JP2015138910A - 流路部材およびこれを用いた熱交換器ならびに半導体製造装置 - Google Patents

流路部材およびこれを用いた熱交換器ならびに半導体製造装置 Download PDF

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【課題】 クラックの発生を抑制した流路部材および半導体製造装置を提供する。【解決手段】 本発明の流路部材は、蓋体部と、底板部と、セラミック焼結体からなる隔壁部とを備え、内部に流体が流れる流路を有するとともに、隔壁部に一端が流路とつながる孔部が設けられており、孔部は、流体が流れる方向に垂直な断面において、一端と他端とが隔壁部の高さ方向または幅方向にずれており、少なくとも一部が傾斜していることから、製造工程におけるクラックの発生を抑制でき、信頼性の高い流路部材とすることができる。また、この流路部材を備えることで、信頼性の高い熱交換器、半導体製造装置とすることができる。【選択図】 図3

Description

本発明は、流路部材およびこれを用いた熱交換器ならびに半導体製造装置に関する。
従来、熱交換を行なうための部材として、内部に流路を有する流路部材が提案されている。このような流路部材は、流路に流体を流すことによって、流路部材と流路部材に接するその他の部材とで熱交換を行なうことで、流路部材に接するその他の部材の温度を調節することができる。
例えば、特許文献1には、半導体製造装置の一例として、積層された複数のセラミック層からなる静電チャックにおいて、前記複数のセラミック層のうち中間のセラミック層には冷媒流路が形成され、また前記中間のセラミック層よりも下方のセラミック層には前記冷媒流路に冷媒を送る供給流路及び前記冷媒流路から冷媒を排出する戻し流路が形成されていることを特徴とする冷媒流路を備えた静電チャックが開示されている。
特開平3−108737号公報
しかしながら、このようなセラミック焼結体からなる流路部材においては、製造工程においてクラック等が生じやすいという課題があり、特に大型の流路部材ではその傾向が大きい問題があった。
それゆえ本発明は、クラックの発生を抑制した流路部材およびこれを用いた熱交換器ならびに半導体製造装置を提供することを目的とするものである。
本発明の流路部材は、蓋体部と、底板部と、セラミック焼結体からなる隔壁部とを備え、内部に流体が流れる流路を有するとともに、前記隔壁部に一端が前記流路とつながる孔部が設けられており、前記孔部は、前記流体が流れる方向に垂直な断面において、一端と他端とが前記隔壁部の高さ方向または幅方向にずれており、少なくとも一部が傾斜していることを特徴とするものである。
また、本発明の熱交換器は、上記構成の流路部材の蓋体部の表面または内部に金属部材が設けられていることを特徴とするものである。
また、本発明の半導体製造装置は、上記構成の流路部材の蓋体部の内部に金属部材が設けられている熱交換器を備えることを特徴とするものである。
本発明の流路部材によれば、クラックの発生を抑制でき、信頼性の向上した流路部材とすることができる。
また、本発明の熱交換器によれば、信頼性の向上した熱交換器とすることができる。
また、本発明の半導体製造装置によれば、上記構成の熱交換器を備えることから、信頼性の向上した半導体製造装置とすることができる。
本実施形態の流路部材の一例を示し、(a)は斜視図であり、(b)は(a)におけるA−A線での断面図である。 本実施形態の流路部材の他の一例を示し、(a)は斜視図であり、(b)は(a)におけるJ−J線での断面図である。 本実施形態の流路部材の一例を示し、(a)は図1(b)におけるB−B線の位置における流路部材全体の断面図であり、(b)は図1(b)におけるC−C線の位置における流路部材全体の断面図である。 本実施形態の流路部材の他の一例を示し、(a)は斜視図であり、(b)は(a)におけるD−D線での断面図であり、(c)は(b)におけるE−E線の位置における流路部材全体の断面図である。 本実施形態の流路部材のさらに他の例を示し、(a)は斜視図であり、(b)は(a)におけるF−F線での断面図である。 本実施形態の流路部材のさらに他の例を示し、(a)は斜視図であり、(b)は(a)におけるG−G線での断面図であり、(c)は(b)におけるH−H線の位置における流路部材全体の断面図であり、(d)は(c)の他の例を示した断面図である。 本実施形態の流路部材のさらに他の例を示し、(a)は斜視図であり、(b)は(a)におけるI−I線での断面図である。 本実施形態の熱交換器を備える半導体検査装置の一例を示す概略図である。
