JP2015133895A - 永久磁石同期機 - Google Patents

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Abstract

【課題】回転子のオーバーハング部の軸方向長さが短くとも、従来よりも有効磁束を増加させることが可能な永久磁石同期機を提供する。【解決手段】本開示の永久磁石同期機における回転子11は、コア本体3と、固定子100のコア2よりも回転軸の方向に突出したオーバーハング部10を備える。コア本体3の端面235aは、磁極のうちのN極上に位置するN領域とS極上に位置するS領域とを備えている。オーバーハング部10は、端面235aの外縁に沿って間隔を置いて配列された複数の第1永久磁石5と、第1永久磁石5の各々に隣接して配置された複数の第2永久磁石6とを含み、第1永久磁石5は、N極が端面のN領域に向いた第1永久磁石5、および、S極が端面のS領域に向いた第1永久磁石5の少なくとも一方を含む。また、複数の第2永久磁石6は、端面235aのS領域からN領域に向かって磁束が延びるように配置されている。【選択図】図5

Description

本願は、回転子および固定子を備える永久磁石同期機に関する。
永久磁石同期機は、永久磁石を有する回転子とコイルを有する固定子とを備える同期機である。「同期機」の用語は、電動機、発電機、および電動機と発電機とを組み合わせた電気機械の全てを含む用語として使用される。従って、本明細書における「永久磁石同期機」の用語は、「電動機」または「発電機」の一方に限定されない。
永久磁石同期機の小型化が求められる分野では、固定子のコイルエンド(コイルのうち固定子コアから軸方向に突出した端部)の軸方向サイズを短くできる集中巻の巻線を採用した構成が普及してきた。従来、回転子におけるコア(鉄心)本体の軸方向サイズは、コイルエンドを含む固定子の軸方向サイズよりも短かった。その場合、固定子のコイルエンドに囲まれた空間、すなわち、コイルエンドの内周側空間はデッドスペースであった。
小型で高出力が要求される永久磁石型同期機では、このデッドスペース中に回転子のオーバーハング部を設けることが提案されている(特許文献1)。オーバーハング部により、回転子の軸方向サイズが拡大するため、回転子のコア本体に流入する有効磁束の量(以下、「有効磁束量」と称する。)が増加する。
特許文献2は、オーバーハング部の回転子におけるコア外周部における磁気飽和の影響を低減する永久磁石埋込型電動機を開示している。
特開2012−186901号公報 特開2006−211801号公報
従来技術では、回転子のオーバーハング部の軸方向サイズが短いと、有効磁束が減少するという課題がある。
上記事情を鑑み、限定的でない例示的なある実施形態は、回転子のオーバーハング部の軸方向長さが短くとも、従来よりも有効磁束を増加させることが可能な永久磁石同期機を提供する。
本開示の限定的ではない永久磁石同期機は、固定子と、前記固定子にエアギャップを介して対向してラジアル方向に磁束を発生させる複数の磁極を備える回転子とを備える永久磁石同期機であって、前記固定子は、複数のティースを備えるコアと、前記複数のティースの各々に巻かれた導線から形成されるコイルとを備え、前記回転子は、回転軸に対して垂直な一対の端面、および、前記複数の磁極を構成するN極およびS極が周方向に交互に配列された表面を備えるコア本体と、前記コア本体の前記端面に設けられ、前記固定子のコアよりも前記回転軸の方向に突出したオーバーハング部とを備え、前記コア本体の前記端面は、前記磁極のうちのN極上に位置するN領域と、前記磁極のうちのS極上に位置するS領域とを備え、前記オーバーハング部は、前記コア本体の前記端面において前記端面の外縁に沿って間隔を置いて配列された複数の第1永久磁石と、前記コア本体の前記端面において前記第1永久磁石に隣接して配置された複数の第2永久磁石とを含み、前記複数の第1永久磁石は、N極が前記端面のN領域に向いた永久磁石、および、S極が前記端面のS領域に向いた永久磁石の少なくとも一方を含み、前記複数の第2永久磁石は、前記端面の前記S領域から前記N領域に向かって磁束が延びるように配置されている。
本開示の永久磁石同期機によれば、オーバーハング部の軸方向サイズが短くとも、従来よりも回転子コア本体に流入する有効磁束を増加させることが可能になる。
本開示の永久磁石同期機の基本的な構成例を示す断面図である。 本開示の永久磁石同期機の他の基本的な構成例を示す断面図である。 回転子200の構成例を示す斜視図である。 回転子200のコア本体230における磁極の配列の一例を模式的に示す断面図である。 回転子200のコア本体230の端面を示す斜視図である。 本開示の実施形態1における永久磁石同期機の平面図および軸方向断面図である。 本開示の実施形態1における永久磁石同期機の回転子の軸方向断面図である。 本開示の実施形態1における永久磁石同期機の回転子の断面図である。 本開示の実施形態1におけるサブ永久磁石によるエアギャップ磁束密度の増加率を示す図である。 本開示の実施形態1におけるサブ永久磁石の配置レイアウトを示す部分平面図である。 本開示の実施形態2における永久磁石同期機の回転子の平面図と軸方向断面図である。 本開示の実施形態2における永久磁石同期機の回転子の断面図である。 本開示の実施形態3における永久磁石同期機の回転子の平面図と軸方向断面図である。 本開示の実施形態3における永久磁石同期機の回転子の断面図である。 本開示の実施形態4における永久磁石同期機の回転子の平面図と軸方向断面図である。 本開示の実施形態4における永久磁石同期機の回転子の断面図である。 本開示の実施形態4における永久磁石同期機の回転子の軸方向断面図および断面図である。 本開示の実施形態5における永久磁石同期機の回転子の平面図である。 本開示の実施形態5におけるサブ永久磁石構成によるエアギャップ磁束密度の増加率を示す図である。 本開示の実施形態6における永久磁石同期機の平面図および軸方向断面図である。 本開示の実施形態6における永久磁石同期機の回転子の軸方向断面図である。 本開示の実施形態6における永久磁石同期機の回転子の断面図である。 従来の永久磁石同期機の回転子の軸方向断面図である。 従来のオーバーハング部の軸方向サイズと有効磁束量との関係を示すグラフである。
図21は、特許文献1に開示されている構成の一例を示す断面図である。図21に示される永久磁石同期機では、固定子1100が回転子1200を囲んでおり、回転子1200が回転軸1220の周りを回転する。固定子1100のコア1105から軸方向に突出したコイルエンド1107の内周側空間に、回転子1200のオーバーハング部1210が存在している。コイルエンド1107を含めた固定子1100の全長Aは、コイルエンド1107の軸方向サイズの分だけ、固定子1100のコア長さBよりも長い。オーバーハング部1210を含めた回転子1200の全長は、固定子1100の全長Aに略等しい。オーバーハング部1210の存在により、回転子1200のコアに流入する有効磁束の量が増加する。
