JP2015141179A - 棒状体の曲がり形状測定装置および曲がり形状測定方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】棒状体の曲がり形状測定装置20aは、一定距離を保って配設され、棒状体10の搬送方向と直交する平面内において互いに交差する2方向から棒状体10のエッジ位置を一定間隔で連続して検出する少なくとも3つのエッジ検出部40a,40b,40cと、エッジ検出部が検出した検出結果のうち、複数の検出結果であるエッジデータを抽出するエッジデータ抽出部73aと、エッジデータに含まれる複数の検出結果を合わせ込むことで、2方向の各々の方向における棒状体10の長手方向の曲がりを示すプロフィールを導出するプロフィール導出部74aと、2方向の各々の方向におけるプロフィールを合成することで、棒状体10の長手方向の曲がりを示す合成プロフィールを導出する合成プロフィール導出部75aと、を備える。
【選択図】図1
Description
棒状体の曲がりを測定する方法としては、測定者が直尺などを用いて測定する手動測定による測定方法や、距離計等のセンサを用いて曲がりを測定する自動測定による測定方法等がある。一般的に、手動測定による測定方法は、高い精度で測定はできるが、自動測定に比べて作業の手間や時間がかかる。このため、棒状体の曲がりを測定する方法としては、高い精度で曲がりを測定できる自動測定による曲がり測定方法が求められている。
そこで、本発明は、上記従来例の未解決の課題に着目してなされたものであり、棒状体の曲がり形状を短い演算処理時間で算出することができる棒状体の曲がり形状測定装置および曲がり形状測定方法を提供することを目的としている。
さらに、この曲がり形状測定装置において、第2のプロフィール導出部は、複数の第1のプロフィールを、回転および平行移動により補正し、合成することで第2のプロフィールを導出してもよい。
さらに、この棒状体の曲がり形状測定方法において、エッジデータ抽出工程の際、第2のプロフィール導出工程の際、複数の第1のプロフィールを、回転および平行移動により補正し、合成することで第2のプロフィールを導出してもよい。
<1.第1の実施形態>
[1−1.装置構成]
まず、図1および図2を参照して、本発明の第1の実施形態に係る曲がり形状測定装置20aについて説明する。図1に示すように、曲がり形状測定装置20aは、長手方向をZ軸方向としてZ軸の正方向に搬送される棒状体10の長手方向の曲がり形状を測定する。棒状体10は、丸棒鋼や円管鋼等であり、図1に図示した例では、縦断面が円からなり、円の直径が90〜260ミリメートル程度の丸棒鋼である。
案内ロール30a,30bは、軸方向断面が軸方向の中央部から両端部に行くにしたがって徐々に径が大きくなるV字状あるいは鼓状に形成されたロールである。図1に図示した例では、案内ロール30aは、棒状体10の搬送方向の上流側に設けられ、案内ロール30bは、棒状体10の搬送方向の下流側に設けられる。
エッジ位置検出部40a,40b,40cは、X軸方向に平行に配設された位置検出器42a,42b,42cと、Y軸方向に平行に設けられた位置検出器44a,44b,44cとを備える。図1に図示した例では、エッジ位置検出部40aには位置検出器42aと位置検出器44aとが設けられ、エッジ位置検出部40bには位置検出器42bと位置検出器44bとが設けられ、エッジ位置検出部40cには位置検出器42cと位置検出器44bとが設けられる。図1および図2に図示した例では、X軸は水平面から+45度傾いた軸であり、Y軸は水平面から+135度傾いた軸である。また、同じエッジ位置検出部40a,40b,40cに設けられた位置検出器42a,42b,42cと位置検出器44a,44b,44cとは、略同一面内でそれぞれ直交し、棒状体10の搬送方向に僅かにずれた距離にそれぞれ配置される。
図2に図示したように、位置検出器42aは、棒状体10を挟んでX軸方向に対向して配置される投光器422aと受光器424aとかならなる。位置検出器42aは、投光器422aから出射されるY軸方向に帯状となるレーザ光またはLED光を、光電変換素子がY軸方向に配列された受光器424aで受けるように構成されている。ここで、投光器422aは、レーザ光またはLED光が棒状体10の下側を照射するように配置される。
