JP2015146515A - ディジタルコヒーレント光受信装置および周波数特性調整方法 - Google Patents

ディジタルコヒーレント光受信装置および周波数特性調整方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ディジタルコヒーレント光受信装置内の内部高周波線路での高周波損失による伝送特性の劣化を抑制する。
【解決手段】周波数ピーキング制御部16が、ディジタルコヒーレント光受信器から出力される電気信号ごとに、周波数ピーキング特性を示すピーキング制御信号をそれぞれ出力し、周波数ピーキング調整部15A,15B,15Cが、これらピーキング制御信号に基づいて、各電気信号の周波数特性をそれぞれ調整する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光ファイバ通信用の光送受信装置の分野に属する。
近年、LTE(Long Term Evolution)、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)等の3.9G無線インターネットやFTTH(Fiber To The Home)による有線インターネット等の広帯域伝送技術を利用するアプリケーションの急速な普及に伴い、通信ネットワークに要求される伝送容量は増大の一途を辿っている。これに伴い、波長多重を用いる基幹系の光ファイバ伝送網でも伝送容量の拡幅が急務であるが、このためには、波長による多重数を増やすばかりでなく、一波長あたりの伝送速度を増大させることが、伝送可能な波長を使い切っていない場合であっても、伝送装置の小型化・低価格化の観点から望ましい。また、中継器の数を増やさないためには、分散耐性が高く、伝送距離が長いことが必要とされる。
このため、最近では、1波長あたり100Gb/sという高速での伝送を可能とし、かつ高い分散耐性を有するディジタルコヒーレント技術が注目され、基幹回線での普及が始まるとともに、さらなる低コスト化・大容量化に向けて活発な研究開発が行われている。
ディジタルコヒーレント技術とは、無線分野で培われてきたディジタル信号処理(DSP)をコヒーレント光ファイバ通信へ適用した技術である。コヒーレント検波とDSPにより受信感度の向上や分散(波長分散や偏波モード分散)による光波形歪み補償を可能とする。
このようなディジタルコヒーレント技術を用いたディジタルコヒーレント送受信器(装置)の一形態として、小型化・低価格化を目指し、コヒーレントCFP(C form factor pluggable,Cはラテン文字で100Gの100を表す)やCFP2/4と呼ばれる光送受信器が、MSA(multi-source agreement:業界標準仕様)として、OIF(Optical Internet Forum)標準化機関で議論されている。これらの形態では、光受信器は定められた一定のサイズの中に収める必要があるが、このサイズは、CFPからCFP2,CFP4の順でより小型になっている。
ここで、この文章の中では、説明の簡便さのため光送受信器と光送受信装置を以下のように定義し、区別して説明する。すなわち、光送受信器とは、光受信器(OE[光電気]変換器など)と光送信器を含む最小のモジュール単位とし、この光送受信器にさらに信号処理LSIが加わった最小のモジュール単位を光送受信装置と定義する。
従来、このようなディジタルコヒーレント光送受信装置で使用される光受信器の一形態が、非特許文献1などの文書としてOIFで既に合意に達している。図10は、従来のディジタルコヒーレント光受信器の構成を示すブロック図である。
この合意では、図10のように、光受信に関わる90度ハイブリッド(90 degree hybrid)やフォトダイオード、トランスインピーダンスアンプ(TIA:Transimpedance amplifier)を1つの光受信モジュールに内蔵することが定められている。この光受信モジュールは、光送受信装置内部で後段に接続する信号処理LSIと同じ基板上に短い距離で接続されることが想定されている。
このような従来型の光送受信装置の構成を、図11に示す。図11に示すように、従来のディジタルコヒーレント光送受信装置は、図10の光受信器と信号処理LSIが直結されており、光受信器で受信した信号がほとんど減衰することなく信号処理LSIでA/D変換及びディジタル復調処理されて、受信データとして出力される。また、この従来型の構成では光受信器と光送信器を含む最小のモジュール単位内に信号処理LSIを含むため、本明細書の定義では光送受信器と光送受信装置は同一である。
図12(a)と図12(b)は、それぞれ従来型の光送受信器と、より小型化を進展させた新しい形態の送受信機のブロック図である。図12(a)は、図11をより簡略化した図に相当する。図12(a)に示すように、CFPを含む従来型のディジタルコヒーレント送受信器の構成では、信号処理LSIを内部に含んでいるのに対し、より小型化を進展させた形態であるCFP2/4では、図12(b)に示すように、信号処理LSIは光送受信器の内部でなく、外部に出すことが想定されている。この形態では、数十Wという高い消費電力を持つ信号処理LSIを、光ファイバを含むために高温動作に弱い光送信機・光受信器と別に実装することでより全体として高密度に実装することができる。