図22は、オーバーハング部1210の長さ(軸方向サイズ)と有効磁束との関係を示すグラフである。図22から明らかなように、回転子1200のオーバーハング部1210が短くなると、有効磁束が急激に小さくなる。
そこで、本発明者は、回転子のオーバーハング部に異なる方向の磁束を形成する永久磁石を設けることで、回転子コアに流入する有効磁束を増加させるという知見を得た。
すなわち、本開示の第1態様は、固定子と、前記固定子にエアギャップを介して対向してラジアル方向に磁束を発生させる複数の磁極を備える回転子とを備え、前記固定子は、複数のティースを備えるコアと、前記複数のティースの各々に巻かれた導線から形成されるコイルとを備え、前記回転子は、回転軸に対して垂直な一対の端面、および、前記複数の磁極を構成するN極およびS極が周方向に交互に配列された表面を備えるコア本体と、 前記コア本体の前記端面に設けられ、前記固定子のコアよりも前記回転軸の方向に突出したオーバーハング部と、を備え、前記コア本体の前記端面は、前記磁極のうちのN極上に位置するN領域と、前記磁極のうちのS極上に位置するS領域とを備え、前記オーバーハング部は、前記コア本体の前記端面において前記端面の外縁に沿って間隔を置いて配列された複数の第1永久磁石と、 前記コア本体の前記端面において前記第1永久磁石に隣接して配置された複数の第2永久磁石と、を含み、前記複数の第1永久磁石は、N極が前記端面のN領域に向いた永久磁石、および、S極が前記端面のS領域に向いた永久磁石の少なくとも一方を含み、前記複数の第2永久磁石は、前記端面の前記S領域から前記N領域に向かって磁束が延びるように配置されている、永久磁石同期機を提供する。
本開示の第2態様は、第1態様において、前記回転子は、前記複数の第1永久磁石の、前記端面に向いている側とは反対の側を覆い、前記複数の第1永久磁石を磁気的に結合する回転子ヨークを更に備える、永久磁石同期機を提供する。
本開示の第3態様は、第2態様において、前記回転子は、前記第1永久磁石、前記第2永久磁石、および前記回転子ヨークを保持する溝を備えるカップ形状の非磁性材料から形成された回転子端板を備える、永久磁石同期機を提供する。
本開示の第4態様は、第2態様において、前記回転子は、前記複数の第1永久磁石および前記複数の第2永久磁石を保持する孔を備える円板形状の非磁性材料から形成された回転子端板と、を備える、永久磁石同期機を提供する。
本開示の第5態様は、第2態様−第4態様のいずれか1つにおいて、前記回転子ヨークは、前記複数の第1永久磁石を覆う第1部分と、前記第1部分からラジアル方向に拡大した第2部分とを備えている、永久磁石同期機を提供する。
本開示の第6態様は、第2態様−第5態様のいずれか1つにおいて、前記複数の第1永久磁石は、前記一対の端面の各々において、N極が前記端面のN領域に向いた永久磁石、
および、S極が前記端面のS領域に向いた永久磁石の一方のみを含み、 前記複数の第2永久磁石は、前記複数の第1永久磁石の少なくとも1つに周方向に隣接して前記端面の前記N領域と前記S領域との境界を横切る位置に配置されており、前記回転子ヨークは、前記端面において前記第1永久磁石が配置されてない領域と前記複数の第1永久磁石とを磁気的に接続する、永久磁石同期機を提供する。
本開示の第7態様は、第6態様において、前記複数の第1永久磁石のうち、前記一対の端面の一方に配列された第1永久磁石は、N極が前記一方の端面に向いており、前記複数の第1永久磁石のうち、前記一対の端面の他方に配列された第1永久磁石は、S極が前記他方の端面に向いている、永久磁石同期機を提供する。
本開示の第8態様は、第1態様−第7態様のいずれか1つにおいて、前記回転子の前記オーバーハング部は、前記端面において前記複数の第1永久磁石からラジアル方向の側に位置する領域に配置された複数の第3永久磁石を更に備え、前記複数の第3永久磁石は、ラジアル方向に磁束を形成するように配置されている、永久磁石同期機を提供する。
本開示の第9態様は、第1態様−第8態様のいずれか1つにおいて、前記複数の第2永久磁石は、前記端面の前記N領域と前記S領域との間に位置する部分に配置されており、前記複数の第2永久磁石のN極は前記端面の前記N領域の側を向き、前記複数の第2永久磁石のS極は前記端面の前記S領域の側を向いている、永久磁石同期機を提供する。
本開示の第10態様は、第1態様−第9態様のいずれか1つにおいて、前記コア本体の前記端面の前記N領域または前記S領域に前記複数の第1永久磁石が配置されている、永久磁石同期機を提供する。
本開示の第11態様は、第3態様または第4態様において、前記回転子端板は、バランスウェイトとして機能するように構成されている、永久磁石同期機を提供する。
本開示の第12態様は、第1態様−第11態様のいずれか1つにおいて、前記回転子のコア本体は、前記複数の磁極を形成する複数のフェライト磁石を備えており、前記複数の第1永久磁石および複数の第2永久磁石はサマリウム・コバルト磁石である、永久磁石同期機を提供する。
次に、本開示の永久磁石同期機の基本的な構成の概略を説明する。図1Aは、本開示の永久磁石同期機の基本構成の一例を示す断面図である。図1Aに示される永久磁石同期機の例は、固定子100と回転子200とを備える。回転子200は、エアギャップを介して固定子100に対向する複数の磁極を備えている。複数の磁極は、回転子200の回転軸220を基準にラジアル方向(回転軸220から遠ざかる方向または回転軸220に近づく方向)に磁束を発生させるように構成されている。なお、回転子200は図1Aに示されるように固定子100の内側に配置されていても良いし、図1Bに示されるように、固定子100の外側に配置されていても良い。以下、図1Aに示される構成例に関して本開示の永久磁石同期機およびその実施形態を説明するが、図1Bに示される構成を備える実施形態も最後に説明する。
固定子100は、図1Aに示されるように、複数のティース120を備える固定子コア130と、複数のティース120の各々に巻かれた導線から形成されるコイル(不図示)とを備えている。固定子100の構成は、公知の永久磁石同期機における固定子の構成と同様であり得る。
回転子200は、図2に示されるように、回転軸220に対して垂直な一対の端面235a、235bと、複数の磁極を構成するN極およびS極が周方向(矢印Cの方向)に交互に配列された表面236とを備えるコア本体(回転子コア本体)230を備えている。固定子100が回転子200の外側に配置される場合、磁極(N極およびS極)は回転子200のコア本体230の外周面側に配列される。他方、回転子200が固定子100の外側に配置される場合は、磁極(N極およびS極)は回転子200のコア本体230の内周面側に配列される。なお、図2では、回転軸に平行な方向にZ軸を有するXYZ座標が示されている。本明細書では、回転軸に平行な方向を単に「軸方向」と称する場合がある。また、本明細書において「軸方向断面図」とは、回転軸(Z軸)を含む断面の図あり、「平面図」とは、Z軸方向から見たXY面に平行な面の図である。
