JP2015129731A - 温度センサ - Google Patents

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武志 磯畑
Takeshi Isohata
武志 磯畑
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Abstract

【課題】検知対象に対するサーミスタ素子の位置を安定させること。【解決手段】温度センサ1において、サーミスタ素子5は、サーミスタ本体51に形成された外部電極52,53を含む。配線導体31は、外部電極52に接続されたランド電極34と、端子電極33とを結ぶ線状導体である。また、配線導体32は、外部電極53と接続されたランド電極36と、端子電極35とを結ぶ線状導体である。配線導体31,32は、可撓性を有する基材2上に形成される。ここで、端子電極33,35は、サーミスタ素子5を基準として互いに異なる方位に設けられる。回路基板74には、端子電極33,35が接合可能なランド電極75,76が形成される。ここで、端子電極33,35間の距離d1は、ランド電極75,76間の距離d2よりも大きい。【選択図】図1

Description

本発明は、サーミスタ素子を備えた温度センサであって、回路基板上に実装可能な温度センサに関する。
従来、この種の温度センサとしては、例えば、下記の特許文献1に記載されたサーミスタセンサがある。この温度センサは可撓性テープを備える。可撓性テープの表面には、金属箔よりなる二条のリード線が横並びで延設されている。両リード線の一端にはサーミスタ素子が設けられている。また、両リード線の大部分と、サーミスタ素子とを覆うように樹脂コーティングが施されている。また、両リード線の他端は、温度センサを回路基板上に実装可能にすべく、樹脂コーティングが施されることなく露出している。
温度センサは回路基板上に実装される。具体的には、サーミスタ素子は、温度検知の対象となる物に直接接するように配置される。他にも、このサーミスタ素子は、温度検知の対象となる物や空間に近接するように配置される場合もある。また、両リード線の他端は、回路基板上に配置された分圧回路に接続される。より具体的には、回路基板上のランド電極にはんだ等で接合される。この分圧回路には定電圧が印加されており、検知対象の温度が変化すると、サーミスタ素子の抵抗値も変化し、両リード線の他端間には、検知対象の温度に相関する値の電圧が現れる。
特開平08−068699号公報
従来の温度センサでは、単一の可撓性テープにリード線が横並びで延設されており、両リード線の他端が回路基板上に接合される。それに対し、両リード線の一端側、つまりサーミスタ素子が設けられている端部側は固定されていない。したがって、回路基板の揺れ等に起因して、検知対象に対するサーミスタ素子の位置が不安定となる場合がある。
それゆえに、本発明の目的は、検知対象に対するサーミスタ素子の位置を安定させることが可能な温度センサを提供することである。
上記目的を達成するために、本発明一局面は、回路基板上に実装可能な温度センサに向けられており、サーミスタ本体と、サーミスタ本体に形成された第一外部電極および第二外部電極と、を含むサーミスタ素子と、第一外部電極と接続された第一ランド電極と、第一端子電極とを結ぶ線状の第一配線導体と、第二外部電極と接続された第二ランド電極と、第二端子電極とを結ぶ線状の第二配線導体と、第一配線導体および第二配線導体が形成されており、可撓性を有する基材であって、サーミスタ素子を基準として第一端子電極および第二端子電極を互いに異なる方位に配置した基材と、を備えている。
ここで、回路基板には、第一端子電極および第二端子電極が接合可能な第一ランド電極および第二ランド電極が形成されており、第一端子電極および第二端子電極の間の距離d1は、第一ランド電極および第二ランド電極の間の距離d2よりも大きく設計される。
上記局面によれば、温度センサに備わるサーミスタ素子の検知対象に対する位置を安定させることが可能となる。
第一実施形態に係る温度センサの完成品の一例を示す斜視図である。 図1の温度センサの分解斜視図である。 図1の温度センサの製造工程を示す第一の模式図である。 図1の温度センサの製造工程を示す第二の模式図である。 従来のサーミスタセンサの問題点を詳細に示す模式図である。 第二実施形態に係る温度センサの完成品の一例を示す斜視図である。
