JP2012074179A - セラミックヒューズおよびセラミックヒューズ用基体 - Google Patents

セラミックヒューズおよびセラミックヒューズ用基体 Download PDF

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Abstract

【課題】 作動特性を向上させることが可能なセラミックヒューズおよびセラミックヒューズ用基体を提供することを目的とする。
【解決手段】 セラミックヒューズ1であって、複数のセラミック基板を積層して成る基体6と、基体6の最上層4aに設けられた温度ヒューズエレメント3と、基体6内に設けられた電流ヒューズエレメント7と、基体6内に設けられ、温度ヒューズエレメント3と電流ヒューズエレメント7の両方を電気的に接続した導体接続部5と、を備え、導体接続部5の上下方向の電気抵抗は、導体接続部5の平面方向の電気抵抗よりも小さいことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、電流ヒューズを有するセラミックヒューズおよびセラミックヒューズ用基体に関する。
セラミックヒューズとしては、下記特許文献1の技術が公開されている。セラミックヒューズは、外部機器に組み込んで用いられ、外部機器の電源と電気的に接続される。そして、セラミックヒューズは、外部機器の異常高温による発煙または発火等の異常状態を未然に防ぐため、セラミックヒューズの作動特性を向上させる開発が進められている。
特開平9−275091号公報
本発明は、作動特性を良好にすることが可能なセラミックヒューズおよびセラミックヒューズ用基体を提供することを目的とする。
本発明の実施形態に係るセラミックヒューズは、複数のセラミック基板を積層して成る基体と、前記基体の最上層に設けられた温度ヒューズエレメントと、前記基体内に設けられた電流ヒューズエレメントと、前記基体内に設けられ、前記温度ヒューズエレメントと前記電流ヒューズエレメントとを電気的に接続した導体接続部と、を備え、前記導体接続部の上下方向の電気抵抗は、前記導体接続部の平面方向の電気抵抗よりも小さいことを特徴とする。
本発明の実施形態に係るセラミックヒューズ用基体は、複数のセラミック基板を積層して成るとともに、最上層に温度ヒューズエレメントが実装される実装面を有する基体と、前記基体内に設けられた電流ヒューズエレメントと、前記基体内に設けられ、前記実装面と前記電流ヒューズエレメントとを電気的に接続した導体接続部と、を備え、前記導体接続部の上下方向の電気抵抗は、前記導体接続部の平面方向の電気抵抗よりも小さいことを特徴とする。
本発明によれば、作動特性を向上させることが可能なセラミックヒューズおよびセラミックヒューズ用基体を提供することができる。
本実施形態に係るセラミックヒューズの概観を示す斜視図である。 本実施形態に係るセラミックヒューズの基体の分解斜視図である。 図1のX−X’に沿ったセラミックヒューズの断面図である。
以下に添付図面を参照して、本発明にかかるセラミックヒューズおよびセラミックヒューズ用基体の実施形態を説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されないものである。
<セラミックヒューズの概略構成>
図1は、本実施形態に係るセラミックヒューズの概観斜視図であって、温度ヒューズエレメントを被覆するフラックスを形成したものである。また、図2は、本実施形態に係るセラミックヒューズの基体の概観斜視図であって、温度ヒューズエレメントおよびフラックスを除いた状態を示すものである。また、図3は、図1のX−X’に沿ったセラミックヒューズの断面図であって、温度ヒューズエレメントおよびフラックスを除いた状態を示すものである。なお、図1のフラックスは、透過した状態を記載している。
本実施形態のセラミックヒューズ1は、回路保護素子として用いるものであって、特定の回路に単体、もしくは、異常検出器とともに組み込むものである。セラミックヒューズは、外部機器に組み込んで用いられ、外部機器の電源と電気的に接続される。そして、セラミックヒューズ1は、外部機器の異常高温による発煙または発火等の異常状態を未然に防ぐものである。
本実施形態に係るセラミックヒューズ1は、セラミックヒューズ用基体2と、温度ヒューズエレメント3とを備えている。
