JP2015131729A - エレベータのドア制御システム - Google Patents

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Abstract

【課題】エレベータのかごドアを駆動する永久磁石同期電動機41に、ドア制御部45から所定位相の直流電流を印加することによって固定させた磁極位置を、所定位相に等しいものとして把握したい。しかし磁極位置は、かごドアと係合する乗場ドアに働く自閉力が電動機41にまで影響するため、所定位相からはズレてしまう。【解決手段】固定させた時の実際の磁極位置を、電動機41に取り付けたエンコーダ46による計測に基いて演算する。すなわち、エンコーダ46の計測結果を磁極位置カウンタ451cに取り込み、その内容を磁極位置推定部456が参照して磁極位置を演算することにより、所定位相からのズレ分を把握する。【選択図】図9

Description

本発明は、エレベータのドアを駆動するための永久磁石同期電動機を制御するシステムに関するものである。
エレベータのかごドアを開閉駆動するための電動機として、永久磁石を備えた回転子と電機子巻線を備えた固定子を有する永久磁石同期電動機を採用した場合、電動機が出力するトルクを的確に制御するために、永久磁石の磁極の回転位置を正確に把握する必要がある。そのような磁極位置(磁極の回転位置)の推定方法として、エレベータのかごを昇降駆動するための電動機に適用された方法が特許文献1に記載されており、その方法を、エレベータのかごドアを開閉駆動する際にも採用することができる。
その方法とは、電動機をベクトル制御方式で制御することにした場合に、電動機の回転をスタートさせるときのd軸電流の位相として、電流位相と電流振幅が一定の直流電流を電機子巻線に印加したときの電流位相を採用するというものである。この方法が妥当なのは、このような電流の印加によって発生した起磁力に磁極が引っ張られて、その電流位相に対応した機械角の位置に磁極が拘束されるので、その電流位相をd軸電流の位相として電動機のトルク制御をスタートさせれば、それ以降のトルク制御も的確なものとなるからである。
特開2000−191248号公報 特開2010−280495号公報
しかしながら、このような方法をかごドアを開閉駆動するための電動機に採用して、電動機の回転をスタートさせるときにd軸電流の位相を決定しても、必ずしも的確なものとはならず、ズレが生じることになってしまう。その原因は、乗場ドアに自閉力が作用することにある。自閉力とは、特許文献2にも記載されているように、乗場ドアに対して何の外力も作用していないときに自動的に全閉状態にさせるために設けている専用装置(自閉装置と称する)から発する力である。
ところで、本発明が対象とする一般のエレベータでは、電動機の駆動力が伝わってかごドアが開閉すると、かごドアと乗場ドアとが係合していれば乗場ドアも開閉することになるが、このような駆動力の伝達経路(電動機→かごドア→乗場ドア)を逆方向にたどって、自閉装置による乗場ドアの自閉力が、かごドアを経て電動機にまで影響することになる。そのため、電機子巻線に直流電流を印加して発生した起磁力によって磁極位置が固定される際に自閉力の影響が出てしまい、固定される磁極の位置にズレが生じてしまうのである。
このような磁極位置のズレを考慮してd軸電流の位相を決定しないとトルク制御が的確なものとはならないので、このような問題を考慮したエレベータのドア制御システムを提供することを本発明の課題とした。
本発明のエレベータのドア制御システムは、かごドアと、永久磁石を備えた回転子及び電機子巻線を備えた固定子を有し、その回転子が回転することによって前記かごドアを開閉駆動する永久磁石同期電動機と、前記回転子の回転角を計測する回転角計測器と、前記電動機をベクトル制御方式で制御するために前記電機子巻線に電流を流すドア制御部と、前記かごドアに係合して開閉する乗場ドアと、前記乗場ドアに何の外力も作用しないとき自動的に全閉位置にさせる自閉装置とを備えたシステムにおいて、前記ドア制御部が、前記かごドアと前記乗場ドアが係合しているときに、運転状態として磁極位置推定モードと通常運転モードを有すると共に、前記磁極位置推定モードにおいて、前記電機子巻線に所定位相の直流電流を印加し、それによって発生した起磁力によって前記磁極の位置が固定されたとき、その磁極位置を、前記回転角計測器による計測に基いて演算し、前記通常運転モードにおいて、前記電動機の回転をスタートさせるときのd軸電流の位相を、前記演算した磁極位置に基いて決定することを特徴とする。
以上述べた構成は、次のように言い換えることもできる。すなわち、永久磁石同期電動機を制御する部位であるドア制御部は、通常運転モードにおいて、かごドアと乗場ドアを連動して開閉させるために電動機の回転をスタートする際、d軸電流の位相を適切な値に設定する必要がある。そのため、本発明のエレベータのドア制御システムにおいてドア制御部は、回転子の回転角を計測する回転角計測器を使用する。すなわちドア制御部は、かごドアと乗場ドアが連動する状態で通常運転モードから一旦離れて磁極位置推定モードになると、電動機の電機子巻線に所定位相の直流電流を印加するのであるが、それによって発生した起磁力によって回転子の磁極位置が固定されると、回転角計測器の計測に基いて、その磁極位置を演算する。通常運転モードに戻った後は、その演算値に基いて、電動機の回転をスタートさせるときのd軸電流の位相を決定する。
本発明のエレベータのドア制御システムにおいて、ドア制御部は、かごドアと乗場ドアが連動する状態で、電機子巻線に直流電流を印加して発生した起磁力によって回転子の磁極位置が固定したときに、回転角計測器の計測に基いて、その磁極位置を演算するので、乗場ドアにかかる自閉力の影響が反映した磁極位置でもって、電動機の回転をスタートさせるときのd軸電流の位相を定めることができ、的確なトルク制御をすることができる。
本実施形態に係るエレベータの断面平面図である。かごドア3と乗場ドア1の存在と配置、互いに係合している状態を示している。なお、サイドオープンタイプのドアである。 同エレベータにおけるかご全体をかごの外側から見た全体外観図である。図1で示したかごドア3に関連して、永久磁石同期電動機41の駆動力がかごドア3に伝わる機構を示している。 同エレベータにおける自閉装置を昇降路側から見た要部拡大図である。図1で示した乗場ドア1に関連して、乗場ドア1を付勢する自閉装置14を中心とした部位を特に示している。 かごドア3に関連して、図2では示していなかった終端保持装置38を示した図である。 図4のガイドレール38e右端の傾斜部38gを中心に要部を拡大した図である。そして戸閉保持状態にある場合を示している。 図5のような戸閉保持状態ではなく、保持解除状態にある場合を示している。 図4〜6を踏まえて、かごドア3が閉保持ゾーンZ1や開保持ゾーンZ2に位置するときには、終端保持装置38が作用し、保持解除ゾーンZ3に位置するときには作用しない様子を図示している。 (a)は、かごドアが全開位置の付近にも全閉位置の付近にも位置しない場合における、自閉装置の自閉力の伝達経路を説明する模式図である。(b)は、かごドアが全開位置の付近若しくは全閉位置の付近に位置する場合における、終端保持装置の保持力と自閉装置の自閉力の伝達経路を説明する模式図である。 同エレベータにおけるドア制御部の制御ブロック図である。 ドア制御部が実施する磁極位置推定制御において、3つのフェーズが遷移するフローを示す図である。 磁極位置確認フェーズにおける磁極位置推定部の挙動を示すシーケンスチャートである。 保持ゾーン脱出フェーズにおける磁極位置推定部の挙動を示すシーケンスチャートである。 磁極位置ズレ計測フェーズにおける磁極位置推定部の挙動を示すシーケンスチャートである。 図2のようなサイドオープンタイプではなく、センターオープンタイプである場合のエレベータの正面図である。
