JP2015132362A - シールリング及びシールリング付車輪支持用転がり軸受ユニット - Google Patents
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Abstract
Description
このシールリング14aは、それぞれが円環状に形成された芯金17とシール材18とから成る。このうちの芯金17は、金属板製で、外輪2の軸方向外端部内周面に内嵌固定された円筒状の嵌合筒部19と、この嵌合筒部19の軸方向外端部から径方向外方に向けて直角に折れ曲がった円輪部20と、この嵌合筒部19の軸方向内端部から軸方向外側に向けて180度折り返されると共に径方向内方に向けて折れ曲がった内径支持部21とを備える。又、前記シール材18は、ゴムの如きエラストマー等の弾性材製で、前記芯金17に加硫接着により結合固定されており、前記円輪部20の周囲を覆った円輪状の堰部22と、前記内径支持部21の軸方向外側面に支持された基部23と、この基部23から延出する状態で設けられた3本のシールリップ24a、24b、24cとを備える。
前記シール材18の体積が収縮する際、このシール材18のうちで、前記芯金17に接着されていない、例えばシールリップ24a〜24cは、引っ張り応力が生じない状態に変形できる。これに対し、前記芯金17に接着された、例えば堰部22及び基部23は、この様な変形ができない為、当該部分に残留引っ張り応力が発生し、特にこのうちの堰部22のうち、前記芯金17を構成する円輪部20と軸方向に重畳する部分に、大きな残留引っ張り応力が発生する。又、この様にして生じる引っ張り応力は、前記シール材18のうちで、前記芯金17に直接接着された内部側部分よりも、ゴム分子の配向や架橋の影響が加わる表面側部分で局所的に大きくなる傾向がある。
このうちの芯金は、金属板製で全体を円環状とされたもので、前記外径側軌道輪部材の端部内周面に内嵌固定される円筒状の嵌合筒部と、この嵌合筒部の軸方向片端部から径方向外方に向けて折れ曲がり、その外周縁部が前記外径側軌道輪部材の端部外周面よりも径方向外方に突出すると共に、その軸方向他側面を前記外径側軌道輪部材の端面に直接又は間接的に突き当てられる円輪部と、前記嵌合筒部の軸方向他端部に連続する状態でこの嵌合筒部よりも径方向内方に設けられた内径支持部とを有するものである。
前記内径側シール材は、この内径支持部の軸方向片側面に支持された基部と、この基部から延出する状態で設けられ、その先端縁を前記内径側軌道輪部材の表面に全周に亙り摺接させる少なくとも1本のシールリップとを有するものである。
特に本発明のシールリングにあっては、前記芯金が、防錆性を有する金属製である。又、前記円輪部の軸方向片側面のうち、前記内径側シール材の外周縁部よりも径方向外方位置に、その表面が外部に直接露出した露出部が全周に亙り形成されている。
又、本発明のシールリングを実施する場合には、例えば請求項3に記載した発明の様に、前記芯金の径方向外端部のうち、前記露出部よりも径方向外方部分を覆うと共に、その外周縁部が前記外径側軌道輪部材の端部外周面よりも径方向外方に突出した外径側シール材を設ける。
又、請求項3に記載した発明を実施する場合には、例えば請求項4に記載した発明の様に、前記外径側シール材の軸方向片側面に、軸方向片側に延出する外径側リップを設ける。
又、請求項3或は請求項4に記載された発明を実施する場合には、例えば請求項5に記載した発明の様に、前記外径側シール材の一部を、前記円輪部の軸方向他側面を覆う状態で設ける。そして、この円輪部の軸方向他側面を、前記外径側シール材を介して、前記外径側軌道輪部材の端面に突き当てる。
更に、上述の様な本発明を実施する場合には、例えば請求項6に記載した発明の様に、前記内径側シール材を、導電性を有する弾性材により造る。そして、この内径側シール材を前記外径側軌道輪部材及び前記内径側軌道輪部材の表面にそれぞれ接触させる。
そして、本発明のシールリング付車輪支持用転がり軸受ユニットの場合には、前記シールリングを、上述した本発明のシールリングとしている。