位置検出器42aは、投光器422aからの光を棒状体10が遮ることにより生ずる影の部分の長さを受光器424aで検出することによりY軸方向の棒状体10のエッジ位置を測定する。また、位置検出器42aは、測定したエッジ位置をエッジ位置検出結果として、コントローラ60aに出力する。エッジ位置検出結果は、少なくとも、棒状体10の先端からの長手方向の長さを示す検出位置と、各検出位置において検出されたエッジ位置と、検出時間とを示すデータである。
コントローラ60a,60b,60c,60d,60e,60fは、位置検出器42a,42b,42c,44a,44b,44cにそれぞれ接続して設けられる。コントローラ60a,60b,60c,60d,60e,60fは、接続された位置検出器42a,42b,42c,44a,44b,44cから送信されるエッジ位置検出結果を受信し、受信したエッジ位置検出結果を演算装置70aに送信する。
演算装置70aは、変位量算出部71aと、記憶部72aと、エッジデータ抽出部73aと、プロフィール導出部74aと、合成プロフィール導出部75aとを有する。
記憶部72aは、変位量算出部71aで算出された変位量算出結果、後述する基準位置、エッジデータ、プロフィール等の各データを記憶する。
エッジデータ抽出部73aは、記憶部72aに記憶された変位量算出結果のうち、エッジ位置検出部40a,40b,40cが設けられた一定距離に相当する距離で区切られた検出位置に対応した複数の変位量算出結果をエッジデータとして抽出する。
合成プロフィール導出部75aは、プロフィール導出部74aが導出したX軸方向およびY軸方向の2方向それぞれについての第1のプロフィールを合成することで、棒状体10の長手方向の曲がりを示す合成プロフィールを導出する。
(1−2−1.測定方法の概略)
次に、図3を参照して、本実施形態に係る曲がり形状測定装置20aにおけるプロフィールの導出方法の概略を説明する。図3は、エッジ位置検出部40a,40b,40cによるエッジ位置検出結果から抽出されるエッジデータ、および導出される第1のプロフィールを示す説明図である。図3に図示した例では、エッジ位置検出部40a,40b,40cが検出したエッジ位置検出結果のうち、エッジデータとして検出時間t1,t4,t7,t10,t13におけるエッジ位置検出結果を用い、第1のプロフィールを導出する。
このような導出方法により、図3に図示した例では、棒状体10の全長3400ミリメートルのうち、0ミリメートル〜3000ミリメートルまでの長さの曲がり形状を示す第1のプロフィールを導出することができる。
次に、図3〜6を参照して、本実施形態に係る曲がり形状測定装置20aにおける棒状体10の曲がり形状の測定方法の詳細を説明する。本実施形態では、棒状体10の曲がり形状として、第1のプロフィールおよび合成プロフィールを導出する。合成プロフィールは、X軸方向およびY軸方向のプロフィールを合成して得られるプロフィールであり、棒状体10の搬送方向に垂直なX−Y平面に平行な面において棒状体10のエッジ位置の基準位置からずれている最大値を示す。
ここで、図5を参照して、本実施形態における変位量の算出方法について詳細に説明する。変位量は、エッジ位置検出部40a,40b,40cのそれぞれの検出位置において、棒状体10のX軸方向およびY軸方向の径方向端部であるエッジが基準位置からどの程度ずれているかを示す値である。
ここで、基準位置yoは、搬送ラインを停止させた状態で、曲がりがないとみなせる基準棒12を図1に示した2つの案内ロール30a,30b上に設置したときの基準棒12のエッジ位置である。本実施形態における曲がり形状測定方法では、基準棒12が案内ロール30a,30bにセットされ、棒状体10と同様にエッジ位置検出部40a,40b,40cによりエッジ位置が測定される。測定された基準棒12のエッジ位置は、基準位置yoとして記憶部72aに記憶される。
また、X軸方向の変位量X1は、Y軸方向と同様に、位置検出器44aで検出されるエッジ位置xmと予め設定されている基準位置xoとの差として算出される。なお、X軸方向における基準位置xoについてもY軸方向と同様に、基準棒12を用いて測定されたX軸方向のエッジ位置が、基準位置xoとして記憶部72aに記憶される。
ステップS104の後、エッジデータ抽出部73aは、算出されたX軸方向およびY軸方向の変位量算出結果のうち、エッジ位置検出部40a,40b,40cの設置間隔に対応した一定間隔の複数の変位量算出結果をエッジデータとして抽出する(S108)。抽出された複数の変位量算出結果は、X軸方向およびY軸方向のエッジデータとして、記憶部72aに記憶される。
