JP2015127699A - 情報取得装置、及び情報取得方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 テラヘルツ波を用いて試料に対するテラヘルツ波の入射角を精度良く調整できる情報取得装置を提供する。
【解決手段】 試料110の情報を取得する情報取得装置100であって、テラヘルツ波120を試料に照射する照射部113と、試料で反射したテラヘルツ波121を検出する検出部103と、検出部の検出結果を用いて取得した時間波形からスペクトルを取得するスペクトル取得部106と、前記スペクトルを用いて、試料に対する照射部からのテラヘルツ波の入射角に関する情報を取得する角度情報取得部107と、前記入射角に関する前記情報を参照して入射角を調整する制御部108と、を有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、テラヘルツ波を用いて試料の情報を取得する情報取得装置、及び情報取得方法に関する。
テラヘルツ波は、30GHz以上30THz以下のうち少なくとも一部の周波数帯域を有する電磁波である。テラヘルツ波を用いた分光法として、テラヘルツ時間領域分光法(THz−TDS:THz−Time Domain Spectroscopy)が知られている。これは、超短パルスが検出器に到達するタイミングを変化させながらテラヘルツ波を検出することにより、テラヘルツ波の時間波形を取得する方法である。このようなTHz−TDS法を応用して、試料の情報の取得や、取得した試料の情報を用いてイメージングを行う装置等が開発されている。イメージング装置としては、試料の表面や内部の界面からの反射波を検出する反射型のTHz−TDS装置が用いられる。
反射型のTHz−TDS装置を用いて試料の情報を取得する場合、入射角に応じて反射率が変化する。そのため、試料の情報を精度良く取得するために、試料の各点を測定する際に、試料に対するテラヘルツ波の入射角が一定となるように調整する必要がある。
反射系のTHz−TDS装置においてテラヘルツ波の入射角を調整する方法として、特許文献1に、テラヘルツ波の焦点位置が試料表面となり且つテラヘルツ波が試料表面の法線方向から入射するように調整する方法が記載されている。そのために、試料もしくはテラヘルツ波の照射部を移動しながら試料表面を複数回走査する。その際、試料表面で反射したテラヘルツ波の時間波形の振幅が最大となり、且つ、パルス幅が最小となるように試料もしくは照射部を移動することにより、試料表面に対するテラヘルツ波の入射角を調整する。
また、特許文献2には、試料表面もしくは試料内部の界面に対するテラヘルツ波の入射角が変化した場合の調整方法が開示されている。これは、テラヘルツ波を検出する検出部を複数設け、検出部における検出電流の違いからテラヘルツ波ビームのスポット位置を算出し、規定の検出状態となるように検出部を移動させる。
特表2007−503582号公報 特許第5126705号公報
試料の情報を高精度に取得するためには、試料に対するテラヘルツ波の入射角の調整を高精度に行う必要がある。さらに、試料に対するテラヘルツ波の入射角を高精度に調整するには、実際に試料に照射されるテラヘルツ波の信号を用いて試料に対するテラヘルツ波の入射角を取得し調整する事が最も望ましい。
特許文献1で開示されている入射角の調整方法は、THz−TDS装置の測定精度に起因して振幅の極大値及びパルス幅の極小値に幅があり、また、照射するテラヘルツ波の特性の時間的変化によって発生する振幅やパルス幅の変化に対応できない。また、特許文献2で開示されている方法は、プローブ光の光路やテラヘルツ波の検出部を3次元的に回転もしくは並進移動を行うことで、入射角の変化に伴うテラヘルツ波の伝搬経路の変化にも対応できる。しかし、試料から検出部までのテラヘルツ波の光路長が、入射角の変化によってテラヘルツ波の照射位置ごとに異なることがあり、その影響によるテラヘルツ波のビーム形状の変化に対応できないことがあった。
本発明は上記課題に鑑み、試料で反射したテラヘルツ波の検出結果を用いて、試料に対するテラヘルツ波の入射角を精度良く調整できる情報取得装置を提供することを目的とする。
本発明の一側面としての情報取得装置は、試料の情報を取得する情報取得装置であって、テラヘルツ波を前記試料に照射する照射部と、前記試料で反射したテラヘルツ波を検出する検出部と、前記検出部の検出結果を用いて取得した時間波形からスペクトルを取得するスペクトル取得部と、前記スペクトルを用いて、前記試料に対する前記照射部からのテラヘルツ波の入射角に関する情報を取得する角度情報取得部と、前記入射角に関する前記情報を参照して前記入射角を調整する制御部と、を有することを特徴とする。
本発明の一側面としての情報取得装置によれば、試料で反射したテラヘルツ波の検出結果を用いて、試料に対するテラヘルツ波の入射角を精度良く調整できる。