以下、本発明の流路部材の実施の形態の例を説明する。
図1は、本実施形態の流路部材の一例を示し、(a)は斜視図であり、(b)は(a)におけるA−A線での断面図であり、図2は、本実施形態の流路部材の他の一例を示し、(a)は斜視図であり、(b)は(a)におけるJ−J線での断面図であり、図3は本実施形態の流路部材の一例を示し、(a)は図1(b)におけるB−B線の位置における流路部材全体の断面図であり、(b)は図1(b)におけるC−C線の位置における流路部材全体の断面図である。
図1に示す本実施形態の流路部材10は、蓋体部1と、底板部2と、セラミック焼結体からなる隔壁部3とを備え、内部に、流体が流れる渦状の流路4を有しているとともに、供給口6および排出口7を備えている。この流路部材10においては、供給口6より流体を流すとともに、蓋体部1の表面1a側に熱交換の対象となる発熱体を載置することで、熱交換器としての機能を有することとなる。流路4を流れた流体は、排出口7より外部に排出される。なお、図1に示す流路部材10においては、一方の面に供給口6および排出口7を設けた例を示しているが、供給口6および排出口7は適宜設けることができる。
図2に示す本実施形態の流路部材20は、蓋体部1と、底板部2と、セラミック焼結体からなる隔壁部3とを備え内部に、隔壁部3によって形成された流体が流れる直線状の流路4を有しているとともに、供給口6および排出口7を備えている。この流路部材20においては、供給口6より流体を流すとともに、蓋体部の表面1a側に熱交換の対象となる発熱体を載置することで、熱交換器としての機能を有することとなる。流路4を流れた流体は、排出口7より外部に排出される。なお、図2に示す流路部材20においては、側面に供給口6および排出口7を設けた例を示しているが、供給口6および排出口7は適宜設けることができる。
そして、図1および図2に示す流路部材10,20においては、後述するが、隔壁部3には、一端が流路4につながる孔部5aおよび5bが形成されている。なお以下の説明において、各孔部に共通する事項を説明する場合には孔部5として説明する。
また、図1に示したような略円柱形状のような形をした流路部材10は、半導体製造装置用の熱交換器用部材として適しており、また、図2に示したような略直方体形状のような形をした流路部材20は、半導体装置のような電子装置の熱交換器用部材として適している。
上述のようなセラミック焼結体を備えてなる流路部材を製造する場合に、このセラミック焼結体を製造するにあたって、その製造工程において用いられるバインダを脱脂することが一般的に知られている。しかしながら、このバインダを脱脂する過程において、脱脂が効率よくできない場合に、セラミック焼結体にクラックが生じる場合があり、場合によっては破損が生じることもある。従って、セラミック焼結体を備えてなる流路部材においては、このようなクラックを抑制することが求められる。
そこで、図3の(a)、(b)に示すように、本実施形態の流路部材10,20においては
、セラミック焼結体からなる隔壁部3に、一端が流路4とつながるとともに、流体が流れる方向に垂直な断面において、一端と他端とが隔壁部3の高さ方向または幅方向にずれており、少なくとも一部が傾斜している孔部5が設けられている。なお、以下の説明においては、特に断りのない限り図1に示す流路部材10を用いて説明する。なお、図3(a)においては、孔部5の一端のみが流路4つながっている孔部5aを、図3(b)においては、孔部の両端が隣接する流路4につながっている孔部5bを示している。
ここで、セラミック焼結体からなる隔壁部3に一端が流路4につながる孔部5を設けることにより、セラミック焼結体を製造するときに用いられるバインダは、孔部5を介して流路4に流れることとなり、続いて供給口6や排出口7を介して流路部材10の外部に排出される。
