JP2015141695A - 電子装置、制御方法及びプログラム - Google Patents

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Kazumichi Waki
一倫 脇
森 達哉
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Abstract

【課題】タッチパネル機能を備えた電子装置を片手で保持しつつ、保持した手の指を用いて所望のアイコン等に対して操作を行うことができるユーザインタフェースを提供する。【解決手段】電子装置は、入力機能を備えた表示部と、所定の指示に基づいて、表示部の所定の位置を示す第一の位置情報と操作可能な目標物の位置を示す第二の位置情報とを取得し、第一の位置情報と第二の位置情報とに基づいて目標物を示す線の表示を指示するライン制御部と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、電子装置、制御方法及びプログラムに関する。
従来、スマートフォンの操作を片手で行いやすくするための技術としては様々な方式が提案されている。例えば特許文献1には、操作対象となるアイコン画像をスマートフォンの画面に円形に表示させ、ユーザが親指などでドラッグすることによりその円を回転させることで操作対象アイコン画像を手元に移動させ、親指での操作を可能とする技術が公開されている(特許文献1)。
特開2010−244490号公報
しかし、特許文献1の方法は、Webページ等、コンテンツ提供者がデザインも含めて画面レイアウトを構成している場合、必ずしも円形に操作対象アイコン画像を配置することができるわけではないという問題がある。
また、上述の技術は画面に表示されたコンテンツのデザインを大きく変更するものであり、その影響で本来操作したかった操作対象のアイコン画像を見失う可能性もあるという課題が存在する。
そこでこの発明は、上述の課題を解決することのできる電子装置、制御方法及びプログラムを提供することを目的としている。
本発明は、入力機能を備えた表示部と、所定の指示に基づいて、前記表示部の所定の位置を示す第一の位置情報と操作可能な目標物の位置を示す第二の位置情報とを取得し、前記第一の位置情報と前記第二の位置情報とに基づいて前記目標物を示す線の表示を指示するライン制御部と、を備えることを特徴とする電子装置である。
また本発明は、所定の指示に基づいて、表示部の所定の位置を示す第一の位置情報と操作可能な目標物の位置を示す第二の位置情報とを取得し、前記第一の位置情報と前記第二の位置情報とに基づいて前記目標物を示す線の表示を指示するステップを有する電子装置の制御方法である。
また本発明は、電子装置のコンピュータを、所定の指示に基づいて、表示部の所定の位置を示す第一の位置情報と操作可能な目標物の位置を示す第二の位置情報とを取得し、前記第一の位置情報と前記第二の位置情報とに基づいて前記目標物を示す線の表示を指示する手段として機能させるためのプログラムである。
本発明によれば、レイアウトの変更が不要な為、コンテンツのデザイン性、視認性の損失や本来操作したかった操作対象となるアイコン画像などの目標物を見失うことなく片手で電子装置の操作を行うことができるという効果が得られる。
本発明の第一の実施形態に係る電子装置の構成の一例を示す概略図である。 本発明の第一の実施形態に係る電子装置の記憶部に記憶されている線を表示する契機となる操作などに関する情報の一例を示す図である。 本発明の第一の実施形態に係る電子装置の表示部における位置情報の表し方を説明するための図である。 本発明の第一の実施形態に係る電子装置の記憶部に記憶されているオブジェクトに関する情報の一例を示す図である。 本発明の第一の実施形態に係る電子装置の処理フローを示す図である。 本発明の第一の実施形態に係る電子装置の動作の一例を示す図である。 本発明の第二の実施形態に係る電子装置の構成の一例を示す概略図である。 本発明の第二の実施形態に係る電子装置の記憶部に記憶されている線表示の契機となる操作などに関する情報の一例を示す図である。 本発明の第二の実施形態に係る電子装置の処理フローを示す図である。
