JP2013137206A - 被搬送物の検査方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】被搬送物の配置状態や寸法を精度良く検査することが可能な方法を提供すること。
【解決手段】被搬送物12を一方向Rに搬送しつつ、被搬送物12の上方に設置した二次元距離センサ16によって、被搬送物12が所定距離移動する毎に、被搬送物12の二次元形状を計測し;二次元距離センサ16から得られた被搬送物12の複数の二次元形状から、被搬送物12の三次元形状を求め、該三次元形状に基づいて、被搬送物12が、所定位置に載置された状態で搬送されているか否か、又は所定の寸法になっているか否かを検査する。二次元距離センサ16から照射されるライン状の光Lの方向を、被搬送物12の搬送方向Rに対して0度超90度未満の範囲で傾斜させた状態で、被搬送物12の二次元形状を計測する。
【選択図】図1

Description

本発明は、一方向に搬送される被搬送物の載置位置や、寸法を検査し得る被搬送物の検査方法に関する。
一方向に搬送される被搬送物にライン状に光を照射し、それによって得られる情報から、被搬送物の配置状態や寸法を検査する方法が知られている。例えば、本出願人は先に、第1シート状部材上の所定の配設部位に第2シート状部材が配されているか否かを検査して不良品を検出する方法を提案した(特許文献1参照)。この方法においては、前記配設部位を含むように第1シート状部材上にライン状のレーザー光を投光する一方、該レーザー光の投光領域を撮像し、撮像された画像から得られる該レーザー光の反射形態に基づいて、第2シート状部材が前記配設部位に配されているか否かを検査する。
また、特許文献2には、切削加工された製材品の寸法・外形が適正であるかどうかを検査する外形検査方法において、前記製材品を長手方向に移動させつつ、その製材品の幅寸法及び高さ寸法を長手方向において継続的に測定し、測定された二次元データによる製材品の断面積と製材品の移動距離との積分に基づき、製材品の体積を演算し、演算した体積と予め設定された体積の許容範囲とを比較することが記載されている。製材品の幅寸法及び高さ寸法の二次元測定には、複数の二次元変位センサが用いられている。
特開2003−166810号公報 特開2010−008239号公報
前記の各特許文献に記載の技術においては、被搬送物の搬送方向に対して直交する方向に、ライン状の光を照射している。ところで、ライン状の光を照射して二次元データを取得する場合、分解能を向上させるためには、データのサンプリング周期を短くすることが有利である。しかし、センサの性能上の理由からサンプリング周期を短くすることには限度がある。したがって、高速で搬送される被搬送物を検査する場合には、サンプリング周期上の制約から分解能が低下してしまい、被搬送物の配置状態や寸法を精度良く検査することが容易でなくなる。
したがって本発明の課題は、前述した従来技術が有する欠点を解消し得る被搬送物の検査方法を提供することにある。
本発明は、被搬送物を一方向に搬送しつつ、該被搬送物の上方に設置した二次元距離センサによって、該被搬送物が所定距離移動する毎に、該被搬送物の二次元形状を計測し、
前記二次元距離センサから得られた前記被搬送物の複数の二次元形状から、該被搬送物の三次元形状を求め、該三次元形状に基づいて、該被搬送物が、所定位置に載置された状態で搬送されているか否か、又は所定の寸法になっているか否かを検査する被搬送物の検査方法であって、
前記二次元距離センサから照射されるライン状の光の方向を、前記被搬送物の搬送方向に対して0度超90度未満の範囲で傾斜させた状態で、該被搬送物の二次元形状を計測する被搬送物の検査方法を提供するものである。
本発明によれば、二次元距離センサのスキャン方向を、被搬送物の搬送方向に対して斜めにしたので、該スキャン方向を搬送方向に対して直交させた場合に比べて、測定の分解能を実質的に高めることが可能となる。その結果、被搬送物の配置状態や寸法を精度良く検査することが可能となる。
図1は、本発明の検査方法の一形態を実施している状態を示す模式図である。 図2は、取得された二次元形状のデータから三次元形状を求める方法を示す説明図である。 図3(a)は、被搬送物に、二次元距離センサからの光が照射された状態を示す模式図であり、図3(b)は、二次元距離センサから照射された光と搬送方向との角度関係を示す説明図である。 図4は、U−θ円座標系とX−Y直交座標系との関係を示す説明図である。 図5(a)、(b)、(c)及び(d)は、被搬送物における角の座標を求める方法を示す説明図である。 図6(a)、(b)、(c)及び(d)は、被搬送物における角の座標を求める方法を示す説明図である。 図7(a)、(b)及び(c)は、被搬送物における角の座標を求める方法を示す説明図である。 図8(a)、(b)及び(c)は、被搬送物の各角の座標に対して基準となる座標を選定する手順を示す説明図である。 図9は、図5ないし図8に示す手順の一例のフローチャートである。 図10は、被搬送物が適正な位置に載置されているか否かの判断を行う説明図である。 図11は、図10に示す判断の一例のフローチャートである。 図12は、被搬送物が適正な寸法を有しているか否かの判断を行う説明図である。 図13は、被搬送物の厚さの情報を取得する手順を示す説明図である。 図14は、被搬送物が適正な厚みを有しているか否かの判断の一例のフローチャートである。 図15(a)、(b)及び(c)は、被搬送物の4つの辺に対応する近似直線を算出するための別の方法を示す説明図である。 図16は、被搬送物が平面視して円形である場合の中心座標及び半径を算出する手順を示す説明図である。 図17(a)は、被搬送物が平面視して長円形であることを示す模式図であり、図17(b)及び(c)は、図17(a)に示す形状を、円形部分と矩形部分に分けた状態を示す模式図である。 