JP2015131031A - 超音波プローブ及び超音波診断装置 - Google Patents

超音波プローブ及び超音波診断装置 Download PDF

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Abstract

【課題】素子制御情報の転送時間を短縮すること。
【解決手段】超音波プローブは、記憶部と、送受信部と、制御部とを備える。記憶部は、各振動子の位置に対応付けて、当該振動子における超音波の送受信に関する条件を示す素子制御情報を記憶する。送受信部は、前記記憶部が記憶する素子制御情報群に基づいて、振動子群において超音波を送受信する。制御部は、超音波を送受信後に、第1の振動子の位置に対応付けて記憶される素子制御情報を、第2の振動子の位置に対応付けて記憶される素子制御情報によって更新する。
【選択図】図3

Description

本発明の実施形態は、超音波プローブ及び超音波診断装置に関する。
従来、超音波プローブ内に、超音波プローブ内の各振動子(「素子」とも言う)を駆動させる送信回路や、複数の素子からの受信信号を適切な指向性を実現するように遅延を与えて加算する受信回路を実装する超音波診断装置が知られている。
また、超音波プローブ内に送信回路や受信回路を実装する超音波診断装置において、装置本体は、各素子を駆動させる前に、プローブケーブルを介して素子制御情報を超音波プローブに転送する。この素子制御情報には、送信波形を形成する情報、各素子の送信開始時間、各素子の受信遅延時間が含まれる。
特開2011−161167号公報
本発明が解決しようとする課題は、素子制御情報の転送時間を短縮することできる超音波プローブ及び超音波診断装置を提供することである。
実施形態の超音波プローブは、記憶部と、送受信部と、制御部とを備える。記憶部は、各振動子の位置に対応付けて、当該振動子における超音波の送受信に関する条件を示す素子制御情報を記憶する。送受信部は、前記記憶部が記憶する素子制御情報群に基づいて、振動子群において超音波を送受信する。制御部は、超音波を送受信後に、第1の振動子の位置に対応付けて記憶される素子制御情報を、第2の振動子の位置に対応付けて記憶される素子制御情報によって更新する。
図1は、第1の実施形態に係る超音波診断装置の構成例を示すブロック図である。 図2は、第1の実施形態に係る超音波プローブの構成例を示すブロック図である。 図3は、第1の実施形態に係るICの構成例を示すブロック図である。 図4は、送受信を制御するICを超音波プローブ内に有する一般的な超音波診断装置における素子制御情報の転送処理を説明するための図である。 図5は、第1の実施形態に係る送信制御部の構成例を示すブロック図である。 図6は、第1の実施形態に係る超音波診断装置による素子制御情報の更新処理の動作を説明するための図である。 図7は、第1の実施形態に係る送信制御部による素子制御情報の更新処理を説明するための図である。 図8は、第1の実施形態に係る送信制御部による処理手順を示すフローチャートである。 図9は、第2の実施形態に係る送信制御部による素子制御情報の更新処理を説明するための図である。 図10は、第2の実施形態に係る送信制御部による処理手順を示すフローチャートである。 図11は、第3の実施形態に係る送信制御部の構成例を示すブロック図である。 図12は、第3の実施形態に係る送信制御部による処理手順を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して、実施形態に係る超音波プローブ及び超音波診断装置を説明する。
(第1の実施形態)
まず、第1の実施形態に係る超音波診断装置の構成について説明する。図1は、第1の実施形態に係る超音波診断装置の構成例を示すブロック図である。図1に示すように、第1の実施形態に係る超音波診断装置は、超音波プローブ1と、装置本体10と、モニタ20と、入力部30とを有する。また、超音波プローブ1と装置本体10とが、ケーブル40によって接続される。
超音波プローブ1は、超音波の送受信を制御するIC(Integrated Circuit)を内蔵した超音波プローブである。図2は、第1の実施形態に係る超音波プローブ1の構成例を示すブロック図である。図2に示すように、超音波プローブ1は、プローブ内電子回路2と、複数の振動子(「素子」とも言う)からなる振動子群3とを有する。また、超音波プローブ1は、振動子群3に設けられる整合層と、振動子群3から後方への超音波の伝播を防止するバッキング材等を有する。なお、超音波プローブ1は、装置本体10と着脱自在に接続される。
なお、第1の実施形態では、図1に示す超音波プローブ1が、複数の圧電振動子を格子状に2次元で配置した2次元超音波プローブである場合を説明する。また、以下では、この超音波プローブ1が、一方向がフェーズドアレイによる偏向を行い、他方向が開口移動型として使用される場合の開口移動方向の制御について説明する。
振動子群3は、複数の振動子を有し、これら複数の振動子は、後述するプローブ内電子回路2から供給される駆動信号に基づき超音波を送信する。振動子群3が有する振動子は、例えば、圧電振動子である。
振動子群3から被検体Pに超音波が送信されると、送信された超音波は、被検体Pの体内組織における音響インピーダンスの不連続面で次々と反射され、反射波信号として振動子群3が有する複数の圧電振動子にて受信される。受信される反射波信号の振幅は、超音波が反射される不連続面における音響インピーダンスの差に依存する。なお、送信された超音波パルスが、移動している血流や心臓壁等の表面で反射された場合の反射波信号は、ドプラ効果により、移動体の超音波送信方向に対する速度成分に依存して、周波数偏移を受ける。振動子群3は、被検体Pから受信した反射波信号を電気信号に変換する。
プローブ内電子回路2は、図2に示すように、IC4aと、IC4bと、IC4cとを有し、超音波の送受信を制御する。また、説明の便宜上、IC4a、IC4b及びIC4cを区別しない場合には、IC4と称する。各IC4は、振動子群3のうち複数の振動子に対応付けて設けられている。ここでは、説明の便宜上、振動子群3が有する振動子が27素子である場合を説明する。例えば、振動子が配置される順序に従い、振動子の物理的な位置を1番目から27番目の振動子とした場合、IC4aは、1番目から9番目の素子に対応付けられ、IC4bは、10番目から18番目の素子に対応づけられ、IC4cは、19番目から27番目の素子に対応付けられる。また、この振動子の配置される順序は、開口移動方向の走査方向と一致しているものとする。なお、以下では、説明の便宜上、開口移動方向が、例えば、1番目の素子から27番目の素子に向けた一方向である場合について説明する。
また、各IC4には、素子制御情報が装置本体10から送られる。この素子制御情報には、送信波形に関する情報、各素子の送受信の有無を示す開口情報、及び各素子の送信遅延時間や受信遅延時間を規定する遅延情報が含まれる。ここで、装置本体10からケーブル40を介してIC4に送られる素子制御情報は、シリアル通信で転送される。すなわち、IC4aと、IC4bとIC4cとが直列的に接続される。このため、IC4a、IC4b及びIC4cの接続は、振動子の物理的な配置順序と一致する。すなわち、IC4a、IC4b及びIC4cが接続される順序は、開口移動方向において振動子の配置される順序と一致する。
そして、各IC4は、対応する振動子に送信パルスを発生させて駆動し、対応する振動子から反射波信号を受信する。なお、プローブ内電子回路2が有するIC4の数は、図2に図示した数に限定されるものではなく、任意に変更可能である。また、振動子群3が有する振動子の数は、27素子に限定されるものではなく、任意に変更可能である。
図3は、第1の実施形態に係るIC4の構成例を示すブロック図である。図3に示すように、IC4は、送信制御部5と、送信部6と、前置増幅部7と、受信制御部8と、受信部9とを有する。
送信制御部5は、装置本体10から素子制御情報が送られると、各素子の送信の有無や各素子の送信遅延時間を設定する。また、送信制御部5は、レートパルスを受け取り、受け取ったレートパルスを基準時刻として各素子に設定された送信遅延時間に応じた送信波形を送信部6に発生させる。
