JP2015146590A - 撮像素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】単一の撮像素子を用いて高分解能画像を取得する。【解決手段】本開示のある実施形態による撮像素子は、光源と、傾斜機構と、撮像素子を着脱可能に保持する保持装置と、画像処理部と、メモリとを有する画像取得装置に用いられる撮像素子である。この撮像素子は、画像取得装置に対して着脱可能であり、撮像面に被写体支持部を備える。撮像素子は、保持装置によって画像取得装置に保持された状態において、被写体を透過した光が入射する位置に配置され、被写体と一体的に傾斜機構により傾斜されることにより、複数の傾斜角度に応じて異なる複数の画像を取得する。画像取得装置の画像処理部は、撮像素子によって取得された異なる複数の画像に基づいて、複数の画像の各々よりも分解能が向上した高分解能画像を形成する。【選択図】図17

Description

本願は、撮像素子に関する。
撮像装置に使用される撮像素子には、多数の光電変換部が撮像面内に行および列状に配列された2次元イメージセンサが採用されている。光電変換部は、典型的には、半導体層または半導体基板に形成されたフォトダイオードであり、入射光を受けて電荷を生成する。2次元イメージセンサの分解能(解像度)は、撮像面上における光電変換部の配列ピッチまたは配列密度に依存する。個々の光電変換部の配列ピッチは、可視光の波長程度まで短くなっているため、分解能を更に向上させることは極めて困難である。
撮像素子によって取得される画像は、多数の画素によって規定される。各画素は、1つの光電変換部を含む単位領域によって区画されている。撮像面上において、配線が占有する領域が存在するため、1つの光電変換部の受光面積S2は、1つの画素の面積S1よりも小さい。画素の面積S1に対する受光面積S2の比率(S2/S1)は、「開口率」と呼ばれている。開口率(S2/S1)は、例えば25%程度の値をとり得る。開口率が小さいと、光電変換に用いられる入射光量が少なくなるため、撮像素子が出力する画素信号の質が低下する。撮像面に対向するようにマイクロレンズアレイを配置し、個々のマイクロレンズが個々の光電変換部に対向し、集光する構成を採用すれば、受光面積S2を実効的に拡大し、開口率(S2/S1)を高めて1に近づけることが可能である。しかし、このように開口率(S2/S1)を高めても、画素の配列ピッチおよび配列密度は増加しないので、分解能は変化しない。
特許文献1は、超解像技術による高分解能化を開示している。これは、このような高分解能化には、デコンボリーションによる復元を行うため、点拡がり関数(Point Spread Function:PSF)を求めることが必要になる。例えば、実際のPSFの決定には点状の光源を利用することが必要であり、量子ドットや蛍光ビーズを使い、PSFを求めることが提案されている。
特開2006−140885号公報
PSFを正確に求めることは困難である。また、PSFの大きさは撮影倍率に比例するため、撮影倍率に比例してPSFの測定誤差が増大し、その結果、高分解能画像の画質は分解能に比例的に劣化する。
本開示の一態様による画像取得装置は、被写体を基準にして、複数の異なる照射方向から、順次、照明光を出射し、前記照明光で前記被写体を照射する照明システムと、前記被写体を透過した前記照明光が入射する位置に配置され、前記異なる照射方向に応じて異なる複数の画像を取得する撮像素子と、前記複数の画像に基づいて、前記複数の画像の各々よりも分解能が向上した前記被写体の高分解能画像を形成する画像処理部と、前記撮像素子の各画素に含まれる複数のサブ画素の上面を通過する光線が前記画素の光電変換部に入射する割合を前記複数の照射方向の各々について示すデータを格納するメモリとを備え、前記画像処理部は、前記複数の画像の各々を構成する画素値の、前記複数の照射方向に応じた組をベクトルとし、前記メモリから読み出した前記データに基づいて前記被写体の高分解能画像を形成する。
本開示の一態様による画像取得方法は、被写体を基準にして、複数の異なる照射方向から、順次、照明光を出射し、前記照明光で前記被写体を照射する工程と、前記被写体を透過した前記照明光が入射する位置に配置された撮像装置により、前記異なる照射方向に応じて異なる複数の画像を取得する工程と、前記複数の画像に基づいて、前記複数の画像の各々よりも分解能が向上した前記被写体の高分解能画像を形成する工程とを含み、前記撮像素子の各画素に含まれる複数のサブ画素の上面を通過する光線が前記画素の光電変換部に入射する割合を前記複数の照射方向の各々について示すデータをメモリに格納する工程と、前記複数の画像の各々を構成する画素値の、前記複数の照射方向に応じた組をベクトルとし、前記メモリから読み出した前記データに基づいて前記割合を係数とする行列の逆行列を前記画素値のベクトルに演算し、前記被写体の高分解能画像を形成するように設定されている。
本開示の一態様による画像取得装置は、照明装置と、撮像素子と、コンピュータとを備える画像取得装置であって、前記コンピュータは、前記照明装置により、被写体を基準にして、複数の異なる照射方向から、順次、照明光を出射し、前記照明光で前記被写体を照射し、前記被写体を透過した前記照明光が入射する位置に配置された撮像装置により、前記異なる照射方向に応じて異なる複数の画像を取得し、前記複数の画像に基づいて、前記複数の画像の各々よりも分解能が向上した前記被写体の高分解能画像を形成し、前記撮像素子の各画素に含まれる複数のサブ画素の上面を通過する光線が前記画素の光電変換部に入射する割合を前記複数の照射方向の各々について示すデータをメモリに格納し、前記画像処理部は、前記複数の画像の各々を構成する画素値の、前記複数の照射方向に応じた組をベクトルとし、前記メモリから読み出した前記データに基づいて前記割合を係数とする行列の逆行列を前記画素値のベクトルに演算し、前記被写体の高分解能画像を形成するように設定されている。
本開示の一態様によるプログラムは、照明装置と、撮像素子と、コンピュータとを備える画像取得装置のためのプログラムであって、前記照明装置により、被写体を基準にして複数の異なる照射方向から、順次、照明光を出射し、前記照明光で前記被写体を照射し、前記被写体を透過した前記照明光が入射する位置に配置された撮像装置により、前記異なる照射方向に応じて異なる複数の画像を取得し、前記複数の画像に基づいて、前記複数の画像の各々よりも分解能が向上した前記被写体の高分解能画像を形成し、前記撮像素子の各画素に含まれる複数のサブ画素の上面を通過する光線が前記画素の光電変換部に入射する割合を前記複数の照射方向の各々について示すデータをメモリに格納し、前記画像処理部は、前記複数の画像の各々を構成する画素値の、前記複数の照射方向に応じた組をベクトルとし、前記メモリから読み出した前記データに基づいて前記割合を係数とする行列の逆行列を前記画素値のベクトルに演算し、前記被写体の高分解能画像を形成するように構成されている。
本開示の一態様による画像取得装置は、被写体に対して光を照射し、姿勢および位置が固定されている光源と、前記被写体を複数の傾斜角度に傾斜させる傾斜機構と、前記被写体を透過した前記光が入射する位置に配置され、かつ前記被写体と一体的に前記傾斜機構により傾斜され、前記複数の傾斜角度に応じて複数の画像を取得する撮像素子と、前記複数の画像に基づいて、前記複数の画像の各々よりも分解能が向上した前記被写体の高分解能画像を形成する画像処理部と、前記撮像素子の各画素に含まれる複数のサブ画素の上面を通過する光線が前記画素の光電変換部に入射する割合を前記複数の傾斜角度の各々について示すデータを格納するメモリとを備え、前記画像処理部は、前記複数の画像の各々を構成する画素値の、前記複数の傾斜角度に応じた組をベクトルとし、前記メモリから読み出した前記データに基づいて前記被写体の高分解能画像を形成する。
