JP2015133457A - 配線基板およびその製造方法 - Google Patents

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大山 健
Takeshi Oyama
健 大山
小西 正夫
Masao Konishi
正夫 小西
仲神 竜一
Ryuichi Nakagami
竜一 仲神
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Abstract

【課題】空隙(ボイド)を抑制しつつ、短時間でスルーホール内を導電材料で充填することを目的とする。
【解決手段】スルーホール3の周辺領域からスルーホール3の途中の内壁3aまで下地導電層4を形成することにより、導電材5を電解めっきで形成する際に、はじめに中央部で閉塞するため、空隙(ボイド)を抑制しつつ短時間でスルーホール3内を導電材料で充填することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、表裏を貫通するスルーホールを備えて、多層配線基板等のビア層となる配線基板およびその製造方法に関するものである。
従来の配線基板の製造方法としては、絶縁性の材料からなる基板の表裏を貫通したスルーホール内に、電解めっきにより導電材を充填して配線基板を形成しているものがあった。
図7(a)〜(e)は、従来の配線基板の製造方法の工程に沿った断面図である。
図7(a)〜(e)において、21はシリコン、ガラス等の絶縁材料からなる基板である。まず、ドライエッイング耐性を有した材料からなるマスクパターン22をマスクとして、ドライエッチング法と研削法とを用いて、基板21の第一主面21aにスルーホール23を形成する(図7(a))。
次に、基板21の第二主面21bのスルーホール23の周囲にスパッタ法によりチタンと銅とを積層した下地導電層24を形成する(図7(b))。
次に、第二主面21bに形成した下地導電層24を給電源とした電解めっき法により銅めっき25aを析出、成長させる。ここで、銅めっき25aは、第二主面21b側から析出、成長を開始し、スルーホール23の第二主面21b側から順に閉塞される(図7(c))。
その後、第二主面21b側から第一主面21aへ銅めっき25aを成長析出させていき、スルーホール23内を銅めっき25aで充填し、導電材25を形成する(図7(d))。
最後に、余分な導電材25と下地導電層24とを研削して除去して配線基板26を形成していた(図7(e))(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−147971号公報
しかしながら、従来の配線基板の製造方法では、第二主面21bに形成した下地導電層24を給電源とした電解めっき法により第二主面21b側の開口部を閉塞したのち、その閉塞部から銅めっき25aを析出、成長させているので、スルーホール23に導電材25を充填するのに時間を要するという課題を有していた。
また、両主面に下地導電層4を形成して電解めっきにより充填する方法もあるが、この場合、両主面の開口部に電界が集中することにより、スルーホール23の中央部が閉塞される前に開口部が閉塞され、スルーホール23の中央部で、導電材25に空隙(ボイド)が形成されやすいという課題を有していた。特に、スルーホール23のアスペクト比が高い程、スルーホール23の中央部がめっきされにくくなり、中央部に空隙(ボイド)が形成されやすくなる。また、空隙(ボイド)は配線の電気抵抗に影響を及ぼすと共に、内包されることになる空気が膨張収縮を繰返すことで導電材25自体にダメージを加え、導電材25の亀裂などの発生に繋がる。開口部への電界集中を防ぐには、電析速度を抑えなければならず、結果的に充填する時間を要するという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、空隙(ボイド)を抑制しつつ、短時間でスルーホール内を導電材料で充填することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の配線基板は、絶縁層からなる基板と、前記基板を第一主面から前記第一主面に対する裏面である第二主面に貫通するスルーホールと、前記スルーホールの少なくとも周囲の前記第二主面から前記スルーホールの内壁の少なくとも一部にわたって形成される下地導電層と、前記スルーホール内に充填される導電材とを有し、前記導電材が前記下地導電層を電極とする電解めっきにより形成されることを特徴とする。