<第一の実施形態>
以下、本発明の一実施形態による電子装置を図1〜図6を参照して説明する。
図1は本発明の第一の実施形態に係る電子装置の構成の一例を示す概略図である。
図1(a)は本発明の第一の実施形態に係る電子装置の正面図である。電子装置1は、例えば、スマートフォンやタブレット端末等のタッチパネルを備える電子機器である。例えばその前面に表示部10を備え、この表示部10の画面110に画像が表示される。電子装置1はその他にボリュームキー(図示せず)や電源スイッチ(図示せず)などの公知の部材を備える。
図1(b)は本発明の第一の実施形態に係る電子装置1の構成の一例を示す概略ブロック図である。
電子装置1は表示部10、CPU20、記憶部30を備える。CPU20は、操作検出部21、表示制御部22、アプリケーション制御部23、ライン制御部24、ライン操作設定部25、オブジェクト解析部26を備えている。操作検出部21、表示制御部22、アプリケーション制御部23、ライン制御部24、ライン操作設定部25、オブジェクト解析部26は、CPU20の記憶部30に記憶されたプログラムをCPUが実行することにより仮想的に構成された機能ブロック図である。記憶部30は、表示オブジェクトデータベース31、ライン操作データベース32を備えている。表示部10と、CPU20と、記憶部30とはバスを介して相互に接続されている。
表示部10は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイなどの表示装置である。表示部10の画面110上には、接触を検知するタッチパネルが設置されており、表示部10は入力機能を有する。
操作検出部21は、ユーザによる画面110へのタッチ操作を検出する機能部である。
表示制御部22は、アプリケーションなどの指示に基づいて表示情報を表示部10に表示する。
アプリケーション制御部23は、アプリケーションの実行を制御する。特に本実施形態ではアプリケーションが表示した操作の目標物について、操作検出部21からユーザによる操作情報を取得し、アプリケーションにその操作情報が示す動作を実行する。例えば、操作検出部21があるボタンが表示された位置においてタップ操作を検出した場合、アプリケーション制御部23は、そのボタンの選択動作をアプリケーションに対して実行する。また、アプリケーション制御部23は、アプリケーションを起動した際にそのアプリケーションが提供する操作可能な目標物をその目標物の位置情報と対応付けて記憶部30が保持する表示オブジェクトデータベース31に保存する。ここで目標物とは、ボタン、リスト、Webブラウザ上に表示されるアンカーテキストなどユーザの操作対象となる画像のことをいう。
ライン制御部24は、所定の指示に基づいて、表示部の所定の位置を示す第一の位置情報と操作可能な目標物の位置を示す第二の位置情報とを取得し、第一の位置情報と第二の位置情報とに基づいて目標物を示す線の表示を表示制御部22に対して指示する。所定の指示とは、ユーザによる操作でもよいし、電子装置1の備えるコンピュータによる指示でもよい。また、線とは第一の位置情報が示す位置と第二の位置情報が示す位置とを端点とする線分であってもよいし、それらの位置を貫く線であってもよい。また、線の形態は様々であってよい。例えば、線は幅があってもよいし、直線でも曲線でもよい。また、線は実線であってもよいし、点線や破線であってもよく、どのような色であっても構わない。 また、ライン制御部24は、線に対する操作に応じて、目標物に対する操作の実行をアプリケーション制御部23に指示する。例えば、操作検出部21があるボタンを示す線が表示された位置においてタップ操作を検出した場合、ライン制御部24は、当該ボタンの選択をアプリケーション制御部23に指示する。
ライン操作設定部25は、線を表示する契機となる動作や表示された線に対する操作が意味する目標物への操作内容などの設定を受け付ける。より具体的には、線を表示する契機となる動作と、線を引く目標物の選定条件と、第一の位置情報と、線に対するユーザの操作と目標物に対する操作の対応付けの設定を受け付ける。そしてライン操作設定部25は、それらの設定を記憶部30が保持するライン操作データベース32に保存する。