本開示の実施形態によれば、1つの撮像素子によって得られる複数の低分解能画像を合成することにより、高分解能化を実現できる。
撮像素子におけるフォトダイオードの配列例を模式的に示す平面図 撮像素子における一画素と開口領域との関係を模式的に示す平面図 撮像素子における一画素と開口領域との関係を模式的に示す断面図 本開示による画像取得装置の構成および動作を説明するための断面図 本開示による画像取得装置の構成および動作を説明するための断面図 本開示の画像取得装置における照明の例を示す図 本開示による画像取得装置における照明の例を示す図 本開示による画像取得装置における照明の例を示す図 本開示による画像取得装置における照明の他の例を示す図 本開示における撮像素子における光線入射の例を示す断面図 本開示における撮像素子における光線入射の他の例を示す断面図 本開示における撮像素子における光線入射の更に他の例を示す断面図 本開示における撮像素子における光線入射の更に他の例を示す断面図 本開示における撮像素子における被写体を通過した光線入射の例を示す断面図 照射方向J1〜J4の各々について撮像によって得られたフォトダイオード40の出力値A〜Aと、透過率S1〜S4との関係を示すテーブル N個の画素について、照射方向J1〜J4の各々について撮像によって得られたフォトダイオード40の出力値と、透過率S1〜S4との関係を示すテーブル 照射方向J1〜J5の各々について撮像によって得られたフォトダイオード40の出力値A〜Aと、透過率S1〜S4との関係を示すテーブル N個の画素について、照射方向J1〜J5の各々について撮像によって得られたフォトダイオード40の出力値と、透過率S1〜S4との関係を示すテーブル 照射方向J1〜J3の各々について撮像によって得られたフォトダイオード40の出力値A1〜A3と、透過率S1〜S2との関係を示すテーブル 図14のテーブルに示された関係を規定する条件式 横軸がS1、縦軸S2の二次元座標平面上に図15の3つの条件式で表される3本の直線を記載したグラフ 第一実施形態に係る画像取得装置の概略構成を示すブロック図 第一実施形態に係る画像取得装置における光源の位置ずれに起因する光線入射位置の誤差を示す断面図 第一実施形態に係る画像取得装置における点光源から出射された光ビームの広がりに起因する光線入射位置のシフトを示す断面図 行列を用いた演算の対象とされ得る計算範囲の例を示す図 遮光部が設けられた撮像素子の一例を示す斜視図 遮光部が設けられた撮像素子の一例を示す断面図 第一実施形態に係る画像取得装置の動作を示すフローチャート 第二実施形態に係る画像取得装置の概略構成を示すブロック図 第二実施形態に係る画像取得装置の動作を示すフローチャート 拡大率2倍の高分解能画像を取得するための拡大画像2801の取得方法を示す図 撮像対象である被写体および撮像素子を着脱可能に保持する保持装置を備えている改変例を示す図 撮像対象である被写体および撮像素子を着脱可能に保持する保持装置を備えている他の改変例を示す図 撮像対象である被写体および撮像素子を着脱可能に保持する保持装置を備えている更に他の改変例を示す図 撮像対象である被写体および撮像素子を着脱可能に保持する保持装置を備えている更に他の改変例を示す図 撮像対象である被写体および撮像素子を着脱可能に保持する保持装置を備えている更に他の改変例を示す図 撮像対象である被写体および撮像素子を着脱可能に保持する保持装置を備えている更に他の改変例を示す図 撮像対象である被写体および撮像素子を着脱可能に保持する保持装置を備えている更に他の改変例を示す図 撮像対象である被写体および撮像素子を着脱可能に保持する保持装置を備えている更に他の改変例を示す図 撮像対象である被写体および撮像素子を着脱可能に保持する保持装置を備えている更に他の改変例を示す図 撮像対象である被写体および撮像素子を着脱可能に保持する保持装置を備えている更に他の改変例を示す図 撮像対象である被写体および撮像素子を着脱可能に保持する保持装置を備えている更に他の改変例を示す図 撮像対象である被写体および撮像素子を着脱可能に保持する保持装置を備えている更に他の改変例を示す図 撮像対象である被写体および撮像素子を着脱可能に保持する保持装置を備えている更に他の改変例を示す図
本開示による画像取得装置の実施形態を説明する前に、まず、撮像素子の基本的な構成例を説明する。
図1は、撮像素子113の一例であるCCDイメージセンサの撮像面の一部を模式的に示す平面図である。図1に示されるように、撮像面上には複数のフォトダイオード(光電変換部)40が行および列状に配列されている。図1において、1つの画素50が点線の矩形領域で示されている。撮像面において多数の画素50が行および列状に密に並んでいる。
各フォトダイオード40に入射した光は、フォトダイオード40内で電荷を生成する。生成される電荷の量は、そのフォトダイオード40に入射した光の量に応じて変化する。各フォトダイオード40で生成された電荷は、縦方向に延びる垂直電荷転送路44に移動し、垂直電荷転送路44を順次転送されて水平電荷転送路46に移動する。次に、電荷は横方向に延びる水平電荷転送路46を転送され、水平電荷転送路46の一端から画素信号として撮像素子113の外部に出力される。電荷転送路44,46上には不図示の転送電極が配列されている。なお、本開示の画像取得装置で使用される撮像素子113の構成は、上記の例に限定されない。CCDイメージセンサに代えて、MOS型イメージセンサが使用されても良い。
撮像面内におけるフォトダイオード40の配列ピッチは、垂直方向および水平方向で一致している必要はない。本明細書では、簡単のため、フォトダイオード40の配列ピッチは、垂直方向および水平方向で等しく、いずれも大きさK[μm]を有するものとする。
図2は、1つの画素50と、その画素50に含まれるフォトダイオード40を模式的に示す平面図である。この例における各画素のサイズは、K[μm]×K[μm]である。また、フォトダイオード40のサイズ(受光領域のサイズ)は、P[μm]×P[μm]である。従って、1つの画素の面積はS1=K×Kで表され、1つのフォトダイオード40の面積はS2=P×Pで表される。なお、本実施形態によれば、分解能は、画素ピッチではなく、フォトダイオード40のサイズ(受光領域のサイズ)によって決まる。しかし、照明に使用する可視光の波長を考慮すると、本実施形態におけるフォトダイオード40のサイズPは、0.1μm以上に設定され得る。
本開示の画像取得装置では、個々のフォトダイオード40に対応するマイクロレンズは設けられていない。このため、各画素50のうち、フォトダイオード40の受光領域(P×Pの領域)以外の領域は「遮光領域」であり、遮光領域に入射した光は、光電変換されず、画素信号を形成しない。P[μm]×P[μm]で示される受光領域は、「開口領域」と呼んでも良い。個々の画素50におけるフォトダイオード40の位置、形状、および大きさは、図2に示される例に限定されない。
画素領域およびフォトダイオードは、撮像面において典型的には矩形の形状を有している。その場合において、n、mを実数とすると、撮像面内の水平方向における画素領域のサイズに対するフォトダイオードのサイズの比率を(1/n)で表し、撮像面内の垂直方向における画素領域のサイズに対するフォトダイオードのサイズの比率を(1/m)で表すことができる。このとき、開口率は、(1/n)×(1/m)で表される。n、mは、いずれも、2以上の実数であり得る。
