JP2015141653A - 車両運行記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車載速度センサの発生パルス数が相違しても汎用できる車両運行記録装置を提供する。【解決手段】車載速度センサVSの出力信号H基づいて車両の走行速度Vを所定時間間隔で演算し、当該演算された車両の走行速度を時刻に対して記録する車両運行記録装置1において、車載速度センサの駆動軸1回転あたりの発生パルス数nを認識する認識手段を備え、認識手段は車両の位置信号を取得する位置センサ11と、時間信号を取得する時間センサ12と、車載速度センサの出力信号周波数を取得する周波数入力部13と、位置センサによる位置信号と時間センサによる時間信号により車両の走行速度を測定する速度測定部14と、速度測定部により測定された走行速度と周波数入力部に入力された出力信号周波数とを、出力信号周波数と走行速度と発生パルス数との関係式に代入し発生パルス数を同定する同定部15と、同定された発生パルス数を設定する設定部16とを含む。【選択図】図1

Description

本発明は、車両運行記録装置に関する。
車両総重量や最大積載量が相対的に大きい大型車両には、道路運送車両法などの法令に基づき、24時間以上の継続した時間内における当該車両の瞬間速度及び二時刻間の走行距離を自動的に記録する運行記録計の装着が義務付けられている。この種の運行記録計にあっては、保安基準に定められた記録性能や記録精度等が必要とされ、また車室内外の映像や音声を記録するドライブレコーダと一体化された装置も知られている(特許文献1)。
特開2002−42288号公報
上記従来のドライブレコーダ一体型運行記録計では、4つの車輪にそれぞれ取り付けられた車輪回転速度センサ(以下、車載速度センサ)により当該車両の瞬間速度を検出して記録する。しかしながら、車載速度センサから出力される駆動軸1回転あたりの発生パルス数は、複数種類の規格値があり、たとえばJIS D5601 自動車用スピードメータによれば5種類の発生パルス数が認められている。このため、運行記録計を搭載する車両の車載速度センサの発生パルス数に応じた運行記録計を用いる必要があり、複数種の運行記録計を準備しなければならないという問題がある。また、車載速度センサの発生パルス数が異なると運行速度計を汎用できないので、車両を更新する場合には運行記録計も更新しなければならないという問題もある。
本発明が解決しようとする課題は、車載速度センサの発生パルス数が相違しても汎用できる車両運行記録装置を提供することである。
本発明は、車載速度センサ以外の速度検出手段(たとえばGPSセンサ)に基づいて自車両の走行速度を検出し、車載速度センサから出力される信号周波数と併せて当該車載速度センサの駆動軸の単位回転数あたりの発生パルス数を同定し、発生パルス数から走行速度を求める関係式のパラメータを自動設定し、運行記録には車載速度センサにより検出した走行速度を用いることにより、上記課題を解決する。
本発明によれば、車載速度センサ以外の速度検出手段、たとえばGPSセンサにより検出した走行速度と車載速度センサから出力される信号周波数とに基づいて車載速度センサの発生パルス数の仕様を同定し、この同定された発生パルス数を、走行速度を求める関係のパラメータに自動的に設定するので、車載速度センサの発生パルス数の仕様が相違しても同じ運行記録装置を汎用することができる。また、運行記録に記録する走行速度は、車載速度センサにより検出される速度値を用いるので、GPS信号を受信できないトンネルなどにおいても、正確な走行速度を記録することができる。
本発明の一実施の形態に係る車両運行記録装置を示すブロック図である。 図1の車両運行記録装置により実行される車速センサの発生パルス数の同定手順を示すフローチャートである。 図2のステップST6のサブルーチンである。 図1の車両運行記録装置により実行される運行記録手順を示すフローチャートである。 図1の車載速度センサの一例を示す正面図である。 図5の車載速度センサから出力される信号の一例を示すグラフである。
