JP2015131264A - 微粉除去装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】連続して粉粒体の微粉除去を行うことができる微粉除去装置を提供することを目的とする。
【解決手段】この微粉除去装置1は、微粉除去部3と、旋回補助手段4とを有し、気体とともに搬送される粉粒体から微粉を除去する。微粉除去部3は、上下に延びる内筒31と、内筒31の外側に配置される外筒32と、内筒31内に粉粒体を供給する供給部316とを有する。内筒31は、粉粒体と微粉とを篩い分けるフィルタ孔を複数有する。供給部316を介して微粉除去部3内に気体および粉粒体が流入すると、微粉除去部3内に螺旋状の気流が発生する。また、旋回補助手段4は、当該螺旋状の気流の発生を補助する。これにより、微粉除去部3が気密性を有していない場合でも、微粉除去部3内における気流の旋回力を維持できる。したがって、連続して粉粒体の微粉除去を行うことができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、粉粒体から微粉を除去する微粉除去装置に関する。
従来、粉体または粒体からなる材料(以下「粉粒体」と称する)を筒状のフィルタの内壁に沿うように螺旋状に旋回させることにより、粉粒体から微粉を除去する装置が知られている。従来の微粉除去装置については、例えば、特許文献1に記載されている。特許文献1に記載の微粉除去装置では、ブロワを用いて吸引式の配管輸送を行うことにより、粉粒体をフィルタ内で旋回させている(段落0038、段落0041)。
特開2012−81642号公報
しかしながら、特許文献1の微粉除去装置では、吸引式の配管輸送を行うため、微粉除去を行うための、フィルタを含む空間を密閉する必要がある。このため、連続して粉粒体を供給し、連続して微粉除去を行うことができない。したがって、大量の粉粒体の微粉除去をするのに時間がかかるという欠点がある。
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、連続して粉粒体の微粉除去を行うことができる微粉除去装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本願の第1発明は、気体とともに搬送される粉粒体から微粉を除去する微粉除去装置であって、上下に延びる内筒と、前記内筒の外側に配置される外筒と、前記内筒内に前記粉粒体を供給する供給部とを有する、微粉除去部と、前記微粉除去部に接続される、旋回補助手段と、を有し、前記内筒は、前記粉粒体と前記微粉とを篩い分けるフィルタ孔を複数有し、前記供給部を介して前記微粉除去部内に気体および粉粒体が流入すると、前記微粉除去部内に螺旋状の気流が発生し、前記旋回補助手段は、前記気流の発生を補助する。
本願の第2発明は、第1発明の微粉除去装置であって、前記旋回補助手段は、前記供給部よりも下方において、前記微粉除去部に接続される。
本願の第3発明は、第1発明または第2発明の微粉除去装置であって、前記旋回補助手段は、前記微粉除去部内の空間に一端を接続された、旋回補助用配管と、前記旋回補助用配管の他端に接続された、旋回補助用送風装置と、を有し、前記旋回補助用送風装置は、前記微粉除去部内の空間から気体を吸引することにより、前記微粉除去部内に螺旋状の気流を発生させる。
本願の第4発明は、第3発明の微粉除去装置であって、前記旋回補助用配管の前記一端は、前記微粉除去部の前記内筒と前記外筒との間の空間に接続され、前記旋回補助用送風装置は、前記微粉除去部の前記内筒と前記外筒との間の空間から気体を吸引することにより、前記外筒の内壁に沿う螺旋状の気流を発生させる。
本願の第5発明は、第4発明の微粉除去装置であって、前記旋回補助手段は、前記旋回補助用配管に介挿される、微粉回収部をさらに有する。
本願の第6発明は、第1発明または第2発明の微粉除去装置であって、前記旋回補助手段は、前記微粉除去部内の空間に一端を接続された、旋回補助用配管と、前記旋回補助用配管の他端に接続された、旋回補助用送風装置と、を有し、前記旋回補助用送風装置は、前記微粉除去部内の空間に気流を送ることにより、前記微粉除去部内に螺旋状の気流を発生させる。
本願の第7発明は、第1発明から第6発明までのいずれかの微粉除去装置であって、前記微粉除去部は、上部に、気体を排出する気体排出口を有する。
本願の第8発明は、第1発明の微粉除去装置であって、前記旋回補助手段は、前記微粉除去部の上部に設けられた、気体を排出する気体排出口と、前記供給部よりも下方において、前記前記微粉除去部内の空間に一端を接続された、排気管と、を有し、前記排気管の前記一端は、前記微粉除去部の前記内筒と前記外筒との間の空間に接続され、前記微粉除去部の前記内筒と前記外筒との間の空間から前記排気管へ気体が排出されることにより、前記外筒の内壁に沿う螺旋状の気流を発生させる。
