JP2015135009A - 陶板の取付構造、陶板、及び陶板の取付方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本願発明は、高い意匠性を実現することができる陶板の取付構造、陶板及び陶板の取付方法を提供する。【解決手段】 本発明の陶板の取付構造は、第1の陶板10と、第2の陶板20と、第1の陶板10及び第2の陶板20を固定する金属枠50と、金属枠50を建物の壁面70に固定する固定部材60と、を有する。金属枠50に固定された第1の陶板10と第2の陶板20との間には所定の空間が形成される。また、本発明の陶板の取付方法は、第1の陶板10を第1の金属枠30に固定する工程と、第2の陶板20を第1の金属枠40に固定する工程と、第1の陶板10と第2の陶板20との間に所定の空間が形成されるように、第1の金属枠30と第1の金属枠40とを第2の金属枠50に固定する工程と、を有する。【選択図】図1
Description
本発明は、建物の壁面に取り付けられる陶板の取付構造、陶板及び陶板の取付方法に関するものである。
建物の壁面に外装材としての陶板を取り付ける工法として、専用の金物を使う乾式工法がある(例えば、特許文献1及び特許文献2を参照)。これらの工法では、タイルなどの陶板の裏面に設けられた溝に爪を掛けて挟持するいわゆるアンカー金物が用いられていた。
従来は、単に建物の壁面を覆う平板状の外装材として陶板が用いられているのが一般的である。その場合、陶板は、建物の壁面と平行に固定されている。
近年、建物の意匠性からの要求により、陶板を壁面から大きく突出させた形態が要望されている。
しかしながら、意匠性の向上のために陶板を厚くすることは、陶板の重量の増加を招くこととなり、施工性の悪化や建物の外壁の強度要求につながり、実用的ではない。
そこで、本願発明は、高い意匠性を実現することができる陶板の取付構造、陶板及び陶板の取付方法を提供すること目的とする。
[適用例1]
本適用例に係る陶板の取付構造は、
第1の陶板と、
第2の陶板と、
前記第1の陶板及び前記第2の陶板を固定する金属枠と、
前記金属枠を建物の壁面に固定する固定部材と、
を有し、
前記金属枠に固定された前記第1の陶板と前記第2の陶板との間には所定の空間が形成されることを特徴とする。
本適用例に係る陶板の取付構造は、
第1の陶板と、
第2の陶板と、
前記第1の陶板及び前記第2の陶板を固定する金属枠と、
前記金属枠を建物の壁面に固定する固定部材と、
を有し、
前記金属枠に固定された前記第1の陶板と前記第2の陶板との間には所定の空間が形成されることを特徴とする。
本適用例によれば、少なくとも2枚の陶板を所定の空間が形成されるように組み合わせて取り付けることにより、薄板の陶板でありながら高い意匠性を実現することができる。
[適用例2]
前記適用例において、
前記金属枠は、前記第1の陶板及び前記第2の陶板が固定された第1の金属枠と、該第1の金属枠を固定する第2の金属枠と、を有し、
前記第1の金属枠は、第1の係合部を有し、
前記第2の金属枠は、前記第1の係合部と係合する第2の係合部を有し、
前記第1の係合部は、前記第2の係合部と係合して、前記第2の金属枠に対して前記第1の金属枠を建物の壁面に近接する方向又は離れる方向への移動を制限することができる。
前記適用例において、
前記金属枠は、前記第1の陶板及び前記第2の陶板が固定された第1の金属枠と、該第1の金属枠を固定する第2の金属枠と、を有し、
前記第1の金属枠は、第1の係合部を有し、
前記第2の金属枠は、前記第1の係合部と係合する第2の係合部を有し、
前記第1の係合部は、前記第2の係合部と係合して、前記第2の金属枠に対して前記第1の金属枠を建物の壁面に近接する方向又は離れる方向への移動を制限することができる。
本適用例によれば、第1、第2の陶板が固定された第1の金属枠と、第1の金属枠を固定する第2の金属枠を有することで、破損しやすく施工現場では取り扱いにくい陶板であっても容易に組み立てることができる。また、第2の金属枠に対して第1の金属枠を建物の壁面に近接する方向又は離れる方向への移動を制限するような係合部の構造とすることによって、第1、第2の金属枠同士の位置決めを容易とし、これらの固定作業も効率的に行うことができる。
[適用例3]
前記適用例において、
前記第1の陶板は、前記第2の陶板と対向して配置され、
前記金属枠は、前記第1の陶板と前記第2の陶板との間隔が建物の壁面から離れるにしたがって狭くなるように固定することができる。
前記適用例において、
前記第1の陶板は、前記第2の陶板と対向して配置され、
前記金属枠は、前記第1の陶板と前記第2の陶板との間隔が建物の壁面から離れるにしたがって狭くなるように固定することができる。
本適用例によれば、少なくとも2枚の陶板を壁面から離れるにしたがって狭くなるように配置することで、薄板の陶板でありながら重厚で高級感のある高い意匠性を実現することができる。
[適用例4]
前記適用例において、
前記第1の陶板は、建物の壁面側の第1の内側端部と、該第1の内側端部の反対側の建物の壁面から離れた第1の外側端部と、を有し、
前記第2の陶板は、建物の壁面側の第2の内側端部と、該第2の内側端部の反対側の建物の壁面から離れた第2の外側端部と、を有し、
前記第1の外側端部は、前記第2の外側端部と弾性部材を介して配置されることができる。
前記適用例において、
前記第1の陶板は、建物の壁面側の第1の内側端部と、該第1の内側端部の反対側の建物の壁面から離れた第1の外側端部と、を有し、
前記第2の陶板は、建物の壁面側の第2の内側端部と、該第2の内側端部の反対側の建物の壁面から離れた第2の外側端部と、を有し、
前記第1の外側端部は、前記第2の外側端部と弾性部材を介して配置されることができる。
本適用例によれば、第1の外側端部と第2の外側端部とを弾性部材を介して配置することで、陶板同士の衝突によって破損することを防止することができる。
[適用例5]
前記適用例において、
前記第1の陶板は、建物の壁面側の第1の内側端部と、該第1の内側端部の反対側の建物の壁面から離れた第1の外側端部と、を有し、
前記第2の陶板は、建物の壁面側の第2の内側端部と、該第2の内側端部の反対側の建物の壁面から離れた第2の外側端部と、を有し、
前記金属枠は、前記第1の外側端部と前記第2の外側端部とを覆い、かつ、前記第1の外側端部と前記第2の外側端部とが互いに離れる方向に移動することを制限する金属製の保護枠をさらに有することができる。
前記適用例において、
前記第1の陶板は、建物の壁面側の第1の内側端部と、該第1の内側端部の反対側の建物の壁面から離れた第1の外側端部と、を有し、
前記第2の陶板は、建物の壁面側の第2の内側端部と、該第2の内側端部の反対側の建物の壁面から離れた第2の外側端部と、を有し、
前記金属枠は、前記第1の外側端部と前記第2の外側端部とを覆い、かつ、前記第1の外側端部と前記第2の外側端部とが互いに離れる方向に移動することを制限する金属製の保護枠をさらに有することができる。
本適用例によれば、陶板の外側の端部を覆うように金属製の保護枠を設けることにより、壁面から最も突出した部分における耐衝撃性を向上し、陶板の破損を防止することができる。しかも、保護枠は、陶板の外観にほとんど影響を与えない。
[適用例6]
前記適用例において、
前記第1の陶板及び前記第2の陶板を前記金属枠に固定する挟持金物をさらに有し、
