JP2015130807A - 飯包装材および飯包装体 - Google Patents

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Abstract

【課題】包装材を飯上から容易に取り除ける飯包装材を提供する。
【解決手段】長方形状をなし、長手方向の全長に亙って帯状の分離可能部12が設けられた外フィルム14と、2枚のフイルムが幅方向の端縁部が重なるようにずらした状態で外フィルム14に重ね合わされ、周縁部の適所で外フィルム14に熱シール部によって固定された内フィルム16と、外フィルム14と内フィルム16との間に介挿された食材シート18とを具備し、内フィルム16の2枚のフィルムが、幅広フィルム片16aとこの幅広フィルム片16aよりも幅狭の幅狭フィルム片16bとからなり、一方の長辺10d側に幅狭フィルム片16bが配置され、外フィルム14が分離可能部12によって分離された際の、外フィルム14の一方の長辺19d側の部位の幅が、外フィルム14の全幅の50〜20%の大きさの幅となるように、分離可能部12の位置が設定されていることを特徴とする飯包装材。
【選択図】図1

Description

本発明は、円錐形状に形成したおにぎりもしくは寿司等の飯を包装する飯包装材およびこれを用いた飯包装体に関する。
円錐形状に形成したおにぎりもしくは寿司等の飯を包装する飯包装材およびこれを用いた飯包装体が開発されている(特許文献1)。
この特許文献1に示される飯包装材は、長方形状をなし、長辺と平行に、かつ長手方向の全長に亙って分離可能部が設けられた外フィルムと、2枚のフイルムが幅方向の端縁部が重なるようにずらした状態で外フィルムに重ね合わされ、周縁部の適所で外フィルムに固定された内フィルムと、外フィルムと内フィルムとの間に介挿された食材シートとを具備する。
また、飯包装体は、上記飯包装材が、該飯包装材の一方の短辺と一方の長辺で挟まれる一方のコーナー部が対向する他方の長辺の中途部にくるようにして、前記一方のコーナー部側となる部位が内側巻き付け部として巻き込まれ、包装材の他方の短辺側の部位が前記内側巻き付け部上に外側巻き付け部として巻き付けられると共に該内側巻き付け部上に固定されることによって、前記一方の長辺の中途部が頂部となる変形円錐状に形成され、該変形円錐状に形成された飯包装材中にほぼ円錐状に成形された飯が収容されたものである。なお、外側巻き付け部は、一方の長辺側において、分離可能部よりも変形円錐状の頂部側となる位置で、固定テープ等により内側巻き付け部に固定される。
そして、内フィルムの2枚のフィルムが、幅広フィルム片とこの幅広フィルム片よりも幅狭の幅狭フィルム片とからなり、一方の長辺側(円錐形の飯の頂部側)に幅狭フィルム片が配置され、他方の長辺側に幅広フィルム片が配置されるようにしている。
飯を食する際には、飯包装体の頂部側を左手で把持し、分離可能部を引っ張って外フィルムを切断する。そして、分割された一方の外フィルム部分(他方の長辺側:円錐状の飯の底部側となる)と該一方の外フィルム部分に繋がっている一方の内フィルム(幅広フィルム)とを含む一方の側を右手でつかみ、左手から離れる方向(円錐形の飯の底部側方向)に引っ張ることによって、当該部位の飯および食材シートを露出させることができる。次いで、露出した食材シートの側を把持し、飯包装材の残っている他方の側を円錐形の飯の頂部側方向に引っ張って取り除くことによって、食材シートに覆われた飯を露出させることができ、食することができる。
特開2011−24561
上記のように、特許文献1に示される飯包装材および飯包装体においては、内フィルムの2枚のフィルムを、幅広フィルム片とこの幅広フィルム片よりも幅狭の幅狭フィルム片とで構成し、一方の長辺側(円錐形の飯の頂部側)に幅狭フィルム片を配置し、他方の長辺側に幅広フィルム片を配置するようにしている。このようにすることで、飯包装材の上記一方の側と他方の側を、比較的容易に飯から取り去ることができる。
すなわち、上記のように、分離可能部を引っ張って飯包装材を前記一方の側と他方の側に分割した後、まず一方の側(円錐状の飯の底部側)を飯上から取り除くのであるが、その際、この一方の側における外側巻き付け部と内側巻き付け部とは固定されていないので、その巻き付けが容易に解かれ、したがって、飯に接触する内フィルムが幅広フィルムであっても、比較的容易にこの一方の側を飯上から取り除くことができる。
