JP2015143661A - 構造物監視装置、構造物監視システム及び構造物監視方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】消費電力を低減できる構造物監視装置、構造物監視システム及び構造物監視方法等を提供すること。【解決手段】構造物監視装置1は、構造物に取り付けられた慣性センサー100の検出結果を受信する受信部10と、前記検出結果が第1基準値以上であるか否かを判定する判定部20と、前記検出結果が第1基準値以上であると判定部20が判定した場合に、前記検出結果に基づいて演算処理を行う演算部30と、を含んで構成されている。【選択図】図2
Description
本発明は、構造物監視装置、構造物監視システム及び構造物監視方法に関する。
建物、橋、トンネル、煙突、風力発電機などの構造物は、その使用環境下において様々に変動する外力を受けることによって振動する。構造物が振動する場合には、構造物の共振周波数が主要な周波数成分となる。また、構造物が劣化すると、構造物の共振周波数が変化するという研究結果がある。
また、特許文献1には、構造物に設置された加速度計で地震を検知する無線地震アラームが開示されている。
構造物が劣化して異常が発生するまでには、大きな地震などが無ければ、通常は数十年程度かかる。このような長期的な計測を、例えば、外部からの電力の供給を受けずに行うためには、装置が多くの電力を消費しないことが求められる。
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、本発明のいくつかの態様によれば、消費電力を低減できる構造物監視装置、構造物監視システム及び構造物監視方法等を提供することができる。
本発明は前述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
本適用例に係る構造物監視装置は、構造物に取り付けられた慣性センサーの検出結果を受信する受信部と、前記検出結果が第1基準値以上であるか否かを判定する判定部と、前記検出結果が前記第1基準値以上であると前記判定部が判定した場合に、前記検出結果に基づいて演算処理を行う演算部と、を含む、構造物監視装置である。
本適用例に係る構造物監視装置は、構造物に取り付けられた慣性センサーの検出結果を受信する受信部と、前記検出結果が第1基準値以上であるか否かを判定する判定部と、前記検出結果が前記第1基準値以上であると前記判定部が判定した場合に、前記検出結果に基づいて演算処理を行う演算部と、を含む、構造物監視装置である。
構造物に大きな振動(例えば、地震など)が加わった場合には、構造物の劣化度合いなどに変化が生じている可能性がある。本適用例によれば、慣性センサーの検出結果が第1基準値以上である場合に演算処理を行うので、構造物に大きな振動(例えば、地震など)が加わった場合に演算処理を行うことができる。これによって、構造物の劣化度合いなどを解析することに貢献し得るデータについては演算処理を行いつつ、常に演算処理を行う場合に比べて演算処理の量を減らすことができるので、消費電力を低減できる構造物監視装置を実現できる。
[適用例2]
上述の構造物監視装置において、前記慣性センサーは、複数の検出軸を有し、前記演算部は、前記検出軸ごとの前記検出結果の二乗和平方根に基づいて前記演算処理を行っても
よい。
上述の構造物監視装置において、前記慣性センサーは、複数の検出軸を有し、前記演算部は、前記検出軸ごとの前記検出結果の二乗和平方根に基づいて前記演算処理を行っても
よい。
本適用例によれば、それぞれ検出軸の検出結果で演算処理を行う場合に比べて演算処理の量を減らすことができるので、消費電力を低減できる構造物監視装置を実現できる。
[適用例3]
上述の構造物監視装置において、前記演算処理は、高速フーリエ変換であってもよい。
上述の構造物監視装置において、前記演算処理は、高速フーリエ変換であってもよい。
これによって、慣性センサーが取り付けられた構造物の振動の周波数に関する情報(例えば、構造物の共振周波数など)を得ることができる。
[適用例4]
上述の構造物監視装置において、前記演算処理の演算結果を通信出力する通信部を含んでもよい。
上述の構造物監視装置において、前記演算処理の演算結果を通信出力する通信部を含んでもよい。
これによって、構造物監視装置から離れた場所でも、演算結果を得ることができる。
