JP2015142987A - ガラスパネル、タッチパネル装置及び電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明が解決しようとする課題は、マイクロクラックに起因したガラスパネル自体のひび割れ等を防止でき、かつ、電子端末等に搭載された場合であっても、外力等に起因した新たなマイクロクラックを形成しにくいガラスパネルを提供することである。
【解決手段】本発明は、ガラス基材(A)の周縁端面に補強部(B)有し、前記ガラス基材(A)の上面及び下面の少なくとも一方の面にフィルム層(C)が積層したガラスパネルに関するものである。
【選択図】図1
【解決手段】本発明は、ガラス基材(A)の周縁端面に補強部(B)有し、前記ガラス基材(A)の上面及び下面の少なくとも一方の面にフィルム層(C)が積層したガラスパネルに関するものである。
【選択図】図1
Description
本発明は、タッチパネル装置をはじめとする様々な製品の製造に使用可能なガラスパネルに関するものである。
タッチパネル装置は、例えばスマートフォン等をはじめとする電子端末等に広く搭載されている。
前記タッチパネル装置は、一般に、ガラスパネルと静電センサーとが貼付された構成を有するものが知られており、前記ガラスパネルには、外力によってひび割れ等を引き起こさないレベルの高強度が求められている。
前記高強度のガラスパネルとしては、例えば上面及び下面の2面に対して化学処理等を施して得られた強化ガラスパネルが知られている。
しかし、前記強化ガラスパネルは、通常、その側面部(周縁端面)に微細なひび割れ(マイクロクラック)を有する場合が多い。前記マイクロクラックは、外力等の影響によって経時的に成長することで大きなひび割れ等を引き起こす場合があるため、前記強化ガラスパネルを備えた電子端末は、経時的に、強化ガラスパネル自体のひび割れ等を引き起こし、前記電子端末のタッチパネル性能や表示される画像の鮮明性の低下等を引き起こす場合があった。
前記強化ガラスパネル自体のひび割れ等を防止可能な強化ガラスパネルとしては、例えばガラス板の両面に強化層が設けられ、前記強化ガラスの周縁端面または開口端面に形成された断面凸型の段付部とを具備し、前記段付部はエッチング処理により腐食させた内側面と、機械加工により切断された外側面とを備えた強化ガラスが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
しかし、前記強化ガラスは、電子端末等に搭載された後、その電子端末の使用環境や外力等の影響によって、その周縁端面に新たなマイクロクラックを形成してしまう場合がある。新たに形成されたマイクロクラックは、経時的に成長し、強化ガラスパネル自体のひび割れ等を引き起こす場合があった。
本発明が解決しようとする課題は、マイクロクラックに起因したガラスパネル自体のひび割れ等を防止でき、かつ、電子端末等に搭載された場合であっても、外力等に起因した新たなマイクロクラックを形成しにくいガラスパネルを提供することである。
本発明者等は、ガラス基材の周縁端面(側面部)に樹脂等からなる補強部を設け、ガラス基材の上面または下面にハードコート層等のフィルム層を設けることによって、前記課題を解決できることを見出した。
すなわち、本発明は、ガラス基材(A)の周縁端面に補強部(B)有し、前記ガラス基材(A)の上面及び下面の少なくとも一方の面にフィルム層(C)が積層したことを特徴とするガラスパネルに関するものである。
本発明のガラスパネルは、経時的なひび割れ等を引き起こしにくいことから、例えばタッチパネル装置、画像表示装置等を構成する部材に好適に使用することができる。
本発明のガラスパネルは、ガラス基材(A)の周縁端面に補強部(B)有し、前記ガラス基材(A)の上面及び下面の少なくとも一方の面にフィルム層(C)が積層したことを特徴とする。