一方、他方の側(円錐状飯の頂部側)は、飯包装材が変形円錐状に形成された段階で固定テープ等によりその外側巻き付け部と内側巻きつけ部とが固定されていて、分離可能部によって一方の側と他方の側を分離した際にも、他方の側における外側巻き付け部と内側巻き付け部とは依然として固定状態にあり、円錐形を維持したままとなっている。したがって、この他方の側を飯上から取り除く際に、円錐状態が解かれないので、飯の粘着力、飯からの摩擦によって他方の側を取り除きにくいのであるが、上記のように、この部位の内フィルムを幅狭フィルムにすることによって、比較的容易に当該他方の側を取り除くことができるのである。
しかしながら、発明者が検討したところ、上記のように、一方の側、他方の側は比較的容易に除去可能ではあるが、取り除き易さにおいてまだ十分とは言えない状況にあった。
内フィルムの幅狭フィルムをさらに幅狭のものにすることによって、他方の側は取り除きやすくなるといえるが、すると、一方の側の内フィルムをさらに幅広のものにしなければならず、取り除きにくくなる。したがって、2枚の内フィルムの幅を調整するのにも限界があった。
本発明は上記課題を解決すべくなされたものであり、その目的とするところは、飯包装材の取り除き性をさらに改良した飯包装材およびこれを用いた飯包装体を提供するにある。
本発明に係る飯包装材は、長方形状をなし、長手方向の全長に亙って帯状の分離可能部が設けられた外フィルムと、2枚のフイルムが幅方向の端縁部が重なるようにずらした状態で外フィルムに重ね合わされ、周縁部の適所で外フィルムに熱シール部によって固定された内フィルムと、外フィルムと内フィルムとの間に介挿された食材シートとを具備し、分離可能部によって外フィルムが分割された際、分割された一方の外フィルム部分と該一方の外フィルム部分に繋がっている一方の内フィルムとを含む一方の側が、分割された他方の外フィルム部分と該他方の外フィルム部分に繋がっている他方の内フィルムとを含む他方の側に対して分離可能である飯包装材であって、該飯包装材が、一方の短辺と一方の長辺で挟まれる一方のコーナー部側となる部位が、前記内フイルムを内側にして、他方の長辺の中途部にくるようにして、内側巻き付け部として巻き込まれ、包装材の他方の短辺側の部位が前記内側巻き付け部上に外側巻き付け部として巻き付けられると共に該内側巻き付け部上に固定されることによって、前記一方の長辺の中途部が頂部となる変形円錐状に形成され、該変形円錐状に形成された飯包装材中にほぼ円錐状に成形された飯が収容される飯包装体に用いられる飯包装材において、前記内フィルムの2枚のフィルムが、幅広フィルム片とこの幅広フィルム片よりも幅狭の幅狭フィルム片とからなり、前記一方の長辺側に前記幅狭フィルム片が配置され、前記外フィルムが前記帯状の分離可能部によって分離された際の、該外フィルムの前記一方の長辺側の部位の幅が、前記外フィルムの全幅の50〜20%の大きさの幅となるように、前記分離可能部の位置が設定されていることを特徴とする。
あるいは、前記外フィルムが前記帯状の分離可能部によって分離された際の、該外フィルムの前記一方の長辺側の部位の幅が、前記外フィルムの全幅の46〜40%の大きさの幅となるように、前記分離可能部の位置を設定するとさらに好適である。
また、前記分離可能部の幅が、前記外フィルムの全幅の2〜73%の大きさの幅に設定されていることを特徴とする。
あるいは、前記分離可能部の幅を、前記外フィルムの全幅の25〜35%の大きさの幅に設定するとさらに好適である。
また、本発明に係る飯包装体は、上記いずれかの飯包装材が、一方の短辺と一方の長辺で挟まれる一方のコーナー部側となる部位が、前記内フイルムを内側にして、他方の長辺の中途部にくるようにして、内側巻き付け部として巻き込まれ、包装材の他方の短辺側の部位が前記内側巻き付け部上に外側巻き付け部として巻き付けられることによって、前記一方の長辺の中途部が頂部となる変形円錐状に形成されると共に、前記外側巻き付け部が、一方の長辺側において、前記分離可能部よりも変形円錐状の頂部側となる位置で、前記内側巻き付け部に固定され、前記変形円錐状に形成された飯包装材中にほぼ円錐状に成形された飯が収容されていることを特徴とする。
