JP2015131509A - スマートシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】LFアンテナを使用しなくても、従来のスマートシステムとほぼ同様に制御対象を動作させることが可能なスマートシステムを提供すること。【解決手段】スマートシステム1は、車両側のセキュリティ装置3と携帯機2との間で認証を行い、認証が成立した場合に車両の動作が可能となる。携帯機2は、当該携帯機2に対する衝撃によりONする衝撃センサ23と、その衝撃センサ23のONをトリガに当該携帯機2が起動したとき、被認証用信号を送信するRFアンテナ25とを備える。セキュリティ装置3は、被認証用信号を解析して認証が成立したとき、車両の動作が可能となる有効期間を設定し、その有効期間内にDドアスイッチ33或いはエンジンスイッチ36が操作されたとき、車両の動作(ドア施開錠やエンジン始動)を実行するスマートECU32を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、制御対象と携帯機との間で認証を行い、認証が成立した場合に制御対象の動作が可能となるスマートシステムに関する。
特許文献1には、車両側から送信されたLF(Low Frequency )電波信号をトリガに携帯機が起動しRF(Radio Frequency )電波信号を返信するスマートシステムが開示されている。この双方向通信により車両と携帯機との間で認証が行われてドア施開錠やエンジン始動が可能となる。
特開2007−170162号公報(段落[0025])
車両側にLFアンテナを複数搭載する必要があり、搭載スペース確保の煩わしさとコスト削減のため、LFアンテナを減らしたいというニーズがある。
本発明は、このような問題点に着目してなされたものであって、その目的は、LFアンテナを使用しなくても、従来のスマートシステムとほぼ同様に制御対象を動作させることが可能なスマートシステムを提供することにある。
上記課題を解決するスマートシステムは、制御対象と携帯機との間で認証を行い、認証が成立した場合に制御対象の動作が可能となるスマートシステムにおいて、前記携帯機は、当該携帯機に対する衝撃によりONする衝撃センサと、その衝撃センサのONをトリガに当該携帯機が起動したとき、被認証用信号を送信する送信手段とを備え、前記制御対象は、被認証用信号を解析して認証が成立したとき、当該制御対象の動作が可能となる有効期間を設定し、その有効期間内に当該制御対象の操作手段が操作されたとき、当該制御対象の動作を実行する制御手段を備えることをその要旨としている。
この構成によれば、携帯機のタップ操作等をトリガとして制御対象の動作が可能となる。したがって、LFアンテナを使用しなくても、従来のスマートシステムとほぼ同様に制御対象を動作させることができる。
上記スマートシステムについて、前記携帯機は、前記制御対象の動作を指示するための遠隔操作手段を備えるとともに、前記送信手段は、前記遠隔操作手段が操作されたとき、前記制御対象の動作を指示する遠隔操作信号を送信し、さらに、前記被認証用信号の送信出力を前記遠隔操作信号の送信出力よりも低く設定する出力調整手段を備えることとしてもよい。
この構成によれば、制御対象の近くでタップ操作等を行わない限り、タップ操作等をトリガとして制御対象を動作させることはできない。つまり、ユーザが制御対象から遠く離れてタップ操作を行い、ユーザとは別の第三者が制御対象の操作手段を操作した場合に制御対象が動作するのを防止することができる。したがって、セキュリティ性を向上できる。
上記スマートシステムについて、前記制御手段は、被認証用信号を解析して認証が成立し、且つ、被認証用信号の受信強度が閾値以上であることを条件に、前記有効期間を設定することとしてもよい。
この構成によれば、制御対象の近くでタップ操作等を行わない限り、タップ操作等をトリガとして制御対象を動作させることはできない。つまり、ユーザが制御対象から遠く離れてタップ操作を行い、ユーザとは別の第三者が制御対象の操作手段を操作した場合に制御対象が動作するのを防止することができる。したがって、セキュリティ性を向上できる。
上記スマートシステムについて、前記制御対象は、内外を仕切る開閉体と、被認証用信号の受信強度に応じて前記携帯機が室外或いは室内のいずれにあるのかを特定するエリア判定手段とを備えることとしてもよい。