前記挟持金物は、前記第1の陶板及び前記第2の陶板の各裏面に設けられた一対の溝に爪部を入り込ませた状態で前記第1の陶板及び前記第2の陶板を挟持する一対の挟持片を有することができる。
前記適用例において、
前記第1の陶板及び前記第2の陶板を前記金属枠に固定する挟持金物をさらに有し、
前記挟持金物は、前記第1の陶板及び前記第2の陶板の各裏面に設けられた一対の溝に爪部を入り込ませた状態で前記第1の陶板及び前記第2の陶板を挟持する一対の挟持片を有することができる。
本適用例によれば、陶板の外観に影響を与えることなく陶板と金属枠とを確実に固定することができる。
[適用例7]
本適用例に係る陶板の取付構造は、
長手方向の両端部に開口する中空部を有する陶板と、
前記陶板を固定する金属枠と、
前記金属枠を建物の壁面に固定する固定部材と、
を有し、
前記陶板は、前記陶板の長手方向の両端部付近で、前記中空部内に固定された第1のねじ付き締結具を有し、
前記陶板と前記金属枠とは、前記第1のねじ付き締結具に第2のねじ付き締結具を連結することで固定されることを特徴とする。
本適用例に係る陶板の取付構造は、
長手方向の両端部に開口する中空部を有する陶板と、
前記陶板を固定する金属枠と、
前記金属枠を建物の壁面に固定する固定部材と、
を有し、
前記陶板は、前記陶板の長手方向の両端部付近で、前記中空部内に固定された第1のねじ付き締結具を有し、
前記陶板と前記金属枠とは、前記第1のねじ付き締結具に第2のねじ付き締結具を連結することで固定されることを特徴とする。
本適用例によれば、陶板に中空部を設けることで、陶板を軽量化することができる。また、陶板の板厚を厚くしても中空部があることで、陶板が軽量のまま厚みを持たせることができ、重厚感のある意匠性を得ることができる。さらに、中空部は、陶板を金属枠に取り付ける際の締結具の一部を収容する空間として利用することができ、締結具が外観に影響を与えることがない。
[適用例8]
前記適用例において、
前記第1のねじ付き締結具は、前記陶板に対して回転不能に固定されたナットであり、
前記第2のねじ付き締結具は、前記ナットに締結されるボルトであることができる。
前記適用例において、
前記第1のねじ付き締結具は、前記陶板に対して回転不能に固定されたナットであり、
前記第2のねじ付き締結具は、前記ナットに締結されるボルトであることができる。
本適用例によれば、中空部にあらかじめ回転不能に固定されたナットを取り付けておくことによって、陶板と金属枠との固定作業を容易にすることができる。
[適用例9]
本適用例に係る陶板は、
建物の壁面に取り付けられる陶板であって、
前記陶板の長手方向に延びて、その両端部で開口する中空部と、
前記中空部の前記長手方向の前記両端部付近に金属枠と固定するための固定孔と、
を有することを特徴とする。
本適用例に係る陶板は、
建物の壁面に取り付けられる陶板であって、
前記陶板の長手方向に延びて、その両端部で開口する中空部と、
前記中空部の前記長手方向の前記両端部付近に金属枠と固定するための固定孔と、
を有することを特徴とする。
本適用例によれば、陶板に中空部を設けることで、陶板を軽量化することができる。また、陶板の板厚を厚くしても中空部があることで、陶板が軽量のまま厚みを持たせることができ、重厚感のある意匠性を得ることができる。さらに、中空部は、陶板を金属枠に取り付ける際の締結具の一部を収容する空間として利用することができ、締結具が外観に影響を与えることがない。
[適用例10]
前記適用例において、
前記中空部は、前記長手方向に貫通する貫通孔であることができる。
前記適用例において、
前記中空部は、前記長手方向に貫通する貫通孔であることができる。
本適用例によれば、貫通孔であることで陶板の外観に影響を与えることがなく高い意匠性を実現することができる。また、中空部が貫通孔であることで、建物の外壁に陶板を取り付けた場合に、雨水の排水性にも優れる。
[適用例11]
本適用例に係る陶板の取付方法は、
第1の陶板を第1の金属枠に固定する工程と、
第2の陶板を第1の金属枠に固定する工程と、
前記第1の陶板と前記第2の陶板との間に所定の空間が形成されるように、前記第1の陶板が固定された前記第1の金属枠と前記第2の陶板が固定された前記第1の金属枠とを第2の金属枠に固定する工程と、
を有することを特徴とする。
本適用例に係る陶板の取付方法は、
第1の陶板を第1の金属枠に固定する工程と、
第2の陶板を第1の金属枠に固定する工程と、
前記第1の陶板と前記第2の陶板との間に所定の空間が形成されるように、前記第1の陶板が固定された前記第1の金属枠と前記第2の陶板が固定された前記第1の金属枠とを第2の金属枠に固定する工程と、
を有することを特徴とする。
本適用例によれば、少なくとも2枚の陶板を所定の空間が形成されるように組み合わせて取り付けることにより、薄板の陶板でありながら高い意匠性を実現することができる。また、陶板と金属枠との組み立てを建物への施工前にあらかじめ行うことができるので、壁面への施工を容易とすることができる。
[適用例12]
前記適用例において、
前記第1の金属枠は、第1の係合部を有し、
前記第2の金属枠は、前記第1の係合部と係合する第2の係合部を有し、
前記第2の金属枠の前記第2の係合部に、前記第1の金属枠の前記第1の係合部を載せる工程と、
前記第1の金属枠と前記第2の金属枠とを固定する工程と、
を有することができる。
前記適用例において、
前記第1の金属枠は、第1の係合部を有し、
前記第2の金属枠は、前記第1の係合部と係合する第2の係合部を有し、
前記第2の金属枠の前記第2の係合部に、前記第1の金属枠の前記第1の係合部を載せる工程と、
前記第1の金属枠と前記第2の金属枠とを固定する工程と、
を有することができる。
本適用例によれば、第1の金属枠と第2の金属枠との組み立て作業を効率よく行うことができる。
[適用例13]
前記適用例において、
前記第1の陶板を前記第1の金属枠に固定する工程は、
前記第1の陶板の裏面に設けられた一対の溝に第1の挟持金物の一対の爪部を入り込ませ、該一対の爪部を近接する方向に移動して前記第1の陶板に該第1の挟持金物を固定する工程と、
前記第1の陶板に固定された前記第1の挟持金物を前記第1の金属枠に固定する工程と、
を有し、
前記第2の陶板を前記第1の金属枠に固定する工程は、
前記第2の陶板の裏面に設けられた一対の溝に第2の挟持金物の一対の爪部を入り込ませ、該一対の爪部を近接する方向に移動して前記第2の陶板に該第2の挟持金物を固定する工程と、
前記第2の陶板に固定された前記第2の挟持金物を前記第1の金属枠に固定する工程と、
を有することができる。
前記適用例において、
前記第1の陶板を前記第1の金属枠に固定する工程は、
前記第1の陶板の裏面に設けられた一対の溝に第1の挟持金物の一対の爪部を入り込ませ、該一対の爪部を近接する方向に移動して前記第1の陶板に該第1の挟持金物を固定する工程と、
前記第1の陶板に固定された前記第1の挟持金物を前記第1の金属枠に固定する工程と、
を有し、
前記第2の陶板を前記第1の金属枠に固定する工程は、
前記第2の陶板の裏面に設けられた一対の溝に第2の挟持金物の一対の爪部を入り込ませ、該一対の爪部を近接する方向に移動して前記第2の陶板に該第2の挟持金物を固定する工程と、
前記第2の陶板に固定された前記第2の挟持金物を前記第1の金属枠に固定する工程と、
を有することができる。
本適用例によれば、陶板の外観に影響を与えることなく陶板と金属枠とを確実に固定することができる。
