JP2015145251A - ポンプ式注出器 - Google Patents

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Abstract

【課題】コストや使用材料を抑制しつつ片手で操作するための指掛け機能を持たせた、ポンプ式注出器を提供する。【解決手段】本発明のポンプ式注出器は、容器Cの口部に保持されるベースキャップ1と、容器Cの内容液を汲み上げるポンプ3と、押し下げ及び復元の繰り返しによりポンプ3を駆動させるノズルヘッド14と、ベースキャップ1とノズルヘッド14の相互間に装着されるストッパー16Aとを備え、ストッパー16Aは、側壁16aと側方開口16bとを有する形態をなすとともに、筒状壁1d、又はステム7に対して着脱自在に保持されるものであり、ベースキャップ1は、取り外したストッパー16Aを、側壁16aがノズル14bに対向する姿勢で保持する係合部1fを備えることを特徴とする。【選択図】図3

Description

本発明は、容器に充填した内容液を外界に向けて吐出させるポンプ式注出器に関するものである。
シャンプー、ボディソープ、ハンドソープ、洗顔料等の内容液を充填した容器においては、容器の口部に吊下げ保持され、ノズルヘッドを押し下げ及び復元させることでノズルの先端開口から内容液を吐出させるポンプ式注出器を装備したものが多用されている。
この種のポンプ式注出器を備える容器、特に据え置きタイプの容器では、一方の手でノズルヘッドを押し下げるとともに他方の手で内容液を受け取るような、両手で操作を行う場合が多いものの、使用状況によっては片手で操作する場合もあるため、この場合でも簡単に吐出できるものが望まれている。
このような注出器として、例えば特許文献1には、手動式押下げポンプを容器本体の口筒部に固定する組み付けキャップに、ポンプの押し下げ操作において指掛けの機能を発揮する補助部材を装着できるようにしたポンプ式注出器が示されている。この補助部材には外鍔状となる係止板片が設けられているため、片方の手の親指でノズルヘッドを押し下げるに当たって、人差し指等を係止板片の下面に当て付けることができる。これによって内容液を受け取る掌の位置を安定させることができるので、内容液を掌の上に確実に吐出させることができる。また、親指と人差し指等とでノズルヘッドと係止板片とを挟持するようにして操作できるため、ノズルヘッドに効果的に押圧力を付与することができる。
特開2010−155623号公報
ところで特許文献1のポンプ式注出器では、補助部材を持たない従来の注出器に対して部品点数が増えることになるため、コストや使用材料が増加するという点で課題が残されていた。
本発明は、このような問題点を解決することを課題とするものであり、その目的は、片手で操作するための指掛け機能を設けることに伴って増加した、コストや使用材料を抑制することができる、新たなポンプ式注出器を提供することにある。
本発明は、容器の口部に保持されるベースキャップと、該ベースキャップにより該口部に吊下げ保持され該容器の内容液を汲み上げるポンプと、押し下げ及び復元の繰り返しにより該ポンプを駆動させ該ポンプのステムを通して送給される内容液をノズルの先端開口から吐出させるノズルヘッドと、該ベースキャップとノズルヘッドの相互間に装着されて該ノズルヘッドの押し下げを阻止するストッパーとを備えるポンプ式注出器において、
前記ストッパーは、筒状をなす側壁と該側壁をその軸線に沿って切り欠く側方開口とを有する形態をなすとともに、前記ステムを取り囲んで前記ベースキャップに連結する筒状壁、又は該ステムに対して着脱自在に保持されるものであり、
前記ベースキャップは、取り外した前記ストッパーを、前記側壁が前記ノズルに対向する姿勢で保持する係合部を備えるポンプ式注出器である。
前記ストッパーは、前記ノズルヘッドを押し下げるに当たって前記ベースキャップに当接する当接部を備えることが好ましい。
前記係合部は、前記ストッパーに設けられる突起部若しくは溝部に対応する溝部若しくは突起部であるか、又は、該ストッパーに設けられる爪部若しくは孔部に対応する孔部若しくは爪部であることが好ましい。