また、本発明の配線基板の製造方法は、基板の所定位置に第一主面からレーザー加工を行うことによりスルーホールを形成するスルーホール形成工程と、前記基板の第一主面に対する裏面である第二主面および前記スルーホール内壁に下地導電層を形成する下地導電層形成工程と、前記下地導電層を電極として電解めっきを行うことにより前記スルーホールに導電材を充填する導電材形成工程とを有し、前記下地導電層は、前記スルーホールの少なくとも周囲の前記基板の前記第二主面の表面から前記スルーホールの内壁の少なくとも一部にわたって形成されることを特徴とする。
以上のように、スルーホールの周辺領域からスルーホールの途中の内壁まで下地導電層を形成することにより、導電材を電解めっきで形成する際に、はじめに中央部で閉塞するため、空隙(ボイド)を抑制しつつ短時間でスルーホール内を導電材料で充填することができる。
本発明の実施の形態1における配線基板を示した平面図 本発明の実施の形態1における配線基板の断面図 本発明のスルーホール内に導電材を形成する方法を示すフロー図 本発明のスルーホール内に導電材を形成する方法を示す工程毎の断面図 本発明の実施の形態2における配線基板の製造工程に沿った断面図 実施の形態3の配線基板の構造を示す断面図 従来の配線基板の製造方法の工程に沿った断面図
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における配線基板の平面図である。図2は本発明の実施の形態1における配線基板の断面図であり、図1のX−X’線に沿った断面図である。
図1、図2において、1はアルミナ等の絶縁性の材料からなる基板であり、基板1には第一主面1aと第二主面1bとを貫通したスルーホール3が形成されている。
第二主面1b、スルーホール3の内壁3aにはCu、Ni、Ti、Cr、M、Wなど基板1との密着性に優れた下地導電層4が形成されている。
ここで、下地導電層4は、下地導電層4の端部3bが内壁3aの途中に位置するように形成される。すなわち、下地導電層4は、第二主面1b表面の少なくともスルーホール3の周囲から内壁3aの少なくとも一部にわたって、第二主面1b表面およびスルーホール3の内壁3aに形成される。端部3bの位置は好ましくは内壁3aの中央近傍である。また、スルーホール3の内部には、銅などの導電材5が充填されている。
このように形成された配線基板は、例えば、多層配線基板のビア層として用いられ、本発明の配線基板を挟んで上下層に任意の配線が施された配線層を積層することにより、上下の配線層に形成された配線間を、スルーホール3内に充填された絶縁材5を介して電気的に導通させることができる。
本実施の形態において、例えば、基板1の厚みは0.38mmであり、スルーホールの径は0.15mmである。ただし、基板1の厚みおよびスルーホール3の径は容易に変更可能であり、記載の数値に限らず、本発明の基板の構造を作製することが可能である。
本実施の形態では、基板1としてアルミナ基板を用いたが、アルミナ基板以外の絶縁材料を用いることも可能である。一般的に利用される配線基板用材料として、セラミック材料では、アルミナの他に、窒化アルミ、低温焼成セラミック、シリコンなどを用いることができるが、本発明の技術においてもこれらの材料を利用することが可能である。また、基板1は、絶縁材料と樹脂材料とで形成することができるが、樹脂材料としては、エポキシやポリイミド、液晶ポリマー、フッ素樹脂などを用いることが可能である。以上、利用可能な基板材料について記載したが、本発明の技術の適用範囲は上記記載の材料に限定されるものではなく、配線基板として適当な絶縁性を有する材料であれば本発明の技術を適用することが可能である。
本発明の配線用基板および配線用基板の製造方法は、上述のように基板には配線基板として適当な絶縁性を有する材料が選ばれる。絶縁性の基板1表面に、所定のスルーホール3間を導通させる導電性の配線パターンを電解めっきにより形成する場合がある。この場合、絶縁性の基板1表面に下地導電層4を形成し、その後、電解めっき工程にて、導電材5の充填と同時に配線パターンを形成する。本発明の配線用基板は、下地導電層4の形成に特徴を有しており、絶縁性の基板1の表裏をつなぐスルーホール3内部に形成される下地導電層4をスルーホール3内部の内壁3aに至るように、例えば中央付近まで形成することが従来の配線用基板との相違点である。この構成により、短時間に導電材5を形成するために電解めっき工程に直流電源を用いても、時間をかけて交流電源を用いて導電材5を形成する場合と同様に、スルーホール内にボイドを生じない点にある。以下に本発明の技術について図1から図4を参照しながら説明する。
