JP2015128188A - キット - Google Patents

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Abstract

【課題】耐熱性および耐光性に優れるリフレクタおよび発光ダイオード素子を備えるキットを提供すること。
【解決手段】シラノール基両末端ポリシロキサンと、エチレン系ケイ素化合物と、エポキシ基含有ケイ素化合物と、オルガノハイドロジェンシロキサンと、縮合触媒と、付加触媒とから調製されるシリコーン樹脂組成物と、光反射成分とを含有することをリフレクタ材料から形成されるリフレクタ4を発光ダイオード装置1に設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、キット、詳しくは、発光ダイオード素子およびリフレクタを備えるキットに関する。
近年、高エネルギーの光を発光できる発光装置として、発光ダイオード装置が知られている。発光ダイオード装置は、例えば、ダイオード基板と、それに実装されるLED(発光ダイオード素子)と、ダイオード基板の上に、LEDの側方に配置されるリフレクタとを備えている。発光ダイオード装置では、LEDから、上方に発光される光と、LEDから側方に発光される光をリフレクタで反射させた反射光とによって、より高エネルギーの光を発光する。
また、リフレクタを形成するためのリフレクタ材料として、例えば、エポキシ樹脂と酸無水物系硬化剤と白色顔料とを含有する光半導体素子収納用実装パッケージ用樹脂組成物が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1では、光半導体素子収納用実装パッケージ用樹脂組成物からトランスファー成形により、絶縁樹脂層(リフレクタ)を、ダイオード基板の上において光半導体素子(LED)を収納するように形成している。
特開2011−060819号公報
しかるに、発光ダイオード装置の絶縁樹脂層(リフレクタ)には、LEDが発熱する熱が伝導しても、光反射率が低減しにくい耐熱性と、LEDが発光する光に曝露しても、光反射率が低減しにくい耐光性との両方が求められる。
しかし、特許文献1の発光ダイオード装置では、絶縁樹脂層の耐熱性および耐光性が十分でなく、そのため、長期間の使用により、LEDの熱と光とに起因して絶縁樹脂層の光反射率が低下して、その結果、発光ダイオード装置の光の取出効率が低下するという不具合がある。
本発明の目的は、耐熱性および耐光性に優れるリフレクタ材料、および、そのリフレクタ材料から形成されるリフレクタを備え、光の取出効率に優れる発光ダイオード装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明のリフレクタ材料は、シラノール基両末端ポリシロキサン、エチレン系ケイ素化合物、エポキシ基含有ケイ素化合物、オルガノハイドロジェンポリシロキサン、縮合触媒および付加触媒から調製されるシリコーン樹脂組成物と、光反射成分とを含有することを特徴としている。
また、本発明のリフレクタ材料では、前記光反射成分が、白色顔料であることが好適である。
また、本発明のリフレクタ材料では、前記光反射成分が、酸化チタンであることが好適である。
また、本発明のリフレクタ材料では、前記光反射成分が、ルチル型結晶構造を有する酸化チタンであることが好適である。
また、本発明のリフレクタ材料は、無機充填剤をさらに含有していることが好適である。
また、本発明のリフレクタ材料では、前記シリコーン樹脂組成物が半硬化状態であることが好適である。
また、本発明のリフレクタ材料は、シート形状に形成されていることが好適である。
また、本発明の発光ダイオード装置は、基板と、前記基板の上に設けられる発光ダイオード素子と、前記基板の上に、前記発光ダイオード素子を囲うように設けられ、上記したリフレクタ材料から形成されるリフレクタとを備えることを特徴としている。
また、発光ダイオード装置では、前記リフレクタは、前記発光ダイオード素子の側面に密着するように設けられることが好適である。
本発明のリフレクタ材料は、上記したシリコーン樹脂組成物と光反射成分とを含有するため、光反射性に優れながら、耐熱性および耐光性にも優れている。
また、リフレクタ材料は、上記したシリコーン樹脂組成物を含有するため、半硬化状態とされて、シート形状に形成できるため、取扱性が良好である。
その結果、かかるリフレクタ材料から形成されるリフレクタを備える本発明の発光ダイオード装置は、製造効率が向上されながら、光の取出効率に優れている。
図1は、本発明のリフレクタ材料から形成されるリフレクタシートの一実施形態の平面図を示す。 図2は、図1に示すリフレクタシートを用いて、本発明の発光ダイオード装置の一実施形態を製造する方法を説明する工程図であって、(a)は、リフレクタシートを用意する工程、(b)は、リフレクタシートを、基板の上方に対向配置する工程、(c)は、リフレクタシートを基板に積層する工程を示す。 図3は、図2に引き続き、図1に示すリフレクタシートを用いて、本発明の発光ダイオード装置の一実施形態を製造する方法を説明する工程図であって、(d)は、離型基材をリフレクタ前駆体から引き剥がす工程、(e)は、蛍光体層を形成する工程を示す。 図4は、本発明のリフレクタ材料から形成されるリフレクタシートの他の実施形態を用いて、本発明の発光ダイオード装置の他の実施形態を製造する方法を説明する工程図であって、(a)は、リフレクタシートを用意する工程、(b)は、貫通孔を形成する工程、(c)は、リフレクタシートを基板の上面に積層するとともに、発光ダイオード素子を用意する工程、(d)は、発光ダイオード素子を基板の上面に配置を示す。 図5は、図4に引き続き、本発明のリフレクタ材料から形成されるリフレクタシートの他の実施形態を用いて、本発明の発光ダイオード装置の他の実施形態を製造する方法を説明する工程図であって、(e)は、離型基材をリフレクタから引き剥がす工程、(f)は、ダイシングする工程を示す。 図6は、実施例の耐熱性評価における加熱時間と加熱前の光反射率に対する割合との関係を表すグラフを示す。
本発明のリフレクタ材料は、シリコーン樹脂組成物と、光反射成分とを含有している。
シリコーン樹脂組成物は、縮合反応および付加反応(具体的には、ヒドロシリル化反応)をすることができる縮合・付加反応硬化型シリコーン樹脂組成物である。より具体的には、シリコーン樹脂組成物は、加熱によって、縮合反応して、半硬化(Bステージ)状態となることができ、次いで、さらなる加熱によって、付加反応して、硬化(完全硬化)状態となることができる。
本発明において、シリコーン樹脂組成物は、シラノール基両末端ポリシロキサン、エチレン系ケイ素化合物、エポキシ基含有ケイ素化合物、オルガノハイドロジェンシロキサン、縮合触媒および付加触媒を含有する。
なお、シラノール基両末端ポリシロキサン、エチレン系ケイ素化合物およびエポキシ基含有ケイ素化合物は、縮合原料(縮合反応に供される原料)であり、エチレン系ケイ素化合物およびオルガノハイドロジェンシロキサンは、付加原料(付加反応に供される原料)である。
シラノール基両末端ポリシロキサンは、分子の両末端にシラノール基(SiOH基)を含有するオルガノシロキサンであって、具体的には、下記一般式(1)で示される。
一般式(1):
Figure 2015128188
(一般式(1)中、Rは、飽和炭化水素基および芳香族炭化水素基から選択される1価の炭化水素基を示す。また、nは、1以上の整数を示す。)
上記一般式(1)中、Rで示される1価の炭化水素基において、飽和炭化水素基としては、例えば、炭素数1〜6の直鎖状または分岐状のアルキル基(メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、ヘキシル基など)、例えば、炭素数3〜6のシクロアルキル基(シクロペンチル基、シクロヘキシル基など)などが挙げられる。
