JP2015138752A - ハロゲンフリー同軸ケーブル並びにこれを用いたフラットケーブル及びケーブルハーネス - Google Patents

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Abstract

【課題】電気特性を維持しつつ細径化を図ることができ、しかも、絶縁体にポリオレフィン樹脂を使用しても難燃性や減衰特性の劣化を防止することが可能なハロゲンフリー同軸ケーブル並びにこれを用いたフラットケーブル及びケーブルハーネスを提供する。
【解決手段】導体101と、導体101の周囲に設けられたハロゲンフリー絶縁体102と、ハロゲンフリー絶縁体102の周囲に巻き付けられたシールドテープ103と、を備えるハロゲンフリー同軸ケーブル100において、シールドテープ103は、難燃樹脂層105と、難燃樹脂層105の表面に設けられた金属層106と、難燃樹脂層105の裏面に設けられた接着層107と、を有すると共に、接着層107が内側となるようにハロゲンフリー絶縁体102の周囲に巻き付けられるものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、ハロゲンフリー同軸ケーブル並びにこれを用いたフラットケーブル及びケーブルハーネスに関する。
ノートパソコンや液晶テレビ等に代表される電子機器の小型化や薄型化に伴い、これらの本体部と液晶ディスプレイ等の表示部とを電気的に接続する内部配線としては、配線空間の省スペース化を実現するために平型形状であると共に、本体部と表示部との回動自在な連結部への配線を実現するために可撓性に優れたフレキシブルプリント基板(Flexible Printed Circuits;FPC)が普及している。
近年、表示部の高解像度化等に伴い、電子機器内で扱われる情報が増大していることから、これらの情報を電気信号として伝搬する内部配線の更なる大容量化及び高速化が要求されている。
この要求に応えるためには、高周波の電気信号(高周波信号)が伝搬される際の不要輻射を要因とする電磁波障害(Electro-Magnetic Interference;EMI)に対して何等かの対策を講じる必要がある。
電磁波障害に対して対策を講じた内部配線としては、並列に配置された複数本の同軸ケーブルと、複数本の同軸ケーブルの周囲を一括して被覆する導電布と、を備えるフラットケーブルが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
ここで、同軸ケーブルは、複数の素線が撚り合わされて形成された内部導体と、内部導体の周囲に設けられた絶縁体と、絶縁体の周囲に複数本の素線が横巻きされて形成された横巻シールドからなる外部導体と、外部導体の周囲に設けられたジャケットと、を備えている。
このフラットケーブルによれば、外部導体と導電布とにより高周波信号が伝搬される際に発生する不要輻射を低減することができ、更なる大容量化及び高速化の要求に応えることが可能となる。
実開平2−12112号公報
しかしながら、フラットケーブルを構成する同軸ケーブルは、横巻シールドとジャケットとを備えているため、どうしても外径が大きくなってしまい、フラットケーブルとしたときに薄型化を実現することが困難である。
フラットケーブルの薄型化を実現する方法としては、同軸ケーブルの内部導体を細径化して同軸ケーブルの外径を小さくすることが考えられるが、内部導体を細径化すると、内部導体の断面積が減少するため、電気信号の周波数の上昇と共に電気抵抗(交流抵抗)が高くなり、導体損失が増加して電気特性が劣化してしまう。
また、近年では環境対策が叫ばれており、ハロゲンフリーに対応するためには、同軸ケーブルの絶縁体やジャケットの材料としてフッ素樹脂を使用することはできない。
ハロゲンフリーの材料としては、ポリオレフィン樹脂が挙げられるが、ポリオレフィン樹脂は難燃性に劣るため、樹脂中に水酸化マグネシウムや水酸化アルミニウム等のハロゲンフリー難燃剤を添加して使用している。
ところが、樹脂中にハロゲンフリー難燃剤を完全に均一に分散させることは困難であり、このハロゲンフリー難燃剤の不均一な分散はケーブル長手方向における誘電率のばらつきの要因となる。特に、同軸ケーブルの絶縁体の誘電率がケーブル長手方向でばらつくと、高周波信号が伝搬される際の減衰特性が劣化するという課題が発生する。
