JP2015136794A - 摺動機構および記録装置 - Google Patents

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暢彦 篠▲崎▼
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Abstract

【課題】板金の板厚が薄くなっても摺動部材が円滑に摺動(移動)可能な摺動機構、およびこの摺動機構を備える記録装置を提供する。
【解決手段】主壁部27に摺動可能に取り付けられた摺動部材30が、移動するキャリッジ18に当接して、当該キャリッジの移動とともに摺動する摺動機構であって、主壁部には、板金の板厚方向の表裏面と交差する端面と、当該端面を挟む板金の板厚方向の表裏面とが、キャリッジの移動方向に沿って延在する第1端縁部21と第2端縁部22が設けられ、摺動部材には、第1端縁部と第2端縁部の表裏面のそれぞれに対向しつつ第1端縁部と第2端縁部の延在方向に摺動可能な一対の摺動部が設けられ、第1端縁部と第2端縁部には、その表裏面の少なくとも一方の面側に、摺動する摺動部と対向し得る対向領域内において、板金の板厚方向に突出する第1突出面21Sと第2突出面22Sが形成されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、板金に摺動可能に取り付けられた摺動部材が、被記録媒体に記録を行う記録部を支持しながら移動する移動体に当接して、当該移動体の移動とともに摺動する摺動機構、およびこの摺動機構を備える記録装置に関する。
従来から、記録液(例えばインク)を噴射する記録部(例えば液体噴射ヘッド)を支持しながら一方向に沿って移動する移動体(キャリッジ)を備え、この移動体の移動中に被記録媒体(例えば用紙)に記録液を噴射して記録(印刷)を行う記録装置(例えばプリンター)が知られている。
このような記録装置において、移動体を移動可能に支持する支持フレームとしての板金に摺動可能に取り付けられた摺動部材が、移動する移動体に当接しながら移動体と一緒に移動(摺動)することによって、記録装置の動作を切り換える摺動機構を備えるものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2013−158983号公報
この種の摺動機構には、例えば、金属製の板金に取り付けられた摺動部材が、摺動時に板金から外れることなく円滑に移動(摺動)するように、板金をその板厚方向の両側から挟むようにして摺動部材を取り付けた構造のものが知られている。すなわち、板金には、当該板金の板厚方向の表裏面と交差する端面と、当該端面を挟む板金の板厚方向の表裏面とが、移動体の移動方向に沿って延在する端縁部が設けられ、摺動部材には、その端縁部の表裏面のそれぞれに対向しつつ端縁部の延在方向に摺動可能な摺動部が一対設けられた構造である。
ところで、近年、記録装置の小型化や薄型化とともに、軽量化も行われている。この記録装置の軽量化の方法の一つとして、金属製の板金を薄くする方法がある。しかしながら、このような方法において、摺動部材は共通使用するために変更することが困難な場合がある。このような場合、摺動部が板金を板厚方向の両側から挟むようにして取り付けられた摺動部材は、端縁部の表裏面と摺動部との間の隙間が広くなってしまう。このため、摺動部材は、移動体と一緒に移動する際に板金との間に生ずる遊びによってがたつくことになり、円滑に摺動(移動)することができなくなるという課題がある。
なお、こうした実情は、板金に摺動可能に取り付けられた摺動部材が、被記録媒体に記録を行う記録部を支持しながら移動する移動体に当接して、当該移動体の移動とともに摺動する摺動機構、およびこの摺動機構を備える記録装置においては、概ね共通するものとなっていた。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、板金の板厚が薄くなっても摺動部材が円滑に摺動(移動)可能な摺動機構、およびこの摺動機構を備える記録装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
上記課題を解決する摺動機構は、板金に摺動可能に取り付けられた摺動部材が、被記録媒体に記録を行う記録部を支持しながら移動する移動体に当接して、当該移動体の移動とともに摺動する摺動機構であって、前記板金には、当該板金の板厚方向の表裏面と交差する端面と、当該端面を挟む前記板金の板厚方向の表裏面とが、前記移動体の移動方向に沿って延在する端縁部が設けられ、前記摺動部材には、前記端縁部の表裏面のそれぞれに対向しつつ前記端縁部の延在方向に摺動可能な一対の摺動部が設けられ、前記端縁部には、当該端縁部の表裏面の少なくとも一方の面側に、摺動する前記摺動部と対向し得る対向領域内において、前記板金の板厚方向に突出する突出面が形成されている。
この構成によれば、板金の板厚が薄くなっても、端縁部に形成された突出面により摺動部材と板金との間の隙間(遊び)を抑制して摺動時の摺動部材のがたつきを抑制することができる。したがって、摺動部材は円滑に摺動(移動)可能である。
上記摺動機構において、前記突出面は前記端縁部の延在方向に沿って形成されていることが好ましい。
この構成によれば、端縁部の延在方向に沿って摺動部と対向する突出面により、摺動部材は端縁部に沿って円滑に摺動(移動)可能である。
上記摺動機構において、前記突出面は、前記板金の折り曲げによって形成され、前記端縁部の表裏面は、折り曲げられる前の前記板金の一方の板面と、折り曲げられる前の前記板金の端面であることが好ましい。
この構成によれば、板金を略直角に折り曲げることによって端縁部を摺動部材の摺動に適した厚さに、容易に調節することができる。
上記摺動機構において、前記突出面は、前記板金の折り曲げによって形成され、前記端縁部の表裏面は、折り曲げられる前の前記板金の一方の板面であることが好ましい。
この構成によれば、板金の折り曲げによって端縁部を摺動部材の摺動に適した厚さに調節することができる。また、板金の表裏面のうち、摺動部が円滑に摺動可能な面側を、摺動部と対向する端縁部の表裏面とすることができるので、摺動部材は円滑に摺動(移動)可能である。
上記摺動機構において、前記突出面は、前記板金の折り曲げによって形成され、前記端縁部の表裏面は、折り曲げられる前の前記板金の一方の板面と、折り曲げられる前の前記板金の他方の板面とであることが好ましい。