《第一実施形態》
以下、図面を参照して、第一実施形態に係る温度センサ1を説明する。その説明に先立ち、いくつかの図面に示すL軸、W軸、T軸を定義する。L軸、W軸およびT軸は、互いに直交しており、温度センサ1の左右方向(長さ方向)、前後方向(幅方向)および上下方向(高さ方向)を示す。
《温度センサ1の基本構成》
図1および図2に示すように、温度センサ1は、大略的には、基材2と、第一配線導体31と、第二配線導体32と、第一樹脂コート部41と、第二樹脂コート部42と、サーミスタ素子5と、保護部材6と、を備える。
基材2は、いわゆるフレキシブルプリント配線板(以下、FPCという場合がある)であって、可撓性および電気絶縁性を有する材料から作製される。この種の材料としては、典型的には、ポリイミド(以下、PIという場合がある)またはポリエチレンテレフタレート(以下、PETという場合がある)がある。ここで、サーミスタ素子5による温度検知の対象以外の熱(例えば、回路基板74(図3A等を参照)からの熱)をサーミスタ素子5に伝えないようするため、基材2の材料としては、相対的に低い熱伝導率を有するものを使用することが好ましい。
基材2は、上記材料を矩形シート状に成形したものである。この基材2は、T軸方向に相対向する底面および上面M0を有する。また、基材2のサイズの一例は下記の通りである。ここで、以下の説明の便宜のため、L寸、W寸およびT寸を定義する。L寸は対象物のL軸方向の寸法(長さ)であり、W寸は同対象物のW軸方向の寸法(幅)であり、T寸は同対象物のT軸方向の寸法(厚さ)である。
基材2のL寸:約35mm
基材2のW寸:約3mm
基材2のT寸:約25μm
次に、以下の説明の便宜のため、基材2の縦中心線AA'と横中心線BB'とを定義する。縦中心線AA'は、上面M0の左辺におけるW軸方向中点と、同上面M0の右辺におけるW軸方向中点とを結ぶ仮想的な直線である。また、横中心線BB'は、同上面M0の前辺および後辺のL軸方向中点同士を結ぶ仮想的な直線である。縦中心線AA'を含みかつTL平面に略平行な面を縦中心面といい、横中心線BB'を含みかつWT平面に略平行な面を横中心面という。また、縦中心面と横中心面との仮想的な交線を軸Cという。図1および図2では、縦中心線AA'を一点鎖線で、横中心線BB'を二点鎖線で、軸Cを三点鎖線にて示している。
配線導体31,32はいずれも導電性材料で形成される。この種の導電性材料としては銅が典型的である。また、サーミスタ素子5への不所望な熱伝導を抑えるために、低熱伝導率の金属(例えば、銅とニッケルとの合金)を用いても良い。
配線導体31は、基材2の上面M0上に縦中心線AA'に沿って形成されており、上面M0の左端近傍と軸C近傍との間に延在している直線状の導体層である。ここで、配線導体31は軸Cには到達していない。このような配線導体31の左端は、温度センサ1を回路基板74(図3A等を参照)に実装するための第一端子電極33として用いられる。一方、配線導体31の右端(つまり、軸C側の端部)は、サーミスタ素子5が実装される第一ランド電極34として用いられる。
配線導体32は、横中心面を基準として配線導体31と略対称な形状を有する。それゆえ、配線導体32の説明を簡素化する。この配線導体32には、温度センサ1を回路基板74に実装するための第二端子電極35と、サーミスタ素子5が実装される第二ランド電極36とが備わっている。以上のことから、配線導体31,32は、サーミスタ素子5を基準として、互いに異なる方位に延在している。より具体的には、各配線導体31,32の中心線の一方は他方に対し約180°の角度をなしている。
上記から明らかなように、上記ランド電極34,36は、L軸方向に間隔を空けて基材2上に設けられる。この間隔のL軸方向距離は、サーミスタ素子5が有する外部電極52,53の間のL軸方向距離に基づき定められる。例えば、外部電極52,53の間のL軸方向距離が約1.6mmであれば、ランド電極間のL軸方向距離も1.6mm程度となる。
樹脂コート部41,42はいずれも、電気絶縁性を有する樹脂製フィルムで形成される。樹脂コート部41は、配線導体31において端子電極33およびランド電極34を除いた部分を覆うように上面M0に形成される。樹脂コート部42は上面M0に形成されており、配線導体32の端子電極35およびランド電極36を除いた部分を覆っている。
