JP2015132163A - アタッチメント並びにこれを用いた生態系配慮型緑化工法及び緑化構造物 - Google Patents

アタッチメント並びにこれを用いた生態系配慮型緑化工法及び緑化構造物 Download PDF

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【課題】多種多様な現地植生の復元を早期かつ確実に実現し得る生態系配慮型緑化工法及び緑化構造物を提供すること。【解決手段】法面を覆う金網上に飛来種子捕捉用のアタッチメント2を設置する生態系配慮型緑化工法であって、アタッチメントは、複数の線材6からなり下向きに突出する差し込み部7を櫛の歯状に有する金網部材4と、金網部材における少なくとも差し込み部よりも上方の部分を全面にわたって覆うカバー手段5とを備え、金網部材は、左右のウイング部4bの先端を少なくとも法面の等高線方向に互い離隔させ且つ共に山側に向けた状態で金網上に起立配置可能に構成され、金網部材の下端には、差し込み部の下端よりも上方に位置し金網に係止可能なフック部9が形成され、フック部を金網に係止させてアタッチメントを金網に連結すると共に、差し込み部を法面に差し込む。【選択図】図3

Description

この発明は、例えば、飛来種子を法面上に定着させるのに適した生態系配慮型緑化工法及び緑化構造物に関する。
従来、法面緑化は牧草種を主体として行われていたが、近年では生態系保全や生物多様性を重視した緑化が望まれる事が多くなってきている。この様な緑化を実現する工法の一つとして施工地周辺の表土内に含まれる埋土種子を利用する緑化工法がある(例えば、特許文献1参照)。
特許第2750066号公報
しかし、上記緑化工法には、表土における埋土種子の混入量が一定ではないため緑化の確実性があまり高くなく、緑化されるまでに長期間を要し兼ねないなどの改善点が指摘されている。
本発明は上述の事柄に留意してなされたもので、その目的は、多種多様な現地植生の復元を早期かつ確実に実現し得る生態系配慮型緑化工法及び緑化構造物を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明に係る生態系配慮型緑化工法は、法面を覆う金網上に飛来種子捕捉用のアタッチメントを設置する生態系配慮型緑化工法であって、 前記アタッチメントは、複数の線材からなり下向きに突出する差し込み部を櫛の歯状に有する金網部材と、該金網部材における少なくとも前記差し込み部よりも上方の部分を全面にわたって覆うカバー手段とを備え、 前記金網部材は、左右のウイング部の先端を少なくとも法面の等高線方向に互いに離隔させ且つ共に山側に向けた状態で前記金網上に起立配置可能に構成され、また、前記金網部材の下端には、前記差し込み部の他に、前記差し込み部の下端よりも上方に位置し前記金網に係止可能なフック部が形成され、 前記カバー手段として、透水性及び保水性を有するシート状体と、緑化資材を保持する肥料袋とが設けられ、 前記金網部材の左右のウイング部の先端が共に山側に向いた状態で前記金網部材が前記金網上に起立するように、前記フック部を前記金網に係止させて前記アタッチメントを前記金網に連結すると共に、前記差し込み部を法面に差し込む(請求項1)。
上記生態系配慮型緑化工法において、前記アタッチメントを前記金網上に設置した後に、該金網の上側から植生基盤材を吹付けるようにしてもよい(請求項2)。
上記生態系配慮型緑化工法において、前記差し込み部の法面に対する差し込み長さは1〜5cmとなるようにしてもよい(請求項3)。
一方、上記目的を達成するために、本発明に係る緑化構造物は、請求項1〜3の何れか一項に記載の生態系配慮型緑化工法により法面に形成されることを特徴とする(請求項4)。
請求項1〜4に係る発明では、多種多様な現地植生の復元を早期かつ確実に実現し得る生態系配慮型緑化工法及び緑化構造物が得られる。
すなわち、各請求項に係る発明の緑化工法では、金網部材における少なくとも差し込み部よりも上方の部分をその内側からカバー手段により全面的に覆うので、飛来種子や土粒子をアタッチメントの山側に確実に留めさせる(捕捉する)ことができる。従って、アタッチメントの山側に形成された小段で飛来種子を積極的に利用しての現地植生の復元を図ることができ、捕捉効率が良いので、それだけ多種多様の植生による早期の緑化達成を期待でき、緑化スピードのみならず緑化の確実性の点でも向上を図れる。
しかも、上記緑化工法では、フック部を金網に係止させ、法面に対する差し込み部の差し込みを行う、という極簡単な作業によって、アタッチメントを金網にしっかりと連結することができる。また、フック部による金網への係止を差し込み部よりも山側で行い、かつ、差し込み部を法面に対して略垂直ないし略鉛直に差し込むようにすれば、アタッチメントが植生基盤材や施工後に流れてくる流亡土砂等を受け止めたときに受ける力の一部は差し込み部を法面の土壌中に留める方向あるいは法面へ差し込む方向には働くものの、差し込み部を法面から引き抜く方向には働かず、故に、金網に対するアタッチメントの連結状態を非常に強固に保持することができる。
請求項2に係る発明では、施工直後からの緑化と、飛来種子を待ち受ける待ち受け型緑化とを併せて行うことができ、吹付ける生育基盤材に表土シードバンクを配合すれば、現地生態系を乱すことのない植物を効率よく生育させることができる。また、埋土種子のみを用いる従来の緑化工法では、吹付ける植生基盤材に表土シードバンクを少なくとも10%程度配合するのが一般的であるが、本発明では飛来種子をも利用するのでその配合比率を大幅に抑えることができ、採取に多大な労力を必要とする表土シードバンクの使用量の低減はコストダウンにも直結する。
そして、アタッチメントの設置前に植生基盤材を吹き付けると、植生基盤材の層によってアタッチメントの設置が邪魔されたり、設置の際に植生基盤材が踏み固められたり剥落したりする等の支障を来す恐れがあるので、請求項2に記載のように、アタッチメントの設置後に吹付けを行うのが好ましい。
加えて、請求項3に係る発明では、法面中への差し込み部の差し込み長さが1〜5cmとなるようにすることにより、多種多様な現地植生の復元を早期かつ確実に実現するという効果をより確実に奏することができる。すなわち、法面への差し込み部の差し込みが浅すぎると、風等の外力を受けたときにアタッチメントが金網から浮いたりして不安定化し易い。逆に、差し込み部の差し込みを深くしようとしすぎると、作業が困難化し労力が大となるばかりでなく、設定した深さにまで差し込み部が至らず、金網とカバー手段との間に大きな隙間が形成されると、その隙間を流亡土砂等が抜けてしまい飛来種子の定着をうまく図れないことになる。
