JP2015140764A - ポンプ設備構造物およびその構築方法 - Google Patents

ポンプ設備構造物およびその構築方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2015140764A
JP2015140764A JP2014015315A JP2014015315A JP2015140764A JP 2015140764 A JP2015140764 A JP 2015140764A JP 2014015315 A JP2014015315 A JP 2014015315A JP 2014015315 A JP2014015315 A JP 2014015315A JP 2015140764 A JP2015140764 A JP 2015140764A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
unit
equipment
pump
units
terminal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014015315A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6302268B2 (ja
JP2015140764A5 (ja
Inventor
博樹 伊藤
Hiroki Ito
博樹 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2014015315A priority Critical patent/JP6302268B2/ja
Priority to CN201510038983.2A priority patent/CN104818871B/zh
Publication of JP2015140764A publication Critical patent/JP2015140764A/ja
Publication of JP2015140764A5 publication Critical patent/JP2015140764A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6302268B2 publication Critical patent/JP6302268B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)

Abstract

【課題】構築が短納期であり、手戻り作業がなく、かつメンテナンス・機器交換を容易に行えるポンプ設備構造物およびその構築方法を提供する。【解決手段】本発明のポンプ設備構造物Sは、構造物を構成する同一サイズの直方体形状の複数のユニットUと、ユニットU内に設置され、天井i1が形成される上方側の空間から、取り外しできて入れ替え交換可能な設備機器1、3、4とを備え、複数のユニットUは、水平方向に並んで、または、鉛直方向に積み重ねて構成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、ポンプ設備構造物およびその構築方法に関する。
従来、上下水道や河川水を送排水するポンプを用いたプラントは、鉄筋コンクリートによる建屋であり、メンテナンス等の効率化を配慮し小部屋に分割しない構造、或いは電気室、換気室といった最低限の小部屋に分割した構造となっている。
設備の構成は、例えば取水を行う水槽(以下、吸込水槽と称す)、排水設備建屋、送排水先の水槽(以下、吐出水槽と称す)とから構成されている。
設備の構築手順は、1)吸込水槽、吐出水槽の土木施工、2)建屋の構築、3)天井クレーンの設置、4)設備機器の据付、5)屋内外の送排水配管施工、6)機器間小配管・配線施工、7)機器試運転という作業の流れで構築が行われる。
特開2002−235367号公報 特開2013−36429号公報 特開昭61−162679号公報 特開平04−293864号公報
ところで、ポンプを用いたプラントの従来の工法では次のような問題がある。
例えば、建屋構築と同時に機器据付を行うことが出来ないため、同時作業を進めることができない。従って、建屋の作り直しを行わない場合、プラントの設備完成までには長期の施工期間が必要となる。
また、プラント建設の前工程を行う建屋構築業者は、納期に間に合わせるため、設置機器を未定のまま、後作業を行う機器据付業者との機器据付寸法に係るコミュニケーションをとることができない状態で建屋構築を行うので、余分なデッドスペースが発生したり、機器の据付寸法の齟齬が発生するのが常態である。
一方、送排水設備は大型でも20t程度の機器であり、機器の吊り込みに大型のクレーンを必要としない。また、雨水排水設備等は住宅地に建設される場合が多く、そのため、送排水設備の施工場所周辺に大型クレーンの設置や資材の仮置き場所が無い。以上のことから、発電プラントのように据付場所の隣接場所で建築物を一体組立し、クレーンで組上げる工法は行えない。
なお、原子力プラントでは設備全体をユニットで構成し現地で、当該ユニットを組み立てる工法があるが、設備が大型でかつ各小部屋に分かれて構築され、コンクリート等で強固に構築する必要がある。そのため、設備完成後の定期メンテナンス時の機器の搬出入や、故障時の機器の入れ替えが容易な構造とはなっていない。
これに対して、送排水設備、とりわけ住居地域に設置される設備の場合は、住宅が密集していることから敷地面積が狭小である場合が多く、その一方では、敷地面積が狭小でありながら騒音規制が厳しいという相反する条件を満足しなければならない。従って、建屋をなるべく小さく設置することが肝要であるが、屋内に設置される機器はメーカ選定に自由度を持たせるため、また機器毎にメンテナンススペースを確保するために、余裕を持った配置計画が行われて、狭小化が実現できない現状にある。
また、現状は、1年程度の納期でのポンプを用いたプラントの発注が行われる。そこで、建屋構築と、同時に機器据付のための作業とを順番に施工することができず、同時進行で行われる。
そのため、前記したように、土木建築工事と設備業者は、互いに独立した別施工である場合が殆どであり、各々別時期に独立して施工が行われるため、また、土木建築精度と機械組立精度は、それぞれ要求される精度が大きく異なるため、一度施行された設備取合部が合わないという不具合が生じることがある。特にポンプとそれを駆動するエンジンやモーターなどの駆動機については回転する軸の中心を一直線上に配置する芯出しが必要であり、現地で多数の工程が必要である。そのため、設備取合部に不具合があると一旦施工完了した場所を設備業者にて再ハツリ・再据付・再塗装、機器変更などの作り直しにより対応することになり、手戻り作業が非常に多い。
機器設備の住居地域への輸送を考えた場合、輸送可能なトレーラサイズに制限がある。そのため、設備をユニット一括として構築・発送することは困難である。
また、吸水槽の形状は吸込渦発生やポンプ排水能力等の理由から決められた土木構造とするため、現地にて水槽構築を行う必要があり、従来、汎用化は行われていなかった。
上記従来技術の問題点を解決するために、本発明は、構築が短納期であり、手戻り作業がなく、かつメンテナンス・機器交換を容易に行えるポンプ設備構造物およびその構築方法の提供を目的とする。
