JP2015220538A - 増幅回路、アナログ/ディジタル変換回路および電圧/時間変換器 - Google Patents
増幅回路、アナログ/ディジタル変換回路および電圧/時間変換器 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】低消費電力かつ高精度な増幅回路を提供する。
【解決手段】実施形態によれば、増幅回路は、電圧/時間変換器と時間/電圧変換器とを含む。電圧/時間変換器は、第1のサンプリング回路と、第2のサンプリング回路と、検出器と、信号生成器とを含む。検出器は、第1のサンプリング回路の第2の端子および第2のサンプリング回路の第2の端子に共通に接続される入力端子と、出力端子とを持ち、入力端子の電圧が条件を満足するか否かを検出することによって時間信号を生成する。時間信号は、検出器の入力端子の電圧が条件を満足する期間の長さを示す。信号生成器は、時間信号を受け取る制御端子と、第1のサンプリング回路の第3の端子に接続される出力端子とを持ち、時間信号に依存して電気信号を生成し、電気信号を第1のサンプリング回路へと供給する。
【選択図】図1
【解決手段】実施形態によれば、増幅回路は、電圧/時間変換器と時間/電圧変換器とを含む。電圧/時間変換器は、第1のサンプリング回路と、第2のサンプリング回路と、検出器と、信号生成器とを含む。検出器は、第1のサンプリング回路の第2の端子および第2のサンプリング回路の第2の端子に共通に接続される入力端子と、出力端子とを持ち、入力端子の電圧が条件を満足するか否かを検出することによって時間信号を生成する。時間信号は、検出器の入力端子の電圧が条件を満足する期間の長さを示す。信号生成器は、時間信号を受け取る制御端子と、第1のサンプリング回路の第3の端子に接続される出力端子とを持ち、時間信号に依存して電気信号を生成し、電気信号を第1のサンプリング回路へと供給する。
【選択図】図1
Description
実施形態は、増幅回路に関する。
従来、増幅回路は、典型的にはオペアンプを用いて実現されてきた。近年、オペアンプに代えてチャージポンプ回路および比較器を採用した離散時間型の増幅回路が提案されている。この離散時間型の増幅回路の消費電力は、オペアンプを用いた増幅回路に比べて小さい。
しかしながら、従来のとある離散時間型の増幅回路は、増幅動作の開始時点で入出力間の電圧にミスマッチが生じていることがある。故に、この増幅回路の精度(分解能)を向上させることは困難である。他方、従来の別の離散時間型の増幅回路は、入出力間にスイッチを挿入しているので、上記ミスマッチは改善する可能性があるものの、代わりに入出力間のアイソレーションの低下および当該スイッチの非線形歪が生じる。故に、この増幅回路の精度を向上させることも困難である。
Junhua Shen and Peter R. Kinget, "Current−Charge−Pump Residue Amplification for Ultra−Low−Power Pipelined ADCs", IEEE TCAS−II, July 2011
実施形態は、低消費電力かつ高精度な増幅回路またはアナログ/ディジタル変換回路を提供することを目的とする。
実施形態によれば、増幅回路は、電圧/時間変換器と時間/電圧変換器とを含む。電圧/時間変換器は、入力信号を電圧/時間変換することによって時間信号を生成する。電圧/時間変換器は、第1のサンプリング回路と、1つ以上の第2のサンプリング回路と、第1のボトムプレートサンプラと、第1の検出器と、第1の信号生成器とを含む。第1のサンプリング回路は、入力信号を受け取る第1の端子と、第2の端子と、第3の端子とを持ち、第1のサンプリング容量を含む。1つ以上の第2のサンプリング回路は、入力信号を受け取る第1の端子と、第1のサンプリング回路の第2の端子に接続される第2の端子とをそれぞれ持ち、第2のサンプリング容量をそれぞれ含む。第1のボトムプレートサンプラは、第1のサンプリング回路の第2の端子および第2のサンプリング回路の第2の端子に共通に接続される第1の端子を持つ。第1の検出器は、第1のサンプリング回路の第2の端子、第2のサンプリング回路の第2の端子および第1のボトムプレートサンプラの第1の端子に共通に接続される入力端子と、出力端子とを持ち、入力端子の電圧が第1の条件を満足するか否かを検出することによって時間信号を生成する。時間信号は、第1の検出器の入力端子の電圧が第1の条件を満足する第1の期間の長さを示す。第1の信号生成器は、時間信号を受け取る制御端子と、第1のサンプリング回路の第3の端子に接続される出力端子とを持ち、時間信号に依存して第1の電気信号を生成し、第1の電気信号を第1のサンプリング回路へと供給する。時間/電圧変換器は、時間信号を時間/電圧変換することによって出力信号を生成する。
以下、図面を参照しながら実施形態の説明が述べられる。尚、以降、説明済みの要素と同一または類似の要素には同一または類似の符号が付され、重複する説明は基本的に省略される。
以降、説明の具体化のために様々な電流源が示されているが、これらの電流源が生成する定電流信号が持つ電流の向きは適宜変更されてもよい。具体的には、各電流源は、サンプリング容量を充電ではなく放電するための定電流信号を生成してもよい。また、以降の説明において示される様々な回路は、差動構成に変更可能である。差動構成に変更する場合に、各電流源は電流源ペアに置き換えられることになる。そして、各電流源ペアが生成する定電流信号が持つ電流の向きは互いに同一であってもよいし反対であってもよい。
(第1の実施形態)
図1に例示されるように、第1の実施形態に係る増幅回路は、電圧/時間変換器100および時間/電圧変換器200を含む。この増幅回路は、入力電圧(VIN)を増幅することによって出力電圧(VOUT)を得る。
図1に例示されるように、第1の実施形態に係る増幅回路は、電圧/時間変換器100および時間/電圧変換器200を含む。この増幅回路は、入力電圧(VIN)を増幅することによって出力電圧(VOUT)を得る。
電圧/時間変換器100は、入力信号を電圧/時間変換することによって時間信号を生成する。時間信号は、入力信号の電圧(VIN)に依存する時間長を示す。時間信号は、例えば、入力電圧(VIN)に比例して変化するパルス幅を備える矩形波信号である。電圧/時間変換器100は、時間信号を時間/電圧変換器200へと出力する。
図1の電圧/時間変換器100は、第1のサンプリング回路110と、第2のサンプリング回路120と、ボトムプレートサンプラ130と、検出器140と、信号生成器150とを含む。
第1のサンプリング回路110は、第1の端子、第2の端子および第3の端子を持ち、図1には示されないサンプリング容量を含む。第1のサンプリング回路110の第1の端子は、電圧/時間変換器100の入力端子および第2のサンプリング回路120の第1の端子に共通に接続される。第1の端子は、入力電圧(VIN)を印加される。第1のサンプリング回路110の第2の端子は、第2のサンプリング回路120の第2の端子、ボトムプレートサンプラ130の第1の端子および検出器140の入力端子に共通に接続される。第1のサンプリング回路110の第3の端子は、信号生成器150の出力端子に接続される。
第1のサンプリング回路110は、後述されるサンプルフェーズ(SAMPLE)において、入力電圧(VIN)をサンプリング容量の第1の端子に印加することによって当該入力電圧(VIN)をサンプリングする。他方、サンプリング容量の第2の端子の電圧はボトムプレートサンプラ130によって固定される。
第1のサンプリング回路110は、サンプルフェーズに続くリセットフェーズ(RESET)において、サンプリング容量の第1の端子の電圧を後述されるリセット電圧を用いてリセットする。他方、後述されるように、ボトムプレートサンプラ130は電流経路を提供しない。結果的に、第1のサンプリング回路110の第2の端子の電圧は、サンプルフェーズにおいてサンプリングされた入力電圧(VIN)によって決まる。
リセットフェーズに続く変換フェーズ(CONVERT)の少なくとも一部において、サンプリング容量の第1の端子は、信号生成器150から電気信号(例えば、定電流信号)を供給される。後述されるように、信号生成器150は、検出器140の入力端子の電圧が第1の条件を満足する第1の期間に亘って電気信号を生成し続ける。そして、サンプリング容量は、第1の期間に亘って充電または放電され続ける。結果的に、検出器140の入力端子の電圧は、上昇または降下し続け、最終的に上記第1の条件を満足する。
第2のサンプリング回路120は、第1の端子および第2の端子を持ち、図1には示されないサンプリング容量を含む。第2のサンプリング回路120の第1の端子は、電圧/時間変換器100の入力端子および第1のサンプリング回路110の第1の端子に共通に接続される。第1の端子は、入力電圧(VIN)を印加される。第2のサンプリング回路120の第2の端子は、第1のサンプリング回路110の第2の端子、ボトムプレートサンプラ130の第1の端子および検出器140の入力端子に共通に接続される。
第2のサンプリング回路120は、サンプルフェーズにおいて、入力電圧(VIN)をサンプリング容量の第1の端子に印加することによって当該入力電圧(VIN)をサンプリングする。他方、サンプリング容量の第2の端子の電圧は、ボトムプレートサンプラ130によって固定される。
第2のサンプリング回路120は、リセットフェーズにおいて、サンプリング容量の第1の端子の電圧を後述される調整用電圧を用いて固定する。他方、ボトムプレートサンプラ130は電流経路を提供しない。結果的に、第2のサンプリング回路120の第2の端子の電圧は、サンプルフェーズにおいてサンプリングされた入力電圧(VIN)によって決まる。
第2のサンプリング回路120は、リセットフェーズに引き続き変換フェーズにおいても、サンプリング容量の第1の端子の電圧を固定し続ける。結果的に、第2のサンプリング回路120は、信号生成器150によって生成された電気信号のための電流経路を提供する。この電気信号が上記電流経路を通じて流れることによって、サンプリング容量は充電または放電される。故に、サンプリング容量の第2の端子の電圧は上昇または降下し続け、結果的に検出器140の入力端子の電圧は最終的に上記第1の条件を満足する。
ボトムプレートサンプラ130は、第1の端子を持つ。ボトムプレートサンプラ130の第1の端子は、第1のサンプリング回路110の第2の端子、第2のサンプリング回路120の第2の端子および検出器140の入力端子に共通に接続される。
ボトムプレートサンプラ130は、サンプルフェーズにおいて、所定の中間電圧を発生する電圧源(図1には示されない)を第1の端子に接続する。この電圧源は、第1のサンプリング回路110に含まれるサンプリング容量の第2の端子および第2のサンプリング回路120に含まれるサンプリング容量の第2の端子の電圧を固定する。
ボトムプレートサンプラ130は、リセットフェーズおよび変換フェーズにおいて上記電圧源を第1の端子に接続しない。さらに、理想的には、ボトムプレートサンプラ130は、リセットフェーズおよび変換フェーズにおいて電流経路を提供しない。
検出器140は、入力端子および出力端子を持つ。検出器140の入力端子は、第1のサンプリング回路110の第2の端子、第2のサンプリング回路120の第2の端子およびボトムプレートサンプラ130の第1の端子に共通に接続される。検出器140の出力端子は、信号生成器150の制御端子および時間/電圧変換器200の入力端子に接続される。
変換フェーズにおいて、検出器140は、その入力端子の電圧が第1の条件を満足するか否かを検出する。そして、検出器140は、その入力端子の電圧が第1の条件を満足する第1の期間の時間長を示す時間信号を生成する。例えば、時間信号は、第1の期間に亘ってHighレベルであって他の期間に亘ってLowレベルであるディジタル信号であってもよい。検出器140は、時間信号を信号生成器150および時間/電圧変換器200へと出力する。なお、検出器140は、サンプルフェーズおよびリセットフェーズにおいて動作を停止する。
信号生成器150は、制御端子および出力端子を持つ。信号生成器150の制御端子は、検出器140の出力端子に接続される。信号生成器150の出力端子は、第1のサンプリング回路110の第3の端子に接続される。
信号生成器150は、検出器140から時間信号を入力する。信号生成器150は、時間信号に依存して電気信号を生成し、当該電気信号を第1のサンプリング回路110へと供給する。
時間/電圧変換器200は、電圧/時間変換器100から時間信号を入力する。時間/電圧変換器200は、時間信号を時間/電圧変換することによって出力信号を生成する。出力信号の電圧(VOUT)は、時間信号の示す時間長に依存する。なお、図1の時間/電圧変換器200は、別の公知の時間/電圧変換器に置き換えられてもよい。
図1の時間/電圧変換器200は、信号生成器210と、第3のサンプリング回路220と、ボトムプレートサンプラ230とを含む。
信号生成器210は、制御端子および出力端子を持つ。信号生成器210の制御端子は、電圧/時間変換器100の出力端子に接続される。信号生成器210の出力端子は、第3のサンプリング回路の第1の端子に接続される。
信号生成器210は、電圧/時間変換器100から時間信号を入力する。信号生成器210は、時間信号に依存して電気信号を生成し、当該電気信号を第3のサンプリング回路220へと供給する。信号生成器210は、信号生成器150と同一または類似であってよい。
第3のサンプリング回路220は、第1の端子および第2の端子を持ち、図1には示されないサンプリング容量を含む。第3のサンプリング回路220の第1の端子は、信号生成器210の出力端子に接続される。第3のサンプリング回路220の第2の端子は、ボトムプレートサンプラ230の第1の端子および時間/電圧変換器200の出力端子に接続される。
第3のサンプリング回路220は、後述されるリセットフェーズ(RESET)において、サンプリング容量の第1の端子を例えば前述のリセット電圧を用いてリセットする。他方、サンプリング容量の第2の端子の電圧は、ボトムプレートサンプラ230によって固定される。具体的には、第3のサンプリング回路220は、サンプリング容量の第1の端子の電圧を、電圧/時間変換器100のリセットフェーズにおける第1のサンプリング回路110内部のサンプリング容量の第1の端子の電圧と略一致するようにリセットする。さらに、第3のサンプリング回路220は、サンプリング容量の第2の端子の電圧を、電圧/時間変換器100のサンプルフェーズにおける第1のサンプリング回路110内部のサンプリング容量の第2の端子の電圧と略一致するように固定する。
リセットフェーズに続くサンプルフェーズ(SAMPLE)の少なくとも一部において、サンプリング容量の第1の端子は、信号生成器210から電気信号(例えば、定電流信号)を供給される。他方、サンプルフェーズにおいて、サンプリング容量の第2の端子の電圧は、引き続きボトムプレートサンプラ230によって固定される。時間/電圧変換器200のサンプルフェーズは、電圧/時間変換器100の変換フェーズと時間的に揃えられる。すなわち、信号生成器210は、信号生成器150と同様に、上記第1の期間に亘って電気信号を生成し続ける。そして、サンプリング容量は、第1の期間に亘って充電または放電され続ける。故に、サンプリング容量の第1の端子の電圧は、上昇または降下し続ける。
サンプルフェーズに続くホールドフェーズ(HOLD)において、サンプリング容量の第1の端子の電圧は例えば前述の中間電圧を発生する電圧源(図1には示されない)によって固定される。他方、後述されるように、ボトムプレートサンプラ230は電流経路を提供しない。結果的に、第3のサンプリング回路220の第2の端子の電圧(すなわち、時間/電圧変換器200の出力電圧(VOUT))は、上記サンプルフェーズの終了時におけるサンプリング容量の第1の端子の電圧に依存する値にホールドされる。
ボトムプレートサンプラ230は、第1の端子を持つ。ボトムプレートサンプラ230の第1の端子は、第3のサンプリング回路220の第2の端子および時間/電圧変換器200の出力端子に接続される。ボトムプレートサンプラ230は、ボトムプレートサンプラ130と同一または類似であってよい。
ボトムプレートサンプラ230は、リセットフェーズおよびサンプルフェーズにおいて、前述の中間電圧を発生する電圧源(図1には示されない)を第1の端子に接続する。この電圧源は、第3のサンプリング回路220に含まれるサンプリング容量の第2の端子の電圧を固定する。
ボトムプレートサンプラ230は、ホールドフェーズにおいて上記電圧源を第1の端子に接続しない。さらに、理想的には、ボトムプレートサンプラ230は、ホールドフェーズにおいて電流経路を提供しない。
本実施形態において、例えば図2に示される電圧/時間変換器100が採用されてもよい。図2の電圧/時間変換器100は、第1のサンプリング回路110と、第2のサンプリング回路120と、ボトムプレートサンプラ130と、検出器140と、信号生成器150とを含む。
第1のサンプリング回路110は、スイッチ111と、サンプリング容量112と、電圧源113と、スイッチ114とを含む。
スイッチ111は、第1のサンプリング回路110の第1の端子とサンプリング容量112の第1の端子との間に挿入される。スイッチ111は、第1のスイッチ制御信号(φ1)に従って、第1のサンプリング回路110の第1の端子とサンプリング容量112の第1の端子との間を短絡または開放する。具体的には、スイッチ111は、電圧/時間変換器100のサンプルフェーズにおいて第1のサンプリング回路110の第1の端子とサンプリング容量112の第1の端子との間を短絡する。他方、スイッチ111は、電圧/時間変換器100のリセットフェーズおよび変換フェーズにおいて第1のサンプリング回路110の第1の端子とサンプリング容量112の第1の端子との間を開放する。