この構成によれば、携帯機の位置に適した動作が可能となる。
上記スマートシステムについて、前記制御対象は、内外を仕切る開閉体と、前記衝撃センサによって検出された衝撃のパターンに応じて前記携帯機が室外にあることを前提とした動作或いは前記携帯機が室内にあることを前提とした動作のいずれを行うのかを決定する動作決定手段とを備えることとしてもよい。
この構成によれば、衝撃パターンに応じた動作が可能となる。
上記スマートシステムについて、前記制御対象は、内外を仕切る開閉体を備え、前記携帯機は、前記衝撃センサによって検出された衝撃のパターンが歩行時の衝撃パターンと一致したとき、当該携帯機が室外にあることを前提とした前記制御対象の動作を要求する情報を含む被認証用信号を送信する一方、前記衝撃センサによって検出された衝撃のパターンが入室時の衝撃パターンと一致したとき、当該携帯機が室内にあることを前提とした前記制御対象の動作を要求する情報を含む被認証用信号を送信する動作要求手段を備えることとしてもよい。
この構成によれば、歩行時或いは入室時に特有の衝撃をトリガとして制御対象を動作させることができる。
上記スマートシステムについて、前記携帯機は、前記衝撃センサによって検出されたタップ操作による衝撃のパターンを示唆する情報を含む被認証用信号を生成する生成手段を備えるとともに、前記送信手段は、前記生成手段によって生成された被認証用信号を送信し、前記制御対象は、内外を仕切る開閉体と、被認証用信号によって示唆されたタップ操作のパターンに応じて前記携帯機が室外にあることを前提とした動作或いは前記携帯機が室内にあることを前提とした動作のいずれを行うのかを決定するバックアップ手段とを備えることとしてもよい。
この構成によれば、歩行或いは入室に伴う衝撃が制御対象の動作に反映されなかった場合や有効期間が経過してしまった場合でも、タップ操作を行うことで制御対象の動作が可能となる。したがって、再度歩行或いは入室に伴う衝撃を与える必要がなく、利便性を向上できる。
上記スマートシステムについて、前記制御対象は、ブレーキペダルの踏み込み操作を検出するブレーキセンサを備えるとともに、前記制御手段は、前記ブレーキセンサによってブレーキペダルの踏み込み操作が検出されている状態で、被認証用信号を解析して認証が成立したとき、エンジンを始動することとしてもよい。
この構成によれば、ブレーキペダルを操作手段として扱うことで、制御対象である車両からエンジンスイッチを割愛することができる。
本発明によれば、LFアンテナを使用しなくても、従来のスマートシステムとほぼ同様に制御対象を動作させることができる。
スマートシステムの構成を示すブロック図。 スマートエンジンスタートエリアとスマートドアエントリエリアを示す図。 ドア施開錠時に必要な衝撃とエンジン始動時に必要な衝撃の例を示す図。
以下、スマートシステムの一実施の形態について説明する。
図1に示すように、スマートシステム1は、車両オーナが車両キーとして所持する携帯機2と、車両側のセキュリティ装置3とを備えている。
携帯機2は、ドアロックの施錠を指示するためのロックボタン21と、ドアロックの開錠を指示するためのアンロックボタン22と、携帯機2に対する衝撃によりONする衝撃センサ23と、携帯機2の統括的な制御を司るマイコン24と、UHF帯の電波によるRF電波信号を送信するRFアンテナ25とを備えている。ロックボタン21及びアンロックボタン22は、それぞれ遠隔操作手段に相当する。衝撃センサ23には、振動センサ或いは加速度センサが用いられる。
マイコン24は不揮発性のキーメモリ24aを備えている。キーメモリ24aには、携帯機2に固有のID(identification)が記憶されている。マイコン24は、ロックボタン21(アンロックボタン22)が操作されたとき、ドアロックの施錠(開錠)を指示する操作コードと上記IDとを含む遠隔操作信号をRFアンテナ25から送信する。また、マイコン24は、衝撃センサ23のONをトリガに携帯機2が起動したとき、上記IDを含む被認証用信号をRFアンテナ25から送信する。RFアンテナ25は送信手段に相当する。
