JP2015138596A - スイッチ素子、スイッチ回路、及び警報回路 - Google Patents

スイッチ素子、スイッチ回路、及び警報回路 Download PDF

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Abstract

【課題】物理的な機械要素の連動によらず、小型化を図るとともに、速やかに回路への給電を停止するスイッチ素子を提供する。
【解決手段】絶縁基板10と、 絶縁基板10上に形成された第1、第2の電極11,12と、第1、第2の電極11,12間に跨って接続された可溶導体13と、絶縁基板10に形成され、可溶導体13よりも融点の高い高融点金属体15とを有し、高融点金属体15に流れる定格電流以上の過電流に伴う発熱により、可溶導体13を溶融させて第1、第2の電極11,12間を遮断させた後、高融点金属体15が溶断する。
【選択図】図1

Description

本発明は、スイッチ素子及びスイッチ回路に関し、特に小型化を図り、かつ表面実装により動作させる回路に容易に組み込むことができるスイッチ素子及びスイッチ回路に関する。
警報器を作動させるスイッチ素子としては、一般に警報用ヒューズが用いられている。警報用ヒューズの一例を示すと、図15に示すように、ヒューズホルダ100内に、それぞれ警報器を作動させる警報回路105と接続されるとともに平常時は離間して配置されている一対の警報接点101,102と、警報接点101,102を接触させるスプリング103と、スプリング103を警報接点102と離間した位置に付勢した位置に保持するヒューズ線104が設けられている。
警報接点101,102は、接触することにより警報回路105を作動させるものであり、板バネ等の弾性を有する導通材料によって形成され、近接配置されている。警報回路105は、例えばブザーやランプの作動、サイリスタやリレー回路の駆動等による警報システムの作動等を行う。
スプリング103は、ヒューズ線104によって警報接点102と離間した位置に付勢された状態で保持される。そして、スプリング103は、ヒューズ線104が溶断することにより弾性復帰し、警報接点102を押圧して警報接点101に接触させる。
ヒューズ線104は、スプリング103を弾性変位させた状態で保持するとともに、ヒューズ線104に流れる定格電流以上の過電流に応じて自己発熱により溶断し、スプリング103を開放する。
特開2001−76610号公報
従来の警報用ヒューズでは、ヒューズ線104によってスプリング103を弾性変位させた状態で保持するとともに、ヒューズ線104を溶断させて当該スプリング103の応力を開放することによって警報接点102を物理的に押圧し、これにより警報接点101,102間を短絡させる構成を用いている。このような警報用ヒューズでは、機械要素の物理的な連動により警報回路を作動させる構成を用いているため、警報接点101,102やスプリング103の可動範囲を確保するなど警報用ヒューズの構成が大きくなり、狭小化した回路に使用することは困難となり、また製造コストも高い。
また、警報接点101,102の短絡にはヒューズ線104の溶断を必須とすることから、定格を超える電流を通電させ続け、ヒューズ線104を溶断させない限り警報回路を作動させることができない。
さらに、従来の警報ヒューズは、正常時は開放状態である警報接点101,102を短絡させることにより警報回路を作動させるものであるため、例えば正常時に点灯しているパイロットランプを異常時に消灯させる等の警報動作には使用できない。
そこで、本発明は、異常時は警報回路等の外部回路を遮断するスイッチ素子及びスイッチ回路であって、物理的な機械要素の連動によらず、小型化を図るとともに、速やかに回路への給電を停止させるスイッチ素子及びスイッチ回路、これを用いた警報回路を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明に係るスイッチ素子は、絶縁基板と、上記絶縁基板上に形成された第1、第2の電極と、上記第1、第2の電極間に跨って接続された可溶導体と、上記絶縁基板に形成され、上記可溶導体よりも融点の高い高融点金属体とを有し、上記高融点金属体に流れる定格電流以上の過電流に伴う発熱により、上記可溶導体を溶融させて上記第1、第2の電極間を遮断させた後、上記高融点金属体が溶断するものである。
また、本発明に係るスイッチ回路は、第1のヒューズが搭載されることにより接続されるとともに外部回路と接続された第1及び第2の電極を有し、上記第1及び第2の電極が開放することにより上記外部回路への給電を停止させるスイッチ部と、上記第1のヒューズの融点よりも高い融点を有し、上記スイッチ部と電気的に独立して形成された機能回路に接続される第2のヒューズとを備え、上記第2のヒューズに流れる定格電流以上の過電流に伴う発熱により、上記第1のヒューズを溶融させて上記第1、第2の電極間を遮断させ上記外部回路への給電を停止させるものである。
また、本発明に係る警報回路は、互いに開放されるとともに、第1のヒューズが搭載されることにより接続された第1、第2の電極を有し、上記第1、第2の電極が開放することにより警報器への給電を停止する作動回路と、上記作動回路と電気的に独立して形成され、上記第1のヒューズの融点よりも高い融点を有する第2のヒューズと、上記第2のヒューズが電源に直列に繋がる機能回路を有する制御回路とを備え、上記機能回路の異常時に上記第2のヒューズに流れる定格電流以上の過電流に伴う発熱により、上記第1のヒューズを溶融させて上記第1、第2の電極間を遮断させ上記警報器への給電を停止させるものである。
本発明によれば、スプリングや警報接点等の機械要素を用いず、また機械要素の物理的な連動によらず構成することができるため、絶縁基板の面内において、コンパクトに設計することができ、狭小化された実装領域にも実装可能となる。