そこで、本発明の目的は、電気特性を維持しつつ細径化を図ることができ、しかも、絶縁体にポリオレフィン樹脂を使用しても難燃性や減衰特性の劣化を防止することが可能なハロゲンフリー同軸ケーブル並びにこれを用いたフラットケーブル及びケーブルハーネスを提供することにある。
この目的を達成するために創案された本発明は、導体と、前記導体の周囲に設けられたハロゲンフリー絶縁体と、前記ハロゲンフリー絶縁体の周囲に巻き付けられたシールドテープと、を備えるハロゲンフリー同軸ケーブルにおいて、前記シールドテープは、難燃樹脂層と、前記難燃樹脂層の表面に設けられた金属層と、前記難燃樹脂層の裏面に設けられた接着層と、を有すると共に、前記接着層が内側となるように前記ハロゲンフリー絶縁体の周囲に巻き付けられるハロゲンフリー同軸ケーブルである。
前記ハロゲンフリー絶縁体と前記シールドテープとの間に巻き付けられた絶縁テープを更に備えると良い。
前記難燃樹脂層は、ポリエーテルイミド樹脂からなると良い。
前記ハロゲンフリー絶縁体は、ポリオレフィン樹脂からなると良い。
また、本発明は、並列に配置された複数本の電線と、複数本の前記電線の並列方向に沿って複数本の前記電線の間を縫うように織り込まれた繊維部材と、を備えるフラットケーブルにおいて、前記電線は、導体と、前記導体の周囲に設けられたハロゲンフリー絶縁体と、前記ハロゲンフリー絶縁体の周囲に巻き付けられたシールドテープと、を有し、前記シールドテープは、難燃樹脂層と、前記難燃樹脂層の表面に設けられた金属層と、前記難燃樹脂層の裏面に設けられた接着層と、を有すると共に、前記接着層が内側となるように前記ハロゲンフリー絶縁体の周囲に巻き付けられており、前記繊維部材は、ポリウレタン弾性繊維からなるフラットケーブルである。
前記繊維部材は、複数本の前記電線の間に織り込まれた状態で伸長すると良い。
前記繊維部材は、モノフィラメントからなると良い。
前記電線は、外径が0.49mm以下、配線ピッチが0.50mm以下であると良い。
更に、本発明は、フラットケーブルと、前記フラットケーブルの端末部分に接続されたコネクタと、を備えるケーブルハーネスにおいて、前記フラットケーブルは、並列に配置された複数本の電線と、複数本の前記電線の並列方向に沿って複数本の前記電線の間を縫うように織り込まれた繊維部材と、を有し、前記電線は、導体と、前記導体の周囲に設けられたハロゲンフリー絶縁体と、前記ハロゲンフリー絶縁体の周囲に巻き付けられたシールドテープと、を有し、前記シールドテープは、難燃樹脂層と、前記難燃樹脂層の表面に設けられた金属層と、前記難燃樹脂層の裏面に設けられた接着層と、を有すると共に、前記接着層が内側となるように前記ハロゲンフリー絶縁体の周囲に巻き付けられており、前記繊維部材は、ポリウレタン弾性繊維からなるケーブルハーネスである。
前記フラットケーブルは、前記フラットケーブルの幅方向に伸縮すると良い。
本発明によれば、電気特性を維持しつつ細径化を図ることができ、しかも、絶縁体にポリオレフィン樹脂を使用しても難燃性や減衰特性の劣化を防止することが可能なハロゲンフリー同軸ケーブル並びにこれを用いたフラットケーブル及びケーブルハーネスを提供することができる。
本発明の第1の実施の形態に係るハロゲンフリー同軸ケーブルを示す断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係るハロゲンフリー同軸ケーブルを示す断面図である。 本発明の第3の実施の形態に係るハロゲンフリー同軸ケーブルを示す断面図である。 本発明の実施の形態に係るフラットケーブル及びケーブルハーネスを示す平面図である。
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面にしたがって説明する。
先ず、図1を参照して、第1の実施の形態に係るハロゲンフリー同軸ケーブル100について説明する。
第1の実施の形態に係るハロゲンフリー同軸ケーブル100は、導体101と、導体101の周囲に設けられたハロゲンフリー絶縁体102と、ハロゲンフリー絶縁体102の周囲に巻き付けられたシールドテープ103と、を備えている。