図3は、回転子200のコア本体230における磁極の配列の一例(4極)を模式的に示す断面図である。この断面図は、軸方向に垂直な断面(XY面に平行)の図である。図3の例では、矢印Cで示される周方向に沿ってN極、S極、N極、およびS極の4つの磁極が存在している。コア本体230の外周面上のN極では半径方向の外側に伸びる磁束が形成され、S極では半径方向の内側に伸びる磁束が形成される。1つの回転子200が備える磁極の個数は、4個に限定されず、2個、あるいは6個以上であってもよい。磁極は典型的にはコア本体230の内部または表面に設けられた永久磁石によって形成される。しかし、磁極は、後述するオーバーハング部に設けた永久磁石が形成する磁束がコア本体230の表面に形成したものであってもよい。
回転子200のコア本体230の端面235a、235bは、図4に示されるように、複数の磁極のうちのN極に近接するN領域237と、磁極のうちのS極に近接するS領域238とを含んでいる。図4の例では、図3に例示される4極構成に対応して、N領域237およびS領域238の個数は、それぞれ、2個である。N領域237およびS領域238の個数は、回転子200のコア本体230に設ける磁極の個数に依存して変化する。なお、図4の例では、隣接するN領域237とS領域238とが隙間なく接しているように記載されているが、N領域237とS領域238との間に中間的な領域が存在してもよい。
再び図2を参照する。本開示における回転子200は、図2に示されるように、コア本体230の端面235a、235bに設けられたオーバーハング部240を備えており、オーバーハング部240は、後に詳細に説明するように、固定子100のコア130よりも回転軸220に平行な方向に突出している。
オーバーハング部240は、コア本体230の端面235a、235bにおいて、端面235a、235bの外縁に沿って間隔を置いて配列された複数の第1永久磁石(図4において不図示)と、第1永久磁石に隣接して配置された複数の第2永久磁石(図4において不図示)を含んでいる。端面235a上に設けた複数の第1永久磁石は、そのN極が端面235aのN領域237に向いた永久磁石、および、そのS極が端面235aのS領域に向いた永久磁石の少なくとも一方を含む。端面235a上に設けた複数の第2永久磁石は、端面235aのS領域238からN領域237に向かって磁束が延びるように配置されている。同様に、端面235b上に設けた複数の第1永久磁石は、そのN極が端面235bのN領域237に向いた永久磁石、および、そのS極が端面235bのS領域に向いた永久磁石の少なくとも一方を含む。端面235b上に設けた複数の第2永久磁石は、端面235bのS領域238からN領域237に向かって磁束が延びるように配置されている。第1および第2永久磁石の構成および作用は、後述する実施形態について詳細に説明する。
以下、本開示の実施形態をより詳細に説明する。
(実施形態1)
図5(a)は、本開示の実施形態1における永久磁石同期機の平面図である。図5(b)は、図5(a)のP−P’における軸方向断面図である。簡単のため、図5(a)では、図5(b)に示した固定子巻線(コイル)、回転子ヨーク、回転子端板を図示していない。
永久磁石同期機1の固定子コア(固定子鉄心)2は、円環状の固定子ヨーク部と、固定子ヨーク部から半径方向に延びる複数の固定子ティース部とを備えている。固定子ヨーク部と固定子ティ−ス部とに囲まれた固定子スロット部には、図示していない電気絶縁材を介して、固定子巻線7(図5(b)参照)が配置される。固定子コア2は、例えば複数の電磁鋼板を軸方向に積層して構成され得る。固定子スロット部には、各固定子ティ−ス部に対して一心状に集中巻を行った固定子巻線7が存在する。固定子巻線7は、図5(b)に示されるように、固定子コア2よりも外側軸方向に突出した部分(コイルエンド)を備えている。固定子コア2および固定子巻線7の構成および製造方法は、後述する他の実施形態でも同様である。
図5(b)では、固定子の軸方向の全長がA、固定子コア2の長さがBと記載されている。固定子の全長Aと固定子コア2の長さBとの差は、コイルエンドの軸方向サイズに相当する。コイルエンドの内周側の空間には、回転子11のオーバーハング部10が位置している。回転子11は、複数の電磁鋼板を軸方向に積層して形成した回転子コア本体3と、回転子コア本体3の永久磁石挿入穴に挿入された6個のメイン永久磁石4とを備えている。これにより、回転子11の外周面には6極の磁極が形成される。本実施形態におけるメイン永久磁石4は、これに限定されないが、逆円弧形状のフェライト磁石であり得る。図示される例において、回転子コア本体3の長さ(軸方向サイズ)は、固定子コア2の長さ(軸方向サイズ)に等しく設定されている。なお、回転子コア本体3の長さ(軸方向サイズ)は、固定子コア2の長さ(軸方向サイズ)よりも長くても、短くても良い。
回転子11のオーバーハング部10は、回転子コア本体3の端面に設けられている。オーバーハング部10は、軸方向に磁束を形成する第1永久磁石5と、回転軸に垂直な断面方向に磁束を形成する第2永久磁石6とを備えている。本実施形態における第1および第2永久磁石5、6は、これに限定されないが、希土類磁石であるサマリウム・コバルト磁石(SmCo磁石)であり得る。
図5(a)および他の関連する図面において、各永久磁石の磁束の方向を、回転軸に垂直な方向を示すときには「矢印」で表現する。また、図の紙面に垂直に手前方向に延びる磁束は「点」、図の紙面に垂直に奥に伸びる方向は「×」で表現している。メインの永久磁石4aが回転子11の外周にN極を形成している領域に近接する端面の領域(N領域)では、第1永久磁石5aの磁束が回転子コア本体3の端面から内部に向かうように第1永久磁石5aが配置されている。第1永久磁石5aに隣接して配置される第2永久磁石6a、6bのN極およびS極は、第1永久磁石5aに磁束が向かうように周方向(接線方向)に向いている。なお、本明細書では、第1永久磁石5および第2永久磁石6を総称して「サブ永久磁石」と称する場合がある。
回転子コア本体3のオーバーハング部10では、サブ永久磁石5、6を覆うようにリング形状の回転子ヨーク8が配置されている。回転子ヨーク8は、磁性材料(例えば純鉄SUY−1または炭素鋼S45C)から形成され得る。従って、回転子ヨーク8は、サブ永久磁石5(第1永久磁石5)と磁気的に接続している。本実施形態では、非磁性材料(例えばオーステナイト系ステンレスSUS304)から形成されたカップ形状の回転子端板9により、回転子ヨーク8およびサブ永久磁石5、6を覆っている。回転子端板9は、例えばリベットまたはボルトにより、回転子コア本体3に対して軸方向に締結され得る。
図6は、本開示の実施形態1における永久磁石同期機の回転子11の軸方向断面図、図7は本開示の実施形態1における永久磁石同期機の回転子11の断面図である。図6のR−R’断面を図7(a)に、図6のS−S’断面を図7(b)に、図6のT−T’断面を図7(c)に示している。
図7(c)に示されるように、本実施形態では、回転子コア本体3の内部に逆円弧形状のメイン永久磁石4を6極配置している。図7(c)に示されるように、メイン永久磁石4の外側には回転子コア本体3の磁極として機能する外周部3aが位置している。