また、上記一般式(1)中、Rで示される1価の炭化水素基において、芳香族炭化水素基としては、例えば、炭素数6〜10のアリール基(フェニル基、ナフチル基)などが挙げられる。
上記一般式(1)において、Rは、同一または互いに異なっていてもよく、好ましくは、同一である。
1価の炭化水素基としては、好ましくは、炭素数1〜6のアルキル基、および炭素数6〜10のアリール基が挙げられ、透明性、耐熱性および耐光性の観点から、さらに好ましくは、メチル基が挙げられる。
上記一般式(1)おいて、nは、好ましくは、安定性および/または取扱性の観点から、1〜10000の整数、さらに好ましくは、1〜1000の整数である。
なお、上記一般式(1)におけるnは、平均値として算出される。
シラノール基両末端ポリシロキサンとしては、具体的には、シラノール基両末端ポリジメチルシロキサン、シラノール基両末端ポリメチルフェニルシロキサン、シラノール基両末端ポリジフェニルシロキサンなどが挙げられる。
このようなシラノール基両末端ポリシロキサンは、単独で使用してもよく、あるいは、併用することもできる。
また、このようなシラノール基両末端ポリシロキサンのなかでは、好ましくは、シラノール基両末端ポリジメチルシロキサンが挙げられる。
シラノール基両末端ポリシロキサンは、市販品を用いることができ、また、公知の方法に従って合成したものを用いることもできる。
シラノール基両末端ポリシロキサンの数平均分子量は、安定性および/または取扱性の観点から、例えば、100〜1000,000、好ましくは、200〜100,000である。数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより、標準ポリスチレンで換算されて算出される。後述するシラノール基両末端ポリシロキサン以外の原料の数平均分子量についても、上記と同様にして算出される。
このようなシラノール基両末端ポリシロキサンにおける、シラノール基含量は、例えば、0.002〜25mmol/g、好ましくは、0.02〜25mmol/gである。なお、シラノール基含量は、H−NMRによるシラノール基とメチル基とのピークの積分比から算出される。
シラノール基両末端ポリシロキサンの配合割合は、縮合原料100質量部に対して、例えば、1〜99.99質量部、好ましくは、50〜99.9質量部、さらに好ましくは、80〜99.5質量部である。
エチレン系ケイ素化合物は、エチレン系不飽和炭化水素基、および、シラノール縮合反応における脱離基を併有するシラン化合物であって、具体的には、下記一般式(2)で示される。
一般式(2):
−Si(X (2)
(一般式(2)中、Rは、1価のエチレン系不飽和炭化水素基を示し、Xは、ハロゲン原子、アルコキシ基、フェノキシ基、またはアセトキシ基を示す。但し、Xは、同一または互いに相異なっていてもよい。)
上記一般式(2)において、Rで示されるエチレン系不飽和炭化水素基としては、置換または非置換のエチレン系不飽和炭化水素基が挙げられ、例えば、アルケニル基、シクロアルケニル基などが挙げられる。
アルケニル基としては、例えば、ビニル基、アリル基、プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基などの炭素数2〜10のアルケニル基が挙げられる。
シクロアルケニル基としては、例えば、シクロヘキセニル基、ノルボルネニル基などの炭素数3〜10のシクロアルケニル基が挙げられる。
エチレン系不飽和炭化水素基としては、オルガノハイドロジェンシロキサンのヒドロシリル基との反応性の観点から、好ましくは、アルケニル基、さらに好ましくは、炭素数2〜5のアルケニル基、とりわけ好ましくは、ビニル基が挙げられる。
上記一般式(2)におけるXは、シラノール縮合反応における脱離基であり、上記一般式(2)におけるSiX基は、シラノール縮合反応における反応性官能基である。
上記一般式(2)において、Xで示されるハロゲン原子としては、例えば、臭素、塩素、フッ素、ヨウ素などが挙げられる。
上記一般式(2)において、Xで示されるアルコキシ基としては、例えば、炭素数1〜6の直鎖状または分岐状のアルキル基を有するアルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基など)、例えば、炭素数3〜6のシクロアルキル基を有するアルコキシ基(シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基など)などが挙げられる。
上記一般式(2)において、Xは、同一または互いに異なっていてもよく、好ましくは、同一である。
このような上記一般式(2)のXのなかでは、好ましくは、アルコキシ基が挙げられ、さらに好ましくは、メトキシ基が挙げられる。
このようなエチレン系ケイ素化合物としては、例えば、エチレン系不飽和炭化水素基含有トリアルコキシシラン、エチレン系不飽和炭化水素基含有トリハロゲン化シラン、エチレン系不飽和炭化水素基含有トリフェノキシシラン、エチレン系不飽和炭化水素基含有トリアセトキシシランなどが挙げられる。
このようなエチレン系ケイ素化合物は、単独で使用してもよく、あるいは、併用することもできる。
このようなエチレン系ケイ素化合物のなかでは、好ましくは、エチレン系不飽和炭化水素基含有トリアルコキシシランが挙げられる。
エチレン系不飽和炭化水素基含有トリアルコキシシランとしては、具体的には、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリプロポキシシランなどのビニルトリアルコキシシラン、例えば、アリルトリメトキシシランなどのアリルトリアルコキシシラン、例えば、プロペニルトリメトキシシランなどのプロペニルトリアルコキシシラン、例えば、ブテニルトリメトキシシランなどのブテニルトリアルコキシシラン、例えば、シクロヘキセニルトリメトキシシランなどのシクロヘキセニルトリアルコキシシランなどが挙げられる。
また、このようなエチレン系不飽和炭化水素基含有トリアルコキシシランのなかでは、好ましくは、ビニルトリアルコキシシラン、さらに好ましくは、ビニルトリメトキシシランが挙げられる。
エチレン系ケイ素化合物の配合割合は、縮合原料100質量部に対して、例えば、0.01〜90質量部、好ましくは、0.01〜50質量部、さらに好ましくは、0.01〜10質量部である。
エチレン系ケイ素化合物は、市販品を用いることができ、また、公知の方法に従って合成したものを用いることもできる。
エポキシ基含有ケイ素化合物は、エポキシ基、および、シラノール縮合反応における脱離基を併有するシラン化合物あって、具体的には、下記一般式(3)で示される。
一般式(3):
−Si(X (3)
(一般式(3)中、Rは、エポキシ構造含有基を示し、Xは、ハロゲン原子、アルコキシ基、フェノキシ基、またはアセトキシ基を示す。但し、Xは、同一または互いに相異なっていてもよい。)
一般式(3)において、Rで示されるエポキシ構造含有基としては、例えば、エポキシ基、例えば、グリシジルエーテル基、例えば、エポキシシクロヘキシル基などのエポキシシクロアルキル基などが挙げられる。
このようなエポキシ構造含有基のなかでは、好ましくは、グリシジルエーテル基が挙げられる。グリシジルエーテル基は、具体的には、下記一般式(4)で示されるグリシドキシアルキル基である。
一般式(4):
Figure 2015128188
(一般式(4)中、Rは、飽和炭化水素基および芳香族炭化水素基から選択される2価の炭化水素基を示す。)
上記一般式(4)中、Rで示される2価の炭化水素基において、飽和炭化水素基としては、例えば、炭素数1〜6のアルキレン基(メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基など)、例えば、炭素数3〜8のシクロアルキレン基(シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基など)などが挙げられる。