しかし、このCFP2/4のように、信号処理LSIを光送受信器に内蔵しない場合、光送受信器と信号処理LSIの間を接続するプリント基板上の高周波線路の距離が長くなるばかりでなく、2つの間に挿抜可能な(pluggable)電気コネクタが介在する。これらのプリント基板や電気コネクタからなる内部高周波線路では、誘電損や表皮抵抗のため、高周波損失が発生する。光受信器と信号処理LSIの間は、ボーレート(伝送速度100Gb/sの場合は、32Gbaud[OTU4V]もしくは28Gbaud[OTU4])という高速の電気信号が伝送されるため、この伝送路での高周波損失は伝送特性の劣化につながる。例えば基板等で実際に想定されている損失の量は、14GHzで4〜8dB程度である。
"Implementation Agreement for Integrated Dual Polarization Intradyne Coherent Receivers", Optical Internet Forum, IA # OIF-DPC-RX-01.1, Septermber 20, 2011, OIF-2010.442.02 "A 32Gb/s Wireline Receiver with a Low-Frequency Equalizer, CTLE and 2-Tap DFE in 28nm CMOS", S. Parikh et al., p. 28, ISSCC 2013
[従来技術1]
ディジタルコヒーレント伝送方式でなく、従来の光伝送で用いられるIMDD(Intensity modulation direct detection:強度変調直接検波)伝送方式において、光送受信装置内のプリント基板や電気コネクタからなる内部高周波線路を伝播する高周波信号の損失に対処する従来技術としては、アナログ回路技術を用いて周波数特性にピーキングをかける手法がある。例として非特許文献2を挙げる。
この文献では、周波数特性におけるピーキングをCTLE(Continuous time linear equalizer)等の回路で付加して誘電損や表皮効果を補償する。IMDD方式においては、受信チャネル毎にBER(Bit Error Rate)を算出できるため、各チャネルのBER特性が最小になるように、アナログのピーキング量を調整する。
光送受信装置内の内部高周波線路によって高周波信号の特性が劣化する状況は、コヒーレント通信の場合も、IMDD方式の場合も同様であるから、上記の高周波損失補償と同様な手法をディジタルコヒーレントに単なる延長として適用することができる。つまり、アナログの周波数特性ピーキング回路を導入し、このピーキング量を調整して、最小のBERが得られるようにすれば良い。
しかし、周波数特性を調整するため、ディジタルコヒーレント通信に同様の技術を適用する場合には、次のような課題がある。
まず、複数のチャネルが集積化されていても、それぞれ独立のチャネルが伝播され独立なBERが算出されるIMDD方式の場合と異なり、4つのチャネル全体が1式の偏波・位相多重伝送の結果であり送信側の任意の1つのチャネルの伝送結果は、特殊な場合を除いて受信側の4つのチャネルに分散して受信される。すなわち、それぞれのチャネルが独立でないため、全てのピーキング量を調整してBERを最適にする(四次元の最適化)必要があり、1つのピーキング量を1つのBERに対応させて調整していた場合(一次元の最適化)と比較して調整に大幅に時間がかかるという課題がある。
また、ディジタルコヒーレント通信の場合は、DP−QPSK信号を復調するのに信号処理LSIが使用されているが、分散・偏波多重信号の復調も含めた複雑なプログラムになっているため、初期設定状態において調整すべきピーキング量が最適値から大きくずれている場合は、BERの初期値自体の算出が困難となり、BER最小の方に向かって4つのチャネルのピーキング量を調整していく手法が取れなかったり、あるいは調整に極端に長い時間を要したりするという課題がある。
[従来技術2]
また、ディジタルコヒーレント伝送技術において、光送受信装置内の内部高周波線路における高周波損失に対応する従来の手法として、上記の信号処理LSIに内蔵されるディジタル適応等化フィルタを用いる方法がある。このフィルタは、光ファイバ内の偏波分散などを補償するために用いられるもので、偏波分散が時間的に変動するのに対応するため、一定時間毎に補償係数タップを更新する。このフィルタは動作時に自動的に適用される。
しかし、周波数特性を調整するため、この適応等化フィルタを用いる方法には、次のような課題がある。
まず、ディジタル信号処理による補償はアナログ・ディジタル変換実施後のディジタル信号処理による補償であるため、高周波損失による主要な高周波成分の損失が大きい場合、アナログ・ディジタル変換の分解能限界による補償能力の低下が起こる。この傾向は、特に16QAMや64QAMなど多値の伝送方式を用いた場合により顕著になる。
また、適応等化フィルタが(偏波・波長)分散のみを補償するように設計されている場合、これを高周波損失の補償に転用した場合、分散を補償する余裕が小さくなり分散耐力が劣化する。さらに、適応等化フィルタを高周波損失補償と分散補償の両方を実施するように設計する場合、両方を補償するためにタップ数が増大する。このとき、タップ係数の数も増加し、適応等化に要する計算量が増大するとともに、信号処理LSIの計算量と消費電力が増大したり、また最適なタップ係数を算出する時間が増大し、偏波の変動に追随できなくなったりするなどして実質的に伝送特性が劣化するという課題があった。