送信部6は、高周波の電圧パルスを発生し、振動子群3を駆動する。すなわち、送信部6は、振動子群3の各振動子を機械的に振動させる。例えば、送信部6は、レートパルスに基づくタイミングで、超音波プローブ1に駆動信号(駆動パルス)を印加する。ここで、送信部6は、各レートパルスに対し与える遅延時間を変化させることで、圧電振動子面から送信される超音波の送信方向を任意に調整する。ここで言う「遅延時間」とは、超音波プローブ1から発生される超音波をビーム状に集束し、かつ送信指向性を決定するために必要な圧電振動子ごとの遅延時間を示す。なお、送信部6は、任意の波形を発生できるものであっても良い。こうして発生された超音波は、被検体P内の音響インピーダンスの境界で反射して、振動子群3に戻ってきて、振動子を機械的に振動する。これにより各振動子に電気信号が個別に発生する。
前置増幅部7は、電気信号を増幅する。受信制御部8は、装置本体10から素子制御情報が送られると、各素子の受信の有無や各素子の受信遅延時間を設定する。受信部9は、前置増幅部7で増幅された電気信号に素子ごとに設定された受信遅延時間を遅延加算し、素子数より少ない信号数に統合した後、装置本体10に送る。
図1に戻る。モニタ20は、超音波診断装置の操作者が入力部30を用いて各種設定要求を入力するためのGUI(Graphical User Interface)を表示したり、装置本体10において生成された超音波画像データ等を表示したりする表示装置である。
入力部30は、超音波診断装置の操作者から各種要求の入力を受け付け、受け付けた各種要求を装置本体10に転送する。入力部30は、マウス、キーボード、ボタン、パネルスイッチ、タッチコマンドスクリーン、フットスイッチ、トラックボール等である。
装置本体10は、超音波プローブ1が受信した反射波信号に基づいて超音波画像データを生成する装置である。図1に示すように、装置本体10は、送受信部11と、Bモード処理部12と、ドプラ処理部13と、画像生成部14と、画像メモリ15と、内部記憶部16と、制御部17とを有する。
送受信部11は、後述する制御部17の指示に基づいて、超音波プローブ1が行う超音波送受信を制御する。送受信部11は、素子制御情報生成部11aを有する。素子制御情報生成部11aは、超音波を送受信するごとに、素子制御情報を生成してプローブ内電子回路2に送信する。この素子制御情報には、送信波形に関する情報、各素子の送受信の有無を示す開口情報、及び各素子の送信遅延時間や受信遅延時間を規定する遅延情報が含まれる。
また、送受信部11は、図示しない、クロック発生器、分周器等を有し、プローブ内電子回路2に駆動信号を供給する。クロック発生器は、クロックパルスを発生させる。分周器は、クロック発生器で発生されたクロックパルスを例えば5KHz程度のレートパルスに落とす。分周器は、ケーブル40を通じて、このレートパルスをプローブ内電子回路2に送信する。
また、送受信部11は、加算器等を有し、超音波プローブ1が受信した反射波信号に対して各種処理を行って反射波データを生成する。加算器は、受信部9によって処理された反射波信号の加算処理を行って反射波データを生成する。加算器の加算処理により、反射波信号の受信指向性に応じた方向からの反射成分が強調され、受信指向性と送信指向性とにより超音波送受信の総合的なビームが形成される。
送受信部11は、被検体Pを2次元走査する場合、超音波プローブ1から2次元の超音波ビームを送信させる。そして、送受信部11は、超音波プローブ1が受信した2次元の反射波信号から2次元の反射波データを生成する。また、送受信部11は、被検体Pを3次元走査する場合、超音波プローブ1から3次元の超音波ビームを送信させる。そして、送受信部11は、超音波プローブ1が受信した3次元の反射波信号から3次元の反射波データを生成する。
なお、送受信部11からの出力信号の形態は、RF(Radio Frequency)信号と呼ばれる位相情報が含まれる信号である場合や、包絡線検波処理後の振幅情報である場合等、種々の形態が選択可能である。
Bモード処理部12及びドプラ処理部13は、送受信部11が反射波信号から生成した反射波データに対して、各種の信号処理を行う信号処理部である。Bモード処理部12は、送受信部11から反射波データを受信し、対数増幅、包絡線検波処理等を行って、信号強度が輝度の明るさで表現されるデータ(Bモードデータ)を生成する。また、ドプラ処理部13は、送受信部11から受信した反射波データから速度情報を周波数解析し、ドプラ効果による速度、分散、パワー等の移動体情報を多点について抽出したデータ(ドプラデータ)を生成する。ここで、移動体とは、例えば、血流や、心壁等の組織、造影剤である。
画像生成部14は、Bモード処理部12及びドプラ処理部13が生成したデータから超音波画像データを生成する。すなわち、画像生成部14は、Bモード処理部12が生成した2次元のBモードデータから反射波の強度を輝度で表した2次元Bモード画像データを生成する。また、画像生成部14は、ドプラ処理部13が生成した2次元のドプラデータから移動体情報を表す2次元ドプラ画像データを生成する。2次元ドプラ画像データは、速度画像データ、分散画像データ、パワー画像データ、又は、これらを組み合わせた画像データである。
ここで、画像生成部14は、一般的には、超音波走査の走査線信号列を、テレビ等に代表されるビデオフォーマットの走査線信号列に変換(スキャンコンバート)し、表示用の超音波画像データを生成する。具体的には、画像生成部14は、超音波プローブ1による超音波の走査形態に応じて座標変換を行うことで、表示用の超音波画像データを生成する。また、画像生成部14は、スキャンコンバート以外に種々の画像処理として、例えば、スキャンコンバート後の複数の画像フレームを用いて、輝度の平均値画像を再生成する画像処理(平滑化処理)や、画像内で微分フィルタを用いる画像処理(エッジ強調処理)等を行う。また、画像生成部14は、超音波画像データに、付帯情報(種々のパラメータの文字情報、目盛り、ボディーマーク等)を合成する。
すなわち、Bモードデータ及びドプラデータは、スキャンコンバート処理前の超音波画像データであり、画像生成部14が生成するデータは、スキャンコンバート処理後の表示用の超音波画像データである。なお、Bモードデータ及びドプラデータは、生データ(Raw Data)とも呼ばれる。
画像メモリ15は、画像生成部14が生成した表示用の画像データを記憶するメモリである。また、画像メモリ15は、Bモード処理部12やドプラ処理部13が生成したデータを記憶することも可能である。画像メモリ15が記憶するBモードデータやドプラデータは、例えば、診断の後に操作者が呼び出すことが可能となっており、画像生成部14を経由して表示用の超音波画像データとなる。
内部記憶部16は、超音波送受信、画像処理及び表示処理を行うための制御プログラムや、診断情報(例えば、患者ID、医師の所見等)や、診断プロトコルや各種ボディーマーク等の各種データを記憶する。また、内部記憶部16は、必要に応じて、画像メモリ15が記憶する画像データの保管等にも使用される。また、内部記憶部16が記憶するデータは、外部装置へ転送することができる。
制御部17は、超音波診断装置の処理全体を制御する。具体的には、制御部17は、入力部30を介して操作者から入力された各種設定要求や、内部記憶部16から読込んだ各種制御プログラム及び各種データに基づき、送受信部11、Bモード処理部12、ドプラ処理部13及び画像生成部14の処理を制御する。また、制御部17は、画像メモリ15や内部記憶部16が記憶する表示用の画像データをモニタ20にて表示するように制御する。また、制御部17は、画像生成部14が生成した表示用の画像データを内部記憶部16等に格納するように制御する。
このように、送受信を制御するIC4を超音波プローブ1内に有する超音波診断装置では、走査を行うごとに、素子制御情報が、例えば、装置本体10の素子制御情報生成部11aから超音波プローブ1に転送される。すなわち、開口移動方向のある走査線において、超音波を送受信するごとに、装置本体10の素子制御情報生成部11aから超音波プローブ1に転送される。なお、第1の実施形態では、単一の撮像モードで超音波を送受信する場合について説明する。