図3は、本発明のスルーホール内に導電材を形成する方法を示すフロー図である。図4は本発明のスルーホール内に導電材を形成する方法を示す工程毎の断面図である。
まず、基板準備工程(ステップ1)において、図1および図2に示すスルーホール3が形成された基板1を準備する。スルーホール3は、レーザー加工、機械加工、金型による加工などの加工工法により加工することができる。加工精度、加工コストを検討し、材料に適した加工方法を選択可能である。本実施の形態では、機械加工によりスルーホール3を形成した(図4(a))。次に、下地導電層形成工程(ステップ2)において、基板1の第二主面1bに下地導電層4を形成する。形成方法としては、スパッタ法を用いるが、基板1の一方の面とスルーホール3内部の途中、例えば中央付近までの領域に下地導電層4を選択的に形成できる方法であれば、スパッタ法以外の方法でも良い。例えば、真空蒸着、イオンプレーティングなどの方法を用いることも可能である(図4(b))。下地導電層4を形成した後、電解めっき工程(ステップ3)において、スルーホール3内に、導電材5を形成する。電解めっき工程では、下地導電層4を電極として、直流電圧を印加する。図4に示す構造の基板1の下地導電層4に電圧を印加することで、電解めっきが行われるが、電圧を印加することにより、下地導電層4の端部3bに電界集中を生じる。そのため、電界集中を生じている端部3bに優先的にめっきが析出し、端部3b間に図4(c)に示す閉塞部5aが形成される。スルーホール3中央部に形成された閉塞部5aからスルーホール3両端部に向けてめっき膜が析出していくため、スルーホール3内部にボイドのない導電材5の形成が可能となる。これに対して、スルーホール3内部に至る下地導電層4を形成しなかった場合、スルーホール3中央部には電解集中を生じない。そのため、スルーホール3内部にはめっき析出するイオンが供給されにくいことから、スルーホール3両端部分に優先的にめっきが析出する。スルーホール3両端部分に優先的にめっきが析出することにより、スルーホール3両端部がスルーホール3中央部より先に閉塞し、スルーホール3中央部にボイドを生じることになる。本実施の形態では、電解めっき工程(ステップ3)において図4(d)に示すように、スルーホール3内部をめっき膜で充填した状態で加工完了としたが、基板1表面の平坦性が重要になる用途に対しては、電解めっき工程後に、基板1の主面1a側から導電材5を研削し、平坦化しても良い。また、第二主面1b側においても、余分な導電材5や下地導電層4を除去しても良い。
ところで、スルーホール3内部にボイドのないめっきを行う方法として、従来、電解めっき工程にパルス電源を用いる方法も用いられていた。しかしながら、この方法では、スルーホール3内部の全面に下地導電層を均一に形成した後、パルス電源を用いて下地導電層にパルス電圧を印加する。パルス電圧は、所定のマイナス電圧とプラス電圧を1周期とする電圧であり、連続的に下地導電層に印加される。下地導電層へのパルス電圧の印加中、マイナス電圧が印加されている時間はめっきが析出し、プラス電圧が印加されている間は、めっき膜が溶解する。プラス電圧の印加条件として、比較的大きな電圧を短時間加えることで、スルーホール3端部に電界集中を生じさせ、プラス電圧の印加時間の間に、スルーホール3端部に付着しているめっき膜を優先的に溶解させることができる。マイナス電圧の印加条件とプラス電圧の印加条件を調整することで、スルーホール3の両端が中央部より先に閉塞することを防止する。そのため、スルーホール3内に均一な下地導電層を形成した場合であっても、パルス電源を用いることでボイドのないスルーホールめっきを行うことが可能となる。以上パルス電源を用いる方法の利点について述べたが、パルス電源を用いる方法は、その原理上、めっき膜を溶解させる必要があり、めっき膜の溶解に必要な時間に加え、溶解させた分量以上のめっきを析出させる時間が必要になり、結果として、所定の厚みのめっき析出に必要な時間が直流電源に比べて長くなるという欠点がある。めっき時間はめっき対象となる製品の構造やめっき条件により異なるが、パルス電源を用いた場合、本発明の配線基板の製造方法のように、下地導電層4をその端部3bがスルーホール3の途中に位置するように形成し、直流電源を用いる場合に比べて2倍程度の時間が必要になる。またパルス電源の設備自体が高価であり、直流電源に比較して大型化するため、量産適用する場合の課題となる。すなわち、パルス電源を用いた方法に比べ、本発明の配線基板の製造方法は、ボイドの生成を抑制しつつ、短時間で導電材5を形成することができる。