以下、本発明に係る車両運行記録装置の基本形態としての一実施の形態を説明するが、本発明に係る車両運行記録装置は、車両周辺の映像や音声を記録するドライブレコーダに組み込んで構成することもできるし、以下の実施形態のように単独の運行記録装置として構成することもできる。いずれにおいても本発明に係る車両運行記録装置の基本機能としては、道路運送車両法などの法令上、24時間以上の継続した時間内における車両の瞬間速度と二時刻間の走行距離とを0.5秒以内の時間間隔で自動的に記録するものである。
こうした法令を遵守するために、時刻に対する瞬間速度をたとえば0.5秒間隔で記録し、二時刻間の走行距離は二時刻間の瞬間速度を時間で積分することにより求めて記録するといったディジタル式運行記録装置が考えられる。以下説明する実施形態に係る車両運行記録装置1はこの種の装置である。なお、本例の車両運行記録装置1に必要とされるセンサ類は、時刻を取得する時計と、車両の走行速度を取得する速度センサである。時計は、車両のエンジンやモータなどの駆動系と電装系を統括的に制御するコントロールユニットに設けられているのでこの時計を汎用してもよい。ただし、時計は安価で小型であり、またCPUなどの演算用ICに付属しているので、車両のコントロールユニットの時計とは別の専用の時計を設けてもよい。また速度センサは、運行記録装置に専用の速度センサを設けてもよいが、ハーネスなどの配策作業が煩雑であるため、車両に設けられた速度センサを汎用することが望ましい。車両のスピードメータに用いられている速度センサを車載速度センサVSと称する。
車載速度センサVSは、たとえば車両の駆動軸又はこれと同期して回転する部材の所定箇所を光学センサや近接センサで検出し、その検出信号を矩形パルス波の形で出力する構造である。図5にその一例を示すが、図5は自動変速機の出力軸26と、この出力軸26と同期して回転するパルサ27を正面から見た図である。図示する車載速度センサVSは、パルサ27の外周に規則的に形成された凹凸状の歯車に対応する位置に固定されている。パルサ27としては、パーキングギヤなどを汎用することができる。
車両には内燃機関又は電気自動車であればモータが搭載され、後輪駆動式車両であれば、内燃機関等の出力軸からの回転駆動力は、自動変速機,プロペラシャフト,デファレンシャルギア及びドライブシャフトを介して駆動輪である左右の後輪に伝達される。そして、車載速度センサVSは、直接的には自動変速機の出力軸26の回転速度を検出するものであって、車両のコントロールユニットにおいて、車載速度センサVSで得られた出力軸の回転速度、デファレンシャルギアにおけるギア比(最終減速比)と、駆動輪の動半径とから車両走行速度を算出する。
図6は、車載速度センサVSから出力されるパルス信号の一例を示すグラフであり、車載速度センサVSが、パルサ27の外周の凸部に対向する状態と凹部に対向する状態とで変動する磁束を検出する磁気型センサである場合の出力パルスを示す。車両のコントロールユニットは、1秒当たりのON回数をカウントすることで車載速度センサVSから出力されるパルス波の周波数Hを検出し、予め既知であるパルサ27の凹凸部の数、すなわち出力軸(駆動軸)26が1回転する場合の発生パルス数nと、基準車速で走行した場合の出力軸(駆動軸)26の回転速度Nとから、車両の走行速度を演算する。
すなわち、車載速度センサVSから出力されるパルス信号の周波数をH(1/sec=Hz)、車両の走行速度をV(km/h)、出力軸26の1回転あたりの発生パルス数をn、車速Vkm/h時の速度センサの駆動回転速度をN(rpm)とすると、下記式1が成立する。
H=(V/60)×n×(N/V) …(式1)
ここで、車載速度センサVSの構造的仕様、すなわちパルサ27の凹凸形状からnが既知の値となり、車両の駆動系の仕様からNが既知の値となるため、車載速度センサVSから出力されるパルス波の周波数Hを検出すれば、そのときの走行速度Vを求めることができる。
