JP2015140070A - 後写鏡角度設定システム、後写鏡角度設定方法および後写鏡角度設定プログラム - Google Patents

後写鏡角度設定システム、後写鏡角度設定方法および後写鏡角度設定プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】ユーザの好みと障害物とに応じて、後写鏡の角度を容易に設定できる技術の提供。
【解決手段】本発明の後写鏡角度設定システムは、角度が可変の後写鏡によって視認可能な可視領域を含む車両の周辺画像を表示部に表示させる周辺画像表示手段と、前記周辺画像内に基準ポイントを表示する基準ポイント表示手段と、前記周辺画像内における前記基準ポイントの位置をユーザの移動操作に応じて移動させ、移動後の前記基準ポイントの位置が前記後写鏡によって視認できるように前記後写鏡の角度を設定する角度設定手段と、前記周辺画像内に障害物の画像を表示する障害物表示手段と、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、後写鏡の角度を設定する後写鏡角度設定システム、後写鏡角度設定方法および後写鏡角度設定プログラムに関する。
運転手を撮影した映像に基づいて仮想アバターを生成し、当該仮想アバターの目に映るミラーの様子を推定する技術が知られている(特許文献1、図9,10、参照)。特許文献1において、ミラーに映る仮想水平線よりも上部/下部の比率等が最適となるようにミラーを回転させている。この技術によれば、運転手の姿勢に適した方向にミラーを回転させることができる。また、車両の周辺にて対象物を検出し、当該対象物が視認可能となるようにミラー角を調整する技術が知られている(特許文献2、参照)。
特開2013−14310号公報 特開2010−76660号公報
しかしながら、ミラーによって見たい位置は運転手の好みによって様々となるとともに、障害物の視認性の重視度合いも運転手によってと様々となる。そのため、特許文献1,2において、運転手の好みに応じてミラーの角度を設定できないという問題があった。
本発明は、前記課題にかんがみてなされたもので、ユーザの好みと障害物とに応じて、後写鏡の角度を容易に設定できる技術を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するため、本発明の後写鏡角度設定システムは、角度が可変の後写鏡によって視認可能な可視領域を含む車両の周辺画像を表示部に表示させる周辺画像表示手段と、周辺画像内に基準ポイントを表示する基準ポイント表示手段と、周辺画像内における基準ポイントの位置をユーザの移動操作に応じて移動させ、移動後の基準ポイントの位置が後写鏡によって視認できるように後写鏡の角度を設定する角度設定手段と、周辺画像内に障害物の画像を表示する障害物表示手段と、を備える。
また、前記の目的を達成するため、本発明の後写鏡角度設定方法は、角度が可変の後写鏡によって視認可能な可視領域を含む車両の周辺画像を表示部に表示させる周辺画像表示工程と、周辺画像内に基準ポイントを表示する基準ポイント表示工程と、周辺画像内における基準ポイントの位置をユーザの移動操作に応じて移動させ、移動後の基準ポイントの位置が後写鏡によって視認できるように後写鏡の角度を設定する角度設定工程と、周辺画像内に障害物の画像を表示する障害物表示工程と、含む。
さらに、前記の目的を達成するため、本発明の後写鏡角度設定プログラムは、角度が可変の後写鏡によって視認可能な可視領域を含む車両の周辺画像を表示部に表示させる周辺画像表示機能と、周辺画像内に基準ポイントを表示する基準ポイント表示機能と、周辺画像内における基準ポイントの位置をユーザの移動操作に応じて移動させ、移動後の基準ポイントの位置が後写鏡によって視認できるように後写鏡の角度を設定する角度設定機能と、周辺画像内に障害物の画像を表示する障害物表示機能と、をコンピュータに実現させる。
以上のように構成された本発明において、ユーザは、移動操作を行うことによって基準ポイントの位置を任意に調整でき、当該基準ポイントの位置が視認できるように後写鏡の角度を設定できる。すなわち、ユーザの好みの位置を後写鏡によって視認できるように後写鏡の角度を設定できる。さらに、周辺画像において障害物の画像が表示されるため、基準ポイントと障害物との位置関係を周辺画像にて確認できる。
後写鏡角度設定システムを含むナビゲーションシステムのブロック図である。 (2A)は車両の平面模式図、(2B)〜(2E)は周辺画像の例である。 (3A)は後写鏡視野情報を示す表、(3B)は車両の平面模式図である。 後写鏡角度設定処理のフローチャートである。 障害物表示処理のフローチャートである。 障害物選択処理のフローチャートである。
ここでは、下記の順序に従って本発明の実施の形態について説明する。
(1)ナビゲーションシステムの構成:
(2)後写鏡角度設定処理:
(3)他の実施形態:
(1)ナビゲーションシステムの構成:
図1は、本発明にかかる後写鏡角度設定システムを含むナビゲーションシステム10の構成を示すブロック図である。ナビゲーションシステム10は、車両Zに備えられている。ナビゲーションシステム10は、CPU,RAM,ROM等を備える制御部20と記録媒体30とを備えており、記録媒体30やROMに記憶されたプログラムを制御部20が実行する。本実施形態においては、このプログラムの一つとしてナビゲーションプログラムを実行可能であり、当該ナビゲーションプログラムはその機能の一つを実現するためのプログラムモジュールとして、後写鏡角度設定プログラム21を含んでいる。制御部20は、後写鏡角度設定プログラム21を実行することにより、後写鏡の角度を設定する後写鏡角度設定システムとしてナビゲーションシステム10を機能させる。
記録媒体30には地図情報30aが記録されている。地図情報30aは、車両Zが走行する道路上に設定されたノードの位置を示すノードデータ、ノード間を接続する道路区間(リンク)の形状を特定するための形状補間点データ、ノード間を接続する道路区間についての情報であるリンクデータ、施設についての情報である施設データ等を含んでいる。リンクデータには、道路区間のレーン数を示す情報と、道路区間における歩道の有無を示す情報と、道路区間が通学路であるか否かを示す情報とが含まれる。施設データは、各施設の種類と、地図上における各施設の位置と範囲とを示す。施設データが示す施設の種類として、少なくとも駐車場と教育施設(幼稚園、保育園、保育所、小学校、中学校、高等学校等を含む)とが挙げられる。
また、記録媒体30には後写鏡視野情報30bが記録されている。後写鏡視野情報30bは、左右の後写鏡(ドアミラー)のそれぞれについて、当該後写鏡によって視認可能な範囲である後写鏡視野を特定するデータである。
図2Aは、後写鏡視野を説明する車両Zの平面模式図である。車両Zは、左右それぞれの側面に左後写鏡42a(太線)および右後写鏡42b(太線)を備えている。図2Aに示すように、ユーザ(運転者)の視点位置Pから左後写鏡42aおよび右後写鏡42bをそれぞれ視認した場合に、当該左後写鏡42aおよび当該右後写鏡42bに映り込んで視認可能となる領域がそれぞれ左後写鏡視野Faおよび右後写鏡視野Fbとなる。左後写鏡42aおよび左後写鏡42aのそれぞれの外周縁にて反射して、視点位置Pに到達する光線によって囲まれた領域が左後写鏡視野Faおよび右後写鏡視野Fbに対応する。図2Aに示すように、左後写鏡42aの水平方向の両端のそれぞれにて反射して、視点位置Pに到達する光線によって挟まれた領域が水平方向における左後写鏡視野Faに対応する。同様に、右後写鏡42bの水平方向の両端のそれぞれにて反射して、視点位置Pに到達する光線によって挟まれた領域が水平方向における右後写鏡視野Fbに対応する。
ここで、左後写鏡視野Faおよび右後写鏡視野Fbは、視点位置Pと左後写鏡42aおよび右後写鏡42bの角度Ta,Tbに依存する。そのため、後写鏡視野情報30bにおいて、視点位置Pおよび左後写鏡42aの角度Taとの組み合わせごとに左後写鏡視野Faが記録され、視点位置Pおよび右後写鏡42bの角度Tbとの組み合わせごとに左後写鏡視野Faが記録され、視点位置Pおよび右後写鏡42bの角度Tbとの組み合わせごとに右後写鏡視野Fbが記録されている。
図3Aは、後写鏡視野情報30b(左後写鏡視野Faについてのみ)を示す表である。同図に示すように、あらゆる視点位置P0,P1,P2…Pi…と、あらゆる左後写鏡42aの角度Ta0,Ta1,Ta2…Taj…との組み合わせごとに、左後写鏡視野Fai-jが特定されている。なお、後写鏡視野情報30bは、視点位置Pと左後写鏡42aおよび右後写鏡42bの角度Ta,Tbを変化させながら、左後写鏡42aおよび右後写鏡42bとで視認できる範囲を調査することにより作成しておくことができる。むろん、後写鏡視野情報30bは、左後写鏡42aおよび右後写鏡42bの外周縁にて反射して、視点位置Pに到達する光の光路を予測することにより作成されてもよい。ここで、あらゆる視点位置Pとは、運転席に着座するユーザの視点が移動し得る位置であり、運転席の状態を可動範囲内の全域で変化させた場合に移動し得るユーザの視点が移動し得る位置である。また、あらゆる左後写鏡42aおよび右後写鏡42bの角度Ta,Tbとは、左後写鏡42aおよび右後写鏡42bを可動範囲内の全域で変化させた場合に変化し得る左後写鏡42aおよび右後写鏡42bの角度Ta,Tbである。
記録媒体30には障害物情報30cが記録されている。障害物情報30cは、車両Zの走行の障害となる障害物を特定する情報である。障害物情報30cは、障害物の種類と、障害物が存在し得る存在エリアと、障害物の画像と、障害物の表示位置と、障害物の存在時間帯とを示す情報が含まれる。
Figure 2015140070
表1は、障害物情報30cの例を示す表である。障害物情報30cにおいて、障害物の種類として、子供(歩行)と、子供(自転車)と、他車両(四輪車)、他車両(二輪車)とが規定されている。また、障害物の種類ごとに、障害物エリアと表示位置と存在時間帯とが規定されている。障害物としての子供(歩行)について、障害物エリアとして教育施設から所定距離以内(例えば500m以内)が規定され、表示位置として歩道または路側帯が規定され、存在時間帯として通学時間帯(7:30〜21:00)が規定されている。子供(自転車)について、障害物エリアとして通学路である道路区間が規定され、表示位置として歩道または路側帯が規定され、存在時間帯として通学時間帯が規定されている。他車両(二輪車)について、障害物エリアとして駐車場が接続する道路区間が規定され、表示位置として車両Zの左側近傍(例えば車体の1m左)が規定され、存在時間帯として終日が規定されている。駐車場から退出しきた二輪車は車両Zが左折をする際に車両Zの左側近傍に存在し、障害物となり得るからである。さらに、他車両(四輪車)について、障害物エリアとして2レーン以上の道路区間上が規定され、表示位置として車両Zの隣のレーンが規定され、存在時間帯として終日が規定されている。2レーン以上の道路区間では、車両Zが走行するレーンによって、当該レーンの左右双方の隣のレーンに他車両が存在し得ることとなる。また、図示しないが障害物情報30cには、各種類の障害物の画像データが含まれている。なお、表1に示す障害物の種類は一例に過ぎず、他の種類の障害物(側溝、道路標識、看板、中央分離帯等)についての情報が規定されてもよい。