本発明に係るエレベータのドア制御システムについて、一つの実施形態を以下に述べる。まずは、「図面の簡単な説明」の項で述べた図1ないし図8の説明を踏まえつつ、かごドア3や乗場ドア1と、ドア開閉装置4と、自閉装置14と、終端保持装置38のそれぞれについて述べると共に、お互いの間の関係について述べる。
<かごドアと乗場ドアの連動>
図1に示すように、乗場に面して乗場ドア1が設けられ、かご2にかごドア3が設けられている。かごドア3には、乗場ドア1側に突出する係合部31が設けられる。乗場ドア1には、かごドア3側に突出する被係合部11が設けられる。かご2が乗場の位置に到着すると、係合部31と被係合部11とが係合するので、かご2側に設けられたドア開閉装置4によってかごドア3が開くと、連動して乗場ドア1も開く。その後ドア開閉装置4によってかごドア3が閉まると、連動して乗場ドア1も閉まる。
<ドア開閉装置によるかごドアの駆動>
図2を参照しつつ、ドア開閉装置4を構成する永久磁石同期電動機41の駆動力がかごドア3に伝達される機構について説明する。
まずは、ドア開閉装置4が備える永久磁石同期電動機41と、駆動プーリ42と、従動プーリ43と、駆動ベルト44について以下に述べる。なお、ドア開閉装置4が備えている全閉位置検出部39aや全開位置検出部39bについては、終端保持装置38の説明箇所で説明する。また、ドア開閉装置4が備えるドア制御部45やエンコーダ46については、終端保持装置38の説明箇所の後で説明する。
永久磁石同期電動機41は、永久磁石を備えた回転子と電機子巻線を備えた固定子とを有し、上部フレーム21の正面の一端側に配置されている。回転子の駆動軸には駆動プーリ42が直結されている(ダイレクトドライブと称する)。従動プーリ43は、上部フレーム21の正面の他端側に取り付けられている。駆動ベルト44は、駆動プーリ42及び従動プーリ43の間に巻き掛けられている。このような構成により、永久磁石同期電動機41の駆動軸が回転すれば駆動ベルト44が循環する。
本実施形態に係るエレベータは、図2に示すように、かご2の出入口が一方の端から開く、いわゆるサイドオープンタイプのエレベータであり、一対のかごドア3fとかごドア3sとが同じ方向に移動し、かごドア3fがかごドア3sよりも多く移動する構造となっている(かごドア3fは、移動量が多い、即ち移動速度が速いということで“ファストドア”と称し、かごドア3sは、移動量が少ない、即ち移動速度が遅いということで“スロードア”と称する)。
かごドア3fは、ドアハンガ32fを介してドアレール33fに吊り下げられている。ドアハンガ32fには一対のローラ34f,34fが取り付けられ、これらはドアレール33f上に載置されている。同様にかごドア3sもドアハンガ32sを介してドアレール33sに吊り下げられている。ドアハンガ32sには一対のローラ34s,34sが取り付けられ、これらはドアレール33s上に載置されている。
かごドア3fは、ドアハンガ32f及び、ドアハンガ32fに取り付けられた連結具35fを介して、ドア開閉装置4の駆動ベルト44に連結されている。一方、かごドア3sは、後述の減速機構37を介してかごドア3fに連結されている。従って、永久磁石同期電動機41により駆動ベルト44が循環すると、ドアハンガ32fを介してかごドア3fがドアレール33fに沿って移動すると共に、減速機構37を介してかごドア3sが連動し、ドアレール33sに沿ってかごドア3fの半分の速度で移動する。
なお、減速機構37は、アーム37aと、一対の減速プーリ37b,37bと、減速ワイヤ37cと、ブラケット37dとを備える。アーム37aは、ドアハンガ32sに取り付けられ、かご2の出入口の間口方向に沿って延びている。一対の減速プーリ37b,37bは、アーム37aの一端側及び他端側に取り付けられている。減速ワイヤ37cは、一対の減速プーリ37b,37b間に巻き掛けられている。減速ワイヤ37cの一部は、ブラケット37dによって上部フレーム21の正面に固定されている。減速ワイヤ37cには、ドアハンガ32fに取り付けられた連結具35sを介してかごドア3fが連結されている。
<乗場ドアを付勢する自閉装置>
図3に示すように、乗場ドア1は、左側のファストドアと右側のスロードアで構成されている。右側のスロードアは、ドアレールに載置されたドアハンガ12で吊下がっている。図3でドアハンガ12は、左側のファストドアを吊下げるドアハンガが載置されたドアレールに遮られて、上下に分断された形で見えている(その下部のほうを13で示している)。ドアハンガ12の左端には、弾性体の右端が連結されている(その連結部は、左側のファストドアを吊下げるドアハンガに遮られて見えない)。弾性体の左端は、上部フレーム21の左端に連結されている。このようにドアハンガ12と弾性体と上部フレーム21が連結されて自閉装置14が構成され、乗場ドア1に付勢力(自閉力と称する)を付与する。この付勢力により、乗場ドア1に何の外力も作用しないとき自動的に全閉位置へ推移させて、出入口が閉塞した状態に保持する。
以上の記載から分るように、永久磁石同期電動機41の駆動力が伝わってかごドア3が開閉すると、かごドア3と乗場ドア1とが係合していれば乗場ドア1も開閉することになるが、このような駆動力の伝達経路(永久磁石同期電動機41→かごドア3→乗場ドア1)を逆方向にたどって、自閉装置14による乗場ドア1の自閉力が、かごドア3を経て永久磁石同期電動機41にまで影響することになる。これを模式図で示すと、図8(a)のようになる。
<かごドアを付勢する終端保持装置、および全閉/全開位置検出部>
乗場ドア1に付与される自閉力は、ドアの全行程(全開位置〜全閉位置)にわたって作用するが、かごドア3に対しては、全開位置の付近や、全閉位置の付近だけで作用する力がある。その力は、図4ないし図7に示す終端保持装置38によって付与される。すなわち、終端保持装置38は、かごドア3を開く方向(戸開方向)に力を付与して全開位置に保持したり、かごドア3を閉じる方向(戸閉方向)に力を付与して全閉位置に保持したりするものである。
終端保持装置38によるかごドア3の保持力も、駆動力の伝達経路(永久磁石同期電動機41→かごドア3)を逆方向にたどって、永久磁石同期電動機41にまで影響することになる。これを模式図で示すと、図8(b)のようになる。