図18(a)は、図17(a)に示す形状の被搬送物における円形部分が適正な位置に載置されているか否かの判断を行う説明図であり、図18(b)は、図17(a)に示す形状の被搬送物における矩形部分が適正な位置に載置されているか否かの判断を行う説明図である。 図19(a)及び(b)は、図17(a)に示す形状の被搬送物における矩形部分の2つの辺に対応する近似直線を算出するための別の方法を示す説明図である。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。図1には、本発明の検査方法の一形態を実施している状態が模式的に示されている。図1においては、同図中、矢印Rで示される方向に移動するベルトコンベア10上に、連続する長尺帯状の第1のシー状部材11が載置されている。第1のシー状部材11の上には、第2のシート状部材12が、矢印Rで示される方向に沿って所定の距離を置いて不連続に載置されている。矢印Rで示される方向を、以下、搬送方向Rという。そして、第1及び第2のシート状部材11,12が、該コンベア10によって搬送される。ベルトコンベア10の面のうち、第1のシート状部材11の載置面と反対側の面には、該コンベア10を移動させるための複数本のローラー13,14が設置されている。ローラー13,14は、ベルトコンベア10の移動に連れて、該コンベア10の移動方向に連れ回りするようになっている。複数本のローラーのうち、ローラー14には、ロータリーエンコーダ15が取り付けられている。ロータリーエンコーダ15は、ローラー14が一回転するうちに、1又は2以上のパルスを発生するように構成されている。このパルスは、例えば電気的なものでもよく、あるいは光学的なものでもよい。ロータリーエンコーダ15によって発生したパルスは、電子計算機等からなる演算処理装置(図示せず)に送られる。ベルトコンベア10としては、例えば、通気性のベルトとサクションボックスとを備えたバキュームコンベアを用いることができる。
第1のシート状部材11とともに搬送される第2のシート状部材12は、所定の厚みを有し、かつそれを平面視した形状において対向する一対の平行な直線部を有する形状をしている。具体的には、平面視での形状において矩形の形状を有するものであり、一対の平行な直線部を2組有する。なお、平面視した形状は、例えば矩形や円形等の二次元形状を意味する。第2のシート状部材12は、その平面視において、搬送方向Rの下流側に位置する第1端縁12a及び上流側に位置する第2端縁12bを有する。また、第2のシート状部材12は、その平面視において、搬送方向Rと平行に延びる第1側縁12c及び第2側縁12dを有する。第2のシート状部材12は、その第1側縁12c及び第2側縁12dが、搬送方向Rと平行になるように、第1のシート状部材11上に載置される。この状態が、第2のシート状部材12の適正な載置状態である。
搬送される第2のシート状部材12の直上には、二次元距離センサ16が設置されている。二次元距離センサ16は、半導体レーザー等の光源(図示せず)と、該光源から発せられた光を帯状に広げて、被測定物に照射するシリンドリカルレンズ(図示せず)と、被搬送物である第2のシート状部材12の表面で拡散反射した光を結像させるレンズ(図示せず)と、該レンズを通過してきた光をイメージ化するイメージ素子(図示せず)とを有している。イメージ素子によって生じたイメージデータは、電子計算機等からなる演算処理装置(図示せず)に送られる。二次元距離センサ16は、被搬送物である第2のシート状部材12が所定距離移動する毎に、該第2のシート状部材12の二次元形状を経時的に計測するようになっている。例えば二次元距離センサ16は、所定のサンプリング周期、例えば数ms〜数百msで第2のシート状部材12の二次元形状データを取得できるようになっている。第2のシート状部材12の移動距離は、ロータリーエンコーダ15から生じたパルスの数から換算することができる。
二次元距離センサ16によって取得されたデータは、演算処理装置(図示せず)において、図2に示すように、時系列的にD1,D2,D3,D4,・・・からなる二次元データに加工される。同図中、Xは被搬送物の搬送方向を示し、Yは搬送方向と直交する方向を示す。またZは、被搬送物の厚さ方向を示す。各二次元データは、被搬送物の後述するライン状の光の方向での断面の二次元形状を示している。このようにして得られた被搬送物の複数の二次元形状を、演算処理装置(図示せず)によって連結することで、被搬送物の三次元形状を求める。そして、求められた三次元形状と、予め設定しておいた初期値とを比較することで、被搬送物である第2のシート状部材12が、第1のシート状部材11上の所定位置に載置された状態で搬送されているか否か、又は第2のシート状部材12が所定の寸法になっているか否かを、演算処理装置(図示せず)において判断する。ここで、二次元距離センサによって得られた二次元形状から求められる被搬送物の三次元形状とは、被搬送物を二次元距離センサの方向から認識できる外観のことであって、二次元距離センサからの光が照射される部分に関するものである。したがって、被搬送物の外観のうち、二次元距離センサからの光が照射されない部位に関しては、二次元距離センサによる三次元形状は取得されない。