ナビゲーションシステム10が備えられた車両Zには、図示しないGPS受信部や車速センサ,ジャイロセンサ等が備えられており、制御部20は、GPS受信部や車速センサ,ジャイロセンサ等の出力信号および地図情報30aに基づいて車両Zの現在位置を特定する。本実施形態において、制御部20は、公知のマップマッチングを行うことにより、車両Zが走行している道路区間である走行道路区間を特定し、当該走行道路区間上にて車両Zの現在位置を特定する。また、制御部20は、ナビゲーションプログラムを実行することにより、目的地までの走行予定経路を探索し、車両Zの現在位置と走行予定経路とを比較し、車両Zが走行予定経路に沿って走行するための案内等を実行する。
図1に示すように、車両Zは、後写鏡ECU(Electrical Control Unit)40とアクチュエータ41a,41bと左後写鏡42aと右後写鏡42bと左カメラ43aと右カメラ43bとタッチパネル44とシートECU45とアクチュエータ群46と運転席47とを備えている。後写鏡ECU40は、左後写鏡42aおよび右後写鏡42bのそれぞれに対応して備えられたアクチュエータ41a,41bを駆動させることにより、左後写鏡42aおよび右後写鏡42bの角度Ta,Tbを調整するためのコンピュータである。後写鏡ECU40は、制御部20に対して現在の左後写鏡42aおよび右後写鏡42bの角度Ta,Tbを特定するための信号を出力するとともに、制御部20から出力された制御信号が示す左後写鏡42aおよび右後写鏡42bの角度Ta,Tbが実現できるようにアクチュエータ41a,41bを駆動させる。本実施形態において、左後写鏡42aおよび右後写鏡42bの角度Ta,Tbは、アクチュエータ41a,41bによって水平方向および鉛直方向に調整可能となっている。
左カメラ43aおよび右カメラ43bは、それぞれ角度Ta,Tbが可変の左後写鏡42aおよび右後写鏡42bによって視認可能な可視領域を含む左周辺画像Naおよび右周辺画像Nbを撮影するための撮像素子である。本実施形態において、左カメラ43aおよび右カメラ43bは、左後写鏡42aおよび右後写鏡42bがそれぞれ収容されたカバー内に備えられている。左カメラ43aおよび右カメラ43bは、視点位置Pと角度Ta,Tbとのいかなる組み合わせにおいても、左後写鏡視野Faおよび右後写鏡視野Fbの全体が左周辺画像Naおよび右周辺画像Nbに含まれるように、画角および光軸方向が設定されている。すなわち、後写鏡視野情報30bに記録されているいかなる左後写鏡視野Faも左周辺画像Naに含まれ、後写鏡視野情報30bに記録されているいかなる右後写鏡視野Fbも右周辺画像Nbに含まれるように、左カメラ43aおよび右カメラ43bが備えられている。なお、後写鏡視野情報30bにおいて、左後写鏡視野Faに対応する左周辺画像Na内の座標が左後写鏡視野Faを特定する情報として記録され、同様に、右後写鏡視野Fbに対応する右周辺画像Nb内の座標が右後写鏡視野Fbを特定する情報として記録されている。
図2Bおよび図2Cは、左周辺画像Naおよび右周辺画像Nbを示す図である。同図に示すように、左周辺画像Na内に左後写鏡視野Faが含まれ、右周辺画像Nb内に右後写鏡視野Fbが含まれている。図2Bおよび図2Cの例では、左周辺画像Naおよび右周辺画像Nbに車道と歩道と車体の像が含まれている。
タッチパネル44は、制御部20から出力された映像信号に基づいて各種のUI画面を表示する表示装置である。また、タッチパネル44は、当該タッチパネル44上におけるユーザの指やタッチペン等(以下、指等)の接触点を検出し、当該指等が接触点の位置を示す信号を制御部20に出力する入力装置である。
シートECU45は、アクチュエータ群46を駆動させることにより、ユーザが着座する運転席47の状態を調整するためのコンピュータである。具体的に、シートECU45は、制御部20からの制御信号に基づいて、アクチュエータ群46を駆動させることにより、運転席47の状態(全体の前後位置、座面部の高さ、背もたれ部の傾斜角度等)を調整する。また、シートECU45は、現在調整されている運転席47の状態を示す信号を制御部20に出力する。
次に、後写鏡角度設定プログラム21のソフトウェア構成について説明する。後写鏡角度設定プログラム21は、周辺画像表示部21aと基準ポイント表示部21bと角度設定部21cと障害物表示部21dとを含む。
周辺画像表示部21aは、角度Ta,Tbが可変の左後写鏡42aおよび右後写鏡42bによって視認可能な可視領域を含む車両Zの左周辺画像Naおよび右周辺画像Nbをタッチパネル44に表示させる機能を制御部20に実現させるプログラムモジュールである。すなわち、周辺画像表示部21aの機能により制御部20は、左周辺画像Naおよび右周辺画像Nbをタッチパネル44に表示させる。上述のように後写鏡視野情報30bに記録されているいかなる左後写鏡視野Faも左周辺画像Naに含まれ、後写鏡視野情報30bに記録されているいかなる右後写鏡視野Fbも右周辺画像Nbに含まれるため、左周辺画像Naおよび右周辺画像Nbを表示することにより、角度Ta,Tbが可変の左後写鏡42aおよび右後写鏡42bによって視認可能な可視領域を含む周辺画像を表示できる。
また、周辺画像表示部21aの機能により制御部20は、左周辺画像Na内および右周辺画像Nb内において可視領域と当該可視領域外とを識別する画像を表示する。本実施形態において、制御部20は、可視領域と当該可視領域外とを識別する画像として、可視領域と当該可視領域外との境界線(図2B,2Cの破線)を表示する。当該境界線の内側の領域が左可視領域Vaおよび右可視領域Vbとなっている。左可視領域Vaおよび右可視領域Vbを識別する画像として、制御部20は、左可視領域Vaおよび右可視領域Vbを所定の色で塗りつぶした画像を表示してもよい。
以下、左可視領域Vaおよび右可視領域Vbの取得方法について説明する。本実施形態において、制御部20は、左可視領域Vaおよび右可視領域Vbを視点位置Pに基づいて取得する。ここで、視点位置Pは、ユーザが着座する運転席47の状態に基づいて取得される。すなわち、制御部20は、現在調整されている運転席47の状態(全体の前後位置と座面部の高さと背もたれ部の傾斜角度等)を示す信号を、シートECU45から取得し、当該信号に基づいて視点位置Pを取得する。例えば、制御部20は、運転席47全体が前方にあるほど、前方の位置を視点位置Pとして取得することができる。また、制御部20は、運転席47の座面部の高さが高いほど、高い位置を視点位置Pとして取得することができる。さらに、制御部20は、運転席47の背もたれ部の傾斜角度に基づいて、当該背もたれ部の上方に備えられるヘッドレストの前後の位置と高さとを推定し、当該ヘッドレストの前後の位置と高さに基づいて視点位置Pを取得することができる。なお、運転席47全体の前後位置と座面部の高さと背もたれ部の傾斜角度の組み合わせと視点位置Pとの対応関係を規定したテーブル予め用意しておき、制御部20は、当該テーブルを参照することにより視点位置Pを取得してもよい。また、制御部20は、運転席47の状態とユーザの体型に基づいて視点位置Pを取得してもよい。
制御部20は、視点位置Pを取得すると、左後写鏡42aおよび右後写鏡42bをあらゆる角度Ta,Tbに変化させた場合に、当該視点位置Pから視認できる範囲を左可視領域Vaおよび右可視領域Vbとして取得する。具体的に、制御部20は、視点位置Pを取得すると、後写鏡視野情報30bにおいて当該視点位置Pに対応付けられているすべての左後写鏡視野Faおよび右後写鏡視野Fbとを取得する。そして、制御部20は、視点位置Pに対応付けられているすべての左後写鏡視野Faを左周辺画像Na上にて重ね合わせ、少なくとも1個の左後写鏡視野Faによってカバーされている領域を左可視領域Vaとして取得する。図3Aにおいては、運転席47の状態に基づいて視点位置P3が取得されており、当該視点位置P3に対応付けられているすべての左後写鏡視野Fa0-3,Fa1-3,Fa2-3…(ハッチング)のうちの少なくとも1個によってカバーされている領域が左可視領域Va(破線枠内)として取得されている。同様に、制御部20は、視点位置Pに対応付けられているすべての右後写鏡視野Fbを右周辺画像Nb上にて重ね合わせ、少なくとも1個の右後写鏡視野Fbによってカバーされている領域を右可視領域Vbとして取得する。そして、図2B,2Cにて破線で示すように、制御部20は、左可視領域Vaおよび右可視領域Vbを他の領域から識別する境界線をそれぞれ左周辺画像Na内および右周辺画像Nb内に表示する。
基準ポイント表示部21bは、左周辺画像Na内および右周辺画像Nb内に基準ポイントを表示する機能を制御部20に実現させるプログラムモジュールである。すなわち、基準ポイント表示部21bの機能により制御部20は、基準ポイントの位置を表す画像を左周辺画像Na内および右周辺画像Nb内に表示する。ここで、基準ポイントの位置とは、左後写鏡42aおよび右後写鏡42bのそれぞれ鏡面の中央においてユーザが視認しようと意図している左周辺画像Na内および右周辺画像Nb内の位置である。基準ポイントの位置はタッチパネル44に対するユーザの操作に基づいて取得される。
図2B,2Cに示すように、左周辺画像Naおよび右周辺画像Nbのそれぞれにおいて、左基準ポイントSaおよび右基準ポイントSbの位置を示す画像として、左共通範囲Ca(ハッチング)および右共通範囲Cb(ハッチング)が表示されている。左共通範囲Ca内および右共通範囲Cb内に左基準ポイントSaおよび右基準ポイントSbが存在するため、ユーザは左基準ポイントSaおよび右基準ポイントSbの位置を認識できる。
ここで、左共通範囲Caおよび右共通範囲Cbとは、左基準ポイントSaおよび右基準ポイントSbの位置が鏡面の中央にて視認できるように角度Ta,Tbが調整された左後写鏡42aおよび右後写鏡42bを、視点位置Pの誤差範囲E内のいずれの位置から見た場合にも、共通して視認できる範囲である。すなわち、基準ポイント表示部21bの機能により制御部20は、左基準ポイントSaおよび右基準ポイントSbの位置が中央にて視認できるように角度Ta,Tbが調整された左後写鏡42aおよび右後写鏡42bを、視点位置Pの誤差範囲E内のいずれの位置から見た場合にも、共通して視認できる左共通範囲Caおよび右共通範囲Cbを左周辺画像Na内および右周辺画像Nb内にて表示する。