終端保持装置38は、図5と図6に示すように、ベース38aと、ローラ38bと、レバー38cと、弾性部38dとを備える。ベース38aは、ドアハンガ32fに固定されている。ローラ38bは、上部フレーム21に支持されたガイドレール38eに回動可能に当接され、かごドア3の移動に伴ってガイドレール38e上を走行する。レバー38cは、ベース38aに設けられる軸38fに軸支されている。弾性部38dは、軸38fを支点としてレバー38cの一端を下方に引っ張るので、レバー38cの他端に設けられるローラ38bからは、ガイドレール38eに向かって押圧力が発生する。
図4に示すように、ガイドレール38eの両端部には傾斜部38g,38hが設けられ、傾斜部38gと傾斜部38hとの間には平坦部38iが設けられている。
ローラ38bが傾斜部38gに達すると、ローラ38bの押圧力が水平方向の分力をもつので、それに対するガイドレール38eからの反作用が、ローラ38bから、レバー38c、軸38f、ベース38a、ドアハンガ32fと伝わり、かごドア3が全閉位置に向けて誘導される。また、ローラ38bが傾斜部38hに達したときも同様にして、かごドア3が全開位置に向けて誘導される。
ガイドレール38eには、図7に示すように、かごドア3が出入口を完全に閉塞するまで閉じた位置に対応した全閉位置P1と、かごドア3が出入口を完全に開放するまで開いた位置に対応した全開位置P2とが設定されている。また、かごドア3には、ローラ38bが全閉位置P1に到達したときに全閉位置信号を出力する全閉位置検出部39aと、全開位置P2に到達したときに全開位置信号を出力する全開位置検出部39bが設けられている(図示省略)。
なお、傾斜部38gと平坦部38iとの境界位置は、閉側保持解除位置P3と呼び、傾斜部38hと平坦部38iとの境界位置は、開側保持解除位置P4と呼ぶ。全閉位置P1と閉側保持解除位置P3との間にあるガイドレール38e上の領域は閉保持ゾーンZ1と呼び、全開位置P2と開側保持解除位置P4との間にあるガイドレール38e上の領域は開保持ゾーンZ2と呼び、閉側保持解除位置P3と開側保持解除位置P4との間にあるガイドレール38e上の領域は保持解除ゾーンZ3と呼ぶ。
以上、かごドア3や乗場ドア1と、ドア開閉装置4と、自閉装置14と、終端保持装置38について述べてきたが、次に、図9ないし図13を参照しつつ、ドア開閉装置4を構成するドア制御部45とエンコーダ46について述べる。
<ドア制御部の周辺と内部>
図9を参照しつつ、エレベータ制御装置5とドア制御部45の関係、ドア制御部45と永久磁石同期電動機41やエンコーダ46の関係について説明する。ドア制御部45は、エレベータの運行全体を管理し制御するエレベータ制御装置5から、かごドア3を戸開せよという指令(戸開指令)または戸閉せよという指令(戸閉指令)を受ける。そして、これらの指令に基いて、永久磁石同期電動機41の電機子巻線に所要の電流を出力し、戸開させる方向または戸閉させる方向へと回転子を回転させる。
ドア制御部45が回転制御をスタートする際には、永久磁石同期電動機41の磁極位置を確認するため、その回転軸に取り付けられているエンコーダ46を利用する。ドア制御部45はまた、かごドア3の移動目標とする位置や速度に対して実際の位置や速度が追従しているかどうかを見るためにも、エンコーダ46を利用する。ドア制御部45はさらに、かごドア3の実際位置をエンコーダ46によって正しく認識できているかを確認するため、かごドア3が全閉位置に来たときに全閉位置検出部39aの全閉位置信号を利用し、全開位置に来たときに全開位置検出部39bの全開位置信号を利用する。
次に、図9を参照しつつ、ドア制御部45の内部について説明する。ドア制御部45は、速度制御部451と、電流制御部452と、電力変換部453と、電流検出部454と、磁極位置推定部456を備えており、以下のように機能する。なおドア制御部45は単純カウンタ455も備えているが、これについては後で述べる。
速度制御部451は、自らが設定する開閉速度パターンに沿うような電流指令値を生成し、電流制御部452に出力する。なお、永久磁石同期電動機41に対する制御方式としてはベクトル制御を採用し、電流指令値を3要素(d軸電流の位相、d軸電流の振幅、q軸電流の振幅)で構成する。なお、d軸電流の位相が0度になるのは、例えば、永久磁石同期電動機41のU相巻線とV相巻線とW相巻線のうち、U相巻線に流れる電流が最大になるときであると定義する。
電流制御部452は、この電流指令値と、電流検出部454からフィードバックされる電流検出値を比較し、両者の差分量に対応した電圧指令値を電力変換部453に指令する。電力変換部453は、電圧指令値に応じた可変電圧・可変周波数の三相交流電圧を生成し、永久磁石同期電動機41を可変速駆動する。電流検出部454は、永久磁石同期電動機41に流れる電流を検出し、電流制御部452にフィードバックする。
速度制御部451は、磁極位置カウンタ451cと補正情報記憶部451dを備えている。永久磁石同期電動機41の回転をスタートさせる際のd軸電流の位相を定めるに当っては、速度制御部451は、磁極位置カウンタ451cが保持する磁極位置情報MPと、補正情報記憶部451dが保持する補正情報MPCの加算値(MP+MPC)を用いる。これらは所定の条件・タイミングで校正する必要がある。そのための制御を「磁極位置推定制御」と称する。なお速度制御部451は、ドア位置カウンタ451aやドア速度カウンタ451bも備えているが、これらについては磁極位置カウンタ451cと共に、後で詳しく述べる。
磁極位置推定制御の際は、永久磁石同期電動機41に一定位相の直流電流が流れるような電流指令値を、速度制御部451が生成する。一定位相の直流電流が永久磁石同期電動機41に流れると、その位相の起磁力が発生し、その位相へ磁極位置が一致しようとして回転子が回転することになる。この一定位相とは、電流指令値の3要素のうちでd軸電流の位相について、その一定値を磁極位置推定部456がその都度指定するものである。その指定方法は、磁極位置推定部456の構成部位(磁極固定部456a、磁極情報取得部456b、磁極情報演算部456c)と共に、後で述べる。
他の2要素(d軸電流の振幅、q軸電流の振幅)については毎回同じ値をとるものと決めておく。d軸電流の振幅のほうは、電流位相に磁極位置が一致する動作が安定して確保されるような一定値に決めておく。q軸電流の振幅のほうは、ゼロ値と決めておく。これらの値は速度制御部451で記憶している。
<エンコーダ>
ここでエンコーダ46について述べる。エンコーダ46としては、インクリメンタル式ロータリーエンコーダを適用した例で以下説明する。エンコーダ46は、永久磁石同期電動機41が回転するのに従って、回転した量(回転角)に比例した数のパルス信号を出力するものであり、本発明における回転角計測器の一つの実施形態となっている。パルス信号はA相パルスとB相パルスの2種類あり、90度の位相差をもって出力される。このA相パルスから90度遅れてB相パルスが出力された場合の回転方向を、かごドア3を戸開させる方向に対応付け、B相パルスから90度遅れてA相パルスが出力された場合の回転方向を、かごドア3を戸閉させる方向に対応付けたシステム構成で以下説明する。ただし、逆の対応付けであっても技術的に支障は無い。