この構成によれば、摺動部が対向する板金の板面側を変えることなく、板金の折り曲げによって端縁部を摺動部材の摺動に適した厚さに調節することができる。したがって、例えば摺動部と端縁部との間の摺動抵抗の変化を抑制することができる。
上記摺動機構において、前記端縁部は、当該端縁部の表裏面のうち少なくとも一方の面に、前記摺動部材の摺動方向に沿って凹凸形状の前記突出面が設けられていることが好ましい。
この構成によれば、凹凸形状の突出面によって摺動部材の摺動時の摺動抵抗を抑制するので、摺動部材は円滑に摺動(移動)可能である。
上記摺動機構において、前記凹凸形状は、凹凸の周期が前記端縁部の延在方向における前記摺動部の長さよりも短いことが好ましい。
この構成によれば、摺動部材の摺動時、常に複数の凹凸が摺動部と当接するので摺動部材は傾くことなく安定な姿勢で摺動(移動)可能である。
上記摺動機構において、前記端縁部を第1端縁部とした場合、前記板金には、当該第1端縁部に隙間をあけて対峙する第2端縁部が設けられ、前記摺動部材は、前記摺動部が、前記第1端縁部と前記第2端縁部の両方の表裏面に対向するように延在することが好ましい。
この構成によれば、例えば、開口の上下の端縁部などのように隙間をあけて設けられた第1端縁部と第2端縁部によって摺動部材の摺動を案内するので、摺動部材は円滑かつ安定して摺動(移動)可能である。
上記摺動機構において、前記摺動部材は、前記端縁部の前記端面と対向する連結部によって、一対の前記摺動部が互いに繋がった一体形状を有することが好ましい。
この構成によれば、例えば、成型加工によって一対の摺動部を同時に形成することができるので、一対の摺動部間の距離を精度よく形成することができる。したがって、摺動部材は円滑に摺動(移動)可能である。
上記課題を解決する記録装置は、被記録媒体に記録を行う記録部と、前記記録部を移動させる移動体と、板金に摺動可能に取り付けられ、移動する前記移動体に当接して、当該移動体とともに摺動する摺動部材と、上記構成の摺動機構と、を備える。
この構成によれば、記録装置において、摺動部材は円滑に摺動(移動)可能である。また、摺動機構のコストアップを抑制することができる。
記録装置の実施形態の一例としてのプリンターを示す斜視図。 プリンターが備える摺動機構に関わる部分を拡大した拡大斜視図。 摺動機構の構成部材を拡大して示す部分拡大斜視図。 摺動機構における摺動部材が関わる駆動切換機構の構成を示す斜視図。 (a)は摺動部材が取り付けられる板金の部分拡大斜視図、(b)は(a)における5b−5b線矢視断面を含む板金の部分拡大斜視図。 摺動部材が板金に摺動可能に取り付けられる様子を示す斜視図。 板金に設けられた開口の端縁部に形成された突出面を示す図で、図6における7−7線矢視断面図。 開口の端縁部に形成される突出面の変形例を示す摺動機構の断面図。 板金の端縁部に形成される突出面の変形例を示す摺動機構の断面図。 板金の端縁部に形成される突出面の変形例を示す摺動機構の断面図。 (a)〜(c)は板金の端縁部に形成される凹凸形状の突出面を示す断面図。
以下、記録装置の一例であるインクジェット式のプリンター(以下、単に「プリンター」と言う場合もある)の一実施形態について、図を参照しながら説明する。この実施形態のプリンターは、用紙などの被記録媒体にインクなどの記録液を噴射して記録を行う記録部と、この記録部を移動させる移動体としてのキャリッジを備え、キャリッジとともに移動する記録部から記録液を噴射して被記録媒体に画像等を印刷することによって記録を行う。
図1に示すように、本実施形態のプリンター11は、筐体によって形成された略直方体形状の装置本体12と、この装置本体12とは鉛直方向の反重力方向(+Z方向)側となる上側に、図1において二点鎖線で示すように、別の筐体で設けられた略直方体形状の回転体としての画像読取ユニット13と、を有している。画像読取ユニット13は、装置本体12の一端部側に設けられた回転軸13aを中心として、装置本体12内を露出させる開状態の位置へ回転可能に備えられる。
また、本実施形態のプリンター11は、画像読取ユニット13の回転軸13aが設けられた一端部側とは反対の装置本体12の他端部側において、プリンター11での印刷に際して操作する操作パネル14が設けられている。操作パネル14には、メニュー画面等を表示するための表示部(例えば液晶ディスプレイ)14aや、プリンター11の印刷(記録)動作に関するデータ入力を行う際に操作される複数のボタンなどの操作部材14bを備える。
さて、プリンター11は、操作パネル14の重力方向(−Z方向)側となる下側において装置本体12に着脱可能に装着された用紙カセット15に収容された用紙Pが、不図示の給紙ローラーによって装置本体12内に形成された用紙Pの搬送路に送り出される。そして、その搬送路に沿って移動したのち、搬送ローラー61などの回転ローラーによって一端部側から他端部側へ向かって搬送される。この搬送の途中において、装置本体12内の支持台16上に位置する用紙Pに対して印刷(記録)が行われ、印刷された用紙Pは、その搬送方向(+Y方向)の下流側となる装置本体12の他端部側に設けられた排紙台17へ排出される。
すなわち、装置本体12には、インクを噴射可能な記録部としての液体噴射ヘッド(不図示)と、インクを収容するインク収容体としてのカートリッジ19と、を搭載するキャリッジ18が、用紙Pの搬送方向と交差する方向であって用紙Pの紙面に沿う走査方向(±X方向)に往復移動可能に備えられている。そして搬送ローラー61などによって搬送される用紙Pに対して、用紙Pと対峙するキャリッジ18の下面側に支持された液体噴射ヘッドからインクを噴射することによって印刷(記録)が行われる。
なお、本実施形態では、用紙Pの搬送方向下流側(図1において白抜き矢印で示す方向)を前方向(+Y方向)とも呼び、用紙Pの搬送方向とは逆方向を後方向(−Y方向)とも呼ぶ。また、鉛直方向を上下方向(±Z方向)とも呼ぶ。また、キャリッジ18が往復移動する走査方向を左右方向(±X方向)とも呼ぶとともに、前方(+Y方向)側から見て右方向(+X方向)または左方向(−X方向)と呼称することによって走査方向を区別することもある。
図2に示すように、キャリッジ18は、装置本体12内における支持台16の上方(+Z方向)に設けられた主ガイド部材20Aと副ガイド部材20Bとによって案内され、不図示の移動機構によって一方向つまり走査方向(±X方向)に移動可能とされている。