図1は、請求項1、2、7に対応する、本発明の実施の形態の第1例を示している。尚、本例の特徴は、シールリング14bを構成する内径側シール材25にオゾン劣化による亀裂が発生するのを防止する為の構造にある。この様なシールリング14bを装着する車輪支持用転がり軸受ユニットに就いては、図12に示した構造と同様のものを採用できる他、従来から知られた各種構造を採用できる為、車輪支持用転がり軸受ユニット全体の図示並びに説明は省略し、以下、前記シールリング14bを対象に詳しく説明する。
このうちの芯金17aは、ステンレス鋼板等の防錆性を有する金属板製であり、嵌合筒部19aと、円輪部20aと、湾曲部36と、折れ曲がり部26と、内径支持部21aとを備えている。
前記嵌合筒部19aは、前記芯金17aの径方向中間部に設けられた円筒状部分であり、外輪2の軸方向外端部内周面に内嵌固定されている。
又、前記円輪部20aは、前記嵌合筒部19aの軸方向外端部から径方向外方に向けてほぼ直角に折れ曲がった状態で設けられており、その外周縁部が前記外輪2の軸方向外端部外周面よりも径方向外方に突出している。
又、前記湾曲部36は、断面円弧状で、前記嵌合筒部19aと前記円輪部20aとの間部分に存在する。
又、前記折れ曲がり部26は、断面円弧状で、前記芯金17aの径方向外端部に、前記円輪部20aの外周縁部から径方向外側且つ軸方向内側に湾曲する様に延出した状態で設けられている。
更に、前記内径支持部21aは、前記嵌合筒部19aの軸方向内端部から軸方向外側に向けて略U字形(略コ字形)に180度折り返されると共に、径方向内方に向けて折れ曲がった状態で設けられている。
又、本例の場合、前記内径側シール材25の外周縁部の径方向位置を、前記円輪部20aの内周縁部とほぼ整合する位置としており、前記円輪部20aの軸方向外側面、及び軸方向内側面には、シール材を設けていない。この為、前記円輪部20aの軸方向外側面全体(径方向全幅に亙る範囲)に、その表面が外部に直接露出した(内径側シール材25により覆われていない)露出部27を全周に亙り設けている。
図2は、請求項1、3、5、7に対応する、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例のシールリング14cの場合、内径側シール材25aの外周縁部の位置を、前述した実施の形態の第1例の内径側シール材25よりも径方向外方に位置させている。即ち、本例の場合、前記内径側シール材25aにより、芯金17bを構成する円輪部20aの軸方向外側面の径方向内端部を覆っている。これにより、前記内径側シール材25aの外周縁部を、前記円輪部20aの径方向中間部(内端寄り部分)に位置させている。そして、この様な内径側シール材25aを、前記円輪部20aの軸方向外側面の径方向内端部、湾曲部36及び前記嵌合筒部19aの内周面、並びに前記内径支持部21aの軸方向外側面に支持している。又、本例の場合には、前記芯金17bの径方向外端部に、前記第1例の場合の様な折れ曲がり部は設けていない。その替わりに、前記円輪部20aに関する、外輪2の端部外周面からの径方向外方への突出量を前記第1例の場合よりも大きくしている。
又、前記円輪部20aの軸方向外側面のうち、この露出部27aよりも径方向外方部分を覆うと共に、その外周縁部が外輪2の軸方向外端部外周面よりも径方向外方に突出した外径側シール材28が設けられている。具体的には、この外径側シール材28は、前記円輪部20aの軸方向両側面の径方向中間部から径方向外端部に掛けての部分、及び外周縁部をそれぞれ覆っている。そして、前記シールリング14cの装着状態で、前記外径側シール材28のうち、前記円輪部20aの軸方向内側面を覆った部分の内径側半部を、前記外輪2の軸方向外端面の外径側部分に弾性的に当接させている。尚、本例の場合、前記外径側シール材28のうち、前記円輪部20aの軸方向内側面を覆った部分の内径と、同じく軸方向外側面を覆った部分の内径とを等しくしている。又、本例の場合、前記内径側シール材25aと前記外径側シール材28とを、それぞれアクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)等のジエン系加硫ゴム製としている。但し、前記内径側シール材25aと前記外径側シール材28とを異なる材料により造る事もできる。