上記目的を達成すべく、第1の本発明に関わるポンプ設備構造物は、構造物を構成する同一サイズの直方体形状の複数のユニットと、前記ユニット内に設置され、天井が形成される上方側の空間から、取り外しできて入れ替え交換可能な設備機器とを備え、前記複数のユニットは、水平方向に並んで、または、鉛直方向に積み重ねて構成されている。
第2の本発明に関わるポンプ設備構造物の構築方法は、構造物を構成する同一サイズの直方体形状の複数のユニットと、前記ユニット内に設置され、入れ替え交換可能な設備機器とを備えるポンプ設備構造物の構築方法であって、前記ユニット内に設置される前記設備機器のうち精度出しが必要な前記設備機器は、前記ポンプ設備構造物が構築される現地に設置される前に予め、前記ユニット内で組み立てられ、精度出しが行われた後に分解され、前記現地において、前記複数のユニットは、水平方向に並んで、または、鉛直方向に積み重ねて構築され、前記ユニットの天井が形成される上方側の空間から、前記設備機器が前記ユニット内に設置されるとともに、前記設備機器のうち前記精度出しが必要な前記設備機器はレベル精度出し後、固定されて設置され、前記設備機器の配線の電気的接続が行われている。
本発明によれば、構築が短納期であり、手戻り作業がなく、かつメンテナンス・機器交換を容易に行えるポンプ設備構造物およびその構築方法を実現できる。
本発明に係る実施形態のポンプ設備の内部を示す一部切り欠き斜視図。 図1のA方向矢視図。 ユニットの構造を示す一部切り欠き斜視図。 (a)は排水ポンプ下の吸水槽周辺および排水ポンプの固定用のポンプベース周りの側断面図、(b)はポンプベースの高さ調整用のシムを示す側面図。 (a)は減速機を据付台上に設置し、レベル再調整の機構であるジャッキボルトを備える構成を示す正面図、(b)はその減速機周りの上面図。 図1のB方向矢視図。 図1のポンプ設備の上面図。 (a)はユニット間の固定とユニット間の配管の接続を示した正面図、(b)はユニット間の固定とユニット間の配管の接続を示した上面図。 (a)は図8(a)のユニット間の固定箇所を斜め上方から見た斜視図、(b)はテンプレートを示す斜視図。 (a)は1ユニット内に収めた制御盤の配置例を示す上面図、(b)、(c)は1ユニット内に収めた制御盤の配置の詳細例を示す上面図。 (a)はユニット間の配線接続の構成を示す上面図、(b)は端子ボックスの扉を開けた状態のユニット間の配線接続部の構成を斜め上方から見た斜視図。 (a)、(b)はユニットの水平方向への配置の例を示す斜視図。 (a)はチェンブロックでの作業の様子を示す概念的正面図、(b)はチェンブロックでの作業の様子を示す概念的上面図、(c)はチェンブロック用のレールを取り外している状態を示す概念的正面図。 排水ポンプ設備の機器構成のパターンの例を示す図。 (a)はパターン1の排水ポンプ設備の正面図、(b)はパターン1の排水ポンプ設備の上面図。 パターン2の排水ポンプ設備S2の1階の上面図。 (a)はパターン2の排水ポンプ設備の2階の例の上面図、(b)はパターン2の排水ポンプ設備の2階の他例の上面図。 (a)はパターン3の排水ポンプ設備の正面図、(b)はパターン3の排水ポンプ設備の1階の上面図。 (a)は実施形態のポンプ設備の現地でのユニットの搬入と構築状況を示す上面図、(b)は比較例のポンプ設備の現地への搬入と構築状況を示す上面図。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。
図1は、本発明に係る実施形態のポンプ設備の内部を示す一部切り欠き斜視図であり、図2は、図1のA方向矢視図である。
本発明は、プラント建設工法に関わり、特にプラント設備に好適なモジュール構造物およびプラント建設に係る技術である。
本発明の構造物を適用するプラントの一例として、排水ポンプ設備Sを対象として以下説明する。
実施形態の排水ポンプ設備Sは、同じ大きさのユニットU(U1、U2、U3、……)が、水平方向または/および鉛直方向に連結固定されて構築される。
排水ポンプ設備Sは、中心部の排水ポンプ1のほか、多数の設備機器から構成されており、排水ポンプ1の周囲には各種の設備機器および多数の小配管が構成されている。
排水ポンプ1、各種の設備機器、多数の小配管は、構築される同じ大きさのユニットUに据え付けされる。
図1、図2に示すように、ユニットU1には、排水ポンプ1が設置され、ユニットU1に水平方向に隣接するユニットU2には、排水ポンプ1の軸に固定される減速機4および減速機4の軸に固定される原動機やエンジン3が固定される。なお、本排水ポンプ設備Sでは、エンジン3が搭載されるものとして説明を行う。
ユニットU2の上に隣接するユニットU3には、エンジン3に接続される消音器5が設置され、ユニットU3、U7の外部には、エンジン3を冷却するためのファン6が、エンジン3に接続されるダクト7を介して設置されている。
<ユニットU>
図3は、ユニットUの構造を示す一部切り欠き斜視図である。
各ユニットUは、同じ大きさを有して、コンテナ様の直方体形状を有している。ユニットUのサイズはすべて同一サイズで構成するので、増設・入替が容易な構造である。つまり、ユニットUは複数段積み重ねが可能な構造とされている。
また、ユニットUの天井は取り外し可能な構造とし、ラフタークレーンにてユニットU、および設備機器を取り外せる特長をもつ。
ユニットUは、各辺を形成する枠状の支持枠hと、枠状の支持枠hに固定される壁状の板部iとを備えている。
枠状の支持枠hは、前上支持枠h1、前下支持枠h2、前右支持枠h3、前左支持枠h4、後上支持枠h5、後下支持枠h6、後右支持枠h7、後左支持枠h8、上前後右支持枠h9、上前後左支持枠h10、下前後右支持枠h11、および下前後左支持枠h12を有している。
壁状の板部iは、天板i1、底板i2、前板i3、後板i4、右側板i5、および左側板i6を有している。
なお、ユニットUが、外部空間に露出しない場合やユニットUが内部に配置される場合には、板部iは適宜設けることなく構成してもよい。例えば、建屋内では基本的に壁面の板部iは不要であるので、ユニットUの板部iは屋外壁になる場合のみの構成となる場合が多い。このように、ユニットUの板部iは、必要に応じて設ければよい。これにより、屋外壁には板部iを設け、屋内には板部iを設けないなど、フレキシブルな設計が可能である。
板部iを設けないことにより、材料費、組み立て費などのコスト削減、重量の削減が可能になる。例えば、ユニットUを支持枠hのみ備え、板部iを設けない構成としてもよい。これにより、材料費、組み立て費などのコスト削減、重量の削減の効果が大である。
各板部iは、設備の状況に応じて、開口が形成されたり、蝶番でドアが形成され開閉自在に構成されたり、その態様は設備に応じて任意に形成される。
支持枠h(h1〜h12)は、角パイプ、H形鋼などの曲げ強度、ねじり強度が高い強度部材で形成される。
板部i(i1、i2、i3、i4、i5、i6)は、例えば、厚さ2mm程度の波形の鋼板が用いられる。板部iは波形の鋼板とすることで、平らな鋼板より強度が高められている。
支持枠hおよび板部iは、それぞれメッキなどで防錆処理されるか、または、錆が抑制される材料を用いて製造されている。支持枠hは、ユニット壁の板部iは取り外しても強度に影響のない強度および構造とされている。
板部iと支持枠hとは、溶接により接合され一体構造とされている。なお、板部iと支持枠hとは、適宜、ボルト固定とし、取り付け、取り外し自在な構成としてもよい。