本発明に係る陶板の取付構造によれば、高い意匠性を実現することができる。本発明に係る陶板によれば、高い意匠性を実現することができる。本発明に係る陶板の取付方法によれば、高い意匠性を有する陶板の取付構造を実現することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明の一実施の形態に係る陶板の取付構造は、第1の陶板と、第2の陶板と、前記第1の陶板及び前記第2の陶板を固定する金属枠と、前記金属枠を建物の壁面に固定する固定部材と、を有し、前記金属枠に固定された前記第1の陶板と前記第2の陶板との間には所定の空間が形成されることを特徴とする。
本発明の一実施の形態に係る陶板の取付構造は、長手方向の両端部に開口する中空部を有する陶板と、前記陶板を固定する金属枠と、前記金属枠を建物の壁面に固定する固定部材と、を有し、前記陶板は、前記陶板の長手方向の両端部付近で、前記中空部内に固定された第1のねじ付き締結具を有し、前記陶板と前記金属枠とは、前記第1のねじ付き締結具に第2のねじ付き締結具を連結することで固定されることを特徴とする。
本発明の一実施の形態に係る陶板は、建物の壁面に取り付けられる陶板であって、前記陶板の前記長手方向に延びて、その両端部で開口する中空部と、前記中空部の前記長手方向の両端部付近に金属枠と固定するための固定孔と、を有することを特徴とする。
本発明の一実施の形態に係る陶板の取付方法は、第1の陶板を第1の金属枠に固定する工程と、第2の陶板を第1の金属枠に固定する工程と、前記第1の陶板と前記第2の陶板との間に所定の空間が形成されるように、前記第1の陶板が固定された前記第1の金属枠と前記第2の陶板が固定された前記第1の金属枠とを第2の金属枠に固定する工程と、を有することを特徴とする。
1.第1の実施形態
1−1.陶板の取付構造
図1は、第1の実施形態に係る陶板の取付構造を説明する側面図である。図2は、第1の実施形態に係る陶板の取付構造を説明する図1におけるA−A断面図である。
1−1.陶板の取付構造
図1は、第1の実施形態に係る陶板の取付構造を説明する側面図である。図2は、第1の実施形態に係る陶板の取付構造を説明する図1におけるA−A断面図である。
図1に示すように、例えば、地面に対して垂直な建物の壁面70例えば外壁面から外方へ突出するように組立体1が固定される。組立体1は、図2に示すように、第1の陶板10と第2の陶板20を有する。
第1の陶板10,20は、薄板状であり、建物の高さ方向に長い長方形の表面11を有している。第1の陶板10,20は、建物の壁面70側の第1の内側端部12を壁面70
に沿って固定される。第1の陶板10と建物の壁面70との固定は、第1の陶板10の裏面に挟持金物80を介して取り付けられた第2の金属枠50等によって壁面に固定されている。
に沿って固定される。第1の陶板10と建物の壁面70との固定は、第1の陶板10の裏面に挟持金物80を介して取り付けられた第2の金属枠50等によって壁面に固定されている。
本明細書において「陶板」とは、建築物の外装材である。本実施の形態に用いられる陶板は、外装材として用いる比較的大型の陶板であり、例えば粘土状の原料を押出成形機で成形して焼成した成形品や紛体状の原料を高圧のプレス機で成形して焼成した成形品などを用いることができる。また、陶板としては、例えば、磁器質、せっ器質又は陶器質の陶板を用いることができる。本実施の形態における陶板は、一例として、約300mm×1400mm×10mmのものを用いている。
一般に、陶板は比較的重い建材であるため、建物の壁面70に陶板を設ける際には、建物の壁面の強度が必要になり、陶板の大きさにも制約がある。しかも、意匠性を高めるために陶板を厚くすることは、さらに陶板の重量を増加することになる。しかし、本実施の形態によれば、少なくとも2つの陶板を組み合わせてその間に空間を設けることにより、あたかも中実の大型陶板のごとき外観を有することができ、薄板の陶板でありながらも高い意匠性を達成することができる。また、薄板の陶板を用いることにより、中実で厚みのある大型陶板に比べて軽量化することができる。以下、その取付構造について詳細に説明する。
[陶板と金属枠]
図2に示すように、第1の実施形態に係る陶板の取付構造は、第1の陶板10と、第2の陶板20と、第1の陶板10及び第2の陶板20を固定する金属枠30,40,50と、金属枠30,40,50を建物の壁面70に固定する固定部材60と、を有する。第1の陶板10及び第2の陶板20は、壁面70に対して約80度の角度で取り付けられる。金属枠30,40,50に固定された第1の陶板10と第2の陶板20との間には所定の空間が形成される。
図2に示すように、第1の実施形態に係る陶板の取付構造は、第1の陶板10と、第2の陶板20と、第1の陶板10及び第2の陶板20を固定する金属枠30,40,50と、金属枠30,40,50を建物の壁面70に固定する固定部材60と、を有する。第1の陶板10及び第2の陶板20は、壁面70に対して約80度の角度で取り付けられる。金属枠30,40,50に固定された第1の陶板10と第2の陶板20との間には所定の空間が形成される。
第1の陶板10と第2の陶板20とは向かい合うように配置され、その間に所定の空間を設けているため、薄板の陶板でありながら高い意匠性を実現することができる。すなわち、薄板状の陶板を用いながら、外観としては厚みがあり、重厚感や高級感のある意匠を得ることができる。
金属枠30,40,50は、第1の陶板10及び第2の陶板20が固定された第1の金属枠30,40と、第1の金属枠30,40を固定する第2の金属枠50と、を有する。
このように、第1、第2の陶板10,20が固定された第1の金属枠30,40と、第1の金属枠30,40を固定する第2の金属枠50を有することで、破損しやすく施工現場では取り扱いにくい陶板であっても容易に組み立てることができる。
第1の金属枠30,40は、第1の係合部32,42を有し、第2の金属枠50は、第1の係合部32,42と係合する第2の係合部52を有する。第1の係合部32,42は、第2の係合部52と係合して、少なくとも第2の金属枠50に対して第1の金属枠30,40を建物の壁面70に近接する方向への移動を制限することができる。
第2の係合部52は突起部52aを有し、第1の係合部32,42は突起部52aの幅の溝を有する溝部32a,42aを有する。このように構成することで、溝部32a,42a内に突起部52aを受け入れて、第2の金属枠50に対する第1の金属枠30,40の図2における左右方向への移動も制限することができる。第1の係合部32,42は、第1の金属枠30,40の建物の壁面70側の端部付近に設けられる。なお、第1の係合
部30,40は、第2の係合部52と係合して、第2の金属枠50に対して第1の金属枠32,42を建物の壁面70から離れる方向への移動を制限するように構成しても良い。
部30,40は、第2の係合部52と係合して、第2の金属枠50に対して第1の金属枠32,42を建物の壁面70から離れる方向への移動を制限するように構成しても良い。
このように、第2の金属枠50に対して第1の金属枠30,40を建物の壁面70に近接する方向又は離れる方向への移動を制限するような係合部の構造とすることによって、第1、第2の金属枠30,40,50同士の位置決めを容易とし、これらの固定作業も効率的に行うことができる。
