JP2015142273A - 信号処理回路及びa/d変換器 - Google Patents
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Abstract
【課題】低消費電力な信号処理回路及びA/D変換器を提供する。【解決手段】本実施形態に係る信号処理回路は、整流手段と、保持手段と、制御手段と、設定手段と、を備える。整流手段は、同相電圧に信号電圧が重畳された入力電圧を整流し、整流電圧を生成する。保持手段は、任意の電圧を保持し、保持している電圧を出力する。制御手段は、整流手段により生成された整流電圧に応じた電圧を保持するように保持手段を制御する。設定手段は、保持手段により保持された保持電圧を所定の時間間隔で所定の電圧に設定する。【選択図】図1
Description
本発明の実施形態は、信号処理回路及びA/D変換器に関する。
パイプライン型A/D変換器は、高速・高分解能を両立可能なアーキテクチャとして、多くのLSI製品に採用されている。パイプライン型A/D変換器は、1ビットのA/D変換を行うステージを複数接続することにより構成されている。標本化されたアナログ信号は、パイプライン動作によって、各ステージで1ビットずつA/D変換される。従来、各ステージにおけるA/D変換を行うために、演算増幅器が利用されていた。
近年、各ステージにおいて、演算増幅器のかわりに比較器を利用することにより、パイプライン型A/D変換器の消費電力を削減する技術が提案されている。しかしながら、比較器を利用した上記従来の技術では、A/D変換のために利用される信号処理回路において、A/D変換のたびに容量素子を充放電する必要があったため、消費電力を十分に削減することが困難であった。
John K. Fiorenza, et.al., "Comparator-Based Switched-Capacitor Circuits for Scaled CMOS Technologies",JSSC 2006
低消費電力な信号処理回路及びA/D変換器を提供する。
本実施形態に係る信号処理回路は、整流手段と、保持手段と、制御手段と、設定手段と、を備える。整流手段は、同相電圧に信号電圧が重畳された入力電圧を整流し、整流電圧を生成する。保持手段は、任意の電圧を保持し、保持している電圧を出力する。制御手段は、整流手段により生成された整流電圧に応じた電圧を保持するように保持手段を制御する。設定手段は、保持手段に保持された保持電圧を所定の時間間隔で所定の電圧に設定する。
以下、信号処理回路及びA/D変換器の実施形態について図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
まず、第1実施形態に係る信号処理回路について、図1〜図12を参照して説明する。ここで、図1は、本実施形態に係る信号処理回路の機能構成を示すブロック図である。また、図2は、本実施形態に係る信号処理回路の構成の一例を示す回路図である。図1に示すように、本実施形態に係る信号処理回路は、入力電圧VINから整流電圧VAを生成する信号切替部10と、任意の電圧を保持する負荷部30と、整流電圧VAに基づいて負荷部30に保持された保持電圧VCを制御する緩衝増幅部20と、保持電圧VCを所定の電圧に設定するリセット部40とを備える。
まず、第1実施形態に係る信号処理回路について、図1〜図12を参照して説明する。ここで、図1は、本実施形態に係る信号処理回路の機能構成を示すブロック図である。また、図2は、本実施形態に係る信号処理回路の構成の一例を示す回路図である。図1に示すように、本実施形態に係る信号処理回路は、入力電圧VINから整流電圧VAを生成する信号切替部10と、任意の電圧を保持する負荷部30と、整流電圧VAに基づいて負荷部30に保持された保持電圧VCを制御する緩衝増幅部20と、保持電圧VCを所定の電圧に設定するリセット部40とを備える。
信号切替部10(整流手段)は、入力電圧VINを入力される。入力電圧VINは、同相電圧VCMに信号電圧VSIGが重畳された信号である(VIN=VCM+VSIG)。同相電圧VCMは入力電圧VINの直流成分であり、信号電圧VSIGは入力電圧VINの交流成分である。入力電圧VINとして、例えば、標本化されたアナログ信号(電圧)が挙げられる。
信号切替部10は、入力電圧VINを整流することにより、同相電圧VCM以上の整流電圧VAを生成する。より詳細には、信号切替部10は、同相電圧VCM以上の入力電圧VINをそのまま出力する。また、信号切替部10は、同相電圧VCMより低い入力電圧VINを、同相電圧VCMに信号電圧VSIGの絶対値|VSIG|を加算した電圧に変換して出力する。これにより、信号切替部10からは同相電圧VCM以上の整流電圧VAが出力される。すなわち、VSIG≧0の場合、整流電圧VAは、VA=VIN=VCM+VSIGとなり、VSIG<0の場合、整流電圧VAは、VA=VCM−VSIGとなる。したがって、信号切替部10により生成される整流電圧VAは、同相電圧VCMに信号電圧VSIGの絶対値を加算した電圧となる(VA=VCM+|VSIG|)。
図2に示すように、信号切替部10は、入力端子11,12と、増幅器13と、減算回路14と、スイッチ15,16と、比較部17とを備える。入力端子11からは、入力電圧VINが入力される。入力端子12からは、同相電圧VCMが入力される。
増幅器13は、入力端子12と接続されている。増幅器13は、入力端子12から入力された同相電圧VCMを2倍に増幅して出力する。
減算回路14は、入力端子11と接続され、入力電圧VINを入力される。また、減算回路14は、増幅器13の出力側と接続され、2倍に増幅された同相電圧VCMを入力される。減算回路14は、2倍に増幅された同相電圧VCMから入力電圧VINを減算して出力する。したがって、減算回路14が出力する電圧は、2VCM−VIN=VCM−VSIGとなる。