ここで、図4を用いて、送受信を制御するICを超音波プローブ内に有する一般的な超音波診断装置における素子制御情報の転送処理を説明する。図4は、送受信を制御するICを超音波プローブ内に有する一般的な超音波診断装置における素子制御情報の転送処理を説明するための図である。図4では、開口移動方向に素子27列の素子を持つ2次元アレイについて説明する。また図4に示す例では、プローブ内電子回路に3つのICを配置、それぞれのICが9列分の素子の送受信の制御を行う場合を示す。
送受信を制御するICを超音波プローブ内に有する一般的な超音波診断装置における素子制御情報の転送では、走査を行うごとに、全ての素子分に相当する素子制御情報を超音波プローブに転送する。すなわち、超音波プローブは、装置本体がケーブルを通じて、27列素子分の素子制御情報を受け取る。そして、一般的な超音波プローブは、最初の9列素子分の素子制御情報をIC901に保存し、残りのデータを後段のIC902に転送する。
IC902では、転送された素子制御情報のうち最初の9列分を保存し、最後の9列素子分はさらに後段のIC903に転送する。これによりIC903は、最後の9列素子分の素子制御情報を保存する。このように、送受信を制御するICを超音波プローブ内に有する一般的な超音波診断装置では、走査を行うごとに、ケーブルを通じて、全素子数分の素子制御情報を転送する。このため、素子数が多くなると転送時間が長くなる。また、素子制御情報を受信する回路や転送する回路の消費電力も素子数が多くなるに伴い増大してしまう。
このようなことから、第1の実施形態に係る超音波診断装置では、開口移動方向の素子制御情報を再利用することで、転送する素子制御情報の容量を削減する。なお、以下では、超音波診断装置において、素子制御情報のうち送信遅延情報が再利用される場合について説明する。かかる送信遅延情報を再利用する処理は、素子制御情報生成部11aと送信制御部5とによって制御される。
素子制御情報生成部11aは、制御情報を生成してプローブ内電子回路2に送信する。ここで、第1の実施形態に係る素子制御情報生成部11aは、電源投入後や送受信条件変更後の1回目の超音波の送信時には、全ての素子分に相当する素子制御情報を転送することを示す制御情報を生成して、プローブ内電子回路2に送信する。また、第1の実施形態に係る素子制御情報生成部11aは、電源投入後や送受信条件変更後の1回目の超音波の送信時には、全ての素子分に相当する素子制御情報を生成してプローブ内電子回路2に送信する。
また、第1の実施形態に係る素子制御情報生成部11aは、2回目以降の超音波の送信時には、一部の素子分に相当する素子制御情報のみを転送し、開口移動方向の素子制御情報を再利用することを示す制御情報を送信する。ここで、素子制御情報生成部11aは、開口移動方向における走査線移動量を示す情報を含んだ制御情報を生成してプローブ内電子回路2に送信する。また、第1の実施形態に係る素子制御情報生成部11aは、2回目以降の超音波の送信時には、一部の素子分に相当する素子制御情報を生成してプローブ内電子回路2に送信する。なお、この一部の素子分に相当する素子制御情報のことを、差分に相当する素子制御情報とも言う。
そして、第1の実施形態に係る送信制御部5は、電源投入後や送受信条件変更後の1回目の超音波の送信時には、全ての素子分に相当する素子制御情報を受信する。そして、送信制御部5は、走査線移動時には、開口移動方向の素子制御情報を再利用する。例えば、送信制御部5は、2回目以降の超音波の送信時には、差分に相当する素子制御情報を受信し、開口移動方向の素子制御情報を再利用して素子制御情報を更新する。図5は、第1の実施形態に係る送信制御部5の構成例を示すブロック図である。
図5に示すように、送信制御部5は、バッファ5aと、素子制御バッファ5bと、マトリクススイッチ5cとを有する。バッファ5aは、記憶領域5a1から記憶領域5a9を有するリングバッファであり、素子制御情報生成部11aから送信された素子制御情報を保持する。リングバッファは、書き込みポインタで示された記憶領域に受け取った素子制御情報を書き込み、書き込み完了後に、ポインタを隣に移動させる。例えば、送信制御部5は、記憶領域5a1に素子制御情報を書き込んだ後、ポインタを記憶領域5a2に移動させる。なお、送信制御部5は、記憶領域5a9に素子制御情報を書き込んだ後は、ポインタを記憶領域5a1に移動させる。
素子制御バッファ5bは、記憶領域5b1から記憶領域5b9を有する。素子制御バッファ5bの各記憶領域には、マトリクススイッチ5cによって、バッファ5aが保持する素子制御情報が格納される。この素子制御バッファ5bの各記憶領域は、開口移動方向において、振動子群3のいずれか一つの振動子に対応付けられている。この結果、送信部6は、素子制御バッファ5bの各記憶領域に格納される素子制御情報を参照して、素子を駆動させる。
マトリクススイッチ5cは、バッファ5aと、素子制御バッファ5bとに接続され、バッファ5aから入力された素子制御情報を素子制御バッファ5bに出力する。ここで、マトリクススイッチ5cの入力側の複数の信号線と、出力側の複数の信号線とが碁盤上に配置され、信号線の交わる位置に開閉スイッチが配置される。このため送信制御部5は、この開閉スイッチを切り替えることで、バッファ5aに格納される素子制御情報を、素子制御バッファ5bの任意の位置に格納させることが可能となる。すなわち、送信制御部5は、素子制御バッファ5bにおいて保持された、第1の振動子の位置に対応付けて記憶される素子制御情報を、第2の振動子の位置に対応付けて記憶される素子制御情報によって更新する。
図6は、第1の実施形態に係る超音波診断装置による素子制御情報の更新処理の動作を説明するための図である。素子制御情報生成部11aは、電源投入後や送受信条件変更後の1回目の送信では、全ての素子分に相当する素子制御情報を超音波プローブ1に転送する。この時、素子制御情報生成部11aは、素子制御情報の前に、素子制御情報をどのような使い方をするかを示す制御情報を付与する。言い換えると、制御情報は、素子制御情報群が更新される規則を規定する。例えば、素子制御情報生成部11aは、電源投入後や送受信条件変更後の1回目の送信では、全ての素子分に相当する素子制御情報が転送されることを示す制御情報を付与する。この結果、送信制御部5は、ケーブル40を通じて、全ての素子分に相当する素子制御情報を受信する。
続いて、1回目の超音波の送受信後に、2回目の送信として、例えば、送信遅延情報を1素子分だけ開口移動方向にずらして超音波を送信する場合について説明する。2回目の送信の際は、1素子分だけ開口移動方向にずらして超音波を送信するので、端の列の素子以外の素子では、隣の列の素子制御情報を次の素子列の素子制御情報として使用可能である。このため、素子制御情報生成部11aは、ケーブル40を介して、端部の素子には差分に相当する新たな素子制御情報を転送すること及び端部の素子以外の他の素子には事前に受け取った素子制御情報をシフトして再利用することを示す制御情報を付与する。すなわち、素子制御情報生成部11aは、素子制御情報の一部を再利用することを示す制御情報を付与して、差分に相当する素子制御情報を転送する。
そして、送信制御部5は、走査線を開口方向に移動時には、全ての素子分に相当する素子制御情報を受信するのではなく、端部の列の素子制御情報だけを受信する。そして、送信制御部5は、IC内で素子制御情報を受け渡して、前回の送信で使用した素子制御情報を用いて、素子制御情報を更新する。
図7を用いて、素子制御情報の更新処理を説明する。図7は、第1の実施形態に係る送信制御部5による素子制御情報の更新処理を説明するための図である。図7では、素子制御バッファ5bの各記憶領域に格納される素子制御情報と、各素子制御情報が示す遅延時間の分布7aとの対応関係を示す。なお、図7に示す例では、27素子のうち、最大で21素子を用いて超音波を送信する場合について説明する。