本願の第1発明から第7発明によれば、旋回補助手段を設けることにより、圧送により粉粒体を搬送する場合に、気密性がなくても、粉粒体が微粉除去部内で十分滞留・旋回する。その結果、気密性を有しない微粉除去装置において、粉粒体の微粉除去効率を向上できる。したがって、バッチ輸送の必要が無いため、連続して、大量の粉粒体を供給できる。
特に、本願の第2発明によれば、下方において旋回補助手段が気流を生じさせることにより、微粉除去部内に生じた螺旋状の気流が下方において旋回力が弱まるのが抑制できる。
特に、本願の第3発明によれば、吸引によって旋回補助がなされることにより、圧送によって微粉除去部内の圧力が過剰に高くなるのが抑制できる。
特に、本願の第4発明によれば、旋回補助手段が内筒と外筒との間の気体を吸引することにより、内筒と外筒との間に排出された微粉を、除去することができる。これにより、微粉の除去効率が向上する。
特に、本願の第5発明によれば、微粉回収部で微粉を回収することにより、旋回補助用送風装置に達する微粉を減少できる。これにより、旋回補助用送風装置が微粉により汚れたり、故障したりするのが抑制される。
特に、本願の第7発明によれば、微粉除去部の上部から気体を排出できる。これにより、大量輸送・大風量で圧送を行う場合に、微粉除去部およびその下流にある容器等の内部圧力が高くなり過ぎるのが抑制される。
特に、本願の第8発明によれば、圧送により供給口から微粉除去部内に粉粒体が供給されて微粉除去部内の圧力が高まると、気体排出口から上方に向かって気体が排出する。また、排出管から気体が排出することにより、外筒の内壁に沿った気流が発生する。このように、2箇所の気体排出手段を設けて、微粉除去部内の圧力が高まるのを抑制することにより、下方の供給筒側へ向かう気流が生じるのが抑制される。したがって、粉粒体が十分に旋回せずに落下するのが抑制される。また、排出管を吸引用配管として用いると、さらに旋回補助効果が高まる。
第1実施形態に係る微粉除去装置の概略図である。 第1実施形態に係る微粉除去部の概略図である。 第1実施形態に係る微粉除去部の横断面図である。 第1実施形態に係るフィルタ部の縦断面図である。 変形例に係る微粉除去装置の概略図である。 変形例に係る微粉除去部の概略図である。 変形例に係る微粉除去部の横断面図である。 変形例に係る微粉除去装置の概略図である。 変形例に係る微粉除去装置の概略図である。 変形例に係る微粉除去部の概略図である。 変形例に係る微粉除去装置の概略図である。 変形例に係る微粉除去装置の概略図である。 変形例に係る微粉除去部の概略図である。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
<1.第1実施形態>
<1−1.微粉除去装置の構成>
図1は、本発明の第1実施形態に係る微粉除去装置1の概略図である。図2は、微粉除去部3の概略図である。図3は、(a)は上側内筒、(b)はフィルタ部、(c)は下側内筒における、微粉除去部3の横断面図である。図4は、フィルタ部312の縦断面図である。
この微粉除去装置1は、例えば、圧送部2から気体とともに圧送される樹脂ペレットなどの粉粒体に含まれる微粉を除去する装置である。図1に示すように、微粉除去装置1は微粉除去部3および吸引部4を有している。
圧送部2は、圧送用ブロワ21、圧送用配管22、および、粉粒体供給部23を有する。圧送部2は、粉粒体を微粉除去部3へと圧送するための部位である。
圧送用ブロワ21は、粉粒体供給部23から供給される粉粒体を連続的に圧送するための、圧送用送風手段である。圧送用ブロワ21は、吸入口から吸入した気体を、吐出口から吹き出す。圧送用ブロワ21の吸入口には、フィルタ211が接続されている。これにより、圧送用ブロワ21が吸入する気体に含まれる粉塵が除去される。また、圧送用ブロワ21の吐出口は、圧送用配管22に接続されている。
圧送用配管22は、一端が圧送用ブロワ21の吐出口に、他端が微粉除去部3の後述する供給部316に接続されている。これにより、圧送用ブロワ21が駆動すると、圧送用配管22内の気圧が外気圧より高くなり、圧送用ブロワ21から供給部316を介して微粉除去部3内へと向かう気流が発生する。
粉粒体供給部23は、貯留タンク231、供給口232、および供給バルブ233を有する。貯留タンク231には、粉粒体が貯留される。供給口232は、貯留タンク231に貯留された粉粒体を、圧送用配管22へと供給するための粉粒体の供給口である。供給口232は、圧送用ブロワ21と微粉除去部3との間において、圧送用配管22と接続している。