前記ガラスパネルとしては、前記補強部(B)の一部と前記フィルム層(C)の一部とが接触した構成を有するものを使用することが好ましい。前記補強部(B)の一部と前記フィルム層(C)の一部とが接触した構成を採用することによって、前記補強部(B)と前記フィルム層(C)との境界に、砂等の微粒子等が侵入することを防止でき、その結果、ガラスパネルに新たなマイクロクラックが形成されることを防止することができる。
本発明のガラスパネルが有していてもよい「前記補強部(B)の一部と、前記フィルム層(C)の一部とが接触」した構成は、前記補強部(B)の一部と前記フィルム層(C)の一部とが接着剤等を介して接合した状態、前記補強部(B)の一部と前記フィルム層(C)の一部とが化学的に結合した状態を指す。
また、本発明のガラスパネルは、例えば図1及び2に示すように、前記フィルム層(C)の、前記ガラス基材(A)側と接する面の一部と、前記補強部(B)の一部とが接触したものであることが、より一層優れた強度を維持し、ガラスパネル自体の経時的なひび割れ等を防止するうえで好ましい。
また、前記ガラスパネルは、例えば図4に示すように、前記フィルム層(C)の周縁端部(側面部)一部と、前記補強部(B)の一部とが接触したものであってもよい。
本発明のガラスパネルを構成するガラス基材(A)としては、公知慣用のガラス基材を使用することができ、例えば、フロートガラス、アルカリガラス、無アルカリガラス等を使用することができる。
前記ガラス基材(A)としては、より一層優れた強度を備えたガラスパネルを得るうえで、ガラス基材の上面及び下面の一方または両方の面に従来知られる強化処理の施された、いわゆる強化ガラスを使用することが好ましい。
また、前記ガラス基材(A)としては、その上面、下面及び周縁端面(側面)に化学処理の施された、いわゆる6面強化ガラスを使用することができる。
前記強化ガラスとしては、例えば、HOYA株式会社製の強化ガラス、コーニング社製のGorilla(登録商標)、石塚硝子株式会社製のIG3、旭硝子株式会社製のDragontrail(登録商標)等を使用することができる。
前記ガラス基材を強化する方法としては、物理的強化法と化学的強化法が挙げられ、生産安定性の観点から化学的強化方法が好ましく用いられる。
本発明のガラスパネルをタッチパネル装置を構成する部材として使用する場合、前記ガラスパネルとしては、後述する透明導電層(E)を有するものを使用することが好ましい。前記透明導電層(E)を備えたガラスパネルを製造する場合には、前記ガラス基材として、予め前記ガラス基材(A)の表面に前記透明導電層(E)が設けられた基材を使用することが、ガラスパネルの良好な生産効率を維持するうえで好ましい。
前記ガラス基材(A)としては、0.3mm〜1.0mmの厚さを有するものを使用することが、タッチパネル装置の薄型化等に貢献するうえで好ましい。
また、本発明のガラスパネルとしては、前記透明導電層(E)の他に、後述する加飾層等を有するものを使用するものを使用することが好ましい。前記加飾層を備えたガラスパネルを製造する際には、前記ガラス基材として、予め前記ガラス基材(A)の表面の一部または全部に前記加飾層が設けられた基材使用することが、ガラスパネルの良好な生産効率を維持するうえで好ましい。
本発明のガラスパネルを構成する補強部(B)は、前記ガラス基材(A)の周縁端面に存在し得るマイクロクラックの成長を防止する。また、前記補強部(B)は、前記ガラスパネルを搭載した電子端末等が長期間使用された際に、外力や使用環境等に起因して新たなマイクロクラックが形成されることを防止する。
前記補強部(B)としては、各種樹脂を用いて形成される部材が挙げられる。