尚、本例の場合、前記円輪部20aの径方向外端部を覆った外径側シール材28に、オゾン劣化に基づく亀裂が発生したとしても、この外径側シール材28と、前記内径側シール材25aとの間に、前記露出部27aを設けている(露出部27aにより構成される不連続部が存在している)為、前記亀裂が径方向内方に進展して前記内径側シール材25aの各シールリップ24d〜24fの根元部分にまで達する事はない。従って、これら各シールリップ24d〜24fによる緊迫力が低下する事もない。その他の部分の構造及び作用・効果は、前述した実施の形態の第1例と同様である。
図3も、請求項1、3、5、7に対応する、本発明の実施の形態の第3例を示している。本例のシールリング14dの場合、内径側シール材25を前述した実施の形態の第1例と同様の構造にすると共に、芯金17bを実施の形態の第2例と同様の構造としている。
又、芯金17bを構成する円輪部20aの径方向外端部の周囲を覆う状態で設けられた外径側シール材28aのうち、前記円輪部20aの軸方向内側面を覆った部分の内径を、同じく軸方向外側面を覆った部分の内径よりも小さくしている。そして、前記シールリング14dの装着状態で、前記外径側シール材28aのうち、前記円輪部20aの軸方向内側面を覆った部分の内径側半部を、前記外輪2の軸方向外端面の全面(径方向全幅に亙る範囲)に弾性的に当接させている。
図4は、請求項1〜3、5、7に対応する、本発明の実施の形態の第4例を示している。本例のシールリング14eの場合、内径側シール材25及び芯金17aを、前述した実施の形態の第1例と同様の構造としている。
又、芯金17aの径方向外端部(折れ曲がり部26及び円輪部20aの径方向外端部)の周囲を覆う状態で外径側シール材28bが設けられている。そして、前記シールリング14eの装着状態で、この外径側シール材28bのうち、前記円輪部20aの軸方向内側面を覆った部分の内径側半部を、外輪2の軸方向外端面の外径側部分に弾性的に当接させている。尚、前記外径側シール材28bのうち、前記円輪部20aの軸方向内側面を覆う部分の内周縁部を、前述した実施の形態の第3例と同様に、前記円輪部20aの径方向内端部に位置させた構造を採用する事もできる。その他の部分の構造及び作用・効果は、前述した実施の形態の第1例及び第2例と同様である。
図5は、請求項1〜4、7に対応する、本発明の実施の形態の第5例を示している。本例のシールリング14fの場合、内径側シール材25及び芯金17aを、前述した実施の形態の第1例と同様の構造としている。
又、前記芯金17aの円輪部20aの軸方向外側面の径方向外端寄り部分(露出部27aの径方向外方部分)、及び、折れ曲がり部26の軸方向外側面をそれぞれ覆う状態で外径側シール材28cが設けられている。この様な外径側シール材28cは、前記円輪部20aの軸方向外側面、及び、折れ曲がり部26の軸方向外側面に支持された基部29と、この基部29から軸方向外方に延出した状態で設けられた外径側リップ30とを有している。本例の場合、この外径側リップ30の外周面は円すい筒面状としており、その外径寸法を、外輪2の軸方向外端部外周面の外径寸法よりも、大きくしている。
図6は、請求項1、3〜5、7に対応する、本発明の実施の形態の第6例を示している。本例のシールリング14gの場合、内径側シール材25a及び芯金17bを、前述した実施の形態の第2例と同様の構造としている。
又、外径側シール材28dを、前述した実施の形態の第2例の外径側シール材28と同様の構造を有する(円輪部20aの径方向外端部を覆った)基部29aと、この基部29aのうち、芯金17bを構成する円輪部20aの軸方向外側面を覆う部分から軸方向外方に延出した状態で形成された外径側リップ30とにより構成している。尚、この外径側リップ30の配設状態(段部33との関係)は、前述した実施の形態の第5例の場合と同様である。その他の部分の構造及び作用・効果は、前述した実施の形態の第1例、第2例、及び第5例と同様である。
図7も、請求項1、3〜5、7に対応する、本発明の実施の形態の第7例を示している。本例のシールリング14hの場合、内径側シール材25を前述した実施の形態の第1例と同様の構造とすると共に、芯金17bを実施の形態の第2例と同様の構造としている。
又、外径側シール材28eは、前述した実施の形態の第3例の外径側シール材28aと同様の構造を有する基部29bと、この基部29bのうち、芯金17bを構成する円輪部20aの軸方向外側面を覆う部分から軸方向外方に延出した状態で形成された外径側リップ30とから成る。尚、この外径側リップ30の配設状態は、前述した実施の形態の第5例の場合と同様である。その他の部分の構造及び作用・効果は、前述した実施の形態の第1例、第3例、及び第5例と同様である。
