JP2015143011A - インクジェット記録装置および画像処理装置 - Google Patents

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裕充 山口
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義朋 丸本
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崇幸 牛山
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Abstract

【課題】つなぎスジが現れる範囲の全域において濃度を一様にし、つなぎスジの無い画像を安定して出力することが可能なインクジェット記録装置およびインクジェット記録方法を提供する。
【解決手段】2つの記録走査の境界部とその近傍に対応する画像データに対し、記録するドット数を調整する。この際、記録するドット数を画像データに基づいたデフォルト値に対し追加または削減する割合を、境界部から離れる方向に向けて段階的に変化させる。これにより、つなぎスジが現れる範囲内の夫々の位置に応じた適切なドット数の調整が行われ、つなぎスジを目立たなくすることが出来る。
【選択図】図8

Description

本発明は、インクジェット記録装置および画像処理装置に関する。
シリアル型のインクジェット記録装置では、画像データに従ってインクを吐出させながら記録ヘッドを移動する記録走査と、当該記録走査とは交差する方向に記録媒体を搬送する搬送動作とを交互に繰り返す。この際、記録媒体では、連続する2回の記録走査で記録される領域の境界部に、つなぎスジが生じることがある。
例えば特許文献1には、連続する2回の記録走査の記録領域を搬送方向にある程度オーバーラップさせ、オーバーラップした領域に記録するドットの数を、マスクパターンを用いて調整する方法が開示されている。この際、記録ヘッドの端部の記録率を徐々に低減するようなグラデーションマスクパターンを用いることにより、オーバーラップ領域単位の濃度ムラも抑制することが出来る。
また、特許文献2には、オーバーラップ領域は設けないが、境界部近傍に記録されるドット数をカウントし、カウントされたドット数に応じて境界部の間引きの割合を調整する方法が開示されている。つなぎスジの目立ち具合は、階調数すなわち記録されるドットの数に依存するが、特許文献2を採用すれば、階調数に応じて境界部のドット数を適度に調整出来るので、濃度によらずつなぎスジを目立ち難くすることが可能となる。一方、特許文献3には、特に白スジに着眼し、つなぎ部領域にドットを追加する方法が開示されている。
特開平08−25693号公報 特開2002−36524号公報 特開2008−922号公報
しかしながら、特許文献1を採用した場合、オーバーラップ領域と他の領域とで、画像を記録するために要する記録走査の回数が異なることになる。具体的には、1パス記録の場合、オーバーラップ領域は2回の記録走査に亘ってインクが付与されるが他の領域では1回の記録走査でインクが付与される。その結果、例えば顔料インクを用いて光沢紙に記録する場合などでは、オーバーラップ領域と他の領域で画像表面の凹凸の程度すなわち平滑度に差が生じ、これが光沢度のムラとして確認されてしまうことがあった。また、2色以上のインクを用いて混色記録を行う場合には、オーバーラップ領域と他の領域で色相や彩度の違いが生じ、これが色ムラとして確認されてしまう場合もあった。
更に、本発明者らの鋭意検討によれば、特許文献2を採用して、オーバーラップ領域を設けずに階調に応じて境界領域の間引き率を調整した場合であっても、つなぎスジが充分に低減されなかったり、かえって目立ってしまったりすることが確認された。以下、具体的に説明する。
オーバーラップ領域を設けずに記録走査を行った場合でも、つなぎスジはある程度太さを持って現れ、その範囲(つなぎスジの太さ)は、インクや記録媒体の種類など様々な条件によって変化する。そして、このようなつなぎスジが現れる範囲において、つなぎスジの強さすなわち濃度は一様ではない。このような状況において、つなぎスジが現れる範囲内で一様な割合でドットの追加や削減を行うと、この追加や削減が行過ぎてしまったり不十分であったりする箇所が生じ、このような箇所でつなぎスジが残ってしまうのである。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものである。よって、その目的とするところは、つなぎスジが現れる範囲の全域において濃度を一様にし、つなぎスジの無い画像を安定して出力することが可能なインクジェット記録装置およびインクジェット記録方法を提供することである。
そのために本発明は、画像データに従ってインクを吐出することにより記録媒体にドットを記録する吐出口が配列されてなる吐出口列を前記記録媒体に対し移動する記録走査と、該記録走査とは交差する方向に前記記録媒体を搬送する搬送動作とを繰り返すことにより、前記記録媒体に画像を記録するインクジェット記録装置であって、前記記録媒体において、前記吐出口列の一方の端部に位置する吐出口がドットを記録する位置と、他方の端部に位置する吐出口がドットを記録する位置とが、2回の前記記録走査によって境界部を介して隣接するように、前記記録走査と前記搬送動作を制御する搬送制御手段と、前記境界部の近傍に対応する画像データに対し、記録するドット数を調整するための補正処理を施す補正手段と、を備え、前記補正手段は、前記記録するドット数を前記画像データに基づいたデフォルト値に対し追加または削減する割合を、前記境界部から離れる方向に向けて少なくとも2段階で変化させるように、前記補正処理を施すことを特徴とする。
本発明によれば、つなぎスジが現れる範囲内の夫々の位置に応じた適切なドット数の調整が行われ、つなぎスジを目立たなくすることが出来る。
本発明に使用可能なインクジェット記録装置の構成を説明する側断面図である。 記録ヘッドを吐出口面側から見た図である。 インクジェット記録装置2における制御系の概略構成を示すブロック図である。 本発明の画像処理を説明する図である。 ROMに記憶されているドット配置パターンの例を示す図である。 ドット配置パターンを設定するためのパターン選択テーブルを示す図である。 (a)および(b)は、つなぎスジ対策用のパターン選択テーブルを示す図である。 テーブル設定マトリクスαを示す図である。 評価値から濃度増減パラメータPを設定するためのテーブルを示す図である。 (a)〜(c)は、記録時のパターンテーブルを求める方法を示す図である。 (a)および(b)は、つなぎスジ補正を行わなかった場合の、ドット配列とつなぎスジの発生状態を示す図である。 (a)および(b)は、つなぎスジ補正を行った場合の、ドット配列とつなぎスジの発生状態を示す図である。 黒スジが問題となる場合に使用されるドット配置パターンの例を示す図である。 (a)および(b)は、白スジが問題となる場合のドット配置パターン例を示す図である。 (a)および(b)は、実施例2のパターン選択テーブルを示す図である。 パターンテーブルCを求める方法を示した図である。 (a)および(b)は、実施例3のパターン選択テーブルを示す図である。 実施例3で使用するテーブル設定マトリクスβを示す図である。 (a)および(b)は、実施例3のパターン選択テーブルを示す図である。 実施例3のパターン選択テーブルを示す図である。 テーブル設定マトリクスの別例を示す図である。 (a)および(b)は、パターン選択テーブルの別例を示す図である。 テーブル設定マトリクスの別例を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
<記録装置の説明>
図1は、本発明に使用可能なインクジェット記録装置2(以下、単に記録装置ともいう)の記録部の構成を説明するための側断面図である。記録ヘッド5と光学センサ32を搭載したキャリッジ1は、ベルト34を介して伝達されるキャリッジモータの駆動力によって、図のX方向に往復移動可能になっている。キャリッジ1がX方向に記録媒体に対し相対的に移動する最中、記録ヘッド5が記録データに従ってZ方向にインクを吐出することにより、プラテン4上に配置された記録媒体に1走査分の画像が記録される。1回分の記録走査が終了すると、記録媒体は1走査分の記録幅に対応した距離だけ図のX方向とは交差するY方向に搬送される。このような記録走査(複数回走査)と搬送動作を交互に繰り返すことにより、記録媒体に徐々に画像が形成される。