供給バルブ233は、貯留タンク231と供給口232との間に介挿されている。供給バルブ233が開放すると、貯留タンク231に貯留された粉粒体が供給口232から圧送用配管22内へと供給される。また、供給バルブ233が閉鎖すると、貯留タンク231から圧送用配管22内への粉粒体の供給が停止される。
微粉除去部3は、図2に示すように、内筒31、外筒32、および供給筒33を有する。微粉除去部3は、圧送用配管22から供給された粉粒体に含まれる微粉を除去し、フレコンバッグや射出成形機などの搬送先へと粉粒体を供給する。
内筒31は、中心軸310に沿って、上下に延びる。内筒31は、上側内筒311、フィルタ部312、下側内筒313、蓋部314、フランジ部315、および、供給部316を有する。上側内筒311、フィルタ部312、および下側内筒313は、順に上から配置されている。また、内筒31は、金属板などの板状の部材により形成されている。
上側内筒311は、中心軸310を中心とした円筒形状をしている。図3(a)に示すように、上側内筒311の側壁を貫通するように、供給部316が配置されている。
フィルタ部312は、中心軸310を中心とした円錐形状をしている。フィルタ部312は、上方から下方へ向かって縮小する。フィルタ部312の上端部は、上側内筒311の下端部と接続している。図4に示すように、フィルタ部312の側壁には、複数のフィルタ孔300が設けられている。フィルタ孔300は、微粉除去を行う対象の粉粒体よりも小さい。このため、粉粒体がフィルタ部312を通過することはなく、フィルタ孔300よりも小さい粉塵はフィルタ部312を通過することができる。すなわち、フィルタ孔300は、粉粒体と微粉とを篩い分ける。なお、本実施形態のフィルタ部312は、パンチングメタルにより形成されているが、フィルタ孔を有する板状の部材であれば、他の部材を用いてもよい。
下側内筒313は、中心軸310を中心とした円筒形状をしている。下側内筒313の上端部は、フィルタ部312の下端部と接続している。下側内筒313の下部の開口は、供給筒33の内部の空間と連通している。
蓋部314は、上側内筒311の上部の開口を覆っている。これにより、内筒31内の気体が上方へと逃げるのが抑制されている。
フランジ部315は、下側内筒313の下端部から水平方向に拡がる環状の部位である。フランジ部315は、内筒31と外筒32とにより形成される空間と、供給筒33の内部の空間とが連通するのを防止している。
供給部316は、内筒31内に粉粒体を供給するための導入管である。供給部316は、上流側の端部が圧送用配管22と接続されており、下流側の端部が上側内筒311の内部に配置されている。すなわち、供給部316の下流側の端部は、内筒31内に接続されている。また、供給部316の下流側の端部は、上側内筒311の側壁に沿って、上側内筒311の接線方向に接続されている。このため、圧送部2から供給部316を介して微粉除去部3内に送風されると、微粉除去部3内に螺旋状の気流が発生する。
外筒32は、中心軸310を中心とした円筒形状をしている。外筒32は、内筒31の径方向外側に配置されており、フィルタ部312のフィルタ孔300が設けられた部分を全て覆う。これにより、フィルタ孔300を通ってフィルタ部312の内部から外部へと篩い分けられた粉塵は、内筒31と外筒32との間の空間に移動する。
供給筒33は、内筒31および外筒32の下方に配置される。本実施形態では、供給筒33に粉粒体の搬送先であるフレコンバッグ8がセットされる。本実施形態の供給筒33は円筒形状であるが、供給筒の形状は、フレコンバッグ8等の粉粒体の搬送先と接続しやすい形状であれば角筒や漏斗状であってもよい。
なお、微粉除去部3は、供給筒33を有していなくてもよい。例えば、フランジ部315の下面が、粉粒体の搬送先である貯留槽の上部の開口の上端部に載置されてもよい。例えば、粉粒体の最終的な搬送先が射出成形機である場合は、射出成形機に粉粒体を直接供給するためのホッパが、微粉除去部3の下方に配置され、微粉除去部3から粉粒体を供給する搬送先となる。
吸引部4は、吸引用配管41、吸引用ブロワ42、および微粉回収部43を有する。吸引部4は、微粉除去部3内の空間から気体を吸引する。
吸引用配管41は、微粉除去部3の内筒31と外筒32との間の空間から気体を吸引するための配管である。吸引用配管41の一端である一方側端部411は、微粉除去部3の内筒31と外筒32との間の空間に接続されている。吸引用配管41の他端である他方側端部412は、吸引用ブロワ42に接続されている。