また、本発明によれば、高融点金属体を発熱させる回路と可溶導体が搭載されている回路とが電気的に独立し、高融点金属体の発熱により可溶導体を溶断するものであるため、高融点金属体の遮断を要せずに異常な過電流を検知し回路を作動させることができるとともに、高融点金属体の遮断時のノイズによる影響もない。
さらに、本発明によれば、絶縁基板をリフロー実装等により表面実装することができ、狭小化された実装領域においても、簡易に実装することができる。
図1は、本発明が適用されたスイッチ素子の作動前の状態を示す図であり、(A)は平面図、(B)はA−A‘断面図、(C)は回路図である。 図2は、スイッチ素子の高融点金属体が発熱し、可溶導体の溶融導体が溶断し第1、第2の電極が遮断した状態を示す図であり、(A)は平面図、(B)はA−A‘断面図、(C)は回路図である。 図3は、スイッチ素子の高融点金属体が溶断した状態を示す図であり、(A)は平面図、(B)はA−A‘断面図、(C)は回路図である。 図4は、警報回路を示す回路図である。 図5は、高融点金属体と第1の電極とを接続したスイッチ素子を示す図であり、(A)は平面図、(B)はA−A‘断面図、(C)は回路図である。 図6は、カバー部材にカバー部電極を形成したスイッチ素子を示す断面図である。 図7は、絶縁基板の表面上において高融点金属体と第1の電極及び可溶導体とを重畳させたスイッチ素子を示す図であり、(A)は平面図、(B)は(A)のA−A‘断面である。 図8は、高融点金属体を絶縁基板の裏面に形成し、絶縁基板の表面に形成した第1の電極及び可溶導体と重畳させたスイッチ素子を示す図であり、(A)は平面図、(B)は(A)のA−A‘断面である。 図9は、高融点金属層と低融点金属層を有し、被覆構造を備える可溶導体を示す斜視図であり、(A)は高融点金属層を内層とし低融点金属層で被覆した構造を示し、(B)は低融点金属層を内層とし高融点金属層で被覆した構造を示す。 図10は、高融点金属層と低融点金属層の積層構造を備える可溶導体を示す斜視図であり、(A)は上下2層構造、(B)は内層及び外層の3層構造を示す。 図11は、高融点金属層と低融点金属層の多層構造を備える可溶導体を示す断面図である。 図12は、高融点金属層の表面に線状の開口部が形成され低融点金属層が露出されている可溶導体を示す平面図であり、(A)は長手方向に沿って開口部が形成されたもの、(B)は幅方向に沿って開口部が形成されたものである。 図13は、高融点金属層の表面に円形の開口部が形成され低融点金属層が露出されている可溶導体を示す平面図である。 図14は、高融点金属層に円形の開口部が形成され、内部に低融点金属が充填された可溶導体を示す平面図である。 図15は、従来の警報素子を示す図であり、(A)は作動前の断面図、(B)は作動後の断面図である。
以下、本発明が適用されたスイッチ素子、スイッチ回路、及び警報回路について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が可能であることは勿論である。また、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なることがある。具体的な寸法等は以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
本発明が適用されたスイッチ素子1は、図1に示すように、絶縁基板10と、絶縁基板10上に形成された第1、第2の電極11,12と、第1、第2の電極11,12間に跨って接続された可溶導体13と、絶縁基板10に形成され、可溶導体13よりも融点の高い高融点金属体15とを有する。なお、図1(A)はスイッチ素子1のカバー部材20を除いて示す平面図であり、図1(B)はA-A‘断面図であり、図1(C)は回路図である。
このスイッチ素子1は、第1、第2の電極11,12がブザーやランプあるいは警報システム等からなる警報器31と接続され、高融点金属体15に流れる定格電流以上の過電流に伴う発熱により可溶導体13を溶融させることにより、第1、第2の電極11,12間を遮断させ、パイロットランプを消灯させる等、警報器31への給電を停止するものである。また、スイッチ素子1は、第1、第2の電極11,12間を遮断させた後、高融点金属体15が溶断することにより、発熱が停止する。
[絶縁基板]
絶縁基板10は、例えば、アルミナ、ガラスセラミックス、ムライト、ジルコニアなどの絶縁性を有する部材を用いて形成されている。スイッチ素子1は、絶縁基板10を介して高融点金属体15の熱を第1、第2の電極及び可溶導体13に伝達するために、絶縁基板10としては、セラミックス基板等の耐熱性に優れ、かつ熱伝導率の高い材料により形成することが好ましい。なお、絶縁基板10は、その他にも、ガラスエポキシ基板、フェノール基板等のプリント配線基板に用いられる材料を用いてもよいが、高融点金属体15や可溶導体13の溶断時の温度に留意する必要がある。
[第1、第2の電極]
第1、第2の電極11,12は、絶縁基板10の表面10a上に、対向配置されるとともに離間されることにより開放されている。また、第1、第2の電極11,12の対向する先端部11b,12b間には、後述する可溶導体13が跨って搭載されている。第1、第2の電極11,12は、可溶導体13を介して電気的に接続され、高融点金属体15が通電に伴って発熱すると、この熱により加熱され、溶融導体13を溶断させることにより、開放される。
なお、第1、第2の電極11,12は、高融点金属体15によって加熱されることにより、可溶導体13の溶融導体を凝集しやすくすることができる。
第1、第2の電極11,12は、それぞれ、絶縁基板10の側縁10b,10cに外部接続端子11a,12aが設けられている。第1、第2の電極11,12は、これら外部接続端子11a,12aを介して常時警報器31と接続され、スイッチ素子1が動作することにより、当該警報器31への給電を遮断する。