ここで、マイコン24は、被認証用信号の送信出力を遠隔操作信号の送信出力よりも低く設定する。例えば、遠隔操作信号の送信出力は、最長で10メートル先のRFチューナーによる解析が可能なレベルとして規定され、被認証用信号の送信出力は、最長で3メートル先のRFチューナーによる解析が可能なレベルとして規定される。これにより、本例では、車両ボデーから最長で8メートル程度離れた地点でロックボタン21(アンロックボタン22)を操作した場合に、車両による遠隔操作信号の解析が可能となる。一方、車両ボデーから最長で1メートル程度離れた地点で携帯機2に衝撃を与えた場合に、車両による被認証用信号の解析が可能となる。マイコン24は出力調整手段に相当する。
セキュリティ装置3は、RF電波信号を受信可能なRFチューナー31と、車両セキュリティの統括的な制御を司るスマートECU(Electronic Control Unit )32とを備えている。また、セキュリティ装置3は、それぞれのドアのアウトサイドハンドルに設けられたD(運転席)ドアスイッチ33及びP(助手席)ドアスイッチ34及びB(後部座席)ドアスイッチ35を備えている。さらに、セキュリティ装置3は、運転席から操作可能な位置に設けられたエンジンスイッチ36と、ブレーキペダルの踏み込み操作を検出するブレーキセンサ37とを備えている。
スマートECU32は不揮発性の車両メモリ32aを備えている。車両メモリ32aには、自車両に適合する正規の携帯機2のIDが基準IDとして登録されている。スマートECU32は、RFチューナー31によって受信された被認証用信号(携帯機2から送信された遠隔操作信号或いは被認証用信号の他、同様の周波数帯の電波によるノイズも含まれる)を解析する。この解析には被認証用信号に上記基準IDと照合一致するIDが含まれているか否かの判定が含まれる。肯定判断されたことは認証が成立したことと同義である。
スマートECU32は、上記解析で認証が成立し、且つ、被認証用信号にドアロックの施錠(開錠)を指示する操作コードが含まれているとき、その操作コードに応じてドアロックを動作させる。つまり、施錠を指示する操作コードを取得した場合にはドアロックを施錠し、開錠を指示する操作コードを取得した場合にはドアロックを開錠する。
一方、スマートECU32は、上記解析で認証が成立し、且つ、被認証用信号に操作コードが含まれていないとき、車両の動作が可能となる有効期間を設定する。本例では有効期間が2〜3秒に設定される。
そして、スマートECU32は、その有効期間内にDドアスイッチ33或いはPドアスイッチ34或いはBドアスイッチ35が操作されたとき、全てのドアのドアロックを一斉に施開錠する。本例では、操作されたドアスイッチの設けられたドアのドアロックが施錠されているとき一斉に開錠するとともに、逆に開錠されているとき一斉に施錠する。つまり、ドアロックの状態を反転する。スマートECU32は制御手段に相当し、Dドアスイッチ33及びPドアスイッチ34及びBドアスイッチ35は、それぞれ操作手段に相当する。
また、スマートECU32は、上記有効期間内にエンジンスイッチ36が操作されたとき、ブレーキセンサ37によってブレーキペダルの踏み込み操作が検出されていることを条件に、エンジンを始動する。一方、上記有効期間内にブレーキセンサ37によってブレーキペダルの踏み込み操作が検出されていない状態でエンジンスイッチ36が操作されたとき、スマートECU32は、エンジンスイッチ36が操作される度に車両の電源状態をOFF→アクセサリON→イグニッションON→OFF→・・・の順に遷移させる。エンジンスイッチ36は操作手段に相当する。
次に、スマートシステム1の作用について説明する。
全てのドアのドアロックが施錠されていることを前提に、携帯機2を所持したユーザが制御対象である車両に近づいてドア付近で携帯機2を軽くたたくタップ操作を行うと、タップ操作による衝撃を受けて衝撃センサ23がONする。衝撃センサ23のONをトリガに携帯機2が起動すると、携帯機2のIDを含む被認証用信号が送信される。車両ボデーから1メートルも離れていない直近でタップ操作が行われたことを前提に、携帯機2からの被認証用信号が車両側のRFチューナー31によって受信されるとともに、その信号がスマートECU32によって解析される。