本発明のポンプ式注出器において、ベースキャップとノズルヘッドの相互間に装着されるストッパーは、筒状をなす側壁とこの側壁を軸線に沿って切り欠く側方開口とを有する形態をなすとともに、ステムを取り囲んでベースキャップに連結する筒状壁、又はステムに対して着脱自在に保持されるものであり、また、ベースキャップは、取り外したストッパーを、側壁がノズルに対向する姿勢で保持する係合部を備えるものである。すなわち、本発明では、ノズルヘッドの不用意な押し下げを防止するために用いられるストッパーを利用して指掛け機能を設けているので、指掛け機能を持たせるために補助部材を追加したこれまでの注出器に対してパーツ数を削減することができるため、コストや使用材料を抑制することが可能になる。
片手で操作する際には、例えば親指をノズルヘッドの上面に、また人差し指等をベースキャップに保持したストッパーの側壁下面に当て付けて、両方の指でノズルヘッドと側壁とを挟持するようにしてノズルヘッドを押し下げる。この際、側壁には人差し指等によってこれを持ち上げる力が加わることになるが、ストッパーに、ノズルヘッドを押し下げるに当たってベースキャップに当接する当接部を設ける場合は、当接部によって側壁の持ち上がりが有効に防止され、これによってノズルヘッドに効果的に力を付与することが可能になる。
上述した係合部を、ストッパーに設けられる突起部若しくは溝部に対応する溝部若しくは突起部とするか、又は、ストッパーに設けられる爪部若しくは孔部に対応する孔部若しくは爪部とする場合は、ベースキャップに対してストッパーを簡単に取り付けることができるため、使い勝手が良くなる。また、係合部を簡単な構成で実現することができる。
本発明に従うポンプ式注出器の一実施形態を、容器の口部に装着した状態で示す断面図である。 図1に示すポンプ式注出器を容器から取り外して示す、(a)は平面図であり、(b)は下面図である。 図1のポンプ式注出器に対し、ベースキャップの係合部にストッパーを取り付けた状態を示す断面図である。 図3に示すポンプ式注出器を容器から取り外して示す、(a)は平面図であり、(b)は下面図である。 本発明に従うポンプ式注出器の他の実施形態を、容器の口部に装着した状態で示す断面図である。 図5に示すポンプ式注出器を容器から取り外して示す平面図である。 図5のポンプ式注出器に対し、ベースキャップの係合部にストッパーを取り付けた状態を示す断面図である。 図7に示すポンプ式注出器を容器から取り外して示す平面図である。
以下、図面を参照して、本発明であるポンプ式注出器の一実施形態を詳細に説明する。なお、本願明細書、特許請求の範囲、及び要約書において「上」方向、「下」方向とは、ポンプ式注出器を容器に装着して実際に使用する状態での向きを示す。また、「前」方向とは、ノズルが指向する向き(ノズルの根元に対して先端開口が位置する向き)であり(図1の左側)、「後」方向とは、その反対方向(図1の右側)である。また、「左」、「右」方向とはノズルの先端開口に向かって(前から後に向かって)ポンプ式注出器を見る際の左右方向を示す。
図1、図2において、符号1Aは、容器Cの口部に保持されるベースキャップである。ベースキャップ1Aは、中央部から周縁部に向けて僅かに下向きに傾斜する円板状の天面壁1aと、天面壁1aの縁部より垂下される円筒状の外壁1bを有していて、外壁1bの内側に設けたネジ部を容器Cの口部に設けたネジ部にねじ込むことで着脱自在に保持される。なお、ベースキャップ1Aを容器Cに保持するには、アンダーカット等、従来知られた他の係合手段を用いてもよい。天面壁1aは、その中央を貫く貫通孔1cを備えるとともに、貫通孔1cを取り囲んで起立する筒状壁1dを備えている。筒状壁1dの上方には、径方向外側に向けて突出する凸部1eが設けられている。また、外壁1bの前方には、左右方向に直線状に延在するとともに外壁1bの左右を貫く溝部(係合部)1fが設けられている。溝部1fは、前方で開口する前方溝1gと、後方に位置する後方溝1hとで構成され、後方溝1hの溝幅(上下方向の幅)が、前方溝1gの溝幅よりも大きくなっている。
符号3は、ベースキャップ1Aによって容器Cの口部に吊下げ保持され、容器Cに充填した内容液を汲み上げるポンプである。本実施形態のポンプ3は、小径筒体4aと大径筒体4bとを直列状に配置した形態をなすシリンダー4に、内容液用ピストン5、ポペット6、ステム7、スプリング8、ボール弁9、ジェットリング10、空気用ピストン11、逆止弁12を組み込んだものであり、ステム7の押し下げ及び復帰によって、内容液と空気とをそれぞれ個別に吸引、加圧した後、これらを合流させて圧送するものである。シリンダー4の上方には径方向外側に延在するフランジ4cが設けられていて、容器Cに垂下保持されるに当たっては、このフランジ4cの下面側にパッキンPを設け、容器Cの口部との間でパッキンPを挟み込むようにしている。