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、ディジタルコヒーレント光受信装置内の内部高周波線路での高周波損失による伝送特性の劣化を抑制できる周波数特性調整技術を提供することを目的としている。
このような目的を達成するために、本発明にかかるディジタルコヒーレント光受信装置は、入力された受信光信号を局発光と干渉させて光電変換することにより、当該受信光信号に含まれていた電気信号を出力するディジタルコヒーレント光受信器と、前記ディジタルコヒーレント光受信器から出力された前記電気信号をディジタル信号処理することにより受信データを生成して出力する信号処理LSIと、前記電気信号ごとに、当該電気信号が伝搬する内部高周波線路での損失特性を補償するための周波数ピーキング特性を示す制御信号をそれぞれ出力する周波数ピーキング制御部と、前記ディジタルコヒーレント光受信器または前記信号処理LSIに設けられて、前記周波数ピーキング制御部から出力された前記制御信号に基づいて、前記各電気信号の周波数特性をそれぞれ調整する周波数ピーキング調整部とを備えている。
また、本発明にかかる上記ディジタルコヒーレント光受信装置の一構成例は、前記周波数ピーキング調整部が、前記ディジタルコヒーレント光受信器のうち前記光電変換を行う光電変換器の出力段に設けられたアナログフィルタ、前記信号処理LSIのうち前記ディジタルコヒーレント光受信器から出力された前記各電気信号をそれぞれ増幅出力するアナログバッファ回路に設けられたアナログフィルタ、前記信号処理LSIのうち当該アナログバッファ回路から出力された前記各電気信号をそれぞれA/D変換するA/D変換器の後段に設けられたディジタルフィルタのうち、いずれか1つまたは複数からなるものである。
また、本発明にかかる上記ディジタルコヒーレント光受信装置の一構成例は、前記ディジタルコヒーレント光受信器が、周波数特性計測時、計測周波数成分を有するシンボルパタンを含むパイロット光信号を受信して局発光と干渉させて光電変換することにより、前記計測周波数成分を持つ計測用電気信号を出力し、前記信号処理LSIは、周波数特性計測時、前記ディジタルコヒーレント光受信器から出力された前記計測用電気信号の振幅をそれぞれ検出して前記内部高周波線路を含む受信器の周波数特性を計測し、前記周波数ピーキング制御部は、前記信号処理LSIで計測した前記周波数特性と、予め設定されている当該ディジタルコヒーレント光受信装置の基準周波数特性との差分に基づいて前記周波数ピーキング特性を算出するようにしたものである。
また、本発明にかかる上記ディジタルコヒーレント光受信装置の一構成例は、前記ディジタルコヒーレント光受信器が、周波数特性計測時、単色光を信号光として用い、前記局発光の周波数を変化させることにより、それぞれ当該単色光と当該局発光との差周波数の計測用電気信号を出力し、前記信号処理LSIは、周波数特性計測時、前記ディジタルコヒーレント光受信器から出力された前記各計測用電気信号の振幅をそれぞれ検出して前記内部高周波線路を含む受信器の周波数特性を計測し、前記周波数ピーキング制御部は、前記信号処理LSIで計測した前記周波数特性と、予め設定されている当該ディジタルコヒーレント光受信装置の基準周波数特性との差分に基づいて前記周波数ピーキング特性を算出するようにしたものである。
また、本発明にかかる周波数特性調整方法は、受信した光信号を局発光と干渉させて光電変換し、電気信号を出力するディジタルコヒーレント光受信器と、前記ディジタルコヒーレント光受信器から出力された電気信号をディジタル信号処理することにより受信データを生成して出力する信号処理LSIとを含むディジタルコヒーレント光受信装置で用いられる周波数特性調整方法であって、前記電気信号ごとに、当該電気信号が伝搬する内部高周波線路での損失特性を補償するための制御信号をそれぞれ出力する周波数ピーキング制御ステップと、前記ディジタルコヒーレント光受信器または前記信号処理LSIにおいて、前記周波数ピーキング制御ステップから出力された前記制御信号に基づいて、前記各電気信号の周波数特性をそれぞれ調整する周波数ピーキング調整ステップとを備えている。
本発明によれば、ディジタルコヒーレント光受信装置内の内部高周波線路での高周波損失による伝送特性の劣化を抑制することができ、良好な伝送特性を有するディジタルコヒーレント光受信装置を実現することが可能となる。
第1の実施の形態にかかるディジタルコヒーレント光受信装置の構成を示すブロック図である。 接続部の透過係数の周波数依存特性の一例を示すグラフである。 周波数ピーキング特性を示すグラフである。 第2の実施の形態にかかるディジタルコヒーレント光受信装置の周波数特性調整方法を示す説明図であり、(a)は別の光送信器を用いる場合、(b)は同じ送受信装置内の光送信器を用いる場合である。 パイロット光信号に含まれるシンボルパタン例である。 ピーキング係数設定方法を示すフローチャートである。 ピーキング係数設定の他の方法を示すフローチャートである。 ピーキング調整電圧とピーキング量の関係を示す表の一例である。 第3の実施の形態にかかるディジタルコヒーレント光受信装置の周波数特性調整方法を示す説明図であり、(a)は別の光送信器を用いる場合、(b)は同じ送受信装置内の光送信器を用いる場合である。 従来のディジタルコヒーレント光受信器の構成を示すブロック図である。 従来のディジタルコヒーレント光送受信装置の構成を示すブロック図である。 ディジタルコヒーレント光送受信器の構成を示すブロック図であり、(a)は従来型であり(b)新しい形態である。