また、セラミックヒューズ用基体2は、複数のセラミック基板4を積層して成る基体6と、基体の最上層に設けられた温度ヒューズエレメント3と、基体6内に設けられた電流ヒューズエレメント7と、基体6内に設けられ、温度ヒューズエレメント3と電流ヒューズエレメント7の両方を電気的に接続した導体接続部5と、を備え、導体接続部5の上下方向の電気抵抗は、導体接続部5の平面方向の電気抵抗よりも小さく設定されている。
セラミック基板4は、絶縁性の基板であって、例えば、アルミナ、ムライトまたは窒化アルミ等のセラミック材料、あるいはガラスセラミック材料等から成る。または、これらの材料のうち複数の材料を混合した複合系材料から成る。なお、セラミック基板4を構成する基板の厚みは、例えば、0.05mm以上1mm以下に設定されている。また、セラミック基板4の熱伝導率は、例えば、14W/m・K以上200W/m・K以下に設定されている。
基体6の最上層に位置するセラミック基板4aの上面には、温度ヒューズエレメント3を実装したときに、温度ヒューズエレメント3と電気的に接続される電極層9が形成されている。電極層9は、セラミック基板4aと温度ヒューズエレメント3と間に設けられる。なお、本実施形態では、基体6の最上層に位置する第1基板をセラミック基板4aとし、基体6の最上層の直下に位置する中間層としての第2基板をセラミック基板4bとし、基体6の最下層に位置する第3基板をセラミック基板4cとする。
電極層9は、温度ヒューズエレメント3が溶断したときに、電極層9の電気的接続状態が、電気的にオープンになるように形成されている。なお、電極層9は、温度ヒューズエレメント3と電気的に接続されるものであって、任意のパターンに形成されている。電極層9の上下方向の厚みは、例えば、0.01mm以上0.03mm以下に設定されている。
電極層9は、例えば、タングステン、モリブデン、ニッケル、銅、銀、金またはアルミニウム等の金属材料、あるいはそれらの合金、あるいはこれらの材料のうち複数の材料を混合した複合系材料、あるいはそれらの材料の複合層からなる。
基体6の最上層に位置するセラミック基板4a上には、温度ヒューズエレメント3が実装される。そして、セラミック基板4aの上面には、温度ヒューズエレメント3が実装さ
れる実装面Rが設けられている。温度ヒューズエレメント3は、特定の温度以上になると溶断するものである。温度ヒューズエレメント3は、温度ヒューズエレメント3に外部から温度が伝わり、高温になると溶断する。温度ヒューズエレメント3は、例えば、インジウム、ビスマスまたは錫等の導電材料、あるいはこれらの混合材料からなる。また、温度ヒューズエレメント3の溶断する融点は、例えば、80℃以上180℃以下に設定されている。
温度ヒューズエレメント3は、板状に形成される。なお、温度ヒューズエレメント3の上下方向の厚みは、例えば、0.1mm以上0.5mm以下であって、平面視したときの一辺の長さが、例えば、0.1mm以上0.8mm以下に設定されている。
温度ヒューズエレメント3は、フラックス10で被覆されている。フラックス10は、熱伝導性の優れた材料であって、例えば、松脂をテレピン油に溶かしてペースト状にしたもの、あるいは塩化亜鉛等の材料から成る。フラックス10は、温度ヒューズエレメント3に外部からの温度を伝えやすくするものである。
基体6の最下層に位置するセラミック基板4cの上面には、電流ヒューズエレメント7が設けられている。電流ヒューズエレメント7は、所定以上の電流値が流れると溶断するものである。電流ヒューズエレメント7は、中央部F1が両端部F2に比べて単位長さ当たりの抵抗値が大きい。電流ヒューズエレメント7は、セラミック基板4bの上面に、メタライズ手法にて設けられる。
電流ヒューズエレメント7は、導体層8を介して通電される。このとき、電流値がなんらかの異常により過電流になり、所定値以上の電流値になったときに、電流ヒューズエレメント7が溶断する。電流ヒューズエレメント7は、所要の発熱量を確保するための抵抗値を有しており、その抵抗値確保方法の例示として、そのパターン形状はセラミック基板4cの上面にて何度も折れ曲がって形成されている。