ただし、日本工業規格JISにより、車速60km/h時の速度センサの駆動回転速度は、主として四輪自動車にあっては637rpmであることに統一されているが、速度センサから出力される駆動軸1回転あたりの発生パルス数nとしては、5種類の規格値(4,8,16,20,25のいずれか)が認められている。すなわち、図5に示すパルサ27の凹凸形状などに5種類の自由度が与えられている。したがって、本例の車両運行記録装置1を搭載しようとする車両の車載速度センサVSの発生パルス数nが、上記5種類のうちどの仕様かを識別しないと、車載速度センサVSの出力信号周波数Hを用いて上記式1から正確な速度を求めることはできない。また、対象車両の車載速度センサVSの発生パルス数nが予め判ったとしても、速度換算式(上記式1)のnの値をその発生パルス数nに設定した車両運行記録装置1を搭載しなければならず、5種類の車両運行記録装置1を準備するか、搭載前に換算式のnの値を書き込むかといったことが必要となり、前者の場合は在庫数が増えるという問題があり、後者の場合は作業が煩雑で且つ誤入力の可能性も否めない。
そこで、本例の車両運行記録装置では、車載速度センサVSとは異なる速度検出手段を用いて実際の走行速度Vを測定し、このとき車載速度センサVSから出力されるパルス波の周波数Hと、上記走行速度Vとを上記式1に代入して発生パルス数nを演算により求め、この演算された発生パルス数nが5種類のいずれに該当するかを同定することで、車載速度センサの発生パルス数nを認識する。そして、この認識された発生パルス数nを速度換算式である上記式1に設定したうえで、運行記録を実行する際には車載速度センサVSで検出されたパルス波の周波数Hと上記式1から走行速度を求める。
なお、車載速度センサVSとは異なる速度検出手段を設ける以上、車両の運行記録もこの速度検出手段を用いて計測した走行速度を記録すればよいとも考えられるが、後述するように速度検出手段としてGPS受信機11を用いると、トンネルなどGPS信号を受信できない区間においては走行速度を計測できないという問題がある。したがって、車両の運行記録には車載速度センサVSにより計測した走行速度を記録するものとする。
本例の車両運行記録装置1は、自動変速機の出力軸(駆動軸)26が1回転する際に車載速度センサVSから発生するパルス数nを認識する認識手段を備え、この認識手段は、車両の位置信号を取得する位置センサと、時間信号を取得する時間センサと、車載速度センサVSの出力信号周波数Hを取得する周波数入力部と、位置センサによる位置信号と時間センサによる時間信号により車両の走行速度Vを測定する速度測定部と、速度測定部により測定された走行速度Vと周波数入力部に入力された出力信号周波数Hとを、出力信号周波数Hと走行速度Vと発生パルス数nとの関係式である上記式1に代入し、発生パルス数nを同定する同定部と、同定部により同定された発生パルス数nを関係式1の発生パルス数nとして設定する設定部と、を含むものである。
また、本例の車両運行記録装置1は、車両の運行記録手段として、設定部により発生パルス数nが設定された関係式1と、車載速度センサVSから出力される出力信号周波数Hとから車両の走行速度Vを演算する速度演算部と、時間センサによる時刻に対する、速度演算部による走行速度Vを記録する記録部と、を備える。
さらに本例の車両運行記録装置1は、必要に応じて、車両が走行する路面の傾斜角を検出する傾斜角センサを備え、速度測定部は、傾斜角センサによる路面の傾斜角の絶対値が所定角以内である場合に限り、位置信号と時間信号により車両の走行速度Vを測定する。
より具体的な実施形態に係る車両運行記録装置1は、図1に示すように、GPS受信機11、時計12、車載速度センサVSの入力部13、傾斜角センサ20、走行速度測定部14、発生パルス数同定部15、パラメータ設定部16、関係式記憶・速度演算部17、記録部18、SDカード媒体19及び電源端子21を備える。このうち走行速度測定部14、発生パルス数同定部15、パラメータ設定部16及び関係式記憶・速度演算部17は、CPU,ROM,RAMなどを含む演算処理装置で構成され、ROMに後述する演算処理ソフトウェアがインストールされている。