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[第1の実施の形態]
まず、図1を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかるディジタルコヒーレント光受信装置について説明する。図1は、第1の実施の形態にかかるディジタルコヒーレント光受信装置の構成を示すブロック図である。
図1に示すディジタルコヒーレント光受信装置10Rは、ディジタルコヒーレント技術を用いて、受信光信号RSを局発光LSと干渉させ光復調して光電変換し、得られた複数の電気信号をディジタル信号処理することにより受信データRDを出力する機能を有している。本実施の形態では、このディジタルコヒーレント光受信装置10Rに対して適用した場合を例として説明するが、ディジタルコヒーレント光送受信装置に受信系として内蔵されているディジタルコヒーレント光送受信装置10TRに対して適用してもよい。
本実施の形態は、このディジタルコヒーレント光受信装置10Rにおいて、受信光信号RSを局発光と干渉させて光電変換して得られた各電気信号の周波数特性を調整することにより、これら電気信号が伝搬するディジタルコヒーレント光受信装置10R内の高周波線路での損失特性をそれぞれ補償するようにしたものである。
なお、本実施の形態では、送信データ1SをDP−QPSK(偏波多重4位相偏移変調:Dual Polarization-Quadrature Phase Shift Keying)方式に基づき光変調することにより、ディジタルコヒーレント光信号を生成する場合を例として説明するが、変調方式については、QPSKに限定されるものではない。例えば、BPSK(2位相偏移変調:Binary Phase-Shift Keying)、QPSK(4位相偏移変調:Quadrature Phase Shift Keying)やDPSK(差動位相偏移変調:Differential Phase-Shift Keying )などの位相偏移変調方式のほか、QAM(直角位相振幅変調:Quadrature Amplitude Modulation)などの位相振幅変調方式を用いる場合にも、同様にして本発明を適用できる。
図1に示すように、この光送受信装置は、光送信機・光受信機、局発光源と、信号処理LSIと、周波数ピーキング制御部から構成されている。
光受信器11は、通常のビームスプリッタ(BS[beam splitter])と偏波ビームスプリッタ(PBS[polarization beam splitter])、2つの90度ハイブリッド(90HB)、4つのバランス型光電気変換器(OEp)から構成されている。
信号処理LSI14は、4つの入力部バッファbufp、4つのアナログ・ディジタル変換器ADCとディジタルシグナルプロセッサDSPから構成されている。
光受信機と信号処理LSIの間の高周波信号線13Aは、電気コネクタおよびプリント基板(PCB)を経由するため、高周波損失の影響を受けている。ここで、100 Gb/s DP-QPSK信号を送受信している状況を想定する。100 Gb/s伝送の場合、ボーレートは32 Gbaudもしくは28 Gbaudが多く利用されるが、本実施例では28 Gbaudの偏波・位相多重信号を仮定し、トータルの信号伝送レートは112 Gb/sであるものとして説明する。
高周波信号線の経由するコネクタ・PCBの透過係数の周波数依存性の例を表しているのが図2である。また、このコネクタも含めた受信機の周波数特性を説明した図が図3である。
透過係数の損失は、通常、周波数の増加に概ね比例し、この図では、ボーレートと同じ周波数の28GHzで9dB, ボーレートの半分の14GHzで4.5 dBの損失となっている。このような高周波損失は、高周波信号伝送時の波形の劣化となって伝送特性に影響する。
例えば、コネクタ・PCBの損失を除いた光受信機・信号処理LSIの周波数特性が図3のAのようになっていて、3 dB帯域が21 GHzである場合を考えると、図2のような高周波損失がある場合の光受信機・信号処理LSIの周波数特性は図3のB(=特性P+特性A)のようになり、3 dB帯域が6.5GHz程度まで大幅に低下してしまう。
コネクタ・PCBを加えた状態で3 dB帯域をAのように21 GHz程度まで伸ばすには、コネクタ・PCBを加えないときの周波数特性にピーキング特性を付加して図3のCのようにすればよい。より具体的には、本発明では、図1の中でバランス型OE変換器OEpもしくは、信号処理LSIの入力バッファ部bufpにピーキング特性を付加し、双方で図3のCのような周波数特性になるようにする。
ピーキング量の調整は、周波数ピーキング制御部16によって制御される。図1では、信号処理LSIから得た周波数特性に基づき、OE変換機もしくは、信号処理LSIバッファ部(例えば周波数ピーキング調整部15B)のピーキング量を調整している。調整には様々な方法が考えられるが、具体的な例については実施の形態2において説明する。以上の説明では、ピーキング制御部は光送受信機・信号処理LSIと独立な部分としたが、この2つのいずれかに含まれていても良い。