このハロゲンフリー同軸ケーブル100は、液晶テレビ、ノートパソコン、又はプリンタ等の電子機器内において、本体部と液晶ディスプレイ等の表示部とを電気的に接続する内部配線として主に使用されるものであり、フラットケーブルやケーブルハーネスの形態で実装されることが多い。
導体101は、同軸ケーブル構造の内部導体を構成するものであり、導電性に優れた銅やアルミニウム又はこれらの合金等からなる複数本の素線104を撚り合わせて形成されている。これらの素線104は、その表面に錫、銀、又はニッケル等によるめっき処理が施されていても構わない。
ハロゲンフリー絶縁体102は、同軸ケーブル構造の誘電体を構成するものであり、架橋ポリオレフィン樹脂や発泡ポリオレフィン樹脂等からなる。ポリオレフィン樹脂としては、ポリエチレン樹脂やポリプロピレン樹脂が挙げられる。これらのポリオレフィン樹脂は、誘電率や誘電正接がフッ素樹脂と同程度で小さいため、ハロゲンフリー絶縁体102の材料としてポリオレフィン樹脂を使用することで、好適に伝搬遅延時間を短縮すると共に伝搬速度の上昇に伴う誘電損失の増加を抑制することが可能となる。
シールドテープ103は、難燃樹脂層105と、難燃樹脂層105の表面に設けられた金属層106と、難燃樹脂層105の裏面に設けられた接着層107と、を有しており、接着層107が内側となるようにハロゲンフリー絶縁体102の周囲に巻き付けられている。
難燃樹脂層105は、ハロゲンフリー絶縁体102の難燃性の低さを補うものであり、厚さが4μmから8μm程度の三菱樹脂株式会社製のスペリオ(登録商標)UT等のポリエーテルイミド樹脂からなる。ポリエーテルイミド樹脂は、難燃性の他にも、周波数依存性や温度依存性の少ない安定した電気特性、優れた機械特性や耐薬品性を有しているため、難燃樹脂層105の材料としてポリエーテルイミド樹脂を使用することで、ハロゲンフリー同軸ケーブル100の難燃性の向上に加え、電気特性、機械特性、及び耐薬品性を向上させることが可能となる。
金属層106は、同軸ケーブル構造の外部導体を構成するものであり、電磁波障害に対して十分な対策が行えるように、厚さが2μmから10μm程度に蒸着されたアルミニウムからなる。アルミニウムは、外気に暴露されても表面に生成された酸化皮膜により腐食や変色が防止されるため、金属層106の材料としてアルミニウムを使用することで、ジャケットを省いても長期に亘って所望の電気特性を維持すると共に外観を美麗に保つことが可能となる。
接着層107は、ポリエステル系熱融着型接着剤からなる。ポリエステル系熱融着型接着剤は、ハロゲンフリー絶縁体102の材料に対してある程度の接着性を有しているため、接着層107の材料としてポリエステル系熱融着型接着剤を使用することで、ハロゲンフリー絶縁体102とシールドテープ103との剥離を防止して、これらを一体的に取り扱うことが可能となる。
これまで説明してきたように、ハロゲンフリー同軸ケーブル100では、フッ素樹脂からなる絶縁体と比較して難燃性の低いハロゲンフリー絶縁体102を採用しているものの、ハロゲンフリー絶縁体102の外側に位置する難燃樹脂層105によりハロゲンフリー同軸ケーブル100の全体的な難燃性を確保している。
そして、ハロゲンフリー絶縁体102は、樹脂中にハロゲンフリー難燃剤が添加されていない純粋なポリオレフィン樹脂からなるため、ハロゲンフリー同軸ケーブル100では、ハロゲンフリー難燃剤の不均一な分散に起因する減衰特性の劣化が原理的に発生しない。
また、ハロゲンフリー同軸ケーブル100では、ジャケットを省き、横巻シールドと比較して厚さが薄いシールドテープ103を採用しているため、横巻シールドとジャケットとを備える従来の同軸ケーブルよりも外径を小さくすることが可能となり、導体101の外径を変更すること無く、ハロゲンフリー同軸ケーブル100の外径を小さくすることが可能となる。
次に、図2を参照して、第2の実施の形態に係るハロゲンフリー同軸ケーブル200について説明する。
第2の実施の形態に係るハロゲンフリー同軸ケーブル200は、第1の実施の形態に係るハロゲンフリー同軸ケーブル100と比較すると、ハロゲンフリー絶縁体102とシールドテープ103との間に巻き付けられた絶縁テープ201を更に備えている点のみが相違している。