本発明の配線基板の製造方法によれば、直流電源を用いてスルーホール3内にボイドのないめっきを行うことができることから、めっき加工時間を短縮でき、また電源設備の価格を安価に抑えることが可能であり、小型の設備で量産することができる。
(実施の形態2)
図5(a)〜図5(d)は、本発明の実施の形態2における配線基板の製造工程に沿った断面図である。
まず、基板1として、厚み380μmのアルミナ基板を準備する。
次に、基板1の所定位置に第一主面1a側からレーザー光を照射して、レーザー加工によりスルーホール6を形成する。
このとき、スルーホール6を、第一主面1a側のスルーホール6の穴径が120μm、第二主面1b側のスルーホール6の穴径が80μmのテーパーがついた断面形状に形成する。すなわち、スルーホール6は、下地導電層7が形成される第二主面1b側から第一主面1a側に向かって穴径が大きくなるように、内壁3aにテーパーが設けられる形状である。実施の形態1では、レーザー加工時の加工条件を選択することによりストレート形状としている(図5(a))。
次に、第二主面1b、スルーホール6の内壁3aの所定位置に基板1との密着性と導電性に優れた下地導電層7をスパッタ法で形成する。下地導電層7として、例えば、Ti/Cuをスパッタ法で形成する(図5(b))。
このとき、スルーホール6内部への到達性を有するスパッタ法、蒸着法などの乾式めっき可能である。下地導電層7は、例えば、アルミナ基板1との密着性を確保するためにTiを50nm、導電性を確保するためにCuを600μmの組み合わせとすることができる。この下地導電層7はコア基板1との相性によりCu、Ni、Ti、Cr、M、Wなどの単層、あるいはこれらの組み合わせ(例えばTi/Cu、Ni/Cu)などの多層構造とすることができる。下地導電層7の厚みは10〜1000nm程度に設定することができる。
さらに、下地導電層7は内壁3aにおいて端部3bを有するように形成される。端部3bの位置はスルーホール6の内壁3aの中央付近に形成しても良いが、本実施の形態のように、中央、第一主面1aと第二主面1bの穴径が異なるテーパー状のスルーホール6の場合は、穴径が小さい方が短時間で閉塞させるため、端部3bの位置を小径面に近いほうに形成することが好ましい。このように、小径面に近い領域を優先的に閉塞させた後、閉塞部5aからスルーホール6両端部に向けてめっき膜が析出していくため、端部3bを中央付近に形成する場合と比べ、より短時間での導電材5の形成が可能となる。なお、端部3bの位置はスパッタリング条件を変えることにより調整する。
このようなテーパー状のスルーホール6を用いることにより、のちの電解めっき時の端部3bへの電界集中と壁面3aに沿っての結晶成長により中央付近で閉塞部5aを形成することができる。
次に、下地導電層7に電圧を印加することにより、電解めっきを行う。電解めっきにより、基板1の第二主面1bに形成した下地導電層7は銅めっきにより被覆される。また端部3bに電界集中を生じるため、端部3bが位置する、例えばスルーホール6の中央部に、最初に閉塞部5aが形成される(図5(c))。そのまま電解めっきを継続することにより、閉塞部5aからスルーホール6の開口部方向にめっき膜が析出していき、最終的にスルーホール6は導電材5で満たされる(図5(d))。
このときに硫酸銅めっき液を用い、導電率をさげて端部3bへの電界集中を高めるため硫酸成分の含有量を低くしても良い。
以上のように、ボイドの生成を抑制しつつ、短時間で導電材5を形成することができると共に、スルーホール6をテーパー状に形成することにより、スルーホール6の内壁3aに下地導電層7をスパッタする際、下地導電層7を所定位置に選択的に付着させやすく、穴径が小さい方が短時間で閉塞できるため、よりボイドの形成を抑制することができる。
(実施の形態3)
