JP2015140790A - エンジンの排気ガス浄化装置 - Google Patents

エンジンの排気ガス浄化装置 Download PDF

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Abstract

【課題】コンパクト化と浄化性能とを両立することができるエンジンの排気ガス浄化装置を提供する。【解決手段】DOC21aと、このDOC21aの下流側に配設され且つ排気ガスを浄化処理するDPF22aとを備えたエンジン1の排気ガス浄化装置5において、DOC21aを収容したケーシング31の下流端とDPF22aを収容したケーシング32の上流端とを接続する湾曲状の接続管23と、DOC21aとDPF22aとの間に配設された補助DOC33であって、DPF22aのケーシング32内のDPF22aの軸心C2よりも上側位置に配設された補助DOC33とを備え、補助DOC33を通過した排気ガスが、DPF22aの軸心C2よりも接続管23の湾曲中心C3側部分に流れるように構成する。これにより、補助DOC33で昇温された排気ガスをDPF22aの上側部分に供給する。【選択図】 図2

Description

本発明は、エンジンの排気ガス浄化装置に関し、特に酸化触媒手段と、この酸化触媒手段の下流側に配設され且つ排気ガスの熱を用いて排気ガスを浄化処理する浄化手段とを備えたエンジンの排気ガス浄化装置に関する。
トラックやバス等に搭載されているディーゼルエンジン(内燃機関)から排出される排気ガス中にはカーボン粒子を主成分とした粒子状物質(Particulate Matter)が含まれているため、粒子状物質を多孔質セラミックの捕集フィルタを用いて捕捉するDPF(Diesel Particulate Filter)が実用に供されている。
このDPFでは、粒子状物質、所謂煤がフィルタに堆積した場合、フィルタの目詰りを回避するために粒子状物質を燃焼させてDPFを再生することが行われている。
再生方式として、DPFの上流側に酸化機能を有する触媒、例えば酸化触媒(DOC: Diesel Oxidation Catalyst)を配設し、粒子状物質を捕捉しながらフィルタの自己再生を行う再生方式が知られている。このような再生方式では、粒子状物質の堆積量が増加した場合、トルク発生のためのメイン燃料噴射後の膨張行程においてポスト燃料噴射を行い、未燃状態の燃料(HC)を排気通路に排出する。このHCが酸化触媒に到達すると、HCが酸化反応して排気ガス温度を上昇させるため、フィルタに堆積した粒子状物質が燃焼温度に達し、燃焼によって焼却除去される。
酸化触媒は活性化温度(約250〜300℃)で酸化機能を発揮し、粒子状物質は約600℃で燃焼するため、排気ガス経路を短縮化することによって外部への放熱を抑制し、排気ガスの熱をDPF再生に有効利用している。
特許文献1のエンジンの排気ガス浄化装置は、エンジン近傍に配置された酸化触媒と、この酸化触媒に平行且つ隣接状に配設されたDPFと、酸化触媒の下流端とDPFの上流端とを接続する略U字状の接続管と、DPFの前部側領域とDPFの下部側で且つディーゼルエンジンの上方側略全領域を覆う遮熱板とを備えている。
一般に、酸化触媒とDPFとを同軸上に直列接続した場合、DPFの上流端側中心部分には多量の排気ガスが供給され、DPFの上流端側外周部分には少量の排気ガスしか供給されないため、DPFの上流端側外周部分に捕捉された粒子状物質が焼却除去され難い。
そこで、特許文献2のエンジンの排気ガス浄化装置は、粒子状物質を捕捉可能なフィルタを収容したシェル(ケーシング)内にコーンデフレクタを設け、このコーンデフレクタが排気ガスの流れ方向下流側程拡径する円錐形状に形成されている。これにより、コーンデフレクタは排気ガスをフィルタの外周部分に誘導し、排気ガスが後縁部に到達すると、排気ガスは低圧である中心部分へ流れるため、乱流を引き起こし、排気ガスをフィルタに対して一様に分配している。
特開2012−7536号公報 特表2007−514104号公報