図3は、撮像素子113に含まれる1つの画素50の断面構成の例を模式的に示す断面図である。撮像素子は、図3に示されるように、半導体基板400と、半導体基板400の表面に形成されたフォトダイオード(PD)40と、半導体基板400に支持される配線層402と、配線層402を覆う遮光層42と、半導体基板400の光入射側面を被覆する透明層406とを備えている。図3では、単一の画素に対応する部分の断面が示されているため、1つのフォトダイオード40のみが図示されているが、現実には、1つの半導体基板400に多数のフォトダイオード40が形成されている。なお、撮像素子113がCCDイメージセンサである場合、半導体基板400には、垂直または水平電荷転送路として機能する不純物拡散層(不図示)が配線層402の下部に形成されている。配線層402は、電荷転送路上に配列された不図示の電極に接続される。なお、撮像素子113がMOS型イメージセンサの場合は、画素単位でMOS型トランジスタ(不図示)が半導体基板400に形成される。MOS型トランジスタは対応するフォトダイオード40の電荷を読み出すためのスイッチング素子として機能する。
撮像素子113におけるフォトダイオード40以外の構成要素は、遮光層42によって覆われている。図3の例では、遮光層42によって覆われている領域が黒く塗りつぶされている。
本実施形態に使用され得る撮像素子の構成は、上記の例に限定されず、裏面照射型のCCDイメージセンサまたは裏面照射型のMOS型イメージセンサであってもよい。
次に、図4Aおよび図4Bを参照しながら、本開示による画像取得装置の概略構成例を説明する。図4Aおよび図4Bは、それぞれ、本開示による画像取得装置の概略構成例を模式的に示す断面図である。
図示されている画像取得装置は、被写体30を基準にして複数の異なる光源方向(照射方向)から、順次、照明光を出射し、その照明光で被写体30を照射する照明装置111と、被写体30を透過した照明光が入射する位置に配置され、異なる照射方向に応じて異なる複数の画像を取得する撮像素子113とを備えている。また、この画像取得装置は、異なる照射方向に応じて取得した複数の画像に基づいて高分解能画像を形成する画像処理部12を備えている。この画像処理部12は、撮像素子113から得た複数の画像の各々よりも分解能(解像度)の高い前記被写体の高分解能画像を形成することができる。画像処理部12は、汎用または専用のコンピュータによって実現され得る。
撮像素子113が第1の画像を取得する時(図4A)、照明装置111は、照明光を被写体30に対して第1の方向から入射させる。また、撮像素子113が第2の画像を取得する時(図4B)、照明装置111は、照明光を被写体30に対して第2の方向から入射させる。図4Aおよび図4Bに示される光線のうち、遮光層42に入射した光線は画像の取得に利用されていない。言い換えると、照明装置111から出射された光のうち、フォトダイオード40に入射した光線のみによって各画像が取得される。
被写体30に対する光線の入射方向が大きく異なると、フォトダイオード40に入射する光線が被写体30を透過する領域が異なる場合がある。しかし、本実施形態の画像取得装置において、撮像素子113が複数の画像を取得する間、被写体30の同一部分を通過した光線の少なくとも一部が撮像素子113の光電変換部に入射することもあるように複数の照射方向が調整されている。なお、本開示の画像取得装置で撮像可能な被写体30は、光線を透過することが可能な領域を少なくとも一部に含む物体である。被写体30は、厚さが数μmの病理標本を含むスライドであり得る。被写体30の形状は、プレート状に限定されず、粉末や液体であってもよい。撮像面の法線方向における被写体30のサイズは、例えば2μm以下である。
次に、図5A、図5Bおよび図5Cを参照して、照明装置111の第1の構成例を説明する。
第1の構成例における照明装置111は、複数の光源(照明光源)10a、10b、10cを有している。これらの光源10a、10b、10cは、複数の異なる照射方向に対応した異なる位置に配置されており、順次、点灯する。例えば光源10aが点灯している時、図5Aに示されるように、光源10aから光が出射し、その光で被写体30が照射される。図5A〜5Cでは、光源10a、10b、10cからの光が発散しているように示されているが、現実には、光源10a、10b、10cから撮像素子113までの距離は充分に長く、実質的に平行な光が被写体30および撮像素子113に入射すると考えて良い。また、図示されていないレンズなどの光学系により、光源10a、10b、10cから放射された光が平行光または平行光に近い光に収束されていてもよい。従って、光源10a、10b、10cは、点光源であってもよいし、面光源であってもよい。被写体30は、撮像素子113の上面の上に置かれている。撮像素子113の上面は、図5Aにおいて破線で示されており、被写体支持部112として機能する。
まず、光源10aからの光で被写体30が照射された状態で撮像素子113による撮像が行われると、次に、例えば光源10bが点灯し、光源10aおよび光源10cが消灯状態になる。このとき、図5Bに示されるように光源10bから光が出射し、その光で被写体30が照射される。光源10bからの光で被写体30が照射された状態で撮像素子113による撮像が行われると、次に、光源10cが点灯し、光源10aおよび光源10bが消灯状態になる。このとき、図5Cに示されるように光源10cから光が出射し、その光で被写体30が照射される。この状態で、また撮像素子113による撮像が行われる。
図5A〜5Cの例では、3つの異なる照射方向から被写体30が照射され、その都度、撮像が行われるため、合計3枚の画像が取得される。照明装置111が有する光源の個数は、3個に限定されない。また、発光波長の異なる複数の光源が同一の照射方向に近接して配置されていても良い。例えば図5Aの光源10aの位置およびその近傍に、赤、緑、および青の光源(RGB光源)を配置しておけば、図5Aに示される状態で赤、緑、および青の光を順次照射し、3枚の画像を取得することが可能になる。このような3枚の画像が取得できれば、それらを重畳するだけでフルカラー画像を得ることができる。このような画像は、タイムシーケンシャルのカラー画像である。この場合、RGB光源を同時に点灯させれば、これらの光源は全体として1個の白色光源として機能し得る。また、撮像素子にカラーフィルタが配置されていれば、光源として白色光源を使用すればよい。
なお、照明装置111が有する光源の波長は、可視光域に限定されず、赤外または紫外であってもよい。また、各光源から白色の光が出射されても良いし、シアン、マゼンタ、イエローなどの光が出射されても良い。
次に、図6を参照する。図6は照明装置111の第2の構成例を模式的に示している。図6の構成例における照明装置111は、移動可能に支持される少なくとも1つの光源10を有している。この光源10を移動させることにより、複数の照射方向に含まれる任意の方向から光を出射し、その光で被写体30を照射することが可能になる。
なお、図5A〜5Cの例においても、光源10a、10b、10cは特定位置に固定されている必要は無く、移動可能に支持されていても良い。更に、固定された1個の光源10から出た光ビームの光路をミラーなどの駆動光学系を介して変更し、それによって被写体30に異なる方向から入射させるようにしてもよい。
図5A〜5Cの例および図6の例では、図面の紙面に平行な面内で照射方向が変化しているが、照射方向は、この面に対して傾斜する方向であってもよい。ただし、以下、簡単のため、撮像面上の一次元方向における拡大(高分解能化)について説明を行う。拡大したい倍率がn(nは2以上の整数)倍のとき、少なくともn2個の光源数が使用され得る。
なお、照明光の「照射方向」は、光源および被写体(撮像面)との相対的な配置関係によって決まる。撮像面を基準にし、撮像面に入射する照明光の光線の方向を「照射方向」と定義する。撮像面における水平方向をX軸、垂直方向をY軸、撮像面の法線方向をZ軸とするとき、照射方向は、XYZ座標内のベクトルによって特定され得る。照射方向は任意であり、照射方向の数も任意である。