電流ヒューズエレメント7は、中央部の単位長さ当りの抵抗値が両端部F2の単位長さ当たりの抵抗値に比べて大きくなれば、電流ヒューズエレメント7の中央部F1の幅を電流ヒューズエレメント7の中央部F1の中心に向かって漸次幅が狭くなるように設定してもよい。さらに、電流ヒューズエレメント7の中央部F1の中心が、その周囲の電流ヒューズエレメント7の両端部F2を構成する材料に比べて、抵抗温度係数が大きくなる材料を選択して用いる。その結果、電流ヒューズエレメント7の中央部F1の単位長さ当たりの抵抗値を、電流ヒューズエレメント7の両端部F2の単位長さ当たりの抵抗値よりも大きくすることができ、さらに、電流ヒューズエレメント7の中央部F1の温度上昇を効果的に向上させることができる。その結果、電流ヒューズエレメント7の中央部F1を素早く溶断することができる。なお、電流ヒューズエレメント7は、例えば、0.3A以上の電流値になると溶断するように設計されている。
電流ヒューズエレメント7の中央部F1の温度上昇を効果的に向上させる方法としては、他の例として、中央部と両端部の抵抗温度係数に差を設けることも可能である。例えば、電流ヒューズエレメント7の中央部F1は、例えば、タングステンまたはモリブデン等を含むメタライズ材料から成り、中央部F1の抵抗温度係数を例えば4000ppm以上とする。また、電流ヒューズエレメント7の両端部F2は、例えば、タングステン、モリブデン、ニッケルまたはレニウム等を含むメタライズ材料から成り、両端部F2の抵抗温度係数を例えば3000ppm以下とする。
電流ヒューズエレメント7は、平面透視して温度ヒューズエレメント3と重ならないように配置されている。温度ヒューズエレメント3は、温度ヒューズエレメント3自体に外
部から温度が伝わると、高温になって溶断する。また、電流ヒューズエレメント7は、流れる電流が所定値以上になると溶断する。
基体6内には、平面透視してセラミック基板4bに中空部Hが設けられている。中空部Hは、電流ヒューズエレメント7が溶断するために設けられている。
電流ヒューズエレメント7に電流が流れると、電流ヒューズエレメント7が発熱して、その温度が基体6に伝わる。そこで、仮に、温度ヒューズエレメント3と電流ヒューズエレメント7が重なって配置されていると、電流ヒューズエレメント7の直上にもっとも電流ヒューズエレメント7が発熱した温度が伝わりやすいため、温度ヒューズエレメント3が電流ヒューズエレメント7が発熱した熱によって溶断する虞がある。そのため、電流ヒューズエレメント7と温度ヒューズエレメント3とが、平面透視して重ならないようにすることで、電流ヒューズエレメント7で発熱した熱が温度ヒューズエレメント3に素早く伝わるのを抑制することができ、温度ヒューズエレメント3が電流ヒューズエレメント7の発熱量に応じて溶断するのを効果的に抑制することができる。その結果、セラミックヒューズ1の外部からセラミックヒューズ1に伝わった熱に起因して、温度ヒューズエレメント3が溶断するように設定することができる。
セラミックヒューズ1は、外部機器と電気的に接続されており、導体接続部5は、温度ヒューズエレメント3または電流ヒューズエレメント7が溶断したときに、セラミックヒューズ1内に流れる電流が遮断されたことを外部機器に伝えるための部材として機能するものである。
基体6内には、温度ヒューズエレメント3と電流ヒューズエレメント7の両方を電気的に接続した導体接続部5が設けられている。導体接続部5の上下方向の電気抵抗は、導体接続部5の平面方向の電気抵抗よりも小さく設定されている。なお、導体接続部5は、セラミック基板4aおよびセラミック基板4bを上下方向に貫通する導体部5aと、セラミック基板4cの上面に形成された導体層8から構成されている。
基体6の最下層としてのセラミック基板4c上には、電流ヒューズエレメント7と接続される導体接続部5の一部である導体層8が形成されている。導体層8は、導体接続部5の導体部5aと電流ヒューズエレメント7とを電気的に接続するためのものである。
導体層8は、セラミック基板4c上に、例えばスクリーン印刷されることで形成される。導体層8は、例えば、タングステン、モリブデン、ニッケル、銅、銀、金またはアルミニウム等の金属材料、あるいはそれらの合金、あるいはこれらの材料のうち複数の材料を混合した複合系材料、あるいはそれらの材料の複合層からなる。
導体層8に流れる電流は、導体部5aと電流ヒューズエレメント7との間に流れ、基体6の最下層に位置するセラミック基板4cの上面に沿って平面方向に流れる。導体部5aの電気抵抗は導体層8の電気抵抗より小さく設定されている。導体層8は板状であって、上下方向の厚みが例えば0.01mm以上0.03mm以下であって、平面視したときの電流方向と直交する導体部5aの幅は例えば0.5mm以上2.0mm以下に設定されている。なお、導体層8の電気抵抗は、例えば0.01Ω以上0.1Ω以下に設定されている。