特許文献1のエンジンの排気ガス浄化装置は、DPFに導入される排気ガス温度の低下を抑制してDPF内部の温度を高温に維持するため、DOCによる酸化反応の熱とエンジンから排出された排気ガスの熱との双方を利用してDPFに捕捉された粒子状物質を燃焼により除去することが可能である。
しかし、特許文献1のエンジンの排気ガス浄化装置では、フィルタに堆積された粒子状物質が、DPFに捕捉された位置によってその堆積量が不均一になる、所謂偏積を生じ、DPFの再生性能が低下する虞がある。
即ち、酸化触媒装置の下流端とDPFの上流端とを接続する接続管が略U字状に形成されている場合、接続管を流れる排気ガスに接続管の湾曲中心からの距離に応じて慣性力が作用するため、接続管の湾曲中心側部分を流れる排気ガスは、それ以外を流れる排気ガスよりも流速が遅くなる。
それ故、DPF再生時、接続管の湾曲中心から離隔した(接続管の湾曲中心と反対側)フィルタ部分に堆積した粒子状物質には大量の排気ガスが供給され、排気ガスから粒子状物質の燃焼に必要な熱が伝達される。これに対し、接続管の湾曲中心側フィルタ部分に堆積した粒子状物質には少量の排気ガスしか供給されず、粒子状物質は燃焼温度まで昇温されないため、粒子状物質がDPFに残留し、接続管の湾曲中心側フィルタ部分に集中して堆積量が増加する。
粒子状物質が接続管の湾曲中心側フィルタ部分に集中して堆積した場合、排気ガスの流路抵抗の増加によって、燃費悪化を招く虞があり、エンジンの運転状態により堆積した粒子状物質が一気に燃焼することがあるため、過剰燃焼によりDPFが溶損する虞もある。
特許文献1のエンジンの排気ガス浄化装置に排気ガスの流れを均一化する特許文献2の技術を適用することも考えられるものの、浄化性能確保の観点で十分な対策とは言い難い。
特許文献2のエンジンの排気ガス浄化装置は、コーンデフレクタによって排気ガスをフィルタの外周部分に誘導するため、排気ガスの熱が不足するフィルタの外周部分に排気ガスを積極的に供給することができる。
しかし、特許文献2のエンジンの排気ガス浄化装置では、ケーシング内にDPFとこのDPFと略同径のコーンデフレクタを収容するため、ケーシングが大型化する虞がある。
また、コーンデフレクタが排気ガスをフィルタの外周部分に誘導するため、誘導途中で排気ガスの熱がコーンデフレクタに伝達され、フィルタに供給される排気ガス量に比べて熱が少なくなるという虞もある。
本発明の目的は、コンパクト化と浄化性能とを両立できるエンジンの排気ガス浄化装置等を提供することである。
請求項1のエンジンの排気ガス浄化装置は、酸化触媒手段と、この酸化触媒手段の下流側に配設され且つ排気ガスを浄化処理する浄化手段とを備えたエンジンの排気ガス浄化装置において、前記酸化触媒手段を収容したケーシングの下流端と浄化手段を収容したケーシングの上流端とを接続する湾曲状の接続管と、前記酸化触媒手段と浄化手段との間に配設された補助酸化触媒手段とを備え、前記補助酸化触媒手段を通過した排気ガスが、前記浄化手段の中心軸よりも前記接続管の湾曲中心側部分に流れるように構成されたことを特徴としている。
このエンジンの排気ガス浄化装置では、湾曲状の接続管が酸化触媒手段を収容したケーシングの下流端と浄化手段を収容したケーシングの上流端とを接続するため、直列状に配置された酸化触媒手段と浄化手段とをエンジンの近傍に配設することができ、配管の短縮化によりエンジンから排出された排気ガスの熱を酸化処理や浄化処理に利用することができる。しかも、補助酸化触媒手段を通過した排気ガスを浄化手段の中心軸よりも接続管の湾曲中心側部分に流すため、少量の排気ガスしか供給されない浄化手段の中心軸よりも接続管の湾曲中心側部分に昇温された排気ガスを供給でき、浄化手段の浄化性能を高くすることができる。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記浄化手段がパティキュレートフィルタであることを特徴としている。
これにより、コンパクト化と粒子状物質を捕捉するパティキュレートフィルタの再生性能とを両立することができる。
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において、前記補助酸化触媒手段が前記浄化手段のケーシング内に配設されたことを特徴としている。