本例の電源端子21は、接続回路22及び入切スイッチ23を介して車両バッテリ25に接続され、この入切スイッチ23は車両のイグニッションキー24のON/OFFに連動してON/OFFする。すなわち、イグニッションキー24がONすると接続回路22の入切スイッチ23がONし、これにより車両運行記録装置1の電源端子21にバッテリ25からの電力が供給される。また、イグニッションキー24がOFFすると接続回路22の入切スイッチ23もOFFし、車両バッテリ25から電源端子21への電力供給は遮断される。なお、接続回路22の入切スイッチ23をイグニッションキー24のON/OFFとは独立してON/OFFさせてもよい。また、車両バッテリ25からの電力供給に代えて、電池を内蔵し、当該電池から電力を供給してもよい。
本例のGPS(Global Positioning System)受信機11は、複数のGPS衛星NSから出力されたGPS信号を所定時間間隔で受信し、これを走行速度測定部14に出力する。GPS衛星NSから出力されるGPS信号は、GPS衛星NSに搭載された原子時計による時刻データと、衛星の軌道情報、すなわち位置データ(緯度及び経度)とが含まれるNMEA方式のデータである。走行速度測定部14は、このNMEAデータを一時的に記録する。
本例の時計12は、運行記録装置の専用部品として設けてもよく、また走行速度測定部14、発生パルス数同定部15、パラメータ設定部16及び関係式記憶・速度演算部17を構成する演算処理装置に付帯する時計を汎用してもよい。さらに、上述したとおりGPS信号に含まれる時刻データを用いてもよい。これらを含めて時計12と称する。
本例の車載速度センサ入力部13は、図5に示す車載速度センサVSから出力されるパルス信号を入力し、これを発生パルス数同定部15と関係式記憶・速度演算部17へ出力する。より具体的に言えば、本例の車両運行記録装置1を装着した際に車載速度センサVSの発生パルス数nを同定するモードにおいては、少なくとも発生パルス数同定部15へ出力し、その後において運行記録を実行するモードにおいては少なくとも関係式記憶・速度演算部17へ出力する。
本例の傾斜角センサ20は、車両に装着され、車両の傾き、ひいては車両が走行する路面の傾き、特に登り坂や下り坂の傾斜角を検出し、これを走行速度測定部14へ出力する。本例では、車載速度センサVSの発生パルス数を同定するに際し、GPS信号を用いて車両の走行速度を測定するため、その測定精度を高めるためには、平坦路を走行中に測定することが望ましい。このため、傾斜角センサ20により検出した走行路が所定の平坦路でない場合は、走行速度の測定を中断し、所定の平坦路を走行する場合にのみ走行速度を測定することとしている。ただし、傾斜角センサ20は必須の構成ではなく、走行速度の精度を他の手段、たとえば受信するGPS衛星の数を増加させること等によって確保することで、傾斜角センサ20を省略してもよい。
本例の走行速度測定部14は、車載速度センサVSの発生パルス数nを同定するモードにおいて機能し、GPS受信機11で受信したGPS信号から車両の位置データと時刻データを抽出し、少なくとも2地点における位置データと時刻データから車両の走行速度Vを演算し、これを発生パルス数同定部15へ出力する。なお、GPS信号から時刻データを抽出することに代えて、時計12からの時刻データを用いてもよい。走行速度測定部14における処理の詳細は後述する。
本例の発生パルス数同定部15は、走行速度測定部14で測定された走行速度Vと、車載速度センサ入力部13に入力されたパルス信号の周波数Hとを入力し、上記式1の関係式を用いて車載速度センサVSの発生パルス数nを演算する。そして、この発生パルス数nが、予め入力されている5つの発生パルス数の規格値4,8,16,20,25のいずれであるかを同定し、同定した発生パルス数nをパラメータ設定部16へ出力する。発生パルス数同定部15における処理の詳細は後述する。
本例のパラメータ設定部16は、発生パルス数同定部15により同定された発生パルス数nを入力し、関係式記憶・速度演算部17に記憶されている上記式1の関係式のパラメータnを設定する。たとえば、発生パルス数同定部15により同定された発生パルス数nが8である場合は、関係式記憶・速度演算部17に記憶されている上記式1の関係式のパラメータnを8に設定する。以上の走行速度測定部14、発生パルス数同定部15及びパラメータ設定部16は、車両の運行記録を実行する前であって、その車両の車載速度センサVSの発生パルス数nを同定するモードにおいて機能する。