本発明の一実施の形態に係る生態系配慮型緑化工法により得られる緑化構造物の構成を概略的に示す説明図である。 前記緑化構造物の構成を概略的に示す縦断面図である。 (A)及び(B)は、前記生態系配慮型緑化工法に用いるアタッチメントの構成を概略的に示す正面図及び上面図である。 前記アタッチメントの構成を概略的に示す側面図である。 前記アタッチメントの構成を概略的に示す背面図である。 前記アタッチメントの構成を概略的に示す底面図である。 (A)は前記アタッチメントの金網部材の加工前の構成を概略的に示す正面図、(B)は該金網部材の加工後の構成を概略的に示す背面図である。 (A)及び(B)は、前記アタッチメントのカバー手段の構成を概略的に示す正面図及び側面図である。 (A)〜(C)は、前記アタッチメントの変形例の構成を概略的に示す正面図、上面図及び側面図である。 (A)及び(B)は、前記アタッチメントの他の変形例の構成を概略的に示す正面図及び上面図である。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら以下に説明する。
本実施の形態に係る生態系配慮型緑化工法(以下、緑化工法と略称する)は、図1及び図2に示すように、法面Nを覆う金網(本例ではラス金網)1の上に、飛来種子捕捉用のアタッチメント2を設置した後、金網1の上側から植生基盤材3を吹付けて緑化構造物を構築するものである。ここで、図1の右側には植生基盤材3の吹付け前の状態、左側には吹付け後の状態をそれぞれ示してある。尚、金網1は、例えば図外のアンカーピンにより法面Nに固定(敷設)されている。
アタッチメント2は、図7(B)に示す金網部材4の内側(前側)に、図8(A)及び(B)に示すカバー手段5を備えたものであり、略左右対称である構造を有する。
詳述すると、金網部材4は、図7(B)に示すように、複数の線材6からなり、下向きに突出する差し込み部7を櫛の歯状に有する。金網部材4はまた、図7(A)に示す平らな金網体8の左右を例えばベンダー機を用いた曲げ加工により折り曲げて得られるものであり、平面視略コの字状(図3(B)及び図6参照)を呈する。尚、図7(B)において、2本の破線Bは金網部材4の折り曲げ箇所を示し、金網部材4において二つの折り曲げ箇所Bで挟まれた部位は略平らな本体部4a、二つの折り曲げ箇所Bのそれぞれ左右外側の部位は前向き(斜め前向き)に延びるウイング部4bとなっている。そして、各ウイング部4bの下端には、差し込み部7の下端よりも上方に位置し金網1に対して山側から係止可能なフック部9を設けてある。
ここで、本体部4aの左右幅は800mm、左右のウイング部4bの左右幅はそれぞれ115mm、各線材6の直径は2.6mm、縦に延びる線材6の横方向の間隔は86mm(左右両端のみ85mm)、横に延びる線材6の上下方向の間隔は35mm(横に延びる線材6は4本)、差し込み部7の下端から、横方向に延びる線材6のうち最下方にある最下線材6A(図3(A)参照)の下端までの高さは30mmとしてある。
カバー手段5は、金網部材4における差し込み部7よりも上方の部分を全面にわたって金網部材4の内側(前側)から覆うものであり、全体として土粒子を通さず、保水性、透水性を有するものである。本例のカバー手段5は、次に述べるシート状体10及び肥料袋11を備えた肥料帯として構成されている。
シート状体10は、図8(A)及び(B)に示すように横長の矩形シート状を呈するものであり、例えば、レーヨン等の化学繊維の不織布、生分解性の素材(椰子繊維等)の不織布等からなり、透水性及び保水性を有するように厚手に構成され、図外のCリングによって金網部材4に固定される。尚、本例のシート状体10の上下幅は108mmである。
肥料袋11は、図8(A)及び(B)に示すように横長の薄袋状を呈するものであり、例えば化学繊維の不織布からなり、内部に図外の緑化資材(例えば、肥料、保水材、土壌改良材など)を収容する。本例では、上下二つの収容部11aを持つ帯状の肥料袋11をシート状体10の下部に配置し、ステープル打設あるいは接着によりシート状体10に一体化してある。また、本例の肥料袋11において二つの収容部11aの間は超音波溶着(接合の一例)されており、このように、肥料袋11は、一本の筒状肥料袋の中央部を長手方向に向かって接合(超音波溶着や接着等)することによって形成される帯のように薄い形状を呈する部材である。尚、本例の各肥料袋11の上下幅は25mm(合わせて50mm)である。
斯かるカバー手段5を金網部材4に取り付けると図3〜図6に示すアタッチメント2が得られるのであり、本例では、図3(A)と図8(A)とを対比し、特に肥料袋11の位置を目安にすれば容易に理解できるように、シート状体10は、金網部材4における差し込み部7よりも上方の部分全面を覆う(図5参照)。また、シート状体10は金網部材4の前側に位置し、このシート状体10の前側に肥料袋11が保持される。
植生基盤材3は、例えばバーク堆肥、ピートモス、表土シードバンク等を含むものであり、本例では表土シードバンク(埋土種子入り表土)を3%含むようにしてある。尚、植生基盤材3に例えば木材チップを配合して資源循環型の緑化を行うようにしてもよい。
次に、本実施形態の緑化工法の施工手順について説明する。
まず、アンカーピン等を用いて法面N上に金網1を敷設した後、この金網1上にアタッチメント2を設置する(図1,図2参照)。この設置に際しては、図1に示すようにアタッチメント2を金網1上に千鳥状に配置しつつ、各アタッチメント2の金網部材4の本体部4aが等高線にほぼ沿い、二つのウイング部4b(の先端)が山側を向くようにする。そして、フック部9を金網1
に係止することにより各アタッチメント2を金網1に連結し、この連結と同時またはその前後に法面Nに差し込み部7を差し込む。このようなフック部9を金網1に引っ掛けるだけの連結により、金網部材4(アタッチメント2)は金網1に対して略垂直に立設する(金網1上で起立する)ことになり、法面Nに対する差し込み部7の差し込みにより、金網部材4は法面N及び金網1にしっかりと固定された状態となる。
その後、法面N上に3〜5cm程度の植生基盤材3の層ができるように、アタッチメント2が設置された金網1の上側から植生基盤材3の吹付けを行う。この吹付けは、例えばエアロシーダ(商品名)等の吹付け機を用いて行える。ここで、本例では、金網部材4(アタッチメント2)の上部(上5cm位の領域)は形成される吹付け面の上側に突き出し、肥料袋11は植生基盤材3で丁度埋まる位の位置(高さ)にあるようにしてある。