前記補強部(B)の形成に使用可能な前記樹脂としては、その良好な生産効率を維持するうえで、紫外線硬化型樹脂、電子線硬化型樹脂、熱硬化型樹脂、湿気硬化型樹脂等の硬化性樹脂を使用することが好ましい。
前記樹脂としては、具体的にはアクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエステル系樹脂等を使用することができる。
本発明のガラスパネルをタッチパネル装置を構成する部材に使用する場合、前記補強部(B)としては、透明性の高いものを使用することが、良好な意匠性を維持するうえで好ましい。具体的には、前記補強部(B)としては、その全光線透過率が85%以上であるものを使用することが好ましい。
前記補強部(B)の厚さは、前記ガラス基材(A)の厚さに応じて適宜選択できるが、〔(ガラス基材(A)の厚さ)−(補強部(B)の厚さ)〕の値が、0mm〜0.1mmとなる範囲で選択することが好ましく、0mm〜0.05mmとなる範囲で選択することが、ひび割れ等を防止可能なレベルの強度を備えた、図1及び2に示される構成からなるガラスパネルを得るうえでより好ましい。
一方、前記ガラスパネルとして図4に示される構成からなるガラスパネルを製造する場合には、〔(ガラス基材(A)の厚さ)−(補強部(B)の厚さ)〕の値が0mm未満である構成、具体的には、ガラス基材(A)の厚さよりも補強層(B)の厚さの方が大きい構成であってもよい。しかし、かかる構成からなるガラスパネルは、比較的厚膜となるため、タッチパネル装置等の薄型に貢献するうえでは、前記図1及び2に示される構成からなるガラスパネルを採用することが好ましい。
また、前記補強部(B)としては、ガラスパネルに大きなひび割れ等が生じることを防止するうえで、0.01GPa〜100GPaの範囲のヤング率を有するものを使用することが好ましく、0.1GPa〜10GPaの範囲のヤング率を有するものを使用することがより好ましい。
本発明のガラスパネルを構成するフィルム層(C)は、外力等によって前記ガラス基材(A)が破損することを防止し、または、前記ガラス基材(A)が破損した際にガラス片が飛散することを防止するうえで、前記ガラス基材(A)の上面及び下面の少なくとも一方に設けられる。特に、前記ガラスパネルを電子端末を構成する部材に使用する場合、人が触れる側の面に前記フィルム層(C)を設けることによって、外力等による前記ガラス基材(A)の欠けやひびを防止できるため好ましい。
前記フィルム層(C)としては、具体的には、ハードコートフィルム層、汚れ防止フィルム層、衝撃吸収フィルム層等を使用することができ、ガラス基材(A)の傷つき等を防止するうえでハードコートフィルム層であることが好ましく、鉛筆硬度が2H以上のハードコートフィルム層であることが好ましい。
前記ハードコートフィルム層としては、例えば単層または複層からなる樹脂フィルム層が挙げられ、樹脂フィルム層の表面にハードコート層が積層されたものであることが好ましい。
前記フィルム層(C)としては、その表面の一部に加飾層の設けられたものを使用することができる。
前記加飾層は、そのフィルム層(C)の表面に一般的な印刷法により印刷することによって設けることができる。前記印刷法としては、例えば、シルク印刷、スクリーン印刷、熱転写印刷、グラビア印刷等が挙げられる。
前記加飾層としては、例えば前記ガラスパネルを画像表示装置等の部材に使用する場合、その画像表示部の周囲に視認される文字や図形、あるいは、画像表示部に窓枠状に設けられる黒色の縁取り状の加飾層等が挙げられる。
前記加飾層の厚さとしては、30μm以下であることが好ましく、1μm〜15μmの範囲であることがより好ましく、2μm〜10μmの範囲であることが、色抜けや印刷不良を防止し、好適な意匠性を備えたガラスパネルを得るうえで特に好ましい。