なお、天板i1は、開閉自在な構造とされており、設備機器(1、3、4など)の設置、メンテナンス、また、設備機器が取り出し自在である。そこで、天板i1は、前上支持枠h1、後上支持枠h5、上前後右支持枠h9、および上前後左支持枠h10にボルトにより固定され、脱着自在または開閉自在な構造とされている。
ユニットUは、鉛直方向に1階構造(1段構造)の場合には、支持枠hを設けず、板部i同士が溶接により、互いに接合される構成としてもよい。
排水ポンプ設備Sは、予め工場内において、ユニットU内で各種の設備機器が組み立てられ精度出しが行われ、その後分解されて現地に輸送され、現地でユニットU内に再組み立てされる。そのため、排水ポンプ設備Sは、現地での構築が極めて容易であり、短納期で構築され、かつ、各設備機器の位置精度が高いという優れた特徴をもつ。
<吸水槽2>
図4(a)は、排水ポンプ下の吸水槽周辺および排水ポンプの固定用のポンプベース周りの側断面図であり、図4(b)は、ポンプベースの高さ調整用のシムを示す側面図である。
排水ポンプ設備Sで汲み上げられる排水が貯留される吸水槽2は、地中に構築される。吸水槽2は、個別製作でも対応可能であるが汎用化を考慮し、規格化されるボックスカルバートbx1での施工を示す。
吸水槽2は、底板部2tがコンクリートで施工され、ボックスカルバートbx1で構築される。また、吸水槽2へ続く吸込み水路は、複数のボックスカルバートbxを連結して施工される。吸水槽2を成すボックスカルバートbx1のある1箇所には、あらかじめ開口bxaが設けられ、開口bxaに排水ポンプ1の吸込み管1sが挿入される構造としている。
<排水ポンプ1の据え付けとレベル調整>
排水ポンプ1の据え付けでは、ボックスカルバートbx1、建屋床(ユニットUの底板i2)、主ポンプ吸込管1sのそれぞれの間で水密性を保つ必要がある。
そこで、ポンプベース1bは吸水槽2を成すボックスカルバートbxに直接設置される。また、ポンプベース1bは水平度、垂直度の各精度を所定値内に確保する必要があるため、吸水槽2を成すカルバートbx1の施工後、現地にて、水平度および垂直度の各レベル調整しながら、排水ポンプ1を設置する。
図4(a)に示すドーナツ形状(中空の円盤状)のポンプベース1bは、吸水槽2を成すボックスカルバートbx1の開口部bxaにアンカーボルトa1により固定される。
そして、排水ポンプ1は、ボックスカルバートbx1に固定されたポンプベース1bに、排水ポンプ1の取り付け部1tに挿通されるボルトboが螺着されることで、固定される。
排水ポンプ1とのレベル調整はボックスカルバートbx1とポンプベース1bとの間に図4(b)に示すレベル調整用のテーパーライナsmを適宜挟み込み、位置を調整しながら水平度や位置ズレの精度調整を行う。
排水ポンプ1のレベル調整を含む取り付けは、まずポンプベース1bとボックスカルバートbx1の間にテーパーライナsmを挟み込んだ形でアンカーボルトを締め付けする。この状態でテーパーライナsmを移動させながら、目標位置に調整を行う。精度が出た段階で、ポンプベース1bを再度締め付け精度が問題ないことを確認した上でテーパーライナsmを溶接にて固定し、ポンプベース1bを覆うようにコンクリートを詰め固める。
排水ポンプ1を駆動する動力源の原動機やエンジン3、減速機4は、主ポンプの主軸1j(図2参照)と芯合せが必要であるため、基本的に同一ユニットU内に装備し、予め工場内で芯出しの調整をする。
しかし、排水ポンプ1の口径が大きくなると、排水ポンプ1、原動機やエンジン3、減速機4が同一のユニットU内に装備できなくなる。その場合、図1、図2に示すように、主ポンプ1と、原動機またはエンジン3、減速機4とは、隣接するユニットU1、U2に跨って設置する。具体的には、工場にて、予めユニットU1の主ポンプ1と、ユニットU2の原動機やエンジン3、減速機4を、芯合せのため、水平方向および垂直方向(鉛直方向)のレベル調整を行った上で現地に搬入することとなる。
また、何らかの理由により現地で、芯合せの精度が出なかった場合を想定し、図5に示すように、レベル再調整できる機構(ジャッキボルトj1〜j8等)を備えておく。
図5(a)は、減速機を据付台上に設置し、レベル再調整の機構であるジャッキボルトを備える構成を示す正面図であり、図5(b)は、その減速機周りの上面図である。なお、減速機4、エンジン3は、説明を分かり易くするためにボックス形状で表現している。
<減速機4のレベル調整>
ユニットU内の底板i2に鉄骨フレーム(図示せず)が配置されている。底板i2の鉄骨フレームの上に、据付台d1、d2がボルトで接合される。
据付台d1の上にエンジン3が設置され、据付台d2の上に減速機4が設置される。
据付台d2の上には、ボルト支持板s1〜s8が立設されており、ボルト支持板s1〜s8には、それぞれジャッキボルトj1〜j8が移動自在に螺着されている。
ジャッキボルトj1〜j8は、それぞれ減速機4を水平方向に押圧して減速機4を水平方向に調整自在に設けられている。本構成により、現地にて、ジャッキボルトj1〜j8の位置を調整することで、ジャッキボルトj1〜j8で減速機4をそれぞれ押圧して、減速機4を水平方向の所望の位置にレベルの再調整を行うことができる。調整後、減速機4を不図示の固定用ボルトで固定する。
なお、排水ポンプ設備Sの他の設備機器も、減速機4と同様、ジャッキボルトj1〜j8などのレベル再調整できる機構を備える構成としてもよい。
<補機設備9>
図6は、図1のB方向矢視図であり、図7は、図1のポンプ設備の上面図である。
図6、図7に示すように、真空ポンプ、空気圧縮機等の補機設備9は、設置する配管を短く、配線rをまとめた電線管を集約して敷設するなどの設備メンテナンスのし易さなどを考慮した狭小化設計により、ユニットU10の床面を成す底板i2の適切な場所にまとめて、集約して設置する。これにより、ユニットU内のスペースが広く使えるとともに、作業スペースも広がり、ユニットU内のスペースが有効に活用できる。
<ユニットU間の接続>
図8(a)は、ユニット間の固定とユニット間の配管の接続を示した正(側断)面図であり、図8(b)は、ユニット間の固定とユニット間の配管の接続を示した上面図である。図9(a)は、図8(a)のユニット間の固定箇所を斜め上方から見た斜視図であり、図9(b)は、テンプレートtpを示す斜視図である。
ユニットU間をまたがる配管k1、k2は、ユニットUを現地設置後に接続できるように、ユニットU間の境界手前までの製作とする。
配管k1、k2は、それぞれユニットUに固定されるサポートs1、s2に固定され支持される。
ユニットU間の配管k1、k2の接続は、フランジ付きの短管を介して接続することを基本とするが、図8(a)、(b)に示すように、変位調整用に可撓性をもつフレキシブルな管t1を使用してもよい。
一方、ユニットU間の連結は、図8(b)に示すように、リーマボルトrb1、rb2を、ユニットU間を連結する板部iに形成するリーマ仕上げの穴uaに軽く打ち込んで、ナットn1で締め付けて固定する。
ユニットUの角部は、通しボルトtb1、tb2をユニットU間の支持枠h間(または板部i)間に挿通させ、両側からナットn2で締め付ける。
図9(a)、図9(b)に示すように、ユニットU間の底板i2同士の連結は、テンプレートtpを用いる。
テンプレートtpは、予め定められた位置に、ユニットU間の連結の位置決め用の貫通孔の取り付け穴tp1が、所定位置に形成されている。