第1の実施形態の情報取得装置の構成を説明する模式図。 テラヘルツ波の反射の様子を説明する図。 第1の実施形態の支持部の構成を説明する図。 第1の実施形態の入射角及び高さ方向の位置の変化量と振幅スペクトルとの相関図。 第1の実施形態の入射角の調整方法のフローチャート。 第2の実施形態の入射角の調整方法のフローチャート。 第3の実施形態のテラヘルツ波の照射の様子を説明する図。 実施例1で取得したパラフィンの反射率スペクトル。 実施例2で取得したラットの脳切片の正常領域及び腫瘍領域の屈折率スペクトル。
(第1の実施形態)
本実施形態に係る情報取得装置100(以下、「装置100」と呼ぶ)について、図1を参照して説明する。図1は、装置100の構成を説明する図である。装置100は、テラヘルツ波を用いて試料を測定して、試料の情報を取得するTHz−TDS装置である。
装置100は、試料110にパルス状のテラヘルツ波(入射波)120を照射して、試料110で反射したテラヘルツ波(反射波)121の時間波形を取得する測定機構を有する。また、取得した時間波形から試料の情報を取得する試料情報取得部112(以下、「取得部112」と呼ぶ)と、を有する。さらに、スペクトル取得部106(以下、「取得部106」と呼ぶ)、角度情報取得部107(以下、「取得部107」と呼ぶ)、制御部108、及び、試料110を支持し入射波120の入射角及び試料110の三次元的な位置を変更する支持部109を備える。
装置100は、CPU、メモリ、記憶デバイス等を備えたコンピュータを有し、このコンピュータが取得部106、及び、取得部107、制御部108、取得部112等の機能を有する。また、コンピュータは、不図示の記憶部を有し、検出部103の検出結果やテラヘルツ波の時間波形、スペクトル等を記憶する。また、記憶部には、図5のフローチャートの各ステップに対応するプログラムが記憶されており、CPUがそのプログラムを読み込んで実行することで各処理が行われる。図5の各ステップについては、後述する。
時間領域で反射波121の時間波形を測定するための測定機構は、光源101、照射部113、検出部103、遅延光学部104、時間波形取得部105(以下、「取得部105」と呼ぶ)を有する。照射部113は、発生部102と、複数の反射鏡115を有する光学系と、を備える。なお、取得部105は、装置100のコンピュータに含まれていてもよい。
光源101は、例えば出力200mW、パルス幅30fs程度の超短パルスレーザ(以下、単に「レーザ」と呼ぶ)を出力する部分である。発生部102及び検出部103は、このレーザによってキャリアが励起されることで動作する。図1のように、レーザは、ビームスプリッター111で二つの光路に分岐される。分岐されたレーザの一方は、遅延光学部104を経由して検出部103に入力する。他方の別経路を通るレーザは、発生部102に入力する。
発生部102は、入射波120であるテラヘルツ波のパルス波を発生する。発生部102でのテラヘルツ波のパルス波を発生する手法としては、瞬時電流を利用する手法、キャリアのバンド間遷移を利用する手法、及び、チェレンコフ放射を利用する手法等がある。
瞬時電流を利用する手法としては、半導体又は有機結晶又は非線形光学結晶の表面にレーザを照射してテラヘルツ波を発生する手法がある。また、半導体薄膜上に金属電極でアンテナパターンを形成した光伝導素子に電界を印加して印加部にレーザを照射する方法及びPINダイオード等も適用できる。バンド間遷移を利用する手法としては、半導体量子井戸構造を用いる手法が適用できる。電気光学的チェレンコフ放射を利用する手法では、レーザを非線形光学結晶中に伝搬させ、非線形光学効果によりテラヘルツ波を発生させる。連続的に発生するテラヘルツ波のうち位相整合条件を満たす角度(チェレンコフ角)で非線形光学結晶外に放射されるテラヘルツ波を入射波120として利用する。
検出部103は、反射波121を検出する部分である。検出部103での検出方法には、光伝導による電界強度に対応した電流を検出する手法、及び、電気光学効果を用いて電場を検出する手法がある。さらに、磁気光学効果を用いて磁場を検出する手法、非線形光学結晶中に反射波121とレーザとを導波して反射波121の影響を受けたレーザを検出する手法等がある。
光伝導による電流を検出する手法としては、光伝導素子が適用できる。電気光学効果を用いて電場を検出する手法としては、直交偏光子と電気光学結晶を使った手法が適用できる。磁気光学効果を用いて磁場を検出する手法としては、直交偏光子と磁気光学結晶を使った手法が適用できる。検出部103に入射するテラヘルツ波121は、検出部103に焦点を結ぶことで単位面積あたりの強度を増やし、検出感度を高めることができる。