本発明によれば、外フィルムが帯状の分離可能部によって分離された際の、外フィルムの一方の長辺側の部位の幅、すなわち、分離可能部によって分離された他方の側の残存する外フィルムの幅が、外フィルムの全幅の50〜20%の大きさの幅となるように、分離可能部の位置を設定している。すなわち、当該他方の側の残存する外フィルムの幅を極力小さくなるようにしているので、これにより、残存する外フィルムの側からの締め付け力が減じられ、他方の側をそれだけ寿司等の飯上から取り除きやすくなっている。
飯包装材の一例を示す説明図である。 分離可能部を所要幅を有する1本のカットテープで形成した場合の説明図である。 分離可能部を2本のカットテープで形成した場合の説明図である。 分離可能部を2本のミシン目で形成した場合の説明図である。 外フィルムに配向性フィルムを用い、2本の切れ込みにより分離可能部に形成した例を示す説明図である。 飯包装体の説明図である。 内側巻き付け部側を折り返した状態を示す説明図である。 図7に示す状態からさらに外側巻き付け部側を折り返した状態を示す説明図である。 飯包装体にカバーを取り付けた説明図である。 飯包装体にカバーを取り付けた別の実施の形態の説明図である。
以下本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1はおにぎりもしくは寿司等の飯を包装する飯包装材(以下単に包装材という)10の説明図であり、図6は飯包装体(以下単に包装体という)26の説明図である。
包装材10は、長方形の形状をなし、長辺と平行、かつ長手方向の全長に亙って公知の帯状の分離可能部12(12a、12bはその側縁部)が設けられた外フィルム14と、2枚のフイルムが幅方向の端縁部同士が重なるようにした状態で外フィルム14に重ね合わされ、周縁部の適所で外フィルム14に熱シール部によって固定された内フィルム16a、16bと、外フィルム14と内フィルム16a、16bとの間に介挿された海苔やこんぶシート等の食材シート18とからなる。なお、長方形状とは、角部を切り欠いただけのような、実質的に長方形をなしているものも含む。
分離可能部12は、図2に示すように、所要幅を有する1本のカットテープの他、図3に示すように2本のカットテープ、図4に示すように2本のミシン目にするなどして形成できる。なお、いずれも、分離可能部12の端部両側の外フィルム14の部位には切れ込み11を設けて、外フィルム14の切断開始を容易になるようにしている。図3のものでは、2本のカットテープおよびその間の外フィルムの部位が切断されることになり、また図4のものでは、2本のミシン目の間の外フィルムの部位が切断されることになる。あるいは分離可能部12は、図5に示すように、外フィルム14自体を長手方向に容易に裂ける配向性フィルムにし、一端側に2本の切れ込み11を設けて、この切れ込み11に沿って切断(分離)可能にしてもよい。あるいは図示しないが、外フィルム14を幅方向に2分割して、部分的に溶着するなどして分離可能部としてもよい。
外フィルム14と内フィルム16とは熱溶着等によって固定されている。
この溶着部位(図1における斜線の部位)は特に限定されないが、分離可能部12によって外フィルム14を2つに分割した際に、分割された一方の外フィルム部分とこの一方の外フイルム部分に繋がっている一方の内フィルム片16aとを含む一方の側が、分割された他方の外フィルム部分とこの他方の外フィルム部分と繋がっている他方の内フィルム片16bとを含む他方の側に対して分離可能となる位置に設けられている。すなわち、分割された一方の外フイルム片14と一方の内フィルム16aとの溶着部位と、分割された他方の外フィルム片14と他方の内フィルム16bとの溶着部位とが、分離可能部12を挟んで互いに反対側になるようにされている。
また、上記実施の形態において、図1に示すように、内フィルム16の2枚のフィルムを、幅広フィルム片16aとこの幅広フィルム片16aよりも幅狭の幅狭フィルム片16bとから構成している。そしてこの場合に、幅狭フィルム片16bを、包装材10の長辺10d(一方の長辺)側に位置するようにすると、前記したように、分割したフィルムをおにぎりあるいは寿司から引き抜きやすくなるので好適である。なお、両内フィルム片16a、16bの重なり合う部位は、どちらが内側、あるいは外側であってもよい。また、この重なり合う部分のフィルム片の一方もしくは両方をさらに2つ折りにしてもよい(図示せず)。
さらに、一方の短辺10aと一方の長辺10dのコーナー部A側における食材シート18のコーナー部を図1に示すように切り欠いておくようにするとよい。これにより、後記するように、分割したフィルムをおにぎりあるいは寿司から引き抜く際に、フィルム片が食材シート18のコーナー部が引っ掛からず、引き抜きやすくなり好適である。