また、ジェットリング10の内側には、ポンプ3から圧送された内容液及び空気を発泡させるメッシュリング13が配されている。本実施形態のメッシュリング13は、リング状となる本体部の一端部にメッシュが取り付けられたものであり、総計2個のメッシュリング13を、それぞれのメッシュが外側を向くように(メッシュを設けていない側が合わせ目となるように)して取り付けている。
また、ジェットリング10の上部には、ノズルヘッド14が設けられている。ノズルヘッド14には、ジェットリング10に嵌合保持される内側筒状部14aが設けられている。またノズルヘッド14には、内側筒状部14aにつながるとともに横向きに延在するノズル14bが設けられていて、ノズル14bの先端には、内容液の吐出口となる先端開口14cが形成されている。また、内側筒状部14aの径方向外側には、外側筒状部14dが設けられていて、外側筒状部14dの下端には、リング部材15が嵌合保持されている。またリング部材15には、ベースキャップ1Aの凸部1eに向けて突出してノズルヘッド14の下方から水等が浸入することを防止する凸部15aが設けられている。
符号16Aは、ノズルヘッド14の不用意な押し下げを防止するストッパーである。図1、図2(a)に示すように、本実施形態のストッパー16Aは、円筒状となる側壁16aと、側壁16aの一部を側壁16aの軸線に沿って切り欠く側方開口16bとによって構成される保持部16cを備えている。また、側壁16aの後方には、側壁16aから突出する突起部(被係合部)16dが設けられている。突起部16dは、径方向外側に延在する板状の連結壁16eと、連結壁16eの後方から左右方向に延在する張出し壁16fとによって構成されている。また、突起部16dには、連結壁16eから湾曲しながら延在する湾曲部(当接部)16gが設けられている。このストッパー16Aを、ノズルヘッド14の押し下げを防止するために用いる場合は、側方開口16bをベースキャップ1Aの筒状壁1dに向け、天面壁1aとリング部材15との相互間に保持部を差し込み、そのまま押し込むことで筒状壁1dに装着することができる。なお、ストッパー16Aを取り外すには、突起部16dと湾曲部16gに手を掛けて筒状壁1dから引き抜けばよい。
このようなポンプ式注出器から容器Cに充填した内容液を吐出するに当たっては、ストッパー16Aの突起部16dをベースキャップ1Aの溝部1fの右側(又は左側)からスライドさせる。これによりストッパー16Aは、図3、図4に示すように、側壁16aがノズル14bに対向する姿勢でベースキャップ1Aに保持される。そして、掌を上に向けて人差し指を側壁16aの内側に差し込み(側方開口16bを通して下方から指を入れ、C字状をなす側壁16aの上部の下面にこの指を押し当てるようにしてもよく、また、C字状をなす側壁16aの下部の下面に指を押し当ててもよい)、また親指をノズルヘッド14の上面に当て付ける。これによって内容液を受け取る掌の位置を安定させることができるので、内容液を確実に受け取ることができる。そして、両方の指でノズルヘッド14と側壁16aとを挟持するようにしてノズルヘッド14を押し下げる。この状態において本実施形態では、湾曲部16gが、ベースキャップ1Aの天面壁1aに当接するようにしているので、側壁16aの持ち上がりが有効に防止される。これによってノズルヘッド14には力が効果的に付与されることになる。
なお、指掛け機能を必要としない場合(例えば両手で操作する場合)は、ストッパー16Aをベースキャップ1Aに取り付けることなく使用してもよい。また、ストッパー16Aをベースキャップ1Aに取り付けた状態であっても、図3に仮想線で示すように、容器Cに対してノズルヘッド14を回転させてノズル14bを後ろ向きに指向させれば、指掛け機能が無いかの如く使用することができる。
次に、本発明に従う他の実施形態のポンプ式注出器について、図5〜図8を参照しつつ説明する。なお、上述した実施形態と同一の機能を有する部位は、同一の符号を付して説明を省略する。
図5、図6において、ベースキャップ1Bは、溝部(係合部)1fに代えて、外壁1bの前方から外側に突出する突出部1jを設けるとともに、この突出部1jを上下方向に貫く孔部(係合部)1kを設けたものである。
また、図6に示すようにストッパー16Bは、突起部(被係合部)16d、及び湾曲部(当接部)16gに代えて、側壁16aから突出する爪部(被係合部)16h、及び側壁16aに凹部16jを設けたものである。