第1の金属枠30,40は、第1の係合部32,42以外にも同様の構造を有する第1の係合部321,322,421,422をさらに複数箇所例えば2箇所に設けることができる。第1の係合部321,421は第1の金属枠30,40における壁面70から遠い先端部31,41付近に設けられ、第1の係合部322,423は第1の係合部32,42と第1の係合部321,421との中間位置に設けられる。
図1に示すように、第1の陶板20及び第1の金属枠40は、壁面70に沿って縦方向に長く延びる矩形状である。図1において破線で示すように、第1の金属枠40は、壁面70から突出する方向において、第1の陶板20よりもわずかに幅が短い。したがって、図2に示すように、第1の金属枠40の先端部41は、第1の陶板20の第1の外側端部24よりも内側にあって、第1の金属枠30の先端部31と接触する。また、壁面70側の第1の金属枠40の端部は、第1の陶板20の第1の内側端部22よりも壁面70側へ突出する第1の固定部44を有する。第1の固定部44には固定部材60のボルト62を受け入れる貫通孔を有する。
第1の金属枠30は、第1の金属枠40と同じ部材であって、第1の金属枠30と組立体1の中心線Oにおいて対称の位置に設けられる。したがって、第1の金属枠30は、第1の金属枠40と同様に、第2の陶板20の第2の内側端部12よりも壁面70側へ突出する第1の固定部34と、貫通孔と、を有する。
第1の陶板10は、第2の陶板20と対向して配置され、金属枠30,40,50は、第1の陶板10と第2の陶板20との間隔が建物の壁面70から離れるにしたがって狭くなるように固定している。言い換えれば、第1の陶板10の第1の外側端部14と第2の陶板20の第2の外側端部24とは接近して配置され、第1の内側端部12と第2の内側端部22へ向かうにしたがって広がるように配置されている。
これによれば、少なくとも2枚の陶板を壁面70から離れるにしたがって狭くなるように配置することで、薄板の陶板でありながら重厚で高級感のある高い意匠性を実現することができる。
第2の金属枠50は、建物の壁面70側に向かって広がる略三角形の金属製の枠体である。第2の金属枠50の各壁面56,56及び先端57からは第1の係合部32,42と係合する位置に複数ここでは3個の第2の係合部52,521,522が外方へ向かって突出している。第2の金属枠50の建物の壁面70側の端部は、第1の金属枠30,40の第1の固定部34,44に対向する位置にU字型に突出している第2の固定部54を有する。
第1の金属枠30,40と第2の金属枠50とは、第1の係合部32,42と第2の係合部52とが係合し、第1の固定部34,44及び第2の固定部54が壁面70に固定部材60によって固定されている。固定部材60は、ボルト62と、ナット64と自重受け金具66からなる。壁面70の一部が壁面70から突出し、その一部を第1の固定部34,44及び第2の固定部54と自重受け金具66との間に挟んでボルト62を貫通し、ボ
ルト62とナット64によって連結されている。
ルト62とナット64によって連結されている。
第2の係合部52は、第2の金属枠50の壁面70側にあって、第1、第2の固定部34,44,54の位置決めを容易とすることができる。第2の係合部521は、先端57に形成され、向かい合う第1の金属枠30,40が互いに離れる方向に移動することを制限する。第2の係合部552は、第2の係合部52と第2の係合部521との中間位置に設けられ、幅広の陶板を用いる際に補強の効果を有する。
[弾性部材]
第1の陶板10は、建物の壁面70側の第1の内側端部12と、第1の内側端部12の反対側の建物の壁面70から離れた第1の外側端部14と、を有する。第2の陶板20は、建物の壁面70側の第2の内側端部22と、第2の内側端部22の反対側の建物の壁面70から離れた第2の外側端部24と、を有する。第1の外側端部14は、第2の外側端部24と弾性部材92を介して配置されることができる。
第1の陶板10は、建物の壁面70側の第1の内側端部12と、第1の内側端部12の反対側の建物の壁面70から離れた第1の外側端部14と、を有する。第2の陶板20は、建物の壁面70側の第2の内側端部22と、第2の内側端部22の反対側の建物の壁面70から離れた第2の外側端部24と、を有する。第1の外側端部14は、第2の外側端部24と弾性部材92を介して配置されることができる。
第1の陶板10と第2の陶板20とは、その外側端部において接近させることによって、外観上一体感のある意匠を構成する。陶板同士が直接接触すると破損しやすいため、2枚の陶板がもっとも近接している位置に弾性部材92を配置することで破損を防止することができる。
弾性部材92は、例えばゴム組成物またはプラスチック成形物を採用することができるが、柔軟性が高いゴム組成物を用いることができる。ゴム組成物としては、耐候性に優れたEPDMを用いることができる。
[挟持金物]
第1の陶板10及び第2の陶板20は、挟持金物80によって第1の金属枠30,40に固定される。挟持金物80は、第1の陶板10及び第2の陶板20の各裏面16,26に設けられた一対の溝18a,18b,28a,28bに爪部82a,82bを入り込ませた状態で第1の陶板10及び第2の陶板20を挟持する一対の挟持片83a,83bを有する。
第1の陶板10及び第2の陶板20は、挟持金物80によって第1の金属枠30,40に固定される。挟持金物80は、第1の陶板10及び第2の陶板20の各裏面16,26に設けられた一対の溝18a,18b,28a,28bに爪部82a,82bを入り込ませた状態で第1の陶板10及び第2の陶板20を挟持する一対の挟持片83a,83bを有する。
一対の挟持片83a,83bは、一方の挟持片83bにねじ溝の無い貫通孔を有し、他方の挟持片83aにねじ溝のある貫通孔を有する。挟持片83bの外側から締付ボルト84を挿入し、挟持片83aに締付ボルト84をねじ込むことで挟持片83bに挟持片83aを近づけるように移動することができる。このような一対の挟持片83a,83bの近接移動によって、挟持片83a,83bの先端に突出するように設けられた爪部82a,82bも近接移動することができる。
第1の陶板10について説明すると、裏面16に設けられた一対の溝18a、18bに爪部82a,82bを入れ、爪部82a,82bを有する一対の挟持片83a,83bを締付ボルト84によって互いに近接する方向に締めこむことで第1の陶板10と挟持金物80とを確実に固定することができる。
挟持金物80については、背景技術でも説明した通り、その構造としては多種類が提案されているが、陶板を確実に保持できるものであれば適宜採用することができる。
挟持金物80を用いることによって、第1の陶板10及び第2の陶板20は、表面11,21に金物が見えないため、外観の意匠性に優れる。
挟持金物80は、爪部82a,82bが突出する方向とは逆側に取付ボルト86が突出
するように固定されている。取付ボルト86は、貫通孔を有し、該貫通孔に締付ボルト84を貫通させている。締付ボルト84に対する取付ボルト86の位置がほぼ挟持片83a,83bの中間に位置するように、取付ボルト86の両側には挟持片83a,83bとの間に弾性部材87が配置されている。
するように固定されている。取付ボルト86は、貫通孔を有し、該貫通孔に締付ボルト84を貫通させている。締付ボルト84に対する取付ボルト86の位置がほぼ挟持片83a,83bの中間に位置するように、取付ボルト86の両側には挟持片83a,83bとの間に弾性部材87が配置されている。