図7(b)は、回転子11のオーバーハング部10においてサブ永久磁石5、6を横切る断面を示している。第1永久磁石5は、図7(c)の回転子コア本体3の外周部3a上の端面(N領域またはS領域)に配置されている。第2永久磁石6は、隣接する第1永久磁石5の間(極間)に配置されている。第1永久磁石5および第2永久磁石6は、カップ形状の回転子端板9によって覆われている。
図7(a)は、回転子11のオーバーハング部10において回転子ヨーク8を含む断面図を示す。リング形状の回転子ヨーク8が、図7(b)に示される第1永久磁石5および第2永久磁石6を覆っている。回転子ヨーク8の外周をカップ形状の回転子端板9が覆っている。なお、図6、図7(a)及び図7(b)から明らかなように回転子ヨーク8は、第1永久磁石5および第2永久磁石6を覆う第1部分と、第1部分から更に内径側に延伸した第2部分とを備えている。
図8Aは、本開示の実施形態1におけるサブ永久磁石5、6によるエアギャップ磁束密度の増加率を示す図である。横軸は磁極中心位置から第1永久磁石5の一端(エッジ)までの円弧が有する角度θ1を示す。図8Bを参照して、この点をより詳しく説明する。図8Bは、1個の磁極に対して1個の第1永久磁石5が配置され、その両端に2個の第2永久磁石6が配置されている構成を示す平面図である。θ2は、個々の第2永久磁石6の両端を結ぶ円弧に対応する角度の半分である。本実施形態では、回転子磁極数が6極であるため、1極の角度範囲は60deg(度)である。従って、この例では、θ1+θ2の合計は、60degの半分である30degに等しい。
図8Aのグラフによると、例えば第1永久磁石5の角度θ1が25degの場合、1極を構成する第1永久磁石の一端から他端まで円弧に相当する角度(θ1×2)は50degである。また、そのとき、第1永久磁石5の両サイドには、10degの円弧に相当する角度範囲の第2永久磁石6が配置されているが、第1永久磁石5に隣接する、それぞれ、5degの円弧に相当する角度範囲の第2永久磁石6が1極分の構成要素となる。また、第1永久磁石5の角度θ1が30degのとき、第1永久磁石5が1個の磁極の円弧に対応する部分をカバーしている。
エアギャップ磁束密度の増加率は、サブ永久磁石5、6がない場合における固定子と回転子とのエアギャップ中央の磁束密度を100%とし、サブ永久磁石5、6を追加したことによるエアギャップ中央の磁束密度の増加の割合である。
本実施形態の構成では、横軸が25degのとき(1極を構成する第1永久磁石が50deg、第2永久磁石が5degずつ)、サブ永久磁石5、6によるエアギャップ中央の磁束密度の増加率が186%となる。なお、エアギャップ中央とは、固定子100と回転子200との間のエアギャップの中央の円筒面を意味する。横軸が30degのとき(第2永久磁石6が配置されていない例)では、エアギャップ中央の磁束密度の増加率が177%である。このことから、回転子コア本体3の端面に設けるサブ永久磁石として、軸方向磁束を形成する第1永久磁石5だけでなく、回転軸に垂直な断面方向の磁束を形成する第2永久磁石6を加えた方が、永久磁石の使用量は同一でも、エアギャップ中央の磁束密度を大きくでき、その結果として、有効磁束を増加させることがわかる。図8Aの例から分かるように、サブ永久磁石5、6の全体に占める第2永久磁石6の割合は、0%よりも大きく、約20%以下に設定され得る。
本実施形態では、図5(b)に示した軸方向断面図に示されるように、回転子11のオーバーハング量(オーバーハング部の軸方向サイズ)がコイルエンドの軸方向サイズ(A−B)の50%以下の値(例えば4〜6mm程度)に設定され得る。このような場合でも、図8Aに示す効果を得ることができる。
従って、回転子11のオーバーハング部10の軸方向寸法を十分に確保できない場合、本実施形態の構成は有効である。例えば、軸方向寸法を小型化した集中巻固定子を採用する場合、または回転子と不図示の軸受との間の寸法が十分にない場合でも、本実施形態によれば、軽量で低慣性な小型高出力な永久磁石同期機を提供することが可能になる。
なお、本実施形態においてメイン永久磁石4がフェライト磁石、サブ永久磁石5、6がサマリウム・コバルト磁石であると、ネオジム磁石を用いるよりも低いコストで耐熱性に優れた永久磁石同期機を提供できる。ネオジム磁石の保磁力は2000kA/m、保磁力の温度係数は−0.55%/℃である。サマリウム・コバルト磁石の保磁力は2300kA/m、保磁力の温度係数は−0.15%/℃である。フェライト磁石の保磁力は380kA/m、保磁力の温度係数は+0.2%/℃である。例えば、温度が+150℃上昇すると、ネオジム磁石の保磁力350kA/mに低下する。一方、サマリウム・コバルト磁石の保磁力の保磁力は1780kA/m、フェライト磁石の保磁力は490kA/mである。サマリウム・コバルト磁石とフェライト磁石で構成した方が、ネオジム磁石よりも高い保磁力を維持でき、耐熱性が高い。
本実施形態では固定子巻線を集中巻の例を示したが、分布巻でもよい。永久磁石4、5、6は、フェライト磁石とSmCo磁石の組み合わせに限定しない。回転子11のオーバーハング部10の回転子端板にバランスウェイトの機能を持たせると、より安定した動作を実現できる。これらのことは、他の実施形態でも同様である。
(実施形態2)
次に、図9を参照して、本開示の実施形態2における回転子の構成を説明する。実施形態1との差異は、本実施形態における回転子のオーバーハング部に配置した第1永久磁石が2分割されている点と、サブ永久磁石を回転子コア本体の端面に固定する構造とにある。図9(a)は、本実施形態における回転子21の平面図、図9(b)は軸方向断面図を示す。図9(a)には、永久磁石の配置説明のため、回転子ヨーク、回転子端板を図示していない。
本実施形態でも、実施形態1と同様に、メイン永久磁石4として、逆円弧形状のフェライト磁石が用いられている。本実施形態における回転子21のオーバーハング部20には、軸方向に磁束を形成する第1永久磁石5a1、5b1と、回転軸に垂直な方向に磁束を形成する第2永久磁石6が配置されている。本実施形態における第1および第2永久磁石は、SmCo磁石である。
各永久磁石の磁束の方向を前述した記号で図9(a)中に示している。メイン永久磁石4aが回転子21のコア本体の外周面にN極を形成する領域に近接するコア端面の領域において、第1永久磁石5a1、5b1は、回転子21のコア本体3の端面から内部に磁束が向かうように図の紙面奥向きにN極を配置する。第1永久磁石5a1に隣接して配置された第2永久磁石6a、および、第1永久磁石5b1に隣接して配置された第2永久磁石6bは、それぞれ、第1永久磁石5a1、5b1に磁束が向かうようにN極を配置する。
本実施形態でも、回転子21のオーバーハング部20には、サブ永久磁石5、6上にリング形状の回転子ヨーク8aが配置されている。回転子ヨーク8aは磁性材料(例えば純鉄SUY−1または炭素鋼S45C)から形成されている。非磁性材料(例えばオーステナイト系ステンレスSUS304)から形成された円板形状の回転子端板9aにより、サブ永久磁石5、6が保持されている。回転子ヨーク8aは、サブ永久磁石5、6を覆い、リベットまたはボルトによって軸方向に回転子コア本体3に締結されている。