[第1の実施の形態の効果]
このように、本実施の形態は、周波数ピーキング制御部16が、周波数ピーキング特性を示すピーキング制御信号をそれぞれ出力して、各電気信号の周波数特性をそれぞれ調整するようにしたものである。
これにより、ディジタルコヒーレント光受信装置10R内の内部高周波線路13Aでの高周波損失による伝送特性の劣化を抑制することができ、良好な伝送特性を有するディジタルコヒーレント光受信装置10Rを実現することが可能となる。
また、本実施の形態では、周波数ピーキング制御部16が、ディジタルコヒーレント光受信器11や信号処理LSI14と独立した構成からなる場合を例として説明したが、これに限定されるものではなく、ディジタルコヒーレント光受信器11または信号処理LSI14の内部に周波数ピーキング制御部16を配置してもよい。
[第2の実施の形態]
次に、図4(a)および図1を参照して、本発明の第2の実施の形態にかかるディジタルコヒーレント光受信装置10Rについて説明する。図4(a)は、第2の実施の形態にかかるディジタルコヒーレント光送受信装置の周波数特性計測例を示す説明図である。
本実施の形態では、図1における内部高周波線路13Aの周波数特性を補償するための周波数ピーキング特性を算出するため、ディジタルコヒーレント光受信装置10Rに位相変調したパイロット光信号を入力し、得られた電気信号の振幅に基づき内部高周波線路13Aを含めた周波数特性を計測する場合について説明する。
本実施の形態において、ディジタルコヒーレント光受信装置10Rは、計測周波数成分を持つ計測用電気信号を出力する。
信号処理LSI14は、周波数特性計測時、ディジタルコヒーレント光受信器11から出力された各計測用電気信号の振幅をそれぞれ検出する機能を有している。
周波数ピーキング制御部16は、信号処理LSI14で計測した振幅特性と、予め設定されているディジタルコヒーレント光受信装置10Rの基準周波数特性との差分に基づいて、設定周波数ピーキング特性を算出して保存する機能とを有している。
本実施の形態では、図4(a)に示すように、光送信器からパイロット光信号を送信し、ディジタルコヒーレント光受信装置10Rでこのパイロット光信号から得た計測用電気信号の振幅に基づき、内部高周波線路13A(図1)の周波数特性を計測する。この際、パイロット光信号に含まれるシンボルパタンと計測用電気信号に含まれる計測周波数成分とが対応していることから、シンボルパタンを切り替えることにより、各計測周波数成分における計測用電気信号の振幅を検出する。
また、信号処理LSI14で計測した周波数特性は、前述した図3の特性Bに相当することから、予め計測あるいはシミュレーションで算出して周波数ピーキング制御部16に登録しておいた、図1の内部高周波線路13Aを含まないディジタルコヒーレント光受信器11と信号処理LSI14の周波数特性、すなわちディジタルコヒーレント光受信装置10Rの基準となる基準周波数特性に相当する図3の特性Aとの差分に基づいて、図3の特性C、すなわち周波数ピーキング特性を算出すればよい。
図1において、周波数ピーキング調整部15Aは、ディジタルコヒーレント光受信器11の光電変換器(OEp)の出力段にそれぞれ設けられたアナログフィルタからなり、周波数ピーキング制御部16から出力されたピーキング制御信号に基づいて、各電気信号の周波数特性をそれぞれ調整する機能を有している。周波数ピーキング調整部15Bは、信号処理LSI14のアナログバッファのそれぞれに設けられたアナログフィルタからなり、周波数ピーキング制御部16から出力されたピーキング制御信号に基づいて、各電気信号の周波数特性をそれぞれ調整する機能を有している。
図1の周波数ピーキング調整部15Cは、信号処理LSI14のディジタル信号処理回路(DSP)に設けられた、ピーキング調整可能なディジタルFFEなどからなるディジタルフィルタからなり、周波数ピーキング制御部16から出力されたピーキング制御信号に基づいて、各電気信号の周波数特性をそれぞれ調整する機能を有している。
実際には、周波数ピーキング調整部15A,15B,15Cについては、いずれか1つだけを設けてもよく、いずれか複数、あるいはすべてを設けてもよい。
また、図4(a)には、周波数特性計測時、ディジタルコヒーレント光受信装置10Rとは別個の光送信器からパイロット光信号が送信される場合が示されているが、ディジタルコヒーレント光受信装置10Rの機能に加えて、ディジタルコヒーレント光送信器の機能を含むディジタルコヒーレント光送受信装置10Tの場合には、図4(b)に示すように、ディジタルコヒーレント光送受信装置10Tのディジタルコヒーレント光送信器から、パイロット光信号を自己宛てに送信してもよい。
図5は、パイロット光信号に含まれるシンボルパタン例である。パイロット光信号は、X偏波およびY偏波の片側もしくは両方について、図5に示すような特定のシンボルパタンで光位相変調したものである。図5(a)は、2ビットパタン「01」が繰り返されるパターン、図5(b)は、3ビットパタン「001」が繰り返されるパタン、図5(c)は、4ビットパタン「0011」が繰り返されるパタン、図5(d)は、8ビットパタン「00001111」が繰り返されるパタンである。