撮像面に垂直な「照射方向」は、ベクトル(0,0,1)によって表現され得る。撮像面から被写体までの距離をLとすると、16通りの照射方向θ1〜θ16は、それぞれ、例えば、(0,0,L)、(K/4,0,L)、(2K/4,0,L)、(3K/4,0,L)、(0,K/4,L)、(K/4,K/4,L)、(2K/4,K/4,L)、(3K/4,K/4,L)、(0,2K/4,L)、(K/4,2K/4,L)、(2K/4,2K/4,L)、(3K/4,2K/4,L)、(0,3K/4,L)、(K/4,3K/4,L)、(2K/4,3K/4,L)、(3K/4,3K/4,L)のベクトルで表現され得る。同一の画像が取れる別の角度でも良い。
次に図7〜図9を参照して、照明光の入射方向について説明する。これらの図では、着目するフォトダイオード40に入射する光が記載されている。
まず、図7を参照する。高分解能化の原理を説明するため、撮像素子113の各画素には複数のサブ画素が含まれると考える。複数のサブ画素領域の個数は、撮像素子113の構造に固有ではなく、撮像時に照射方向を変えて行う光照射の回数に依存して設定され得る。図7の例では、1個の画素50に4個のサブ画素50a、50b、50c、50dが含まれる。1つの画素には1つのフォトダイオード40が含まれるため、通常の撮像では、被写体30からサブ画素50a、50b、50c、50dに対応する細かい領域の情報を個別に取得することはできない。すなわち、本明細書において、「撮像素子の各画素に含まれる複数のサブ画素」とは、撮像素子の個々のフォトダイオードに割り当てられた1画素の領域を複数に区分する部分である。
被写体30は、撮像時、撮像素子113の上面48に接して、または上面48に近接して配置され得る。このため、撮像素子113の上面48は、被写体支持部(被写体支持面)として機能し得る。サブ画素50a、50b、50c、50dのうち、撮像素子113の上面48に位置する面を「サブ画素の上面」と定義する。
図7の例では、1個の画素50に4個のサブ画素50a、50b、50c、50dが図7のX軸方向に沿って配列されているが、サブ画素の配列パターンは任意である。サブ画素は撮像面の拡がりに応じて二次元的に配列され得る。ここでは、簡単のため、X軸方向に沿って一次元的に配置された4個のサブ画像によって各画素が構成されていると考え、またひとつの画素のみに注目してみる。
次に、図8から図10を参照しながら、照明光の入射方向(照射方向)に応じてサブ画素50a、50b、50c、50dの各々の上面を通過した光線が、どのような割合でフォトダイオード40に入射するかを検討する。図示されている状態において、まだ、被写体30は撮像素子113上に置かれていない。
図8に示す照明光は、撮像面に垂直に入射している。このような照明は、例えば、図5Aの光源10aから出射された光で撮像素子113を照射することによって実現し得る。このとき、サブ画素50a、50b、50c、50dの各々の上面を通過した光線は、それぞれ、1/2、1、1/2、0の割合でフォトダイオード40に入射する。例えば、サブ画素50bの上面を通過してフォトダイオード40に入射する光の量を基準値1とすると、サブ画素50aの上面を通過してフォトダイオード40に入射する光の量は1/2である。サブ画素50cの上面を通過した光の半分は、フォトダイオード40に入射しているが、残りの半分は遮光膜42に入射している。サブ画素50dの上面を通過した光の全体は、フォトダイオード40ではなく、遮光膜42に入射している。上記の「割合」を規定する数値「1/2、1、1/2、0」は、あくまでも一例であり、3以上の整数を用いた分数で表現されていてもよいし、小数で表現されていてもよい。この「割合」は、撮像装置113が異なる構造を有する場合、例えば開口率が異なる場合に変化し得る。
次に図9を参照する。図9に示す照明光は、撮像面に対して斜めに入射している。このような照明は、例えば、図5Cの光源10cから出射された光で撮像素子113を照射することによって実現し得る。この例において、サブ画素50a、50b、50c、50dの各々の上面を通過した光線は、それぞれ、1、1/2、0、0の割合でフォトダイオード40に入射している。
次に図10を参照する。図10に示す照明光は、図9の例とは反対の照射方向から撮像面に対して斜めに入射している。このような照明は、例えば、図5Bの光源10bから出射された光で撮像素子113を照射することによって実現し得る。この例では、サブ画素50a、50b、50c、50dの各々の上面を通過した光線は、それぞれ、0、0、1/2、1の割合でフォトダイオード40に入射する。
照射方向を調整することにより、複数の任意の方向から光を撮像素子113に入射することができる。そして、複数の照射方向に応じて、上記の「割合」を求めることができる。撮像素子113の構造が既知であれば、この「割合」を計算やコンピュータシミュレーションによって決定し得るし、また、校正用サンプルを用いて実測によって決定することもできる。
図11は、被写体30を撮像素子113の上面48上に配置し、撮像面に垂直な照射方向からの光で被写体30を照射した状態を示している。被写体30のうち、サブ画素50a、50b、50c、50dの各々の上面に対向する部分を、被写体30のサブ画素部分S1〜S4と称することにする。また、サブ画素部分S1〜S4の光透過率を、それぞれ、S1〜S4と表現することにする。被写体30の透過率S1〜S4は、被写体30の組織または構造に依存し、被写体30の高精細画像における画素情報に相当する。被写体30のサブ画素部分S1〜S4の各々を透過して、フォトダイオードに40に入射する光の量は、透過率S1〜S4に上述の「割合」を乗じた値で表現され得る。「割合」を規定する数値が、それぞれ、1/2、1、1/2、0である場合、サブ画素部分S1〜S4の各々を透過して、フォトダイオード40に入射する光の量は、S1/2、S2、S3/2、0である。すなわち、フォトダイオードに40の出力は、S1/2+S2+S3/2に対応した大きさを有することになる。
このように1つのフォトダイオード40には、被写体30におけるサブ画素部分S1〜S4の各々を透過した光線が入射し得るため、そのフォトダイオード40の出力値にはサブ画素部分S1〜S4の情報(透過率)が畳み込まれる。従って、上記の例えば「1/2、1、1/2、0」という数のセットを「畳み込み割合」と称しても良い。このような数のセットは、ベクトルとして取り扱うことができる。
異なる照射方向について被写体30の撮像を行い、透過率S1〜S4の数以上の独立なベクトルセットになるように複数のフォトダイオード40の出力値を取得すれば、演算により、透過率S1〜S4を決定することができる。
図12Aは、照射方向J1〜J4の各々について撮像によって得られたフォトダイオード40の出力値A〜Aと、透過率S1〜S4との関係を示すテーブルである。jを1〜4とすると、A〜AのセットをAjと表記できる。Ajはベクトルである。
図12Aのテーブルに示される4行4列の数値から構成される行列を行列Mi jと表現する。ここで、iは、1画素に割り当てられるサブ画素の個数に等しい。未知数である透過率S1〜S4から構成されるベクトルをSiで表現することができる。このとき、Mi ji=Ajの式が成立する。
i ji=Ajの式は、全ての画素について成立する。ここで注目する画素に関与するサブ画素が周囲を含むようになり、全画素に注目すると、全体の連立方程式となる。画素の個数がN個であれば、図12Bのテーブルに示すように、行列を拡張することができ、Mij ki=Aj kとなる。図12BのNは、演算の対象となる画像の画素数であり、jは、N個の画素に含まれる画素を特定する1以上N以下の数、kは、さきほどのjである。