エンコーダ46が出力するパルス数としては、永久磁石同期電動機41が1回転するとA相が5400パルス(B相も5400パルス)出力するものを例にして以下の説明をする。このように機械角の1回転で5400パルスを出力するわけであるが、永久磁石同期電動機41としては2極のものを採用し、電気角の1回転でも5400パルス出力となる例で以下説明する。なお、2極に限定せず、極数に応じて「機械角÷極数の半分=電気角」の関係式により換算される電気角で述べることも可能である。
<単純カウンタ>
エンコーダ46が出力するパルスを、ドア制御部45は単純カウンタ455で受け取り、パルスカウント値N0として保持する。すなわち、パルスカウント値N0は、エンコーダ46からのA相パルスやB相パルスが立上ったり立下ったりするときに、カウントアップ(加算)したりカウントダウン(減算)したりする。例えば次のようなカウントの仕方である。
カウントアップするのは、B相パルスがLow状態でA相パルスが立上る時、A相がパルスHigh状態でB相パルスが立上る時、B相パルスがHigh状態でA相パルスが立下る時、A相パルスがLow状態でB相パルスが立下る時である。これと逆にカウントダウンするのは、B相パルスがLow状態でA相パルスが立下る時、A相パルスがLow状態でB相パルスが立上る時、A相パルスがHigh状態でB相パルスが立下る時、B相パルスがLow状態でA相パルスが立下る時である。
<速度制御部の各カウンタ>
単純カウンタ455が保持するパルスカウント値N0に基づいて、速度制御部451の各カウンタ(ドア位置カウンタ451a、ドア速度カウンタ451b、磁極位置カウンタ451c)は、下記のように、それぞれの情報を保持している。
ドア位置カウンタ451aを参照しながら、速度制御部451は開閉速度パターンを設定する。ドア位置カウンタ451aはドア位置情報DP’を保持している。そして、単純カウンタ455のパルスカウント値N0を一定の周期ΔTごとに読み出し、今回読み出した値から前回読み出した値を引き算した値ΔN0をドア位置情報DP’に加算し、新たなドア位置情報DPとして保持する(DP’+ΔN0=DP)。
なお、速度制御部451には、かごドア3が全閉位置P1にあるとき全閉位置信号が全閉位置検出部39aから入力されるが、その入力時、ドア位置カウンタ451aのドア位置情報DPを、全閉位置に対応する全閉位置情報DPCに書き換える。また、かごドア3が全開位置P2にあるとき全開位置信号が全開位置検出部39bから入力されるが、その入力時、ドア位置カウンタ451aのドア位置情報DPを、全開位置に対応する全開位置情報DPOに書き換える。
ドア速度カウンタ451bと開閉速度パターンを参照しながら、速度制御部451は電流指令値を生成する。ドア速度カウンタ451bは、単純カウンタ455のパルスカウント値N0を一定の周期ΔTごとに読み出し、今回読み出した値から前回読み出した値を引き算し、その絶対値|ΔN0|を周期ΔTで割り算した値をドア速度情報Vとして保持する(|ΔN0|/ΔT=V)。
磁極位置カウンタ451cと補正情報記憶部451dを参照して、速度制御部451は、永久磁石同期電動機41の回転制御をスタートするときのd軸位相を決定する。磁極位置カウンタ451cは、磁極位置情報MP’を保持している。そして、単純カウンタ455のパルスカウント値N0を一定の周期ΔTごとに読み出し、今回読み出した値から前回読み出した値を引き算した値ΔN0を磁極位置情報MP’に加算し、新たな磁極位置情報MPとして保持する(MP’+ΔN0=MP)。
ただし、電気角の1回転で5400パルスが出力されることに基いて、磁極位置情報MPが5400以上となる場合は、5400を引き算した剰余を磁極位置カウンタ451cで記憶し、0〜5399の範囲で変動する値としている。つまり、0からカウントアップして5399に達した直後のカウントアップでは0に戻ることになる。この0からカウントアップして0に戻る一周で辿る各カウント値を、電気角の0度から0度(=360度)へと一周するときに辿る各角度を表すものと読みとることにする。すると、カウント値と角度が「カウント値=15×角度」という式で換算できる。この15という換算係数は、1回転で5400パルス出力という例によって定まった値だが、一般的にはKという記号で表すことにする。
<磁極位置推定制御の開始、完了>
さて、これから磁極位置推定制御について詳細を述べて行くが、その前にエレベータ制御装置5とドア制御部45の間でやりとりする信号を紹介する。まずエレベータ制御装置5からドア制御部45への信号としては、戸開指令、戸閉指令、磁極位置推定指令(それぞれONとOFFの間で切換わる)。次にドア制御部4からエレベータ制御装置5への信号としては、運転状態信号(通常運転モードと磁極位置推定モードの間で切換わる)や、ドア正常信号(正常時ON、異常時OFF)がある。
エレベータ制御装置5は、ドア制御部45が異常検出した場合に、磁極位置推定制御を実施する必要があると判断する。ドア制御部45が異常検出するとは、過電流(電動機へ出力する電流や、内部回路の電流について)や、オーバースピード(電動機の回転速度について)等を検出した場合である。その場合ドア制御部45は、エレベータ制御装置5に対するドア正常信号をON状態からOFF状態にするので、そのことでエレベータ制御装置5は、磁極位置推定制御を実施する必要があると判断する。
こういう判断をする理由は次のとおりである。すなわち、何かのきっかけで「永久磁石同期電動機41の磁極位置と、磁極位置カウンタ451cの対応関係が、ずれた状態」が発生してしまう場合があり、このような状態が実際に発生しているとドア制御部4において過電流やオーバースピード等の検出が起きてしまう可能性がある。したがって、このような状態を磁極位置推定制御の実施によって是正すれば、異常検出が再発しなくなる可能性があり、磁極位置推定制御を実施してみる意義があるからである。
磁極位置推定制御を実施する必要があると判断した場合、エレベータ制御装置5は、ドア制御部45に対する磁極位置推定指令をOFFからONにする。それと同時に、ドア制御部45に対する戸開指令または戸閉指令もOFFからONにする。
これを受けてドア制御部45は、自身の運転状態を「通常運転モード」から「磁極位置推定モード」に切換える。そして、この切換内容を運転状態信号でもってエレベータ制御装置5に伝える。ドア制御部45においては、この磁極位置推定モードにおいて磁極位置推定制御が開始し、進行することになる。
ドア制御部45において磁極位置推定制御が進行して完了すると、磁極位置推定モードから通常運転モードに切換え、それを受けてエレベータ制御装置5は磁極位置推定指令をOFFとする。しかし、戸開指令または戸閉指令はONを継続し、戸開制御または戸閉制御が開始する。