サーミスタ素子5は、例えば積層型のチップサーミスタであって、図2に示すように、サーミスタ本体51と、第一外部電極52と、第二外部電極53と、を含んでいる。
サーミスタ本体51は複数のセラミック層を含む。ここで、複数のセラミック層はT軸方向に積層される。また、複数のセラミック層においてT軸方向に隣り合うセラミック層の間には、内部電極が一つずつ設けられている。
また、サーミスタ本体51は、周囲温度の変化に対して抵抗値が大きく変化する温度特性を有する。本実施形態では、サーミスタ本体51は、温度上昇と共に抵抗値が小さくなるNTCサーミスタであるとする。かかるNTCサーミスタは、例えば、マンガン(Mn)、ニッケル(Ni)、鉄(Fe)、コバルト(Co)および銅(Cu)等の遷移元素のグループから選ばれた二種から四種の酸化物を混合し焼結した酸化物焼結体(セラミック焼結体)から作製可能である。
また、サーミスタ本体51は、例えばJIS(日本工業規格)にて規格化されたサイズを有する。本実施形態では、サーミスタ本体51は1608サイズを有するとする。1608サイズの詳細は下記の通りである。
本体51のL寸:1.6mm
本体51のW寸:0.8mm
本体51のT寸:0.4mm
なお、上記において、T寸は0.4mmに限定される訳では無く、他の値でも構わない。
また、サーミスタ本体51は、図2中の点線円内に示すように、第一主面M1、第二主面M2、第一側面S1、第二側面S2、第三側面S3および第四側面S4からなる略直方体形状を有する。主面M1,M2はサーミスタ本体51の底面および上面である。また、側面S1,S2はサーミスタ本体51の左側面および右側面である。側面S3,S4はサーミスタ本体51の前面および背面である。
外部電極52,53は、例えば銀(Ag)を主成分とする下地層と、下地層上に形成されたニッケル(Ni)のめっき層と、Niめっき層上に形成されたスズ(Sn)めっき層とからなる。
外部電極52は、例えばサーミスタ本体51の左端部を覆っている。具体的には、外部電極52は、本実施形態では、サーミスタ本体51の側面S1全域に加え、主面M1,M2および側面S3,S4それぞれの左端部分を覆うものとする。
外部電極53は、例えばサーミスタ本体51の右端部を覆っている。具体的には、外部電極53は、本実施形態では、サーミスタ本体51の側面S2全域に加え、主面M1,M2および側面S3,S4それぞれの右端部分を覆う。この外部電極53は、外部電極52を基準としてL軸方向に所定距離だけ離して設けられている。
ここで、図1および図2を再度参照する。以上のサーミスタ素子5は、基材2の上面M0に実装される。具体的には、外部電極52の底面が配線導体31のランド電極34の上面に、また、外部電極53の底面が配線導体32のランド電極36の上面に、はんだ等により接合される。その結果、サーミスタ本体51の主面M1が基材2の上面M0に実質的に面するようになる。
保護部材6は、電気絶縁性および高い熱伝導性を有する樹脂材料から作製される。また、この樹脂材料は、サーミスタ本体51を構成するセラミックよりも高い展延性を有する。この種の樹脂材料としては、他にも、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂等を用いることが可能である。
保護部材6は、サーミスタ素子5の主面M2側の全域を少なくとも覆っている。このような保護部材6を設けることで、導電性の検知対象(例えば、電子機器が有する金属製の筐体)にサーミスタ素子5を直接接触させることが可能となる。さらに、電子機器に揺れや振動が加わった場合に、セラミック製のサーミスタ素子5に欠けが生じたりクラックが入ったりすることを防止することが可能となる。
また、保護部材6の上面は平坦に形成されることが好ましい。これにより、検知対象からサーミスタ素子5への熱伝導を概ね均等にすることが可能となる。
《温度センサ1の製法》
次に、温度センサ1の製造工程の一例について説明する。温度センサ1の製造工程は、大略的には、サーミスタ素子5の製造工程と、基材2の製造工程・基材2への実装工程と、を含む。以下、各工程を順番に説明する。
サーミスタ素子5の製造工程は、下記の(A−1)〜(A−3)の工程を含んでいる。