以上で本実施形態の緑化工法は完了し、法面N上に緑化構造物が構築された状態となる。
本緑化工法では、二つのフック部9のみを金網1に係止させ、法面Nに対する差し込み部7の差し込みを行う、という極簡単な作業によって、アタッチメント2を金網1にしっかりと固定することができる。特に本実施形態では、フック部9による金網1への係止が全ての差し込み部7よりも山側で行われ、かつ、各差し込み部7は法面Nに対して略垂直に差し込まれるので、アタッチメント2が植生基盤材3や施工後に流れてくる流亡土砂等を受け止めたときに受ける力の一部は差し込み部7を法面Nの土壌中に留める方向あるいは法面Nへ差し込む方向には働くものの、差し込み部7を法面Nから引き抜く方向には働かず、故に、金網1に対するアタッチメント2の連結状態は非常に強固に保持されることになる。実際に本緑化工法を試行したところ、植生基盤材3の吹付けのためのホースがアタッチメント2に当たったりしてもアタッチメント2が倒れたりするようなことは一切起こらなかった。尚、必要に応じてアタッチメント2の下部を結束線等の適宜な手段によって金網1と結束し、金網1とアタッチメント2の連結状態をより強固にすることも勿論可能である。
しかも、差し込み部7が法面Nに対して差し込まれ過ぎること、すなわちアタッチメント2の沈み込みは、金網部材4の横方向に延びる線材6のうち最下方にある最下線材6A(図3(A)参照)が金網1に当接することにより防止される。
本緑化工法ではまた、櫛の歯状の差し込み部7の少なくとも一部が金網1に当接支持されるようにすることにより、アタッチメント2が植生基盤材3や施工後に流れてくる流亡土砂等をある程度受け止めた状態となってもその重量によりアタッチメント2の一部分が谷側に撓んで曲がるのをより強力に防止することができ、斯かる効果は、金網1に当接支持される差し込み部7の数(箇所)が増えるほど大となる。
仮にアタッチメント2を金網部材4のみで構成するとその網目を飛来種子(風散布種子や鳥散布種子等)や土粒子(流亡土砂)が抜けてしまうが、本緑化工法では、この金網部材4をその内側からカバー手段5により全面的に覆うので、飛来種子や土粒子をアタッチメント2の山側に確実に留めさせる(捕捉する)ことができる。従って、アタッチメント2の山側に形成された小段で飛来種子を積極的に利用しての現地植生の復元を図ることができ、捕捉効率が良いので、それだけ多種多様の植生による早期の緑化達成を期待でき、緑化スピードのみならず緑化の確実性の点でも向上を図れる。
そして、このような効果をより確実に奏するために、本緑化工法では、法面N中への差し込み部7の差し込み長さが1〜5cmとなるように、差し込み部7においてフック部9の下端よりも下方に位置する先端部7a(図4参照)の長さ(フック部9の下端を基準とする下方への突出長さ)を1〜5cmとしてある。すなわち、実際には、法面Nに凹凸があったり金網1が法面Nから浮いたりすることがあり、差し込み部7(先端部7a)が短すぎると、例えば金網1が法面Nから浮いていた場合に差し込み部7が法面Nに届かなかったり法面Nに届いても十分な深さにまでは到達しなかったりし、その結果、アタッチメント2が金網1から浮く等して不安定化し易い。逆に、差し込み部7(先端部7a)が長すぎると、金網1とカバー手段5との間に大きな隙間が形成され易くなり、この場合、その隙間を流亡土砂等が抜けてしまい飛来種子の定着をうまく図れない。そこで、これを避けるために差し込み部7の差し込みを法面Nの地中深くにまで行おうとすると、作業が困難化し労力が大となる。
アタッチメント2のシート状体10は透水性及び保水性を有するので、適度な水分は保持しつつも余剰水が貯まって植物の根が腐ってしまうようなことはなく、これに加えて肥料袋11から肥料分が供給されるので、各アタッチメント2の山側には捕捉した飛来種子の生育に好適な環境が整えられることになる。ここで、肥料袋11が太すぎると飛来種子から伸長する根の邪魔をすることが懸念されるので、肥料袋11を薄くする(帯状とする)ことが好適であり、具体的には肥料を収容した状態の肥料袋11の厚みT(図8(B)参照)を1cm以下とするのが望ましい。尚、各アタッチメント2が有する肥料袋11からの肥料分の一部が、そのアタッチメント2の山側に供給されずに流下した場合でも、その下(谷)側のアタッチメント2に受け止められ、そこで生育する植物に供給されるので、各肥料袋11の肥料分はその殆どが無駄にならずに有効利用されることになる。従って、それだけ肥料袋11に保持させる肥料の量を低減して肥料袋11の薄型化を図ることが可能である。
本緑化工法では、植生基盤材3に含まれる表土シードバンク(埋土種子)による施工直後からの緑化と、飛来種子を待ち受ける待ち受け型緑化との両面から、現地生態系を乱すことのない植物を生育させることができる。また、埋土種子のみを用いる従来の緑化工法では、吹付ける植生基盤材に表土シードバンクを少なくとも10%程度配合するのが一般的であるが、本例では飛来種子をも利用するのでその配合を3%程度に抑えることができ、採取に多大な労力を必要とする表土シードバンクの使用量の低減はコストダウンにも直結する。
本緑化工法ではまた、カバー手段5のシート状体10及び肥料袋11をともに不織布で形成し、これらで金網部材4において法面N上に露出する部分(差し込み部7よりも上方の部分)の全面を覆うので、植生基盤材3を吹付けたときに不織布の全面に植生基盤材3が付着し、施工後には法面Nの色に近い植生基盤材3の色で緑化構造物の全体が染まることになり、景観的にも自然に調和させることができる。
なお、本発明は、上記の実施の形態に何ら限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々に変形して実施し得ることは勿論である。例えば、以下のような変形例を挙げることができる。
上記実施の形態では、アタッチメント2の左右幅W(図3(B)参照)は921mmであるのに対して、同じ行を構成し左右に隣り合うアタッチメント2間の距離H(図1参照)は2000mmとしてあり、同じ列を構成し上下に隣り合うアタッチメント2間の距離V(図1参照)も2000mmである。しかし、このようなアタッチメント2の左右幅Wや隣り合うアタッチメント2間の距離H,V等は適宜変更可能であり、アタッチメント2の配置の仕方も千鳥状に限らず、種々の配置が可能である。