<磁極位置推定モード時のフェーズ移行>
磁極位置推定モードにおける磁極位置推定制御の実施中は、3つのフェーズ(磁極位置確認フェーズ、保持ゾーン脱出フェーズ、磁極位置ズレ計測フェーズ)が移行する。その移行の仕方は、戸開指令ONを受信したときのかごドア3の位置によって変動する。
図10に示すように、戸開指令ONを受信したときのかごドア3の位置が全閉位置P1であった場合、磁極位置推定制御は、磁極位置確認フェーズ、保持ゾーン脱出フェーズ、磁極位置ズレ計測フェーズという順に推移する3段階で構成される。この保持ゾーン脱出フェーズ終了時に磁極位置情報MPが書き換えられ、磁極位置ズレ計測フェーズの終了時に補正情報MPCが書き換えられる。なお、こういう結果に到達することが、磁極位置推定制御が完了するということの意味である。
また、保持解除ゾーンZ3内であった場合、磁極位置推定制御は、磁極位置確認フェーズ、磁極位置ズレ計測フェーズという順に推移する2段階で構成される。この磁極位置確認フェーズ終了時に磁極位置情報MPが書き換えられ、磁極位置ズレ計測フェーズの終了時に補正情報MPCが書き換えられる。なお、こういう結果に到達することが、磁極位置推定制御が完了するということの意味である。
以上のように、戸開指令ONを受信したときのかごドア3の位置は、全閉位置P1か、保持解除ゾーンZ3内かの、いずれかとなるのであるが、その理由は次のとおりである。
かごドア3の位置は、全閉位置P1か、保持解除ゾーンZ3内か、全開位置P2かである。なぜなら、全閉位置P1以外の閉保持ゾーンZ1内では、終端保持装置38が作用して全閉位置P1に移動させられ、全開位置P2以外の開保持ゾーンZ2内では、終端保持装置38が作用して全開位置P2に移動させられるからである。
そして、エレベータ制御装置5が戸開指令ONを発するときのかごドア3の位置は、全閉位置P1か、保持解除ゾーンZ3内かであり、全開位置P2にあることはない。なぜなら、エレベータ制御装置5は、全開位置検出部39bからの信号で、かごドア3が全開位置P2にあることを知ると、戸開指令ONを発することはないからである。
以上、戸「開」指令ONの受信がきっかけとなって通常運転モードから磁極位置推定モードに移った場合を述べたが、戸「閉」指令ONの受信がきっかけとなる場合については説明を省略する(以降の説明でも同様とする)。なぜなら、戸「開」指令ONの受信がきっかけの場合に対し、かごドア3を動かす全局面で動かす方向を逆にしたり、かごドア3の位置を全閉位置P1との関係で見る代りに全開位置P2との関係で見るようにしたりするだけで、それ以外の点は全く同じ内容となるからである。
以下では、これらの各フェーズ(磁極位置確認フェーズ、保持ゾーン脱出フェーズ、磁極位置ズレ計測フェーズ)それぞれで実施する内容について述べる。
<磁極位置確認フェーズ>
磁極位置確認フェーズでは、或る一つの電流位相で永久磁石同期電動機41に直流電流を流す。この電流位相と磁極位置が違っていた場合、この電流位相に対して磁極位置がほぼ一致しようとして回転子が回転するが、この回転したことを検出すると、電流位相と磁極位置の違いが基本的に解消されたと判断する。しかし、この電流位相に対して磁極位置が初めからほぼ一致していた場合には、回転子は回転しないので、改めて別の電流位相を指令することによって回転子を回転させ、回転したことを検出したら、電流位相と磁極位置の違いが基本的に解消されたと判断する(ステップS1)。
このような、電流位相と磁極位置の違いが基本的に解消されたと判断したときの電流位相でもって磁極位置情報MPを書き換える、としたいところではあるが、その書き換えは、戸開指令ONを受信したときのかごドア3の位置が保持解除ゾーンZ3内であった場合(ステップS2で「保持解除ゾーンZ3」を選択)のみ実施する(ステップS4)。全閉位置P1であった場合(ステップS2で「全閉位置P1」を選択)は、次の保持ゾーン脱出フェーズ終了時に書き換えることにする(ステップS3,S4)。
なお、回転したことを検出するに到るまで、いくつかの電流位相を試すのであるが、そのような電流位相のセットは、セット中のいずれかの電流位相で必ず回転が起きるといった電流位相で構成されておればよい。これらの電流位相を切換えてゆく際には、速度制御部451は、電流が途切れないように電流指令値を出し続けるものとする。
<保持ゾーン脱出フェーズ>
保持ゾーン脱出フェーズは、戸開指令ONを受信したときのかごドア3の位置が全閉位置P1の場合のみ適用するフェーズである。このフェーズでは、電流位相と磁極位置の違いが基本的に解消されたと判断したときの電流位相から始めて電流位相を小刻みに変化させ、位相変化が所定量となる電流位相に到達すると電流位相の変化をとめる。このようにして、電流位相が寸動するのに沿って磁極位置が追従することによって回転子が寸動をくり返し、かごドア3を全閉位置P1近傍から保持解除ゾーンZ3内にまで移動させる。この移動終了時の電流位相でもって磁極位置情報MPを書き換える(ステップS3,S4)。
なお、電流位相を小刻みに変化させる際の位相間隔は、回転子の寸動距離が大きくなってかごドア3や乗場ドア1がギクシャクした動きになってしまわないような間隔であるのが好ましい。また、小刻みな位相変化の際、速度制御部451は、電流が途切れないよう電流指令値を出し続けるものとする。さらに、磁極位置確認フェーズから移行する際についても、電流が途切れないよう電流指令値を出し続けるものとする。
かごドア3を保持解除ゾーンZ3内にまで移動させるのは、終端保持装置38の力が影響しない状態にしておいてから、次の磁極位置ズレ計測フェーズを実施するようにしたいからである。また、電流位相に磁極位置が一致しようとするときに、終端保持装置38の力に影響されてズレが生じるので、そのズレがない所で、磁極位置とよく一致した状態の電流位相でもって磁極位置情報MPを書き換えるのが好ましいからである。
かごドア3を全閉位置P1から保持解除ゾーンZ3内にまで移動させる際は、閉保持ゾーンZ1の距離に、保持解除ゾーンZ3内に確実に入るための余裕分を加算し、その距離だけかごドア3を移動させる。この距離に相当した回転子の回転量を得るために電流位相をどれだけ変化させればよいのかという量(位相変化の所定量)は、速度制御部451内に記憶されている。
<磁極位置ズレ計測フェーズ>
磁極位置ズレ計測フェーズでは、前段(磁極位置確認フェーズまたは保持ゾーン脱出フェーズ)で到達した電流位相を出発点にする。その位相(開始位相)から始めて電流位相を小刻みに変化させ、目標設定した電流位相(目標位相)に到達すると電流位相の変化をとめる。例えば、60度から始めて1度刻みに、61度、62度、……、299度、300度と変化させ、300度でとめる。
このようにして、電流位相の寸動に磁極位置が追従して回転子が寸動をくり返すのであるが、電流位相と磁極位置が、ほぼ一致した状態に追従することをくり返すとはいうものの、一定のズレが生じてしまう。ズレの原因は、乗場ドア1に掛かっている自閉力である。それが、乗場ドア1と連動するかごドア3から、さらに伝達機構を通じて永久磁石同期電動機41に影響を及ぼし、電流位相と磁極位置の完全一致を妨げるのである。