図8は、請求項1〜4、6、7に対応する、本発明の実施の形態の第8例を示している。本例のシールリング14iの場合、芯金17cの湾曲部36の円周方向の少なくとも1箇所(好ましくは円周方向等間隔複数箇所)に、貫通孔37が形成されている。
又、内径側シール材25bを、例えばアクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)等のジエン系加硫ゴム等に、導電性付与剤を添加する事により導電性を付与した弾性材により構成している。尚、導電性付与剤としては、例えば、銅、銀等の金属粉末、カーボンブラック等の炭素粒子、或いはイオン導電性付与剤等を使用できる。
そして、この接続突部38の基半部を前記貫通孔37の内側に配置すると共に、先半部を前記湾曲部36から径方向外方に突出させた状態で、その先端部を外輪2の軸方向外端面内周縁部に形成した面取り部に当接させている。尚、図8には、前記接続突部38の自由状態での形状を示している。
又、本例の場合も、前記内径側シール材25bの各シールリップ24d〜24fの先端縁を、ハブ3の軸方向中間部外周面又は回転側フランジ12の軸方向内側面に、全周に亙り摺接させている。
図9は、請求項1、3〜7に対応する、本発明の実施の形態の第9例を示している。本例のシールリング14jの場合、芯金17cの円輪部20aの径方向内端部の円周方向の少なくとも1箇所(好ましくは円周方向等間隔複数箇所)に、貫通孔37aが形成されている。そして、内径側シール材25cの一部を、この貫通孔37aを通じて前記円輪部20aの軸方向内側面から突出させている。
具体的には、前記内径側シール材25cの径方向外端部のうちで、前記貫通孔37aと整合する位置に、当該部分から軸方向内方に突出した状態で、接続突部38aが形成されている。尚、本例の場合も、前記内径側シール材25cは、導電性を付与した弾性材により構成されている。
又、本例の場合も、前記内径側シール材25cの各シールリップ24d〜24fの先端縁を、ハブ3の軸方向中間部外周面又は回転側フランジ12の軸方向内側面に、全周に亙り摺接させている。その他の部分の構造及び作用・効果は、前述した実施の形態の第1例、第6例、及び第8例と同様である。
図10も、請求項1、3〜7に対応する、本発明の実施の形態の第10例を示している。本例のシールリング14kの場合、芯金17dの嵌合筒部19aの軸方向内端部と、内径支持部21aの径方向外端部との連続部39の円周方向の少なくとも1箇所(好ましくは円周方向等間隔複数箇所)に、貫通孔37bが形成されている。そして、内径側シール材25dの一部を、この貫通孔37bを通じて、前記連続部39の外周面から径方向外方に突出させている。
具体的には、内径側シール材25dの外周面の軸方向内端部で、前記貫通孔37bと整合する位置に、当該部分から径方向外方に突出した状態で、接続突部38bが形成されている。尚、本例の場合も、前記内径側シール材25dは、導電性を付与した弾性材により構成されている。その他の部分の構造及び作用・効果は、前述した実施の形態の第1例、第7例、及び第8例と同様である。
図11は、請求項1〜4、6、7に対応する、本発明の実施の形態の第11例を示している。本例のシールリング14mの場合、前述した実施の形態の第8例の様な貫通孔37(図8参照)を芯金に形成していない。この為に、本例の場合、内径側シール材25eの一部を、芯金17aの内径支持部21aの軸方向内側面の径方向内端部から径方向外端部に掛けての部分に沿う状態で設る事により、当該部分を接続部40としている。そして、この接続部40の径方向外端を外輪2の内周面に当接させている。尚、本例の場合も、前記内径側シール材25eは、導電性を付与した弾性材により構成されている。又、この内径側シール材25eの各シールリップ24d〜24fの先端縁を、ハブ3の軸方向中間部外周面又は回転側フランジ12の軸方向内側面に、全周に亙り摺接させている。この様にして導電性を有する前記内径側シール材25eを外輪2及びハブ3に接触させている。その他の部分の構造及び作用・効果は、前述した実施の形態の第1例、第5例、及び第8例と同様である。
2 外輪
3 ハブ
4 転動体
5 静止側フランジ
6 外輪軌道
7 ハブ本体
8 内輪
9 ナット