被認証用信号に含まれたIDが基準IDと照合一致して認証が成立すると、車両の動作が可能となる有効期間がスマートECU32によって2〜3秒に設定される。この有効期間内にユーザが例えばDドアスイッチ33を操作すると、全てのドアのドアロックが一斉に開錠される。これにより、ユーザ及び同乗者による乗車が可能となる。
一連のスマートドアエントリ操作について、ユーザが携帯機2をタップ操作して2〜3秒以内にDドアスイッチ33を操作したことは、携帯機2が車室外のドア近くに存在することを意味する。したがって、車室外のLF通信で携帯機2の位置を特定する必要がない。これにより、車室外のLF通信の廃止が可能となる。
それぞれのドアからユーザ及び同乗者が乗車して全てのドアが閉められた後、ユーザが車室内で携帯機2をタップ操作すると、上記と同様、認証が成立し、車両の動作が可能となる有効期間がスマートECU32によって2〜3秒に設定される。この有効期間内にユーザがブレーキペダルを踏みながらエンジンスイッチ36を操作すると、エンジンが始動される。これにより、車両走行が可能となる。
一連のスマートエンジンスタート操作について、ユーザが携帯機2をタップ操作して2〜3秒以内にエンジンスイッチ36を操作したことは、携帯機2が車室内に存在することを意味する。したがって、車室内のLF通信で携帯機2の位置を特定する必要がない。これにより、車室内のLF通信の廃止が可能となる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)携帯機2のタップ操作をトリガとして車両の動作、本例ではドア施開錠やエンジン始動が可能となる。したがって、LFアンテナを使用しなくても、従来のスマートシステムとほぼ同様に車両を動作させることができる。
(2)タップ操作が行われたときに携帯機2から送信される被認証用信号の送信出力が低めに設定されているため、車両の近くで或いは車室内でタップ操作を行わない限り、タップ操作をトリガとして車両を動作させることはできない。つまり、ユーザが車両から遠く離れてタップ操作を行い、ユーザとは別の第三者がDドアスイッチ33或いはエンジンスイッチ36を操作した場合に車両が動作するのを防止することができる。したがって、セキュリティ性を向上できる。
(3)タップ操作が行われたときに携帯機2から送信される被認証用信号の送信出力が低めに設定されているため、携帯機2の消費電力が抑制される。したがって、携帯機2が電池駆動による場合にあって、一次電池による場合には電池交換の頻度が減るとともに、二次電池による場合には充電頻度を減らすことができる。
(4)携帯機2に対する共通のタップ操作をトリガに全ての車両動作が可能となる有効期間を設定するとともに、有効期間内に車室内外いずれの操作手段が操作されたかを監視することによって、携帯機2が車室外にあることを前提とした動作或いは携帯機2が車室内にあることを前提とした動作のいずれを行うのかを決定している。したがって、車室内外双方のLF通信で携帯機2の位置を特定する必要がない。これにより、車室内外双方のLF通信の廃止が可能となる他、ユーザはタップ操作を使い分ける必要がなく利便性を向上できる。
尚、上記実施の形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・スマートECU32は、被認証用信号を解析して認証が成立し、且つ、被認証用信号の受信強度が閾値以上であることを条件に、車両動作が可能となる有効期間を設定してもよい。スマートECU32は、被認証用信号の受信強度を測定する強度測定手段に相当する。この構成によれば、車両の近く或いは車室内のように、閾値以上の受信強度の得られる位置でタップ操作を行わない限り、タップ操作をトリガとして車両を動作させることはできない。つまり、ユーザが車両から遠く離れてタップ操作を行い、ユーザとは別の第三者がDドアスイッチ33或いはエンジンスイッチ36を操作した場合に車両が動作するのを防止することができる。したがって、セキュリティ性を向上できる。
