JP2015131001A - 遊技機 - Google Patents

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萩原 浩司
Koji Hagiwara
浩司 萩原
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Abstract

【課題】設計通りの遊技が行われていないことを検知可能として、遊技性の低下を抑制する。【解決手段】入球口61に入球した遊技球を第1始動口36に振り分けることにより第1特別図柄を変動表示させて第2特別図柄を変動表示させない第1作動モード中に、第2特別図柄が変動表示した場合に、第1エラー信号をホールコンピュータなどに送信し、入球口61に入球した遊技球を第2始動口38に振り分けることにより第2特別図柄を変動表示させて第1特別図柄を変動表示させない第2作動モード中に、第1特別図柄が変動表示した場合に、第2エラー信号をホールコンピュータなどに送信する。【選択図】図2

Description

本発明は、パチンコ機やアレンジボール機などの弾球式の遊技機に関する。
従来、この種の遊技機としては、第1始動口および第2始動口と、これらの2つの始動口の上部に配置された振分装置とを備え、振分装置によって各始動口への遊技球の誘導態様を変化させるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1の遊技機では、振分装置に入球した遊技球を、第1始動口および第2始動口のいずれかに1球ずつ交互に振り分けて入球させることにより、通常の状態にて「第1始動口への遊技球の入球に基づく遊技」と「第2始動口への遊技球の入球に基づく遊技」とを交互に実行可能としている。
特開2012−231902号公報
上述した遊技機は、2つの始動口に遊技球を交互に入球させることで遊技を進行させるものであり、振分装置による遊技球の振り分けが確実に行われる必要がある。このため、振分装置が作動不良を起こすなど、遊技球の振り分けに何らかの不具合が生じると、2つの始動口に遊技球を交互に入球させるという設計通りの遊技を行うことができず、問題となる。
本発明の遊技機は、設計通りの遊技が行われていないことを検知可能として、遊技機の品質を確保することを主目的とする。
本発明の遊技機は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の遊技機は、
所定の入球口への遊技球の入球に基づいて第1識別情報の変動表示または第2識別情報の変動表示を実行する遊技機であって、
前記入球口への遊技球の入球に基づく前記第1識別情報の変動表示を実行して前記入球口への遊技球の入球に基づく前記第2識別情報の変動表示を実行しない第1変動状態と、前記入球口への遊技球の入球に基づく前記第2識別情報の変動表示を実行して前記入球口への遊技球の入球に基づく前記第1識別情報の変動表示を実行しない第2変動状態とを設定可能な変動状態設定手段と、
異常の発生に係る異常情報を出力する異常情報出力手段と、
を備え、
前記異常情報出力手段は、前記第1変動状態となっているときに前記第2識別情報の変動表示が行われた場合と、前記第2変動状態となっているときに前記第1識別情報の変動表示が行われたた場合とに、前記異常情報を出力する
ことを要旨とする。
この本発明の遊技機では、第1識別情報の変動表示を実行し第2識別情報の変動表示を実行しない第1変動状態となっているときに第2識別情報の変動表示が行われた場合と、第2識別情報の変動表示を実行し第1識別情報の変動表示を実行しない第2変動状態となっているときに第1識別情報の変動表示が行われた場合とに、異常の発生に係る異常情報を出力する。これにより、識別情報の変動表示に異常が発生していることを報知することができるから、異常の発見が容易となり、異常への対処も可能となる。この結果、設計通りの遊技が行われていないことを検知可能として、遊技機の品質を確保することができる。
ここで、「異常情報出力手段」は、異常が発生したことを示す信号などを外部の装置に出力する手段でもよいし、遊技機の管理者や遊技者などが異常が発生したことを認識可能な態様で異常の発生を報知する手段でもよい。
また、本発明の遊技機において、
前記変動状態設定手段は、前記第1変動状態および前記第2変動状態の少なくともいずれかを維持可能であって、
前記異常情報出力手段は、前記第1変動状態が維持されているときに前記第2識別情報の変動表示が行われた場合と、前記第2変動状態が維持されているときに前記第1識別情報の変動表示が行われたた場合とに、前記異常情報を出力する
ものとすることもできる。
このようにすれば、所定の入球口への遊技球の入球に基づいて第1識別情報が変動表示する期間と、所定の入球口への遊技球の入球に基づいて第2識別情報が変動表示する期間とのうち少なくともいずれかの期間において、遊技が設計通りに行われていないことを検知することができる。
ここで、「第1変動状態を維持」とは、瞬間的に第1変動状態とするものを排除する意味であり、「第2変動状態を維持」とは、瞬間的に第2変動状態とするものを排除する意味である。このため、「第1変動状態を維持」しているときに、遊技者が遊技を行えば、少なくとも1回は所定の入球口に遊技球を入球させて第1識別情報の変動表示を行わせることができ、「第2変動状態を維持」しているときに、遊技者が遊技を行えば、少なくとも1回は所定の入球口に遊技球を入球させて第2識別情報の変動表示を行わせることができる。
また、「前記第1変動状態および前記第2変動状態の少なくともいずれかを維持可能」とは、第1変動状態と第2変動状態との両方を維持してもよいし、一方のみを維持して他方を維持しないものとしてもよい。後者の場合、他方の変動状態は、瞬間的に設定されるものでも構わない。
また、本発明の遊技機において、
前記異常情報出力手段は、前記第1変動状態となっているときに前記第2識別情報の変動表示の実行回数が所定回数になった場合と、前記第2変動状態となっているときに前記第1識別情報の変動表示の実行回数が所定回数になった場合とに、前記異常情報を出力する
ものとすることもできる。
このようにすれば、所定個数の値によって、異常情報の出力タイミングを定めることができる。例えば、所定個数の値を比較的小さな値とすることにより、設定されている変動状態では変動表示しない識別情報が変動表示したときに早期に異常情報を出力することができる。あるいは、所定個数の値を比較的大きな値とすることにより、設定されている変動状態では変動表示しない識別情報が繰り返し変動表示した場合など、確実に異常と判断できる場合に異常情報を出力することができる。
また、本発明の遊技機において、
前記入球口に入球した遊技球を検知可能な第1検知部および第2検知部を備え、
前記入球口に入球した遊技球を前記第1検知部が検知すると前記第1識別情報の変動表示を実行し、
前記入球口に入球した遊技球を前記第2検知部が検知すると前記第2識別情報の変動表示を実行し、
前記第1識別情報の変動表示と前記第2識別情報の変動表示とを、前記第1検知部および前記第2検知部による遊技球の検知順に基づいて実行し、
前記第1検知部が遊技球を検知すると所定数を限度に前記第1識別情報の変動表示に係る第1変動情報を記憶し、前記第2検知部が遊技球を検知すると所定数を限度に前記第2識別情報の変動表示に係る第2変動情報を記憶し、
前記異常情報出力手段は、
前記第1変動状態から前記第2変動状態に設定が変更される前に記憶された前記第1変動情報に基づく前記第1識別情報の変動表示が前記第2変動状態中に行われる場合には、前記異常情報を出力せず、
前記第2変動状態から前記第1変動状態に設定が変更される前に記憶された前記第2変動情報に基づく前記第2識別情報の変動表示が前記第1変動状態中に行われる場合には、前記異常情報を出力しない
ものとすることもできる。
このようにすれば、遊技球の検知順に基づいて第2変動状態中に第1識別情報の変動表示が行われる場合と、遊技球の検知順に基づいて第1変動状態中に第2識別情報の変動表示が行われる場合とに、異常情報を出力しないから、異常情報の信頼性を高めることができる。
また、本発明の遊技機において、
前記異常情報出力手段は、前記第1変動状態となっているときに前記第2識別情報の変動表示が行われた場合と、前記第2変動状態となっているときに前記第1識別情報の変動表示が行われたた場合とを識別可能に、前記異常情報を出力する
ものとすることもできる。
このようにすれば、いずれの変動状態で異常が発生したのかを遊技機の管理者などに容易に認識させることができる。このため、迅速に異常に対処させることも可能となる。
本発明の遊技機によれば、設計通りの遊技が行われていないことを検知可能として、遊技機の品質を確保することができる。
本発明の一実施例であるパチンコ機10の外観を示す外観斜視図である。 パチンコ機10の遊技盤30の構成の概略を示す構成図である。 パチンコ機10の制御回路の構成を示すブロック図である。 始動口振分装置60の構成の概略を示す構成図である。 図柄表示装置40の構成を説明する説明図である。 普通図柄表示部41の表示態様の一例を示す説明図である。 特別図柄表示部42の大当り図柄の一例を示す説明図である。 演出表示装置34の画面構成を説明する説明図である。 サブ制御基板90の構成の概略を示すブロック図である。 主制御基板70のCPU70aにより実行される主制御処理の一例を示すフローチャートである。 主制御基板70のCPU70aにより実行される作動モード設定処理の一例を示すフローチャートである。 主制御基板70のCPU70aにより実行される作動モード切替処理の一例を示すフローチャートである。 作動モードの切り替えの様子を示す説明図である。 主制御基板70のCPU70aにより実行される特別図柄遊技処理の一例を示すフローチャートである。 主制御基板70のCPU70aにより実行される特別図柄遊技処理の一例を示すフローチャートである。 主制御基板70のCPU70aにより実行される特別図柄遊技処理の一例を示すフローチャートである。 主制御基板70のCPU70aにより実行される特別図柄の変動表示関連処理の一例を示すフローチャートである。 大当り判定テーブルの一例を示す説明図である。 第1特別図柄の大当り図柄決定テーブルの一例を示す説明図である。 第2特別図柄の大当り図柄決定テーブルの一例を示す説明図である。 主制御基板70のCPU70aにより実行される変動パターンテーブル設定処理の一例を示すフローチャートである。 主制御基板70のCPU70aにより実行される大当り遊技処理の一例を示すフローチャートである。 主制御基板70のCPU70aにより実行される大当り遊技終了時処理の一例を示すフローチャートである。 主制御基板70のCPU70aにより実行されるエラー処理の一例を示すフローチャートである。 主制御基板70のCPU70aにより実行される第1作動モード中エラー処理の一例を示すフローチャートである。 主制御基板70のCPU70aにより実行される第2作動モード中エラー処理の一例を示すフローチャートである。 変形例の作動モード切替処理を示すフローチャートである。 変形例の第1作動モード中エラー処理を示すフローチャートである。 変形例の第2作動モード中エラー処理を示すフローチャートである。
次に、本発明の実施の形態を実施例を用いて説明する。なお、以下では、特別図柄の変動表示の終了に伴い大当り図柄が停止表示され、これを契機に大当り遊技が開始されるタイプ(いわゆるセブン機タイプ)のパチンコ機に本発明を適用した例を説明する。
図1は実施例のパチンコ機10(遊技機)の外観を示す外観斜視図であり、図2は実施例のパチンコ機10の遊技盤30の構成の概略を示す構成図であり、図3は実施例のパチンコ機10の制御回路の構成の概略を示すブロック図である。
[パチンコ機10の全体構成]
本実施例のパチンコ機10は、図1に示すように、前面枠11に嵌め込まれたガラス板12(透明板)を介して盤面が視認可能に配置された遊技盤30(図2参照)と、遊技球を貯留する上受け皿14および下受け皿16と、上受け皿14に貯留されている遊技球を遊技盤30へ発射するための発射ハンドル18と、を備える。
前面枠11は、本体枠21に嵌め込まれており、左辺を回動軸として本体枠21に対して回動できるようになっている。本体枠21は、外枠22に嵌め込まれており、左辺を回動軸として外枠22に対して回動できるようになっている。なお、前面枠11と本体枠21は、略長方形状のプラスティック製の枠体として構成されている。また、外枠22は、略長方形状の木製の枠体として構成されており、パチンコホールの島設備の島枠に固定される。
また、前面枠11の左上部と右上部には、遊技の進行に伴って種々の効果音を鳴らしたり遊技者に遊技状態を報知したりするためのスピーカ28a,28bが設けられており、右端部には、前面枠11を本体枠21に対して施錠するための施錠装置29が設けられている。また、前面枠11の左側には、図示しないプリペイドカード式の球貸装置(CRユニット)が設けられている。
上受け皿14は、その上面部に、CRユニットに挿入されたカードの価値残高(有価残高)の範囲内で遊技球の貸し出しを指示するための球貸ボタン24aと、CRユニットに挿入されているカードの返却を指示するための返却ボタン24bとが配設されている。また、上受け皿14は、その上面中央部に、遊技者の操作に応じて各種演出を行うための演出ボタン26が配設されている。
発射ハンドル18は、前面枠11の右下部に設けられており、遊技者がハンドルに触れていることを検知するタッチセンサ18a(図3参照)や遊技球の発射を一時的に停止する発射停止スイッチ18b(図3参照)が設けられている。発射ハンドル18の回転軸には、上受け皿14に貯留されている遊技球を1球ずつ打ち出すための図示しない発射装置が接続されており、発射ハンドル18が回転操作されると、発射装置が備える発射モータ19(図3参照)が回転し、これに伴って発射ハンドル18の操作量に応じた強さの打撃力で遊技球を打ち出す。
[遊技盤30の構成]