そして本実施の形態では、図1に示すように、外フィルム14が帯状の分離可能部12によって分離された際の、該外フィルム14の一方の長辺10d側の部位の幅mが、外フィルム14の全幅の50〜20%の大きさの幅、さらに好適には、46〜40%の大きさの幅となるように、分離可能部12の位置が設定されている。
例えば、外フィルム14の全幅が11cmの場合、上記mの大きさが、5.5〜2.2cmとなるように、さらに好適には、約5.1〜4.4cmとなるようにする。
mの大きさを上記のものとすることによって、分離可能部12によって包装材10が一方の側と他方の側に分離された際、後記するように、他方の側も飯から容易に取り除くことができる。
また、分離可能部12の幅は特に限定されるものではないが、幅広に形成した方が、上記一方の側および他方の側の残余部が少なくなり、取り除きやすくなるので好適である。例えば、分離可能部12の幅を、外フィルム14の全幅の2〜73%の幅、さらに好適には25〜35%の幅となるように設定すると好適である。
次に、上記包装材10を用いて寿司もしくはおにぎり等の飯(以下、寿司として説明する)20を包装して手巻き寿司風の包装体26(図6)を形成するのは、特許文献1に示すのと同じであるが、以下説明する。
まず、円錐状に形成した寿司20を、包装材10の内フィルム16上に、包装材10の一方の長辺10dの中途部に頂部が向くように(底部はコーナー部Bに向くように)、包装材10に対して約45度の角度をなすように斜めに配置する(図1)。
次に、一方の長辺10dと一方の短辺10aとで挟まれる一方のコーナー部A側を頂点とする包装材10の三角形状の部位を寿司20の外形に沿って巻き付けて内側巻き付け部22に形成する(図6)。
次いで、包装材10の他方の短辺10b側の所定幅の部位を内側巻き付け部22上に巻き付けて外側巻き付け部24に形成する(図6)。
そして、外側巻き付け部24を内側巻き付け部22上に適宜シールテープや熱シール等の固定手段(図示せず)によって固定して包装体26に形成するのである。この固定手段による固定位置は、図6のP点で示すように、外側巻き付け部24を、一方の長辺10d側において、分離可能部12よりも変形円錐状の頂部側となる位置で、内側巻き付け部22上に固定するようにするとよい。固定手段をこの位置にすることによって、固定手段が内側巻き付け部22における分離可能部12上に掛からないようにすることができる。
この包装材10を用いて寿司(おにぎり)を包装する場合を、包装形態を含めてさらに具体的に説明する。なお、説明をわかりやすくするために、寿司(おにぎり)20を省略した状態で説明する。
図7(A)に示すように、包装材10の一方の短辺10a側の一方のコーナー部A側の三角形状の部位を折り返す(実際には寿司に沿って弧状に折り返される)。すなわち、一方のコーナー部A側の長辺(一方の長辺)10dが他方のコーナー部B側の長辺(他方の長辺)10cに対して垂直となるように、コーナー部A側を折り返す。このとき、寿司が内部に包まれた状態となるので、実際には重ならないのであるが、図7(A)の紙面に垂直な方向から見た場合に、短辺10aが長辺10cに重なるように見え、包装体とした際に体裁がよくなる。なお、図7(B)は、図7(A)においてD方向から見た図である。
次に図8(A)に示すように、包装材10の他方の短辺10b側の所要幅の部位(図7(A)における斜線部)を、上記折り返された部位の長辺10dを折り返し基線として、コーナー部A側の上に重なるように折り返し(実際には寿司に沿って弧状に折り返される)、外側巻き付け部24とする。外側巻き付け部24に覆われた部位が内側巻き付け部22にほかならない。この場合、包装材10の長辺10cが一方の短辺10aと重なり(図8(A))、体裁がよいものとなる。
外側巻き付け部24を、図6のP点に示す位置で、内側巻き付け部22にシールテープ(図示せず)や熱シール等によって固定することによって、包装体26に完成される。なお、寿司の露出した部位上に適宜な具材(図示せず)を乗せるようにする。図8(B)は、図8(A)においてD方向から見た図である。
本実施の形態は上記のように構成されている。