ステップS112におけるプロフィールの導出方法の詳細について、図6を参照して説明する。図6は、図4の検出時間t1,t4,t7におけるX軸方向の変位量算出結果と、変位量算出結果から導出されるX軸方向の第1のプロフィールを示すグラフである。図6に図示したグラフにおいて、横軸は検出位置を示し、縦軸は各検出位置における変位量を示す。図6に図示した例では、検出時間t1,t4,t7における変位量算出結果として、エッジ位置検出部40a,40b,40cのX軸方向のエッジ位置検出結果から算出される各検出位置におけるX軸方向の変位量がそれぞれ示される。図6に示す、変位量X1,X2,X3は、検出時間t1におけるエッジ位置検出部40a,40b,40cでのエッジ位置検出結果から算出される変位量である。また、変位量X’1,X’2,X’3は、検出時間t4におけるエッジ位置検出部40a,40b,40cでのエッジ位置検出結果から算出される変位量である。さらに、変位量X’’1,X’’2,X’’3は、検出時間t7におけるエッジ位置検出部40a,40b,40cでのエッジ位置検出結果から算出される変位量である。
まず、第1のプロフィール導出部742aは、検出時間t1における変位量算出結果に、検出時間t4における変位量算出結果を合わせ込む処理をする。このとき、検出時間t4における変位量X’1および変位量X’2を結ぶ直線を長手方向の長さ1500ミリメートルの位置まで延長させたときの変位量A’が算出される。変位量A’が算出された後、変位量A’と変位量X’3の差分である変化量l1が算出される。次に、検出時間t1における変位量X2および変位量X3を結ぶ直線を長手方向の長さ1500ミリメートルの位置まで延長させたときの変位量Aが算出される。変位量Aが算出された後、変位量Aに変化量l1が足し合わされた変位量Bが算出される。変位量Bは、検出時間t4における変位量X’3を、検出時間t1における変位量算出結果に合わせ込んだ値である。このため、変位量X1,X2,X3,Bからなる第1の補正エッジデータは、長手方向の長さが0ミリメートル〜1500ミリメートルにおけるX軸方向の変位量に相当する。
なお、第1のプロフィール導出部742aは、Y軸方向の第1のプロフィールについても、上記のX軸方向の第1のプロフィールと同様の導出方法で導出する。
以上のように、本発明の第1の実施形態に係る曲がり形状測定装置20aは、一定距離で区切られた検出位置の変位量算出結果であるエッジデータを抽出し、エッジデータに同じ検出位置における変位量算出結果同士を合わせ込むことで、X軸方向およびY軸方向の第1のプロフィールを導出し、さらに合成プロフィールを導出する。これにより、本実施形態では、局部的な曲がり量を0として行列式を解くことで曲がり形状を算出する従来の曲がり形状の算出方法に対し、エッジデータを複雑な計算式を使用せずにプロフィールを幾何学的に近似することによって曲がり形状を容易に算出することができる。このため、曲がり形状を算出するための演算時間を削減でき、リアルタイムで測定結果を得ることができる。また、本実施形態では、エッジデータとして複数の変位量算出結果を用いることで、エッジ位置検出部40a,40b,40cが設けられた距離の全長よりも長い距離での棒状体10の曲がりを検出することができる。さらに、本実施形態では、搬送中の棒状体10の動的な挙動の影響を受けずに、曲がり形状を測定することができる。
[2−1.装置構成]
次に、図7〜16を参照して、本発明の第2の実施形態に係る曲がり形状測定装置20bについて説明する。
図7に示すように、本実施形態に係る曲がり形状測定装置20bは、案内ロール30a,30bと、エッジ位置検出部40a,40b,40cと、棒状体検出用センサ50と、コントローラ60a,60b,60c,60d,60e,60fと、演算装置70bとを備える。ここで、本実施形態における、案内ロール30a,30b、エッジ位置検出部40a,40b,40c、棒状体検出用センサ50、およびコントローラ60a,60b,60c,60d,60e,60fのそれぞれの構成は、第1の実施形態と同じである。
エッジデータ抽出部73bは、初期位置を含むエッジデータと、初期位置を含むエッジデータから数2で算出される距離dnだけ移動した位置を含む少なくとも1つのエッジデータとの複数のエッジデータを記憶部72bに記憶された変位量算出結果から抽出する。本実施形態におけるエッジデータは、第1の実施形態と同様に、エッジ位置検出部40a,40b,40cが設けられた一定距離に相当する距離で区切られた棒状体10の長手方向の検出位置に対応した複数の変位量算出結果である。初期位置は、棒状体10の先端となる、0ミリメートルの検出位置である。