また、上記一般式(4)中、Rで示される2価の炭化水素基において、芳香族炭化水素基としては、例えば、炭素数6〜10のアリーレン基(フェニレン基、ナフチレン基など)などが挙げられる。
このような2価の炭化水素基としては、好ましくは、炭素数1〜6のアルキレン基、さらに好ましくは、プロピレン基が挙げられる。
グリシジルエーテル基としては、具体的には、グリシドキシメチル基、グリシドキシエチル基、グリシドキシプロピル基、グリシドキシシクロヘキシル基、グリシドキシフェニル基などが挙げられる。
このようなグリシジルエーテル基のなかでは、好ましくは、グリシドキシプロピル基が挙げられる。
上記一般式(3)におけるXは、シラノール縮合反応における脱離基であり、上記一般式(3)におけるSiX基は、シラノール縮合反応における反応性官能基である。
上記一般式(3)において、Xで示されるハロゲン原子としては、上記一般式(2)のXで示されるハロゲン原子と同様のものが挙げられる。
上記一般式(3)において、Xで示されるアルコキシ基としては、上記一般式(2)のXで示されるアルコキシ基と同様のものが挙げられる。
上記一般式(3)において、Xは、同一または互いに異なっていてもよく、好ましくは、同一である。
このような上記一般式(3)のXとしては、好ましくは、アルコキシ基が挙げられ、さらに好ましくは、メトキシ基が挙げられる。
このようなエポキシ基含有ケイ素化合物としては、例えば、エポキシ基含有トリアルコキシシラン、エポキシ基含有トリハロゲン化シラン、エポキシ基含有トリフェノキシシラン、エポキシ基含有トリアセトキシシランなどが挙げられる。
このようなエポキシ基含有ケイ素化合物は、単独で使用してもよく、あるいは、併用することもできる。
また、このようなエポキシ基含有ケイ素化合物のなかでは、好ましくは、エポキシ基含有トリアルコキシシランが挙げられる。
エポキシ基含有トリアルコキシシランとしては、具体的には、例えば、グリシドキシメチルトリメトキシシラン、(2−グリシドキシエチル)トリメトキシシラン、(3−グリシドキシプロピル)トリメトキシシランなどのグリシドキシアルキルトリメトキシシラン、例えば、(3−グリシドキシプロピル)トリエトキシシランなどのグリシドキシアルキルトリエトキシシラン、例えば、(3−グリシドキシプロピル)トリプロポキシシランなどのグリシドキシアルキルトリプロポキシシラン、(3−グリシドキシプロピル)トリイソプロポキシシランなどのグリシドキシアルキルトリプロポキシシランなどが挙げられる。
また、このようなエポキシ基含有トリアルコキシシランのなかでは、好ましくは、グリシドキシメチルトリアルコキシシラン、さらに好ましくは、(3−グリシドキシプロピル)トリメトキシシランが挙げられる。
エポキシ基含有ケイ素化合物の配合割合は、縮合原料100質量部に対して、例えば、0.01〜90質量部、好ましくは、0.01〜50質量部、さらに好ましくは、0.01〜1質量部である。
エポキシ基含有ケイ素化合物は、市販品を用いることができ、また、公知の方法に従って合成したものを用いることもできる。
エチレン系ケイ素化合物およびエポキシ基含有ケイ素化合物の反応性官能基(SiX基およびSiX基)に対する、シラノール基両末端ポリシロキサンのシラノール基(SiOH基)のモル比(SiOH/(SiX+SiX))は、例えば、20/1〜0.2/1、好ましくは、10/1〜0.5/1、さらに好ましくは、実質的に1/1である。
モル比が上記範囲を超える場合には、シリコーン樹脂組成物を半硬化状態とする際に、適度な靭性を有する半硬化状物(半硬化物)を得られない場合があり、一方、モル比が上記範囲に満たない場合には、エチレン系ケイ素化合物およびエポキシ基含有ケイ素化合物の配合割合が過度に多く、そのため、得られるリフレクタ(後述)の耐熱性が低下する場合がある。
また、モル比が上記範囲内(好ましくは、実質的に1/1)であれば、シラノール基両末端ポリシロキサンのシラノール基(SiOH基)と、エチレン系ケイ素化合物の反応性官能基(SiX基)およびエポキシ基含有ケイ素化合物の反応性官能基(SiX基)とを過不足なく縮合反応させることができる。
エポキシ基含有ケイ素化合物に対する、エチレン系ケイ素化合物のモル比は、例えば、10/90〜99/1、好ましくは、50/50〜97/3、さらに好ましくは、80/20〜95/5である。
モル比が上記した範囲内であれば、硬化物の強度を確保しつつ、接着性を向上できる利点がある。
オルガノハイドロジェンシロキサンは、エチレン系不飽和炭化水素基を含まず、少なくとも2つのヒドロシリル基(SiH基)を1分子中に有するオルガノシロキサンである。
オルガノハイドロジェンシロキサンは、具体的には、水素側鎖含有オルガノポリシロキサン、水素両末端オルガノポリシロキサンなどのオルガノポリシロキサンが挙げられる。
水素側鎖含有オルガノポリシロキサンは、主鎖から分岐する側鎖として水素原子を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンであって、式(5)で表される。
Figure 2015128188
(式中、A〜Dは、構成単位を示し、AおよびDは、末端単位を示し、BおよびCは、繰り返し単位を示す。Rは、飽和炭化水素基および芳香族炭化水素基から選択される1価の炭化水素基を示す。また、bは、0または1以上の整数を示し、cは、2以上の整数を示す。)
A〜Dは、水素側鎖含有オルガノポリシロキサンを構成する。
式(5)においてRで示される1価の炭化水素基は、同一または相異なっていてもよく、好ましくは、同一である。
で示される1価の炭化水素基において、飽和炭化水素基および芳香族炭化水素基は、上記式(1)のRで例示した飽和炭化水素基および芳香族炭化水素基と同様のものが挙げられる。1価の炭化水素基として、好ましくは、メチル、フェニル、さらに好ましくは、メチルが挙げられる。
bは、反応性および安定性の観点から、好ましくは、1〜10000の整数、さらに好ましくは、2〜5000の整数、とりわけ好ましくは、5〜100の整数を示す。
cは、反応性および安定性の観点から、好ましくは、2〜10000の整数、さらに好ましくは、2〜1000の整数、とりわけ好ましくは、5〜100の整数を示す。
水素側鎖含有オルガノポリシロキサンとしては、例えば、メチルハイドロジェンポリシロキサン、ジメチルポリシロキサン−co−メチルハイドロジェンポリシロキサン、エチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン−co−メチルフェニルポリシロキサンなどが挙げられる。
水素側鎖含有オルガノポリシロキサンの数平均分子量は、例えば、100〜1,000,000である。
また、水素両末端オルガノポリシロキサンは、主鎖の両末端に水素原子を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンであって、式(6)で表される。
Figure 2015128188
(式中、Rは、飽和炭化水素基および芳香族炭化水素基から選択される1価の炭化水素基を示す。また、dは、1以上の整数を示す。)
で示される1価の炭化水素基において、飽和炭化水素基および芳香族炭化水素基は、上記式(1)のRで例示した飽和炭化水素基および芳香族炭化水素基と同様のものが挙げられる。1価の炭化水素基として、好ましくは、メチル、フェニル、さらに好ましくは、メチルが挙げられる。
dは、反応性および安定性の観点から、好ましくは、1〜10000の整数、さらに好ましくは、1〜5000の整数を示す。
水素側鎖含有オルガノポリシロキサンとしては、例えば、ヒドロシリル基両末端ポリジメチルシロキサン、ヒドロシリル基両末端ポリメチルフェニルシロキサン、ヒドロシリル基両末端ポリジフェニルシロキサンなどが挙げられる。
