JP2015138031A - 光学フィルムの検査装置及び方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、光学フィルムの検査装置及び方法に関する。
【解決手段】本発明による光学フィルムの検査装置及び方法は、緑色光又は青色光を照射する第1の光源部及び赤色光又は赤外線を照射する第2の光源部を備え、前記第1の光源部と第2の光源部とが交互に偏光部に光を照射する光源部と、前記光が撮影部に入射する経路に配置された検査対象フィルム及び検査用偏光板を備える偏光部と、前記偏光部を基準として前記光源の反対側で前記偏光部を撮影する撮影部とを備えることによって、暗黒モード及び白色モードの検査を全て遂行することができる光学フィルム検査装置に関する。
【選択図】図1

Description

本発明は、光学フィルムの検査装置及び方法に関する。
偏光子、TAC、位相差フィルム等のような様々な光学フィルムが画像表示装置に用いられる。画像表示装置の発展によってこれに用いられる光学フィルムにも高い品質が求められる。
特に、偏光板は、偏光子と、偏光子の少なくとも一面に接合された保護フィルムとからなるため、各層別フィルムを形成する樹脂組成物に異物が混合される場合、樹脂組成物のフィルム硬化時に気泡が生じる場合、各層別フィルムの積層の際に層間に異物が混入する場合、フィルム表面にスクラッチが生じる場合、フィルムに反りが生じる場合等、不良を引き起こす様々な原因がある。
前記のような不良を引き起こす様々な原因によって様々な形態の欠陥が生じる。例えば、異物が混入されるか、或いは気泡が生じれば、光学フィルムの表面が該当箇所で凹凸状の欠陥が生じ、スクラッチが生じた場合はフィルム表面に直線状の欠陥が生じる。
また、偏光板は、液晶表示装置において上部偏光板と下部偏光板との2枚からなり、必要に応じて、上部偏光板と下部偏光板とはその吸収軸が互いに垂直又は平行の位置に配置されるが、吸収軸が互いに垂直である配置又は平行である配置でより発見しやすい、或いはある配置でのみ発見される欠陥がある。
従って、光学フィルムの製造が完了した後には、このような欠陥が生じた部分を除去するために欠陥を検出する工程が備えられる。従って、製造された偏光板を吸収軸が互いに垂直である配置における検査及び平行である配置における検査がそれぞれ必要となる。
本発明は、様々な光学フィルムに対して様々なモードの検査を全て遂行することができる検査装置及び方法を提供することを目的とする。
1.緑色光又は青色光を照射する第1の光源部及び赤色光又は赤外線を照射する第2の光源部を備え、前記第1の光源部と前記第2の光源部とが交互に偏光部に光を照射する光源部と、前記光が撮影部に入射する経路に配置された検査対象フィルム及び検査用偏光板を備える偏光部と、前記偏光部を基準として前記光源部の反対側で前記偏光部を撮影する撮影部とを備える、光学フィルム検査装置。
2.前記項目1において、前記第1の光源部は、前記緑色光と前記青色光とを共に照射する、光学フィルム検査装置。
3.前記項目1において、前記第2の光源部は、前記赤外線と前記赤色光とを共に照射する、光学フィルム検査装置。
4.前記項目1において、前記検査対象フィルムは、偏光子、位相差フィルム、保護フィルム、及びこれらの二つ以上の積層フィルムからなる群から選択される光学フィルムである、光学フィルム検査装置。
5.前記項目4において、前記検査対象フィルムが前記偏光子を含む場合、前記検査用偏光板の吸収軸は、前記偏光子の吸収軸と垂直である、光学フィルム検査装置。
6.前記項目5において、前記検査対象フィルムが前記偏光子及び前記位相差フィルムの積層フィルムである場合、前記位相差フィルムは、前記偏光子と前記検査用偏光板との間に位置し、前記光は前記緑色光である、光学フィルム検査装置。
7.前記項目5において、前記検査用偏光板は、前記第2の光源部の光照射の際に前記偏光子とその吸収軸とが平行になるように90゜回転する、光学フィルム検査装置。
8.前記項目1において、前記検査用偏光板は、前記第2の光源部の光照射の際に前記撮影部の撮影領域を逸脱して移動する、光学フィルム検査装置。