例えば、棒状体10の長手方向の長さが2400ミリメートルである場合、エッジデータ抽出部73bは、まず初期位置を含むエッジデータとして、棒状体10の長手方向の位置が0ミリメートル、500ミリメートル、1500ミリメートル、2000ミリメートルにおける変位量算出結果を第1のエッジデータとして抽出する。次に、エッジデータ抽出部73bは、棒状体10の長手方向の位置が(0+d1)ミリメートル、(500+d1)ミリメートル、(1500+d1)ミリメートル、(2000+d1)ミリメートルにおける変位量算出結果を第2のエッジデータとして抽出する。この抽出処理が繰り返され、最終的に、エッジデータ抽出部73bは、棒状体10の長手方向の位置が(0+dk−1)ミリメートル、(500+dk−1)ミリメートル、(1500+dk−1)ミリメートル、(2000+dk−1)ミリメートルにおける変位量算出結果を第kのエッジデータとして抽出し、合計でk個のエッジデータを抽出する。
合成プロフィール導出部75bは、プロフィール導出部74bが導出したX軸方向およびY軸方向の2方向それぞれについてのプロフィールである、第2のプロフィールから、棒状体10の長手方向の曲がりを示す合成プロフィールを導出する。
(2−2−1.測定方法の概略)
次に、図8を参照して、本実施形態に係る曲がり形状測定装置20bにおけるプロフィールの導出方法の概略を説明する。図8は、エッジ位置検出部40a,40b,40cによるエッジ位置検出結果から抽出されるエッジデータ、および導出される複数のプロフィールを示す説明図である。図8に図示した例では、全長が3400ミリメートルの棒状体10について、サンプル数が3の条件でエッジ位置が検出される。このとき、数2で算出される距離dnは、d1が167ミリメートル、d2が333ミリメートルとそれぞれ算出される。
このような導出方法により、図8に図示した例では、棒状体10の全長3400ミリメートルのうち、0ミリメートル〜3333ミリメートルまでの長さの曲がり形状を示す第1のプロフィールを導出することができる。
次に、図8〜16を参照して、本実施形態に係る曲がり形状測定装置20bにおける棒状体10の曲がり形状の測定方法の詳細を説明する。本実施形態では、棒状体10の曲がり形状として、第1のプロフィール、第2のプロフィールおよび合成プロフィールを導出方法する。
まず、エッジ位置検出部40a,40b,40cは、X軸方向およびY軸方向の棒状体10のエッジ位置を検出する(S200)。検出したエッジ位置検出結果は、コントローラ60a,60b,60c,60d,60e,60fをそれぞれ介して送信され、記憶部72bに記憶される。ステップS200は、ステップS100と同じ処理である。
さらに、エッジデータ抽出部73bは、算出された変位量算出結果のうち、初期位置を含むX軸方向およびY軸方向の第1のエッジデータを抽出する(S208)。エッジデータは、エッジ位置検出部40a,40b,40cの設置間隔に対応した一定間隔の複数の変位量算出結果である。また、初期位置は、棒状体10の先端となる、0ミリメートルの検出位置である。抽出されたエッジデータは、記憶部72bに記憶される。
ステップS216において直前のステップS212で用いられたエッジデータが、第kのエッジデータでない場合、エッジデータ抽出部73bは、直前のステップS212で用いられたエッジデータから数2で算出される距離d1を移動した検出位置の変位量を含むエッジデータを抽出する(S220)。
例えば、直前のステップS212において第1のエッジデータが用いられた場合、エッジデータ抽出部73bは、第2のエッジデータを抽出する。第2のエッジデータは、数2から算出される距離d1ミリメートルの検出位置の変位量を少なくとも含むエッジデータである。また、例えば、直前のステップS212において第2のエッジデータが用いられた場合、エッジデータ抽出部73bは、第3のエッジデータを抽出する。第3のエッジデータは、数2から算出される距離d2ミリメートルの検出位置の変位量を少なくとも含むエッジデータである。
一方、ステップS216において直前のステップS212で用いられたエッジデータが、第kのエッジデータである場合、第2のプロフィール導出部744bは、X軸方向およびY軸方向についてそれぞれ導出されたk個の第1のプロフィールからX軸方向およびY軸方向の基準プロフィールを抽出する(S224)。ここで、図8および図10を参照して、基準プロフィールの抽出方法について説明する。