遊技盤30は、図2に示すように、外レール31aと内レール31bとによって囲まれる遊技領域31が形成されている。この遊技盤30は、遊技領域31の右部に配置され遊技球の通過を検知するゲートスイッチ32a(図3参照)を有する普通図柄作動ゲート32と、遊技領域31の中央部に配置された演出表示装置34と、遊技領域31の下部に配置され遊技球の入球を検知する第1始動口スイッチ36a(図3参照)を有する第1始動口36と、第1始動口36の右側に配置され遊技球の入球を検知する第2始動口スイッチ38a(図3参照)を有する第2始動口38と、第1始動口36および第2始動口38の上側に設けられた始動口振分装置60と、遊技領域31の右部に配置され遊技球の入球を検知する第3始動口スイッチ39a(図3参照)を有する第3始動口39と、遊技領域31の右下部に配置された図柄表示装置40と、遊技領域31の右下部に開閉可能に配置され遊技球の入球を検知する大入賞口スイッチ44a(図3参照)を有する大入賞口44と、遊技領域31の左下部に配置され一般入賞口スイッチ45a(図3参照)を有する一般入賞口45と、いずれの入球口にも入らなかった遊技球を回収するためのアウト口46と、を備える。また、遊技盤30には、この他に、遊技領域31を流下する遊技球をガイドしたり弾いたりする風車48や図示しない多数の釘が設けられている。
始動口振分装置60は、上部に入球口61が形成されており、入球口61に入球した遊技球を第1始動口36および第2始動口38のいずれかに選択的に振り分ける装置として構成されている。図4は、始動口振分装置60の構成の概略を示す構成図である。始動口振分装置60は、図示するように、遊技球が入球可能な入球口61と、入球口61に連通する導入通路62aと第1始動口36に連通する第1案内通路62bと第2始動口38に連通する第2案内通路62cとを有し導入通路62aに対して第1案内通路62bと第2案内通路62cとが逆Y字型に分岐された遊技球通路62と、遊技球通路62の分岐点に設けられ導入通路62aに導入された遊技球を第1案内通路62bおよび第2案内通路62cのいずれかに振り分ける振分部材64とを備える。
振分部材64は、回転可能な円形の本体64aと、本体64aから径方向に突出した突出部64bと、本体64aを駆動する振分ソレノイド64c(図3参照)とを備える。この振分部材64では、振分ソレノイド64cを非駆動状態とすると、突出部64bが右側に傾くことで突出部64bによって第2案内通路62cを塞ぐ(図4(a)参照)。これにより、入球口61を介して導入通路62aに導入された遊技球は、第1案内通路62bに導かれ、第1始動口36に入球することとなる。一方、振分ソレノイド64cを駆動状態とすると、突出部64bが左側に傾くことで突出部64bによって第1案内通路62bを塞ぐ(図4(b)参照)。これにより、入球口61を介して導入通路62aに導入された遊技球は、第2案内通路62cに導かれ、第2始動口38に入球することとなる。本実施例では、振分ソレノイド64cの非駆動状態と駆動状態とを、電源投入を契機に計測が開始される時間に基づいて切り替えるものとした。なお、振分ソレノイド64cが非駆動状態となり、入球口61に入球した遊技球を第1始動口36に誘導する振分部材64の態様(突出部64bが右側に傾いた態様)を第1態様といい、振分ソレノイド64cが駆動状態となり、入球口61に入球した遊技球を第2始動口38に誘導する振分部材64の態様(突出部64bが左側に傾いた態様)を第2態様という。
第3始動口39は、普通電動役物として設けられる可変式の入球口であり、翼片部39cと、翼片部39cを作動させる第3始動口ソレノイド39b(図3参照)と、を備える。この第3始動口39は、翼片部38cが直立しているときには遊技球の入球の可能性が比較的低い通常状態となり(図2の点線参照)、翼片部39cが左右に開いているときには遊技球の入球の可能性が通常状態よりも高い開放状態となる(図2の実線参照)。なお、本実施例では、翼片部39cが直立した通常状態においては、第3始動口39への遊技球の入球が不可能ではないが、困難となるように構成されている。
大入賞口44は、特別電動役物として設けられる可変式の入球口であり、開閉板44cと、開閉板44cを作動させる大入賞口ソレノイド44b(図3参照)と、を備える。この大入賞口44は、通常は開閉板44cによって塞がれて遊技球を受け入れない閉状態(閉鎖状態)とされており、大当り遊技(特定遊技)のときに、大入賞口ソレノイド44b(図3参照)によって開閉板44cが作動して手前側に開くことで、遊技球を受け入れやすい開状態(開放状態)となる。大入賞口44には、遊技球の入球を検知すると共にその入球数をカウントするための大入賞口スイッチ44a(図3参照)が取り付けられている。本実施例では、大当り遊技の処理として、大入賞口スイッチ44aが遊技球の入球を9個カウントするか9個カウントする前に所定時間(例えば、25秒)が経過するまでを1ラウンドとして大入賞口44を開放し、規定ラウンドまで大入賞口44の開放動作を繰り返す。なお、各ラウンドの間には、所定時間(例えば、2秒間)だけ大入賞口44を閉状態とする。また、本実施例では、大入賞口スイッチ44aが遊技球を1個検知する毎、すなわち大入賞口44に遊技球が1個入球する毎に、14個の賞球を払い出すものとなっている。1ラウンド中に大入賞口44に入球可能な遊技球の数(規定数)は9個であることから、1ラウンドで払い出し可能な最大の賞球数は126個となる。
図柄表示装置40は、図5の構成図に例示するように、普通図柄の変動表示および停止表示が可能な普通図柄表示部(普通図柄表示装置)41と、特別図柄の変動表示および停止表示が可能な特別図柄表示部(特別図柄表示装置)42と、大当り遊技の規定ラウンド数(最大ラウンド数)を示す図柄を表示するラウンド表示部(ラウンド表示装置)43と、を備える。普通図柄表示部41は、発光ダイオード(LED)を用いて構成された左普通図柄表示部41aおよび右普通図柄表示部41bを備える。図6に、普通図柄表示部41の表示態様の一例を示す。普通図柄表示部41は、図示するように、左普通図柄表示部41aと右普通図柄表示部41bとが共に消灯した表示態様(上から1段目参照)と、左普通図柄表示部41aが点灯し右普通図柄表示部41bが消灯した表示態様(上から2段目参照)と、左普通図柄表示部41aが消灯し右普通図柄表示部41bが点灯した表示態様(上から3段目参照)と、左普通図柄表示部41aと右普通図柄表示部41bとが共に点灯した表示態様(上から4段目参照)の4通りの表示態様がある。普通図柄表示部41は、遊技球が普通図柄作動ゲート32を通過するのを検知したときに、4通りの表示態様を順次切り替えることにより普通図柄を変動表示させ、変動表示の実行時間が経過すると、上記表示態様のうちのいずれかの表示態様で普通図柄を停止表示させる。このとき、停止表示された普通図柄の表示態様が特定の表示態様(例えば、上から4段目に示す表示態様)であるときに、当りとして翼片部39cを一定時間(例えば、0.5秒)に亘って作動させて第3始動口39を開放する。なお、普通図柄の変動表示中に、遊技球が普通図柄作動ゲート32を通過したときには、普通図柄の変動表示を最大4回まで保留し、現在の変動表示が終了したときに、保留されている変動表示が順次消化される。
特別図柄表示部42は、図5に示すように、7セグメント表示器を用いて構成された第1特別図柄表示部42aと第2特別図柄表示部42bとを備えており、各セグメントの点灯と消灯との組み合わせにより複数通りの表示態様(最大128通り)を表現している。特別図柄表示部42は、第1始動口36か第2始動口38か第3始動口39への入球が検知されたときに、第1特別図柄表示部42aと第2特別図柄表示部42bのうち対応する特別図柄表示部の表示状態を順次切り替えることにより特別図柄を変動表示させ、変動表示の実行時間が経過すると、表現可能な表示態様のうちのいずれかの表示態様で特別図柄を停止表示させる。このとき、停止表示された特別図柄の表示態様が特定の表示態様(当り特別図柄)である場合に、大当りとなる。本実施例では、第1特別図柄表示部42aが第1始動口36への遊技球の入球に基づき特別図柄を変動表示させる表示部となっており、第2特別図柄表示部42bが第2始動口38または第3始動口39への遊技球の入球に基づき特別図柄を変動表示させる表示部となっている。以下、特に、第1特別図柄表示部42aで表示される特別図柄を第1特別図柄(特図1)とも呼び、第2特別図柄表示部42bで表示される特別図柄を第2特別図柄(特図2)とも呼ぶ。図7に、大当り時における特別図柄表示部42の表示態様の一例を示す。図示するように、第1の通常大当りとなる特別図柄(第1の通常大当り図柄)は、第1特別図柄表示部42aにおける右上,右下,左下の縦棒セグメントが点灯する表示態様であり(上から1段目参照)、第2の通常大当りとなる特別図柄(第2の通常大当り図柄)は、第2特別図柄表示部42bにおける中段の横棒セグメントと右上および左下の縦棒セグメントが点灯する表示態様である(上から2段目参照)。また、第1の確変大当りとなる特別図柄(第1の確変大当り図柄)は、第1特別図柄表示部42aにおける上段の横棒セグメントと右下および左下の縦棒セグメントとが点灯する表示態様であり(上から3段目参照)、第2の確変大当りとなる特別図柄(第2の確変大当り図柄)は、第2特別図柄表示部42bにおける上段の横棒セグメントと左上および左下の縦棒セグメントとが点灯する表示態様であり(上から4段目参照)、第3の確変大当りとなる特別図柄(第3の確変大当り図柄)は、第2特別図柄表示部42bにおける上段および下段の横棒セグメントと左下の縦棒セグメントとが点灯する表示態様である(上から5段目参照)。なお、大当り時における特別図柄の表示態様は、上記態様に限られることはなく、如何なる態様で表示するものとしてもよいし、大当り時における特別図柄の表示態様の種類も1種類に限られず、複数種類用意するものとしてもよい。特別図柄の変動表示中に、遊技球が第1始動口36に入球したときには、それに対応する第1特別図柄の変動表示を最大4回まで保留し、遊技球が第2始動口38または第3始動口39に入球したときには、それに対応する第2特別図柄の変動表示を最大4回まで保留する。そして、現在の変動表示が終了したときに、保留されている特別図柄の変動表示が順次消化される。なお、後述するが、第1特別図柄の変動表示の保留数は第1保留図柄35aによって表示され、第2特別図柄の変動表示の保留数は第2保留図柄35bによって表示される。
ここで、通常大当りは、大入賞口44の開放動作が所定のラウンド数に亘って繰り返される大当り遊技が行われると共に、大当り遊技の終了後には、大当り判定の結果(特別図柄の当否判定)が大当りとなる確率(大当り確率)を低確率(通常確率)に設定し、所定回数(例えば、100回)の特別図柄の変動表示が行われるまで、特別図柄および普通図柄の変動時間が短縮されると共に普通図柄が当りで停止表示されたときに第3始動口39の開放時間が延長される電サポあり状態を発生させる大当り態様である。なお、大当り遊技の終了後に所定回数の特別図柄の変動表示が行われると、電サポあり状態が終了し、電サポなし低確率状態となる。一方、確変大当りは、大入賞口44の開放動作が所定のラウンド数に亘って繰り返される大当り遊技が行われると共に、大当り遊技の終了後には、所定回数(例えば、10,000回)の特別図柄の変動表示が行われるまで、大当り確率を低確率よりも高い高確率に設定し、且つ、電サポあり状態を発生させる大当り態様である。本実施例では、所定のラウンド数として、第1の通常大当と第1の確変大当りとに第1のラウンド数(例えば、10ラウンド)を定め、第2の通常大当りと第2の確変大当りとに第1のラウンド数よりも少ない第2のラウンド数(例えば、4ラウンド)を定め、第3の確変大当りに第1のラウンド数よりも多い第3のラウンド数(例えば、16ラウンド)を定める。
演出表示装置34は、液晶ディスプレイなどの表示装置として構成されており、表示画面上で演出図柄の変動表示やリーチ演出や予告演出などの様々な演出表示が行われる。本実施例の演出表示装置34は、図8に例示する画面構成に示すように、横方向に並んで配置されキャラクタや数字により構成される左,中,右の3つの演出図柄(疑似特別図柄)34L,34M,34Rと、図示しない背景図柄とを有している。この演出表示装置34は、遊技球が第1始動口36か第2始動口38か第3始動口39に入球したときに、3つの演出図柄34L,34M,34Rを変動表示させる。演出図柄34L,34M,34Rは、変動表示が開始されると、それぞれ上から下に向かって高速でスクロールするように変動表示され、変動表示の実行時間が経過すると、左の演出図柄34L,右の演出図柄34R,中の演出図柄34Mの順に停止表示される。このとき、左の演出図柄34Lと右の演出図柄34Rとが一致しなかったときにはリーチなしの単純な外れとなり、左の演出図柄34Lと右の演出図柄34Rとが一致したときにはリーチとなる。そして、所定のリーチ演出を伴って中の演出図柄34Mが停止したときに、中の演出図柄34Mと左右の演出図柄34L,34Rとが一致しなかったときにはリーチありの外れとなり、中の演出図柄34Mと左右の演出図柄34L,34Rとが一致したときに大当りとなる。この演出表示装置34で表示される演出図柄の当否の結果は、基本的には、上述した特別図柄表示部42により表示される特別図柄(第1特別図柄,第2特別図柄)の当否の結果と対応する。
また、演出表示装置34は、本実施例では、表示画面内に第1保留図柄35aと第2保留図柄35bも表示されている。第1保留図柄35aは、第1特別図柄や第2特別図柄のの変動表示中に第1始動口36に遊技球が入球するごとに左側から順に一つずつ表示され、第1特別図柄の変動表示が開始されるごとに始動入球時とは逆の順に消去される。第2保留図柄35bも、第1特別図柄や第2特別図柄の変動表示中に第2始動口38または第3始動口39に遊技球が入球するごとに左側から順に一つずつ表示され、第2特別図柄の変動表示が開始されるごとに始動入球時とは逆の順に消去される。
こうして構成された実施例のパチンコ機10では、第1始動口36および第2始動口38の上部に設けられた始動口振分装置60が演出表示装置34の下部に配置されており、大当り遊技中でない電サポなし状態のときに、遊技者は遊技球を遊技領域31の左側に流下させるように発射ハンドル18の回転操作(所謂左打ち)を行うことにより、遊技球を始動口振分装置60に入球させて、振分部材64の振り分けを経て第1始動口36および第2始動口38のいずれかに入球させることができる。また、普通図柄作動ゲート32および第3始動口39が演出表示装置34の右側に配置されており、電サポあり状態のときに、遊技者は発射ハンドル18を最大限右回転させて遊技球を発射させる所謂右打ちを行うことにより、遊技球を普通図柄作動ゲート32に通過させることができ、普通図柄が当りとなって第3始動口39が開放すると、遊技者は右打ちを継続することにより、遊技球を第3始動口39に入球させることができる。なお、前述したように、第3始動口39は、翼片部39cが直立した通常状態では遊技球の入球が困難となるから、電サポなし状態で且つ始動口振分装置60の振分部材64が第2始動口38に遊技球を振り分けるときには、遊技者は右打ちを行うよりも左打ちを行う方が第2特別図柄の保留を発生させ易いことになる。また、第3始動口39は、翼片部39cが左右に開いている場合に遊技球の入球の可能性が通常状態よりも高い開放状態となって始動口振分装置60の入球口61よりも遊技球が入球し易くなるから、電サポあり状態のときには、遊技者は左打ちを行うよりも右打ちを行う方が第2特別図柄の保留を発生させ易いことになる。さらに、大入賞口44は遊技領域31の右下部に配置されており、大当り遊技が開始されると、遊技者は右打ちを行うことにより、遊技球を遊技領域31の右側(演出表示装置34の右側領域)に流下させて、開状態となった大入賞口44に入球させることができる。