9.前記項目1において、前記光学フィルム検査装置は、前記検査対象フィルムが連続して提供されるインライン製造工程に用いられ、前記検査対象フィルムの移動速度を測定するエンコーダと、前記エンコーダから受信された前記移動速度によって前記第1の光源部及び前記第2の光源部の照射周期を決定し、さらに周期信号を前記光源部に送信するコントローラとを備える、光学フィルム検査装置。
10.緑色光又は青色光を照射する第1の光源部と、赤色光又は赤外線を照射する第2の光源部とが、検査対象フィルム及び検査用偏光板を備える偏光部に交互に光を照射して不良を検出する、光学フィルムの検査方法。
11.前記項目10において、前記第1の光源部は、前記緑色光と前記青色光とを共に照射する、光学フィルムの検査方法。
12.前記項目10において、前記第2の光源部は、前記赤外線と前記赤色光とを共に照射する、光学フィルムの検査方法。
13.前記項目10において、前記検査対象フィルムは、偏光子、位相差フィルム、保護フィルム、及びこれらの二つ以上の積層フィルムからなる群から選択される光学フィルムである、光学フィルムの検査方法。
14.前記項目13において、前記検査対象フィルムが前記偏光子を含む場合、前記検査用偏光板の吸収軸は、前記偏光子の吸収軸と垂直に配置され、前記検査対象フィルムの暗黒モード及び白色モードの検査を全て遂行する、光学フィルムの検査方法。
15.前記項目14において、前記検査対象フィルムが前記偏光子及び前記位相差フィルムの積層フィルムである場合、前記位相差フィルムは、前記偏光子と前記検査用偏光板との間に位置し、前記光は前記緑色光である、光学フィルムの検査方法。
16.前記項目14において、前記検査用偏光板は、前記第2の光源部の光照射の際に前記偏光子とその吸収軸とが平行になるように90゜回転する、光学フィルムの検査方法。
17.前記項目10において、前記検査用偏光板は、前記第2の光源部の光照射の際に前記検査領域を逸脱して移動する、光学フィルムの検査方法。
18.前記項目10において、前記検査対象フィルムが連続して提供されるインライン製造工程に用いられ、前記検査対象フィルムの移動速度を測定するエンコーダと、前記エンコーダから受信された前記移動速度によって前記第1の光源部の前記緑色光及び前記第2の光源部の前記赤外線の照射周期を決定し、さらに周期信号を前記第1および前記第2の光源部に送信するコントローラとを備える、光学フィルムの検査方法。
本発明の検査装置は、特定波長の光を用いることによって、光学フィルムの検査の際にさらに精緻に検査が可能であり、且つ様々な検査が可能である。
偏光板を検査する場合は、暗黒モード及び白色モードの欠陥検出を全て遂行することができる。これによって、各モードの欠陥検出を別途にする必要がなく、更なる設備なしに偏光板の検査をより速く遂行することができる。
特に、偏光板がその一面に保護フィルムとして位相差フィルムを用いる場合(又は保護フィルムが位相差を有する場合)にも正確な暗黒モードの検査が可能である。
図1は、本発明の検査装置の一実施形態を概略的に示した図である。 図2は、本発明による光源の一実施形態を概略的に示した図である。 図3は、試験例1の映像の画像を示した図である。 図4は、試験例2の映像の画像を示した図である。 図5は、試験例3の映像の画像を示した図である。 図6は、試験例4の映像の画像を示した図である。
本発明は、緑色光又は青色光を照射する第1の光源部及び赤色光又は赤外線を照射する第2の光源部を備え、前記第1の光源部と第2の光源部とが交互に偏光部に光を照射する光源部と、前記光が撮影部に入射する経路に配置された検査対象フィルム及び検査用偏光板を備える偏光部と、前記偏光部を基準として前記光源の反対側で前記偏光部を撮影する撮影部とを備えることによって、暗黒モード及び白色モードの検査を全て遂行することができる光学フィルム検査装置に関するものである。
本発明において、暗黒モードの検査とは、2枚の偏光板をその吸収軸が互いに垂直になるように配置した後、前記偏光板の一側に光源が位置し、偏光板に光を照射して、通常光は、前記2枚の偏光板を透過することができないため、暗い状態を基準にして(暗黒モード)その反対側で輝点欠陥(光が漏れる欠陥、周辺より輝度が高い箇所)を検査することを称する。