図7の上段は、電源投入後や送受信条件変更後の素子制御バッファ5bに格納される素子制御情報を示す。図7に示すように、IC4aが有する素子制御バッファ5bの記憶領域5b1から記憶領域5b9には、素子制御情報a1から素子制御情報a9が格納されている。また、IC4bが有する素子制御バッファ5bの記憶領域5b1から記憶領域5b9には、素子制御情報b1から素子制御情報b9が格納されている。また、IC4cが有する素子制御バッファ5bの記憶領域5b1から記憶領域5b9には、素子制御情報c1から素子制御情報c9が格納されている。
ここで、図7の上段に示す例では、IC4aが有する素子制御バッファ5bの記憶領域5b1から記憶領域5b9と、IC4bが有する素子制御バッファ5bの記憶領域5b1から記憶領域5b9とに対応する素子は駆動する。このため、素子制御情報a1から素子制御情報a9、素子制御情報b1から素子制御情報b9は、実際の遅延時間の分布を示す情報である。一方で、IC4cが有する素子制御バッファ5bの記憶領域5b1から記憶領域5b9に対応する素子は駆動しない。このため、素子制御情報c1から素子制御情報c9は、実際には遅延時間を示すものではなく、例えば、ダミーの遅延時間を示す情報である。
図7の下段は、送信遅延情報を1素子分だけ開口移動方向にずらして超音波を送信させる場合に、素子制御バッファ5bに格納される素子制御情報を示す。この場合、各IC4につき1素子分に相当する素子制御情報を受け取る。すなわち、送信制御部5は、素子制御情報の一部を再利用することを示す1つの制御情報と、3つの素子制御情報とを受け取る。
図7の下段に示す例では、IC4aの送信制御部5は、素子制御情報a10、素子制御情報b10及び素子制御情報c10を受け取り、IC4aのバッファ5aにおいて、書き込みポインタで示された場所に素子制御情報a10を格納する。例えば、IC4aの送信制御部5は、IC4aのバッファ5aにおいて、素子制御情報a1が格納されていた場所に、素子制御情報a10を格納する。また、IC4aの送信制御部5は、素子制御情報b10及び素子制御情報c10をIC4bの送信制御部5に送る。
続いて、IC4aにおいて、送信制御部5は、マトリクススイッチ5cの開閉スイッチを切り替えることで、IC4aの素子制御バッファ5bの素子制御情報を1素子分ずつ開口方向に移動させる。すなわち、IC4aの送信制御部5は、IC4aの素子制御バッファ5bにおいて、素子制御情報a1が格納されていた場所に素子制御情報a2を格納し、素子制御情報a2が格納されていた場所に素子制御情報a3を格納する。同様にして、IC4aの送信制御部5は、IC4aの素子制御バッファ5bにおいて、素子制御情報a8が格納されていた場所に素子制御情報a9を格納し、素子制御情報a9が格納されていた場所に素子制御情報a10を格納する。
また、IC4bの送信制御部5は、素子制御情報b10及び素子制御情報c10を受け取り、IC4bのバッファ5aにおいて、書き込みポインタで示された場所に素子制御情報b10を格納する。例えば、IC4bの送信制御部5は、IC4bのバッファ5aにおいて、素子制御情報b1が格納されていた場所に、素子制御情報b10を格納する。また、IC4bの送信制御部5は、素子制御情報c10をIC4cの送信制御部5に送る。
続いて、IC4bにおいて、送信制御部5は、マトリクススイッチ5cの開閉スイッチを切り替えることで、IC4bの素子制御バッファ5bの素子制御情報を1素子分ずつ開口方向に移動させる。すなわち、IC4bの送信制御部5は、IC4bの素子制御バッファ5bにおいて、素子制御情報b1が格納されていた場所に素子制御情報b2を格納し、素子制御情報b2が格納されていた場所に素子制御情報b3を格納する。同様にして、IC4bの送信制御部5は、IC4bの素子制御バッファ5bにおいて、素子制御情報b8が格納されていた場所に素子制御情報b9を格納し、素子制御情報b9が格納されていた場所に素子制御情報b10を格納する。
また、IC4cの送信制御部5は、素子制御情報c10を受け取り、IC4cのバッファ5aにおいて、書き込みポインタで示された場所に素子制御情報c10を格納する。例えば、IC4cの送信制御部5は、IC4cのバッファ5aにおいて、素子制御情報c1が格納されていた場所に、素子制御情報c10を格納する。
続いて、IC4cにおいて、送信制御部5は、マトリクススイッチ5cの開閉スイッチを切り替えることで、IC4cの素子制御バッファ5bの素子制御情報を1素子分ずつ開口方向に移動させる。すなわち、IC4cの送信制御部5は、IC4cの素子制御バッファ5bにおいて、素子制御情報c1が格納されていた場所に素子制御情報c2を格納し、素子制御情報c2が格納されていた場所に素子制御情報c3を格納する。同様にして、IC4cの送信制御部5は、IC4cの素子制御バッファ5bにおいて、素子制御情報c8が格納されていた場所に素子制御情報c9を格納し、素子制御情報c9が格納されていた場所に素子制御情報c10を格納する。
このように、送信遅延情報を1素子分だけ開口移動方向にずらして超音波を送信させる場合に、送信制御部5は、素子制御バッファ5bに格納される素子制御情報をIC4内で受け渡す。これにより、素子制御情報生成部11aは、27列の素子を3つのIC4で駆動させる場合、1つの制御情報と3つの素子制御情報との4列相当の情報だけを2回目の送信時に転送すればよい。このように、素子制御情報生成部11aは、画像フレームの最初のみ多くの素子制御情報を転送するが、2回目以降は最小限の素子制御情報を送ればよい。図7に示す例では、素子制御情報生成部11aは、2回目以降の素子制御情報の転送において、1回目に転送した4/27に転送時間を短縮できる。
図8は、第1の実施形態に係る送信制御部5による処理手順を示すフローチャートである。図8に示すように、送信制御部5は、制御情報を受信する(ステップS101)。そして、送信制御部5は、制御情報を解析する(ステップS102)。ここで送信制御部5は、制御情報として、全素子分に相当する素子制御情報が転送されることを示す制御情報や差分に相当する素子制御情報が転送されることを示す制御情報を受信する。ここで、制御情報が、差分に相当する素子制御情報が転送されることを示す制御情報である場合、例えば、端部の素子が新たな素子制御情報で更新され、他の素子は事前に受け取った素子制御情報をシフトして再利用することを示す。なお、差分に相当する素子制御情報が転送されることを示す制御情報である場合、制御情報には、開口移動方向における走査線の移動量を示す情報が含まれる。
続いて、送信制御部5は、受信する素子制御情報が差分に相当する素子制御情報であるか否かを判定する(ステップS103)。ここで、送信制御部5は、受信する素子制御情報が差分に相当する素子制御情報であると判定した場合(ステップS103、Yes)、差分に相当する送信遅延情報を受信する(ステップS104)。一方、送信制御部5は、受信する素子制御情報が差分に相当する素子制御情報ではないと判定した場合(ステップS103、No)、全素子分に相当する送信遅延情報を受信する(ステップS105)。
送信制御部5は、素子制御バッファ5cの送信遅延情報更新する(ステップS106)。続いて、送信制御部5は、レートパルスを受信し(ステップS107)、振動子を駆動させる(ステップS108)。続いて、送信制御部5は、走査終了するか否かを判定する(ステップS109)。ここで、送信制御部5は、走査終了しないと判定した場合(ステップS109、No)、ステップS101に移行し、制御情報を受信する。一方、送信制御部5は、走査終了すると判定した場合(ステップS109、Yes)、処理を終了する。
上述したように、第1の実施形態によれば、開口移動方向の素子制御情報を再利用することにより、素子制御情報の転送時間を短縮することができる。これにより、第1の実施形態では、例えば、超音波プローブ1内のメモリ回路規模を増大させずに、素子数の多い超音波プローブ1の素子制御情報を短時間に転送することが可能となる。
また、第1の実施形態によれば、制御用のプローブケーブル本数やプローブコネクタのピン数を増加させる事無く、短い時間で必要な送受信の制御データを更新することが可能となる。