本例の関係式記憶・速度演算部17は、車両の運行記録を実行する際に機能するものであり、パラメータ設定部16によって車載速度センサVSの発生パルス数nに設定された上記式1の関係式を用いて走行速度を演算し、記録部18へ出力する。この関係式記憶・速度演算部17は、車載速度センサ入力部13に入力された車載速度センサVSの出力信号周波数Hを上記式1の関係式に代入することで走行速度Vを演算する。
本例の記録部18は、メモリドライブであり、関係式記憶・速度演算部17からの走行速度データVと、時計12からの時刻データとを関連付けた状態で、SDカード記録媒体19などの汎用携帯型記録媒体に記録する。なお、走行速度データと時刻データとが関連付けて記録されたSDカード記録媒体19は、予め読出しソフトウェアがインストールされたPCのメモリドライブなどに装着することで、所望の運行記録データがディスプレイや紙媒体などに出力され、運行管理などに供される。
次に本例の車両運行記録装置1の情報処理について説明する。
《発生パルス数同定処理》
車両に本例の車両運行記録装置1を取り付けた場合に、最初に当該車両の車載速度センサVSの発生パルス数nを同定する処理を実行する。図2は車両運行記録装置1により実行される車載速度センサVSの発生パルス数の同定手順を示すフローチャート、図3は図2のステップST6のサブルーチンである。この発生パルス数同定処理は、たとえば、車両運行記録装置1に設けられた同定処理開始ボタン(不図示)などを入力することにより実行される。
図2のステップST1では、走行速度測定部14が、所定時間だけ、GPS受信機11からGPS信号を入力し、時計12から時刻信号を入力し、傾斜角センサ20により走行路面の傾斜角を入力し、車載速度センサ入力部13からパルス信号を入力する。時計12からの時刻信号に代えて、GPS信号に含まれる時刻信号を抽出してもよい。
ステップST2では、走行速度測定部14が、これらの入力状態によりGPS受信機11、時計12及び傾斜角センサ20が正常に作動しているか否かを判定し、正常である場合にはステップST3に進む。GPS受信機11、時計12及び傾斜角センサ20のうちいずれか一つでも異常がある場合はステップST17へ進み、設定エラーを喚起して発生パルス数同定処理を終了する。これらのセンサ類に異常がある状態で車載速度センサVSの発生パルス数nを同定したとしても、正確な走行速度を記録することができず、却って誤ったデータを記録することで運行管理を混乱させる可能性があるため、同定処理を終了することで使用者に異常を喚起する。
ステップST3では、走行速度測定部14が、傾斜角センサ20により検出した走行路面の傾斜角の絶対値が、予め設定された傾斜角θ(θは0又はこれに近似した定数)未満の平坦路である場合は、ステップST4へ進むが、傾斜角センサ20により検出した走行路面の傾斜角の絶対値が、予め設定された傾斜角θ以上の上り坂又は下り坂である場合はステップST7へ進み、設定エラーを喚起して発生パルス数同定処理を終了する。ステップST4にて実行される走行速度の測定はGPS信号に含まれる位置データ2点に基づいた幾何学的演算であるため、できる限り平坦路を走行中の位置データを用いることが望ましい。そのため、急勾配の路面を走行中は平坦路になるまで同定処理を見送ることとしている。
ステップST4では、走行速度測定部14が、ステップST1で入力したGPS信号に含まれる位置データを2点と、各位置データに対応する2つの時刻データとを用いて走行速度を演算する。2つの位置データ(緯度・経度)から幾何学的に2点間の距離Lを求め、2つの時刻データから2点間の走行時間tを求め、L/tを走行速度Vとして算出する。また、ステップST1で入力した車載速度センサ入力部13からのパルス信号のON回数と入力時間とから、当該パルス信号の出力信号周波数Hを演算する。
