JP2015138772A - エコマグネシウム空気電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】電解液が外部に漏れても、人体や動物に悪影響を及ぼざず環境破壊にならない、触媒を使用しない、海上や水中で使用できるマグネシウム空気電池を提供する。【解決手段】セル内構成物に、負極金属マグネシウムもしくはその合金と電極としてのチタンもしくはその合金以外の金属もしくは化合物は任意に配合しない。電解液には非金属元素とアルカリ金属を使用しそれ以外の金属イオンや危険物や劇物、毒物を含まず、それらが溶解しない。セルを密閉もしくは半密閉することにより電解液が外部に漏れることを極力防ぎ、海上や水中でも使用可能となる。セル全体もしくは一部を電解液に水没させることにより、マグネシウムの溶解がスムーズに行われ、マグネシウム化合物の沈殿が従来に比べ非常に少なくなる。【選択図】図2

Description

本発明は燃料電池に関する。
従来のマグネシウム空気電池は、空気中の酸素を利用するため、空気中酸素を取り入れるため電解液や正極の多くが大気に対して十分に触れる構造で開放状態となっている。
従来のマグネシウム空気電池では正極集合体には、マンガンや銅、鉄等の金属やその化合物、二酸化硅素などの触媒が配されている。
従来のマグネシウム空気電池では、負極と正極の間に電解液吸水を目的とする化学繊維や天然繊維などが配されている。
特許第5192613 特願2013−232522
通常の電池では重金属などが環境破壊の原因となる。
従来のマグネシウム空気電池では大気に対してセルが開放状態であり重金属を含んだ電解液が外部に漏れ、人体や動物に悪影響を及ぼすほか環境破壊にもなる。
従来の技術では触媒などを配するため内部抵抗が上昇し、電圧低下が早期に認められるほか、様々な金属イオンと電解液が反応しマグネシウム化合物が沈殿、発電反応を阻害する。
本発明ではセル内構成物に、負極金属マグネシウムもしくはその合金と電極としてのチタンもしくはその合金以外の金属もしくはその化合物は任意に配合せず、環境や生物に対し、使用中万が一電解液が外部に流出もしくは、廃棄時にも有害物を含まない安全な電池を提供する。電解液には非金属元素とアルカリ金属を使用しそれ以外の金属イオンや危険物や劇物、毒物を含まず、それらが溶解しないことで環境や生物に対して安全な電池を提供する。
セルを密閉もしくは半密閉することにより電解液が外部に漏れることを極力防ぐほか、セル全体もしくは一部を電解液に水没させることにより、マグネシウムの溶解がスムーズに行われ、マグネシウム化合物の沈殿が従来に比べ非常に少なくなり、その発電効率を上昇させることができ、密閉して使用できるすなわち海上や水中、雨の降る野外でも使用可能となる。
上記のように構成することにより発電効率の高い、液漏れの少ない電池を提供し、環境汚染や破壊を最小限度におさえ、人体や動植物にも安全であるエコマグネシウム空気電池を提供する。
本発明に係るエコマグネシウム空気電池の一セル一実施例の断面図である。 本発明に係るエコマグネシウム空気電池の一セル一実施例の断面図である。 本発明に係るエコマグネシウム空気電池の一実施例の外観展開図である。 本発明に係るエコマグネシウム空気電池の一実施例のセル内部の正極負極を組み立てた外観図である。 本発明に係るエコマグネシウム空気電池の一実施例のセルの外観図である。 本発明に係るエコマグネシウム空気電池の一実施例の密閉された状態を示す平面図である。 本発明に係るエコマグネシウム空気電池の一実施例の外観と断面の組み合わせた組立前の図である。 本発明に係るエコマグネシウム空気電池の一実施例の外観と断面の組み合わせた組立後の図である。 本発明に係る溶媒を一定量セルに供給する容器の一実施例の断面図である。 本発明に係る溶媒を一定量セルに供給したときの一実施例の断面図である。 本発明に係る溶媒を一定量セルに供給する容器の一実施例の外観図である。
本発明の実施例を図面に基づき説明する。
図1は本発明に係る一実施例を示す一セルの断面図である。