(A−1) セラミック素原料であるMn34、Fe23、Co34、NiO、CuOが所定量秤量され、これにより、セラミック素原料を得る。このセラミック素原料は、ジルコニア等の粉砕媒体が内有されたボールミルに投入され、十分に湿式粉砕される。粉砕されたセラミック素原料は、約760℃の温度で約2時間の間、仮焼処理され、これによって、セラミック粉末を得る。次に、このセラミック粉末は、所定量の有機バインダを共に、湿式で混合処理され、これによって、スラリーを得る。このスラリーはドクターブレード法等により成形加工され、これによって、セラミックグリーンシートを得る。
(A−2) 上記工程(A−1)で得られたセラミックグリーンシートには、銀(Ag)およびパラジウム(Pd)の合金を主成分とした内部電極用ペーストで、内部電極のパターンがスクリーン印刷される。次に、パターン印刷済みのセラミックグリーンシートが複数枚積層された後、その上下両面には、パターン無しのセラミックグリーンシートが圧着される。これにより、未焼成の積層体が得られる。次に、未焼成の積層体は、後で行われる焼成後に例えば1608サイズとなるように切断された後、ジルコニア製の匣に収容される。その後、匣内の積層体に対し約350℃の温度で約2時間の条件で脱バインダ処理が行われる。脱バインダ処理済の積層体に対し、所定温度(例えば1100℃〜1175℃)で焼成処理が行われる。これによって、サーミスタ本体51が得られる。
(A−3) 上記工程(A−2)で得られたサーミスタ本体51の左右両端面に、Agを主成分とする外部電極用ペーストが塗布され焼き付けられて、外部電極52,53の基礎となる下地電極が形成される。その後、電解めっきにより、各下地電極上にNiめっき層が形成され、各Niめっき層上にSnめっき層が形成される。
上記工程(A−1)〜(A−3)により、大量のサーミスタ素子5が一括的に生産される。
基材2の製造工程・実装工程は、工程(B−1)〜(B−4)を含んでいる。
(B−1) まず、大判のFPC用片面銅張板が準備される。かかる片面銅張板は、基材2となるべきPIフィルムと、配線導体31,32となるべき銅箔と、を含む。PIフィルムのT寸は約25μmである。また、銅箔のT寸は約18μmである。
(B−2) 次に、銅箔表面上にドライフィルムレジスト(日立化成製:PHOTEC−RY3237)をラミネータによって貼り付ける。その後、配線導体31,32の外形に基づき窓が形成されたフォトリソグラフィ用マスクをレジスト上に設置した後に、マスク上から光を照射する(つまり、露光を行う)。次に、露光後の銅張板に対して現像機を用いて現像処理(エッチング処理)を行い、これによって、PIフィルム上に配線導体31,32が形成される。
(B−3) 次に、配線導体31,32に、ニッケルめっきおよび金めっきを電解めっきにより行う。その後、樹脂コート部41,42となるべきPI製カバーフィルム(T寸は25μm)を熱圧着によりPIフィルム上に貼り付けて、PIフィルム間に配線導体31,32が挟み込まれた積層板を得る。次に、この積層板が前述の基材2のサイズにダイシングされ、これによって、基材2が得られる。
(B−4) 次に、サーミスタ素子5が、上述の通り基材2の上面M0上にはんだを用いて実装される。
以上の工程により、温度センサ1が完成する。
《温度センサ1の実装工程》
上記のような温度センサ1は、図3B下段に示すように、電子機器7の内部に備わる回路基板74に実装されて、かかる実装面M4からその法線方向(つまりT軸正方向)に所定距離d0だけ離れた筐体71(より具体的には、内側表面M5上の領域α)の表面温度を検知する。以下、温度センサ1の電子機器7への実装工程について、図3Aおよび図3Bを参照して説明する。
まず、図3B下段を参照する。電子機器7は、筐体(換言すると、外装体)71を備える。筐体71は、ユーザ使用時に背面側となる外装ケース72と、ユーザ使用時に前面側となる外装カバー73と、を備える。外装ケース72の内部には、種々の電子回路が自身の実装面M4に配置された回路基板74が収容される。ここで、点線円内に示すように、実装面M4は、外装ケース72の内側表面M5と隙間(つまり、空気層)を介して正対する。なお、図示は省略しているが、外装カバー73には、例えば液晶ディスプレイが取り付けられている。