寿司20を食する際、包装体26から包装材10を取り除くには、前記のように、分離可能部12によって包装材10を2分割し、まず一方の側(円錐状の飯の底部側)を寿司20上から取り除く。次いで、他方の側を寿司20上から取り除けばよい。
上記のように、内フィルム16を、幅広フィルム片16aと幅狭フィルム片16bとにすることによって、分離可能部12により外フィルム14を2つに分断すると、外フィルム14の上側部分(コーナー部Bが存在する部分)と、この上側部分に固定されている内フィルム16の幅広フィルム片16a(一方の側)とを、食材シート18を寿司20上に残したまま上方に容易に引き抜くことができる。
内側フィルム16の幅広フィルム片16aは、幅広に形成されている分だけ寿司20との間の抵抗が大きくなり、引き抜きにくくなるが、分離可能部12によって包装材10が2分割することによって、外側巻き付け部24の内側巻き付け部24上への巻き付け状態が解かれ、フリー状態となるので、食材シート18が介在していても食材シート18に邪魔されることがなく、容易に引き抜けることは前記の通りである。
また、前記のように、他方の側(円錐状飯の頂部側)は、包装材10が変形円錐状に形成された段階でP点において固定テープ等によりその外側巻き付け部24と内側巻きつけ部22とが固定されていて、分離可能部12によって一方の側と他方の側を分離した際にも、他方の側における外側巻き付け部24と内側巻き付け部22とは依然として固定状態にあり、円錐形を維持したままとなっている。したがって、この他方の側を取り除く際に、円錐状態が解かれないので、寿司20の粘着力、寿司20からの摩擦によって他方の側を取り除くにくい。
この点前記のように、他方の側の内フィルムを幅狭フィルム片16bの形成することによって、寿司20からの抵抗が減じ、それだけ他方の側も取り除きやすくはなっている。しかしながら、この他方の側は、外側巻き付け部24と内側巻き付け部22とが固定手段により依然として固定されていることから、円錐状態を維持し、外側巻き付け部24からの締め付け力が依然として作用し、それだけ他方の側を取り除きにくくしている。
そこで、本実施の形態では、外フィルム14が帯状の分離可能部12によって分離された際の、外フィルム14の一方の長辺側の部位の幅、すなわち、分離可能部12によって分離された他方の側の残存する外フィルム14の幅が、外フィルム14の全幅の50〜20%の大きさの幅、さらに好ましくは46〜40%の幅となるように、分離可能部12の位置を設定している。
すなわち、当該他方の側の残存する外フィルム14の幅を極力小さくなるようにしている。これにより、残存する外フィルム14の側からの締め付け力が減じられ、他方の側をそれだけ寿司20上から取り除きやすくなっている。
因みに、前記特許文献1のものでは、包装材を変形円錐状に形成した際に、外側巻き付け部24によって分離可能部12が覆われず、分離可能部12が全長に亘って露出するように、分離可能部12をできる限り他方の長辺10cの方に寄るように設定している。したがって、特許文献1のものでは、その図1に示すように、分離可能部12によって分割した他方の側の外フィルム14の残存する幅は、外フィルム14の全幅の52%程となっていて、当該外フィルム14からの締め付け力が大きく、他方の側をそれだけ取り除きにくくしている。
この点本実施形態のものでは、特許文献1のものとは逆に、分離可能部12の一方の側縁部12bを、一方の長辺10d側に寄せようとするものである。これにより、他方の側の外フィルムからの締め付け力を減じることができるのである。
なお、この辺の事情は、いわゆる三角おにぎりの包装材とは事情を異にしている。三角おにぎりの場合は、左右に均等に分割されるので、本件のような、円錐形状の手巻き寿司風の包装体のような問題は生じない。
なお、分断したフィルムをより容易に引き抜きやすくするために、寿司飯に食用オイルを混入させておくこともできる。あるいは、内フィルム16の内面側に食用オイルを塗っておくようにしてもよい。また、寿司あるいはおにぎりの表面に米粉などの食用粉末を付着させて、寿司等の粘り気を抑え、滑りやすくするようにすることによって、分断したフィルムを引き抜き易くするようにしてもよい。