行列Mij kが決まれば、撮像によって得られるベクトルAj kに対して、行列Mij kの逆行列を演算すれば、ベクトルSiを求めることができる。
上記の方法では、倍率nの高分解能画像を得るためにn2個の異なる光源位置から光を被写体に照射し、n2枚の画像を取得している。この場合、行例Mi jの数値によって表現される「畳み込み割合」に対する校正を事前に行う必要がある。
一方で、別の方法として、光源を増やすことによって自動的に校正する方法が存在する。
一般に行列Mi jの数値には誤差が存在するが、ベクトルSiを求めるための逆行列演算を行うとき、この誤差を評価すると、より真の値に近い解を求め、装置の校正をすることができる。以下、この点を説明する。
倍率nと同等な数n個の光源から光を被写体に照射する場合(図12A、図12B)、計算によって、行列Mi jの数値に含まれ得る誤差を求めたり、その校正をすることができない。しかし、倍率nのとき、n2個より多い光源、具体的には((n+1)×(n+1)−1)個以上の光源を用意すれば、行列Mi jの数値ついての事前の校正が不要になる。
行列Mi jの数値の誤差による影響を抑制するためには、例えば、図13A、図13Bのテーブルに示されるように照射方向をひとつ増やして撮影を行えば良い。以下、簡単のため、倍率nが2の場合について、この点を説明する。すなわち、サブ画素数を2個として、異なる3つの照射方向J1、J2、J3から照明光を被写体に照射する例について説明する。
図14のテーブルは、この場合における「割合」の数値例を示している。未知数は、S1およびS2である。照射方向J1からの照明光で撮像したときに得られる画素値はA1、照射方向J2からの照明光で撮像したときに得られる画素値はA2、照射方向J3からの照明光で撮像したときに得られる画素値はA3である。A1、A2、A3には、撮像によって測定された具体的な数値が入力される。
図15は、S1、S2、A1、A2、およびA3の間で成立する3つの連立方程式を示している。式中におけるS1およびS2の係数は、図14に示される「割合」の数値に等しい。2つの未知数S1およびS2を求めるには、理想的には2つの連立方程式があればよい。しかし、図15に示すように3つの連立方程式を用いることにより、図14に示す「割合」の数値に誤差が存在する場合でも、真の値に近い解を求めることができる。
図16は、横軸がS1、縦軸S2の二次元座標平面上に、図15の3つの式で表される3本の直線を記載したグラフである。図14に示す「割合」に誤差が無ければ、図16の3つの直線は1点で交差し、その一点の座標が、求めるべき解に相当する。しかし、誤差に起因して、図16のグラフでは、3つの交点が観測される。これらの3つの交点は、真の値の近傍に位置しているはずである。このため、3の直線に囲まれた三角形領域の中央の点を3つの連立方程式の解として選択してもよい。解は、3本の直線からの距離の二乗の和が最小になる点として求められてもよい。このようにして決定された解は、S1およびS2の推定値である。図16に示されるように、推定された解から3本の直線までの距離を「誤差」として定義することができる。
本開示によれば、被写体30の像は、被写体30を透過する実質的に平行な光線(例えば発散角度が1/100ラジアン以下)によって取得される。被写体30と撮像素子113との間には結像のためのレンズを配置する必要は無く、被写体30は撮像素子113に近接して配置され得る。撮像素子113の撮像面から被写体30までの距離は、典型的には100μm以下であり、例えば1μm程度に設定され得る。
例えば、異なる25方向からの光照射によって最大5倍の高分解能化が可能になる。Nを2以上の整数するとき、N^2個の異なる方向から光を照射して撮像を行えば、最大N倍の高分解能化が可能になる。ある被写体30に対してN倍の高分解能化を行うことは、各画素がN^2個のサブ画素を含むことに対応する。照明装置111において、例えば5行5列の位置に配置された25個の光源から光を被写体30に順次照射して、25枚の低分解能画像を取得する場合、各画素が5行5列のサブ画素を含むことに対応する。
本開示の撮像装置によると、照明光の方向を変えながら複数の低分解能画像を取得する間に、被写体30が移動したり、変形したりしないことが好ましい。
以上の説明から、被写体30を照射する光の方向を適切に設定することが重要であることがわかる。また、少なくとも撮像時に照明のための光以外の光が被写体30に入射しないように、被写体30および撮像素子113は外光を遮蔽する壁面によって取り囲まれ得る。
以下、本開示の実施形態をより詳細に説明する。
(第一実施形態)
図17を参照しながら、本開示の第一実施形態に係わる画像取得装置を説明する。図17は本実施形態における画像取得装置のブロック図である。図17に示すように、画像取得装置1は、照明機能および撮像機能を有する撮像処理部11と、撮像処理部11で得られた低分解能画像から高分解能画像を生成して出力する画像処理部12と、光源位置情報および低分解能画像を記憶する記憶装置13とを備えている。
撮像処理部11は、照明装置111、被写体支持部112、撮像素子113を備える。照明装置111は、前述した構成を有しており、複数方向から被写体に対して、所定の照度の平行光(例えば発散角度が1/100ラジアン以下)を照射することができる。この被写体支持部112は、撮像素子113の撮像面から被写体までの距離が10mm以下(典型的には1mm以下)となるように被写体を支持する。
本実施形態の照明装置111は、LEDを光源として有している。照明装置111は、RGBの3色のLEDを有し、それぞれ複数の位置に配置されている。光源としては、LEDの代わりに、白熱電球、レーザダイオード、ファイバーレーザを用いてもよい。白熱電球を用いる場合、白熱電球から放射された光を平行光に変換するレンズまたは反射鏡を使用しても良い。光源は、赤外光や紫外光を発するものでもよい。光源から放射された光の波長を変換またはフィルタリングするためのカラーフィルタが光路上に配置されていても良い。本実施形態では、25箇所の異なる光源位置に25セットの光源が配置されている。
照明装置111は、図5A〜5Cに示すように複数の光源を有していてもよいし、図6に示すように被写体に入射する光の方向を変化させるように移動可能に支持された光源を有していてもよい。
被写体支持部112は、撮像中に被写体を支持する部材であり、撮像素子113の上面であってもよい。撮像中に被写体の位置が変化しないようにこれらを保持する機構を有していても良い。被写体支持部112は、撮像素子113上に被写体30をほとんど隙間なく配置するように構成され得る。
図18は、撮像素子113上に配置された被写体30と光源10との配置関係を示す図である。
光源10と被写体30との間隔Dは例えば1m以上に設定され得る。撮像素子113の撮像面から被写体30までの距離Lは、画像のボケを抑制するために、100μm(=1×10-4m)以下、例えば1μm(=1×10-6m)に設定される。D=1m、L=1×10-6mの場合、光源10から出て被写体30の位置Aを通過する光線は、光源10の位置が水平横方向にXmだけずれると、撮像面上でΔXmだけシフトした位置に入射することになる。ΔX/X=D/Lの関係があるため、ΔXを0.1μm(=1×10-7m)以下に抑制するには、Xを0.1m以下に抑制すれば良い。光源10の位置を調整する際、光源10の位置ずれXを0.1m(=10cm)以下にすることは容易である。画素ピッチKが1μm程度の撮像素子113を用いる場合、撮像素子113から光源10までの距離を1m程度に設定しておけば、光源の位置ずれXが数cm程度発生しても画質に悪影響は及ばない。また上記のことから、特定の照射方向に、赤、緑、および青の光源(RGB光源)を配置する場合、それらの複数の光源が0.1m(=10cm)以下の範囲にあって近接していれば、それらを1個の光源として扱うこともできる。