主ガイド部材20Aは、用紙Pの搬送方向と交差する走査方向(±X方向)を長手方向として、装置本体12内に架設されている。この主ガイド部材20Aは、金属製の板金であって、キャリッジ18の搬送方向上流側(−Y方向側)において略鉛直方向(±Z方向)に沿って立設する主壁部27を有し、この主壁部27の下端部において主ガイド部28と補助ガイド部29とを備える。主ガイド部28は、板金が主壁部27の下端部において搬送方向下流側(+Y方向側)に向かって略直角に折り曲げられ、その反重力方向(+Z方向)に向く上面が水平面と略平行に延びる帯状の平坦面として形成されている。補助ガイド部29は、板金が主ガイド部28の前端部から上方に向かって略直角に屈曲して形成されている。
一方、副ガイド部材20Bは、キャリッジ18の搬送方向下流側において、用紙Pの搬送方向と交差する走査方向(±X方向)を長手方向として、装置本体12内に架設されている。副ガイド部材20Bは、ここでは図示を省略するが、板金が略水平に伸びる帯状の平坦面として形成された副ガイド部と、その副ガイド部に対して板金が直角に折り曲げられた補助ガイド部とを備える。
そして、キャリッジ18は、その搬送方向上流側(−Y方向側)が主ガイド部材20Aの主ガイド部28上に載置され、その搬送方向下流側(+Y方向側)が、副ガイド部材20Bの副ガイド部上に載置された状態で、長手方向(走査方向)に沿って往復移動可能に備えられている。この左右方向(±X方向)に往復移動するキャリッジ18に対して、その移動中に当接し、キャリッジ18の移動とともに摺動する摺動部材30が、主ガイド部材20Aの主壁部27の所定の板金部分に対して摺動可能に取り付けられている。
本実施形態では、搬送ローラー61の端部に固定された駆動歯車62に噛み合う中間歯車63を介して伝達される搬送ローラー61の回転駆動を、給紙ローラーに伝達する状態と伝達しない状態との間で切り換える駆動切換機構50が備えられている。そして、摺動部材30は、キャリッジ18と一緒に左右方向に移動することによって、駆動切換機構50における回転駆動の伝達の切換動作を行う。
すなわち、図3に示すように、この摺動部材30には、主壁部27に設けられた開口KKからキャリッジ18側(表側)に一部が突出するように取り付けられた右側摺動部分33と左側摺動部分34とが、摺動部材30における左右方向(±X方向)の両端にそれぞれ設けられている。そして、右側摺動部分33のキャリッジ側に突出した部分には、キャリッジ18側(表側)に延設して形成され、移動するキャリッジ18が当接する当接部31が設けられている。この当接部31にキャリッジ18が当接した摺動部材30は、キャリッジ18の移動とともに主壁部27に沿って左右方向(±X方向)に移動(摺動)することによって、搬送ローラー61と給紙ローラーとの間での回転駆動の伝達状態を切り換える駆動切換機構50の一つの構成部材とされている。
図4に示すように、駆動切換機構50を構成する摺動部材30は、その上部において、キャリッジ18が当接する当接部31が設けられた表側とは反対の裏側に、カム構造体42に設けられた不図示のカム溝を摺動するカムピン32が設けられている。また摺動部材30は、その下部において、伝達歯車65を回転可能に保持する歯車保持部36が設けられている。さらに、摺動部材30は、その上部左端において引っ張りばねなどの付勢部材41が係止され、その付勢部材41によって図4において破線矢印で示すように常に走査方向の左側(−X方向側)に付勢されている。
駆動切換機構50において、摺動部材30にキャリッジ18が当接していない状態では、伝達歯車65は、付勢部材41によって走査方向の左側(−X方向側)に付勢されて第1歯車64および第2歯車66の双方と噛み合う状態とされ、第1歯車64と第2歯車66との間での回転が互いに伝達される。従って、例えば、搬送ローラー61の駆動に伴って回転する駆動歯車62と噛み合う中間歯車63を介して、第1歯車64が回転駆動する場合、その回転が伝達歯車65によって第2歯車66伝達され、第2歯車66が回転することによって給紙ローラーも駆動される。
一方、走査方向の右側(+X方向側)に向かって移動するキャリッジ18が摺動部材30の当接部31に当接した後は、図4において実線矢印で示すように、主壁部27に取り付けられた摺動部材30はキャリッジ18と一緒に走査方向に沿って移動する。そして図4において二点鎖線で示すように、この摺動部材30の移動に伴って歯車保持部36が走査方向に沿って右側(+X側)へ所定量移動すると、歯車保持部36に保持された伝達歯車65は、第1歯車64および第2歯車66の双方と噛み合わない状態とされ、第1歯車64と第2歯車66との間で回転が伝達されなくなる。従って、例えば、搬送ローラー61の駆動に伴って第1歯車64が回転しても、その回転は第2歯車66に伝達されないので給紙ローラーは回転されない状態となる。
このように、摺動部材30の走査方向における位置をキャリッジ18の移動を利用して制御することによって、搬送ローラー61と給紙ローラーとの間での駆動状態を切り替える。なお、ここでは詳細な説明を省略するが、摺動部材30は、摺動部材30に設けられたカムピン32と、このカムピン32に対して圧縮ばねなどの付勢部材43によって付勢され、カムピン32が当接しつつ摺動可能なカム溝が形成されたカム構造体42と、からなるカム機構によって、その走査方向における移動位置が規制される構成とされている。
本実施形態のプリンター11には、このように駆動切換機構50の構成部材とされた摺動部材30と、この摺動部材30が取り付けられた主壁部27との間において、主壁部27の板金の板厚に関わらず摺動部材30が円滑に摺動する摺動機構が構成されている。この摺動機構の構成について、図を参照して説明する。
図3および図5(a),(b)に示すように、主ガイド部材20Aには、その主壁部27の板金部分に、左右方向(±X方向)を長手方向とする略矩形の開口KKが形成されている。したがって、主壁部27には、この開口KKの形成によって、開口KKの下側の縁を形成する端面21cを有する第1端縁部21と、この第1端縁部21に隙間をあけて対峙する開口KKの上側の縁を形成する端面22cを有する第2端縁部22とが設けられる。そして、第1端縁部21と第2端縁部22の双方に、それらの端面21c,22cの延在方向となる左右方向に沿って他の板金の板面部分よりも突出する第1突出面21Sと第2突出面22Sが、それぞれ突出面の一例として形成されている。