オブジェクト解析部26は、ライン操作設定部25がライン操作データベース32に記録した線を引く目標物の選定条件を取得し、表示オブジェクトデータベース31から選定条件を満たす目標物及びその位置情報を抽出する。オブジェクト解析部26は、抽出した位置情報(第二の位置情報)をライン制御部24に出力する。
これら表示制御部22、アプリケーション制御部23、ライン制御部24、ライン操作設定部25、オブジェクト解析部26は電子装置1に備わるCPU(Central Processing Unit)がプログラムを実行することにより備わる機能である。
記憶部30は、ROM、RAMなどの記憶媒体である。記憶部30は、種々の情報を記憶し、例えばCPU20によって実行される各アプリケーションプログラムを記憶している。また、記憶部30は、表示オブジェクトデータベース31、ライン操作データベース32を記憶している。これらのデータベースについては、後に図2、図4を用いて説明する。
図2は本発明の第一の実施形態に係る電子装置の記憶部に記憶されている線を表示する契機となる操作及び線に対する操作に関する情報の一例を示す図である。図3は、本発明の第一の実施形態に係る電子装置の表示部における位置情報の表し方を説明するための図である。図2、図3を用いて本実施形態のライン操作データベース32が保存する情報について説明する。
図2(a)は、線を表示する契機となる操作に関するテーブルの一例である。矢印201は、図2(a)のテーブルの1行目を示している。このテーブルの1行目を例にライン操作データベース32が保持する情報のうち、線の表示に関する情報について説明する。
まず、線を表示する契機となる動作について説明する。1行目の「ジェスチャの種類」欄の値は「フリック」である。「フリック」とは、ユーザが表示部10に指を接してなぞる操作のことである。これはユーザのフリック操作が線表示の契機となる操作であることを示している。「方向」欄の値は「左上」である。これはユーザがフリック操作において指を動かす方向を示している。この欄の値はジェスチャが「フリック」のときのみ用いられる。「ジェスチャの開始エリア」欄の値は、「(619、919、719、1019)」である。この欄にはジェスチャの開始位置を規定する位置情報が格納されている。まず、位置情報について図3を用いて説明する。図3は画面110の一例を示している。この例では、画面110の画素数は720×1080ピクセルであり、本実施形態では画面110の左上端を原点(0,0)として縦横にピクセル単位に座標を割り当てて画面110の位置情報を表すものとする。横方法をx軸、縦方向をy軸とすると、例えば、画面110の任意の点は(x、y)で表すことができる。また、画面110の任意の矩形状の領域については(x1,y1,x2,y2)で表すことができる。ここでx1は領域の左端のx座標を、y1は、領域の上端のy座標を、x2は領域の右端のx座標を、y2は、領域の下端のy座標を示している。この表記法に従うと「(619、919、719、1019)」は、図3の符号301の領域を示す。「ジェスチャの開始エリア」欄の値は、この位置情報を始点とするジェスチャのみを線を表示する契機となる操作とすることを意味している。このテーブルの1行目に格納された情報は、ユーザが領域301内の任意の位置に指などを触れ、そこを開始位置として左上方向にフリックする動作が線表示の契機となる操作であることを示している。この欄が設けられていることで、起動中のアプリケーションにおいて同じフリック操作に対して固有の操作を割り当てている場合でも、アプリケーションが割り当てている操作内容が無効となる範囲を極力減らすことができる。なお、アプリケーションにおいて同じジェスチャに対して固有の操作が割り当てられているときはアプリケーション制御部23が、ジェスチャ開始位置に応じて線を引く契機となる動作とアプリケーション固有の操作とを区別して制御するものとする。