第1の金属枠30と第1の陶板10との固定は、第1の陶板10を挟持する挟持金物80を第1の金属枠30に固定することによって行う。具体的には、第1の金属枠30の所定位置に設けられた取付孔に挟持金物80の取付ボルト86を挿入し、取付ナット85によって第1の金属枠30と挟持金物80とを連結し固定することができる。第1の金属枠40と第2の陶板20との固定は、これと同様であるので、説明を省略する。
1−2.陶板の取付方法
図3は、第1の実施形態に係る陶板の取付構造を説明する模式図である。
図3は、第1の実施形態に係る陶板の取付構造を説明する模式図である。
陶板の取付方法は、
(1)第1の陶板10を第1の金属枠30に固定する工程と、
(2)第2の陶板20を第1の金属枠40に固定する工程と、
(3)前記第1の陶板と前記第2の陶板との間に所定の空間が形成されるように、第1の陶板10が固定された第1の金属枠30と第2の陶板20が固定された第1の金属枠40とを第2の金属枠50に固定する工程と、
を有する。
(1)第1の陶板10を第1の金属枠30に固定する工程と、
(2)第2の陶板20を第1の金属枠40に固定する工程と、
(3)前記第1の陶板と前記第2の陶板との間に所定の空間が形成されるように、第1の陶板10が固定された第1の金属枠30と第2の陶板20が固定された第1の金属枠40とを第2の金属枠50に固定する工程と、
を有する。
このようにすることで、薄板の陶板でありながら高い意匠性を備えた陶板を壁面70に取り付けることができる。
このように、少なくとも2枚の陶板を所定の空間が形成されるように組み合わせて取り付けることにより、薄板の陶板でありながら高い意匠性を実現することができる。また、陶板と金属枠との組み立てを建物への施工前にあらかじめ行うことができるので、壁面70への施工を容易とすることができる。
[(1)の工程]
第1の陶板10を第1の金属枠30に固定する工程は、第1の陶板10の裏面16に設けられた一対の溝18a,18bに(第1の)挟持金物80の一対の爪部82a,82bを入り込ませ、一対の爪部82a,82bを近接する方向に移動して第1の陶板10に(第1の)挟持金物80を固定する工程と、第1の陶板10に固定された(第1の)挟持金物80を第1の金属枠30に固定する工程と、を有することができる。
第1の陶板10を第1の金属枠30に固定する工程は、第1の陶板10の裏面16に設けられた一対の溝18a,18bに(第1の)挟持金物80の一対の爪部82a,82bを入り込ませ、一対の爪部82a,82bを近接する方向に移動して第1の陶板10に(第1の)挟持金物80を固定する工程と、第1の陶板10に固定された(第1の)挟持金物80を第1の金属枠30に固定する工程と、を有することができる。
[(2)の工程]
第2の陶板20を第1の金属枠40に固定する工程は、第2の陶板20の裏面26に設けられた一対の溝28a,28bに(第2の)挟持金物80の一対の爪部82a,82bを入り込ませ、一対の爪部82a,82bが近接する方向に移動して第2の陶板20に(第2の)挟持金物80を固定する工程と、第2の陶板20に固定された(第2の)挟持金物80を第1の金属枠40に固定する工程と、を有することができる。
第2の陶板20を第1の金属枠40に固定する工程は、第2の陶板20の裏面26に設けられた一対の溝28a,28bに(第2の)挟持金物80の一対の爪部82a,82bを入り込ませ、一対の爪部82a,82bが近接する方向に移動して第2の陶板20に(第2の)挟持金物80を固定する工程と、第2の陶板20に固定された(第2の)挟持金物80を第1の金属枠40に固定する工程と、を有することができる。
上記(1)の工程と(2)の工程によって、第1の陶板10が固定された第1の金属枠30と第2の陶板20が固定された第1の金属枠40とが準備できる。
なお、第1の陶板10と第1の金属枠30との間及び第2の陶板20と第1の金属枠40との間には、施工後も弾性を維持する接着剤90を複数個所、例えば挟持金物80を挟む上下位置に配置して、陶板と金属枠とを接着固定してもよい。
[(3)の工程]
第2の金属枠50の第2の係合部52に、第1の金属枠30,40の第1の係合部32,42を載せる工程と、第1の金属枠30,40と第2の金属枠50とを固定する工程と、を有することができる。
第2の金属枠50の第2の係合部52に、第1の金属枠30,40の第1の係合部32,42を載せる工程と、第1の金属枠30,40と第2の金属枠50とを固定する工程と、を有することができる。
このようにすることで、第1の金属枠30と第2の金属枠40との組み立て作業を効率よく行うことができる。
図3においては、第1の金属枠30が第2の金属枠50に載せられており、第1の金属枠40が第2の金属枠50の横に準備されている。図3の例では第1の金属枠30,40と第2の金属枠50を壁面70へ固定することを説明するために壁面70も便宜的に描かれているが、この載せる工程において壁面70はこの位置にない。具体的には、第2の金属枠50は、図示していない作業台上に図3のように第2の固定部54を下にして配置されている。ここでは、図1に示すように1組の陶板には3つの第2の金属枠50が用いられるため、作業台には3つの第2の金属枠50が所定間隔で配置される。
作業台に配置された第2の金属枠50に対して、図3の第1の金属枠40を図示しないクレーン等で矢印のように吊り下げて移動させる。
第1の金属枠40の第1の係合部42は、下方に向けて鉤状に屈曲している。第2の金属枠50の第2の係合部52は、上方に向けて鉤状に屈曲している。したがって、第2の金属枠50に対して第1の金属枠40を上方から下降させることで、第2の係合部52の上方へ突出する突起部52aを第1の係合部42の上方へ凹む溝部42aが受け入れて係合する。
このように係合することによって、第1の金属枠40が下方へ移動することが制限される。すなわち、壁面70に対して考えれば、この係合によって、第1の金属枠40は第2の金属枠50に対して壁面70に近接する方向への移動が制限されることになる。また、溝部42aの幅は、突起部52aの厚さよりわずかに広く、溝部42a内に突起部52aを受け入れた状態で左右方向への移動も制限されることになる。
第1の金属枠30,40と第2の金属枠50とを固定する工程は、第1の金属枠30,40が第2の金属枠50に載せられた状態で行われる。まず、第1の金属枠30,40と第2の金属枠50とをボルト62によって仮固定し、クレーン等で作業台の上から第1、第2の陶板10,20の組立体1を吊り上げ、建物の壁面70へ移動し、図1に示す状態とした後、仮固定を解除すると共に壁面70に固定する。
具体的には、第2の金属枠50を建物の壁面70に設けられた自重受け金具66に載せ、第1の固定部34と第2の固定部54と共に自重受け金具66にボルト62とナット64で固定する。
陶板と金属枠との組み立てを建物への施工前にあらかじめ行うことができるので、壁面70への施工を容易とすることができる。
2.第2の実施形態
図4は、第2の実施形態に係る陶板の取付構造を説明する横断面図である。第2の実施形態に対応する側面図は無いが、図2と同様に図1におけるA−A断面の位置と同じ陶板の長手方向の中段付近を壁面の上方から見た断面図である。
図4は、第2の実施形態に係る陶板の取付構造を説明する横断面図である。第2の実施形態に対応する側面図は無いが、図2と同様に図1におけるA−A断面の位置と同じ陶板の長手方向の中段付近を壁面の上方から見た断面図である。