ステップST5では、発生パルス数同定部15が、ステップST4で演算された走行速度Vと出力信号周波数Hとを、上記式1の関係式H=(V/60)×n×(N/V)に入力し、発生パルス数nを求める。ここで、N/V、すなわち車速Vkm/h時の速度センサの駆動回転速度N(rpm)は、JIS D5601により、四輪自動車の場合は、V=60km/h,N=637rpm、二輪自動車の場合は、V=60km/h,N=1400rpmと規定されているので車種に応じていずれかの値を代入する。これにより、発生パルス数nが求められる。この演算により求められた発生パルス数を演算パルス数ncと称する。
ステップST6では、発生パルス数同定部15が、ステップST5で求められた演算パルス数ncが、JIS D5601により認められた5つの発生パルス数(n=4,8,16,20,25)のいずれに該当するかを同定する。ステップST6のサブルーチンを図3に示す。
図3に示すステップST601〜ST611は、演算パルス数ncが4,8,16,20,25のいずれの値に最も近似するかを判定するルーチンの一例である。ステップST601,ST603,ST605,ST607,ST609において、発生パルス数同定部15は、演算パルス数ncと5つの規格値4,8,16,20,25とをそれぞれ比較し、合致した場合はそれぞれステップST602,ST604,St606,ST608,ST610へ進んで発生パルス数を各規格値4,8,16,20,25として一時的に記憶する。図3に示すステップST602,ST604,St606,ST608,ST610では、演算パルス数ncと各規格値4,8,16,20,25とが等しいか否かを判定しているが、走行速度Vの測定誤差等を考慮して、若干の幅をもたせるようにしてもよい。たとえば、ステップST601でいえば、規格値4に対して±1の幅を設定し、3≦nc≦5といった判定内容にしてもよい。
なお、いずれの規格値4,8,16,20,25にも合致しない場合はステップST611へ進んで計測エラーとして図2のステップST1へ戻り、同定処理を最初から実行し直す。
ステップST612〜ST614は、同定精度を高めるために演算パルス数ncのサンプル数を3としたものであり、ステップST612では、測定回数カウンタをカウントアップし、ステップST613では、測定回数カウンタによる測定回数が3未満である場合は図2のステップST1に戻り、ステップST1〜ST5の処理を実行して2つ目の演算パルス数ncを求める。そして、図3のステップST601〜ST611を繰り返す。なお、演算パルス数ncの精度が高いなどの理由がある場合は、ステップST612〜ST614を省略し、1回の測定回数にて発生パルス数を同定処理してもよい。
ステップST613にて、測定回数が3以上に達したら、すなわち演算パルス数ncのサンプル数が3に達したら、ステップST614へ進み、ステップST602,ST604,St606,ST608,ST610の何れかで一時的に記憶した3つの発生パルス数nの同定値が一致しているか否かを判定する。そして、一致している場合はステップST615にて当該一致した発生パルス数nをその車載速度センサVSの発生パルス数nとして決定し、パラメータ設定部16が、関係式記憶・速度演算部17に記憶された上記式1の関係式のnにこの値を設定する。ステップST614にて3つの発生パルス数が一致していない場合は、何れかの測定値に誤差が含まれているものと判断し、設定エラーとして同定処理を終了する。
《運行記録処理》
以上の処理により、関係式記憶・速度演算部17に記憶された上記式1の関係式の発生パルス数nが設定されるので、これ以降は運行記録を実行することができる。図4は、本例の車両運行記録装置1により実行される運行記録手順を示すフローチャートである。
ステップST11にて、イグニッションキー24などがONされることにより車両運行記録装置1がONして走行開始信号が入力されると、運行記録処理が開始される。ステップST12では、関係式記憶・速度演算部17が、車載速度センサVSからの出力信号を、車載速度センサ入力部13を介して入力するとともに、時計12からの時刻データを入力する。そして、ステップST13では、関係式記憶・速度演算部17は、上記式1の関係式H=(V/60)×n×(N/V)に車載速度センサVSからの出力信号周波数Hを入力することで走行速度Vを演算する。なお、図3のステップ615にて上記式1の関係式に発生パルス数nが設定され、また上述したとおり、N/V、すなわち車速Vkm/h時の速度センサの駆動回転速度N(rpm)は、JIS D5601により、四輪自動車の場合は、V=60km/h,N=637rpm、二輪自動車の場合は、V=60km/h,N=1400rpmと規定されているので、上記式1の関係式は、出力周波数Hと走行速度Vを変数とする関係式となる。