サンプリング容量112は、第1の端子および第2の端子を持つ。サンプリング容量112の第1の端子は、第1のサンプリング回路110の第3の端子と、スイッチ111と、スイッチ114とに共通に接続される。サンプリング容量112の第2の端子は、第1のサンプリング回路110の第2の端子に接続される。サンプリング容量112のキャパシタンス=C1とする。
電圧源113は、正極端子および負極端子を持つ。電圧源113の正極端子は、スイッチ114に接続される。電圧源113の負極端子は接地される。電圧源113は、リセット電圧(VRES)を発生する。
スイッチ114は、サンプリング容量112の第1の端子と電圧源113の正極端子との間に挿入される。スイッチ114は、第2のスイッチ制御信号(φ2)に従って、サンプリング容量112の第1の端子と電圧源113の正極端子との間を短絡または開放する。具体的には、スイッチ114は、電圧/時間変換器100のリセットフェーズにおいてサンプリング容量112の第1の端子と電圧源113の正極端子との間を短絡する。他方、スイッチ114は、電圧/時間変換器100のサンプルフェーズおよび変換フェーズにおいてサンプリング容量112の第1の端子と電圧源113の正極端子との間を開放する。
第2のサンプリング回路120は、スイッチ121と、サンプリング容量122と、電圧源123と、スイッチ124とを含む。
スイッチ121は、第2のサンプリング回路120の第1の端子とサンプリング容量122の第1の端子との間に挿入される。スイッチ121は、第1のスイッチ制御信号(φ1)に従って、第2のサンプリング回路120の第1の端子とサンプリング容量122の第1の端子との間を短絡または開放する。具体的には、スイッチ121は、電圧/時間変換器100のサンプルフェーズにおいて第2のサンプリング回路120の第1の端子とサンプリング容量122の第1の端子との間を短絡する。他方、スイッチ121は、電圧/時間変換器100のリセットフェーズおよび変換フェーズにおいて第2のサンプリング回路120の第1の端子とサンプリング容量122の第1の端子との間を開放する。
サンプリング容量122は、第1の端子および第2の端子を持つ。サンプリング容量の第1の端子は、スイッチ121と、スイッチ124とに共通に接続される。サンプリング容量122の第2の端子は、第2のサンプリング回路120の第2の端子に接続される。サンプリング容量122のキャパシタンス=C1とする。
電圧源123は、正極端子および負極端子を持つ。電圧源123の正極端子は、スイッチ124に接続される。電圧源123の負極端子は接地される。電圧源123は、調整用電圧(VDAC)を発生する。この電圧(VDAC)は、図1に示されない制御信号によって制御されてもよい。
スイッチ124は、サンプリング容量122の第1の端子と電圧源123の正極端子との間に挿入される。スイッチ124は、第3のスイッチ制御信号(φ3)に従って、サンプリング容量122の第1の端子と電圧源123の正極端子との間を短絡または開放する。具体的には、スイッチ124は、電圧/時間変換器100のリセットフェーズおよび変換フェーズにおいてサンプリング容量122の第1の端子と電圧源123の正極端子との間を短絡する。他方、スイッチ124は、電圧/時間変換器100のサンプルフェーズにおいてサンプリング容量122の第1の端子と電圧源123の正極端子との間を開放する。
ボトムプレートサンプラ130は、スイッチ131と、電圧源132とを含む。
スイッチ131は、ボトムプレートサンプラ130の第1の端子と電圧源132の正極端子との間に挿入される。スイッチ131は、第1のスイッチ制御信号(φ1)に従って、ボトムプレートサンプラ130の第1の端子と電圧源132の正極端子との間を短絡または開放する。具体的には、スイッチ131は、電圧/時間変換器100のサンプルフェーズにおいてボトムプレートサンプラ130の第1の端子と電圧源132の正極端子との間を短絡する。他方、スイッチ131は、電圧/時間変換器100のリセットフェーズおよび変換フェーズにおいてボトムプレートサンプラ130の第1の端子と電圧源132の正極端子との間を開放する。
電圧源132は、正極端子および負極端子を持つ。電圧源132の正極端子は、スイッチ131に接続される。電圧源132の負極端子は接地される。電圧源132は、中間電圧(VCM)を発生する。中間電圧(VCM)は、例えば電圧/時間変換器100が差動構成である場合には、同相電圧に一致するように設計されてもよい。
検出器140は、比較器141と、電圧源142とを含む。
比較器141は、第1の入力端子、第2の入力端子および出力端子を含む。比較器141の第1の入力端子は、検出器140の入力端子に接続される。比較器141の第2の入力端子は、電圧源142の正極端子に接続される。比較器141の出力端子は、検出器140の出力端子に接続される。
比較器141は、電圧/時間変換器100の変換フェーズにおいて、第1の入力端子の電圧を第2の入力端子の電圧と比較する。比較器141は、電圧/時間変換器100のサンプルフェーズおよびリセットフェーズにおいて動作を停止する。
具体的には、電圧/時間変換器100の変換フェーズにおいて、第1の入力端子の電圧が第2の入力端子の電圧よりも小さければ、比較器141はHighレベル(電源電圧)の時間信号(DOUT)を出力する。他方、第1の入力端子の電圧が第2の入力端子の電圧以上であれば、比較器141はLowレベル(グラウンド電圧)の時間信号(DOUT)を出力する。故に、図2の例によれば、前述の第1の条件とは、検出器140の入力端子の電圧が後述される比較基準電圧(VRC)よりも小さいこと、に相当する。
電圧源142は、正極端子および負極端子を持つ。電圧源142の正極端子は、比較器141の第2の入力端子に接続される。電圧源142の負極端子は接地される。電圧源142は、比較基準電圧(VRC)を発生する。
信号生成器150は電流源151を含む。
電流源151は、第1の端子、第2の端子および制御端子を含む。電流源151の第1の端子は接地される。電流源151の第2の端子は、信号生成器150の出力端子に接続される。電流源151の制御端子は、信号生成器150の制御端子に接続される。
電流源151は、制御端子を介して検出器140からの時間信号(DOUT)を入力する。時間信号(DOUT)がHighレベルであるならば、電流源151は定電流信号を発生し、当該定電流信号を第2の端子を介して第1のサンプリング回路110へと供給する。他方、時間信号(DOUT)がLowレベルであるならば、電流源151は動作を停止する。
前述のように、電圧/時間変換器100の動作は、サンプルフェーズ、リセットフェーズおよび変換フェーズによって区分される。そして、種々のスイッチ制御信号、時間信号および種々のノードにおける電圧は図3に例示されるように変化する。
サンプルフェーズにおいて、第1のスイッチ制御信号(φ1)はHighレベルであり、第2のスイッチ制御信号(φ2)はLowレベルであり、第3のスイッチ制御信号(φ3)はLowレベルである。さらに、サンプルフェーズにおいて、検出器140は動作しない。従って、サンプルフェーズにおいて、図2の電圧/時間変換器100は、図4に例示されるように書き換え可能である。
すなわち、サンプルフェーズにおいて、図2の電圧/時間変換器100は、サンプリング容量112およびサンプリング容量122に、当該電圧/時間変換器100の入力電圧(VIN)と中間電圧(VCM)との差電圧を充電する。
リセットフェーズにおいて、第1のスイッチ制御信号(φ1)はLowレベルであり、第2のスイッチ制御信号(φ2)はHighレベルであり、第3のスイッチ制御信号(φ3)はHighレベルである。さらに、リセットフェーズにおいて、検出器140は動作しない。従って、リセットフェーズにおいて、図2の電圧/時間変換器100は、図5に例示されるように書き換え可能である。
すなわち、リセットフェーズにおいて、図2の電圧/時間変換器100は、サンプリング容量112の第1の端子の電圧をリセット電圧(VRES)を用いてリセットし、サンプリング容量122の第1の端子の電圧を調整用電圧(VDAC)を用いて固定する。
ここで、検出器140の入力端子と同電位のノード(以降の説明においてノードAと称される)のリセットフェーズにおける電圧(VA_RES)は、以下のように導出することができる。
サンプルフェーズの終了時に、サンプリング容量112およびサンプリング容量122は、C1・(VIN−VCM)の電荷をそれぞれ蓄えている。電荷保存則によれば、サンプルフェーズにおいてサンプリング容量112およびサンプリング容量122に蓄えられた電荷の総量(2C1・(VIN−VCM))は、リセットフェーズにおいて変化しない。故に、下記数式(1)が成立する。
ここで、入力電圧(VIN)が直流成分および交流成分からなり、交流成分をVINACとし、直流成分に一致するように中間電圧(VCM)を設計すると、下記数式(2)が成立する。
変換フェーズにおいて、第1のスイッチ制御信号(φ1)はLowレベルであり、第2のスイッチ制御信号(φ2)はLowレベルであり、第3のスイッチ制御信号(φ3)はHighレベルである。さらに、変換フェーズにおいて、検出器140は動作する。従って、変換フェーズにおいて、図2の電圧/時間変換器100は、図6に例示されるように書き換え可能である。
すなわち、変換フェーズにおいて、図2の電圧/時間変換器100は、サンプリング容量112の第1の端子を電圧源113から切断する。比較器141は、ノードAの電圧(VA)が比較基準電圧(VRC)未満であるか否かを検出し、VA<VRCが成立する第1の期間に亘ってHighレベルの時間信号(DOUT)を出力する。なお、前述のリセット電圧VRES、電圧VDACおよび比較基準電圧VRCは、変換フェーズの開始時にVA<VRCが成立するように定められるものとする。電流源151は、第1の期間に亘って、サンプリング容量112の第1の端子に定電流信号を供給する。この定電流信号は、サンプリング容量112、サンプリング容量122、スイッチ124および電圧源123によって形成される電流経路を通じて流れる。この定電流信号がサンプリング容量112およびサンプリング容量122を充電するので、ノードAの電圧(VA)は、時間と共に上昇し、最終的(第1の期間の終了時)には比較基準電圧VRCに一致する。
電流源151から見てサンプリング容量112およびサンプリング容量122は直列接続されており、サンプリング容量112の第1の端子と同電位のノード(以降の説明においてノードBと称される)の電圧(VB)は、変換フェーズの開始時にはVRESに等しい。従って、第1の期間終了時におけるノードBの電圧VB_CNVは、下記数式(3)を用いて計算できる。
数式(3)において、TDOUTは第1の期間の時間長を示し、I151は電流源151によって供給される定電流信号が持つ電流量を示す。
そして、サンプリング容量112およびサンプリング容量122による分圧を考慮すると、第1の期間におけるノードAの電圧(VA)の増分は、当該第1の期間におけるノードBの電圧の増分の半分に一致する。また、変換フェーズの開始時におけるノードAの電圧(VA)はVA_RESに等しい。従って、第1の期間終了時におけるノードAの電圧VA_CNVは、下記数式(4)を用いて計算できる。
前述のように、第1の期間の終了時に、ノードAの電圧(VA)は比較基準電圧VRCに一致する。故に、下記数式(5)および数式(6)を用いて、第1の期間の時間長(TDOUT)を導出することができる。
数式(6)から理解されるように、第1の期間の時間長(TDOUT)は、入力電圧(VIN)の交流成分(VINAC)と、直流成分との和に比例する。すなわち、時間信号(DOUT)は、入力電圧(VIN)に依存する時間長(TDOUT)を示す。
比例係数は、I151およびC1を適切に設計することにより、所望の値に設定することができる。直流成分は、VRC、VRESおよびVDACを適切に設計することにより、所望の値に設定することができる。
さらに、図7に例示されるように、図2の第2のサンプリング回路120と同一または類似のN個(Nは2以上の任意の整数)の第2のサンプリング回路120−1,・・・,120−Nを設けることによって、比例係数および直流成分をさらに細かく設定することも可能である。なお、第2のサンプリング回路120−1,・・・,120−Nの各々に含まれる電圧源が発生する調整用電圧(VDAC)は、それぞれ異なってもよい。
本実施形態において、例えば図8に示される時間/電圧変換器200が採用されてもよい。図8の時間/電圧変換器200は、信号生成器210と、第3のサンプリング回路220と、ボトムプレートサンプラ230とを含む。
信号生成器210は、電流源211を含む。
電流源211は、第1の端子、第2の端子および制御端子を含む。電流源211の第1の端子は接地される。電流源211の第2の端子は、信号生成器210の出力端子に接続される。電流源211の制御端子は、信号生成器210の制御端子に接続される。
電流源211は、制御端子を介して電圧/時間変換器100からの時間信号(DIN)を入力する。時間信号(DIN)がHighレベルであるならば、電流源211は定電流信号を発生し、当該定電流信号を第2の端子を介して第3のサンプリング回路220へと供給する。他方、時間信号(DIN)がLowレベルであるならば、電流源211は動作を停止する。
第3のサンプリング回路220は、電圧源221と、電圧源222と、サンプリング容量223と、スイッチ224と、スイッチ225とを含む。
電圧源221は、正極端子および負極端子を持つ。電圧源221の正極端子は、スイッチ225に接続される。電圧源221の負極端子は接地される。電圧源221は、中間電圧(VCM)を発生する。
電圧源222は、正極端子および負極端子を持つ。電圧源222の正極端子は、スイッチ224に接続される。電圧源222の負極端子は接地される。電圧源222は、リセット電圧(VRES)を発生する。
サンプリング容量223は、第1の端子および第2の端子を持つ。サンプリング容量の第1の端子は、第3のサンプリング回路220の第1の端子と、スイッチ224と、スイッチ225とに共通に接続される。サンプリング容量223の第2の端子は、第3のサンプリング回路220の第2の端子に接続される。サンプリング容量223のキャパシタンス=C2とする。C2は、典型的にはC1の定数倍に一致するように設計される。この定数は、例えば図1の増幅回路の利得(増幅率)の逆数であってもよい。例えば、利得が2倍であれば、C2=C1/2程度に設定すればよい。
スイッチ224は、サンプリング容量223の第1の端子と電圧源222の正極端子との間に挿入される。スイッチ224は、第2のスイッチ制御信号(φ2)に従って、サンプリング容量223の第1の端子と電圧源222の正極端子との間を短絡または開放する。具体的には、スイッチ224は、時間/電圧変換器200のリセットフェーズにおいてサンプリング容量223の第1の端子と電圧源222の正極端子との間を短絡する。他方、スイッチ224は、時間/電圧変換器200のサンプルフェーズおよびホールドフェーズにおいてサンプリング容量223の第1の端子と電圧源222の正極端子との間を開放する。
スイッチ225は、サンプリング容量223の第1の端子と電圧源221の正極端子との間に挿入される。スイッチ225は、第1のスイッチ制御信号(φ1)に従って、サンプリング容量223の第1の端子と電圧源221の正極端子との間を短絡または開放する。具体的には、スイッチ225は、時間/電圧変換器200のホールドフェーズにおいてサンプリング容量223の第1の端子と電圧源221の正極端子との間を短絡する。他方、スイッチ225は、時間/電圧変換器200のリセットフェーズおよびサンプルフェーズにおいてサンプリング容量223の第1の端子と電圧源221の正極端子との間を開放する。
ボトムプレートサンプラ230は、電圧源231と、スイッチ232とを含む。
電圧源231は、正極端子および負極端子を持つ。電圧源231の正極端子は、スイッチ232に接続される。電圧源231の負極端子は接地される。電圧源231は、中間電圧(VCM)を発生する。
スイッチ232は、ボトムプレートサンプラ230の第1の端子と電圧源231の正極端子との間に挿入される。スイッチ232は、第3のスイッチ制御信号(φ3)に従って、ボトムプレートサンプラ230の第1の端子と電圧源231の正極端子との間を短絡または開放する。具体的には、スイッチ232は、時間/電圧変換器200のリセットフェーズおよびサンプルフェーズにおいてボトムプレートサンプラ230の第1の端子と電圧源231の正極端子との間を短絡する。他方、スイッチ232は、時間/電圧変換器200のホールドフェーズにおいてボトムプレートサンプラ230の第1の端子と電圧源231の正極端子との間を開放する。
前述のように、時間/電圧変換器200の動作は、リセットフェーズ、サンプルフェーズおよびホールドフェーズによって区分される。そして、種々のスイッチ制御信号および時間信号は図9に例示されるように変化する。
リセットフェーズにおいて、第1のスイッチ制御信号(φ1)はLowレベルであり、第2のスイッチ制御信号(φ2)はHighレベルであり、第3のスイッチ制御信号(φ3)はHighレベルである。時間/電圧変換器200のリセットフェーズは、電圧/時間変換器100のリセットフェーズと時間的に揃えられる。
すなわち、リセットフェーズにおいて、図8の時間/電圧変換器200は、サンプリング容量223の第1の端子の電圧をリセット電圧(VRES)を用いてリセットし、サンプリング容量223の第2の端子の電圧を中間電圧(VCM)を用いて固定する。