次に、線を引く対象の目標物の選定条件について説明する。「エリア」欄の値は「(0、0、360、540)」である。この値は、図3の符号302の領域を示す。「エリア」欄の値は、ユーザが線を表示する契機となる操作を行ったときに目標物を選定する範囲を規定する情報である。ユーザが領域301内の任意の位置に触れ左上方向にフリックすると領域302に表示されている目標物が線を表示する対象となることを示している。「上限値」欄の値は「5」である。これは、領域302に表示されている目標物の数が5を超えた時に線を引く対象を5個に制限することを意味する。目標物の数に上限値を設けるのは、過度に線が引かれ煩雑になることを防ぐためである。
最後に線の始点について説明する。「線の始点」欄の値は、「(719、1019)」である。この値は、第一の位置情報である。ユーザが上記の例で示したフリック操作を行うと、ライン制御部24は、符号306が示す座標(719、1019)が示す位置を始点として線を表示することを意味している。
図2(a)のテーブルの2〜3行目についても簡単に説明する。2行目は、ユーザが(0,989,30,1019)が示す領域内の任意の位置に指などを触れロングタップ(一定時間以上触れて離す)を行うと、ライン制御部24は、(0,1019)が示す位置を始点とし、(360、0、719、360)が示す領域を目標物を選定する範囲にすることを示している。3行目について説明する。3行目の「エリア」、「上限値」、「線の始点」欄の値は全て「線を表示する契機となる操作から自動判別」である。自動判別とは、例えば次のような方法でもよい。つまり、「エリア」については、画面110を4等分した左上、右上、左下、右下の各領域うちジェスチャ開始エリアが存在する領域の対角の領域を目標物を選定する範囲としてもよい。また、「上限値」については、「エリア」欄の値が示す領域の大きさに応じて予め定められた上限値が記憶部30に記録されていて、その値を読み込んで上限値としてもよい。例えば、画面110を4等分した領域を選定条件とする場合、「5」としてもよい。また、「線の始点」については、線の始点をジェスチャ開始エリアの左下頂点としてもよい。また、これらの自動判別方法については、予めユーザによる設定をライン操作設定部25が受付け、ライン操作データベース32に保存されているものとする。
図2(b)について説明する。図2(b)は、表示した線に対する操作と目標物に対する操作の対応付けを規定するテーブルの一例である。このテーブルに格納されている情報は、ライン制御部24が、図2(a)で説明した「エリア」欄が示す領域から目標物を選択し「線の始点」が示す位置とそれらの目標物とを結ぶ少なくとも1本の線を画面110に表示させた後で、ユーザがそれらの線に対して操作を行ったときの目標物に対する操作を規定する情報である。ライン制御部24が、図2(a)の「エリア」欄が示す領域から目標物を選択する処理については後に図4を用いて説明する。
矢印202は、図2(b)のテーブルの1列目を示している。1列目は線に対する選択(タップ)操作が目標物に対する選択操作であることを示している。2列目は、線に対するロングタップがアプリケーションに対してもロングタップ操作となることを示している。3列目は線に対して例えば線を切るように表示部10を指でなぞった場合、目標物を削除することを示している。4列目は、2つの線を同時にタップした場合、アプリケーションに対して目標物の表示位置の入れ替えを指示することを示している。5列目は線を選択したまま手繰るとアプリケーションに対して目標物の表示位置の移動を指示することを示している。
以上でライン操作データベース32が保持する情報の説明を終わる。
図4は本発明の第一の実施形態に係る電子装置の記憶部に記憶されている目標物に関する情報の一例を示す図である。図4を用いて本実施形態の表示オブジェクトデータベース31が保存する情報について説明する。
矢印401は、図4のテーブルの1行目を示している。1行目は目標物Aが(30,30、130,330)が示す領域に表示されるアイコンなどの画像データであることを示している。2行目及び3行目についても同様である。4行目は目標物Dが(30,550、80,650)が示す領域に表示されるアンカーテキストなどのテキストデータであることを示している。5行目も同様である。
各アプリケーションについての画面を構成する表示情報については予め記憶部30に保存されている。アプリケーション制御部23が任意のアプリケーションを起動したときに当該アプリケーションが画面110に表示する目標物の情報を記憶部30から読み取って表示オブジェクトデータベース31へ書き込む。