つまり、ユニットU間の底板i2同士の連結は、テンプレートtpの取り付け穴tp1に挿通したボルトbtで、ユニットU間の底板i2同士または鉄骨枠の支持枠h同士を固定し、工場と同じ状態を再現し、工場と同じ連結精度を達成する。
換言すれば、テンプレートtpの貫通孔の取り付け穴tp1が所定位置に形成され、ユニットUに形成された穴を、テンプレートtpの取り付け穴tp1の所定位置に合わせて固定することで、ユニットU間の連結が工場と同じ連結精度を出して行える。
図9(a)に示すように、テンプレートtpは、ユニットU間を連結する各辺に最低2箇所ずつ配置する。各辺に最低2箇所ずつテンプレートtpを配置することにより、ユニットUが傾くなど位置ズレすることなく、位置精度高く確実に連結され固定される。各辺のテンプレートtp、tpは、離隔する位置に配置することで、ユニットU間の傾きが小さくなり、精度がより高くなる。
<制御盤C>
図10(a)は、1ユニットU内に収めた制御盤の配置例を示す上面図であり、図10(b)、(c)は、1ユニットU内に収めた制御盤の配置の詳細例を示す上面図である。
排水ポンプ設備Sの制御を担う制御盤Cは、1ユニットU内に納めるように狭小化設計を行い、部品の配置スペースや配線の効率化を図っている。
制御盤Cを、まとめて一括設計するため、動力盤、補機盤、ポンプ盤といった盤単位で分割構成する必要は無く、場合によっては1ユニットUを制御部屋として構築し、ユニットUの制御部屋の外壁面に表示灯・スイッチ類を取付けた構造とする。表示灯・スイッチ類を設置する壁面はユニットU内外または複数のユニットUで構成される建屋内面または屋外面のどちらでも取付け可能とする。
以下、1ユニットU内に収めた制御盤Cの例を図10に示す。
図10(a)に示すように、制御盤Cが配置されるユニットUは、引き込み受電盤C1が配置されるスペースUaと、変圧器C2が配置される変圧器室Ubと、操作盤C3が配置されるスペースUcとに、区分けされ配置される。変圧器室Ubには、ドアdr1が設けられ、スペースUcには、ドアdr2が設けられる。
スペースUaには、引き込み受電盤C1が、電源関係の実装品、部品が壁に配線で接続され実装される。
変圧器室Ubには、変圧器C2が載置される。
図10(b)、(c)に示すように、スペースUcには、操作盤C3として、電源を供給する動力回路C3aと、制御を担う制御回路C3bとが、スペースUcの内部空間に露出して鉄板上に電気部品、電気配線などが固定され実装される。つまり、操作盤C3は、従来と異なり動力回路C3aと制御回路C3bとを覆う鉄製のケースを設けない構成としている。
従来は、操作盤を成す動力回路や、制御回路がそれぞれ鉄板の上に実装され、これらが6面体の鉄製のケース内に納められる構成であった。そのため、動力回路C3aと制御回路C3bとを有する操作盤C3は、6面体の鉄製のケースの大きさで制約を受け、当該ケースを納めるために大きなスペースを必要とするという不都合があった。
これに対して、本排水ポンプ設備Sでは、1ユニットU内に設置する鉄板の上に電気部品、電気配線などがねじ止めなどで固定され実装される動力回路C3aや制御回路C3bが、ユニットU内の内部空間に露出して配設される。このように、排水ポンプ設備Sの操作盤C3を6面体の鉄製のケースを設けることなく構成することにより、より広いスペースを、ユニットU内に確保することが可能となる。
<ユニットU間の配線接続>
図11(a)は、ユニット間の配線接続の構成を示す上面図であり、図11(b)は、端子ボックスの扉を開けた状態のユニット間の配線接続部の構成を斜め上方から見た斜視図である。
排水ポンプ設備Sにおける制御盤C(C1、C2、C3)から各機器の配線r(r1、r2)は、基本的にはユニットU間をまたがるので、現地にユニットUを据付後に配線引き回しでの接続とする。
ユニットU間の電気的接続は、図11(b)に示すように、ユニットUの隅角部の支持枠h、板部iに、配線r(r1、r2)間の接続を行う中継端子台Cd(Cd1、Cd2、……)を内部に有する端子ボックスTx(Tx1、Tx2、……)が装備される。
安全性を考慮して、端子ボックスTxには、開閉自在な扉Txaが設けられる。通常時には、扉Txaが閉められ、ユニット間の配線接続部の中継端子台Cdは、端子ボックスTx内に覆われる。そして、施工時の配線rの接続時、メンテナンス時などに、扉Txaが開放される。端子ボックスTxに扉Txaが備わり、通常は、扉Txaが閉じられることで、安全性を高めることができる。
各ユニットU単位で、各ユニットU内に設置される実装品(機器(1、3、4など)、盤(C1、C2、C3))から出る配線rを、ユニットUにおける端子ボックスTx内の中継端子台Cdの端子に接続する。
図11(b)に示すように、各ユニット間の配線r(r1、r2)の接続は、屋外配線とならないように、ユニット接続部である端子ボックスTx1、Tx2内の端子ボックスTx1と端子ボックスTx2との境界となる板部iは、開口iaが形成され、開口iaを通して配線接続が可能な構成としている。これにより、屋外配線を回避できるので、配線r1、r2間の電気的接続部が風雨に晒され、漏電などの障害を未然に抑制できる。
なお、端子ボックスTx1、Tx2内のそれぞれの境界となる板部i自体を設けない構成としてもよい。
図11(a)に示すように、排水ポンプ設備SのユニットU内の各機器(1、3、4など)から端子ボックスTx1内の中継端子台Cd1の端子(図示せず)までの配線r1を予め設置しておく。また、制御盤Cが配設されたユニットUにおける動力回路C3aや制御回路C3bなどから端子ボックスTx2内の中継端子台Cd2の端子(図示せず)までの配線r2を予め実施しておく。
そして、各ユニットU間の配線r1、r2の電気的接続は、図11(b)に示すように、端子ボックスTx1、Tx2内の中継端子台Cd1、Cd2の端子同士で、開口iaを通して配線r1、r2間の電気的接続が行われる。
ユニットU間の配線rの接続は、一本一本接続する場合のほか、再配線の手間を省くため、数本の配線rを束状にまとめ、コネクタ形状にして、或いは、分割型の端子台を用いて、相手側のコネクタまたは端子台と嵌合させ、一括接続する構成としてもよい。
コネクタまたは分割型の端子台を用いることで、配線rの接続作業、再接続作業、メンテナンス作業などが容易になる。
一方、動力線は太径であるので、ユニットUを接続後、制御盤(C3)と機器(1、3、4など)間で直接取り合う構成とする(図16の燃料移送ポンプ29と自家発電設備JHの接続参照)。
上述したユニットU間の配線接続の工程は、工場で、まず配線rの接続試験が行われる。
試験終了後、現地への搬入のため、一旦、配線rの接続を外す。
ユニットUなどを現地に搬入し、各ユニットUを現地に設置した後、端子ボックスTxの扉Txaが開けられ、再度、工場での試験と同様なユニットU間の配線rの接続が行われる。配線rの接続終了後、端子ボックスTxの扉Txaが閉められる。そして、制御盤Cが置かれるユニットUの操作盤C3が操作され電源が入れられ、排水ポンプ設備Sが稼働される。
<排水ポンプ設備SのユニットUの組み立て>
次に、排水ポンプ設備SのユニットUの組み立て法について説明する。
鉛直方向の1段目のユニットUの床面(底板i2または/および(前下支持枠h2、後下支持枠h6、下前後右支持枠h11、下前後左支持枠h12などの何れか(図3参照)))は耐震を考慮し、基礎ボルトにより強固に床面を基礎に据え付けする。