第1、第2の電極11,12は、CuやAg等の一般的な電極材料を用いて形成することができる。また、第1、第2の電極11,12の表面上には、Ni/Auメッキ、Ni/Pdメッキ、Ni/Pd/Auメッキ等の被膜が、メッキ処理等の公知の手法によりコーティングされていることが好ましい。これにより、スイッチ素子1は、第1、第2の電極11,12の酸化を防止し、可溶導体13の溶融導体を確実に保持させることができる。また、スイッチ素子1をリフロー実装する場合に、可溶導体13を接続する接続用ハンダあるいは可溶導体13の外層を形成する低融点金属が溶融することにより第1、第2の電極11,12を溶食(ハンダ食われ)するのを防ぐことができる。
[高融点金属体]
高融点金属体15は、通電すると発熱する導電性を有する部材であって、たとえばW、Mo、Ru、Cu、Ag、あるいはこれらを主成分とする合金等からなる。高融点金属体15は、これらの合金あるいは組成物、化合物の粉状体を樹脂バインダ等と混合して、ペースト状にしたものをスクリーン印刷技術を用いてパターン形成して、焼成する等によって形成することができる。
高融点金属体15は、絶縁基板10の表面10a上に、第1、第2の電極11,12と並んで配置されている。これにより高融点金属体15は、通電に伴って発熱すると、第1、第2の電極11,12上に搭載されている可溶導体13を溶融させることができる。
また、高融点金属体15は、絶縁基板10の側縁10b,10cに外部接続端子15aが設けられている。高融点金属体15は、外部接続端子15aを介して、警報器31の作動のトリガーとなる機能回路32と接続され、機能回路32の異常に伴う定格を超えた過電流によって高温に発熱し、可溶導体13を溶断させる。例えば、高融点金属体15は、20〜30Wの電力が印加されることにより300℃程度に発熱する電力設計が採られる。
また、高融点金属体15は、可溶導体13と近接する位置において、相対的に細くなり、電流が集中することにより局部的に高温に発熱する発熱部15bが形成されている。可溶導体13と近接する位置に発熱部15bを設けることにより、高融点金属体15は、効率よく可溶導体13を溶融させ、速やかに第1、第2の電極11,12を遮断させることができる。
また、スイッチ素子1は、第1又は第2の電極11,12の一方、例えば図1に示すように、第1の電極11の可溶導体13が搭載されている先端部11bと近接する位置に高融点金属体15の発熱部15bが形成されることが好ましい。第1の電極11の可溶導体13が搭載されている先端部11bと近接する位置に発熱部15bを設けることにより、高融点金属体15は、絶縁基板10及び先端部11bを介して効率よく可溶導体13に熱を伝えて溶融させ、速やかに第1、第2の電極11,12間を遮断させることができる。
また、第1又は第2の電極11,12の可溶導体13が搭載されている先端部11b,12bのうち、発熱部15bに近接する一方の面積が他方の面積よりも広く、他方の電極よりも多くの可溶導体13を保持することが好ましい。例えば図1に示すように、スイッチ素子1は、高融点金属体15の発熱部15bと第1の電極11の先端部11bとを近接させた場合、第1の電極11の先端部11bを第2の電極12の先端部12bよりも広く形成し、可溶導体13を第1の電極11の先端部11b側に多く搭載することが好ましい。
第1の電極11の先端部11bは、発熱部15bに近接されているため、高融点金属体15からの熱がより多く伝わり、可溶導体13を効率よく溶融させることができる。したがって、第1の電極11の先端部11bを相対的に広面積とし、より多くの可溶導体を保持させることで、より速やかに可溶導体13に熱を伝えて溶融させ、第1、第2の電極11,12間を遮断させることができる。
また、第1の電極11の先端部11bは、発熱部15bに近接されるとともに相対的に広面積に形成することにより、より高温に加熱され、溶融した可溶導体13の大部分を保持することができる。
図1に示すように、高融点金属体15は、機能回路32が正常に作動しているときは、定格内の適正な電流が流れている。そして、高融点金属体15は、機能回路32の異常によって定格を超える過電流が流れると高温に発熱し、図2に示すように、可溶導体13を溶断させ、第1、第2の電極11,12を遮断させる。その後も、高融点金属体15は発熱を続けることにより、図3に示すように、自身のジュール熱によって溶断する。これにより、高融点金属体15は、機能回路32の異常による過電流が遮断され、機能回路32を遮断するとともに、自身の発熱が停止する。すなわち、高融点金属体15は、可溶導体13を溶融させるとともに自己発熱によって自身の給電経路を遮断するヒューズとして機能する。
また、高融点金属体15は、局部的に高温となる発熱部15bを設けることにより、当該発熱部15bにおいて溶断する。このとき、高融点金属体15は、発熱部15bが相対的に細く形成されているため、溶断時に発生するアーク放電も小規模なものに収まり、後述する絶縁層16の被覆効果とともに、溶融導体の飛散を防止することができる。
なお、高融点金属体15は、上述した導電ペーストを印刷することによりパターン形成する他にも、銅箔や銀箔等の高融点金属箔や、銅線や銀線等の高融点金属ワイヤーを用いて形成してもよい。また、高融点金属箔や高融点金属ワイヤーを用いて高融点金属体15を構成する場合、絶縁基板10として熱伝導性に優れ、可溶導体13を速やかに溶融させることができるセラミックス基板を用いても、高融点金属体15の溶断後における溶融導体のリークの問題が導電パターンに比して少ない。
[絶縁層]
第1、第2の電極11,12及び高融点金属体15は、絶縁基板10の表面10a上において絶縁層16に被覆されている。絶縁層16は、第1、第2の電極11,12及び高融点金属体15の保護及び絶縁を図るとともに、高融点金属体15の溶断時におけるアーク放電を抑制するために設けられ、例えばガラス層からなる。
