JP6879050B2 - 測定装置及び測定方法 - Google Patents
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Description
図1は、本発明の測定装置、及び測定対象となる二部材のモデルの一例を示す説明図である。本発明の測定装置は、潤滑油(潤滑油又はグリース)を介して接触する二部材間の弾性流体潤滑膜領域における油膜厚さを、超音波を利用して求めるための装置である。図1に示す本実施形態では、前記二部材の内の一方(第一部材)が鋼板31であり、他方(第二部材)が鋼球32である。鋼板31と鋼球32とは所定の接触荷重で接触(点接触)しており、また、鋼板31は中心線J1回りに回転している。この鋼板31に対して鋼球32は転がり接触し、定位置において中心線J1に直交する中心線J2回りに回転する。前記接触荷重により、鋼板31と鋼球32との間には面圧が生じており、これら鋼板31と鋼球32との間には弾性流体潤滑(Elasto−Hydrodynamic Lubrication)による油膜33が形成されている。そこで、測定装置10は、動的な条件における前記弾性流体潤滑膜の領域K1(以下、EHL膜領域K1という)の油膜厚さ(中心油膜厚さ)を、超音波を利用して求める。
前記構成を備えている測定装置10が行う測定方法について説明する。まず、測定を行うための事前処理について説明する。
事前処理(その1)として、超音波プローブ13から出力される超音波の音圧を計測する。図4は、計測位置とその計測位置における音圧強度比との関係を示すグラフである。図4に示すように、超音波ビームの中心で音圧が最も高い。超音波プローブ13から出力される超音波の計測結果(図4)に基づいて、超音波プローブ13からの超音波ビームの音圧分布の近似式を求める。本実施形態で求められた前記近似式は、次の式(1)となる。この近似式の分母の係数は、超音波プローブが異なると変わる。
図5は、測定方法を説明するフロー図である。本実施形態の測定方法には、エコー測定ステップS1と、演算ステップS2とが含まれている。
エコー測定ステップS1では、超音波プローブ13(図1参照)によって、鋼板31と鋼球32との間に形成される弾性流体潤滑膜領域K1を含む測定領域K0に対して発信した超音波の反射波を受信し、この反射波のレベルに応じた信号(エコー強度の信号)が超音波測定器12(検出器本体14)から出力される。
演算ステップS2では、前記信号に基づいて弾性流体潤滑膜領域K1における油膜厚さが求められる。演算ステップS2は、以下に説明するように、演算装置11(図1参照)が有している第一処理部21、第二処理部22、第三処理部23、及び第四処理部24によって行われる。
ここで、n番目に設定された対象位置Pn(図3参照)が、外部領域K2である場合についてのステップS11〜S21の各処理を説明する。第一処理部21は、この対象位置Pnの位置(平面直交座標における座標値)を特定し、中心Cからの距離rnを求める(ステップS11)。第一処理部21は、対象位置Pnについて特定した位置に基づいて、この対象位置Pnが、EHL膜領域K1の範囲内であるか、範囲外であるかの判定処理を行う(ステップS13)。前記事前処理(その2)のとおり、EHL膜領域K1の形状が前記平面直交座標と対応して求められていることから、この平面直交座標において、座標(X,Y)=(Xn,Yn)である対象位置Pnが、EHL膜領域K1の範囲内に属するか、範囲外である外部領域K2に属するかの判定を行い、ここでは、対象位置Pnは、外部領域K2に属すると判定される。
以上のように、対象位置Pnが外部領域K2(図3参照)である場合についてのステップS11〜S21の各処理が行われる。
ステップS22の処理を説明する。第四処理部24は、次の式(4)により、エコー強度の誤差分比率Eを求める。この誤差分比率Eは、超音波プローブ13が受信する反射波の内、EHL膜領域K1以外の誤差要因となる割合を示す値となる。
以上のように、この測定方法は(図5参照)エコー測定ステップ(S1)と演算ステップ(S2)とを有している。演算ステップ(S2)には、判定ステップ(図5のS13、S19)、全エコー強度算出ステップ(S18)、誤差分エコー強度算出ステップ(S20)、及び油膜厚さ算出ステップ(S34)が含まれる。
全エコー強度算出ステップ(S18)では、超音波プローブ13の音圧分布の情報(前記式(1))から取得した複数の対象位置Piそれぞれにおける音圧(S12)と、演算により求められる対象位置Piそれぞれにおける超音波の反射率(S16)との積によって対象位置Piそれぞれにおけるエコー強度が求められる(S17)と共に、このエコー強度が逐次加算されて全エコー強度が求められる。この全エコー強度算出ステップ(S18)は、第二処理部22によって実行される。