これにより、接続管を大型化することなく、ケーシングのデッドスペースを利用して補助酸化触媒手段を収容することができる。
請求項4の発明は、請求項1又は2の発明において、前記補助酸化触媒手段が前記接続管の途中部の湾曲中心側通路部分に配設されたことを特徴としている。
これにより、接続管の排気ガス通路を利用して補助酸化触媒手段を収容することができる。
請求項5の発明は、請求項4の発明において、前記接続管が湾曲中心側通路部分とそれ以外の通路部分に仕切る仕切壁を設けたことを特徴としている。
これにより、補助酸化触媒手段を通過した排気ガスを浄化手段の狙いとする部分に精度よく供給することができる。
本発明のエンジンの排気ガス浄化装置によれば、コンパクト化と浄化性能とを両立することができる。
本実施形態における、エンジンに付設された吸気装置及び排気装置の各構成を示す概略図である。 排気ガス浄化装置の要部縦断面図である。 排気ガス量を増加したときの煤の除去特性と排気ガス温度を増加したときの煤の除去特性との比較グラフである。 DPFの軸心直交方向の断面図である。 本実施形態と従来構造との比較検証結果を示すグラフである。 本実施形態と従来構造との比較検証結果を示す別のグラフである。 変形例に係る図2相当図である。 図7のVIII−VIII線断面図である。 変形例に係る図2相当図である。 図9のX−X線断面図である。 接続管の変形例を示す図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
以下の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物あるいはその用途を制限するものではない。
まず、エンジン1に付設された各構成の概略について説明する。
図1に、エンジン1と、これに付設されている吸気装置2及び排気装置3の各構成を示す。エンジン1は、自動車に搭載される直列4気筒のディーゼルエンジンであり、その内部に、燃料と吸気との混合気を燃焼させて動力を取り出す4つのシリンダ1aが列状に配置されている。尚、燃料の供給系統については図示を省略している。
エンジン1には、吸気ポート1bと排気ポート1cとが、シリンダ1a毎に2つずつ設けられている。各吸気ポート1bは、吸気装置2に接続されており、吸気装置2及び各吸気ポート1bを通じて各シリンダ1aに吸気が導入される。各排気ポート1cは、排気装置3に接続されており、排気装置3及び各排気ポート1cを通じて各シリンダ1aで発生した排気が導出され、清浄化等の処理がなされた後、大気中に排出される。
吸気装置2の吸気通路における最上流部位には、エアクリーナ7が配置されている。エアクリーナ7は、外気から塵や埃を除去して、清浄にした空気(吸気)を吸気通路に導入する。エアクリーナ7の下流側は第1吸気配管2aを介して過給機8に接続されており、吸気は、過給機8に備えられたコンプレッサ8aで過給される。過給機8の下流側は、第2吸気配管2bを介して吸気ユニット4に接続されている。吸気ユニット4の下流側は第3吸気配管2cを介して吸気ポート1bに接続されている。吸気ユニット4には、チャンバ(図示略)やインタークーラ(図示略)、バルブユニット6等が一体的にユニット化されている。
排気装置3には、各排気ポート1cに連結された第1排気配管3aが備えられており、各シリンダ1aで発生する排気は、第1排気配管3aに導入される。第1排気配管3aの下流側は、過給機8に接続されている。過給機8には、排気を利用して作動するタービン8bが備えられており、コンプレッサ8aは、このタービン8bによって駆動されている。
過給機8の下流側に連なる第2排気配管3bには、排気ガス浄化装置5が配置されている。排気ガス浄化装置5の下流側に連なる第3排気配管3cは、サイレンサ9に接続されている。このサイレンサ9の出口は、大気中に開放されており、排気装置3に導入された排気は、この出口から外部に排出される。第3排気配管3cの上流側端部には、第2排圧センサ16が設けられている。