[適用例5]
上述の構造物監視装置において、前記通信部は、前記演算処理の演算結果の最大値が第2基準値以上である場合に、前記通信出力を行ってもよい。
上述の構造物監視装置において、前記通信部は、前記演算処理の演算結果の最大値が第2基準値以上である場合に、前記通信出力を行ってもよい。
演算処理の演算結果の最大値が大きい場合には、構造物の劣化度合いなどに変化が生じている可能性がある。したがって、演算処理の演算結果の最大値が第2基準値以上である場合に通信処理を行うことによって、構造物の劣化度合いなどを解析することに貢献し得るデータについては通信出力を行いつつ、全ての演算結果について通信出力を行う場合に比べて通信出力の回数を減らすことができる。したがって、消費電力を低減できる構造物監視装置を実現できる。
[適用例6]
上述の構造物監視装置において、前記通信部は、前記演算処理の前回の演算結果と今回の演算結果との差分が第3基準値以上である場合に、前記通信出力を行ってもよい。
上述の構造物監視装置において、前記通信部は、前記演算処理の前回の演算結果と今回の演算結果との差分が第3基準値以上である場合に、前記通信出力を行ってもよい。
前回の演算結果と今回の演算結果との差分が大きい場合には、構造物の劣化度合いなどに変化が生じている可能性がある。したがって、前回の演算結果と今回の演算結果との差分が第3基準値以上である場合に通信出力を行うことによって、構造物の劣化度合いなどを解析することに貢献し得るデータについては通信出力を行いつつ、全ての演算結果について通信出力を行う場合に比べて通信出力の回数を減らすことができる。したがって、消費電力を低減できる構造物監視装置を実現できる。
[適用例7]
上述の構造物監視装置において、前記通信部は、前記演算処理の演算結果が最大値となる周波数が所与の通知条件と一致した場合に、前記通信出力を行ってもよい。
上述の構造物監視装置において、前記通信部は、前記演算処理の演算結果が最大値となる周波数が所与の通知条件と一致した場合に、前記通信出力を行ってもよい。
これによって、全ての演算結果について通信出力を行う場合に比べて通信出力の回数を減らすことができるので、消費電力を低減できる構造物監視装置を実現できる。
[適用例8]
上述の構造物監視装置において、前記演算部は、前記演算処理によって周波数−強度分布を取得し、前記周波数−強度分布を含む演算結果を通信出力する通信部を含んでもよい。
上述の構造物監視装置において、前記演算部は、前記演算処理によって周波数−強度分布を取得し、前記周波数−強度分布を含む演算結果を通信出力する通信部を含んでもよい。
これによって、慣性センサーが取り付けられた構造物の振動の周波数に関する情報(例えば、構造物の共振周波数など)を得ることができる。
[適用例9]
上述の構造物監視装置において、前記通信部は、前記周波数−強度分布のうち、周波数が0Hzである場合に対応する周波数−強度データを除いて前記通信出力を行ってもよい。
上述の構造物監視装置において、前記通信部は、前記周波数−強度分布のうち、周波数が0Hzである場合に対応する周波数−強度データを除いて前記通信出力を行ってもよい。
演算処理が高速フーリエ変換である場合には、周波数が0Hzである場合に対応する強度は、他の周波数に対応する強度に比べて高くなるのが通常であるにもかかわらず、構造物の劣化度合いなどを解析することには貢献しない。したがって、周波数が0Hzである場合に対応する周波数−強度データを除いて通信出力を行うことによって、構造物の劣化度合いなどを解析することに貢献し得るデータについては通信出力を行いつつ、全ての演算結果について通信出力を行う場合に比べて通信出力のデータ量を減らすことができるので、通信時間を短くできる。したがって、消費電力を低減できる構造物監視装置を実現できる。
[適用例10]
上述の構造物監視装置において、前記通信部は、前記周波数−強度分布のうち、強度が上位となる周波数−強度データについて前記通信出力を行ってもよい。
上述の構造物監視装置において、前記通信部は、前記周波数−強度分布のうち、強度が上位となる周波数−強度データについて前記通信出力を行ってもよい。
これによって、構造物の劣化度合いなどを解析することに貢献し得るデータについては通信出力を行いつつ、全ての演算結果について通信出力を行う場合に比べて通信出力のデータ量を減らすことができるので、通信時間を短くできる。したがって、消費電力を低減できる構造物監視装置を実現できる。