二次元距離センサ16から照射される光は、被搬送物上にライン状に形成される。本実施形態においては、図1に示すとおり、二次元距離センサ16から照射されるライン状の光Lの方向を、搬送方向Rに対して0度超90度未満の範囲で傾斜させた状態で被搬送物である第2のシート状部材12の二次元形状を計測する。要するに、光Lが形成するラインと搬送方向とは所定角度で交差している。ここで、「ライン状の光の方向」とは、被搬送物上にライン状に形成された、二次元距離センサから照射される光Lのラインの延びる方向を意味する。ライン状の光を傾斜させることで、図3(a)に示すとおり、ライン状の光Lと第2のシート状部材12の輪郭との交点Pを、ライン状の光を搬送方向Rと直交させた場合に比較して多くすることができる。その結果、二次元距離センサ16のサンプリング周期が同じである場合は、ライン状の光を搬送方向Rに対して傾斜させた方が、第2のシート状部材12の二次元形状の分解能を見かけ上高くすることができる。したがって、第2のシート状部材12の配置状態や寸法を精度良く検査することが可能となるという有利な効果が奏される。なお、本実施形態においては、図1に示すとおり、二次元距離センサ16からの光は被搬送物である第2のシート状部材12の平面方向に対して垂直に照射している。
上述の有利な効果を一層顕著なものとする観点から、図3(b)に示すとおり、第2のシート状部材12の搬送方向Rとライン状の光Lとのなす角度θを、20〜70度に設定することが好ましく、30〜60度に設定することが更に好ましい。
図3(a)に示すように、ライン状の光Lを、搬送方向Rに対して角度θで傾斜させた状態で計測を行い取得された第2のシート状部材12の輪郭の位置の座標は、図4に示すとおり、動径U、偏角θで表されるU−θ円座標系の情報として表現される。ここで、座標は、光Lと第2のシート状部材12の輪郭との交点Pの位置であり、偏角θは、上述した第2のシート状部材12の搬送方向Rとライン状の光Lとのなす角度のことである。ところで、本実施形態では、先に述べたとおり、第2のシート状部材12は、その第1側縁12c及び第2側縁12dが、搬送方向Rと平行になるように載置された状態が、適正な載置状態である。したがって、第2のシート状部材12の輪郭を表す座標は、U−θ円座標系で表されるよりも、搬送方向R及びそれに直交する方向からなる直交座標系で表される方が、処理が簡便である。そこで本実施形態においては、図4に示すとおり、搬送方向Rと同方向をXとし、Xに対して直交する方向をYとしたとき、U−θ円座標系の情報を、X−Y直交座標系の情報に座標変換して処理を行うこととしている。
U−θ円座標系からX−Y直交座標系への座標変換は、次のようにして行われる。任意の点PのX軸方向の座標xpは、二次元距離センサ16で得られる座標(up,θ)を用いて以下の式(1−1)のように表される。一方、任意の点PのY軸方向の座標ypは、二次元距離センサ16で得られる座標(up,θ)を用いて以下の式(1−2)のように表される。
Figure 2013137206
以上のようにして、X−Y直交座標系に座標変換された各座標に基づき、第2のシート状部材12の各辺12a,12b,12c,12dの近似直線を算出する。具体的には、ライン状の光Lと第2のシート状部材12の輪郭との交点の座標を、該第2のシート状部材12の搬送方向Rに沿って複数取得し、取得した複数の座標から所定の方程式を解いて各辺の近似曲線を求め、該第2のシート状部材12の形状を算出する。各辺の近似曲線の算出方法は以下のとおりである。この算出は、二次元距離センサ16に接続された演算処理装置によって行われる。
まず図5(a)に示すとおり、二次元距離センサ16によって第2のシート状部材12を検知した直後の2回のラインスキャンL1,L2によって取得されたデータを用いて、交点座標A12を求める。交点座標A12を求める手順は図5(b)ないし(d)に示すとおりである。すなわち、2回のラインスキャンL1,L2で取得されたデータのうち、図5(b)に示すとおり、X軸方向に隣接して並んだ2つの点(xp1,yp1)及び(xp2,yp2)を含む直線l1の方程式は、以下の式(2−1)で表される。一方、2回のラインスキャンL1,L2で取得されたデータのうち、図5(c)に示すとおり、Y軸方向に隣接して並んだ2つの点(xp3,yp3)及び(xp4,yp4)を含む直線l2の方程式は、以下の式(2−2)で表される。そして、図5(d)に示すとおり、前記の式(2−1)及び(2−2)を解くことによって、交点座標A12を求めることができる。
Figure 2013137206
次に図6(a)に示すとおり、第2のシート状部材12の最上流の2回のラインスキャンL3,L4によって取得されたデータを用いて、交点座標A34を求める。交点座標A34を求める手順は図6(b)ないし(d)に示すとおりである。すなわち、2回のラインスキャンL3,L4で取得されたデータのうち、図6(b)に示すとおり、X軸方向に隣接して並んだ2つの点(xp5,yp5)及び(xp6,yp6)を含む直線l3の方程式は、以下の式(2−3)で表される。一方、2回のラインスキャンL3,L4で取得されたデータのうち、図6(c)に示すとおり、Y軸方向に隣接して並んだ2つの点(xp7,yp7)及び(xp8,yp8)を含む直線l4の方程式は、以下の式(2−4)で表される。そして、図6(d)に示すとおり、前記の式(2−3)及び(2−4)を解くことによって、交点座標A34を求めることができる。
Figure 2013137206
このようにして、平面視して矩形の第2のシート状部材12の4つの角のうち、対角線上に位置する角A12及びA34のX−Y直交座標系での座標が求まる。残りの2つの角の座標のうち、図7(a)に示す交点座標A14は、直線l1と直線l4との交点なので、前記の式(2−1)及び(2−4)を解くことによって求めることができる。交点座標A14と対角線上に位置する交点座標A23については、図7(b)に示すとおり、直線l2と直線l3との交点なので、前記の式(2−2)及び(2−3)を解くことによって求めることができる。