ユニットUは、水平方向への配置のほか、鉛直方向に積み上げも可能とする。
図12(a)、(b)は、ユニットUの水平方向への配置の例を示す斜視図である。
ユニットUの設置の基本は、図12(a)に示すように、ユニットU毎に密着させて、前記したテンプレートtpを用いて、隣接するユニットUをそれぞれ前記したリーマボルトrb1、rb2、通しボルトtb1、tb2、テンプレートtpなどを用いて、隣接するユニットU同士を接続する(図8、図9参照)。
一方、設置する水路の形状が予め定まっているときなど、図12(b)に示すように、吸水槽2を形成する土木業者が施工する側の梁H1が大き過ぎて、ユニットU同士を直接接続した場合に寸法が合わないときは、以下のようにする。
隣接するユニットUを分離して設置し、隣接するユニットUの間に、調整用の壁Ckや天井Ctを組み込む形状とする。
また、図1、図2に示すように、2階部(鉛直方向の2段目に積層したユニットU)は消音器5、ファン6などの換気設備などを設置するが、1F室(鉛直方向の1段目のユニットU)内の熱対策を考慮し、1F室(鉛直方向の1段目のユニットU)の天板i1、2F(鉛直方向の2段目のユニットU)の床の底板i2は基本的に無しとする。消音器5・ファン6などの換気設備は軽量であるため、2階部(鉛直方向の2段目に積層したユニットU)の天井の前上支持枠h1、後上支持枠h5、上前後右支持枠h9、上前後左支持枠h10、天板i1などからの吊下げや屋上設置など、設置場所は自由である。
排水ポンプ設備Sを管理するための管理室は、設備機器(1、3、4、5など)(図1参照)との関連性が低いため、1F(鉛直方向の1段目のユニットU),2F(鉛直方向の2段目のユニットU)のどちらも設置が可能である。2Fの設置とした場合は人の往来のために階段を、ユニットU外である屋外に設置する。階段は屋内(ユニットU内)に設置する余裕があれば、屋内設置も可能である。
吸水槽2のボックスカルバートbx1を除く各ユニットU間の接続およびユニットU間の底板i2との接続は、前記したように、ボルト接合により構成する。
具体的には、ユニットU間の接続は、工場の精度と等価にするために、前記した図9(b)に示すユニット間接続用のテンプレートtpを予め製作しておき、排水ポンプ設備Sの現地据付時に、テンプレートtp、リーマボルトrb1、rb2、通しボルトtb1、tb2などを用いて、ユニットU間の接続および据え付けを行う。
機器(3、4、5など)の設置、機器故障時の搬出入などのため、図3に示すユニットUの天井を成す天板i1は、前上支持枠h1、後上支持枠h5、上前後右支持枠h9、上前後左支持枠h10などにボルトで固定され、ボルトを外したり、ボルト締めされることで、開閉が可能な構造とする。
図13(a)はチェンブロックでの作業の様子を示す概念的正面図、図13(b)はチェンブロックでの作業の様子を示す概念的上面図、図13(c)はチェンブロック用のレールを取り外している状態を示す概念的正面図である。
機器(3、4、5など)の現地でのメンテナンスを容易に行えるように、天井の天板i1付近にはH形鋼(図示せず)を装備しておき、図13(a)、(b)に示すチェンブロックCb1、Cb2およびチェンブロックCb1、Cb2をそれぞれ吊り下げて移動させるチェンブロック移動用のレールCr1、Cr2が取付けられるようにしておく。
図13(a)に示すように、チェンブロックCb1を吊り下げて移動させるチェンブロック移動用のレールCr1は、ユニットU1の鉄骨枠組みの前上支持枠h1(図3参照)、後上支持枠h5に、不図示のボルトによって固定される。同様に、チェンブロックCb2を吊り下げて移動させるチェンブロック移動用のレールCr2は、ユニットU2の鉄骨枠組みの前上支持枠h1、後上支持枠h5に、不図示のボルトによって固定される。
機器(3、4、5など)の搬出方法は、図13(c)に示すように、機場脇にラフタークレーンRcを設置する。そして、天井の天板i1の固定用のボルトを取り外した後、ラフタークレーンRcにて天井の天板i1を取り外し、故障機器の搬出が行われる。その際、チェンブロック取付用のH形鋼は吊上げの妨げになる可能性があるので、撤去可能な構造とする。
取り付け、取り外し自在なチェンブロックCb1、Cb2およびチェンブロック移動用のレールCr1、Cr2を設けることで、ユニットUの天井を形成する空間から、設備機器の設置、入れ替え、メンテナンスなどを容易に行える。また、チェンブロックCb1、Cb2およびチェンブロック移動用のレールCr1、Cr2は、取り付け、取り外し自在であるので、必要に応じて取り付け、必要なくなれば撤去することで、ユニットUの空間を広く使え、有効活用が可能である。
そして、洪水などにより排水ポンプ設備Sの設備全体または一部のユニットUが使用できなくなった場合は、例えば図13(c)に示すトラックTrなどにより機場脇に置かれたラフタークレーンRcを用いて、ユニットU単位で取り外し、入れ替えを行う。
<機器構成の例>
次に、排水ポンプ設備Sの機器構成のパターンについて説明する。
図14は、排水ポンプ設備Sの機器構成のパターンの例を示す図である。
図14のパターン1は、図15(a)、(b)に示す立軸ポンプ11と駆動源がディーゼルエンジン13の排水ポンプ設備S1の例である。図15(a)は、パターン1の排水ポンプ設備S1の正面図であり、図15(b)は、パターン1の排水ポンプ設備S1の上面図である。
パターン1の排水ポンプ設備S1では、実施形態の排水ポンプ設備Sと異なり、立軸ポンプ11が立軸であるため、減速機14が立軸ポンプ11の上方に配置される
図14のパターン2は、図16に示す横軸ポンプ21と駆動源がエンジン23の排水ポンプ設備S2の例である。図16は、パターン2の排水ポンプ設備S2の1階の上面図である。
図16に示すユニットU21とユニットU25との境界、ユニットU21とユニットU23との境界、およびユニットU25とユニットU26との境界は、それぞれ壁がなく人の往来ができるようになっている。
補水槽26、真空ポンプ27、空気圧縮機28a、空気槽28b、および燃料移送ポンプ29の機器は小さいので、設置に制約はない。燃料タンク30は、屋外に設置される。
ユニットU21には、機器類の電気配線(図示せず)が接続される端子ボックスTx11が設置され、制御盤の盤類C11が設置されるユニットU23には、盤類C11の配線(図示せず)が接続される端子ボックスTx12、Tx13が設置されている。
また、ユニットU24には、自家発電設備JHの配線が接続される端子ボックスTx14が設置されている。
制御盤のユニットU23の端子ボックスTx12内の中継端子台の端子とユニットU21の端子ボックスTx11内の中継端子台の端子とは、前記したように、電気的に接続されている。
端子ボックスTx13の端子には、電柱から電源の引き込み線r9が接続されている。
制御盤のユニットU23の端子ボックスTx13の中継端子台の端子とユニットU24の端子ボックスTx14の中継端子台の端子とは、前記したように、電気的に接続されている。
自家発電設備JHからの配線rが燃料移送ポンプ29に接続されている。
図17(a)は、パターン2の排水ポンプ設備S2の2階の一例の上面図であり、図17(b)は、パターン2の排水ポンプ設備S2の2階の他例の上面図である。
図17(a)に示すユニットU27は、ユニットU24の上に固定され、ユニット27には、ユニットU24の自家発電設備JHに接続される消音器27aが設置されている。また、ユニットU28は、ユニットU22の上に固定され、ユニット28には、ユニットU22のエンジン23に接続される消音器27bが設置されている。