水素両末端オルガノポリシロキサンの数平均分子量は、安定性および/または取扱性の観点から、例えば、100〜1,000,000、さらに好ましくは、100〜100,000である。
このようなオルガノハイドロジェンシロキサンは、単独で使用してもよく、あるいは、併用することもできる。
また、このようなオルガノハイドロジェンシロキサンのなかでは、好ましくは、水素側鎖含有オルガノポリシロキサンが挙げられ、さらに好ましくは、ジメチルポリシロキサン−co−メチルハイドロジェンポリシロキサンが挙げられる。
オルガノハイドロジェンシロキサンの25℃における粘度は、例えば、10〜100,000mPa・s、好ましくは、20〜50,000mPa・sである。なお、粘度は、B型粘度計により測定される。
このようなオルガノハイドロジェンシロキサンにおけるヒドロシリル基含量は、例えば、0.1〜15mmol/g、好ましくは、0.5〜10mmol/gである。なお、ヒドロシリル基含量は、H−NMRによるヒドロシリル基とメチル基とのピークの積分比から算出される。
オルガノハイドロジェンシロキサンは、市販品を用いることができ、また、公知の方法に従って合成したものを用いることもできる。
オルガノハイドロジェンシロキサンの配合割合は、エチレン系ケイ素化合物のエチレン系不飽和炭化水素基(上記一般式(2)のR)とオルガノハイドロジェンシロキサンのヒドロシリル基(SiH基)とのモル比にもよるが、例えば、エチレン系ケイ素化合物100質量部に対して、例えば、10〜10,000質量部、好ましくは、100〜1,000質量部である。
また、オルガノハイドロジェンシロキサンのヒドロシリル基(SiH基)に対する、エチレン系ケイ素化合物のエチレン系不飽和炭化水素基(上記一般式(2)のR)のモル比(R/SiH)は、例えば、20/1〜0.05/1、好ましくは、20/1〜0.1/1、さらに好ましくは、10/1〜0.1/1、とりわけ好ましくは、10/1〜0.2/1、もっとも好ましくは、5/1〜0.2/1である。また、例えば、1/1未満、0.05/1以上に設定することもできる。
モル比が20/1を超える場合には、シリコーン樹脂組成物を半硬化状態とする際に、適度な靭性を有する半硬化物を得られない場合があり、モル比が0.05/1に満たない場合には、オルガノハイドロジェンシロキサンの配合割合が過度に多く、そのため、得られるリフレクタ(後述)の耐熱性および靭性が不十分となる場合がある。
また、モル比が1/1未満、0.05/1以上であれば、シリコーン樹脂組成物を半硬化状態とする際に、モル比が20/1〜1/1であるシリコーン樹脂組成物に比べて、半硬化状態へ迅速に移行させることができる。
縮合触媒は、シラノール基と反応性官能基(上記一般式(2)のSiX基および上記一般式(3)のSiX基)との縮合反応の反応速度を向上させる物質であれば特に限定されず、例えば、塩酸、酢酸、ギ酸、硫酸などの酸、例えば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化テトラメチルアンモニウムなどの塩基、例えば、アルミニウム、チタン、亜鉛、スズなどの金属などが挙げられる。
このような縮合触媒は、単独で使用してもよく、あるいは、併用することもできる。
また、このような縮合触媒のなかでは、相溶性および熱分解性の観点から、好ましくは、塩基、さらに好ましくは、水酸化テトラメチルアンモニウムが挙げられる。
このような縮合触媒の配合割合は、シラノール基両末端ポリシロキサン100モルに対して、例えば、0.1〜50モル、好ましくは、0.25〜5モルである。
付加触媒は、付加反応、つまり、エチレン系不飽和炭化水素基とヒドロシリル基(SiH基)とのヒドロシリル化反応の反応速度を向上させる物質(ヒドロシリル化触媒)であれば、特に限定されず、例えば、金属触媒が挙げられ、そのような金属触媒としては、例えば、白金黒、塩化白金、塩化白金酸、白金−オレフィン錯体、白金−カルボニル錯体、白金−アセチルアセテートなどの白金触媒、例えば、パラジウム触媒、例えば、ロジウム触媒などが挙げられる。
これら付加触媒のうち、好ましくは、相溶性および透明性の観点から、白金触媒、さらに好ましくは、白金オレフィン錯体が挙げられ、具体的には、白金−1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体、白金−ジビニルシロキサン錯体などが挙げられる。
このような付加触媒は、単独で使用してもよく、あるいは、併用することもできる。
また、このような付加触媒のなかでは、相溶性、透明性および触媒活性の観点から、好ましくは、白金触媒、さらに好ましくは、白金−カルボニル錯体が挙げられる。
付加触媒の配合割合は、付加触媒の金属量の質量部数として、オルガノハイドロジェンシロキサン100質量部に対して、例えば、1.0×10−4〜1.0質量部、好ましくは、1.0×10−4〜0.5質量部、さらに好ましく、1.0×10−4〜0.05質量部である。
なお、上記した縮合触媒および付加触媒は、固体状態のものをそのまま用いてもよく、あるいは、取扱性の観点から、溶媒に溶解または分散させた溶液または分散液として用いることもできる。
溶媒としては、例えば、水、例えば、メタノール、エタノールなどのアルコール、例えば、トルエンなどの芳香族炭化水素が挙げられる。
シリコーン樹脂組成物は、シラノール基両末端ポリシロキサン、エチレン系ケイ素化合物、エポキシ基含有ケイ素化合物、オルガノハイドロジェンシロキサン、縮合触媒および付加触媒を配合して、攪拌混合することにより調製される。
シリコーン樹脂組成物を調製するには、例えば、上記した原料(縮合原料および付加原料)と、触媒とを一度に配合してもよく、あるいは、各原料および各触媒を異なるタイミングでそれぞれ配合することもできる。さらには、一部の成分を一度に加え、残部の各成分を、異なるタイミングでそれぞれ配合することもできる。
このようなシリコーン樹脂組成物の調製方法のなかでは、好ましくは、まず、縮合原料を調製し、その後、調製した縮合原料に縮合触媒を配合して、混合物を調製する。次いで、調製した混合物に、付加原料を配合し、その後、付加触媒を配合する方法が挙げられる。
具体的には、シラノール基両末端ポリシロキサン、エチレン系ケイ素化合物およびエポキシ基含有ケイ素化合物(つまり、縮合原料)を、上記した割合で撹拌混合した後、縮合触媒を配合し、それらを、例えば、5分間〜24時間攪拌混合して、混合物を調製する。
また、配合および攪拌時には、縮合原料の相溶性および取扱性を向上させるために、例えば、0〜60℃に温度調整することもできる。
なお、上記混合によって、シラノール基両末端ポリシロキサンのSiOH基と、エチレン系ケイ素化合物のSiX基およびエポキシ基含有ケイ素化合物のSiX基との縮合反応の一部が開始されてもよく、縮合反応の進行度は、H−NMR測定によって、SiOH基に由来するピークの消失程度によって確認することができる。
その後、系を、必要により減圧することにより、揮発成分(溶媒など)を除去する。
次いで、調製した縮合原料および縮合触媒の混合物に、オルガノハイドロジェンシロキサンを配合して、例えば、1〜120分間攪拌する。
配合および攪拌時には、混合物およびオルガノハイドロジェンシロキサンの相溶性および取扱性を向上させるために、例えば、0〜60℃に温度調整することもできる。
その後、系に、付加触媒を配合して、例えば、1〜60分間で攪拌する。
これにより、シリコーン樹脂組成物を調製する。
シリコーン樹脂組成物は、例えば、液状(オイル状)であって、後述するが、調製後に、光反射成分などが配合されて、リフレクタ材料として調製された後においても、液状または半固体状のリフレクタ材料が、後述するように離型基材14上に塗布された後、加熱することにより、縮合原料が縮合反応し、Bステージ状態(半硬化状態)となる。そして、基板2に積層された後、さらに加熱することにより、付加原料が付加反応して、Cステージ状態(完全硬化)となる。