基体6の最下層のセラミック基板4cの下面には、複数のパッド11a、11b、11cが設けられている。パッド11aは電気回路を構成しないセラミックヒューズ搭載用基板の部品搭載用パッドと接続する目的に用いられる。パッド11b、11cはセラミックヒューズを構成する電流ヒューズエレメント7と、温度ヒューズエレメント3を外部機器
と電気的に直列に接続することができる。
導体接続部5は、電流ヒューズエレメント7および温度ヒューズエレメント3と電気的に接続されている。導体部5aは、基体6の最下層4cを除き上面から下面にまで貫通している。導体部5aは、基体6の最下層としてのセラミック基板4cにおける導体層8の端部と接続されている。そして、導体接続部5は、温度ヒューズエレメント3と電流ヒューズエレメント7とを電気的に接続する。
また、導体接続部5は、最上層としてのセラミック基板4aの上面に形成される電極層9の下面と接続されている。そして、導体接続部5は、電極層9を介して温度ヒューズエレメント3と電気的に接続される。
最上層に位置するセラミック基板4a内に位置する導体部5aの部分5axは、平面方向に延在されている。導体部5aは、基体6の最上層に位置するセラミック基板4aを貫通する部分5axの形状と、基体6の中間層のセラミック基板4bを貫通する部分5ayの形状が異なっている。平面透視したときに、セラミック基板4aを貫通する部分5axは、セラミック基板4bを貫通する部分5ayよりも大きく形成されていても良い。基体6の最上層に位置する導体部5aの部分5axを、平面透視したときに基体6の中間層に位置する部分5ayよりも大きくすることで、部分axに印加される分圧を小さくすることにより、基体6の最上層における導体部5aの発熱量を基体6の中間層における導体部5aの発熱量よりも小さくすることができ、基体6の最上層の上面に位置する温度ヒューズエレメント3近傍の発熱を低減することにより温度ヒューズエレメント3に伝わる熱量を効果的に低減することができる。
導体部5aは、例えば、タングステン、モリブデン、ニッケル、銅、銀、金またはアルミニウム等の金属材料、あるいはそれらの合金、あるいはこれらの材料のうち複数の材料を混合した複合系材料からなる。導体部5aは、セラミック基板4に予め設けた貫通孔に対して、スクリーン印刷を用いて導電材料を充填することで形成することができる。
導体部5aを構成する材料は、導体層8を構成する材料を含有するものを用いる。また、導体部5aを構成する材料は導体層8を構成する材料と一致させてもよい。導体部5aの構成する材料と導体層8を構成する材料を同じものを用いることで、導体部5aと導体層8との界面における合金化を防止し、比抵抗の増大を防止し、部分的な電気抵抗値の増加による発熱増加を抑制することができる。
導体部5aに流れる電流は、基体6の上面と基板4cの上面との間に流れ、基板4cを除く基体6の上下方向に流れる。導体部5aは、電気抵抗が導体層8の電気抵抗よりも小さく設定されている。導体部5aは、直方体状である。導体部5aの上下方向の厚みは、基板4cを除く基体6の厚みに相当し、例えば0.2mm以上0.5mm以下に設定されている。また、導体部5aは、平面視したときに一辺の長さが例えば0.8mm以上2.0mm以下に設定されている。なお、導体部5aの電気抵抗は、例えば0.001Ω以上0.01Ω以下であって、導体層8の電気抵抗よりも小さく設定されている。
また、導体接続部5は、電流ヒューズエレメント7と温度ヒューズエレメント3とを電気に直列に接続している。導体接続部5は、電流ヒューズエレメント7および温度ヒューズエレメント3の両者と電気的に直列に接続されることで、一つのセラミックヒューズ1に複数の機能を備えた小型化を実現する保護素子を提供することができる。
また、基体6内には、導体部5aとは別に、基体6の上面と基体6の下面との間を貫通する第1ビア導体12が設けられている。第1ビア導体12は、上下方向の厚みは、基体
6の厚みに相当し、例えば0.4mm以上0.9mm以下に設定されている。また、第1ビア導体12は、平面視したときに一辺の長さが例えば0.4mm以上1.5mm以下に設定されている。なお、第1ビア導体12の電気抵抗は、例えば0.0026Ω以上0.026Ω以下に設定されている。