以下、左共通範囲Caおよび右共通範囲Cbの取得方法について説明する。左後写鏡42aおよび右後写鏡42bのそれぞれ鏡面の中央において視認できる位置は、視点位置Pと左後写鏡42aおよび右後写鏡42bの角度Ta,Tbとに依存する。そのため、図3Aの後写鏡視野情報30bにおいては、視点位置Pと左後写鏡42aおよび右後写鏡42bの角度Ta,Tbとの組み合わせごとに、左後写鏡42aおよび右後写鏡42bのそれぞれ鏡面の中央において視認できる左中央位置Ga(図2A)および右中央位置Gb(図2A)が記録されている。なお、左中央位置Gaおよび右中央位置Gbは、実際に左後写鏡42aおよび右後写鏡42b鏡面の中央において視認できる位置を調査することによって特定されてもよいし、左後写鏡視野Faおよび右後写鏡視野Fbの重心であってもよい。
まず、制御部20は、視点位置Pと左基準ポイントSaの位置とを取得する。
そして、制御部20は、運転席47の形状に基づく視点位置Pに対応付けられている左中央位置Gaのうち最も左基準ポイントSaの位置に近い左中央位置Gaが対応付けられている左後写鏡42aの角度Taを取得する。図3Aにおいて、視点位置P3に対応付けられている左中央位置Gaのうち左中央位置Ga2-3が最も左基準ポイントSaの位置に近くなっており、角度Ta2が取得されていることとする。この角度Ta2とは、左基準ポイントSaの位置が中央にて視認できる左後写鏡42aの角度Taを意味する。
次に、制御部20は、視点位置P3を中心とする誤差範囲Eを設定し、当該誤差範囲E内に存在するすべての視点位置P1〜P5(図3Aの太線枠内)を取得する。そして、制御部20は、左基準ポイントSaの位置が中央にて視認できる左後写鏡42aの角度Ta2および誤差範囲E内の視点位置P1〜P5の組み合わせに対応付けられている左後写鏡視野Fa2-1〜Fa2-5を取得する。そして、制御部20は、取得した左後写鏡視野Fa2-1〜Fa2-5のすべてを左周辺画像Na上にて重ね合わせ、すべての左後写鏡視野Fa2-1〜Fa2-5が重複する領域を左共通範囲Caとして取得する。以上により、左基準ポイントSaの位置が中央にて視認できる角度Ta2に調整された左後写鏡42aを、視点位置Pの誤差範囲E内のいずれの位置P1〜P5から見た場合にも、共通して視認できる左共通範囲Caを取得できる。制御部20は、右基準ポイントSbについても同様の処理を実行することにより、右共通範囲Cbを取得する。そして、図2B,2Cにてハッチングで示すように、制御部20は、左共通範囲Caおよび右共通範囲Cbをそれぞれ左周辺画像Na内および右周辺画像Nb内に表示する。
なお、誤差範囲Eとは、運転席47の状態が一定である場合において、ユーザの体型や姿勢や顔向き等に応じて変化し得る視点位置Pの範囲である。誤差範囲Eは、視点位置P3を中心とする3次元の立体内の範囲であればよく、視点位置P3を中心とする球体や立方体や直方体内の範囲であってもよい。むろん、誤差範囲E内の視点位置Pの数は5個に限られない。
さらに、基準ポイント表示部21bの機能により制御部20は、左基準ポイントSaおよび右基準ポイントSbの位置が視認できるように角度Ta,Tbが調整された左後写鏡42aおよび右後写鏡42bを見た場合に、左基準ポイントSaおよび右基準ポイントSbの位置とともに視認できる範囲を示す左後写鏡視野Faおよび右後写鏡視野Fbを左周辺画像Na内および右周辺画像Nb内に表示する。具体的に、制御部20は、後写鏡視野情報30bにおいて、運転席47の形状に基づく視点位置Pに対応付けられている左中央位置Gaのうち最も左基準ポイントSaの位置に近い左中央位置Gaが対応付けられている左後写鏡42aの角度Taを取得し、当該視点位置Pと当該角度Taとに対応付けられている左後写鏡視野Fa(図2Bの実線)を左周辺画像Na内に表示する。同様に、制御部20は、運転席47の形状に基づく視点位置Pに対応付けられている右中央位置Gbのうち最も右基準ポイントSbの位置に近い右中央位置Gbが対応付けられている右後写鏡42bの角度Tbを取得し、当該視点位置Pと当該角度Tbとに対応付けられている右後写鏡視野Fb(図2Cの実線)を右周辺画像Nb内に表示する。なお、制御部20は、左後写鏡視野Faおよび右後写鏡視野Fbを示す画像として、左後写鏡視野Faおよび右後写鏡視野Fbとを所定の色で塗りつぶした画像を表示してもよい。
障害物表示部21dは、左周辺画像Na内および右周辺画像Nb内に障害物の画像を表示する機能を制御部20に実現させるプログラムモジュールである。すなわち、障害物表示部21dの機能により制御部20は、障害物情報30cから表示対象の障害物の画像を取得し、当該表示対象の障害物の画像を左周辺画像Na内および右周辺画像Nb内に表示する。具体的に、障害物表示部21dの機能により制御部20は、車両Zの現在位置に基づいて表示対象の障害物の画像を取得する。制御部20は、車両Zの現在位置が障害物情報30c(表1)に規定された存在エリアに存在する場合、当該存在エリアに対応する障害物の画像を表示対象の画像として取得する。
すなわち、制御部20は、車両Zの現在位置が教育施設から所定距離以内(500m以内)である場合、障害物としての子供(歩行)の画像を表示対象の画像として取得する。また、制御部20は、車両Zが走行している走行道路区間が通学路である場合、子供(自転車)の画像を表示対象の画像として取得する。さらに、制御部20は、走行道路区間に駐車場が接続する場合に他車両(二輪車)の画像を表示対象の画像として取得し、走行道路区間が2レーン以上の道路区間である場合に他車両(四輪車)の画像を表示対象の画像として取得する。また、制御部20は、走行道路区間が2レーン以上の道路区間である場合に他車両(四輪車)の画像を表示対象の画像として取得する。
さらに、障害物表示部21dの機能により制御部20は、車両Zの走行予定経路に基づいて表示対象の障害物の画像を取得する。すなわち、制御部20は、予め探索されている走行予定経路を構成する道路区間の少なくとも一部分が、障害物情報30cに規定された存在エリアに該当する場合には、当該存在エリアに対応する障害物の画像を表示対象の画像として取得する。
さらに、障害物表示部21dの機能により制御部20は、現在の時刻に基づいて表示対象の障害物の画像を取得する。具体的に、制御部20は、現在位置または走行予定経路が存在エリアに該当し、かつ、障害物情報30cにおいて当該存在エリアに対応付けられた存在時間帯に現在の時刻が属する場合に、当該存在エリアに対応付けられた障害物の画像を表示対象として取得する。すなわち、制御部20は、現在位置または走行予定経路が存在エリアに該当する場合であっても、当該存在エリアに対応付けられた存在時間帯に現在の時刻が属さない場合には、当該存在エリアに対応付けられた障害物の画像を表示対象として取得しない。
ここで、複数の種類の障害物の画像が表示対象の画像として取得され得る。そこで、障害物表示部21dの機能により制御部20は、複数の障害物の画像のなかから表示対象の障害物の画像を選択するためのアイコンをタッチパネル44に表示し、選択されたアイコンに対応する障害物の画像を表示してもよい。すなわち、制御部20は、現在位置と走行予定経路と現在の時刻とに基づいて複数の種類の表示対象の障害物の画像が取得された場合、これらの障害物の画像のうち、実際に画像をタッチパネル44に表示する障害物の種類を選択するためのアイコンを表示する。
図2Dは、アイコンIの表示例を示す。なお、図2Dにおいて、図示の簡略化のため、左可視領域Vaと左後写鏡視野Faと左共通範囲Caの図示を省略している(図2Eも同様)。一方、図2B,2Cにおいて、アイコンIおよび障害物の画像Wの表示を省略している。図2Dにおいて、子供(歩行)を選択するためのアイコンIと、子供(二輪車)を選択するためのアイコンIと、すべての種類の障害物を選択するためのアイコンIとが左周辺画像Na内に表示されている。このうち、子供(歩行)に対応するアイコンI(反転表示)に対して指等が接触した結果、子供(歩行)を表す障害物の画像Wが左周辺画像Na内に表示されている。制御部20は、アイコンIに対して指等が接触した場合に、指等が接触したアイコンIに対応する障害物の画像Wを実際に表示する障害物の画像Wとして取得する。
ここで、すべての種類の障害物とは、現在位置と走行予定経路と現在の時刻とに基づいて取得されたすべての種類の障害物であってもよいし、障害物情報30cに規定されたすべての種類の障害物であってもよい。また、アイコンIは、必ずしも左周辺画像Na内および右周辺画像Nb内に表示されなくてもよく、タッチパネル44上における左周辺画像Na外および右周辺画像Nb外のいずれかの領域に表示されてもよい。
次に、制御部20は、障害物情報30cに規定された表示位置に対応する左周辺画像Na内および右周辺画像Nb内の位置に障害物の画像Wを表示する。図3Bは、障害物の画像の表示位置を説明する模式図である。図3Bに示すように、車両Zの位置を基準として歩道、路側帯、路側帯の端、車両Zの左近傍、隣のレーンが存在する範囲を示す範囲情報(不図示)が予め記録媒体30に記録されている。なお、歩道および路側帯に存在する障害物の視認性を確保しなければならないのは車両Zが左端のレーンを走行している場合であるため、範囲情報が示す歩道および路側帯の範囲は車両Zが左端のレーンを走行していることを前提として規定されている。
制御部20は、範囲情報と左カメラ43aおよび右カメラ43bの光学条件(光軸方向、画角等)とに基づいて、障害物情報30cに規定された表示位置に対応する左周辺画像Na内および右周辺画像Nb内の位置を取得する。例えば、制御部20は、車両Zから所定の視認距離Bだけ後方、かつ、障害物情報30cに規定された表示位置(路面と同一の高さ)に対応する左周辺画像Na内および右周辺画像Nb内の位置に障害物の画像Wを表示してもよい。なお、右周辺画像Nbに映る範囲内に存在し得るのは隣のレーン(右)のみであり、右周辺画像Nb内に画像Wが表示され得る障害物は他車両(四輪車)のみとなる。
障害物の画像Wの下端が路面と同等の高さの地面と接する部分を表すように作成されていることとする。そのため、制御部20は、障害物情報30cに規定された表示位置に対応する左周辺画像Na内および右周辺画像Nb内の位置に障害物の画像Wの下端を重畳する。障害物の画像Wは、障害物を撮影した写真であってもよいし、障害物を模式的に描画した画像であってもよい。なお、制御部20は、障害物が実際に視認されるサイズに適合するように、視認距離Bが小さいほど障害物の画像を大きく表示してもよい。なお、視認距離Bは、障害物を確実に視認すべき距離に設定されており、障害物の種類ごとに異なっていてもよい。また、移動する障害物の画像Wを表示する場合、制御部20は、障害物の画像Wの重畳位置とサイズを経時的に変化させてもよい。例えば、子供(歩行)を表す障害物の画像Wを表示する場合、制御部20は、視認距離Bを可変にし、歩道上を前後に移動するように障害物の画像Wを表示してもよい。