本実施形態においては、交点座標A12,A14,A24及びA34は、上述したとおり、4回のラインスキャンL1,L2,L3及びL4によって決定されている。これらラインスキャンL1,L2,L3及びL4は、次のとおりにして決定される。二次元距離センサ16による測定は、一定間隔毎に経時的に行われ、例えば図2のD1〜D4に示す2次元データに加工される。第2のシート状部材12が検知されない状態では、得られる二次元データは、一定値(閾値)以上の波形がない形状、具体的には図2中のD1の形状となる。測定を引き続き行い、第2のシート状部材12が検知された場合には、二次元データは図2中のD2〜D4に示すような、一定値以上の波形を有する形状となる。そして、二次元データに一定値以上の波形が生じた直後の2回のラインスキャンをそれぞれ、ラインスキャンL1,L2として用いる。二次元距離センサ16による測定を更に続けると、第2のシート状部材12が検知されている間は、得られる2次元データは一定値以上の波形を有する形状となる。そして、第2のシート状部材12の全体が光Lを通り過ぎて、検知されない状態になると、得られる二次元データは再びD1に示す形状となる。そこで、D1に示す形状になる直前の2回のラインスキャンをそれぞれラインスキャンL3,L4として用いる。
以上のとおりの手順によって、図7(c)に示すとおり、平面視して矩形の第2のシート状部材12の4つの角のX−Y直交座標系での座標A12、A14、A24及びA34が求められる。これら座標A12,A14,A24及びA34が求められると、それに基づいて、第2のシート状部材12が適正な位置に載置されているか否か、及び/又は、第2のシート状部材12の寸法が適正な値になっているか否かを判断することができる。これらの判断は、二次元距離センサ16に接続された演算処理装置によって行われる。まず、第2のシート状部材12が適正な位置に載置されているか否かの判断手順について説明する。
第2のシート状部材12が適正な位置に載置されているか否かを判断するために、まず、基準となる4つの位置B1,B2,B3及びB4を決定する。これらの位置は、第2のシート状部材12が載置される部材である第1のシート状部材11上に設定する。位置B1,B2,B3及びB4の選定のために、本実施形態では、第1のシート状部材11の切断工程において用いられるカッターローラー(図示せず)に取り付けられたエンコーダー(図示せず)を用いる。このカッターローラーは、図1に示す搬送方向Rにおいて前後隣り合う第2のシート状部材12の間において、第1のシート状部材11をその幅方向に沿って切断するためのものである。カッターローラーに取り付けられたエンコーダーは、カッターローラーが1回転し、第1のシート状部材11が切断される毎にパルス信号Pa1,Pa2・・・を出力するように設定されている。そして、図8(a)に示すように、出力されたパルス信号Pa1に基づき、第1のシート状部材11の一方の側縁11aにB1を決定する。第1のシート状部材11の一方の側縁11aは、2つの側縁11a,11bのうち、座標A12に近い方の側縁とする。また、B1からY方向におろした垂線と、第1のシート状部材11の他方の側縁11bとの交点をB2とする。
次に、位置B3及びB4を決定する。具体的には、図8(b)に示すように、パルス信号P1の次にエンコーダー(図示せず)から出力されたパルス信号Pa2に基づき、第1のシート状部材11におけるB1及びB2よりも上流側の一方の側縁11aにB3を決定する。また、第1のシート状部材11の一方の側縁11aは、2つの側縁11a,11bのうち、座標A34から遠い方の側縁とする。次に、選定されたB3からY方向におろした垂線と、第1のシート状部材11の他方の側縁11bとの交点をB4とする。したがって、位置B3は、次に選定される位置B1と同位置となり、同様に位置B4は、次に選定される位置B2と同位置となる。
以上のようにして、図8(c)に示すとおり、第2のシート状部材12の4つの角の座標に対して、基準となる第1のシート状部材11上に位置する4つの位置B1,B2,B3及びB4が決定される。以上の図5から図8までに示す手順の一例をフローチャートで表すと、図9に示すとおりとなる。
第2のシート状部材12が適正な位置に載置されているか否かの判断は、図10に示すとおりに行われる。第2のシート状部材12が、第1のシート状部材11上の適正な位置に載置されているときの初期値として、図10に示すとおり、w及びhを予め与えておく。wはB1(B2)からA12(A24)までの、Y方向における距離である。hは、B3(B4)からA14(A34)までのX方向における距離である。初期値wに対して、これまでの手順で求められた各座標からW1及びW2を算出する。W1は、第1のシート状部材11の一方の側縁11a側において、位置ずれが最も大きいときの第1のシート状部材11と第2のシート状部材12とのY方向での距離である。W2は、第1のシート状部材11の他方の側縁11b側において、位置ずれが最も大きいときの第1のシート状部材11と第2のシート状部材12とのY方向での距離である。一方、初期値hに対しては、これまでの手順で求められた各座標からH1及びH2を算出する。H1は、搬送方向Rの下流側において、位置ずれが最も大きいときの第1のシート状部材11と第2のシート状部材12とのX方向での距離である。H2は、搬送方向Rの上流側において、位置ずれが最も大きいときの第1のシート状部材11と第2のシート状部材12とのX方向での距離である。そして、X方向における初期値からの許容誤差をαとし、Y方向における初期値からの許容誤差をβとしたとき、|W1−w|≦α、|W2−w|≦α、|H1−h|≦β、及び|H1−h|≦βの4つの条件をすべて満たす場合には、第2のシート状部材12は、第1のシート状部材11上の適正な位置に載置されていると判断する。前記の4つの条件のうちの1つでも満たさない場合には、第2のシート状部材12は適正な位置に載置されていないと判断する。以上の判断手順のフローチャートの一例を図11に示す。