絶縁テープ201は、ポリエチレンテレフタレート樹脂からなる樹脂層で形成されている。ポリエチレンテレフタレート樹脂は、先に説明した接着層107の材料に対して優れた接着性を有しているため、絶縁テープ201の材料としてポリエチレンテレフタレート樹脂を使用することで、ハロゲンフリー絶縁体102の周囲にシールドテープ103を直接的に巻き付ける場合と比較して、シールドテープ103を強固に接着することが可能となる。
ここでは、絶縁テープ201の材料としてポリエチレンテレフタレート樹脂を使用し、接着層107の材料としてポリエステル系熱融着型接着剤を使用したが、これらが相互に優れた接着性を発揮できる組み合わせであれば、他の材料を使用しても構わない。
このように、第2の実施の形態に係るハロゲンフリー同軸ケーブル200は、シールドテープ103に設けられた接着層107に対してある程度の接着性しか有していないハロゲンフリー絶縁体102の周囲に巻き付けられると共に接着層107に対して優れた接着性を有している絶縁テープ201を更に備えている。
そのため、シールドテープ103が絶縁テープ201に対して巻き付けピッチを維持した状態で全面に亘って強固に接着されることになり、シールドテープ103が解れて電気特性が悪化することを防止することが可能となる。
なお、絶縁テープ201がハロゲンフリー絶縁体102に対して接着されていないため、絶縁テープ201が筒状の形状を呈した状態でケーブル長手方向に摺動する可能性があるが、シールドテープ103が絶縁テープ201に対して強固に接着されているので、シールドテープ103が解れて電気特性が悪化することは無い。
それどころか、シールドテープ103が絶縁テープ201と共にケーブル長手方向に摺動することにより、ハロゲンフリー絶縁体102やシールドテープ103に加わる応力が分散されることになり、耐屈曲性を向上させることが可能となる。
次に、図3を参照して、第3の実施の形態に係るハロゲンフリー同軸ケーブル300について説明する。
第3の実施の形態に係るハロゲンフリー同軸ケーブル300は、第2の実施の形態に係るハロゲンフリー同軸ケーブル200と比較すると、絶縁テープ301が、ポリエチレンテレフタレート樹脂からなる樹脂層302に加えて、シールドテープ103に対向する面に設けられた接着層303を有している点のみが相違している。
接着層303は、シールドテープ103に設けられた接着層107と同様に、ポリエステル系熱融着型接着剤からなる。これにより、接着層107と接着層303とが同種材料同士の接合となるため、接着強度をより高めることが可能となる。
また、接着層303により絶縁テープ301の重ね合わせ代の部分も接着されることになるので、絶縁テープ301の巻き付けピッチが更にズレ難く、絶縁テープ301の解れをより確実に防止することができる。
そのため、第3の実施の形態に係るハロゲンフリー同軸ケーブル300によれば、第2の実施の形態に係るハロゲンフリー同軸ケーブル200の利益に加えて、より厳しい屈曲角度や曲げ半径で屈曲乃至折曲配線を行ってもシールドテープ103が解れ難く、優れた電気特性を維持することが可能となる。
また、第3の実施の形態に係るハロゲンフリー同軸ケーブル300では、接着層303によりシールドテープ103と絶縁テープ301とを強固に接着することができるため、樹脂層302として、ポリエチレンテレフタレート樹脂以外の材料、例えば、難燃性に優れたポリエーテルイミド樹脂を使用した場合であっても、難燃性を高めつつシールドテープ103の解れを抑制することが可能となる。
次に、図4を参照して、本実施の形態に係るフラットケーブル400及びケーブルハーネス500について説明する。
先ず、本実施の形態に係るフラットケーブル400は、並列に配置された複数本の電線401と、複数本の電線401の並列方向に沿って複数本の電線401の間を縫うように織り込まれた繊維部材402と、を備えている。
ここでは、電線401として、第1の実施の形態に係るハロゲンフリー同軸ケーブル100を用いたフラットケーブル400及びケーブルハーネス500について説明するが、当然ながら、第2から第3の実施の形態に係るハロゲンフリー同軸ケーブル200から300を用いてフラットケーブル及びケーブルハーネスを構成することもできる。