本実施形態では、第1突出面21Sと第2突出面22Sは、開口KKの縁において、搬送方向上流側(−Y方向側)からキャリッジ18が位置する搬送方向下流側(+Y方向側)に板金が押し出された形状とされることによって、搬送方向下流側に向く板金の表面に形成されている。このような形状は、例えば金型プレスによる抜き加工において、材料を抜き落とさず半抜きの状態でプレスを停める所謂半抜き加工によって形成することが可能である。
また、主壁部27には、いずれも開口KKの長手方向(左右方向)と交差する上下方向(±Z方向)をその長手方向とする第1矩形孔23、第2矩形孔24、および第3矩形孔25が、上下両方向において開口KKの縁よりもはみ出す大きさの孔形状で形成されている。そして、第1矩形孔23は開口KKの右側(+X方向側)の縁に形成され、第3矩形孔25は開口KKの左側(−X方向側)の縁に形成されている。また、第2矩形孔24は第1矩形孔23から左方向へ所定寸法だけ離れた開口KKの中央近辺に形成されている。
第1矩形孔23と第2矩形孔24は、左右方向の孔幅が、第3矩形孔25よりも大きな幅とされ、摺動部材30は、この第1矩形孔23と第2矩形孔24を介して主壁部27の開口KKに摺動可能に取り付けられる。また、図5(b)に示すように、第1矩形孔23の孔幅の中心と第2矩形孔24の孔幅の中心との間の左右方向の距離は、寸法L1とされている。
図4および図6に示すように、摺動部材30には、その上部において、第1端縁部21および第2端縁部22の表裏面のそれぞれに対向しつつ、第1端縁部21および第2端縁部22の延在方向に沿って摺動可能な一対の摺動部をそれぞれ有する右側摺動部分33と左側摺動部分34とが設けられている。
右側摺動部分33は、主壁部27の板金部分の表側に位置する表摺動部37Rと、主壁部27の板金部分の裏側に位置する裏摺動部38Rとを一対の摺動部として有している。表摺動部37Rは、第1端縁部21の表面と第2端縁部22の表面の両方に対向するように上下方向に延在して形成されている。また、裏摺動部38Rが、第1端縁部21の裏面と第2端縁部22の裏面の両方に対向するように延在して形成されている。そして、表摺動部37Rと裏摺動部38Rとが、第1端縁部21の端面21cと対向する連結部39Rによって互いに繋がった一体形状、つまり右方向(+X方向)から見て略H字型の形状とされている。
一方、左側摺動部分34は、主壁部27の板金部分の表側に位置する表摺動部37Lと、主壁部27の板金部分の裏側に位置する裏摺動部38Lとを一対の摺動部として有している。表摺動部37Lは、第1端縁部21の表面と第2端縁部22の表面の双方に対向するように上下方向に延在して形成されている。また、裏摺動部38Lが、第1端縁部21の裏面と第2端縁部22の裏面の双方に対向するように上下方向に延在して形成されている。そして、表摺動部37Lと裏摺動部38Lとが、第1端縁部21の端面21cと対向する連結部39Lによって互いに繋がった一体形状、つまり左方向(−X方向)から見て略H字型の形状(図7参照)とされている。
本実施形態では、このような一対の摺動部が設けられた右側摺動部分33と左側摺動部分34とが、左右方向に所定の間隔をあけて摺動部材30に設けられている。詳しくは、左右方向において、右側摺動部分33の表摺動部37Rの中心と左側摺動部分34の表摺動部37Lの中心との間は、第1矩形孔23の孔幅の中心と第2矩形孔24の孔幅の中心との間の左右方向の寸法と同じ寸法L1とされている。また、表摺動部37Rおよび表摺動部37Lの左右方向の寸法は、第1矩形孔23および第2矩形孔24の左右方向の寸法よりもそれぞれ小さい寸法で形成され、表摺動部37Rおよび表摺動部37Lの上下方向の寸法は、第1矩形孔23および第2矩形孔24の上下方向の寸法よりもそれぞれ小さい寸法で形成されている。したがって、右側摺動部分33は、その表摺動部37Rが主壁部27の裏側から第1矩形孔23に挿通可能であり、左側摺動部分34は、その表摺動部37Lが主壁部27の裏側から第2矩形孔24に挿通可能である。
そして、摺動部材30の一部である右側摺動部分33の表摺動部37Rと左側摺動部分34の表摺動部37Lを、図6において二点鎖線の矢印で示すように、第1矩形孔23と第2矩形孔24にそれぞれ同時に挿通したのち左方向(−X方向)に移動させる。この移動によって、摺動部材30は、連結部39R,39Lが第1端縁部21と第2端縁部22との間の開口KKに挿入されるとともに、右側摺動部分33および左側摺動部分34が第1端縁部21および第2端縁部22を前後方向(±Y方向)から挟んだ状態で主壁部27に取り付けられる。
次に、本実施形態の摺動機構の作用について説明する。
図6および図7に示すように、主壁部27に取り付けられた摺動部材30は、右側摺動部分33および左側摺動部分34が第1端縁部21および第2端縁部22を前後方向(±Y方向)から挟んだ状態で、開口KKの長手方向に沿って左右方向へ移動する。この移動に際して、主壁部27の板金の板厚が、例えば右側摺動部分33の表摺動部37Rと裏摺動部38Rとの間の隙間よりも薄い場合であっても、形成された第1突出面21Sおよび第2突出面22Sによって摺動部材30を円滑に摺動(移動)させる。もとより、第1突出面21Sおよび第2突出面22Sは摺動する表摺動部37Rまたは裏摺動部38Rと対向し得る対向領域内に形成される。
すなわち、図7に示すように、摺動部材30は、左側摺動部分34において、表摺動部37Lの裏面37Laと裏摺動部38Lの表面38Laとの間に、第2端縁部22を挟む。したがって、第2端縁部22は、主壁部27のうちの少なくとも表摺動部37Lの裏面37Laと裏摺動部38Lの表面38Laとの間に挟まれる部分が相当する。
挟まれた第2端縁部22は、主壁部27の板金の表面22bに設けられた第2突出面22Sと主壁部27の板金の裏面22aとが、その表裏面となることによって表裏面間の寸法が大きくなるため、第2端縁部22の板厚が厚くなる。この結果、板厚が厚くなった第2端縁部22は、左側摺動部分34において、表摺動部37Lの裏面37Laと裏摺動部38Lの表面38Laとの間に、僅かな隙間(遊び)を有して挟まれる。