光学センサ32は、キャリッジ1とともに移動しながら検出動作を行うことにより、プラテン4の上に記録媒体が存在するか否かを判断する。キャリッジ1の走査領域であってプラテン4から外れた位置には、記録ヘッド5のメンテナンス処理を行うための回復手段30が配備されている。
<記録ヘッドの説明>
図2は、記録ヘッド5を吐出口面側から見た図である。記録ヘッド5には6つの吐出口列101〜106がX方向に並列配置されている。吐出口列101〜106のそれぞれには、インクを滴として吐出するための吐出口が複数(ここでは32個)Y方向(配列方向)に1200dpiのピッチで所定方向に配列している。吐出口列101〜106は、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ライトシアン(Lc)およびライトマゼンタ(Lm)のインクをそれぞれ吐出する。
<制御部の説明>
図3は、インクジェット記録装置2における制御系の概略構成(記録制御装置)を示すブロック図である。主制御部300は、演算、選択、判別、制御などの処理動作を実行するCPU301、CPU301によって実行すべき制御プログラム等を格納するROM302、記録データのバッファ等として用いられるRAM303、および入出力ポート304等を備えている。後述するような本発明に特徴的な様々なテーブルも、ROM302に格納されている。入出力ポート304には、記録媒体を搬送制御するためのLFモータ309、キャリッジ1を往復移動させ記録走査制御するためのCRモータ310、および記録ヘッド5のそれぞれを駆動するための駆動回路305,306,307が接続されている。さらに、インターフェース回路311を介してホストコンピュータ312にも接続されている。以下に説明する本発明の特徴的な制御は、ホストコンピュータ312にインストールされたプリンタドライバが実行したり、記録装置2のCPU301がROM302に格納されているプログラムや各種パラメータに従って実行したりするものである。
<記録データ生成処理の説明>
図4は、ホストコンピュータ312および記録装置2の制御部300が実行する画像処理を説明する図である。オリジナルの画像データ601は600dpiのRGBデータであり、プリンタドライバはまずこの画像データ601を取得し、記録装置2が用いるインク色CMYKLcLmに対応した600dpiの濃度データ602に変換する。その後、多値誤差拡散法やディザ法などを用い、CMYKLcLm夫々の濃度データ602を、0〜2の3段階のレベルを有する量子化データ603に変換する。なお、ここでは一例として3値に量子化する例を示したが、量子化(N値)はこれに限るものではない。ホストコンピュータ312は、この状態の各色の量子化データを濃度情報として記録装置2に転送する。
3値の画像データを受け取ったCPU301は、予めROM302に格納されているドット配置パターンを参照することにより、600dpiの量子化データ603を、そのレベル値(階調数)に応じて1200dpi2値のドット記録用データ604に変換する。更に、後述するような本発明の特徴的な処理を施した後、RAM303内に用意されているプリントバッファに記録データを蓄積していく。この記録データは、1200dpiで配列する2×2の各画素に対し記録(1)または非記録(0)を定める2値データである。
1走査分以上の記録データがRAM303に蓄積されると、CPU301はROM302に格納されたプログラムに従って、ドット記録用データ604に基づいた記録動作を実行する。具体的には、2値のドット記録用データ604を1走査分ずつ読み出しながら記録ヘッド5に吐出動作を行わせる。この際、主走査方向(X方向)の記録解像度は1200dpiとしても良いが、600dpiとすることも出来る。600dpiの場合、記録結果605を参照するに、主走査方向に並ぶ記録データ1および2に対応するドットは、画素位置Aに重複して記録される。また、記録データ3および4に対応するドットは、画素位置Bに重複して記録される。CPU301は、入出力ポート304を介して各種モータを随時駆動制御しながら、これら記録データ604に従って記録ヘッド5から吐出動作を行うことにより、記録媒体に1ページ分の画像を記録する。以下、以上説明した記録システムを用いて、本発明に採用可能ないくつかの実施例を説明する。
[実施例1]
図5は、ROM302に記憶されているドット配置パターンの例を示す図である。CPU301は、レベル0〜2のいずれかを示す600dpiの量子化データに応じて、画素領域に該当する2×2の各エリアに対しドットの記録(黒)または非記録(白)が定められたドット配置パターンを選択する。通常、画素領域に相当する2×2エリアに記録されるドットの数はレベル数が上がるにつれて増えるが、ここではこの増え方が互いに異なるような4種類のドット配置パターン群I〜IVを用意している。以下、具体的にドット配置パターンI〜IVの内容を説明する。
レベル0については、いずれのドット配置パターンI〜IVにおいても、記録画素(黒で示したエリア)の数は0である。レベル1については、パターンIおよびIIでは記録画素の数は1、パターンIIIでは0、パターンIVでは2となっている。レベル2については、パターンIおよびIIでは記録画素の数は2、パターンIIIでは1、パターンIVでは3となっている。このような4種類のパターンを比較すると、パターンIおよびIIではレベル数に対し記録画素が順当に増えているのに対し、パターンIIIでは記録画素の数がこれらよりも抑えられ、パターンIVでは増大されているのが分かる。パターンIIIを用いて作成した2値データに含まれる周波数領域における低周波成分は、パターンIおよびIIを用いて作成した2値データに含まれる周波数領域における低周波成分に比べて多いことがわかる。また、パターンIVを用いて作成した2値データに含まれる周波数領域における高周波成分はパターンIおよびIIを用いて作成した2値データに含まれる周波数領域における高周波成分に比べて多いことがわかる。本明細書において、パターンIおよびIIのように、レベル数に対し記録画素が順当に増えているパターンを第1のドット配置パターンと称する。また、パターンIIIやパターンIVのように、第1のドット配置パターンに比べ、記録画素の数が多かったり少なかったりするパターンを第2のドット配置パターンと称する。本実施形態では、これら4種類のドット配置パターンを用意し、比較的黒スジが目立ちやすい境界部では、ドット数を抑えて黒スジを目立たなくするために、パターンIIIを用いて2値化処理を行うようにする。また、比較的白スジが目立ちやすい境界部では、ドット数を増やして白スジを目立たなくするために、パターンIVを用いて2値化処理を行うようにする。
図6は、600dpiで配列する画素のそれぞれで使用するドット配置パターンを設定するためのパターン選択テーブルを示す図である。ここでは説明を簡単にするため、各吐出口列の16ずつの吐出口を用いて記録媒体上の単位領域に対して1パス記録を行う場合を示している。この場合、1回の記録走査ではY方向において600dpiの8画素幅の単位領域が記録され、図では、この1回の記録走査で記録される単位領域のY方向の幅を単位領域幅、各記録走査の境界部を単位領域の境界部として示している。図において、パターン選択テーブルは、Y方向には単位領域幅に一致した8画素、X方向には16画素の領域を有し、パターン選択テーブル内の全ての画素について、パターンIまたはIIが設定されている。このようなパターン選択テーブルは、X方向(主走査方向)およびY方向(副走査方向)に繰り返し使用される。
図7(a)および(b)は、本実施形態で使用するつなぎスジ対策用のパターン選択テーブルAおよびBを示す図である。図7(a)に示したパターン選択テーブルAにおいて、上端および下端の3画素幅ではパターンI、IIおよびIVが設定され、上端と下端を除く中央の2画素幅ではパターンIおよびIIが交互に設定されている。上端の3画素幅は吐出口列の一方の端部に配置された6つの吐出口に対応し、下端の3画素幅は吐出口列の他方の端部に配置された6つの吐出口に対応する。そして、連続する2回の記録走査のうち、先行して行われる第1の記録走査において下端の吐出口が記録する領域と、後続して行われる第2の記録走査において上端の吐出口が記録する領域とが隣接して配置され、その境界が境界部となる。