・スマートECU32が被認証用信号の受信強度を測定する強度測定手段に相当する構成を前提に、そのスマートECU32が被認証用信号の受信強度に応じて携帯機2が車室内外のいずれにあるのかを特定するエリア判定手段に相当する構成を採用してもよい。この場合、スマートECU32は、携帯機2が車室内に存在するか否かを判断するための指標となる閾値を用いて、被認証用信号の受信強度が当該閾値以上のときエンジンの始動が可能となる有効期間を設定する一方、被認証用信号の受信強度が当該閾値未満のときドアロックの施開錠が可能となる有効期間を設定する。ただし、後者のように被認証用信号の受信強度が閾値未満の場合には、携帯機2が車室外のドア近くに存在することを示唆する受信強度以上の被認証用信号が得られたことを条件に、ドアロックの施開錠が可能となる有効期間を設定する。車両の各ドアは、それぞれが車室内外を仕切る開閉体に相当する。
図2に示すように、具体的には、スマートECU32は、被認証用信号の受信強度が閾値以上のとき、携帯機2がスマートエンジンスタートエリアに存在する、つまり、携帯機2が車室内に存在すると判定する。このとき、スマートECU32は、エンジンの始動が可能となる有効期間を設定する。その一方で、スマートECU32は、被認証用信号の受信強度が閾値未満であり、且つ、ドアロックの施開錠を許容する上での下限値以上のとき、携帯機2がスマートドアエントリエリアに存在する、つまり、携帯機2が車室外のドア近くに存在すると判定する。このとき、スマートECU32は、ドアロックの施開錠が可能となる有効期間を設定する。
この構成によれば、携帯機2の位置に適した動作が可能となる。また、被認証用信号の受信強度が閾値未満のときドアロックの施開錠は可能となるものの、エンジンの始動は可能とならない。したがって、ユーザが車室外でタップ操作を行い、ユーザとは別の第三者がエンジンスイッチ36を操作した場合にエンジンが始動するのを防止することができる。したがって、セキュリティ性を向上できる。
・スマートECU32が衝撃センサ23によって検出された衝撃のパターンに応じて携帯機2が車室外にあることを前提とした動作或いは携帯機2が車室内にあることを前提とした動作のいずれを行うのかを決定する動作決定手段に相当する構成を採用してもよい。例えば、1回のタップ操作がドアロックの施開錠が可能となる有効期間が設定されるために必要な操作として規定され、3回のタップ操作がエンジンの始動が可能となる有効期間が設定されるために必要な操作として規定される。
この場合、タップ操作が行われると、タップ操作の回数を示唆する情報を含む被認証用信号が携帯機2から送信され、その信号がスマートECU32によって取得されたとき、当該信号の解析を通じてタップ操作の回数がスマートECU32によって把握される。そして、スマートECU32は、タップ操作の回数に応じて、それが1回のとき当該1回のタップ操作に関連付けされた車両動作(本例ではドアロックの施開錠)が可能となる有効期間を設定する一方、3回のとき当該3回のタップ操作に関連付けされた車両動作(本例ではエンジンの始動)が可能となる有効期間を設定する。この構成によれば、衝撃パターンに応じた動作が可能となる(別例Aと規定)。
或いは、携帯機2は、タップ操作の回数に応じて、それが1回のときドアロックの施開錠を要求する情報を含む被認証信号を送信する一方、3回のときエンジンの始動を要求する情報を含む被認証用信号を送信してもよい。この場合、スマートECU32は、被認証用信号を解析して認証が成立したとき、その信号に含まれた情報による要求に応じて、ドアロックの施開錠が可能となる有効期間又はエンジンの始動が可能となる有効期間を設定する(別例Bと規定)。
携帯機2は、衝撃センサ23によって検出された衝撃のパターンが歩行時の衝撃パターンと一致したとき、ドアロックの施開錠を要求する情報を含む被認証用信号を送信し、衝撃センサ23によって検出された衝撃のパターンが入室時の衝撃パターンと一致したとき、エンジンの始動を要求する情報を含む被認証用信号を送信してもよい。マイコン24は動作要求手段に相当する。この場合、スマートECU32は、被認証用信号を解析して認証が成立したとき、その信号に含まれた情報による要求に応じて、ドアロックの施開錠が可能となる有効期間又はエンジンの始動が可能となる有効期間を設定する。この構成によれば、歩行時或いは入室時に特有の衝撃をトリガとして車両を動作させることができる(別例Cと規定)。