図3(c)に示すように、本実施形態では、吸引用配管41の一方側端部411に、ガイド板44が備えられている。ガイド板44は、内筒31と外筒32との間の空間に配置されている。ガイド板44は、フランジ部315の上面から上方へ向けて延びる主ガイド板441と、主ガイド板441の上端部から水平方向に延びる上側ガイド板(図示せず)を有する。すなわち、ガイド板44とフランジ部315の上面とにより構成される吸引用配管41への気流ガイド機構は、コ字状の形状をしている。
主ガイド板441は、吸引用配管41の一方側端部411の周方向一方側の端部から内筒31の下側内筒313まで延びる。これにより、主ガイド板441の他方側の気体が吸引用配管41へと吸引されるのが促進されると共に、主ガイド板441の一方側の気体が吸引用配管41へと吸引されるのが抑制されている。
また、上側ガイド板およびフランジ部315の上面は、外筒32の内壁を沿って流れる気流が、主ガイド板441に他方側から当たった際に、上下に拡散するのを抑制する。これにより、主ガイド板441に他方側から当たった気流が、吸引用配管41へと効率よく吸引される。
なお、吸引用配管41の一方側端部411には、ガイド板44が備えられていなくてもよい。例えば、吸引用配管41の一方側端部411が、外筒32の側壁に沿って、外筒32の接線方向に接続されていてもよい。
吸引用ブロワ42は、微粉除去部3内の空間から気体を吸引するための吸引用送風手段である。吸引用ブロワ42は、吸入口から吸入した気体を、吐出口から吹き出す。吸引用ブロワ42の吸入口には、吸引用配管41の他方側端部412が接続されている。これにより、吸引用ブロワ42は、吸引用配管41を介して、微粉除去部3の内筒31と外筒32との間の空間から気体を吸引する。
微粉回収部43は、吸引用配管41に介挿されている。微粉回収部43は、吸引用配管41内の気流に含まれる微粉を回収する。これにより、吸引用ブロワ42に微粉が付着するのが抑制される。
<1−2.微粉除去装置の動作>
次に、微粉除去装置の動作について説明する。図2中および図3中では、粉粒体91を含む気流の流れを実線矢印で、粉粒体91を含まない気流の流れを破線矢印で示す。
圧送用ブロワ21が駆動し、かつ、供給バルブ233が開放すると、供給口232から圧送用配管22内へと供給された微粉92を含む粉粒体91が、圧送用配管22内で上流側から下流側へと運搬される。そして、図2に示すように、圧送用配管22から微粉除去部3の供給部316へ、粉粒体91と微粉92とが吐出される。
これにより、供給部316の下流側端部から粉粒体91と微粉92とが吐出されると、粉粒体91を含む気流F1は、図2および図3に示すように、上側内筒311の側壁に沿って螺旋状に回転しながら落下する。
このとき、フィルタ部312が下方に縮小する円錐状であるため、側壁に接触した粉粒体91および気流が斜め上方へ向かう抗力を受け、粉粒体91が下方へ落下するのが抑制される。これにより、フィルタ部312内部での粉粒体91の滞留時間が長くなり、微粉除去効率が向上する。
また、図4に示すように、フィルタ部312のフィルタ孔300は、水平方向に延びる長孔である。これにより、フィルタ部312の側壁に沿って螺旋状に旋回する粉粒体91が、フィルタ孔300に接触すると、水平方向にガイドされる。これにより、粉粒体91が下方へ落下するのがより抑制される。これにより、微粉除去効率がより向上する。
粉粒体91を含む気流F1が、フィルタ部312の側壁に沿って螺旋状に回転すると、遠心力の作用により、気流F1の一部の気流と、微粉92とが、フィルタ孔300を通って内筒31と外筒32との間の空間へと出て、粉粒体91を含まない気流F2を形成する。気流F2は、図2および図3に示すように、外筒32の側壁に沿って螺旋状に落下する。
気流F1がフィルタ部312内に滞留している間に、気流F1から微粉92が除去される。同時に、気流F2には微粉92が含まれる。気流F1はその後、さらに下方へ移動し、下側内筒313付近で失速する。そして、気流F1に含まれていた粉粒体91は、供給筒33へと落下する。このように、微粉92が除去された粉粒体91は、供給筒33を介して搬送先であるフレコンバッグ8へと供給される。
また、この微粉除去工程においては、吸引部4の吸引用ブロワ42が駆動される。吸引用ブロワ42が吸引用配管41を介して内筒31および外筒32の間の空間の気体を吸引すると、ガイド板44の案内に従って、周方向の他方側からのみ気体を吸引する。これにより、外筒32の内壁に沿う螺旋状の気流が発生する。吸引部4は、内筒31と外筒32の間の空間において螺旋状の気流を発生させるとともに、フィルタ孔300を介してフィルタ部312の内部の空間においても螺旋状の気流を発生させる。したがって、気流F1および気流F2の旋回力が補助される。