サンプルフェーズにおいて、第1のスイッチ制御信号(φ1)はLowレベルであり、第2のスイッチ制御信号(φ2)はLowレベルであり、第3のスイッチ制御信号(φ3)はHighレベルである。時間/電圧変換器200のサンプルフェーズは、電圧/時間変換器100の変換フェーズと時間的に揃えられる。
すなわち、サンプルフェーズにおいて、図8の時間/電圧変換器200は、サンプリング容量223の第1の端子を電圧源222から切断する。電流源211は、前述の第1の期間に亘ってHighレベルの時間信号(DIN)を入力するので、当該第1の期間に亘って定電流信号を第3のサンプリング回路220へと供給する。この定電流信号は、サンプリング容量223、スイッチ232および電圧源231によって形成される電流経路を通じて流れる。この定電流信号がサンプリング容量223を充電するので、サンプリング容量223の第1の端子の電圧は時間と共に上昇する。
サンプリング容量223の第1の端子と同電位のノード(以降の説明においてノードCと称される)の電圧(VC)は、サンプルフェーズの開始時にはVRESに等しい。従って、第1の期間終了時におけるノードCの電圧VC_SMPは、下記数式(7)を用いて計算できる。
数式(7)において、TDINは第1の期間の長さを示し、I211は電流源211によって供給される定電流信号が持つ電流量を示す。
ホールドフェーズにおいて、第1のスイッチ制御信号(φ1)はHighレベルであり、第2のスイッチ制御信号(φ2)はLowレベルであり、第3のスイッチ制御信号(φ3)はLowレベルである。時間/電圧変換器200のホールドフェーズは、電圧/時間変換器100のサンプルフェーズと時間的に揃えられる。
ホールドフェーズにおいて、図8の時間/電圧変換器200は、サンプリング容量223の第1の端子の電圧を中間電圧(VCM)を用いて固定し、サンプリング容量223の第2の端子を電圧源231から切断する。
サンプルフェーズの終了時に、サンプリング容量223は、C2・(VC_SMP−VCM)の電荷を蓄えている。電荷保存則によれば、サンプルフェーズにおいてサンプリング容量223に蓄えられた電荷の総量は、ホールドフェーズにおいて変化しない。故に、時間/電圧変換器200の出力電圧(VOUT)に関して下記数式(8)が成立する。
数式(8)のTDINが、数式(6)に示されるTDOUTに一致すると仮定すれば、数式(8)は下記数式(9)に書き換え可能である。
さらに、C2=C1/2と仮定し、I211=I151と仮定すれば、数式(9)は下記数式(10)に書き換え可能である。
さらに、VCM=VRCと仮定すると、数式(10)は下記数式(11)に書き換え可能である。
数式(11)から理解されるように、出力電圧(VOUT)は、入力電圧(VIN)の交流成分(VINAC)を−2倍し、調整用電圧(VDAC)を加算することによって得られる電圧に等しい。さらに、VDACが入力電圧(VIN)の直流成分に等しいと仮定すれば、以上の数値例によって、入力電圧(VIN)の直流成分を固定したまま交流成分(VINAC)を−2倍に増幅することができる。
以上説明したように、第1の実施形態に係る増幅回路は、入力側のサンプリング容量および出力側のサンプリング容量を同時期に同一のリセット電圧を用いてリセットし、それから入力電圧を増幅する。故に、この増幅回路によれば、増幅動作の開始時における入出力間の電圧のミスマッチは緩和される。また、この増幅回路は、入出力間を短絡するスイッチを備えていない。故に、入出力間のアイソレーションの低下および当該スイッチの非線形歪は生じない。従って、この増幅回路によれば、消費電力を低減し、かつ、精度を向上させることができる。
(第2の実施形態)
前述の第1の実施形態において、時間/電圧変換器は、電圧/時間変換器によって生成された時間信号を出力信号へと変換する。第2の実施形態において、例えば図10に示されるように、電圧/時間変換器と時間/電圧変換器との間に上記時間信号が示す時間長を増幅することによって増幅時間信号を得る時間増幅器が挿入される。そして、本実施形態において、時間/電圧変換器は、増幅時間信号を出力信号へと変換する。なお、時間増幅器が挿入されることにより、時間/電圧変換器の動作タイミングは第1の実施形態に比べて一定時間(例えば、半周期)遅延することになる。
前述の第1の実施形態において、時間/電圧変換器は、電圧/時間変換器によって生成された時間信号を出力信号へと変換する。第2の実施形態において、例えば図10に示されるように、電圧/時間変換器と時間/電圧変換器との間に上記時間信号が示す時間長を増幅することによって増幅時間信号を得る時間増幅器が挿入される。そして、本実施形態において、時間/電圧変換器は、増幅時間信号を出力信号へと変換する。なお、時間増幅器が挿入されることにより、時間/電圧変換器の動作タイミングは第1の実施形態に比べて一定時間(例えば、半周期)遅延することになる。
本実施形態において、例えば図11に示される時間増幅器300が採用されてもよい。時間増幅器300は、電圧/時間変換器100から時間信号(DIN)を入力する。時間増幅器300は、時間信号(DIN)が示す時間長を増幅することによって増幅時間信号(DOUT)を得る。時間増幅器300は、例えば矩形波信号としての時間信号(DIN)が持つパルス幅を増幅することによって矩形波信号としての増幅時間信号(DOUT)を得る。時間増幅器300は、増幅時間信号(DOUT)を時間/電圧変換器200へと出力する。
図11の時間増幅器300は、信号生成器310と、第4のサンプリング回路320と、信号生成器330と、第5のサンプリング回路340と、ボトムプレートサンプラ350と、検出器360と、信号生成器370とを含む。
信号生成器310は、制御端子および出力端子を持つ。信号生成器310の制御端子は、時間増幅器300の入力端子および信号生成器330の制御端子に共通に接続される。信号生成器310の出力端子は、第4のサンプリング回路320の第1の端子に接続される。
信号生成器310は、電圧/時間変換器100から時間信号を入力する。信号生成器310は、時間信号に依存して電気信号を生成し、当該電気信号を第4のサンプリング回路320へと供給する。
具体的には、図11の信号生成器310は電流源311を含む。
電流源311は、第1の端子、第2の端子および制御端子を含む。電流源311の第1の端子は接地される。電流源311の第2の端子は、信号生成器310の出力端子に接続される。電流源311の制御端子は、信号生成器310の制御端子に接続される。
電流源311は、制御端子を介して電圧/時間変換器100からの時間信号(DIN)を入力する。時間信号(DIN)がHighレベルであるならば、電流源311は定電流信号を発生し、当該定電流信号を第2の端子を介して第4のサンプリング回路320へと供給する。他方、時間信号(DIN)がLowレベルであるならば、電流源311は動作を停止する。
第4のサンプリング回路320は、第1の端子、第2の端子および第3の端子を持ち、後述されるサンプリング容量322を含む。第4のサンプリング回路320の第1の端子は、信号生成器310の出力端子に接続され、前述の第1の期間に亘って電気信号を入力する。第4のサンプリング回路320の第2の端子は、第5のサンプリング回路340の第2の端子、ボトムプレートサンプラ350の第1の端子および検出器360の入力端子に共通に接続される。第4のサンプリング回路320の第3の端子は、信号生成器370の出力端子に接続される。
第4のサンプリング回路320は、後述されるサンプル前リセットフェーズ(RESET_SMP)において、サンプリング容量322の第1の端子の電圧をリセット電圧(VRES)を用いてリセットする。他方、サンプリング容量322の第2の端子の電圧はボトムプレートサンプラ350によって固定される。
サンプル前リセットフェーズに続くサンプルフェーズ(SAMPLE)は、電圧/時間変換器100の変換フェーズと時間的に揃えられる。故に、サンプルフェーズの少なくとも一部において、サンプリング容量322の第1の端子は、信号生成器310から電気信号(例えば、定電流信号)を供給される。具体的には、信号生成器310は、前述の第1の期間に亘って電気信号を生成し続ける。そして、第1の期間に亘ってサンプリング容量322は充電または放電され続ける。なお、サンプリング容量322の第2の端子の電圧は、ボトムプレートサンプラ350によって引き続き固定される。故に、サンプリング容量322の第1の端子の電圧は上昇または降下し続ける。
第4のサンプリング回路320は、サンプルフェーズに続く増幅前リセットフェーズ(RESET_AMP)において、サンプリング容量322の第1の端子の電圧をリセット電圧(VRES)を用いてリセットする。他方、後述されるように、ボトムプレートサンプラ350は電流経路を提供しない。結果的に、第4のサンプリング回路320の第2の端子の電圧は、サンプルフェーズの終了時におけるサンプリング容量322の第1の端子の電圧によって決まる。
増幅前リセットフェーズに続く増幅フェーズ(AMPLIFY)の少なくとも一部において、サンプリング容量322の第1の端子は、信号生成器370から電気信号(例えば、定電流信号)を供給される。後述されるように、信号生成器370は、検出器360の入力端子の電圧が第2の条件を満足する第2の期間に亘って電気信号を生成し続ける。そして、第2の期間に亘ってサンプリング容量322は充電または放電され続ける。結果的に、検出器360の入力端子の電圧は、上昇または降下し続け、最終的に上記第2の条件を満足する。
具体的には、図11の第4のサンプリング回路320は、電圧源321と、サンプリング容量322と、スイッチ323を含む。
電圧源321は、正極端子および負極端子を持つ。電圧源321の正極端子は、スイッチ323に接続される。電圧源321の負極端子は接地される。電圧源321は、リセット電圧(VRES)を発生する。
サンプリング容量322は、第1の端子および第2の端子を持つ。サンプリング容量322の第1の端子は、第4のサンプリング回路320の第1の端子および第3の端子と、スイッチ323とに共通に接続される。サンプリング容量322の第2の端子は、第4のサンプリング回路320の第2の端子に接続される。サンプリング容量322のキャパシタンス=C3とする。
スイッチ323は、サンプリング容量322の第1の端子と電圧源321の正極端子との間に挿入される。スイッチ323は、第4のスイッチ制御信号(φ4)に従って、サンプリング容量322の第1の端子と電圧源321の正極端子との間を短絡または開放する。具体的には、スイッチ323は、時間増幅器300のサンプル前リセットフェーズおよび増幅前リセットフェーズにおいてサンプリング容量322の第1の端子と電圧源321の正極端子との間を短絡する。他方、スイッチ323は、時間増幅器300のサンプルフェーズおよび増幅フェーズにおいてサンプリング容量322の第1の端子と電圧源321の正極端子との間を開放する。
信号生成器330は、制御端子および出力端子を持つ。信号生成器330の制御端子は、時間増幅器300の入力端子に接続される。信号生成器330の出力端子は、第5のサンプリング回路340の第1の端子に接続される。
信号生成器330は、電圧/時間変換器100から時間信号を入力する。信号生成器330は、時間信号に依存して電気信号を生成し、当該電気信号を第5のサンプリング回路340へと供給する。信号生成器330は、信号生成器310と同一または類似であってよい。
具体的には、図11の信号生成器330は電流源331を含む。
電流源331は、第1の端子、第2の端子および制御端子を含む。電流源331の第1の端子は接地される。電流源331の第2の端子は、信号生成器330の出力端子に接続される。電流源331の制御端子は、信号生成器330の制御端子に接続される。
電流源331は、制御端子を介して電圧/時間変換器100からの時間信号(DIN)を入力する。時間信号(DIN)がHighレベルであるならば、電流源331は定電流信号を発生し、当該定電流信号を第2の端子を介して第5のサンプリング回路340へと供給する。他方、時間信号(DIN)がLowレベルであるならば、電流源331は動作を停止する。
第5のサンプリング回路340は、第1の端子および第2の端子を持ち、後述されるサンプリング容量342を含む。第5のサンプリング回路340の第1の端子は、信号生成器330の出力端子に接続され、前述の第1の期間に亘って電気信号を入力する。第5のサンプリング回路340の第2の端子は、第4のサンプリング回路320の第2の端子、ボトムプレートサンプラ350の第1の端子および検出器360の入力端子に接続される。
第5のサンプリング回路340は、サンプル前リセットフェーズにおいて、サンプリング容量342の第1の端子の電圧をリセット電圧(VRES)を用いてリセットする。他方、サンプリング容量342の第2の端子の電圧はボトムプレートサンプラ350によって固定される。
前述のように、サンプルフェーズは、電圧/時間変換器100の変換フェーズと時間的に揃えられる。故に、サンプルフェーズの少なくとも一部において、サンプリング容量342の第1の端子は、信号生成器330から電気信号(例えば、定電流信号)を供給される。具体的には、信号生成器330は、前述の第1の期間に亘って電気信号を生成し続ける。そして、第1の期間に亘ってサンプリング容量342は充電または放電され続ける。なお、サンプルフェーズにおいて、サンプリング容量342の第2の端子の電圧はボトムプレートサンプラ350によって引き続き固定される。故に、サンプリング容量342の第1の端子の電圧は上昇または降下し続ける。
第5のサンプリング回路340は、増幅前リセットフェーズにおいて、サンプリング容量342の第1の端子の電圧を調整用電圧(VDAC2)を用いてリセットする。他方、ボトムプレートサンプラ350は電流経路を提供しない。結果的に、第5のサンプリング回路340の第2の端子の電圧は、サンプルフェーズの終了時におけるサンプリング容量342の第1の端子の電圧によって決まる。
第5のサンプリング回路340は、増幅前リセットフェーズに続き増幅フェーズにおいても、サンプリング容量342の第1の端子の電圧を固定し続ける。結果的に、第5のサンプリング回路340は、信号生成器370によって生成された電気信号のための電流経路を提供する。この電気信号が上記電流経路を通じて流れることによって、サンプリング容量342は充電または放電される。故に、サンプリング容量342の第2の端子の電圧は上昇または降下し続け、結果的に検出器360の入力端子の電圧は最終的に上記第2の条件を満足する。
具体的には、図11の第5のサンプリング回路340は、電圧源341と、サンプリング容量342と、スイッチ343と、スイッチ344と、電圧源345とを含む。
電圧源341は、正極端子および負極端子を持つ。電圧源341の正極端子は、スイッチ344に接続される。電圧源341の負極端子は接地される。電圧源341は、リセット電圧(VRES)を発生する。
サンプリング容量342は、第1の端子および第2の端子を持つ。サンプリング容量342の第1の端子は、第5のサンプリング回路340の第1の端子と、スイッチ343と、スイッチ344とに共通に接続される。サンプリング容量342の第2の端子は、第5のサンプリング回路340の第2の端子に接続される。サンプリング容量342のキャパシタンス=C3とする。
スイッチ343は、サンプリング容量342の第1の端子と電圧源345の正極端子との間に挿入される。スイッチ343は、第3のスイッチ制御信号(φ3)に従って、サンプリング容量342の第1の端子と電圧源345の正極端子との間を短絡または開放する。具体的には、スイッチ343は、時間増幅器300の増幅前リセットフェーズおよび増幅フェーズにおいてサンプリング容量342の第1の端子と電圧源345の正極端子との間を短絡する。他方、スイッチ343は、時間増幅器300のサンプル前リセットフェーズおよびサンプルフェーズにおいてサンプリング容量342の第1の端子と電圧源345の正極端子との間を開放する。
スイッチ344は、サンプリング容量342の第1の端子と電圧源341の正極端子との間に挿入される。スイッチ344は、第2のスイッチ制御信号(φ2)に従って、サンプリング容量342の第1の端子と電圧源341の正極端子との間を短絡または開放する。具体的には、スイッチ344は、時間増幅器300のサンプル前リセットフェーズにおいてサンプリング容量342の第1の端子と電圧源341の正極端子との間を短絡する。他方、スイッチ344は、時間増幅器300のサンプルフェーズ、増幅前リセットフェーズおよび増幅フェーズにおいてサンプリング容量342の第1の端子と電圧源341の正極端子との間を開放する。
電圧源345は、正極端子および負極端子を持つ。電圧源345の正極端子は、スイッチ343に接続される。電圧源345の負極端子は接地される。電圧源345は、調整用電圧(VDAC2)を発生する。この電圧(VDAC2)は、図11に示されない制御信号によって制御されてもよい。
ボトムプレートサンプラ350は、第1の端子を持つ。ボトムプレートサンプラ350の第1の端子は、第4のサンプリング回路320の第2の端子および第5のサンプリング回路340の第2の端子に接続される。
ボトムプレートサンプラ350は、サンプル前リセットフェーズおよびサンプルフェーズにおいて、中間電圧(VCM)を用いて、サンプリング容量322の第2の端子およびサンプリング容量342の第2の端子の電圧を固定する。
ボトムプレートサンプラ350は、増幅前リセットフェーズおよび増幅フェーズにおいて、サンプリング容量322の第2の端子およびサンプリング容量342の第2の端子の電圧を固定しない。さらに、理想的には、ボトムプレートサンプラ350は、増幅前リセットフェーズおよび増幅フェーズにおいて電流経路を提供しない。
具体的には、図11のボトムプレートサンプラ350は、電圧源351と、スイッチ352とを含む。