同様に、摺動部材30は、右側摺動部分33において、表摺動部37Rの裏面37Raと裏摺動部38Rの表面38Raとの間に、第2端縁部22を挟む。したがって、第2端縁部22は、主壁部27のうちの少なくとも表摺動部37Lの裏面37Laと裏摺動部38Lの表面38Laとの間に挟まれる部分でもある。そして、板厚が厚くなった第2端縁部22は、右側摺動部分33において、表摺動部37Rの裏面37Raと裏摺動部38Rの表面38Raとの間に僅かな隙間(遊び)を有して挟まれる。
一方、左側摺動部分34において、表摺動部37Lの裏面37Lbと裏摺動部38Lの表面38Lbとの間に、第1端縁部21が挟まれる。したがって、第1端縁部21は、主壁部27のうちの少なくとも表摺動部37Lの裏面37Lbと裏摺動部38Lの表面38Lbとの間に挟まれる部分が相当する。
挟まれた第1端縁部21は、主壁部27の表面21bに設けられた第1突出面21Sと主壁部27の裏面21aとが、それぞれ第1端縁部21の表裏面となるので、主壁部27は第1端縁部21の表裏面間の寸法が大きくなり、第1端縁部21における板厚が厚くなる。この結果、板厚が厚くなった第1端縁部21は、左側摺動部分34において、表摺動部37Lの裏面37Lbと裏摺動部38Lの表面38Lbとの間に、所定の隙間(遊び)を有して挟まれる。また、挟まれた第1端縁部21は、開口KKの縁となるその端面21cが、左側摺動部分34の連結部39Lの下面39Lbに対して重力方向(−Z方向)側から当接して、摺動部材30を支持する。
同様に、右側摺動部分33において、表摺動部37Rの裏面37Rbと裏摺動部38Rの表面38Rbとの間に、第1端縁部21が挟まれる。したがって、第1端縁部21は、主壁部27のうち少なくとも表摺動部37Lの裏面37Lbと裏摺動部38Lの表面38Lbとの間に挟まれる部分でもある。そして、板厚が厚くなった第1端縁部21は、右側摺動部分33において、表摺動部37Rの裏面37Rbと裏摺動部38Rの表面38Rbとの間に所定の隙間(遊び)を有して挟まれる。また、挟まれた第1端縁部21は、開口KKの縁となるその端面21cが、右側摺動部分33の連結部39Rの下面39Rbに対して重力方向(−Z方向)側から当接して、摺動部材30を支持する。
本実施形態では、摺動部材30は、右側摺動部分33および左側摺動部分34において、第1端縁部21との間の隙間(遊び)の方が、第2端縁部22との間の隙間(遊び)よりも大きく設定されている。このように設定することによって、第1端縁部21と第2端縁部22とが左右方向に平行でなく捩れた部分が存在する場合、その捩れた部分を摺動部材30が第2端縁部22に沿って移動する際、摺動部材30は第1端縁部21との間に隙間が確保されつつ隙間の小さい第2端縁部22の表裏面に沿って円滑に移動する。換言すれば、このように摺動部材30が第2端縁部22に案内されて円滑に移動できるように、一対の摺動部と、第1端縁部21および第2端縁部22との間の隙間(遊び)が設定される。
また、本実施形態では、キャリッジ18が当接する摺動部材30の当接部31は、付勢部材41が係止された左側とは反対側の右側摺動部分33の表摺動部37Rに設けられている。こうすることによって、当接部31に加わるキャリッジ18からの力と付勢部材41から加わる力とが摺動部材30を互いに引き合う方向に作用するので、摺動部材30は摺動時におけるがたつきが抑制される。
以上説明した実施形態によれば以下の効果を得ることができる。
(1)主壁部27の板金の板厚が薄くなっても、第1端縁部21に形成された第1突出面21Sおよび第2端縁部22に形成された第2突出面22Sにより、摺動部材30と主壁部27(板金)との間の隙間(遊び)を抑制して摺動時の摺動部材30のがたつきを抑制することができる。したがって、摺動部材30は円滑に摺動(移動)可能である。また、表摺動部37R,37Lと裏摺動部38R,38Lは板金との接触面積が第2突出面22Sおよび第1突出面21Sにより減少するので、摺動部材30を移動させる際の摺動部材30の移動負荷が減少する。また、主壁部27は第1突出面21Sおよび第2突出面22Sが形成されることにより、第1端縁部21および第2端縁部22の板金強度が向上する。
(2)第1端縁部21の延在方向に沿って表摺動部37R,37Lと対向する第1突出面21S、および第2端縁部22の延在方向に沿って表摺動部37R,37Lと対向する第2突出面22Sにより、摺動部材30は円滑に摺動(移動)可能である。
(3)例えば、開口KKの上下の第1端縁部21および第2端縁部22などのように隙間をあけて設けられた第1端縁部と第2端縁部によって摺動部材の摺動を案内するので、摺動部材は円滑かつ安定して摺動(移動)可能である。
(4)摺動部材30は、第1端縁部21の端面21cと対向する連結部39R,39Lによって、表摺動部37R,37Lと裏摺動部38R,38Lが互いに繋がった一体形状を有するので、例えば、成型加工によって一対の摺動部を同時に形成することができる。したがって、一対の摺動部間の距離を精度よく形成することができ、摺動部材は円滑に摺動(移動)可能である。
(5)プリンター11において、摺動部材30は円滑に摺動(移動)可能である。また、摺動機構のコストアップを抑制することができる。
なお、上記実施形態は、以下のような別の実施形態に変更してもよい。
・上記実施形態において、第1突出面21Sおよび第2突出面22Sの少なくとも一方は、必ずしも、プレス加工(半抜き加工)によって形成されなくてもよい。例えば、板金の折り曲げ加工によって、第1突出面21Sを形成してもよいし第2突出面22Sを形成してもよい。この変形例について、図を参照して説明する。なお本変形例において上記実施形態と同じ構成部材につては同符号を付し、ここでの説明は省略する。
図8に示すように、変形例として、摺動機構において、主壁部27の板金を表側(+Y方向側)に略直角に折り曲げて第1端縁部21および第2端縁部22を形成する。すなわち、第1端縁部21の裏面は、折り曲げられる前の板金の一方の板面つまり裏面21aであり、第1端縁部21の表面つまり第1突出面21Sは、折り曲げられる前の板金の端面21cである。また、第2端縁部22の裏面は、折り曲げられる前の板金の一方の板面つまり裏面22aであり、第2端縁部22の表面つまり第2突出面22Sは、折り曲げられる前の板金の端面22cである。なお、摺動部材30の連結部39L,39Rの下面39Lb,39Rbと当接する第1端縁部21の端面および第2端縁部の端面は、折り曲げられる前の板金の一方の板面つまり裏面21aおよび裏面22aである。