次に、図3A上段を参照する。温度センサ1は回路基板74上に実装される。具体的には、点線円内に示すように、回路基板74の実装面M4には、温度センサ1を実装するための第一ランド電極75および第二ランド電極76が形成されている。ランド電極75,76は、本実施形態では、温度センサ1の両端子電極33,35と同様に概ね同一直線上に配置される。また、温度センサ1における両端子電極33,35の間(より具体的には、端子電極33のL軸負方向側端部から端子電極35のL軸正方向側端部まで)の距離をd1とし、両ランド電極75,76間(より具体的には、ランド電極75のL軸負方向側端部からランド電極76のL軸正方向側端部まで)の距離をd2とすると、d1,d2は、d2<d1を満たす値に設計される。
次に、図3A下段に示すように、ランド電極75と配線導体31の端子電極33とが、また、ランド電極76と配線導体32の端子電極35とが、導電性テープ等により、それぞれ電気的に接続される。ここで、d2<d1であるから、基材2には、L軸の両方向(つまり、左右両側)から圧縮力が加わる。その結果、基材2は撓み、サーミスタ素子5はT軸正方向(つまり、上方)に持ち上がる。ここで、サーミスタ素子5が持ち上がった時の回路基板74の実装面M4に対するサーミスタ素子5の主面M2の距離をd4とすると、d1,d2は、d4>d0となる値に設計される。
次に、図3B上段に示すように、外装ケース72において温度検知されるべき箇所に、保護部材6となる樹脂材料製の両面テープが貼り付けられる。その後、回路基板74の実装面M4と外装ケース72の内側表面M5とが正対するように、回路基板74が外装ケース72の内部に収容される。これにより、サーミスタ素子5の主面M2が内側表面M5を押圧すると共に保護部材6に接着される。これにより、サーミスタ素子5の位置が安定する。
次に、図3B下段に示すように、外装カバー73が外装ケース72の内部空間を閉止するように取り付けられ、これによって、温度センサ1の電子機器7への取り付けが完了する。この状態で、温度センサ1は、電子機器7の動作中、外装ケース72の表面温度を検出する。
《温度センサ1の作用・効果》
ところで、「発明が解決しようとする課題」の欄でも説明した通り、従来の温度センサでは、サーミスタ素子が設けられている端部側は固定されていない。それゆえ、従来の温度センサが実装された回路基板の揺れ等に起因して、検知対象に対するサーミスタ素子の位置が不安定となる場合がある。
それに対し、図1〜図3Bを参照して説明した通り、本温度センサ1によれば、可撓性を有する基材2の一方端および他方端に一つずつ端子電極33,35が設けられている。かかる端子電極33,35を用いて、温度センサ1は回路基板74のランド電極75,76に接合される。ここで、距離d1は距離d2よりも大きいため、サーミスタ素子5は持ち上がって筐体71の内側表面M5に押し付けられる。また、本実施形態では、サーミスタ素子5は保護部材6により内側表面M5に接着される。よって、ユーザによる電子機器7の持ち運び等によって、回路基板74が揺れたとしても、検知対象に対するサーミスタ素子5の位置は安定している。
また、特許文献1に記載の従来の温度センサには、長尺の可撓性テープの影響で、製造時に回路基板に容易に実装できないという問題点があった。以下、図4を参照して、電子機器8の内部に、従来の温度センサ101を実装する手順を説明すると共に、上記問題点について説明する。
図4の最上段に示すように、温度センサ101が手作業で外装ケース82および回路基板84に実装される。具体的には、温度センサ101に備わるサーミスタ素子103を検知対象の近傍に配置する。また、温度センサ101に備わる両リード線の他端104を、回路基板84の主面上のランド電極にはんだ等で接合させる。
次に、図4の上から二段目に示すように、回路基板84の主面と外装ケース82の内側表面とが正対するように、回路基板84が外装ケース82の内部に収容され固定される。
次に、図4の上から三段目に示すように、外装カバー83が外装ケース82の内部空間を閉止するように取り付けられ、図4の最下段に示すように電子機器8が完成する。この状態で、サーミスタ素子103は、電子機器8の動作中、筐体温度を検知する。
従来の温度センサ101を用いた電子機器8ではサーミスタ素子103と両リード線の他端104とは互いに近接するにも関わらず、手作業で回路基板84を外装ケース82内部に収容する関係で、可撓性テープ102を十分な長さにする必要がある。その結果、可撓性テープ102に余計な部分が発生し、この部分を狭空間に押し込めなければならない場合が発生する。