本実施形態における撮像素子113は、例えば約4800×3600画素の構成を有する。この場合、画素ピッチKは、一例として1.3μm程度に設定され得る。また、撮像面から撮像素子上面までの距離、すなわち、撮像面から被写体までの距離Lは一例として約1.3μmに設定され得る。本実施形態では、撮像素子113の開口率は25%であるとする。なお、開口率は25%に限定されない。
図19は、1つの光源10から出た光線の入射角度の分布を誇張して記載した図である。光源10の真下に位置する領域には垂直に光線が入射している。一方、撮像面の端部に位置する領域には傾斜して光線が入射している。撮像面から光源10までの距離Dが約1mに設定されている場合を考える。撮像素子の中央から端部までの距離Cは、せいぜい10mm(=1×10-2m)である。また、L=1×10-6mである。本来、光源から垂直に光が入射すべきであるのに、撮像面の端部には光が斜めに入射するため、その入射位置は、垂直に入射した場合の入射位置に対してΔxだけシフトする。上記の数値例では、C/D=Δx/Lの関係が成立しているため、Δx=(LC)/D=(1×10-6×1×10-2)/1=1×10-8=10nmである。すなわち、フォトダイオードに入射する光線が被写体を通過する領域の位置は、撮像素子の中央か端部かによって、Δx=10nmよりも小さい範囲でしかシフトしない。画素ピッチKが1μm(=1×10-6m)であるとすると、Δx=10nm(=1×10-8m)は画素ピッチKよりも2桁小さい。このため、撮像面から光源10までの距離Dが撮像面のサイズを考慮して適切な大きさに設定されている限り、被写体を基準にした照射方向は、同じ光源に対して、被写体の位置によらず一定であると考えて良い。
再度、図17を参照する。本実施形態における画像処理部12は、照明条件調整部121、画像情報取得部122、推定演算部123、画像構成処理部124を備えている。これらは、画像処理部12を実現するコンピュータの機能ブロックから構成されていても良く、各構成要素はコンピュータプログラムによって実現され得る。記憶装置13は、光源位置情報サーバ131と低分解能画像サーバ132とを有する。記憶装置13は、ハードディスク、半導体メモリ、または光記録媒体であり得、インターネットなどのデジタルネットワークを介して画像処理部12に接続されるデータサーバであってもよい。
画像処理部12の照明条件調整部121は、照明装置111における光源の位置、明るさ、光照射間隔、照度などの照明条件を調整する。画像情報取得部122は、照明装置111の照明条件が適切に設定された状態で撮像素子113を制御し、点灯する光源の切り替えに応じて撮像素子113に撮像を行わせる。画像情報取得部122は、撮像素子113が取得した画像(低分解能画像)のデータを撮像素子113から受け取る。また、受け取った画像データに関連付けて照明条件を規定する情報(照射方向、発光強度、照度、波長など)を照明条件調整部121から取得する。
光源位置情報サーバ131は、画像情報取得部122から得た光源位置を示す情報を位置データベースとして格納している。また、光源位置情報サーバ131は、図13に示す行列のデータベースを格納している。後述する推定演算部123によって行列の数値を調整した場合は、そのたびにこのデータベースを書き換える。
低分解能画像サーバ132は、画像情報取得部122を介して得た低分解能画像のデータと、各低分解能画像を取得するときに使用された照明条件を示す情報とを画像データベースとして格納する。後述する画像構成処理が終了すると、低分解能画像のデータは画像データベースから削除されてもよい。
画像処理部12における推定演算部123は、画像情報取得部122から得られる撮像終了を示す信号に応答して、記憶装置13の光源位置情報サーバ131および低分解能画像サーバ132から光源位置情報および低分解能画像を得る。そして、前述した原理による演算を行って高分解能画像を推定し、推定の妥当性を判断する。ここで、推定が妥当である場合は高分解能画像を出力し、そうでない場合は光源位置情報を変更する。推定動作を行うとき、推定演算部123は、光源位置情報サーバ131のデータベースを参照し、行列の数値を規定する上記の「割合」を取得し、撮像素子113の出力に基づいて高分解能画像を推定する。このとき、前述したように、推定値および誤差が求められる。誤差が基準値(例えば5%)を超えた場合は、「割合」の数値を初期値から他の値に補正する処理が行われてもよい。誤差の比率は、例えば、誤差/|(S1、S2、・・・、S25)|×100で表され得る。
この誤差を用いて実験装置の校正も同時に行い、次回以降の実験の精度を上げることができる。具体的な校正方法は、例えば図16のような推定値と3本の直線が引ける場合、平行移動をして3本の直線が全て推定値を通るように修正することで校正をかけ、誤差をなくすことができる。
次に、誤差を評価しながらこの逆行列を解く。条件式は、一般には非常に複雑になる。ただし、計算上、全ての画素の矩形ブロックで計算をして求める高分解能画像のある画素に関して、大きく影響を受ける画素はごく限られた範囲の画素に限られる。図20に示すように、例えば、画素12×12個の矩形ブロック単位で計算を行えば、計算コストを下げて高速に計算できる。
推定演算部123の計算を撮像エリアの全体で実行する場合、被写体範囲の外からの光の入射を防ぐ遮光部を設けてもよい。被写体の位置しない領域から光が照射されることを防ぐため、図21に示すように被写体支持部上に撮像範囲を制限する遮光領域を配置してもよい。また、図22に示すように、撮像素子113の側面に遮光部材を配置してもよい。
画像構成処理部124は、推定演算部123から送られてくる妥当性が認められた画像情報に基づいて高分解能画像を構成し、色補正、デモザイク処理、階調補正(γ補正)、YC分離処理、重なった部分の補正等、補正を施す。高分解能画像は不図示のディスプレイに表示されたり、出力部を介して画像取得装置1の外部に出力されたりする。出力部から出力された高分解能画像は、不図示の記録媒体に記録され、また他のディスプレイに表示され得る。
低分解能画像サーバ132は、画像情報取得部122によって取得された低分解能画像のデータを格納する。推定演算部123にて画像を構成する際に、この低分解能画像サーバ132のデータベースから必要な低分解能画像のデータを得る。画像構成処理が終了すると、低分解能画像サーバ132からは不要なデータが削除され得る。
本実施形態によれば、照射方向の数を((n+1)×(n+1)−1)個以上にすると、n×n倍画素の高分解能画像を得ることができる。したがって、本開示の画像取得装置によれば、焦点合わせに時間がかかる顕微鏡を用いることなく全面積の高倍率の画像が得られるため、被写体が微細な組織を有する病理標本であっても高倍率の画像データを短時間で得ることができる。
次に、図23を参照して、上記の実施形態に係わる画像取得装置1の動作を説明する。図23は、画像取得装置1における画像取得の流れを示すフローチャートである。
図23において、まず、被写体を被写体支持部112に配置する(S201)。ここでの被写体は病理検体である。病理検体の代わりに、例えば厚さが数μm程度で撮像中に形態が変化しない光透過性の試料(細胞、剥切した組織など)であってもよい。スライドガラスを上下反転させ、撮像素子上面にカバーガラス32を載せ、その上にサンプルをおいた状態で撮像を行っても良い。
次に、低分解能画像を取得するため、25個の光源を順番に点灯しながら画像取得をする。具体的には、i =1と定義し(S202)、i番目の光源のみを点灯する(S203)。i番目の光源のコントラスト調整を行いながら、画像を取得する(S204)。取得した画像のデータを記憶装置内の画像バッファに格納する(S205)。