これにより、ボーレートをD(GBaud)としたとき、図5(a),図5(b),図5(c),図5(d)のシンボルパタンが持つ主な周波数成分は、それぞれD/2, D/3, D/4, D/8(GHz),となる。
このため、図5(a),図5(b),図5(c),図5(d)のシンボルパタンを示すパイロット光信号を光送信器から送信する際、送信する電気信号の振幅が一定であっても、受信側ではそれぞれの周波数に応じた振幅で信号を受信する。
この際、受信側で得られた信号には、周波数応答として、ディジタル信号を送出してからディジタル信号として識別するまで全ての部分、すなわち、送信側のドライバおよび変調器の周波数応答と、受信側のディジタルコヒーレント光受信器11、プリント基板等の接続部13、および信号処理LSI14のアナログ・ディジタル変換以前(バッファ回路等)の周波数応答とを含んでいる。
ディジタルコヒーレント光受信装置10Rは、これら全ての周波数応答が反映された電気信号の振幅を信号処理LSI14で検出する。具体的には、パイロット光信号のシンボルパタンに応じた周波数ごとに、信号処理LSI14内部のディジタル処理回路において、RMS(Root Mean Square)振幅、pp(Peak-to-Peak)振幅、または当該周波数に対するフーリエ振幅を計算すれば、得られた振幅値から応答係数の周波数依存性を得ることができる。
ただし、送信側において、ドライバの出力振幅を周波数によらず常に一定にするように調整していれば、ドライバの周波数応答は、全体の周波数応答から除くこともできる。すなわち、複数の周波数を用いる際に、それぞれの周波数において、常にドライバの出力振幅を一定にするようにすればよい。例えば、ドライバの出力部のピーク検出回路を設けてその出力が一定になるように、振幅調整端子を調整すればよい。
また、厳密には、ディジタル信号の振幅が一定であっても、ディジタル波形の形状、例えばパルスのrise time(上昇時間), fall time(下降時間)によって周波数成分は若干異なるが、振幅が一定であれば、近似的には、周波数成分は概ね一致しているとみなすことができる。
図6は、ピーキング係数設定方法を示すフローチャートである。ここでは、周波数ピーキング制御部16が図6の周波数特性の計測処理を実行する場合を例として説明するが、ディジタルコヒーレント光受信装置10Rとは別個の周波数特性評価装置20により、図6の周波数特性の計測処理を実行してもよい。
図6において、周波数ピーキング制御部16は、まず、周波数ピーキング調整部15A,15B,15Cに、初期値用の周波数ピーキング特性を示すピーキング制御信号を出力して初期設定する(ステップ100)。
次に、信号処理LSI14が、パイロット光信号を受信して得られた計測用電気信号の振幅を検出して周波数特性を測定し(ステップ101)、得られた周波数特性に基づき周波数ピーキング制御部16が周波数ピーキング特性を算出し(ステップ102)、周波数ピーキング調整部15A,15B,15Cに設定する(ステップ103)。
図7は、ピーキング係数設定の他の方法を示すフローチャートである。この際、図7に示すように、周波数ピーキング制御部16が、周波数特性を測定し(ステップ104)、算出した周波数ピーキング特性が基準条件を満たしているかどうか、例えば3dB帯域が基準となる周波数帯域まで確保されている否かを確認し(ステップ105)、基準条件が満たされていない場合には(ステップ105:NO)、ステップ102へ戻って計測を繰り返し実行し、基準条件が満たされている場合(ステップ105:YES)、一連の動作を終了して、最後に算出された周波数ピーキング特性を、実際の運用に用いる周波数ピーキング特性として確定するようにしてもよい。
図8は、ピーキング調整電圧とピーキング量の関係を示す表の一例である。周波数ピーキング特性については、ピーキング制御信号の調整電圧Vpeakとピーキング量の変動量との組で規定することができる。図8の構成例では、ディジタルコヒーレント光受信装置10R単体で評価した、特定周波数(例えば21GHz)における周波数ピーキング特性が示されており、Vpeakをどの程度変化させるとピーキング量がどの程度変化するかがわかる。
したがって、図6または図7の計測処理で計測した周波数特性に基づき周波数ピーキング特性が算出された場合、周波数特性を補償するように、ピーキング制御信号の調整電圧Vpeakを変化させればよい。
例えば、図3において特定周波数、例えば21GHzにおいて、初期値用Vpeak=0で測定した際に、0GHzの利得から2dBの減衰(−2dBのピーキング)が見られた場合、図8からPeaking=2dBに対応するVpeak=2Vを選択し、ピーキング制御信号で図1の周波数ピーキング調整部15A,15B,15Cに出力する。これにより、電気信号の周波数特性に2dBにピーキングが生成されるために、2dBの減衰を補償することができる。
ピーキング量は、プリント基板や他の部品を接続している接続状態では、多少変化するため、ディジタルコヒーレント光受信装置10Rの周波数特性から算出した図8の周波数ピーキング特性をそのまま用いる手法以外に、各接続状態におけるピーキング量を示す周波数ピーキング特性をシミュレーションなどで算出して、より高精度化した周波数ピーキング特性を作成しておくこともできる。
[第2の実施の形態の効果]