また、第1の実施形態によれば、転送する素子制御情報の転送容量を削減することにより、例えば、素子数が増大した場合でも、消費電力を低減することが可能となる。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、開口移動方向に走査線を移動させる場合に、差分に相当する素子制御情報を装置本体10から受信し、受信した素子制御情報と、既に素子制御バッファ5bに格納された素子制御情報とを用いて、素子制御情報を更新する場合について説明した。また、第1の実施形態では、開口させない素子に対応する素子制御バッファ5bにも、例えばダミーの素子制御情報を格納させるものとして説明した。
ところで、開口させない素子に対応する素子制御バッファ5bに格納される素子制御情報は、ダミーの素子制御情報ではなくてもよいものである。例えば、開口させない素子に対応する素子制御バッファ5bには、走査線移動時に装置本体10から受信する、差分に相当する素子制御情報を格納させてもよい。このようなことから、第2の実施形態では、1回目の送信時には開口させない素子に対応する素子制御バッファ5bに、走査線移動時に装置本体10から受信する、差分に相当する素子制御情報を事前に保持させる場合について説明する。また、第2の実施形態では、第1の実施形態と同様に、単一の撮像モードで超音波を送受信する場合について説明する。
第2の実施形態に係る超音波診断装置の構成例は、送信制御部5及び素子制御情報生成部11aの一部の機能が異なる点を除いて、図1に示す第1の実施形態に係る超音波診断装置の構成例と同様である。このため、送信制御部5及び素子制御情報生成部11a以外の第2の実施形態に係る超音波診断装置の構成例についての説明は省略する。
第2の実施形態に係る素子制御情報生成部11aは、制御情報を生成してプローブ内電子回路2に送信する。ここで、第2の実施形態に係る素子制御情報生成部11aは、電源投入後や送受信条件変更後の1回目の超音波の送信時には、全ての素子分に相当する素子制御情報を転送することを示す制御情報を生成して、プローブ内電子回路2に送信する。また、第2の実施形態に係る素子制御情報生成部11aは、電源投入後や送受信条件変更後の1回目の超音波の送信時には、1回目の送信時には開口させない素子に対応する素子制御バッファ5bに、走査線移動時に装置本体10から受信する、差分に相当する素子制御情報を事前に保持させるように、素子制御情報を生成してプローブ内電子回路2に送信する。この結果、第2の実施形態に係る送信制御部5は、ケーブル40を通じて、全ての素子分に相当する素子制御情報を受信する。
また、第2の実施形態に係る素子制御情報生成部11aは、2回目以降の超音波の送信時には、走査線移動量を示す制御情報を生成してプローブ内電子回路2に送信する。例えば、第2の実施形態に係る素子制御情報生成部11aは、素子制御情報を1素子分だけ開口移動方向にずらすことを指示する制御情報を生成してプローブ内電子回路2に送信する。なお、第2の実施形態に係る素子制御情報生成部11aは、2回目以降の超音波の送信時には、素子制御情報を生成・転送しない。
そして、第2の実施形態に係る送信制御部5は、走査線移動時には、ケーブル40を介して、素子制御情報生成部11aから制御情報のみを受け取る。そして、第2の実施形態に係る送信制御部5は、素子制御情報をIC間で転送する。なお、第2の実施形態に係るバッファ5aはFIFO(First In First Out)である。
図9を用いて、第2の実施形態に係る素子制御情報の更新処理を説明する。図9は、第2の実施形態に係る送信制御部5による素子制御情報の更新処理を説明するための図である。図9では、素子制御バッファ5bに格納される素子制御情報と、素子制御情報が示す遅延時間の分布9aとの対応関係を示す。なお、図9に示す例では、27素子のうち、最大で21素子を用いて超音波を送信する場合について説明する。
図9の上段は、電源投入後や送受信条件変更後の素子制御バッファ5bに格納される素子制御情報を示す。図9に示すように、IC4aの素子制御バッファ5bには、素子制御情報a1からa9が格納されており、IC4bの素子制御バッファ5bには、素子制御情報b1からb9が格納されており、IC4cの素子制御バッファ5bには、素子制御情報c1からc9が格納されている。
ここで、図9の上段に示す例では、IC4aが有する素子制御バッファ5bの記憶領域5b1から記憶領域5b9と、IC4bが有する素子制御バッファ5bの記憶領域5b1から記憶領域5b9に対応する素子は駆動する。このため、素子制御情報a1から素子制御情報a9、素子制御情報b1から素子制御情報b9は、実際の遅延時間の分布を示す情報である。一方で、IC4cが有する素子制御バッファ5bの記憶領域5b1から記憶領域5b9に対応する素子は駆動しない。すなわち、図9の上段に示す例では、27素子列のうち、電源投入後や送受信条件変更後では18素子列しか駆動させない。
また、図9中の9bは、2回目以降の超音波の送信時に用いられる遅延時間の分布を示す。また、この遅延時間の分布9bに相当する素子制御情報をそれぞれ素子制御情報a10、a11及びa12と仮定する。この場合、素子制御情報生成部11aは、素子制御情報c1として、ダミーの素子制御情報ではなく、素子制御情報a10に相当する情報を生成し、プローブ内電子回路2に送信する。また、素子制御情報生成部11aは、素子制御情報c2として、ダミーの素子制御情報ではなく、素子制御情報a11に相当する情報を生成し、プローブ内電子回路2に送信する。同様に、素子制御情報生成部11aは、素子制御情報c3として、ダミーの素子制御情報ではなく、素子制御情報a12に相当する情報を生成し、プローブ内電子回路2に送信する。なお、素子制御情報生成部11aは、素子制御情報c4から素子制御情報c9には、実際には遅延時間を示すものではなく、例えば、ダミーの遅延時間を示す情報を生成し、プローブ内電子回路2に送信する。
図9の下段は、送信遅延情報を1素子分だけ開口移動方向にずらして超音波を送信させる場合に、制御バッファ5bに格納される素子制御情報を示す。この場合、素子制御情報生成部11aは、差分が1素子相当であることを示す制御情報をプローブ内電子回路2に送信する。そして、各IC4の送信制御部5は、この制御情報1つを受け取る。各IC4の送信制御部5は、制御情報を解析し、IC4間で素子制御情報を受け渡すと判定する。
図9の下段に示す例では、IC4aの送信制御部5は、素子制御情報c1をIC4cから受け取るとともに、素子制御情報a1をIC4bに送る。そして、送信制御部5は、IC4aのバッファ5aに素子制御情報c1を格納する。
続いて、IC4aにおいて、送信制御部5は、マトリクススイッチ5cの開閉スイッチを切り替えることで、素子制御バッファ5bの素子制御情報を1素子分ずつ開口方向に移動させる。すなわち、送信制御部5は、素子制御バッファ5bにおいて、素子制御情報a1が格納されていた場所に素子制御情報a2を格納し、素子制御情報a2が格納されていた場所に素子制御情報a3を格納する。同様にして、送信制御部5は、素子制御バッファ5bにおいて、素子制御情報a8が格納されていた場所に素子制御情報a9を格納し、素子制御情報a9が格納されていた場所に素子制御情報c1を格納する。
また、IC4bの送信制御部5は、素子制御情報a1を受け取るとともに、素子制御情報b1をIC4cに送る。そして、送信制御部5は、IC4bのバッファ5aに素子制御情報a1を格納する。
続いて、IC4bにおいて、送信制御部5は、マトリクススイッチ5cの開閉スイッチを切り替えることで、素子制御バッファ5bの素子制御情報を1素子分ずつ開口方向に移動させる。すなわち、送信制御部5は、素子制御バッファ5bにおいて、素子制御情報b1が格納されていた場所に素子制御情報b2を格納し、素子制御情報b2が格納されていた場所に素子制御情報b3を格納する。同様にして、送信制御部5は、素子制御バッファ5bにおいて、素子制御情報b8が格納されていた場所に素子制御情報b9を格納し、素子制御情報b9が格納されていた場所に素子制御情報a1を格納する。