さらに、基体6内には、導体部5aおよび第1ビア導体12とは別に、基体6の中間層としてのセラミック基板4bおよび基体6の最下層としてのセラミック基板4cを貫通する第2ビア導体13が設けられている。第2ビア導体13は、上下方向の厚みが、例えば0.2mm以上0.4mm以下に設定されている。また、第2ビア導体13は、平面視したときに一辺の長さが例えば0.4mm以上1.5mm以下に設定されている。なお、第2ビア導体13の電気抵抗は、例えば0.0013Ω以上0.013Ω以下に設定されている。
第1ビア導体12および第2ビア導体13の電気抵抗は、導体層8の電気抵抗よりも小さく設定されている。第1ビア導体12および第2ビア導体13の電気抵抗を導体層8の電気抵抗よりも小さくすることで、導体層8に比べて第1ビア導体12および第2ビア導体13にて発生する熱を小さくすることができ、基体6内で発生する熱量を低減することができ、基体6の表面に実装した温度ヒューズエレメント3に基体6内から熱が伝わり、温度ヒューズエレメント3が溶断するのを抑制することができ、セラミックヒューズ1の作動特性を向上させることができる。
上述したように、本実施形態によれば、基体6を貫通する導体部5aの電気抵抗を基体6内に設けた導体層8の電気抵抗よりも小さくすることで、導体部5aでの発熱量を低減することができ、導体接続部5から基体6内部に熱が伝わるのを抑制することができる。そして、基体6内に位置する電流ヒューズエレメント7には、外部の電源から導体接続部5を介して電流が流れるように設計することができ、電流ヒューズエレメント7自体は、所望する電流値で溶断するように設定することができる。また、基体6が、導体接続部5で発生する熱によって高温になるのを抑制することで、温度ヒューズエレメント3が基体6内の温度でなく、セラミックヒューズ1の外部からの温度に起因して溶断するように設定することができる。その結果、作動特性を向上させることが可能なセラミックヒューズを提供することができる。
なお、本発明は上述の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良等が可能である。例えば、本実施形態では、導体部5aを矩形ビアとして設計したが、導体部5aの電気抵抗が導体層8の電気抵抗よりも小さくするのであれば、導体部5aを円柱状のビア導体としてもよい。
<セラミックヒューズの製造方法>
ここで、図1に示すセラミックヒューズ1の製造方法について説明する。
先ず、基体6を構成するセラミック基板4a、セラミック基板4bおよびセラミック基板4cを準備する。基体6を構成する各基板が、例えば酸化アルミニウム質焼結体から成る場合、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化マグネシウムおよび酸化カルシウム等の原料粉末に、有機バインダー、可塑剤、および溶剤等を添加混合して得た混合物よりグリーンシートを成型する。
そして、セラミック基板4a、セラミック基板4bおよびセラミック基板4cの所定箇所に例えばパンチを用いて貫通孔を形成する。
また、タングステンまたはモリブデン等の高融点金属粉末を準備し、この粉末に有機バ
インダー、可塑剤または溶剤等を添加混合して金属ペーストを得る。
セラミック基板4a、セラミック基板4bおよびセラミック基板4cの貫通孔のそれぞれに、例えばスクリーン印刷法を用いて導体部5a、第1ビア導体12および第2ビア導体13を形成する。その後、さらにスクリーン印刷法を用いて、電流ヒューズエレメント7、導体層8、電極層9およびパッド11を所定箇所に形成する。
次に、グリーンシートの状態のセラミック基板4a、セラミック基板4bおよびセラミック基板4cを積層し、金属ペーストが酸化しない中性、もしくは還元雰囲気中にて約1600度の温度で一体焼成する。結果として、電流ヒューズエレメントを構成する金属パターン部収納空間であるF1部は中性、もしくは還元雰囲気となり、長期に渡る使用においても、電流ヒューズが酸化されることなく抵抗値の変化のない、ヒューズ機能を構成することが可能となる。その後、外部電極や温度ヒューズ搭載用パッド部に所要のめっきを施し、さらに、一体後の基体6の、温度ヒューズエレメントを搭載する箇所に、温度ヒューズエレメント3を実装する。そして、温度ヒューズエレメント3と電極層9とを電気的に接続する。また、基体6上に、温度ヒューズエレメント3を被覆するようにフラックス10を形成する。このようにして、セラミックヒューズ1を作製することができる。