電線401は、フラットケーブル400及びケーブルハーネス500の小型化や薄型化の観点から、外径が0.49mm以下、配線ピッチが0.50mm以下であることが好ましい。
繊維部材402は、フラットケーブル400のケーブル長手方向の一端から他端まで幅方向(複数本のハロゲンフリー同軸ケーブル100の並列方向)の一側から他側に複数本のハロゲンフリー同軸ケーブル100の間をジグザグに往復しながら、複数本のハロゲンフリー同軸ケーブル100を平型形状に拘束して固定するように織り込まれている。
これにより、フラットケーブル400を構成する全てのハロゲンフリー同軸ケーブル100が繊維部材402に拘束されると共に、複数本のハロゲンフリー同軸ケーブル100が1本ずつ相互に寄せ合うように配置されて均一なピッチで配列されるため、フラットケーブル400の幅が小さくなり、小型化を図ることが可能となる。
また、繊維部材402は、ハロゲンフリー同軸ケーブル100の長さ1cm当たりに3往復以上10往復以下の織密度で織り込まれていることが好ましい。繊維部材402がハロゲンフリー同軸ケーブル100の長さ1cm当たりに3往復未満の織密度で織り込まれている場合には、隣接する繊維部材402間に生じる隙間が大きくなり、その隙間からハロゲンフリー同軸ケーブル100が飛び出して突出し、ハロゲンフリー同軸ケーブル100にうねりやこれに伴う座屈断線が生じる可能性があり、電気特性を悪化させてしまうからである。また、繊維部材402がハロゲンフリー同軸ケーブル100の長さ1cm当たりに10往復を超える織密度で織り込まれている場合には、隣接する繊維部材402間に生じる隙間が殆ど無くなり、繊維部材402の反発力が強くなるため、可撓性が劣化してしまうからである。
更に、繊維部材402は、フラットケーブル400のケーブル長手方向の全体に亘って織り込まれているが、機器側との接続を担うコネクタの取り付けを容易にするために、フラットケーブル400のケーブル長手方向の両端部に織り込まれている繊維部材402を除去しておくようにしても構わない。
このとき、繊維部材402を溶剤で溶解させる等の特別な作業を伴わずに、繊維部材402の先端部を引っ張るだけでハロゲンフリー同軸ケーブル100と繊維部材402との分離を容易に行えるため、コネクタの取り付け作業を簡素化することができ、作業者に掛かる負担を軽減することが可能となる。
繊維部材402は、伸度が高く初期モジュラスが低い繊維、具体的には、伸度が500%以上900%以下、300%伸長時の伸長回復率が90%以上、300%伸長するための初期モジュラスが5cN/dtex以上30cN/dtex以下のポリウレタン弾性繊維からなることが好ましい。
伸度を500%以上900%以下とするのは、500%未満であると、フラットケーブル400を屈曲させたときや所望のレイアウトに応じて複数本のハロゲンフリー同軸ケーブル100のピッチをケーブル長手方向の一部で変化させた際に、繊維部材402がその屈曲や変化に十分に追従できなくなるからである。また、900%を超えると、繊維部材402が複数本のハロゲンフリー同軸ケーブル100を拘束して固定する機能が低下するからである。
300%伸長時の伸長回復率を90%以上とするのは、90%未満であると、フラットケーブル400を屈曲させたときに繊維部材402が伸びきってしまい、フラットケーブル400が屈曲前の形状に戻り難くなるからである。
300%伸長するための初期モジュラスを5cN/dtex以上30cN/dtex以下とするのは、5cN/dtex未満であると、複数本のハロゲンフリー同軸ケーブル100の間に繊維部材402を織り込む際に、複数本のハロゲンフリー同軸ケーブル100を繊維部材402で十分に拘束することができず、綺麗な形状のフラットケーブル400を製造することができなくなり、フラットケーブル400の形状を綺麗に整えるための後工程が別に必要となり、製造コストの上昇を招いてしまうからである。また、30cN/dtexを超えると、複数本のハロゲンフリー同軸ケーブル100の間に繊維部材402を織り込む際に、ハロゲンフリー同軸ケーブル100が繊維部材402で強く締め付けられてハロゲンフリー同軸ケーブル100にうねりやこれに伴う座屈断線が生じる可能性があり、電気特性を悪化させてしまうからである。