実施の形態3の配線基板として、実施の形態1および2に記載のスルーホールを形成した基板は、複数の層が積層された多層基板であっても良い。
図6は、実施の形態3の配線基板の構造を示す断面図であり、図6(a)、図6(b)は、図4(a)、図4(b)および図5(a)、図5(b)に対応する。
図6に示すように、実施の形態3の配線基板は、実施の形態1および実施の形態2の配線基板に対して、基板8として、複数の基板層を積層して形成される多層基板を用いた構造とする。例えば、基板8は基板層が5層積層された構造であり、第一主面1a側の表層と第二主面1b側の表層との間に3層の中間層が設けられる。また、基板8には、第一主面1aから第二主面1bまでを貫通したスルーホール14が形成されている。スルーホール14は、スルーホール14の中央部を突出させることにより、第一主面1aと第二主面1bで測定されるスルーホール14の開口部の寸法より、スルーホール14の中央部の寸法が小さくなるように形成されている。このような構造は、基板8を作製する際に、5層の積層材料のそれぞれにスルーホール14を形成するための貫通穴加工を施し、5層を位置合わせして重ね合わせることで形成される。重ね合わせ後または重ね合わせと同時に、樹脂基板であれば、各層が接着される。またセラミック基板であれば、重ね合わせ後に、焼成することで各層を一体化させる。
本実施の形態では基板8が5層構造のため、中央部に相当する第3層11に形成される貫通穴を、その他の層より小さく形成することで、図6に記載のような、スルーホール14の中央部を突出させた配線基板を作製することができる。
図6に示すような、スルーホール14の中央部を突出させる構造とすることで、その後に下地導電層15をスパッタ法により形成する際に、スルーホール14の中央部まではスパッタ膜が形成され、中央部より深い位置、つまり第4層12および第5層13のスルーホール内壁部には下地導電層15が形成されるが、第1層9、第2層10および第3層11にはスパッタ膜が形成されにくくなる。そのため、スルーホール14の中央部まで下地電極層15を形成した構造を容易に作製することができる。更に、下地導電層15に通電し、電解めっきを行う際に、スルーホール14の中央部の寸法が小さいために、電解めっきの初期段階で中央部が閉塞することから、閉塞部5a(図4、図5参照)を短時間で形成できる。そのため、スルーホール内にボイドを発生させずに、短時間で導電材5により、スルーホール3内を充填するという目的を確実に達成することができる。
また、図6に示す構造において、第4層12の第3層11側の表面に配線を形成することが可能である。この配線を通じて、スルーホール14内部の中央付近にめっき電圧を印加することが可能であり、製品設計上の制約から積層基板の表層に下地導電層15を形成できない場合でも、スルーホール内部にめっき電圧を印加するが可能である。また、スルーホール14の中央部に電圧を印加するため、電解めっき時に、スルーホール14の中央部から端部に向かって電圧降下が発生する。そうすると、スルーホール14の端部に比較して中央部に高い電圧が加わるため、中央部にめっきが析出しやすくなり、中央部のめっきによる閉塞が促進されるため、スルーホール内にボイドが発生しにくくなる利点もある。
以上のように、配線基板を3層以上の積層構造とし、下地電極層15の端部に位置する表層以外の層の開口を他の層の開口より小さくすることにより、スルーホール14に突出部を設け、スルーホール14の中央部まで下地電極層15を形成した構造を容易に作製することができ、ボイドの生成を抑制しつつ、短時間で導電材5を形成することができる。
以上の各実施の形態において、例えば、電解めっきは、硫酸銅めっき液を用いて行うことができ、硫酸銅めっき液の組成は、硫酸銅を250g/L、硫酸を10g/L、塩素を50mg/Lとする。
このとき、第二主面1bに対して電流密度1.5A/dmで電解めっきにかかる所要時間は45分となる。
上記のようにして作成した配線基板について、X線観察によって観察した結果、空隙(ボイド)の発生が無いことが確認できた。
本実施の形態では、スルーホール14内部を電解めっきにより充填する工程までについて説明したが、スルーホール14を充填後に、基板8の第1主面1aおよび第2主面1bに既存の成膜技術、フォトリソグラフィー技術およびエッチング技術を用いて配線パターンを形成することが可能である。