なお、本変形例において、主壁部27の板金を裏側(−Y方向側)に略直角に折り曲げて第1端縁部21および第2端縁部22を形成してもよい。もとより、この場合は、第1端縁部21の端面および第2端縁部の端面は、それぞれ板金の表面21bおよび表面22bとされる。
この変形例によれば、上記実施形態の効果(1)〜(5)に加えて次の効果を得る。
(6)板金を略直角に折り曲げることによって第1端縁部21および第2端縁部22の少なくとも一方を摺動部材30の摺動に適した厚さに容易に調節することができる。また、第1端縁部21または第2端縁部22は、板金が折り曲げられることにより曲げ強さが向上する。
あるいは、図9に示すように、変形例として、摺動機構において、主壁部27の板金を前方側(+Y方向側)に折り返すように180度折り曲げて第1端縁部21および第2端縁部22を形成する。すなわち、第1端縁部21の裏面は、折り曲げられる前の板金の一方の板面つまり裏面21aであり、第1端縁部21の表面つまり第1突出面21Sも、同じく折り曲げられる前の板金の一方の板面つまり裏面21aである。また、第2端縁部22の裏面は、折り曲げられる前の板金の一方の板面つまり裏面22aであり、第2端縁部22の表面つまり第2突出面22Sも、同じく折り曲げられる前の板金の一方の板面つまり裏面22aである。そして、摺動部材30の連結部39L,39Rの下面39Lb,39Rbと当接する第1端縁部21の端面も、折り曲げられる前の板金の一方の板面つまり裏面21aである。なお、本変形例では、第1端縁部21および第2端縁部22において折り返された板金部分は、折り返し後にプレスされて所望の板厚にされることが好ましい。
なお、本変形例において、主壁部27の板金を裏側に折り返すように180度折り曲げて第1端縁部21および第2端縁部22を形成してもよい。もとより、この場合は、第1端縁部21および第2端縁部22の表裏面は、それぞれ板金の表面21bおよび表面22bとされる。
この変形例によれば、上記実施形態の効果(1)〜(5)に加えて次の効果を得る。
(7)板金を180度折り曲げることによって、第1端縁部21および第2端縁部22の少なくとも一方を摺動部材30の摺動に適した厚さに調節することができる。また、主壁部27の板金の表裏面のうち、表摺動部37R,37Lまたは裏摺動部38R,38Lが円滑に摺動可能な面側を第1端縁部21または第2端縁部22の表裏面とすることができるので、摺動部材30は円滑に摺動(移動)可能である。また、第1端縁部21または第2端縁部22は、板金が折り曲げられることにより曲げ強さが向上する。
あるいは、図10に示すように、変形例として、摺動機構において、主壁部27の板金を前方側に山形状が突設されるように折り曲げて第1端縁部21および第2端縁部22を形成する。すなわち、第1端縁部21の裏面は、折り曲げられる前の板金の一方の板面つまり裏面21aであり、第1端縁部21の表面つまり第1突出面21Sは、折り曲げられる前の板金の他方の板面つまり表面21bである。また、第2端縁部22の裏面は、折り曲げられる前の板金の一方の板面つまり裏面22aであり、第2端縁部22の表面つまり第2突出面22Sは、折り曲げられる前の板金の他方の板面つまり表面22bである。そして、摺動部材30の連結部39L,39Rの下面39Lb,39Rbと当接する第1端縁部21の端面も、折り曲げられる前の板金の端面21cである。
この変形例によれば、上記実施形態の効果(1)〜(5)に加えて次の効果を得る。
(8)表摺動部37R,37Lおよび裏摺動部38R,38Lが対向する板金の板面側を変えることなく、板金の折り曲げによって第1端縁部21および第2端縁部22の少なくとも一方を摺動部材30の摺動に適した厚さに調節することができる。したがって、例えば表摺動部37R,37Lまたは裏摺動部38R,38Lと、第1端縁部21または第2端縁部22との間の摺動抵抗の変化を抑制することができる。また、第1端縁部21または第2端縁部22端縁部は、板金が折り曲げられることにより曲げ強さが向上する。
・上記実施形態および変形例において、第1突出面21Sおよび第2突出面22Sのうち少なくとも一方は、キャリッジ18が位置する搬送方向下流側(+Y方向側)から搬送方向上流側(−Y方向側)へ板金が突出して形成されることによって、搬送方向上流側に向く板金の裏面22aに形成されてもよい。
・上記実施形態および変形例において、主壁部27には、第1端縁部21および第2端縁部22の少なくとも一方において、その表裏面の少なくとも一方の面に、摺動部材30の摺動方向に沿って凹凸形状の突出面が設けられている構成であってもよい。この変形例について、図を参照して説明する。なお、参照する図においては、主壁部27および右側摺動部分33(左側摺動部分34)が模式的に図示されている。
図11(a)に示すように、本変形例では、主壁部27の第2端縁部22において、図中白抜き矢印で示すように、その裏面22a側および表面22b側の両側から交互に半抜き加工などによって板金を押し出し加工する。その結果、第2端縁部22には、裏面22a側に突出部27Aが、また表面22b側に突出部27Bが、それぞれ左右方向(±X方向)に同じ寸法H2の周期で形成された、凹凸形状が設けられる。
本変形例では、突出部27Aの頂面および突出部27Bの頂面が第2突出面22Sとして機能する。したがって、突出部27Aと突出部27Bとが形成された第2端縁部22は、右側摺動部分33において、表摺動部37Rの裏面37Raと裏摺動部38Rの表面38Raとの間に、適切な隙間(遊び)を有して挟まれる。また、左側摺動部分34においても同様に、突出部27Aと突出部27Bとが形成された第2端縁部22は、左側摺動部分34において、表摺動部37Lの裏面37Laと裏摺動部38Lの表面38Laとの間に、適切な隙間(遊び)を有して挟まれる。
なお、ここでは説明を省略するが、主壁部27の第1端縁部21についても同様に、その頂面が突出面として機能する突出部27Aの頂面および突出部27Bが形成される。そして、第1端縁部21は、右側摺動部分33においては、その表摺動部37Rの裏面37Rbと裏摺動部38Rの表面38Rbとの間に、また左側摺動部分34においては、その表摺動部37Lの裏面37Lbと裏摺動部38Lの表面38Lbとの間に、それぞれ適切な隙間(遊び)を有して挟まれる。