図10は本実施形態における回転子21の断面図である。図9(b)のR−R’断面を図10(a)に、図9(b)のS−S’断面を図10(b)に、図9(b)のT−T’断面を図10(c)に示している。
図10(c)に示されるように、本実施形態でも、回転子コア本体3に逆円弧形状のメイン永久磁石4が6極配置されている。図10(b)は、回転子21のオーバーハング部20において、サブ永久磁石5a1、5b1、6a、6bを含む断面図を示す。図10(c)に示される回転子コア本体3の端面において各外周部3a上に位置する領域(N領域またはS領域)には、それぞれ、図10(b)に示されるように2個の第1永久磁石5a1、5b1が配置されている。また、回転子コア本体3の端面において外周部3aの境界(極間)には、それぞれ、図10(b)に示されるように第2永久磁石6aまたは第2永久磁石6bが配置されている。例えば、ある磁極に対応する端面に配置された第1永久磁石5a1と、その磁極に隣接する磁極に対応する端面に配置された第1永久磁石5a1との間(極間)には、第2永久磁石6bが配置されている。
実施形態1のオーバーハング部10では、1個の第1永久磁石と2個の第2永久磁石とによって1極を構成していた。これに対して、本実施形態のオーバーハング部20では、第1永久磁石を極中央で2分割した2個の第1永久磁石を同極内に配置している。
回転子端板9aは、サブ永久磁石5a1、5b1、6a、6bの外周部に加え、2分割した第1永久磁石5a1、5b1の極中央に配置したリブ部でサブ永久磁石5a1、5b1、6a、6bを保持している。換言すれば、サブ永久磁石5a1、5b1、6a、6bは、回転子端版9aのリブ部により形成された孔に保持されている。回転子端板9aは非磁性材料(例えばオーステナイト系ステンレスSUS304)から形成されている。
図10(a)は、回転子21のオーバーハング部20において回転子ヨーク8aを含む断面図を示す。図9(b)に示した軸方向断面図から明らかなように、回転子21のオーバーハング部20の軸方向寸法Dは、サブ永久磁石と回転子ヨークの軸方向寸法で決まる。従って、本実施形態では、回転子ヨーク8aを覆う回転子端板が存在しないため、実施形態1に比べ、回転子ヨーク8aを覆う回転子端板の厚み分、軸方向寸法を短くすることができる。
回転子コア本体3の端部に充分なサイズのオーバーハング部を確保できない場合でも、本実施形態によれば、回転子21のオーバーハング部20の軸方向サイズを小さくしながら、小型で高出力の永久磁石同期機を提供することが可能になる。
(実施形態3)
図11および図12を参照して、本開示の実施形態3における回転子の構成を説明する。実施形態1との差異は、回転子コア本体3の各端面における第1永久磁石の数を、極数と同じ6個ではなく、その半分の3個としたことである。
まず、図11を参照する。図11(a)は、回転子31の平面図、図11(b)は軸方向断面図を示す。図11(a)には、永久磁石の配置説明のため、回転子ヨーク、回転子端板を図示していない。回転子31の回転子コア本体3は、前述した実施形態における回転子コア本体3の構成と同様の構成を備えている。なお、図11(a)は、回転子31の上部の平面図に相当する。
本実施形態でも、メイン永久磁石4は、逆円弧形状のフェライト磁石である。回転子31のオーバーハング部30は、軸方向に磁束を形成する第1永久磁石5と、回転軸に垂直な方向に磁束を形成する第2永久磁石6とを備えている。第1および第2永久磁石5、6はSmCo磁石である。
各永久磁石の磁束の方向を図11(a)に矢印、紙面に垂直下方向は×で示している。メイン永久磁石4aが回転子コア本体3の外周にN極を構成する位置では、第1永久磁石5aが回転子コア本体3の端面から内部に磁束が向かうように紙面奥方向にN極を配置する。第1永久磁石5aに隣接して配置される第2永久磁石6a、6bは、第1永久磁石5aに磁束が向かうようにN極が配置される。
本実施形態では、オーバーハング部30において、第1永久磁石5aは、回転子コア本体3のN極上の端面領域(N領域)に1極おきに3極配置されている。回転子コア本体3のS極に対応した端面領域には第1永久磁石5を配置していない。
一方、回転子31の下部のオーバーハング部30において、第1永久磁石5aは、回転子コア本体3のS極上の端面(S領域)であるS領域に向くように配置され、第2永久磁石6a、6bは、第1永久磁石5a側に第2永久磁石6a、6bのS極が向くように配置される。回転子31の下部の端面において、N極上のN領域には、第1永久磁石5aは配置されてない。
図12は、本開示の実施形態3における永久磁石同期機の回転子の断面図である。図11(b)のR−R’断面を図12(a)に、図11(b)のS−S’断面を図12(b)に、図11(b)のT−T’断面を図12(c)に示している。図12(c)からは、回転子コア本体3に逆円弧形状のメイン永久磁石4を6極配置していることがわかる。
図12(b)は、回転子31のオーバーハング部30においてサブ永久磁石5、6を含む断面図を示す。図12(c)に示されるメイン永久磁石4のN極の外周部3a上の端面(N領域)に1極おきに第1永久磁石5のN極が配置されている。第1永久磁石5に隣接して第2永久磁石6のN極が第1永久磁石5に向くよう配置している。
円板状の回転子ヨーク8bには3箇所の突極部8cがあり、第1永久磁石を配置していない外周部3b上の端面3bには、回転子ヨークの突極部8cが配置されている。第1永久磁石のS極は円板状の回転子ヨーク8bと磁気接続している。そして、回転子ヨーク8bの突極部8cが回転子コア本体3のS極に対応する外周部3b上の端面(S領域)と磁気接続している。S極はイメージポールで構成されている。
図12(a)は、回転子31のオーバーハング部30で回転子ヨーク8bを含む断面図を示す。回転子ヨーク8bの断面は円板状である。回転子ヨーク8bは磁性材料(例えば純鉄SUY−1または炭素鋼S45C)から形成されている。非磁性材料(例えはオーステナイト系ステンレスSUS304)から形成されているカップ形状の回転子端板9により、サブ永久磁石5、6を保持する。端面は回転子ヨーク8bで覆い、リベットまたはボルトで軸方向に締結している。なお、回転子端版9は、サブ永久磁石5、6及び回転子ヨークを保持する溝を備える。
本実施形態によれば、第1永久磁石5の個数を半減できるため、コスト低減に有利である。なお、本実施形態では、6極の回転子31を用い、オーバーハング部30に第1永久磁石5を6極の半分の3極に配置したが、本開示はこの例に限定されない。第1永久磁石5の個数は、回転子本体3の極数よりも少ない任意の数をとり得る。回転子コア本体3の磁極にN極の磁束を配置するように、第1永久磁石5のN極の磁束を配置するのであれば、第1永久磁石5のS極から回転子ヨークを介して、回転子コア本体3のS極に磁束を配置してもよい。回転子ヨーク8を介してサブ永久磁石のN極およびS極を回転子コア本体3の磁極に接続できれば、回転子ヨーク8は一体でなく分割されていてもよい。
(実施形態4)
図13から図15を参照して、本開示の実施形態4における回転子の構成を説明する。実施形態2との差異は、本実施形態において、回転子コア本体3の各端面における第1永久磁石の数を12個から半分の6個としたことである。