[制御回路の構成]
次に、実施例のパチンコ機10の制御回路の構成について主として図3を参照しながら説明する。パチンコ機10の制御回路は、図3に示すように、遊技の基本的な進行の制御を司る主制御基板70と、賞球や球貸の払い出しに関する制御を司る払出制御基板80と、遊技の進行に伴って行われる各種演出の全体的な制御を司るサブ制御基板90と、遊技球の発射に関する制御を司る発射制御基板100と、外部の機器や装置との通信を司る外部制御基板110などの制御基板により構成されている。これらの制御基板は、各種論理演算や算出演算を実行するCPUや、CPUで実行される各種プログラムやデータが記憶されているROM,プログラムの実行に際してデータを一時的に記憶するRAM,各種制御に必要な時間を計るタイマ(システムタイマ),周辺機器との間でデータをやり取りするための周辺機器インターフェース(PIO),CPUが演算を行うためのクロックを出力する発振器,CPUの暴走を監視するウォッチドッグタイマ,定期的に割り込み信号を発生させるCTC(カウンター・タイマー・サーキット)などの種々の周辺LSIがバスにより相互に接続されている。なお、図3では、各制御基板に搭載された各種デバイスのうち主制御基板70のCPU70a,ROM70b,RAM70c,タイマ70dのみを図示し、その他については図示を省略した。また、制御回路の一部をなすサブ制御基板90の構成の概略を示すブロック図を図9に示す。
主制御基板70は、遊技の基本的な進行の制御を行うために必要な信号として、図3に示すように、第1始動口スイッチ36aからの入球信号や第2始動口スイッチ38aからの入球信号,第3始動口スイッチ39aからの入球信号が直接に入力されると共にゲートスイッチ32aからの通過信号や大入賞口スイッチ44aからの入球信号,一般入賞口スイッチ45aからの入球信号などが中継端子板72を介して入力されている。主制御基板70からは、図柄表示装置40の表示制御を司る図柄表示基板40aへの制御信号や第3始動口ソレノイド39bへの駆動信号,大入賞口ソレノイド44bへの駆動信号,振分ソレノイド64cへの駆動信号などが中継端子板72を介して出力されている。また、主制御基板70は、払出制御基板80やサブ制御基板90,発射制御基板100(払出制御基板80を介して通信)と通信しており、各種指令信号(コマンドや駆動信号など)やデータのやり取りを行っている。また、主制御基板70は、パチンコ機10が設置されたホールに設けられているホールコンピュータ120と、外部制御基板110を介して通信可能に構成されている。
払出制御基板80は、賞球や球貸の払い出しに関する制御を行うために必要な信号として、図3に示すように、前面枠11の開放を検知する枠開放スイッチ81からの検知信号が直接に入力され、球貸ボタン24aや返却ボタン24bからの操作信号が球貸表示基板82,中継端子板83を介して入力され、賞球の払い出しを検知する払出前スイッチ84および払出後スイッチ85からの検知信号が中継端子板87を介して入力されている。払出制御基板80からは、賞球の払い出しを行う払出モータ86への駆動信号などが中継端子板87を介して出力されている。また、払出制御基板80は、主制御基板70や発射制御基板100と通信しており、各種指令信号やデータのやり取りを行っている。
サブ制御基板90は、図9に示すように、CPU90aやROM90b,RAM90cなどを備えており、主制御基板70から各種指令信号を受信してその指令に応じた遊技の演出を行う。サブ制御基板90は、演出表示装置34の制御を行う演出表示制御基板91や各種スピーカ28a,28bを駆動するアンプ基板92,各種LED93aを駆動する装飾駆動基板93,演出ボタン26に設けられ演出ボタン26の操作を検知する操作検知スイッチ27からの操作信号を入力する演出ボタン基板94などが接続されている。
発射制御基板100は、タッチセンサ18aからの検知信号や発射停止スイッチ18bからの操作信号,下受け皿16に遊技球が満タン状態となるのを検知する下受け皿満タンスイッチ102からの検知信号などを入力しており、発射モータ19へ駆動用のパルス信号などを出力している。発射制御基板100は、発射ハンドル18が回転操作されてタッチセンサ18aがオンで発射停止スイッチ18bがオフで下受け皿満タンスイッチ102がオフのときに発射モータ19を駆動して遊技球を発射し、タッチセンサ18aがオフか発射停止スイッチ18bがオンか下受け皿満タンスイッチ102がオンかのいずれかが成立したときに発射モータ19の駆動を停止して遊技球の発射を停止する。また、発射制御基板100は、払出制御基板80を介して主制御基板70と通信しており、タッチセンサ18aからの検知信号などの発射ハンドル18の操作状態に関するデータを払出制御基板80を介して主制御基板70に送信する。
[主制御処理]
次に、こうして構成された実施例のパチンコ機10の動作について説明する。図10は、主制御基板70のCPU70aにより実行される主制御処理の一例を示すフローチャートである。この処理は、パチンコ機10の電源が投入されたときに実行される。主制御処理は、初期化処理などの電源投入に必要な電源投入処理を実行した後(S10)、遊技開始処理(S20)と、作動モード設定処理(S30)と、普通図柄遊技処理(S40)と、普通図柄当り遊技処理(S50)と、特別図柄遊技処理(S60)と、大当り遊技処理(S70)と、エラー処理(S80)と、を繰り返し実行することにより行われる。なお、本実施例では、S20〜S80の処理に要する時間は約4msecとなっているため、これらの処理は約4msecの間隔で繰り返し実行されることになる。主制御基板70は、これらの処理の実行に伴って、各種コマンドを担当する制御基板に送信してコマンドに応じた処理を実行させることにより、パチンコ機10の全体の遊技を進行させている。
[遊技開始処理]
S20の遊技開始処理では、主制御基板70のCPU70aは、まず、各種センサ(ゲートスイッチ32aや第1始動口スイッチ36a,第2始動口スイッチ38a,第3始動口スイッチ39a,大入賞口スイッチ44a,一般入賞口スイッチ45aなど)の状態を検知してRAM70cの所定の状態記憶領域に保存したり、各種判定用情報(後述する大当り判定用乱数や大当り図柄決定用乱数,リーチ用乱数,変動パターン決定用乱数、普通図柄当否判定用乱数など)を更新したりする。続いて、遊技球の入球に関わるスイッチ(第1始動口スイッチ36aや第2始動口スイッチ38a,第3始動口スイッチ39a,大入賞口スイッチ44a,一般入賞口スイッチ45aなど)により遊技球が検知されたか否かを判定し、検知されたと判定すると、払い出すべき賞球数を演算して賞球情報としてRAM70cの所定の賞球情報記憶領域に保存し、賞球情報が値0でないときには賞球数指定コマンド(賞球情報)を払出制御基板80に送信して遊技開始処理を終了する。払出制御基板80は、賞球数指定コマンドを受信すると、払出モータ86を駆動制御して遊技球を1球ずつ払い出すと共に払出前スイッチ84および払出後スイッチ85により払い出した遊技球が検知される度に賞球情報(未払いの遊技球数)を値1ずつデクリメントする賞球払出処理を実行する。この賞球払出処理は、賞球情報が値0となるまで繰り返し実行されるが、遊技球の入球が検知されて主制御基板70から新たな賞球数指定コマンドを受信すると、その賞球情報も値0となるまで処理が繰り返される。遊技開始処理が終了すると、主制御処理に戻って次のS30の作動モード設定処理に進む。
[作動モード設定処理]
S30の作動モード設定処理は、図11に示すフローチャートに従って実行される。作動モード設定処理が実行されると、主制御基板70のCPU70aは、まず、始動口振分装置60の振分部材64の第1態様と第2態様(振分ソレノイド64cの非駆動状態と駆動状態)とを切り替えるための作動モードを設定済みであるか否かを判定する(S100)。本実施例では、作動モードとして、振分部材64の態様を第1態様(振分ソレノイド64cを非駆動状態)とする第1作動モードと、振分部材64の態様を第2態様(振分ソレノイド64cを駆動状態)とする第2作動モードとの2つの作動モードを有し、パチンコ機10の電源が投入されたときのS100の初期化処理(電源投入処理)で作動モードがリセットされる(未設定の状態にされる)ものとした。ここで、第1作動モードでは、振分部材64の態様を第1態様として、始動口振分装置60の入球口61に入球した遊技球を第1始動口36に振り分けるから、第1始動口スイッチ36aで遊技球を検知し第2始動口スイッチ38aで遊技球を検知しない状態(第1検知状態という)となる。言い換えると、始動口振分装置60の入球口61に入球した遊技球が第1始動口36に誘導されて第1特別図柄の保留が発生可能となるから、第1特別図柄を変動表示させて第2特別図柄を変動表示させない状態(第1変動状態という)となる。また、第2作動モードでは、振分部材64の態様を第2態様として、始動口振分装置60の入球口61に入球した遊技球を第2始動口38に振り分けるから、第2始動口スイッチ38aで遊技球を検知し第1始動口スイッチ36aで遊技球を検知しない状態(第2検知状態という)となる。言い換えると、始動口振分装置60の入球口61に入球した遊技球が第2始動口38に誘導されて第2特別図柄の保留が発生可能となるから、第2特別図柄を変動表示させて第2特別図柄を変動表示させない状態(第2変動状態という)となる。
S100で作動モードを設定済みでないと判定すると、タイマ70dの作動を開始することにより経過時間の計測を開始すると共に(S102)、第1作動モードフラグをオンとすることにより第1作動モードを設定して(S104)、作動モード設定処理を終了する。このため、経過時間は、電源の投入を契機に計測が開始される時間となる。ここで、同一島内に配置されている複数台のパチンコ機10では、通常は島電源の投入に基づき略同じタイミングで電源が投入されるから、各パチンコ機10で略同じタイミングでタイマ70dの作動を開始することになる。このため、同一島内に配置されている複数台のパチンコ機10は、タイマ70dの計測時間も略同じとなる。また、第1作動モードフラグをオンとして第1作動モードを設定するから、電源投入直後は振分部材64の態様が第1態様(振分ソレノイド64cが非駆動状態)とされて第1始動口36に遊技球を振り分けることになる。なお、電源が投入されたときに常に第1作動モードを設定するものに限られず、第2作動モードを設定してもよいし、第1作動モードを設定するか第2作動モードを設定するかを抽選などにより決定してもよい。一方、S100で作動モードを設定済みであると判定すると、図12に示す作動モード切替処理を実行して(S106)、作動モード設定処理を終了する。なお、作動モード設定処理を終了すると、主制御処理に戻って次のS40の普通図柄遊技処理に進む。
図12の作動モード切替処理では、まず、タイマ70dの計測時間を取得し(S120)、取得した計測時間が第1作動モードの時間内であるか否かを判定する(S122)。この判定は、タイマ70dの計測時間が、第1作動モードの時間として予め定められた期間内にあるか否かを判定することにより行われる。ここで、作動モードの切り替えの様子の一例を図13に示す。図示するように、本実施例では、第1作動モードの設定時間として60分(第1時間)が定められ、第2作動モードの設定時間として10分(第2時間)が定められ、第1作動モードと第2作動モードとを交互に切り替えるものとした。このため、タイマ70dの計測時間(経過時間)が、0分〜60分、70分〜130分、140分〜200分、・・・であれば第1作動モードの時間内となり、60分〜70分、130分〜140分、200分〜210分であれば第2作動モードの時間内(第1作動モードの時間外)となる。このように、本実施例では、振分部材64の態様が第1態様となって第1始動口36に遊技球を振り分ける第1作動モード(第1検知状態、第1変動状態)になると、タイマ70dが60分(第1時間)を計測するまでは、その第1作動モードを維持し、タイマ70dが60分(第1時間)を計測して第1作動モードから第2作動モード(第2検知状態、第2変動状態)に切り替わると、タイマ70dが10分(第2時間)を計測するまでは、その第2作動モードを維持し、以降も振分部材64の態様が第1態様となる第1作動モードと、振分部材64の態様が第2態様となる第2作動モードとを交互に繰り返すことになる。このため、本実施例では、遊技者が遊技球が入球口61に入球させることにより、第1作動モード中であれば少なくとも1個の第1特別図柄の保留を発生させ、第2作動モード中であれば少なくとも1個の第2特別図柄の保留を発生させることが可能となる。なお、第1時間の60分と第2時間の10分とは、例示であり、これに限られるものではなく、各時間に少なくとも1分以上の時間を設定したり、遊技球の発射間隔に基づいて少なくとも複数の遊技球を発射可能な時間を設定したりしてもよい。また、遊技球の発射間隔と、発射された遊技球が始動口振分装置60の入球口61に入球する確率とから、入球口61に遊技球が入球する平均的な時間間隔を求め、その時間間隔に基づいて少なくとも1球あるいは複数の遊技球が入球口61に入球可能な時間を設定してもよい。あるいは、瞬間的に作動モードが切り替わるものとしてもよい。なお、本実施例では、各作動モードの時間にメリハリをつけるため、第1時間が第2時間の6倍の時間としたが、よりメリハリをつけるために第1時間が第2時間の10倍以上の時間としてもよいし、逆に第1時間が第2時間の2倍や3倍程度の時間としてもよい。