スイッチ15(第1のスイッチ)は、入力端子11と緩衝増幅器20との間を接続又は開放する。スイッチ16(第2のスイッチ)は、減算回路14と緩衝増幅器20との間を接続又は開放する。
比較部17は、入力端子11,12と接続され、入力電圧VIN及び同相電圧VCMをそれぞれ入力される。比較部17は、入力電圧VINと同相電圧VCMとの大きさを比較し、比較結果に基づいて、スイッチ15,16の開閉を制御する。
具体的には、比較部17は、入力電圧VINが同相電圧VCM以上の場合(VIN≧VCM)、スイッチ15をONにし、スイッチ16をOFFにする。これにより、信号切替部10から出力される整流電圧VAは、入力電圧VINとなる(VA=VIN=VCM+VSIG)。また、比較部17は、入力電圧VINが同相電圧VCMより低い場合(VIN<VCM)、スイッチ15をOFFにし、スイッチ16をONにする。これにより、信号切替部10から出力される整流電圧VAは、減算回路14から出力される電圧となる(VA=VCM−VSIG)。
比較部17は、入力電圧VINと同相電圧VCMとの比較結果、すなわち入力電圧VINと同相電圧VCMとの大小関係を示す信号DOUTを出力する。比較部17から出力された信号DOUTは、例えば1ビットのデジタル信号であり、後述する復元部に入力される。このような比較部17として、比較器を利用することができる。
なお、以上の説明において、信号切替部10は、同相電圧VCM以上の整流電圧VAを生成したが、同相電圧VCM以下の整流電圧VAを生成してもよい。同相電圧VCM以下の整流電圧VAを生成する場合には、信号切替部10は、同相電圧VCM以下の入力電圧VINをそのまま出力する。また、信号切替部10は、同相電圧VCMより高い入力電圧VINを、同相電圧VCMから信号電圧VSIGの絶対値|VSIG|を減算した電圧に変換して出力する。これにより、信号切替部10からは同相電圧VCM以下の整流電圧VAが出力される。
すなわち、VSIG<0の場合、整流電圧VAは、VA=VIN=VCM+VSIGとなり、VSIG≧0の場合、整流電圧VAは、VA=VCM−VSIGとなる。したがって、信号切替部10により生成される整流電圧VAは、同相電圧VCMから信号電圧VSIGの絶対値を減算した電圧となる(VA=VCM−|VSIG|)。図2の信号処理部10の構成において、比較部17によるスイッチ15,16の開閉制御を逆にすることにより、このような整流電圧VAを生成することができる。
負荷部30(保持手段)は、任意の電圧を保持する手段である。図2に示すように、負荷部30は、容量素子31を含んで構成される。容量素子31は、任意のインピーダンスを有し、グラウンド電圧から電源電圧VDDまでの間の任意の電圧を保持することができる。容量素子31の電源側(出力側)は、緩衝増幅部20と、リセット部40と、信号処理回路の出力電圧VOUTが出力される出力端子50と接続されている。したがって、負荷部30に保持された保持電圧VCは、出力端子50から出力される。すなわち、保持電圧VCは出力電圧VOUTと一致する(VC=VOUT)。
緩衝増幅部20(制御手段)は、信号切替部10と負荷部30との間に接続されている。緩衝増幅部20は、信号切替部10から整流電圧VAを入力され、整流電圧VAに基づいて、保持電圧VCが整流電圧VAと等しくなるように負荷部30を制御する。図2に示すように、緩衝増幅部20は、電流源21と、スイッチ22と、比較器23とを備える。
電流源21は、容量素子31の電源側(出力側)に、容量素子31に所定の電流Iを供給可能なように接続されている。スイッチ22(第4のスイッチ)は、電流源21と容量素子31との間に設けられ、電流源21と容量素子31との間を接続又は開放する。
比較器23は、信号切替部10から整流電圧VAを入力される。また、負荷部30から保持電圧VCを入力される。比較器23は、整流電圧VAと保持電圧VCとの大きさを比較し、比較結果に基づいて制御信号φ1を出力し、スイッチ22の開閉を制御する。
具体的には、比較器23は、整流電圧VAが保持電圧VCより高い場合(VA>VC)、スイッチ22をONにする。これにより、電流源21から容量素子31に電流Iが供給され、容量素子31が充電される。したがって、保持電圧VCは上昇する。また、比較器23は、整流電圧VAが保持電圧VC以下の場合(VA≦VC)、スイッチ22をOFFにする。これにより、電流源21が開放され、容量素子31の充電が終了する。
すなわち、緩衝増幅部20は、整流電圧VAが保持電圧VCより高い場合、容量素子31を充電することにより保持電圧VCを上昇させ、保持電圧VCが整流電圧VAと等しくなると充電を終了する。これにより、緩衝増幅部20は、保持電圧VCが整流電圧VAと等しくなるように制御することができる。
なお、以上の説明において、緩衝増幅部20は、負荷部30に電流Iを供給することによって保持電圧VCを上昇させる電流供給型の緩衝増幅部であったが、負荷部30から電流Iを引き込むことにより保持電圧VCを低下させる電流引き込み型の緩衝増幅部であってもよい。この場合、図3に示すように、電流源21は、容量素子31のグラウンド側に、容量素子31から所定の電流Iを引き込み可能なように接続される。
図3の比較器23は、整流電圧VAが保持電圧VCより低い場合(VA<VC)、スイッチ22をONにする。これにより、電流源21によって容量素子31から電流Iが引き込まれ、容量素子31は放電される。したがって、保持電圧VCは低下する。また、比較器23は、整流電圧VAが保持電圧VC以上の場合(VA≧VC)、スイッチ22をOFFにする。これにより、電流源21が開放され、容量素子31の放電が終了する。
すなわち、図3の緩衝増幅部20は、整流電圧VAが保持電圧VCより低い場合、容量素子31に放電させることにより保持電圧VCを低下させ、保持電圧VCが整流電圧VAと等しくなると放電を終了する。これにより、緩衝増幅部20は、保持電圧VCが整流電圧VAと等しくなるように制御することができる。