シリコーン樹脂組成物の含有割合は、リフレクタ材料に対して、例えば、10〜99.5質量%、好ましくは、着色性、光反射性およびリフレクタ材料のハンドリング性の観点から、30〜98.5質量%、さらに好ましくは、40〜60質量%である。
光反射成分は、例えば、白色の化合物であって、そのような白色の化合物としては、具体的には、白色顔料が挙げられる。
白色顔料としては、例えば、白色無機顔料が挙げられ、そのような白色無機顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウムなどの酸化物、例えば、鉛白(炭酸鉛)、炭酸カルシウムなどの炭酸塩、例えば、カオリン(カオリナイト)などの粘土鉱物などが挙げられる。
白色無機顔料として、好ましくは、酸化物、さらに好ましくは、酸化チタンが挙げられる。
酸化チタンであれば、高い白色度、高い光反射性、優れた隠蔽性(隠蔽力)、優れた着色性(着色力)、高い分散性、優れた耐候性、高い化学的安定性などの特性を得ることができる。
そのような酸化チタンは、具体的には、TiO2、(酸化チタン(IV)、二酸化チタン)である。
酸化チタンの結晶構造は、特に限定されず、例えば、ルチル型、ブルッカイト型(板チタン石)、アナターゼ(鋭錐石)などであり、好ましくは、ルチル型である。
また、酸化チタンの結晶系は、特に限定されず、例えば、正方晶系、斜方晶系などであり、好ましくは、正方晶系である。
酸化チタンの結晶構造および結晶系が、ルチル型および正方晶系であれば、得られるリフレクタ(後述)が長期間高温に曝さる場合でも、光(具体的には、可視光、とりわけ、波長450nm付近の光)に対する反射率が低下することを有効に防止することができる。
光反射成分は、粒子状であり、その形状は限定されず、例えば、球状、板状、針状などが挙げられる。光反射成分の最大長さの平均値(球状である場合には、その平均粒径)は、例えば、1〜1000nm、好ましくは、100〜500nmである。最大長さの平均値は、レーザー回折散乱式粒度分布計を用いて測定される。
光反射成分の含有割合は、リフレクタ材料に対して、例えば、0.5〜90質量%、好ましくは、着色性、光反射性およびリフレクタ材料のハンドリング性の観点から、1.5〜70質量%、さらに好ましくは、10〜40質量%、とりわけ好ましくは、25〜35質量%である。
また、光反射成分の配合割合は、シリコーン樹脂組成物100質量部に対して、例えば、2〜200質量部、好ましくは、10〜90質量部、さらに好ましくは、25〜75質量部である。
そして、リフレクタ材料は、シリコーン樹脂組成物と、光反射成分とを配合して、均一混合することにより調製される。
上記した光反射成分は、シリコーン樹脂組成物中に均一に分散混合される。
また、リフレクタ材料には、無機充填剤をさらに含有させることができる。
無機充填剤としては、例えば、シリカ(二酸化ケイ素)、硫酸バリウム、炭酸バリウム、チタン酸バリウム、酸化マグネシウム、酸化鉄、水酸化アルミニウム、層状マイカ、カーボンブラック、珪藻土、ガラス繊維などが挙げられる。
このような無機充填剤は、単独で使用してもよく、あるいは、併用することもできる。
また、このような充填剤のなかでは、好ましくは、シリカ(二酸化ケイ素)が挙げられる。
無機充填剤は、粒子状であり、その形状は限定されず、例えば、球状、板状、針状などが挙げられる。無機充填剤の最大長さの平均値(球状である場合には、その平均粒径)は、例えば、1〜1000nm、好ましくは、100〜500nmである。最大長さの平均値は、レーザー回折散乱式粒度分布計を用いて測定される。
無機充填剤の平均粒径は、例えば、1〜1000μm、好ましくは、10〜100μmである。平均粒径は、レーザー回折散乱式粒度分布計を用いて測定される。
無機充填剤の含有割合は、リフレクタ材料に対して、例えば、1〜50質量%、好ましくは、5〜40質量%、さらに好ましくは、15〜30質量%である。
また、リフレクタ材料において、無機充填剤が配合される場合には、シリコーン樹脂組成物100質量部に対して、光反射成分および無機充填剤の総質量部が、例えば、50〜300質量部、好ましくは、100〜200質量部であり、さらには、光反射成分の無機充填剤に対する質量比率(光反射成分質量/(光反射成分質量+無機充填剤質量))は、例えば、0.0001〜1、好ましくは、0.01〜1である。
上記した無機充填剤は、光反射成分とともにシリコーン樹脂組成物中に均一に分散混合される。
このようにして調製されるリフレクタ材料は、液状または半固形状とされる。
そして、このようなリフレクタ材料は、上記したように、まず、縮合反応により半硬化(Bステージ)し、次いで、付加反応により完全硬化(Cステージ)することができる。そのため、例えば、半硬化状態でシート形状に形成しておけば、取扱性の向上を図ることができながら、発光ダイオード装置(後述)を製造効率よく製造することができる。
次に、このようなリフレクタ材料から形成されるリフレクタシートが用いられる、本発明の発光ダイオード装置の一実施形態について、図1〜図3を参照して、説明する。
図1は、本発明のリフレクタ材料から形成されるリフレクタシートの一実施形態の平面図を示す。図2および図3は、図1に示すリフレクタシートを用いて、本発明のリフレクタ材料から形成される発光ダイオード装置の一実施形態を製造する方法を説明する工程図を示す。
図3(e)において、この発光ダイオード装置1は、基板2と、基板2にフリップチップ実装された発光ダイオード素子3と、発光ダイオード素子3を囲うように設けられるリフレクタ4と、発光ダイオード素子3の上に設けられる蛍光体層5とを備えている。
また、発光ダイオード装置1は、面方向(具体的には、図3(e)における紙面左右方向および紙面奥行方向)に互いに間隔を隔てて複数設けられている。
つまり、複数の発光ダイオード装置1は、共通の基板2を備え、1つの基板2に、複数の発光ダイオード素子3、その側方に形成される反射樹脂層4および発光ダイオード素子3の上面に形成される蛍光体層5が設けられており、複数の発光ダイオード装置1は、集合体シート24を形成する。
基板2は、略平板状をなし、具体的には、絶縁基板の上に、導体層が回路パターンとして積層された積層板から形成されている。絶縁基板は、例えば、シリコン基板、セラミックス基板、ポリイミド樹脂基板などからなり、好ましくは、セラミックス基板、具体的には、サファイア(Al)基板からなる。導体層は、例えば、金、銅、銀、ニッケルなどの導体から形成されている。これら導体は、単独使用または併用することができる。
また、導体層は、図2(b)の下部に示すように、端子6を含んでいる。
端子6は、絶縁基板の上面において、面方向に間隔を隔てて形成されており、後述する電極部8に対応するパターンに形成されている。なお、端子6は、図示しないが、導体層を介して電力供給部と電気的に接続されている。
発光ダイオード素子3は、基板2の上面(厚み方向一方面)に設けられており、平面視略矩形状に形成されている。また、発光ダイオード素子3は、1つの基板2の上面において、面方向に互いに間隔を隔てて複数設けられている。
発光ダイオード素子3は、光半導体層7と、その下面に形成される電極部8とを備えている。
光半導体層7は、発光ダイオード素子3の外形形状に対応する平面視略矩形状に形成されており、また、面方向に長い断面視略矩形状に形成されている。
光半導体層7は、図示しないが、例えば、厚み方向に順次積層される緩衝層、N形半導体層、発光層およびP形半導体層を備えている。光半導体層7は、公知の半導体材料から形成されており、エピタキシャル成長法などの公知の成長法によって形成される。光半導体層7の厚みは、例えば、0.1〜500μm、好ましくは、0.2〜200μmである。
