14 連通路、 15 連通部、 20 ノズルプレート、 21 ノズル開口、 30 保護基板、 31 圧電素子保持部、 32 マニホールド部、 33 貫通孔、 35 接着剤、 40 コンプライアンス基板、 41 封止膜、 42 固定板、 43 開口部、 50 振動板、 51 弾性膜、 52 絶縁体膜、 60 第1電極、 70 圧電体層、70a 可撓部側圧電体層、 70b 配線側圧電体層、 71 凹部、 80 第2電極、 80a 可撓部側共通電極、 80b 配線側共通電極、 90 リード電極(引き出し配線)、 100 マニホールド、 120 駆動回路(駆動手段)、 200 プリンターコントローラー、 201 プリントエンジン、 300 圧電素子、 320 可撓部、 330 非可撓部、 340 突出部分

Claims (9)

  1. 圧力発生室が複数形成された流路形成基板と、
    前記圧力発生室に対応して設けられ、引き出し配線に接続される個別電極と、
    複数の前記圧力発生室に亘って設けられる共通電極と、
    前記個別電極及び前記共通電極の間に設けられる圧電体層と、を有し、
    前記共通電極が、前記圧力発生室上の撓み変形可能な可撓部に対応する可撓部側共通電極と、前記流路形成基板上の前記引き出し配線側端部に位置し前記可撓部側共通電極とは電気的に絶縁された配線側共通電極と、を具備し、
    前記配線側共通電極を前記可撓部側共通電極よりも低い電位とし、前記個別電極に駆動電位を印加する駆動手段を具備することを特徴とする液体噴射ヘッド。
  2. 前記圧電体層の前記圧力発生室側に前記個別電極を具備し、前記圧電体層の前記圧力発生室とは反対側に前記共通電極を具備することを特徴とする請求項1に記載の液体噴射ヘッド。
  3. 前記駆動手段は、前記配線側共通電極に対して、前記個別電極との電位差の下限値が前記圧電体層の抗電界よりも大きい値となる電位を印加することを特徴とする請求項1又は2に記載の液体噴射ヘッド。
  4. 前記駆動手段は、前記配線側共通電極に対して、前記個別電極との電位差の下限値が10V以上となる電位を印加することを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  5. 前記配線側共通電極はグランドに接続されることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  6. 前記配線側共通電極は前記圧力発生室上の前記可撓部内に突出して形成されており、前記可撓部内に突出した部分の距離は10μm以下であることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  7. 前記配線側共通電極上に金属層を具備することを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  8. 前記可撓部側共通電極の配線側共通電極とは反対側に、前記可撓部側共通電極とは電気的に絶縁された第3の共通電極を更に具備することを特徴とする請求項1〜7の何れか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  9. 請求項1〜8の何れか一項に記載の液体噴射ヘッドを具備することを特徴とする液体噴射装置。
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