このエンジン1の排気装置3には、高圧EGR装置11と、低圧EGR装置12とが備えられている。高圧EGR装置11は、吸気に高圧EGRガスを導入する装置である。排気ガスが、過給機8、DOC(Diesel Oxidation Catalyst)装置21、及びDPF(Diesel Particulate Filter)装置22を通過して減圧及び清浄化される前に、高圧EGR装置11は、これら過給機8等の上流側から、吸気通路2の下流側の高圧部位(第3吸気配管2c)に排気を還流させる。
高圧EGR装置11は、高圧EGR配管11a、高圧EGRクーラ11b、高圧EGRバルブ11cなどで構成されている。
高圧EGR配管11aは、その上流側の一端が第1排気配管3aに接続され、各シリンダ1aから導出された直後の排気の一部を取り込む。高圧EGR配管11aの下流側の他端は、吸気ユニット4の下流側の第3吸気配管2cに設けられた第1ガス導入口13に接続されている。
高圧EGRクーラ11bは、高圧EGR配管11aを流れる高圧EGRガスを冷却する。高圧EGRバルブ11cは、高圧EGR配管11aを流れる高圧EGRガスの流量を調整する。冷却及び流量調整が行われた高圧EGRガスは、第1ガス導入口13を通じて吸気に合流する。
低圧EGR装置12は、吸気に低圧EGRガスを導入する装置である。排気ガスが、過給機8、DOC装置21、及びDPF装置22を通過して減圧及び清浄化された後に、低圧EGR装置12は、これら過給機8等の下流側から、吸気通路の上流側の低圧部位(第1吸気配管2a)に排気を還流させる。低圧EGR装置12は、低圧EGR配管12a、低圧EGRクーラ12b、低圧EGRバルブ12cなどで構成されている。
低圧EGR配管12aは、その上流側の一端が第3排気配管3cに接続され、減圧及び清浄化されて外部に排出される前の排気の一部を取り込む。低圧EGR配管12aの下流側の他端は、過給機8よりも上流側に位置する第1吸気配管2aに設けられた第2ガス導入口14に接続されている。低圧EGRクーラ12bは、低圧EGR配管12aを流れる低圧EGRガスを冷却する。低圧EGRバルブ12cは、低圧EGR配管12aを流れる低圧EGRガスの流量を調整する。冷却及び流量調整が行われた低圧EGRガスは、第2ガス導入口14を通じて吸気に合流する。
次に、排気ガス浄化装置5の具体的構成について説明する。
図1,図2に示すように、排気ガス浄化装置5は、排気中のCOやHCを除去する円柱状のDOC21a(酸化触媒手段)を収容したDOC装置21と、排気中の粒子状物質を除去する円柱状のDPF22a(浄化手段)と補助DOC33(補助酸化触媒手段)とを収容したDPF装置22と、DOC装置21とDPF装置22と直列状に連結する接続管23とを備えている。
尚、上記DOC21aは円柱状でなくても良く、任意に形状を設定できる。
DOC装置21は、エンジン1の近傍位置にその軸心C1が略水平になるように配設され、エンジン1の側壁にブラケットを介して固定されている。
DOC21aは、DOC装置21と共通の軸心C1を有し、エンジン1の排気ガス中のCO及びHCを酸化させてCO、HO及び熱エネルギを生成する。このDOC21aは、排気ガスの流れ方向に沿って開口する筒状のケーシング31に収容され、ハニカム形状の担体に触媒金属(例えばPt,Pd等)を担持させて構成される。
DPF装置22は、DOC装置21の下側においてエンジン1の側壁にブラケットを介して固定されている。DPF装置22は、DOC装置21と略平行且つ隣接状に配設され、その上流端が接続管23を介してDOC装置21の下流端に接続されている。
DPF22aは、DPF装置22と共通の軸心C2(中心軸)を有し、エンジン1の排気ガス中に含まれる煤等の粒子状物質を捕集するための、例えば、炭化ケイ素(SiC)やコーディエライト等の耐熱性セラミック材によって形成されたウォールフロー型フィルタによって形成された三次元網目状フィルタと、貴金属としてPtを含有する触媒とで構成される。このDPF22aは、排気ガスの流れ方向に沿って開口する筒状のケーシング32に収容され、ケーシング32の上流側端部から下流側へ所定距離離隔した位置に配設されている。