なお、上記実施の形態では、説明をわかりやすくするために、円錐状に成形した寿司20に包装材10を巻き付けるようにして包装体26を形成する例で説明した。しかし、実際には、包装体26を形成する場合は、包装材10をあらかじめ図6に示すような変形円錐状に形成しておき、この変形円錐状に形成した包装材10中に、円錐状に成形した寿司20を落とし込むようにして、包装体26に形成するようにすると好適である。このようにすることで、あらかじめ変形円錐状に形成した包装材10を順次装置(図示せず)内に連続的に送り込み、あらかじめ円錐状に成形した寿司20を順次包装材10中に落とし込むようにすることができ、包装の自動化が行える。
図9、図10は、包装体26にカバー(キャップ)28を被せて、寿司20の露出部位(円錐の底部側)を覆い隠すようにした実施の形態を示す。
図9の例は、包装体26の外側にカバー28を被せたものであり、カバー28は、別途固定シール(図示せず)等によって、包装体26に固定するようにするとよい。カバー28は、分離可能部12によって外フィルム14を分断する際、同時に外せるようにすると好適である。
図10は、カバー28の裾を、包装体26の上部内側(寿司と包装材との間)に挟み込むようにして包装体26に被せるようにした例である。
10 包装材
12 分離可能部
14 外フィルム
16 内フィルム
16a 幅広フィルム片
16b 幅狭フィルム片
18 食材シート
20 寿司
22 内側巻き込み部
24 外側巻き込み部
26 包装体
28 カバー

Claims (5)

  1. 長方形状をなし、長手方向の全長に亙って帯状の分離可能部が設けられた外フィルムと、2枚のフイルムが幅方向の端縁部が重なるようにずらした状態で外フィルムに重ね合わされ、周縁部の適所で外フィルムに熱シール部によって固定された内フィルムと、外フィルムと内フィルムとの間に介挿された食材シートとを具備し、分離可能部によって外フィルムが分割された際、分割された一方の外フィルム部分と該一方の外フィルム部分に繋がっている一方の内フィルムとを含む一方の側が、分割された他方の外フィルム部分と該他方の外フィルム部分に繋がっている他方の内フィルムとを含む他方の側に対して分離可能である飯包装材であって、
    該飯包装材が、一方の短辺と一方の長辺で挟まれる一方のコーナー部側となる部位が、前記内フイルムを内側にして、他方の長辺の中途部にくるようにして、内側巻き付け部として巻き込まれ、包装材の他方の短辺側の部位が前記内側巻き付け部上に外側巻き付け部として巻き付けられると共に該内側巻き付け部上に固定されることによって、前記一方の長辺の中途部が頂部となる変形円錐状に形成され、該変形円錐状に形成された飯包装材中にほぼ円錐状に成形された飯が収容される飯包装体に用いられる飯包装材において、
    前記内フィルムの2枚のフィルムが、幅広フィルム片とこの幅広フィルム片よりも幅狭の幅狭フィルム片とからなり、前記一方の長辺側に前記幅狭フィルム片が配置され、
    前記外フィルムが前記帯状の分離可能部によって分離された際の、該外フィルムの前記一方の長辺側の部位の幅が、前記外フィルムの全幅の50〜20%の大きさの幅となるように、前記分離可能部の位置が設定されていることを特徴とする飯包装材。
  2. 前記外フィルムが前記帯状の分離可能部によって分離された際の、該外フィルムの前記一方の長辺側の部位の幅が、前記外フィルムの全幅の46〜40%の大きさの幅となるように、前記分離可能部の位置が設定されていることを特徴とする請求項1記載の飯包装材。
  3. 前記分離可能部の幅が、前記外フィルムの全幅の2〜73%の大きさの幅に設定されていることを特徴とする請求項1または2記載の飯包装材。
  4. 前記分離可能部の幅が、前記外フィルムの全幅の25〜35%の大きさの幅に設定されていることを特徴とする請求項3記載の飯包装材。
  5. 請求項1〜4いずれか1項記載の飯包装材が、一方の短辺と一方の長辺で挟まれる一方のコーナー部側となる部位が、前記内フイルムを内側にして、他方の長辺の中途部にくるようにして、内側巻き付け部として巻き込まれ、包装材の他方の短辺側の部位が前記内側巻き付け部上に外側巻き付け部として巻き付けられることによって、前記一方の長辺の中途部が頂部となる変形円錐状に形成されると共に、前記外側巻き付け部が、一方の長辺側において、前記分離可能部よりも変形円錐状の頂部側となる位置で、前記内側巻き付け部に固定され、
    前記変形円錐状に形成された飯包装材中にほぼ円錐状に成形された飯が収容されていることを特徴とする飯包装体。
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