また、IC4cの送信制御部5は、素子制御情報b1を受け取るとともに、素子制御情報c1をIC4aに送る。そして、送信制御部5は、IC4cのバッファ5aに素子制御情報b1を格納する。
続いて、IC4cにおいて、送信制御部5は、マトリクススイッチ5cの開閉スイッチを切り替えることで、素子制御バッファ5bの素子制御情報を1素子分ずつ開口方向に移動させる。すなわち、送信制御部5は、素子制御バッファ5bにおいて、素子制御情報c1が格納されていた場所に素子制御情報c2を格納し、素子制御情報c2が格納されていた場所に素子制御情報c3を格納する。同様にして、送信制御部5は、素子制御バッファ5bにおいて、素子制御情報c8が格納されていた場所に素子制御情報c9を格納し、素子制御情報c9が格納されていた場所に素子制御情報b1を格納する。
図10は、第2の実施形態に係る送信制御部5による処理手順を示すフローチャートである。図10に示すように、送信制御部5は、制御情報を受信する(ステップS201)。そして、送信制御部5は、制御情報を解析する(ステップS202)。ここで送信制御部5は、制御情報として、送信遅延情報が転送されることを示す制御情報や送信遅延情報が転送されないことを示す制御情報を受信する。ここで、送信遅延情報が転送されることを示す制御情報である場合、制御情報は、全素子分に相当する素子制御情報が転送されることを示す。一方、送信遅延情報が転送されないことを示す制御情報である場合、制御情報は、事前に受け取った素子制御情報をシフトして再利用することを示す。なお、送信遅延情報が転送されないことを示す制御情報である場合、制御情報には、開口移動方向における走査線の移動量を示す情報が含まれる。
続いて、送信制御部5は、受信する素子制御情報が全素子分に相当する素子制御情報であるか否かを判定する(ステップS203)。ここで、送信制御部5は、受信する素子制御情報が全素子分に相当する素子制御情報であると判定した場合(ステップS203、Yes)、全素子分に相当する送信遅延情報を受信する(ステップS204)。一方、送信制御部5は、受信する素子制御情報が全素子分に相当する素子制御情報ではないと判定した場合(ステップS203、No)、ステップS205に移行する。
送信制御部5は、素子制御バッファ5bの送信遅延情報更新する(ステップS205)。例えば、送信制御部5は、ステップS203で受信する素子制御情報が全素子分に相当する素子制御情報であると判定した場合、全素子分に相当する素子制御情報で素子制御バッファ5bの送信遅延情報を更新する。或いは、送信制御部5は、ステップS203で受信する素子制御情報が全素子分に相当する素子制御情報ではないと判定した場合、1回目の走査時に受信した送信遅延情報をIC4内及びIC4間でシフトして、送信遅延情報を更新する。続いて、送信制御部5は、レートパルスを受信し(ステップS206)、振動子を駆動させる(ステップS207)。続いて、送信制御部5は、走査終了するか否かを判定する(ステップS208)。ここで、送信制御部5は、走査終了しないと判定した場合(ステップS208、No)、ステップS201に移行し、制御情報を受信する。一方、送信制御部5は、走査終了すると判定した場合(ステップS208、Yes)、処理を終了する。
上述したように、第2の実施形態によれば、1回目の走査時には開口させない素子に相当する素子制御バッファ5bに、2回目以降の走査で使用する素子制御情報を1回目の走査時に転送する。そして、2回目以降の走査時には制御情報のみを転送し、素子制御情報を転送しない。これにより、第2の実施形態に係る超音波診断装置は、2回目以降の走査時における素子制御情報の転送容量を更に削減することができる。これにより、第2の実施形態に係る超音波診断装置は、素子制御情報の転送時間を更に短縮することができる。
なお、上述した第2の実施形態で説明した素子制御情報を再利用する処理と、第1の実施形態で説明した素子制御情報を再利用する処理とを操作者から選択可能にしてもよい。かかる場合、超音波診断装置は、入力部30を介して、第1の実施形態で説明した素子制御情報を再利用する処理及び第2の実施形態で説明した素子制御情報を再利用する処理のいずれかの選択を受付ける。そして、例えば、制御部17は、選択された結果を素子制御情報生成部11a及び送信制御部5に通知する。この結果、素子制御情報生成部11a及び送信制御部5は、操作者により選択された形態で処理を実行する。
(第3の実施形態)
上述した実施形態では、単一の撮像モードで超音波を送受信する場合について説明した。ところで、超音波診断装置では、複数の撮像モードを切り替えながら走査する場合がある。例えば、超音波診断装置は、Bモードでの撮影とカラードブラモードでの撮影とを交互に繰り返す場合がある。ここで、送信遅延時間は焦点の距離により異なるので、Bモードでの撮影とカラードブラモードでの撮影とで複数の焦点を使った送受信を行って画像形成を行う場合は、走査を切り替えるごとに全ての素子分に相当する素子制御情報を転送することになる。
このようなことから、例えばBモード撮影用の素子制御バッファと、カラードプラ用の素子制御バッファとをそれぞれ設けてもよいものである。そこで、第3の実施形態では、撮像モードごとに素子制御バッファを設け、撮像条件を交互に切り替えて超音波を送受信する場合について説明する。
第3の実施形態に係る超音波診断装置の構成例は、送信制御部5及び素子制御情報生成部11aの一部の機能が異なる点を除いて、図1に示す第1の実施形態に係る超音波診断装置の構成例と同様である。このため、送信制御部5及び素子制御情報生成部11a以外の第3の実施形態に係る超音波診断装置の構成例についての説明は省略する。
第3の実施形態に係る素子制御情報生成部11aは、第2の実施形態に係る素子制御情報生成部11aが有する機能に加えて、以下の機能を更に有する。すなわち、第3の実施形態に係る素子制御情報生成部11aは、いずれの撮像モードにおける素子制御情報を転送するかを示す情報を含んだ制御情報を生成する。例えば、第3の実施形態に係る素子制御情報生成部11aは、Bモードにおける素子制御情報を転送することを示す制御情報や、カラードプラモードにおける素子制御情報を転送することを示す制御情報を生成し、プローブ内電子回路2に転送する。
次に、図11を用いて、第3の実施形態に係る送信制御部5の構成例について説明する。図11は、第3の実施形態に係る送信制御部5の構成例を示すブロック図である。図11に示すように、第3の実施形態に係る送信制御部5は、バッファ5aと、素子制御バッファ5bと、マトリクススイッチ5cと、バッファ5dと、素子制御バッファ5eと、マトリクススイッチ5fとを有する。なお、図11に示すバッファ5aは、図5に示すバッファ5aと同様の機能を有し、図11に示す素子制御バッファ5bは、図5に示す素子制御バッファ5bと同様の機能を有し、図11に示すマトリクススイッチ5cは、図5に示すマトリクススイッチと同様の機能を有する。また、図11に示すバッファ5dは、図11に示すバッファ5aと同様の機能を有し、図11に示す素子制御バッファ5eは、図11に示す素子制御バッファ5bと同様の機能を有し、図11に示すマトリクススイッチ5fは、図11に示すマトリクススイッチ5cと同様の機能を有する。
図11に示す例では、バッファ5aと、素子制御バッファ5bと、マトリクススイッチ5cとは、例えば、Bモード用の素子制御情報の保持と更新に使用され、バッファ5dと、素子制御バッファ5eと、マトリクススイッチ5fとは、例えば、カラードプラモード用の素子制御情報の保持と更新に使用される。
そして、かかる構成において、第3の実施形態に係る送信制御部5は、第2の実施形態に係る送信制御部5が有する機能に加えて、以下の機能を更に有する。すなわち、第3の実施形態に係る送信制御部5は、制御情報を解析し、撮像モードを判定する。第3の実施形態に係る送信制御部5は、判定した撮像モードに対応するバッファ、素子制御バッファ及びマトリクススイッチを用いて、素子制御情報の保持と更新とを実行する。