左右のウイング部4bの遊端側を拡がり勝手(開き角度α(図3(B)参照)を少なくとも90度超とする。図示例では開き角度αが120度)に形成すれば、複数の金網部材4あるいはアタッチメント2をコンパクトに重ねて運搬、保管等することが可能となるが、これに限らない。尚、開き角度αは、アタッチメント2の立設に支障を来さない範囲とすればよい。
上記実施形態では、フック部9を左右のウイング部4bに一つずつ設けてあるが、これに限らず、左右のウイング部4bに複数設けてあったり、金網部材4の本体部4aに設けてあったりしてもよい。図9(A)〜(C)に示す金網部材4(アタッチメント2)の変形例では、左右のウイング部4bにフック部9を一つずつ形成し、本体部4aの中央部に二つのフック部9を形成している。
ここで、上記実施形態において、法面Nに敷設された金網1の上に起立した金網部材4が仮にフック部9を有していなければ、金網部材4に掛かる重力等の外力の一部が差し込み部7を法面Nから引き抜く力に変換され、その力が一定以上の大きさとなった場合に、差し込み部7は基本的に山側にあるものから順次引き抜かれるようにして金網部材4が転倒すると考えられる。従って、斯かる金網部材4の転倒を防止する観点からは、フック部9が金網1に係止する位置を、なるべく山側に位置させたり、全ての差し込み部7のうち最も山側に位置する差し込み部7のなるべく近くに位置させたりするのが好ましいが、アタッチメント2を設置したときに、フック部9の一以上が、少なくとも何れか一の差し込み部7よりも山側の位置で金網1に係止していれば、金網部材4は谷側に転倒し難くなるという効果が得られる。
また、図9に示す変形例では、金網部材4の左右のウイング部4bに形成されたフック部9は、本体部4aの中央部に形成された二つのフック部9よりも山側の位置で金網1に係止することになる。この例のように、フック部9の二以上を、少なくとも法面Nの傾斜方向に互いに離隔した位置において金網1に係止させれば、金網部材4の起立状態がより安定性良く維持されることになる。さらに、この場合、各フック部9が金網1に対して山側から係止するようにしてもよいが、山側に位置するフック部9が金網1に山側から係止し、谷側に位置するフック部9が金網1に谷側から係止するようにしてもよく、逆に、山側に位置するフック部9が金網1に谷側から係止し、谷側に位置するフック部9が金網1に山側から係止するようにしてもよい。
尚、図9に示す例では、アタッチメント2の左右幅W(図9(A)参照)は919.3mm、本体部4aの左右幅は800mm、左右のウイング部4bの左右幅はそれぞれ113.65mm、開き角度α(図9B)参照)は120度、各線材6の直径は2.3mmである。また、縦に延びる線材6の横方向の間隔は25mm、横に延びる線材6の上下方向の間隔は20mm(横に延びる線材6は6本)、差し込み部7の下端から、横方向に延びる線材6のうち最下方にある最下線材6A(図9(A)参照)の下端までの高さは30mmとしてある。すなわち、図9に示す例のほうが上記実施形態よりも金網部材4の網目が細かくなっている。
そして、図9に示す例のように、二つのフック部9を金網部材4の中央部に設ける場合、斯かる二つのフック部9の先端(フックの開放端)を向かい合わせ、かつ、二つの先端の間に隙間を設けないようにするか、あるいは隙間の大きさを、金網1を構成する1本の線材の直径と同程度に抑えておくことにより、二つのフック部9の間に金網1を構成する線材を通すだけで自然と金網部材4を金網1に係止することができ、また、金網1からフック部9が不意に外れてしまう危険性をほぼ無くすことができる。
金網部材4は、左右のウイング部4bの先端を少なくとも法面Nの等高線方向に互いに離隔させ且つ共に山側に向けた状態で金網1上に起立配置可能に構成されていればよく、上記実施形態では金網部材4が略左右対称な構造を有するようにしているが、金網部材4が金網1上に起立した状態において、左右のウイング部4bの何れか一方の先端が他方の先端よりも山側に延びるようにするなど、左右非対称な構造となっていてもよい。
また、金網部材4は、上面視(横断面視)略コの字状を呈するものに限らず、例えば上面視(横断面視)略V字状、W字状等を呈するように構成されていてもよい。図10(A)及び(B)に、上面視(横断面
視)略V字状を呈するアタッチメント2の一例を示す。このアタッチメント2は、例えば、図9に示すアタッチメント2の左右のウイング部4bを本体部4aと真っ直ぐになるように延ばし、かつ、本体部4aの中央部で二つ折りにして得られるものである。従って、図10のアタッチメント2は、60度に開いた左右のウイング部4bのみからなり、本体部4aを有しておらず、また、金網部材4の中央部に二つ、左右両端部にそれぞれ一つずつフック部9を有する。
上記実施形態の金網部材4は、縦に延びる線材6と横に延びる線材6とのみによって構成してあるが、これに限らず、種々の線材6を用いて、あるいは線材6の組み合わせ方を種々異ならせて金網部材4を構成することができる。
金網部材4に対するカバー手段5の取り付け方はCリングに限らず、他の結束部材等を用いてもよい。
上記実施の形態では、カバー手段5は金網部材4の内側(前側)のみを覆っているが、外側(後側)をも覆うようにしてもよく、例えば、シート状体10を袋状に構成して金網部材4に被せるようにしてもよい。勿論、カバー手段5が金網部材4の外側(後側)のみを覆うようにしてもよい。また、カバー手段5は、金網部材4において差し込み部7よりも上方の部分のみを覆うものに限らず、例えば、シート状体10を差し込み部7に被さる程度にまで下方に延ばし、かつ、その下部が袴状となるように下端から上方に向かって延びる複数のスリットを入れることにより、シート状体10の下部が金網1の目合いを通って金網1の下方にまで到達可能となるようにしてもよい。
シート状体10が金網部材4において肥料袋11を避ける位置のみに設けてあってもよく、例えば、シート状体10は金網部材4の上部のみを覆い、肥料袋11は金網部材4の下部のみを覆うようにしてあってもよい。尚、肥料袋11は、金網部材4の下部のみを覆うものに限らないが、植生基盤材3に埋もれる下部のみに設けておく方が無駄がなく緑化にも効果的である。
肥料袋11の収容部11aの数は二つに限らず、一つでも三つ以上でもよい。また、上記実施形態では、肥料袋11(収容部11a)の横幅をシート状体10と一致させているが、シート状体10よりも小さくしてもよく、この場合、肥料袋11の収容部11aを上下に連ねるのみならず、左右に並べるようにしてもよく、点在させてもよい。