第2の実施形態に係る陶板の取付構造は、第1の実施形態と基本的な構造は同様であるが、陶板が壁面から2段に積層されている点が大きく異なる。なお、以下の第2の実施形態の説明では、第1の実施の形態と同じ部材については同じ符号を付して説明する。
2−1.陶板の取付構造
[組立体]
建物の壁面70から突出した建物の壁面70の一部である自重受け金具66に、組立体1aの第2の金属枠50が固定される。第2の金属枠50は、自重受け金具66に固定される第2の金属枠50bと、第2の金属枠50bの壁面70とは反対側の端部に固定される第2の金属枠50aと、を有する。第2の金属枠50aと第2の金属枠50bとは締結部58aにおいてボルトとナットで結合されて第2の金属枠50として一体化する。
[組立体]
建物の壁面70から突出した建物の壁面70の一部である自重受け金具66に、組立体1aの第2の金属枠50が固定される。第2の金属枠50は、自重受け金具66に固定される第2の金属枠50bと、第2の金属枠50bの壁面70とは反対側の端部に固定される第2の金属枠50aと、を有する。第2の金属枠50aと第2の金属枠50bとは締結部58aにおいてボルトとナットで結合されて第2の金属枠50として一体化する。
[第2の金属枠50a]
第2の金属枠50aは、建物の上方から見た外形が略三角形になっており、図4における底辺が第2の金属枠50bに固定され、残りの2辺に第1の金属枠30a,40aが固定され、その三角形の頂部に保護枠94aが固定される。第2の金属枠50bは、断面が略四角形の筒体である。
第2の金属枠50aは、建物の上方から見た外形が略三角形になっており、図4における底辺が第2の金属枠50bに固定され、残りの2辺に第1の金属枠30a,40aが固定され、その三角形の頂部に保護枠94aが固定される。第2の金属枠50bは、断面が略四角形の筒体である。
第2の金属枠50aは、4つの第2の係合部52を有する。図4における左右の面に1枚ずつ第1の金属枠30a,40aが配置され、第1の係合部32,42が第2の係合部52と係合しかつ壁面70側の端部付近の締結部58bにおいてボルトで固定される。第1の金属枠30aには第1の陶板10aが挟持金物80によって固定され、第1の金属枠40aには第2の陶板20aが挟持金物80によって固定される。
第1の陶板10aと第2の陶板20aは、図4において下方に広がるように傾斜して配置され、下方に向かうにしたがってその間隔が広がり、第1の陶板10aと第2の陶板20aとの間には所定の空間が設けられる。第1の陶板10a及び第2の陶板20aは、壁面70に対して約80度の角度で取り付けられる。
[保護枠94a]
第1の陶板10aは、建物の壁面70側の第1の内側端部12aと、第1の内側端部12aの反対側の建物の壁面70から離れた第1の外側端部14aと、を有する。また、第2の陶板20aは、建物の壁面70側の第2の内側端部22aと、第2の内側端部22aの反対側の建物の壁面70から離れた第2の外側端部24aと、を有する。第2の金属枠50aは、第1の外側端部14aと第2の外側端部24aとを覆い、かつ、第1の外側端部14aと第2の外側端部24aとが互いに離れる方向に移動することを制限する金属製の保護枠94aをさらに有する。
第1の陶板10aは、建物の壁面70側の第1の内側端部12aと、第1の内側端部12aの反対側の建物の壁面70から離れた第1の外側端部14aと、を有する。また、第2の陶板20aは、建物の壁面70側の第2の内側端部22aと、第2の内側端部22aの反対側の建物の壁面70から離れた第2の外側端部24aと、を有する。第2の金属枠50aは、第1の外側端部14aと第2の外側端部24aとを覆い、かつ、第1の外側端部14aと第2の外側端部24aとが互いに離れる方向に移動することを制限する金属製の保護枠94aをさらに有する。
このように、陶板の外側の端部を覆うように金属製の保護枠94aを設けることにより、壁面70から最も突出した部分における耐衝撃性を向上し、陶板の破損を防止することができる。しかも、保護枠94aは、陶板の外観にほとんど影響を与えない。
第2の金属枠50aの頂部に設けられた第2の係合部52は、壁面70とは反対側に突出した第3の係合部53を有し、保護枠94aのT字状の脚部の下端と係合する。保護枠94aの脚部は、第3の係合部53によって壁面70に沿った上下方向以外の移動が制限された状態で、第2の金属枠50aに対してボルトによって固定される。
[第2の金属枠50b]
第2の金属枠50bは、建物の上方から見た外形が略長方形になっており、図4における底辺が自重受け金具66に固定され、底辺から垂直に延びる側壁の2辺に第1の金属枠
30b,40bが固定され、底辺と対向する辺に第2の金属枠50aが固定される。第2の金属枠50bは、断面が略長方形の筒体である。
第2の金属枠50bは、建物の上方から見た外形が略長方形になっており、図4における底辺が自重受け金具66に固定され、底辺から垂直に延びる側壁の2辺に第1の金属枠
30b,40bが固定され、底辺と対向する辺に第2の金属枠50aが固定される。第2の金属枠50bは、断面が略長方形の筒体である。
第2の金属枠50bは、側壁の2辺にそれぞれ3つの第2の係合部52を有する。図4における左右の辺に1枚ずつ第1の金属枠30b,40bが配置され、第1の係合部32,42が第2の係合部52と係合しかつ壁面70側の端部付近の締結部58cにおいてボルトで固定される。第1の金属枠30bには第1の陶板10bが挟持金物80によって固定され、第1の金属枠40bには第2の陶板20bが挟持金物80によって固定される。
第1の陶板10bと第2の陶板20bは、図4において下方に広がるように傾斜して配置され、下方に向かうにしたがってその間隔が広がり、第1の陶板10bと第2の陶板20bとの間には所定の空間が設けられる。第1の陶板10b及び第2の陶板20bは、壁面70に対して約80度の角度で取り付けられる。
また、第1の陶板10bと第2の陶板20bは、第2の金属枠50bよりも図4における上方に延びて、締結部58b及び第1、第2の陶板10a,20aの内側端部付近を覆う。したがって、第2の実施形態の組立体1aを建物の壁面70に取り付けた状態で例えば図4の右側方から見ると、第1の陶板10aの建物側の端部が第1の陶板10bと重なってあたかも一体であるかのような外観を有する。
[保護枠94b]
第1の金属枠30bは、第1の陶板10bにおける第1の外側端部14bを覆う金属製の保護枠94bを一体に有する。また、第1の金属枠40bは、第1の金属枠30bと同様に、第2の陶板20bにおける第2の外側端部24bとを覆う金属製の保護枠94bを一体に有する。保護枠94b,94bは、第1の外側端部14bと第2の外側端部24bとが互いに離れる方向に移動することを制限する。
第1の金属枠30bは、第1の陶板10bにおける第1の外側端部14bを覆う金属製の保護枠94bを一体に有する。また、第1の金属枠40bは、第1の金属枠30bと同様に、第2の陶板20bにおける第2の外側端部24bとを覆う金属製の保護枠94bを一体に有する。保護枠94b,94bは、第1の外側端部14bと第2の外側端部24bとが互いに離れる方向に移動することを制限する。
2−2.陶板の取付方法
第2の金属枠50aと第2の金属枠50bとを締結部58aで固定し、第2の金属枠50aと保護枠94aとを第3の係合部53で係合するとともにボルトで固定し、第2の金属枠50を組み立てる。
第2の金属枠50aと第2の金属枠50bとを締結部58aで固定し、第2の金属枠50aと保護枠94aとを第3の係合部53で係合するとともにボルトで固定し、第2の金属枠50を組み立てる。