図12は、第3の実施形態に係る送信制御部5による処理手順を示すフローチャートである。図12に示すように、送信制御部5は、制御情報を受信する(ステップS301)。そして、送信制御部5は、制御情報を解析する(ステップS302)。ここで送信制御部5は、制御情報として、いずれの撮像モードにおける素子制御情報が転送されるかを示す情報を受信する。また、送信制御部5は、制御情報として、送信遅延情報が転送されることを示す制御情報や送信遅延情報が転送されないことを示す制御情報を受信する。
続いて、送信制御部5は、制御情報のモードを特定する(ステップS303)。例えば、送信制御部5は、Bモードにおける素子制御情報が転送されることを示す制御情報であると特定する。或いは、送信制御部5は、カラードプラモードにおける素子制御情報が転送されることを示す制御情報であると特定する。
そして、送信制御部5は、受信する素子制御情報が全素子分に相当する素子制御情報であるか否かを判定する(ステップS304)。ここで、送信制御部5は、受信する素子制御情報が全素子分に相当する素子制御情報であると判定した場合(ステップS304、Yes)、全素子分に相当する送信遅延情報を受信する(ステップS305)。一方、送信制御部5は、受信する素子制御情報が全素子分に相当する素子制御情報ではないと判定した場合(ステップS304、No)、ステップS306に移行する。
送信制御部5は、特定したモードに対応する送信遅延情報更新する(ステップS306)。例えば、送信制御部5は、ステップS304で受信する素子制御情報が全素子分に相当する素子制御情報であると判定した場合、全素子分に相当する特定した撮像モード用の送信遅延情報で素子制御バッファ5b(5e)の送信遅延情報を更新する。或いは、送信制御部5は、ステップS203で受信する素子制御情報が全素子分に相当する素子制御情報ではないと判定した場合、1回目の走査時に受信した送信遅延情報をIC4内及びIC4間でシフトして、特定した撮像モード用の送信遅延情報を更新する。続いて、送信制御部5は、レートパルスを受信し(ステップS307)、振動子を駆動させる(ステップS308)。続いて、送信制御部5は、走査終了するか否かを判定する(ステップS309)。ここで、送信制御部5は、走査終了しないと判定した場合(ステップS309、No)、ステップS301に移行し、制御情報を受信する。一方、送信制御部5は、走査終了すると判定した場合(ステップS309、Yes)、処理を終了する。
上述したように、第3の実施形態では、転送される素子制御情報がいずれの撮像モードにおける素子制御情報であるかを判定し、判定結果に応じて、素子制御情報を格納するバッファを切り替える。これにより、第3の実施形態によれば、撮像条件を交互に繰り返す場合でも、素子制御情報の転送容量を削減することができる。この結果、第3の実施形態に係る超音波診断装置は、素子制御情報の転送時間を短縮することができる。
なお、第3の実施形態に係る素子制御情報生成部11aは、第2の実施形態に係る素子制御情報生成部11aが有する機能に加えて、いずれの撮像モードにおける素子制御情報を転送するかを示す情報を含んだ制御情報を生成するものとして説明した。そして、第3の実施形態に係る送信制御部5は、第2の実施形態に係る送信制御部5が有する機能に加えて、制御情報を解析し、撮像モードを判定する機能を有するものとして説明したが、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、第3の実施形態に係る素子制御情報生成部11aは、第1の実施形態に係る素子制御情報生成部11aが有する機能に加えて、いずれの撮像モードにおける素子制御情報を転送するかを示す情報を含んだ制御情報を生成するものとして説明した。そして、第3の実施形態に係る送信制御部5は、第1の実施形態に係る送信制御部5が有する機能に加えて、制御情報を解析し、撮像モードを判定する機能を有するようにしてもよい。
また、第3の実施形態では、撮像モードがBモードとカラードプラモードである場合について説明したが、実施形態はこれに限定されるものではなく、撮像モードを任意に組み合わせてもよい。例えば、撮像モードは、Bモードと、パワードプラモードであってもよく、Bモードと、歪み画像を生成するエラストモードであってもよい。更に、撮像モードを3つ以上で交互に切り替える場合にも適用可能である。
(その他の実施形態)
上述した実施形態では、走査線の移動量が1素子である場合について説明したが、実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、走査線の移動量は2素子であってもよく、或いは半素子であってもよい。かかる場合、例えば、素子制御情報生成部11aは、走査線の移動間隔を示す制御情報を生成し、プローブ内電子回路2に送信する。これにより、例えば、カラードプラでの撮像は粗いので2素子ごとに素子制御情報を移動させ、Bモードでの撮像は精細なため素子制御情報を半素子ごとに移動させるなどの制御が可能となる。更に、第3の実施形態と組み合わせることで、Bモードでの撮像と、カラードプラでの撮像とでピッチが異なる撮像モードを交互に切り替える場合にも、素子制御情報の転送容量を削減することができる。
また、上述した実施形態では、素子制御情報のうち送信遅延情報を再利用する場合について説明したが、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、受信遅延情報を再利用してもよい。かかる場合、受信制御部8は、上述したいずれかの実施形態に係る送信制御部5と同様の構成を有し、素子制御情報の更新処理を実行する。
更に、素子制御情報は、送信遅延情報及び受信遅延情報だけでなく、各振動子が送受信を行うか否かを示す開口情報を再利用することで、素子制御情報の転送容量を低減させてもよい。かかる場合、送信制御部5は、不良素子などの送受信を禁止させる禁止情報を別に持ち、これらの情報から最終的な送受信を制御する。すなわち、送信制御部5は、禁止情報を保持する素子では、開口情報が送受信を行うことを示していても送受信を行わないように制御する。これにより、送信部6或いは受信部9は、素子制御情報が送受信を行うことを示す開口情報である場合であっても、振動子の位置に対応付けて禁止情報が記憶されている場合には、振動子に送信や受信を行わせない。この結果、不良素子による送受信を禁止することができる。
また、上述した実施形態では、素子制御情報生成部11aが装置本体10の送受信部11に設けられる場合について説明したが、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、素子制御情報生成部11aは、装置本体10において、送受信部11の外部に設けられてもよい。
また、素子制御情報生成部11aは、超音波プローブ1内に設けられてもよい。例えば、素子制御情報生成部11aは、超音波プローブ1が有するプローブ内電子回路2内に設けられてもよい。かかる場合、素子制御情報生成部11aは、装置本体10の制御部17から送受信条件を受信し、受信した送受信条件に基づいて、素子制御情報を生成する。なお、素子制御情報は、装置本体10から超音波プローブ1に転送されることに限定されず、プローブコネクタ部の回路から転送されてもよい。
また、上述した実施形態では、超音波プローブ1が有する振動子群3が、2次元アレイ型である場合について説明したが、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、振動子群3は、1次元アレイであってもよい。かかる場合、開口移動型走査に素子制御情報をシフトさせる構成を採用しても良い。
同様に2次元アレイのフェーズドアレイ方向の走査線移動時に対応するために、送信制御部5において、複数の素子制御情報5bを有するようにしてもよい。これにより、開口移動方向とフェーズドアレイ方向の走査線移動が組み合わされた場合でも、全素子制御情報の転送の頻度を低減することができる。
また、上述した実施形態では、プローブ内電子回路2には、複数のIC4が実装される場合について説明したが、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、プローブ内電子回路2は、1つのIC4を実装してもよい。