電圧源351は、正極端子および負極端子を持つ。電圧源351の正極端子は、スイッチ352に接続される。電圧源351の負極端子は接地される。電圧源351は、中間電圧(VCM)を発生する。
スイッチ352は、ボトムプレートサンプラ350の第1の端子と電圧源351の正極端子との間に挿入される。スイッチ352は、第1のスイッチ制御信号(φ1)に従って、ボトムプレートサンプラ350の第1の端子と電圧源351の正極端子との間を短絡または開放する。具体的には、スイッチ352は、サンプル前リセットフェーズおよびサンプルフェーズにおいてボトムプレートサンプラ350の第1の端子と電圧源351の正極端子との間を短絡する。他方、スイッチ352は、増幅前リセットフェーズおよび増幅フェーズにおいてボトムプレートサンプラ350の第1の端子と電圧源351の正極端子との間を開放する。
検出器360は、入力端子および出力端子を持つ。検出器360の入力端子は、第4のサンプリング回路320の第2の端子、第5のサンプリング回路340の第2の端子およびボトムプレートサンプラ350の第1の端子に共通に接続される。検出器360の出力端子は、信号生成器370の制御端子および時間/電圧変換器200の入力端子に接続される。
増幅フェーズにおいて、検出器360は、その入力端子の電圧が第2の条件を満足するか否かを検出する。そして、検出器360は、その入力端子の電圧が第2の条件を満足する第2の期間の長さを示す増幅時間信号を生成する。なお、第2の期間は、第1の期間に比べて長い。例えば、時間信号は、第2の期間に亘ってHighレベルであって他の期間に亘ってLowレベルであるディジタル信号であってもよい。検出器360は、増幅時間信号を信号生成器370および時間/電圧変換器200へと出力する。なお、検出器360は、サンプル前リセットフェーズ、サンプルフェーズおよび増幅前リセットフェーズにおいて動作を停止する。
具体的には、図11の検出器360は、電圧源361と、比較器362とを含む。
電圧源361は、正極端子および負極端子を持つ。電圧源361の正極端子は、比較器362の第2の入力端子に接続される。電圧源361の負極端子は接地される。電圧源361は、比較基準電圧(VRC)を発生する。
比較器362は、第1の入力端子、第2の入力端子および出力端子を含む。比較器362の第1の入力端子は、検出器360の入力端子に接続される。比較器362の第2の入力端子は、電圧源361の正極端子に接続される。比較器362の出力端子は、検出器360の出力端子に接続される。
比較器362は、増幅フェーズにおいて動作し、第1の入力端子の電圧を第2の入力端子の電圧と比較する。比較器362は、サンプル前リセットフェーズ、サンプルフェーズおよびリセットフェーズにおいて動作を停止する。
具体的には、第1の入力端子の電圧が第2の入力端子の電圧よりも小さければ、比較器362はHighレベル(電源電圧)の増幅時間信号(DOUT)を出力する。他方、第1の入力端子の電圧が第2の入力端子の電圧以上であれば、比較器362はLowレベル(グラウンド電圧)の増幅時間信号(DOUT)を出力する。故に、図11の例によれば、前述の第2の条件とは、検出器360の入力端子の電圧が比較基準電圧(VRC)よりも小さいこと、に相当する。
信号生成器370は、制御端子および出力端子を持つ。信号生成器370の制御端子は、検出器360の出力端子に接続される。信号生成器370の出力端子は、第4のサンプリング回路320の第3の端子に接続される。
信号生成器370は、検出器360から時間信号を入力する。信号生成器370は、時間信号に依存して電気信号を生成し、当該電気信号を第4のサンプリング回路320へと供給する。
具体的には、図11の信号生成器370は電流源371を含む。
電流源371は、第1の端子、第2の端子および制御端子を含む。電流源371の第1の端子は接地される。電流源371の第2の端子は、信号生成器370の出力端子に接続される。電流源371の制御端子は、信号生成器370の制御端子に接続される。
電流源371は、制御端子を介して検出器360からの時間信号(DOUT)を入力する。時間信号(DOUT)がHighレベルであるならば、電流源371は定電流信号を発生し、当該定電流信号を第2の端子を介して第4のサンプリング回路320へと供給する。他方、時間信号(DOUT)がLowレベルであるならば、電流源371は動作を停止する。
前述のように、時間増幅器300の動作は、サンプル前リセットフェーズ、サンプルフェーズ、増幅前リセットフェーズおよび増幅フェーズによって区分される。そして、種々のスイッチ制御信号、時間信号および増幅時間信号は図12に例示されるように変化する。
サンプル前リセットフェーズにおいて、第1のスイッチ制御信号(φ1)はHighレベルであり、第2のスイッチ制御信号(φ2)はHighレベルであり、第3のスイッチ制御信号(φ3)はLowレベルであり、第4のスイッチ制御信号(φ4)はHighレベルである。時間増幅器300のサンプル前リセットフェーズは、電圧/時間変換器100のリセットフェーズと時間的に揃えられる。
すなわち、サンプル前リセットフェーズにおいて、図11の時間増幅器300は、サンプリング容量322の第1の端子の電圧およびサンプリング容量342の第1の端子の電圧をリセット電圧(VRES)を用いてそれぞれリセットし、サンプリング容量322の第2の端子の電圧およびサンプリング容量342の第2の端子の電圧を中間電圧(VCM)を用いてそれぞれ固定する。
サンプルフェーズにおいて、第1のスイッチ制御信号(φ1)はHighレベルであり、第2のスイッチ制御信号(φ2)はLowレベルであり、第3のスイッチ制御信号(φ3)はLowレベルであり、第4のスイッチ制御信号(φ4)はLowレベルである。時間増幅器300のサンプルフェーズは、電圧/時間変換器100の変換フェーズと時間的に揃えられる。
すなわち、サンプルフェーズにおいて、図11の時間増幅器300は、サンプリング容量322の第1の端子を電圧源321から切断し、サンプリング容量342の第1の端子を電圧源341から切断する。電流源311および電流源331は、前述の第1の期間に亘ってHighレベルの時間信号(DIN)をそれぞれ入力するので、当該第1の期間に亘って定電流信号を第4のサンプリング回路320および第5のサンプリング回路340へとそれぞれ供給する。電流源311によって生成された定電流信号は、サンプリング容量322、スイッチ352および電圧源351によって形成される電流経路を通る。電流源331によって生成された定電流信号は、サンプリング容量342、スイッチ352および電圧源351によって形成される電流経路を通る。これらの定電流信号がサンプリング容量322およびサンプリング容量342をそれぞれ充電するので、サンプリング容量322の第1の端子の電圧およびサンプリング容量342の第1の端子の電圧は時間と共にそれぞれ上昇する。
サンプリング容量322の第1の端子と同電位のノード(以降の説明においてノードEと称される)の電圧(VE)はサンプルフェーズの開始時にはVRESに等しい。従って、第1の期間終了時におけるノードEの電圧VE_SMPは、下記数式(12)を用いて計算できる。
数式(12)において、I311は電流源311によって供給される定電流信号が持つ電流量を示す。
増幅前リセットフェーズにおいて、第1のスイッチ制御信号(φ1)はLowレベルであり、第2のスイッチ制御信号(φ2)はLowレベルであり、第3のスイッチ制御信号(φ3)はHighレベルであり、第4のスイッチ制御信号(φ4)はHighレベルである。時間増幅器300の増幅前リセットフェーズは、時間/電圧変換器200のリセットフェーズと時間的に揃えられる。
すなわち、増幅前リセットフェーズにおいて、図11の時間増幅器300は、サンプリング容量322の第1の端子の電圧をリセット電圧(VRES)を用いてリセットし、サンプリング容量342の第1の端子の電圧を調整用電圧(VDAC2)を用いて固定する。
ここで、検出器360の入力端子と同電位のノード(以降の説明においてノードDと称される)の増幅前リセットフェーズにおける電圧(VD_RESA)は、以下のように導出することができる。
サンプルフェーズの終了時に、サンプリング容量322およびサンプリング容量342は、C3・(VE_SMP−VCM)の電荷をそれぞれ蓄えている。電荷保存則によれば、サンプルフェーズにおいてサンプリング容量322およびサンプリング容量342に蓄えられた電荷の総量(2C3・(VE_SMP−VCM))は、増幅前リセットフェーズにおいて変化しない。故に、下記数式(13)が成立する。
増幅フェーズにおいて、第1のスイッチ制御信号(φ1)はLowレベルであり、第2のスイッチ制御信号(φ2)はLowレベルであり、第3のスイッチ制御信号(φ3)はHighレベルであり、第4のスイッチ制御信号(φ4)はLowレベルである。時間増幅器300の増幅フェーズは、時間/電圧変換器200のサンプルフェーズと時間的に揃えられる。
すなわち、増幅フェーズにおいて、図11の時間増幅器300は、サンプリング容量322の第1の端子を電圧源321から切断する。比較器362は、ノードDの電圧(VD)が比較基準電圧(VRC)未満であるか否かを検出し、VD<VRCが成立する第2の期間に亘ってHighレベルの時間信号(DOUT)を出力する。なお、前述のリセット電圧VRES、電圧VDAC2および比較基準電圧VRCは、増幅フェーズの開始時にVD<VRCが成立するように定められるものとする。電流源371は、第2の期間に亘って、サンプリング容量322の第1の端子に定電流信号を供給する。この定電流信号は、サンプリング容量322、サンプリング容量342、スイッチ344および電圧源341によって形成される電流経路を通る。この定電流信号がサンプリング容量322およびサンプリング容量342を充電するので、ノードDの電圧(VD)は、時間と共に上昇し、最終的(第2の期間の終了時)には比較基準電圧VRCに一致する。
電流源371から見てサンプリング容量322およびサンプリング容量342は直列接続されており、増幅フェーズの開始時におけるノードEの電圧(VE)はVRESに等しい。従って、第2の期間終了時におけるノードEの電圧VE_AMPは、下記数式(14)を用いて計算できる。
数式(14)において、TDOUTは第2の期間の長さを示し、I371は電流源371によって供給される定電流信号が持つ電流量を示す。
そして、サンプリング容量322およびサンプリング容量342による分圧を考慮すると、第2の期間におけるノードDの電圧(VD)の増分は、当該第2の期間におけるノードEの電圧の増分の半分に一致する。また、増幅フェーズの開始時におけるノードDの電圧(VD)はVD_RESAに等しい。従って、第2の期間終了時におけるノードDの電圧VD_AMPは、下記数式(15)を用いて計算できる。
前述のように、第2の期間の終了時に、ノードDの電圧(VD)は比較基準電圧VRCに一致する。故に、下記数式(16)および数式(17)を用いて、第2の期間の長さ(TDOUT)を導出することができる。
数式(17)から理解されるように、第2の期間の長さ(TDOUT)は、第1の期間の長さ(TDIN)に比例する時間長と、一定時間長との和に等しい。
比例係数は、I311およびI371を適切に設計することにより、所望の値に設定することができる。固定の時間長は、C3、I371、VRC、VCM、VDAC2およびVRESを適切に設計することにより、所望の値に設定することができる。
さらに、図13に例示されるように、図11の信号生成器330および第5のサンプリング回路340と同一または類似のM組(Mは2以上の任意の整数)の信号生成器330−1および第5のサンプリング回路340−1,・・・,信号生成器330−Mおよび第5のサンプリング回路340−Mを設けることによって、比例係数および一定時間長をさらに細かく設定することも可能である。なお、第5のサンプリング回路340−1,・・・,第5のサンプリング回路340−Mの各々に含まれる電圧源が発生する調整用電圧(VDAC2)は、それぞれ異なってもよい。
本実施形態において、時間/電圧変換器200は、増幅時間信号を出力電圧へと変換する。この出力電圧(VOUT)は、下記数式(18)に示されるように、上記数式(8)のTDINとして上記数式(17)の右辺を代入し、さらに当該数式(17)の右辺のTDINとして上記数式(6)の右辺を代入することによって導出可能である。
さらに、C1=2C2=C3とし仮定し、I151=I211=I311/2=I371と仮定すれば、数式(18)は下記数式(19)に書き換え可能である。
さらに、VCM=VRCと仮定すると、数式(19)は下記数式(20)に書き換え可能である。
数式(20)から理解されるように、出力電圧(VOUT)は、入力電圧(VIN)の交流成分(VINAC)を−4倍し、直流成分を加算することによって得られる電圧に等しい。さらに、VCM=VDAC=VDAC2と仮定すると、数式(20)は下記数式(21)に書き換え可能である。
数式(21)を上記数式(11)と比べると、時間増幅器300を設けることによって、入力電圧(VIN)の交流成分(VINAC)はさらに2倍に増幅されている。
なお、図10に例示されるように、図11の時間増幅器300と同一または類似のK個(Kは2以上の任意の整数)の時間増幅器300−1,・・・,300−Kを設けることによって、本実施形態に係る増幅回路の利得を細かく調整できる。電圧/時間変換器100、K個の時間増幅器300−1,・・・,300−Kおよび時間/電圧変換器200は、パイプライン処理を行う。具体的には、K=3の場合に、電圧/時間変換器100、3個の時間増幅器300−1,300−2および300−3、ならびに、時間/電圧変換器200は、図14に例示されるように動作する。
より一般化すれば、各時間増幅器のサンプル前リセットフェーズおよびサンプルフェーズは、直前に配置された電圧/時間変換器のリセットフェーズおよび変換フェーズまたは直前に配置された時間増幅器の増幅前リセットフェーズおよび増幅フェーズに時間的に揃えられる。そして、各時間増幅器の増幅前フェーズおよび増幅フェーズは、直後に配置された時間増幅器のサンプル前リセットフェーズおよびサンプルフェーズまたは直後に配置された時間/電圧変換器のリセットフェーズおよびサンプルフェーズに時間的に揃えられる。
以上説明したように、第2の実施形態に係る増幅回路は、前述の第1の実施形態において説明された電圧/時間変換器と時間/電圧変換器との間に1以上の時間増幅器を挿入する。従って、この増幅回路によれば、適切な数の時間増幅器を挿入することによって、所望の利得を達成することができる。
(第3の実施形態)
前述の電流源151、電流源211、電流源311、電流源331および電流源371として、例えば図15に示される電流源を採用することができる。
前述の電流源151、電流源211、電流源311、電流源331および電流源371として、例えば図15に示される電流源を採用することができる。
図15の電流源は、電流出力端子401と、第1のバイアス端子402と、第2のバイアス端子403と、制御端子404とを持つ。図15の電流源は、トランジスタ405と、トランジスタ406と、トランジスタ407と、微調整用電流源410とを含む。なお、図15において、トランジスタ405、406および407は、MOS(Metal Oxide Semiconductor)トランジスタとして描かれているが他の種別のトランジスタに置き換えられてもよい。
図15の電流源は、制御端子404を介して入力される時間信号または増幅時間信号がスイッチとしてのトランジスタ407をOFFとしている期間に亘って、電流出力端子401を介して定電流信号を出力する。例えば、この定電流信号は、トランジスタ405の素子サイズと、第1のバイアス端子402の電圧(VBIAS1)とによって決まる電流量(IOUT)を持つ。
トランジスタ405は、電源に接続されるソース端子と、第1のバイアス端子402に接続されるゲート端子と、トランジスタ406のソース端子に接続されるドレイン端子とを持つ。前述のように、トランジスタ405の素子サイズは、電流出力端子401を介して出力される定電流信号が持つ電流量(IOUT)を決定づける。
トランジスタ406は、トランジスタ405のドレイン端子に接続されるソース端子と、第2のバイアス端子403に接続されるゲート端子と、電流出力端子401に接続されるドレイン端子とを持つ。トランジスタ406は、トランジスタ405にカスコード接続されており、出力抵抗値を増加させる役割がある。
トランジスタ407は、電源に接続されるソース端子と、制御端子404に接続されるゲート端子と、第2のバイアス端子403に接続されるドレイン端子とを持つ。トランジスタ407は、スイッチとして機能する。具体的には、制御端子404を介して入力される時間信号または増幅時間信号(DIN/DOUT)がLowレベルである期間に亘って、トランジスタ407は電源とトランジスタ406のゲート端子との間を短絡する。この結果、トランジスタ406はOFFとなるため、図15の電流源は定電流信号を出力しない。他方、制御端子404を介して入力される時間信号または増幅時間信号(DIN/DOUT)がHighレベルである期間に亘って、トランジスタ407は電源とトランジスタ406のゲート端子との間を開放する。この結果、トランジスタ406はONとなるため、図15の電流源は定電流信号を出力する。
微調整用電流源410は、トランジスタ405のドレイン電流に対して少量の電流を加算または減算することによって、上記定電流信号が持つ電流量を微調整する。微調整用電流源410を設けることによって、素子ミスマッチなどの影響で生じる可能性がある上記ドレイン電流の変動を補償することができる。微調整用電流源410によって出力される電流量は、(X+1)ビットのディジタル制御信号DCNT[X:0]によって制御される。Xは0以上の整数である。