図3の符号304は、図4のテーブルの1行目の目標物Aを示している。符号305は、図4のテーブルの2行目の目標物Bを示している。上述したとおり図2(a)の1列目が示す操作を行ったときは、領域302に表示される目標物が線を引く対象である。
図3が示すように目標物A(符号304)、目標物B(符号305)は、領域302に表示されるため線を引く目標物である。ライン制御部24は、線を表示する契機となる操作に基づいて、ライン操作データベース32が保持する図2(a)で例示したテーブルから線を引く対象の目標物の選定領域の位置情報を取得する。そしてライン制御部24は、表示オブジェクトデータベース31が保存する図3で例示したテーブルを読んで、目標物が表示される位置情報と先に取得した選定領域の位置情報とを比較して線を引く目標物を決定する。そして、ライン制御部24は、図2(a)で例示したテーブルから取得した線の始点の位置情報(第一の位置情報)と線を引く対象として決定した目標物の位置情報(第二の位置情報)に基づいてその目標物を指し示す線の表示を表示制御部22に指示する。
図5は本発明の第一の実施形態に係る電子装置1の処理フローを示す図である。
図5の処理フローを用いて電子装置1において線を表示しその線に対して操作を行った場合の処理について説明する。
まず、ユーザによるアプリケーションを起動する操作を操作検出部21が検出し、アプリケーション制御部23へ検出した操作情報を出力する。アプリケーション制御部23は操作情報を取得すると指定されたアプリケーションを起動する(ステップS1)。次にアプリケーション制御部23は、当該アプリケーションが表示する操作可能な目標物の識別子、種類、位置情報などを表示オブジェクトデータベース31へ保存する(ステップS2)。アプリケーションが起動すると操作検出部21は、ユーザによる画面110へのタッチ操作を検出する(ステップS3)。操作検出部21は例えばユーザによるフリック操作を検出すると、検出した操作の種類を示す情報、操作を開始した位置の位置情報、指を移動させた方向をライン制御部24へ出力する。ライン制御部24は、取得した情報からユーザの操作が線を表示する契機となる操作であるか否かを判定する(ステップS4)。ユーザの操作がフリック操作である場合を例により具体的に説明する。ライン制御部24は、図2(a)で例示したテーブルを読み込み、操作検出部21から取得した操作の種類を示す情報、指を移動させた方向が当該テーブルの「操作の種類」、「方向」欄の値にそれぞれ一致し、操作を開始した位置の位置情報が当該テーブルの「操作開始エリア」欄の値が示す領域に含まれるレコードが登録されているかどうか検索する。検索の結果、条件を満たすレコードが存在すれば、ライン制御部24は当該操作が線を表示する契機となる操作であると判定し(ステップS4=Yes)、次のステップS5への処理へ進む。一方、条件を満たすレコードが存在しない場合、ライン制御部24は、当該操作が線を表示する契機とならない操作であると判定し(ステップS4=No)、ステップS9の処理に進む。
ステップS5ではライン制御部24は、ライン操作データベース32の保持する図2(a)のテーブルを検索して引き当てたレコードから「エリア」欄と「上限値」欄の値を取得する(ステップS5)。以下、取得した「エリア」欄の値を選定対象位置情報、選定対象位置情報が示す領域を選定対象領域、「上限値」欄の値を上限値とする。ライン制御部24は、取得した選定対象位置情報と上限値とをオブジェクト解析部26へ出力し、線を引く対象となる目標物の情報を要求する。