次に、第1の陶板10aに挟持金物80を用いて固定する。第1の陶板10aに固定された挟持金物80と第1の金属枠30aとを固定する。この際、第1の陶板10aの第1の外側端部14aが保護枠94aに覆われるように組み立てる。同様に、第2の陶板20aと第1の金属枠40aとを組み立てる。
陶板が固定された第1の金属枠30a,40aを締結部58bで第2の金属枠50aに固定する。
同様にして、第1、第2の陶板10b,20bを第1の金属枠30b,40bに固定した後に、第2の金属枠50bに締結部58cで固定して組立体1bが完成する。
組立体1bは、クレーン等で吊り上げられ、建物の壁面70から突出する自重受け金具66に載せた後、自重受け金具66と第2の金属枠50bとを固定部材60で固定する。
3.第3の実施形態
図5は、第3の実施形態に係る陶板の取付構造を説明する側面図である。図6は、第3の実施形態に係る陶板の取付構造を説明する図5におけるB−B断面図である。なお、以下の第3の実施形態の説明では、第1の実施の形態と同じ部材については同じ符号を付し
て説明する。
図5は、第3の実施形態に係る陶板の取付構造を説明する側面図である。図6は、第3の実施形態に係る陶板の取付構造を説明する図5におけるB−B断面図である。なお、以下の第3の実施形態の説明では、第1の実施の形態と同じ部材については同じ符号を付し
て説明する。
[組立体]
図5に示すように、建物の壁面70に組立体1cが取付られる。より具体的には、図6のB−B断面に表されるように、建物の壁面70から突出した建物の壁面70の一部である自重受け金具66に、組立体1cの第2の金属枠50cが固定部材60でボルト62とナット64によって固定される。
図5に示すように、建物の壁面70に組立体1cが取付られる。より具体的には、図6のB−B断面に表されるように、建物の壁面70から突出した建物の壁面70の一部である自重受け金具66に、組立体1cの第2の金属枠50cが固定部材60でボルト62とナット64によって固定される。
[第1の陶板]
第1の陶板10cは、長手方向の両端部に開口する中空部110を有する。
第1の陶板10cは、長手方向の両端部に開口する中空部110を有する。
中空部110は、第1の陶板10cに複数例えば5つ有することができる。第1の陶板10cは、横断面において、第1の金属枠30cに対向する底面が平坦で、底面と反対側の外面が中央付近で膨らみ両端部で底面の両端部と接続する湾曲面に形成される。第1の陶板10cの中央付近に設けられた中空部110が他の中空部より大きな開口高さを有することができる。
第1の陶板10cは、中空部110から第1の陶板10cの底面へと貫通する固定孔102を有する。固定孔102は、第1の陶板10cを第1の金属枠30cに取り付ける際の締結具100の第2のねじ付き締結具106を貫通させることができる。
固定孔102に対応する中空部110には第1のねじ付き締結具104を有することができる。第1のねじ付き締結具104は、ナットであることができ、そのナットには中空部110の内壁面に当接してナットの回転を防止する回り止め104aを有する。
このように、中空部110にあらかじめ回転不能に固定されたナットを取り付けておくことによって、陶板と金属枠との固定作業を容易にすることができる。
このように、第1の陶板10cに中空部110を設けることで、第1の陶板10cを軽量化することができる。また、第1の陶板10cの板厚を厚くしても中空部110があることで、第1の陶板10cが軽量のまま厚みを持たせることができる。さらに、中空部110は、第1の陶板10cを第1の金属枠30cに取り付ける際の締結具100の一部を収容する空間として利用することができる。特に、中空部110は、第1の陶板10cの長手方向に延びて貫通する貫通孔であることができる。中空部110が貫通孔であれば、建物の外壁に組立体1cを取り付けた場合に、雨水の排水性にも優れる。
[取付構造]
第1の陶板10cと、第1の陶板10cを固定する第1の金属枠30cと、第1の金属枠30cを建物の壁面70に固定する固定部材60と、を有する。
第1の陶板10cと、第1の陶板10cを固定する第1の金属枠30cと、第1の金属枠30cを建物の壁面70に固定する固定部材60と、を有する。
第1の陶板10cと第1の金属枠30cとは、締結具100と挟持金物80とによって固定される。締結具100は、第1のねじ付き締結具104と第2のねじ付き締結具106とを含む。挟持金物80については、第1の実施形態と同じであるので説明を省略する。第1の陶板10cは、壁面70に対して約60度の角度で取り付けられる。
第1の陶板10cは、第1の陶板10cの長手方向の両端部付近(図5を参照)で、中空部110内に固定された第1のねじ付き締結具104を有する。
第1の陶板10cと第1の金属枠30cとは、第1のねじ付き締結具104に第2のねじ付き締結具106を連結することで固定される。
第3の実施形態においては、第1のねじ付き締結具104は、第1の陶板10cに対して回転不能に固定されたナットであることができ、第2のねじ付き締結具106は、ナットに締結されるボルトであることができる。
図5に示すように、1枚の第1の陶板10cに対して3枚の第1の金属枠30cが固定される。第1の陶板10cは、3枚の第1の金属枠30cに対して、長手方向の両端部付近に設けられた2つの締結具100と、6つの挟持金物80とによって固定される。
このように、第1の陶板10cの両端部に中空部110を設け、その中に第1のねじ付き締結具104を有することによって、外側から組立体1cを見ても陶板の取付金具が見えず、組立体1cの外観に影響を与えない。
また、第1の陶板10cと対向するように配置された第1の金属枠40cには第2の陶板20cが固定されている。第2の陶板20cと第1の陶板10cとは、2つの挟持金物80によって固定される。第2の陶板20cは、壁面70に対し垂直に配置される。
4.第4の実施形態
図7は、第4の実施形態に係る陶板の取付構造を説明する平面図である。より具体的には、図7は、建物の上方から組立体1dを見下ろした状態の平面図である。なお、以下の第4の実施形態の説明では、第1の実施の形態と同じ部材については同じ符号を付して説明する。
図7は、第4の実施形態に係る陶板の取付構造を説明する平面図である。より具体的には、図7は、建物の上方から組立体1dを見下ろした状態の平面図である。なお、以下の第4の実施形態の説明では、第1の実施の形態と同じ部材については同じ符号を付して説明する。
陶板10dは、建物の壁面70に取り付けられる。陶板10dは、壁面70から大きく突出することで壁面70の意匠性を向上させることができる。
陶板10dは、その長手方向に延びて、その両端部で開口する中空部110と、中空部110の長手方向の両端部付近に金属枠50dと固定するための固定孔102と、を有する。
陶板10dは、平坦な裏面16dと、裏面16dの端部から垂直に延びる側面13dと、裏面16dの一方の端部から側面13dの一方の端部へ外方へ凸に湾曲しながら延びる表面11dと、を有する。締結具100の構造は、第3の実施形態と同様であるので詳細な説明は省略する。
このように、陶板10dに中空部110を設けることで、陶板10dを軽量化することができる。また、陶板10dの板厚を厚くしても中空部110があることで、陶板10dが軽量のまま厚みを持たせることができる。さらに、中空部110は、陶板10dをU字型の金属枠50dに取り付ける際の締結具100の一部を収容する空間として利用することができ、締結具100が外観に影響を与えることがない。