角度設定部21cは、左周辺画像Na内および右周辺画像Nb内における左基準ポイントSaおよび右基準ポイントSbの位置をユーザの移動操作に応じて移動させ、移動後の左基準ポイントSaおよび右基準ポイントSbの位置が左後写鏡42aおよび右後写鏡42bによって視認できるように左後写鏡42aおよび右後写鏡42bの角度を設定する機能を制御部20に実現させるプログラムモジュールである。本実施形態において、角度設定部21cの機能により制御部20は、タッチパネル44上における左共通範囲Caおよび右共通範囲Cbのドラッグ・アンド・ドロップ操作を、ユーザの移動操作として受け付ける。すなわち、制御部20は、ドラッグ位置(指等が最初に接触した位置)が左共通範囲Caおよび右共通範囲Cbに対して所定距離以内となるドラッグ・アンド・ドロップ操作が行われた場合に、当該ドラッグ・アンド・ドロップ操作におけるドロップ位置(指等の最後に接触した位置)を移動後の左基準ポイントSaおよび右基準ポイントSbの位置として取得する。
移動後の左基準ポイントSaおよび右基準ポイントSbの位置を取得すると、制御部20は、移動後の左基準ポイントSaおよび右基準ポイントSbの位置に応じて、左周辺画像Naおよび右周辺画像Nbの表示を更新する。すなわち、周辺画像表示部21aの機能により制御部20は、移動後の左基準ポイントSaおよび右基準ポイントSbの位置に基づいて、左後写鏡視野Faと右後写鏡視野Fbと左共通範囲Caと右共通範囲Cbとを取得し、当該取得した左後写鏡視野Faと右後写鏡視野Fbと左共通範囲Caと右共通範囲Cbとを示す画像を左周辺画像Na内および右周辺画像Nb内に更新表示する。これにより、左周辺画像Na内および右周辺画像Nb内においても左基準ポイントSaおよび右基準ポイントSbを示す画像(左共通範囲Caおよび右共通範囲Cb)が移動することとなる。
さらに、角度設定部21cの機能により制御部20は、左基準ポイントSaおよび右基準ポイントSbを左周辺画像Naおよび右周辺画像Nb外へと移動させる操作を受け付けた場合、左周辺画像Na内および右周辺画像Nb内における左基準ポイントSaおよび右基準ポイントSbの位置を所定の基準位置に移動させる。すなわち、制御部20は、左共通範囲Caに対するドラッグ・アンド・ドロップ操作が受け付けられ、かつ、ドロップ位置が左周辺画像Na外である場合には、左基準ポイントSaを所定の基準位置に移動させる。同様に、制御部20は、右共通範囲Cbに対するドラッグ・アンド・ドロップ操作が受け付けられ、かつ、ドロップ位置が右周辺画像Nb外である場合には、右基準ポイントSbを所定の基準位置に移動させる。なお、制御部20は、接触点の移動速度が閾値以上のまま指等がタッチパネル44から離れた場合(フリック操作を受け付けた場合)に、左基準ポイントSaおよび右基準ポイントSbを左周辺画像Naおよび右周辺画像Nb外へと移動させる操作を受け付けたと見なしてもよい。
本実施形態において、基準位置とは、移動操作が行われる前の左基準ポイントSaおよび右基準ポイントSbの初期の位置を意味する。左基準ポイントSaおよび右基準ポイントSbの初期の位置は、現在、左後写鏡42aおよび右後写鏡42b鏡面の中央にて実際に視認できる位置である。制御部20は、後写鏡ECU40が実際に設定している左後写鏡42aおよび右後写鏡42bの角度Ta,Tbと視点位置Pとを取得し、後写鏡視野情報30bにおいて当該角度Ta,Tbと当該視点位置Pに対応付けられている中央位置Ga,Gbを、左基準ポイントSaおよび右基準ポイントSbの基準位置として取得する。なお、周辺画像表示部21aの機能により制御部20は、移動操作が行われる前において、左基準ポイントSaおよび右基準ポイントSbの基準位置に基づいて、左共通範囲Caおよび右共通範囲Cbを取得し、当該左共通範囲Caおよび右共通範囲Cbを左周辺画像Na内および右周辺画像Nb内に表示する。
また、角度設定部21cの機能により制御部20は、周辺画像において、障害物の画像Wの選択操作を受け付け、当該選択操作によって選択された障害物の画像W上の所定位置に左基準ポイントSaおよび右基準ポイントSbを移動させる。すなわち、角度設定部21cの機能により制御部20は、移動操作に応じて左基準ポイントSaおよび右基準ポイントSbを移動させるとともに、障害物の画像Wの選択操作に応じても左基準ポイントSaおよび右基準ポイントSbの位置を移動させる。そのために、角度設定部21cの機能により制御部20は、選択操作を受け付けることなく左基準ポイントSaおよび右基準ポイントSbの移動操作を受け付ける状態と、移動操作を受け付けることなく選択操作を受け付ける状態と、をユーザの操作に基づいて切り替える。具体的に、制御部20は、タッチパネル44に対する指等の接触点が1点である場合には選択操作を受け付け、当該接触点が2点である場合には移動操作を受け付ける。移動操作を受け付ける状態と、選択操作を受け付ける状態とを切り替えるためのユーザの操作は他の操作であってもよい。例えば、それぞれの操作を受け付ける状態へ切り替えるための操作ボタンをタッチパネル44上に表示してもよい。
本実施形態において、障害物の画像Wを選択する選択操作は、左基準ポイントSaおよび右基準ポイントSbを障害物の画像W上に移動させる操作、または、左基準ポイントSaおよび右基準ポイントSbを障害物の画像Wの方向にフリックさせる操作である。具体的に、角度設定部21cの機能により制御部20は、タッチパネル44に対する指等の接触点が1点の状態で、フリック操作が受け付けられた場合に、当該フリック操作におけるフリック操作の方向に存在する障害物の画像Wに対する選択操作を受け付ける。フリック操作とは接触点の移動速度が閾値以上のまま指等がタッチパネル44上から離れる操作であり、フリック操作の方向とは接触が終了する直前の期間において接触点が移動した方向である。制御部20は、左基準ポイントSaおよび右基準ポイントSbの現在の位置から障害物の画像Wに向かうベクトルの方向と、フリック操作の方向との角度差が所定基準以下である場合に、当該障害物の画像Wに対する選択操作を受け付ける。
さらに、角度設定部21cの機能により制御部20は、タッチパネル44に対する指等の接触点が1点の状態で、ドラッグ・アンド・ドロップ操作が受け付けられた場合に、当該ドラッグ・アンド・ドロップ操作におけるドロップ位置が障害物の画像W上に存在する否かを判定する。そして、制御部20は、障害物の画像W上にドロップ位置が存在する場合、当該ドロップ位置が存在する障害物の画像Wに対する選択操作を受け付ける。
また、角度設定部21cの機能により制御部20は、選択操作が開始された場合、選択操作によって選択される障害物の画像Wを指し示す表示を行う。すなわち、制御部20は、選択操作としてのドラッグ・アンド・ドロップ操作が開始され、かつ、当該ドラッグ・アンド・ドロップ操作が終了していない期間(指等の接触期間)において、現在の指等の接触点の位置を取得し、当該接触点の位置が障害物の画像W上に存在する否かを判定する。そして、制御部20は、障害物の画像W上に現在の接触点の位置が存在する場合、当該接触点の位置が存在する障害物の画像W(仮選択された障害物の画像W)を指し示す選択画像の表示を行う。
図2Eは、仮選択された障害物の画像Wを指し示す表示が行われている左周辺画像Naを示す。図2Eにおいて、現在の接触点Dと障害物の画像Wの中心点Qとを囲む楕円形の選択画像Rが左周辺画像Na内に表示されている。このように、仮選択された障害物の画像Wを指し示す選択画像Rが表示された状態で、当該障害物の画像W上にてドロップが行われると、制御部20は、当該障害物の画像Wの選択操作を受け付ける。一方、仮選択された障害物の画像Wを指し示す選択画像Rが表示された状態で、別の障害物の画像W上に指等の接触点Dが移動した場合、制御部20は、当該別の障害物の画像Wを指し示す選択画像Rを表示する。なお、選択画像Rは、楕円形の画像に限られず、現在の接触点Dと仮選択された障害物の画像Wの中心点Qとを接続する線であってもよい。また、選択画像Rは、少なくとも仮選択された障害物の画像Wが認識できる画像であればよく、必ずしも現在の接触点Dと仮選択された障害物の画像Wとを接続する画像でなくてもよい。例えば、選択画像Rは、仮選択された障害物の画像W上に重畳されるマーカであってもよいし、選択される障害物の画像Wの表示態様(色、サイズ等)を変化させた画像であってもよい。
角度設定部21cの機能により制御部20は、選択操作を受け付けると、当該選択操作において選択された障害物の画像Wの中心点Qに左基準ポイントSaおよび右基準ポイントSbを移動させる。
角度設定部21cの機能により制御部20は、移動操作または選択操作によって移動した移動後の左基準ポイントSaおよび右基準ポイントSbの位置を取得する。そして、制御部20は、移動後の左基準ポイントSaおよび右基準ポイントSbの位置、および、ユーザの視点位置Pに応じて、左後写鏡42aおよび右後写鏡42bの角度Ta,Tbを後写鏡ECU40に設定する。具体的に、制御部20は、左基準ポイントSaおよび右基準ポイントSbの位置(移動後の位置、または、基準位置)と、運転席47の状態に基づく視点位置Pとを取得する。そして、制御部20は、後写鏡視野情報30bにおいて、視点位置Pに対応付けられている左中央位置Gaのうち最も左基準ポイントSaの位置に近い左中央位置Gaが対応付けられている左後写鏡42aの角度Taを取得し、当該角度Taを後写鏡ECU40に設定する。同様に、制御部20は、後写鏡視野情報30bにおいて、視点位置Pに対応付けられている右中央位置Gbのうち最も右基準ポイントSbの位置に近い右中央位置Gbが対応付けられている右後写鏡42bの角度Tbを取得し、当該角度Tbを後写鏡ECU40に設定する。これにより、左基準ポイントSaおよび右基準ポイントSbの位置に対応する実空間内の位置が、左後写鏡42aおよび右後写鏡42b鏡面の中央付近にて視認可能となる。
以上説明した本実施形態において、ユーザは、移動操作を行うことによって左基準ポイントSaおよび右基準ポイントSbの位置を任意に調整でき、当該左基準ポイントSaおよび右基準ポイントSbの位置が視認できるように左後写鏡42aおよび右後写鏡42bの角度Ta,Tbを設定できる。すなわち、ユーザの好みの位置を視認できるように左後写鏡42aおよび右後写鏡42bの角度Ta,Tbを設定できる。さらに、左周辺画像Na内および右周辺画像Nb内において障害物の画像Wが表示されるため、左基準ポイントSaおよび右基準ポイントSbと障害物との位置関係を確認できる。