以上は、基準となる4つの位置B1,B2,B3及びB4に対して第2のシート状部材12が第1のシート状部材11におけるY軸方向の中央に載置されている否か判断する手順を示したものである。これに対して、第2のシート状部材12が、第1のシート状部材11におけるY軸方向の下側又は上側に偏倚した状態が適正な載置状態である場合には、図10におけるY軸方向の下側のwと上側のwとで異なる数値が設定される。例えば第2のシート状部材12を第1のシート状部材11の側縁11b側に寄せて載置した場合の位置を判断するときには、図10において、B1からA12までのY軸方向の距離w1とし、B2からA24までのY軸方向の距離w2とすると、w2よりもw1を大きくすればよい。
次に、第2のシート状部材12の寸法が適正な値になっているか否かを判断する手順について説明する。本明細書にいう第2のシート状部材12の寸法とは、第2のシート状部材12を平面視したときのX及びY方向での長さ、及び第2のシート状部材12の厚みの双方を包含する。第2のシート状部材12を平面視したときのX及びY方向での長さに関しては、先に求めた第2のシート状部材12の4つの角の座標A12,A34,A14及びA23から、第2のシート状部材12を平面視したときのX及びY方向での各辺の長さを算出する。算出された各辺の長さを、初期値と比較して、すべての辺において算出値と初期値との差が許容誤差範囲内であれば、第2のシート状部材12の平面視での寸法は適正であると判断する。この判断手順のフローチャートを図12に示す。
一方、第2のシート状部材12の厚みに関しては、二次元距離センサ16によって取得される該第2のシート状部材12の二次元形状のデータからその厚みを算出する。厚みの算出は、図13に示すとおり、座標変換を行わなくても、二次元形状のデータから直接取得できる。もちろん、座標変換することは妨げられない。算出された厚みを、初期値と比較して、厚みのすべての算出値と初期値との差が許容誤差範囲内であれば、第2のシート状部材12の厚みは適正であると判断する。この判断手順のフローチャートを図14に示す。
以上の検査方法においては、第2のシート状部材12の各辺の近似直線l1,l2,l3及びl4を算出するにあたり、X軸方向及びY軸方向において隣り合う2つの点での座標情報を用いた。これに代えて、図15(a)に示す別の2つの点での座標情報に基づき近似直線を算出することもできる。同図においては、一例として近似直線l1を算出する方法を説明している。同図に示す方法では、X軸方向に並んだ複数の点P1,P2,P3,・・・の座標のうち、最も離れた位置にある2つの座標であるP1とPnの座標に基づき、近似直線l1を算出している。最も離れた位置にある2つの座標に基づき近似直線l1を算出することで、隣り合う2つの点での座標情報を用いる場合に比較して、一層正確な近似直線l1を算出できる。
最も離れた位置にある2つの座標である始点P1と終点Pnの選定の仕方は次に述べるとおりである。図15(a)に示すとおり、まず、X軸方向に並んだ複数の点P0(xp0,yp0),P1(xp1,yp1),P2(xp2,yp2),P3(xp3,yp3),・・・を選択する。これら各点Pi(xpi,ypi)について、隣り合う2つの座標の間でのベクトルviの方向(ypi+1−ypi)/(xpi+1−xpi)を算出する(式中、0は1からnまでの整数である)。始点を求めるには、それに先立ち基準点を定める。基準点は、搬送方向Rの最下流側でのスキャンデータLfから得られる2つの点のうち、X軸方向の座標が大きい方とする。したがって、図15(a)ではP1が基準点となる。次に、始点を定める。始点は、基準点を開始位置として、X軸方向で隣り合う2つの座標の間でのベクトルviの方向を順次算出し、ベクトルviとvi+1との方向を比較して、ベクトルviの方向が一定となる最初の座標とする。したがって、図15(a)ではP1が始点となる。つまり、図15(a)では基準点と始点とが一致する。終点については、図15(a)に示すとおり、X軸方向で隣り合う2つの座標の間でのベクトルv1とv2との方向を比較して、それらの差が許容誤差以内であれば、点P1と点P2と点P3とは同一直線上に位置すると判断する。次に、ベクトルv1とV3との方向を比較して、それらの差が許容誤差以内であれば、点P1と点P2と点P3とは同一直線上に位置すると判断する。この手順を繰り返し、ベクトルv1とvnとの方向の差が許容誤差を超えたら、点Pn+1は、点P1,P2,・・・とは同一直線上に位置しないと判断する。その結果、点P1,P2,・・・と同一直線上に位置し、かつ点P1から最も離れた位置にある終点は点Pnであると決定される。そこで始点P1と終点Pnの座標に基づき近似直線l1を算出する。以上の手順をl1と対向する近似直線l3の算出においても行う。
一方、Y軸方向に延びる近似直線l2及びl4の算出は次のようにして行う。近似直線l2に関しては、図15(b)に示すとおり、基準点でかつ始点である点P1は、搬送方向Rの最下流側でのスキャンデータLfから得られる2つの点のうち、X軸方向の座標が小さい方とする。終点は、始点P1から始まり、Y軸方向で隣り合う2つの座標の間でのベクトルの方向を順次算出し、隣り合うベクトルの方向を比較して、該方向が最初に変化したベクトルにおける該ベクトルの始点の位置とする。例えば図15(b)に示すとおり、点Pnと点Pn+1との間のベクトルvnが、方向が最初に変化したベクトルである場合、そのベクトルvnの始点であるPnが、近似直線l2を定める終点となる。そして、始点P1と終点Pnの座標に基づき近似直線l2を算出する。