電極部8は、光半導体層7と電気的に接続されており、厚み方向に投影したときに、光半導体層7に含まれるように形成されている。また、電極部8は、例えば、P形半導体層に接続されるアノード電極と、N形半導体層に形成されるカソード電極とを備えている。
電極部8は、公知の導体材料から形成されており、その厚みは、例えば、10〜1000nmである。
リフレクタ4は、平面視で、発光ダイオード素子3を囲うように設けられ、基板2の上面において、発光ダイオード素子3が形成される領域以外の領域に形成されている。
リフレクタ4は、発光ダイオード素子3の外側、具体的には、各発光ダイオード素子3の左右方向両外側および前後方向両外側に設けられている。
そして、図3(e)に示すように、リフレクタ4は、発光ダイオード素子3の外側面、具体的には、各発光ダイオード素子3の左面、右面、前面(図1参照)および後面(図1参照)の各面に密着している。これによって、リフレクタ4は、発光ダイオード素子3の上面を露出している。
また、リフレクタ4は、図1が参照されるように、連続して一体的に形成されており、それによって、例えば、図3(e)に示すように、左右方向に間隔を隔てて配置される2つの発光ダイオード素子3(3Aおよび3B)の間に形成されるリフレクタ4は、その左端部が、リフレクタ4の左側に配置される発光ダイオード素子3Aの右端面に密着するとともに、リフレクタ4の右端部が、リフレクタ4の右側に配置される発光ダイオード素子3Bの左端面に密着している。また、図示しないが、前後方向に間隔を隔てて配置される2つの発光ダイオード素子3の間に形成されるリフレクタ4も、上記と同様に、発光ダイオード素子3の前面および後面にそれぞれ密着しており、具体的には、リフレクタ4の前端部および後端部が、それらの前側および後側に配置される発光ダイオード素子3の前面および後面にそれぞれ密着している。
このようにして、発光ダイオード素子3の外側面は、リフレクタ4によって封止されている。つまり、リフレクタ4は、発光ダイオード素子3の外側面を封止する封止層とされる。
また、リフレクタ4の上面は、発光ダイオード素子3の上面を、面方向において面一に形成されている。
なお、光半導体層7の下側には、電極部8の厚みに対応する下部隙間12(図2(b)参照)が形成されており、かかる下部隙間12に、リフレクタ4が充填されており、かかるリフレクタ4は、電極部8から露出する光半導体層7の下面および電極部8の側面にも密着している。
リフレクタ4は、上記したリフレクタ材料から形成されている。
蛍光体層5は、発光ダイオード素子3の上面全面に形成されており、厚み方向に投影したときに、発光ダイオード素子3の外形形状と同一パターンで形成されている。
蛍光体層5は、例えば、蛍光体を含有する蛍光体組成物から形成されている。
蛍光体組成物は、好ましくは、蛍光体および樹脂を含有している。
蛍光体としては、例えば、青色光を黄色光に変換することのできる黄色蛍光体が挙げられる。そのような蛍光体としては、例えば、複合金属酸化物や金属硫化物などに、例えば、セリウム(Ce)やユウロピウム(Eu)などの金属原子がドープされた蛍光体が挙げられる。
具体的には、蛍光体としては、例えば、YAl12:Ce(YAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット):Ce)、(Y,Gd)Al12:Ce、TbAl12:Ce、CaScSi12:Ce、LuCaMg(Si,Ge)12:Ceなどのガーネット型結晶構造を有するガーネット型蛍光体、例えば、(Sr,Ba)SiO:Eu、CaSiOCl:Eu、SrSiO:Eu、LiSrSiO:Eu、CaSi:Euなどのシリケート蛍光体、例えば、CaAl1219:Mn、SrAl:Euなどのアルミネート蛍光体、例えば、ZnS:Cu,Al、CaS:Eu、CaGa:Eu、SrGa:Euなどの硫化物蛍光体、例えば、CaSi:Eu、SrSi:Eu、BaSi:Eu、Ca−α−SiAlONなどの酸窒化物蛍光体、例えば、CaAlSiN:Eu、CaSi:Euなどの窒化物蛍光体、例えば、KSiF:Mn、KTiF:Mnなどのフッ化物系蛍光体などが挙げられる。好ましくは、ガーネット型蛍光体、さらに好ましくは、YAl12:Ce(YAG)が挙げられる。
また、蛍光体は、粒子状であり、その形状は限定されず、例えば、球状、板状、針状などが挙げられる。蛍光体の最大長さの平均値(球状である場合には、その平均粒径)は、例えば、10nm〜1000μmである。最大長さの平均値は、レーザー回折散乱式粒度分布計を用いて測定される。
蛍光体は、単独使用または2種以上併用することができる。
蛍光体の配合割合は、例えば、蛍光体組成物に対して、例えば、1〜50重量%、好ましくは、5〜30重量%である。また、樹脂100質量部に対する蛍光体の配合割合は、例えば、1〜100質量部、好ましくは、5〜40質量部である。
樹脂は、蛍光体を分散させるマトリックスであって、例えば、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂などの透明樹脂などが挙げられる。好ましくは、耐久性の観点から、シリコーン樹脂が挙げられる。
シリコーン樹脂は、主として、シロキサン結合(−Si−O−Si−)からなる主鎖と、主鎖のケイ素原子(Si)に結合する、アルキル基(例えば、メチル基など)またはアルコキシル基(例えば、メトキシ基)などの有機基からなる側鎖とを分子内に有している。
具体的には、シリコーン樹脂としては、例えば、脱水縮合型シリコーンレジン、付加反応型シリコーンレジン、過酸化物硬化型シリコーンレジン、湿気硬化型シリコーンレジン、硬化型シリコーンレジンなどが挙げられる。好ましくは、付加反応型シリコーンレジンなどが挙げられる。
シリコーン樹脂の25℃における動粘度は、例えば、10〜30mm/sである。
樹脂は、単独使用または2種以上併用することができる。
樹脂の配合割合は、蛍光体組成物に対して、例えば、50〜99質量%、好ましくは、70〜95質量%である。
蛍光体組成物は、蛍光体および樹脂を上記した配合割合で配合し、攪拌混合することにより調製される。
次に、上記した発光ダイオード装置1を製造する方法について、図1〜図3を参照して説明する。
この方法では、まず、図1および図2(a)に示すように、リフレクタシート13を用意する。
リフレクタシート13は、リフレクタ4(図3(e)参照)を、発光ダイオード素子3を囲うように設けるための転写シートである。リフレクタシート13には、リフレクタ4を形成するリフレクタ前駆体4Aが設けられており、リフレクタ前駆体4Aは、後述する転写(図2(c)参照)において発光ダイオード素子3と密着できるパターンに、上記した発光ダイオード素子3に対応して形成されている。
リフレクタシート13は、離型基材14と、その上面に設けられるリフレクタ前駆体4Aとを備えている。
リフレクタシート13を得るには、まず、図2(a)に示すように、離型基材14を用意する。
離型基材14は、例えば、略矩形状の離型シート(離型フィルム)であって、上面および下面が平坦状に形成されている。
離型基材14は、例えば、ポリオレフィン(具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン)、エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)などのビニル重合体、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネートなどのポリエステル、例えば、ポリテトラフルオロエチレンなどのフッ素樹脂などの樹脂材料などから形成されている。また、離型基材14は、例えば、鉄、アルミニウム、ステンレスなどの金属材料などからも形成されている。
離型基材14の厚みは、例えば、10〜1000μmである。