図1〜図3に示すように、絶縁層16は、高融点金属体15の発熱部15bを覆うとともに、第1、第2の電極11,12の先端部11b,12bを除く領域上に形成されている。すなわち、第1、第2の電極11,12は、先端部11b,12bが絶縁層16より露出され、後述する可溶導体13が搭載可能とされている。
また、絶縁層16を第1、第2の電極11,12の先端部11b,12bを除く領域上に形成することで、絶縁基板10を介して伝わった高融点金属体15の熱が放熱されることを防止し、効率よく先端部11b,12bを加熱し、可溶導体13に熱を伝えることができる。また、第1、第2の電極11,12は、先端部11b,12bと外部接続電極11a,12aとの間に絶縁層16が設けられることにより、溶融した可溶導体13が外部接続電極11a,12a側に流出し、スイッチ素子1が実装される回路基板との接続用ハンダを溶融させる事態を防止することができる。
また、スイッチ素子1は、高融点金属体15と絶縁基板10との間にガラス等からなる絶縁層16を形成してもよい。これにより、スイッチ素子1は、高融点金属体15の遮断後において溶融導体が絶縁基板10の表面に付着することによるリークを防止し、絶縁抵抗を高くすることができる。更に、高融点金属体15と絶縁基板10との間に形成する絶縁層16を発熱部15bの中心付近のみに部分的に形成する事で、可溶導体13への伝熱性確保と遮断後の絶縁抵抗確保の両立が可能となる。
[可溶導体]
絶縁層16を介して第1、第2の電極11,12上に搭載される可溶導体13は、高融点金属体15の発熱により速やかに溶融されるいずれの金属を用いることができ、例えば、ハンダや、Pbを主成分とする260℃リフロー実装時に溶融しないハンダ等の低融点金属を好適に用いることができる。
また、可溶導体13は、低融点金属と高融点金属とを含有してもよい。低融点金属としては、ハンダや、Snを主成分とするPbフリーハンダなどを用いることが好ましく、高融点金属としては、Ag、Cu又はこれらを主成分とする合金などを用いることが好ましい。高融点金属と低融点金属とを含有することによって、スイッチ素子1をリフロー実装する場合に、リフロー温度が低融点金属の溶融温度を超えて、低融点金属が溶融しても、低融点金属の外部への流出を抑制し、可溶導体13の形状を維持することができる。また、溶断時も、低融点金属が溶融することにより、高融点金属を溶食(ハンダ食われ)することで、高融点金属の融点以下の温度で速やかに溶断することができる。なお、可溶導体13は、後に説明するように、様々な構成によって形成することができる。
なお、可溶導体13は、酸化防止、濡れ性の向上等のため、フラックス18が塗布されていることが好ましい。
[スイッチ回路・警報回路]
以上のようなスイッチ素子1は、図1(C)に示すような回路構成を有する。すなわち、スイッチ素子1は、第1の電極11と第2の電極12とが、正常時には可溶導体13を介して接続され(図1(C))、高融点金属体15の発熱により可溶導体13が溶融すると、開放される。(図2(C))。
そして、スイッチ素子1は、例えば警報回路30に組み込まれて用いられる。図4は警報回路30の回路構成の一例を示す図である。警報回路30は、スイッチ素子1の可溶導体13からなる第1のヒューズ35により警報器31を作動させる作動回路33と、作動回路33と電気的に独立して形成され、可溶導体13よりも融点の高い高融点金属体15からなる第2のヒューズ36が電源に直列に繋がる機能回路を有する制御回路34とを備える。
図4に示すように、スイッチ素子1は、第1のヒューズ35(可溶導体13)の両外部接続端子11a,12aが、パイロットランプ等、正常時に通電し、異常時に通電が遮断される警報器31に接続される。また、スイッチ素子1は、第2のヒューズ36(高融点金属体15)の両外部接続端子15aが、機能回路32に接続される。
このような構成を有するスイッチ素子1は、警報器31を動作させる第1、第2の電極11,12に対して、隣接して形成されている高融点金属体15の発熱により可溶導体13を溶融させ、第1、第2の電極11,12間を遮断させる。すなわち、スイッチ素子1は、高融点金属体15と第1、第2の電極11,12とは物理的、電気的に独立して構成され、高融点金属体15の熱によって可溶導体13が溶融することにより遮断する、いわば熱的に接続することにより連動する構成を取る。
したがって、スイッチ素子1は、スプリングや警報接点等の機械要素を用いず、また機械要素の物理的な連動によらず構成することができるため、絶縁基板10の面内において、コンパクトに設計することができ、狭小化された実装領域にも実装可能となる。また、スイッチ素子1は、部品点数、製造工数の削減を図り、低コスト化を図ることができる。さらに、スイッチ素子1は、絶縁基板10をリフロー実装等により表面実装することができ、狭小化された実装領域においても、簡易に実装することができる。
また、スイッチ素子1は、高融点金属体15と第1、第2の電極11,12とは物理的、電気的に独立して構成されているため、例えば、ヒューズとして機能する高融点金属体15が配置される電力系パワーラインと分離した信号系ラインに警報信号を出す場合に、高融点金属体15の遮断時における電源ノイズの影響もなく、ノイズ対策用回路も不要で、信頼性の高い警報回路を構成することができる。
実使用時において、スイッチ素子1は、機能回路32の不具合によって高融点金属体15に定格を超える過電流が流れる。すると、図2(A)に示すように、高融点金属体15が発熱し、絶縁基板10及び第1、第2の電極11,12の各先端部11b,12bを通じて可溶導体13に熱が伝わり、これにより、可溶導体13が溶融する。可溶導体13の溶融導体は、高融点金属体15によって加熱された第1、第2の電極11,12の各先端部11b,12bの上に凝集する。これにより、スイッチ素子1は、第1、第2の電極11,12間が遮断し、作動回路33の警報器31への通電を停止させることができる(図2(C))。警報回路30は、警報器31への通電が停止されることにより、例えばパイロットランプが消灯する等、異常を知らせることができる。