パターン選択テーブルAを用いた場合、上端と下端の3画素幅では中央よりもドットが追加されて記録されることになる。すなわち、パターン選択テーブルAは、第1の記録走査において下端の吐出口が記録する領域と、第2の記録走査において上端の吐出口が記録する領域との境界近傍に白スジが目立つ場合に有効なテーブルとなる。
一方、図7(b)に示したパターン選択テーブルBでは、上端および下端の3画素幅ではパターンI、IIおよびIIIが設定され、上端と下端を除く中央の2画素幅ではパターンIおよびIIが設定されている。このようなパターン選択テーブルBを用いた場合、上端と下端の3画素幅では中央よりもドットが削減されて記録されることになる。すなわち、パターン選択テーブルBは、第1の記録走査において下端の吐出口が記録する領域と、第2の記録走査において上端の吐出口群が記録する領域との境界近傍に黒スジが目立つ場合に有効なテーブルとなる。
ところで、黒スジや白スジの目立ち方は画像濃度に応じて変化する。例えば、同じ記録媒体に同じインクで記録する場合であっても、濃度が低いときに目立った黒スジが、濃度が高いときは目立たなくなることがある。このような場合、黒スジを低減するために、常に図7(b)で示したパターン選択テーブルBを用いると、レベル1の場合もレベル2の場合もドット配置パターンIIIによって一様にドットが間引かれてしまう。その結果、主にレベル2で構成されるような濃度が高い領域では、行き過ぎた補正によって白スジが発生するおそれが生じる。すなわち、パターン選択テーブルAおよびBのいずれを用いるかは、各画素の階調値に応じて調整されることが好ましい。
また、既に従来技術の項でも説明したように、つなぎスジが現れる範囲(つなぎスジの太さ)におけるつなぎスジの強さ(すなわち濃度)は一様ではない。具体的には、記録媒体において先行して行われる記録走査と後続して行われる記録走査の境界において最もつなぎスジの程度は強いが、この境界から搬送方向に距離を置くほどその程度は弱くなる。つまり、つなぎスジを目立たなくするためにドットを追加したり削減したりする適切な割合は、つなぎスジが現れる範囲内でもその位置によって異なる。従って、パターン選択テーブルAおよびBのいずれを用いるかについても、各画素の位置に応じて調整されることが好ましい。このようなことを踏まえ、本実施例では、階調値および画素の位置に応じて適切なドット配置パターンを選択するための、テーブル設定マトリクスと濃度増減パラメータPを用意する。
図8は、本実施例で使用するテーブル設定マトリクスαを示す図である。テーブル設定マトリクスαは、パターン選択テーブルAおよびBと等しい領域すなわち主走査方向16画素×副走査方向8画素領域を有し、個々の画素には、図のように1〜16のパラメータ(閾値)が割り当てられている。上端の3画素幅および下端の3画素幅の各画素には、1〜16のパラメータが割り当てられており、中央の2画素幅領域は一様に16が割り当てられている。
本実施形態では、このようなテーブル設定マトリクスα(閾値マトリクス)の各パラメータを、濃度増減パラメータPと比較する。そして両者の大小関係によって、各画素について、パターン選択テーブルAに従ってドット配置パターンを設定するか、パターン選択テーブルBに従ってドット配置パターンを設定するかを決定する。このようにすれば、濃度増減パラメータPを大きく設定するか小さく設定するかによって、つなぎスジに影響を与える上端および下端の3画素幅の中で、パターン選択テーブルAとパターン選択テーブルBのそれぞれが設定される割合を調整することが出来る。
この際、濃度増減パラメータPは、つなぎスジの目立ち方によってその値が設定されれば良く、設定方法は特に限定されるものではない。本実施例では、記録しようとする画像において、白スジが目立ちやすいほどパターン選択テーブルAが多く設定され、黒スジが目立ちやすいほどパターン選択テーブルBが多く設定されるように、濃度増減パラメータPの値が調整されれば良い。白スジや黒スジの目立ちやすさは、例えばオリジナル画像データのL値によって判断することも出来るが、それぞれの画素における各インク色の濃度データ602を評価値として使用することも出来る。図9は、一例として、ブラックKの濃度データ602を評価値として使用する場合の、ブラック濃度データと濃度増減パラメータPの対応関係を示すテーブルの図である。ここでは、ブラックの濃度値(0〜255)が高いほど濃度増減パラメータP(0〜16)が低い値となるように、両者が対応づけられている。
図10(a)〜(c)は、図8で示したテーブル設定マトリクスαと濃度増減パラメータPから、記録時に実際に用いるパターンテーブルCを求める方法を説明する図である。図10(a)は、濃度増減パラメータPが「8」に設定された場合を示す図である。
本実施例において、個々の画素が使用するドット配置パターンは、テーブル設定マトリクスαにて夫々の画素に設定されたパラメータを濃度増減パラメータPと比較することによって決定する。具体的には、テーブル設定マトリクスαのパラメータが濃度増減パラメータPよりも大きい場合、その画素にはパターン選択テーブルAの相当画素に設定されたドット配置パターンが宛がわれる。一方、テーブル設定マトリクスαのパラメータが濃度増減パラメータ以下の場合、その画素にはパターン選択テーブルBの相当画素に設定されたドット配置パターンが宛がわれる。
例えば、テーブル設定マトリクスαの中央の2画素列では、パラメータは一様に「16」であり、濃度増減パラメータP=「8」よりも大きい。よって当該領域は、パターン選択テーブルAの該当領域に設定されているドット配置パターンが、その配列通りに設定される。一方、テーブル設定マトリクスαの上下端から3画素列領域のパラメータは「1」〜「16」であり、その半数は濃度増減パラメータP=「8」よりも大きいが、残りの半数は濃度増減パラメータP=「8」以下である。このため当該領域は、P=「8」よりも大きいパラメータの画素ではパターン選択テーブルAに設定されているドット配置パターンI、IIが設定される。また、P=「8」以下のパラメータの画素ではパターン選択テーブルBに設定されているドット配置パターンI、IIが設定される。結果、濃度増減パラメータP=「8」の場合、全ての領域にドット配置パターンIまたはIIが設定されることになる。
ここで、再度図5を参照するに、本実施形態のドット配置パターンIおよびIIは、ドットの追加も削減も行わないパターンである。すなわち、濃度増減パラメータP=「8」の場合、境界領域も非境界領域も一様にドット配置パターンIまたはIIが使用され、境界領域に対するドットの追加や削減は行われない。言い換えると、特に白スジも黒スジも目立たない条件の場合、本実施例では濃度増減パラメータPが、「8」に設定される。そして、テーブル設定マトリクスαとパターン選択テーブルA及びBについては、濃度増減パラメータP=「8」である場合に、全ての画素領域においてドット配置パターンIおよびIIがおおよそ交互に配置されるように、個々の画素のパラメータが設定されている。
一方、図10(b)は、すべての画素において濃度増減パラメータPが「0」に設定された場合を示す図である。テーブル設定マトリクスαおよびパターン選択テーブルAおよびBは図10(a)と同じものである。テーブル設定マトリクスαの上下端の3画素列を除く領域では、パラメータは一様に「16」であり、濃度増減パラメータ「0」よりも大きい。よって当該領域は、図10(a)と同様に、パターン選択テーブルAの該当領域に設定されているドット配置パターンIおよびIIが、その配列通りに設定される。一方、テーブル設定マトリクスαの上下端の3画素列領域のパラメータは「1」〜「16」のいずれかであり、全ての画素が濃度増減パラメータP=「0」よりも大きい。このため当該領域は、全ての画素においてパターン選択テーブルAに従って、ドット配置パターンI、IIまたはIVが宛がわれる。すなわち、記録時に実際に用いるパターンテーブルCは、パターン選択テーブルAと等しいものとなる。