このように、本実施の形態は、ディジタルコヒーレント光受信器11が、計測周波数成分を持つ複数の電気信号を出力し、信号処理LSI14が、電気信号の振幅をそれぞれ検出して内部高周波線路13Aの周波数特性を計測し、周波数ピーキング制御部16が、信号処理LSI14で計測した周波数特性と、予め設定されているディジタルコヒーレント光受信装置10Rの基準周波数特性との差分に基づいて、周波数ピーキング特性を算出するようにしたものである。
これにより、パイロット光信号に含まれるシンボルパタンを変更するだけで、任意の計測周波数における計測用電気信号の振幅が検出されるため、運用時の電気信号に関する周波数帯域について、極めて容易に周波数特性を計測することができる。
また、実際のディジタルコヒーレント光受信装置10Rの構成に応じた周波数特性から周波数ピーキング特性が算出されるため、運用時の構成に即した、高い精度の周波数ピーキング特性で、内部高周波線路13Aでの損失特性を補償することが可能となる。
[第3の実施の形態]
次に、図9(a)および図1を参照して、本発明の第3の実施の形態にかかるディジタルコヒーレント光受信装置10Rについて説明する。図9(a)は、第3の実施の形態にかかるディジタルコヒーレント光受信装置の周波数特性計測例を示す説明図である。
第2の実施の形態では、パイロット光信号に含まれるシンボルパタンを切り替えることにより、当該シンボルパタンに応じた計測用周波数ごとに計測用電気信号の振幅を検出する場合を例として説明した。本実施の形態では、単色からなるパイロット光信号を、局発光LSの周波数を切り替えることにより、パイロット光信号と局発光LSとの差周波数からなる計測用周波数ごとに計測用電気信号の振幅を検出する場合について説明する。
本実施の形態において、ディジタルコヒーレント光受信器11は、周波数特性計測時、単色光からなる計測用光信号を局発光LSの周波数を変化させてそれぞれ光復調して光電変換することにより、当該単色光と当該局発光との差周波数からなる計測周波数成分を持つ複数の計測用電気信号を出力する機能を有している。
信号処理LSI14は、周波数特性計測時、ディジタルコヒーレント光受信器11から出力された各計測用電気信号の振幅をそれぞれ検出して内部高周波線路13A(図1)の周波数特性を計測する機能を有している。
周波数ピーキング制御部16は、周波数特性計測時、信号処理LSI14で計測した周波数特性に基づいて、周波数ピーキング特性を算出して記憶する機能とを有している。
本実施の形態における周波数特性計測時の接続形態は、第2の実施の形態と同様であるが、光送信器の変調機能を停止させて、変調のない単色光を計測用光信号として用いる点が異なる。
単色光の周波数をf1とし、局発光源12として用いているITLA(Integrated tunable laser array:集積可変波長レーザアレイ)からの局発光LSの周波数をf2とした場合、まず差周波数Δf=f1−f2=1GHzになるようにf2を設定する。このとき、ディジタルコヒーレント光受信器11において、計測用光信号と局発光とが干渉し、ビート信号としてΔf=1GHzの差動信号がバランス型光電気変換器(OEp)に入力される。
この結果、ディジタルコヒーレント光受信器11からは1GHz正弦波信号からなる計測用電気信号が出力されて信号処理LSI14に入力され、その振幅が検出される。
次に、局発光LSの周波数f2を切り替えて差周波数Δf=f1−f2=2GHzに設定する。このとき、上記の場合と同様に2GHzの計測用電気信号がディジタルコヒーレント光受信器11から信号処理LSI14に入力され、その振幅が検出される。
このように、ITLAの周波数設定を変更して差周波数Δfを変化させることで、様々な周波数信号を出力したときに、信号処理LSI14に入力される計測用電気信号の振幅を検出することができる。
周波数特性計測時には、偏波状態が変化しないように光ファイバを固定しておくものとするが、偏波が変化する場合であっても、信号処理LSI14によって、固定した偏波に相当する振幅を取り出すことができる。これにより、ディジタルコヒーレント光受信器11と、信号処理LSI14のバッファ回路・AD変換器、および電気コネクタやプリント基板などの接続部13を加えた受信側の周波数応答を算出することが可能である。
また、本実施の形態によれば、計測用光信号として変調信号を用いずに単色光を用いるため、第2の実施の形態とは異なり、得られた周波数特性が送信側の周波数応答とは無関係となり、受信側の周波数特性のみが影響する。
周波数特性の計測処理については、第2の実施の形態で説明した図6や図7と同様である。周波数特性の測定一回だけで調整設定を完了する場合のフローが図6でのフローで示されており、所望の周波数特性になるまで繰り返し調整を繰り返すのが図7のフローで示されている。
[第3の実施の形態の効果]
このように、本実施の形態は、ディジタルコヒーレント光受信器11が、当該単色光と当該局発光との差周波数からなる周波数成分を持つ複数の電気信号を出力し、信号処理LSI14が、周波数特性計測時、ディジタルコヒーレント光受信器11から出力された各電気信号の振幅をそれぞれ検出し、周波数ピーキング制御部16が、得られた周波数特性と、予め設定されているディジタルコヒーレント光受信装置10Rの基準周波数特性との差分に基づいて、周波数ピーキング特性を算出するようにしたものである。