このとき、スイッチ素子1は、高融点金属体15の可溶導体13の近傍に、細く形成された発熱部15bを設けることで、高抵抗の発熱部15bが高温となり、効率よく可溶導体13を溶融させ、速やかに第1、第2の電極11,12を短絡させることができる。また、高融点金属体15は、高抵抗の発熱部15bが局部的に高温となるのみで、側縁に面する両外部接続端子15aは放熱効果も相まって比較的低温に保たれる。そのため、スイッチ素子1は、外部接続端子15aの実装用ハンダが溶融することもない。
図3に示すように、第1、第2の電極11,12間の遮断後も高融点金属体15は発熱を続け、自身のジュール熱によって遮断する(図3(A)(B))。これにより、スイッチ素子1は、機能回路32による高融点金属体15への通電が遮断され、発熱が停止する(図3(C))。このとき、スイッチ素子1は、高融点金属体15が絶縁層16によって被覆されているため、アーク放電を抑制し、溶融導体の爆発的な飛散を抑制することができる。また、高融点金属体15に細く形成された発熱部15bを設けることにより、溶断箇所が狭小化され、飛散する溶融導体の量を低減させることができる。
このように、スイッチ素子1は、可溶導体13よりも融点の高い高融点金属体15が発熱することにより、確実に可溶導体13が高融点金属体15よりも先に溶融し、第1、第2の電極11,12を遮断させることができる。すなわち、スイッチ素子1は、高融点金属体15の溶断が第1、第2の電極11,12を遮断させる条件とはなっていない。これにより、スイッチ素子1は、機能回路32の異常に伴い高融点金属体15の定格を超える過電流が流れたことを伝える警報素子として使用することができる。したがって、スイッチ素子1が組み込まれた警報回路30によれば、パイロットランプの消灯など警報器31の31の動作に応じて機能回路32の異常をいち早く察知でき、機能回路32が完全に故障する前に予防的に機能回路32を停止する、バックアップ回路を作動させる等の対応を図ることができる。
また、高融点金属体15は、自身のジュール熱により遮断することにより、自動的に発熱を停止する。したがって、スイッチ素子1は、機能回路32による給電を規制する機構を設ける必要がなく、簡易な構成で高融点金属体15の発熱を停止することができ、素子全体の小型化を図ることができる。
また、スイッチ素子1は、第1又は第2の電極11,12のうち、高融点金属体15の発熱部15bに近い一方の電極と、高融点金属体15とを接続してもよい。例えば図5に示すように、スイッチ素子1は、高融点金属体15の発熱部15bと、第1の電極11の先端部11bが近接されている場合、高融点金属体15と第1の電極11とを接続する接続部19を形成してもよい。接続部19は、例えば高融点金属体15や第1の電極11と同じ導電材料を用いて、高融点金属体15や第1の電極11と同じ工程においてパターン形成されることにより設けることができる。
高融点金属体15と第1の電極11とを接続することにより、スイッチ素子1は、高融点金属体15が通電により発熱すると、接続部19及び第1の電極11を介しても熱が可溶導体13に伝わり、より速やかに溶融させることができる。したがって、接続部19は、熱伝導性に優れるAgやCu等の金属材料により形成することが好ましい。
なお、接続部19は、高融点金属体15の発熱部15の中心から若干離れた位置に設ける。高融点金属体15は、接続部19を設けることで抵抗値が下がり温度が上がり難いため、発熱部15bが高温に発熱するとともに自己発熱による遮断を行うためには、発熱部15bの中心と接続部19とは離間した位置に設ける必要があるためである。
[カバー部材]
スイッチ素子1は、絶縁基板10上に内部を保護するカバー部材20が取り付けられている。スイッチ素子1は、絶縁基板10がカバー部材20に覆われることによりその内部が保護されている。カバー部材20は、スイッチ素子1の側面を構成する側壁21と、スイッチ素子1の上面を構成する天面部22とを有し、側壁21が絶縁基板10上に接続されることにより、スイッチ素子1の内部を閉塞する蓋体となる。このカバー部材20は、例えば、熱可塑性プラスチック,セラミックス,ガラスエポキシ基板等の絶縁性を有する部材を用いて形成されている。
また、図6に示すように、カバー部材20は、天面部22の内面側に、カバー部電極23が形成されても良い。カバー部電極23は、第1の電極11及び第2の電極12の一方と重畳する位置に形成されている。カバー部電極23は、高融点金属体15の発熱部15bと近接され、かつ相対的に広面積に形成されている第1の電極11の先端部11bと重畳することがより好ましい。これにより、このカバー部電極23は、高融点金属体15が発熱し、可溶導体13が溶融されると、第1の電極11の先端部11b上に凝集した溶融導体が接触して濡れ広がることにより、溶融導体を保持する許容量を増加させ、より確実に第1、第2の電極11,12を遮断させることができる。
[変形例1]
なお、本発明が適用されたスイッチ素子は、絶縁基板の表面上において、高融点金属体と第1の電極又は第2の電極とを重畳させてもよい。なお、以下の説明において、上述したスイッチ素子1と同様の構成については、同じ符号を付してその詳細を省略する。このスイッチ素子40は、図7に示すように、絶縁基板10の表面10aの相対向する側縁10d,10e間にわたって高融点金属体15が形成される。また、スイッチ素子40は、第1、第2の電極11,12が絶縁基板10の表面10aの相対向する側縁10b,10cに形成される。