図1に記載の1は負極、金属マグネシウムまたはその合金で、その外側には隔離膜(ポリエチレン製セパレータ)3を配し、隔離膜を隔て炭素繊維4が配され、炭素繊維に電解液が十分浸透するように、吸水化学繊維5を配する。隔離膜3は蓋8と負極固定封印部10に封印樹脂7にて正極と隔離されている。負極金属マグネシウムまたはその合金1は負極固定封印部10により密閉されており、この樹脂はゴムや軟質樹脂、接着剤などを用いることができ、電解液がセル外に溶出し端子腐蝕することを遅らす構造に適する材料であればいかようなものも使用できる。
本発明のこの図1では炭素繊維4を伸縮性ポリウレタン繊維糸6にて圧力をかけ炭素繊維と隔離膜を経て負極金属マグネシウム1に固定している。この固定時に炭素繊維4とチタン電極2も同時に固定して正極端子としている。
炭素繊維4は固定された部分以外にそれと連続して非固定部がセル内部に配され、この非固定炭素繊維41は固定されていないため、その位置はそれぞれのセルにて配置が違い、振動や衝撃にて移動する構造である。
図1によれば、容器90を蓋8により密閉され、吸水口11の栓111を開放しないかぎり密閉状態を維持する構造である。
あらかじめ、セル内部に電解液溶質を粉末もしくは固形、化学繊維などに含浸させておき、吸水口11から水や海水等の溶媒を投与すれば発電が始まる構造である。
吸水口11から水を投与し水位WL1まで水を入れた場合、水上位置の炭素繊維4に電解液が達する時間がおそくなることと達しても電解液量が少ないなどがあるため、吸水化学繊維5を図では配している。しかし、常時振動にて電解液が電解液面上の炭素繊維4に達する場合などは吸水化学繊維5を削除することもできる。また、電解液面が高くとも吸水化学繊維5を下まで配することもできる。
電解液面は図に表示の水位WL1より低くとも、高くともその効果を得ることのできる電解液面であれば良い。
この密閉されたセルの空間13が大きな場合はある程度の密閉時間では問題はない。しかし、この空間13が小さな場合発電時の反応により水素ガスが発生する。そのガスが内圧を高め、負極固定封印部10と負極金属マグネシウム1の間からの腐蝕速度が速まり、負極電極部を比較的早く溶解させ通電を停止させる。
上記の解決策として容器を半密閉状態にする方法がある。この方法では吸水口11の栓111を完全に密閉せず、内圧が少し高まればその圧力分の気体が外部に出る構造である。図では吸水口11を一実施例としているが、水が漏れにくくその半密閉の目的を達する構造であればいかようなものでも良い。
もう一つの方法は図1の12に示す水素吸蔵合金をセル内部に配する。本発明では鉄−チタン系の水素吸蔵合金を配した場合その端子溶解寿命が4倍に延びた。この水素吸蔵合金は電解液により腐蝕するため、本実施例ではシリコンゴム薄膜の中に配置した。この水素吸蔵合金は先の例以外のものでもバナジウムやパラジウム、希土類元素と遷移動元素の配合物も使用できる。
また、図1の栓111の変わりにシリコンゴムやシリコン接着剤など用い、薄膜にて密閉し、液体は通さないが気体だけを通す構造とすることもできる。
さて、ここで図1のセルを2セル直列にしたもので、負極には長さ45mm、幅5mm、厚み1mmの純金属マグネシウム1とし、高さ60mm、φ30mmの容器90に図1様に配置し、LED、3.0V、12mAのものを負荷とした。
電解液溶質には、酸化性無機硫酸塩を主体としてpHを下げるためのアルカリ金属を正イオンとする無機硫化物、電気伝導度上昇のため電離度の高い無機塩化物を少量配置し、溶媒となる水に含まれる溶解金属を中和するアミノカルボン酸系塩を微量配合したものをあらかじめ容器内に配し20mlの水道水を投与した。
投与後図1に示す吸水口11を栓111にて完全密閉し、水素吸蔵合金12は配さない。このときのpHは2以下で隔離膜3はそのpHに耐久性のある樹脂製もしくはセラミック製のものでなければならない。
水道水投与後15分の電圧は2.713Vで室温18度、7日後2.703V、18度であった。その後開始から9日で負極電極の溶解が認められたため、栓111をゆるめ半密閉状態(半密閉状態とは逆さまにすれば水は漏れるが、振った程度では水は外に漏れない、栓111を被せている状態)にして継続、15日後の電圧は5.675Vでこのときの室温は16度であった。
その後21日後に電圧が2.5V程度に降下したため、初回同様の酸化性無機硫酸化合物を初回と同等量溶質として追加し10分後の電圧は2.689Vで20分後には2.7Vを越え、9日後2.638V、室温15度で継続中である。