なお、出力端子50と、保持電圧VCが入力される比較器23の入力端子との間に、任意の帰還素子を設けてもよい。これにより、本実施形態に係る信号処理回路に、一般的なフィードバック回路と同様の信号処理を追加することができる。
リセット部40(設定手段)は、負荷部30の保持電圧VCを所定のリセット電圧VRに設定する。リセット電圧VRは、整流電圧VAが同相電圧VCM以上の場合、同相電圧VCM以下の任意の電圧とすることが可能である。この場合、リセット電圧VRは、同相電圧VCMか、あるいは同相電圧VCMよりわずかに低い電圧とされるのが好ましい。リセット部40は、図2に示すように、電圧源41と、スイッチ42とを備える。
電圧源41は、容量素子31の電源側(出力側)に、リセット電圧VRを供給可能なように接続されている。スイッチ42(第3のスイッチ)は、電圧源41と容量素子31との間に設けられ、電圧源41と容量素子31との間を接続又は開放する。スイッチ42は、外部から入力される制御信号φ2によって、所定の時間間隔で開閉するように制御される。
スイッチ42がオンの場合、容量素子31の出力側と電圧源41とが接続され、保持電圧VCがリセット電圧VRに設定される。一方、スイッチ42がオフの場合、電圧源41は開放され、保持電圧VCは、緩衝増幅部20により整流電圧VAと等しくなるように制御される。
なお、リセット電圧VRは、整流電圧VAが同相電圧VCM以下の場合、同相電圧VCM以上の任意の電圧とすることが可能である。この場合、リセット電圧VRは、同相電圧VCMか、あるいは同相電圧VCMよりわずかに高い電圧とされるのが好ましい。
次に、本実施形態に係る信号処理回路の動作について、図4〜図12を参照して説明する。以下では、信号処理回路はパイプライン型A/D変換器の各ステージに適用されており、信号切替部10は、整流電圧VAが同相電圧VCM以上の電圧となるように入力電圧VINを整流するものとする。また、入力電圧VINは、標本化されたアナログ信号であり、同相電圧VCMに信号電圧VSIGが重畳された電圧であるものとする。
A/D変換器にアナログ信号が入力されると、アナログ信号は、所定のサンプリング間隔で標本化される。ここで、図4(A)における破線はアナログ信号を示し、実線は標本化されたアナログ信号を示す。図4(A)に示すように、標本化されたアナログ信号は、サンプリング間隔で変化する離散的な電圧となる。この電圧が、入力電圧VINとして信号処理回路に入力される。
信号切替部10は、入力電圧VINを整流し、整流電圧VAを生成する。信号切替部10により生成された整流電圧VAは、緩衝増幅部20に入力される。ここで、図4(B)における破線は入力電圧VINを示し、実線は整流電圧VAを示す。上述の通り、信号切替部10は、整流電圧VAが同相電圧VCM以上の電圧となるように整流する。このため、図4(B)に示すように、同相電圧VCMより低い入力電圧VINは、同相電圧VCMを基準にして反転した電圧に変換されている(VA=VCM+|VSIG|)。
また、この際、信号切替部10の比較部17は、入力電圧VINと同相電圧VCMとの大小関係を示す信号DOUTを出力する。図2(C)において、信号DOUTは、1ビットのデジタル信号である。比較部17は、VIN≧VCMの場合にHIGHを、VIN<VCMの場合にLOWを出力する。この信号DOUTを利用した入力電圧VINの復元処理については後述する。
緩衝増幅部20は、入力された整流電圧VAに基づいて、負荷部30の保持電圧VCを、整流電圧VAと等しくなるように制御する。また、リセット部40は、所定の時間間隔で負荷部30の保持電圧VCをリセット電圧VRに設定する。そして、負荷部30の保持電圧VCは、出力電圧VOUTとして出力される。
このような動作により、信号処理回路からは、整流電圧VAに対して、図4(D)に示すような出力電圧VOUTが出力される。図4(D)における破線は整流電圧VAを示し、実線は出力電圧VOUTを示す。図4(D)において、リセット電圧VRは同相電圧VCMである。上述の通り、リセット電圧VRは、同相電圧VCM以下の任意の電圧とすることができる。信号処理回路の出力電圧VOUTは、パイプライン型A/D変換器に設けられた次のステージに入力される。
ここで、信号処理回路に入力電圧VINが入力されてから、次の入力電圧VINが入力されるまでの1サイクルの間の緩衝増幅器20、負荷部30、及びリセット部40の動作について、図5を参照して詳細に説明する。図5(A)は、図4(D)の部分拡大図であり、入力電圧VINが入力されてから次の入力電圧VINが入力されるまでの出力電圧VOUT(保持電圧VC)の変化を拡大して示している。図5(B)は、図5(A)の各タイミングにおける制御信号φ1,φ2の状態を示している。
図5(A)に示すように、入力電圧VINが入力されてから次の入力電圧VINが入力されるまでの1サイクルの期間は、増幅フェーズと、保持フェーズと、リセットフェーズとからなる。増幅フェーズは、入力電圧VINが入力されてから、出力電圧VOUTが整流電圧VAと等しくなるまでの期間である。保持フェーズは、出力電圧VOUTが、整流電圧VAと等しくなってから、リセット電圧VR(=VCM)に設定されるまでの期間である。リセットフェーズは、出力電圧VOUTが、リセット電圧VRに設定されてから、次の入力電圧VINが入力されるまでの期間である。
まず、増幅フェーズについて説明する。入力電圧VINが信号処理回路に入力されると、信号切替部10により整流電圧VAが生成され、整流電圧VAが緩衝増幅部20に入力される。図5(B)に示すように、増幅フェーズにおいて、制御信号φ1はオンであり、制御信号φ2はオフである。すなわち、緩衝増幅部20のスイッチ22はオンであり、リセット部40のスイッチ42はオフである。