近似直線l4に関しては、図15(c)に示すとおり、基準点P0を、搬送方向Rの最下流側でのスキャンデータLfから得られる2つの点のうち、X軸方向の座標が大きい方とする。点P0を開始位置として、X軸方向で隣り合う2つの座標の間でのベクトルの方向を順次算出する。そして、隣り合うベクトルの方向を比較して、該方向が最初に変化したベクトルにおける該ベクトルの終点の位置を始点P1とする。例えば図15(c)に示すとおり、点Piと点Pi+1との間のベクトルviが、方向が最初に変化したベクトルである場合、そのベクトルviの終点であるPi+1が、近似直線l4を定める始点P1となる。一方、近似直線l4を定める終点Pnは、始点P1から始まり、Y軸方向で隣り合う2つの座標の間でのベクトルの方向を順次算出し、隣り合うベクトルの方向を比較して、該方向が最初に変化したベクトルにおける該ベクトルの始点の位置とする。例えば図15(c)に示すとおり、点Pnと点Pn+1との間のベクトルvnが、方向が最初に変化したベクトルである場合、そのベクトルvnの始点であるPnが、近似直線l4を定める終点となる。そして、始点P1と終点Pnの座標に基づき近似直線l4を算出する。
以上の説明は、第2のシート状部材12が平面視して矩形の場合の説明であったが、本発明の検査方法は、これ以外の形状を有する第2のシート状部材についても適用できる。例えば第2のシート状部材が平面視して円形である場合の検査方法の手順は以下に述べるとおりとなる。
第2のシート状部材が円形である場合には、二次元距離センサ16から照射されたライン状の光と、第2のシート状部材との輪郭との交点の情報が少なくとも3つあれば、円の方程式を用い、円形である第2のシート状部材の中心座標(a,b)及び半径rを求めることができる。このためには、二次元距離センサ16によるラインスキャンを少なくとも2回行えば足りる。このことを、図16を参照して説明する。同図に示すとおり、搬送方向Rの最下流側から上流側に向けての2つのラインスキャンL1,L2において、ラインスキャンL1と第2のシート状部材12との交点の座標を(xp1,yp1)及び(xp2,yp2)とし、ラインスキャンL2と第2のシート状部材12との交点の座標を(xp3,yp3)及び(xp4,yp4)とする。これら2つのラインスキャンL1,L2から得られた4つの座標のうち3つを用い、それらを円の方程式である(x−a)2+(y−b)2=r2に代入すると、以下の式(3−1)ないし(3−3)が立てられる。
Figure 2013137206
これら3つの方程式を解けば、3つの未知数であるa,b及びrを求めることができる。具体的には、a,b及びrの解は以下のとおりとなる。
Figure 2013137206
このようにして算出されたa及びbの値と、予め与えられていた初期値a0,b0との差を算出し、その差がいずれも許容誤差範囲内であれば、第2のシート状部材12は適正な位置に載置されていると判断する。いずれか一方の差でも許容誤差を超えていた場合には、第2のシート状部材12は適正な位置に載置されていないと判断する。半径rについても同様であり、算出されたrの値と、予め与えられていた初期値r0との差を算出し、その差が許容誤差範囲内であれば、第2のシート状部材12は適正な大きさを有していると判断する。差が許容誤差を超えていた場合には、第2のシート状部材12は適正な大きさを有していないと判断する。
a,b及びrを一層正確に算出するためには、2つのラインスキャンL1,L2は、極力離れていることが望ましい。例えば、図16においては、2つのラインスキャンL1,L2は隣接しているが、これに代えて、搬送方向Rの最下流側において行われるラインスキャンと、最上流側において行われるラインスキャンとから取得される座標情報に基づいて、a,b及びrを算出することができる。
次に、図17(a)に示す長円形をした第2のシート状部材12について、その載置位置及び寸法を検査する方法の手順を説明する。この第2のシート状部材12は、これを平面視した形状において、対向する一対の平行な直線部を有する形状となっている。第2のシート状部材12が、搬送方向Rに長い長円形をしている場合には、図17(b)及び(c)に示すとおり、該長円形を、矩形部分と円形部分とを組み合わせた形状であると捉え、矩形部分については図5ないし図14を参照して説明した手順に従い、載置位置及び寸法を検査し、一方、円形部分については図16を参照して説明した手順に従い、載置位置及び寸法を検査すればよい。
詳細には、長円形のうち、円形部分については、次の手順で載置位置及び寸法を検査する。図18(a)に示すとおり、搬送方向Rの下流側に位置する円形部分C1については、該円形部分C1を通る2つのラインスキャンL1,L2において、ラインスキャンL1と円形部分C1との交点の座標を(xp1,yp1)及び(xp2,yp2)とし、ラインスキャンL2と円形部分C1との交点の座標を(xp3,yp3)及び(xp4,yp4)とする。これら2つのラインスキャンL1,L2から得られた4つの座標のうち3つを用い、それらを円の方程式に代入すると、以下の式(4−1)ないし(4−3)が立てられる。式(4−1)ないし(4−3)を解くことで、中心座標(a1,b1)及び半径r1が算出される。算出されたa1,b1,r1は、式(4−4)を満たす。
Figure 2013137206
一方、図18(a)に示すとおり、搬送方向Rの上流側に位置する円形部分C2については、該円形部分C2を通る2つのラインスキャンL3,L4において、ラインスキャンL3と円形部分C2との交点の座標を(xp6,yp6)及び(xp7,yp7)とし、ラインスキャンL4と円形部分C2との交点の座標を(xp8,yp8)及び(xp9,yp9)とする。これら2つのラインスキャンL3,L4から得られた4つの座標のうち3つを用い、それらを円の方程式に代入すると、以下の式(5−1)ないし(5−3)が立てられる。式(5−1)ないし(5−3)を解くことで、中心座標(a2,b2)及び半径r2が算出される。算出されたa2,b2,r2は、式(5−4)を満たす。
Figure 2013137206
このようにして算出された中心座標(a1,b1)及び半径r1、並びに中心座標(a2,b2)及び半径r2と、予め与えられていた初期値との差を算出し、その差がいずれも許容誤差範囲内であれば、円形部分C1及びC2は適正な位置に載置されており、かつ適正な大きさを有していると判断する。