次に図1に示すものを100mlの容器90とし2セルを直列に配置し、実施例2と同様LEDを負荷とし、1セル80mlの水を溶媒とし、溶質は前述同様の配合から無機塩化物を削除し、前述実施例2の3.5倍の投与量に無機硝酸化合物を一定量追加した溶質とした。用いた負極は純金属マグネシウムφ4の棒で長さは同じく50mmとした。このときの容器90では図1の給水口11は開放状態で栓111は配さない。
この実施例では、図1の水位WL1同様の電解液の位置で、図の吸水化学繊維5の変わりにφ7のPP管を水位WL1まで配した状態で、炭素繊維41をφ7のPP管の上から放射状に空間13を経て容器底まで配した。
水道水を投入3時間後の電圧は2.655Vで徐々に電圧が上昇し3日後2.756Vで2週間後2.656V、22日後2.638Vであり初期とほぼ同じ明るさを保って継続中である。
次に図2に示す本発明の一実施例の構造形態について説明する。
マグネシウムもしくはその合金1を隔離膜3の内側に2枚配した図で金属マグネシウムまたはその合金1の間に吸水化学繊維51を配している。
本図によれば、隔離膜3の外側に炭素繊維4を配し、伸縮性ポリウレタン繊維糸6で固定する構造は図1と同じである。
炭素繊維41は吸水化学繊維5により負極に巻き付けられる構造で、図3が巻き付ける前の外観展開図で表している。図3吸水化学繊維5を炭素繊維41とともに巻き付け、図4様に化学繊維糸61にて固定する構造である。炭素繊維4と炭素繊維41は連続していて、炭素繊維41は図のような不定形でも整えてでもその目的を達する配置であればどのような配置でもよい。また、化学繊維糸61は収縮性のものや非収縮性のもの撚り線や単線などや成形樹脂などを使用することができ、固定する目的を達するものであれば、どのような巻き方や配置でも良い。
図3と図4は外観図であるが蓋8はわかりやすいように断面図にて記載している。
図4の外観図に管9を配置した物が断面図2で蓋8と管9を隙間のないよう密着させ、空間132に吸水化学繊維53を配し、その空いた空間に電解液溶質を直接粉末で配置し、吸水化学繊維54にて電解液溶質が外に流失しないようにする構造である。無論、本実施例以外の形態として、電解液溶質を化学繊維の布の中へ粉末や固形で入れることや、化学繊維等に含浸させ、乾燥させ配置することもできる。また、吸水化学繊維53や54を配さずとも電解液溶質が外に出ない構造であればいかようなものでもよい。
また、その反対側の空間131には何も配置せず吸水化学繊維52から溶媒を吸水させたときに溶媒がスムーズに吸水化学繊維5に吸収できることと、反応により発生した気体などがスムーズに負極や正極から排気口112より外部に排出させる為のものである。無論外部から吸水化学繊維52を経で負極正極に溶媒を吸水させたときに内部空気が排気口112より排出され、吸水がスムーズに行われる構造である。
この構造は図1に示す密閉状態や実施例1,2,3に記載されたセルを密閉、半密閉、開放、電解液をセル内部に満たす、満たさない、溶媒を吸水させる、させないにかかわらず必ず必要で、図1に示す水位W1に相当する負極金属マグネシウムもしくはその合金1の縦位置上側半分以上が必要で、少なくとも3分の1(図1WL2の高さ)程度は必要である。この空間が無い場合負極表面に気泡が蓄積され、反応を阻害し十分な発電容量は得られず効率が低下する。
この空間は排気口112に対して連続している必要があり、図1での密閉もしくは半密閉状態では空間13が水素吸蔵合金12もしくは吸水口11に対して連続している必要がある。この空間には電解液もしくは空気のどちらかまたは両方が連続し、発生した気体を排気口もしくは吸水口より排出できるもしくは密閉状態の場合、この空間部に気体が移動できるその目的を達成できる連続空間であれば良い。
しかしその目的を達成できる構造であれば、化学繊維5や炭素繊維41が少量配されていても良い。
また、この排気口112は1つ以上配することができ、図2では管9上側に配されているが下側や蓋8などにも配することができる。また、図では孔にて記載されているが、例えば通気管で配置し、万が一電解液がその通気管から漏れだしても問題とならないところへ配管できる。孔が一つでセルがその孔以外は密閉されている場合、電解液が多くとも口径0.6mm以下の孔もしくは通気管内径を用いた場合、一時的にセルを傾けても電解液が外に連続して漏れ出すことはなく、その漏れ量はごく微量もしくは皆無である。