次に、オブジェクト解析部26は、線を引く対象となる目標物を選定する(ステップS6)。具体的には、オブジェクト解析部26は、表示オブジェクトデータベース31が保持する図3で例示したテーブルを読んで、「エリア」欄の値と選定対象位置情報とを比較し、例えば、選定対象領域に「エリア」欄の値が示す領域が含まれる目標物を抽出する。あるいは、オブジェクト解析部26は、「エリア」欄の値が示す領域の一部が選定対象領域に含まれる目標物を抽出対象としてもよい。目標物を抽出すると、オブジェクト解析部26は、抽出した目標物の数と上限値とを比較する。抽出した目標物の数が上限値以下ならオブジェクト解析部26は、抽出した目標物を、線を引く対象となる目標物に決定する。抽出した目標物の数が上限値を超える場合、オブジェクト解析部26は、さらに目標物の数を上限値まで絞り込む処理を行う。目標物の数を絞り込む方法は、任意でよい。例えば、図3の領域302のように画面110を4等分した左上部分を選定対象領域とする場合、目標物の左上頂点の位置情報が原点(0,0)に近い順に選定対象として決定するといった方法でもよい。目標物を選定するとオブジェクト解析部26は、目標物の識別子や「エリア」欄の値(第二の位置情報)をライン制御部24へ出力する。
なお、ライン制御部24は、選定した目標物の識別子などを表示制御部22へ出力し、表示制御部22が選定された目標物を選択前と異なる態様で表示するようにしてもよい。例えば目標物がアイコンである場合、アイコンやアイコンの縁取りの色を変更して表示してもよい。
次にライン制御部24は、図2(a)のテーブルを検索して引き当てたレコードから「線の始点」欄(第一の位置情報)の値を取得する(ステップS7)。
次にライン制御部24は、第一の位置情報と第二の位置情報とに基づいて線の表示を表示制御部22に指示する。表示制御部22は指示に従い線を表示する(ステップS8)。線の引き方は様々であってよい。例えばライン制御部24は、第二の位置情報が示す領域の中から最も第一の位置情報に近い位置を特定して、特定した位置と第一の位置情報が示す位置とを結ぶ線分を表示するように指示してもよい。あるいは、目標物が複数存在し、線と線との間隔が狭く操作しにくくならないような位置を第二の位置情報から選択して第一の位置情報と結ぶ線を表示してもよい。又は、線と線との間隔を一定以上にするために線が存在しない側に膨らみを持たせ弧状の線としてもよい。あるいは、線ごとに異なる色で表示してもよい。また、線の終点となる位置は、目標物が占める領域の外側であってもよい。
次に操作検出部21は、表示制御部22が表示した線に対する操作の検出を行う(ステップS9)。操作検出部21は例えばユーザによる線へのタップ操作を検出すると、検出した操作情報をライン制御部24へ出力する。次にライン制御部24は、線に対する操作から目標物に対する操作を決定する(ステップS10)。具体的にはライン制御部24は、ライン操作データベース32の保持する図2(b)のテーブルから「線に対する操作」欄の値と取得した操作情報が一致するレコードの「目標物に対する操作」の値を読み出し、その値を目標物に対する操作に決定する。ライン制御部24は、決定した操作情報をアプリケーション制御部23へ出力する。
アプリケーション制御部23は、取得した操作情報に基づいてアプリケーションを実行する(ステップS11)。
次にユーザによる操作を操作検出部21が検出し、その操作がアプリケーションを終了する操作であるか否かを判定する(ステップS12)。アプリケーションを終了する操作である場合(ステップS12=Yes)、アプリケーション制御部23はアプリケーションを終了する。アプリケーションを終了する操作でない場合(ステップS12=No)、ステップS2からの処理を繰り返す。
図6は、本発明の第一の実施形態に係る電子装置の動作の一例を示す図である。
図6を用いて本実施形態の動作の一例について説明する。
図6(a)は、ユーザのジェスチャによって線が表示される前の状態を示している。この状態でユーザが線を表示する契機となるジェスチャを行うと線を引く目標物が選定される。符号601、602、603はそのようなユーザのジェスチャを契機に選定された目標物を示しているものとする。
図6(b)は、選定した目標物に対して始点から線を引いた状態を示している。符号604、605、606は、目標物601、602、603を指す線を示している。図2(b)で示した線に対する操作と目標物に対する操作の対応関係の中からいくつかの操作を例として説明する。例えばユーザが符号607が示す位置をタップして選択操作を行うと目標物602が選択され、位置607と位置608とを同時にタップすると目標物601と目標物602の表示位置が交換される。また、例えばユーザが位置607に対して切るような動作を行った場合、目標物602を削除する。