前記加飾層を有するフィルム層(C)と、前記ガラス基材(A)とを、例えば前記光学用粘着剤層(D)を介して積層した場合、前記加飾層に起因する段差部に、気泡が残存する場合がある。前記気泡は、本発明のガラスパネルをタッチパネル装置や画像表示装置等を構成する部材に使用した場合、画像の鮮明性等を若干、低下させる傾向にある。
そこで、前記フィルム層(C)としては、前記気泡の残存を防止することを目的として、平滑な表面を有するフィルム層を使用することが好ましい。前記加飾層を有するフィルム層としては、前記段差部をなくし平滑な表面を形成することを目的として、前記フィルム層の表面に高透明性樹脂層を設けたフィルム層を使用することが好ましい。
前記高透明性樹脂層を形成し得る樹脂としては、透明性に優れた公知の樹脂を使用することができるが、ガラスパネルの良好な生産効率を維持するうえで、紫外線等の活性エネルギー線硬化性のアクリル樹脂を使用することが好ましい。
前記フィルム層(C)に使用可能なハードコートフィルム層は、従来知られるハードコート剤を用いて形成することができる。
前記ハードコート剤としては、入手や取り扱いが容易で、用途に応じた表面硬度や耐久性等を備えたハードコートフィルム層を形成可能な、(メタ)アクリレートを含有する活性エネルギー線硬化性組成物からなるハードコート剤を使用することが好ましく、ウレタン(メタ)アクリレートを含有する活性エネルギー線硬化性組成物からなるハードコート剤を使用することが好ましい。
前記ハードコート剤としては、高硬度で優れた耐久性と、優れた防汚性等とを両立するうえで、例えばフッ素系添加剤、シリコーン系添加剤、アクリル系添加剤等を含有するものを使用することができる。
前記ハードコートフィルム層は、例えば基材の片面または両面に、前記ハードコート剤を塗布し、乾燥した後、紫外線等の活性エネルギー線を照射し硬化させることによって形成することができる。
前記ハードコートフィルム層以外の各種フィルム層(C)も、各種基材の片面または両面に、前記ハードコート剤を塗布し、乾燥した後、硬化させることによって形成することができる。
前記基材としては、例えばポリエチレンテレフタレート基材等のポリエステル基材を使用することができる。
前記フィルム層(C)としては、50μm〜250μmの厚さを有するものを使用することが好ましい。
また、前記フィルム層(C)としては、図1及び2に示される構成からなるガラスパネルを製造するうえで、前記ガラス基材(A)の寸法よりも、大きい寸法であることが好ましい。
本発明のガラスパネルは、例えばフィルム層(C)を構成するハードコートフィルム等のフィルムを予め製造する工程〔1〕、前記フィルムと前記ガラス基材(A)とを貼付する工程〔2〕、及び、ガラス基材(A)の周縁端面(側面部)に補強層(B)を形成する工程〔3〕を有する工程を経ることによって製造することができる。
前記工程〔1〕は、前記したとおり、前記ハードコート剤等の樹脂組成物を各種基材の片面または両面に塗布及び乾燥し、硬化させる工程である。
前記工程〔2〕は、例えば前記工程〔1〕で作製したハードコートフィルム等のフィルムと前記ガラス基材(A)とを、接着剤または粘着剤を用いて貼付する工程である。
前記接着剤または粘着剤としては、本発明のガラスパネルの良好な透明性を維持するうえで、光学用粘着剤を使用することが好ましい。
前記光学用粘着剤としては、従来知られるアクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤等を使用することができる。なかでも、前記光学用粘着剤としては、炭素原子数2〜14のアルキル基を有する(メタ)アクリレートを含有する単量体を重合して得られるアクリル系重合体を含有する粘着剤を使用することが、透明性及び耐候性に優れ、かつ、前記フィルム層(C)とガラス基材(A)との密着性に優れたガラスパネルを製造するうえで好ましい。