具体的には、本実施形態において、図16に例示される微調整用電流源410が採用されてもよい。図16の微調整用電流源は、(X+1)個のサブ電流源411を含む。各サブ電流源411は、インバータ412と、トランジスタ413と、トランジスタ414と、トランジスタ415とを含む。なお、図16において、トランジスタ413、414および415は、MOSトランジスタとして描かれているが他の種別のトランジスタに置き換えられてもよい。
インバータ412は、(X+1)ビットのディジタル制御信号DCNT[X:0]うち所定の1ビットディジタル信号を入力する。インバータ412は、入力した1ビットディジタル信号を論理反転し、トランジスタ415のゲート端子へと出力する。
トランジスタ413は、電源に接続されるソース端子と、トランジスタ414のソース端子およびトランジスタ415のドレイン端子に接続されるゲート端子と、電流出力端子に接続されるドレイン端子とを持つ。各サブ電流源411は、トランジスタ413がONである期間に亘って、電流出力端子を介して定電流信号を出力する。この定電流信号は、トランジスタ413の素子サイズと、バイアス端子の電圧(VBIAS1)とによって決まる。
トランジスタ414は、バイアス端子に接続されるドレイン端子と、インバータ412の入力端子に接続されるゲート端子と、トランジスタ413のゲート端子に接続されるソース端子とを持つ。トランジスタ414は、スイッチとして機能する。具体的には、インバータ412に入力される1ビットディジタル信号がLowレベルである期間に亘って、バイアス端子とトランジスタ413のゲート端子との間を短絡する。この結果、トランジスタ413はONとなる。他方、インバータ412に入力される1ビットディジタル信号がHighレベルである期間に亘って、バイアス端子とトランジスタ413のゲート端子との間を開放する。この結果、トランジスタ413はOFFとなる。
トランジスタ415は、電源に接続されるソース端子と、インバータ412の出力端子に接続されるゲート端子と、トランジスタ413のゲート端子に接続されるドレイン端子とを持つ。トランジスタ415は、スイッチとして機能する。具体的には、インバータ412から出力される1ビットディジタル信号がLowレベルである期間に亘って、電源とトランジスタ413のゲート端子との間を短絡する。この結果、トランジスタ413はOFFとなる。他方、インバータ412から出力される1ビットディジタル信号がHighレベルである期間に亘って、バイアス端子とトランジスタ413のゲート端子との間を開放する。この結果、トランジスタ413はONとなる。
(第4の実施形態)
前述の比較器141および比較器362として、例えば図17に示される比較器を採用することができる。
前述の比較器141および比較器362として、例えば図17に示される比較器を採用することができる。
図17の比較器は、差動単相増幅回路501と、L個(Lは1以上の任意の整数)のインバータ502−1,・・・,502−Lとを含む。なお、図17において、いずれのトランジスタも、MOSトランジスタとして描かれているが他の種別のトランジスタに置き換えられてもよい。また、図17において、L個のインバータ502−1,・・・,502−Lは、CMOS(Complementary MOS)インバータとして描かれているが他の種別のインバータに置き換えられてもよい。
差動単相増幅回路501は、第1の入力端子の電圧(VINP)と第2の入力端子の電圧(VINM)との差動電圧を増幅して単相信号をインバータ502−1へと出力する。
L個のインバータ502−1,・・・,502−Lは縦続接続されている。インバータ502−1は、差動単相増幅回路501から単相信号を入力し、当該単相信号を増幅及び論理反転してインバータ502−2へと出力する。インバータ502−2,・・・,502−(L−1)は、直前に配置されたインバータ502−1,・・・,502−(L−2)からの入力信号を増幅および論理反転して直後に配置されたインバータ502−3,・・・,502−Lへと出力する。インバータ502−Lは、502−(L−1)からの入力信号を増幅および論理反転して比較器の出力端子を介して出力する。
なお、L個のインバータ502−1,・・・,502−Lは、差動単相増幅回路501から出力される単相信号を電源電圧レベルまたはグラウンド電圧レベルまで増幅するために設けられる。故に、差動単相増幅回路501が十分な利得を持つ場合には、L個のインバータ502−1,・・・,502−Lを省略することもできる。
(第5の実施形態)
前述の各実施形態において、図11に示される時間増幅器300に代えて図18に例示される時間増幅器600が採用されてもよい。
前述の各実施形態において、図11に示される時間増幅器300に代えて図18に例示される時間増幅器600が採用されてもよい。
時間増幅器600は、信号生成器610と、第4のサンプリング回路320と、信号生成器630と、第5のサンプリング回路340と、ボトムプレートサンプラ650と、検出器360と、信号生成器370とを含む。なお、第4のサンプリング回路320、第5のサンプリング回路340、検出器360および信号生成器370は、図11に示される第4のサンプリング回路320、第5のサンプリング回路340、検出器360および信号生成器370と同一または類似であってよい。
信号生成器610は、出力端子を持つ。信号生成器610の出力端子は、第4のサンプリング回路320の第1の端子に接続される。信号生成器610は、電気信号を生成し、当該電気信号を第4のサンプリング回路320へと供給する。
具体的には、図18の信号生成器610は電流源611を含む。電流源611は、第1の端子および第2の端子を含む。電流源611の第1の端子は接地される。電流源611の第2の端子は、信号生成器610の出力端子に接続される。電流源611は、定電流信号を発生し、当該定電流信号を第2の端子を介して第4のサンプリング回路320へと供給する。
信号生成器630は、出力端子を持つ。信号生成器630の出力端子は、第5のサンプリング回路340の第1の端子に接続される。信号生成器630は、電気信号を生成し、当該電気信号を第5のサンプリング回路340へと供給する。信号生成器630は、信号生成器610と同一または類似であってよい。
具体的には、図18の信号生成器630は電流源631を含む。電流源631は、第1の端子および第2の端子を含む。電流源631の第1の端子は接地される。電流源631の第2の端子は、信号生成器630の出力端子に接続される。電流源631は、定電流信号を発生し、当該定電流信号を第2の端子を介して第5のサンプリング回路340へと供給する。
ボトムプレートサンプラ650は、第1の端子を持つ。ボトムプレートサンプラ650の第1の端子は、第4のサンプリング回路320の第2の端子、第5のサンプリング回路340の第2の端子および検出器360の入力端子に共通に接続される。
ボトムプレートサンプラ650は、サンプルフェーズのうち前述の第1の期間に亘って、中間電圧(VCM)を用いて、サンプリング容量322の第2の端子およびサンプリング容量342の第2の端子の電圧を固定する。
ボトムプレートサンプラ650は、サンプル前リセットフェーズ、サンプルフェーズのうち前述の第1の期間を除く期間、増幅前リセットフェーズおよび増幅フェーズにおいて、サンプリング容量322の第2の端子およびサンプリング容量342の第2の端子の電圧を固定しない。さらに、理想的には、ボトムプレートサンプラ650は、サンプル前リセットフェーズ、サンプルフェーズのうち第1の期間を除く期間、増幅前リセットフェーズおよび増幅フェーズにおいて電流経路を提供しない。
具体的には、図18のボトムプレートサンプラ650は、電圧源651と、スイッチ652とを含む。
電圧源651は、正極端子および負極端子を持つ。電圧源651の正極端子は、スイッチ652に接続される。電圧源651の負極端子は接地される。電圧源651は、中間電圧(VCM)を発生する。
スイッチ652は、ボトムプレートサンプラ650の第1の端子と電圧源651の正極端子との間に挿入される。スイッチ652は、時間信号(DIN)に従って、ボトムプレートサンプラ650の第1の端子と電圧源651の正極端子との間を短絡または開放する。具体的には、スイッチ652は、サンプルフェーズのうち第1の期間においてボトムプレートサンプラ650の第1の端子と電圧源651の正極端子との間を短絡する。他方、スイッチ652は、サンプル前リセットフェーズ、サンプルフェーズのうち第1の期間を除く期間、増幅前リセットフェーズおよび増幅フェーズにおいてボトムプレートサンプラ650の第1の端子と電圧源651の正極端子との間を開放する。
以上説明したように、第5の実施形態に係る増幅回路に含まれる時間増幅器は、時間増幅器を用いて信号生成器の代わりにボトムプレートサンプラに含まれるスイッチを制御する。従って、この時間増幅器によれば、第3の実施形態において説明された時間増幅器と同一または類似の動作を実現しながらチャージインジェクションの影響を緩和することができる。
なお、時間増幅器に限らず時間/電圧変換器を同様に変形することも可能である。具体的には、図8の時間/電圧変換器200に関して、時間信号(DIN)を用いて信号生成器210の代わりにボトムプレートサンプラ230に含まれるスイッチ232を制御すればよい。係る変形によれば、時間/電圧変換器へのチャージインジェクションの影響を緩和することができる。
(第6の実施形態)
前述の各実施形態において、図11に示される時間増幅器300または図18に示される時間増幅器600に代えて図19に例示される時間増幅器700が採用されてもよい。
前述の各実施形態において、図11に示される時間増幅器300または図18に示される時間増幅器600に代えて図19に例示される時間増幅器700が採用されてもよい。
前述の時間増幅器300および時間増幅器600では、検出器360の入力端子の電圧(VD)が比較基準電圧(VRC)以上となったタイミングで、Lowレベルの増幅時間信号が信号生成器370に入力されることになる。ところが、実用上、雑音の影響により検出器360の入力端子の電圧(VD)または比較基準電圧(VRC)が変動し、再びVD<VRCとなり、Highレベルの増幅時間信号が誤って出力されるおそれがある。
時間増幅器700は、信号生成器310と、第4のサンプリング回路320と、信号生成器330と、第5のサンプリング回路340と、ボトムプレートサンプラ350と、検出器360と、信号生成器370と、遅延素子780とを含む。なお、信号生成器310、第4のサンプリング回路320、信号生成器330、第5のサンプリング回路340、ボトムプレートサンプラ350、検出器360および信号生成器370は、図11に示される信号生成器310、第4のサンプリング回路320、信号生成器330、第5のサンプリング回路340、ボトムプレートサンプラ350、検出器360および信号生成器370と同一または類似であってよい。
遅延素子780は、検出器360と信号生成器370との間に挿入される。遅延素子780は、検出器360からの増幅時間信号を遅延させて遅延時間信号を得る。遅延素子780は、遅延時間信号を信号生成器370へと出力する。そして、信号生成器370は、増幅時間信号の代わりに遅延時間信号に従って動作する。故に、検出器360の入力端子の電圧(VD)が比較基準電圧(VRC)以上となったタイミングではなく当該タイミングから所定時間遅延して、Lowレベルの遅延時間信号が信号生成器370に入力されることになる。この遅延時間中に、信号生成器370は動作を停止しないので検出器360の入力端子の電圧(VD)は上昇し続ける。すなわち、信号生成器370が動作を停止した時点では、入力端子の電圧(VD)は比較基準電圧(VRC)に比べて十分に大きくなる。従って、雑音の影響により入力端子の電圧(VD)または比較基準電圧(VRC)が多少変動したとしても、増幅時間信号はLowレベルのまま安定する。
以上説明したように、第6の実施形態に係る増幅回路に含まれる時間増幅器は、検出器と信号生成器との間に遅延素子が挿入される。従って、この時間増幅器によれば、第3の実施形態において説明された時間増幅器と同一または類似の動作を実現しながら雑音耐性を高めることができる。
なお、時間増幅器に限らず電圧/時間変換器を同様に変形することも可能である。具体的には、図2の電圧/時間変換器100に関して、検出器140と信号生成器150との間に遅延素子を挿入すればよい。係る変形によれば、電圧/時間増幅器の雑音耐性を高めることができる。
(第7の実施形態)
前述の各実施形態において説明された検出器は、いずれも比較器を含む。そして、例えば図17の比較器は、差動単相増幅回路501を含む。差動単相増幅回路501は、定常的にバイアス電流を消費する。そこで、第7の実施形態に係る増幅回路は、検出器を変形することによって消費電力を削減する。具体的には、閾値電圧を基準に入力電圧を論理反転するインバータによって比較器を置き換える。但し、通常のインバータの閾値電圧は、当該インバータに含まれるトランジスタの特性、電源電圧などに依存するので必ずしも適切な値とはならない。従って、好ましくは、閾値を調整する機能を持つインバータを用いることになる。
前述の各実施形態において説明された検出器は、いずれも比較器を含む。そして、例えば図17の比較器は、差動単相増幅回路501を含む。差動単相増幅回路501は、定常的にバイアス電流を消費する。そこで、第7の実施形態に係る増幅回路は、検出器を変形することによって消費電力を削減する。具体的には、閾値電圧を基準に入力電圧を論理反転するインバータによって比較器を置き換える。但し、通常のインバータの閾値電圧は、当該インバータに含まれるトランジスタの特性、電源電圧などに依存するので必ずしも適切な値とはならない。従って、好ましくは、閾値を調整する機能を持つインバータを用いることになる。
具体的には、前述の各実施形態において、図11に示される時間増幅器300、図18に示される時間増幅器600または図19に示される時間増幅器700に代えて図20に例示される時間増幅器800が採用されてもよい。
時間増幅器800は、信号生成器310と、第4のサンプリング回路320と、信号生成器330と、第5のサンプリング回路340と、ボトムプレートサンプラ350と、検出器860と、信号生成器370とを含む。なお、信号生成器310、第4のサンプリング回路320、信号生成器330、第5のサンプリング回路340、ボトムプレートサンプラ350および信号生成器370は、図11に示される信号生成器310、第4のサンプリング回路320、信号生成器330、第5のサンプリング回路340、ボトムプレートサンプラ350および信号生成器370と同一または類似であってよい。
検出器860の具体例が図21に示される。図21の検出器860は、可変閾値インバータ861と、L個(Lは1以上の任意の整数)のインバータ502−1,・・・,502−Lとを含む。L個のインバータ502−1,・・・,502−Lは、図17に示されるL個のインバータ502−1,・・・,502−Lと同一または類似であってよい。
なお、図21において、いずれのトランジスタも、MOSトランジスタとして描かれているが他の種別のトランジスタに置き換えられてもよい。また、図21において、可変閾値インバータ861およびL個のインバータ502−1,・・・,502−Lは、CMOSインバータとして描かれているが他の種別のインバータに置き換えられてもよい。
可変閾値インバータ861の閾値電圧は、(X+1)ビットのディジタル制御信号DCNT1[X:0]によって制御される。Xは0以上の整数である。可変閾値インバータ861は、検出器860の入力端子の電圧を閾値電圧を基準に論理反転して、インバータ502−1へと出力する。
具体的には、可変閾値インバータ861は、複数のNMOSトランジスタと、複数のスイッチ862と、複数のPMOSトランジスタと、複数のスイッチ863と、スイッチ864とを含む。
複数のNMOSトランジスタは、ソース端子が互いに共通接続されている。さらに、複数のNMOSトランジスタは、ドレイン端子も互いに共通接続されている。複数のNMOSトランジスタの各々のゲート端子は、対応するスイッチ862に接続される。
複数のスイッチ862の各々は、対応するNMOSトランジスタのゲート端子と可変閾値インバータ861の入力端子との間を短絡または開放する。複数のスイッチ862の各々のON/OFF状態は、(X+1)ビットのディジタル制御信号DCNT1[X:0]によって個別に制御される。
複数のスイッチ862の各々の具体例が図22に示される。図22のスイッチ862は、入力端子871、出力端子872および制御端子873を持ち、CMOSスイッチ874と、インバータ875と、NMOSトランジスタ876とを含む。なお、図22において、いずれのトランジスタも、MOSトランジスタとして描かれているが他の種別のトランジスタに置き換えられてもよい。
CMOSスイッチ874は、制御端子873を介して入力されるディジタル制御信号DCNT1と、インバータ875から入力される当該ディジタル制御信号DCNT1の反転信号とに従って、入力端子871と出力端子872との間を短絡または開放する。具体的には、ディジタル制御信号DCNT1がHighレベルであるならば、CMOSスイッチ874は入力端子871と出力端子872との間を短絡する。他方、ディジタル制御信号DCNT1がLowレベルであるならば、CMOSスイッチ874は入力端子871と出力端子872との間を開放する。
インバータ875は、入力端子および出力端子を持つ。インバータ875は、制御端子873を介してディジタル制御信号DCNT1を入力する。インバータ875は、ディジタル制御信号DCNT1を論理反転することによって、反転信号を得る。インバータ875は、反転信号をCMOSスイッチ874およびNMOSトランジスタ876のゲート端子へと出力する。