本発明において、白色モードの検査とは、検査対象フィルムの一側に光源を位置させた後、検査対象フィルムに光を照射し、その反対側で前記フィルムを透過する光を基準にして(白色モード)暗点欠陥(光が透過されない欠陥、周辺より輝度が低い箇所)を検査することを称する。この場合、用いられる光の種類又は不良の種類によって検査用偏光板を用いることができる。
本発明において、青色光とは、波長の範囲が400〜530nmである可視光線であって、好ましくは、波長が440〜480nmであり、光が90%以上の光を称する。
本発明において、緑色光とは、波長の範囲が480〜630nmである可視光線であって、好ましくは、波長が510〜550nmであり、光が90%以上の光を称する。
本発明において、赤色光とは、波長の範囲が680〜730nmであり、光が90%以上の可視光線であって、好ましくは、前記範囲で全ての波長範囲が680nm以上の光を称する。
本発明において、赤外線は、特に制限されるものではなく、近赤外線と、中赤外線と、遠赤外線とを全て含む。好ましくは、波長が730〜2000nmである近赤外線、或いは波長が2〜1000μmである中/遠赤外線を用いることができ、より好ましくは、波長が730〜2000μmである近赤外線を用いることができる。
以下、図面を参照して本発明を詳しく説明する。但し、本明細書に添付の図面は、本発明の好ましい実施形態を例示するものであり、前述の発明の内容と共に本発明の技術思想の理解をさらに容易にするためものであるので、本発明は、前記図面に記載された事項にのみ限定されるものと解析されるべきではない。
図1は、本発明の検査装置の実施形態を概略的に示した図である。本発明の検査装置は、光源部100と、偏光部200と、撮影部300とを備える。
光源部100は、第1の光源部と第2の光源部とを備え、第1の光源部は、緑色光又は青色光を照射し、第2の光源部は、赤色光又は赤外線を照射する。
第1の光源部が照射する緑色光及び青色光は、偏光度に優れており、2枚の偏光板の吸収軸が互いに垂直に配置(暗黒モード)されているときに透過率が顕著に低い。好ましくは、緑色光が青色光より偏光度がさらに優れている。
暗黒モード検査の際に白色光(様々な波長の光が同時に存在)を用いる場合、光量が増加すれば干渉が生じて(偏光度が劣る)背景色相が明るくなる問題がある。しかしながら、本発明のように、緑色光又は青色光、好ましくは、緑色光を用いる場合、同一の光量を用いても背景色相が相対的にリアル・ブラックに近く表現され、それによってコントラスト値が顕著に上昇し、暗黒モードにおける欠陥検出性能が向上する。
また、暗黒モード検査において、検査対象フィルムである保護フィルムが偏光子であり、前記偏光子の一面に保護フィルムにより位相差フィルムが付着されている場合(又は保護フィルムが微小の位相差を有する場合)、検査光として白色光を用い、前記位相差フィルムが偏光子と検査用偏光板との間に位置すれば、位相差フィルムによって光軸がずれて完璧な暗黒モードを実現することが困難である。
ここで、本発明は、緑色光又は青色光を用いて前記のような問題点を解決する。具体的には、緑色光又は青色光、好ましくは、緑色光が用いられ、検査対象フィルムである偏光子と検査用偏光板との間に位相差フィルムが存在しても白色光を用いた場合より暗黒モードの実現力が顕著に上昇する。これによって、欠陥判別の正確度及び容易性が増加する。
その一方で、第2の光源部が照射する赤色光及び赤外線は、偏光度が低いため、2枚の偏光板の吸収軸が互いに垂直に配置されているときにも透過率が高く、好ましくは、赤外線が赤色光より透過率がさらに高い。従って、2枚の偏光板の吸収軸が互いに垂直に配置されているときにも白色モードの検査が可能である。
ここで、本発明による光源部100は、第1の光源部と第2の光源部とが交互に光を照射することによって、一つの検査装置で暗黒モードの検査及び白色モードの検査を全て遂行することができる。
光源部100の第1の光源部と第2の光源部との配置は、検査領域に均一に光を照射することができる配置であれば特に制限されない。例えば、図2に示したように、第1の光源部の単位光源Gと第2の光源部の単位光源IRとが交互に配置されるか(図2(a)参照)、或いは、第1の光源部と第2の光源部とがライン状で交互に配置され得る(図2(b)参照)。ただし、これは例示に過ぎないため、本発明の範囲がこれらに限定されるものではない。