そして、この孔部5が、流体が流れる方向に垂直な断面において、一端と他端とが隔壁部3の高さ方向または幅方向にずれていることから、孔部5そのものの表面積を大きくできる。また、孔部5が少なくとも一部が傾斜していることによって、流路部材10を製造するときに用いられるバインダは、孔部5を介して傾斜に沿って滞留することなく流路4に排出されたのち外部に排出され、よりスムーズに脱脂を行なうことができる。それにより流路部材10にクラックが発生することを抑制できる。このような流路部材10は、大型の流路部材10において特に有用である。
なお、孔部5の少なくとも一部が傾斜しているとは、図3(a)、(b)に示す通り他端側が傾斜している場合だけでなく、一端側が傾斜している場合、一端側および他端側のどちらも傾斜している場合など、その形状は特に限られるものではなく、以下同意である。
また、孔部5は、隔壁部3のうち、脱脂工程時にクラックの発生しやすい厚みの厚い隔壁部3に設けられていることが望ましいが、流路部材10の剛性の均一化を図るために流路部材10の強度に問題がない程度で全体に設けられていてもよい。この場合、流路部材10に荷重がかかっても変形を抑制することができる。また、孔部5を流路部材10の高さ方向に複数設けることによって、スムーズに脱脂が行われることは言うまでもない。
また、図3(a)に示す孔部5aは、一端のみが流路4につながっている形状であるが、この場合に、孔部5aに流路4を流れる流体が流れ込むことで、流路部材10の熱交換効
率を向上することもできる。
なお、孔部5は、一端と他端とが隔壁部3の高さ方向または幅方向に50μm以上750μm以下ずれていることが好ましい。この範囲ならば、スムーズに脱脂が行えるうえに、流路部材10の機械的特性に与える影響を小さくすることができる。
また、孔部5の確認方法としては、流路部材10から隔壁部3にある孔部5を含んだサンプルを切り出し、観察した面が見えるようにサンプルを加工した後、公知の顕微鏡(光学顕微鏡、走査型電子顕微鏡(SEM)など)で観察することによって確認することができる。この他に、流路部材10に対し、X線透過試験機を用いて観察することによって孔部5を確認することもできる。
また、図3(b)に示す本実施形態の流路部材10は、流体が流れる方向に垂直な断面において、流路が複数設けられているとともに、隣り合う流路4につながっている孔部5bを有している。なお、ここで言う複数の流路とは、流体が流れる方向に垂直な断面において複数設けられているように見えるものであればよく、各流路がつながって1つの流路とされているものであってもよい。従って、言い換えれば、流体が流れる方向に垂直な断面において、流路口を複数有しているということもできる。
このように、孔部5bが隣り合う流路4に繋がっていることから、バインダが脱脂工程時に気体状や液体状に変化したとしても、隣り合う流路4の少なくとも一方の流路4(場合によっては両方の流路4)へ排出されることで、スムーズに脱脂が行われるため、流路部材10にクラックが発生することをより効果的に抑制することができる。
ここで、隔壁部3の材質としては、アルミナ、ジルコニア、窒化珪素、窒化アルミニウム、炭化珪素、炭化硼素、コージェライト、ムライトまたはこれらの複合物であるセラミックスを用いることができる。
特に、本実施形態の隔壁部3は、炭化珪素を主成分とする炭化珪素質焼結体からなることが好ましい。ここで、主成分とは、隔壁部3を構成する成分のうち80質量%以上の割合で占める成分のことをいう。そして、本実施形態の隔壁部3が、炭化珪素を主成分とする炭化珪素質焼結体からなるときには、優れた機械的特性や耐食性に加えて熱伝導率が高いことから、熱交換効率が向上する。また、他のセラミックス、例えばアルミナと比べて比重が小さいことから、大型の流路部材10が必要な場合に軽量化を図ることもできる。
なお、隔壁部3を構成する各成分は、隔壁部3から所定の大きさの試料を切り出し、X線回折法によって確認することができる。また、含有量については、走査型電子顕微鏡(SEM)によるエネルギー分散型X線(EDS)分析を行なうことによって確認することができる。また、ICP発光分光分析法または蛍光X線分析法によっても含有量を確認することもできる。
なお、本実施形態の流路部材10においては、蓋体部1および底板部2を、隔壁部3と同様にセラミックスを用いて作製することもできる。この場合には、流路4を流れる流体が漏れない程度において、蓋体部1や底板部2に孔部5を設けることもできる。なお、蓋体部1および底板部2は、セラミックスに限らず、金属や樹脂等にて作製することもできる。