[適用例11]
上述の構造物監視装置において、前記通信部は、前記周波数−強度分布のうち、ピーク値における強度が上位となる周波数−強度データについて前記通信出力を行ってもよい。
上述の構造物監視装置において、前記通信部は、前記周波数−強度分布のうち、ピーク値における強度が上位となる周波数−強度データについて前記通信出力を行ってもよい。
これによって、構造物の劣化度合いなどを解析することに貢献し得るデータについては通信出力を行いつつ全ての演算結果について通信出力を行う場合に比べて通信出力のデータ量を減らすことができるので、通信時間を短くできる。したがって、消費電力を低減できる構造物監視装置を実現できる。
[適用例12]
本適用例に係る構造物監視システムは、上述のいずれかの構造物監視装置と、前記構造物監視装置に電力を供給する自給電源装置を含む構造物監視システムである。
本適用例に係る構造物監視システムは、上述のいずれかの構造物監視装置と、前記構造物監視装置に電力を供給する自給電源装置を含む構造物監視システムである。
これによって、構造物監視装置及び自給電源装置が外部からの電力の供給を受けずに動作できるので、配線レス化が容易な構造物監視システムを実現できる。
[適用例13]
本適用例に係る構造物監視方法は、構造物に取り付けられた慣性センサーの検出結果を受信し、前記検出結果が第1基準値以上であるか否かを判定し、前記検出結果が前記第1基準値以上であると判定した場合に、前記検出結果に基づいて演算処理を行う、構造物監視方法である。
本適用例に係る構造物監視方法は、構造物に取り付けられた慣性センサーの検出結果を受信し、前記検出結果が第1基準値以上であるか否かを判定し、前記検出結果が前記第1基準値以上であると判定した場合に、前記検出結果に基づいて演算処理を行う、構造物監視方法である。
構造物に大きな振動(例えば、地震など)が加わった場合には、構造物の劣化度合いな
どに変化が生じている可能性がある。本適用例によれば、慣性センサーの検出結果が第1基準値以上である場合に演算処理を行うので、構造物に大きな振動(例えば、地震など)が加わった場合に演算処理を行うことができる。これによって、構造物の劣化度合いなどを解析することに貢献し得るデータについては演算処理を行いつつ、常に演算処理を行う場合に比べて演算処理の量を減らすことができる。したがって、消費電力を低減できる構造物監視方法を実現できる。
どに変化が生じている可能性がある。本適用例によれば、慣性センサーの検出結果が第1基準値以上である場合に演算処理を行うので、構造物に大きな振動(例えば、地震など)が加わった場合に演算処理を行うことができる。これによって、構造物の劣化度合いなどを解析することに貢献し得るデータについては演算処理を行いつつ、常に演算処理を行う場合に比べて演算処理の量を減らすことができる。したがって、消費電力を低減できる構造物監視方法を実現できる。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて詳細に説明する。用いる図面は説明の便宜上のものである。なお、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
図1は、本実施形態に係る構造物監視システム1000の概略を示すブロック図である。図2は、本実施形態に係る構造物監視装置1の構成を示す機能ブロック図である。
本実施形態に係る構造物監視システム1000は、構造物監視装置1と、慣性センサー100と、自給電源装置200と、を含んで構成されている。
慣性センサー100は、慣性を利用して物理量又は物理現象など(加速度、傾斜角、衝撃、振動、回転など)を検出するセンサーである。慣性センサー100としては、例えば、加速度センサーや角速度センサーなどを採用することができる。以下では、慣性センサー100が3軸の(3方向に対応する3つの検出軸を有する)加速度センサーである場合を例に取り説明する。慣性センサー100は、検出結果(3方向に対応する成分を有する加速度情報)を構造物監視装置1に出力する。
慣性センサー100は、構造物に取り付けられている。構造物は、例えば、建物、橋、トンネル、煙突、風力発電機など、種々の公知の構造物である。