高融点金属体15は、絶縁基板10の略中央部において第1の絶縁層41によって被覆されている。また、高融点金属体15は、絶縁基板10の側縁10d,10eに、それぞれ外部接続端子15aが形成されている。また、高融点金属体15は、中間部が両端部よりも細く形成されることにより高温に発熱する発熱部15bが形成されている。
第1、第2の電極11,12は、絶縁基板10の側縁10b,10cに、それぞれ外部接続端子11a,12aが形成されている。また、第1、第2の電極11,12は、側縁10b,10cから第1の絶縁層41の上面にわたって形成され、第1の絶縁層41の上面において互いの先端部11b,12bが近接されるとともに離間することにより、開放されている。また、第1、第2の電極11,12は、先端部11b,12bを除き、第2の絶縁層42によって被覆されている。
第1、第2の電極11,12は、先端部11b,12bに接続用ハンダが設けられ、この接続用ハンダによって先端部11b,12b間に跨って可溶導体13が搭載されている。また、スイッチ素子40は、第1、第2の電極11,12の一方、例えば図7に示すように、相対的に広面積に形成されている第1の電極11の先端部11b、及び先端部11bに搭載されている可溶導体13の一部が、高融点金属体15の発熱部15bに重畳されている。なお、可溶導体13上には、酸化防止、濡れ性の向上等のため、フラックス18が塗布されている。
第1、第2の絶縁層41,42は、上述したスイッチ素子1の絶縁層16と同様に、ガラス等の絶縁材料を好適に用いることができる。
このようなスイッチ素子40によれば、高融点金属体15の発熱部15bに重畳して第1の電極11の先端部11b及び可溶導体13の多くが配置されているため、発熱部15bの発熱により速やかに可溶導体13を溶融させ、第1、第2の電極11,12を遮断させることができる。このとき、スイッチ素子40は、ガラス等からなる第1の絶縁層41を介して、発熱部15bと第1の電極11及び可溶導体13とが連続的に積層されているため、発熱部15bの熱を効率よく伝えることができる。
[変形例2]
また、本発明が適用されたスイッチ素子は、絶縁基板の表面に第1、第2の電極を形成し、絶縁基板の裏面に高融点金属体を形成することにより、高融点金属体と第1の電極又は第2の電極とを重畳させてもよい。なお、以下の説明において、上述したスイッチ素子1と同様の構成については、同じ符号を付してその詳細を省略する。このスイッチ素子50は、図8に示すように、絶縁基板10の裏面10fの相対向する側縁10d,10e間にわたって高融点金属体15が形成される。また、スイッチ素子50は、第1、第2の電極11,12が絶縁基板10の表面10aの相対向する側縁10b,10cに形成されている。
高融点金属体15は、絶縁基板10の略中央部において第1の絶縁層51によって被覆されている。また、高融点金属体15は、絶縁基板10の側縁10d,10eに、それぞれ外部接続端子15aが形成されている。また、高融点金属体15は、第1の電極11又は第2の電極12が重畳する中間部が両端部よりも細く形成されることにより高温に発熱する発熱部15bが形成されている。
第1、第2の電極11,12は、絶縁基板10の側縁10b,10cに、それぞれ外部接続端子11a,12aが形成されている。また、第1、第2の電極11,12は、側縁10b,10cから絶縁基板10の表面10aの略中央部において互いの先端部11b,12bが近接されるとともに離間することにより、開放されている。また、第1、第2の電極11,12は、先端部11b,12bを除き、第2の絶縁層52によって被覆されている。
第1、第2の電極11,12は、先端部11b,12bに接続用ハンダが設けられ、この接続用ハンダによって先端部11b,12b間に跨って可溶導体13が搭載されている。また、スイッチ素子50は、第1、第2の電極11,12の一方、例えば図8に示すように、相対的に広面積に形成されている第1の電極11の先端部11b、及び先端部11bに搭載されている可溶導体13の一部が、高融点金属体15の発熱部15bに重畳されている。なお、可溶導体13上には、酸化防止、濡れ性の向上等のため、フラックス18が塗布されている。
第1、第2の絶縁層51,52は、上述したスイッチ素子1の絶縁層16と同様に、ガラス等の絶縁材料を好適に用いることができる。
このようなスイッチ素子50によれば、高融点金属体15の発熱部15bに重畳して第1の電極11の先端部11b及び可溶導体13の多くが配置されているため、発熱部15bの発熱により速やかに可溶導体13を溶融させ、第1、第2の電極11,12を遮断させることができる。このとき、スイッチ素子50は、絶縁基板10として、セラミックス基板等の熱伝導性に優れたものを用いることにより、高融点金属体15を可溶導体13の設けられた面と同一面に形成した場合と同等に加熱することができるため好適である。
[可溶導体の変形例]
上述したように、可溶導体13のいずれか又は全部は、低融点金属と高融点金属とを含有してもよい。高融点金属層60はAg、Cu又はこれらを主成分とする合金等からなり、低融点金属層61はハンダや、Snを主成分とするPbフリーハンダ等からなる。このとき、可溶導体13は、図9(A)に示すように、内層として高融点金属層60が設けられ、外層として低融点金属層61が設けられた可溶導体を用いてもよい。この場合、可溶導体13は、高融点金属層60の全面が低融点金属層61によって被覆された構造としてもよく、相対向する一対の側面を除き被覆された構造であってもよい。高融点金属層60や低融点金属層61による被覆構造は、メッキ等の公知の成膜技術を用いて形成することができる。
また、図9(B)に示すように、可溶導体13は、内層として低融点金属層61が設けられ、外層として高融点金属層60が設けられた可溶導体を用いてもよい。この場合も、可溶導体13は、低融点金属層61の全面が高融点金属層60によって被覆された構造としてもよく、相対向する一対の側面を除き被覆された構造であってもよい。