補助DOC33は、補助DOC33を通過した排気ガスが、DPF22aの軸心C2よりも上側部分に流れるように、DPF22aの上流側端部とケーシング32の上流側端部との途中部で且つDPF22aの軸心C2よりも上側位置に配設されている。
補助DOC33は、断面半円形状に形成され、DOC21aと同じ組成である。これにより、ケーシング32の上流端側部分のデッドスペースを利用して補助DOC33を収容している。補助DOC33の断面形状は、半円形状に限られず、任意に設定することができる。
排気ガスの流れ方向に直交する補助DOC33の断面積をSa、排気ガスが流れる通路(ケーシング32)の断面積をSbとしたとき、補助DOC33は、Sa≦Sbを満たすように形成されている。
また、補助DOC33の断面積Saは、流速の速い部分の流れを妨げないように、Sa≦Sb/2に設定することが好ましい。
接続管23は、湾曲部分23aを有する略U字状に形成されている。
接続管23の湾曲部分23aの湾曲中心C3は、DOC装置21の軸心C1とDPF装置22の軸心C2との間の高さ位置になるように設定されている。接続管23の下流側端部には、第1排圧センサ15が設けられている。
エンジン1は、第1排圧センサ15で検出したDPF22aの上流側の排気ガス圧力と第2排圧センサ16で検出したDPF22aの下流側の排気ガス圧力との差圧によってDPF22aに捕捉された粒子状物質の堆積量を評価し、この差圧が所定圧力以上になることをもってDPF22aの再生条件成立と判定している。DPF22aの再生条件成立と判定されたとき、エンジン1は、各インジェクタ(図示略)から各シリンダ1aの膨張行程で燃焼に寄与しない(トルクを発生しない)ポスト燃料噴射を実行している。
次に、上記エンジン1の排気ガス浄化装置5の予測される効果について、図3〜図6に基づいて検証結果を説明する。
まず、検証の前に、排気ガス量(流速)を2倍にしたときの煤の除去特性L1と、除去特性L1のときの1/2の排気ガス量で排気ガス温度を50℃上昇させたときの煤の除去特性L2とを計算にて求めた。
図3に示した除去特性L1,L2は、捕捉した煤(粒子状物質)を50%燃焼除去するために必要な燃焼レート(速度)を示している。
図3に示すように、除去特性L1において、煤が燃焼する600℃では燃焼速度T1であるのに対して、排気ガス量が除去特性L1の半分である除去特性L2が650℃のとき、燃焼速度T2(T1<T2)である。
即ち、補助DOC33をDPF22aの上流側に配設することにより、DPF22aの軸心C2よりも上側部分を通過する排気ガスの流路抵抗が増加するが、煤の除去特性に対しては排気ガス温度を上昇させる方が排気ガス量を増加させるよりも有効であることが分かる。
次に、検証のための前提条件を説明する。
図4に示すように、DPF22aは、軸心C2に対して平行な12個のセグメントA〜Lを接着して形成され、各セグメントA〜Lは、軸心C2方向に延びる複数の隔壁で夫々区分されると共に交互に配置された複数の前端開放セルと後端開放セルから夫々構成されている。
DPF22aを、軸心C2方向に4分割し、セグメントA〜Lの分割領域毎に各々堆積した煤の堆積量の平均値を各セグメントA〜Lに残存する残存量として計算した。
補助DOC33を省略した従来構造について、水平線X1に沿って隣接するセグメントC,D,E,Fの残存傾向α1と、水平線X2に沿って隣接するセグメントG,H,I,Jの残存傾向α2と、鉛直線Y1に沿って隣接するセグメントA,D,H,Kの残存傾向β1と、鉛直線Y2に沿って隣接するセグメントB,E,I,Lの残存傾向β2とを夫々求めた。
また、補助DOC33を設けた本実施形態について、水平線X1に沿って隣接するセグメントC,D,E,Fの残存傾向α3と、鉛直線Y1に沿って隣接するセグメントA,D,H,Kの残存傾向β3とを夫々求めた。
尚、便宜上、縦壁部33を設けた場合のセグメントD,Eの残存量をxとして他のセグメントの残存量を計算している。