前述のとおり、第1の光源部は、緑色光又は青色光を照射することができ、検査対象の具体的な種類等、必要に応じて緑色光と青色光とを共に照射することができる。同様に、第2の光源部は、緑色光又は青色光を照射することができるが、必要に応じて赤外線と赤色光とを共に照射することができる。
検査対象フィルム210は、単位製品であってもよく(オフライン検査)、生産している製造工程中の製品であってもよい(インライン検査)。
検査対象フィルム210の種類は、暗黒モード又は白色モードで不良を検出することができる光学フィルムであれば、特に制限されない。例えば、偏光子、位相差フィルム、保護フィルム、及びこれらの二つ以上の積層フィルム等が挙げられる。例えば、検査対象フィルム210の一例示である偏光子の場合、偏光子は、その少なくとも一面に保護フィルムが接合されたものであり得る。
偏光子は、延伸された高分子フィルムに異色性色素が吸着配向されたものである。
偏光子を構成する高分子フィルムは、異色性物質、例えば、ヨウ素によって染色可能なフィルムであれば、その種類が特に制限されるものではない。具体的には、ポリビニルアルコール系フィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム、エチレン−ビニルアルコール共重合体フィルム、セルロースフィルム、これらの部分的にケン化されたフィルム等のような親水性高分子フィルム、又は脱水処理されたポリビニルアルコール系フィルム、脱塩酸処理されたポリビニルアルコール系フィルム等のようなポリエン配向フィルム等が挙げられる。これらのうち、面内で偏光度の均一性を強化する効果に優れるのみならず、異色性物質に対する染色親和性に優れるといったことから、ポリビニルアルコール系フィルムが好ましい。
より好ましくは、ポリ酢酸ビニル系樹脂をケン化して得られるポリビニルアルコール系フィルムであり得る。ポリ酢酸ビニル系樹脂としては、酢酸ビニルの単独重合体であるポリ酢酸ビニルの他に、酢酸ビニルとこれと共重合可能な他の単量体との共重合体等が挙げられる。酢酸ビニルと共重合可能な他の単量体としては、不飽和カルボキシ酸系、不飽和スルホン酸系、オレフィン系、ビニルエーテル系、アンモニウム基を有するアクリルアミド系単量体等が挙げられる。
また、ポリビニルアルコール系樹脂は、変性されたものであり得、例えば、アルデヒド類に変性されたポリビニルホルマール又はポリビニルアセタール等を用いることができる。
偏光子の少なくとも一面に接合される保護フィルムは、透明性、機械的強度、熱安定性、水分遮蔽性、等方性等に優れるものであれば、特に制限されるものではなく、例えば、アクリル系樹脂フィルム、セルロース系樹脂フィルム、ポリオレフィン系樹脂フィルム、及びポリエステル系樹脂フィルムからなる群から選択された少なくとも1種を含む各種透明樹脂フィルムを用いることができる。
前記保護フィルムの具体的な例として、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリエチル(メタ)アクリレート等のアクリル系樹脂フィルム;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンイソフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂フィルム;ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース等のセルロース系樹脂フィルム;ポリエチレン、ポリプロピレン、シクロ系又はノルボルネン構造を有するポリオレフィン系、エチレン−プロピレン共重合体等のポリオレフィン系樹脂フィルム;等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。このような保護フィルムの場合、製造工程等の様々な理由によって多少の位相差を有するものであり得る。