それに対し、本温度センサ1の場合には、特徴的な基材2の作用により、図3Aおよび図3Bを参照して説明したように、サーミスタ素子5を回路基板74に実装すると、サーミスタ素子5は実装面M4から距離d0以上に持ち上がる。よって、回路基板74を外装ケース72内部に収容するだけで、サーミスタ素子5を外装ケース72の内側表面M5に押し当てることが可能となる。したがって、基材2を不必要に長尺にする必要も無いため、本温度センサ1によれば、電子機器7等の製造時に回路基板74に容易に外装ケース72に収容することが可能となる。
また、本温度センサ1によれば、回路基板74の実装面M4に対するサーミスタ素子5の高さは、d1,d2を適切に調整することで自由に設定することが可能となる。つまり、検知位置へのサーミスタ素子5の配置は、サーミスタ素子5自体の高さに無関係である。したがって、サーミスタ素子5の体積を小さくすることが可能となる。これにより、サーミスタ素子5の熱容量が小さくできるため、サーミスタ素子5は、周囲温度の変化に対し素早く反応することが可能となる。
また、回路基板74には、CPUおよびパワーアンプ等のような発熱量の多い電子部品(以下、発熱部品という)が実装される。しかし、本温度センサ1によれば、基材2の作用により、これら発熱部品からサーミスタ素子5を熱的に隔離することができる。このように、サーミスタ素子5は、対象の温度をより正確に検出することが可能となる。
《付記1》
上記実施形態では、サーミスタ素子5が筐体71の内側表面M5の温度を検知するために、配線導体31,32は、d1>d2かつd4>d0を満たすよう設計されるとして説明する。しかし、温度センサ1の仕様によっては、回路基板74の実装面M4および内側表面M5の間の空間温度をサーミスタ素子5に検知させたい場合もある。この場合、配線導体31,32は、d1>d2かつ0<d4<d0を満たすよう設計される。
《付記2》
上記実施形態では、配線導体31,32は同一直線上に配置されるとして説明した。しかし、これに限らず、配線導体31,32は、d1>d2を満しつつ対象の温度を正しく検知可能であれば、同一直線上に配置されなくとも構わない。
《付記3》
上記実施形態では、配線導体31,32のそれぞれは直線状の導体層であると説明した。しかし、これに限らず、配線導体31,32は、d1>d2を満しつつ対象の温度を正しく検知可能であれば、非直線状であっても構わない。
《付記4》
上記実施形態では、温度センサ1は保護部材6を備える例について説明した。しかし、図3Aおよび図3Bに示すように、保護部材6は、温度センサ1の実装工程にて温度センサ1に取り付けられる場合もある。したがって、温度センサ1の完成品に必ずしも保護部材6が取り付けられているとは限らない。つまり、温度センサ1の完成品の出荷後に保護部材6は選択的に取り付けられれば良い。
《付記5》
上記実施形態では、サーミスタ本体51はNTCサーミスタであった。しかし、これに限らず、サーミスタ本体51はPTCサーミスタでも構わない。この場合、サーミスタ本体51は、典型的には、チタン酸バリウム(BaTiO3)に所定量の希土類を混合し焼結したセラミック焼結体からなっている。
《付記6》
上記実施形態では、サーミスタ素子5は積層型チップサーミスタとして説明する。しかし、これに限らず、サーミスタ素子5は、単板型のチップサーミスタであっても構わない。
《付記7》
また、サーミスタ本体51は、1608サイズに限らず、3225サイズ、3216サイズ、2012サイズ、1005サイズ、0603サイズ、0402サイズでも構わない。これらサイズに関し、L寸等は下記の表1に記載の通りである。
Figure 2015129731
《付記8》
上記工程(A−1)では、セラミック素原料として、Mn34等の酸化物を用いた。しかし、これに限らず、Mnの炭酸塩または水酸化物等を用いることも可能である。
《付記9》
工程(A−3)では、外部電極52,53は、Agの焼き付けおよび電解めっきにより形成された。しかし、これに限らず、スパッタリングまたは真空蒸着法等により形成されても構わない。
《第二実施形態》