i = i+1と定義し(S206)、iが画像取得回数であるN=25回を超えているか否かを判断する(S207)。iが25回を超えるまで、画像取得を繰り返す。
i>Nを満たす(S207)と判断された場合(YES)、画像構成処理が行われる。具体的には、各低分解能画像から演算により高分解能画像を構成するために必要な画素条件式が作成され(S208)、画素推定演算が行われる(S210)。誤差判定が行われ、誤差が基準値を下回ると判断された場合は、得られた高分解能画像を出力する(S212)。誤差が基準値以上であると判断された場合は、記憶装置に記憶されている数値の補正を行ったうえで、画素条件式が作り直される(S208)。
上記のフローでは、簡単のため、1つの光源位置から1枚の低分解能画像を得る例を説明したが、本開示の実施形態は、この例に限定されない。1つの光源位置にRGBの3つのLED光源を配置した場合、1つの光源位置からRGBの3種類の低分解能画像を取得してもよい。それによってフルカラーの低分解能画像を取得すれば、最終的にフルカラーの高分解能画像を得ることが可能になる。
上記の例では、異なる照射方向の数を25個に設定しているが、照射方向の数は25個より少なくても多くても良い。
(第二実施形態)
図24は、本発明の第二実施形態に係わる画像取得装置のブロック図を示す。本実施形態における画像取得装置1が第一実施形態における画像取得装置と異なる点は、画像処理部12が光源位置の校正時に光源位置を決定する光源位置決定部125を更に備えている点にある。このため、本実施形態では、光源位置の調節が可能である。
次に、図25を参照して、本実施形態に特有の動作を説明する。
工程S210において、誤差が基準値未満であると判断されなかった場合(NO)、誤差が最も大きかった光源位置情報を補正する(S211)。そして、必要に応じて、修正後の光源位置から被写体に光を照射して低分解能画像を取り直す(S203)。
(第三実施形態)
本実施形態では、逆行列を解くことによって高分解能画像であるベクトルSjを求めない。その代わりに、一般的な超解像処理を利用して高分解能画像を生成する。逆行列を用いて高分解能化を行うには、高分解能画像の画像サイズをw×hとするとき、wh×whの行列の逆行列を求める必要がある。そのため、画像サイズが増加すると、計算困難に陥る。一方、超解像処理は実時間内での計算が可能である。従って、演算能力が低いコンピュータにおいても、実現しやすい利点がある。
本実施形態の超分解能処理では、以下の数1に示すウィーナフィルタを用いて周波数領域での演算を行う。
Figure 2015146590


Figure 2015146590



ここで、Yは以下に説明する拡大画像であり、Xは求めたい高分解能画像であり、Dは畳み込み割合である。H(.)は周波数領域への変換を表しており、H(D)-1は数2に示されている。数2の式の右辺の分母におけるΓは、SN比を表すパラメータである。
図26を参照してYの例を説明する。図26は拡大率2倍の高分解能画像を取得するための拡大画像2801の取得方法を示している。なお、Yが拡大画像2801に対応する。
拡大率2倍の拡大画像2801を取得するためには、4方向からの光の照射が必要である。図26において、低分解能画像2802は、真上から照射したときに得られる低分解能画像を表す。低分解能画像2803は、X軸方向のみに異なる距離だけ照明を移動させた際に取得した低分解能画像を表す。低分解能画像2804はY軸方向のみに異なる距離だけ照明を移動させた際に取得した低分解能画像を表す。低分解能画像2805はX軸とY軸の等分線方向に移動させて撮影した低分解能画像を表す。
以上のように、本実施形態では、ウィーナフィルタを用いた周波数領域での演算を行うことによって超分解能処理を実現する。超分解能処理は、この例に限定されない。任意の処理方法を用いることができる。例えば、超分解能処理として、数3および数4の更新式を利用して求めることもできる。
Figure 2015146590

Figure 2015146590
数3の式は数4の式をXij tで微分することによって得られる。ここで、Xij tはt回目の繰り返し演算時の画像Xの(i,j)番目の画素値を表す。λは更新時のパラメータを表す。画像中のノイズを考慮して、数3の式にL2ノルムやL1ノルムを加えたコスト関数を利用することもできる。
本実施形態によると、実時間内で高分解能画像を取得することができるようになる。また、逆行列を用いる高分解能化と同様に、図20に示される限られた範囲内の画素で超分解能処理を実施することも可能である。さらに、画像を小領域に分割して、各小領域おいて、逆行列演算も含めて異なる高分解能化処理を実施することもでき得る。この際、対象物体が画像上に存在しない小領域など、高分解能処理が必要ない場所においては、高分解能処理を実施しないこともあり得る。高分解能画像の取得方法は、計算速度や精度が異なる。そのため、背景付近の重要ではない領域においては、速度重視の演算を行い、撮影対象が小領域全体に映っているようなときには精度が良い処理を実施することで、使用者が見たい領域を重点的に高分解能にすることができる。
(改変例)
図27は、被写体および撮像素子(以下、「撮像対象」と称する。)140を着脱可能に保持する保持装置を備えている改変例の構成を模試的に示している。撮像対象140は、被写体と撮像素子とが一体化された「プレパラート」でありえる。この例では、「照明角度調整部」が撮像対象140の姿勢を変化させる機構を有している。この機構は、直交する鉛直面内で被写体の向きを回転させることができる2つのゴニオ機構120を含んでいる。ゴニオ機構120のゴニオ中心150は撮像対象140における被写体の中央部に位置している。この改変例では、ゴニオ機構120が照明光の照射方向を変化させることができるため、光源10Pは固定されていてもよい。この改変例では、光源10Pは平行光を発するように構成されている。なお、図28に示されるように、この改変例による画像取得装置は複数の平行光光源10Pを有していてもよい。
ここで、光源10Pを固定し、かつ撮影対象140を移動させる場合は、撮影対象140を固定し、かつ光源10Pを移動させる場合と比較して、撮影時間が短くなる点で好ましい。これは、撮影対象140と光源10Pとの距離L1が、撮影対象140を構成する被写体と撮像素子との距離L2よりも非常に大きいため、それに比例して光源10Pを大きく移動させる必要があるためである。撮影時間が短くなることにより、被写体が秒単位で経時的に変化するもの、例えば、生物試料からのルミネセンスであっても適切な画像を取得できる。
図29は、被写体の姿勢を変化させる機構がゴニオ機構120と回転機構122とを備えている改変例の構成を示している。ゴニオ機構120による鉛直面内における撮像対象140の回転と、回転機構122による鉛直軸周りの撮像対象140の回転とを組み合わせることにより、撮像対象140に対して任意の照射方向から照明光を入射することが可能になる。点150は、ゴニオ中心および回転中心に位置している。なお、図30に示されるように、この改変例による画像取得装置は複数の平行光光源10Pを有していてもよい。
図31は、光源から放射された光の平行度を上げ、被写体に平行光を入射させる光学系の一例を示している。この例では、光源から出た発散光をコリメートするレンズ130がXY移動機構(移動ステージ)124に搭載されている。撮像対象140は、移動ステージ124とともに、水平面内のX軸および/またはY軸の方向に任意の距離だけ移動させられる。