S122でタイマ70dの計測時間が第1作動モードの時間内であると判定すると、次に、第1作動モードフラグがオフであるか否かを判定し(S124)、第1作動モードフラグがオンであると判定すると、第1作動モードを維持したまま、作動モード切替処理を終了する。一方、S124で第1作動モードフラグがオフであると判定すると、現在は第2作動モードとなっており第1作動モードに切り替えるために第1作動モードフラグをオフからオンとして(S126)、始動口振分装置60の振分ソレノイド64cの作動を停止して振分部材64の態様を第1態様に切り替える(S128)。続いて、エラー除外数Kを値0にリセットし(S130)、第1作動モード開始コマンドをサブ制御基板90に送信して(S132)、作動モード切替処理を終了する。なお、S130でリセットされるエラー除外数Kについては、後述する。これにより、始動口振分装置60は、入球口61に入球した遊技球を第1始動口36に振り分けることになる。また、第1作動モード開始コマンドを受信したサブ制御基板90は、第2作動モードの終了を示す第2作動モード終了演出を実行したり、第1作動モードの開始を示す第1作動モード開始演出を実行したりする。
また、S122でタイマ70dの計測時間が第1作動モードの時間内でないと判定すると、第1作動モードフラグがオンであるか否かを判定し(S134)、第1作動モードフラグがオフであると判定すると、第2作動モードを維持したまま、作動モード切替処理を終了する。一方、S132で第1作動モードフラグがオンであると判定すると、現在は第1作動モードとなっており第2作動モードに切り替えるために第1作動モードフラグをオンからオフとして(S136)、始動口振分装置60の振分ソレノイド64cの作動を開始して振分部材64の態様を第2態様に切り替える(S138)。続いて、エラー除外数Kを値0にリセットして(S140)、第2作動モード開始コマンドをサブ制御基板90に送信し(S142)、作動モード切替処理を終了する。これにより、始動口振分装置60は、入球口61に入球した遊技球を第2始動口38に振り分けることになる。また、第2作動モード開始コマンドを受信したサブ制御基板90は、第1作動モードの終了を示す第1作動モード終了演出を実行したり、第2作動モードの開始を示す第2作動モード開始演出を実行したりする。なお、各作動モードの開始演出だけでなく、各作動モードの開始を予告するカウントダウン演出などの予告演出を行うものとしてもよい。また、本実施例では、第1作動モードフラグがオンのときを第1作動モードとし、第1作動モードフラグがオフのときを第2作動モードとしているが、第1作動モードフラグとは別に第2作動モードフラグを設け、第1作動モードフラグがオンで第2作動モードフラグがオフのときを第1作動モードとし、第1作動モードフラグがオフで第2作動モードフラグがオンのときを第2作動モードとしてもよい。また、第1作動モード中は振分ソレノイド64cを非駆動状態とすることで振分部材64の態様を第1態様とし、第2作動モード中は振分ソレノイド64cを駆動状態とすることで振分部材64の態様を第2態様としたが、振分ソレノイド64cが駆動する度に振分部材64の態様が第1態様と第2態様とに交互に切り替わるよう構成しておき、各作動モード中は振分ソレノイド64cを非駆動状態として各作動モードが切り替わるときに振分ソレノイド64cを駆動状態としてもよい。
[普通図柄遊技処理]
S40の普通図柄遊技処理では、主制御基板70のCPU70aは、まず、普通図柄の保留が値0でない即ち値1以上あるか否かを判定し、保留が値1以上あるときには保留数を値1だけデクリメントして普通図柄の当否判定を行うと共に当否判定の結果に基づいて停止表示させる普通図柄(図6参照)を決定する。普通図柄の当否判定は、普通図柄作動ゲート32を遊技球が通過することに基づき取得される普通図柄当否判定用乱数と、普通図柄当り判定テーブルを用いて行われるもので、電サポなし状態にあるときには当り確率の低い(例えば、約0.8%)低確率用の普通図柄当り判定テーブルが用いられ、電サポあり状態にあるときには当り確率の高い(例えば、約99.2%)高確率用の普通図柄当り判定テーブルが用いられる。また、当否判定の結果が当りのときには、当り図柄を停止表示させる図柄に決定し、当否判定の結果が外れのときには、外れ図柄のうちのいずれかを停止表示させる図柄に決定する。そして、普通図柄の変動時間を設定して普通図柄の変動表示を開始し、変動時間が経過するのを待つ。変動時間の設定は、電サポなし状態にあるときには長時間(例えば、30秒)に設定され、電サポあり状態にあるときには短時間(例えば、1秒)に短縮される。変動時間が経過すると、決定した図柄で普通図柄を停止表示し、停止表示した図柄が当り図柄のときには、第3始動口39の開放時間を設定し、第3始動口39の開放を開始して普通図柄遊技処理を一旦終了し、停止表示した図柄が外れ図柄のときには、何もせずに普通図柄遊技処理を終了する。第3始動口39の開放時間は、電サポなし状態にあるときには短時間(例えば0.5秒)に設定され、電サポあり状態にあるときには長時間(例えば5秒)に延長される。また、第3始動口39の開放は、上述したように、第3始動口ソレノイド39bを駆動制御することによって、翼片部39cを左右に開くことにより行う。なお、本実施例では、始動口振分装置60を備えるから、電サポあり状態ではなく電サポなし状態であっても、始動口振分装置60が遊技球を第2始動口38に振り分ける第2作動モード中であれば、第2始動口38に遊技球を入球させて第2特別図柄の保留を発生させることができる。普通図柄遊技処理を終了すると、主制御処理に戻って次のS50の普通図柄当り遊技処理に進む。このように、電サポあり状態においては、普通図柄の変動時間を短縮する変動時間短縮機能を作動させると共に普通図柄の当否判定の結果が当りとなる確率(普図当り確率)を向上させる普図確率変動機能を作動させ、且つ、第3始動口39の開放時間を延長する開放延長機能を作動させる。このため、本実施例の電サポあり状態を、開放延長機能作動状態または普図確変状態ともいう。また、これら3つの機能を同時に作動させる形態のみを例示したが、いずれか1つの機能またはいずれか2つの機能を作動させる形態とすることもできる。
[普通図柄当り遊技処理]
S50の普通図柄当り遊技処理では、主制御基板70のCPU70aは、第3始動口39が開放を開始してからの経過時間(開放経過時間)が普通図柄遊技処理で設定された設定時間に達しているか否か、規定数(例えば、8個)の遊技球が第3始動口39に入球しているか否かを判定する。開放経過時間が設定時間に達しておらず規定数の遊技球が第3始動口39に入球してもいないと判定すると、第3始動口39の開放を維持したまま普通図柄当り遊技処理を一旦終了する。一方、開放経過時間が設定時間に達していると判定したり、開放経過時間が設定時間に達する前であっても既に規定数の遊技球が第3始動口39に入球していると判定すると、第3始動口ソレノイド39bの駆動を停止して、普通図柄当り遊技処理を終了する。普通図柄当り遊技処理を終了すると、主制御処理に戻って次のS60の特別図柄遊技処理に進む。
[特別図柄遊技処理]
S60の特別図柄遊技処理は、図14〜図16に示すフローチャートに従って実行される。特別図柄遊技処理が実行されると、主制御基板70のCPU70aは、まず、第1始動口スイッチ36aからの検知信号を入力して第1特別図柄を変動表示させるための第1始動口36に遊技球が入球したか否かを判定する(S200)。第1始動口36に遊技球が入球したと判定すると、現在の第1特別図柄の保留数がその上限値(本実施例では、値4)よりも少ないか否かを判定する(S202)。第1特別図柄の保留数が上限値よりも少ないと判定したときには、第1特別図柄の保留数を値1だけインクリメントすると共に(S204)、判定用情報(第1変動情報)を取得してRAM70cの所定の判定用情報記憶領域に格納し(S206)、第1特別図柄保留発生時コマンドをサブ制御基板90に送信する(S208)。ここで、S206で取得される判定用情報としては、第1始動口36への遊技球の入球に基づいて行われる大当り判定の際に用いられる大当り判定用乱数や、大当り判定の結果が大当りのときに第1特別図柄表示部42aに停止表示させる大当り図柄を決定するための大当り図柄決定用乱数,第1特別図柄の変動パターンを決定するための変動パターン決定用乱数などの遊技の進行に関する情報が例示できる。また、第1特別図柄保留発生時コマンドには、保留数を演出表示装置34の表示画面内の第1保留図柄35aで表示するための第1特別図柄の保留数指定コマンドが含まれる。なお、S200で第1始動口36に遊技球が入球していないと判定したり、S202で第1特別図柄の保留数が上限値に達していると判定すると、S204〜S208の処理をスキップして次のS210の処理に進む。
続いて、第2始動口スイッチ38aからの検知信号や第3始動口スイッチ39aからの検知信号を入力して第2特別図柄を変動表示させるための第2始動口38または第3始動口39に遊技球が入球したか否かを判定する(S210)。第2始動口38または第3始動口39に遊技球が入球したと判定すると、現在の第2特別図柄の保留数がその上限値(本実施例では、値4)よりも少ないか否かを判定する(S212)。第2特別図柄の保留数が上限値よりも少ないと判定したときには、第2特別図柄の保留数を値1だけインクリメントすると共に(S214)、判定用情報(第2変動情報)を取得してRAM70cの所定の判定用情報記憶領域に格納し(S216)、第2特別図柄保留発生時コマンドをサブ制御基板90に送信する(S218)。ここで、S216で取得される判定用情報としては、第2始動口38または第3始動口39への遊技球の入球に基づいて行われる大当り判定の際に用いられる大当り判定用乱数や、大当り判定の結果が大当りのときに第2特別図柄表示部42bに停止表示させる大当り図柄を決定するための大当り図柄決定用乱数,第2特別図柄の変動パターンを決定するための変動パターン決定用乱数などの遊技の進行に関する情報が例示できる。また、第2特別図柄保留発生時コマンドには、保留数を演出表示装置34の表示画面内の第2保留図柄35bで表示するための第2特別図柄の保留数指定コマンドが含まれる。なお、S210で第2始動口38および第3始動口39のいずれにも遊技球が入球していないと判定したり、S212で第2特別図柄の保留数が上限値に達していると判定すると、S214〜S218の処理をスキップして次のS220の処理に進む。
次に、大当り遊技中であるか否か(S220)、第1特別図柄および第2特別図柄のいずれかが変動表示中であるか否か(S222)、第1特別図柄および第2特別図柄のいずれかが停止表示時間中であるか否か(S224)をそれぞれ判定する。大当り遊技中と判定すると、これで特別図柄遊技処理を終了し、主制御処理に戻って次のS70の大当り遊技処理に進む。一方、大当り遊技中でなく、第1特別図柄および第2特別図柄のいずれもが変動表示中でなく、第1特別図柄および第2特別図柄のいずれもが停止表示時間中でないと判定すると、第1特別図柄の保留数および第2特別図柄の保留数が値0か否かを判定する(S226)。第1特別図柄の保留数および第2特別図柄の保留数のいずれもが値0と判定すると、特別図柄遊技処理を終了する。一方、第1特別図柄の保留数および第2特別図柄の保留数のいずれかが値0でないと判定すると、判定用情報記憶領域(RAM70c)に記憶されている第1特別図柄の判定用情報および第2特別図柄の判定用情報のうち最も古い判定用情報(大当り判定用乱数)を読み出し(S228)、変動表示関連処理を実行して(S230)、特別図柄遊技処理を一旦終了する。本実施例では、第1特別図柄の保留数と第2特別図柄の保留数がいずれも値0でないときには、判定用情報記憶領域に記憶されている第1特別図柄の判定用情報および第2特別図柄の判定用情報のうち最も古いものから順に、即ち、第1始動口36と第2始動口38と第3始動口39とのうち遊技球が入球した順(遊技球の検知順)に消化する(いわゆる入球順変動)。以下、変動表示関連処理の詳細について説明する。なお、第1特別図柄の変動表示関連処理と第2特別図柄の変動表示関連処理はいずれも共通の処理が実行されるため、共通のフローチャート(図17のフローチャート)を用いて説明する。
変動表示関連処理では、まず、確変フラグがオンか否か、即ち現在の遊技状態が高確率状態(確変状態)および低確率状態のいずれであるかを判定する(S300)。確変フラグがオフのとき、即ち現在の遊技状態が低確率状態のときにはS228で読み出した大当り判定用乱数と低確率用大当り判定テーブルとを用いて大当り判定を行い(S302)、確変フラグがオンのとき、即ち現在の遊技状態が高確率状態のときには読み出した大当り判定用乱数と高確率用大当り判定テーブルとを用いて大当り判定を行って(S304)、その判定結果が大当りか否かを判定する(S306)。大当り判定テーブルの一例を図18に示す。なお、図18(a)に低確率用大当り判定テーブルを示し、図18(b)に高確率用大当り判定テーブルを示す。低確率用大当り判定テーブルでは大当り判定用乱数が値0〜796のうち値60,61のときに大当りとし(1/398.5の大当り確率)、高確率用大当り判定テーブルでは当り判定用乱数が値0〜796のうち値60〜79のときに大当りとするものとした(1/39.85の大当り確率)。なお、本実施例では、第1特別図柄と第2特別図柄とで共通の大当り判定テーブルが用いられる。
S306で大当り判定の結果が大当りと判定されたときには、判定用情報記憶領域(RAM70c)から大当り図柄決定用乱数を読み出し(S308)、読み出した大当り図柄決定用乱数に基づいて停止表示させる大当り図柄を選択して決定する(S310)。ここで、第1特別図柄の大当り図柄の決定には、図19に例示する第1特別図柄の大当り図柄決定テーブルが用いられ、第2特別図柄の大当り図柄の決定には、図20に例示する第2特別図柄の大当り図柄決定テーブルが用いられる。
第1特別図柄の大当り図柄決定テーブルでは、図19に示すように、大当り図柄決定用乱数が値0〜255のうち値0〜97のときに図7の1段目の図柄が選択されて10R大当り遊技が実行される「第1の通常大当り」となり(約38%の出現確率)、大当り図柄決定用乱数が値98〜255のときに図7の3段目の図柄が選択されて10R大当り遊技が実行される「第1の確変大当り」となる(約62%の出現確率)。また、第2特別図柄の大当り図柄決定テーブルでは、図20に示すように、大当り図柄決定用乱数が値0〜255のうち値0〜97のときに図7の2段目の図柄が選択されて4R大当り遊技が実行される「第2の通常大当り」となり(約38%の出現確率)、大当り図柄決定用乱数が値98〜127のときに図7の4段目の図柄が選択されて4R大当り遊技が実行される「第2の確変大当り」となり(約12%の出現確率)、大当り図柄決定用乱数が値128〜255のときに図7の5段目の図柄が選択されて16R大当り遊技が実行される「第3の確変大当り」となる(約50%の出現確率)。ここで、前述したように、1ラウンドで払い出し可能な最大の賞球数は126個であるから、遊技者が獲得可能な最大の賞球数は、「第1の通常大当り」と「第1の確変大当り」では1260個(126個×10ラウンド)であり、「第2の通常大当り」と「第2の確変大当り」では504個(126個×4ラウンド)であり、「第3の確変大当り」では2016個(126個×16ラウンド)である。このため、各大当り図柄の出現確率を考慮した平均の賞球数(獲得可能な賞球の期待値)は、第1特別図柄の大当り図柄決定テーブルでは1260個で、第2特別図柄の大当り図柄決定テーブルでは1260個であり、同じ数となる。即ち、第1特別図柄の大当りと第2特別図柄の大当りとにおいて、獲得可能な賞球の期待値は同じである。