図17(b)に示すように、スペースが許せば、ユニットU27またはユニットU28の何れかに、2つの消音器27a、27bを設置してもよい。
図14のパターン3は、図18(a)、(b)に示す立軸ポンプ31と駆動源がモータ33の排水ポンプ設備S3の例である。図18(a)は、パターン3の排水ポンプ設備の正面図であり、図18(b)は、パターン3の排水ポンプ設備の1階の上面図である。
図18(a)に示すように、立軸ポンプ31を駆動するモータ33の高さが、1階のユニットU31の天井に干渉する場合は、2階のユニットU32を設置する。そして、2階のユニット32に、チェンブロックCb1およびチェンブロック移動用のレールCr1を設置する。2階のユニットU32と1階のユニットU31との間の板部iは無しとする。
このように、排水ポンプ設備S3は、上方に延びる構成であるので、図18(b)に示すように、ユニットU31の周りのスペースp1、p2、p3にはユニットUは設置されない。
図14のパターン4は、横軸ポンプと駆動源がモータの場合の排水ポンプ設備S4の例である。
<排水ポンプ設備Sの構築>
排水ポンプ設備S(S1、S2、S3)の構築は次の手順で行われる。
第1工程.まず、必要な分の同じ大きさのユニットUと、設備機器とが準備される。
第2工程.ユニットUに置かれる設備機器(1、3、4など)のうち精度出しが必要な機器は、工場内(製造現場)においてユニットU内で組み立てられ、精度出しが行われた後、分解される。
第3工程.排水ポンプ設備Sの構築現場にユニットU、ユニットUに設置される設備機器が搬入される。
第4工程.ユニットU同士がテンプレートtp、リーマボルトrb1、rb2、通しボルトtb1、tb2などを用いてボルト締めにより連結されることで、ユニットUが現場に設置される。そして、ユニットUの天板i1を外した空間から、ラフタークレーンRcにより設備機器がユニットU内に設置される。なお、レベル精度が必要な機器(排水ポンプ1など)の設置は、レベル精度出し後、固定され設置される(図4(a)、(b)参照)。
第5工程.設備機器の位置精度出しが必要なものの、精度出しが行われる(図5(a)、(b)参照)。
第6工程.ユニットUの天板i1がボルト締めにより取り付けられる。
第7工程.設備機器の配線rの電気的接続が行われる(図11(a)、(b)参照)。
なお、第4工程から第6工程は、適宜必要に応じて行われる。
以上で、排水ポンプ設備S(S1、S2、S3)が完成する。
上記構成によれば、排水ポンプ設備S(S1、S2、S3)は、同じ大きさのユニットUを連結固定され構築される。そのため、工期が短縮され、作業用足場も少なくできる。
構築に際しては、図19(a)に示すように、ラフタークレーンRcでユニットUを移動させ、ユニットUを水平方向に設置したり、鉛直方向に積み上げて設置できる。また、ユニットU内に設置される設備機器(3、4、5など)は、図19(a)に示すように、ユニットUの天板i1を外して上方から、設置できる。
そのため、図19(b)に示す従来の比較例のように、トラックTrが設備機器を設置するために搬入するスペースphを大幅に狭くできる。なお、図19(a)は、実施形態のポンプ設備の現地でのユニットUの搬入と構築状況を示す上面図であり、図19(b)は、比較例のポンプ設備の現地への搬入と構築状況を示す上面図である。
また、排水ポンプ設備Sは、予め工場内でユニットU内に設備機器を設置して精度出しして分解し、その後、現地に搬入して、現地で、工場内と同様に、組み立てて設置する。予め、工場内でユニットU内に設備機器を設置して精度出しを行っているので、精度が高い組み立てが行える。そのため、精度の調整が必要な場合にも微調整で済む。
また、設備機器の塗装が最初の1回の塗装で済み、再塗装が不要になる。従来は、部品製作時に1回目の塗装を行い、部品を組み立てて立合検査をした後に分解し、発送用に2回目の塗装を行い、現場に据えた後、3回目の塗装を行うという余分な工程が必要であった。
さらに、ユニットUを水平方向に並べたり、鉛直方向に積み重ねる構成であるので、将来の増設対応が容易に行え、かつ、ユニットU毎の交換が容易である。
また、設備機器のメンテナンスなどを行う場合には、ユニットUの天井の天板i1近くに、取り付け、取り外し自在のチェンブロック移動用のレールCr1(Cr2)とチェンブロックCb1(Cb2)を用いて行うので、メンテナンスなどが容易である。また、チェンブロック移動用のレールCr1(Cr2)とチェンブロックCb1(Cb2)は、そのままにしておいてもよいし、必要なければ、容易に撤去できる。
そのため、従来の常設の天井クレーンが不要となる。
以上のことから、建築建屋と設備機器とが一体となったユニットUを製作工場にて予め構築して調整後に分解し、現地にて積上げることによって構築可能である。そのため、建築建屋と設備機器との構築が短納期で行えるとともに手戻り作業がなく、メンテナンス・設備機器の交換を容易に行え、設置の位置精度が高い送排水設備のプラントおよびその構築方法を実現できる。
なお、本発明は前記した実施形態に限定されるものでなく、様々な実施例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分り易く説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。例えば、説明した構成の一部を含むものであってもよい。
また、ある実施例の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることも可能である。
1 排水ポンプ(設備機器、ポンプ、精度出しが必要な設備機器)
1s 吸い込み管
2 吸水槽
3 エンジン(設備機器)
4 減速機(設備機器、精度出しが必要な設備機器)
9 補機設備(設備機器)
11 立軸ポンプ(設備機器)
13 ディーゼルエンジン(設備機器)
21 横軸ポンプ(設備機器)
23 エンジン(設備機器)
26 補水槽(設備機器)
27 真空ポンプ(設備機器)
28a 空気圧縮機(設備機器)
28b 空気槽(設備機器)
29 燃料移送ポンプ(設備機器)
31 立軸ポンプ(設備機器)
33 モータ(設備機器)
bx1 ボックスカルバート
bxa 開口部(開口)
Cb、Cb1、Cb2 チェンブロック(機器移動手段)
Cd、Cd1、Cd2 端子台
Cr1、Cr2 レール(機器移動手段案内部)
h 支持枠(支持枠材)
h1 前上支持枠(支持枠材)
h2 前下支持枠(支持枠材)
h3 前右支持枠(支持枠材)
h4 前左支持枠(支持枠材)
h5 後上支持枠(支持枠材)
h6 後下支持枠(支持枠材)
h7 後右支持枠(支持枠材)
h8 後左支持枠(支持枠材)
h9 上前後右支持枠(支持枠材)
h10 上前後左支持枠(支持枠材)
h11 下前後右支持枠(支持枠材)
h12 下前後左支持枠(支持枠材)
i1 天板(天井板、天井)
i2 底板
i3 前板
i4 後板
i5 右側板(側板)
i6 左側板(側板)
ia 開口(開口部)
r、r1、r2 配線(電気配線)
S、S1、S2、S3 排水ポンプ設備(ポンプ設備構造物)
tp テンプレート部材
tp1 取り付け穴
Tx1、Tx2 端子ボックス(筐体)
Txa 扉
U、U1、U2、U3、…… ユニット