長円形のうち、矩形部分については、図17(c)に示す4つの角A12,A14,A24及びA34の座標を算出する。この座標を算出するためには、まず、第1のシート状部材11における側縁11a,11bと同方向に延びる近似直線l1,l2を算出する。近似直線l1の算出は、図18(b)に示すとおり、矩形部分のX軸方向に隣接して並んだ2つの点の座標(xp2,yp2)及び(xp4,yp4)に基づき行う。同様に、近似直線l2の算出は、矩形部分のX軸方向に隣接して並んだ2つの点の座標(xp1,yp1)及び(xp3,yp3)に基づき行う。近似直線l1,l2の具体的な式は、以下の式(6−1)及び(6−2)で表される。
Figure 2013137206
このようにして得られた式(6−1)及び(6−2)と、先に算出した式(4−4)及び(5−4)とから、矩形部分の4つの角A12,A14,A24及びA34の座標を算出する。具体的には、式(4−4)と式(6−1)とから、A12の座標を算出する。同様に、A24の座標は、式(4−4)と(6−2)とから算出される。A14の座標は、式(5−4)と(6−1)とから算出される。また、A34の座標は、式(5−4)と(6−2)とから算出される。算出された各角の座標に基づき、先に説明した図11、12及び14のフローチャートに従い、矩形部分の載置位置及び寸法を検査する。
図17及び図18に示す方法で、X軸方向に延びる近似直線l1及びl2を算出する場合には、X軸方向において隣り合う2つの座標を用いた。これに代えて、図15(a)に関して説明した処理を行い、X軸方向に並んだ複数の点の座標のうち、最も離れた位置にある2つの座標に基づき近似直線を算出することもできる。近似曲線l1については、図19(a)に示すとおり、基準点P0を、搬送方向Rの最下流側でのスキャンデータLfから得られる2つの点のうち、X軸方向の座標が大きい方とする。点P0を開始位置として、X軸方向で隣り合う2つの座標の間でのベクトルの方向を順次算出する。そして、隣り合うベクトルの方向を比較して、該方向が一定となる最初のベクトルにおける始点の位置を始点P1とする。例えば図19(a)に示すとおり、点P0と点P1との間のベクトルv0の方向と、点P1と点P2との間のベクトルv1の方向とは、相違するが、ベクトルv1の方向と、点P2と点P3との間のベクトルv2の方向とは同じになっている。したがって、方向が一定となる最初のベクトルはベクトルv1であり、該ベクトルv1の始点は点P1である。したがって、点P1が、近似曲線l1を算出するための始点となる。一方、近似直線l1を定める終点Pnは、始点P1から始まり、X軸方向で隣り合う2つの座標の間でのベクトルの方向を順次算出し、隣り合うベクトルの方向を比較して、該方向が最初に変化したベクトルにおける該ベクトルの始点の位置とする。例えば図19(a)に示すとおり、点Pnと点Pn+1との間のベクトルvnが、方向が最初に変化したベクトルである場合、そのベクトルvnの始点であるPnが、近似直線l1を定める終点となる。そして、始点P1と終点Pnの座標に基づき近似直線l4を算出する。
近似曲線l2については、図19(b)に示すとおり、基準点P0を、搬送方向Rの最下流側でのスキャンデータLfから得られる2つの点のうち、X軸方向の座標が小さい方とする。点P0を開始位置として、X軸方向で隣り合う2つの座標の間でのベクトルの方向を順次算出する。そして、隣り合うベクトルの方向を比較して、該方向が一定となる最初のベクトルにおける始点の位置を始点P1とする。例えば図19(b)に示すとおり、点P0と点P1との間のベクトルv0の方向と、点P1と点P2との間のベクトルv1の方向とは、相違するが、ベクトルv1の方向と、点P2と点P3との間のベクトルv2の方向とは同じになっている。したがって、方向が一定となる最初のベクトルはベクトルv1であり、該ベクトルv1の始点は点P1である。したがって、点P1が、近似曲線l2を算出するための始点となる。一方、近似直線l2を定める終点Pnは、上述した近似直線l1を定める終点の選定法と同様に選定する。そして、始点P1と終点Pnの座標に基づき近似直線l4を算出する。
本発明の被搬送物の検査方法の適用対象の一例としては、生理用ナプキンや使い捨ておむつなどの使い捨て吸収性物品における吸収体の検査方法が挙げられる。これらの吸収性物品は、一般に着用者の肌に近い側に位置する液透過性の表面シートと、肌から遠い側に位置する液難透過性の裏面シートと、両シート間に配置された吸収体とを具備しているところ、該吸収体の製造においては、幅広の連続帯状の下層吸収体上に、搬送方向に間隔を置いて間欠的に配置された幅狭の上層吸収体が載置され、その後に、搬送方向で隣り合う上層吸収体間において下層吸収体が幅方向に裁断されることで、上層及び下層の二段構造の吸収体を製造することがある。このような二段構造の吸収体の製造工程において、本発明の検査方法を適用することで、規格に適合した吸収体を製造することができる。この場合、上述した被搬送物は上層吸収体である。
また、吸収体が一段の構造である場合であっても、本発明の検査方法を適用することができる。例えば吸収性物品の製造方法においては、連続帯状の表面シートの原反を繰り出し、その一面に接着剤を塗布し、次いで該接着剤の塗布面に吸収体を配置し、更にその上を、連続帯状の裏面シートの原反で被覆する工程を具備する場合がある。このような工程を具備する吸収性物品の製造方法において、本発明の検査方法を適用することができる。この場合、上述した被搬送物は吸収体である。具体的には、連続帯状の表面シートの原反を繰り出し、その一面に吸収体を配置し、更にその上を、連続帯状の裏面シートの原反で被覆する工程を具備する吸収性物品の製造方法において、