また、S306で大当り判定の結果が大当りでないと判定すると、外れであるから、外れ図柄を決定する(S312)。なお、外れ図柄は、詳細な説明は省略するが、例えば、大当り図柄決定用乱数と図示しない外れ図柄決定用テーブルとを用いて設定することができる。勿論、大当り図柄決定用乱数とは別に外れ図柄決定用乱数を取得するものとすれば、この外れ図柄決定用乱数と外れ図柄決定用テーブルとを用いて設定することもできる。
こうして停止図柄を決定すると、変動パターンテーブルを設定する(S314)。ここで、変動パターンテーブルの設定は、図21の変動パターンテーブル設定処理を実行することにより行われる。図21の変動パターンテーブル設定処理では、主制御基板70のCPU70aは、まず、変動短縮フラグがオフであるか否か、即ち電サポなし状態であるか否かを判定し(S330)、変動短縮フラグがオフであると判定すると、現在の変動表示関連処理の対象が第1特別図柄であるか否かを判定する(S332)。現在の変動表示関連処理の対象が第1特別図柄であれば、電サポなし状態の第1作動モード用(特図1用)の変動パターンテーブルを設定する(S334)。一方、現在の変動表示関連処理の対象が第1特別図柄でなく第2特別図柄であれば、電サポなし状態の第2作動モード用(特図2用)の変動パターンテーブルを設定する(S336)。また、S330で変動短縮フラグがオンであると判定すると、電サポあり状態(特図1,2共通)の変動パターンテーブルを設定する(S338)。各変動パターンテーブルは、図示は省略するが、当否判定結果(大当りか外れか)と変動パターン決定用乱数とに対応付けて各種の変動パターン(変動時間)が規定されており、特別図柄を変動表示させる際には、これらの変動パターンテーブルを用いて一の変動パターンが選択される。また、特別図柄の変動時間の平均時間が、短い方から順に、電サポあり状態の変動パターンテーブル、第2作動モード用の変動パターンテーブル、第1作動モード用の変動パターンテーブルとなるように、各種の変動パターン(変動時間)が規定されている。このため、電サポなし状態において、第2作動モード中の第2特別図柄の変動時間(平均変動時間)は、第1作動モード中の第1特別図柄の変動時間(平均変動時間)よりも短いものとなる。これは、前述したように、第2作動モードの設定時間が第1作動モードの設定時間よりも短いことから、それに合わせたためである。これにより、第1作動モードよりも設定時間の短い第2作動モード中に、特別図柄の複数回の変動表示を可能とすることができる。
こうして変動パターンテーブルを設定すると、変動パターン決定用乱数を読み出し(S316)、読み出した変動パターン決定用乱数と設定した変動パターンテーブルとを用いて変動パターンを設定する(S318)。そして、特別図柄の変動表示を開始すると共に(S320)、特別図柄の保留数を値1だけデクリメントし(S322)、図柄変動開始時コマンドをサブ制御基板90に送信して(S324)、変動表示関連処理を終了する。S320〜S324の処理は、現在の変動表示関連処理の対象が第1特別図柄の場合には、第1特別図柄の変動表示を開始すると共に、第1特別図柄の保留数を値1だけデクリメントする処理となる。一方、現在の変動表示関連処理の対象が第2特別図柄の場合には、第2特別図柄の変動表示を開始すると共に、第2特別図柄の保留数を値1だけデクリメントする処理となる。また、S324で送信する図柄変動開始時コマンドには、大当り判定の結果が大当りのときには大当り変動パターンおよびそのパターンにおける変動時間(変動パターン指定コマンド)と大当り停止図柄(特別図柄停止情報指定コマンド)とが含まれ、大当り判定の結果が外れのときには外れ変動パターンおよびそのパターンにおける変動時間(変動パターン指定コマンド)と外れ停止図柄(特別図柄停止情報指定コマンド)とが含まれている。図柄変動開始時コマンドを受信したサブ制御基板90は、コマンドを解析し、その解析結果に基づいて演出表示装置34の画面上で行う演出内容を決定し、その決定に応じた制御信号(演出コマンド)を演出表示制御基板91に出力して演出表示装置34の制御を行う。なお、特別図柄の変動表示が開始されると、その変動表示に係る判定用情報(変動情報)が判定用情報記憶領域からクリアされる。
図14〜図16の特別図柄遊技処理に戻って、特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)の変動表示が開始された後に特別図柄遊技処理が実行されると、S222で第1特別図柄および第2特別図柄のいずれかが変動表示中と判定するため、主制御基板70のCPU70aは、変動時間が経過したか否かを判定する(S232)。変動時間は特別図柄の変動パターンに応じて決定されるから、変動時間が経過したか否かは、特別図柄の変動表示が開始されてからの経過時間と、変動パターンに対応する変動時間とを比較することにより行うことができる。変動時間が経過していないと判定すると、特別図柄遊技処理を一旦終了する。変動時間が経過していると判定すると、変動中の特別図柄の変動表示を停止し(S234)、図柄停止コマンドをサブ制御基板90に送信する(S236)。この図柄停止コマンドを受信したサブ制御基板90(演出表示制御基板91)は、演出表示装置34での図柄変動演出を終了させる。そして、停止表示時間を設定し(S238)、停止表示時間が経過したか否かを判定する(S240)。ここで、停止表示時間は、特別図柄の変動表示を停止してから次に変動表示を開始するまでのインターバルであり、例えば0.6秒に設定される。停止表示時間が経過していないと判定すると、特別図柄遊技処理を一旦終了する。特別図柄の停止表示がなされた後に、特別図柄遊技処理が実行されると、S224で停止表示時間中と判定するため、再びS240で停止表示時間が経過したか否かを判定し、停止表示時間が経過していると判定すると、停止表示している特別図柄が大当り図柄であるか否かを判定する(S242)。
S242で大当り図柄と判定すると、大当り遊技フラグをオンとすると共に(S244)、大当り遊技開始指定コマンドをサブ制御基板90に送信する(S246)。大当り遊技開始指定コマンドを受信したサブ制御基板90は、大当り遊技開始演出などを実行する。また、大当り遊技中には確変機能や変動時間短縮機能,開放延長機能を停止させるために、確変フラグがオンのときには確変フラグをオフとし(S248,S250)、変動短縮フラグがオンのときには変動短縮フラグをオフとすると共に開放延長フラグをオフとして(S252〜S256)、特別図柄遊技処理を終了し、主制御処理に戻って次のS70の大当り遊技処理に進む。
一方、S242で大当り図柄でないと判定すると、確変フラグがオンか否かを判定し(S258)、確変フラグがオンでないと判定すると、次のS268の処理に進む。確変フラグがオンであると判定すると、確変カウンタを値1だけデクリメントして(S260)、確変カウンタが値0であるか否かを判定する(S262)。ここで、確変カウンタは、高確率状態を維持する特別図柄の変動回数の上限値を示すものであり、大当り遊技の終了に際してその値がセットされる。確変カウンタが値0でないと判定すると、高確率状態を維持したまま次のS268の処理に進み、確変カウンタが値0であると判定すると、確変フラグをオフとすると共に(S264)、遊技状態指定コマンドをサブ制御基板90に送信して(S266)、次のS268の処理に進む。これにより、パチンコ機10の遊技状態は、高確率状態から低確率状態に変更されることになる。なお、遊技状態指定コマンドには、パチンコ機10の現在の遊技状態を示す確変フラグの設定状況などが含まれる。遊技状態指定コマンドを受信したサブ制御基板90は、例えば、演出表示制御基板91に遊技状態を示す演出コマンドを送信して演出表示装置34の背景画面などの表示を高確率状態用から低確率状態用に変更する等の処理を行う。
次に、変動短縮フラグがオンであるか否かを判定し(S268)、変動短縮フラグがオンでないときにはそのまま特別図柄遊技処理を一旦終了する。変動短縮フラグがオンのときには変動短縮カウンタを値1だけデクリメントし(S270)、変動短縮カウンタが値0であるか否かを判定する(S272)。ここで、変動短縮カウンタは、変動時間短縮機能(特別図柄および普通図柄の変動短縮)の作動状態を維持する特別図柄の変動回数の上限値を示すものであり、大当り遊技の終了に際して大当り態様に応じた値がセットされる。変動短縮カウンタが値0でないときには、電サポあり状態を維持したまま特別図柄遊技処理を一旦終了し、変動短縮カウンタが値0のときには、電サポあり状態を終了させるために、変動短縮フラグをオフとすると共に(S274)、開放延長フラグをオフとし(S276)、遊技状態指定コマンドをサブ制御基板90に送信して(S278)、特別図柄遊技処理を一旦終了する。これにより、パチンコ機10の遊技状態は、電サポあり状態から電サポなし状態に変更されることになる。なお、遊技状態指定コマンドには、パチンコ機10の現在の遊技状態を示す変動短縮フラグや開放延長フラグの設定状況などが含まれる。遊技状態指定コマンドを受信したサブ制御基板90は、例えば、演出表示制御基板91に遊技状態を示す演出コマンドを送信して演出表示装置34の背景画面などの表示を電サポあり状態用から電サポなし状態用に変更する等の処理を行う。なお、S262の判定は低確率状態か高確率状態かに拘わらず実行され、S272の判定は電サポなし状態か電サポあり状態かに拘わらず実行されるが、第1の確変大当りや第2の確変大当り、第3の確変大当りでは、大当り終了後に、確変カウンタや変動短縮カウンタに10,000回が設定されるため、これらの確変大当りの場合に、確変カウンタや変動短縮カウンタが値0となることは通常あり得ず、次回に大当りを引くまで高確率状態や電サポあり状態が終了することはない。
[大当り遊技処理]
S70の大当り遊技処理は、図22に示すフローチャートに従って実行される。図22の大当り遊技処理が実行されると、主制御基板70のCPU70aは、まず、大当り遊技フラグがオンであるか否か、即ち大当り遊技中であるか否かを判定する(S400)。大当り遊技フラグがオフであると判定すると、そのまま大当り遊技処理を終了する。一方、大当り遊技フラグがオンであると判定すると、大入賞口44が開放中であるか否かを判定し(S402)、大入賞口44が閉鎖中である(開放中でない)と判定すると、大入賞口44の開放タイミングであるか否かを判定する(S404)。この判定は、規定の閉鎖時間(本実施例では、2秒)が経過したか否かを判定することにより行われる。大入賞口44の開放タイミングであると判定すると、大入賞口44が開放されるよう大入賞口ソレノイド44bを駆動制御して(S406)、大当り遊技処理を一旦終了する。一方、S404で大入賞口44の開放タイミングでないと判定すると、そのまま大当り遊技処理を一旦終了する。
一方、S402で大入賞口44が開放中であると判定すると、大入賞口44の閉鎖タイミングか否かを判定する(S408)。この判定は、規定の開放時間(本実施例では、25秒)が経過したか、大入賞口44に入球した遊技球の数が規定数(本実施例では、9個)に達したかのいずれかの成立を判定することにより行われる。大入賞口44の閉鎖タイミングでないと判定すると、大入賞口44の開放を維持したまま大当り遊技処理を一旦終了する。一方、大入賞口44の閉鎖タイミングであると判定すると、大入賞口44が閉鎖されるよう大入賞口ソレノイド44bを駆動制御し(S410)、大当り遊技の終了条件が成立したか否かを判定する(S412)。この判定は、大入賞口44が規定ラウンド数通りに開放されたか否かを判定することにより行われる。なお、規定ラウンド数は、第1の通常大当りと第1の確変大当りでは10ラウンドとなり、第2の通常大当りと第2の確変大当りでは4ラウンドとなり、第3の確変大当りでは16ラウンドとなる。S412で大当り遊技の終了条件が成立していないと判定すると、そのまま大当り遊技処理を一旦終了する。一方、大当り遊技の終了条件が成立したと判定すると、図23に例示する大当り遊技終了時処理を実行して(S414)、大当り遊技処理を終了する。
図23の大当り遊技終了時処理では、主制御基板70のCPU70aは、まず、大当り遊技フラグをオンからオフとし(S450)、今回の大当りが確変大当り(第1の確変大当りか第2の確変大当りか第3の確変大当り)であるか否かを判定する(S452)。今回の大当りが確変大当りでなく、通常大当り(第1の通常大当りまたは第2の通常大当り)であると判定すると、確変フラグはオフのまま維持して、変動短縮カウンタを100回に設定し(S454)、確変大当りであると判定すると、確変カウンタを10,000回に設定して確変フラグをオンとすると共に(S456,S458)、変動短縮カウンタを10,000回に設定する(S460)。なお、前述したように、確変カウンタと変動短縮カウンタとが10,000回に設定されると、実質的には、次回の大当りを引くまで高確率状態と電サポあり状態とが継続される。こうして変動短縮カウンタをセットすると、変動短縮フラグと開放延長フラグとをオンとし(S462,S464)、大当り遊技終了指定コマンドと遊技状態指定コマンドをサブ制御基板90に送信して(S466)、大当り遊技終了時処理を終了する。また、遊技状態指定コマンドを受信したサブ制御基板90は、例えば、演出表示制御基板91に遊技状態を示す演出コマンドを送信して演出表示装置34の背景画面をそのときの遊技状態に応じた背景に設定する処理等を行う。
[エラー処理]