このようなズレの量を演算して補正情報MPCを書き換えることにする。そのため、目標位相に到った時点で、磁極位置カウンタ451cから磁極位置情報MPを読みとる。以上をステップS5で実施している。
磁極位置情報MPの値は、目標位相に磁極位置が完全一致しているとした場合には「K×目標位相」となる。このKは、前述したように、パルスカウント値N0から位相への換算係数であり、例えば15という値になる。よって、目標位相が300度の場合は、磁極位置情報MP=15×300=4500となる。
ところが、磁極位置カウンタ451cから読みとった磁極位置情報MPの実際値としては4485だったとすると、4485−4500=(−15)のズレが生じていることになる。このようなズレの量でもって、補正情報記憶部451dの補正情報MPCを書き換える(ステップS6)。
以上のように、開始位相から目標位相へと電流位相を小刻みに変化させ、目標位相に達したときに磁極位置カウンタ451cから磁極位置を読みとり、そこからズレ量を演算して補正情報MPCを書き換えるという手順となる。
この手順においては、かごドア3が戸「開」する方向に回転させたのか、戸「閉」する方向に回転させたのかという違いにこだわることも可能である。つまり、永久磁石同期電動機41に対する自閉力の影響が、戸「開」方向と戸「閉」方向とで何らかの違いを生じるので、この点を考慮することが好ましい。
そこで代表的な実施例としては、戸「開」方向の回転1回と、戸「閉」方向の回転1回とで、上記手順を2回行うことにする。その場合、戸「開」方向で目標位相(第1位相と称する)に達したときに読みとった磁極位置カウンタ451cの値を第1計測位置と名づけ、戸「閉」方向で目標位相(第2位相と称する)に達したときに読みとった磁極位置カウンタ451cの値を第2計測位置と名づける。そして、第1計測位置から演算したズレ量と、第2計測位置から演算したズレ量とを平均した値でもって補正情報MPCを書き換えることにする。
あるいは、戸「開」方向と戸「閉」方向の違いをもっと活かすやり方も考えられる。すなわち、第1計測位置から演算したズレ量でもって書き換える補正情報MPC1と、第2計測位置から演算したズレ量でもって書き換える補正情報MPC2とを設け、通常運転モードの戸「開」制御では、スタート時のd軸電流の位相を「MP+MPC1」を用いて決定し、戸「閉」制御では「MP+MPC2」を用いて決定するというわけである。
なお、戸開方向の回転と戸閉方向の回転の、両方を実施する場合は、戸開方向を先に実施したほうが、エレベータ利用者が誤って乗込もうとするようなことがあったとしても、ドアに衝突する確率が減らせるので、好ましい。この点は、戸「開」指令ONの受信で磁極位置推定制御を開始した場合だけでなく、戸「閉」指令ONの受信で磁極位置推定制御を開始した場合も同様である。先述した箇所では、戸「開」指令の場合と戸「閉」指令の場合で、「開」と「閉」を逆にすれば同じ動作になるという趣旨を述べたが、本件については逆にするのではなくて、どちらの場合も「開」のほうを「閉」よりも優先して実施するのが好ましい。
目標位相の設定は、開始位相から目標位相への変化量をどうするかで決ってくる。この変化量については、少なすぎると、上記ズレ量の計測値のバラつきが大きくなると考えられるので、そうならない程度の量以上とする。また、磁極位置推定制御の実施中は、エレベータの一般利用を中断している状態となるため、誤ってかごに乗り降りすることを招かないように、かごドア3の移動量をなるべく小さくできる程度の量に留めるのが好ましい。
電流位相を小刻みに変化させる際の位相間隔は、回転子の寸動距離が大きくなってかごドア3や乗場ドア1がギクシャクした動きになってしまわないような間隔であるのが好ましい。そして、小刻みな位相変化の際に速度制御部451は、電流が途切れないよう電流指令値を出し続けるものとする。
また、戸「開」する方向の回転から、戸「閉」する方向の回転へと切換わる際にも、電流が途切れないよう電流指令値を出し続けるものとする。さらに、保持ゾーン脱出フェーズから移行する際についても、電流が途切れないよう電流指令値を出し続けるものとする。
<磁極位置推定制御のフロー>
上記のように、磁極位置推定制御の各フェーズ(磁極位置確認フェーズ、保持ゾーン脱出フェーズ、磁極位置ズレ計測フェーズ)について詳細を述べたが、その内容を制御手順の流れに沿って述べ直すことにする。それを図示したものが図11ないし図13である。そこでは、磁極位置推定部456を構成部位に分けて役割分担を示してある。構成部位とは、図9に示すように、磁極固定部456aと、磁極情報取得部456bと、磁極情報演算部456cである。
図11は、磁極位置確認フェーズにおいて磁極位置推定部456の各部(磁極固定部456a、磁極情報取得部456b、磁極情報演算部456c)がそれぞれどうふるまうのかを示している。
まず、磁極固定部456aは、0度の位相指令を速度制御部451に発する(ステップS11)。すると、電機子巻線に0度位相の直流電流が流れて起磁力が発生し、起磁力の方向に磁極位置が一致すべく回転子が回転しようとする。磁極固定部456aからの指令により磁極情報取得部456bは、位相指令が発された前と後に磁極位置カウンタ451cを読みとって、それぞれの値を磁極情報演算部456cに送る(ステップS12)。磁極情報演算部456cは、前の値に比べ、後の値に変化があったかどうかを見て、回転子が回転動作を起したのかどうかを判断し、結果を磁極固定部456aに送る(ステップS13)。
磁極固定部456aは、回転動作が起きていた場合、磁極位置確認フェーズの終了へと進める(ステップS20)。
一方、回転動作が起きていなかった場合は、先ほどの0度から変更した120度の位相指令を、速度制御部451に発する(ステップS21)。磁極固定部456aからの指令により磁極情報取得部456bは、位相指令が発された前と後に磁極位置カウンタ451cを読みとって、それぞれの値を磁極情報演算部456cに送る(ステップS22)。磁極情報演算部456cは、前の値に比べ、後の値に変化があったかどうかを見て、回転子が回転動作を起したのかどうかを判断し、結果を磁極固定部456aに送る(ステップS23)。
磁極固定部456aは、回転動作が起きていた場合、磁極位置確認フェーズの終了へと進める(ステップS30)。回転動作が起きていなかった場合は、先ほどの0度や120度から変更した240度の位相指令を、速度制御部451に発する(ステップS31)。今度は必ず回転動作が起きるはずなので、磁極位置確認フェーズの終了へと進める(ステップS32)。
次に移るフェーズが、保持ゾーン脱出フェーズではなくて磁極位置ズレ計測フェーズの場合のみ、磁極固定部456aからの指令により磁極情報演算部456cは、磁極位置カウンタ451cの磁極位置情報MPを書き換える。書き換える値は、フェーズ終了直前に位相指令されていた角度を換算係数K=15でもってカウント値に換算した値であり、0(15×0度)か、1800(15×120度)か、3600(15×240度)となる(ステップS40)。