NMOSトランジスタ876は、インバータ875の出力端子に接続されるゲート端子と、出力端子872に接続されるドレイン端子と、グラウンドに接続されるソース端子とを持つ。NMOSトランジスタ876は、ゲート端子を介してインバータ875からディジタル制御信号DCNT1の反転信号を入力する。反転信号がHighレベルである(すなわち、ディジタル制御信号DCNT1がLowレベルである)ならば、NMOSトランジスタ876は、出力端子872とグラウンドとの間を短絡する。他方、反転信号がLowレベルである(すなわち、ディジタル制御信号DCNT1がHighレベルである)ならば、NMOSトランジスタ876は、出力端子872とグラウンドとの間を開放する。
複数のPMOSトランジスタは、ソース端子が互いに共通接続されている。さらに、複数のPMOSトランジスタは、ドレイン端子も互いに共通接続されている。複数のPMOSトランジスタの各々のゲート端子は、対応するスイッチ863に接続される。
複数のスイッチ863の各々は、対応するPMOSトランジスタのゲート端子と可変閾値インバータ861の入力端子との間を短絡または開放する。複数のスイッチ863の各々のON/OFF状態は、(X+1)ビットのディジタル制御信号DCNT1[X:0]によって個別に制御される。複数のスイッチ863の各々は、例えば図22に示されるスイッチ862と類似であってもよい。但し、複数のスイッチ863の各々は、ディジタル制御信号DCNT1がLowレベルであるならば、出力端子をグラウンドの代わりに電源と短絡する必要がある。
スイッチ864は、可変閾値インバータ861の入出力を短絡または開放する。スイッチ864のON/OFFは、(X+1)ビットのディジタル制御信号DCNT1[X:0]によって制御される。スイッチ864は、CMOSスイッチを用いて実装されてよい。
複数のスイッチ862および複数のスイッチ863のON/OFF状態が変化すると、CMOSインバータとしての可変閾値インバータ861におけるNMOSトランジスタおよびPMOSトランジスタのサイズ比が実質的に変化する。すなわち、ディジタル制御信号DCNT1[X:0]を通じて、可変閾値インバータ861の閾値電圧を制御することができる。なお、可変閾値インバータ861の閾値電圧は、複数のスイッチ862および複数のスイッチ863を所望のON/OFF状態にしたままでスイッチ864をさらにONにしてから、当該可変閾値インバータ861の入力端子の電圧を観測することによって測定可能である。
なお、公知の技術(例えば、オートゼロ技術)を用いてCMOSインバータの閾値電圧を調整することも可能である。しかしながら、オートゼロ技術によれば、入力端子に直列に容量を接続する必要がある。他方、可変閾値インバータ861によれば、容量およびスイッチに起因する遅延を回避できるので、高速動作を実現可能である。但し、適切な(例えば、比較基準電圧(VRC)と同程度の)閾値電圧を持つインバータを利用可能であるならば、閾値電圧の制御はそもそも不要である。すなわち、可変閾値インバータ861は、適切な閾値を持つ通常のインバータに置き換えられてもよい。
以上説明したように、第7の実施形態に係る増幅回路は、比較器をインバータに置き換えた検出器を採用する。従って、この増幅回路によれば、検出器における消費電力を削減することができる。
また、時間増幅器に限らず電圧/時間変換器を同様に変形することも可能である。具体的には、図2の電圧/時間変換器100に関して、検出器140を図21に例示される検出器860と置き換えればよい。係る変形によれば、電圧/時間増幅器の検出器における消費電力を削減することができる。
(第8の実施形態)
図23に示されるように、第8の実施形態に係るアナログ/ディジタル変換回路は、第1のアナログ/ディジタル変換部900と、第2のアナログ/ディジタル変換部910と、時間/電圧変換器200と、バックエンドアナログ/ディジタル変換器(ADC)920と、エンコーダ930とを含む。
図23に示されるように、第8の実施形態に係るアナログ/ディジタル変換回路は、第1のアナログ/ディジタル変換部900と、第2のアナログ/ディジタル変換部910と、時間/電圧変換器200と、バックエンドアナログ/ディジタル変換器(ADC)920と、エンコーダ930とを含む。
なお、図23のアナログ/ディジタル変換回路は、3段のパイプラインADCに相当するが、その段数は増加させることも減少させることも可能である。段数を増加させる場合には、第2のアナログ/ディジタル変換部910と同一または類似の回路を増設すればよい。段数を減少させる場合には、第2のアナログ/ディジタル変換部910を取り除けばよい。また、本実施形態は、パイプラインADCに限られず例えばΔΣADCなどの他の種別のADCに適用することも可能である。
第1のアナログ/ディジタル変換部900は、入力アナログ信号の一部をアナログ/ディジタル変換することによって第1のディジタル信号を生成する。第1のアナログ/ディジタル変換部900は、第1のディジタル信号をエンコーダ930へと出力する。さらに、第1のアナログ/ディジタル変換部900は、入力アナログ信号の残部(以降、第1の残差信号と称される)を実質的に電圧/時間変換することによって第1の時間信号を得る。第1のアナログ/ディジタル変換部900は、第1の時間信号を第2のアナログ/ディジタル変換部910へと出力する。
具体的には、第1のアナログ/ディジタル変換部900は、電圧/時間変換器100と、サブADC901と、サブDAC902とを含む。
サブADC901は、入力アナログ信号の一部をアナログ/ディジタル変換することによって第1のディジタル信号を得る。サブADC901は、第1のディジタル信号をサブDAC902およびエンコーダ930へと出力する。
サブDAC902は、サブADC901から第1のディジタル信号を入力する。サブDAC902は、第1のディジタル信号をディジタル/アナログ変換することによって第1のアナログ信号を得る。サブDAC902は、第1のアナログ信号を電圧/時間変換器100へと出力する。
電圧/時間変換器100は、入力アナログ信号を電圧/時間変換する。但し、電圧/時間変換器100は、サブDAC902から第1のアナログ信号を入力し、当該第1のアナログ信号を用いて前述の調整用電圧VDACを制御する。故に、電圧/時間変換器100は、実質的には、入力アナログ信号と上記第1のアナログ信号との差分に相当する第1の残差信号を電圧/時間変換することによって第1の時間信号を得る。電圧/時間変換器100は、第1の時間信号を第2のアナログ/ディジタル変換部910へと出力する。
第2のアナログ/ディジタル変換部910は、第1のアナログ/ディジタル変換部900から第1の時間信号を入力する。第2のアナログ/ディジタル変換部910は、第1の時間信号を時間/電圧変換することによって前述の第1の残差信号を復元する。そして、第2のアナログ/ディジタル変換部910は、第1の残差信号の一部をアナログ/ディジタル変換することによって第2のディジタル信号を得る。第2のアナログ/ディジタル変換部910は、第2のディジタル信号をエンコーダ930へと出力する。さらに、第2のアナログ/ディジタル変換部910は、第1の残差信号の残部(以降、第2の残差信号と称される)を実質的に電圧/時間変換することによって第2の時間信号を得る。第2のアナログ/ディジタル変換部910は、第2の時間信号を時間/電圧変換器200へと出力する。
具体的には、第2のアナログ/ディジタル変換部910は、時間増幅器300と、時間/電圧変換器911と、サブADC912と、サブDAC913とを含む。
時間/電圧変換器911は、第1のアナログ/ディジタル変換部900から第1の時間信号を入力する。時間/電圧変換器911は、第1の時間信号を時間/電圧変換することによって第1の残差信号を復元する。時間/電圧変換器911は、第1の残差信号をサブADC912へと出力する。時間/電圧変換器911は、前述の時間/電圧変換器200と同一または類似であってもよい。
サブADC912は、第1の残差信号の一部をアナログ/ディジタル変換することによって第2のディジタル信号を得る。サブADC912は、第2のディジタル信号をサブDAC913およびエンコーダ930へと出力する。
サブDAC913は、サブADC912から第2のディジタル信号を入力する。サブDAC913は、第2のディジタル信号をディジタル/アナログ変換することによって第2のアナログ信号を得る。サブDAC913は、第2のアナログ信号を時間増幅器300へと出力する。
時間増幅器300は、第1のアナログ/ディジタル変換部900から第1の時間信号を入力する。時間増幅器300は、第1の時間信号を増幅する。但し、時間増幅器300は、サブDAC913から第2のアナログ信号を入力し、当該第2のアナログ信号を用いて前述の調整用電圧VDAC2を制御する。故に、時間増幅器300は、実質的には、第1の残差信号と上記第2のアナログ信号との差分に相当する第2の残差信号を電圧/時間変換することによって第2の時間信号を得る。時間増幅器300は、第2の時間信号を時間/電圧変換器200へと出力する。
時間/電圧変換器200は、第2のアナログ/ディジタル変換部910から第2の時間信号を入力する。時間/電圧変換器200は、第2の時間信号を時間/電圧変換することによって前述の第2の残差信号を復元する。時間/電圧変換器200は、第2の残差信号をバックエンドADC920へと出力する。
バックエンドADC920は、第2の残差信号をアナログ/ディジタル変換することによって第3のディジタル信号を得る。バックエンドADC920は、第3のディジタル信号をエンコーダ930へと出力する。
エンコーダ930は、第1のアナログ/ディジタル変換部900から第1のディジタル信号を入力し、第2のアナログ/ディジタル変換部910から第2のディジタル信号を入力し、バックエンドADC920から第3のディジタル信号を入力する。エンコーダ930は、第1のディジタル信号、第2のディジタル信号および第3のディジタル信号を変換することによってバイナリデータとしての出力ディジタル信号を得る。
なお、図23のアナログ/ディジタル変換回路は、図24に例示されるように変形されてもよい。図24のアナログ/ディジタル変換回路は、第1のアナログ/ディジタル変換部900と、第2のアナログ/ディジタル変換部1010と、時間/ディジタル変換器(TDC)1020と、エンコーダ930とを含む。第1のアナログ/ディジタル変換部900とおよびエンコーダ930は、図23に示される第1のアナログ/ディジタル変換部900とおよびエンコーダ930と同一または類似であってよい。
第2のアナログ/ディジタル変換部1010は、第1のアナログ/ディジタル変換部900から第1の時間信号を入力する。第2のアナログ/ディジタル変換部1010は、第1の時間信号を時間/ディジタル変換することによって前述の第2のディジタル信号を得る。第2のアナログ/ディジタル変換部1010は、第2のディジタル信号をエンコーダ930へと出力する。さらに、第2のアナログ/ディジタル変換部1010は、第1の残差信号の残部(以降、第2の残差信号と称される)を実質的に電圧/時間変換することによって第2の時間信号を得る。第2のアナログ/ディジタル変換部1010は、第2の時間信号を時間/電圧変換器200へと出力する。
第2のアナログ/ディジタル変換部1010は、時間増幅器300と、TDC1011と、サブDAC1012とを含む。
TDC1011は、第1のアナログ/ディジタル変換部900から第1の時間信号を入力する。TDC1011は、第1の時間信号を時間/ディジタル変換することによって第2のディジタル信号を得る。TDC1011は、第2のディジタル信号をサブDAC1012およびエンコーダ930へと出力する。
サブDAC1012は、TDC1011から第2のディジタル信号を入力する。サブDAC1012は、第2のディジタル信号をディジタル/アナログ変換することによって第2のアナログ信号を得る。サブDAC1013は、第2のアナログ信号を時間増幅器300へと出力する。
時間増幅器300は、第1のアナログ/ディジタル変換部900から第1の時間信号を入力する。時間増幅器300は、第1の時間信号を増幅する。但し、時間増幅器300は、サブDAC1012から第2のアナログ信号を入力し、当該第2のアナログ信号を用いて前述の調整用電圧VDAC2を制御する。故に、時間増幅器300は、実質的には、第1の残差信号と上記第2のアナログ信号との差分に相当する第2の残差信号を電圧/時間変換することによって第2の時間信号を得る。時間増幅器300は、第2の時間信号を時間/電圧変換器200へと出力する。
TDC1020は、第2のアナログ/ディジタル変換部910から第2の時間信号を入力する。TDC1020は、第2の時間信号を時間/ディジタル変換することによって前述の第3のディジタル信号を得る。TDC1020は、第3のディジタル信号をエンコーダ930へと出力する。
図24のアナログ/ディジタル変換回路は、図23のアナログ/ディジタル変換回路に比べて消費電力が低い。
以上説明したように第8の実施形態に係るアナログ/ディジタル変換回路は、前述の第1の実施形態において説明された電圧/時間変換器および前述の第2の実施形態において説明された時間増幅器を含む。故に、このアナログ/ディジタル変換回路によれば、低消費電力かつ高精度に動作することができる。
(第9の実施形態)
第9の実施形態に係る電圧/時間変換器は、入力アナログ信号の一部をディジタル信号へと変換する。従って、この電圧/時間変換器は、アナログ/ディジタル変換器と呼ぶこともできる。さらに、この電圧/時間変換器は、入力アナログ信号の残部を電圧/時間変換することによって時間信号を得る。
第9の実施形態に係る電圧/時間変換器は、入力アナログ信号の一部をディジタル信号へと変換する。従って、この電圧/時間変換器は、アナログ/ディジタル変換器と呼ぶこともできる。さらに、この電圧/時間変換器は、入力アナログ信号の残部を電圧/時間変換することによって時間信号を得る。
本実施形態に係る電圧/時間変換器の具体例が図25に示される。図25の電圧/時間変換器1100は、第1のサンプリング回路110と、N個の第2のサンプリング回路120−1,・・・,120−Nと、ボトムプレートサンプラ130と、検出器140と、信号生成器150と、検出器1160と、SAR(Successive Approximation Register)ロジック1170とを備える。第1のサンプリング回路110、N個の第2のサンプリング回路120−1,・・・,120−N、ボトムプレートサンプラ130、検出器140および信号生成器150は、図7の第1のサンプリング回路110、N個の第2のサンプリング回路120−1,・・・,120−N、ボトムプレートサンプラ130、検出器140および信号生成器150と同一または類似であってもよい。
検出器1160は、入力端子および出力端子を持つ。検出器1160の入力端子は、第1のサンプリング回路110の第2の端子、N個の第2のサンプリング回路120−1,・・・,120−Nの第2の端子、ボトムプレートサンプラ130の第1の端子および検出器140の入力端子に共通に接続される。検出器1160の出力端子は、SARロジック1170の入力端子に接続される。
図25の電圧/時間変換器1100のリセットフェーズにおいて、検出器1160はその入力端子の電圧を比較基準電圧と周期的に比較する。検出器1160は、比較結果を示すディジタル信号をSARロジック1170へと周期的に出力する。電圧/時間変換器1100のサンプルフェーズおよび変換フェーズにおいて、検出器1160は動作を停止する。
より詳細には、図26に示されるように、検出器1160は、電圧源1161と、比較器1162とを含む。
電圧源1161は、正極端子および負極端子を持つ。電圧源1161の正極端子は、比較器1162の第2の入力端子に接続される。電圧源1161の負極端子は接地される。電圧源1161は、比較基準電圧(VRC2)を発生する。比較基準電圧(VRC2)は、中間電圧(VCM)と同一であってもよい。
比較器1162は、第1の入力端子、第2の入力端子および出力端子を含む。比較器1162の第1の入力端子は、検出器1160の入力端子に接続される。比較器1162の第2の入力端子は、電圧源1161の正極端子に接続される。比較器1162の出力端子は、検出器1160の出力端子に接続される。
比較器1162は、クロック信号(CLK)に同期して動作する。比較器1162は、クロック信号(CLK)の立ち上がりエッジ(または立ち下がりエッジ)を検出すると、第1の入力端子の電圧を第2の入力端子の電圧と比較する。なお、図27に示されるように、クロック信号は電圧/時間変換器1100のリセットフェーズの間に比較器1162に供給される一定周期のパルス信号であってよい。なお、比較器1162は、電圧/時間変換器100のサンプルフェーズおよび変換フェーズにおいて動作を停止する。
具体的には、第1の入力端子の電圧が第2の入力端子の電圧よりも小さければ、比較器1162はHighレベル(電源電圧)のディジタル信号を出力する。他方、第1の入力端子の電圧が第2の入力端子の電圧以上であれば、比較器1162はLowレベル(グラウンド電圧)のディジタル信号を出力する。
SARロジック1170は、入力端子、ディジタル出力端子および制御出力端子を持つ。SARロジック1170の入力端子は、検出器1160の出力端子に接続される。SARロジック1170の制御出力端子は、N個の第2のサンプリング回路120−1,・・・,120−Nに接続される。
なお、図26の例によれば、SARロジック1170の制御出力端子は、N個の第2のサンプリング回路120−1,・・・,120−Nに含まれるスイッチ124−1などに接続されている。しかしながら、SARロジック1170の制御出力端子は、N個の第2のサンプリング回路120−1,・・・,120−Nにおける調整用電圧を制御するために、他の要素(例えば、電圧源123−1など)に接続されてもよい。