これにより、局発光LSの周波数を変化させて、任意の周波数における電気信号の振幅が検出されるため、運用時の電気信号に関する周波数帯域について、周波数特性を計測することができる。また、光信号として変調のない単色光を用い、光送信器側の周波数応答による影響を含まないディジタルコヒーレント光受信装置10Rにおける周波数特性を確認に計測することができる。
[実施の形態の拡張]
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。また、各実施形態については、矛盾しない範囲で任意に組み合わせて実施することができる。
10R…ディジタルコヒーレント光受信装置、10T…ディジタルコヒーレント光送受信装置、11…光受信器、12…局発光源、13…接続部、13A…内部高周波線路、14…信号処理LSI、15A,15B,15C…周波数ピーキング調整部、16…周波数ピーキング制御部、20…周波数特性評価装置。

Claims (5)

  1. 入力された受信光信号を局発光と干渉させて光電変換することにより、当該受信光信号に含まれていた電気信号を出力するディジタルコヒーレント光受信器と、
    前記ディジタルコヒーレント光受信器から出力された前記電気信号をディジタル信号処理することにより受信データを生成して出力する信号処理LSIと、
    前記電気信号ごとに、当該電気信号が伝搬する内部高周波線路での損失特性を補償するための周波数ピーキング特性を示す制御信号をそれぞれ出力する周波数ピーキング制御部と、
    前記ディジタルコヒーレント光受信器または前記信号処理LSIに設けられて、前記周波数ピーキング制御部から出力された前記制御信号に基づいて、前記各電気信号の周波数特性をそれぞれ調整する周波数ピーキング調整部と
    を備えることを特徴とするディジタルコヒーレント光受信装置。
  2. 請求項1に記載のディジタルコヒーレント光受信装置において、
    前記周波数ピーキング調整部は、前記ディジタルコヒーレント光受信器のうち前記光電変換を行う光電変換器の出力段に設けられたアナログフィルタ、前記信号処理LSIのうち前記ディジタルコヒーレント光受信器から出力された前記各電気信号をそれぞれ増幅出力するアナログバッファ回路に設けられたアナログフィルタ、前記信号処理LSIのうち当該アナログバッファ回路から出力された前記各電気信号をそれぞれA/D変換するA/D変換器の後段に設けられたディジタルフィルタのうち、いずれか1つまたは複数からなることを特徴とするディジタルコヒーレント光受信装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載のディジタルコヒーレント光受信装置において、
    前記ディジタルコヒーレント光受信器は、周波数特性計測時、計測周波数成分を有するシンボルパタンを含むパイロット光信号を受信し局発光と干渉させて光電変換することにより、前記計測周波数成分を持つ計測用電気信号を出力し、
    前記信号処理LSIは、周波数特性計測時、前記ディジタルコヒーレント光受信器から出力された前記計測用電気信号の振幅をそれぞれ検出して前記内部高周波線路を含む受信器の周波数特性を計測し、
    前記周波数ピーキング制御部は、前記信号処理LSIで計測した前記周波数特性と、予め設定されている当該ディジタルコヒーレント光受信装置の基準周波数特性との差分に基づいて前記周波数ピーキング特性を算出する
    ことを特徴とするディジタルコヒーレント光受信装置。
  4. 請求項1または請求項2に記載のディジタルコヒーレント光受信装置において、
    前記ディジタルコヒーレント光受信器は、周波数特性計測時、単色光を信号光として用い、前記局発光の周波数を変化させることにより、それぞれ当該単色光と当該局発光との差周波数の計測用電気信号を出力し、
    前記信号処理LSIは、周波数特性計測時、前記ディジタルコヒーレント光受信器から出力された前記各計測用電気信号の振幅をそれぞれ検出して前記内部高周波線路を含む受信器の周波数特性を計測し、
    前記周波数ピーキング制御部は、前記信号処理LSIで計測した前記周波数特性と、予め設定されている当該ディジタルコヒーレント光受信装置の基準周波数特性との差分に基づいて前記周波数ピーキング特性を算出する
    ことを特徴とするディジタルコヒーレント光受信装置。
  5. 受信した光信号を局発光と干渉させて光電変換し、電気信号を出力するディジタルコヒーレント光受信器と、前記ディジタルコヒーレント光受信器から出力された電気信号をディジタル信号処理することにより受信データを生成して出力する信号処理LSIとを含むディジタルコヒーレント光受信装置で用いられる周波数特性調整方法であって、
    前記電気信号ごとに、当該電気信号が伝搬する内部高周波線路での損失特性を補償するための制御信号をそれぞれ出力する周波数ピーキング制御ステップと、
    前記ディジタルコヒーレント光受信器または前記信号処理LSIにおいて、前記周波数ピーキング制御ステップから出力された前記制御信号に基づいて、前記各電気信号の周波数特性をそれぞれ調整する周波数ピーキング調整ステップと
    を備えることを特徴とする周波数特性調整方法。
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