図12は、保持ゾーン脱出フェーズにおいて磁極位置推定部456の各部(磁極固定部456a、磁極情報取得部456b、磁極情報演算部456c)がそれぞれどうふるまうのかを示している。
磁極固定部456aは、120度から359度まで、続いて0度から60度まで、1度刻みの位相指令を、次々に速度制御部451に発する(ステップS51)。すると、電機子巻線に流れる直流電流の位相が変化すると共に、発生する起磁力の方向も変化する。このような起磁力の方向の寸動に磁極位置が追従して、回転子が全閉位置P1近傍から戸開方向に回転し、かごドア3は閉保持ゾーンZ1を脱出して保持解除ゾーンZ3に突入する。この移動終了時の位相60度という値を、磁極固定部456aは磁極情報演算部456cに送る(ステップS52)。磁極固定部456aからの指令により磁極情報演算部456cは、15×60=900という値でもって、磁極位置カウンタ451cの磁極位置情報MPを書き換える(ステップS53)。
図13は、磁極位置ズレ計測フェーズにおいて磁極位置推定部456の各部(磁極固定部456a、磁極情報取得部456b、磁極情報演算部456c)がそれぞれどうふるまうのかを示している。
(磁極位置確認フェーズから移行した場合ではなく、保持ゾーン脱出フェーズから移行した場合の、最後の位相60度を例にとると、)磁極固定部456aは、60度から300度まで1度刻みの位相指令を、次々に速度制御部451に発する(ステップS61)。すると、電機子巻線に流れる直流電流の位相が変化すると共に、発生する起磁力の方向も変化する。このような起磁力の方向の寸動に磁極位置が追従して、かごドア3が戸開する方向に回転子が回転する。終了時の位相300度という値を、磁極固定部456aは磁極情報演算部456cに送る(ステップS62)。磁極固定部456aからの指令により磁極情報取得部456bは、磁極位置カウンタ451cを読みとって(例えば4485という値)、磁極情報演算部456cに送る(ステップS63)。
次に、磁極固定部456aは、300度から180度まで1度刻みの位相指令を、次々に速度制御部451に発する(ステップS71)。すると、電機子巻線に流れる直流電流の位相が変化すると共に、発生する起磁力の方向も変化する。このような起磁力の方向の寸動に磁極位置が追従して、かごドア3が戸閉する方向に回転子が回転する。終了時の位相180度という値を、磁極固定部456aは磁極情報演算部456cに送る(ステップS72)。磁極固定部456aからの指令により磁極情報取得部456bは、磁極位置カウンタ451cを読みとって(例えば2655という値)、磁極情報演算部456cに送る(ステップS73)。
上記のようにして磁極情報取得部456bが磁極位置カウンタ451cから読みとった値を基にして、磁極情報演算部456cは、磁極固定部456aからの指令を受けて以下3段階の演算をする。まず、1回目に読みとった値4485と、換算係数K=15と、1回目の終了時の位相300度を使って、4485−15×300=(−15)と演算する(ステップS81)。次に、磁極情報演算部456cは、2回目に読みとった値2655と、換算係数K=15と、2回目の終了時の位相180度を使って、2655−15×180=(−45)と演算する(ステップS82)。最後に、磁極情報演算部456cは、演算結果(−15)と(−45)を使って、{(−15)+(−45)}÷2=(−30)と演算する(ステップS83)。磁極情報演算部456cは、上記で得た(−30)でもって、補正情報記憶部451dの補正情報MPCを書き換える(ステップS84)。
<本実施形態が発揮する効果>
以上のとおり、ドア制御部45は、その構成要素である速度制御部451と磁極位置推定部456により、かごドア3と乗場ドア1が係合している状態で磁極位置推定モードにおいて磁極位置推定制御を実施する。この制御の磁極位置ズレ計測フェーズにおいては、電機子巻線に所定位相の直流電流を印加し、それによって発生した起磁力によって磁極の位置が固定されるのであるが、その位置を磁極位置カウンタ451cから読みとって、その値から演算した結果でもって補正情報記憶部451dの補正情報MPCを書き換える。そして通常運転モードに戻った後、永久磁石同期電動機41の回転をスタートさせるときのd軸電流の位相を、書き換えられた補正情報MPCを用いて決定するのである。この磁極位置カウンタ451cは、回転角計測器であるエンコーダ46から出力されるパルスが、単純カウンタ455でカウントされたものを参照することによって情報を蓄えるものである。
従って、乗場ドア1にかかる自閉力の影響が反映した磁極位置でもって、電動機の回転スタート時のd軸電流の位相を定めることができ、的確なトルク制御をすることができる。
<他の実施形態>
なお、本発明に係るエレベータのドア制御システムは、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることができる。
例えば、ドア開閉装置4がダイレクトドライブ方式であって、水平方向の一方側に動作して開閉するサイドオープンタイプのドアに適用される例を説明したが、これに限定されるものではない。ドア開閉装置が後述する従来方式であって、水平方向の両側に動作して開閉するセンターオープンタイプのドアに適用されてもよい。ダイレクトドライブ方式とセンターオープンタイプを組み合わせたり、従来方式とサイドオープンタイプを組合せたりすることも可能である。サイドオープンタイプでは、開閉するドアの数量が2枚に限定されず、1枚若しくは3枚以上であってもよい。センターオープンタイプでは、左右のドアのそれぞれが2枚以上であってもよい。
従来方式のドア開閉装置4は、図14に示すように、永久磁石同期電動機41と、モータプーリ47と、減速ベルト48と、減速プーリ49と、駆動プーリ42と、従動プーリ43と、駆動ベルト44とを備える。永久磁石同期電動機41は、かご2の出入口の間口方向(図14の左右方向)に沿って延びる上部フレーム21の上面に取り付けられている。モータプーリ47は、永久磁石同期電動機41の駆動軸に取り付けられている。減速ベルト48は、モータプーリ47及び減速プーリ49間に巻き掛けられている。減速プーリ49は、上部フレーム21の正面の一端側に取り付けられ、モータプーリ47よりも径が大きい。駆動プーリ42は、減速プーリ49と同軸且つ一体に設けられている。駆動ベルト44は、駆動プーリ42及び従動プーリ43間に巻き掛けられている。従動プーリ43は、上部フレーム21の正面の他端側に取り付けられている。以上の従来方式に対し、永久磁石同期電動機41が、モータプーリ47、減速ベルト48、減速プーリ49を介することなく、駆動プーリ42と同軸で直結されるのが、ダイレクトドライブ方式である。