また、図1〜図3においては、複数の流路4が横方向に設けられている流路部材を示したが、例えば複数の流路4が縦方向に設けられている流路部材においては、各流路4の間に位置する隔壁部3に孔部5を設ける場合に、流路4につながる一端と他端とが、隔壁部
3の幅方向にずれており、一部が傾斜している形状とすればよい。この場合においても、上述と同様に、スムーズに脱脂を行なうことができ、流路部材にクラックが発生することを抑制することができる。
図4は、本実施形態の流路部材の他の一例を示し、(a)は斜視図であり、(b)は(a)におけるD−D線での断面図であり、(c)は(b)におけるE−E線の位置における流路部材全体の断面図である。
図4(c)に示す本実施形態の流路部材30は、流体が流れる方向に垂直な断面において、孔部5cが、一方の流路4から他方の流路4に向けて連続して傾斜している。
このような構成とすることによって、流路部材20を製造するときに用いられるバインダは、孔部5cを介して連続した傾斜に沿って滞留することなく流路4に排出されたのち外部に排出され、よりスムーズに脱脂を行なうことができる。それにより流路部材30にクラックが発生することを抑制できる。
なお、図4(c)に示した孔部5cにおいては、孔部5cが一直線状に傾斜している例を示しているが、本態様においては孔部5cが連続して傾斜していればよく、例えば途中で傾斜角が変化してもよい。
図5は、本実施形態の流路部材のさらに他の例を示し、(a)は斜視図であり、(b)は(a)におけるF−F線での断面図である。
図5に示す本実施形態の流路部材40は、流体が流れる方向に垂直な断面において、流路4が一方向に複数設けられているとともに、一方向に沿った断面視において、孔部5dが隣り合う流路4と傾斜してつながっている。言い換えれば、平面透視において孔部5dが隣り合う流路4と傾斜してつながっている。なお、ここで言う複数の流路とは、流体が流れる方向に垂直な断面において複数設けられているように見えるものであればよく、各流路がつながって1つの流路とされているものであってもよい。
このように、孔部5dが隣り合う流路4と傾斜してつながっていることによって、孔部5dにおける表面積を増やすことができるので、よりスムーズに脱脂を行なうことができる。それにより流路部材40にクラックが発生することを抑制できる。なお、孔部5が複数設けられている場合には、その少なくとも1つが、隣り合う流路4と傾斜してつながっていればよい。
また、孔部5dの傾斜の方向は、隣り合う流路4を流れる流体の向きに合わせて適宜設定することができる。例えば、隣り合う流路4において、孔部5dに流体が流れることを抑制するにあたっては、流体の流れる方向に対して鋭角となるように傾斜させればよく、逆に孔部5dに流体を流して、熱交換効率の向上を図る場合には、流体の流れる方向に対して鈍角となるように傾斜させることができる。なお、図5(b)の場合は、前述の説明の後者に当たる。
図6は、本実施形態の流路部材のさらに他の例を示し、(a)は斜視図であり、(b)は(a)におけるG−G線での断面図であり、(c)は(b)におけるH−H線の位置における流路部材全体の断面図であり、(d)は(c)の他の例を示した断面図である。
図6(c)および(d)に示すように、本実施形態の流路部材50は、流体が流れる方向に垂直な断面において、流路4が一方向に複数設けられており、隣り合う流路4の間における隔壁部3に複数の孔部5eが設けられているとともに、孔部5eの太さが異なってい
る。
例えば、蓋体部1側に発熱体を載置するにあたり、図6(c)に示すように、蓋体部1側の孔部5eの太さを細くすることで、蓋体部1からの強い衝撃に対しても変形しづらいので、ウェハを研磨加工する半導体製造装置用部材として使用した場合、微細な加工を可能とすることができる。また、孔部5eに流体を流れ込まして熱交換効率を向上させる場合においては、図6(d)に示すように、蓋体部1側の孔部5eの太さを太くすることで、孔部5eに流体が流れ込みやすくなり、蓋体部の表面1a側に載置された発熱体との熱交換効率を向上することができる。このように、機械的特性および熱交換効率を加味し、孔部5eの太さを適宜変更することができる。