図5に示すように、補助DOC33を省略した場合、DPF22aの軸心C2よりも上側部分(接続管33の湾曲中心C3側部分)に堆積した煤には、少量の排気ガスしか供給されず、煤が燃焼温度まで昇温されないため、軸心C2よりも下側部分よりも煤がDPF22aに残留している。
また、DPF22aの径方向外側部分は、排気ガスの熱がケーシング32等によって奪われるため、径方向内側部分に比べて煤の残存量が多くなっている。
補助DOC33を設けた場合、補助DOC33を通過した排気ガス温度が酸化反応によって上昇するため、DPF22aの軸心C2よりも上側部分に堆積した煤に熱を供給でき、燃焼させることができる。特に、DPF22aの径方向内側部分よりもDPF22aの径方向外側部分の改善効果が顕著になる。
図6に示すように、補助DOC33を省略した場合、DPF22aの軸心C2よりも上側部分には、下側部分に比べて多くの煤が残留していることが分かる。残存傾向α1と残存傾向α2とは、構造的に、DPF22aの軸心C2に対して左右対称構造であるため、略同様の傾向を示している。
特に、DPF22aの軸心C2よりも上側部分の改善効果は、DPF22aの軸心C2よりも下側部分の改善効果よりも顕著である。
このエンジン1の排気ガス浄化装置5によれば、湾曲状の接続管23がDOC21aの下流端とDPF22aの上流端とを接続するため、直列状に配置されたDOC21aとDPF22aとをエンジン1の近傍に配設することができ、配管の短縮化によりエンジン1から排出された排気ガスの熱を酸化処理や浄化処理に利用することができる。しかも、補助DOC33を通過した排気ガスをDPF22aの軸心C2よりも上側部分に流すため、少量の排気ガスしか供給されないDPF22aの軸心C2よりも上側部分に昇温された排気ガスを供給でき、DPF22aの浄化性能を高くすることができる。
浄化手段が粒子状物質を捕捉するパティキュレートフィルタであるため、コンパクト化と粒子状物質を捕捉するパティキュレートフィルタの再生性能とを両立することができる。
補助DOC33がケーシング32内に配設されたため、接続管23を大型化することなく、ケーシング23のデッドスペースを利用して補助DOC33を収容することができる。
次に、図7,図8に基づき、排気ガス浄化装置の変形例について説明する。尚、前記実施形態と同様の主要な構成要素には同じ参照符号を付けて図示し、それらについての説明は省略し、異なる構成要素についてのみ説明する。
前記排気ガス浄化装置5では、補助DOC33をケーシング32内に配設した例を説明したが、本排気ガス浄化装置5Aでは、接続管23の途中部に補助DOC33Aを配設している。
図7に示すように、DPF装置22Aは、DOC装置21の下側においてエンジン1の側壁にブラケットを介して固定されている。DPF装置22Aは、DOC装置21と略平行且つ隣接状に配設され、その上流端が接続管23を介してDOC装置21の下流端に接続されている。DPF22bは、DPF装置22Aと共通の軸心C2を有し、排気ガスの流れ方向に沿って開口する筒状のケーシング32に収容され、ケーシング32の上流端部分に配設されている。
補助DOC33Aは、湾曲部分23aの中間部において湾曲中心C3側通路部分に配設されている。
図8に示すように、補助DOC33Aは、断面半円形状に形成され、補助DOC33Aを通過した排気ガスがDPF22bの軸心C2よりも上側部分に流れるように構成されている。
これにより、接続管23の排気ガス通路を利用して補助DOC33Aを収容することができ、排気ガス浄化装置5Aのコンパクト化を図ることができる。
次に、図9〜図11に基づき、排気ガス浄化装置の別の変形例について説明する。
本排気ガス浄化装置5Bでは、接続管23Aに通路部分を仕切る仕切壁23cを設けている。
図9,図10に示すように、接続管23Aは、湾曲部分23aを有する略U字状に形成され、パイプ状の筒部23bと、この筒部23bの軸心を境界にして湾曲中心C3側通路部分とそれ以外の部分に全長に亙って仕切る仕切壁23cとを備えている。
補助DOC33Bは、湾曲部分23aの中間部において湾曲中心C3側通路部分に配設され、補助DOC33Bを通過した排気ガスがDPF22bの軸心C2よりも上側部分に流れるように構成されている。