また、可溶導体13は、図10に示すように、高融点金属層60と低融点金属層61とが積層された積層構造としてもよい。
この場合、可溶導体13は、図10(A)に示すように、第1、第2の電極11,12に支持される下層と、下層の上に積層される上層からなる2層構造として形成され、下層となる高融点金属層60の上面に上層となる低融点金属層61を積層してもよく、反対に下層となる低融点金属層61の上面に上層となる高融点金属層60を積層してもよい。あるいは、可溶導体13は、図10(B)に示すように、内層と内層の上下面に積層される外層とからなる3層構造として形成してもよく、内層となる高融点金属層60の上下面に外層となる低融点金属層61を積層してもよく、反対に内層となる低融点金属層61の上下面に外層となる高融点金属層60を積層してもよい。
また、可溶導体13は、図11に示すように、高融点金属層60と低融点金属層61とが交互に積層された4層以上の多層構造としてもよい。この場合、可溶導体13は、最外層を構成する金属層によって、全面又は相対向する一対の側面を除き被覆された構造としてもよい。
また、可溶導体13は、内層を構成する低融点金属層61の表面に高融点金属層60をストライプ状に部分的に積層させてもよい。図12は、可溶導体13の平面図である。
図12(A)に示す可溶導体13は、低融点金属層61の表面に、幅方向に所定間隔で、線状の高融点金属層60が長手方向に複数形成されることにより、長手方向に沿って線状の開口部62が形成され、この開口部62から低融点金属層61が露出されている。可溶導体13は、低融点金属層61が開口部62より露出することにより、溶融した低融点金属と高融点金属との接触面積が増え、高融点金属層60の溶食作用をより促進させて溶断性を向上させることができる。開口部62は、例えば、低融点金属層61に高融点金属層60を構成する金属の部分メッキを施すことにより形成することができる。
また、可溶導体13は、図12(B)に示すように、低融点金属層61の表面に、長手方向に所定間隔で、線状の高融点金属層60を幅方向に複数形成することにより、幅方向に沿って線状の開口部62を形成してもよい。
また、可溶導体13は、図13に示すように、低融点金属層61の表面に高融点金属層60を形成するとともに、高融点金属層60の全面に亘って円形の開口部63が形成され、この開口部63から低融点金属層61を露出させてもよい。開口部63は、例えば、低融点金属層61に高融点金属層60を構成する金属の部分メッキを施すことにより形成することができる。
可溶導体13は、低融点金属層61が開口部63より露出することにより、溶融した低融点金属と高融点金属との接触面積が増え、高融点金属の溶食作用をより促進させて溶断性を向上させることができる。
また、可溶導体13は、図14に示すように、内層となる高融点金属層60に多数の開口部64を形成し、この高融点金属層60に、メッキ技術等を用いて低融点金属層61を成膜し、開口部64内に充填してもよい。これにより、可溶導体13は、溶融する低融点金属が高融点金属に接する面積が増大するので、より短時間で低融点金属が高融点金属を溶食することができるようになる。
また、可溶導体13は、低融点金属層61の体積を、高融点金属層60の体積よりも多く形成することが好ましい。可溶導体13は、高融点金属体15によって加熱されることにより、低融点金属が溶融することにより高融点金属を溶食し、これにより速やかに溶融、溶断することができる。したがって、可溶導体13は、低融点金属層61の体積を、高融点金属層60の体積よりも多く形成することにより、この溶食作用を促進し、速やかに第1、第2の電極11,12間の遮断を行うことができる。
1,40,50 スイッチ素子、10 絶縁基板、10a 表面、10f 裏面、11 第1の電極、12 第2の電極、13 可溶導体、15 高融点金属体、16 絶縁層、18 フラックス、19 接続部、20 カバー部材、21 側壁、22 天面部、23 カバー部電極、30 警報回路、31 警報器、32 機能回路、35 第1のヒューズ、36 第2のヒューズ

Claims (37)

  1. 第1、第2の電極と、
    上記第1、第2の電極間に跨って接続された可溶導体と、
    上記可溶導体よりも融点の高い高融点金属体とを有し、
    上記高融点金属体に流れる定格電流以上の過電流に伴う発熱により、上記可溶導体を溶融させるスイッチ素子。
  2. 上記高融点金属体は、上記第1、第2の電極間を遮断させた後、定格電流以上の過電流に伴う自己発熱(ジュール熱)により溶断する請求項1に記載のスイッチ素子。
  3. 上記高融点金属体及び上記第1、第2の電極は、絶縁基板の面上に積層された電極パターンである請求項1又は2に記載のスイッチ素子。
  4. 上記高融点金属体及び上記第1、第2の電極は、銀、銅又は銀若しくは銅を主成分とする高融点金属がパターン形成されてなる請求項3に記載のスイッチ素子。
  5. 上記高融点金属体の電極パターンは、上記可溶導体に近接する位置が相対的に細くなり、電流が集中することにより局部的に高温に発熱する発熱部が形成されている請求項3又は4に記載のスイッチ素子。
  6. 上記第1又は第2の電極の上記可溶導体が搭載されている先端部の一方と、上記発熱部とが近接されている請求項5に記載のスイッチ素子。
  7. 上記第1又は第2の電極の上記可溶導体が搭載されている先端部のうち、上記発熱部と近接する一方の面積が他方の面積よりも広く、他方の電極よりも多くの上記可溶導体を保持する請求項6に記載のスイッチ素子。
  8. 上記第1又は第2の電極のうち、上記発熱部と近接する一方の電極と、上記高融点金属体とが接続されている請求項6又は請求項7に記載のスイッチ素子。
  9. 上記高融点金属体が絶縁層に被覆されている請求項1〜8のいずれか1項に記載のスイッチ素子。