前記光学用粘着剤を用いて形成される光学用粘着剤層(D)の厚さは、5μm〜50μmの範囲であることが好ましく、8μm〜30μmの範囲であることがより好ましく、10μm〜25μmの範囲であることが、接着信頼性に優れ、前記フィルム層(C)としてハードコートフィルム層を用いた場合に、その表面硬度の低下を防止することができるためさらに好ましい。
前記工程〔3〕は、前記ガラス基材(A)の周縁端面(側面部)に補強層(B)を形成する工程である。
前記補強層(B)を形成する方法としては、例えば、前記補強層(B)を形成し得る樹脂を、前記ガラス基材(A)の周縁端面に塗布する方法が挙げられる。前記塗布方法としては、例えばディスペンサーを用いる方法が挙げられる。具体的には、以下の方法で工程〔3〕を行うことができる。はじめに前記工程〔2〕で得たフィルム層(C)とガラス基材(A)との積層体を、複数用意し、等間隔に並べる。次に、前記積層体の間の隙間に、ディスペンサー等を用いて、補強層(B)を形成し得る樹脂組成物を流し込む。次に、前記樹脂組成物を硬化させることによって補強層(B)を形成する。その際、前記積層体を構成するフィルム層(C)の裏面(ガラス基材(A)と接する側の面)の一部と、前記補強層(B)とが接着されていることが、高強度のガラスパネルを製造するうえで必要である。それらは、補強層(B)を形成する際に接着されるが、必要に応じて他の接着剤を用い、別途接着してもよい。
前記補強層(B)を形成した後、例えばレーザー等を用いて、前記2以上の積層体の間に形成された補強層(B)の中心部分を切断することによって、所定のガラスパネルを製造することができる。
前記方法で製造したガラスパネルは、必要に応じてその周辺端面にレーザー等を照射することによって所定の寸法に整えられたものであってもよい。
また、前記工程〔3〕は、予め製造した補強層(B)と、前記工程〔2〕で作製したフィルム層(C)及びガラス基材(A)の積層体とを用いることによって、前記ガラス基材(A)の周縁端面(側面部)に補強層(B)を形成する工程であってもよい。
予め製造した補強層(B)としては、例えば接着剤等を用いてフィルムを積層することによって作製した積層フィルム、または、厚手の単層フィルムを用意し、それを、前記ガラス基材(A)の寸法(縦及び横)の窓枠部を形成するように抜き加工して得られた窓枠状のフィルムが挙げられる。
前記フィルムとしては、例えばポリエチレンテレフタレート等のポリエステルからなるフィルムが挙げられる。
次に、前記窓枠状のフィルムからなる補強層(B)の窓枠部に、前記工程〔2〕で得た積層体を構成するガラス基材(A)をはめ込み、前記積層体を構成するフィルム層(C)の裏面(ガラス基材(A)と接する側の面)と、前記補強層(B)とを接着することによって、本発明のガラスパネルを製造することができる。その際、前記積層体を構成するフィルム層(C)の裏面(ガラス基材(A)と接する側の面)の一部と、前記補強層(B)とが接着されていることが、高強度のガラスパネルを製造するうえで必要である。それらは、前記フィルム層(C)の裏面に設けられていてもよい光学用粘着剤層(D)によって接着されるが、必要に応じて他の接着剤を用い、別途接着してもよい。
前記方法で得られた本発明のガラスパネルは、0.4mm〜1.2mmの厚さを有するものであることが好ましい。
また、本発明のガラスパネルは、前記した各層以外に、必要に応じてその他の層を有していてもよい。
前記その他の層としては、例えば、本発明のガラスパネルをタッチパネル装置を構成する部材に使用する場合であれば、前記透明導電層(E)であることが好ましい。
前記透明導電層(E)は、前記ガラスパネルを構成するガラス基材(A)からなる面、または、前記ガラス基材(A)の下面に設けられたフィルム層(C)の表面に設けられることが好ましい。