このようなストッパー16Bをベースキャップ1Bに取り付けるに当たっては、図7、図8に示すように、孔部1kに対して爪部16hを下方から挿入することで、側壁16aがノズル14bに対向する姿勢で保持される。そしてこの場合も、掌を上に向けて人差し指を側壁16aの内側に差し込み(側方開口16bを通して下方から指を入れ、側壁16aの下面にこの指を押し当ててもよい)、また親指をノズルヘッド14の上面に当て付ける。そして、両方の指でノズルヘッド14と側壁16aとを挟持するようにしてノズルヘッド14を押し下げれば、掌の上に内容液を吐出させることができる。この状態において本実施形態では、図7に示すように爪部16hの外側の面がベースキャップ1Bの外壁1bに当接するようにしているので(爪部16hの外側の面が当接部として機能する)、側壁16aの持ち上がりを有効に防止することができる。
本発明に従うポンプ式注出器は、上述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に従う範囲で種々の変更が可能である。例えば、ポンプは上述した態様のものに限られず、従来知られた他の態様のポンプを用いることもできる。また、所望する内容液の性状に応じて、上述したメッシュリングの個数や配置、またこれを設けるか否かについても選択することができる。また、ベースキャップの筒状壁を省略するとともに、ストッパーをステムに装着するように構成することも可能である。また、ストッパーの側壁は、円筒状となるものに限られず、筒状壁やステムの横断面形状に対応した形状のものを採用することができる。更に、側壁に対して側方開口を設ける位置や、側方開口の開口幅等も、適宜変更することができる。そして、ベースキャップに設けた溝部とストッパーに設けた突起部とを相互に入れ換えて設けてもよく、また、ベースキャップに設けた孔部とストッパーに設けた爪部とを相互に入れ換えて設けてもよい。
本発明のポンプ式注出器によれば、片手で操作するための指掛け機能を持たせたこれまでの注出器に対して、コストや使用材料を抑制することが可能になる、新規のポンプ式注出器を提供することができる。
1A、1B ベースキャップ
1a 天面壁
1b 外壁
1c 貫通孔
1d 筒状壁
1e 凸部
1f 溝部(係合部)
1g 前方溝
1h 後方溝
1j 突出部
1k 孔部(係合部)
3 ポンプ
4 シリンダー
4a 小径筒体
4b 大径筒体
4c フランジ
5 内容液用ピストン
6 ポペット
7 ステム
8 スプリング
9 ボール弁
10 ジェットリング
11 空気用ピストン
12 逆止弁
13 メッシュリング
14 ノズルヘッド
14a 内側筒状部
14b ノズル
14c 先端開口
14d 外側筒状部
15 リング部材
15a 凸部
16A、16B ストッパー
16a 側壁
16b 側方開口
16c 保持部
16d 突起部(被係合部)
16e 連結壁
16f 張出し壁
16g 湾曲部(当接部)
16h 爪部(被係合部)
16j 凹部
C 容器
P パッキン

Claims (3)

  1. 容器の口部に保持されるベースキャップと、該ベースキャップにより該口部に吊下げ保持され該容器の内容液を汲み上げるポンプと、押し下げ及び復元の繰り返しにより該ポンプを駆動させ該ポンプのステムを通して送給される内容液をノズルの先端開口から吐出させるノズルヘッドと、該ベースキャップとノズルヘッドの相互間に装着されて該ノズルヘッドの押し下げを阻止するストッパーとを備えるポンプ式注出器において、
    前記ストッパーは、筒状をなす側壁と該側壁をその軸線に沿って切り欠く側方開口とを有する形態をなすとともに、前記ステムを取り囲んで前記ベースキャップに連結する筒状壁、又は該ステムに対して着脱自在に保持されるものであり、
    前記ベースキャップは、取り外した前記ストッパーを、前記側壁が前記ノズルに対向する姿勢で保持する係合部を備えるポンプ式注出器。
  2. 前記ストッパーは、前記ノズルヘッドを押し下げるに当たって前記ベースキャップに当接する当接部を備える請求項1に記載のポンプ式注出器。
  3. 前記係合部は、前記ストッパーに設けられる突起部若しくは溝部に対応する溝部若しくは突起部であるか、又は、該ストッパーに設けられる爪部若しくは孔部に対応する孔部若しくは爪部である請求項1又は2に記載のポンプ式注出器。
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