ここで、上下端の3画素列に配置されるドット配置パターンIVは、再度図5を参照するに、ドットを追加するパターンである。すなわち、濃度増減パラメータP=「0」の場合、端部領域のドットを追加する補正が行われる。また、本実施形態におけるテーブル設定マトリクスαは、濃度増減パラメータが0から8の範囲において、濃度増減パラメータが下がるごとにドット配置パターンIVが配置される数が多くなるように設定されている。したがって、白スジが目立ち易くなる、すなわち濃度増減パラメータが0に近づく(画像の濃度が高い)ほど、端部領域に追加されるドットの数も多くなるようになっている。
更に、図10(c)は、すべての画素において濃度増減パラメータPが「16」に設定された場合を示す図である。テーブル設定マトリクスαおよびパターン選択テーブルは図10(a)と同じものである。テーブル設定マトリクスαの上下端の3画素列を除く領域では、パラメータは一様に「16」であり、濃度増減パラメータ「16」と等しい。よって当該領域は、図10(a)と同様に、パターン選択テーブルAの該当領域に設定されているドット配置パターンIおよびIIが、その配列通りに設定される。一方、テーブル設定マトリクスαの上下端の3画素列領域のパラメータは「1」〜「16」のいずれかであり、全ての画素が濃度増減パラメータ「16」以下である。このため当該領域は、全ての画素においてパターン選択テーブルBに従って、ドット配置パターンI、IIおよびIIIが宛がわれる。
ここで、上下の3画素列に配置されるドット配置パターンIIIは、再度図5を参照するに、ドットを削減するパターンである。すなわち、濃度増減パラメータが「16」の場合、端部領域のドットを削減する補正が行われる。また、本実施形態におけるテーブル設定マトリクスαは、濃度増減パラメータが9から16の範囲において、濃度増減パラメータが上がるごとにドット配置パターンIIIが配置される数が多くなるように設定されている。したがって、黒スジが目立ち易くなる、すなわち濃度増減パラメータが16に近づくほど、端部領域から削減されるドットの数も多くなるようになっている。
このように、本実施例によれば、一組のテーブル設定マトリクスα及びパターン選択テーブルA、Bを用いながら、黒スジや白スジの目立ち方に応じて、これらが目立たない程度に、ドットの追加や削減を調整することが可能となる。
ここで再度、図8に示したテーブル設定マトリクスαを参照し、本実施例における特徴的なパラメータの分布について説明する。上下端の3画素列において、最上端および最下端の1画素列では、全16画素のうちパラメータが「1」に設定されている画素が2つ、「2」〜「15」に設定されている画素が1つずつ、「16」に設定されている画素が0になっている。また、最上端および最下端から2列目の画素列では、パラメータが「1」〜「16」に設定されている画素が1つずつ存在している。更に、最上端および最下端から3列目の画素列では、パラメータが1に設定されている画素は無く、「2」〜「15」に設定されている画素が1つずつ、「16」に設定されている画素が2つ存在している。このようなテーブル設定マトリクスαを用いた場合、濃度増減パラメータPの値がいくつであっても、濃度増減パラメータPよりも小さいパラメータが設定されている画素の数は、最上端および最下端の1画素列が最も多く、2列目、3列目と徐々に減少する。つまり、テーブル設定マトリクスαを用いることにより、個々の画素列でパターン選択テーブルAとパターン選択テーブルBのそれぞれが設定される割合は、画素列ごとに段階的に変化する。
図11(a)および(b)は、各画素が図5のレベル1程度であった場合の、ドット配列と、所定の記録媒体における第1の記録走査と第2の記録走査のつなぎスジの発生状態を示す図である。図11(a)は、つなぎスジ低減のための補正処理は行わず、全ての画素についてレベル1のパターン(I)とパターン(II)が交互に配列された場合のドット配置パターンを、拡大図とともに示している。また、図11(b)は、図11(a)のようにドットを記録した場合に発生する黒スジとその拡大図を示している。両図の拡大図を参照するに、本例において、黒スジとなる領域は1200dpiの10画素分すなわち600dpiの5画素分に及んでいる。つまり、このような黒スジを解消するためには、各記録走査において、上下端の3画素領域で、図5で示すパターンI、IIのいくつかをパターンIIIに置き換えることが必要となる。
ここで、図11(b)の拡大図を参照するに、最も黒スジが強く現れている(すなわち濃度が高い)のは第1記録走査と第2記録走査の境界部であり、境界部から搬送方向(Y方向)に離れるほど濃度は低くなっている。よって、上下端3画素程度の補正領域に対し、一定の割合でドットの削減を行うと、つなぎスジが十分に解消されないことが懸念される。例えば、最も濃度が高い境界部の位置に合わせてドットを削減すると、境界部から搬送方向に3画素離れた領域では、濃度が低くなりすぎて白スジが発生するおそれが生じる。一方、境界部から搬送方向に3画素離れた領域に合わせてドットを削減すると、境界部では濃度が十分に下がらず黒スジが残ってしまうおそれが生じる。
図12(a)および(b)は、図11(a)および(b)に対し、本実施例のつなぎスジ補正を行った場合の、ドット配列とつなぎスジの発生状態を示す図である。本実施例では、図8で説明したテーブル設定マトリクスαを用いるので、パターンIIIが設定される画素の数は、境界部に接する画素列で最も多く、境界部から離れるほど減少していく。そのため、記録画素の数は、図12(a)に見るように、境界部近傍で最も少なく、境界部から離れるほど徐々に増加する。結果、各画素列において適切な割合でドット数の削減が行われるので、図12(b)に見るように、境界部から上下端の3画素領域、すなわち補正を行った全領域において、濃度差の無い一様な画像を出力することが出来る。
[実施例2]
実施例1では、濃度増減パラメータPを1〜16の範囲で調整することにより、ドットの増減を調整し、黒スジおよび白スジの両方に対応可能な構成について説明した。しかし、記録装置においては白スジのみあるいは黒スジのみが問題となることも多く、この場合どちらか一方に対して対策しておけば良い。
図13は、黒スジのみが問題となる場合に使用されるドット配置パターンの例を示す図である。レベル1では、パターンIおよびIIの記録画素の数は1であるが、パターンIIIおよびIVの記録画素の数は0となっている。レベル2では、パターンIおよびIIの記録画素の数は2であるが、パターンIIIおよびパターンIVの記録画素の数は1となっている。パターンIとパターンII、およびパターンIIIとパターンIVの夫々について、各レベルに対する記録画素の数は同等であるがその位置は互いに互いに異なっている。
一方、図14(a)および(b)は、白スジのみが問題となる場合に使用されるドット配置パターンの例を示す図である。図14(a)においても(b)においても、各レベルについて、パターンIおよびIIの記録画素の数よりも、パターンIIIおよびパターンIVの記録画素の数の方が多くなっている。但し、図14(a)のドット配置パターンでは、各レベルにおいて、パターンIIIとパターンIVの記録画素の数は等しいが、図14(b)のドット配置パターンでは、パターンIVの記録画素の数はパターンIIIよりも更に多くなっている。図14(b)のようなドット配置パターンを用意すれば、図14(a)のドット配置パターンを用いる場合よりも、更に積極的にドットを増加させて白スジを抑制することが出来る。
図15(a)および(b)は、図13、図14(a)および(b)で示したドット配置パターンの夫々と共に使用可能なパターン選択テーブルDおよびEを示す図である。図15(a)のパターン選択テーブルDでは、全ての画素領域においてパターンIおよびIIが交互に宛がわれている。このようなパターン選択テーブルDを図13、14(a)および(b)で示したドット配置パターンと共に用いた場合、全領域においてドットの増減は行われない。
一方、図15(b)に示したパターン選択テーブルEでは、上端の3画素幅および下端の3画素幅において、パターンIIIおよびIVが交互に設定され、上端および下端を除く2画素幅ではパターンIおよびIIが交互に設定されている。このようなパターン選択テーブルEを図13、図14(a)および(b)で示したドット配置パターンと共に用いた場合、上端および下端の3画素幅では中央よりもドットが増減されて記録される。