遅延光学部104は、検出部103が反射波121の信号をサンプリングする位置を調整する部分である。具体的には、検出部103に入力されるレーザに対し、発生部102に入力されるレーザのタイミングを変化させる。本実施形態では、検出部103に入力されるレーザの伝搬経路上に遅延光学部104を配置している。しかし、これに限らず、発生部102に入力されるレーザの伝搬経路上に遅延光学部104を置き、反射波121が検出部103に入力されるタイミングを変化させてもよい。
遅延時間の調整は、光学長を直接調整する手法と実効的な光学長を調整する手法とがある。直接調整する手法としては、折り返し光学系と可動部とを用いる方法がある。実効的な光学長を調整する手法としては、レーザの光路中に、位相を遅らせることができる吸収性のガスを配置したり、屈折率を変化させて光路長を変更したりする方法がある。また、CR遅延回路等を組み込んで、入射波120の発生又は反射波121の検出を電気回路側で遅延する方法等、既知の方法が適用できる。図1は、折り返し光学系と可動部とを用いる例を示している。
取得部105は、テラヘルツ波121の時間波形の構築を取得する部分である。遅延光学部104による調整量と検出部103の出力とを参照し、反射波の時間波形を構築する。以上が、測定機構の構成である。
ここからはその他の構成を説明する。取得部106は、取得部105で取得した時間波形からスペクトルを取得する。本明細書の「スペクトル」は、横軸を周波数とする光学特性のスペクトルのことで、時間波形をフーリエ変換して得られるテラヘルツ波の振幅スペクトル及び位相スペクトルを含む。また、リファレンスを事前に取得していれば、強度スペクトル、反射率スペクトル、屈折率スペクトル、誘電率スペクトル、複素反射率スペクトル、複素屈折率スペクトル、複素誘電率スペクトル、及び、複素導電率スペクトル等を取得できる。
試料110は、支持部109に支持されており、発生部102で発生した入射波120は、照射部113が有する複数の反射鏡115によって平行光となった後に試料110に集光される。試料110の表面及び内部界面で反射した反射波121は再び平行光となり検出部103に集光される。試料110の表面や内部の界面が、入射波120の焦点深度の範囲内であることが望ましく、注目する試料内部の界面で焦点を結ぶような構成であることがより望ましい。これらの焦点位置の変更は、支持部109の移動により行われる。また、試料110の高さ方向の任意の位置で焦点を結べるような共焦点機構を備えていてもよい。
取得部105で取得した時間波形及び取得部106で取得したスペクトルは、取得部107及び取得部112に転送される。取得部107は、取得部106で取得したスペクトルを用いて、試料110の表面及び内部界面に対する入射波120の入射角に関する情報を取得する。また、本実施形態では、試料110の高さ方向に関する情報も取得して、それらを制御部108に転送する。説明の簡単のため、入射角に関する情報及び試料110の高さ方向に関する情報をまとめて、試料面情報と呼ぶ。
入射角に関する情報としては、例えば、振幅スペクトルの振幅比を用いているが、これに限られるものではなく、例えば、反射波121の振幅スペクトルにおける中心周波数の振幅と中心周波数より高い周波数における振幅との振幅比を用いることができる。これに限らず、振幅スペクトルの形状や勾配、周波数軸上での振幅スペクトルの積分値等をデータ及び入射角に関する情報として用いてもよい。例えば、振幅スペクトル上の第1の周波数の点と第2の周波数の点とを結ぶ直線の傾き等でも良い。また、入射角に関する情報の取得に用いるスペクトルは、振幅スペクトルに限らず、例えば強度スペクトル、反射率スペクトル、屈折率スペクトル、誘電率スペクトル等を解析して傾きの調整を行ってもよい。
なお、本明細書の「テラヘルツ波の入射角」は、具体的には、試料の表面又は試料内部の界面に対する入射波120の入射角θのことで、試料の表面又は試料内部の界面の法線と照射部からの入射波120の光軸とがなす角である。
制御部108は、取得部107で取得した試料面情報に基づいて、支持部109を制御して入射波120の入射角及び試料110の高さ方向の位置を調整する。例えば、スペクトルの取得に必要なリファレンスの測定を行った場合の入射角と試料110を測定した場合の入射角とが異なる場合、又は、試料110表面のイメージングにおいて入射角及び試料の高さ方向の位置が測定点毎に変化する場合等に調整を行う。
支持部109は、試料110を支持する部分で、制御部108によってその位置及び傾きが制御されている。支持部109の傾き及び位置を変更することにより、試料110の傾き及び位置が変更して、入射波120の入射角及び試料110の高さ方向の位置の調整を行う。