あるいは、図11(b)に示すように、主壁部27の第2端縁部22において、図中白抜き矢印で示すように、その裏面22a側から寸法H2の間隔で、半抜き加工などによって板金を押し出し加工してもよい。この加工により、第2端縁部22において、表面22b側に突出部27Bが、左右方向(±X方向)に沿って寸法H2の周期で形成される。一方、第2端縁部22の裏面22aは、押し出された部分以外の板金部分が左右方向(±X方向)に沿って寸法H2の周期で存在する。
この結果、本変形例では、突出部27Bの頂面が第2突出面22Sとして形成される。したがって、図11(a)に示す変形例と同様に、突出部27Bが形成された第2端縁部22は、右側摺動部分33において、表摺動部37Rの裏面37Raと裏摺動部38Rの表面38Raとの間に適切な隙間(遊び)を有して挟まれる。また、左側摺動部分34においても、第2端縁部22は左側摺動部分34の表摺動部37Lの裏面37Laと裏摺動部38Lの表面38Laとの間に、適切な隙間(遊び)を有して挟まれる。さらに、主壁部27の第1端縁部21は、右側摺動部分33においては、その表摺動部37Rの裏面37Rbと裏摺動部38Rの表面38Rbとの間に、また左側摺動部分34においては、その表摺動部37Lの裏面37Lbと裏摺動部38Lの表面38Lbとの間に、それぞれ適切な隙間(遊び)を有して挟まれる。
あるいは、図11(c)に示すように、主壁部27の第2端縁部22において、図中白抜き矢印で示すように、その表面22b側から寸法H2の間隔で、半抜き加工などによって板金を押し出し加工してもよい。この加工により、第2端縁部22において、裏面22a側に突出部27Aが、左右方向(±X方向)に寸法H2の周期で形成される。一方、第2端縁部22の表面22bは、押し出された部分以外の板金部分が寸法H2の周期で存在する。
この結果、本変形例では、突出部27Aの頂面が第2突出面22Sとして形成される。したがって、図11(a)に示す変形例と同様に、突出部27Aが形成された第2端縁部22は、右側摺動部分33において、表摺動部37Rの裏面37Raと裏摺動部38Rの表面38Raとの間に適切な隙間(遊び)を有して挟まれる。また、左側摺動部分34においても、第2端縁部22は左側摺動部分34の表摺動部37Lの裏面37Laと裏摺動部38Lの表面38Laとの間に適切な隙間(遊び)を有して挟まれる。さらに、主壁部27の第1端縁部21は、右側摺動部分33においては、その表摺動部37Rの裏面37Rbと裏摺動部38Rの表面38Rbとの間に、また左側摺動部分34においては、その表摺動部37Lの裏面37Lbと裏摺動部38Lの表面38Lbとの間に、それぞれ適切な隙間(遊び)を有して挟まれる。
この変形例によれば、上記実施形態の効果(1)〜(5)に加えて次の効果を得る。
(9)凹凸形状の突出面によって摺動部材30の摺動時の摺動抵抗を抑制するので、摺動部材30は円滑に摺動(移動)可能である。
さらに上記変形例において、第2端縁部22(第1端縁部21)に設けられた凹凸形状は、その凹凸の周期が第2端縁部22(第1端縁部21)の延在方向、すなわち左右方向(±X方向)における摺動部の長さよりも短いことが好ましい。
すなわち、図11(a),(b),(c)に示すように、一対の摺動部としての表摺動部37R(37L)と裏摺動部38R(38L)は左右方向に寸法H1の長さを有して形成される。そして、第2端縁部22(第1端縁部21)に設けられた凹凸形状の突出面は、その凹凸の周期である寸法H2が、寸法H1よりも短く(小さく)形成される。
この変形例によれば、上記変形例の効果(9)に加えて次の効果を得る。
(10)摺動部材30の摺動時、常に複数の凹凸が表摺動部37R(37L)または裏摺動部38R(38L)と当接するので摺動部材30は傾くことなく安定な姿勢で摺動(移動)可能である。
また、上記変形例において、第1端縁部21および第2端縁部22の少なくとも一方に設けられる凹凸形状は、押し出し加工ではなく板金の折り曲げによって形成しても差し支えない。例えば、プリンター11の軽量化のため、主ガイド部材20Aにおいて主壁部27の板金の厚さが薄くされた場合は、このように折り曲げによって、凹凸形状を第2端縁部22(または第1端縁部21)の一方の面もしくは両面に形成することが好ましい。この構成によれば、第2端縁部22の表裏面間の板厚(または第1端縁部21の表裏面間の板厚)を、広い寸法範囲で調節することが容易である。したがって、主壁部27の板金部分が、例えば元の板厚の半分以下の板厚など相当に薄くされた場合でも、摺動部材30を変更することなく、第1端縁部21および第2端縁部22の少なくとも一方において、その表裏面間の板厚を適切な厚さに形成することが可能である。
・上記実施形態において、第1突出面21Sは、必ずしも、第1端縁部21の延在方向(左右方向)に沿って形成されなくてもよい。あるいは、第2突出面22Sは、必ずしも、第2端縁部22の延在方向(左右方向)に沿って形成されなくてもよい。例えば、第1端縁部21(第2端縁部22)の延在方向(左右方向)の一部分、すなわちキャリッジ18と一緒に移動する右側摺動部分33および左側摺動部分34の移動領域内においてのみ突出面が形成されてもよい。また、例えば摺動部材30が回転移動する場合は、突出面は第1端縁部21(第2端縁部22)の延在方向とは異なる方向、つまり回転方向に設けられることが好ましい。
・上記実施形態において、摺動部材30は、必ずしも、第1端縁部21の端面21cと対向する連結部39R(39L)によって一対の表摺動部37R(37L)と裏摺動部38R(38L)が互いに繋がった一体形状を有しなくてもよい。例えば、連結部39R(39L)は表摺動部37R(37L)あるいは裏摺動部38R(38L)とは別体で設けられてもよい。
・上記実施形態において、主壁部27は、第1端縁部21および第2端縁部22のいずれか一方に突出面が形成される構成であってもよい。例えば、摺動部材30が第1端縁部21および第2端縁部22の一方に対して摺動して左右方向に移動する構成の場合は、摺動部材30が摺動する端縁部において突出面が形成されることによって、摺動部材30を円滑に摺動させることが可能である。
・上記実施形態において、主壁部27には、第1端縁部21および第2端縁部22のいずれか一方が設けられる構成であってもよい。この場合、右側摺動部分33および左側摺動部分34の少なくとも一方は、表摺動部37R(37L)と裏摺動部38R(38L)と連結部39R(39L)とが、左右方向から見てC字型の形状とされることが好ましい。こうすることによって、摺動部材30を軽量化することができる。