本実施例においても、図8に示したテーブル設定マトリクスαを使用することが出来る。図16は、テーブル設定マトリクスαを用いてパターンテーブルCを求める方法を、濃度増減パラメータPが「8」に設定された場合について、図10(a)と同様に示した図である。この際、例えば黒スジが発生する場合には、図13で示したドット配置パターンを使用することにより、上下端の3画素幅領域においてドットが削減され、黒スジを目立たせないようにすることが出来る。また、白スジが発生する場合には、図14(a)または(b)で示したドット配置パターンを使用することにより、上下端の3画素幅領域においてドットが追加され、白スジを目立たせないようにすることが出来る。
テーブル設定マトリクスαでは、既に説明したように、上下端部の1画素列から順番に、増減パラメータPよりも小さいパラメータの数が減少するように、各画素列のパラメータが設定されている。よって、パターンIIIやIVが設定される画素の数は境界部に接する画素列で最も多く、境界部から離れるほど減少する。結果、つなぎスジの程度が強い境界部に近いほどドットの増減の割合が大きく、境界から離れるほどその割合は抑えられるので、境界部を含む全領域において濃度差の無い一様な画像を出力することが可能となる。
なお、本実施例において、濃度増減パラメータPは、黒スジを低減する場合であっても白スジを低減する場合であっても、ドットの追加また削減の割合を大きくしたい場合ほど、その値Pが小さく設定されれば良い。例えば、白スジを低減することを目的に、実施例1と同様にブラックKの濃度データ602を評価値として使用する場合、評価値が大きいほど白スジは目立ち難くなる。よってこの場合は、図9とは反対に、評価値が大きいほど濃度増減パラメータPが大きく設定されるようにすれば良い。
[実施例3]
上記実施例では、領域の上端の3画素列と下端の3画素幅の両側でドット数を調整する構成で説明した。しかし、連続する2回の記録走査において、つなぎスジは、必ずしも境界部を中心に対象に現れるとは限らない。境界部よりも上の位置に現れる場合もあれば、下の位置に現れる場合もある。このような状況を鑑み、本実施例では、吐出口列の上端と下端(すなわちパターン選択テーブルの上端と下端)のどちらか一方のみに補正幅を設定する構成について説明する。
図17(a)および(b)は、境界部の上の位置につなぎスジが現れる場合に使用する、単位領域の下端の3画素列のドット数を調整するためのパターン選択テーブルFおよびGを示す図である。図17(a)に示したパターン選択テーブルFにおいて、下端の3画素幅ではパターンIおよびIVが宛がわれ、他の領域ではパターンIおよびIIが宛がわれている。このようなパターン選択テーブルFを図5で示したドット配置パターンと共に用いた場合、下端の3画素幅では中央よりもドットが追加されて記録される。
一方、図17(b)に示したパターン選択テーブルGでは、下端の3画素幅においてパターンIIおよびIIIが宛がわれ、他の領域ではパターンIおよびIIが宛がわれている。このようなパターン選択テーブルGを図5で示したドット配置パターンと共に用いた場合、下端の3画素幅では中央よりもドットが削減されて記録される。
図18は、上記パターン選択テーブルFおよびGと共に使用可能なテーブル設定マトリクスβを示す図である。下端の3画素列の各画素には、1〜16のパラメータが割り当てられており、他の5画素幅領域は一様に16が割り当てられている。
このように、図17(a)および(b)で示したパターン選択テーブルFおよびGと、図18で示したテーブル設定マトリクスβを併用すれば、領域の下端の3画素幅のみでドット数が調整される。その結果、実施例1や2よりも狭い領域でつなぎスジを低減することが出来る。
一方、図19(a)および(b)は、境界部の下の位置につなぎスジが現れる場合に使用する、領域の上端の3画素列のドット数を調整するためのパターン選択テーブルHおよびIを示す図である。図19(a)に示したパターン選択テーブルHにおいて、上端の3画素幅ではパターンI、IIおよびIVが宛がわれ、他の領域ではパターンIおよびIIが宛がわれている。このようなパターン選択テーブルHを図5で示したドット配置パターンと共に用いた場合、上端の3画素列では中央よりもドットが追加されて記録(吐出制御)される。
一方、図19(b)に示したパターン選択テーブルIでは、上端の3画素列においてパターンI、IIおよびIIIが宛がわれ、他の領域ではパターンIおよびIIが宛がわれている。このようなパターン選択テーブルIを図5で示したドット配置パターンと共に用いた場合、上端の3画素列では中央よりもドットが削減されて記録される。
図20は、上記パターン選択テーブルHおよびIと共に使用可能なテーブル設定マトリクスγを示す図である。上端の3画素列の各画素には、1〜16のパラメータが割り当てられており、他の5画素幅領域は一様に16が割り当てられている。
このように、図19(a)および(b)で示したパターン選択テーブルHおよびIと、図20で示したテーブル設定マトリクスγを併用すれば、領域の上端の3画素幅のみでドット数が調整される。その結果、実施例1や2よりも狭い領域でつなぎスジを低減することが可能となる。
この際、図18および図20を参照するに、本実施例のテーブル設定マトリクスβおよびγでは、下端部あるいは上端部の1画素列から順番に、増減パラメータPよりも小さいパラメータの数が減少するように、各画素列のパラメータが設定されている。よって、パターンIIIやIVが設定される画素の数は境界部に接する最下端または最上端の画素列で最も多く、境界部から離れるほど減少していく。結果、つなぎスジの程度が強い境界部に近いほどドットの増減の割合が大きく、境界から離れるほど増減は抑えられるような補正を行うことが出来る。
なお、以上説明した実施例では、補正対象の領域となる3画素列において、2つのパターン選択テーブルが設定される割合が、画素列ごとに線形的に変化するようなテーブル設定マトリクスとした。具体的には、再度図8を参照するに、パラメータが1に設定されている画素の数が、最端の画素列では2画素、2列目の画素列では1画素、3列目では0画素と、線形的に減少していた。また、パラメータが16に設定されている画素の数も、最端の画素列では0画素、2列目の画素列では1画素、3列目では2画素と、線形的に増加していた。そして、このように各パラメータの数が線形的に変化していることにより、ドットを追加するドット配置パターンやドットを削減するドットパターンが設定される画素数も線形的に変化している。しかし、本発明はこのような形態に限定されるものではない。広がりを持って現れるつなぎスジを目立たなくするために、つなぎスジの領域に含まれる画素列の夫々で適切なドット数の調整が行われれば良い。
図21は、実施例1や実施例2で使用可能な、テーブル設定マトリクスの別例(テーブル設定マトリクスδ)を示す図である。テーブルマトリクスαと同様、パラメータは、上下端の3画素列において「1」〜「16」が、中央の2画素列では一様に「16」が、それぞれ割り当てられている。但し、テーブル設定マトリクスδでは、最端部から1列目の画素列と2列目の画素列において、各パラメータが割り当てられている画素の数が等しくなっている。具体的には、最端部から1列目の画素列も2列目の画素列も、パラメータが1に設定されている画素が2つ存在し、2〜15に設定されている画素は1つずつ存在し、16に設定されている画素は存在しない。そして、最上端および最下端から3列目の画素列では、パラメータが1に設定されている画素は存在せず、2〜15に設定されている画素が1つずつ存在し、16に設定されている画素が2つになっている。このようなテーブル設定マトリクスδを用いた場合であっても、濃度増減パラメータPよりも小さいパラメータが設定されている画素の数は、最端部すなわち境界部から離れるに従って徐々に減少することになる。つまり、パターン選択テーブルAとパターン選択テーブルBのそれぞれが設定される割合を画素列ごとに段階的に調整することが可能となる。
また、以上では、境界部から3画素列の領域でドット数を調整する構成で説明した。しかし、つなぎスジが現れる範囲(つなぎスジの幅)は、インクの種類や記録媒体の種類によって変化する。よって、ドット数を調整する範囲もつなぎスジが現れる範囲に応じて調整することが好ましい。