図2に示される例では、構造物監視装置1は、受信部10と、判定部20と、演算部30と、を含んで構成されている。また、図2に示される例では、構造物監視装置1は、通信部40と、自給電源装置200から電力の供給を受け付け、受け付けた電力に基づいて受信部10、判定部20、演算部30及び通信部40に電力を供給する電源部50とをさらに含んで構成されている。
なお、上述の構造物監視装置1の各構成要素の少なくとも一部は、MPU(Micro-Processing Unit)で実行されるプログラムによって実現されていてもよい。
受信部10は、慣性センサー100の検出結果を受信する。上述のように、本実施形態
においては、慣性センサー100は3軸の加速度センサーであるので、受信部10は、慣性センサー100の検出結果として、3方向に対応する成分を有する加速度情報を受信する。
においては、慣性センサー100は3軸の加速度センサーであるので、受信部10は、慣性センサー100の検出結果として、3方向に対応する成分を有する加速度情報を受信する。
判定部20は、慣性センサー100の検出結果が第1基準値以上であるか否かを判定する。例えば、判定部20は、慣性センサー100が出力する3方向に対応する成分の絶対値のいずれかが第1基準値以上であるか否か判定してもよい。また例えば、判定部20は、慣性センサー100が出力する3方向に対応する成分の二乗和平方根が第1基準値以上であるか否かを判定してもよい。
演算部30は、慣性センサー100の検出結果が第1基準値以上であると判定部20が判定した場合に、慣性センサー100の検出結果に基づいて演算処理を行う。演算部30は、記憶部(不図示)を内蔵し、慣性センサー100の検出結果を記憶部に格納した後に演算処理を行ってもよい。また、演算部30は、演算処理の演算結果を記憶部に格納してもよい。
上述のように、慣性センサー100は、複数(本実施形態においては3つ)の検出軸を有しているので、演算部30は、慣性センサー100の検出軸ごとの検出結果の二乗和平方根に基づいて演算処理を行ってもよい。二乗和平方根の値は、各検出軸の検出結果をそれぞれ二乗したものの和を取り、さらに平方根をとった値である。例えば、慣性センサーの3つの検出軸の検出結果をそれぞれx、y、zとした場合には、二乗和平方根の値Vは、以下の式(1)で表される。
これによって、慣性センサー100それぞれ検出軸の検出結果で演算処理を行う場合に比べて演算処理の量を減らすことができるので、消費電力を低減できる構造物監視装置1を実現できる。
演算処理としては、例えば、フーリエ変換、高速フーリエ変換、ウェーブレット変換などを採用することができる。本実施形態においては、演算処理は高速フーリエ変換である。これによって、慣性センサー100が取り付けられた構造物の振動の周波数に関する情報(例えば、構造物の共振周波数など)を得ることができる。
また、演算部30は、演算処理によって周波数−強度分布を取得してもよい。これによって、慣性センサー100が取り付けられた構造物の振動の周波数に関する情報(例えば、構造物の共振周波数など)を得ることができる。上述のように、本実施形態においては、慣性センサー100は加速度センサーであるので、高速フーリエ変換などの演算処理によって周波数−強度分布を取得できる。周波数−強度分布は、ヒストグラムで表されるデータであってもよい。なお、以下に説明する実施形態においては、演算処理によって周波数−強度分布を取得する例について説明するが、周波数−強度分布に限らず、例えば、時間に対する加速度強度の分布を演算してもよい。
図3及び図4は、演算部30による演算処理の演算結果の例(周波数−強度分布)を示すグラフである。図3及び図4の横軸は周波数[Hz]、縦軸は規格化された強度を表す。図3及び図4に示されるデータは同一であり、縦軸の目盛りのみが相違する。
図3に示される例では、周波数が0[Hz]である場合の強度が、他の周波数の強度よりも高く現れている。図4に示される例では、複数のピーク(周波数を大きくしていった場合に強度が増加から減少へと変化する点;極大値をとる点)が現れている。以下では、図4において、強度が高い方から順にピークA、ピークBと呼ぶ。
図4に示される例では、ピークAにおける周波数が、慣性センサー100が取り付けられた構造物の共振周波数と考えられる。したがって、ピークAにおける周波数の経年変化に基づいて、構造物の劣化度合いなどを解析することができる。
図5は、本実施形態に係る構造物監視装置1における構造物監視方法を示すフローチャートである。