次に、図5を参照して、第二実施形態に係る温度センサ1aについて説明する。図5において、温度センサ1aは、図1等の温度センサ1と比較すると、配線導体31,32および樹脂コート部41,42に代えて、第一配線導体31a、第二配線導体32aおよび樹脂コート部41aを備えている点で相違する。この点以外に両温度センサ1,1aの間には構成的な相違は無いので、図5において図1等に示すものに相当する構成については同一参照符号を付け、それぞれの説明を省略または簡素化する。
配線導体31a,32aは、配線導体31,32と同様、導電性材料で形成される。また、配線導体31a,32aは、縦中心線AA'を挟んで横並びに延在する直線状の導体層である。また、配線導体31aの左端は、温度センサ1aを回路基板に実装するための第一端子電極33aとして、その右端は、サーミスタ素子5が実装される第一ランド電極34aとして用いられる。配線導体32aは、配線導体31aと同様に、温度センサ1aの実装用に第二端子電極35aと、サーミスタ素子5の実装用に第二ランド電極36aとを備えている。
樹脂コート部41aは、樹脂コート部41と同様、樹脂製フィルムで形成される。この樹脂コート部41aは、配線導体31aにおいて端子電極33aおよびランド電極34aを除いた部分と、両配線導体32aにおいて端子電極35aおよびランド電極36aを除いた部分と、を覆うように、基材2上に形成される。
また、温度センサ1aにおいて、基材2、配線導体31a,32aおよび樹脂コート部41aからなる積層体は、温度検知の対象の位置にサーミスタ素子5が適切に配置されるよう、両端子電極33a,35aと、両ランド電極34a,36aとの間で、例えば線DD'に沿って折り曲げられる。ここで、図5では点線にて、折り曲げ後の温度センサ1aの一部分が示されている。折り曲げ後、両ランド電極34a,36aを回路基板に実装すると、サーミスタ素子5が回路基板に対し離れる。これにより、サーミスタ素子5は、回路基板から離れた場所にある検知対象の温度を検知できるようになる。
本発明に係る温度センサは、検知対象に対するサーミスタ素子の位置を安定させることが可能であり、電子機器向け等に好適である。
1,1a 温度センサ
2 基材
31,31a 第一配線導体
33,33a 第一端子電極
34,34a 第一ランド電極
32,32a 第二配線導体
35,35a 第二端子電極
36,36a 第二ランド電極
41 第一樹脂コート部
42 第二樹脂コート部
41a 樹脂コート部
5 サーミスタ素子
51 サーミスタ本体
52,53 第一外部電極,第二外部電極
6 保護部材
7 電子機器
71 筐体
72 外装ケース
73 外装カバー
74 回路基板
75,76 第一ランド電極,第二ランド電極

Claims (5)

  1. 回路基板上に実装可能な温度センサであって、
    サーミスタ本体と、前記サーミスタ本体に形成された第一外部電極および第二外部電極と、を含むサーミスタ素子と、
    前記第一外部電極と接続された第一ランド電極と、第一端子電極とを結ぶ線状の第一配線導体と、
    前記第二外部電極と接続された第二ランド電極と、第二端子電極とを結ぶ線状の第二配線導体と、
    前記第一配線導体および前記第二配線導体が形成されており、可撓性を有する基材であって、前記サーミスタ素子を基準として前記第一端子電極および前記第二端子電極を互いに異なる方位に配置した基材と、を備え、
    前記回路基板には、前記第一端子電極および前記第二端子電極が接合可能な第一ランド電極および第二ランド電極が形成されており、
    前記第一端子電極および前記第二端子電極の間の距離d1は、前記第一ランド電極および前記第二ランド電極の間の距離d2よりも大きく設計される、温度センサ。
  2. 前記第一配線導体および前記第二配線導体は概ね同一直線上に配置されている、請求項1に記載の温度センサ。
  3. 前記サーミスタ本体は、前記基材と実質的に面する第一主面と、前記第一主面と相対する第二主面を有し、
    前記第二主面は、前記サーミスタ本体よりも展延性が高い保護部材によって覆われている、請求項1または2に記載の温度センサ。
  4. 前記保護部材は、電気絶縁性を有する材料から作製されており、概ね平坦な表面を有する、請求項3に記載の温度センサ。
  5. 前記第一配線導体および前記第二配線導体は、低熱伝導率の金属材料で作製されている、請求項1〜4のいずれかに記載の温度センサ。
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