前記その他の層としては、前記したもののほかに、導電層、加飾層、反射防止層、防眩層、抗菌層等が挙げられる。
本発明のガラスパネルは、前記したとおり、マイクロクラックに起因したガラスパネル自体のひび割れ等を防止でき、かつ、電子端末等に搭載された場合であっても、外力等に起因した新たなマイクロクラックを形成しにくいことから、もっぱらタッチパネル装置を構成する部材等に使用することができる。そして、前記タッチパネル装置は、スマートフォンをはじめとする電子端末等の電子機器に搭載することができる。
以下に実施例により本発明を説明する。
(実施例1)
[ガラス基材と前記フィルム層との積層]
フィルム層として、ウレタンアクリレートを含有する活性エネルギー線硬化性組成物からなるハードコート剤をポリエステルフィルムに塗布し、乾燥し、紫外線を照射することによって作製したハードコートフィルム(DIC株式会社製、HC6100F−DP2、厚さ110μm)を用意した。
[ガラス基材と前記フィルム層との積層]
フィルム層として、ウレタンアクリレートを含有する活性エネルギー線硬化性組成物からなるハードコート剤をポリエステルフィルムに塗布し、乾燥し、紫外線を照射することによって作製したハードコートフィルム(DIC株式会社製、HC6100F−DP2、厚さ110μm)を用意した。
次に、前記ハードコートフィルムと、ケミカル強化ガラスパネル(コーニング株式会社製、厚さ0.65mm)の片面とを、粘着テープ(DIC株式会社製、ZB7010W−10、基材レスタイプ、厚さ10μm)を介して接着することによって、ケミカル強化ガラスパネルの片面にハードコートフィルム層を有する積層体1を作製した。その際、前記ハードコートフィルムとしては、前記ケミカル強化ガラスパネルよりも大きいサイズのものを使用した。
[補強部の作製]
両面粘着テープ(DIC株式会社製、#8625UJ、厚さ100μm、中芯としてポリエチレンテレフタレート基材を使用)と、コスモシャインA4300(東洋紡株式会社製、ポリエチレンテレフタレートフィルム、厚さ125μm)とを、交互に3層ずつ積層することによって、合計6層の積層フィルムを作製した。
両面粘着テープ(DIC株式会社製、#8625UJ、厚さ100μm、中芯としてポリエチレンテレフタレート基材を使用)と、コスモシャインA4300(東洋紡株式会社製、ポリエチレンテレフタレートフィルム、厚さ125μm)とを、交互に3層ずつ積層することによって、合計6層の積層フィルムを作製した。
次に、前記積層フィルムを、前記積層体1を構成するケミカル強化ガラスパネルと同じ寸法(縦及び横)のトムソン刃を用いて抜き加工することによって、窓枠状の積層フィルムからなる補強部を作製した。
[ガラスパネルの作製]
次に、前記積層フィルムの窓枠状の部分に、前記積層体1を構成するケミカル強化ガラスパネルをはめ込み、前記積層フィルムを構成する粘着剤層と、前記積層体1を構成するハードコートフィルム層の裏面(ポリエステルフィルムからなる面)とを貼り合せた。
次に、前記積層フィルムの窓枠状の部分に、前記積層体1を構成するケミカル強化ガラスパネルをはめ込み、前記積層フィルムを構成する粘着剤層と、前記積層体1を構成するハードコートフィルム層の裏面(ポリエステルフィルムからなる面)とを貼り合せた。
次に、それらを2kgローラーを用いて加圧することによって、前記積層フィルムからなる補強部と、ハードコートフィルム層とを、前記補強部に設けられた粘着剤層を介して接着(接触)させた。
次に、前記ケミカル強化ガラスパネルの寸法よりも、上下及び左右にそれぞれ0.5mm大きくなるように、前記ハードコートフィルム層、粘着テープ及び補強部を裁断することによって、本発明のガラスパネルを作製した。
(実施例2)
[ガラス基材と前記フィルム層との積層]
実施例1で作製した積層体1を用意した。
[ガラス基材と前記フィルム層との積層]