本実施形態に係る構造物監視方法は、構造物に取り付けられた慣性センサー100の検出結果を受信し、慣性センサー100の検出結果が第1基準値以上であるか否かを判定し、慣性センサー100検出結果が第1基準値以上であると判定した場合に、慣性センサー100の検出結果に基づいて演算処理を行う。
まず、構造物に取り付けられた慣性センサー100の検出結果を受信する(ステップS100)。本実施形態においては、受信部10が慣性センサー100の検出結果を受信する。
ステップS100の後に、慣性センサー100の検出結果が第1基準値以上であるか否かを判定する(ステップS102)。本実施形態においては、判定部20がステップS102の判定を行う。
慣性センサー100の検出結果が第1基準値以上であると判定された場合(ステップS102でYESの場合)には、慣性センサー100の検出結果に基づいて演算処理を行う(ステップS104)。本実施形態においては、演算部30がステップS104の演算処理を行う。
構造物に大きな振動(例えば、地震など)が加わった場合には、構造物の劣化度合いなどに変化が生じている可能性がある。本実施形態によれば、慣性センサー100の検出結果が第1基準値以上である場合に演算処理を行うので、構造物に大きな振動(例えば、地震など)が加わった場合に演算処理を行うことができる。これによって、構造物の劣化度合いなどを解析することに貢献し得るデータについては演算処理を行いつつ、常に演算処理を行う場合に比べて演算処理の量を減らすことができる。したがって、消費電力を低減できる構造物監視装置1及び構造物監視方法を実現できる。
図2に戻り、本実施形態に係る構造物監視装置1は、通信部40を含んでいてもよい。通信部40は、演算部30による演算処理の演算結果を通信出力する通信処理を行う。図1及び図2に示される例では、通信部40は、通信処理において、通信ネットワーク1010を介してサーバー1020に演算処理の演算結果を通信出力する。通信部40は、無線通信インターフェースであってもよいし、有線通信インターフェースであってもよい。本実施形態においては、構造物監視装置1の配線レス化の観点から、通信部40として無線通信インターフェースを採用している。
通信ネットワーク1010は、インターネット、公衆電話網など、種々の公知の通信ネットワークであってもよい。サーバー1020は、通信ネットワーク1010を介して通信部40から演算結果を受信し、種々の解析(構造物の劣化度合いの解析など)を行ってもよい。
本実施形態に係る構造物監視装置1は、通信部40を有することによって、構造物監視装置1から離れた場所でも、演算結果を得ることができる。
通信部40は、特定の条件(第1条件)を満たした場合に通信処理を行ってもよい。この場合、例えば、特定の条件(第1条件)を満たしているか否かを演算部30が判定し、演算部30が通信部40を制御して通信処理を行わせてもよい。以下では、通信部40が通信処理を行う特定の条件(第1条件)の例について説明する。
通信部40は、演算部30の演算処理の演算結果(例えば、周波数−強度分布における強度)の最大値が第2基準値以上である場合に、通信処理を行ってもよい。また、図3に示されるように、演算部30の演算処理が高速フーリエ変換である場合には、周波数が0[Hz]である場合の強度が、他の周波数の強度よりも高く現れるので、通信部40は、0[Hz]以外の周波数における強度の最大値が第2基準値以上である場合に、通信処理を行ってもよい。
演算処理の演算結果(例えば、周波数−強度分布における強度)の最大値が大きい場合には、構造物の劣化度合いなどに変化が生じている可能性がある。したがって、演算処理の演算結果の最大値が第2基準値以上である場合に通信処理を行うことによって、構造物の劣化度合いなどを解析することに貢献し得るデータについては通信処理を行いつつ、全ての演算結果について通信処理を行う場合に比べて通信処理の回数を減らすことができる。したがって、消費電力を低減できる構造物監視装置1を実現できる。
通信部40は、演算部30の演算処理の前回の演算結果と今回の演算結果との差分が第3基準値以上である場合に、通信処理を行ってもよい。前回の演算結果と今回の演算結果との差分は、例えば、周波数−強度分布における強度が最大となるピークの周波数、強度、ピーク面積のいずれかにおける差分であってもよい。