・上記実施形態において、摺動部材30は、右側摺動部分33および左側摺動部分34のいずれか一方の摺動部分を備える構成であってもよい。あるいは、右側摺動部分33および左側摺動部分34の2つの摺動部分間に別の摺動部分を形成して、3つ以上の摺動部分を備える構成であってもよい。
・液体噴射ヘッドから噴射する液体であるインクの供給元は、キャリッジ18に装着される所謂オンキャリタイプのカートリッジ19以外であってもよい。例えば、プリンター11の装置本体12の内部であってキャリッジ18以外の箇所に設けられる所謂オフキャリタイプのインク収容体であってもよい。あるいは、装置本体12の外部に設けられる所謂外付けタイプのインク収容体であってもよい。このようにすれば、キャリッジ18に装着するタイプであるためにインクの容量に制約があるカートリッジ19の場合に比べて、キャリッジ18の外部に設けられるインク収容体を用いた場合はインクの容量を大きくできるので、より多くのインクの噴射を行うことが可能である。
なお、装置本体12の外部に設けられたインク収容体から装置本体12の内部の液体噴射ヘッドにインクを供給する場合には、インクを供給するためのインク供給チューブを装置本体12の外部から内部へ引き回す必要がある。よって、この場合には、装置本体12にインク供給チューブを挿通可能な孔や切り欠きを設けることが好ましい。あるいは装置本体12の内部を開閉可能に設けられた画像読取ユニット13などの回転体が装置本体12に対して完全に閉じないようにするボスなどの規制部材を装置本体12に設け、この規制部材で形成される隙間を通してインク供給チューブを装置本体12の外部から内部へ引き回しても良い。このようにすれば、インク供給チューブのインク流路を用いた液体噴射ヘッドに対するインクの供給を容易に行うことができる。
・上記実施形態において、プリンター11は回転体として画像読取ユニット13以外のユニットを備えてもよい。例えば、回転体として、FAX装置や無線通信などの通信装置を備えてもよい。
・上記実施形態において、記録装置としてのプリンター11は、インク以外の他の流体(液体や、機能材料の粒子が液体に分散又は混合されてなる液状体、ゲルのような流状体、流体として流して噴射できる固体を含む)を噴射したり吐出したりして記録を行う流体噴射装置であってもよい。例えば、液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ及び面発光ディスプレイの製造などに用いられる電極材や色材(画素材料)などの材料を分散または溶解のかたちで含む液状体を噴射して印刷を行う液状体噴射装置であってもよい。また、ゲル(例えば物理ゲル)などの流状体を噴射する流状体噴射装置、トナーなどの粉体(粉粒体)を例とする固体を噴射する粉粒体噴射装置(例えばトナージェット式印刷装置)であってもよい。そして、これらのうちいずれか一種の流体噴射装置に本発明を適用することができる。なお、本明細書において「流体」とは、気体のみからなる流体を含まない概念であり、流体には、例えば液体(無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)等を含む)、液状体、流状体、粉粒体(粒体、粉体を含む)などが含まれる。
11…プリンター(記録装置の一例)、21…第1端縁部(端縁部の一例)、21c…端面、21S…第1突出面(突出面の一例)、22…第2端縁部(端縁部の一例)、22c…端面、22S…第2突出面(突出面の一例)、30…摺動部材、39L,39R…連結部。

Claims (10)

  1. 板金に摺動可能に取り付けられた摺動部材が、被記録媒体に記録を行う記録部を支持しながら移動する移動体に当接して、当該移動体の移動とともに摺動する摺動機構であって、
    前記板金には、当該板金の板厚方向の表裏面と交差する端面と、当該端面を挟む前記板金の板厚方向の表裏面とが、前記移動体の移動方向に沿って延在する端縁部が設けられ、
    前記摺動部材には、前記端縁部の表裏面のそれぞれに対向しつつ前記端縁部の延在方向に摺動可能な一対の摺動部が設けられ、
    前記端縁部には、当該端縁部の表裏面の少なくとも一方の面側に、摺動する前記摺動部と対向し得る対向領域内において、前記板金の板厚方向に突出する突出面が形成されている摺動機構。
  2. 前記突出面は前記端縁部の延在方向に沿って形成されている請求項1に記載の摺動機構。
  3. 前記突出面は、前記板金の折り曲げによって形成され、
    前記端縁部の表裏面は、折り曲げられる前の前記板金の一方の板面と、折り曲げられる前の前記板金の端面である請求項1または2に記載の摺動機構。
  4. 前記突出面は、前記板金の折り曲げによって形成され、
    前記端縁部の表裏面は、折り曲げられる前の前記板金の一方の板面である請求項1または2に記載の摺動機構。
  5. 前記突出面は、前記板金の折り曲げによって形成され、
    前記端縁部の表裏面は、折り曲げられる前の前記板金の一方の板面と、折り曲げられる前の前記板金の他方の板面とである請求項1または2に記載の摺動機構。
  6. 前記端縁部は、当該端縁部の表裏面のうち少なくとも一方の面に、前記摺動部材の摺動方向に沿って凹凸形状の前記突出面が設けられている請求項1から5のいずれか一項に記載の摺動機構。
  7. 前記凹凸形状は、凹凸の周期が前記端縁部の延在方向における前記摺動部の長さよりも短い請求項6に記載の摺動機構。
  8. 前記端縁部を第1端縁部とした場合、前記板金には、当該第1端縁部に隙間をあけて対峙する第2端縁部が設けられ、
    前記摺動部材は、前記摺動部が、前記第1端縁部と前記第2端縁部の両方の表裏面に対向するように延在する請求項1から7のいずれか一項に記載の摺動機構。
  9. 前記摺動部材は、前記端縁部の前記端面と対向する連結部によって、一対の前記摺動部が互いに繋がった一体形状を有する請求項1から8のいずれか一項に記載の摺動機構。
  10. 被記録媒体に記録を行う記録部と、
    前記記録部を移動させる移動体と、
    板金に摺動可能に取り付けられ、移動する前記移動体に当接して、当該移動体とともに摺動する摺動部材と、
    請求項1から9のいずれか一項に記載の摺動機構と、
    を備える記録装置。
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