これにより、緩衝増幅部20は、電流源21から電流Iを容量素子31に供給し、保持電圧VCが整流電圧VAと等しくなるように制御する。保持電圧VCが整流電圧VAと等しくなると、比較器23は制御信号φ1をオフにし、スイッチ22をオフにする。これにより、増幅フェーズにおいて、出力電圧VOUTは、リセット電圧VRから整流電圧VAまで上昇する。
次に、保持フェーズについて説明する。保持フェーズにおいて、制御信号φ1,φ2はいずれもオフである。すなわち、緩衝増幅部20のスイッチ22及びリセット部40のスイッチ42はオフである。したがって、保持部30は、増幅フェーズにおいて制御された保持電圧VC(=VA)を保持する。これにより、保持フェーズの間、出力電圧VOUTとして整流電圧VAが出力される。
さらに、リセットフェーズについて説明する。入力電圧VINが信号処理回路に入力されてから所定時間後、制御信号φ2がオンになる。前記所定時間は、制御信号φ1がオフになった後に制御信号φ2がオンになるように設定されるため、保持フェーズにおいて、制御信号φ1はオフであり、制御信号φ2はオンである。すなわち、緩衝増幅部20のスイッチ22はオフであり、リセット部40のスイッチ42はオンである。したがって、保持部30の保持電圧VCは、リセット電圧VRに設定される。これにより、リセットフェーズの間、出力電圧VOUTとしてリセット電圧VRが出力される。
制御信号φ2がオンになってから所定時間後、制御信号φ2はオフになる。制御信号φ2がオフになるタイミングは、次の入力電圧VINが信号処理回路に入力されるタイミングと同期している。制御信号φ2がオフになると、再び上述の増幅フェーズが開始される。すなわち、増幅フェーズの開始時点において、保持電圧VCはリセット電圧VRに設定されている。
以上のサイクルを繰り返すことにより、信号処理回路は、図4(D)に示したような出力電圧VOUTを出力する。この際、信号処理回路では、容量素子31をリセット電圧VRから整流電圧VAまで充電するために電流が消費される。リセット電圧VRを同相電圧VCM、電流源21の電流値をI、信号電圧をVSIG、増幅フェーズの時間をTAとすると、容量素子31の充電電圧は下記のようになる。
1サイクルあたりの最大の消費電流は、信号電圧VSIGの最大振幅をVSIGMAX(=max|VSIG|)とすると、I=max(C×(VIN−VCM))/T=C×VSIGMAX/TAとなる。
これに対して、図6に示す従来の信号処理回路は、本実施形態における信号切替部10を備えない。したがって、緩衝増幅部20には、図7(A)に示すような入力電圧VINが入力される。この入力電圧VINは、最小値がVCM−VSIGMAXとなり、最大値がVCM−VSIGMAXとなる。このような信号処理回路では、リセット部40のリセット電圧は、図7(B)に示すように、VCM−VSIGMAX以下の電圧VBに設定される(VB≦VCM−VSIGMAX)。リセット電圧VBがVCM−VSIGMAXである場合、1サイクルあたりの最大の消費電流は、I=max(C×(VIN−VB))/TA=2×C×VSIGMAX/TAとなる。
以上説明したとおり、本実施形態に係る信号処理回路は、従来の信号処理回路と比較して、容量素子31に充放電する際の消費電力が低減されている。例えば、最大消費電流は、上述の通り従来の信号処理回路の約半分となる。したがって、本実施形態によれば、信号処理回路の消費電力を削減することができる。また、比較器23のダイナミックレンジを低減することができるため、製造プロセスの微細化に伴う低電圧可にも容易に対応することができる。
なお、本実施形態に係る信号処理回路は、図9に示すように、標本化部60(標本化手段)を備えてもよい。標本化部60は、信号切替部10の入力側に設けられ、アナログ信号を入力される。標本化部60は、アナログ信号を所定のサンプリング間隔で標本化する。標本化部60により標本化されたアナログ信号は、入力電圧VINとして信号切替部10に入力される。
また、本実施形態に係る信号処理回路は、図10に示すように、復元部70(復元手段)を備えてもよい。復元部70は、負荷部30の出力側に設けられ、負荷部30から保持電圧VCを入力され、信号切替部10からデジタル信号DOUTを入力される。復元部70は、デジタル信号DOUTに基づいて、保持電圧VCから入力電圧VINを復元する。
例えば、信号切替部10により生成された整流電圧VAが、VA=VCM+|VSIG|の場合、復元部70は、VIN≧VCMを示すデジタル信号DOUTを入力されると、保持電圧VCをそのままVOUTとして出力する(VOUT=VCM+|VSIG|)。一方、復元部70は、VIN<VCMを示すデジタル信号DOUTを入力されると、保持電圧VCを同相電圧VCMに対して反転させ、出力電圧VOUTとして出力する(VOUT=VCM−|VSIG|)。これにより、入力電圧VINが復元される。
復元部70は、図11に示すように、同相電圧VCMを2倍に増幅する増幅器71と、増幅器71の出力から保持電圧VCを減算する減算回路72と、スイッチ73,74とにより構成することができる。スイッチ73,73は、デジタル信号DOUTにより制御される。VIN≧VCMを示すデジタル信号DOUT(HIGH)入力されると、スイッチ73がオンになり、VIN<VCMを示すデジタル信号DOUT(LOW)を入力されると、スイッチ74がオンになる。このような構成により、入力電圧VINを復元することができる。