Claims (13)

  1. 構造物を構成する同一サイズの直方体形状の複数のユニットと、
    前記ユニット内に設置され、天井が形成される上方側の空間から、取り外しできて入れ替え交換可能な設備機器とを備え、
    前記複数のユニットは、水平方向に並んで、または、鉛直方向に積み重ねて構成される
    ことを特徴とするポンプ設備構造物。
  2. 前記設備機器のうちの幾つかは、現地で据え付けられる前に、予め前記ユニット内に据え付けられ位置調整される
    ことを特徴とする請求項1に記載のポンプ設備構造物。
  3. 所定の位置に複数の取り付け穴が形成され、隣接する前記ユニットが前記取り付け穴を挿通してボルト締めされることで前記ユニットが予め定められた位置に位置決め固定されるテンプレート部材を備える
    ことを特徴とする請求項1に記載のポンプ設備構造物。
  4. 前記ユニットは、
    前記ユニットの骨組みを形成する支持枠材と、
    前記支持枠材に固定され取り付け取り外し自在である天井板とを
    備えることを特徴とする請求項1に記載のポンプ設備構造物。
  5. 前記ユニットは、
    前記ユニットの骨組みを形成する支持枠材で形成され、
    前記支持枠材にそれぞれ固定される天井板と底板と前板と後板と前後方向に延びる左右の一対の側板のうちの少なくとも何れかを備える
    ことを特徴とする請求項1に記載のポンプ設備構造物。
  6. 前記ユニットは、前記ユニットの骨組みを形成する支持枠材を用いて構成される
    ことを特徴とする請求項1に記載のポンプ設備構造物。
  7. 前記設備機器を吊り下げ移動させる機器移動手段と、
    前記ユニットの天井付近に取り付けられるとともに取り付け取り外し自在であり、前記機器移動手段に取り付けられ移動自在である前記機器移動手段案内部とを
    備えることを特徴とする請求項1に記載のポンプ設備構造物。
  8. 前記ユニット内の複数の前記設備機器にそれぞれ接続される複数の電気配線と、
    前記ユニット内の隅部に配置され、前記電気配線が接続される端子をもつ端子台とを備え、
    一の前記ユニット内の前記端子台の前記端子と、隣接する他の前記ユニット内の前記端子台の前記端子とが電気的に接続される
    ことを特徴とする請求項1に記載のポンプ設備構造物。
  9. 前記ユニット内の前記設備機器にそれぞれ接続される電気配線と、
    前記ユニット内の隅部に配置され、前記電気配線が接続される端子をもつ端子台とを備え、
    一の前記ユニット内の前記端子台の前記端子と、隣接する他の前記ユニット内の前記端子台の前記端子とが、前記一のユニットに設けられる開口部と前記他のユニットに設けられる開口部とを通して、電気的に接続される
    ことを特徴とする請求項1に記載のポンプ設備構造物。
  10. 前記ユニット内の前記設備機器に接続される電気配線と、
    前記ユニット内の隅部に配置され、前記電気配線が接続される端子をもつ端子台とを備え、
    一の前記ユニット内の前記端子台の前記端子と、隣接する他の前記ユニット内の前記端子台の前記端子とが、前記一のユニットに設けられる開口部と前記他のユニットに設けられる開口部とを通して、電気的に接続され、
    前記一のユニットの前記端子台と、前記他のユニットの前記端子台とは、開閉自在な扉をもつ筐体に覆われている
    ことを特徴とする請求項1に記載のポンプ設備構造物。
  11. 前記ユニット内のある領域に補機設備がまとめて配置される
    ことを特徴とする請求項1に記載のポンプ設備構造物。
  12. 前記設備機器の一つであり、吸い込み管を有するポンプと、
    前記吸い込み管が挿入される開口が設けられる吸水槽とを備え、
    前記吸水層は、ボックスカルバートで構成される
    ことを特徴とする請求項1に記載のポンプ設備構造物。
  13. 構造物を構成する同一サイズの直方体形状の複数のユニットと、
    前記ユニット内に設置され、入れ替え交換可能な設備機器とを
    備えるポンプ設備構造物の構築方法であって、
    前記ユニット内に設置される前記設備機器のうち精度出しが必要な前記設備機器は、前記ポンプ設備構造物が構築される現地で設置される前に予め、前記ユニット内で組み立てられ、精度出しが行われた後に分解され、
    前記現地において、前記複数のユニットは、水平方向に並んで、または、鉛直方向に積み重ねて構築され、
    前記ユニットの天井が形成される上方側の空間から、前記設備機器が前記ユニット内に設置されるとともに、前記設備機器のうち前記精度出しが必要な前記設備機器はレベル精度出し後、固定されて設置され、
    前記設備機器の配線の電気的接続が行われる
    ことを特徴とするポンプ設備構造物の構築方法。
JP2014015315A 2014-01-30 2014-01-30 ポンプ設備構造物およびその構築方法 Active JP6302268B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014015315A JP6302268B2 (ja) 2014-01-30 2014-01-30 ポンプ設備構造物およびその構築方法
CN201510038983.2A CN104818871B (zh) 2014-01-30 2015-01-27 泵设备构造物及其构筑方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014015315A JP6302268B2 (ja) 2014-01-30 2014-01-30 ポンプ設備構造物およびその構築方法