図11を参照して、本実施形態における平行移動補正の詳細について、第2のエッジデータにおける第1のプロフィールについて平行移動補正する場合を例として説明する。
次いで、算出されたp’E1,p’’E1から(p’E1−p’’E1)で示される差分LE1が算出される。このような差分LEの算出処理が、E1〜E7の各プロットについて行われ、各プロットに対応した差分LE1〜LE7が算出される。
その後、各プロットについて、平均の差分LEAだけQ軸方向に平行移動する処理が行われる。図12は、図11の状態から、第2のエッジデータおよび第3のエッジデータにおける第1のプロフィールについて、平行移動する処理がそれぞれ行われた後の状態を示すグラフである。図11および図12に図示した例では、第2のエッジデータにおける第1のプロフィールをQ軸の負方向側に平行移動し、第3のエッジデータにおける第1のプロフィールをQ軸の正方向側に平行移動する処理が行われる。
ステップS236の後、合成プロフィール導出部75bは、X軸方向およびY軸方向の第2のプロフィールを0点補正する(S240)。0点補正は、第2のプロフィールに含まれるデータのうち、棒状体10の先端に最も近い検出位置のデータと、棒状体10の尾端に最も近い検出位置のデータとのプロフィールが同じ値となるように第2のプロフィールを回転させる処理である。
以上のように、本発明の上記実施形態に係る曲がり形状測定装置20a,20bは、搬送される棒状体10の搬送経路に沿って、一定距離を保って配設され、棒状体10の搬送方向と直交する平面内において互いに交差する2方向から該平面内における棒状体10のエッジ位置を一定間隔で連続して検出する少なくとも3つのエッジ位置検出部40a,40b,40cと、エッジ位置検出部40a,40b,40cが検出した検出結果のうち、一定距離で区切られた棒状体10の長手方向の位置に対応する複数の検出結果であるエッジデータを抽出するエッジデータ抽出部73a,73bと、少なくとも、エッジデータに含まれる複数の検出結果のうち、棒状体10の長手方向の同じ位置における検出結果同士を合わせ込むことで、2方向の各々の方向における棒状体10の長手方向の曲がりを示すプロフィールを導出するプロフィール導出部74a,74bと、2方向の各々の方向におけるプロフィールを合成することで、棒状体10の長手方向の曲がりを示す合成プロフィールを導出する合成プロフィール導出部75a,75bとをそれぞれ備える。これにより、棒状体10の曲がり形状を短い演算処理時間で算出することができる。
例えば、上記実施形態では、エッジ位置検出部40a,40b,40cは、Z軸方向に並んで3つ設けられるとしたが、かかる例に限定されない。例えば、エッジ位置検出部は、Z軸方向に並んで3つ以上設けられてもよい。
実施例では、曲がり形状測定装置20bの構成および曲がり形状測定方法は、第2の実施形態と同様とし、棒状体10として長さ5530ミリメートル、直径160ミリメートルの丸棒の曲がり形状の測定を行った。
まず、図9に示すステップS200〜S208の処理が行われ、X軸方向およびY軸方向の各検出位置における変位量が算出された。本実施例では、エッジ位置検出部40a,40b,40cが500ミリメートルずつ離れて配置され、0.8ミリ秒間隔で棒状体10のエッジ位置が検出された。検出されたエッジ位置は、連続した10点毎に平均化され、8ミリ秒間隔の変位量算出結果として出力される。
さらに、ステップS224〜S232の処理が行われ、基準プロフィールに基づいて、X軸方向およびY軸方向の第1のプロフィールが補正された。図16は、ステップS232の平行移動補正後のX軸方向の36個の第1のプロフィールを示すグラフである。
次いで、ステップS244の処理が行われ、合成プロフィールが導出された。
本実施例では、比較として、本実施例で用いた棒状体10について、ダイヤルゲージを用いた曲がり精密測定を行った。曲がり精密測定は、定盤上を長手方向に対して平行に走査可能なダイヤルゲージにより、長手方向に20ミリメートル間隔で棒状体10の曲がりの精密測定を行った。
12 基準棒
20a,20b 曲がり形状測定装置
30a,30b 案内ロール
40a,40b,40c エッジ位置検出部
42a,42b,42c,44a,44b,44c 位置検出器
422a,422b,422c,442a,442b,442c 投光器