或いは、携帯機2は、衝撃センサ23によって検出された衝撃のパターンを示唆する情報を含む被認証用信号を送信してもよい。この場合、携帯機2からの被認証用信号がスマートECU32によって取得されたとき、当該信号の解析を通じて衝撃のパターンがスマートECU32によって把握される。そして、スマートECU32は、衝撃のパターンに応じて、それが歩行時の衝撃パターンのときドアロックの施開錠が可能となる有効期間を設定する一方、入室時の衝撃パターンのときエンジンの始動が可能となる有効期間を設定する(別例Dと規定)。
図3に示すように、上記規定による別例A〜Dをまとめると、携帯機2を1回たたく1回のタップ操作或いは歩行時に特有の衝撃パターンが得られた場合には、ドアロックの施開錠が可能となる有効期間が設定される。一方、携帯機2を3回たたく3回のタップ操作或いは入室時に特有の衝撃パターンが得られた場合には、エンジンの始動が可能となる有効期間が設定される。
・歩行或いは入室に伴う衝撃が車両動作に反映されなかった場合や有効期間が経過した場合に備え、タップ操作を車両動作が可能となる有効期間を設定する際のバックアップ操作としてもよい。この場合、マイコン24は、衝撃センサ23によって検出されたタップ操作による衝撃のパターンを示唆する情報を含む被認証用信号を生成する生成手段に相当する。そして、スマートECU32は、被認証用信号によって示唆されたタップ操作のパターンに応じて携帯機2が室外にあることを前提とした動作或いは携帯機2が室内にあることを前提とした動作のいずれを行うのかを決定するバックアップ手段に相当する。
例えば、1回のタップ操作がドアロックの施開錠が可能となる有効期間が設定されるために必要なバックアップ操作として規定され、3回のタップ操作がエンジンの始動が可能となる有効期間が設定されるために必要なバックアップ操作として規定される。この構成によれば、歩行或いは入室に伴う衝撃が車両の動作に反映されなかった場合や有効期間が経過してしまった場合でも、タップ操作を行うことで車両の動作が可能となる。したがって、再度歩行或いは入室に伴う衝撃を与える必要がなく、利便性を向上できる。
・スマートECU32は、ブレーキセンサ37によってブレーキペダルの踏み込み操作が検出されている状態で、被認証用信号を解析して認証が成立したとき、エンジンを始動してもよい。この構成によれば、ブレーキペダルを操作手段として扱うことで、車両からエンジンスイッチ36を割愛することができる。
・スマートフォンと呼ばれる多機能携帯電話を車両キーである携帯機2とすることを前提に、その多機能携帯電話に内蔵された衝撃センサを携帯機2の衝撃センサ23として用いてもよい。この構成によれば、多機能携帯電話を車両キーとするスマートシステムに適用できる。
・車両と携帯機2との間でブルートゥース(登録商標)等の高速無線通信が可能であることを前提に、スマートECU32は、ブレーキセンサ37によってブレーキペダルの踏み込み操作が検出されている状態で、被認証用信号を解析して認証が成立したとき、高速無線通信の確立動作を開始してもよい。この構成によれば、タップ操作をトリガとして高速無線通信を開始することができる。例えば、車室内でのタップ操作で通信を開始し、走行開始で通信を一旦停止し、走行停止で通信を再開し、ドアロック施錠で通信を停止してもよい。
・ドアロックの施開錠が可能となる有効期間と、エンジンの始動が可能となる有効期間とが異なっていてもよい。もっとも、ドアロック施開錠或いはエンジン始動に限らず、携帯機2が車室外にあることを前提とした動作が可能となる有効期間と、携帯機2が車室内にあることを前提とした動作が可能となる有効期間とが異なっていてもよい。
・車両動作に限らず、建物のドア、シャッタ、窓等の開閉動作或いは照明の点灯/消灯動作或いは電化製品の起動/停止動作等に適用されてもよい。
次に、上記実施の形態及び別例から把握できる技術的思想について記載する。
(イ)スマートシステムにおいて、多機能携帯電話を携帯機とすることを前提に、その多機能携帯電話に内蔵された衝撃センサが携帯機の衝撃センサとして規定されること。この構成によれば、携帯機を車両キーとするスマートシステムを前提に、多機能携帯電話を車両キーとするスマートシステムに適用できる。
(ロ)スマートシステムにおいて、制御対象と携帯機との間で高速無線通信が可能であることを前提に、制御手段は、ブレーキセンサによってブレーキペダルの踏み込み操作が検出されている状態で、被認証用信号を解析して認証が成立したとき、高速無線通信の確立動作を開始すること。この構成によれば、タップ操作等をトリガとして高速無線通信を開始することができる。