次いで、リフレクタ材料を、上記した発光ダイオード素子3に対応するパターンに形成されたマスク(図示せず)を介して離型基材14の上に塗布することによって、図2(a)に示すように、皮膜22を、発光ダイオード素子3の反転パターン(図2(b)参照)で形成する。
その後、上記したパターンの皮膜22を加熱することにより、上記したパターンの半硬化(Bステージ)状態のリフレクタ材料、すなわち、リフレクタ前駆体4Aを得る。加熱温度は、例えば、80〜200℃、好ましくは100〜150℃である。
リフレクタ前駆体4Aは、後述する図2(b)が参照されるように、リフレクタシート13が上下反転され、その反転されたリフレクタシート13が基板2に対向配置されるときに、リフレクタ前駆体4Aから露出する離型基材14の下面が、厚み方向に投影したときに、発光ダイオード素子3と重なるパターンに形成されている。
これにより、リフレクタ前駆体4Aおよび離型基材14を備えるリフレクタシート13を得る。
別途、この方法では、図2(b)の下部に示すように、発光ダイオード素子3を基板2の上面に設ける。
具体的には、電極部8と端子6とを電気的に接続して、発光ダイオード素子3を基板2にフリップチップ実装する。
次いで、この方法では、図2(b)に示すように、リフレクタシート13を、基板2の上方に対向配置する。
具体的には、まず、リフレクタシート13を、図2(a)の状態から上下反転し、続いて、リフレクタシート13を、発光ダイオード素子3から露出する基板2の上面と対向するように、配置する。
次いで、リフレクタシート13を基板2に積層する。詳しくは、リフレクタ前駆体4Aを、発光ダイオード素子3から露出する基板2の上面に接触させる。
これによって、リフレクタ前駆体4Aが、発光ダイオード素子3から露出する基板2の上面と、発光ダイオード素子3の側面(左面、右面、前面および後面)とに密着する。これとともに、リフレクタ前駆体4Aが下部隙間12に充填される。
これによって、離型基材14が、基板2に積層される。
その後、図2(c)の仮想線および図3(d)に示すように、離型基材14をリフレクタ前駆体4Aから引き剥がす。
その後、リフレクタシート13を、例えば、80〜200℃、好ましくは、130〜170℃に加熱して、リフレクタ前駆体4A(リフレクタ材料に含有されるシリコーン樹脂組成物)を硬化(Cステージ)状態とする。これによって、図3(d)に示すように、リフレクタ4が形成される。
次いで、図3(e)に示すように、蛍光体層5を、発光ダイオード素子3の上面に設ける。
蛍光体層5を設けるには、例えば、まず、上記した蛍光体組成物を、発光ダイオード素子3の上面に上記したパターンに塗布して、蛍光体皮膜(図示せず)を形成する。
その後、蛍光体皮膜を、例えば、50〜150℃に、加熱して乾燥することにより、上記したパターンに形成する。
これにより、基板2と、基板2にフリップチップ実装された発光ダイオード素子3と、発光ダイオード素子3の側面に密着するリフレクタ4と、発光ダイオード素子3の上面に設けられる蛍光体層5とを備える発光ダイオード装置1を集合体シート24として得る。
その後、図3(e)の1点破線で示すように、各発光ダイオード素子3間のリフレクタ4およびその下に形成される基板2を切断(ダイシング)加工する。つまり、リフレクタ4および基板2を厚み方向に沿ってダイシングして、複数の発光ダイオード素子3に切り分ける。すなわち、発光ダイオード素子3を個別化(個片化)する。
そして、本発明のリフレクタ材料は、上記したシリコーン樹脂組成物と光反射成分とを含有するため、光反射性に優れながら、耐熱性および耐光性にも優れている。
また、リフレクタ材料は、上記したシリコーン樹脂組成物を含有するため、半硬化状態とされて、シート形状に形成できるため、取扱性(成形性および加工性)が良好である。
その結果、かかるリフレクタ材料(リフレクタ前駆体4A)から形成されるリフレクタ4を備える発光ダイオード装置1は、製造効率が向上されながら、光の取出効率に優れている。
図3の実施形態では、リフレクタ4を、発光ダイオード素子3に密着させているが、例えば、発光ダイオード素子3の側方に間隔を隔てて側方に設けることもできる。その場合には、リフレクタ4とは別に側面封止層を、発光ダイオード素子3の側面に配置する。側面封止層は、発光ダイオード素子3とリフレクタ4との間に介在される。
好ましくは、図3(e)に示すように、リフレクタ4は、発光ダイオード素子3の側面に密着するように設ける。
そうすれば、発光ダイオード素子3から側方に発光される光は、側面封止層によって吸収される前に、リフレクタ4によって反射される。その結果、光の取出効率をより一層向上させることができる。
図4および図5は、本発明のリフレクタ材料から形成されるリフレクタシートの他の実施形態を用いて、本発明の発光ダイオード装置の他の実施形態を製造する方法を説明する工程図である。
なお、図4および図5において、上記した各部に対応する部材については、同一の参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図1〜図3の実施形態では、リフレクタシート13において、リフレクタ前駆体4Aを、離型基材14の上面に部分的に形成しているが、例えば、図4に示すように、離型基材14の上面全面に形成することもできる。
図4(a)に示すように、リフレクタシート13は、離型基材14と、その上面全面に形成されるリフレクタ前駆体4Aとを備えている。
リフレクタシート13を得るには、離型基材14を用意し、次いで、その上面全面に、上記したリフレクタ材料を塗布して、皮膜を形成する。
次いで、形成した皮膜を加熱して、半硬化(Bステージ)状態のリフレクタ前駆体4Aを形成する。加熱温度は、上記と同様である。
その後、図4(b)に示すように、貫通孔9を、離型基材14に厚み方向を貫通するように形成する。
すなわち、貫通孔9を、図4(c)が参照されるように、発光ダイオード素子3に対応するように形成する。具体的には、リフレクタシート13を上下反転後、基板2に積層するときに、発光ダイオード素子3が配置される領域と実質的に同一形状(具体的には、平面視略矩形状)であって、貫通孔9の内周面が発光ダイオード素子3および蛍光体層5(後述)の側面と対向配置できる形状に、貫通孔9を形成する。
貫通孔9をリフレクタシート13に形成するには、例えば、エッチング(例えば、ドライエッチングなど)、金型による打ち抜き、ドリル穿孔などの公知の穿孔方法が採用される。
これによって、離型基材14とリフレクタ前駆体4Aとを連通するように穿孔して、上記したパターンの貫通孔9をリフレクタシート13に形成する。
次いで、この方法では、図4(c)の下部に示すように、リフレクタシート13を基板2に積層する。
すなわち、まず、図4(b)に示すリフレクタシート13を上下反転する。
その後、上下反転したリフレクタシート13を、基板2の上面に、リフレクタ前駆体4Aと基板2とが接触するように、積層する。
次いで、この方法では、図4(c)の上部に示すように、上面に蛍光体層5が積層された発光ダイオード素子3を用意する。
具体的には、まず、蛍光体層5を用意し、次いで、その蛍光体層5の上面に発光ダイオード素子3を積層し、その後、それらを上下反転する。
次いで、図4(d)に示すように、発光ダイオード素子3を基板2の上面に配置する。
具体的には、発光ダイオード素子3をリフレクタシート13の貫通孔9内に配置して、発光ダイオード素子3を基板2にフリップチップ実装する。フリップチップ実装は、電極部8と端子6とを電気的に接続することにより、実施する。
続いて、リフレクタシート13を下方に向けて押圧する。
具体的には、例えば、プレス機などによって、リフレクタシート13を基板2に向けて押圧する。
また、上記した押圧を、加熱とともに実施、つまり、熱プレス(具体的には、熱板により押圧する熱プレスなど)する。
加熱温度は、例えば、80〜200℃、好ましくは、130〜170℃である。