また、制御部20は、車両Zの現在位置に基づいて表示対象の障害物の画像Wを取得するため、車両Zの現在位置付近に存在する可能性がある障害物の画像Wを表示できる。また、制御部20は、車両Zの走行予定経路に基づいて表示対象の障害物の画像Wを取得するため、車両が将来走行する走行予定経路付近に存在する可能性がある障害物の画像Wを表示できる。さらに、制御部20は、現在の時刻に基づいて表示対象の障害物の画像を取得するため、現在の時刻において車両Z付近に存在する可能性が大きい障害物の画像Wを表示できる。また、制御部20は、複数の障害物の種類のなかから表示対象の障害物の種類を選択するためのアイコンIを表示し、選択されたアイコンIに対応する種類の障害物の画像Wを表示するため、予め画像Wを表示する障害物を絞り込んでおくことができる。従って、左周辺画像Na内および右周辺画像Nb内において障害物の画像Wが密集することを防止したり、重視したい障害物の画像Wのみ表示させたりすることができる。
また、本実施形態では、障害物の画像Wの選択操作を行うことにより、当該障害物の画像Wの中心点Qに左基準ポイントSaおよび右基準ポイントSbを移動させることができる。すなわち、障害物の画像Wの選択操作をすれば、左基準ポイントSaおよび右基準ポイントSbを障害物の画像W上の中心点Qまで移動させる移動操作を行わなくても、障害物の画像W上の中心点Qに基準ポイントを移動させることができる。その結果、選択した障害物が視認できるように左後写鏡42aおよび右後写鏡42bの角度Ta,Tbを調整できる。
また、左基準ポイントSaおよび右基準ポイントSbを障害物の画像W上のいずれかの位置に移動させるドラッグ・アンド・ドロップ操作を当該障害物の画像Wの選択操作として受け付けるため、障害物の画像W上の中心点Qに正確に左基準ポイントSaおよび右基準ポイントSbを移動させる移動操作を行わなくても、障害物の画像W上の中心点Qに左基準ポイントSaおよび右基準ポイントSbを移動させることができ、ユーザの操作が容易となる。また、左基準ポイントSaおよび右基準ポイントSbを障害物の画像Wの方向にフリックさせる操作によって、直感的かつ素早い操作で障害物の画像W上の中心点Qに基準ポイントを移動させることができる。
また、障害物の画像Wの選択操作が開始された場合に、仮選択された障害物の画像Wを指し示す選択画像Rの表示を行うため、左基準ポイントSaおよび右基準ポイントSbが移動する先の障害物の画像Wを確実に認識できる。例えば、複数の障害物の画像Wが表示された場合でも所望の障害物の画像Wへと左基準ポイントSaおよび右基準ポイントSbを移動させることができる。
さらに、制御部20は、左基準ポイントSaおよび右基準ポイントSbの移動操作を受け付ける状態と、障害物の画像Wの選択操作を受け付ける状態と、をユーザの操作に基づいて切り替える。これにより、ユーザが障害物の視認性を重視しない場合や、複数の障害物の画像Wが密集していて選択操作によって希望通りの障害物を選択することが困難である場合には、移動操作によって左基準ポイントSaおよび右基準ポイントSbを所望の位置まで移動させることができる。
(2)後写鏡角度設定処理:
次に、制御部20が実行する後写鏡角度設定処理を詳細に説明する。図4は、後写鏡角度設定処理を示すフローチャートである。まず、制御部20は、タッチパネル44上に表示された後写鏡角度設定ボタンに対する指等の接触操作を受け付ける(ステップS100)。本実施形態では、左後写鏡42aおよび右後写鏡42bとのそれぞれについて後写鏡角度設定ボタンが設けられており、角度Ta,Tbを設定したい左後写鏡42aまたは右後写鏡42bを選択できる。以下、後写鏡角度設定処理の説明において、左後写鏡42aの角度Taを設定するための後写鏡角度設定ボタンが操作されたこととする。
次に、周辺画像表示部21aの機能により制御部20は、左周辺画像Naをタッチパネル44に表示させる(ステップS105)。すなわち、制御部20は、角度Taが可変の左後写鏡42aによって視認可能な左可視領域Vaを含む左周辺画像Naを表示する(図2B)。
次に、制御部20は、ユーザの視点位置Pを取得する(ステップS110)。具体的に、制御部20は、現在調整されている運転席47の状態(全体の前後位置と座面部の高さと背もたれ部の傾斜角度等)を示す信号を、シートECU45から取得し、当該信号に基づいて運転席47に着座するユーザの視点位置Pを取得する。
次に、周辺画像表示部21aの機能により制御部20は、左周辺画像Na内において左可視領域Vaを識別する画像を表示する(ステップS112)。まず、制御部20は、左後写鏡42aをあらゆる角度Taに変化させた場合に、視点位置Pから視認できる範囲を左可視領域Vaとして取得する。具体的に、制御部20は、後写鏡視野情報30bにおいて視点位置Pに対応付けられているすべての左後写鏡視野Faを取得する。そして、制御部20は、視点位置Pに対応付けられているすべての左後写鏡視野Faを左周辺画像Na上にて重ね合わせ、少なくとも1個の左後写鏡視野Faによってカバーされている領域を左可視領域Vaとして取得する。そして、図2Bにて破線で示すように、制御部20は、左可視領域Vaを他の領域から識別する境界線を左周辺画像Na内に表示する。
次に、基準ポイント表示部21bの機能により制御部20は、左後写鏡視野Faを左周辺画像Na内に表示する(ステップS115)。左後写鏡視野Faとは、左基準ポイントSaが鏡面の中央にて視認できるように角度Taが調整された左後写鏡42aを見た場合に、左基準ポイントSaの位置とともに視認できる範囲を意味する。具体的に、制御部20は、後写鏡視野情報30bにおいて、運転席47の形状に基づく視点位置Pに対応付けられている左中央位置Gaのうち最も左基準ポイントSaの位置に近い左中央位置Gaが対応付けられている左後写鏡42aの角度Taを取得し、当該視点位置Pと当該角度Taとに対応付けられている左後写鏡視野Faを左周辺画像Na内に表示する。
次に、基準ポイント表示部21bの機能により制御部20は、左周辺画像Na内に左基準ポイントSaを示す画像として左共通範囲Caを表示する(ステップS117)。具体的に、制御部20は、現在の左基準ポイントSaの位置が中央にて視認できる左後写鏡42aの角度Taを取得するとともに、視点位置Pを中心とする誤差範囲E内のすべての視点位置Pを取得する。そして、制御部20は、後写鏡視野情報30bにおいて、現在の左基準ポイントSaの位置が中央にて視認できる左後写鏡42aの角度Taと、誤差範囲E内のすべての視点位置Pとの組み合わせに対応付けられているすべての左後写鏡視野Faを取得し、当該取得したすべての左後写鏡視野Faのすべてが重複する左周辺画像Na内の領域を左共通範囲Caとして取得する。そして、図2Bにてハッチングで示すように、制御部20は、左共通範囲Caを左周辺画像Na内に表示する。
次に、障害物表示部21dの機能により制御部20は、障害物表示処理を実行する(ステップS120)。図5は、障害物表示処理のフローチャートである。まず、制御部20は、走行予定経路が探索されているか否かを判定する(ステップS300)。走行予定経路が探索されていると判定した場合(ステップS300:Y)、制御部20は、走行予定経路上に存在する障害物の画像Wを表示対象の画像として取得する(ステップS310)。すなわち、制御部20は、走行予定経路を構成する道路区間の少なくとも一部分が、障害物情報30cに規定された存在エリアに該当し、かつ、現在の時刻が当該存在エリアに対応付けられた存在時刻に属する場合には、当該存在エリアに対応する障害物の画像Wを表示対象の画像として取得する。
次に、障害物表示部21dの機能により制御部20は、現在位置に存在する障害物の画像Wを表示対象の画像として取得する(ステップS320)。すなわち、制御部20は、現在位置が障害物情報30cに規定された存在エリアに該当に該当し、かつ、現在の時刻が当該存在エリアに対応付けられた存在時刻に属する場合には、当該存在エリアに対応する障害物の画像Wを表示対象の画像として取得する。なお、走行予定経路が探索されていると判定しなかった場合(ステップS300:N)、制御部20は、ステップS310をスキップしてステップS320を実行する。なお、現在位置が走行予定経路上に存在する場合、制御部20は、ステップS320をスキップしてもよい。
次に、障害物表示部21dの機能により制御部20は、複数の種類の障害物の画像Wが表示対象の障害物の画像Wとして取得されたか否かを判定する(ステップS330)。複数の種類の障害物の画像Wが表示対象の障害物の画像Wとして取得されたと判定されなかった場合(ステップS330:N)、障害物表示部21dの機能により制御部20は、表示対象の障害物の画像Wを左周辺画像Na内に表示する(ステップS340)。すなわち、制御部20は、1種類のみの障害物の画像Wが表示対象として取得された場合、当該1種類の障害物の画像Wを左周辺画像Na内に表示する。具体的に、制御部20は、障害物情報30cにおいて表示対象の障害物に対応付けられている表示位置を取得し、当該表示位置に対応する左周辺画像Na内の位置を左カメラ43aの光学条件に基づいて取得し、当該取得した位置に障害物の画像Wを表示する。
一方、複数の種類の障害物の画像Wが表示対象の障害物の画像Wとして取得されたと判定された場合(ステップS330:Y)、障害物表示部21dの機能により制御部20は、画像Wを取得した障害物の種類のそれぞれに対応するアイコンIを表示する(ステップS350)。そして、図2Dに示すように、障害物表示部21dの機能により制御部20は、選択されたアイコンIに対応する種類の障害物の画像Wを左周辺画像Na内に表示する(ステップS360)。
以上説明した障害物表示処理を実行することにより、図2Dに示すように、障害物の画像Wが左周辺画像Na内に表示されることとなる。なお、図の簡略化のため図2B,2Dを個別に示しているが、現実には図2Bの左可視領域Vaと左後写鏡視野Faと左共通範囲Caも、図2Dの障害物の画像Wとともに左周辺画像Na内に表示される。
障害物表示処理が終了すると、制御部20は、後写鏡角度設定処理(図4)に戻り、ステップS125を実行する。すなわち、角度設定部21cの機能により制御部20は、左基準ポイントSaの位置を基準位置(初期の位置)にリセットする(ステップS125)。基準位置は、現在、視点位置Pから左後写鏡42aを見た場合に、左後写鏡42a鏡面の中央にて実際に視認できる位置である。制御部20は、後写鏡ECU40が実際に設定している左後写鏡42aの角度Taと視点位置Pとを取得し、後写鏡視野情報30bにおいて当該角度Taと当該視点位置Pに対応付けられている左中央位置Gaを、左基準ポイントSaの基準位置として取得する。