必要に応じて、検査対象フィルム210の偏光子の少なくとも一面には、保護フィルムの代わりに他の光学機能性フィルムが接合され得る。光学機能性フィルムの種類は、特に限定されないが、例えば、基材表面に液晶性化合物又はその高分子化合物等が配向されている光学補償フィルム、如何なる種類の偏光光を透過させ、それと反対の性質の偏光光を反射する反射型偏光分離フィルム、ポリカーボネート樹脂を含む位相差フィルム、環状ポリオレフィン系樹脂を含む位相差フィルム、表面に凹凸形状を有する防眩機能付加フィルム、表面反射防止処理された付加フィルム、表面に反射機能を有する反射フィルム、反射機能及び透過機能を共に有する半透過反射フィルム等が挙げられる。
検査対象フィルム210の移送速度によって、光源部100の第1の光源部及び第2の光源部の光の照射間隔を調節し得る。例えば、第1の光源部の光照射の際に撮影される領域は、その後の第1の光源部の光照射の際に撮影される領域と繋がる(重なる)ように(即ち、第2の光源部の光照射の際に撮影される領域は、その後の第2の光源部の光照射の際に撮影される領域と繋がる(重なる))検査対象フィルム210の移送速度によって各光源部の光の照射間隔を調節することができる。
検査用偏光板220は、検査対象フィルム210の検査のために備えられ、白色モード及び暗黒モード検査に全て用いられ得る。
本発明の一実施形態として、検査対象フィルム210が偏光子を含むときには、検査用偏光板220の吸収軸が検査対象フィルム210の吸収軸と垂直の状態で配置され、特に制限されないが、検査対象フィルム210と同一の構成を有する良品偏光板が検査対象フィルム210と吸収軸が垂直の状態で配置されるものであり得る。
本発明の他の実施形態において、必要に応じて、検査用偏光板220は、第2の光源部の光照射の際に検査対象フィルム210の偏光子と吸収軸とが平行になるように90゜回転することができる。本発明の検査装置は、検査対象フィルム210の偏光子と検査用偏光板220との吸収軸が互いに垂直の状態で配置されていても白色モードの検査が可能であるが、必要に応じて、検査用偏光板220の吸収軸が検査対象フィルム210の偏光子の吸収軸と平行になるように90゜回転して、白色モードの検査を行うこともできる。この場合、光源部で照射される光は、種類に関係なく、偏光部200を透過することができるため、白色モードの検査がより精緻に遂行され得る。
本発明のまた他の実施形態において、必要に応じて、検査用偏光板220は、第2の光源部の光照射の際に前記撮影部の撮影領域を逸脱して移動することができる。このときにも光源部100で照射される光は、種類に関係なく偏光部200を透過して撮影部300の検査領域に到逹することができるので、白色モードの検査がより精緻に遂行され得る。
撮影部300は、光源部100で照射された後、偏光部200を透過した光を収容して検査領域の撮影映像を得る。撮影部300に用いられる装備の種類又は検査用偏光板220との距離等によって撮影部300で得られる検査領域が決定され得る。得られた撮影映像は、制御装置に送信されて、予め定められたアルゴリズムによって不良であるか否かを判別する。
本発明の検査装置は、エンコーダ400をさらに備えることができる。本発明の検査装置が偏光子又は偏光板の製造工程中に導入される場合(インライン検査)には、検査対象フィルム210が連続して提供される。従って、検査対象フィルムである検査対象フィルム210の移動速度を測定するエンコーダ400をさらに備え、検査対象フィルム210の移動速度による光源部の光の照射間隔及び撮影部300の撮影間隔を調節するのに必要な情報を得ることができる。
また、エンコーダ400と共に、エンコーダ400から受信された移動速度によって光源部100の緑色光と赤外線との照射周期を決定し、前記周期信号を光源部100に送信するコントローラ500とをさらに備えることができる。
また、本発明は、前述の検査装置を利用した光学フィルムの検査方法を提供する。
本発明の検査方法の一実施形態は、緑色光又は青色光を照射する第1の光源部と、赤色光又は赤外線を照射する第2の光源部とが交互に検査対象フィルム及び検査用偏光板を備える偏光部に光を照射してフィルムの不良を検出する、光学フィルムの検査方法である。
本発明の検査方法による第1の光源部と、第2の光源部と、偏光部とは上述した検査装置におけるものが同様に適用され得る。その他に本発明による検査装置に用いられた構成が本発明の検査方法に同様に適用され得る。