つまり、300%伸長するための初期モジュラスを5cN/dtex以上30cN/dtex以下とすることにより、複数本のハロゲンフリー同軸ケーブル100の間に繊維部材402を織り込む際に、ハロゲンフリー同軸ケーブル100に余分な負荷を与えずに織り込むことが可能となる。
これらの条件を満たすポリウレタン弾性繊維としては、例えば、旭化成せんい株式会社製のロイカ(登録商標)がある。また、繊維部材402は、フラットケーブル400の強度向上や薄型化の観点から、モノフィラメントからなることが好ましい。
このようなポリウレタン弾性繊維を繊維部材402として使用することにより、複数本のハロゲンフリー同軸ケーブル100の間に繊維部材402を織り込む際に、繊度が非常に細い繊維部材402を大きく伸長させた状態で織り込むことが可能となる。
例えば、17dtex以上45dtex以下の繊維部材402を300%に伸長させた状態で織り込むことが可能となる。17dtex以上45dtex以下の繊維部材402を300%に伸長させた状態の繊維部材402の外径は0.04mm以下であるため、複数本のハロゲンフリー同軸ケーブル100のピッチやフラットケーブル400の厚さを0.50mm以下に抑えることができ、従来と比較して更なる小型化と薄型化とを図ることが可能となる。
繊維部材402を織り込んだ後は、繊維部材402の伸長回復力により複数本のハロゲンフリー同軸ケーブル100が相互に寄せ合うように配置されるが、繊維部材402の伸度が高いので、ハロゲンフリー同軸ケーブル100に過度な力が加えられることが無い。
そのため、ハロゲンフリー同軸ケーブル100の外径が小さい場合であっても、繊維部材402の伸長回復力によりハロゲンフリー同軸ケーブル100に小さな曲げを発生させるようなストレスが与えられることが無く、ハロゲンフリー同軸ケーブル100にうねりやこれに伴う座屈断線を発生させずに繊維部材402が複数本のハロゲンフリー同軸ケーブル100の間に織り込まれることとなる。
そして、複数本のハロゲンフリー同軸ケーブル100のピッチをハロゲンフリー同軸ケーブル100に余分な負荷を与えること無しに小さくすることができ、フラットケーブル400の幅を従来と比較して小さくすることが可能となる。
更に、先に説明したポリウレタン弾性繊維からなる繊維部材402は、複数本のハロゲンフリー同軸ケーブル100の間に織り込まれた後も十分な伸長が可能であり、フラットケーブル400に幅方向に対する伸縮機能を付与する。
そのため、フラットケーブル400を屈曲させたときに、ハロゲンフリー同軸ケーブル100が自由に移動してハロゲンフリー同軸ケーブル100に加わる応力をフラットケーブル400の幅方向に効果的に分散させることができる。
よって、本実施の形態に係るフラットケーブル400によれば、フラットケーブル400をケーブル長手方向に沿って折り曲げる等してもハロゲンフリー同軸ケーブル100に加わる応力を緩和することができ、折り曲げ等に伴う電気特性の悪化やハロゲンフリー同軸ケーブル100の断線を防止することが可能となる。
次に、本実施の形態に係るケーブルハーネス500は、フラットケーブル400と、フラットケーブル400の端末部分に接続されたコネクタ501と、を備えている。
フラットケーブル400は、シールドテープ103の金属層106と共に二重シールド構造を構成する導電布502(図では他の部材の説明のために一点鎖線で描いている)で周囲を被覆されている。これにより、シールド特性を更に向上させることができ、電磁両立性を達成することが可能となる。
コネクタ501は、複数本のハロゲンフリー同軸ケーブル100の導体101のそれぞれが電気的に接続される複数の信号電極(図示せず)と、複数本のハロゲンフリー同軸ケーブル100の金属層106が電気的に接続される共通のグランド電極503と、を有している。
これらのフラットケーブル400とコネクタ501は、金属テープ504を介して接続されている。フラットケーブル400を構成するハロゲンフリー同軸ケーブル100の端末処理を行う際には、CO2レーザにより難燃樹脂層105を溶融させることにより、容易にシールドテープ103を除去することができる。
これらの構成により、本実施の形態に係るケーブルハーネス500によれば、金属テープ504を使用して金属層106とグランド電極503とを電気的に一括して接続することができるため、フラットケーブル400とコネクタ501との接続に伴う作業負担を大幅に軽減することが可能となる。