すなわち、内筒31および外筒32の空間の気体を吸引する吸引部4は、微粉除去部3内における螺旋状の気流の発生を補助する、旋回補助手段である。本実施形態では、吸引用配管41が旋回補助用配管として、吸引用ブロワ42が旋回補助用送風装置として、それぞれ機能している。
このように、微粉除去装置1が旋回補助手段である吸引部4を有することにより、微粉除去部3内における気流の旋回が補助されている。圧送部などの圧送手段を用いて微粉除去部3に粉粒体91を供給する場合、微粉除去部3の下方において気密性が保たれていないと、粉粒体91が微粉除去部3内で十分に旋回せずに落下する。本発明では、旋回補助手段として吸引部4を設けることにより、微粉除去部3が気密性を有していなくても、粉粒体91を含む気流F1が微粉除去部3内で十分な旋回力を保持し、滞留時間を確保できる。その結果、気密性を有しない微粉除去部3においても、微粉除去効率を向上できる。
微粉除去部3が気密性を必要とする場合、微粉除去部3への粉粒体91の供給を連続して行うことができない。本発明では、微粉除去部3が気密性を必要としないため、微粉除去部3への粉粒体91の供給を連続して行うことができる。すなわち、バッチ輸送の必要が無いため、粉粒体91の微粉除去を、連続して行うことができる。
本実施形態では、吸引用配管41の一方側端部411は、外筒32の下端部付近に接続されている。すなわち、旋回補助手段である吸引部4は、供給部316よりも下方において、微粉除去部3に接続されている。供給部316の下流側端部から吐出された気流F1は、旋回しながら下方へ進むにつれ、気流F2と分流し、空気抵抗や摩擦力等により勢いが弱まる。気流F1および気流F2の勢いが弱まる下方側において、吸引部4により気流が発生されることにより、下方において気流F1および気流F2の旋回力が弱まるのが抑制できる。したがって、粉粒体91の微粉除去効率をさらに向上できる。
一方、内筒31と外筒32との間の空間を旋回する、粉粒体91を含まない気体F2には、粉粒体91から分離した微粉92が含まれている。吸引部4が微粉92を含む気体F2を吸引することにより、内筒31と外筒32との間の空間に、微粉92が堆積するのが抑制される。これにより、微粉92を除去するために微粉除去部3のメンテナンスを行う頻度を低減できる。
特に、本実施形態では、吸引用配管41の一方側端部411が、内筒31および外筒32の下端部付近に接続されている。気流F2は、下方に向かうにつれ、含まれる微粉92の量が多くなっている。このため、内筒31と外筒32との間の空間に存在する微粉92を、より効率よく除去できる。
また、微粉除去部3への粉粒体91の搬送を圧送により行っているため、微粉除去部3内において気圧が高くなりやすい。圧送部2による圧送と同時に、吸引部4が微粉除去部3内の気体を吸引することにより、微粉除去部3内の圧力が過剰に高くなるのが抑制されている。
<2.変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されるものではない。
図5は、他の変形例に係る微粉除去装置1Aの概略図である。図6は、図5の例の微粉除去部3Aの概略図である。図7は、(a)は上側内筒、(b)はフィルタ部、(c)は下側内筒における、微粉除去部3Aの横断面図である。図5〜図7の例では、微粉除去装置1Aは、旋回補助手段として、吸引部に代えて補助送風部5Aおよび排気管50Aを有する。
補助送風部5Aは、微粉除去部3A内の空間に気流を送ることにより、微粉除去部3A内に螺旋状の気流を発生させる、旋回補助用送風装置である。補助送風部5Aは、補助送風用ブロワ51Aおよび補助送風用配管52Aを有する。
補助送風用ブロワ51Aは、吸入口から吸入した気体を、吐出口から吹き出す、送風手段である。補助送風用ブロワ51Aの吸入口には、フィルタ511Aが接続されている。これにより、補助送風用ブロワ51Aが吸入する気体に含まれる粉塵が除去される。
補助送風用配管52Aは、図6および図7(b)に示すように、一端である第1端部521Aが微粉除去部3Aの内筒31A内の空間に接続されている。また、補助送風用配管52Aの他端である第2端部522Aは、補助送風用ブロワ51Aの吐出口に接続されている。これにより、補助送風用ブロワ51Aが駆動すると、補助送風用配管52A内に補助送風用ブロワ51Aから微粉除去部3Aの内筒31A内へと向かう気流F3Aが発生する。