まず図13を参照する。図13(a)は、回転子41の平面図、図13(b)は軸方向断面図を示す。図13(a)には、永久磁石の配置説明のため、回転子ヨーク、回転子端板を図示していない。回転子41の回転子コア本体3は、前述した実施形態における回転子コア本体3の構成と同様の構成を備えている。
本実施形態でも、メイン永久磁石4は、逆円弧形状のフェライト磁石が用いられている。回転子41のオーバーハング部40には軸方向に磁束を形成する第1永久磁石5と回転軸に垂直な断面方向に磁束を形成する第2永久磁石6とが配置されている。第1および第2の磁石は希土類磁石であるSmCo磁石から形成されている。
各永久磁石の磁束の方向を図13(a)に矢印、紙面に垂直下方向は×で示している。メイン永久磁石4aが回転子外周にN極を構成する場合、第1永久磁石5a1、5a2は、回転子コア端面から内部に磁束が向かうように紙面奥方向にN極を配置する。
第1永久磁石5a1に隣接配置した第2永久磁石6a、第1永久磁石5b1に隣接配置した第2永久磁石6bは、第1永久磁石5a1、5a2に磁束が向かうようにN極を配置する。
本実施形態では、オーバーハング部40において、第1永久磁石5a1、5b1は、回転子のN極に対応して、回転子コアの外周部3a上の端面(N領域)に1極おきに3極配置されている。また、回転子のS極に対応した回転子コア本体3におけるメイン永久磁石4の外周部3bには第1永久磁石が配置されていない。
第1永久磁石5a1、5b1のS極は円板状の回転子ヨーク8dと磁気接続している。
回転子ヨーク8dには6箇所の突極部8eがあり、S極に対応した回転子コア本体3におけるメイン永久磁石4の外周部3bに、第1永久磁石5aのS極に接続した回転子ヨーク8dの突極部8eが磁気的に接続している。回転子ヨーク8dは磁性材料(例えば純鉄SUY−1または炭素鋼S45C)から形成されている。非磁性材料(例えばオーステナイト系ステンレスSUS304)から形成されている円板形状の回転子端板9aで、サブ永久磁石5、6を保持し、端面を回転子ヨーク8dで覆い、リベットまたはボルトで軸方向に締結している。
図14は本実施形態における永久磁石同期機の回転子の断面図である。図13(b)のR−R’断面を図14(a)に、図13(b)のS−S’断面を図14(b)に、図13(b)のT−T’断面を図14(c)に示している。
図14(c)に示されるように、本実施形態でも、回転子コア本体3に逆円弧形状のメイン永久磁石4が6極配置されている。図14(b)は、回転子41のオーバーハング部40においてサブ永久磁石5、6を含む断面図を示す。本実施形態では、図14(c)に示されるメイン永久磁石4のN極の外周部3a上の端面に、1極おきに第1永久磁石5a、5bのN極が配置されている。第1永久磁石5a、5bに隣接して第2永久磁石6a、6bのN極が第1永久磁石5a、5bに向くよう配置されている。
円板状の回転子ヨーク8dに中央に溝が入った3箇所の突極部8eがあり、第1永久磁石を配置していない外周部3b上の端面には、回転子ヨークの突極部8eが配置されている。
第1永久磁石5のS極は円板状の回転子ヨーク8dに磁気的に接続されている。回転子ヨーク8dの突極部8eが回転子コア本体3のS極に対応した外周部3b上の端面(S領域)に磁気的に接続されている。S極はイメージポールで構成されている。
図14(a)は、回転子41のオーバーハング部40において、回転子ヨーク8dを含む断面図を示す。回転子ヨーク8dの断面は円板状である。回転子ヨーク8dは磁性材料(純鉄SUY−1または炭素鋼S45C)から形成されている。
回転子端板9aは、サブ永久磁石の外周部に加え、2分割した第1永久磁石の極中央に配置したリブ部でサブ永久磁石を保持している。回転子端板9aは非磁性材料(オーステナイト系ステンレスSUS304)で構成し、回転子端面を回転子ヨーク8dで覆い、リベットまたはボルトで軸方向に締結固定している。
図13(b)の軸方向断面図から明らかなように、回転子41のオーバーハング部40の軸方向寸法Dは、サブ永久磁石5、6および回転子ヨーク8の軸方向寸法で決まる。本実施形態では、回転子ヨーク8aを覆う回転子端板が存在しないため、実施形態1に比べて、回転子ヨーク8aを覆う回転子端板の厚み分だけ、軸方向寸法を短くできる。
次に、図15を参照しながら、回転子41の両端における2つのオーバーハング部の関係を説明する。図15(a)における回転子41のR−R’における断面図を図15(b)に、回転子41のS−S’における断面図を図15(c)に示す。図15(b)は、回転子41の上側におけるサブ永久磁石の配置を示し、図15(c)は、回転子41の下側におけるサブ永久磁石の配置を示している。図15(b)に示されるように、回転子41のキー溝のある磁極(3時方向)をN極とする。この場合、図15(b)に示される側では、各N極に対して、第1永久磁石5a1、5b1のN極が向くように第1永久磁石5a1、5b1が配置されている。第1永久磁石5a1、5b1は、1極おきに、N極のみに対応して配置されている。この端面側では、S極に相当する領域には、第1永久磁石は配置されず、回転子ヨークの突極部8eが位置している。
図15(c)の側では、回転子41のキー溝と反対にある磁極(9時方向)はS極である。第1永久磁石5a2、5b2のS極が、端面のS極に対応する領域に向くように配置されている。第1永久磁石5a2、5b2は、1極おき、S極のみに対応して配置されている。この端面において、N極に対応する領域には、第1永久磁石は配置されず、回転子ヨークの突極部8eが位置している。このように本実施形態では、オーバーハング部40に配置された軸方向に磁束を形成する第1永久磁石は、図15(a)において、上から下方向の同一方向に向きが揃っている。
本実施形態によれば、前述した各実施形態の効果に加えて、第1永久磁石の量を半減し、コスト低減に有利な効果を得ることもできる。なお、本実施形態では固定子巻線を集中巻の例を示したが、分布巻でもよい。
本実施形態では、6極の回転子で、オーバーハング部にサブ永久磁石を6極の半分の3極配置したが、回転子の極数未満に数を変えてもよい。その際、例えば、回転子磁極にN極の磁束を配置するように、サブ永久磁石のN極磁束を配置するのであれば、サブ永久磁石のS極から回転子ヨークを介して、回転子のS極に磁束を配置すればよい。回転子磁極に回転子ヨークを介してサブ永久磁石のN極とS極を接続できれば、必ずしも、回転子ヨークが一体でなく分割されていてもよい。
なお、実施形態3においても同様に、図15に示したように回転子両端のオーバーハング部の関係が一方の端面の第1永久磁石がN極でS極がイメージポール、もう一方の端面の第1永久磁石がS極でN極をイメージポールとし、第1永久磁石の軸方向磁束の向きは同一方向としても良い。
(実施形態5)
図16を参照して、本開示の実施形態5における回転子の構成を説明する。図16は、本実施形態における回転子51の平面図である。図16には、永久磁石の配置説明のため、回転子ヨーク、回転子端板を図示していない。