図22(a)および(b)は、ドット数を調整する範囲を境界部から2画素列の領域とした場合に使用可能な、パターン選択テーブルJおよびKを示す図である。図22(a)に示したパターン選択テーブルJにおいて、上端および下端の2画素列ではパターンI、IIおよびIVが宛がわれ、上端と下端を除く中央の4画素幅ではパターンIおよびIIが宛がわれている。また、図22(b)に示したパターン選択テーブルKでは、上端および下端の2画素列ではパターンI、IIおよびIIIが宛がわれ、上端と下端を除く中央の4画素幅ではパターンIおよびIIが宛がわれている。
図23は、上記パターン選択テーブルJおよびKと共に使用可能なテーブル設定マトリクスεを示す図である。上端の2画素列および下端の2画素列の各画素には、「1」〜「16」のパラメータが割り当てられており、中央の4画素幅領域は一様に「16」が割り当てられている。テーブル設定マトリクスεでは、最上端および最下端の画素列において、パラメータが「1」に設定されている画素が2つ存在し、「2」〜「15」に設定されている画素は1つずつ存在し、「16」に設定されている画素は存在しない。そして、最上端および最下端から2列目の画素列では、パラメータが「1」〜「16」に設定されている画素が1つずつ存在している。このようなテーブル設定マトリクスεを用いた場合であっても、濃度増減パラメータPよりも小さいパラメータが設定されている画素の数は、最端部すなわち境界部から中央部に向けて段階的に減少する。そして、パターン選択テーブルJとパターン選択テーブルKのそれぞれが設定される割合を画素列ごとに段階的に調整することが出来る。
なお、記録装置においては、実施例1で説明したパターン選択テーブルAおよびBとテーブル設定マトリクスαの組み合わせや、パターン選択テーブルJおよびKとテーブル設定マトリクスεの組み合わせ等、様々な組み合わせを記憶しておくことが出来る。このようにしておけば、記録媒体の種類やインクの種類、また記録モードなど、様々な条件に起因してつなぎスジの状況が変化した場合であっても、その時々に応じて適切な組み合わせで、つなぎスジを解消することが出来る。
また、テーブル設定マトリクスにおける補正列のパラメータ配列については、濃度増減パラメータPよりも小さいパラメータが設定されている画素数が、最端部から少なくとも2段階で変化するという特徴を有していれば、特に限定されるものではない。補正が行われる領域では、ドット数がデフォルト値であるドット配置パターン(パターンI、II)の中に、ドット数がデフォルト値ではないドット配置パターン(パターンIII、IV)が配置されることになる。この際、補正を行う領域全体で濃度を一様にすることが出来ても、デフォルトとは異なるドット配置パターンが配置される状態によっては、境界部近傍にテクスチャや粒状感が発生してしまうことがある。よって、デフォルトとは異なるドット配置パターンについては、なるべく分散性の高い状態で配置させることが好ましい。この場合、テーブル設定マトリクスにおいては、個々のパラメータをベイヤー配置させたり、ブルーノイズ特性を有するように配置させたりすることが有効である。
また、上記実施例では、パターン選択テーブルやテーブル設定マトリクスのY方向の画素数を、記録に使用する吐出口列の幅と等しい画素数としたが、パターン選択テーブルやテーブル設定マトリクスの大きさはこれに限られるものではない。但し、パターン選択テーブルを図6のように複数配置する際に、補正幅をつなぎスジの位置に合わせるためには、パターン選択テーブルやテーブル設定マトリクスのY方向の画素数は、単位領域幅すなわち吐出口列幅の整数倍とすることが要される。
更に、以上では、1パス記録を前提として説明してきたが、本発明の構成はマルチパス記録を行う場合であっても採用することが出来る。マルチパス記録でも、つなぎスジが現れる位置は決まっているので、そのような位置に補正幅を合わせたパターン選択テーブルやテーブル設定マトリクスを用意し、記録条件に応じて補正幅を調整すれば、上記実施例と同様の効果を得ることが出来る。
更にまた、以上では、境界部から離れた画素列ほど補正のためにドットを追加したり削減したりする割合を抑えるために、テーブル設定マトリクスにおけるパラメータの分散状態に特徴を持たせたが、本発明はこのような形態に限定されるものではない。例えば、境界部近傍において2値化後のドットデータをカウントし、当該カウント値を濃度増減パラメータPとしながら、境界部から中央部に向けてドットの追加または削減の割合が徐々に変化するようなマスクパターンを用いて補正を行うことも出来る。いずれにしても、入力された画像データの境界部近傍に対してドットの追加または削減を行う際、オリジナルの画像データに対するドットの増減の程度が、境界部から離れるほど抑えられていれば、本発明の効果を得ることは出来る。
(その他の実施例)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
2 インクジェット記録装置
101〜106 吐出口列
300 主制御部
301 CPU
302 ROM

Claims (17)

  1. 画像データに従ってインクを吐出することにより記録媒体にドットを記録する吐出口が配列されてなる吐出口列を前記記録媒体に対し移動する記録走査と、該記録走査とは交差する方向に前記記録媒体を搬送する搬送動作とを繰り返すことにより、前記記録媒体に画像を記録するインクジェット記録装置であって、
    前記記録媒体において、前記吐出口列の一方の端部に位置する吐出口がドットを記録する位置と、他方の端部に位置する吐出口がドットを記録する位置とが、2回の前記記録走査によって境界部を介して隣接するように、前記記録走査と前記搬送動作を制御する搬送制御手段と、
    前記境界部の近傍に対応する画像データに対し、記録するドット数を調整するための補正処理を施す補正手段と、
    を備え、
    前記補正手段は、前記記録するドット数を前記画像データに基づいたデフォルト値に対し追加または削減する割合を、前記境界部から離れる方向に向けて少なくとも2段階で変化させるように、前記補正処理を施すことを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記補正手段は、前記記録するドット数を前記デフォルト値に対して追加する割合が、前記境界部から離れる方向に向けて少なくとも2段階で低減するように、前記補正処理を施すことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記補正手段は、前記記録するドット数を前記デフォルト値に対して削減する割合が、前記境界部から離れる方向に向けて少なくとも2段階で低減するように、前記補正処理を施すことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記補正手段は、前記記録するドット数を前記デフォルト値に対して追加または削減する割合が、前記境界部の両側において該境界部から離れる方向に向けて少なくとも2段階で変化するように、前記補正処理を施すことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  5. 画素が有する画像データが示すレベル値に対応づけて、前記画素に対応する記録媒体の領域に記録するドットの位置および数を定めたドット配置パターンであって、
    所定のレベル値に対し、前記領域に記録するドット数が前記デフォルト値であるドット配置パターンと、前記領域に記録するドット数が前記デフォルト値より追加または削減されたドット配置パターンと、を含む複数の前記ドット配置パターンを記憶する手段
    を更に備え、