排気管50Aは、微粉除去部3Aの内筒31Aと外筒32Aとの間の空間から気体を排出するための配管である。図6および図7(c)に示すように、排気管50Aの一端である第3端部501Aは、微粉除去部3Aの内筒31Aと外筒32Aとの間の空間に接続されている。排気管50Aの他端である第4端部502Aは、微粉除去装置1Aの外部に開放されている。
図5〜図7の例では、補助送風用配管52Aの第1端部521Aは、供給部316Aよりも下方において、微粉除去部3Aに接続されている。また、排気管50Aの第3端部501Aは、補助送風用配管52Aの第1端部521Aよりもさらに下方において、微粉除去部3Aに接続されている。供給部316Aの下流側端部から吐出された気流F1Aは、旋回しながら下方へ進むにつれ、気流F2Aと分流し、空気抵抗や摩擦力等により勢いが弱まる。気流F1AおよびF2Aの勢いが弱まる下方側において、補助送風部5Aにより気流F3Aが発生することにより、補助送風用配管52Aの第1端部521A付近において気流F1Aおよび気流F2Aの旋回力が補助される。
そして、圧送部2Aおよび補助送風部5Aからの送風により微粉除去部3A内の圧力が高まると、外筒32Aの下端部付近に接続された排気管50Aから内筒31Aと外筒32Aとの間の気体が排出される。これにより、内筒31Aおよび外筒32Aの下端部付近においても、気流F2Aがガイドされる。その結果、下方における気流F1Aおよび気流F2Aの旋回力が弱まるのが抑制される。
また、気流F2Aは、下方に向かうにつれ、含まれる微粉の量が多くなっている。このため、内筒31Aと外筒32Aとの間の空間に存在する微粉が、効率よく排気管50Aから微粉除去装置1A外へと排出される。
このように、微粉除去部3A内での気流の旋回力が補助送風部5Aおよび排気管50Aにより補助されるため、微粉除去部3Aが気密性を有していなくてもよい。したがって、図5〜図7の例においても、粉粒体の微粉除去を、連続して行うことができる。
図8は、他の変形例に係る微粉除去装置1Bの概略図である。図8の例では、微粉除去装置1Bは、旋回補助手段として、吸引部4Bおよび補助送風部5Bを有する。
図8の例では、補助送風用配管52Bの第1端部521Bは、供給部316Bよりも下方において、微粉除去部3Bに接続されている。また、吸引部4Bの一方側端部411Bは、補助送風用配管52Bの第1端部521Bよりもさらに下方において、微粉除去部3Bに接続されている。供給部316Bの下流側端部から吐出された気流は、旋回しながら下方へ進むにつれ、空気抵抗や摩擦力等により勢いが弱まる。当該気流の勢いが弱まる下方側において、補助送風部5Bにより気流が発生することにより、補助送風用配管52Bの第1端部521B付近において微粉除去部3B内部の気流旋回力が補助される。
そして、内筒31Bおよび外筒32Bの下端部付近において、吸引用配管41Bから内筒31Bと外筒32Bとの間の気体が吸引される。これにより、内筒31Bおよび外筒32Bの下端部付近においても、微粉除去部3B内の気流がガイドされる。その結果、下方における微粉除去部3B内の気流の旋回力が弱まるのが抑制される。
また、内筒31Bと外筒32Bとの間の空間では、下方に向かうにつれ、気流に含まれる微粉の量が多くなっている。吸引部4Bが、内筒31Bと外筒32Bとの間の空間に存在する微粉を積極的に吸引することにより、微粉除去部3B内の微粉が効率よく排出される。
このように、微粉除去部3B内での気流の旋回力が吸引部4Bおよび補助送風部5Bにより補助されるため、微粉除去部3Bが気密性を有していなくてもよい。したがって、図8の例においても、粉粒体の微粉除去を、連続して行うことができる。
図9は、他の変形例に係る微粉除去装置1Cの概略図である。図10は、図9の例の微粉除去部3Cの概略図である。図9および図10の例では、微粉除去装置1Cは、旋回補助手段として、吸引部に代えて、微粉除去部3Cに設けられた気体排出口317C、および、排気管60Cを有する。
気体排出口317Cは、内筒31Cの蓋部314Cに設けられている。すなわち、気体排出口317Cは、微粉除去部3Cの上部に設けられている。これにより、微粉除去部3Cの上方から積極的に排気を行うことができる。したがって、圧送部から微粉除去部3Cへの圧送気流の風量が大きく、粉粒体の大量輸送を行う場合でも、微粉除去部3Cおよび搬送先における内部圧力が高くなり過ぎるのが抑制される。
排気管60Cは、図10に示すように、微粉除去部3Cの内筒31Cと外筒32Cとの間の空間から気体を排出するための配管である。排気管60Cの一端である排気口601Cは、微粉除去部3Cの内筒31Cと外筒32Cとの間の空間に接続されている。排気管60Cの他端は、微粉除去装置1Cの外部に開放されている。