そして、油膜厚さ算出ステップ(S34)では、実際に超音波測定器12からの信号から取得されたエコー強度に関するデータ(エコー強度比)(S31)が、前記全エコー強度と前記誤差分エコー強度との割合によって補正されて(S32)、この補正されたエコー強度に関するデータ(エコー強度比)(S33)に基づいて、EHL膜領域K1における油膜厚さが求められる。この油膜厚さ算出ステップ(S34)は、第四処理部24によって実行される。
13:超音波プローブ 21:第一処理部 22:第二処理部
23:第三処理部 24:第四処理部 31:鋼板
32:鋼球 33:油膜
K1:EHL膜領域(弾性流体潤滑膜領域) K2:外部領域
Claims (5)
- 接触する二部材間の弾性流体潤滑膜領域における油膜厚さを求める測定装置であって、
前記弾性流体潤滑膜領域を含む測定領域に対して発信した超音波の反射波を受信する超音波プローブを有し、当該反射波のレベルに応じた信号を出力する超音波測定器と、
前記超音波測定器からの前記信号に基づいて前記弾性流体潤滑膜領域における油膜厚さを求める演算装置と、を備え、
前記演算装置は、
前記測定領域に含まれる複数の対象位置それぞれが前記弾性流体潤滑膜領域の範囲内であるか範囲外であるかを判定する第一処理部と、
前記超音波プローブの音圧分布の情報から取得した前記複数の対象位置それぞれにおける音圧と、演算により求められる当該対象位置それぞれにおける超音波の反射率との積によって当該対象位置それぞれにおけるエコー強度を求めると共に、当該エコー強度を逐次加算して全エコー強度を求める第二処理部と、
前記第一処理部によって範囲外であると判定された前記対象位置における前記エコー強度を逐次加算して誤差分エコー強度を求める第三処理部と、
前記超音波測定器からの前記信号から取得されたエコー強度に関するデータを、前記全エコー強度と前記誤差分エコー強度との割合によって補正して、補正した前記エコー強度に関するデータに基づいて前記弾性流体潤滑膜領域における油膜厚さを求める第四処理部と、
を有している、測定装置。 - 前記第一処理部は、前記測定領域に設定した平面座標系において前記対象位置を特定すると共に、演算により前記二部材のヘルツ接触に基づいて求められた接触形状の範囲内を前記弾性流体潤滑膜領域の範囲内とみなすことによって、前記対象位置それぞれが前記弾性流体潤滑膜領域の範囲内であるか範囲外であるかを判定する、請求項1に記載の測定装置。
- 前記二部材は幾何形状が既知であり、
前記第二処理部は、弾性流体潤滑膜領域の膜厚計算式により算出した油膜厚さの値を用いて、演算により前記弾性流体潤滑膜領域における前記反射率を求め、前記二部材の幾何形状に基づいて算出した油膜厚さの値を用いて、演算により前記弾性流体潤滑膜領域以外の外部領域における前記反射率を求める、請求項1又は2に記載の測定装置。 - 前記演算装置は、更に、前記超音波プローブの音圧分布の情報として、当該超音波プローブから出力される超音波の測定結果から求められた音圧分布の近似式を、記憶している記憶部を有し、
前記第二処理部は、前記近似式から前記複数の対象位置それぞれにおける音圧を取得する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の測定装置。 - 接触する二部材間の弾性流体潤滑膜領域における油膜厚さを求める方法であって、
超音波測定器が有する超音波プローブによって、前記弾性流体潤滑膜領域を含む測定領域に対して発信した超音波の反射波を受信し、当該反射波のレベルに応じた信号を当該超音波測定器から出力させるエコー測定ステップと、
前記信号に基づいて前記弾性流体潤滑膜領域における油膜厚さを求める演算ステップと、を備え、
前記演算ステップは、
前記測定領域に含まれる複数の対象位置それぞれが前記弾性流体潤滑膜領域の範囲内であるか範囲外であるかを判定するステップと、
前記超音波プローブの音圧分布の情報から取得した前記複数の対象位置それぞれにおける音圧と、演算により求められる当該対象位置それぞれにおける超音波の反射率との積によって当該対象位置それぞれにおけるエコー強度を求めると共に、当該エコー強度を逐次加算して全エコー強度を求めるステップと、
前記弾性流体潤滑膜領域の範囲外であると判定された前記対象位置における前記エコー強度を逐次加算して誤差分エコー強度を求めるステップと、
前記超音波測定器からの前記信号から取得されたエコー強度に関するデータを、前記全エコー強度と前記誤差分エコー強度との割合によって補正して、補正した前記エコー強度に関するデータに基づいて前記弾性流体潤滑膜領域における油膜厚さを求めるステップと、
を含む、測定方法。
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