  10. 上記高融点金属体と上記絶縁基板の間に絶縁層が形成されている請求項3〜9のいずれか1項に記載のスイッチ素子。
  11. 上記第1、第2の電極は、上記可溶導体が搭載されている先端部を除き、絶縁層で被覆されている請求項1〜10のいずれか1項に記載のスイッチ素子。
  12. 上記絶縁層は、ガラス又はガラスを主成分とする絶縁材料からなる請求項9〜11のいずれか1項に記載のスイッチ素子。
  13. 上記高融点金属体は、銅若しくは銀を主成分とする箔若しくはワイヤーである請求項1又は2に記載のスイッチ素子。
  14. 上記第1、第2の電極と上記高融点金属体とが、上記絶縁基板の同一平面に並んで配置されている請求項1〜13のいずれか1項に記載のスイッチ素子。
  15. 上記絶縁基板の一方の面において、上記第1の電極又は第2の電極の一方及び当該一方の電極に搭載されている上記可溶導体が、上記高融点金属体上に、絶縁層を介して積層されている請求項3〜7のいずれか1項に記載のスイッチ素子。
  16. 上記絶縁基板の一方の面に上記第1、第2の電極が配置され、上記絶縁基板の他方の面に上記高融点金属体が配置され、上記高融点金属体と、上記第1の電極又は第2の電極の一方及び当該一方の電極に搭載されている上記可溶導体と重畳されている請求項3〜7のいずれか1項に記載のスイッチ素子。
  17. 上記高融点金属体と上記絶縁基板の間に絶縁層が形成されている請求項15又は16に記載のスイッチ素子。
  18. 上記第1、第2の電極は、上記可溶導体が搭載されている先端部を除き、上記絶縁層で被覆されている請求項15〜17のいずれか1項に記載のスイッチ素子。
  19. 上記絶縁層は、ガラス又はガラスを主成分とする絶縁材料からなる請求項15〜18のいずれか1項に記載のスイッチ素子。
  20. 上記絶縁基板は、セラミックス基板である請求項3〜19のいずれか1項に記載のスイッチ素子。
  21. 上記可溶導体は、ハンダである請求項1〜20のいずれか1項に記載のスイッチ素子。
  22. 上記可溶導体は、低融点金属と高融点金属とを含有し、
    上記低融点金属が上記高融点金属体の発熱により溶融し、上記高融点金属を溶食する請求項1〜20のいずれか1項に記載のスイッチ素子。
  23. 上記低融点金属はハンダであり、
    上記高融点金属は、Ag、Cu又はAg若しくはCuを主成分とする合金である請求項22記載のスイッチ素子。
  24. 上記可溶導体は、内層が高融点金属であり、外層が低融点金属の被覆構造である請求項22又は23に記載のスイッチ素子。
  25. 上記可溶導体は、内層が低融点金属であり、外層が高融点金属の被覆構造である請求項22又は23に記載のスイッチ素子。
  26. 上記可溶導体は、低融点金属と、高融点金属とが積層された積層構造である請求項22又は23に記載のスイッチ素子。
  27. 上記可溶導体は、低融点金属と、高融点金属とが交互に積層された4層以上の多層構造である請求項22又は23に記載のスイッチ素子。
  28. 上記可溶導体は、内層を構成する低融点金属の表面に形成された高融点金属に、開口部が設けられている請求項22又は23に記載のスイッチ素子。
  29. 上記可溶導体は、多数の開口部を有する高融点金属層と、上記高融点金属層上に形成された低融点金属層とを有し、上記開口部に低融点金属が充填されている請求項22又は23に記載のスイッチ素子。
  30. 上記可溶導体は、低融点金属の体積が、高融点金属の体積よりも多い請求項22〜29のいずれか1項に記載のスイッチ素子。
  31. 上記可溶導体の上にフラックスがコーティングされている請求項1〜30のいずれか1項に記載のスイッチ素子。
  32. 上記第1及び第2の電極表面に、Ni/Auメッキ、Ni/Pdメッキ、Ni/Pd/Auメッキのいずれかが被覆されている請求項1〜31のいずれか1項に記載のスイッチ素子。
  33. 上記絶縁基板上に設けられ、内部を保護するカバー部材を備え、
    上記カバー部材は、上記第1及び第2の電極のいずれか一方と重畳する位置に、カバー部電極が設けられている請求項3〜32のいずれか1項に記載のスイッチ素子。
  34. 第1のヒューズが搭載されることにより接続されるとともに外部回路と接続された第1及び第2の電極を有し、上記第1及び第2の電極が開放することにより上記外部回路への給電を停止させるスイッチ部と、
    上記第1のヒューズの融点よりも高い融点を有し、上記スイッチ部と電気的に独立して形成された機能回路に接続される第2のヒューズとを備え、
    上記第2のヒューズに流れる定格電流以上の過電流に伴う発熱により、上記第1のヒューズを溶融させて上記第1、第2の電極間を遮断させ上記外部回路への給電を停止させるスイッチ回路。
  35. 上記第2のヒューズが、上記第1のヒューズを遮断させた後、定格電流以上の過電流に伴う自己発熱(ジュール熱)により溶断する請求項34記載のスイッチ回路。
  36. 互いに開放されるとともに、第1のヒューズが搭載されることにより接続された第1、第2の電極を有し、上記第1、第2の電極が開放することにより警報器への給電を停止する作動回路と、
    上記作動回路と電気的に独立して形成され、上記第1のヒューズの融点よりも高い融点を有する第2のヒューズと、上記第2のヒューズが電源に直列に繋がる機能回路を有する制御回路とを備え、
    上記機能回路の異常時に上記第2のヒューズに流れる定格電流以上の過電流に伴う発熱により、上記第1のヒューズを溶融させて上記第1、第2の電極間を遮断させ上記警報器への給電を停止させる警報回路。
  37. 上記第2のヒューズが、上記第1のヒューズを遮断させた後、定格電流以上の過電流に伴う自己発熱(ジュール熱)により溶断する請求項36に記載の警報回路。
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