次に、角度設定部21cの機能により制御部20は、タッチパネル44における操作の監視を開始する(ステップS130)。具体的に、制御部20は、タッチパネル44における左基準ポイントSaの移動操作(2点の接触点Dによるドラッグ・アンド・ドロップ操作)と、タッチパネル44における障害物の画像Wの選択操作(1点の接触点Dによるドラッグ・アンド・ドロップ操作およびフリック操作)とを監視する。
次に、角度設定部21cの機能により制御部20は、タッチパネル44における操作の種別を判定する(ステップS135)。具体的に、制御部20は、タッチパネル44に対する指等の接触が所定のタイムアウト期間(例えば10秒)以上受け付けられなかった場合、左基準ポイントSaの位置の確定操作を受け付けられた判定する。タイムアウト期間の始期は、ステップS105にて左周辺画像Naの表示を開始した時刻と、最後にタッチパネル44に指等が接触した時刻とのうち、遅い方である。すなわち、左周辺画像Naを表示したものの左基準ポイントSaの移動操作をタイムアウト期間以上しなかった場合、または、最後にタッチパネル44の操作をしてからタイムアウト期間以上タッチパネル44を操作しなかった場合、現在の位置で左基準ポイントSaの位置を確定する。一方、制御部20は、タッチパネル44に対して指等が接触し、当該接触における接触点Dが1点である場合、障害物の画像Wの選択操作を受け付けていると判定する。さらに、制御部20は、タッチパネル44に対する指等が接触し、当該接触における接触点Dが2点である場合、左基準ポイントSaの移動操作を受け付けていると判定する。
まず、左基準ポイントSaの位置の確定操作を受け付けた判定した場合の処理について説明する。左基準ポイントSaの確定操作を受け付けたと判定した場合、制御部20は、左基準ポイントSaの位置に対応する左後写鏡42aの角度Taを後写鏡ECU40に設定する(ステップS165)。具体的に、制御部20は、確定操作が行われた時点の左基準ポイントSaの位置(移動後の位置、または、基準位置)と、運転席47の状態に基づく視点位置Pとを取得する。そして、制御部20は、後写鏡視野情報30bにおいて、視点位置Pに対応付けられている左中央位置Gaのうち最も左基準ポイントSaの位置に近い左中央位置Gaが対応付けられている左後写鏡42aの角度Taを取得し、当該角度Taを後写鏡ECU40に設定する。これにより、確定操作が行われた時点の左基準ポイントSaの位置に対応する実空間内の位置が、左後写鏡42a鏡面の中央付近にて視認可能となる。
次に、ステップS135において左基準ポイントSaの移動操作を受け付けていると判定した場合の処理について説明する。まず、角度設定部21cの機能により制御部20は、当該移動操作が左周辺画像Na内に左基準ポイントSaを移動させる操作であったか否かを判定する(ステップS140)。ステップS135において、制御部20は、左基準ポイントSaの移動操作におけるドロップ位置を取得し、当該ドロップ位置が左周辺画像Na内であった場合、当該移動操作が左周辺画像Na内に左基準ポイントSaを移動させる操作であったと判定する。本実施形態において、接触点Dが2点ある場合に移動操作が受け付けられるため、2点の接触点Dの平均位置をドラッグ位置およびドロップ位置として取得すればよい。
左基準ポイントSaの移動操作が左周辺画像Na内に左基準ポイントSaを移動させる操作であったと判定されなかった場合(ステップS140:N)、制御部20は、ステップS125に戻る。すなわち、制御部20は、左周辺画像Na外に左基準ポイントSaを移動させる移動操作が受け付けられた場合、左基準ポイントSaの位置を初期の基準位置にリセットし(ステップS125)、これまでの操作による左基準ポイントSaの移動をキャンセルする。
左基準ポイントSaの移動操作が左周辺画像Na内に左基準ポイントSaを移動させる操作であったと判定された場合(ステップS140:Y)、角度設定部21cの機能により制御部20は、移動後の基準ポイントの位置を取得する(ステップS145)。具体的に、制御部20は、移動操作におけるドロップ位置を移動後の左基準ポイントSaの位置として取得する。
次に、基準ポイント表示部21bの機能により制御部20は、左共通範囲Ca(左基準ポイントSa)を更新表示する(ステップS150)。すなわち、制御部20は、ステップS117と同様の手法によって、移動後の左基準ポイントSaの位置に基づいて左共通範囲Caを取得し、当該左共通範囲Caを示す画像を左周辺画像Na内に表示させる。さらに、基準ポイント表示部21bの機能により制御部20は、左後写鏡視野Faを更新表示する(ステップS155)。すなわち、制御部20は、移動後の左基準ポイントSaの位置に基づいて左後写鏡視野Faを取得し、当該左後写鏡視野Faを左周辺画像Na内に表示する(図2Bの実線)。次に、制御部20は、ステップS130に戻り、タッチパネル44に対する次の操作を監視する。
最後に、ステップS135において障害物の画像Wの選択操作を受け付けていると判定した場合の処理について説明する。障害物の画像Wの選択操作を受け付けていると判定した場合、角度設定部21cの機能により制御部20は、障害物選択処理(ステップS170)を実行する。
図6は、障害物選択処理のフローチャートである。まず、角度設定部21cの機能により制御部20は、タッチパネル44に対する指等の接触が継続しているか否かを判定する(ステップS400)。すなわち、1点の接触点Dが存在する場合に障害物選択処理が開始するが、当該1点の接触点Dが継続して存在しているか否かを判定する。タッチパネル44に対する指等の接触が継続していると判定しなかった場合(ステップS400)、角度設定部21cの機能により制御部20は、障害物の画像Wに向けたフリック操作が受け付けられたか否かを判定する(ステップS405)。具体的に、制御部20は、接触点Dの移動速度が閾値以上のまま指等がタッチパネル44上から離れ、かつ、左基準ポイントSaの現在の位置から障害物の画像Wに向かうベクトルの方向と、フリック操作の方向との角度差が所定基準以下である場合に、障害物の画像Wに向けたフリック操作が受け付けられたと判定する。フリック操作の方向とは指等の接触が終了する直前の期間において接触点Dが移動した方向である。
障害物の画像Wに向けたフリック操作が受け付けられたと判定した場合(ステップS405:Y)、角度設定部21cの機能により制御部20は、フリック操作の方向の障害物の画像Wを選択する(ステップS410)。すなわち、本実施形態において、障害物の画像Wに向けたフリック操作は、当該障害物の画像Wの選択操作を意味する。次に、角度設定部21cの機能により制御部20は、選択された障害物の画像Wの中心点Qに左基準ポイントSaを移動させる(ステップS480)。
一方、障害物の画像Wに向けたフリック操作が受け付けられたと判定しなかった場合(ステップS405:N)、角度設定部21cの機能により制御部20は、後写鏡角度設定処理(図4)のステップS130に戻る。すなわち、有効な操作が受け付けられなかったとして、再度、タッチパネル44上における指等の接触を監視する。
一方、タッチパネル44に対する指等の接触が継続していると判定した場合(ステップS400:Y)、角度設定部21cの機能により制御部20は、現在の接触点Dの位置が障害物の画像W上であるか否かを判定する(ステップS420)。すなわち、制御部20は、タッチパネル44に対する指等が継続している状態、すなわちドラッグ操作を受け付けている状態において、現在ドラッグ操作されている位置が障害物の画像W上であるか否かを判定する。
現在の接触点Dの位置が障害物の画像W上であると判定した場合(ステップS420:Y)、角度設定部21cの機能により制御部20は、現在の接触点Dの移動方向が、当該接触点Dが存在する障害物の画像Wの中心点Qに向かう方向であるか否かを判定する(ステップS430)。具体的に、制御部20は、現在の接触点Dの位置から、現在の接触点Dの移動方向に延びる直線を生成し、当該直線から所定距離以内に障害物の画像Wの中心点Qが存在する場合に、接触点Dの移動方向が障害物の画像Wの中心点Qに向かう方向であると判定する。現在の接触点Dの移動方向とは、現在から微小期間(例えば0.3秒)だけ前の接触点Dの位置から現在の接触点Dの位置に向かう方向である。
現在の接触点Dの移動方向が障害物の画像Wの中心点Qに向かう方向であると判定した場合(ステップS430:Y)、角度設定部21cの機能により制御部20は、接触点Dが存在する障害物の画像Wを画像が仮選択されたと判定する(ステップS440)。仮選択された障害物の画像Wとは、現在の接触点Dの位置でドラッグ操作が終了した場合に選択されることとなる障害物の画像Wを意味する。
次に、角度設定部21cの機能により制御部20は、図2Eに示すように、仮選択された障害物の画像Wの中心点Qを含む選択画像Rを表示する(ステップS450)。具体的に、制御部20は、現在の接触点Dと障害物の画像Wの中心点Qとを囲む楕円形の選択画像Rを左周辺画像Na内に表示する。これにより、ユーザは、このままドラッグ操作を終了させた場合に、どの障害物の画像Wが視認できるように左後写鏡42aの角度Taが設定されるかを認識できる。
次に、角度設定部21cの機能により制御部20は、タッチパネル44から指等が離れたか否かを判定する(ステップS460)。すなわち、制御部20は、いずれかの障害物の画像Wが仮選択された状態のままドラッグ操作が終了したか否かを判定する。タッチパネル44から指等が離れたと判定しなかった場合(ステップS460:N)、角度設定部21cの機能により制御部20は、ステップS420に戻る。すなわち、制御部20は、引き続きドラッグ操作を受け付ける。この場合、仮選択されている障害物の画像Wが他の障害物の画像Wへと切り替わる場合もある。
一方、タッチパネル44から指等が離れたと判定した場合(ステップS460:Y)、角度設定部21cの機能により制御部20は、仮選択された障害物の画像Wが確定的に選択されたと判定する(ステップS470)。そして、角度設定部21cの機能により制御部20は、選択された障害物の画像Wの中心点Qに左基準ポイントSaを移動させる(ステップS480)。以上の処理によって、ドラッグ・アンド・ドロップ操作によっても、障害物の画像Wの選択操作を受け付けることができる。
フリック操作またはドラッグ・アンド・ドロップ操作によって選択された障害物の画像Wの中心点Qに左基準ポイントSaを移動させると、後写鏡角度設定処理(図4)のステップS145に戻る。これにより、選択された障害物の画像Wの中心点Qに移動した左基準ポイントSaの位置に基づいて、左後写鏡視野Faと左共通範囲Caと更新表示することができる。従って、更新表示された左後写鏡視野Faと左共通範囲Caにユーザが満足するのであれば、そのまま確定操作が受け付けられ、選択された障害物の画像Wの中心点Qに移動した左基準ポイントSaの位置が中央にて視認できるように左後写鏡42aの角度Taが調整されることとなる。