図32は、水平面内の所望の方向に所望の距離だけ移動した撮像対象140に対して照明光が斜めに入射する様子を示している。光源10aの位置が固定されていても、撮像対象140の位置を調整することにより、照明光の照射方向を制御できる。なお、図33に示されるように、この改変例による画像取得装置は複数の光源を有していてもよい。このように複数の光源10a、10b、10cを有しているとき、撮像対象140を移動させる機構は無くてもよいし、図34に示されるように、XY移動機構(移動ステージ)124を備えていてもよい。図35、図36および図37に示されるように、点灯する光源10a、10b、10cの位置および撮像対象140の位置の一方または両方を変化させることにより、所望の入射角度で照明光を撮像対象140に入射できる。
図38は、2つのゴニオ機構120が平行光光源10Pを支持する改変例の構成を模式的に示している。図39は、ゴニオ機構120および回転機構122が平行光光源10Pを支持する改変例の構成を模試的に示している。
これらの改変例では、平行光を発する光源を使用したり、光源が発する光の平行度を高める光学系を使用したりしている。しかし、本開示の実施形態は、このような例に限定されない。前述したように、光源と被写体との間隔が十分に広いとき、実質的には平行といえる光が被写体に入射する。
本開示の実施形態において、撮像面内においてフォトダイオードの垂直方向サイズが画素領域の垂直方向サイズに対して1/sで表され、かつ、そのフォトダイオードの水平方向サイズが画素領域の水平方向サイズに対して1/tで表される。ここで、sおよびtは、いずれも実数であり、整数に限定されない。開口率は、(1/s)×(1/t)が表される。本開示の実施形態では、例えば、撮像面内における垂直方向に対して照射角度がa通りに異なる照射方向で照明光を被写体に入射し、それぞれ撮像を行う。また、撮像面内における水平方向に対して照射角度がb通りに異なる照射方向で照明光を被写体に入射し、それぞれ撮像を行う。ここで、aおよびbは、a≧s、b≧tを満足する整数である。本開示の実施形態によれば、「a×b」毎の低分解能画像を取得し、これらの低分解画像に基づいて、分解能が「a×b」倍に増加した画像が得られる。なお、撮像素子の開口率である(1/s)×(1/t)とa×bとの積は1以上となる。
本開示による画像取得装置は、被写体および撮像素子を一体的に傾斜させる傾斜機構を含む照明システムを備えていても良い。その場合、光源の位置が固定されていても、傾斜機構によって被写体および撮像素子を回転させることにより、被写体を基準にしたときの照射方向を変化させることができる。このような照明システムによれば、被写体および撮像素子を一体的に傾斜させ、被写体を基準にして複数の異なる照射方向から、順次、照明光を出射することができる。
本開示の一態様による画像取得方法は、被写体を基準にして複数の異なる照射方向から、順次、照明光を出射し、前記照明光で前記被写体を照射する工程と、前記被写体を透過した前記照明光が入射する位置に配置された撮像装置により、前記異なる照射方向に応じて異なる複数の画像を取得する工程と、前記複数の画像に基づいて前記複数の画像の各々よりも分解能の高い前記被写体の高分解能画像を形成する工程とを含む。
また、本開示の画像取得装置は、上述した照明装置および撮像素子、ならびに汎用的なコンピュータを備え、このコンピュータが、照明装置により、被写体を基準にして複数の異なる照射方向から、順次、照明光を出射し、照明光で前記被写体を照射し、被写体を透過した前記照明光が入射する位置に配置された撮像装置により、前記異なる照射方向に応じて異なる複数の画像を取得し、前記複数の画像をーに基づいて前記複数の画像の各々よりも分解能の高い前記被写体の高分解能画像を形成するように構成されていても良い。このような動作は、記録媒体に記録されたコンピュータプログラムによって実行され得る。
被写体に対して光を照射し、姿勢および位置が固定されている光源を用いる場合、被写体を複数の傾斜角度に傾斜させる傾斜機構があれば、被写体を透過した光が入射する位置に配置された撮像素子と被写体と一体的に傾斜機構により傾斜して、複数の傾斜角度に応じて複数の画像を取得することができる。
本開示に係る撮像素子は、焦点調整の手間を省き、高倍率の画像を取得することが可能になる。
1 画像取得装置
10 光源
11 撮像処理部
12 画像処理部
13 記憶装置
30 被写体
40 フォトダイオード
42 遮光膜
44 垂直電荷転送路
46 水平電荷転送路
50 画素
111 照明
112 被写体支持部
113 撮像素子
121 照明条件調整部
122 画像情報取得部
123 推定演算部
124 画像構成処理部
125 光源位置決定部
131 光源位置情報サーバ
132 低分解能画像サーバ
400 半導体基板
402 配線層
406 透明層

Claims (5)

  1. 被写体に対して光を照射し、姿勢および位置が固定されている光源と、
    前記被写体を複数の傾斜角度に傾斜させる傾斜機構と、
    撮像素子を着脱可能に保持する保持装置と、
    前記撮像素子によって前記複数の傾斜角度に応じて取得された異なる複数の画像に基づいて、前記複数の画像の各々よりも分解能が向上した前記被写体の高分解能画像を形成する画像処理部と、
    前記撮像素子の各画素に含まれる複数のサブ画素の上面を通過する光線が前記画素の光電変換部に入射する割合を前記複数の傾斜角度の各々について示すデータを格納するメモリと、
    を備え、
    前記画像処理部が、前記複数の画像の各々を構成する画素値の、前記複数の傾斜角度に応じた組をベクトルとし、前記メモリから読み出した前記データに基づいて前記被写体の高分解能画像を形成する、画像取得装置に用いられる前記撮像素子であって、
    前記撮像素子は、
    前記画像取得装置に対して着脱可能に構成されており、
    前記撮像素子の撮像面に前記被写体を配置可能な領域である被写体支持部を備え、
    前記保持装置によって前記画像取得装置に保持された状態において、前記被写体を透過した前記光が入射する位置に配置され、かつ前記被写体と一体的に前記傾斜機構により傾斜され、前記複数の傾斜角度に応じて異なる前記複数の画像を取得する、
    撮像素子。
  2. スライドガラス上に設けられ、
    前記スライドガラスの一部を介して前記保持装置によって前記画像取得装置に対して着脱可能に保持される、
    請求項1に記載の撮像素子。
  3. 前記撮像素子の側面に遮光部材が配置される、
    請求項1または2に記載の撮像素子。
  4. 前記被写体支持部上に撮像範囲を制限する遮光領域が配置される、
    請求項1から3のいずれかに記載の撮像素子。
  5. 被写体に対して光を照射し、姿勢および位置が固定されている光源と、
    前記被写体を複数の傾斜角度に傾斜させる傾斜機構と、
    前記被写体を透過した前記光が入射する位置に配置され、かつ前記被写体と一体的に前記傾斜機構により傾斜される撮像素子によって前記複数の傾斜角度に応じて取得された異なる複数の画像に基づいて、前記複数の画像の各々よりも分解能が向上した前記被写体の高分解能画像を形成する画像処理部と、
    前記撮像素子の各画素に含まれる複数のサブ画素の上面を通過する光線が前記画素の光電変換部に入射する割合を前記複数の傾斜角度の各々について示すデータを格納するメモリと、
    を備え、
    前記画像処理部が、前記複数の画像の各々を構成する画素値の、前記複数の傾斜角度に応じた組をベクトルとし、前記メモリから読み出した前記データに基づいて前記被写体の高分解能画像を形成する、画像取得装置に用いられる前記撮像素子であって、
    前記撮像素子は、
    前記画像取得装置に対して着脱可能に構成されており、
    前記画像取得装置に装着された状態において前記光源に対向する側の面に、前記被写体を配置可能な領域である被写体支持部を備える、
    撮像素子。
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