図25の電圧/時間変換器1100のリセットフェーズにおいて、SARロジック1170は、検出器1160から比較結果を示すディジタル信号を周期的に入力する。SARロジック1170は、このディジタル信号に応じてN個の第2のサンプリング回路120−1,・・・,120−Nにおける調整用電圧を制御するための制御信号を周期的に生成し、制御出力端子を介して出力する。さらに、SARロジック1170は、電圧/時間変換器1100のリセットフェーズの間に入力されたディジタル信号を蓄積することによって、当該リセットフェーズの終了時に出力ディジタル信号(ADCOUT)を得る。SARロジック1170は、出力ディジタル信号(ADCOUT)をディジタル出力端子を介して出力する。
以上説明したように、第10の実施形態に係る電圧/時間変換器は、入力アナログ信号の一部をディジタル信号へと変換し、当該入力アナログ信号の残部を第1の実施形態と同様に電圧/時間変換することによって時間信号を得る。従って、この電圧/時間変換器を例えばパイプラインADCの初段に組み込むことによって、消費電力を低減し、かつ、精度を向上させることができる。
(第10の実施形態)
第10の実施形態に係る電圧/時間変換器は、入力アナログ信号の一部をディジタル信号へと変換する。従って、この電圧/時間変換器は、アナログ/ディジタル変換器と呼ぶこともできる。さらに、この電圧/時間変換器は、入力アナログ信号の残部を電圧/時間変換することによって時間信号を得る。
第10の実施形態に係る電圧/時間変換器は、入力アナログ信号の一部をディジタル信号へと変換する。従って、この電圧/時間変換器は、アナログ/ディジタル変換器と呼ぶこともできる。さらに、この電圧/時間変換器は、入力アナログ信号の残部を電圧/時間変換することによって時間信号を得る。
本実施形態に係る電圧/時間変換器の具体例が図28に示される。図28の電圧/時間変換器1200は、第1のサンプリング回路110と、N個の第2のサンプリング回路120−1,・・・,120−Nと、ボトムプレートサンプラ130と、検出器1240と、信号生成器150と、SARロジック1170とを備える。第1のサンプリング回路110、N個の第2のサンプリング回路120−1,・・・,120−N、ボトムプレートサンプラ130、信号生成器150およびSARロジック1170は、図25の第1のサンプリング回路110、N個の第2のサンプリング回路120−1,・・・,120−N、ボトムプレートサンプラ130、信号生成器150およびSARロジック1170と同一または類似であってもよい。
検出器1240は、入力端子および出力端子を持つ。検出器1240の入力端子は、第1のサンプリング回路110の第2の端子、N個の第2のサンプリング回路120−1,・・・,120−Nの第2の端子およびボトムプレートサンプラ130の第1の端子に共通に接続される。検出器1240の出力端子は、信号生成器150の制御端子、SARロジック1170の入力端子および時間/電圧変換器200の入力端子に共通に接続される。
検出器1240は、図28の電圧/時間変換器の変換フェーズにおいて、前述の検出器140と同様に動作する。検出器1240は、図28の電圧/時間変換器のリセットフェーズにおいて、前述の検出器1160と同様に動作する。
変換フェーズにおいて、検出器1240は、その入力端子の電圧が第1の条件を満足するか否かを検出する。そして、検出器1240は、その入力端子の電圧が第1の条件を満足する第1の期間の長さを示す時間信号を生成する。検出器1240は、時間信号を信号生成器150および時間/電圧変換器200へと出力する。
リセットフェーズにおいて、検出器1240はその入力端子の電圧を比較基準電圧と周期的に比較する。検出器1240は、比較結果を示すディジタル信号をSARロジック1170へと周期的に出力する。なお、サンプルフェーズにおいて、検出器1240は動作を停止する。
検出器1240は、比較器1241と電圧源1242とを含む。
比較器1241は、第1の入力端子、第2の入力端子および出力端子を含む。比較器1241の第1の入力端子は、検出器1240の入力端子に接続される。比較器1241の第2の入力端子は、電圧源1242の正極端子に接続される。比較器1241の出力端子は、検出器1240の出力端子に接続される。
比較器1241は、変換フェーズにおいて、第1の入力端子の電圧を第2の入力端子の電圧と比較する。具体的には、第1の入力端子の電圧が第2の入力端子の電圧よりも小さければ、比較器1241はHighレベル(電源電圧)の時間信号(DOUT)を出力する。他方、第1の入力端子の電圧が第2の入力端子の電圧以上であれば、比較器1241はLowレベル(グラウンド電圧)の時間信号(DOUT)を出力する。
比較器1241は、リセットフェーズにおいて、クロック信号(CLK)に同期して動作する。比較器1241は、クロック信号(CLK)の立ち上がりエッジ(または立ち下がりエッジ)を検出すると、第1の入力端子の電圧を第2の入力端子の電圧と比較する。具体的には、第1の入力端子の電圧が第2の入力端子の電圧よりも小さければ、比較器1241はHighレベル(電源電圧)のディジタル信号を出力する。他方、第1の入力端子の電圧が第2の入力端子の電圧以上であれば、比較器1241はLowレベル(グラウンド電圧)のディジタル信号を出力する。なお、比較器1241は、サンプルフェーズにおいて動作を停止する。
電圧源1242は、正極端子および負極端子を持つ。電圧源1242の正極端子は、比較器1241の第2の入力端子に接続される。電圧源1242の負極端子は接地される。電圧源1242は、比較基準電圧(VRC)を発生する。
以上説明したように、第10の実施形態に係る電圧/時間変換器は、第9の実施形態に係る電圧/時間変換器に含まれる2つの検出器を統合している。従って、この電圧/時間変換器によれば、第9の実施形態に係る電圧/時間変換器に比べて回路面積および消費電力を削減することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
100,1100,1200・・・電圧/時間変換器
110・・・第1のサンプリング回路
111,114,121,124,131,224,225,232,323,343,344,352,652,862,863,864・・・スイッチ
112,122,223,322,342・・・サンプリング容量
113,123,132,142,221,222,231,321,341,345,351,361,651,1161,1242・・・電圧源
120・・・第2のサンプリング回路
130,230,350,650・・・ボトムプレートサンプラ
140,360,860,1160,1240・・・検出器
141,362,1162,1241・・・比較器
150,210,310,330,370,610,630・・・信号生成器
151,211,311,331,371,611,631・・・電流源
200,911・・・時間/電圧変換器
220・・・第3のサンプリング回路
300,600,700,800・・・時間増幅器
320・・・第4のサンプリング回路
340・・・第5のサンプリング回路
401・・・電流出力端子
402・・・第1のバイアス端子
403・・・第2のバイアス端子
404,873・・・制御端子
405,406,407,413,414,415・・・トランジスタ
410・・・微調整用電流源
411・・・サブ電流源
412,502,875・・・インバータ
501・・・差動単相増幅回路
780・・・遅延素子
861・・・可変閾値インバータ
871・・・入力端子
872・・・出力端子
874・・・CMOSスイッチ
876・・・NMOSトランジスタ
900・・・第1のアナログ/ディジタル変換部
901,912・・・サブADC
902,913,1012・・・サブDAC
910,1010・・・第2のアナログ/ディジタル変換部
920・・・バックエンドADC
930・・・エンコーダ
1011,1020・・・TDC
1170・・・SARロジック
110・・・第1のサンプリング回路
111,114,121,124,131,224,225,232,323,343,344,352,652,862,863,864・・・スイッチ
112,122,223,322,342・・・サンプリング容量
113,123,132,142,221,222,231,321,341,345,351,361,651,1161,1242・・・電圧源
120・・・第2のサンプリング回路
130,230,350,650・・・ボトムプレートサンプラ
140,360,860,1160,1240・・・検出器
141,362,1162,1241・・・比較器
150,210,310,330,370,610,630・・・信号生成器
151,211,311,331,371,611,631・・・電流源
200,911・・・時間/電圧変換器
220・・・第3のサンプリング回路
300,600,700,800・・・時間増幅器
320・・・第4のサンプリング回路
340・・・第5のサンプリング回路
401・・・電流出力端子
402・・・第1のバイアス端子
403・・・第2のバイアス端子
404,873・・・制御端子
405,406,407,413,414,415・・・トランジスタ
410・・・微調整用電流源
411・・・サブ電流源
412,502,875・・・インバータ
501・・・差動単相増幅回路
780・・・遅延素子
861・・・可変閾値インバータ
871・・・入力端子
872・・・出力端子
874・・・CMOSスイッチ
876・・・NMOSトランジスタ
900・・・第1のアナログ/ディジタル変換部
901,912・・・サブADC
902,913,1012・・・サブDAC
910,1010・・・第2のアナログ/ディジタル変換部
920・・・バックエンドADC
930・・・エンコーダ
1011,1020・・・TDC
1170・・・SARロジック
Claims (17)
- 入力信号を電圧/時間変換することによって時間信号を生成する電圧/時間変換器と、
前記時間信号を時間/電圧変換することによって出力信号を生成する時間/電圧変換器と
を具備し、
前記電圧/時間変換器は、
前記入力信号を受け取る第1の端子と、第2の端子と、第3の端子とを持ち、第1のサンプリング容量を含む第1のサンプリング回路と、
前記入力信号を受け取る第1の端子と、前記第1のサンプリング回路の第2の端子に接続される第2の端子とをそれぞれ持ち、第2のサンプリング容量をそれぞれ含む1つ以上の第2のサンプリング回路と、
前記第1のサンプリング回路の第2の端子および前記第2のサンプリング回路の第2の端子に共通に接続される第1の端子を持つ第1のボトムプレートサンプラと、
前記第1のサンプリング回路の第2の端子、前記第2のサンプリング回路の第2の端子および前記第1のボトムプレートサンプラの第1の端子に共通に接続される入力端子と、出力端子とを持ち、当該入力端子の電圧が第1の条件を満足するか否かを検出することによって前記時間信号を生成する第1の検出器と、
前記時間信号を受け取る制御端子と、前記第1のサンプリング回路の第3の端子に接続される出力端子とを持ち、前記時間信号に依存して第1の電気信号を生成し、当該第1の電気信号を前記第1のサンプリング回路へと供給する第1の信号生成器と
を具備し、
前記時間信号は、前記第1の検出器の入力端子の電圧が前記第1の条件を満足する第1の期間の長さを示す、
増幅回路。 - 前記時間/電圧変換器は、
第1の端子と、前記時間/電圧変換器の出力端子に接続される第2の端子とを持ち、第3のサンプリング容量を含む第3のサンプリング回路と、
前記時間信号を受け取る制御端子と、前記第3のサンプリング回路の第1の端子に接続される出力端子とを持ち、前記時間信号に依存して第2の電気信号を生成し、当該第2の電気信号を当該第3のサンプリング回路へと供給する第2の信号生成器と、
前記時間/電圧変換器の出力端子および前記第3のサンプリング回路の第2の端子に共通に接続される第1の端子を持つ第2のボトムプレートサンプラと
を具備する、
請求項1記載の増幅回路。 - 前記電圧/時間変換器の動作は、サンプルフェーズ、リセットフェーズおよび変換フェーズに区分され、
前記サンプルフェーズにおいて、前記第1のサンプリング容量の第1の端子は前記第1のサンプリング回路の第1の端子に接続され、前記第1のサンプリング容量の第2の端子の電圧は前記第1のボトムプレートサンプラによって固定され、前記第2のサンプリング容量の第1の端子は前記第2のサンプリング回路の第1の端子に接続され、前記第2のサンプリング容量の第2の端子の電圧は前記第1のボトムプレートサンプラによって固定され、
前記リセットフェーズにおいて、前記第1のサンプリング容量の第1の端子の電圧はリセット電圧を用いてリセットされ、前記第2のサンプリング容量の第1の端子の電圧は第1の調整用電圧を用いて固定され、
前記変換フェーズにおいて、前記第2のサンプリング容量の第1の端子の電圧は前記第1の調整用電圧を用いて固定され、前記第1の検出器は前記時間信号を生成し、前記第1の信号生成器は当該時間信号を受け取って前記第1の期間に亘って前記第1の電気信号を生成し、前記第1のサンプリング容量の第1の端子は当該第1の電気信号を受け取る、
請求項1記載の増幅回路。 - 前記1つ以上の第2のサンプリング回路の総数は2以上である、請求項1記載の増幅回路。
- 前記時間/電圧変換器の動作は、リセットフェーズ、サンプルフェーズおよびホールドフェーズに区分され、
前記リセットフェーズにおいて、前記第3のサンプリング容量の第1の端子の電圧はリセット電圧を用いてリセットされ、前記第3のサンプリング容量の第2の端子の電圧は前記第2のボトムプレートサンプラによって固定され、
前記サンプルフェーズにおいて、前記第2の信号生成器は前記時間信号を受け取って前記第1の期間に亘って前記第2の電気信号を生成し、前記第3のサンプリング容量の第1の端子は前記第2の電気信号を受け取り、前記第3のサンプリング容量の第2の端子の電圧は前記第2のボトムプレートサンプラによって固定され、
前記ホールドフェーズにおいて、前記第3のサンプリング容量の第1の端子の電圧は中間電圧を用いて固定される、
請求項2記載の増幅回路。 - 入力信号を電圧/時間変換することによって時間信号を生成する電圧/時間変換器と、
前記時間信号を増幅することによって増幅時間信号を生成する時間増幅器と、
前記増幅時間信号を時間/電圧変換することによって出力信号を生成する時間/電圧変換器と
を具備し、
前記電圧/時間変換器は、
前記入力信号を受け取る第1の端子と、第2の端子と、第3の端子とを持ち、第1のサンプリング容量を含む第1のサンプリング回路と、
前記入力信号を受け取る第1の端子と、前記第1のサンプリング回路の第2の端子に接続される第2の端子とを持ち、第2のサンプリング容量を含む第2のサンプリング回路と、
前記第1のサンプリング回路の第2の端子および前記第2のサンプリング回路の第2の端子に共通に接続される第1の端子を持つ第1のボトムプレートサンプラと、
前記第1のサンプリング回路の第2の端子、前記第2のサンプリング回路の第2の端子および前記第1のボトムプレートサンプラの第1の端子に共通に接続される入力端子と、出力端子とを持ち、当該入力端子の電圧が第1の条件を満足するか否かを検出することによって前記時間信号を生成する第1の検出器と、
前記時間信号を受け取る制御端子と、前記第1のサンプリング回路の第3の端子に接続される出力端子とを持ち、前記時間信号に依存して第1の電気信号を生成し、当該第1の電気信号を当該第1のサンプリング回路へと供給する第1の信号生成器と
を具備し、
前記時間信号は、前記第1の検出器の入力端子の電圧が前記第1の条件を満足する第1の期間の長さを示す、
増幅回路。 - 前記時間増幅器は、
第1の端子と第2の端子と第3の端子とを持ち、第4のサンプリング容量を含む第4のサンプリング回路と、
第1の端子と、前記第4のサンプリング回路の第2の端子に接続される第2の端子とをそれぞれ持ち、第5のサンプリング容量をそれぞれ含む1つ以上の第5のサンプリング回路と、
前記時間信号を受け取る制御端子と、前記第4のサンプリング回路の第1の端子に接続される出力端子とを持ち、前記時間信号に依存して第3の電気信号を生成し、当該第3の電気信号を当該第4のサンプリング回路へと供給する第3の信号生成器と、
前記時間信号を受け取る制御端子と、前記1つ以上の第5のサンプリング回路のいずれかの第1の端子に接続される出力端子とをそれぞれ持ち、前記時間信号に依存して第4の電気信号をそれぞれ生成し、当該第4の電気信号を当該第5のサンプリング回路へとそれぞれ供給する1つ以上の第4の信号生成器と、
前記第4のサンプリング回路の第2の端子および前記第5のサンプリング回路の第2の端子に共通に接続される第1の端子を持つ第3のボトムプレートサンプラと、
前記第4のサンプリング回路の第2の端子、前記第5のサンプリング回路の第2の端子および前記第3のボトムプレートサンプラの第1の端子に共通に接続される入力端子と、出力端子とを持ち、当該入力端子の電圧が第2の条件を満足するか否かを検出することによって前記増幅時間信号を生成する第2の検出器と、
前記増幅時間信号を受け取る制御端子と、前記第4のサンプリング回路の第3の端子に接続される出力端子とを持ち、前記増幅時間信号に依存して第5の電気信号を生成し、当該第5の電気信号を当該第4のサンプリング回路へと供給する第5の信号生成器と
を具備し、
前記増幅時間信号は、前記第2の検出器の入力端子の電圧が前記第2の条件を満足する第2の期間の長さを示す、