また、本実施形態に係る信号処理回路は、図12に示すように、信号処理部80(信号処理手段)を備えてもよい。信号処理部80は、信号切替部10の入力側に設けられる。信号処理部80は、入力された信号(電圧)に加算、減算、微分、積分などの任意の信号処理を施し、信号処理を施した電圧を、入力電圧VINとして信号切替部10に入力する。信号処理部80として、加算回路、減算回路、微分回路、積分回路などを利用することができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態に係る信号処理回路について、図13〜図15を参照して説明する。ここで、図13は、本実施形態に係る信号処理回路の機能構成を示すブロック図である。また、図14は、本実施形態に係る信号処理回路の構成の一例を示す回路図である。図13に示すように、本実施形態に係る信号処理回路は、入力電圧VINP,VINMから整流電圧VAP,VAMを生成する差動信号切替部10Aと、任意の電圧を保持する負荷部30A,30Bと、整流電圧VAP,VAMに基づいて負荷部30A,30Bに保持された保持電圧VCP,VCMを制御する緩衝増幅部20A,20Bと、保持電圧VCP,VCMを所定の電圧に設定するリセット部40とを備える。
次に、第2実施形態に係る信号処理回路について、図13〜図15を参照して説明する。ここで、図13は、本実施形態に係る信号処理回路の機能構成を示すブロック図である。また、図14は、本実施形態に係る信号処理回路の構成の一例を示す回路図である。図13に示すように、本実施形態に係る信号処理回路は、入力電圧VINP,VINMから整流電圧VAP,VAMを生成する差動信号切替部10Aと、任意の電圧を保持する負荷部30A,30Bと、整流電圧VAP,VAMに基づいて負荷部30A,30Bに保持された保持電圧VCP,VCMを制御する緩衝増幅部20A,20Bと、保持電圧VCP,VCMを所定の電圧に設定するリセット部40とを備える。
差動信号切替部10A(差動整流手段)は、入力電圧VINP(第1の入力電圧)と入力電圧VINM(第2の入力電圧)とを差動入力される。入力電圧VINP,VINMは、同相電圧VCMに逆位相の信号電圧VSIGが重畳された信号である(VINP=VCM+VSIG,VINM=VCM−VSIG)。同相電圧VCMは入力電圧VINP,VINMの直流成分であり、信号電圧VSIGは入力電圧VINP,VINMの交流成分である。入力電圧VINP,VINMとして、例えば、標本化されたアナログ信号(電圧)が挙げられる。
差動信号切替部10Aは、入力電圧VINPを整流することにより整流電圧VAP(第1の整流電圧)を生成する。また、差動信号切替部10Aは、入力電圧VINMを整流することにより整流電圧VAM(第2の整流電圧)を生成する。より詳細には、差動信号切替部10Aは、入力電圧VINP,VINMのうち、同相電圧VCM以上の電圧を整流電圧VAPとしてそのまま出力する。これにより、差動信号切替部10Aからは同相電圧VCM以上の整流電圧VAPが出力される。すなわち、VSIG≧0の場合、整流電圧VAPは、VAP=VINP=VCM+VSIGとなり、VSIG<0の場合、整流電圧VAPは、VAP=VINM=VCM−VSIGとなる。したがって、差動信号切替部10Aにより生成される整流電圧VAPは、同相電圧VCMに信号電圧VSIGの絶対値を加算した電圧となる(VAP=VCM+|VSIG|)。
同様に、差動信号切替部10Aは、入力電圧VINP,VINMを整流することにより、同相電圧VCM以下の整流電圧VAMを生成する。より詳細には、差動信号切替部10Aは、入力電圧VINP,VINMのうち、同相電圧VCM以下の電圧を整流電圧VAMとしてそのまま出力する。これにより、差動信号切替部10Aからは同相電圧VCM以下の整流電圧VAMが出力される。すなわち、VSIG≧0の場合、整流電圧VAMは、VAM=VINM=VCM−VSIGとなり、VSIG<0の場合、整流電圧VAMは、VAM=VINP=VCM+VSIGとなる。したがって、差動信号切替部10Aにより生成される整流電圧VAMは、同相電圧VCMから信号電圧VSIGの絶対値を減算した電圧となる(VAM=VCM−|VSIG|)。
図14に示すように、差動信号切替部10Aは、入力端子11A,12Aと、スイッチ15A,16A,18A,19Aと、比較部17Aとを備える。入力端子11Aからは、入力電圧VINPが入力される。入力端子12Aからは、入力電圧VINMが入力される。
スイッチ15A(第6のスイッチ)は、入力端子11Aと緩衝増幅器20Aとの間に設けられ、入力端子11Aと緩衝増幅器20Aとの間を接続又は開放する。スイッチ16A(第7のスイッチ)は、入力端子12Aと緩衝増幅器20Aとの間に設けられ、入力端子12Aと緩衝増幅器20Aとの間を接続又は開放する。スイッチ18A(第8のスイッチ)は、入力端子11Aと緩衝増幅器20Bとの間に設けられ、入力端子11Aと緩衝増幅器20Bとの間を接続又は開放する。スイッチ19A(第9のスイッチ)は、入力端子12Bと緩衝増幅器20Bとの間に設けられ、入力端子12Bと緩衝増幅器20Bとの間を接続又は開放する。
比較部17Aは、入力端子11A,12Aと接続され、入力電圧VINP及び入力電圧VINMをそれぞれ入力される。比較部17Aは、入力電圧VINPと入力電圧VINMとの大きさを比較し、比較結果に基づいて、スイッチ15A,16A,18A,19Aの開閉を制御する。
具体的には、比較部17Aは、入力電圧VINPが入力電圧VINM以上の場合(VINP≧VINM)、スイッチ15A,19AをONにし、スイッチ16A,18AをOFFにする。これにより、差動信号切替部10Aから出力される整流電圧VAPは、入力電圧VINPとなり、整流電圧VAMは、入力電圧VINMとなる(VAP=VINP,VAM=VINM)。また、比較部17Aは、入力電圧VINPが入力電圧VINMより低い場合(VINP<VINM)、スイッチ15A,19AをOFFにし、スイッチ16A,18AをONにする。これにより、差動信号切替部10Aから出力される整流電圧VAPは、入力電圧VINMとなり、整流電圧VAMは、入力電圧VINPとなる(VAP=VINM,VAM=VINP)。
なお、比較部17Aは、入力電圧VINPと入力電圧VINMとの比較結果、すなわち入力電圧VINPと入力電圧VINMとの大小関係を示す信号DOUTを出力してもよい。上述の復元部70を負荷部30A,30Bの出力側にそれぞれ接続し、接続された復元部70にそれぞれ信号DOUTを入力することにより、保持電圧VCA,VCBから入力電圧VINP,VINMを復元することができる。