本発明は、ボイドの生成を抑制しつつ、短時間で導電材5を形成することができ、表裏を貫通するスルーホールを備えて、多層配線基板等のビア層となる配線基板およびその製造方法等に有用である。
1 基板
1a 第一主面
1b 第二主面
3 スルーホール
3a 内壁
3b 端部
4 下地導電層
5 導電材
6 スルーホール
7 下地導電層
8 基板
9 第1層
10 第2層
11 第3層
12 第4層
13 第5層
14 スルーホール
15 下地導電層
21 基板
21a 第一主面
21b 第二主面
22 マスクパターン
23 スルーホール
24 下地導電層
25 導電材
25a 銅めっき

Claims (8)

  1. 絶縁層からなる基板と、
    前記基板を第一主面から前記第一主面に対する裏面である第二主面に貫通するスルーホールと、
    前記スルーホールの少なくとも周囲の前記第二主面から前記スルーホールの内壁の少なくとも一部にわたって形成される下地導電層と、
    前記スルーホール内に充填される導電材と
    を有し、前記導電材が前記下地導電層を電極とする電解めっきにより形成されることを特徴とする配線基板。
  2. 前記スルーホール内に形成される前記下地導電層の端部が、前記スルーホールの内壁の前記スルーホールの前記第一主面側と前記第二主面側との間の中間に位置することを特徴とする請求項1記載の配線基板。
  3. 前記電解めっきは直流電源により電圧の印加を行うことを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の配線基板。
  4. 前記スルーホールの内壁が、前記下地導電層が形成される前記第二主面から前記第一主面に向かう程、前記スルーホールの穴径が大きくなるようなテーパー状に形成されることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の配線基板。
  5. 前記基板が、基板層である2層の表層および前記表層に挟まれる前記基板層である複数の中間層が積層されて形成され、
    前記中間層の少なくともいずれかが前記スルーホール内で突出し、
    前記下地導電層の端部が前記中間層の突出する部分にいたる
    ことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の配線基板。
  6. 基板の所定位置に第一主面からレーザー加工を行うことによりスルーホールを形成するスルーホール形成工程と、
    前記基板の第一主面に対する裏面である第二主面および前記スルーホール内壁に下地導電層を形成する下地導電層形成工程と、
    前記下地導電層を電極として電解めっきを行うことにより前記スルーホールに導電材を充填する導電材形成工程と
    を有し、前記下地導電層は、前記スルーホールの少なくとも周囲の前記基板の前記第二主面の表面から前記スルーホールの内壁の少なくとも一部にわたって形成されることを特徴とする配線基板の製造方法。
  7. 前記スルーホールの内壁が、前記下地導電層が形成される前記基板の前記第二主面から前記第一主面に向かう程、前記スルーホールの穴径が大きくなるようなテーパー状に形成されることを特徴とする請求項6記載の配線基板の製造方法。
  8. 絶縁層からなる複数の基板層に貫通孔を形成する工程と、
    前記基板層を積層して前記貫通孔が繋がって第一主面から前記第一主面に対する裏面である第二主面に貫通するスルーホールを備える多層基板を形成する工程と、
    前記多層基板を一体化する工程と、
    前記多層基板の第二主面および前記スルーホール内壁に下地導電層を形成する下地導電層形成工程と、
    前記下地導電層を電極として電解めっきを行うことにより前記スルーホールに導電材を充填する導電材形成工程と
    を有し、前記基板層の1つの貫通孔が他の前記基板層の貫通孔より穴径が小さく、前記下地導電層は、前記スルーホールの少なくとも周囲の前記第二主面から穴径が小さい1つの前記基板層にわたって形成されることを特徴とする配線基板の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2023085366A1 (ja) * 2021-11-10 2023-05-19 大日本印刷株式会社 貫通電極基板、実装基板及び貫通電極基板の製造方法

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