ところで、障害物選択処理(図6)において、現在の接触点Dの位置が障害物の画像W上であると判定しなかった場合(ステップS420:N)、または、接触点Dの移動方向が障害物の画像Wの中心点Qに向かう方向であると判定しなかった場合(ステップS430:N)、角度設定部21cの機能により制御部20は、タッチパネル44から指等が離れたか否かを判定する(ステップS490)。すなわち、制御部20は、いずれの障害物の画像Wも仮選択されていないままドラッグ操作が終了したか否かを判定する。
ステップS490においてタッチパネル44から指等が離れたと判定しなかった場合(ステップS490:N)、角度設定部21cの機能により制御部20は、ステップS420に戻る。すなわち、制御部20は、引き続きドラッグ操作を受け付ける。この場合、いずれかの障害物の画像Wが新たに仮選択される場合もある。一方、ステップS490においてタッチパネル44から指等が離れたと判定した場合(ステップS490:Y)、角度設定部21cの機能により制御部20は、後写鏡角度設定処理(図4)のステップS130に戻る。すなわち、有効な操作が受け付けられなかったとして、再度、タッチパネル44上における指等の接触を監視する。
以上においては、左後写鏡42aの角度Taを設定するための後写鏡角度設定ボタンが操作された場合の後写鏡角度設定処理を説明したが、右後写鏡42bの角度Tbを設定するための後写鏡角度設定ボタンが操作された場合の後写鏡角度設定処理も同様である。すなわち、ステップS105〜S170の各処理の説明において、左後写鏡42aを右後写鏡42bへと読み替え、左後写鏡42aを右後写鏡42bへと読み替え、左後写鏡42aの角度Taを右後写鏡42bの角度Tbへと読み替え、左周辺画像Naを右周辺画像Nbへと読み替え、左共通範囲Caを右共通範囲Cbへと読み替え、左後写鏡視野Faを右後写鏡視野Fbへと読み替えることにより、右後写鏡42bの角度Tbを設定するための後写鏡角度設定ボタンが操作された場合の後写鏡角度設定処理も説明できる。
(3)他の実施形態:
障害物表示部21dの機能により制御部20は、必ずしも車両Zの現在位置に基づいて表示対象の障害物の画像Wを取得しなくてもよく、例えばユーザが予め設定した障害物の画像Wを表示対象として取得してもよいし、走行予定経路のみに基づいて表示対象の障害物の画像Wを取得してもよい。むろん、制御部20は、車両Zの現在位置に基づいて表示対象の障害物の画像Wを取得しなくてもよい。なお、周辺画像表示部21aの機能により制御部20は、画像Wを表示する障害物が存在する位置に応じて、タッチパネル44に表示させる周辺画像を切り替えてもよい。例えば、車両Zの走行予定経路上の複数の位置における周辺画像を撮影または描画しておき、制御部20は、当該周辺画像のうち画像Wを表示する障害物が存在する位置における周辺画像をタッチパネル44に表示させてもよい。また、複数の障害物の画像Wを表示する場合に、制御部20は、障害物ごとにタッチパネル44に表示させる周辺画像を切り替えてもよい。
また、角度設定部21cの機能により制御部20は、必ずしも障害物の画像Wの選択操作を受け付けなくてもよい。すなわち、制御部20は、障害物の画像W上の任意の位置へと基準ポイントSを移動させる移動操作を受け付けてもよい。また、障害物の画像Wの選択操作は、必ずしも左基準ポイントSaおよび右基準ポイントSbを障害物の画像W上へと移動させる操作でなくてもよいし、左基準ポイントSaおよび右基準ポイントSbを障害物の画像Wの方向にフリックさせる操作でなくてもよい。例えば、制御部20は、基準ポイントSを障害物の画像Wや当該画像Wに対応付けられたアイコンをタップまたはダブルタップする操作を障害物の画像Wの選択操作として受け付けてもよい。むろん、制御部20は、左基準ポイントSaおよび右基準ポイントSbを障害物の画像W上へと移動させる操と、左基準ポイントSaおよび右基準ポイントSbを障害物の画像Wの方向にフリックさせる操作との双方を障害物の画像Wの選択操作として受け付けなくてもよく、これらのうち一方の操作のみを障害物の画像Wの選択操作として受け付けてもよい。
さらに、角度設定部21cの機能により制御部20は、選択操作が開始された場合に、必ずしも選択操作によって選択される障害物の画像Wを指し示す表示を行わなくてもよい。例えば、制御部20は、周辺画像内における障害物の画像Wの密度や個数が基準値以下である場合に、障害物の画像Wの選択操作を誤る可能性が低いとして、選択操作によって選択される障害物の画像Wを指し示す表示を行わなくてもよい。
さらに、角度設定部21cの機能により制御部20は、必ずしも左基準ポイントSaおよび右基準ポイントSbの移動操作を受け付ける状態と、選択操作を受け付ける状態と、をユーザの操作に基づいて切り替えなくてもよい。例えば、制御部20は、周辺画像内における障害物の画像Wの個数が基準値以上である場合に、障害物の画像Wの選択操作が困難であるとして、左基準ポイントSaおよび右基準ポイントSbの移動操作のみを受け付けてもよい。また、制御部20は、左基準ポイントSaおよび右基準ポイントSbの移動操作と選択操作とを同一の操作(例えば接触点Dが1個のドラッグ・アンド・ドロップ操作)によって受け付けてもよく、例えば障害物の画像Wの中心点Qからドロップ位置までの距離に基づいて受け付ける操作を切り替えてもよい。例えば、制御部20は、障害物の画像Wの中心点Qからドロップ位置までの距離が閾値以上である場合に、障害物の画像Wの選択操作ではなく左基準ポイントSaおよび右基準ポイントSbの移動操作を受け付けてもよい。
さらに、障害物表示部21dの機能により制御部20は、必ずしも現在の時刻に基づいて表示対象の障害物の画像Wを取得しなくてもよい。なお、制御部20は、走行予定経路のうち存在エリアに該当する道路区間の走行予定時刻を車速や渋滞情報等に基づいて予測し、当該走行予定時刻に基づいて表示対象の障害物の画像Wを取得してもよい。さらに、障害物表示部21dの機能により制御部20は、アイコンIを表示することなく、表示対象の障害物の画像Wのすべてを表示してもよい。
前記実施形態では、左後写鏡42aおよび右後写鏡42bの角度Ta,Tbが設定可能な構成を説明したが、左後写鏡42aおよび右後写鏡42bの角度Ta,Tbのうち一方のみが設定可能であってもよい。また、制御部20は、周辺画像内に少なくとも基準ポイントと障害物の画像Wを表示すればよく、必ずしも共通範囲Ca,Cbや可視領域Va,Vbや後写鏡視野Fa,Fbを識別可能に周辺画像内に表示しなくてもよい。また、制御部20は、可視領域Va,Vbの双方を含む単一の画像を周辺画像として表示してもよい。例えば、車両Zの左右の中央の位置から広角視野にて後方を見た画像を撮影または描画することにより、制御部20は、可視領域Va,Vbの双方を含む単一の周辺画像を取得してもよい。また、制御部20は、仮決定操作を受け付ける前においても、後写鏡視野Fa,Fbを表示してもよい。
さらに、前記実施形態で挙げたタッチパネル44に対する操作は一例に過ぎず、例えばタッチパネル44に対するダブルタップやピンチ操作に応じて後写鏡角度設定処理を実行してもよい。むろん、基準ポイントSa,Sbの移動操作や障害物の画像Wの選択操作はマウスカーソルの移動等によって行われてもよい。
また、制御部20は、少なくとも基準ポイントSa,Sbの位置に基づいて左後写鏡42aおよび右後写鏡42bの角度Ta,Tbを設定すればよく、必ずしもユーザの視点位置Pに基づいて左後写鏡42aおよび右後写鏡42bの角度Ta,Tbを設定しなくてもよい。あらゆる運転席47の状態のうち平均的な状態におけるユーザの視点位置Pについてのみ、左後写鏡42aおよび右後写鏡42bの角度Ta,Tbと後写鏡視野Fa,Fbとの関係が規定された後写鏡視野情報30bが用意されてもよい。同様に、制御部20は、必ずしも共通範囲Ca,Cbや可視領域Va,Vbや後写鏡視野Fa,Fbをユーザの視点位置Pに依存させなくてもよい。例えば、制御部20は、あらゆる運転席47の状態のうち平均的な状態におけるユーザの視点位置Pに基づいて、共通範囲Ca,Cbや可視領域Va,Vbや後写鏡視野Fa,Fbを取得してもよい。これにより、共通範囲Ca,Cbや可視領域Va,Vbや後写鏡視野Fa,Fbを取得するための処理負荷を軽減できる。
また、ユーザの視点位置Pは、必ずしもユーザが着座する座席の状態に基づいて取得されなくてもよい。例えば、制御部20は、ユーザの視点位置Pを指定するためのユーザの操作に基づいてユーザの視点位置Pを取得してもよいし、運転時のユーザの視点位置Pを検出するセンサの信号に基づいてユーザの視点位置Pを取得してもよい。
以上の実施形態は本発明を実施するための一例であり、他にも種々の実施形態を採用可能である。後写鏡とは、車両に備えられ鏡面の角度が可変な鏡であればよく、バックミラーと呼ばれるインナー・リア・ビュー・ミラーであってもよいし、フェンダーミラーやドアミラーやサイドミラーと呼ばれるアウター・リア・ビュー・ミラーであってもよい。可視領域は、後写鏡の角度を可動範囲内にて変化させた場合に、周辺画像内にて視認し得る領域である。可視領域は、可動範囲内にて後写鏡の角度を実際に変化させ、その際に視認できる領域を調査することにより特定されてもよいし、可動範囲内にて後写鏡の角度を変化させた場合に、後写鏡にて反射してユーザの視点位置に到達する光の光源の位置を予測することにより特定されてもよい。
周辺画像表示手段は、可視領域を含む車両の周辺画像を表示部に表示させればよく、可視領域を視野内に含むカメラにて撮影された画像を周辺画像として表示してもよいし、可視領域を視野内に含むように描画された画像を周辺画像として表示してもよい。周辺画像は、現在における車両の周辺画像であってもよいし、将来における車両の周辺画像であってもよい。例えば、車両の走行予定経路が探索されている場合、周辺画像は、当該走行予定経路上を走行する車両の周辺画像であってもよい。基準ポイント表示手段は、周辺画像内に基準ポイントを表示させればよく、周辺画像内に基準ポイントの位置が認識可能な画像を表示させればよい。
角度設定手段は、周辺画像内における基準ポイントの位置をユーザの移動操作に応じて移動させればよく、移動操作の操作態様は種々考えられる。例えば、角度設定手段は、タッチパネルに表示された基準ポイントに対するドラッグ・アンド・ドロップ操作やフリック操作を移動操作として受け付けてもよい。また、基準ポイントを各方向に移動させるための操作部を用意しておき、当該操作部が操作された場合に、当該操作部に対応する方向への移動操作を受け付けてもよい。例えば、角度設定手段は、基準ポイントの位置ごとに、当該基準ポイントが視認できるようになる後写鏡の角度を規定したテーブルを用意しておき、当該テーブルを参照することにより、後写鏡の角度を設定してもよい。また、角度設定手段は、基準ポイントの位置から後写鏡に向かう光線が後写鏡にて反射してユーザの視点位置に到達するようになる後写鏡の角度を特定し、当該特定した角度を後写鏡の角度に設定してもよい。