肥料袋11はまた、上述のようにステープル打設や接着により直接シート状体10に接合してあってもよいが、これに限らず、例えば、シート状体10の下部に折り返し部分を設け、この折り返し部分で肥料袋11を表裏から挟み込み、折り返し部分どうしを超音波溶着により接合することによりシート状体10と肥料袋11との一体化を図ってあってもよく、シート状体10の下部を折り返し、その折り返した部分自体によって肥料袋11を形成するようにしてあってもよい。また、上記各接合のために用いる接合方法としては、超音波溶着、ヒートシール、ステープル打設、接着等種々の手段を採用可能である。
また、シート状体10または肥料袋11の何れか一方のみを設け、他方を兼用するようにしてもよい。
上記実施の形態では、植生基盤材3の吹付けまで行っているが、この吹付けを行わず、金網1に対するアタッチメント2の設置のみで完了するようにしてもよく、このように植生基盤材3を吹付けない場合に得られる緑化構造物(金網1とアタッチメント2のみからなるもの)でも飛来種子の捕捉による緑化等に効果を発揮する。
アタッチメント2の設置後に、アタッチメント2の山側に形成される保護エリア(主に上面視においてアタッチメント2の内側に位置するエリア)内に苗木を植栽し、より早期の緑化を図るようにしてもよい。この場合、植栽した苗木が肥料袋11内の養分を吸収できるようにすれば、一層確実な緑化が期待できる。
なお、上記変形例どうしを適宜組み合わせてもよいことはいうまでもない。
1 金網2 アタッチメント3 植生基盤材4 金網部材4a 本体部4b ウイング部5 カバー手段6 線材7 差し込み部9 フック部10 シート状体11 肥料袋N 法面
この発明は、例えば、飛来種子を法面上に定着させるのに適したアタッチメント並びにこれを用いた生態系配慮型緑化工法及び緑化構造物に関する。
特許第2750066号公報
本発明は上述の事柄に留意してなされたもので、その目的は、法面を覆う金網上における起立状態が安定性良く維持されるアタッチメント並びにこれを用いた生態系配慮型緑化工法及び緑化構造物を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明に係るアタッチメントは、法面を覆う金網上に設置されるアタッチメントであって、
複数の線材からなり、
左右のウイング部の先端を少なくとも法面の等高線方向に互いに離隔させ且つ共に山側に向けた状態で前記金網上に起立配置可能に構成され、また、下の中央部と左右両端部とには、前記金網に係止可能なフック部が形成されている(請求項1)。
本発明に係る生態系配慮型緑化工法法面を覆う金網上に請求項1に記載のアタッチメントを設置する生態系配慮型緑化工法であって、
前記左右のウイング部の先端が共に山側に向いた状態で前記アタッチメントが前記金網上に起立するように、前記フック部を前記金網に係止させて連結する(請求項2)。
一方、上記目的を達成するために、本発明に係る緑化構造物は、請求項2に記載の生態系配慮型緑化工法により法面に形成されることを特徴とする(請求項3)。
請求項1〜に係る発明では、法面を覆う金網上における起立状態が安定性良く維持されるアタッチメント並びにこれを用いた生態系配慮型緑化工法及び緑化構造物が得られる。
参考例に係る生態系配慮型緑化工法により得られる緑化構造物の構成を概略的に示す説明図である。 前記緑化構造物の構成を概略的に示す縦断面図である。 (A)及び(B)は、前記生態系配慮型緑化工法に用いるアタッチメントの構成を概略的に示す正面図及び上面図である。 前記アタッチメントの構成を概略的に示す側面図である。 前記アタッチメントの構成を概略的に示す背面図である。 前記アタッチメントの構成を概略的に示す底面図である。 (A)は前記アタッチメントの金網部材の加工前の構成を概略的に示す正面図、(B)は該金網部材の加工後の構成を概略的に示す背面図である。 (A)及び(B)は、前記アタッチメントのカバー手段の構成を概略的に示す正面図及び側面図である。 (A)〜(C)は、前記アタッチメントの変形例の構成を概略的に示す正面図、上面図及び側面図である。 (A)及び(B)は、前記アタッチメントの他の変形例の構成を概略的に示す正面図及び上面図である。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら以下に説明する。
参考例に係る生態系配慮型緑化工法(以下、緑化工法と略称する)は、図1及び図2に示すように、法面Nを覆う金網(本例ではラス金網)1の上に、飛来種子捕捉用のアタッチメント2を設置した後、金網1の上側から植生基盤材3を吹付けて緑化構造物を構築するものである。ここで、図1の右側には植生基盤材3の吹付け前の状態、左側には吹付け後の状態をそれぞれ示してある。尚、金網1は、例えば図外のアンカーピンにより法面Nに固定(敷設)されている。
アタッチメント2は、図7(B)に示す金網部材4の内側(前側)に、図8(A)及び(B)に示すカバー手段5を備えたものであり、略左右対称である構造を有する。
詳述すると、金網部材4は、図7(B)に示すように、複数の線材6からなり、下向きに突出する差し込み部7を櫛の歯状に有する。金網部材4はまた、図7(A)に示す平らな金網体8の左右を例えばベンダー機を用いた曲げ加工により折り曲げて得られるものであり、平面視略コの字状(図3(B)及び図6参照)を呈する。尚、図7(B)において、2本の破線Bは金網部材4の折り曲げ箇所を示し、金網部材4において二つの折り曲げ箇所Bで挟まれた部位は略平らな本体部4a、二つの折り曲げ箇所Bのそれぞれ左右外側の部位は前向き(斜め前向き)に延びるウイング部4bとなっている。そして、各ウイング部4bの下端には、差し込み部7の下端よりも上方に位置し金網1に対して山側から係止可能なフック部9を設けてある。
ここで、本体部4aの左右幅は800mm、左右のウイング部4bの左右幅はそれぞれ115mm、各線材6の直径は2.6mm、縦に延びる線材6の横方向の間隔は86mm(左右両端のみ85mm)、横に延びる線材6の上下方向の間隔は35mm(横に延びる線材6は4本)、差し込み部7の下端から、横方向に延びる線材6のうち最下方にある最下線材6A(図3(A)参照)の下端までの高さは30mmとしてある。
カバー手段5は、金網部材4における差し込み部7よりも上方の部分を全面にわたって金網部材4の内側(前側)から覆うものであり、全体として土粒子を通さず、保水性、透水性を有するものである。本例のカバー手段5は、次に述べるシート状体10及び肥料袋11を備えた肥料帯として構成されている。