    前記補正手段は、前記記録するドット数が前記デフォルト値に対し増加または削減されたドット配置パターンが設定される画素の割合が、前記境界部から離れる方向に向けて少なくとも2段階で変化するように、個々の画素に対して前記ドット配置パターンを設定することを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記補正手段は、前記記録するドット数を前記画像データに基づいたデフォルト値に対し追加または削減する割合を、インクの種類に応じて異ならせることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記補正手段は、前記記録するドット数を前記画像データに従ったデフォルト値に対し追加または削減する割合を、前記記録媒体の種類に応じて異ならせることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  8. インクを吐出するための複数の吐出口が所定方向に配列された吐出口列と記録媒体との複数回の相対的な走査において、前記複数回の走査のそれぞれに対応するドット記録用データにしたがって前記記録媒体の複数の画素領域のそれぞれにインクを吐出し、前記複数回の走査の間に前記記録媒体を搬送することで、前記記録媒体の複数の前記画素領域を含む単位領域に画像を記録するために、前記単位領域に対応する多値の画像データを処理する画像処理装置であって、
    前記画素領域に記録する画像の濃度に関する情報を取得する第1の取得手段と、
    前記画像データに基づいて、前記画素領域に対応するN(N≧3)値の量子化データを取得する第2の取得手段と、
    前記N値の量子化データの値に応じて前記画素領域に記録するドットの数と位置が異なるようにドットの配置を定めた複数の第1のドット配置パターンからなる第1のドット配置パターン群と、前記N値の量子化データの値に応じて前記画素領域に記録するドットの数と位置が異なるようにドットの配置を定めた複数の第2のドット配置パターンからなる第2のドット配置パターン群と、を少なくとも含む複数のドット配置パターン群を取得する第3の取得手段と、
    前記単位領域における前記複数の画素領域の位置に応じて、前記第3の取得手段によって取得された前記複数のドット配置パターン群に基づいて1つのドット配置パターン群を設定する設定手段と、
    前記第2の取得手段により取得された前記N値の量子化データと、前記設定手段によって設定されたドット配置パターン群と、に基づいて前記ドット記録用データを生成する生成手段と
    を備え、
    所定の値を有する前記N値の量子化データに対応する前記第2のドット配置パターンが定める前記画素領域に記録するドットの数は、前記所定の値を有する前記N値の量子化データに対応する前記第1のドット配置パターンが定める前記画素領域に記録するドットの数よりも少なく、
    前記設定手段は、
    (i)前記第1の取得手段によって取得された前記情報が示す前記画像の濃度が第1の値である場合における、前記単位領域の前記所定方向における前記吐出口列の端部に対応する端部領域の前記所定方向における第1の位置に位置する複数の前記画素領域に対して定められる前記第2のドット配置パターン群の数が、前記第1の取得手段によって取得された前記情報が示す前記画像の濃度が前記第1の値よりも低い第2の値である場合における、前記第1の位置に位置する複数の前記画素領域に対して定められる前記第2のドット配置パターン群の数よりも少なく、
    (ii)前記第1の取得手段によって取得された前記情報が示す前記画像の濃度が前記第1の値である場合における、前記端部領域の前記所定方向における前記第1の位置よりも前記吐出口列の端部に近い第2の位置に位置する複数の前記画素領域に対して定められる前記第2のドット配置パターン群の数が、前記第1の取得手段によって取得された前記画像の濃度が前記第2の値である場合における、前記端部領域の前記所定方向における前記第2の位置に位置する複数の前記画素領域に対して定められる前記第2のドット配置パターン群の数よりも少なく、
    (iii)前記第1の取得手段によって取得された前記情報が示す前記画像の濃度が前記第2の値である場合における、前記端部領域の前記第2の位置に位置する複数の前記画素領域に対して定められる前記第2のドット配置パターン群の数が、前記第1の取得手段によって取得された前記画像の濃度が前記第2の値である場合における、前記端部領域の前記所定方向における前記第1の位置に位置する複数の前記画素領域に対して定められる前記第2のドット配置パターン群の数よりも多く、且つ、前記第1の取得手段によって取得された前記情報が示す前記画像の濃度が前記第2の値である場合における、前記端部領域の前記第2の位置に位置する複数の前記画素領域に対して定められる前記第1のドット配置パターン群の数が、前記第1の取得手段によって取得された前記画像の濃度が前記第2の値である場合における、前記端部領域の前記所定方向における前記第1の位置に位置する複数の前記画素領域に対して定められる前記第1のドット配置パターン群の数よりも少なくなるように、
    前記ドット配置パターン群を設定することを特徴とする画像処理装置。
  9. 前記複数のドット配置パターンは、前記N値の量子化データの値に応じて前記画素領域に記録するドットの数と位置が異なるようにドットの配置を定めた複数の第3のドット配置パターンからなる第3のドット配置パターン群を更に備え、
    前記所定の値を有する前記N値の量子化データに対応する前記第3のドット配置パターンが定める前記画素領域に記録するドットの数は、前記所定の値を有する前記N値の量子化データに対応する前記第1のドット配置パターンが定める前記画素領域に記録するドットの数よりも多く、
    前記設定手段は、
    (i)前記第1の取得手段によって取得された前記情報が示す前記画像の濃度が第1の値である場合における、前記端部領域の前記所定方向における前記第1の位置に位置する複数の前記画素領域に対して定められる前記第3のドット配置パターン群の数が、前記第1の取得手段によって取得された前記画像の濃度が前記第1の値よりも高い第3の値である場合における、前記端部領域の前記所定方向における前記第1の位置に位置する複数の前記画素領域に対して定められる前記第3のドット配置パターン群の数よりも少なく、
    (ii)前記前記第1の取得手段によって取得された前記情報が示す前記画像の濃度が前記第1の値である場合における、前記端部領域の前記所定方向における前記第2の位置に位置する複数の前記画素領域に対して定められる前記第3のドット配置パターン群の数が、前記第1の取得手段によって取得された前記画像の濃度が前記第3の値である場合における、前記端部領域の前記所定方向における前記第2の位置に位置する複数の前記画素領域に対して定められる前記第3のドット配置パターン群の数よりも少なく、
    (iii)前記前記第1の取得手段によって取得された前記情報が示す前記画像の濃度が前記第3の値である場合における、前記端部領域の前記第2の位置に位置する複数の前記画素領域に対して定められる前記第3のドット配置パターン群の数が、前記第1の取得手段によって取得された前記画像の濃度が前記第3の値である場合における、前記端部領域の前記所定方向における前記第1の位置に位置する複数の前記画素領域に対して定められる前記第3のドット配置パターン群の数よりも多くなるように、前記ドット配置パターン群を設定することを特徴とする請求項8に記載の画像処理装置。
  10. 前記設定手段は、前記単位領域の前記複数の画素領域のそれぞれに対して前記第1のドット配置パターン群または第2のドット配置パターン群が設定された第1のテーブルと、前記単位領域の前記複数の画素領域のそれぞれに対して前記第1のドット配置パターン群または第3のドット配置パターン群が設定された第2のテーブルと、を用いて前記ドット配置パターン群を設定することを特徴とする請求項9に記載の画像処理装置。
  11. 前記第1のテーブルは、前記第2の位置に配置された前記第2のドット配置パターン群の数が、前記第1の位置に配置された前記第2のドット配置パターン群の数よりも多くなるように、前記第1のドット配置パターン群または前記第2のドット配置パターンが設定されていることを特徴とする請求項10に記載の画像処理装置。
  12. 前記第2のテーブルは、前記第2の位置に配置された前記第3のドット配置パターン群の数が、前記第1の位置に配置された前記第3のドット配置パターン群の数よりも多くなるように、前記第1のドット配置パターン群または前記第3のドット配置パターンが設定されていることを特徴とする請求項11に記載の画像処理装置。