ここで、セラミックヒューズ1の品質確認方法について説明する。セラミックヒューズ1の電流ヒューズエレメント7と接続された導体層8は、酸化すると作動特性が変化する。セラミックヒューズ1に所定の電流を流した場合、良品のセラミックヒューズ1であれば、所定値以上の電流が流れないと電流ヒューズエレメント7が溶断しないのに対して、電流ヒューズエレメント収納空間の雰囲気を維持できていない不良品のセラミックヒューズ1の場合には、電流ヒューズエレメント7が酸化し抵抗値が大きくなっていたり、電流が流れることにより発熱し温度上昇により急激に酸化し、抵抗値が大きくなったりする。そこで、セラミックヒューズ1の品質確認方法としては、検査対象のセラミックヒューズ1において、電流ヒューズエレメント7が溶断する所定の電流値未満の電流を印加する前に、セラミック電流ヒューズの抵抗値を測定し、その後に電流ヒューズエレメント7が溶断する所定の電流値未満の電流を印加し、セラミックヒューズ1の電気抵抗値を測定する。なお、電気抵抗値は、例えば、常温である20℃で測定するものとする。
測定の結果セラミックヒューズ1の電気抵抗値の変化量が、測定誤差範囲内であれば良品とし、測定誤差範囲外であれば不良品とする。
セラミックヒューズ1内の電流ヒューズエレメント7や導体層8は、近傍に酸素が存在していると、所定電流が流れたときに、電流ヒューズエレメント7や導体層8が酸化し、短時間で電気抵抗値が変化する。そのため、セラミックヒューズ1の品質確認方法として、セラミックヒューズ1に電流ヒューズエレメント7が溶断する所定の電流値未満の電流を流して、セラミックヒューズ1の電気抵抗値の変化を測定して、良品および不良品の判断を行なうことができる。
1 セラミックヒューズ
2 セラミックヒューズ用基体
3 温度ヒューズエレメント
4 セラミック基板
5 導体接続部
5a 導体部
6 基体
7 電流ヒューズエレメント
8 導体層
9 電極層
10 フラックス
11 パッド
12 第1ビア導体
13 第2ビア導体

Claims (6)

  1. 複数のセラミック基板を積層して成る基体と、
    前記基体の最上層に設けられた温度ヒューズエレメントと、
    前記基体内に設けられた電流ヒューズエレメントと、
    前記基体内に設けられ、前記温度ヒューズエレメントと前記電流ヒューズエレメントとを電気的に接続した導体接続部と、を備え、
    前記導体接続部の上下方向の電気抵抗は、前記導体接続部の平面方向の電気抵抗よりも小さいことを特徴とするセラミックヒューズ。
  2. 請求項1に記載のセラミックヒューズであって、
    前記電流ヒューズエレメントと前記温度ヒューズエレメントとは、平面透視して重ならないことを特徴とするセラミックヒューズ。
  3. 請求項1または請求項2に記載のセラミックヒューズであって、
    前記電流ヒューズエレメントと前記温度ヒューズエレメントとは、電気的に直列に接続されていることを特徴とするセラミックヒューズ。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のセラミックヒューズであって、
    前記基体内には、前記電流ヒューズエレメントと重なる領域に中空部が設けられていることを特徴とするセラミックヒューズ。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のセラミックヒューズであって、
    前記導体接続部は、前記基体内に設けられた平面方向の導体層と、前記基体の最上層を上下方向に貫通する導体部とを含むことを特徴とするセラミックヒューズ。
  6. 複数のセラミック基板を積層して成るとともに、最上層に温度ヒューズエレメントが実装される実装面を有する基体と、
    前記基体内に設けられた電流ヒューズエレメントと、
    前記基体内に設けられ、前記実装面と前記電流ヒューズエレメントとを電気的に接続した導体接続部と、を備え、
    前記導体接続部の上下方向の電気抵抗は、前記導体接続部の平面方向の電気抵抗よりも小さいことを特徴とするセラミックヒューズ用基体。
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