424a,424b,424c,444a,444b,444c 受光器
50 棒状体検出センサ
60a,60b,60c,60d,60e,60f コントローラ
70a,70b 演算装置
71a,71b 変位量算出部
72a,72b 記憶部
73a,73b エッジデータ抽出部
74a,74b プロフィール導出部
742a,742b 第1のプロフィール導出部
744a,744b 第2のプロフィール導出部
75,75a,75b 合成プロフィール導出部
Claims (6)
- 搬送される棒状体の搬送経路に沿って、一定距離を保って配設され、前記棒状体の搬送方向と直交する平面内において互いに交差する2方向から該平面内における前記棒状体のエッジ位置を連続して検出する少なくとも3つのエッジ検出部と、
前記エッジ検出部の検出結果のうち、前記一定距離で区切られた前記棒状体の長手方向の検出位置に対応する複数の前記検出結果であるエッジデータを抽出するエッジデータ抽出部と、
少なくとも、前記エッジデータに含まれる複数の前記検出結果のうち、同じ前記検出位置における前記検出結果同士を合わせ込むことで、前記2方向の各々の方向における前記棒状体の長手方向の曲がりを示すプロフィールを導出するプロフィール導出部と、
前記2方向の各々の方向における前記プロフィールを合成することで、前記棒状体の長手方向の曲がりを示す合成プロフィールを導出する合成プロフィール導出部と、
を備える棒状体の曲がり形状測定装置。 - 前記エッジデータ抽出部は、前記検出結果のうち、互いに異なる前記検出位置に対応した複数の前記エッジデータを抽出し、
前記プロフィール導出部は、
各前記エッジデータに含まれる複数の前記検出結果のうち、同じ前記検出位置における前記検出結果同士を合わせ込むことで、前記2方向の各々の方向における前記棒状体の長手方向の曲がりを示す複数の第1のプロフィールを導出する第1のプロフィール導出部と、
複数の前記第1のプロフィールに基づいて、前記棒状体の長手方向の曲がりを示す第2のプロフィールを前記プロフィールとして導出する第2のプロフィール導出部と、
を有することを特徴とする請求項1に記載の棒状体の曲がり形状測定装置。 - 前記第2のプロフィール導出部は、複数の前記第1のプロフィールを、回転および平行移動により補正し、合成した後、近似または平滑化処理することで第2のプロフィールを導出することを特徴とする請求項2に記載の棒状体の曲がり形状測定装置。
- 搬送される棒状体の搬送経路に沿って、一定距離を保って配設され、前記棒状体の搬送方向と直交する平面内において互いに交差する2方向から該平面内における前記棒状体のエッジ位置を一定間隔で連続して検出する3つのエッジ検出装置の検出結果のうち、前記一定距離で区切られた前記棒状体の長手方向の検出位置に対応する複数の前記検出結果であるエッジデータを抽出するエッジデータ抽出工程と、
前記エッジデータ抽出工程の後、少なくとも、前記エッジデータに含まれる複数の前記検出結果のうち、同じ前記検出位置における前記検出結果同士を合わせ込むことで、前記2方向の各々の方向における前記棒状体の長手方向の曲がりを示すプロフィールを導出するプロフィール導出工程と、
前記プロフィール導出工程の後、前記2方向の各々の方向における前記プロフィールを合成することで、前記棒状体の長手方向の曲がりを示す合成プロフィールを導出する合成プロフィール導出工程と、
を含むことを特徴とする棒状体の曲がり形状測定方法。 - 前記エッジデータ抽出工程の際、前記検出結果のうち、互いに異なる前記検出位置に対応した複数の前記エッジデータを抽出し、
前記プロフィール導出工程の際、
各前記エッジデータに含まれる複数の前記検出結果のうち、同じ前記検出位置における前記検出結果同士を合わせ込むことで、前記2方向の各々の方向における前記棒状体の長手方向の曲がりを示す複数の第1のプロフィールを導出し、
複数の前記第1のプロフィールに基づいて、前記棒状体の長手方向の曲がりを示す第2のプロフィールを前記プロフィールとして導出することを特徴とする請求項4に記載の棒状体の曲がり形状測定方法。 - 前記第2のプロフィール導出工程の際、複数の前記第1のプロフィールを、回転および平行移動により補正し、合成した後、近似または平滑化処理することで第2のプロフィールを導出することを特徴とする請求項5に記載の棒状体の曲がり形状測定方法。
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