図6(c)は、ユーザが線604に対して切る動作を行った結果を示している。目標物602は削除されたため表示されない。なお、図2(b)の例では線に対する操作に基づいて当該線が指し示す対象物を削除することとしているが、他の例として線に対する操作に基づいて当該線が指し示す対象物の選択を解除するという動作でもよい。その場合、例えばユーザが線604に対して切る動作を行うと線604が削除される。また、その場合選定対象領域に表示されながら線が引かれなかった目標物609に対して線が新たに引かれてもよい。なお、ユーザが線に対して1度操作を行うと、ライン制御部24は線を非表示にするよう表示制御部22に指示を行い、表示制御部22が線を非表示にしてもよい。
本実施形態によれば、電子装置1の画面110の指が届かないような位置に表示されたアイコンなどの操作可能な目標物について、それらの目標物を指し示す線を指が届く範囲に表示し、それら線への操作によって対応する目標物に対する操作を行うことができる。また、この方法は、画面110に表示された画像のレイアウトを変更することが無いので、コンテンツの持つデザイン性や操作対象となるアイコン等の視認性を損なうことが無い。従って、ユーザは本来操作したい目標物を見失うことなく、電子装置1を持ち替えたり両手を用いたりしないで操作を行うことができる。
<第二の実施形態>
以下、本発明の第二の実施形態による電子装置を図7〜9を参照して説明する。
第二の実施形態において電子装置1の構成は、デバイス操作検出部40を備える点で第一の実施形態と異なる。その他の構成は第一の実施形態と同じである。
デバイス操作検出部40は、電子装置1の筐体や電子装置1が備えるハードキーなどのデバイスに対するユーザの操作を検出する機能部である。第二の実施形態では、デバイス操作検出部40が検出した操作を契機として目的物への線を引く契機とする。
図8は本発明の第二の実施形態に係る電子装置の記憶部30に記憶されている線を表示する契機となる操作に関する情報の一例を示す図である。図8を用いて本実施形態のライン操作データベース32が保存する情報について説明する。
矢印801は、図8のテーブルの1行目を示している。このテーブルの1行目を例にライン操作データベース32が保持する情報について説明する。まず、線を表示する契機となる動作について説明する。1行目の「デバイスの種類」欄の値は「ボリュームキー」である。「操作」欄の値は、「上下同時押下」である。これは、ユーザが電子装置1の例えば側面に備えられたボリュームキーのうち音量を上げるキーと下げるキーを同時に押下する操作が線の表示の契機となることを示している。
これ以外の「エリア」欄、「上限値」欄、「線の始点」欄については第一の実施形態と同じである。第二の実施形態においては図2(b)で例示したライン操作データベース32が保有するテーブルや図3で例示した表示オブジェクトデータベース31が保有するテーブルについては第一の実施形態と同じである。
次に2行目について説明する。2行目の「デバイスの種類」欄の値は「振動センサ」である。「操作」欄の値は、「端末を叩く」である。これは、ユーザが電子装置1の筐体を叩く動作を行い、電子装置1が備える振動センサが測定した振動に基づいてデバイス操作検出部40がユーザの端末を叩く動作を検出することが線を表示する契機となることを示している。
次に3行目について説明する。3行目の「デバイスの種類」欄の値は「方位センサ」である。「操作」欄の値は、「端末を傾ける」である。これは、ユーザが電子装置1の筐体を傾ける動作を行うと、電子装置1が備える方位センサが例えば所定の角度以上の傾きを測定し、デバイス操作検出部40がユーザの端末を傾ける動作を検出することが線を表示する契機となることを示している。3行目の「エリア」、「上限値」、「線の始点」欄の値は全て「線を表示する契機となる操作から自動判別」である。自動判別とは、例えば次のような方法でもよい。つまり、「エリア」については、ユーザが画面110を見ながら画面110の左上端が下になるように傾けると、画面110を4等分した左上、右上、左下、右下の各領域うち左上の領域が選定対象領域となるという選定方法でもよい。また、「上限値」については、予め定められた上限値が記憶部30に記録されていて、その値を読み込んで上限値としてもよい。また、「線の始点」については、選定対象領域の対角の領域の所定の位置を線の始点としてもよい。これらの自動判別に関する情報は、ユーザが設定し、ライン操作設定部25がライン操作データベース32に保存した情報である。