以下、本発明の理解を助けるために、好適な実施形態を示すが、これら実施形態は本発明を例示するに過ぎず、添付された特許請求の範囲を制限するわけではなく、本発明の範疇及び技術思想の範囲内において実施形態に対し変更が多様であること且つ修正が可能であることは、当業者にとって明らかなものであり、このような変更及び修正が添付された特許請求の範囲に属するのも当然のことである。
実施形態
1.光量増加による試験
ポリビニルアルコール偏光子の両面にTAC保護フィルムを接合した偏光板2枚を、その吸収軸が互いに垂直になるように配置し、白色光及び緑色光を照射して欠陥(輝点に示される)が生じる領域のコントラスト(CR)値の変化を測定した。
Figure 2015138031
表1及び図3を参照すれば、白色光を用いる場合、光量が増加すれば、クロスの干渉が生じて(偏光度が劣る)背景色相が明るくなることが分かる。その一方で、緑色光を用いる場合、白色光と同一の光量を用いても背景色相が相対的にリアル・ブラックに近く表現されることが分かり、その結果、CR値が3〜4倍程度向上することが分かる。従って、欠陥がさらに明らかに認識されることが分かる。
2.位相差フィルムによる試験
ポリビニルアルコール偏光子の光源側の一面にTAC保護フィルムを接合し、撮影部側の一面には、位相差フィルム(配向角6°(領域1)、配向角7°(領域2))を接合した検査対象フィルム及びポリビニルアルコール偏光子の両面にTAC保護フィルムを接合した検査用偏光板を準備した。
前記偏光板2枚をその吸収軸が互いに垂直になるように配置し、検査対象フィルムの互いに異なる領域(欠陥がある領域1及び欠陥がない領域2)におけるCR値の変化を白色光及び緑色光を照射して測定した。
Figure 2015138031
表2及び図4を参照すれば、白色光を用いる場合、検査対象フィルムである偏光子と検査用偏光板との間に位置する位相差フィルムの影響により2枚の偏光子の吸収軸が垂直に配置されているにもかかわらず、暗黒モードが駆動されないことが分かる。その一方で、緑色光を用いる場合、暗黒モードが優秀に駆動され、CR値が上昇することを分かる。これによって、欠陥がさらに明確に認識されることが分かる。
3.位相差フィルムによる試験
ポリビニルアルコール偏光子の光源側の一面にTAC保護フィルムを接合し、撮影部側の一面には位相差フィルム(配向角16°(領域1)、配向角13°(領域2))を接合した検査対象フィルム及びポリビニルアルコール偏光子の両面にTAC保護フィルムを接合した検査用偏光板を準備した。
前記偏光板2枚を、その吸収軸が互いに垂直になるように配置し、互いに異なる領域における背景画像の輝度を白色光及び緑色光を照射して測定した。
Figure 2015138031
表3及び図5を参照すれば、白色光を用いる場合は、検査対象フィルムである偏光子と検査用偏光板との間に位置する位相差フィルムの影響により、2枚の偏光子の吸収軸が垂直に配置されているにもかかわらず暗黒モードが駆動されないことが分かるが、緑色光を用いる場合は、暗黒モードの駆動が優れており、背景色相となるブラックが顕著に優れていることを確認することができる。従って、欠陥の判別がさらに容易であることが分かる。
4.赤外線を用いた試験
ポリビニルアルコール偏光子の両面にTAC保護フィルムを接合した偏光板2枚を、その吸収軸が互いに垂直になるように配置し、赤外線を照射して欠陥(暗点で示される)が検出された部位の写真を図6の(a)〜(e)で示した。
図6を参照すれば、2枚の偏光板の吸収軸が互いに垂直になるように配置されたが、赤外線が全て透過して欠陥が暗点で示されたことを確認することができる。従って、2枚の偏光板の吸収軸が互いに垂直になるように配置された場合にも白色モードの検査が可能であることが分かる。
100:光源部
200:偏光部
210:検査対象フィルム
220:検査用偏光板
300:撮影部
400:エンコーダ
500:コントローラ

Claims (18)

  1. 緑色光又は青色光を照射する第1の光源部及び赤色光又は赤外線を照射する第2の光源部を備え、前記第1の光源部と前記第2の光源部とが交互に光を照射する光源部と、