負荷部30A(第1の保持手段)及び負荷部30B(第2の保持手段)は、任意の電圧を保持する手段である。図14に示すように、負荷部30A,30Bは、それぞれ容量素子31A,30Bを含んで構成される。容量素子31Aの低圧側と、容量素子31Bの高圧側とは接続されており、当該接続ノードNは同相電圧VCMに設定されている。したがって、容量素子31Aは、同相電圧VCMから電源電圧VDDまでの間の任意の電圧を保持することができ、容量素子31Bは、グラウンド電圧から同相電圧VCMまでの間の任意の電圧を保持することができる。
容量素子31Aの電源側(出力側)は、緩衝増幅部20Aと、出力電圧VOUTPが出力される出力端子50A(第1の出力端子)と接続されている。したがって、負荷部30Aに保持された保持電圧VCAは、出力端子50Aから出力される。すなわち、保持電圧VCAは出力電圧VOUTPと一致する(VCA=VOUTP)。また、容量素子31Bのグラウンド側(出力側)は、緩衝増幅部20Bと、出力電圧VOUTMが出力される出力端子50B(第2の出力端子)と接続されている。したがって、負荷部30Bに保持された保持電圧VCBは、出力端子50Bから出力される。すなわち、保持電圧VCBは出力電圧VOUTMと一致する(VCB=VOUTM)。
緩衝増幅部20A(第1の制御手段)は、差動信号切替部10Aと負荷部30Aとの間に接続されている。緩衝増幅部20Aは、差動信号切替部10Aから整流電圧VAPを入力され、整流電圧VAPに基づいて、保持電圧VCAが整流電圧VAPと等しくなるように負荷部30Aを制御する。緩衝増幅部20Aは、電流源21Aと、スイッチ22Aと、比較器23Aとを備える。
電流源21A(第1の電流源)は、負荷部30Aに電流を供給し、負荷部30Aを充電する。スイッチ22A(第10のスイッチ)は、電流源21Aと負荷部30Aとの間に設けられ、電流源21Aと負荷部30Aとの間を接続又は開放する。比較器23A(第1の比較器)は、整流電圧VAPと保持電圧VCAとを比較し、比較結果に基づいてスイッチ22Aの開閉を制御する。すなわち、緩衝増幅部20Aの構成は、第1実施形態における電流供給型の緩衝増幅部20の構成と同様である。したがって、緩衝増幅部20Aは、整流電圧VAPと保持電圧VCAとを比較し、整流電圧VAPが保持電圧VCAより高い場合、負荷部30Aに充電する。
緩衝増幅部20B(第2の制御手段)は、差動信号切替部10Aと負荷部30Bとの間に接続されている。緩衝増幅部20Bは、差動信号切替部10Aから整流電圧VAMを入力され、整流電圧VAMに基づいて、保持電圧VCBが整流電圧VAMと等しくなるように負荷部30Bを制御する。緩衝増幅部20Bは、電流源21Bと、スイッチ22Bと、比較器23Bとを備える。
電流源21B(第2の電流源)は、負荷部30Bから電流を引き込み、負荷部30Bに放電させる。スイッチ22B(第11のスイッチ)は、電流源21Bと負荷部30Bとの間に設けられ、電流源21Bと負荷部30Bとの間を接続又は開放する。比較器23B(第2の比較器)は、整流電圧VAMと保持電圧VCBとを比較し、比較結果に基づいてスイッチ22Bの開閉を制御する。すなわち、緩衝増幅部20Bの構成は、第1実施形態における電流引き込み型の緩衝増幅部20の構成と同様である。したがって、緩衝増幅部20Bは、整流電圧VAMと保持電圧VCBとを比較し、整流電圧VAMが保持電圧VCBより低い場合、負荷部30Aに放電させる。
リセット部40は、負荷部30Aの保持電圧VCA及び負荷部30Bの保持電圧VCBを、同相電圧VCMに設定する。リセット部40は、電圧源41と、スイッチ42Aと、スイッチ42Bとを備える。電圧源41は、同相電圧VCMを供給する。
スイッチ42A(第12のスイッチ)は、電圧源41と容量素子31Aの出力側との間に設けられ、電圧源41と容量素子31Aとの間を接続又は開放する。スイッチ42Aがオンの場合、容量素子31Aの出力側と電圧源41とが接続され、保持電圧VCAは同相電圧VCMに設定される。一方、スイッチ42Aがオフの場合、電圧源41は開放され、保持電圧VCAは、緩衝増幅部20Aにより整流電圧VAPと等しくなるように制御される。
スイッチ42B(第13のスイッチ)は、電圧源41と容量素子31Bとの間に設けられ、電圧源41と容量素子31Bの出力側との間を接続又は開放する。スイッチ42Bがオンの場合、容量素子31Bの出力側と電圧源41とが接続され、保持電圧VCBは同相電圧VCMに設定される。一方、スイッチ42Bがオフの場合、電圧源41は開放され、保持電圧VCBは、緩衝増幅部20Bにより整流電圧VAMと等しくなるように制御される。スイッチ42A,42Bは、同一の制御信号φ2により開閉を制御される。したがって、スイッチ42A,42Bの開閉は同期する。
本実施形態によれば、信号処理回路を差動入力かつ差動出力の構成としたことにより、入力電圧VINP,VINMに含まれる同相電圧VCMの変動や電源雑音などの影響を抑制することができる。また、差動信号切替部10Aは、比較器17Aと4つのスイッチとにより構成することができるため、信号処理回路の構成を簡易化し、回路規模を縮小することができるとともに、入力電圧VINP,VINMの整流に要する消費電力を削減することができる。
なお、リセット部40は、図15に示すように、容量素子31Aの出力側と容量素子31Bの出力側との間を接続又は開放するスイッチ42C(第14のスイッチ)を設けることにより構成することもできる。スイッチ42Cがオンの場合、容量素子31Aと容量素子31Bとが短絡される。これにより、出力電圧VOUTP,VOUTMとして、ノードNの電圧である同相電圧VCMが出力される。このような構成により、リセット部40の構成を簡易化し、回路規模をさらに縮小することができる。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態に係る信号処理回路について、図16を参照して説明する。ここで、図16は、本実施形態に係る信号処理回路の構成の一例を示す回路図である。図16に示すように、本実施形態に係る信号処理回路は、差動信号切替部10Aと、緩衝増幅部20A,20Bと、負荷部30A,30Bと、リセット部40とを備える。差動信号切替部10A、負荷部30A,30B、及びリセット部40の構成は第2実施形態と同様である。