実施例1で作製した積層体1を用意した。
次に、GW−1340/HX−403(DIC株式会社製、2液硬化型ウレタン樹脂組成物)を、乾燥後の厚さが200μmとなるように、前記積層体1を構成するハードコートフィルムの裏面(ケミカル強化ガラスパネルと接した側の面)に塗布し、130℃に設定した乾燥炉内に30分放置することによって、前記積層体1を構成するケミカル強化ガラスパネルの周縁端面(側面)で、かつ、前記ハードコートフィルム層の裏面に、ウレタン樹脂層を形成した。
次に、前記ウレタン樹脂層の表面に、前記GW−1340/HX−403(DIC株式会社製、2液硬化型ウレタン樹脂組成物)を、乾燥後の厚さが200μmとなるように塗布し、130℃に設定した乾燥炉内に30分放置することによって、前記積層体1を構成するケミカル強化ガラスパネルの周縁端面(側面)で、かつ、前記ハードコートフィルム層の裏面に形成されたウレタン樹脂層の表面に、更にウレタン樹脂層を形成した。
次に、前記ウレタン樹脂層の表面に、前記GW−1340/HX−403(DIC株式会社製、2液硬化型ウレタン樹脂組成物)を、乾燥後の厚さが200μmとなるように塗布し、130℃に設定した乾燥炉内に30分放置することによって、前記積層体1を構成するケミカル強化ガラスパネルの周縁端面(側面)で、かつ、前記ハードコートフィルム層の裏面に、厚さ600μmのウレタン樹脂層からなる補強部を形成した。なお、前記厚さ600μmのウレタン樹脂層からなる補強部は、前記ハードコートフィルム層の裏面に接着されていた。
次に、前記ケミカル強化ガラスパネルの寸法よりも、上下及び左右にそれぞれ0.5mm大きくなるように、前記ハードコートフィルム層、粘着テープ及び補強部を裁断することによって、本発明のガラスパネルを作製した。
(比較例1)
フィルム層として、ハードコートフィルム(DIC株式会社製、HC6100F−DP2)を用意した。
フィルム層として、ハードコートフィルム(DIC株式会社製、HC6100F−DP2)を用意した。
次に、前記ハードコートフィルムと、ケミカル強化ガラスパネル(コーニング株式会社製、厚さ0.65mm)の片面とを、粘着テープ(DIC株式会社製、ZB7010W−10、基材レスタイプ、厚さ10μm)を介して接着することによって、ケミカル強化ガラスパネルの片面にハードコートフィルム層を有するガラスパネルを作製した。その際、前記ハードコートフィルムとしては、前記ケミカル強化ガラスパネルの寸法よりも、上下左右において0.5mm大きいサイズのものを使用した。
(比較例2)
フィルム層として、ハードコートフィルム(DIC株式会社製、HC6100F−DP2)を用意した。
フィルム層として、ハードコートフィルム(DIC株式会社製、HC6100F−DP2)を用意した。
次に、前記ハードコートフィルムと、ケミカル強化ガラスパネル(コーニング株式会社製、厚さ0.65mm)の片面とを、粘着テープ(DIC株式会社製、ZB7010W−10、基材レスタイプ、厚さ10μm)を介して接着することによって、ケミカル強化ガラスパネルの片面にハードコートフィルム層を有するガラスパネルを作製した。その際、前記ハードコートフィルムとしては、前記ケミカル強化ガラスパネルの寸法よりも、上下左右において0.5mm小さいサイズのものを使用した。
(破壊強度測定)
図3に示す縦15cm及び横5cmの凹み部を有する台座を用意した。
図3に示す縦15cm及び横5cmの凹み部を有する台座を用意した。
次に、前記台座の前記凹み部の上面に、前記ガラスパネルを載置した。その際、前記ガラスパネルを構成するフィルム層が、上側となるようにした。
次に、前記フィルム層の表面から、直径7mmのプローブを、下方向に速さ50mm/分で押し込み、前記ガラスパネルが顕著にひび割れた時の、前記プローブによる荷重を測定した。なお、前記測定は各サンプルにつき5回実施し、その荷重の平均値を下記表1に示した。