図9および図10の例において、圧送部2Cから微粉除去部3Cへと粉粒体が圧送されると、供給部316Cの下流側端部から吐出された気流F1Cは、旋回しながら下方へ進むにつれ、気流F2Cと分流し、空気抵抗や摩擦力等により勢いが弱まる。一方、圧送部2Cからの送風により微粉除去部3C内の圧力が高まると、気体排出口317Cおよび排気管60Cから微粉除去部3Cの外部へと気体が排出される。これにより、内筒31Cの内部から気体排出口317Cへ向かう上向きの気流F4Cと、内筒31Cと外筒32Cとの間の空間から排気口601Cを介して排気管60C内へと向かう気流F5Cとが生じる。
内筒31C内に、上向きの気流F4Cが発生することにより、内筒31C内の気体が積極的に下方の供給筒33Cに向かわない。これにより、粉粒体が落下しにくく、内筒31C内に留まりやすい。したがって、粉粒体が気流F1Cとともに旋回する旋回力が補助される。
なお、図9の例では、気体排出口317Cには、気体排出管341Cが接続されている。また、気体排出管341Cには、フィルタ342Cおよび流量調節弁343Cが介挿されている。フィルタ342Cは、気体排出管341Cから排出される気体に含まれる粉粒体および微粉を除去する。流量調節弁343Cは、気体排出管341C内を通過する気体の流量を調節することにより、微粉除去部3C内の圧力を調整する。このようにすれば、微粉除去部3C内の圧力を、気流F1Cの旋回により適した圧力に調節出来る。したがって、気流F1Cの旋回力をさらに補助できる。
また、図9および図10の例では、排気管60Cの排気口601Cは、外筒32Cの下端部付近に接続されている。これにより、気流F1CおよびF2Cの勢いが弱まる下方側において、排気管60Cへと向かう気流F5Cが発生する。すなわち、気流F2Cが気流F5Cとともに排気管60Cへと向かう。これにより、排気口601C付近において気流F1Cおよび気流F2Cの旋回力が補助される。
このように、微粉除去部3C内での気流の旋回力が気体排出口317Cおよび排気管60Cにより補助されるため、図9および図10の例においても、粉粒体の微粉除去を連続して行うことができる。このように、2箇所の気体排出手段を設けて、微粉除去部3C内の圧力が高まるのを抑制することにより、下方の供給筒側へ向かう気流が生じるのが抑制される。したがって、粉粒体が十分に旋回せずに落下するのが抑制される。
なお、図10の例の微粉除去部3Cは、図11に示すように、吸引部4Cとともに用いてもよい。その場合、図10における排気管60Cを吸引用配管41Cの一部として用いる。吸引用配管41Cの一方側端部411Cは、外筒32Cの下端部付近に接続される。このように、排出管を吸引用配管41Cとして用いると、積極的に気流F5Cを発生させるため、さらに旋回補助効果が高まる。
また、図10の例の微粉除去部3Cは、図12に示すように、気体排出口317Cを閉鎖し、かつ、吸引部4Cとともに用いてもよい。その場合、排気管を吸引用配管41Cとして微粉除去部3C内の気体を吸引することにより、吸引搬送を行うことができる。ただし、吸引搬送を行うためには、供給筒33Cより下方において、気密を保つ必要がある。また、吸引搬送においては、連続輸送ではなく、バッチ輸送による粉粒体の輸送のみが可能となる。
このように、図10の例の微粉除去部3Cを用いれば、粉粒体を搬送する際に、圧送による連続搬送と、吸引搬送によるバッチ輸送とを、用途に応じて選択することができる。
図13は、他の変形例に係る微粉除去部3Dの概略図である。図13の例では、図10の例の微粉除去部3Cと同様に、微粉除去部3Dが、旋回補助手段としての気体排出口317Dおよび排気管60Dを有する。
図13の例では、内筒31Dの蓋部314Dに、上下に延びる流路形成管34Dが貫通している。そして、流路形成管34Dの上側端部が、気体排出口317Dとなっている。これにより、微粉除去部3Dの上方から積極的に排気を行うことができる。したがって、圧送部から微粉除去部3Dへの圧送気流の風量が大きく、粉粒体の大量輸送を行う場合でも、微粉除去部3Dおよび搬送先における内部圧力が高くなり過ぎるのが抑制される。
気体排出管34Dは、内筒31Dの上側内筒311Dの内側において、上下に延びている。これにより、上側内筒311Dの内側の側壁と気体排出管34Dの外側の側壁とに囲まれた円環状の流路が形成される。このため、供給部316Dから上側内筒311D内へと、粉粒体を含む気流F1Dが向かうと、気流F1Dが上側内筒311Dの側壁に沿って螺旋状に旋回しやすい。