吸水化学繊維52から吸水させる場合、吸水を目的とする繊維が天然繊維であればスムーズに即座に水は浸透するが、化学繊維などの不織布は表面が天然繊維に比べ疎水であるため、吸水速度を早めることを目的とする界面活性剤98を配した。
また、この界面活性剤98は、水の表面張力を低下させ、負極表面や正極炭素繊維の濡れ性を向上させるほか、水が隔離膜や炭素繊維、吸水化学繊維の間で塊になり気体を通過させにくくすることを防ぐ役割も果たす。この界面活性剤98はあらかじめ図3に示す吸水化学繊維5に含浸させ、乾燥させ、吸水化学繊維5の親水度を高め配することも可能である。この含浸させる方法は電解液溶質も同時に配置することもできる。
図2の状態にて吸水させたものを外観図5のように下蓋88を配したものが一セルとなる。
下蓋88は必要に応じて配し、セル同士が短絡しない環境であれば配さなくてもよい。また、下蓋88に適量の水をあらかじめ配置しそれを図5の様に配することも可能で下蓋88に溶質や界面活性剤、吸水化学繊維を配することもできる。また図5では下蓋88が管9の外に配されているが、コルク栓のように内部に配することもでき、密閉できる構造であればいかなる構造でも良い。
図2では負極金属マグネシウムまたはその合金が2本配された図になっているが、複数本配することや、1つの塊にて図のような形状に成形して表面積を増やせばその効果は同じである。
図2では化学吸水繊維5と炭素繊維41は一層しか巻かれていない図であるが、それぞれの長さを長くすることにより、何層でも巻くことが可能である。また、炭素繊維4や41とは連続しない炭素繊維の綿状のものなどを炭素繊維4や41と密着させ配置することや、活性炭やカーボンナノチューブなどの多孔質炭素なども配置できる。
図2に記載のセルと同じ構造で負極にはマグネシウム合金1の長さ45mm、幅5mm、厚み0.3mmのものを配し、内径6.5mmの管9の中に収めたものを一セル78とし3セル直列に配列し、実施例2同様のLED77を負荷とし、その3セルを150mlの透明PET容器76に入れ、完全密閉したものを表したものが図6である。このときのマグネシウム合金1は図2の様に2層ではなく図1様に1層である。このときのセル78は図5に記載のセルと同等のものであるが下蓋88は配していない。
この密閉状態での電圧測定のため測定端子負極71と測定端子正極72を配し、密閉を保つため密閉封印樹脂73で完全密閉し、内圧が問題となる程度上昇もしくは下降するかを検知するため注射器74を配した。
それぞれのセルに酸化性無機硫酸化合物とpHを降下させるため無機硫酸化合物を総量0.22mg図2に示す空間132に配置し、それぞれ1.2mlの水道水を下部吸水化学繊維52より吸収させ密閉蓋761にて完全密閉した。
密閉後15分の電圧は2.703V、室温17度で注射器74には変化はない。その後そのまま放置し、24時間後2.607V、16度、72時間後2.582、12度、458時間経過で2.552V、15度で注射器74の変化はなく、内圧が問題になるほど変化せず密閉可能ということになる。この実施例は継続中である。
本発明の実施例5から、1.2mlの溶媒でも蒸発などによる溶媒の損失少なく、反応による気圧の大きな変化がないことがわかる。また、セル内部への吸水量が少ないため容器76に配されたセル内電解液は傾けても、逆さまにしても、一メートル程度から落下させてもセルからの電解液漏れはない。また、完全密閉されている。すなわち空気中の酸素を利用せずとも溶質の配合により正極に必要な酸素が供給されることが確認された。
図7では、図4外観同様のものを79とし、マグネシウム合金1には長さ35mm、幅5mm、厚み0.3mmのものを2枚1セルとし、長さ40mm、内径6.5mmの管9に配置し、下蓋88に化学繊維布53を配し、その中に粉末の酸性無機硫酸化合物と無機塩化物、アミノカルボン酸塩、非イオン酸性活性剤を配した。このときのマグネシウム合金1の実測重量2セル合計0.37gで、炭素繊維の使用量も実施例5の2分の1あった。また、図2の空間132相当箇所には酸化性無機硫化物を配した。図7での吸水化学繊維58は図4の吸水化学繊維5の下部58を上向きに折り返した形状である。巻かれた化学繊維5を折り返すと、下部58がセル内に広がるので図ではセル内に広がった図にて記載している。