特に、中空部110は、陶板10dの長手方向に貫通する貫通孔であることができる。中空部110が貫通孔であれば、建物の外壁に組立体1cを取り付けた場合に、雨水の排水性にも優れる。
以上、本実施形態あるいは変形例について説明したが、本発明はこれら本実施形態あるいは変形例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施することが可能である。
本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結
果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
1、1b、1c、1d:組立体、10、10a、10b、10c:第1の陶板、10d:陶板、11、11d:表面、12,12a:第1の内側端部、13d:側面、14,14a,14b:第1の外側端部、16、16d:裏面、18a、18b:溝、20、20a、20b、20c:第2の陶板、21:表面、22:第2の内側端部、24:第2の外側端部、26:裏面、28a、28b:溝、30、30a、30b、30c:第1の金属枠、31:先端部、32:第1の係合部、32a:溝部、34:第1の固定部、40、40a、40b、40c:第1の金属枠、41:先端部、42:第1の係合部、42a:溝部、44:第1の固定部、50、50a、50b、50c、50d:第2の金属枠、52:第2の係合部、52a:突起部、54:第2の固定部、56:壁面、57:先端、58a、58b、58c:締結部、60:固定部材、62:ボルト、64:ナット、66:自重受け金具、70:壁面、80:挟持金物、82a:爪部、82b:爪部、83a:挟持片、83b:挟持片、84:締付ボルト、85:取付ナット、86:取付ボルト、87:弾性部材、90:接着剤、92:弾性部材、94a:保護枠、94b:保護枠、100:締結具、102:固定孔、104:第1のねじ付き締結具、104a:回り止め、106:第2のねじ付き締結具、110:中空部、321、322、421、422:第1の係合部、521、522:第2の係合部、O 中心軸
Claims (13)
- 第1の陶板と、
第2の陶板と、
前記第1の陶板及び前記第2の陶板を固定する金属枠と、
前記金属枠を建物の壁面に固定する固定部材と、
を有し、
前記金属枠に固定された前記第1の陶板と前記第2の陶板との間には所定の空間が形成されることを特徴とする、陶板の取付構造。 - 請求項1において、
前記金属枠は、前記第1の陶板及び前記第2の陶板が固定された第1の金属枠と、該第1の金属枠を固定する第2の金属枠と、を有し、
前記第1の金属枠は、第1の係合部を有し、
前記第2の金属枠は、前記第1の係合部と係合する第2の係合部を有し、
前記第1の係合部は、前記第2の係合部と係合して、前記第2の金属枠に対して前記第1の金属枠を建物の壁面に近接する方向又は離れる方向への移動を制限することを特徴とする、陶板の取付構造。 - 請求項1または2において、
前記第1の陶板は、前記第2の陶板と対向して配置され、
前記金属枠は、前記第1の陶板と前記第2の陶板との間隔が建物の壁面から離れるにしたがって狭くなるように固定することを特徴とする、陶板の取付構造。 - 請求項1〜3のいずれか1項において、
前記第1の陶板は、建物の壁面側の第1の内側端部と、該第1の内側端部の反対側の建物の壁面から離れた第1の外側端部と、を有し、
前記第2の陶板は、建物の壁面側の第2の内側端部と、該第2の内側端部の反対側の建物の壁面から離れた第2の外側端部と、を有し、
前記第1の外側端部は、前記第2の外側端部と弾性部材を介して配置されることを特徴とする、陶板の取付構造。 - 請求項1〜3のいずれか1項において、
前記第1の陶板は、建物の壁面側の第1の内側端部と、該第1の内側端部の反対側の建物の壁面から離れた第1の外側端部と、を有し、
前記第2の陶板は、建物の壁面側の第2の内側端部と、該第2の内側端部の反対側の建物の壁面から離れた第2の外側端部と、を有し、
前記金属枠は、前記第1の外側端部と前記第2の外側端部とを覆い、かつ、前記第1の外側端部と前記第2の外側端部とが互いに離れる方向に移動することを制限する金属製の保護枠をさらに有することを特徴とする、陶板の取付構造。 - 請求項1〜5のいずれか1項において、
前記第1の陶板及び前記第2の陶板を前記金属枠に固定する挟持金物をさらに有し、
前記挟持金物は、前記第1の陶板及び前記第2の陶板の各裏面に設けられた一対の溝に爪部を入り込ませた状態で前記第1の陶板及び前記第2の陶板を挟持する一対の挟持片を有することを特徴とする、陶板の取付構造。 - 長手方向の両端部に開口する中空部を有する陶板と、
前記陶板を固定する金属枠と、
前記金属枠を建物の壁面に固定する固定部材と、
を有し、
前記陶板は、前記陶板の長手方向の両端部付近で、前記中空部内に固定された第1のねじ付き締結具を有し、
前記陶板と前記金属枠とは、前記第1のねじ付き締結具に第2のねじ付き締結具を締結することで固定されることを特徴とする、陶板の取付構造。 - 請求項7において、
前記第1のねじ付き締結具は、前記陶板に対して回転不能に固定されたナットであり、
前記第2のねじ付き締結具は、前記ナットに締結されるボルトであることを特徴とする、陶板の取付構造。 - 建物の壁面に取り付けられる陶板であって、
前記陶板の長手方向に延びて、その両端部で開口する中空部と、
前記中空部の前記長手方向の前記両端部付近に金属枠と固定するための固定孔と、
を有することを特徴とする、陶板。 - 請求項9において、
前記中空部は、前記長手方向に貫通する貫通孔であることを特徴とする、陶板。 - 第1の陶板を第1の金属枠に固定する工程と、
第2の陶板を第1の金属枠に固定する工程と、
前記第1の陶板と前記第2の陶板との間に所定の空間が形成されるように、前記第1の陶板が固定された前記第1の金属枠と前記第2の陶板が固定された前記第1の金属枠とを第2の金属枠に固定する工程と、
を有することを特徴とする、陶板の取付方法。 - 請求項11において、
前記第1の金属枠は、第1の係合部を有し、
前記第2の金属枠は、前記第1の係合部と係合する第2の係合部を有し、
前記第2の金属枠の前記第2の係合部に、前記第1の金属枠の前記第1の係合部を載せる工程と、
前記第1の金属枠と前記第2の金属枠とを固定する工程と、
を有することを特徴とする、陶板の取付方法。 - 請求項11または12において、
前記第1の陶板を前記第1の金属枠に固定する工程は、
前記第1の陶板の裏面に設けられた一対の溝に第1の挟持金物の一対の爪部を入り込ませ、該一対の爪部を近接する方向に移動して前記第1の陶板に該第1の挟持金物を固定する工程と、
前記第1の陶板に固定された前記第1の挟持金物を前記第1の金属枠に固定する工程と、
を有し、
前記第2の陶板を前記第1の金属枠に固定する工程は、
前記第2の陶板の裏面に設けられた一対の溝に第2の挟持金物の一対の爪部を入り込ませ、該一対の爪部を近接する方向に移動して前記第2の陶板に該第2の挟持金物を固定する工程と、
前記第2の陶板に固定された前記第2の挟持金物を前記第1の金属枠に固定する工程と、
を有することを特徴とする、陶板の取付方法。
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