なお、孔部5eの太さは、170μm以上400μm以下であることが好ましい。この範囲ならば、スムーズに脱脂が行えるうえに、流路部材50の機械的特性に影響を与えない。
図7は、本実施形態の流路部材のさらに他の例を示し、(a)は斜視図であり、(b)は(a)におけるI−I線での断面図である。
図7(b)に示す本実施形態の流路部材60は、蓋体部1と、底板部2と、隔壁部3とを備え、内部に流体が流れる流路4を有するとともに、隔壁部3に一端が流路4とつながる孔部5fが設けられており、流体が流れる方向に垂直な断面において、流路4が一方向に複数設けられているとともに、一方向に沿った断面視において、孔部5fが屈曲する部位を有している。
孔部5fが屈曲する部位を有することで、孔部5fにおける表面積を増やすことができるので、よりスムーズに脱脂を行なうことができる。それにより流路部材50にクラックが発生することを抑制できる。また、孔部5fに流体が流れ込む場合においては、この屈曲部によって流体の圧力を緩和することができることから、孔部5fに発生するクラックの発生を抑制することができるので、流路部材60の信頼性を向上することができる。
図8は、本実施形態の流路部材を備える半導体製造装置の一例を示す概略図である。
この半導体製造装置70は、ウェハWのプラズマ処理装置であり、ウェハWが、本実施形態の流路部材10,20,30,40,50,60の蓋体部1の内部に金属部材62が設けられてなる熱交換器61に載置されている例を示している。まずは、以下に熱交換器61について説明する。
本実施形態の熱交換器61は、本実施形態の流路部材10,20,30,40,50,60の蓋体部1の表面1aまたは内部に金属部材62が設けられてなるものである。
このような熱交換器61において、例えば、蓋体部1の表面1aに金属部材を設け、さらに金属部材62の表面に発熱体を配置したときには、発熱体により生じた熱が、金属部材62に効率良く伝達され、その伝達された熱が蓋体部1を介してさらに各隔壁部3に伝達される。それにより、流路4を流れる流体と効率よく熱交換することができる。さらに、本実施形態の流路部材10,20,30,40,50,60が、信頼性の高いものであることから、熱交換器61についても信頼性の高いものとなる。なお、本実施形態の熱交換器61においては、半導体製造装置70に用いる場合について、以下に説明するが、例えば、発熱体としてLED素子やパワー半導体などの発熱を生じる電子部品を配置する場合にも特に有効となる。
また、図8に示す半導体製造装置70においては、流路部材10,20,30,40,50,60は、供給口6に供給チューブ71が、排出口7に排出チューブ72が接続され、高温もしくは低温
の気体または液体等の流体を、流路部材10,20,30,40,50,60の内部に有する流路4に流すことによってウェハWの加熱または冷却を行なう。
また、ウェハWの上方にはプラズマを発生させるための上部電極73を備えるとともに、熱交換器61を構成する流路部材10,20,30,40,50,60の蓋体部1の内部にある金属部材62を、プラズマを発生させるための下部電極として利用することができ、この下部電極である金属部材62と上部電極73との間に電圧を印加することにより、下部電極である金属部材62と上部電極73と間に生じさせたプラズマをウェハWに当てることができるようになっている。そして、熱交換器61が本実施形態の流路部材10,20,30,40,50,60を備えていることから、プラズマ処理する際に高温となる下部電極としての金属部材62を安定した温度に維持することができる。また、ウェハWの温度も制御されることから、寸法精度の高い加工ができる。
また、図8では金属部材62をプラズマ発生用の下部電極として用いた例を示したが、金属部材62に電流を流すことによって加熱すれば、流体の温度調整を行なうこともできる。さらに、蓋体部1を誘電体材料により形成し、金属部材62を静電吸着用の電極として用い、金属部材62に電圧を印加すれば、ウェハWと誘電体層との間に生じるクローン力やジョンソン・ラーベック力などの静電吸着力によってウェハWを吸着・保持することもできる。
上述のように、本実施形態の熱交換器61を備える本実施形態の半導体製造装置70は、半導体素子の製造や検査に支障をきたすことの少ない信頼性の高い半導体製造装置70とすることができる。また、本実施形態の半導体製造装置70としては、その一例を示す図8のプラズマ処理装置の他にスパッタ装置、レジスト塗布装置、CVD装置やエッチング処理装置等があり、これらの装置においても本実施形態の熱交換器61を備えることにより、上述した効果を得ることができる。