また、排気管60Dは、微粉除去部3Dの内筒31Dと外筒32Dとの間の空間から気体を排出するための配管である。排気管60Dの一端である排気口601Dは、微粉除去部3Dの内筒31Dと外筒32Dとの間の空間に接続されている。排気管60Dの他端は、微粉除去装置1Dの外部に開放されている。このように、微粉除去部3Dが流路形成管34Dを有することにより、さらに旋回補助効果が高まる。
また、上記の実施形態では、内筒のフィルタ部が上方から下方に向かって縮小する円錐形状であったが、本発明はこの限りではない。フィルタ部は、上方から下方までその径が一定な円筒形であってもよい。
また、上記の実施形態では、内筒のフィルタ部が有するフィルタ孔が水平方向に延びる長孔であったが、本発明はこれに限られない。フィルタ孔が水平方向から傾いた方向に延びる長孔であってもよいし、丸孔や角孔であってもよい。
また、上記の実施形態や変形例に登場した各要素を、矛盾が生じない範囲で、適宜に組み合わせてもよい。
本発明は、粉粒体から微粉を除去する微粉除去装置に利用できる。
1,1A,1B,1C,1D 微粉除去装置
2,2A,2C 圧送部
3,3A,3B,3C,3D 微粉除去部
4,4B,4C 吸引部
5A,5B 補助送風部
21 圧送用ブロワ
22,22A,22B 圧送用配管
23 粉粒体供給部
31,31A,31B,31C,31D 内筒
32,32A,32B,32C,32D 外筒
33 供給筒
41,41B,41C 吸引用配管
42 吸引用ブロワ
43 微粉回収部
50A 排気管
51A 補助送風用ブロワ
52A,52B 補助送風用配管
60C,60D 排気管
91 粉粒体
92 微粉
300 フィルタ孔
311,311D 上側内筒
312 フィルタ部
313 下側内筒
314,314C,314D 蓋部
316,316A,316B,316C,316D 供給部
317C,317D 気体排出口
411,411B,411D 一方側端部
511A フィルタ
521A,521B 第1端部
F1,F1A,F1C,F1D,F2,F2A,F2C,F3A,F4C,F5C 気流

Claims (6)

  1. 気体とともに搬送される粉粒体から微粉を除去する微粉除去装置であって、
    上下に延びる内筒と、前記内筒の外側に配置される外筒と、前記内筒内に前記粉粒体を供給する供給部とを有する、微粉除去部と、
    前記微粉除去部に接続される、旋回補助手段と、
    を有し、
    前記内筒は、前記粉粒体と前記微粉とを篩い分けるフィルタ孔を複数有し、
    前記供給部を介して前記微粉除去部内に気体および粉粒体が流入すると、前記微粉除去部内に螺旋状の気流が発生し、
    前記旋回補助手段は、前記気流の発生を補助する、微粉除去装置。
  2. 請求項1に記載の微粉除去装置であって、
    前記旋回補助手段は、前記供給部よりも下方において、前記微粉除去部に接続される、微粉除去装置。
  3. 請求項1または請求項2記載の微粉除去装置であって、
    前記旋回補助手段は、
    前記微粉除去部内の空間に一端を接続された、旋回補助用配管と、
    前記旋回補助用配管の他端に接続された、旋回補助用送風装置と、
    を有し、
    前記旋回補助用送風装置は、前記微粉除去部内の空間から気体を吸引することにより、前記微粉除去部内に螺旋状の気流を発生させる、微粉除去装置。
  4. 請求項3に記載の微粉除去装置であって、
    前記旋回補助用配管の前記一端は、前記微粉除去部の前記内筒と前記外筒との間の空間に接続され、
    前記旋回補助用送風装置は、前記微粉除去部の前記内筒と前記外筒との間の空間から気体を吸引することにより、前記外筒の内壁に沿う螺旋状の気流を発生させる、微粉除去装置。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれかに記載の微粉除去装置であって、
    前記微粉除去部は、上部に、気体を排出する気体排出口を有する、微粉除去装置。
  6. 請求項1に記載の微粉除去装置であって、
    前記旋回補助手段は、
    前記微粉除去部の上部に設けられた、気体を排出する気体排出口と、
    前記供給部よりも下方において、前記前記微粉除去部内の空間に一端を接続された、排気管と、
    を有し、
    前記排気管の前記一端は、前記微粉除去部の前記内筒と前記外筒との間の空間に接続され、
    前記微粉除去部の前記内筒と前記外筒との間の空間から前記排気管へ気体が排出されることにより、前記外筒の内壁に沿う螺旋状の気流を発生させる、微粉除去装置。
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