シート状体10は、図8(A)及び(B)に示すように横長の矩形シート状を呈するものであり、例えば、レーヨン等の化学繊維の不織布、生分解性の素材(椰子繊維等)の不織布等からなり、透水性及び保水性を有するように厚手に構成され、図外のCリングによって金網部材4に固定される。尚、本例のシート状体10の上下幅は108mmである。
肥料袋11は、図8(A)及び(B)に示すように横長の薄袋状を呈するものであり、例えば化学繊維の不織布からなり、内部に図外の緑化資材(例えば、肥料、保水材、土壌改良材など)を収容する。本例では、上下二つの収容部11aを持つ帯状の肥料袋11をシート状体10の下部に配置し、ステープル打設あるいは接着によりシート状体10に一体化してある。また、本例の肥料袋11において二つの収容部11aの間は超音波溶着(接合の一例)されており、このように、肥料袋11は、一本の筒状肥料袋の中央部を長手方向に向かって接合(超音波溶着や接着等)することによって形成される帯のように薄い形状を呈する部材である。尚、本例の各肥料袋11の上下幅は25mm(合わせて50mm)である。
斯かるカバー手段5を金網部材4に取り付けると図3〜図6に示すアタッチメント2が得られるのであり、本例では、図3(A)と図8(A)とを対比し、特に肥料袋11の位置を目安にすれば容易に理解できるように、シート状体10は、金網部材4における差し込み部7よりも上方の部分全面を覆う(図5参照)。また、シート状体10は金網部材4の前側に位置し、このシート状体10の前側に肥料袋11が保持される。
植生基盤材3は、例えばバーク堆肥、ピートモス、表土シードバンク等を含むものであり、本例では表土シードバンク(埋土種子入り表土)を3%含むようにしてある。尚、植生基盤材3に例えば木材チップを配合して資源循環型の緑化を行うようにしてもよい。
次に、本実施形態の緑化工法の施工手順について説明する。
まず、アンカーピン等を用いて法面N上に金網1を敷設した後、この金網1上にアタッチメント2を設置する(図1,図2参照)。この設置に際しては、図1に示すようにアタッチメント2を金網1上に千鳥状に配置しつつ、各アタッチメント2の金網部材4の本体部4aが等高線にほぼ沿い、二つのウイング部4b(の先端)が山側を向くようにする。そして、フック部9を金網1に係止することにより各アタッチメント2を金網1に連結し、この連結と同時またはその前後に法面Nに差し込み部7を差し込む。このようなフック部9を金網1に引っ掛けるだけの連結により、金網部材4(アタッチメント2)は金網1に対して略垂直に立設する(金網1上で起立する)ことになり、法面Nに対する差し込み部7の差し込みにより、金網部材4は法面N及び金網1にしっかりと固定された状態となる。
その後、法面N上に3〜5cm程度の植生基盤材3の層ができるように、アタッチメント2が設置された金網1の上側から植生基盤材3の吹付けを行う。この吹付けは、例えばエアロシーダ(商品名)等の吹付け機を用いて行える。ここで、本例では、金網部材4(アタッチメント2)の上部(上5cm位の領域)は形成される吹付け面の上側に突き出し、肥料袋11は植生基盤材3で丁度埋まる位の位置(高さ)にあるようにしてある。
以上で本実施形態の緑化工法は完了し、法面N上に緑化構造物が構築された状態となる。
本緑化工法では、二つのフック部9のみを金網1に係止させ、法面Nに対する差し込み部7の差し込みを行う、という極簡単な作業によって、アタッチメント2を金網1にしっかりと固定することができる。特に本実施形態では、フック部9による金網1への係止が全ての差し込み部7よりも山側で行われ、かつ、各差し込み部7は法面Nに対して略垂直に差し込まれるので、アタッチメント2が植生基盤材3や施工後に流れてくる流亡土砂等を受け止めたときに受ける力の一部は差し込み部7を法面Nの土壌中に留める方向あるいは法面Nへ差し込む方向には働くものの、差し込み部7を法面Nから引き抜く方向には働かず、故に、金網1に対するアタッチメント2の連結状態は非常に強固に保持されることになる。実際に本緑化工法を試行したところ、植生基盤材3の吹付けのためのホースがアタッチメント2に当たったりしてもアタッチメント2が倒れたりするようなことは一切起こらなかった。尚、必要に応じてアタッチメント2の下部を結束線等の適宜な手段によって金網1と結束し、金網1とアタッチメント2の連結状態をより強固にすることも勿論可能である。
しかも、差し込み部7が法面Nに対して差し込まれ過ぎること、すなわちアタッチメント2の沈み込みは、金網部材4の横方向に延びる線材6のうち最下方にある最下線材6A(図3(A)参照)が金網1に当接することにより防止される。
本緑化工法ではまた、櫛の歯状の差し込み部7の少なくとも一部が金網1に当接支持されるようにすることにより、アタッチメント2が植生基盤材3や施工後に流れてくる流亡土砂等をある程度受け止めた状態となってもその重量によりアタッチメント2の一部分が谷側に撓んで曲がるのをより強力に防止することができ、斯かる効果は、金網1に当接支持される差し込み部7の数(箇所)が増えるほど大となる。
仮にアタッチメント2を金網部材4のみで構成するとその網目を飛来種子(風散布種子や鳥散布種子等)や土粒子(流亡土砂)が抜けてしまうが、本緑化工法では、この金網部材4をその内側からカバー手段5により全面的に覆うので、飛来種子や土粒子をアタッチメント2の山側に確実に留めさせる(捕捉する)ことができる。従って、アタッチメント2の山側に形成された小段で飛来種子を積極的に利用しての現地植生の復元を図ることができ、捕捉効率が良いので、それだけ多種多様の植生による早期の緑化達成を期待でき、緑化スピードのみならず緑化の確実性の点でも向上を図れる。
そして、このような効果をより確実に奏するために、本緑化工法では、法面N中への差し込み部7の差し込み長さが1〜5cmとなるように、差し込み部7においてフック部9の下端よりも下方に位置する先端部7a(図4参照)の長さ(フック部9の下端を基準とする下方への突出長さ)を1〜5cmとしてある。すなわち、実際には、法面Nに凹凸があったり金網1が法面Nから浮いたりすることがあり、差し込み部7(先端部7a)が短すぎると、例えば金網1が法面Nから浮いていた場合に差し込み部7が法面Nに届かなかったり法面Nに届いても十分な深さにまでは到達しなかったりし、その結果、アタッチメント2が金網1から浮く等して不安定化し易い。逆に、差し込み部7(先端部7a)が長すぎると、金網1とカバー手段5との間に大きな隙間が形成され易くなり、この場合、その隙間を流亡土砂等が抜けてしまい飛来種子の定着をうまく図れない。そこで、これを避けるために差し込み部7の差し込みを法面Nの地中深くにまで行おうとすると、作業が困難化し労力が大となる。