S80のエラー処理は、図24に示すフローチャートに従って実行される。図24のエラー処理が実行されると、主制御基板70のCPU70aは、まず、変動短縮フラグがオフであるか否か、即ち電サポなし状態であるか否かを判定し(S500)、変動短縮フラグがオン、即ち電サポあり状態であると判定すると、そのままエラー処理を終了する。一方、S500で変動短縮フラグがオフ、即ち電サポなし状態であると判定すると、第1作動モード中であるか否かを判定する(S502)。第1作動モード中であると判定すると、図25に示す第1作動モード中エラー処理を実行して(S504)、エラー処理を終了し、第1作動モード中でなく第2作動モード中であると判定すると、図26に示す第2作動モード中エラー処理を実行して(S506)、エラー処理を終了する。
ここで、本実施例のエラー処理は、始動口振分装置60による遊技球の振り分けに関するエラーの発生を検知するために行われる。前述したように、本実施例では、振分部材64の態様を第1態様として、始動口振分装置60の入球口61に入球した遊技球を第1始動口36に振り分ける第1作動モードと、振分部材64の態様を第2態様として、始動口振分装置60の入球口61に入球した遊技球を第2始動口38に振り分ける第2作動モードとがある。このため、第1作動モード中に発生するエラーとしては、振分部材64の不具合やその他の不具合により、第1作動モード中であるにも拘わらず入球口61に入球した遊技球が第2始動口38に誘導されることが挙げられる。言い換えると、第1始動口スイッチ36aで遊技球を検知し第2始動口スイッチ38aで遊技球を検知しない第1検知状態中であるにも拘わらず、第2始動口スイッチ38aで遊技球を検知することといえる。あるいは、第1特別図柄を変動表示させて第2特別図柄を変動表示させない第1変動状態中であるにも拘わらず、第2特別図柄が変動表示することといえる。また、第2作動モード中に発生するエラーとしては、振分部材64の不具合やその他の不具合により、第2作動モード中であるにも拘わらず、入球口61に入球した遊技球が第1始動口36に誘導されることが挙げられる。言い換えると、第2始動口スイッチ38aで遊技球を検知し第1始動口スイッチ36aで遊技球を検知しない第2検知状態中であるにも拘わらず、第1始動口スイッチ36aで遊技球を検知することといえる。あるいは、第2特別図柄を変動表示させて第1特別図柄を変動表示させない第2変動状態中であるにも拘わらず、第1特別図柄が変動表示することといえる。なお、振分部材64の不具合としては、振分ソレノイド64cの固着による振分部材64の作動不良(切替不良)などがあり、その他の不具合としては、遊技者の不正行為などがある。遊技者の不正行為は、例えば、釣り糸などを巻き付けて遊技者が操作可能とした遊技球を、第1始動口36に連通する第1案内通路62bまたは第2始動口38に連通する第2案内通路62c内に位置させておき、その遊技球を第1始動口スイッチ36aまたは第2始動口スイッチ38aに検知させることなどにより行われる。あるいは、広く知られているように、磁気や電波などによって、第1始動口スイッチ36aや第2始動口スイッチ38aが遊技球を検知したと誤作動させることなどにより行われる。
図25の第1作動モード中エラー処理では、主制御基板70のCPU70aは、まず、第2始動口スイッチ38aが遊技球を検知したか否かを判定し(S550)、第2始動口スイッチ38aが遊技球を検知してないと判定すると、そのまま第1作動モード中エラー処理を終了する。一方、振分部材64の態様が第1態様となる第1作動モード中(第1検知状態,第1変動状態)にも拘わらず、S550で第2始動口スイッチ38aが遊技球を検知したと判定すると、エラー除外数Kを値1だけインクリメントして(S552)、エラー除外数Kが所定数K0(本実施例では、値3とする)以上であるか否かを判定する(S554)。エラー除外数Kが所定数K0未満であると判定すると、エラーは発生していないとみなして、第1作動モード中エラー処理を終了する。一方、エラー除外数Kが所定数K0以上、即ちエラー除外数Kが所定数K0になったと判定すると、ホールコンピュータ120とサブ制御基板90に対して第1作動モード中にエラーが発生したことを示す第1エラーコマンド(第1エラー信号)を送信して(S556)、第1作動モード中エラー処理を終了する。このように、第1作動モード中エラー処理では、第2始動口スイッチ38aが所定数K0個の遊技球を検知すると(振分部材64によって所定数K0個の遊技球が第2始動口38に誘導されると)、第1エラーコマンドを送信するのである。
ここで、第1作動モード中であれば、振分部材64が遊技球を第2始動口38に振り分けることはないから、通常は第2始動口スイッチ38aが遊技球を検知することはない。しかし、振分部材64で振り分けられた遊技球は、第1案内通路62bを通って第1始動口36に入球したり、第2案内通路62cを通って第2始動口38に入球したりするから、振分部材64による振り分けから始動口への入球まで若干の時間がかかることになる。。このため、第2作動モードから第1作動モードに切り替わるタイミングで、切替前の第2態様の振分部材64で振り分けられた遊技球が、切替後(振分部材64が第1態様となっているとき)に、第2始動口38に入球する場合がある。また、この場合、入球口61への遊技球の入球も1球ずつには限られず、例えば遊技球が入球口61に2球連なって入球することもあるから、遊技球が連続して第2始動口38に入球することもある。これらのことから、第1作動モード中に、エラー以外で第2始動口スイッチ38aが複数の遊技球を検知することがある。このため、第1作動モード中に第2始動口スイッチ38aが1球でも遊技球を検知したことに基づき直ちにエラーとすると、エラーを誤検知する可能性がある。そのような誤検知を防止するために、エラー除外数Kを用いて、そのエラー除外数Kが所定数K0(値3)となるまではエラーが発生していないとみなす(第1エラーコマンドを送信しない)のである。これにより、エラー発生か否かが不確実な状態で第1エラーコマンドを送信するのを防止することができるから、エラーの検知精度を高めてエラー報知の信頼性を向上させることができる。なお、第1エラーコマンドを受信したホールコンピュータ120は、ホールの管理者にエラーの発生を報知する。また、第1エラーコマンドを受信したサブ制御基板90は、所定の報知態様でエラー報知処理を実行する。例えば、演出表示装置34にエラーメッセージを表示するよう演出表示制御基板91に制御信号を出力したり、警告音などが各種スピーカ28a,28bから出力されるようアンプ基板92に駆動信号を出力したり、枠ランプ93a,93bが通常の演出とは異なる態様で発光するよう装飾駆動基板93に駆動信号を出力したりする。
図26の第2作動モード中エラー処理では、図25の第1作動モード中エラー処理と同じ処理には同じステップ番号を付してその詳細な説明は省略する。この第2作動モード中エラー処理では、主制御基板70のCPU70aは、まず、第1始動口スイッチ36aが遊技球を検知したか否かを判定し(S550a)、第1始動口スイッチ36aが遊技球を検知してないと判定すると、そのまま第2作動モード中エラー処理を終了する。一方、振分部材64の態様が第2態様となる第2作動モード中(第2検知状態,第2変動状態)にも拘わらず、S550aで第1始動口スイッチ36aが遊技球を検知したと判定すると、S552でエラー除外数Kを値1だけインクリメントして、S554でエラー除外数Kを所定数K0(値3)と比較する。そして、S554でエラー除外数Kが所定数K0になったと判定すると、ホールコンピュータ120とサブ制御基板90に対して第2作動モード中にエラーが発生したことを示す第2エラーコマンド(第2エラー信号)を送信して(S556a)、第2作動モード中エラー処理を終了する。このように、第2作動モード中エラー処理では、第1始動口スイッチ36aが所定数K0個の遊技球を検知すると(振分部材64によって所定数K0個の遊技球が第1始動口36に誘導されると)、第2エラーコマンドを送信するのである。この理由は、第1作動モード中エラー処理で説明した理由と同じであるため、説明は省略する。なお、第1作動モード中エラー処理と第2作動モード中エラー処理とで、所定数K0に同じ値を用いたが、異なる値を用いてもよい。
第2エラーコマンドを受信したホールコンピュータ120は、ホールの管理者にエラーの発生を報知する。また、第2エラーコマンドを受信したサブ制御基板90は、第1エラーコマンドを受信した場合と同じ所定の報知態様(以下、第1報知態様)でエラー報知処理を実行してもよいし、第1エラーコマンドを受信した場合とは異なる態様(以下、第2報知態様)でエラー報知処理を実行してもよい。後者の場合、例えば、第1報知態様では、演出表示装置34に「第1作動モード中にエラーが発生した旨」のエラーメッセージを表示したり、各種スピーカ28a,28bから比較的長めの警告音を断続的に出力したり、枠ランプ93a,93bを比較的早い間隔で点滅させたりする。一方、第2報知態様では、演出表示装置34に「第2作動モード中にエラーが発生した旨」のエラーメッセージを表示したり、各種スピーカ28a,28bから比較的短めの警告音を断続的に出力したり、枠ランプ93a,93bを比較的遅い間隔で点滅させたりする。こうすれば、ホールの管理者などは、振分部材64がいずれの態様(いずれの検知状態、いずれの変動状態)でエラーが発生したのかを、容易に判別することができる。なお、サブ制御基板90だけでなく、ホールコンピュータ120も第1エラーコマンドを受信した場合と、第2エラーコマンドを受信した場合とで、異なる態様でエラーを報知するものとしてもよい。
以上説明した本実施例のパチンコ機10によれば、始動口振分装置60の振分部材64の態様が第1態様となって第1始動口36に遊技球を誘導する第1作動モード(第1検知状態,第1変動状態)中に、遊技球が第2始動口38に誘導された場合に、第1エラーコマンドをホールコンピュータ120やサブ制御基板90に送信し、振分部材64の態様が第2態様となって第2始動口38に遊技球を誘導する第2作動モード(第2検知状態,第2変動状態)中に、遊技球が第1始動口36に誘導された場合に、第2エラーコマンドをホールコンピュータ120やサブ制御基板90に送信する。このため、遊技球の振り分けに関するエラーが生じていることをホールの管理者などに報知することができる。したがって、ホールの管理者はエラーの発見が容易となってエラーへの早期対処が可能となるから、パチンコ機10で遊技を行う遊技者に設計通りの遊技を行わせることができる。なお、遊技球の振り分けに関するエラーとしては、振分部材64の態様が設定されている態様と異なること、設定されている検知状態で検知すべき始動口スイッチとは異なる始動口スイッチが遊技球を検知したこと、設定されている変動状態で変動表示すべき特別図柄とは異なる特別図柄が変動表示したことが挙げられる。
また、タイマ70dが60分(第1時間)を計測するまでは第1作動モードを維持し、タイマ70dが60分(第1時間)を計測すると第2作動モードに切り替えて、タイマ70dが10分(第2時間)を計測するまでは第2作動モードを維持するから、第1作動モードと第2作動モードとをある程度まとまった期間として遊技を進行させることができる。これにより、電サポなし状態中の経過時間に基づいて第1特別図柄を主体として遊技を進行させる期間と第2特別図柄を主体として遊技を進行させる期間とを切り替える(遊技進行態様を変化させる)という新たな遊技性を提供することができる。そして、遊技球の振り分けに関するエラーの報知を可能とすることで、そのような新たな遊技性の遊技を設計通りに行わせることができ、遊技興趣の低下を防止することができる。
また、第1作動モード中に遊技球が第2始動口38に所定数K0個誘導された場合と、第2作動モード中に遊技球が第1始動部38に所定数K0個誘導された場合とに、エラーコマンドを送信するから、エラー発生か否かが不確実な状態でエラーコマンドを送信するのを防止してエラー報知の信頼性を向上させることができる。さらに、第1作動モード中には第1エラーコマンドを送信し、第2作動モード中には第2エラーコマンドを送信することで、第1作動モード中のエラーの発生と第2作動モード中のエラーの発生とを識別可能とするから、振分部材64がいずれの態様(いずれの検知状態、いずれの変動状態)でエラーが発生したのかを、管理者が容易に判別することができる。
本実施例のパチンコ機10では、第1作動モード中に第2始動口スイッチ38aが遊技球を検知することに基づいてエラーの発生を検知したが、これに限られず、第1作動モード(第1特別図柄を変動表示させて第2特別図柄を変動表示させない第1変動状態)中に第2特別図柄が変動表示することに基づいてエラーの発生を検知してもよい。また、第2作動モード中に第1始動口スイッチ36aが遊技球を検知することに基づいてエラーの発生を検知したが、これに限られず、第2作動モード(第2特別図柄を変動表示させて第1特別図柄を変動表示させない第2変動状態)中に第1特別図柄が変動表示することに基づいてエラーの発生を検知してもよい。これらの場合、図12の作動モード時切替処理に代えて図27の変形例の作動モード時切替処理を行い、図25の第1作動モード中エラー処理に代えて図28の変形例の第1作動モード中エラー処理を行い、図26の第2作動モード中エラー処理に代えて図29の変形例の第2作動モード中エラー処理を行えばよい。なお、変形例のフローチャートでは、実施例のフローチャートと同じ処理には同じステップ番号を付し、その詳細な説明は省略する。
図27の変形例の作動モード時切替処理では、S128で始動口振分装置60の振分部材64の態様を第1態様とすると、その時点でRAM70cに記憶されている第2特別図柄の保留数を、作動モード切替前の特図2保留数N2としてRAM70cの所定の切替時保留数記憶領域に格納する(S129)。ここで、本実施例では、第1始動口36と第2始動口38と第3始動口39とのうち遊技球が入球した順(遊技球の検知順)に消化する、いわゆる入球順変動となっている。このため、S129でRAM70cに格納される作動モード切替前の特図2保留数N2は、作動モード切替後に発生する第1特別図柄の保留に先立って消化される第2特別図柄の保留数を示すものとなる。なお、前述したように、振分部材64の態様を第1態様に切り替えた後に、切り替える前の第2態様の振分部材64で振り分けられた遊技球が第2始動口38に入球することもあるから、特図2保留数N2以外に、作動モード切替後に発生する第1特別図柄の保留に先立って消化される第2特別図柄が存在する場合もある。また、S138で始動口振分装置60の振分部材64の態様を第2態様とすると、その時点でRAM70cに記憶されている第1特別図柄の保留数を、作動モード切替前の特図1保留数N1としてRAM70cの所定の切替時保留数記憶領域に格納する(S139)。ここで、入球順変動であるため、S139でRAM70cに格納される作動モード切替前の特図1保留数N1は、作動モード切替後に発生する第2特別図柄の保留に先立って消化される第1特別図柄の保留数を示すものとなる。なお、前述したように、振分部材64の態様を第2態様に切り替えた後に、切り替える前の第1態様の振分部材64で振り分けられた遊技球が第1始動口36に入球することもあるから、特図1保留数N1以外に、作動モード切替後に発生する第2特別図柄の保留に先立って消化される第1特別図柄が存在する場合もある。