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2015140764A true JP2015140764A (ja) 2015-08-03
JP2015140764A5 JP2015140764A5 (ja) 2017-01-05
JP6302268B2 JP6302268B2 (ja) 2018-03-28

Family

ID=53729330

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014015315A Active JP6302268B2 (ja) 2014-01-30 2014-01-30 ポンプ設備構造物およびその構築方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6302268B2 (ja)
CN (1) CN104818871B (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0256197U (ja) * 1988-10-19 1990-04-24
JPH07267582A (ja) * 1994-03-28 1995-10-17 Komatsu Ltd 天井クレーン装置
JP2013036429A (ja) * 2011-08-10 2013-02-21 Ishigaki Co Ltd ポンプユニット

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN2704784Y (zh) * 2004-06-03 2005-06-15 崔才女 组合式中央空调冷暖水机组
CN202501595U (zh) * 2012-01-13 2012-10-24 南通克莱克空气处理设备有限公司 组装式轻型屋顶通风设备
CN102674485A (zh) * 2012-05-30 2012-09-19 江苏新金山环保设备有限公司 利用建筑物屋顶放置太阳能短流程污水处理设备系统

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0256197U (ja) * 1988-10-19 1990-04-24
JPH07267582A (ja) * 1994-03-28 1995-10-17 Komatsu Ltd 天井クレーン装置
JP2013036429A (ja) * 2011-08-10 2013-02-21 Ishigaki Co Ltd ポンプユニット

Also Published As

Publication number Publication date
JP6302268B2 (ja) 2018-03-28
CN104818871A (zh) 2015-08-05
CN104818871B (zh) 2017-05-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20070094946A1 (en) Modular industrial equipment facility
US20110252718A1 (en) Building construction method and room module
CN102239303B (zh) 利用预制的和现场装配的构件装配冷箱的混合方法
US20180347175A1 (en) Modular building structure for a turbomachinery equipment
US20190078313A1 (en) Framework Module for use in Modular Building Construction
US20180058060A1 (en) Modular compression plant
KR20170000278A (ko) 배관일체형 모듈 및 배관일체형 모듈의 설치방법
CN110145033A (zh) 装配式组合房屋结构
JP2015086875A (ja) ガスタービンエンクロージャ
JP6302268B2 (ja) ポンプ設備構造物およびその構築方法
CN104153610B (zh) 燃气电厂用模块化箱式整体集成型电控设备及其安装方法
KR20200084978A (ko) 모듈러 하우스 및 모듈러 하우스 시공방법
JP4848261B2 (ja) 防音エンクロージャ及び防音エンクロージャの構築方法
CN102733614A (zh) 一种核电厂房间模块的施工方法
WO2018163134A1 (en) Hexagonal flanged prefabricated connection
JP3164750U (ja) ユニットハウス用空調機一体型パネル
CN109296230B (zh) 一种拼装式变电站整机结构
CN214062453U (zh) 一种通风机房
JP5613384B2 (ja) 多機能フレーム付き氷蓄熱ユニット
CN214531425U (zh) 一种由装配箱构成的楼盖结构
CN112966317B (zh) 一种预制装配机房深化设计方法及工艺流程
CN219910277U (zh) 装配式围挡
CN204060065U (zh) 燃气电厂用模块化箱式整体集成型电控设备
KR200297266Y1 (ko) 탑재용 공용베이스
CN112196317A (zh) 一种通风机房及其装配方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20160715

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161121

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20161121

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170823

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170829

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171030

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180206

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180302

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6302268

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350