1…スマートシステム、2…携帯機、3…セキュリティ装置、21…ロックボタン(遠隔操作手段)、22…アンロックボタン(遠隔操作手段)、23…衝撃センサ、24…マイコン(出力調整手段、動作要求手段、生成手段)、24a…キーメモリ、25…RFアンテナ(送信手段)、31…RFチューナー、32…スマートECU(制御手段、エリア判定手段、動作決定手段、バックアップ手段)、32a…車両メモリ、33…Dドアスイッチ(操作手段)、34…Pドアスイッチ(操作手段)、35…Bドアスイッチ(操作手段)、36…エンジンスイッチ(操作手段)、37…ブレーキセンサ(操作手段)。

Claims (8)

  1. 制御対象と携帯機との間で認証を行い、認証が成立した場合に制御対象の動作が可能となるスマートシステムにおいて、
    前記携帯機は、当該携帯機に対する衝撃によりONする衝撃センサと、その衝撃センサのONをトリガに当該携帯機が起動したとき、被認証用信号を送信する送信手段とを備え、
    前記制御対象は、被認証用信号を解析して認証が成立したとき、当該制御対象の動作が可能となる有効期間を設定し、その有効期間内に当該制御対象の操作手段が操作されたとき、当該制御対象の動作を実行する制御手段を備える
    ことを特徴とするスマートシステム。
  2. 前記携帯機は、前記制御対象の動作を指示するための遠隔操作手段を備えるとともに、前記送信手段は、前記遠隔操作手段が操作されたとき、前記制御対象の動作を指示する遠隔操作信号を送信し、さらに、前記被認証用信号の送信出力を前記遠隔操作信号の送信出力よりも低く設定する出力調整手段を備える
    請求項1に記載のスマートシステム。
  3. 前記制御手段は、被認証用信号を解析して認証が成立し、且つ、被認証用信号の受信強度が閾値以上であることを条件に、前記有効期間を設定する
    請求項1又は2に記載のスマートシステム。
  4. 前記制御対象は、内外を仕切る開閉体と、被認証用信号の受信強度に応じて前記携帯機が室外或いは室内のいずれにあるのかを特定するエリア判定手段とを備える
    請求項1〜3のいずれか一項に記載のスマートシステム。
  5. 前記制御対象は、内外を仕切る開閉体と、前記衝撃センサによって検出された衝撃のパターンに応じて前記携帯機が室外にあることを前提とした動作或いは前記携帯機が室内にあることを前提とした動作のいずれを行うのかを決定する動作決定手段とを備える
    請求項1〜4のいずれか一項に記載のスマートシステム。
  6. 前記制御対象は、内外を仕切る開閉体を備え、
    前記携帯機は、前記衝撃センサによって検出された衝撃のパターンが歩行時の衝撃パターンと一致したとき、当該携帯機が室外にあることを前提とした前記制御対象の動作を要求する情報を含む被認証用信号を送信する一方、前記衝撃センサによって検出された衝撃のパターンが入室時の衝撃パターンと一致したとき、当該携帯機が室内にあることを前提とした前記制御対象の動作を要求する情報を含む被認証用信号を送信する動作要求手段を備える
    請求項1〜5のいずれか一項に記載のスマートシステム。
  7. 前記携帯機は、前記衝撃センサによって検出されたタップ操作による衝撃のパターンを示唆する情報を含む被認証用信号を生成する生成手段を備えるとともに、前記送信手段は、前記生成手段によって生成された被認証用信号を送信し、
    前記制御対象は、内外を仕切る開閉体と、被認証用信号によって示唆されたタップ操作のパターンに応じて前記携帯機が室外にあることを前提とした動作或いは前記携帯機が室内にあることを前提とした動作のいずれを行うのかを決定するバックアップ手段とを備える
    請求項6に記載のスマートシステム。
  8. 前記制御対象は、ブレーキペダルの踏み込み操作を検出するブレーキセンサを備えるとともに、前記制御手段は、前記ブレーキセンサによってブレーキペダルの踏み込み操作が検出されている状態で、被認証用信号を解析して認証が成立したとき、エンジンを始動する
    請求項1〜7のいずれか一項に記載のスマートシステム。
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