次に、第3実施形態に係る信号処理回路について、図16を参照して説明する。ここで、図16は、本実施形態に係る信号処理回路の構成の一例を示す回路図である。図16に示すように、本実施形態に係る信号処理回路は、差動信号切替部10Aと、緩衝増幅部20A,20Bと、負荷部30A,30Bと、リセット部40とを備える。差動信号切替部10A、負荷部30A,30B、及びリセット部40の構成は第2実施形態と同様である。
本実施形態において、緩衝増幅部20A,20Bは、第2実施形態における電流源21A,21Bの代わりに、共通の蓄電池21Cを備える。すなわち、緩衝増幅部20Aは、蓄電池21Cと、スイッチ22Aと、比較器23Aとにより構成され、緩衝増幅部20Bは、蓄電池21Cと、スイッチ22Bと、比較器23Bとにより構成される。蓄電池21Cとして、例えば、所定の電圧を充電された容量素子を用いることができる。
本実施形態において、スイッチ22A及びスイッチ22Bがオンの場合、容量素子31Bから放電された電流が蓄電池21Cを介して容量素子31Aに充電される。したがって、本実施形態に係る信号処理回路は、第2実施形態と同様の動作を実現することができる。
このような構成により、緩衝増幅部20A,20Bの構成を簡易化し、回路規模を縮小することができる。また、緩衝増幅部20A,20Bの電流源が不要となるため、電力を削減することができる。
以上の各実施形態に係る信号処理回路は、パイプライン型A/D変換器や逐次比較型A/D変換器に適用することができる。この場合、第1実施形態に係る信号処理回路には、標本化された単相入力のアナログ信号を入力電圧VINとして入力すればよい。また、第2実施形態及び第3実施形態に係る信号処理回路には、標本化された差動入力のアナログ信号をそれぞれ入力電圧VINP,VINMとして入力すればよい。上記の各実施形態に係る信号処理回路を備えることにより、A/D変換器の消費電力を削減することができる。また、回路規模を縮小し、A/D変換器を小型化することができる。
なお、本発明は上記各実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記各実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることによって種々の発明を形成できる。また例えば、各実施形態に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除した構成も考えられる。さらに、異なる実施形態に記載した構成要素を適宜組み合わせてもよい。
10:信号切替部,11:入力端子,12:入力端子,13:増幅器,14:減算回路,15:スイッチ,16:スイッチ,17:比較部,20:緩衝増幅部,21:電流源,22:スイッチ,23:比較器,30:負荷部,31:容量素子,40:リセット部,50:出力端子,60:標本化部,70:復元部,71:増幅器,72:減算回路,73:スイッチ,74:スイッチ,80:信号処理部,10A:差動信号切替部,11A:入力端子,12A:入力端子,17A:比較部,15A:スイッチ,16A:スイッチ,18A:スイッチ,19A:スイッチ,20A:緩衝増幅部,21A:電流源,22A:スイッチ,23A:比較器,20B:緩衝増幅部,21B:電流源,22B:スイッチ,23B:比較器,30A:負荷部,31A:容量素子,30B:負荷部,31B:容量素子,42A:スイッチ,42B:スイッチ,42C:スイッチ,50A:出力端子,50B:出力端子、21C:蓄電池
Claims (23)
- 同相電圧に信号電圧が重畳された入力電圧を整流し、整流電圧を生成する整流手段と、
任意の電圧を保持し、保持している電圧を出力する保持手段と、
前記整流手段により生成された前記整流電圧に応じた電圧を保持するように前記保持手段を制御する制御手段と、
前記保持手段に保持された保持電圧を所定の時間間隔で所定の電圧に設定する設定手段と、
を備える信号処理回路。 - 前記整流手段は、前記同相電圧に前記信号電圧の絶対値を加算した電圧、又は前記同相電圧から前記信号電圧の絶対値を減算した電圧を前記整流電圧として生成する
請求項1に記載の信号処理回路。 - 前記整流手段は、
前記入力電圧が入力される入力端子と、
前記同相電圧を増幅する増幅器と、
前記増幅器により増幅された前記同相電圧から前記入力電圧を減算する減算回路と、
前記入力端子と前記制御手段との間を接続又は開放する第1のスイッチと、
前記減算回路と前記制御手段との間を接続又は開放する第2のスイッチと、
前記入力電圧と前記同相電圧とを比較し、比較結果に基づいて前記第1及び第2のスイッチを制御する比較部と、を備える
請求項1又は請求項2に記載の信号処理回路。 - 前記整流手段は、前記入力電圧と前記同相電圧との比較結果を示す信号を生成する
請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の信号処理回路。 - 前記整流手段により生成された前記信号に基づいて、前記出力信号から前記入力信号を復元する復元手段をさらに備える
請求項4に記載の信号処理回路。 - 前記保持手段は、容量素子を備える
請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の信号処理回路。 - 前記設定手段は、
所定の電圧を供給する電圧源と、