  13. 前記設定手段は、前記単位領域の前記複数の画素領域のそれぞれに対して互いに異なる閾値を定めた閾値マトリクスを更に用い、前記第1の取得手段によって取得された前記情報が示す画像の濃度が前記閾値マトリクスに定められた閾値よりも低い場合には前記前記第1のテーブルを選択し、前記第1の取得手段によって取得された前記情報が示す画像の濃度が前記閾値マトリクスに定められた閾値より大きな値である場合には前記前記第2のテーブルを選択することを特徴とする請求項10に記載の画像処理装置。
  14. インクを吐出するための複数の吐出口が所定方向に配列された吐出口列と記録媒体との複数回の相対的な走査において、前記複数回の走査のそれぞれに対応するドット記録用データにしたがって前記記録媒体の複数の画素領域のそれぞれにインクを吐出し、前記複数回の走査の間に前記記録媒体を搬送することで、前記記録媒体の複数の前記画素領域を含む単位領域に画像を記録するために、前記単位領域に対応する多値の画像データを処理する画像処理装置であって、
    前記画素領域に記録する画像の濃度に関する情報を取得する第1の取得手段と、
    前記画像データに基づいて、前記画素領域に対応するN(N≧3)値の量子化データを取得する第2の取得手段と、
    前記N値の量子化データの値に応じて前記画素領域に記録するドットの数と位置が異なるようにドットの配置を定めた複数の第1のドット配置パターンからなる第1のドット配置パターン群と、前記N値の量子化データの値に応じて前記画素領域に記録するドットの数と位置が異なるようにドットの配置を定めた複数の第2のドット配置パターンからなる第2のドット配置パターン群と、を少なくとも含む複数のドット配置パターン群を取得する第3の取得手段と、
    前記単位領域における前記複数の画素領域の位置に応じて、前記第3の取得手段によって取得された前記複数のドット配置パターン群に基づいて1つのドット配置パターン群を設定する設定手段と、
    前記第2の取得手段により取得された前記N値の量子化データと、前記設定手段によって設定されたドット配置パターン群と、に基づいて前記ドット記録用データを生成する生成手段と
    を備え、
    所定の値を有する前記N値の量子化データに対応する前記第2のドット配置パターンが定める前記画素領域に記録するドットの数は、前記所定の値を有する前記N値の量子化データに対応する前記第1のドット配置パターンが定める前記画素領域に記録するドットの数よりも多く、
    前記設定手段は、
    (i)前記第1の取得手段によって取得された前記情報が示す前記画像の濃度が第1の値である場合における、前記単位領域の前記所定方向における前記吐出口列の端部に対応する端部領域の前記所定方向における第1の位置に位置する複数の前記画素領域に対して定められる前記第2のドット配置パターン群の数が、前記第1の取得手段によって取得された前記画像の濃度が前記第1の値よりも高い第2の値である場合における、前記第1の位置に位置する複数の前記画素領域に対して定められる前記第2のドット配置パターン群の数よりも少なく、
    (ii)前記前記第1の取得手段によって取得された前記情報が示す前記画像の濃度が前記第1の値である場合における、前記端部領域の前記所定方向における前記第1の位置よりも前記吐出口列の端部に近い第2の位置に位置する複数の前記画素領域に対して定められる前記第2のドット配置パターン群の数が、前記第1の取得手段によって取得された前記画像の濃度が前記第2の値である場合における、前記端部領域の前記所定方向における前記第2の位置に位置する複数の前記画素領域に対して定められる前記第2のドット配置パターン群の数よりも少なく、
    (iii)前記前記第1の取得手段によって取得された前記情報が示す前記画像の濃度が前記第2の値である場合における、前記端部領域の前記第2の位置に位置する複数の前記画素領域に対して定められる前記第2のドット配置パターン群の数が、前記第1の取得手段によって取得された前記画像の濃度が前記第2の値である場合における、前記端部領域の前記所定方向における前記第1の位置に位置する複数の前記画素領域に対して定められる前記第2のドット配置パターン群の数よりも多く、且つ、前記第1の取得手段によって取得された前記情報が示す前記画像の濃度が前記第2の値である場合における、前記端部領域の前記第2の位置に位置する複数の前記画素領域に対して定められる前記第1のドット配置パターン群の数が、前記第1の取得手段によって取得された前記画像の濃度が前記第2の値である場合における、前記端部領域の前記所定方向における前記第1の位置に位置する複数の前記画素領域に対して定められる前記第1のドット配置パターン群の数よりも少なくなるように、前記ドット配置パターン群を設定することを特徴とする画像処理装置。
  15. インクを吐出するための複数の吐出口が所定方向に配列された吐出口列と記録媒体との複数回の相対的な走査において、前記複数回の走査のそれぞれに対応するドット記録用データにしたがって前記記録媒体の複数の画素領域のそれぞれにインクを吐出し、前記複数回の走査の間に前記記録媒体を搬送することで、前記記録媒体の複数の前記画素領域を含む単位領域に画像を記録するために、前記単位領域に対応する多値の画像データを処理する画像処理装置であって、
    前記画素領域に記録する画像の濃度に関する情報を取得する第1の取得手段と、
    前記画像データに基づいて、前記画素領域に対応するN(N≧3)値の量子化データを取得する第2の取得手段と、
    前記N値の量子化データの値に応じて前記画素領域に記録するドットの数と位置が異なるようにドットの配置を定めた複数の第1のドット配置パターンからなる第1のドット配置パターン群と、前記N値の量子化データの値に応じて前記画素領域に記録するドットの数と位置が異なるようにドットの配置を定めた複数の第2のドット配置パターンからなる第2のドット配置パターン群と、を少なくとも含む複数のドット配置パターン群を取得する第3の取得手段と、
    前記単位領域における前記複数の画素領域の位置に応じて、前記第3の取得手段によって取得された前記複数のドット配置パターン群に基づいて1つのドット配置パターン群を設定する設定手段と、
    前記第2の取得手段により取得された前記N値の量子化データと、前記設定手段によって設定されたドット配置パターン群と、に基づいて前記ドット記録用データを生成する生成手段と
    を備え、
    前記第1の取得手段によって取得された前記情報が示す前記画像の濃度が所定の値である場合における、前記単位領域の前記所定方向における前記吐出口列の端部に対応する端部領域の前記所定方向における第1の位置に位置する複数の前記画素領域に対して定められる前記第2のドット配置パターン群の数が、前記第1の取得手段によって取得された前記画像の濃度が前記所定の値である場合における、前記第1の位置よりも前記吐出口列の端部に近い第2の位置に位置する複数の前記画素領域に対して定められる前記第2のドット配置パターン群の数よりも少なく、
    且つ、前記第1の取得手段によって取得された前記情報が示す前記画像の濃度が前記所定の値である場合における、前記端部領域の前記第1の位置に位置する複数の前記画素領域に対して定められる前記第1のドット配置パターン群の数が、前記第1の取得手段によって取得された前記画像の濃度が前記所定の値である場合における、前記端部領域の前記所定方向における前記第2の位置に位置する複数の前記画素領域に対して定められる前記第1のドット配置パターン群の数よりも多くなるように、前記ドット配置パターン群を設定することを特徴とする画像処理装置。
  16. 請求項1ないし7のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置の各手段としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
  17. 請求項1ないし7のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置の各手段としてコンピュータを機能させるためのプログラムを記憶する記憶媒体。
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