この状態にて、上記記載の図7のセルを2セル直列に配し、LED3.0V,13mAを負荷として、半密閉下蓋888に。それぞれ1mlの水道水を投与し、図8様にセルに吸水させた。
このとき、管9と半密閉下蓋888とは密着されておらず、水は吸水化学繊維5や58等セル内に吸水されているため、振っても漏れないが蒸発する量が図5に示した下蓋88様に密閉された状態より多くなる。
図8様に組み立てた後1時間後の電圧は2.591、室温16度で24時間後2.555V、14度、70時間後2.548V 15度で78時間11分の時に水道水を各セル0.1ml追加し、その後5分後の電圧は2.558Vに上昇、1時間30分後2.562V、15度に上昇し、123時間後2.527V、16度、169時間後2.508V、17度、175.5時間後。0.5mlの水道水をそれぞれのセル下蓋888に追加し、5分後には電圧2.553V、室温17度、20分後5.576V、17度に上昇、その後20時間で、2.544V、16度で実施継続中である。
このときのLEDの明るさは図1実施例より低下速度が速いが、1週間でも夜暗がりの中、十分ものを識別できる明るさで、小型、軽量、低コストにて一定期間明かりを提供することができる。また、開始時の溶媒量が少ないため経時変化の発電反応が比較的早く不活性になることが原因で、溶媒を途中で追加できる構造にすれば明るさを回復し、更に継続できる。
上記のように容量の小さなセルで吸水量を低く設定する場合、あらかじめ適度の溶質を配置し、吸水後完全溶解させず、反応によりpHが上昇したときに溶解する、あるいは溶媒を追加したときに溶解する構造にできる。
半密閉にて、セル内の溶媒量を簡易に一定に供給できる一実施例を図9と図10にて示す。
図9に記載の水位調整外容器889には水位調整孔115が施され、容器889を水などの溶媒に浸け持ち上げると、水位WL3になる。この容器889に簡易に溜められた溶媒の容量を孔115の高さにて決めることができる。
この決められた溶媒容量を水位調整外容器889内径とセル79外径ほぼ同じにし、セル79を図10の様に挿入したときに溶媒がその間から漏れない精度にしておけば、ほぼすべての溶媒が、セル79内に供給される。また図9の一実施例では孔であるが、図11様に孔を容器上側へ連続させ切り込み孔1151のような形態でもその目的を果たす。
このとき溶媒がスムーズに素早くセル内に移動できるよう空間115がセル79の最下部まで達していることが良い。無論達していなくとも吸水化学繊維の密度が小さい、セル内空間が多い場合は問題ないが、その密度が高い場合や空間が少ない場合は徐々にセル内へ溶媒が移動していくがその時間を要し、急激にセル79を容器889に完全挿入は難しい。
この空間115は必要に応じ、セル内に溶媒が移動できる孔のあいた形状や網状150にて化学吸水繊維が達しないよう仕切ることができる。
この構造により実施例6に記した水を追加する必要が無くなるもしくはその頻度が低くなる。また、溶媒が吸水化学繊維に吸収される最大量や排気口112から溶媒が傾けても漏れ出さない量を水位調整外容器889の水位調整孔の位置により決めることができ任意に簡単に溶媒供給を可能とする。
上記に記した実施例すべてにおいて、有害物質や危険物、毒物に指定された材料を一切使用せず、給電時の反応副産物としても、金属マグネシウムもしくはその合金成分以外は溶解する軽金属や重金属、アルカリ土類金属成分がセルには含まれない。すべての実施例において、セルを構成する容器90や管9、蓋8などすべて樹脂で構成されている。このことは環境や人体を含む動植物に安全で完全エコ商品と言える。
また、上記実施例では比較的少量の金属マグネシウムまたはその合金を実施例として掲げたが、セル数を直列もしくは並列に増やすことや、1セルの負極マグネシウム量、正極炭素繊維量と電解液量を増加させれば更に大型の電源として制作可能である。
産業上の利用の可能性