図9は本発明の第二の実施形態に係る電子装置の処理フローを示す図である。
図9の処理フローを用いて電子装置1において線を表示しその線に対して操作を行った場合の処理について説明する。
図5と同じ処理については同じ符号を付して説明する。
ステップS1、S2については第一の実施形態と同じである。次のステップS13では、デバイス操作検出部40が、ボリュームキーや振動センサなどから信号を受け取り電子装置1が備えるデバイスに対するユーザの操作を検出する。そしてデバイス操作検出部40は、検出した動作情報をライン制御部24へ出力する。
次のステップS14では、ライン制御部24が、図8のテーブルを読んで取得した動作情報がテーブルに登録されているか否かを検索する。テーブルに登録されていればライン制御部24は、線を表示する契機となる操作が行われたと判定し(ステップS14=Yes)、次のステップS5へ進む。テーブル登録されていなければ、ライン制御部24は、
当該操作が線表示の契機とならない操作であると判定し(ステップS14=No)、ステップS9の処理に進む。以下の処理については第一の実施形態と同じである。
本実施形態によれば、第一の実施形態の効果に加え、ユーザによる画面110への各種ジェスチャに割り当てられた操作と競合することが無いという効果が得られる。
なお、上述の電子装置1は内部にコンピュータを有している。そして、上述した電子装置1の各処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしてもよい。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
以上、図面を参照してこの発明の一実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
1・・・電子装置、10・・・表示部、20・・・CPU、
21・・・操作検出部、22・・・表示制御部、23・・・アプリケーション制御部、
24・・・ライン制御部、25・・・ライン操作設定部、26・・・オブジェクト解析部、30・・・記憶部、31・・・表示オブジェクトデータベース、
32・・・ライン操作データベース、110・・・画面

Claims (5)

  1. 入力機能を備えた表示部と、
    所定の指示に基づいて、前記表示部の所定の位置を示す第一の位置情報と操作可能な目標物の位置を示す第二の位置情報とを取得し、前記第一の位置情報と前記第二の位置情報とに基づいて前記目標物を示す線の表示を指示するライン制御部と、
    を備えることを特徴とする電子装置。
  2. 前記ライン制御部は、前記線に対する操作に応じて、前記目標物に対する操作の実行を指示する
    ことを特徴とする請求項1に記載の電子装置。
  3. 前記ライン制御部は、複数の前記目標物各々について、前記第二の位置情報を取得し、複数の第二の位置情報各々が示す位置と第一の位置情報とに基づく前記線の表示を指示する
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電子装置。
  4. 所定の指示に基づいて、表示部の所定の位置を示す第一の位置情報と操作可能な目標物の位置を示す第二の位置情報とを取得し、前記第一の位置情報と前記第二の位置情報とに基づいて前記目標物を示す線の表示を指示するステップ
    を有する電子装置の制御方法。
  5. 電子装置のコンピュータを
    所定の指示に基づいて、表示部の所定の位置を示す第一の位置情報と操作可能な目標物の位置を示す第二の位置情報とを取得し、前記第一の位置情報と前記第二の位置情報とに基づいて前記目標物を示す線の表示を指示する手段
    として機能させるためのプログラム。
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