また、上述した実施形態では、開口移動方向が一方向である場合について説明したが、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、上述して実施形態では、開口移動方向が1番目の素子から27番目の素子に向けた一方向(例えば「正方向」とする)である場合について説明したが、開口移動方向は、27番目の素子から1番目の素子に向けた逆方向(例えば、「負方向」とする)であってもよい。また、開口移動方向は、例えば、走査線移動量を示す情報に符号を付与することで、複数のIC4間で素子制御情報を受け渡す向きを正方向及び負方向で反転させるようにしてもよい。すなわち、送信制御部5は、素子制御情報の開口移動方向における移動方向を変更可能である。
また、上述した実施形態では、送信制御部5は、バッファ5aと、素子制御バッファ5bと、マトリクススイッチ5cとを有する場合を説明したが、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、送信制御部5は、素子制御バッファ5bをシフトレジスタで構成するようにしてもよい。
また、上述した実施形態では、超音波プローブ1は、超音波の送受信を制御するICを内蔵した超音波プローブであるものとして説明したが、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、装置本体10には、様々な種類の超音波プローブ1を接続可能であり、装置本体10は、接続された超音波プローブ1の種類を識別可能である。また、かかる場合、送受信部11は、クロック発生器、分周器、素子制御情報生成部11a、加算器等に加えて、送信遅延部、パルサ、プリアンプ、A/D(Analog/Digital)変換器、受信遅延部等を有し、超音波プローブ1に駆動信号を供給するようにするとともに、超音波プローブ1が受信した反射波信号に対して各種処理を行って反射波データを生成するようにしてもよい。これにより、装置本体10には、プローブ内電子回路2を有さない超音波プローブ1が接続された場合でも、走査を行うことが可能となる。
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、素子制御情報の転送時間を短縮することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1 超音波プローブ
2 プローブ内電子回路
4 IC
5 送信制御部
5a バッファ
5b 素子制御バッファ
5c マトリクススイッチ
6 送信部

Claims (13)

  1. 各振動子の位置に対応付けて、当該振動子における超音波の送受信に関する条件を示す素子制御情報を記憶する記憶部と、
    前記記憶部が記憶する素子制御情報群に基づいて、振動子群において超音波を送受信する送受信部と、
    超音波を送受信後に、第1の振動子の位置に対応付けて記憶される素子制御情報を、第2の振動子の位置に対応付けて記憶される素子制御情報によって更新する制御部と
    を備えたことを特徴とする超音波プローブ。
  2. 前記制御部は、超音波を送受信するごとに、前記素子制御情報群が更新される規則を規定した制御情報を受信し、前記第1の振動子の位置に対応付けて記憶される素子制御情報を、前記規則に基づいて、前記第2の振動子の位置に対応付けて記憶される素子制御情報によって更新することを特徴とする請求項1に記載の超音波プローブ。
  3. 前記制御情報は、前記素子制御情報の少なくとも一部を再利用するか否かを示す情報を更に含み、
    前記制御部は、前記制御情報が前記素子制御情報の少なくとも一部を再利用することを示す場合に、前記第2の振動子の位置に対応付けて記憶される素子制御情報によって、前記第1の振動子の位置に対応付けて記憶される素子制御情報を更新する
    ことを特徴とする請求項2に記載の超音波プローブ。
  4. 前記制御部は、前記素子制御情報の一部を再利用することを示す前記制御情報に加えて、新たな素子制御情報を受信し、受信した新たな素子制御情報と、前記第2の振動子の位置に対応付けて記憶される素子制御情報とによって、前記第1の振動子の位置に対応付けて記憶される素子制御情報を更新することを特徴とする請求項3に記載の超音波プローブ。
  5. 前記記憶部は、撮像モードごとに当該撮像モードにおける送受信に関する条件を示す素子制御情報を記憶する複数の記憶領域を有し、
    前記制御情報には、前記撮像モードを特定する情報が含まれ、
    前記制御部は、前記制御情報で特定される撮像モードの素子制御情報を記憶する記憶領域において、前記第1の振動子の位置に対応付けて記憶される素子制御情報を、前記第2の振動子の位置に対応付けて記憶される素子制御情報によって更新することを特徴とする請求項2〜4のいずれか一つに記載の超音波プローブ。
  6. 前記制御情報は、開口移動方向における走査線の移動量を示す移動量情報を含み、
    前記制御部は、前記移動量情報に基づいて、前記第1の振動子の位置に対応付けて記憶される素子制御情報を、前記規則に基づいて、前記第2の振動子の位置に対応付けて記憶される素子制御情報によって更新する
    ことを特徴とする請求項2〜5のいずれか一つに記載の超音波プローブ。
  7. 前記制御部は、前記素子制御情報の開口移動方向における移動方向を変更可能であることを特徴とする請求項6に記載の超音波プローブ。
  8. 前記素子制御情報は、振動子ごとの送信遅延時間及び受信遅延時間の少なくともいずれか一方を示す情報であることを示す請求項1〜7のいずれか一つに記載の超音波プローブ。
  9. 前記記憶部は、更に、各振動子の位置に対応付けて、当該振動子の送受信を禁止させる禁止情報を記憶し、
    前記素子制御情報は、各振動子が送受信を行うか否かを示す開口情報であり、
    前記送受信部は、前記素子制御情報が送受信を行うことを示す開口情報である場合であっても、当該振動子の位置に対応付けて前記禁止情報が記憶されている場合には、前記振動子に送受信を行わせない
    ことを特徴とする請求項1〜8のいずれか一つに記載の超音波プローブ。
  10. 前記記憶部と、前記送受信部と、前記制御部とを含んだ複数の集積回路が直列的に接続され、当該複数の集積回路の接続関係が超音波の開口移動方向と一致することを特徴とする請求項1〜9のいずれか一つに記載の超音波プローブ。
  11. 前記制御部は、シフトレジスタ或いはマトリクススイッチを利用することで、前記第1の振動子の位置に対応付けて記憶される素子制御情報を、前記第2の振動子の位置に対応付けて記憶される素子制御情報によって更新することを特徴とする請求項1〜10のいずれか一つに記載の超音波プローブ。
  12. 被検体に対して超音波を送受信する超音波プローブと、
    前記超音波プローブから受信した反射波から画像データを生成する画像生成部と、
    前記画像データを表示する表示部と、
    前記超音波プローブによる超音波の送受信を制御する制御部と
    を備え、
    前記超音波プローブは、
    各振動子の位置に対応付けて、当該振動子における超音波の送受信に関する条件を示す素子制御情報を記憶する記憶部と、
    前記記憶部が記憶する素子制御情報群に基づいて、振動子群において超音波を送受信する送受信部と、
    超音波を送受信後に、第1の振動子の位置に対応付けて記憶される素子制御情報を、第2の振動子の位置に対応付けて記憶される素子制御情報によって更新する更新部と
    を備えたことを特徴とする超音波診断装置。
  13. 前記素子制御情報を生成する素子制御情報生成部を更に備え、
    前記更新部は、前記素子制御情報生成部によって生成された素子制御情報に基づいて、前記第1の振動子の位置に対応付けて記憶される素子制御情報を、前記第2の振動子の位置に対応付けて記憶される素子制御情報によって更新する
    ことを特徴とする請求項12に記載の超音波診断装置。
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