上記のように密閉することにより、海上や水中にて使用可能で軽量コンパクト、低コストで容器を廃棄せず、セルだけを廃棄し新しいものに取り替え、何度も使用可能であることから実用性は高い。また半密閉や開放のものでは災害時や電気事情の悪い地域において数日間から1ヶ月以上輝度を保ち連続点灯可能で電池セルを配置する容器を簡素化させることにより、更に安価な簡易照明を提供することを可能とした。
以上のように本発明に係るエコマグネシウム空気電池では、環境に優しい安価に簡易に電源を提供することに成功した。
1 負極、金属マグネシウムまたはその合金
3 隔離膜(セパレータ)
4 炭素繊維
9 管
90 容器

Claims (13)

  1. 金属マグネシウムもしくはその合金を負極とするマグネシウム空気電池において、負荷を含めマグネシウム空気電池やその負荷を完全に密閉するもしくは、電極以外のセル内部を密閉することを特徴とするエコマグネシウム電池。
  2. 請求項1の密閉された容器の一部を開放し、セル内気圧を一定以上に上昇もしくは下降させないことを特徴とするエコマグネシウム空気電池。
  3. 金属マグネシウムもしくはその合金を負極とするマグネシウム空気電池において、正極と負極を電解液中に浸せきすることを特徴とするエコマグネシウム空気電池。
  4. 金属マグネシウムもしくはその合金を負極とするマグネシウム空気電池において、負極金属マグネシウムもしくはその合金と電極に使用するチタンもしくはその合金と溶媒となる水や海水に含まれる溶解物とアルカリ金属以外の金属元素を任意に配さないことを特徴とするエコマグネシウム空気電池。
  5. 請求項1と2と3と4に記載のエコマグネシウム空気電池において、正極に炭素繊維を配することを特徴とするエコマグネシウム空気電池。
  6. 請求項5に記載の炭素繊維を正極に配された吸水化学繊維とともに負極に隔離膜を介し、巻き付けることを特徴とするエコマグネシウム空気電池。
  7. 金属マグネシウムもしくはその合金を負極とするマグネシウム空気電池において、溶媒に含まれる金属イオンキレート化と正極より溶出するマグネシウムもしくは金属キレート化とチタンもしくはその合金から溶出する金属イオンキレート化を目的とする有機物、例えばアミノカルボン酸系塩など以外の有機物を配さないことを特徴とし、電解液初期pHが3以下であることを特徴とする請求項1と2と3と4と5と6に記載のエコマグネシウム空気電池。
  8. 金属マグネシウムもしくはその合金を負極とするマグネシウム空気電池において、電解液溶質には少なくとも正イオンにアルカリ金属と水素を配する酸性無機硫化物1種類以上と酸化性無機硫酸化合物1種類以上を配することを特徴とするエコマグネシウム空気電池。
  9. 金属マグネシウムもしくはその合金を負極とするマグネシウム空気電池において、請求項8に記載する電解液溶質に無機塩化物と無機硝酸化合物のうち1種類以上を配することを特徴とするエコマグネシウム空気電池。
  10. 金属マグネシウムもしくはその合金を負極とするマグネシウム空気電池において、請求項8と9に記載の電解液溶質において、金属キレート剤としてアミノカルボン酸系塩、ホスホン酸系塩、グルコン酸塩のうち少なくとも1つ以上を配することを特徴とするエコマグネシウム空気電池。
  11. 金属マグネシウムもしくはその合金を負極とするマグネシウム空気電池において、溶媒を吸水させる仕組みの場合に化学繊維等の吸水繊維に水が即時に吸水されることと、水の表面張力を低下させ、通気を良くすることを目的とする界面活性剤を配することを特徴とするエコマグネシウム空気電池。
  12. 金属マグネシウムもしくはその合金を負極とするマグネシウム空気電池セル内部構造において、内部気体が移動できる図2に示す空間131を排気口112に対して連続に配することを特徴とするエコマグネシウム空気電池。
  13. 溶媒のセル内への供給方法において、図9様に水位調整外容器889に水位調整孔115を施し、溶媒に容器を浸し、持ち上げ、一定量の溶媒を測量し、その溶媒を図10様に水位調整外容器889内径とセル79外径をほぼ同じに制作し、セル79を水位調整外容器889に挿入し、セル内に決められた溶媒量を供給することを特徴とする溶媒供給方法。
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