(耐久性評価)
実施例及び比較例で得たガラスパネルの周縁端面(側面)を、平型ダイヤモンドヤスリ(粒度120)を用いて10回擦った。前記擦過後のガラスパネルの破壊強度を、前記した方法と同様の方法で測定した。
実施例及び比較例で得たガラスパネルの周縁端面(側面)を、平型ダイヤモンドヤスリ(粒度120)を用いて10回擦った。前記擦過後のガラスパネルの破壊強度を、前記した方法と同様の方法で測定した。
1 ハードコートフィルム層
2 ポリエチレンテレフタレート
3 粘着テープ
4 ケミカル強化ガラスパネル
5 ウレタン樹脂層
6 台座
7 プローブ
8 ガラスパネル
9 加飾層
10 高透明樹脂層
11 光学粘着剤層
12 フィルム層
13 補強部
14 ガラス基材
2 ポリエチレンテレフタレート
3 粘着テープ
4 ケミカル強化ガラスパネル
5 ウレタン樹脂層
6 台座
7 プローブ
8 ガラスパネル
9 加飾層
10 高透明樹脂層
11 光学粘着剤層
12 フィルム層
13 補強部
14 ガラス基材
本発明のガラスパネルは、ガラス基材(A)の周縁端面に補強部(B)を有し、前記ガラス基材(A)の上面及び下面の少なくとも一方の面にフィルム層(C)が積層したことを特徴とする。
また、本発明のガラスパネルとしては、前記透明導電層(E)の他に、後述する加飾層等を有するものを使用することが好ましい。前記加飾層を備えたガラスパネルを製造する際には、前記ガラス基材として、予め前記ガラス基材(A)の表面の一部または全部に前記加飾層が設けられた基材を使用することが、ガラスパネルの良好な生産効率を維持するうえで好ましい。
Claims (10)
- ガラス基材(A)の周縁端面に補強部(B)有し、前記ガラス基材(A)の上面及び下面の少なくとも一方の面にフィルム層(C)が積層したことを特徴とするガラスパネル。
- 前記補強部(B)の一部と前記フィルム層(C)の一部とが接触したものである請求項1に記載のガラスパネル。
- 前記フィルム層(C)の、前記ガラス基材(A)に接触した側の面の一部と、前記補強部(B)の一部とが接触したものである請求項1または2に記載のガラスパネル。
- 前記ガラス基材(A)とフィルム層(C)が、光学用粘着剤層(D)を介して積層されたものである請求項1〜3のいずれか1項に記載のガラスパネル。
- 前記フィルム層(C)が、ポリエステル樹脂フィルムの少なくとも一方の面にハードコート層が積層されたものである請求項1〜4のいずれか1項に記載のガラスパネル。
- 前記補強部(B)が、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂及びポリエステル樹脂からなる群より選ばれる1種以上を含むものである請求項1〜5のいずれか1項に記載のガラスパネル。
- 前記補強部(B)が、ポリエステル樹脂フィルムを積層し打ち抜き加工して得られた窓枠状の積層フィルムからなる部材である請求項1〜6のいずれか1項に記載のガラスパネル。
- 前記ガラス基材(A)、または、前記ガラス基材(A)の下面に設けられたフィルム層(C)に、透明導電層(E)が積層したものである請求項1〜7のいずれか1項に記載のガラスパネル。
- 請求項1〜8のいずれか1項に記載のガラスパネルが設置されたタッチパネル装置。
- 請求項9に記載のタッチパネル装置が設置された電子機器。
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2014
- 2014-01-31 JP JP2014016949A patent/JP2015142987A/ja active Pending
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