以下、本実施形態の流路部材10,20,30,40,50,60の製造方法の一例について示す。なお以下の説明においては、蓋体部1および底板部2もセラミック焼結体として作製する場合について説明する。
まず、純度が90%以上であり平均粒径が0.5μm以上2μm以下である炭化珪素粉末の
原料を用意し、これに焼結助剤、バインダ、溶媒および分散剤等を所定量添加して混合したスラリーを噴霧造粒法(スプレードライ法)により噴霧乾燥して造粒し、1次原料とする。
次に、静水圧プレス成形法(ラバープレス法)によって成形体を得る方法について説明する。噴霧乾燥して造粒した1次原料を所定形状のゴム型内へ投入するが、全ての一次原料を投入する途中で、それぞれの流路部材10,20,30,40,50,60に形成される孔部5および流路4の形状をした有機部材を投入し、さらに1次原料を投入し、ゴム型を封止する。この有機部材を熱分解することによって孔部5および流路4の形状となる空洞を作製するが、有機部材の材質としては、例えば、熱分解性の良いアクリル系,α−メチルスチレン系を用いることができる。そして、静水圧プレス成形法により成形し、その後、ゴム型から取り外し、有機部材を内包した成形体を得ることができる。また、供給口6および排出口7をフライス盤などを用いてドリル加工で施しても良い。
そして、得られた成形体を400℃以上550℃以下で熱処理を行なうことによって、有機部材の熱分解を促し、孔部5および流路4の形状となる空洞を作製すると同時に脱脂を行なうか、または空洞を作製後に必要に応じて昇温して脱脂を行ない、その後1800〜2200℃の温度範囲で10分〜10時間保持し、さらに2200〜2350℃の温度範囲で10分〜20時間にて焼成
することで、本実施形態の流路部材10,20,30,40,50,60を作製することができる。
また、本実施形態の流路部材10,20,30,40,50,60を積層体にて作製する場合は、以下の方法を採用することができる。
まず、スラリーを用いてセラミックスの一般的な成形法であるドクターブレード法、または、スラリーを噴霧造粒法(スプレードライ法)により噴霧乾燥して造粒し、1次原料とした後に乾式加圧成形法または粉末圧延法などによってグリーンシートを形成し、これらのシートを積層する。
スラリーの作製方法としては、まず平均粒径が0.5μm以上2μm以下である炭化珪素
の粉末と、焼結助剤として、炭化硼素およびカルボン酸塩の粉末とを準備する。そして、各粉末を、例えば、炭化珪素の粉末100質量%に対して、炭化硼素の粉末を0.12質量%以
上1.4質量%以下、カルボン酸塩の粉末を1質量%以上3.4質量%以下となるように秤量して混合する。
次に、この混合粉末とともに、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、アクリル樹脂またはブチラール樹脂等のバインダと、水と、分散剤とを、ボールミル、回転ミル、振動ミルまたはビーズミル等に入れて混合する。ここで、バインダの添加量としては、成形体の強度や可撓性が良好で、また、焼成時にバインダの脱脂が不十分とならないようにすればよく、このようにして作製されたスラリーを用いればよい。
このようにして作製した複数のグリーンシートを、作製後に所望の孔部5および流路4となるように、レーザーの出力を調整することによって加工を施すほか、金型による打ち抜きによって所望形状に作製したグリーンシートを積層する。このとき、必要に応じて各グリーンシートの厚みを変更したり、積層するグリーンシートの枚数を変更したりすることによって、孔部5および流路4の高さまたは厚み方向での位置を自由に設定することができる。
また、それぞれのグリーンシートの接合面には、グリーンシートを作製するときに用いたものと同様のスラリーを接合剤として塗布し、グリーンシートを積層したあとに、平板状の加圧具を介して約0.5MPa程度の加圧を加え、そのあとに、約50〜70℃の室温で約10〜15時間乾燥させることによって成形体を得ることができる。また、必要に応じて供給