アタッチメント2のシート状体10は透水性及び保水性を有するので、適度な水分は保持しつつも余剰水が貯まって植物の根が腐ってしまうようなことはなく、これに加えて肥料袋11から肥料分が供給されるので、各アタッチメント2の山側には捕捉した飛来種子の生育に好適な環境が整えられることになる。ここで、肥料袋11が太すぎると飛来種子から伸長する根の邪魔をすることが懸念されるので、肥料袋11を薄くする(帯状とする)ことが好適であり、具体的には肥料を収容した状態の肥料袋11の厚みT(図8(B)参照)を1cm以下とするのが望ましい。尚、各アタッチメント2が有する肥料袋11からの肥料分の一部が、そのアタッチメント2の山側に供給されずに流下した場合でも、その下(谷)側のアタッチメント2に受け止められ、そこで生育する植物に供給されるので、各肥料袋11の肥料分はその殆どが無駄にならずに有効利用されることになる。従って、それだけ肥料袋11に保持させる肥料の量を低減して肥料袋11の薄型化を図ることが可能である。
本緑化工法では、植生基盤材3に含まれる表土シードバンク(埋土種子)による施工直後からの緑化と、飛来種子を待ち受ける待ち受け型緑化との両面から、現地生態系を乱すことのない植物を生育させることができる。また、埋土種子のみを用いる従来の緑化工法では、吹付ける植生基盤材に表土シードバンクを少なくとも10%程度配合するのが一般的であるが、本例では飛来種子をも利用するのでその配合を3%程度に抑えることができ、採取に多大な労力を必要とする表土シードバンクの使用量の低減はコストダウンにも直結する。
本緑化工法ではまた、カバー手段5のシート状体10及び肥料袋11をともに不織布で形成し、これらで金網部材4において法面N上に露出する部分(差し込み部7よりも上方の部分)の全面を覆うので、植生基盤材3を吹付けたときに不織布の全面に植生基盤材3が付着し、施工後には法面Nの色に近い植生基盤材3の色で緑化構造物の全体が染まることになり、景観的にも自然に調和させることができる。
なお、本発明は、上記の実施の形態に何ら限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々に変形して実施し得ることは勿論である。例えば、以下のような変形例を挙げることができる。
上記実施の形態では、アタッチメント2の左右幅W(図3(B)参照)は921mmであるのに対して、同じ行を構成し左右に隣り合うアタッチメント2間の距離H(図1参照)は2000mmとしてあり、同じ列を構成し上下に隣り合うアタッチメント2間の距離V(図1参照)も2000mmである。しかし、このようなアタッチメント2の左右幅Wや隣り合うアタッチメント2間の距離H,V等は適宜変更可能であり、アタッチメント2の配置の仕方も千鳥状に限らず、種々の配置が可能である。
左右のウイング部4bの遊端側を拡がり勝手(開き角度α(図3(B)参照)を少なくとも90度超とする。図示例では開き角度αが120度)に形成すれば、複数の金網部材4あるいはアタッチメント2をコンパクトに重ねて運搬、保管等することが可能となるが、これに限らない。尚、開き角度αは、アタッチメント2の立設に支障を来さない範囲とすればよい。
上記実施形態では、フック部9を左右のウイング部4bに一つずつ設けてあるが、これに限らず、左右のウイング部4bに複数設けてあったり、金網部材4の本体部4aに設けてあったりしてもよい。図9(A)〜(C)に示す金網部材4(アタッチメント2)の変形例では、左右のウイング部4bにフック部9を一つずつ形成し、本体部4aの中央部に二つのフック部9を形成している。
ここで、上記実施形態において、法面Nに敷設された金網1の上に起立した金網部材4が仮にフック部9を有していなければ、金網部材4に掛かる重力等の外力の一部が差し込み部7を法面Nから引き抜く力に変換され、その力が一定以上の大きさとなった場合に、差し込み部7は基本的に山側にあるものから順次引き抜かれるようにして金網部材4が転倒すると考えられる。従って、斯かる金網部材4の転倒を防止する観点からは、フック部9が金網1に係止する位置を、なるべく山側に位置させたり、全ての差し込み部7のうち最も山側に位置する差し込み部7のなるべく近くに位置させたりするのが好ましいが、アタッチメント2を設置したときに、フック部9の一以上が、少なくとも何れか一の差し込み部7よりも山側の位置で金網1に係止していれば、金網部材4は谷側に転倒し難くなるという効果が得られる。
また、図9に示す変形例では、金網部材4の左右のウイング部4bに形成されたフック部9は、本体部4aの中央部に形成された二つのフック部9よりも山側の位置で金網1に係止することになる。この例のように、フック部9の二以上を、少なくとも法面Nの傾斜方向に互いに離隔した位置において金網1に係止させれば、金網部材4の起立状態がより安定性良く維持されることになる。さらに、この場合、各フック部9が金網1に対して山側から係止するようにしてもよいが、山側に位置するフック部9が金網1に山側から係止し、谷側に位置するフック部9が金網1に谷側から係止するようにしてもよく、逆に、山側に位置するフック部9が金網1に谷側から係止し、谷側に位置するフック部9が金網1に山側から係止するようにしてもよい。
尚、図9に示す例では、アタッチメント2の左右幅W(図9(A)参照)は919.3mm、本体部4aの左右幅は800mm、左右のウイング部4bの左右幅はそれぞれ113.65mm、開き角度α(図9(B)参照)は120度、各線材6の直径は2.3mmである。また、縦に延びる線材6の横方向の間隔は25mm、横に延びる線材6の上下方向の間隔は20mm(横に延びる線材6は6本)、差し込み部7の下端から、横方向に延びる線材6のうち最下方にある最下線材6A(図9(A)参照)の下端までの高さは30mmとしてある。すなわち、図9に示す例のほうが上記実施形態よりも金網部材4の網目が細かくなっている。
そして、図9に示す例のように、二つのフック部9を金網部材4の中央部に設ける場合、斯かる二つのフック部9の先端(フックの開放端)を向かい合わせ、かつ、二つの先端の間に隙間を設けないようにするか、あるいは隙間の大きさを、金網1を構成する1本の線材の直径と同程度に抑えておくことにより、二つのフック部9の間に金網1を構成する線材を通すだけで自然と金網部材4を金網1に係止することができ、また、金網1からフック部9が不意に外れてしまう危険性をほぼ無くすことができる。