前記電圧源と前記保持手段との間を接続又は開放する第3のスイッチと、を備える
請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の信号処理回路。 - アナログ信号を標本化する標本化手段をさらに備え、
前記標本化手段により標本化された電圧が前記入力電圧として前記整流手段に入力される
請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の信号処理回路。 - 前記入力電圧に所定の信号処理を施す信号処理手段をさらに備え、
前記信号処理手段により所定の信号処理を施された電圧が前記入力電圧として前記整流手段に入力される
請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の信号処理回路。 - 前記制御手段は、前記整流電圧と前記保持電圧とを比較し、前記整流電圧が前記保持電圧より高い場合、前記保持電圧を上昇させる
請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の信号処理回路。 - 前記制御手段は、
前記負荷部に充電する電流源と、
前記電流源と前記保持部との間を接続又は開放する第4のスイッチと、
前記整流電圧と前記保持電圧と比較し、比較結果に基づいて前記第4のスイッチを制御する比較器と、を備える
請求項10に記載の信号処理回路。 - 前記制御手段は、前記整流電圧と前記保持電圧とを比較し、前記整流電圧が前記保持電圧より低い場合、前記保持電圧を低下させる
請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の信号処理回路。 - 前記制御手段は、
前記負荷部に放電させる電流源と、
前記電流源と前記保持部との間を接続又は開放する第5のスイッチと、
前記整流電圧と前記保持電圧と比較し、比較結果に基づいて前記第5のスイッチを制御する比較器と、を備える
請求項12に記載の信号処理回路。 - 同相電圧に信号電圧が重畳された第1の入力電圧及び第2の入力電圧を差動入力され、前記第1及び第2の入力電圧を整流し、第1の整流電圧及び第2の整流電圧を生成する差動整流手段と、
任意の電圧を保持し、保持している電圧を出力する第1の保持手段と、
前記差動整流手段により生成された前記第1の整流電圧に応じた電圧を保持するように前記第1の保持手段を制御する第1の制御手段と、
任意の電圧を保持し、保持している電圧を出力する第2の保持手段と、
前記差動整流手段により生成された前記第2の整流電圧に応じた電圧を保持するように前記第2の保持手段を制御する第2の制御手段と、
前記第1及び第2の保持電圧に保持された保持電圧を所定の時間間隔で所定の電圧に設定する設定手段と、
を備える信号処理回路。 - 前記差動整流手段は、
前記同相電圧に前記信号電圧の絶対値を加算した電圧を前記第1の整流電圧として生成し、
前記同相電圧から前記信号電圧の絶対値を減算した電圧を前記第2の整流電圧として生成する
請求項14に記載の信号処理回路。 - 前記差動整流手段は、
前記第1の入力電圧が入力される第1の入力端子と、
前記第2の入力電圧が入力される第2の入力端子と、
前記第1の入力端子と前記第1の制御手段との間を接続又は開放する第6のスイッチと、
前記第2の入力端子と前記第1の制御手段との間を接続又は開放する第7のスイッチと、
前記第1の入力端子と前記第2の制御手段との間を接続又は開放する第8のスイッチと、
前記第2の入力端子と前記第2の制御手段との間を接続又は開放する第9のスイッチと、
前記第1の入力電圧と前記第2の入力電圧とを比較し、比較結果に基づいて前記第6、第7、第8、及び第9のスイッチを制御する比較器と、を備える
請求項14又は請求項15に記載の信号処理回路。 - 前記第1の制御手段は、前記第1の整流電圧と前記第1の保持電圧とを比較し、前記第1の整流電圧が前記第1の保持電圧より高い場合、前記第1の保持手段に充電し、
前記第2の制御手段は、前記第2の整流電圧と前記第2の保持電圧とを比較し、前記第2の整流電圧が前記第2の保持電圧より低い場合、前記第2の保持手段に放電させる
請求項14〜請求項16のいずれか1項に記載の信号処理回路。 - 前記第1の制御手段は、
前記第1の負荷部に充電する第1の電流源と、
前記第1の電流源と前記第1の保持部との間を接続又は開放する第10のスイッチと、
前記第1の整流電圧と前記第1の保持電圧とを比較し、比較結果に基づいて第10の前記スイッチを制御する第1の比較器と、を備え、
前記第2の制御手段は、
前記第2の負荷部に放電させる第2の電流源と、
前記第2の電流源と前記第2の保持部との間を接続又は開放する第11のスイッチと、
前記第2の整流電圧と前記第2の保持電圧とを比較し、比較結果に基づいて前記第11のスイッチを制御する第2の比較器と、を備える
請求項14〜請求項17のいずれか1項に記載の信号処理回路。 - 前記第1の電流源及び第2の電流源は、共通の蓄電池により構成される
請求項18に記載の信号処理回路。 - 前記設定手段は、
所定の電圧を供給する電圧源と、
前記電圧源と前記第1の保持手段との間を接続又は開放する第12のスイッチと、
前記電圧源と前記第2の保持手段との間を接続又は開放する第13のスイッチと、を備える
請求項14〜請求項19のいずれか1項に記載の信号処理回路。 - 前記設定手段は、前記第1及び第2の保持電圧を前記同相電圧に設定する
請求項14〜請求項20のいずれか1項に記載の信号処理回路。 - 前記設定手段は、前記第1の保持手段と前記第2の保持手段との間を接続又は開放する第14のスイッチを備える
請求項14〜請求項21のいずれか1項に記載の信号処理回路。 - 請求項1〜請求項22のいずれか1項に記載の信号処理回路を備えるA/D変換器。
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