10 内輪軌道
11 保持器
12 回転側フランジ
13 スタッド
14、14a〜14m シールリング
15 転動体配置空間
16 カバー
17、17a、17b、17c、17d、17e 芯金
18、18b、18c、18d、18e、18f シール材
19、19a 嵌合筒部
20、20a 円輪部
21、21a 内径支持部
22 堰部
23、23a 基部
24a、24b、24c、24d、24e、24f シールリップ
25、25a、25b、25c、25d、25e 内径側シール材
26 折れ曲がり部
27、27a 露出部
28、28a、28b、28c、28d、28e 外径側シール材
29、29a、29b 基部
30 外径側リップ
31 厚肉部
32 薄肉部
33 段部
34 ラビリンスシール
35 ラビリンスシール
36 湾曲部
37、37a、37b 貫通孔
38、38a、38b 接続突部
39 連続部
40 接続部
Claims (7)
- 外気に曝らされる環境下で、使用時に回転する内径側軌道輪部材の外周面と使用時にも回転しない外径側軌道輪部材の内周面との間に存在する内部空間の端部開口を塞ぐ為に使用されるものであり、
芯金と、この芯金に加硫接着された弾性材製の内径側シール材とを備え、
このうちの芯金は、金属板製で全体を円環状とされたもので、前記外径側軌道輪部材の端部内周面に内嵌固定される円筒状の嵌合筒部と、この嵌合筒部の軸方向片端部から径方向外方に向けて折れ曲がり、その外周縁部が前記外径側軌道輪部材の端部外周面よりも径方向外方に突出すると共に、その軸方向他側面を前記外径側軌道輪部材の端面に直接又は間接的に突き当てられる円輪部と、前記嵌合筒部の軸方向他端部に連続する状態でこの嵌合筒部よりも径方向内方に設けられた内径支持部とを有するものであり、
前記内径側シール材は、前記内径支持部の軸方向片側面に支持された基部と、この基部から延出する状態で設けられ、その先端縁を前記内径側軌道輪部材の表面に全周に亙り摺接させる少なくとも1本のシールリップとを有するものである、シールリングであって、
前記芯金が、防錆性を有する金属製であり、
前記円輪部の軸方向片側面のうち、前記内径側シール材の外周縁部よりも径方向外方位置に、その表面が外部に直接露出した露出部が全周に亙り形成されている事を特徴とするシールリング。 - 前記芯金の径方向外端部に、前記円輪部の外周縁部から軸方向他側に延出した状態で折れ曲がり部が形成されている、請求項1に記載したシールリング。
- 前記芯金の径方向外端部のうち、前記露出部よりも径方向外方部分を覆うと共に、その外周縁部が前記外径側軌道輪部材の端部外周面よりも径方向外方に突出した外径側シール材が設けられている、請求項1に記載したシールリング。
- 前記外径側シール材の軸方向片側面に、軸方向片側に延出する外径側リップが設けられている、請求項3に記載したシールリング。
- 前記外径側シール材の一部が、前記円輪部の軸方向他側面を覆う状態で設けられており、この円輪部の軸方向他側面が、前記外径側シール材を介して、前記外径側軌道輪部材の端面に突き当てられている、請求項3〜4のうちの何れか1項に記載したシールリング。
- 前記内径側シール材が、導電性を有する弾性材により造られており、この内径側シール材が前記外径側軌道輪部材及び前記内径側軌道輪部材の表面にそれぞれ接触している、請求項1〜5のうちの何れか1項に記載したシールリング。
- 内周面に外輪軌道を有し、懸架装置に支持された状態で回転しない、外径側軌道輪部材である外輪と、外周面のうちでこの外輪軌道と対向する部分に内輪軌道を有し、この外輪と同心に配置された、内径側軌道輪部材であるハブと、これら外輪軌道と内輪軌道との間に転動自在に設けられた複数個の転動体と、このハブの外周面のうちで、前記外輪の軸方向外端開口部よりも軸方向外方に突出した部分に設けられた、前記ハブに対し車輪を支持固定する為のフランジと、前記外輪の内周面とこのハブの外周面との間に存在する内部空間の軸方向外端開口部を塞ぐシールリングとを備えたシールリング付車輪支持用転がり軸受ユニットであって、
前記シールリングが、請求項1〜6のうちの何れか1項に記載したシールリングである事を特徴とするシールリング付車輪支持用転がり軸受ユニット。
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