金網部材4は、左右のウイング部4bの先端を少なくとも法面Nの等高線方向に互いに離隔させ且つ共に山側に向けた状態で金網1上に起立配置可能に構成されていればよく、上記実施形態では金網部材4が略左右対称な構造を有するようにしているが、金網部材4が金網1上に起立した状態において、左右のウイング部4bの何れか一方の先端が他方の先端よりも山側に延びるようにするなど、左右非対称な構造となっていてもよい。
また、金網部材4は、上面視(横断面視)略コの字状を呈するものに限らず、例えば上面視(横断面視)略V字状、W字状等を呈するように構成されていてもよい。図10(A)及び(B)に、上面視(横断面視)略V字状を呈するアタッチメント2の一例を示す。このアタッチメント2は、例えば、図9に示すアタッチメント2の左右のウイング部4bを本体部4aと真っ直ぐになるように延ばし、かつ、本体部4aの中央部で二つ折りにして得られるものである。従って、図10のアタッチメント2は、60度に開いた左右のウイング部4bのみからなり、本体部4aを有しておらず、また、金網部材4の中央部に二つ、左右両端部にそれぞれ一つずつフック部9を有する。
上記実施形態の金網部材4は、縦に延びる線材6と横に延びる線材6とのみによって構成してあるが、これに限らず、種々の線材6を用いて、あるいは線材6の組み合わせ方を種々異ならせて金網部材4を構成することができる。
金網部材4に対するカバー手段5の取り付け方はCリングに限らず、他の結束部材等を用いてもよい。
上記実施の形態では、カバー手段5は金網部材4の内側(前側)のみを覆っているが、外側(後側)をも覆うようにしてもよく、例えば、シート状体10を袋状に構成して金網部材4に被せるようにしてもよい。勿論、カバー手段5が金網部材4の外側(後側)のみを覆うようにしてもよい。また、カバー手段5は、金網部材4において差し込み部7よりも上方の部分のみを覆うものに限らず、例えば、シート状体10を差し込み部7に被さる程度にまで下方に延ばし、かつ、その下部が袴状となるように下端から上方に向かって延びる複数のスリットを入れることにより、シート状体10の下部が金網1の目合いを通って金網1の下方にまで到達可能となるようにしてもよい。
シート状体10が金網部材4において肥料袋11を避ける位置のみに設けてあってもよく、例えば、シート状体10は金網部材4の上部のみを覆い、肥料袋11は金網部材4の下部のみを覆うようにしてあってもよい。尚、肥料袋11は、金網部材4の下部のみを覆うものに限らないが、植生基盤材3に埋もれる下部のみに設けておく方が無駄がなく緑化にも効果的である。
肥料袋11の収容部11aの数は二つに限らず、一つでも三つ以上でもよい。また、上記実施形態では、肥料袋11(収容部11a)の横幅をシート状体10と一致させているが、シート状体10よりも小さくしてもよく、この場合、肥料袋11の収容部11aを上下に連ねるのみならず、左右に並べるようにしてもよく、点在させてもよい。
肥料袋11はまた、上述のようにステープル打設や接着により直接シート状体10に接合してあってもよいが、これに限らず、例えば、シート状体10の下部に折り返し部分を設け、この折り返し部分で肥料袋11を表裏から挟み込み、折り返し部分どうしを超音波溶着により接合することによりシート状体10と肥料袋11との一体化を図ってあってもよく、シート状体10の下部を折り返し、その折り返した部分自体によって肥料袋11を形成するようにしてあってもよい。また、上記各接合のために用いる接合方法としては、超音波溶着、ヒートシール、ステープル打設、接着等種々の手段を採用可能である。
また、シート状体10または肥料袋11の何れか一方のみを設け、他方を兼用するようにしてもよい。
上記実施の形態では、植生基盤材3の吹付けまで行っているが、この吹付けを行わず、金網1に対するアタッチメント2の設置のみで完了するようにしてもよく、このように植生基盤材3を吹付けない場合に得られる緑化構造物(金網1とアタッチメント2のみからなるもの)でも飛来種子の捕捉による緑化等に効果を発揮する。
アタッチメント2の設置後に、アタッチメント2の山側に形成される保護エリア(主に上面視においてアタッチメント2の内側に位置するエリア)内に苗木を植栽し、より早期の緑化を図るようにしてもよい。この場合、植栽した苗木が肥料袋11内の養分を吸収できるようにすれば、一層確実な緑化が期待できる。
なお、上記変形例どうしを適宜組み合わせてもよいことはいうまでもない。
1 金網
2 アタッチメント
3 植生基盤材
4 金網部材
4a 本体部
4b ウイング部
5 カバー手段
6 線材
7 差し込み部
9 フック部
10 シート状体
11 肥料袋
N 法面

Claims (4)

  1. 法面を覆う金網上に飛来種子捕捉用のアタッチメントを設置する生態系配慮型緑化工法であって、 前記アタッチメントは、複数の線材からなり下向きに突出する差し込み部を櫛の歯状に有する金網部材と、該金網部材における少なくとも前記差し込み部よりも上方の部分を全面にわたって覆うカバー手段とを備え、 前記金網部材は、左右のウイング部の先端を少なくとも法面の等高線方向に互いに離隔させ且つ共に山側に向けた状態で前記金網上に起立配置可能に構成され、また、前記金網部材の下端には、前記差し込み部の他に、前記差し込み部の下端よりも上方に位置し前記金網に係止可能なフック部が形成され、 前記カバー手段として、透水性及び保水性を有するシート状体と、緑化資材を保持する肥料袋とが設けられ、 前記金網部材の左右のウイング部の先端が共に山側に向いた状態で前記金網部材が前記金網上に起立するように、前記フック部を前記金網に係止させて前記アタッチメントを前記金網に連結すると共に、前記差し込み部を法面に差し込むことを特徴とする生態系配慮型緑化工法。
  2. 前記アタッチメントを前記金網上に設置した後に、該金網の上側から植生基盤材を吹付ける請求項1に記載の生態系配慮型緑化工法。
  3. 前記差し込み部の法面に対する差し込み長さは1〜5cmである請求項1に記載の生態系配慮型緑化工法。
  4. 請求項1〜3の何れか一項に記載の生態系配慮型緑化工法により法面に形成されることを特徴とする緑化構造物。
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