前回の演算結果と今回の演算結果との差分が大きい場合には、構造物の劣化度合いなどに変化が生じている可能性がある。したがって、前回の演算結果と今回の演算結果との差分が第3基準値以上である場合に通信処理を行うことによって、構造物の劣化度合いなどを解析することに貢献し得るデータについては通信処理を行いつつ、全ての演算結果について通信処理を行う場合に比べて通信処理の回数を減らすことができる。したがって、消費電力を低減できる構造物監視装置1を実現できる。
通信部40は、演算部30の演算処理の演算結果(例えば、周波数−強度分布における強度)が最大値となる周波数が所与の通知条件と一致した場合に、通信処理を行ってもよい。また、図3に示されるように、演算部30の演算処理が高速フーリエ変換である場合には、周波数が0[Hz]である場合の強度が、他の周波数の強度よりも高く現れるので、通信部40は、0[Hz]以外の周波数において、強度が最大値となる周波数が所与の通知条件と一致した場合に、通信処理を行ってもよい。所与の通知条件は、例えば、強度が最大値となる周波数が所与の周波数範囲内に現れた場合であってもよい。
本実施形態によれば、全ての演算結果について通信処理を行う場合に比べて通信処理の回数を減らすことができるので、消費電力を低減できる構造物監視装置1を実現できる。
通信部40は、特定の条件(第2条件)を満たしたデータについて、通信処理を行ってもよい。この場合、例えば、特定の条件(第2条件)を満たしているデータを演算部30が選択し、演算部30が通信部40を制御して通信処理を行わせてもよい。以下では、演算部30がデータを選択するための特定の条件(第2条件)の例について説明する。
通信部40は、演算部30の演算結果(例えば、周波数−強度分布)のうち、周波数が0[Hz]である場合に対応する周波数−強度データを除いて通信処理を行ってもよい。
図3に示されるように、演算部30の演算処理が高速フーリエ変換である場合には、周波数が0[Hz]である場合に対応する強度は、他の周波数に対応する強度に比べて高くなるのが通常であるにもかかわらず、構造物の劣化度合いなどを解析することには貢献しない。したがって、周波数が0[Hz]である場合に対応する周波数−強度データを除いて通信処理を行うことによって、構造物の劣化度合いなどを解析することに貢献し得るデータについては通信処理を行いつつ、全ての演算結果について通信処理を行う場合に比べて通信処理のデータ量を減らすことができるので、通信時間を短くできる。したがって、消費電力を低減できる構造物監視装置1を実現できる。
通信部40は、演算部30の演算結果(例えば、周波数−強度分布)のうち、強度が上位となる周波数−強度データについて通信処理を行ってもよい。また、図3に示されるように、演算部30の演算処理が高速フーリエ変換である場合には、周波数が0[Hz]である場合の強度が、他の周波数の強度よりも高く現れるので、通信部40は、0[Hz]以外の周波数における強度が上位となる周波数−強度データについて通信処理を行ってもよい。例えば、通信部40が3点のデータについて通信処理を行う場合には、図4に示されるヒストグラムにおけるピークAとピークAに隣接する2点の周波数−強度データについて通信処理を行う。
本実施形態によれば、構造物の劣化度合いなどを解析することに貢献し得るデータについては通信処理を行いつつ、全ての演算結果について通信処理を行う場合に比べて通信処理の量を減らすことができるので、通信時間を短くできる。したがって、消費電力を低減できる構造物監視装置1を実現できる。
通信部40は、演算部30の演算結果(例えば、周波数−強度分布)のうち、ピーク値(極大値)における強度が上位となる周波数−強度データについて通信処理を行ってもよい。また、図3に示されるように、演算部30の演算処理が高速フーリエ変換である場合には、周波数が0[Hz]である場合の強度が、他の周波数の強度よりも高く現れるので、通信部40は、0[Hz]以外の周波数でのピーク値における強度が上位となる周波数−強度データについて通信処理を行ってもよい。例えば、通信部40が2点のデータについて通信処理を行う場合には、図4に示されるヒストグラムにおけるピークAとピークBの周波数−強度データについて通信処理を行う。