障害物表示手段は、障害物の画像を表示すればよく、障害物の画像は静止画であってもよいし、動画であってもよい。また、障害物表示手段は、周辺画像内において障害物が存在する可能性がある位置を取得し、当該位置に障害物の画像を表示してもよい。さらに、障害物が移動する物体である場合、障害物表示手段は、周辺画像内において障害物の画像を移動させてもよい。むろん、障害物表示手段は、周辺画像内に複数の障害物の画像を表示してもよい。障害物とは、道路または道路の近傍において車両の後方に存在し得る物体であり、特に車両を運転するユーザの死角に存在し得る物体である。障害物は、道路に対して固定された物体であってもよいし、移動する物体であってもよい。
また、障害物表示手段は、車両の現在位置に基づいて表示対象の障害物の画像を取得してもよい。これにより、車両の現在位置付近に存在する可能性がある障害物の画像を表示できる。例えば、障害物表示手段は、車両の現在位置から所定距離以内において存在し得る障害物の画像を、表示対象の障害物の画像として取得してもよい。また、障害物表示手段は、車両の現在位置が存在している道路区間上または当該道路区間から所定距離以内において存在し得る障害物の画像を、表示対象の障害物の画像として取得してもよい。
また、障害物表示手段は、車両の走行予定経路に基づいて表示対象の障害物の画像を取得してもよい。これにより、車両が将来走行する走行予定経路付近に存在する可能性がある障害物の画像を表示できる。この場合、周辺画像表示手段は、走行予定経路上を走行する車両の周辺画像を表示してもよい。
さらに、角度設定手段は、周辺画像において、障害物の画像の選択操作を受け付け、当該選択操作によって選択された障害物の画像上の所定位置に基準ポイントを移動させてもよい。この構成において、障害物の画像を選択する選択操作をすれば、基準ポイントを障害物の画像上の位置まで移動させる移動操作を行わなくても、障害物の画像上の所定位置に基準ポイントを移動させることができる。その結果、選択した障害物が視認できるように後写鏡の角度を調整できる。ここで、所定位置とは、障害物の画像上のいずれかの位置であればよく、例えば障害物の画像の中心の位置であってもよい。障害物の画像の中心の位置に基準ポイントが移動すれば、ユーザが所望の障害物が選択されたことを確実に認識できる。
ここで、障害物の画像を選択する選択操作は、基準ポイントを障害物の画像上に移動させる操作、または、基準ポイントを障害物の画像の方向にフリックさせる操作であってもよい。この構成において、基準ポイントを障害物の画像上のいずれかの位置に移動させる操作をすれば、基準ポイントを障害物の画像上の所定位置まで移動させる移動操作を行わなくても、障害物の画像上の所定位置に基準ポイントを移動させることができ、ユーザの操作が容易となる。また、基準ポイントを障害物の画像の方向にフリックさせる操作によって、直感的かつ素早い操作で障害物の画像上の所定位置に基準ポイントを移動させることができる。
さらに、角度設定手段は、選択操作が開始された場合、選択操作によって選択される障害物の画像を指し示す表示を行ってもよい。これにより、基準ポイントが移動する先の障害物の画像を確実に認識できる。例えば、複数の障害物の画像が表示された場合でも所望の障害物の画像へと基準ポイントを移動させることができる。
さらに、角度設定手段は、選択操作を受け付けることなく基準ポイントの移動操作を受け付ける状態と、移動操作を受け付けることなく選択操作を受け付ける状態と、をユーザの操作に基づいて切り替えてもよい。これにより、ユーザが障害物の視認性を重視しない場合や、複数の障害物の画像が密集していて選択操作によって希望通りの障害物を選択することが困難である場合には、移動操作によって基準ポイントを所望の位置まで移動させることができる。
さらに、障害物表示手段は、現在の時刻に基づいて表示対象の障害物の画像を取得してもよい。これにより、現在の時刻において車両付近に存在する可能性が大きい障害物の画像を表示できる。なお、現在の時刻に基づいて表示対象の障害物の画像を取得するとは、現在の年、季節、月、週、日、曜日、時間、分のいずれかまたは組み合わせに基づいて表示対象の障害物の画像を取得することであればよい。
また、障害物表示手段は、複数の障害物の画像のなかから表示対象の障害物の画像を選択するためのアイコンを表示部に表示し、選択されたアイコンに対応する障害物の画像を表示してもよい。これにより、予め画像を表示する障害物を絞り込んでおくことができ、周辺画像において障害物の画像が密集することを防止したり、重視したい障害物の画像のみ表示させたりすることができる。
さらに、周辺画像内において移動させた基準ポイントが視認できるように後写鏡の角度を設定する手法は、プログラムや方法としても適用可能である。また、以上のような後写鏡角度設定システム、プログラム、方法は、単独の後写鏡角度設定システムとして実現される場合もあれば、車両に備えられる各部と共有の部品を利用して実現される場合もあり、各種の態様を含むものである。例えば、以上のような後写鏡角度設定システムを備えたナビゲーションシステムや方法、プログラムを提供することが可能である。また、一部がソフトウェアであり一部がハードウェアであったりするなど、適宜、変更可能である。さらに、後写鏡角度設定システムを制御するプログラムの記録媒体としても発明は成立する。むろん、そのソフトウェアの記録媒体は、磁気記録媒体であってもよいし光磁気記録媒体であってもよいし、今後開発されるいかなる記録媒体においても全く同様に考えることができる。
10…ナビゲーションシステム、20…制御部、21…後写鏡角度設定プログラム、21a…周辺画像表示部、21b…基準ポイント表示部、21c…角度設定部、21d…障害物表示部、30…記録媒体、30a…地図情報、30b…後写鏡視野情報、30b…後写鏡視野情報、30c…障害物情報、41a,41b…アクチュエータ、42a…左後写鏡、42b…右後写鏡、43a…左カメラ、43b…右カメラ、44…タッチパネル、46…アクチュエータ群、47…運転席、B…視認距離、Ca,Cb…共通範囲、D…接触点、E…誤差範囲、40…後写鏡ECU、45…シートECU、Fa…左後写鏡視野、Fb…右後写鏡視野、Ga…中央位置、Ga,Gb…中央位置、I…アイコン、Na…左周辺画像、Nb…右周辺画像、P…視点位置、Q…中心点、R…選択画像、Sa,Sb…基準ポイント、Ta,Tb…角度、Va,Vb…可視領域、W…障害物の画像、Z…車両。

Claims (11)

  1. 角度が可変の後写鏡によって視認可能な可視領域を含む車両の周辺画像を表示部に表示させる周辺画像表示手段と、
    前記周辺画像内に基準ポイントを表示する基準ポイント表示手段と、
    前記周辺画像内における前記基準ポイントの位置をユーザの移動操作に応じて移動させ、移動後の前記基準ポイントの位置が前記後写鏡によって視認できるように前記後写鏡の角度を設定する角度設定手段と、
    前記周辺画像内に障害物の画像を表示する障害物表示手段と、
    を備える後写鏡角度設定システム。
  2. 前記障害物表示手段は、前記車両の現在位置に基づいて表示対象の前記障害物の画像を取得する、
    請求項1に記載の後写鏡角度設定システム。
  3. 前記障害物表示手段は、前記車両の走行予定経路に基づいて表示対象の前記障害物の画像を取得する、
    請求項1または請求項2のいずれかに記載の後写鏡角度設定システム。
  4. 前記角度設定手段は、前記周辺画像において、前記障害物の画像の選択操作を受け付け、当該選択操作によって選択された前記障害物の画像上の所定位置に前記基準ポイントを移動させる、
    請求項1から請求項3のいずれかに記載の後写鏡角度設定システム。
  5. 前記選択操作は、前記基準ポイントを前記障害物の画像上に移動させる操作、または、前記基準ポイントを前記障害物の画像の方向にフリックさせる操作である、
    請求項4に記載の後写鏡角度設定システム。
  6. 前記角度設定手段は、前記選択操作が開始された場合、前記選択操作によって選択される前記障害物の画像を指し示す表示を行う、
    請求項4または請求項5のいずれかに記載の後写鏡角度設定システム。
  7. 前記角度設定手段は、前記選択操作を受け付けることなく前記基準ポイントの前記移動操作を受け付ける状態と、前記移動操作を受け付けることなく前記選択操作を受け付ける状態と、をユーザの操作に基づいて切り替える、
    請求項4から請求項6のいずれか一項に記載の後写鏡角度設定システム。
  8. 前記障害物表示手段は、現在の時刻に基づいて表示対象の前記障害物の画像を取得する、
    請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の後写鏡角度設定システム。
  9. 前記障害物表示手段は、複数の前記障害物の画像のなかから表示対象の前記障害物の画像を選択するためのアイコンを前記表示部に表示し、選択された前記アイコンに対応する前記障害物の画像を表示する、
    請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の後写鏡角度設定システム。
  10. 角度が可変の後写鏡によって視認可能な可視領域を含む車両の周辺画像を表示部に表示させる周辺画像表示工程と、
    前記周辺画像内に基準ポイントを表示する基準ポイント表示工程と、
    前記周辺画像内における前記基準ポイントの位置をユーザの移動操作に応じて移動させ、移動後の前記基準ポイントの位置が前記後写鏡によって視認できるように前記後写鏡の角度を設定する角度設定工程と、
    前記周辺画像内に障害物の画像を表示する障害物表示工程と、
    を含む後写鏡角度設定方法。
  11. 角度が可変の後写鏡によって視認可能な可視領域を含む車両の周辺画像を表示部に表示させる周辺画像表示機能と、
    前記周辺画像内に基準ポイントを表示する基準ポイント表示機能と、
    前記周辺画像内における前記基準ポイントの位置をユーザの移動操作に応じて移動させ、移動後の前記基準ポイントの位置が前記後写鏡によって視認できるように前記後写鏡の角度を設定する角度設定機能と、
    前記周辺画像内に障害物の画像を表示する障害物表示機能と、
    をコンピュータに実現させる後写鏡角度設定プログラム。
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