請求項6記載の増幅回路。 - 前記時間増幅器の動作は、第1のリセットフェーズ、サンプルフェーズ、第2のリセットフェーズおよび増幅フェーズに区分され、
前記第1のリセットフェーズにおいて、前記第4のサンプリング容量の第1の端子の電圧はリセット電圧を用いてリセットされ、前記第4のサンプリング容量の第2の端子の電圧は前記第3のボトムプレートサンプラによって固定され、前記第5のサンプリング容量の第1の端子の電圧は前記リセット電圧を用いてリセットされ、前記第5のサンプリング容量の第2の端子の電圧は前記第3のボトムプレートサンプラによって固定され、
前記サンプルフェーズにおいて、前記第3の信号生成器は前記時間信号を受け取って前記第1の期間に亘って前記第3の電気信号を生成し、前記第4のサンプリング容量の第1の端子は前記第3の電気信号を受け取り、前記第4のサンプリング容量の第2の端子の電圧は前記第3のボトムプレートサンプラによって固定され、前記第4の信号生成器は前記時間信号を受け取って前記第1の期間に亘って前記第4の電気信号を生成し、前記第5のサンプリング容量の第1の端子は前記第4の電気信号を受け取り、前記5のサンプリング容量の第2の端子の電圧は前記第3のボトムプレートサンプラによって固定され、
前記第2のリセットフェーズにおいて、前記第4のサンプリング容量の第1の端子の電圧は前記リセット電圧を用いてリセットされ、前記第5のサンプリング容量の第1の端子の電圧は第2の調整用電圧を用いて固定され、
前記増幅フェーズにおいて、前記第5のサンプリング容量の第1の端子の電圧は前記第2の調整用電圧を用いて固定され、前記第2の検出器は前記増幅時間信号を生成し、前記第5の信号生成器は当該増幅時間信号を受け取って前記第2の期間に亘って前記第5の電気信号を生成し、前記第4のサンプリング容量の第1の端子は前記第5の電気信号を受け取る、
請求項7記載の増幅回路。 - 前記1つ以上の第5のサンプリング回路の総数は2以上である、請求項7記載の増幅回路。
- 前記時間増幅器は、
第1の端子と第2の端子と第3の端子とを持ち、第4のサンプリング容量を含む第4のサンプリング回路と、
第1の端子と、前記第4のサンプリング回路の第2の端子に接続される第2の端子とを持ち、第5のサンプリング容量を含む第5のサンプリング回路と、
前記第4のサンプリング回路の第1の端子に接続される出力端子を持ち、第3の電気信号を生成し、当該第3の電気信号を当該第4のサンプリング回路へと供給する第3の信号生成器と、
前記第5のサンプリング回路の第1の端子に接続される出力端子を持ち、第4の電気信号を生成し、当該第4の電気信号を当該第5のサンプリング回路へと供給する第4の信号生成器と、
前記第4のサンプリング回路の第2の端子および前記第5のサンプリング回路の第2の端子に共通に接続される第1の端子を持つ第3のボトムプレートサンプラと、
前記第4のサンプリング回路の第2の端子、前記第5のサンプリング回路の第2の端子および前記第3のボトムプレートサンプラの第1の端子に共通に接続される入力端子と、出力端子とを持ち、当該入力端子の電圧が第2の条件を満足するか否かを検出することによって前記増幅時間信号を生成する第2の検出器と、
前記増幅時間信号を受け取る制御端子と、前記第4のサンプリング回路の第3の端子に接続される出力端子とを持ち、前記増幅時間信号に依存して第5の電気信号を生成し、当該第5の電気信号を当該第4のサンプリング回路へと供給する第5の信号生成器と
を具備し、
前記増幅時間信号は、前記第2の検出器の入力端子の電圧が第2の条件を満足する第2の期間の長さを示し、
前記時間増幅器の動作は、第1のリセットフェーズ、サンプルフェーズ、第2のリセットフェーズおよび増幅フェーズに区分され、
前記第1のリセットフェーズにおいて、前記第4のサンプリング容量の第1の端子の電圧はリセット電圧を用いてリセットされ、前記第5のサンプリング容量の第1の端子の電圧は前記リセット電圧を用いてリセットされ、
前記サンプルフェーズのうち前記第1の期間に亘って、前記第4のサンプリング容量の第1の端子は前記第3の電気信号を受け取り、前記第4のサンプリング容量の第2の端子の電圧は前記第3のボトムプレートサンプラによって固定され、前記第5のサンプリング容量の第1の端子は前記第4の電気信号を受け取り、前記5のサンプリング容量の第2の端子の電圧は前記第3のボトムプレートサンプラによって固定され、
前記第2のリセットフェーズにおいて、前記第4のサンプリング容量の第1の端子の電圧は前記リセット電圧を用いてリセットされ、前記第5のサンプリング容量の第1の端子の電圧は第2の調整用電圧を用いて固定され、
前記増幅フェーズにおいて、前記第5のサンプリング容量の第1の端子の電圧は前記第2の調整用電圧を用いて固定され、前記第2の検出器は前記増幅時間信号を生成し、前記第5の信号生成器は当該増幅時間信号を受け取って前記第2の期間に亘って前記第5の電気信号を生成し、前記第4のサンプリング容量の第1の端子は前記第5の電気信号を受け取る、
請求項6記載の増幅回路。 - 前記時間増幅器は、
第1の端子と第2の端子と第3の端子とを持ち、第4のサンプリング容量を含む第4のサンプリング回路と、
第1の端子と、前記第4のサンプリング回路の第2の端子に接続される第2の端子とを持ち、第5のサンプリング容量を含む第5のサンプリング回路と、
前記時間信号を受け取る制御端子と、前記第4のサンプリング回路の第1の端子に接続される出力端子とを持ち、前記時間信号に依存して第3の電気信号を生成し、当該第3の電気信号を当該第4のサンプリング回路へと供給する第3の信号生成器と、
前記時間信号を受け取る制御端子と、前記第5のサンプリング回路の第1の端子に接続される出力端子とを持ち、前記時間信号に依存して第4の電気信号を生成し、当該第4の電気信号を当該第5のサンプリング回路へと供給する第4の信号生成器と、
前記第4のサンプリング回路の第2の端子および前記第5のサンプリング回路の第2の端子に共通に接続される第1の端子を持つ第3のボトムプレートサンプラと、
前記第4のサンプリング回路の第2の端子、前記第5のサンプリング回路の第2の端子および前記第3のボトムプレートサンプラの第1の端子に共通に接続される入力端子と、出力端子とを持ち、当該入力端子の電圧が第2の条件を満足するか否かを検出することによって前記増幅時間信号を生成する第2の検出器と、
前記増幅時間信号を遅延させて遅延時間信号を得る遅延素子と、
前記遅延時間信号を受け取る制御端子と、前記第4のサンプリング回路の第3の端子に接続される出力端子とを持ち、前記遅延時間信号に依存して第5の電気信号を生成し、当該第5の電気信号を当該第4のサンプリング回路へと供給する第5の信号生成器と
を具備し、
前記増幅時間信号は、前記第2の検出器の入力端子の電圧が第2の条件を満足する第2の期間の長さを示す、
請求項6記載の増幅回路。 - 前記第2の検出器は、当該第2の検出器の入力端子の電圧を、閾値電圧を基準に論理反転するCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)インバータを含む、請求項7記載の増幅回路。
- 入力アナログ信号の一部をアナログ/ディジタル変換することによって第1のディジタル信号を生成し、当該入力アナログ信号の残部に相当する残差信号を電圧/時間変換することによって時間信号を生成する第1のアナログ/ディジタル変換部と、
前記第1のディジタル信号を出力ディジタル信号へと変換するエンコーダと
を具備し、
前記第1のアナログ/ディジタル変換部は、前記残差信号を電圧/時間変換することによって時間信号を生成する電圧/時間変換器を具備し、
前記電圧/時間変換器は、
前記入力アナログ信号を受け取る第1の端子と、第2の端子と、第3の端子とを持ち、第1のサンプリング容量を含む第1のサンプリング回路と、
前記入力アナログ信号を受け取る第1の端子と、前記第1のサンプリング回路の第2の端子に接続される第2の端子とを持ち、第2のサンプリング容量を含む第2のサンプリング回路と、
前記第1のサンプリング回路の第2の端子および前記第2のサンプリング回路の第2の端子に共通に接続される第1の端子を持つ第1のボトムプレートサンプラと、
前記第1のサンプリング回路の第2の端子、前記第2のサンプリング回路の第2の端子および前記第1のボトムプレートサンプラの第1の端子に共通に接続される入力端子と、出力端子とを持ち、当該入力端子の電圧が第1の条件を満足するか否かを検出することによって前記時間信号を生成する第1の検出器と、
前記時間信号を受け取る制御端子と、前記第1のサンプリング回路の第3の端子に接続される出力端子とを持ち、前記時間信号に依存して第1の電気信号を生成し、当該第1の電気信号を前記第1のサンプリング回路へと供給する第1の信号生成器と
を具備し、
前記時間信号は、前記第1の検出器の入力端子の電圧が前記第1の条件を満足する第1の期間の長さを示す、
アナログ/ディジタル変換回路。 - 前記時間信号を時間/電圧変換することによって前記残差信号を復元し、当該残差信号の一部をアナログ/ディジタル変換することによって第2のディジタル信号を生成する第2のアナログ/ディジタル変換部をさらに具備し、
前記エンコーダは、前記第1のディジタル信号および前記第2のディジタル信号を前記出力ディジタル信号へと変換し、
前記第2のアナログ/ディジタル変換部は、
前記時間信号を時間/電圧変換することによって前記残差信号を復元する電圧/時間変換器と、
前記残差信号をアナログ/ディジタル変換することによって前記第2のディジタル信号を生成するアナログ/ディジタル変換器と
を具備し、
前記電圧/時間変換器は、
第1の端子と、前記時間/電圧変換器の出力端子に接続される第2の端子とを持ち、第3のサンプリング容量を含む第3のサンプリング回路と、
前記時間信号を受け取る制御端子と、前記第3のサンプリング回路の第1の端子に接続される出力端子とを持ち、前記時間信号に依存して第2の電気信号を生成し、当該第2の電気信号を当該第3のサンプリング回路へと供給する第2の信号生成器と、
前記時間/電圧変換器の出力端子および前記第3のサンプリング回路の第2の端子に共通に接続される第1の端子を持つ第2のボトムプレートサンプラと
を具備する、
請求項13記載のアナログ/ディジタル変換回路。 - 前記時間信号を時間/ディジタル変換することによって第2のディジタル信号を生成する第2のアナログ/ディジタル変換部をさらに具備し、
前記エンコーダは、前記第1のディジタル信号および前記第2のディジタル信号を前記出力ディジタル信号へと変換する、
請求項13記載のアナログ/ディジタル変換回路。 - 入力アナログ信号の一部をアナログ/ディジタル変換することによって出力ディジタル信号を生成し、当該入力アナログ信号の残部に相当する残差信号を電圧/時間変換することによって時間信号を生成する電圧/時間変換器であって、
前記電圧/時間変換器は、
入力アナログ信号を受け取る第1の端子と、第2の端子と、第3の端子とを持ち、第1のサンプリング容量を含む第1のサンプリング回路と、
前記入力アナログ信号を受け取る第1の端子と、前記第1のサンプリング回路の第2の端子に接続される第2の端子とを持ち、第2のサンプリング容量を含む第2のサンプリング回路と、
前記第1のサンプリング回路の第2の端子および前記第2のサンプリング回路の第2の端子に共通に接続される第1の端子を持つ第1のボトムプレートサンプラと、
前記第1のサンプリング回路の第2の端子、前記第2のサンプリング回路の第2の端子および前記第1のボトムプレートサンプラの第1の端子に共通に接続される入力端子と、出力端子とを持ち、当該入力端子の電圧が第1の条件を満足するか否かを検出することによって前記時間信号を生成する第1の検出器と、
前記時間信号を受け取る制御端子と、前記第1のサンプリング回路の第3の端子に接続される出力端子とを持ち、前記時間信号に依存して第1の電気信号を生成し、当該第1の電気信号を前記第1のサンプリング回路へと供給する第1の信号生成器と、
前記第1のサンプリング回路の第2の端子、前記第2のサンプリング回路の第2の端子、前記第1のボトムプレートサンプラの第1の端子および前記第1の検出器の入力端子に共通に接続される入力端子と、出力端子とを持ち、クロック信号に同期して前記入力端子の電圧と比較基準電圧との比較結果を示すディジタル信号を周期的に生成する第2の検出器と、
前記第2の検出器の出力端子に接続される入力端子と、制御出力端子と、ディジタル出力端子とを持ち、前記比較結果を示すディジタル信号に基づいて制御信号を周期的に生成し、当該比較結果を示すディジタル信号を蓄積することによって前記出力ディジタル信号を得るSAR(Successive Approximation Register)ロジックと
を具備し、
前記時間信号は、前記第1の検出器の入力端子の電圧が前記第1の条件を満足する第1の期間の長さを示し、
前記電圧/時間変換器の動作は、サンプルフェーズ、リセットフェーズおよび変換フェーズに区分され、
前記サンプルフェーズにおいて、前記第1のサンプリング容量の第1の端子は前記第1のサンプリング回路の第1の端子に接続され、前記第1のサンプリング容量の第2の端子の電圧は前記第1のボトムプレートサンプラによって固定され、前記第2のサンプリング容量の第1の端子は前記第2のサンプリング回路の第1の端子に接続され、前記第2のサンプリング容量の第2の端子の電圧は前記第1のボトムプレートサンプラによって固定され、
前記リセットフェーズにおいて、前記第1のサンプリング容量の第1の端子の電圧はリセット電圧を用いてリセットされ、前記クロック信号が前記第2の検出器に供給され、前記第2の検出器は前記比較結果を示すディジタル信号を周期的に生成し、前記SARロジックは当該比較結果を示すディジタル信号を受け取って前記制御信号を周期的に生成し、前記第2のサンプリング容量の第1の端子の電圧は当該制御信号によって制御される第1の調整用電圧を用いて固定され、
前記変換フェーズにおいて、前記第2のサンプリング容量の第1の端子の電圧は前記第1の調整用電圧を用いて固定され、前記第1の検出器は前記時間信号を生成し、前記第1の信号生成器は当該時間信号を受け取って前記第1の期間に亘って前記第1の電気信号を生成し、前記第1のサンプリング容量の第1の端子は当該第1の電気信号を受け取る、
電圧/時間変換器。 - 入力アナログ信号の一部をアナログ/ディジタル変換することによって出力ディジタル信号を生成し、当該入力アナログ信号の残部に相当する残差信号を電圧/時間変換することによって時間信号を生成する電圧/時間変換器であって、
前記電圧/時間変換器の動作は、サンプルフェーズ、リセットフェーズおよび変換フェーズに区分され、
前記電圧/時間変換器は、
入力アナログ信号を受け取る第1の端子と、第2の端子と、第3の端子とを持ち、第1のサンプリング容量を含む第1のサンプリング回路と、
前記入力アナログ信号を受け取る第1の端子と、前記第1のサンプリング回路の第2の端子に接続される第2の端子とを持ち、第2のサンプリング容量を含む第2のサンプリング回路と、
前記第1のサンプリング回路の第2の端子および前記第2のサンプリング回路の第2の端子に共通に接続される第1の端子を持つ第1のボトムプレートサンプラと、
前記第1のサンプリング回路の第2の端子、前記第2のサンプリング回路の第2の端子および前記第1のボトムプレートサンプラの第1の端子に共通に接続される入力端子と、出力端子とを持ち、前記リセットフェーズにおいてクロック信号に同期して当該入力端子の電圧と比較基準電圧との比較結果を示すディジタル信号を周期的に生成し、前記変換フェーズにおいて当該入力端子の電圧が第1の条件を満足するか否かを検出することによって前記時間信号を生成する第1の検出器と、
前記時間信号を受け取る制御端子と、前記第1のサンプリング回路の第3の端子に接続される出力端子とを持ち、前記時間信号に依存して第1の電気信号を生成し、当該第1の電気信号を前記第1のサンプリング回路へと供給する第1の信号生成器と、
前記第1の検出器の出力端子に接続される入力端子と、制御出力端子と、ディジタル出力端子とを持ち、前記比較結果を示すディジタル信号に基づいて制御信号を周期的に生成し、当該比較結果を示すディジタル信号を蓄積することによって前記出力ディジタル信号を得るSAR(Successive Approximation Register)ロジックと
を具備し、
前記時間信号は、前記第1の検出器の入力端子の電圧が前記第1の条件を満足する第1の期間の長さを示し、
前記サンプルフェーズにおいて、前記第1のサンプリング容量の第1の端子は前記第1のサンプリング回路の第1の端子に接続され、前記第1のサンプリング容量の第2の端子の電圧は前記第1のボトムプレートサンプラによって固定され、前記第2のサンプリング容量の第1の端子は前記第2のサンプリング回路の第1の端子に接続され、前記第2のサンプリング容量の第2の端子の電圧は前記第1のボトムプレートサンプラによって固定され、
前記リセットフェーズにおいて、前記第1のサンプリング容量の第1の端子の電圧はリセット電圧を用いてリセットされ、前記クロック信号が前記第1の検出器に供給され、前記第1の検出器は前記比較結果を示すディジタル信号を周期的に生成し、前記SARロジックは当該比較結果を示すディジタル信号を受け取って前記制御信号を周期的に生成し、前記第2のサンプリング容量の第1の端子の電圧は当該制御信号によって制御される第1の調整用電圧を用いて固定され、
前記変換フェーズにおいて、前記第2のサンプリング容量の第1の端子の電圧は前記第1の調整用電圧を用いて固定され、前記第1の検出器は前記時間信号を生成し、前記第1の信号生成器は当該時間信号を受け取って前記第1の期間に亘って前記第1の電気信号を生成し、前記第1のサンプリング容量の第1の端子は当該第1の電気信号を受け取る、
電圧/時間変換器。
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