図28の変形例の第1作動モード中エラー処理では、まず、第2特別図柄の変動表示が開始されたか否かを判定する(S551)。この判定は、図17の変動表示関連処理のS320の処理を第2特別図柄の保留に基づいて行ったか否かにより判定する。S551で第2特別図柄の変動表示を開始していないと判定すると、そのまま第1作動モード中エラー処理を終了する。一方、第1作動モード(第1変動状態)中にも拘わらず、S551で第2特別図柄の変動表示が開始されたと判定すると、作動モード切替前の特図2保留数N2が値0を超えるか否かを判定する(S553)。特図2保留数N2が値0を超えると判定すると、特図2保留数N2を値1だけデクリメントすることにより更新して(S555)、第1作動モード中エラー処理を終了する。前述したように、作動モード切替前の特図2保留数N2は、第1特別図柄の保留に先立って消化される第2特別図柄の保留数を示すものである。このため、第1作動モード中に第2特別図柄が変動表示をしても、その変動表示の回数が特図2保留数N2の個数に相当する回数内であれば、エラーによって第2特別図柄が変動表示しているのではなく、作動モード切替前に記憶されていた第2特別図柄の保留に基づいて正常に変動表示が行われていることになる。したがって、第1作動モード中に第2特別図柄の変動表示に基づいてエラーの発生を検知する場合でも、特図2保留数N2に相当する回数の第2特別図柄の変動表示が終了するまでは、エラーの発生を検知しないのである。これにより、エラーの検知精度を高めて、エラー報知の信頼性を向上させることができる。
一方、S553で作動モード切替前の特図2保留数N2が値0を超えない、即ち値0であると判定すると、S552〜S556の処理、即ちエラー除外数Kを値1だけインクリメントして、エラー除外数Kが所定数K0になったときにホールコンピュータ120とサブ制御基板90とに第1エラーコマンドを送信する処理を行う。即ち、第1作動モード中に、特図2保留数N2に相当する回数を除いて、第2特別図柄の変動表示の回数が所定数K0になると、第1エラーコマンドを送信するのである。ここで、作動モード切替前の特図2保留数N2が値0になれば、作動モード切替前にRAM70cに記憶していた第2特別図柄の保留は消化済みであるため、通常は第2特別図柄の変動表示が行われることはない。しかし、前述したように、第1作動モードに切り替わるタイミングで、第2態様の振分部材64の振り分けによって第2特別図柄の保留が発生し、そのために第1作動モード中に第2特別図柄の変動表示が行われる場合もある。また、本実施例や変形例では、電サポなし状態で第1作動モード中エラー処理や第2作動モード中エラー処理を行うが、電サポなし状態でも遊技者が右打ちを行って遊技球を普通図柄作動ゲート32に通過させ、普通図柄の当りによって開放された第3始動口39に遊技球が入球して、第2特別図柄の変動表示が行われることもあり得る。これらのことから、実施例と同様に、第1作動モード中に第2特別図柄の変動表示が行われた場合でも、その変動回数が所定数K0となるまでは、エラーが発生していないとみなすのである。これにより、実施例と同様にエラーの検知精度を高めて、エラー報知の信頼性を向上させることができる。
図29の変形例の第2作動モード中エラー処理では、まず、第1特別図柄の変動表示が開始されたか否かを判定する(S551a)。この判定は、図17の変動表示関連処理のS320の処理を第1特別図柄の保留に基づいて行ったか否かにより判定する。S551aで第1特別図柄の変動表示を開始していないと判定すると、そのまま第2作動モード中エラー処理を終了する。一方、S551aで第1特別図柄の変動表示が開始されたと判定すると、作動モード切替前の特図1保留数N1が値0を超えるか否かを判定する(S553a)。特図1保留数N1が値0を超えると判定すると、特図1保留数N1を値1だけデクリメントすることにより更新して(S555a)、第2作動モード中エラー処理を終了する。また、S553aで作動モード切替前の特図1保留数N1が値0を超えない、即ち値0であると判定すると、S552〜S556aの処理、即ちエラー除外数Kを値1だけインクリメントし、エラー除外数Kが所定数K0になったときにホールコンピュータ120とサブ制御基板90とに第2エラーコマンドを送信する処理を行う。即ち、第2作動モード中に、特図1保留数N1に相当する回数を除いて、第1特別図柄の変動表示の回数が所定数K0になると、第2エラーコマンドを送信するのである。なお、少なくとも作動モード切替前の特図1保留数N1が値0となるまで第2エラーコマンドを送信しないのは、前述したように入球順変動であるため、第2作動モード中に第1特別図柄が変動表示をしても、その変動回数が特図1保留数N1の個数に相当する回数内であれば、エラーは発生しておらず正常に変動表示が行われているためである。また、第2作動モード中の第1特別図柄の変動表示の回数が所定数K0になると第2エラーコマンドを送信するのは、第2作動モードに切り替わるタイミングで、第1態様の振分部材64の振り分けによって第1特別図柄の保留が発生して、第2作動モード中に第1特別図柄の変動表示が行われる場合があるためである。
この変形例のパチンコ機10によれば、第1特別図柄を変動表示させて第2特別図柄を変動表示させない第1変動状態(第1作動モード)中に、第2特別図柄が変動表示した場合に、第1エラーコマンドをホールコンピュータ120やサブ制御基板90に送信し、第2特別図柄を変動表示させて第1特別図柄を変動表示させない第2変動状態(第2作動モード)中に、第1特別図柄が変動表示した場合に、第2エラーコマンドをホールコンピュータ120やサブ制御基板90に送信する。このため、実施例と同様に、遊技球の振り分けに関するエラーが生じていることをホールの管理者などに報知することができる。また、第1変動状態中には、作動モード切替前に記憶されていた特図2保留数N2に相当する回数の第2特別図柄の変動表示が終了するまではエラーとせず、第2変動状態中には、作動モード切替前に記憶されていた特図1保留数N1に相当する回数の第1特別図柄の変動表示が終了するまではエラーとしないから、エラーの検知精度を高めて、エラー報知の信頼性を向上させることができる。
本実施例のパチンコ機10では、図19の第1特別図柄の大当り図柄決定テーブルと、図20の第2特別図柄の大当り図柄決定テーブルとにおいて、獲得可能な賞球の期待値を同じとしたが、これに限られず、獲得可能な賞球の期待値を異ならせるものとしてもよい。例えば、第1特別図柄の大当り図柄決定テーブルにおいて、大当り図柄決定用乱数が値0〜255のうち値0〜127のときに「第3の通常大当り」とし(50%の出現確率)、大当り図柄決定用乱数が値128〜255のときに「第3の確変大当り」とする(50%の出現確率)。また、第2特別図柄の大当り図柄決定テーブルにおいて、大当り図柄決定用乱数が値0〜255のうち値0〜127のときに「第4の通常大当り」とし(50%の出現確率)、大当り図柄決定用乱数が値128〜255のときに「第3の確変大当り」とする(50%の出現確率)。ここで、「第3の通常大当り」では、第1〜第4ラウンドまでは、大入賞口44を所定時間(例えば、25秒)開放するが、第5〜第16ラウンドまでは、大入賞口44を所定時間よりも短い時間(例えば、0.1秒)だけ開放する。このように、第5〜第16ラウンドの12ラウンドは、短時間の開放となり、各ラウンドで1球ずつ入球しても最大で12球しか入球しないから、獲得可能な賞球数は最大で168個(12球×賞球14個)となる。このため、第1〜第4ラウンドまでの4ラウンドでの賞球数(504個)と合わせて、「第3の通常大当り」の賞球数は、672個となる。前述したように、「第3の確変大当り」の賞球数は、2016個である。また、「第4の通常大当り」の賞球数は、「第3の確変大当り」と同じ2016個である。このため、各大当り図柄の出現確率を考慮した賞球の期待値は、変形例の第1特別図柄の大当り図柄決定テーブルでは、1344個となり、変形例の第2特別図柄の大当り図柄決定テーブルでは、2016個となる。このように、第2特別図柄の大当りの方が、第1特別図柄の大当りよりも獲得可能な賞球の期待値が多くなるようにすることもできる。この場合、第2特別図柄を主体として遊技を行う方が、第1特別図柄を主体として遊技を行うよりも遊技者にとって有利となる。このため、電サポなし状態(通常状態)の第1作動モード中に、第2特別図柄の保留を発生させるために、遊技者による不正行為が行われる可能性が高まると考えられるから、本実施例のエラー処理により遊技球の振り分けに関するエラーを検知する効果が高まることになる。
本実施例のパチンコ機10では、電サポあり状態では第1作動モード中エラー処理や第2作動モード中エラー処理を行わないものとしたが、これに限られず、電サポあり状態でも第1作動モード中エラー処理や第2作動モード中エラー処理を行うものとしてもよい。
本実施例のパチンコ機10では、主制御基板70でエラーの発生を検知したが、これに限られず、サブ制御基板90でエラーの発生を検知してもよい。この場合、サブ制御基板90は、第1作動モード開始コマンドを受信してから第2作動モード開始コマンドを受信するまでの間に、第2特別図柄保留発生時コマンドを受信したり、第2特別図柄の保留に係る図柄変動開始時コマンドを受信したりしたときに、第1作動モード中のエラーの発生を検知したと判定すればよい。なお、この場合、電サポあり状態の第1作動モード中には、第3始動口39への遊技球の入球に基づく第2特別図柄保留発生時コマンドや第2特別図柄の保留に係る図柄変動開始時コマンドを受信することから、それらをエラーとして誤検知することがないよう、実施例と同様に、電サポあり状態ではエラーの発生を検知しない(電サポなし状態でエラーの発生を検知する)ようにするものが好ましい。また、サブ制御基板90は、第2作動モード開始コマンドを受信してから第1作動モード開始コマンドを受信するまでの間に、第1特別図柄保留発生時コマンドを受信したり、第1特別図柄の保留に係る図柄変動開始時コマンドを受信したりしたときに、第2作動モード中のエラーの発生を検知したと判定すればよい。
本実施例のパチンコ機10では、主制御基板70が第1エラーコマンドや第2エラーコマンドをホールコンピュータ120およびサブ制御基板90に送信したが、これに限られず、ホールコンピュータ120およびサブ制御基板90のいずれか一方だけに送信してもよい。
本実施例のパチンコ機10では、第1作動モードや第2作動モードが終了するときにエラー除外数Kを値0にリセットとしたが、これに限られず、第1作動モード中や第2作動モード中において所定時間毎にリセットしてもよい。ここで、本実施例では、第2特別図柄の保留を発生させる始動口として第2始動口38と第3始動口39とを設けたが、これに限られず、第2特別図柄の保留を発生させる始動口として第2始動口38だけを設けるものとしてもよい。その場合、普通図柄で当りが発生して普通電動役物が開放すると、入球口61とは別に、開放された普通電動役物から始動口振分装置60の第2案内通路62c内に遊技球が流入可能に構成すればよい。このようにすると、電サポなし状態の第1作動モード中であっても、遊技者が右打ちを行って遊技球を普通図柄作動ゲート32に通過させ、普通図柄の当りによって拡開された普通電動役物から第2始動口38に遊技球が入球したり、その入球に基づいて第2特別図柄の変動表示が行われることがあり得る。このため、それらをエラーとして誤検知することがないよう、特に電サポなし状態の第1作動モード中において、エラー除外数Kを所定時間毎に値0にリセットすることが考えられる。なお、この所定時間としては、例えば、電サポなし状態における普通図柄の当り確率と、普通図柄の当りによって拡開された普通電動役物から第2始動口38に遊技球が入球する確率とから、第1作動モード中に遊技者が右打ちを継続した場合に遊技球が第2始動口38に入球する平均的な時間間隔を求め、その時間間隔に基づいてエラー除外数Kが所定数K0に到達する前に、エラー除外数Kをリセット可能となる時間を設定してもよい。
本実施例のパチンコ機10では、第1作動モード中エラー処理や第2作動モード中エラー処理においてエラー除外数Kが所定数K0としての値3となった場合にエラーコマンドを送信するものとしたが、所定数K0としては値3よりも大きな値でもよいし、小さな値でもよい。例えば、エラー除外数Kが所定数K0としての値1となった場合にエラーコマンドを送信するもの(即ち、直ちにエラーコマンドを送信するもの)などとしてもよく、その場合、エラー除外数Kを用いないものとしてもよい。また、エラー除外数Kを用いるものに限られず、エラーを検知しない時間帯(不感帯)を設けるものとしてもよい。その場合、例えば、作動モードが切り替わってからの所定時間、あるいは、作動モードの切り替わり前後の所定時間は、エラーを検知しないものとすればよい。
本実施例のパチンコ機10では、第1作動モード中エラー処理と第2作動モード中エラー処理とにおいて送信されるエラーコマンドを異なるものとしたが、これに限られず、同じエラーコマンドを送信するものとしてもよい。この場合、サブ制御基板90は、第1作動モード中と第2作動モード中とにおいて異なる態様でエラー報知処理を行うことなく、同じ態様でエラー報知処理を行うものとすればよい。
本実施例のパチンコ機10では、第1作動モードの設定時間が第2作動モードの設定時間よりも長い時間としたが、これに限られず、第1作動モードの設定時間が第2作動モードの設定時間よりも短い時間としてもよいし、第1作動モードの設定時間と第2作動モードの設定時間とを同じ時間としてもよい。