本実施形態と実施形態1との差異は、回転軸に垂直な方向に磁束を形成する第2永久磁石6a、6bが周方向の磁束を形成するように、第1永久磁石5の磁極間に配置されているだけでなく、第1永久磁石5の内径側に半径方向の磁束を形成する複数の第2永久磁石6cが配置されている点にある。第2永久磁石6cは、本開示の第3永久磁石に相当する。回転子51の回転子コア本体3は、前述した実施形態における回転子コア本体3の構成と同様の構成を備えている。
メイン永久磁石4は、逆円弧形状のフェライト磁石が用いられている。回転子51のオーバーハング部には、軸方向に磁束を形成する第1永久磁石5と、回転軸に垂直な方向に磁束を形成する第2永久磁石6とが配置されている。第1および第2永久磁石5、6は希土類磁石であるSmCo磁石から構成されている。
各永久磁石4〜6の磁束の方向を図16に矢印、紙面に垂直上方向は点、紙面に垂直下方向は×で示している。メイン永久磁石4aが回転子外周にN極を構成する場合、第1永久磁石5aは、回転子コア端面から内部に磁束が向かうように紙面奥方向にN極を配置する。第1永久磁石5aの極間に隣接配置した第2永久磁石6a、6b、6cを、第1永久磁石5aに磁束が向かうようにN極を配置する。
回転子コア本体3の端面にはサブ永久磁石5、6を配置し、さらにサブ永久磁石5、6の端面に回転子ヨーク8が配置されている。回転子ヨーク8は磁性材料(例えば純鉄SUY−1または炭素鋼S45C)から形成されている。非磁性材料(例えばオーステナイト系ステンレスSUS304)から形成されているカップ形状の回転子端板9で、回転子ヨーク8とサブ永久磁石5、6を覆い、リベットまたはボルトで軸方向に締結固定している。
図17は、本実施形態におけるエアギャップ磁束密度の増加率を示す図である。横軸は磁極中央から第1永久磁石5の角度を示す。図17のグラフも、図8Aと同様に、図8Bを参照しながら説明した構成に基づいている。本実施形態でも、1極は30degの角度に対応する。
本実施形態の構成例によると、横軸が26.5degのとき(1極を構成する第1永久磁石が53deg、第2永久磁石が3.5degずつ)、サブ永久磁石5、6によるエアギャップ中央の磁束密度の増加率が200%に達する。横軸が30degのとき(サブ永久磁石が全て軸方向磁束を形成する第1永久磁石)では、エアギャップ中央の磁束密度の増加率が180%である。サブ永久磁石として、軸方向磁束を形成する第1永久磁石5だけでなく、回転軸に垂直な方向の磁束を形成する第2永久磁石6を加えると、エアギャップ中央の磁束密度を大きくでき、有効磁束が増加する。
更に、本実施形態では、周方向の磁束を形成する第2永久磁石6a、6bだけでなく、第1永久磁石5の内径側に半径方向の磁束を形成する第2永久磁石6cが設けられているため、実施の形態1に比べ更に有効磁束が増加する。
(実施形態6)
図18(a)は、本開示の実施形態6における永久磁石同期機の平面図である。図18(b)は、図18(a)のQ−Q’における軸方向断面図である。簡単のため、図18(a)では、図18(b)に示した固定子巻線、回転子ヨーク、回転子端板を図示していない。これらの図は、固定子の外側に回転子を回転自在に配置したアウターロータの例を示す。
本実施形態の永久磁石同期機61では、固定子コア62が円環状の固定子ヨーク部から半径方向内側に延びる固定子ティース部を備えている。固定子コア62は電磁鋼板を軸方向に積層して構成されている。固定子ティース部の間に位置する固定子スロット部には、不図示の電気絶縁材を介して、固定子巻線67が配置される(図18(b)参照)。図18(a)には、固定子巻線67を図示していないが、固定子巻線67は各固定子ティ−ス部に一心状に集中巻されている。
図18(b)において、固定子の軸方向の全長をA、固定子コアの長さをBと記載している。固定子全長Aと固定子コア長さBとの差で示される長さを有する空間(コイルエンドの外径側の空間)に回転子がオーバーハングしている。回転子71は、電磁鋼板を軸方向に積層して作製した回転子コア63の6個の永久磁石挿入穴にメイン永久磁石64を埋込み、それによって、回転子71の内周面に6極の磁極を形成している。メイン永久磁石64は、これに限定されないが、逆円弧形状のフェライト磁石である。回転子71のオーバーハング部70には、軸方向に磁束を形成する第1永久磁石65と。回転軸に垂直な方向に磁束を形成する第2永久磁石66とが配置されている。第1および第2永久磁石65、66は、これに限定されないが、希土類磁石であるサマリウム・コバルト磁石(SmCo磁石)から形成されている。
第1永久磁石65aは、回転子コア本体63の端面から内部に磁束が向かうように配置されている。すなわち、第1永久磁石65aのN極が端面に向いている(対向している)。第1永久磁石65aに隣接するように配置された第2永久磁石66a、66bは、第1永久磁石65aに磁束が向かうように配置されている。
このように回転子コア本体63の端面にはサブ永久磁石65、66が配置され、さらにサブ永久磁石65、66の端面にリング形状の回転子ヨーク68が配置されている。回転子ヨーク68は、磁性材料(例えば純鉄SUY−1または炭素鋼S45C)から形成されている。非磁性材(例えばオーステナイト系ステンレスSUS304)から形成されたカップ形状の回転子端板69により、回転子ヨーク68とサブ永久磁石65、66とを覆い、リベットまたはボルトで軸方向に締結固定している。
図19は、本実施形態における永久磁石同期機の回転子の軸方向断面図、図20は本開示の実施形態6における永久磁石同期機の回転子の断面図である。図19のK−K’断面を図20(a)に、図19のL−L’断面を図20(b)に、図19のT−T’断面を図20(c)に示している。図20(c)では、回転子コア63に逆円弧形状のメイン永久磁石64を6極配置していることがわかる。
回転子コア磁極の内周部を63aと示す。図20(b)は、回転子のオーバーハング部でサブ永久磁石を含む断面図を示す。図20(c)に示されるメイン永久磁石64の外周部を回転子コア磁極の外周部63a上の端面に、第1永久磁石65を配置し、第1永久磁石65の極間に第2永久磁石66が配置されている。第1永久磁石65および第2永久磁石66の外周部をカップ形状の回転子端板69が覆っている。
図20(a)は、回転子71のオーバーハング部60において回転子ヨーク68を含む断面図を示す。リング形状の回転子ヨーク68を、図20(b)に示される第1永久磁石65、第2永久磁石66の端面に配置している。回転子ヨーク68の外周部をカップ形状の回転子端板69が覆っている。
図18(b)の軸方向断面図から明らかなように、回転子のオーバーハング量が僅かであり、回転子コア端部のオーバーハング部寸法が十分に確保できない場合、例えば、軸方向寸法を小型化した集中巻固定子の回転機において回転子コアと軸受との間の寸法が十分にない場合でも、本実施形態の構成は実現でき、軽量で慣性の小さな高出力の永久磁石同期機を提供できる。また、メイン永久磁石をフェライト磁石、サブ永久磁石をサマリウム・コバルト磁石から形成したため、ネオジム磁石より低コストで高耐熱な永久磁石同期機を提供できる。