以上の通り、本発明によれば、電気特性を維持しつつ細径化を図ることができ、しかも、絶縁体にポリオレフィン樹脂を使用しても難燃性や減衰特性の劣化を防止することが可能なハロゲンフリー同軸ケーブル100並びにこれを用いたフラットケーブル400及びケーブルハーネス500を提供することができる。
100 ハロゲンフリー同軸ケーブル
101 導体
102 ハロゲンフリー絶縁体
103 シールドテープ
104 素線
105 難燃樹脂層
106 金属層
107 接着層
200 同軸ケーブル
201 絶縁テープ
300 同軸ケーブル
301 絶縁テープ
302 樹脂層
303 接着層
400 フラットケーブル
401 電線
402 繊維部材
500 ケーブルハーネス
501 コネクタ
502 導電布
503 グランド電極
504 金属テープ

Claims (10)

  1. 導体と、
    前記導体の周囲に設けられたハロゲンフリー絶縁体と、
    前記ハロゲンフリー絶縁体の周囲に巻き付けられたシールドテープと、
    を備えるハロゲンフリー同軸ケーブルにおいて、
    前記シールドテープは、難燃樹脂層と、前記難燃樹脂層の表面に設けられた金属層と、前記難燃樹脂層の裏面に設けられた接着層と、を有すると共に、前記接着層が内側となるように前記ハロゲンフリー絶縁体の周囲に巻き付けられることを特徴とするハロゲンフリー同軸ケーブル。
  2. 前記ハロゲンフリー絶縁体と前記シールドテープとの間に巻き付けられた絶縁テープを更に備える請求項1に記載のハロゲンフリー同軸ケーブル。
  3. 前記難燃樹脂層は、ポリエーテルイミド樹脂からなる請求項1又は2に記載のハロゲンフリー同軸ケーブル。
  4. 前記ハロゲンフリー絶縁体は、ポリオレフィン樹脂からなる請求項1から3の何れか一項に記載のハロゲンフリー同軸ケーブル。
  5. 並列に配置された複数本の電線と、
    複数本の前記電線の並列方向に沿って複数本の前記電線の間を縫うように織り込まれた繊維部材と、
    を備えるフラットケーブルにおいて、
    前記電線は、導体と、前記導体の周囲に設けられたハロゲンフリー絶縁体と、前記ハロゲンフリー絶縁体の周囲に巻き付けられたシールドテープと、を有し、
    前記シールドテープは、難燃樹脂層と、前記難燃樹脂層の表面に設けられた金属層と、前記難燃樹脂層の裏面に設けられた接着層と、を有すると共に、前記接着層が内側となるように前記ハロゲンフリー絶縁体の周囲に巻き付けられており、
    前記繊維部材は、ポリウレタン弾性繊維からなることを特徴とするフラットケーブル。
  6. 前記繊維部材は、複数本の前記電線の間に織り込まれた状態で伸長する請求項5に記載のフラットケーブル。
  7. 前記繊維部材は、モノフィラメントからなる請求項5又は6に記載のフラットケーブル。
  8. 前記電線は、外径が0.49mm以下、配線ピッチが0.50mm以下である請求項5から7の何れか一項に記載のフラットケーブル。
  9. フラットケーブルと、
    前記フラットケーブルの端末部分に接続されたコネクタと、
    を備えるケーブルハーネスにおいて、
    前記フラットケーブルは、並列に配置された複数本の電線と、複数本の前記電線の並列方向に沿って複数本の前記電線の間を縫うように織り込まれた繊維部材と、を有し、
    前記電線は、導体と、前記導体の周囲に設けられたハロゲンフリー絶縁体と、前記ハロゲンフリー絶縁体の周囲に巻き付けられたシールドテープと、を有し、
    前記シールドテープは、難燃樹脂層と、前記難燃樹脂層の表面に設けられた金属層と、前記難燃樹脂層の裏面に設けられた接着層と、を有すると共に、前記接着層が内側となるように前記ハロゲンフリー絶縁体の周囲に巻き付けられており、
    前記繊維部材は、ポリウレタン弾性繊維からなることを特徴とするケーブルハーネス。
  10. 前記フラットケーブルは、前記フラットケーブルの幅方向に伸縮する請求項9に記載のケーブルハーネス。
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