ステップST14では、ステップST13で求められた走行速度Vと、このときの時刻とを対応付けて記録部18に出力し、記録部18はこれらのデータをSDカード記録媒体19に書き込む。ステップST15では、イグニッションキー24がOFFされるなど走行が終了するまでステップST11〜ST15の処理を繰り返し、所定時間間隔で走行速度と時刻とを記録する。
以上のように、本例の車両運行記録装置1によれば、GPS受信機11を用いて車両の走行速度Vを測定し、このとき車載速度センサVSから出力されるパルス波の周波数Hと併せて、関係式1から演算パルス数ncを求め、この演算パルス数ncが複数の規格値のいずれに該当するかを自動的に同定する。そして、同定された発生パルス数nを関係式に自動的に設定した上で、車載速度センサVSを用いて走行速度を記録する。これにより、車両の車載速度センサVSの発生パルス数nが複数存在していても、一つの車両運行記録装置1にて対応することができ、複数種類の車両運行記録装置を準備しなくてよい。
また、実際の運行記録にあたっては車載速度センサVSを用いるので、GPS受信機11を用いて走行速度を求める場合と異なり、トンネルなどGPS信号を受信できない走行区間であっても運行記録を継続することができる。
1…車両運行記録装置
11…GPS受信機
12…時計
13…車載速度センサ入力部
14…走行速度測定部
15…発生パルス数同定部
16…パラメータ設定部
17…関係式記憶・速度演算部
18…記録部
19…SDカード記録媒体
20…傾斜角センサ
21…電源端子
22…接続回路
23…入切スイッチ
24…イグニッションキー
25…車載バッテリ
26…出力軸(駆動軸)
27…パルサ(パーキングギヤ)
VS…車載速度センサ
NS…GPS衛星

Claims (5)

  1. 車載速度センサの出力信号に基づいて前記車両の走行速度を所定時間間隔で演算し、当該演算された車両の走行速度を時刻に対して記録する車両運行記録装置において、
    前記車載速度センサの駆動軸1回転あたりの発生パルス数を認識する認識手段を備える車両運行記録装置。
  2. 前記認識手段は、
    前記車両の位置信号を取得する位置センサと、
    時間信号を取得する時間センサと、
    前記車載速度センサの出力信号周波数を取得する周波数入力部と、
    前記位置センサによる位置信号と前記時間センサによる時間信号により前記車両の走行速度を測定する速度測定部と、
    前記速度測定部により測定された走行速度と前記周波数入力部に入力された出力信号周波数とを、前記出力信号周波数と前記走行速度と前記発生パルス数との関係式に代入し、前記発生パルス数を同定する同定部と、
    前記同定部により同定された発生パルス数を前記関係式の発生パルス数として設定する設定部と、を含む請求項1に記載の車両運行記録装置。
  3. 前記設定部により発生パルス数が設定された前記関係式と、前記車載速度センサから出力される出力信号周波数とから前記車両の走行速度を演算する速度演算部と、
    前記時間センサによる時刻に対する、前記速度演算部による走行速度を記録する記録部と、を備える請求項2に記載の車両運行記録装置。
  4. 前記位置センサは、GPS信号を受信するGPS受信機を含み、
    前記時間センサは、前記GPS信号に含まれる時刻データを取得する請求項2又は3に記載の車両運行記録装置。
  5. 前記車両が走行する路面の傾斜角を検出する傾斜角センサをさらに備え、
    前記速度測定部は、前記傾斜角センサによる路面の傾斜角の絶対値が所定角以内である場合に限り、前記位置信号と前記時間信号により前記車両の走行速度を測定する請求項1〜4のいずれか一項に記載の車両運行記録装置。
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