これによって、リフレクタシート13におけるリフレクタ前駆体4Aのシリコーン樹脂組成物が完全硬化(Cステージ)状態とされる。これによって、リフレクタ4(図5(e)参照)が形成される。
その後、図4(d)の仮想線および図5(e)に示すように、離型基材14をリフレクタ4から引き剥がす。
これにより、複数整列配置された発光ダイオード装置1からなる集合体シート24を得る。
その後、図5(e)の1点破線に示すように、互いに隣接する発光ダイオード素子3の間において、厚み方向に沿って、基板2およびリフレクタ4を切断加工(ダイシング)する。
これにより、複数の発光ダイオード素子3に切り分ける。すなわち、発光ダイオード素子3を個別化(個片化)する。
これにより、図5(g)に示すように、個別化された発光ダイオード素子3を備える発光ダイオード装置1を得る。
図4および図5の実施形態は、図1〜図3の実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
以下に、実施例および比較例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明は、何らそれらに限定されない。
実施例1
シラノール基両末端ポリジメチルシロキサン(シラノール基両末端ポリシロキサン)(式(1)中、Rがすべてメチル基、nの平均が115、数平均分子量11500)100.0g(8.70mmol)と、ビニルトリメトキシシラン(エチレン系ケイ素化合物)(式(2)中、Rがビニル基、Xがすべてメトキシ基)0.77g(5.20mmol)と、(3−グリシドキシプロピル)トリメトキシシラン(エポキシ基含有ケイ素化合物)(式(3)中、Rが3−グリシドキシプロピル基、Xがすべてメトキシ基)0.14g(0.59mmol)と、水酸化テトラメチルアンモニウム(縮合触媒)の10質量%メタノール溶液47.5μL(水酸化テトラメチルアンモニウム量:0.04mmol)を配合して、室温(25℃)で、1時間攪拌することにより混合物を得た。
なお、シラノール基両末端ポリシロキサンのシラノール基に対する、ビニルトリメトキシシランのメトキシ基および(3−グリシドキシプロピル)トリメトキシシランのメトキシ基の総数の割合は(=ヒドロシリル基/メトキシ基)は、モル比で、1/1であった。
その後、得られた混合物に、水素側鎖含有オルガノポリシロキサン(オルガノハイドロジェンシロキサン)(式(5)中、Rがすべてメチル基、b=10、c=10;数平均分子量2000、粘度20mPa・s(25℃))2.19g、および、白金−1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体(付加触媒)6.3μLを配合して、それらを混合した。
なお、水素側鎖含有オルガノハイドロジェンシロキサンのヒドロシリル基に対する、ビニルトリメトキシシランのビニル基の割合(ビニル基/ヒドロシリル基)は、モル比で、1/3.0であった。
これにより、シリコーン樹脂組成物を得た。
その後、シリコーン樹脂組成物、酸化チタン(光反射成分、ルチル型結晶構造、平均粒径0.2μm)およびシリカ(無機充填剤、球状溶融シリカ、平均粒径23μm)を表1の配合処方に準拠して配合することにより、リフレクタ材料を得た。
Figure 2015128188
得られたリフレクタ材料を、離型基材の表面に塗工し、115℃に加熱することにより、半硬化(Bステージ)状態とし、これにより、厚み500μmのリフレクタ材料が離型基材の上に設けられたリフレクタシートを得た。
その後、リフレクタシートを10cm角程度にトリミングして150℃×5時間で加熱して、リフレクタ材料を硬化して、試験片を作製した。
実施例2および3
シリコーン樹脂組成物、酸化チタンおよびシリカの配合割合を表1に準拠して変更した以外は、実施例1と同様に処理して、リフレクタ材料を得、その後、試験片を得た。
比較例1
下記に示す各成分を表2に示す配合割合で配合し、ビーカー中で溶融混合し、熟成した後、室温まで冷却して粉砕することにより粉末状のエポキシ樹脂組成物を調製した。
1,3,5−トリスグリシジルイソシアヌル酸(エポキシ樹脂、エポキシ当量100g/Eq)
メチルヘキサヒドロキシ無水フタル酸(酸無水物、酸当量168g/Eq)
酸化チタン(ルチル型、平均粒径0.2μm)
シリカ(無機充填剤、平均粒径23μm)、
9、10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナンスレン−10−オキサイド(酸化防止剤)
テトラ−n−ブチルホスホニウム−o,o−ジエチルホスホロンジチオエート(硬化促進剤)
Figure 2015128188
調製したエポキシ樹脂組成物を、150℃×4分間の加熱により、成形して、その後、150℃×5時間の加熱により硬化して、厚み1mmの試験片を作製した。
(評価)
1. 耐熱性(光透過率の減少率)
実施例1〜3および比較例1の試験片について、室温(25℃)において、波長380〜800nmの光に対する光反射率を分光光度計(U−670、日本分光社製)にて測定し、試験片の面方向全領域に渡り80%以上を保持しているか確認した。
次いで、試験片を180℃に加熱し、所定時間経過後の450nmにおける光反射率を測定し、試験片の室温で測定した450nmの光反射率(すなわち、加熱前の光反射率)に対する割合(百分率)を算出することにより、耐熱性を評価した。その結果を表3および図6のグラフに示す。
Figure 2015128188
1 発光ダイオード装置
2 基板
3 発光ダイオード素子
4 リフレクタ
4A リフレクタ前駆体

Claims (8)

  1. 基板と、前記基板の上に設けられる発光ダイオード素子と、前記基板の上に、前記発光ダイオード素子を囲うように設けられるリフレクタとを備える発光ダイオード装置を製造するための前記リフレクタおよび前記発光ダイオード素子を備えるキットであって、
    前記リフレクタは、シリコーン樹脂組成物と、光反射成分とを含有するリフレクタ材料から形成され、
    前記リフレクタには、前記発光ダイオード素子に対応する開口部が形成され、
    前記開口部の内周面は、前記発光ダイオード素子の上面に密着せず、前記発光ダイオード素子の外側面の全面に密着することができるように、形成されていることを特徴とする、キット。
  2. 前記光反射成分が、白色顔料であることを特徴とする、請求項1に記載のキット。
  3. 前記光反射成分が、酸化チタンであることを特徴とする、請求項1または2に記載のキット。
  4. 前記光反射成分が、ルチル型結晶構造を有する酸化チタンであることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載のキット。
  5. 無機充填剤をさらに含有していることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載のキット。
  6. 前記リフレクタの表面に設けられる離型フィルムを備えることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載のキット。
  7. 前記シリコーン樹脂組成物は、縮合反応および付加反応をすることができる縮合・付加反応硬化型シリコーン樹脂組成物であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載のキット。
  8. 前記シリコーン樹脂組成物は、シラノール基両末端ポリシロキサン、エチレン系ケイ素化合物、エポキシ基含有ケイ素化合物、オルガノハイドロジェンシロキサン、縮合触媒および付加触媒から調製されることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載のキット。
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