本実施形態によれば、構造物の劣化度合いなどを解析することに貢献し得るデータについては通信処理を行いつつ全ての演算結果について通信処理を行う場合に比べて通信処理の量を減らすことができるので、通信時間を短くできる。したがって、消費電力を低減できる構造物監視装置1を実現できる。
図1に戻り、本実施形態に係る構造物監視システム1000は、構造物監視装置1に電力を供給する自給電源装置200を含んでいてもよい。自給電源装置200は、外部からの電力の供給を受けなくても構造物監視装置1に電力を供給できる装置である。自給電源装置200は、例えば、太陽光発電などの発電装置や、蓄電池や乾電池などの蓄電装置を含んで構成されてもよい。
本実施形態によれば、外部からの電力の供給を受けずに構造物監視装置1及び自給電源装置200が動作できるので、配線レス化が容易な構造物監視システム1000を実現できる。
構造物監視装置1は、さらに、慣性センサー100に電力を供給してもよい。構造物監視装置1は、慣性センサー100による検出が継続できなくなった場合などに、慣性センサー100への電力供給を停止してもよい。これによって、電力の消費を抑制できる。
上述した実施形態および変形例は一例であって、これらに限定されるわけではない。例えば、各実施形態および各変形例を適宜組み合わせることも可能である。
本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
1…構造物監視装置、10…受信部、20…判定部、30…演算部、40…通信部、50…電源部、100…慣性センサー、200…自給電源装置、1000…構造物監視システム、1010…通信ネットワーク、1020…サーバー
Claims (13)
- 構造物に取り付けられた慣性センサーの検出結果を受信する受信部と、
前記検出結果が第1基準値以上であるか否かを判定する判定部と、
前記検出結果が前記第1基準値以上であると前記判定部が判定した場合に、前記検出結果に基づいて演算処理を行う演算部と、
を含む、構造物監視装置。 - 請求項1に記載の構造物監視装置において、
前記慣性センサーは、複数の検出軸を有し、
前記演算部は、前記検出軸ごとの前記検出結果の二乗和平方根に基づいて前記演算処理を行う、構造物監視装置。 - 請求項1又は2に記載の構造物監視装置において、
前記演算処理は、高速フーリエ変換である、構造物監視装置。 - 請求項1ないし3のいずれか1項に記載の構造物監視装置において、
前記演算処理の演算結果を通信出力する通信部を含む、構造物監視装置。 - 請求項4に記載の構造物監視装置において、
前記通信部は、前記演算処理の演算結果の最大値が第2基準値以上である場合に、前記通信出力を行う、構造物監視装置。 - 請求項4に記載の構造物監視装置において、
前記通信部は、前記演算処理の前回の演算結果と今回の演算結果との差分が第3基準値以上である場合に、前記通信出力を行う、構造物監視装置。 - 請求項4に記載の構造物監視装置において、
前記通信部は、前記演算処理の演算結果が最大値となる周波数が所与の通知条件と一致した場合に、前記通信出力を行う、構造物監視装置。 - 請求項1ないし3のいずれか1項に記載の構造物監視装置において、
前記演算部は、前記演算処理によって周波数−強度分布を取得し、前記周波数−強度分布を含む演算結果を通信出力する通信部を含む、構造物監視装置。 - 請求項8に記載の構造物監視装置において、
前記通信部は、前記周波数−強度分布のうち、周波数が0Hzである場合に対応する周波数−強度データを除いて前記通信出力を行う、構造物監視装置。 - 請求項8又は9に記載の構造物監視装置において、
前記通信部は、前記周波数−強度分布のうち、強度が上位となる周波数−強度データについて前記通信出力を行う、構造物監視装置。 - 請求項8又は9に記載の構造物監視装置において、
前記通信部は、前記周波数−強度分布のうち、ピーク値における強度が上位となる周波数−強度データについて前記通信出力を行う、構造物監視装置。 - 請求項1ないし11に記載の構造物監視装置と、
前記構造物監視装置に電力を供給する自給電源装置と、
を含む、構造物監視システム。 - 構造物に取り付けられた慣性センサーの検出結果を受信し、
前記検出結果が第1基準値以上であるか否かを判定し、
前記検出結果が前記第1基準値以上であると判定した場合に、前記検出結果に基づいて演算処理を行う、構造物監視方法。
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