また、センターオープンタイプのドアは、図14に示すように、上部フレーム21の正面にドアレール33が取り付けられている。かごドア3は、ドアハンガ32に取り付けられた一対のローラ34,34がドアレール33上に載置されている。そして、ドアハンガ32を介してドアレール33に吊り下げられている。かかる状態で、かごドア3は、ドアハンガ32及び該ドアハンガ32に取り付けられた連結具35を介してドア開閉装置4の駆動ベルト44に連結されている。
従って、永久磁石同期電動機41によりモータプーリ47が回転すると、減速ベルト48を介して減速プーリ49に回転が伝達され、減速プーリ49と共に駆動プーリ42が回転し、これに伴い、駆動ベルト44が循環し、連結具35及びドアハンガ32を介してかごドア3がドアレール33に沿って往復動して、かごドア3が開閉される。尚、図14に示すエレベータは、駆動ベルト44の一辺側に一方のかごドア3が連結され、駆動ベルト44の他辺側に他方のかごドア3が連結されているため、一対のかごドア3,3が互いに相反する方向に移動する構成となっている。
また、自閉装置14がスプリング形である例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、自閉装置がウエイト形であってもよいし、スプリングリール形であってもよい。
また、回転角計測器がインクリメンタルタイプのエンコーダ46(若しくはパルスジェネレータ)である例を説明したが、これに限定するものではない。アブソリュートタイプのエンコーダやレゾルバを採用してもよい。
1…乗場ドア、2…かご、3,3f,3s…かごドア、4…ドア開閉装置、5…エレベータ制御装置、11…被係合部、12・・・支持部材、13…ドア吊り部材、14…自閉装置、15…フレーム、21…上部フレーム、31…係合部、32f、32s…ドアハンガ、33f,33s…ドアレール、34f、34s…ローラ、35f,35s…連結具、37…減速機構、37a…アーム、37b…減速プーリ、37c…減速ワイヤ、37d…ブラケット、38…終端保持装置、38a…ベース、38b…ローラ、38c…レバー、38d…弾性部、38e…ガイドレール、38f…軸、38g,38h…傾斜部、38i…平坦部、39a…全閉位置検出部、39b…全開位置検出部、41…永久磁石同期電動機、42…駆動プーリ、43…従動プーリ、44…駆動ベルト、45…ドア制御部、46…エンコーダ、47…モータプーリ、48…減速ベルト、49…減速プーリ、451…速度制御部、451a…ドア位置カウンタ、451b…ドア速度カウンタ、451c…磁極位置カウンタ、451d…補正情報記憶部、452…電流制御部、453…電力変換部、454…電流検出部、455…単純カウンタ、456…磁極位置推定部、456a…磁極固定部、456b…磁極情報取得部、456c…磁極情報演算部、P1…全閉位置、P2…全開位置、P3…閉側保持解除位置、P4…開側保持解除位置、Z1…閉保持ゾーン、Z2…開保持ゾーン、Z3…保持解除ゾーン

Claims (5)

  1. かごドアと、
    永久磁石を備えた回転子及び電機子巻線を備えた固定子を有し、その回転子が回転することによって前記かごドアを開閉駆動する永久磁石同期電動機と、
    前記回転子の回転角を計測する回転角計測器と、
    前記電動機をベクトル制御方式で制御するために前記電機子巻線に電流を流すドア制御部と、
    前記かごドアに係合して開閉する乗場ドアと、
    前記乗場ドアに何の外力も作用しないとき自動的に全閉位置にさせる自閉装置と
    を備えたエレベータのドア制御システムにおいて、
    前記ドア制御部が、
    前記かごドアと前記乗場ドアが係合しているときに、運転状態として磁極位置推定モードと通常運転モードを有すると共に、
    前記磁極位置推定モードにおいて、前記電機子巻線に所定位相の直流電流を印加し、それによって発生した起磁力によって前記磁極の位置が固定されたとき、その磁極位置を、前記回転角計測器による計測に基いて演算し、
    前記通常運転モードにおいて、前記電動機の回転をスタートさせるときのd軸電流の位相を、前記演算した磁極位置に基いて決定する
    ことを特徴とするエレベータのドア制御システム。
  2. 前記ドア制御部が、前記磁極位置推定モードにおいて、
    前記電機子巻線に第1位相の直流電流を印加し、それによって発生した起磁力によって、前記かごドアが戸開する方向に前記回転子が回転して前記磁極の位置が固定されたとき、その磁極位置を第1計測位置として演算すると共に、
    前記電機子巻線に第2位相の直流電流を印加し、それによって発生した起磁力によって、前記かごドアが戸閉する方向に前記回転子が回転して前記磁極の位置が固定されたとき、その磁極位置を第2計測位置として演算し、
    前記通常運転モードにおいて、前記電動機の回転をスタートさせるときのd軸電流の位相を、前記第1計測位置と前記第2計測位置の平均値に基いて決定することを特徴とする、
    請求項1に記載されたエレベータのドア制御システム。
  3. 前記ドア制御部が、前記磁極位置推定モードにおいて、
    前記電機子巻線に第1位相の直流電流を印加し、それによって発生した起磁力によって、前記かごドアが戸開する方向に前記回転子が回転して前記磁極の位置が固定されたとき、その磁極位置を第1計測位置として演算すると共に、
    前記電機子巻線に第2位相の直流電流を印加し、それによって発生した起磁力によって、前記かごドアが戸閉する方向に前記回転子が回転して前記磁極の位置が固定されたとき、その磁極位置を第2計測位置として演算し、
    前記通常運転モードにおいて、
    前記かごドアが戸開する方向に前記電動機の回転をスタートさせるときのd軸電流の位相を、前記第1計測位置に基いて決定すると共に、
    前記かごドアが戸閉する方向に前記電動機の回転をスタートさせるときのd軸電流の位相を、前記第2計測位置に基いて決定することを特徴とする、
    請求項1に記載されたエレベータのドア制御システム。
  4. 前記ドア制御部が、前記第1計測位置を演算するために戸開方向の回転を実施した後で、前記第2計測位置を演算するために戸閉方向の回転を実施することを特徴とする、
    請求項2または請求項3に記載されたエレベータのドア制御システム。
  5. 前記かごドアが全閉位置付近にあるときは自動的に全閉位置にさせ、全開位置付近にあるときは自動的に全開位置にさせるような力を与える終端保持装置を備え、
    前記ドア制御部が、前記磁極位置推定モードにおいて、
    前記かごドアが前記終端保持装置による力を与えられていない位置にあるとき、前記電機子巻線に所定位相の直流電流を印加し、それによって発生した起磁力によって前記磁極の位置が固定されたとき、その磁極位置を、前記回転角計測器による計測に基いて演算することを特徴とする、
    請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載されたエレベータのドア制御システム。
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