なお、本実施形態では固定子巻線を集中巻の例を示したが、分布巻でもよい。永久磁石は、フェライト磁石とSmCo磁石の組み合わせに限定しない。回転子オーバーハング部の回転子端板がバランスウェイトの機能を持たせることで安定した動作の永久磁石同期機を提供することができる。
本実施形態は、固定子の外周に回転子を配置したアウターロータの実施の一例を示している。実施形態2〜5は固定子の内周に回転子を配置したインナーロータの例を、本実施形態と同様にアウターロータとしても良い。
上記の各実施形態において、固定子コア、回転子コア本体、回転子ヨークを圧粉コアから形成しても良い。渦電流損を低減できるからである。メイン永久磁石の形状は逆円弧に限らず、矩形であってもよい。また、1極を構成するメインの永久磁石は1個に限らず、複数の永久磁石のV字配置、∇配置、多層配置を行っても良い。更に、上記の実施形態では、回転子コア本体の内部にメイン永久磁石を配置せず、回転子コア本体の端面に配置した永久磁石によって磁極を形成する構成を採用しても良い。
上記の各実施形態は、軸方向寸法を小型化した集中巻固定子の回転機または、回転子コアと軸受との間の寸法が十分にない場合に特に有効である。回転子のオーバーハング部が軸方向に長くなりすぎると、回転子の質量または慣性が増加するため、特性悪化を招いたり、回転子の永久磁石量増加によるコスト上昇を招いたりする。本実施形態によれば、このような課題を解決することが可能になる。また、耐熱性が要求される環境で使用する高出力な回転機では、メインの永久磁石として希土類永久磁石を用いる場合が多いが、このような希土類永久磁石に使用されるジスプロシウム(Dy)は供給が不安定であり、また価格も高いという課題がある。本開示の各実施形態によれば、希土類磁石をサブ永久磁石に使用するだけであるため、Dyの使用量を削減する効果も得られる。
本開示にかかる永久磁石同期機は、回転子のオーバーハングが短くても、従来よりも回転子コア本体に流入する有効磁束を増加でき、小型高出力な永久磁石同期機として有用である。
1 永久磁石同期機
2 固定子コア
3 回転子コア本体
3a 3b 外周部
4 メイン永久磁石
5 第1永久磁石
6 第2永久磁石
7 固定子巻線
8 回転子ヨーク
9 回転子端板
10 20 30 40 70 回転子オーバーハング部
11 21 31 41 51 71 回転子
100 固定子
101 従来の永久磁石同期機
111 固定子
112 回転子
120 ティース
130 固定子コア
200 回転子
220 回転軸
230 回転子コア本体
235a、235b 端面
236 表面

Claims (12)

  1. 固定子と、前記固定子にエアギャップを介して対向してラジアル方向に磁束を発生させる複数の磁極を備える回転子とを備え、
    前記固定子は、複数のティースを備えるコアと、前記複数のティースの各々に巻かれた導線から形成されるコイルとを備え、
    前記回転子は、
    回転軸に対して垂直な一対の端面、および、前記複数の磁極を構成するN極およびS極が周方向に交互に配列された表面を備えるコア本体と、
    前記コア本体の前記端面に設けられ、前記固定子のコアよりも前記回転軸の方向に突出したオーバーハング部と、
    を備え、
    前記コア本体の前記端面は、前記磁極のうちのN極上に位置するN領域と、前記磁極のうちのS極上に位置するS領域とを備え、
    前記オーバーハング部は、
    前記コア本体の前記端面において前記端面の外縁に沿って間隔を置いて配列された複数の第1永久磁石と、
    前記コア本体の前記端面において前記第1永久磁石に隣接して配置された複数の第2永久磁石と、
    を含み、
    前記複数の第1永久磁石は、N極が前記端面のN領域に向いた永久磁石、および、S極が前記端面のS領域に向いた永久磁石の少なくとも一方を含み、
    前記複数の第2永久磁石は、前記端面の前記S領域から前記N領域に向かって磁束が延びるように配置されている、永久磁石同期機。
  2. 前記回転子は、前記複数の第1永久磁石の、前記端面に向いている側とは反対の側を覆い、前記複数の第1永久磁石を磁気的に結合する回転子ヨークを更に備える、請求項1に記載の永久磁石同期機。
  3. 前記回転子は、前記第1永久磁石、前記第2永久磁石、および前記回転子ヨークを保持する溝を備えるカップ形状の非磁性材料から形成された回転子端板を備える請求項2に記載の永久磁石同期機。
  4. 前記回転子は、
    前記複数の第1永久磁石および前記複数の第2永久磁石を保持する孔を備える円板形状の非磁性材料から形成された回転子端板を備える、請求項2に記載の永久磁石同期機。
  5. 前記回転子ヨークは、前記複数の第1永久磁石を覆う第1部分と、前記第1部分からラジアル方向に拡大した第2部分とを備えている、請求項2−4のいずれか1項に記載の永久磁石同期機。
  6. 前記複数の第1永久磁石は、前記一対の端面の各々において、N極が前記端面のN領域に向いた永久磁石、および、S極が前記端面のS領域に向いた永久磁石の一方のみを含み、 前記複数の第2永久磁石は、前記複数の第1永久磁石の少なくとも1つに周方向に隣接して前記端面の前記N領域と前記S領域との境界を横切る位置に配置されており、
    前記回転子ヨークは、前記端面において前記第1永久磁石が配置されてない領域と前記複数の第1永久磁石とを磁気的に接続する、請求項2−5のいずれか1項に記載の永久磁石同期機。
  7. 前記複数の第1永久磁石のうち、前記一対の端面の一方に配列された第1永久磁石は、N極が前記一方の端面に向いており、
    前記複数の第1永久磁石のうち、前記一対の端面の他方に配列された第1永久磁石は、S極が前記他方の端面に向いている、請求項6に記載の永久磁石同期機。
  8. 前記回転子の前記オーバーハング部は、前記端面において前記複数の第1永久磁石からラジアル方向の側に位置する領域に配置された複数の第3永久磁石を更に備え、
    前記複数の第3永久磁石は、ラジアル方向に磁束を形成するように配置されている、請求項1−7のいずれか1項に記載の永久磁石同期機。
  9. 前記複数の第2永久磁石は、前記端面の前記N領域と前記S領域との間に位置する部分に配置されており、
    前記複数の第2永久磁石のN極は前記端面の前記N領域の側を向き、前記複数の第2永久磁石のS極は前記端面の前記S領域の側を向いている、請求項1−8のいずれか1項に記載の永久磁石同期機。
  10. 前記コア本体の前記端面の前記N領域または前記S領域に前記複数の第1永久磁石が配置されている、請求項1−9のいずれか1項に記載の永久磁石同期機。
  11. 前記回転子端板は、バランスウェイトとして機能するように構成されている、請求項3または4に記載の永久磁石同期機。
  12. 前記回転子のコア本体は、前記複数の磁極を形成する複数のフェライト磁石を備えており、
    前記複数の第1永久磁石および複数の第2永久磁石はサマリウム・コバルト磁石である、請求項1−11のいずれか1項に記載の永久磁石同期機。
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