口6および排出口7を、フライス盤などを用いてドリル加工を施すほか、流路を設ける場合には、グリーンシートに孔等を加工するときに供給口6および排出口7となる孔を加工しても良い。
次に、流路部材10,20,30,40,50,60となる成形体を、例えば公知のプッシャー方式やローラー方式の連続トンネル炉で焼成する。それぞれの材質により焼成温度は異なるが、例えば、炭化珪素が主成分の材料であれば、不活性ガスの雰囲気中または真空雰囲気中で、脱脂のために400℃〜800℃の範囲で10分〜20時間保持した後、1800〜2200℃の温度範囲で10分〜10時間保持した後、2200〜2350℃の温度範囲で10分〜20時間にて焼成すればよい。
また、焼成の段階において、成形体の内部に存在する孔部5となる形状の空洞の部分が存在することによって、成形体の内部にまで焼成雰囲気が入り込みやすくなり、均一に成形体を焼成することができる。
なお、本実施形態の流路部材10,20,30,40,50,60の蓋体部1の表面1aに金属部材62を形成するためには、タングステン、モリブデン、銀、銅やアルミニウムを公知の印刷
法で形成するか、活性金属法やロウ付け法を用いて接合すればよい。さらに、蓋体部1の内部に金属部材62を設けるには、蓋体部1の内部に孔等を形成し、形成された孔等に、タングステン、モリブデン、銀、銅やアルミニウムを充填すればよい。このように形成することによって熱交換器61を得ることができる。
10,20,30,40,50,60:流路部材
1:蓋体部
2:底板部
3:隔壁部
4:流路
5a,5b,5c,5d,5e,5f:孔部
6:供給口
7:排出口
61:熱交換器
62:金属部材
70:半導体製造装置
71:供給チューブ
72:排出チューブ
73:上部電極
W:ウェハ

Claims (8)

  1. 蓋体部と、底板部と、セラミック焼結体からなる隔壁部とを備え、内部に流体が流れる流路を有するとともに、前記隔壁部に一端が前記流路とつながる孔部が設けられており、前記孔部は、前記流体が流れる方向に垂直な断面において、一端と他端とが前記隔壁部の高さ方向または幅方向にずれており、少なくとも一部が傾斜していることを特徴とする流路部材。
  2. 前記流体が流れる方向に垂直な断面において、前記流路が複数設けられているとともに、前記孔部は、隣り合う前記流路につながっていることを特徴とする請求項1に記載の流路部材。
  3. 前記流体が流れる方向に垂直な断面において、前記孔部が、一方の前記流路から前記他方の流路に向けて連続して傾斜していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の流路部材。
  4. 前記流体が流れる方向に垂直な断面において、前記流路が一方向に複数設けられているとともに、前記一方向に沿った断面視において、前記孔部が隣り合う前記流路と傾斜してつながっていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のうちいずれかに記載の流路部材。
  5. 前記流体が流れる方向に垂直な断面において、前記流路が一方向に複数設けられており、隣り合う前記流路の間における前記隔壁部に複数の前記孔部が設けられているとともに、該孔部の太さが異なっていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のうちいずれかに記載の流路部材。
  6. 蓋体部と、底板部と、隔壁部とを備え、内部に流体が流れる流路を有するとともに、前記隔壁部に一端が前記流路とつながる孔部が設けられており、前記流体が流れる方向に垂直な断面において、前記流路が一方向に複数設けられているとともに、前記一方向に沿った断面視において、前記孔部が屈曲する部位を有していることを特徴とする流路部材。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の流路部材の前記蓋体部の表面または内部に金属部材が設けられていることを特徴とする熱交換器。
  8. 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の流路部材の前記蓋体部の内部に金属部材が設けられている熱交換器を備えることを特徴とする半導体製造装置。
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