    前記光が入射する経路に配置された検査対象フィルム及び検査用偏光板を備える偏光部と、
    前記偏光部を基準として前記光源部の反対側で前記偏光部を撮影する撮影部とを備える、光学フィルム検査装置。
  2. 前記第1の光源部は、前記緑色光と前記青色光とを共に照射する、請求項1に記載の光学フィルム検査装置。
  3. 前記第2の光源部は、前記赤外線と前記赤色光とを共に照射する、請求項1または2に記載の光学フィルム検査装置。
  4. 前記検査対象フィルムは、偏光子、位相差フィルム、保護フィルム、及びこれらの二つ以上の積層フィルムからなる群から選択される光学フィルムである、請求項1ないし3のいずれかに記載の光学フィルム検査装置。
  5. 前記検査対象フィルムが前記偏光子を含む場合、前記検査用偏光板の吸収軸は、前記偏光子の吸収軸と垂直である、請求項4に記載の光学フィルム検査装置。
  6. 前記検査対象フィルムが前記偏光子及び前記位相差フィルムの積層フィルムである場合、前記位相差フィルムは、前記偏光子と前記検査用偏光板との間に位置し、前記光は前記緑色光である、請求項4または5に記載の光学フィルム検査装置。
  7. 前記検査用偏光板は、前記第2の光源部の光照射の際に前記偏光子とその吸収軸とが平行になるように90゜回転する、請求項5に記載の光学フィルム検査装置。
  8. 前記検査用偏光板は、前記第2の光源部の光照射の際に前記撮影部の撮影領域を逸脱して移動する、請求項1ないし7のいずれかに記載の光学フィルム検査装置。
  9. 前記光学フィルム検査装置は、前記検査対象フィルムが連続して提供されるイン−ライン製造工程に用いられ、
    前記検査対象フィルムの移動速度を測定するエンコーダと、
    前記エンコーダから受信された前記移動速度によって前記第1の光源部及び前記第2の光源部の照射周期を決定し、さらに周期信号を前記光源部に送信するコントローラとを備える、請求項1ないし8のいずれかに記載の光学フィルム検査装置。
  10. 緑色光又は青色光を照射する第1の光源部と、赤色光又は赤外線を照射する第2の光源部とが交互に検査対象フィルム及び検査用偏光板を備える偏光部に光を照射して不良を検出する、光学フィルムの検査方法。
  11. 前記第1の光源部は、前記緑色光と前記青色光とを共に照射する、請求項10に記載の光学フィルムの検査方法。
  12. 前記第2の光源部は、前記赤外線と前記赤色光とを共に照射する、請求項10または11に記載の光学フィルムの検査方法。
  13. 前記検査対象フィルムは、偏光子、位相差フィルム、保護フィルム、及びこれらの二つ以上の積層フィルムからなる群から選択される光学フィルムである、請求項10ないし12のいずれかに記載の光学フィルムの検査方法。
  14. 前記検査対象フィルムが前記偏光子を含む場合、前記検査用偏光板の吸収軸は、前記偏光子の吸収軸と垂直に配置され、前記検査対象フィルムの暗黒モード及び白色モードの検査を全て遂行する、請求項13に記載の光学フィルムの検査方法。
  15. 前記検査対象フィルムが前記偏光子及び前記位相差フィルムの積層フィルムである場合、前記位相差フィルムは、前記偏光子と前記検査用偏光板との間に位置し、前記光は前記緑色光である、請求項13または14に記載の光学フィルムの検査方法。
  16. 前記検査用偏光板は、前記第2の光源部の光照射の際に前記偏光子とその吸収軸とが平行になるように90゜回転する、請求項14に記載の光学フィルムの検査方法。
  17. 前記検査用偏光板は、前記第2の光源部の光照射の際に前記検査領域を逸脱して移動する、請求項10ないし16のいずれかに記載の光学フィルムの検査方法。
  18. 前記検査対象フィルムが連続して提供されるイン−ライン製造工程に用いられ、前記検査対象フィルムの移動速度を測定するエンコーダと、前記エンコーダから受信された前記移動速度によって前記第1の光源部の前記緑色光及び前記第2の光源部の前記赤外線の照射周期を決定し、さらに周期信号を前記第1および前記第2の光源部に送信するコントローラとを備える、請求項10ないし17のいずれかに記載の光学フィルムの検査方法。
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