前記変形例では、接続管23Aを仕切壁23cによって湾曲中心C3側通路部分とそれ以外の部分とに仕切った例を説明したが、接続管23Bを湾曲中心C3側の内側接続管24とそれ以外の部分の外側接続管25とによって構成することも可能である。
図11に示すように、接続管23Bは、湾曲中心C3を有する略U字状の内側接続管24と、この内側接続管24の外側に配置された湾曲中心C3を有する略U字状の外側接続管25とを連結部材26によって連結して構成している。
補助DOC33Cは、内側接続管24の中間部を閉塞するように配設され、補助DOC33Cを通過した排気ガスがDPF22bの軸心C2よりも上側部分に流れるように構成されている。
次に、前記実施形態を部分的に変更した変形例について説明する。
1〕前記実施形態においては、ディーゼルエンジンにDOCとDPFとを搭載した例を説明したが、少なくとも酸化触媒手段と排気ガスの熱を用いて排気ガスを浄化処理する浄化手段とを備えたエンジンであれば適用できるため、ディーゼルエンジンに限ることなく、ガソリンエンジンに適用しても良い。
2〕前記実施形態においては、DOCとDPFとを略水平状且つ隣接状に配設した例を説明したが、少なくともDOCを通過した排気ガスがDPFに進入するとき、流速の差異に伴って捕捉される煤が偏在(偏積)する排気ガス浄化装置に適用することが可能である。
従って、DOCとDPFとを接続する接続管が湾曲部分を有する配置、例えば、DOCの軸心とDPFの軸心とが所定の角度で交差するような配置、或いはDOCとDPFとを略鉛直状且つ隣接状に配設した排気ガス浄化装置に適用しても良い。
3〕前記実施形態においては、補助DOCをケーシングの上半部に応じた領域に配設し、また、補助DOCを接続管の湾曲中心側半部に応じた領域に配設した例を説明したが、少なくとも補助DOCを通過した排気ガスがDPFの軸心よりも接続管の湾曲中心側にガス当りすれば良く、期待する浄化仕様に応じて補助DOCの大きさや形状を任意に設定しても良い。
4〕前記実施形態においては、ターボ過給機のコンプレッサによる吸引力を用いて排気ガスを吸引する例を説明したが、他の種類の過給機の吸引力を用いても良く、また、吸気ポート近傍の吸気負圧を用いることも可能である。
5〕その他、当業者であれば、本発明の趣旨を逸脱することなく、前記実施形態に種々の変更を付加した形態で実施可能であり、本発明はそのような変更形態も包含するものである。
1 エンジン
5,5A,5B 排気ガス浄化装置
21a DOC
22a,22b DPF
23,23A,23B 接続管
23c 仕切壁
31 (DOC)ケーシング
32 (DPF)ケーシング
33,33A,33B,33C 補助DOC
C2 (DPF)軸心
C3 湾曲中心

Claims (5)

  1. 酸化触媒手段と、この酸化触媒手段の下流側に配設され且つ排気ガスを浄化処理する浄化手段とを備えたエンジンの排気ガス浄化装置において、
    前記酸化触媒手段を収容したケーシングの下流端と浄化手段を収容したケーシングの上流端とを接続する湾曲状の接続管と、
    前記酸化触媒手段と浄化手段との間に配設された補助酸化触媒手段とを備え、
    前記補助酸化触媒手段を通過した排気ガスが、前記浄化手段の中心軸よりも前記接続管の湾曲中心側部分に流れるように構成されたことを特徴とするエンジンの排気ガス浄化装置。
  2. 前記浄化手段がパティキュレートフィルタであることを特徴とする請求項1に記載のエンジンの排気ガス浄化装置。
  3. 前記補助酸化触媒手段が前記浄化手段のケーシング内に配設されたことを特徴とする請求項1又は2に記載のエンジンの排気ガス浄化装置。
  4. 前記補助酸化触媒手段が前記接続管の途中部の湾曲中心側通路部分に配設されたことを特徴とする請求項1又は2に記載のエンジンの排気ガス浄化装置。
  5. 前記接続管が湾曲中心側通路部分とそれ以外の通路部分に仕切る仕切壁を設けたことを特徴とする請求項4に記載のエンジンの排気ガス浄化装置。

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