前記表面シートの原反上に配置された前記吸収体を該原反とともに一方向に搬送しつつ、該吸収体の上方に設置した二次元距離センサによって、該吸収体が所定距離移動する毎に、該吸収体の二次元形状を計測し、
前記二次元距離センサから得られた前記吸収体の複数の二次元形状から、該吸収体の三次元形状を求め、該三次元形状に基づいて、該吸収体が、所定位置に載置された状態で搬送されているか否か、又は所定の寸法になっているか否かを検査する工程を具備し、
前記二次元距離センサから照射されるライン状の光の方向を、前記吸収体の搬送方向に対して0度超90度未満の範囲で傾斜させた状態で、該吸収体の二次元形状を計測する吸収性物品の製造方法を採用することができる。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に制限されない。例えば前記実施形態においては、連続帯状の第1のシート状部材11の長尺物上に、被搬送物である第2のシート状部材12を載置して、該第2のシート状部材12の載置位置や寸法の検査を行ったが、第2のシート状部材12を連続帯状の第1のシート状部材11の長尺物上に載置することなく、直接ベルトコンベア10上に載置した状態でこれを搬送してもよい。
また、第1のシート状部材11及び第2のシート状部材12は、上述した吸収性物品の構成材料に制限されず、種々の材料を採用することができる。更に、検査対象となる被搬送物として、シート状部材以外に、厚みを有する部材を選定してもよい。
また、本発明の検査方法は、第2のシート状部材12が、これを平面視した形状において直線部を有する形状である場合、特に対向する一対の平行な直線部を有する形状である場合に特に有効なものであり、とりわけ該直線部が搬送方向と一致するように載置される場合に有効である。
10 ベルトコンベア
11 第1のシート状部材
12 第2のシート状部材12
13,14 ローラー
15 ロータリーエンコーダ
16 二次元距離センサ

Claims (8)

  1. 被搬送物を一方向に搬送しつつ、該被搬送物の上方に設置した二次元距離センサによって、該被搬送物の二次元形状を経時的に計測し、
    前記二次元距離センサから得られた前記被搬送物の複数の二次元形状から、該被搬送物の三次元形状を求め、該三次元形状に基づいて、該被搬送物が、所定位置に載置された状態で搬送されているか否か、又は所定の寸法になっているか否かを検査する被搬送物の検査方法であって、
    前記二次元距離センサから照射されるライン状の光の方向を、前記被搬送物の搬送方向に対して0度超90度未満の範囲で傾斜させた状態で、該被搬送物の二次元形状を計測する被搬送物の検査方法。
  2. 前記ライン状の光と前記被搬送物の輪郭との交点の座標を該被搬送物の搬送方向に複数取得し、取得した複数の座標から所定の方程式を解いて前記被搬送物の形状を算出する請求項1に記載の検査方法。
  3. 前記被搬送物は、その平面視した形状において直線部を有する請求項1又は2に記載の検査方法。
  4. 平面視して矩形の形状を有する前記被搬送物を搬送し、
    二次元距離センサから得られた前記被搬送物の各二次元形状を、動径U、偏角θで表されるU−θ円座標系の情報として受け取り、
    前記被搬送物の搬送方向をXとし、該搬送方向に対して直交する方向をYとしたとき、前記U−θ円座標系の情報を、X−Y直交座標系の情報に座標変換し、
    X−Y直交座標系に座標変換された各座標に基づき、前記被搬送物の各辺の近似直線を算出し、
    算出された前記近似直線に基づき、前記被搬送物が、所定位置に載置された状態で搬送されているか否か、又は所定の寸法を有しているか否かを検査する請求項1〜3のいずれか一項に記載の検査方法。
  5. 座標変換されたX−Y直交座標系の各座標のうち、X軸方向に並んだ複数の点の座標のうちの2つの座標に基づき、前記搬送物のX方向における近似直線を算出し、かつ
    座標変換されたX−Y直交座標系の各座標のうち、Y軸方向に並んだ複数の点の座標のうちの2つの座標に基づき、前記搬送物のY方向における近似直線を算出する請求項4に記載の検査方法。
  6. 座標変換されたX−Y直交座標系の各座標のうち、X軸方向に並んだ複数の点の座標のうち、最も離れた位置にある2つの座標に基づき、前記搬送物のX方向における近似直線を算出し、かつ
    座標変換されたX−Y直交座標系の各座標のうち、Y軸方向に並んだ複数の点の座標のうち、最も離れた位置にある2つの座標に基づき、前記搬送物のY方向における近似直線を算出する請求項5に記載の検査方法。
  7. 座標変換されたX−Y直交座標系の各座標のうち、X軸方向に並んだ複数の点の座標における隣り合う2つの座標の間でのベクトルの方向を算出し、
    前記ベクトルの方向が同じ場合には、それらの座標は同一直線上に位置していると判断し、その判断を隣り合う2つの座標の間で順次繰り返すことで、X軸方向において同一直線に位置する最も離れた位置にある2つの座標を決定し、
    決定された2つの座標から前記搬送物のX方向における近似直線を算出し、かつ
    座標変換されたX−Y直交座標系の情報のうち、Y軸方向に並んだ複数の点の座標における隣り合う2つの座標のベクトルの方向を算出し、
    前記ベクトルの方向が同じ場合には、それらの座標は同一直線上に位置していると判断して、Y軸方向において同一直線に位置する最も離れた位置にある2つの座標を決定し、
    決定された2つの座標から前記搬送物のY方向における近似直線を算出する請求項6に記載の検査方法。
  8. 連続する長尺帯状の第1のシート状部材の上に、前記被搬送物としての第2のシート状部材を、搬送方向に沿って所定の距離を置いて不連続に載置して、これらを一緒に搬送させる請求項1ないし7のいずれか一項に記載の検査方法。
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