本実施例のパチンコ機10では、第1始動口36と第2始動口38と第3始動口39とのうち遊技球が入球した順(遊技球の検知順)に消化するいわゆる入球順変動としたが、これに限られず、第1始動口36に入球した遊技球よりも第2始動口38または第3始動口39に入球した遊技球を優先的に消化するいわゆる特図2優先変動としてもよい。この場合の特別図柄遊技処理のフローチャートは図示は省略するが、本実施例の図15の特別図柄遊技処理において、S224で第1特別図柄および第2特別図柄のいずれもが停止表示時間中でないと判定すると、第2特別図柄の保留数が値0であるか否かを判定し、第2特別図柄の保留数が値0でないと判定すると、判定用情報記憶領域(RAM70c)に記憶されている第2特別図柄の判定用情報(大当り判定用乱数)のうち最も古い判定用情報を読み出して、第2特別図柄の変動表示関連処理を実行し、第2特別図柄の保留数が値0と判定すると、第1特別図柄の保留数が値0であるか否かを判定し、第1特別図柄の保留数が値0でないと判定すると、判定用情報記憶領域に記憶されている第1特別図柄の判定用情報(大当り判定用乱数)のうち最も古い判定用情報を読み出して、第1特別図柄の変動表示関連処理を実行すればよい。このような特図2優先変動とした場合、第2作動モードに切り替わったときに第1特別図柄の保留が記憶されていたとしても、第2作動モードに切り替わった後に発生した第2特別図柄の保留の消化を優先させることができる。
本実施例のパチンコ機10では、振分部材64の態様(振分動作態様)として、第1態様では、入球口61に入球した遊技球を第1始動口36に誘導する状態で固定し、第2態様では、入球口61に入球した遊技球を第2始動口38に誘導する状態で固定したが、振分部材64の態様はこれらに限られるものではない。例えば、作動モード中に、振分ソレノイド64cを駆動状態と非駆動状態とに所定時間毎に切り替えることにより、第1始動口36に遊技球を誘導する状態と第2始動口38に遊技球を誘導する状態とに振分部材64を変化させる態様(以下、第3態様)としてもよい。その場合、振分部材64の態様を第3態様とする第3作動モードを設ければよく、第1作動モードと第3作動モードを切り替えたり、第2作動モードと第3作動モードとを切り替えたりすればよい。第3作動モードでは、例えば、作動モードの設定時間を10分とし、最初の1分間は振分ソレノイド64cを駆動状態とし、次の1分間は振分ソレノイド64cを非駆動状態とし、その次の1分間は振分ソレノイド64cを駆動状態とし、・・・のように、1分間毎に駆動状態と非駆動状態とに交互に切り替えればよい。その場合、図12の作動モード切替処理では、S122で計測時間が第3作動モードの時間内と判定し、且つ、S134で第1作動モードフラグ(第3作動モードではない他方の作動モードフラグ)がオフであると判定した場合に、振分部材64の作動開始から所定時間(1分)が経過したときに振分ソレノイド64cの作動を停止する処理と、振分ソレノイド64cの作動停止から所定時間(1分)が経過したときに振分ソレノイド64cの作動を開始する処理とを加えればよい。また、第3作動モード中に振分部材64の態様を第1態様(振分ソレノイド64cを非駆動状態)としている間は、第1作動モード中エラー処理と同じ処理を実行し、第3作動モード中に振分部材64の態様を第2態様(振分ソレノイド64cを駆動状態)としている間は、第2作動モード中エラー処理と同じ処理を実行すればよい。
本実施例のパチンコ機10では、第1作動モードと第2作動モードとの2つの作動モードを有したが、これに限られず、3つ以上の作動モードを有してもよい。例えば、第1作動モードと第2作動モードに加えて、前述した第3作動モードを有するものとすることができる。なお、第3モードが設定される第3時間としては、第1時間よりも短く第2時間よりも長い時間(例えば、20分)などとすることができる。この場合、タイマ70dが第1時間(60分)を計測するまでは第1作動モードとし、タイマ70dが第1時間を計測して第2時間(10分)を計測するまでは第2作動モードとし、タイマ70dが第2時間を計測して第3時間(20分)を計測するまでは第3作動モードとし、以降も同様に各作動モードを繰り返すものとすればよい。なお、第3態様において、振分ソレノイド64cを駆動状態と非駆動状態とに交互に切り替える切替時間は所定時間毎に限られるものではない。例えば、振分部材64が遊技球を第2始動口38に誘導するよう振り分ける時間が、振分部材64が遊技球を第1始動口36に誘導するよう振り分ける時間よりも長くなるように切替時間を定めてもよい。具体的には、振分部材64が遊技球を第2始動口38に誘導するよう振り分ける時間を3分、振分部材64が遊技球を第1始動口36に誘導するよう振り分ける時間を2分などとしてもよい。
本実施例のパチンコ機10では、始動口振分装置60の振分部材64の駆動源としてソレノイド(振分ソレノイド64c)を用いるものを例示したが、これに限られず、駆動源としてモータを用いてもよい。この場合、モータの回転量や回転位置(角度)などに基づいて、振分部材64の態様が第1態様か第2態様のいずれであるかを判断してもよく、例えば図24のエラー処理のS502の処理で、第1作動モード中であるか否かの判定に代えて、振分部材64の態様が第1態様であるか否かを判定するものなどとしてもよい。
本実施例のパチンコ機10では、主制御基板70のタイマ70dの計測時間に基づいて作動モードを切り替えるものとしたが、これに限られず、パチンコ機10の電源を切っても日時の計時を行うリアルタイムクロック(RTC)を主制御基板70に備えておき、そのリアルタイムクロックの計時に基づいて、第1作動モードの設定時間(第1時間)や第2作動モードの設定時間(第2時間)が到来する度に作動モードを切り替えるものしてもよい。また、パチンコ機10が配置されるパチンコホールが開店してから所定の時刻までは、第1作動モードとし、所定の時刻を経過すると第2作動モードとするものなどとしてもよい。
本実施例のパチンコ機10では、パチンコ機10の電源が投入されたことを契機として主制御基板70のタイマ70dの計時を開始したが、これに限られず、電源投入以外のタイミングを契機として計時を開始してもよい。例えば、特別図柄の変動回数が所定回数に到達したタイミングや所定回数目の大当り遊技が開始あるいは終了したタイミングなどとしてもよい。
本実施例のパチンコ機10では、サブ制御基板90は第1作動モードや第2作動モードの開始を主制御基板70から送信される第1作動モード開始コマンドや第2作動モード開始コマンドに基づいて判断したが、これに限られず、サブ制御基板90が備えるタイマで時間を計測しておき、その計測時間に基づいて第1作動モードや第2作動モードの開始を判断するものしてもよい。
また、実施例では、遊技ホールの島設備から供給される遊技球を「貸球」や「賞球」として利用し、遊技盤に設けられた各種入賞口(第1始動口、第2始動口、大入賞口等)への遊技球の入球に応じて所定数の賞球を払い出すことによって、遊技上の利益(遊技価値)を遊技者に付与する遊技機(パチンコ機)に本発明を適用した例を説明したが、「賞球の払い出し」とは異なる形態で遊技上の利益を付与するタイプの遊技機にも、本発明を適用することができる。例えば、各種入賞口への遊技球の入球が発生することで、その入球に対応する利益の量(遊技価値の大きさ)を示すデータを主制御部あるいは払出制御部のRAM(遊技価値管理制御部)に記憶することによって、遊技上の利益(遊技価値)を遊技者に付与するタイプの遊技機にも本発明を適用することができ、この場合にも、上記実施例と同様の効果を得ることができる。もちろん、遊技価値管理制御部が管理する遊技価値として、遊技の結果得られた遊技価値と、現金等を投入することで得られた遊技価値とを別に管理(別途に表示)してもよいし、一緒に管理(加減算して表示)してもよい(別表示と加減算表示の両方をしてもよい)。なお、遊技上の利益(遊技価値)をデータ化して遊技者に付与するタイプの遊技機としては、遊技機に内蔵された複数個の遊技球を循環させて使用する遊技機、具体的には、各種入賞口あるいはアウト口を経て遊技盤の裏面に排出された遊技球を、再度、発射位置に戻して発射するように構成された遊技機(いわゆる封入式遊技機)を例示できる。
実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、パチンコ機10が「遊技機」に相当し、図11の作動モード設定処理と図27の作動モード切替処理とを実行する主制御基板70のCPU70aが「変動状態設定手段」に相当し、図24のエラー処理(図28の第1作動モード中エラー処理と図29の第2作動モード中エラー処理)を実行する主制御基板70のCPU70aが「異常情報出力手段」に相当する。また、第1始動口36の第1始動口スイッチ36aが「第1検知部」に相当し、第2始動口38の第2始動口スイッチ38aが「第2検知部」に相当する。なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行われるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明の実施の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
10 パチンコ機、11 前面枠、12 ガラス板、14 上受け皿、16 下受け皿、18 発射ハンドル、18a タッチセンサ、18b 発射停止スイッチ、19 発射モータ、21 本体枠、22 外枠、24a 球貸ボタン、24b 返却ボタン、26 演出ボタン、27 操作検知スイッチ、28a,28b スピーカ、29 施錠装置、30 遊技盤、31 遊技領域、31a 外レール、31b 内レール、32 普通図柄作動ゲート、32a ゲートスイッチ、34 演出表示装置、34L,34M,34R 演出図柄、35a 第1保留図柄、35b 第2保留図柄、36 第1始動口、36a 第1始動口スイッチ、38 第2始動口、38a 第2始動口スイッチ、39 第3始動口、39a 第3始動口スイッチ、39b 第3始動口ソレノイド、39c 翼片部、40 図柄表示装置、40a 図柄表示基板、41 普通図柄表示部、41a 左普通図柄表示部、41b 右普通図柄表示部、42 特別図柄表示部、42a 第1特別図柄表示部、42b 第2特別図柄表示部、43 ラウンド表示部、44 大入賞口、44a 大入賞口スイッチ、44b 大入賞口ソレノイド、44c 開閉板、45 一般入賞口、45a 一般入賞口スイッチ、46 アウト口、48 風車、60 始動口振分装置、61 入球口、62 遊技球通路、62a 導入通路、62b 第1案内通路、62c 第2案内通路、64 振分部材、64a 本体、64b 突出部、64c 振分ソレノイド、70 主制御基板、70a CPU、70b ROM、70c RAM、70d タイマ、72 中継端子板、80 払出制御基板、81 枠開放スイッチ、82 球貸表示基板、83 中継端子板、84 払出前スイッチ、85 払出後スイッチ、86 払出モータ、87 中継端子板、90 サブ制御基板、90a CPU、90b ROM、90c RAM、91 演出表示制御基板、92 アンプ基板、93 装飾駆動基板、93a LEDランプ、94 演出ボタン基板、100 発射制御基板、102 下受け皿満タンスイッチ、110 外部端子板、120 ホールコンピュータ。

Claims (5)

  1. 所定の入球口への遊技球の入球に基づいて第1識別情報の変動表示または第2識別情報の変動表示を実行する遊技機であって、
    前記入球口への遊技球の入球に基づく前記第1識別情報の変動表示を実行して前記入球口への遊技球の入球に基づく前記第2識別情報の変動表示を実行しない第1変動状態と、前記入球口への遊技球の入球に基づく前記第2識別情報の変動表示を実行して前記入球口への遊技球の入球に基づく前記第1識別情報の変動表示を実行しない第2変動状態とを設定可能な変動状態設定手段と、
    異常の発生に係る異常情報を出力する異常情報出力手段と、
    を備え、
    前記異常情報出力手段は、前記第1変動状態となっているときに前記第2識別情報の変動表示が行われた場合と、前記第2変動状態となっているときに前記第1識別情報の変動表示が行われたた場合とに、前記異常情報を出力する
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 請求項1記載の遊技機であって、
    前記変動状態設定手段は、前記第1変動状態および前記第2変動状態の少なくともいずれかを維持可能であって、
    前記異常情報出力手段は、前記第1変動状態が維持されているときに前記第2識別情報の変動表示が行われた場合と、前記第2変動状態が維持されているときに前記第1識別情報の変動表示が行われたた場合とに、前記異常情報を出力する
    ことを特徴とする遊技機。
  3. 請求項1または2記載の遊技機であって、
    前記異常情報出力手段は、前記第1変動状態となっているときに前記第2識別情報の変動表示の実行回数が所定回数になった場合と、前記第2変動状態となっているときに前記第1識別情報の変動表示の実行回数が所定回数になった場合とに、前記異常情報を出力する
    ことを特徴とする遊技機。
  4. 請求項1ないし3いずれか1項に記載の遊技機であって、
    前記入球口に入球した遊技球を検知可能な第1検知部および第2検知部を備え、
    前記入球口に入球した遊技球を前記第1検知部が検知すると前記第1識別情報の変動表示を実行し、
    前記入球口に入球した遊技球を前記第2検知部が検知すると前記第2識別情報の変動表示を実行し、
    前記第1識別情報の変動表示と前記第2識別情報の変動表示とを、前記第1検知部および前記第2検知部による遊技球の検知順に基づいて実行し、
    前記第1検知部が遊技球を検知すると所定数を限度に前記第1識別情報の変動表示に係る第1変動情報を記憶し、前記第2検知部が遊技球を検知すると所定数を限度に前記第2識別情報の変動表示に係る第2変動情報を記憶し、
    前記異常情報出力手段は、
    前記第1変動状態から前記第2変動状態に設定が変更される前に記憶された前記第1変動情報に基づく前記第1識別情報の変動表示が前記第2変動状態中に行われる場合には、前記異常情報を出力せず、
    前記第2変動状態から前記第1変動状態に設定が変更される前に記憶された前記第2変動情報に基づく前記第2識別情報の変動表示が前記第1変動状態中に行われる場合には、前記異常情報を出力しない
    ことを特徴とする遊技機。
  5. 請求項1ないし4いずれか1項に記載の遊技機であって、
    前記異常情報出力手段は、前記第1変動状態となっているときに前記第2識別情報の変動表示が行われた場合と、前記第2変動状態となっているときに前記第1識別情報の変動表示が行われたた場合とを識別可能に、前記異常情報を出力する
    ことを特徴とする遊技機。
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