取得部112は、試料110の情報を取得する部分で、取得部106が取得したスペクトルから、試料110の情報を取得する。ここで、「試料110の情報」は、試料110の表面又は試料110中の界面における各種光学特性及び形状等のことを指す。「試料110の形状」とは、具体的には、試料110中の物体の形状及び試料110中の所定の光学特性を有する領域の形状等を含む。試料110中の物体の形状は、測定点毎に試料110中の物体の界面までの深さを求めて、それをつなぎ合わせることで取得できる。また、試料110中の所定の光学特性を有する領域の形状は、測定点毎に試料110の光学特性を取得して、所定の光学特性を有する部分の形状のことである。
本実施形態についてより具体的に説明するために、入射波120の入射角の変化が測定に与える影響について、図2を参照して簡単に説明する。本実施形態は、試料110の高さ方向の位置を調整する手段も有しているため、試料110の高さ方向の位置の変動が測定に与える影響についても併せて説明する。図2は、試料110に入射波120を照射した場合の反射波121の様子の模式図である。なお、ここでは説明の簡略化のため、試料110に入射する入射波120及び試料110で反射する反射波121は、偏光がなく、且つ、ガウシアンビームであるとする。
図2(a)は、装置100において、入射波120の集光位置と試料110との高さ方向の相対位置及び入射波120の入射角が最適化された状態の模式図である。本実施形態では、入射波120の集光位置と試料110との高さ方向の相対位置は、試料110の高さ方向の位置を変更することにより調整される。ここで、「入射波120の集光位置」とは、入射波120のビームスポットサイズが最小となる位置のことである。入射角θは、入射波120のガウシアンビームの強度の最大値を結ぶ線と試料110表面の法線とがなす角である。反射角θは、試料110で反射した反射波121のガウシアンビームの強度の最大値を結ぶ線と試料110表面の法線とがなす角である。ここでは、試料110表面の法線となす角について述べるが、ガウシアンビームの強度の最大値を結ぶ線と試料110内部の界面とがなす角を入射角θ及び反射角θとしてもよい。
複数の反射鏡115を有する光学系は、試料110表面が水平面と平行で、且つ、入射波120のビームスポットサイズが最小で強度が最大となる点の高さ方向の位置と試料110表面とが一致している場合に、最適化されているものとする。このように光学系が最適化されている状態を、以下、基準状態と呼ぶ。
図2(b)は、基準状態に対して試料110表面がθだけ傾いている場合のテラヘルツビームの伝搬を示した模式図である。このとき、入射角は(θ−θ)となる。なお、入射波120のビームスポットサイズが最小で強度が最大となる点の高さ方向の位置と試料110表面とは一致しているものとする。
この場合、入射波120及び反射波121の伝搬経路は、試料110表面の傾きθの影響を受けて変化する。その結果、試料110表面における入射波120のビームスポットは歪み、また、反射波121の反射角も変化する。さらに、入射波120は、試料110表面においてビームスポット内の位置ごとに光路長が基準状態の時と異なる。また、ビームスポット内で光路長のばらつきが生じ、検出部103で反射波121を検出する際に光学収差が発生してしまう。なお、ここでは、入射波120の強度の最大値を結ぶ線と反射波121の強度の最大値を結ぶ線とを含む平面において傾きθが生じている場合を示しているが、異なる回転軸で傾いている場合であっても同様の現象が生じる。
図2(c)は、基準状態に対して試料110の高さ方向の位置がhだけ深さ方向に移動している場合のテラヘルツビームの伝搬を示した模式図である。なお、入射波120に対する試料110表面の傾き、すなわち、入射波120の入射角は、図2(a)の基準状態と同様であるとする。
図2(c)に示した状態の場合、基準状態と比べて、試料110表面に照射された入射波120の試料110表面におけるビームスポットサイズは大きくなり、且つ、入射波120及び反射波121の伝搬経路が変化する。その結果、試料110表面のイメージングをする際に、水平分解能の低下や入射波120のビームスポット内の位置ごとの光路長のばらつき等が生じ、検出部103上の反射波121のビームスポット形状が歪んでしまう。
このように入射波120の入射角の変化、及び、試料110の高さ方向の位置の変化は、検出される反射波121の光学収差の発生につながり、時間波形の測定及び試料110の情報の取得の精度に影響する。そこで本実施形態では、装置100において、入射波120の入射角及び試料110の高さ方向の位置を調整する。この方法について、図3及び図4を参照して詳細に説明する。まず、図3を参照して、支持部109について説明する。図3は、入射角及び高さ方向の位置を調整するための支持部109の機構を示した図である。支持部109は、並進移動機構134(以下、「機構134」と呼ぶ)と傾き調整機構135(以下、「機構135」と呼ぶ)とを有する。機構134は、試料110を支持するステージで、機構134の移動によって試料110の位置を調整できる。具体的には、高さ軸133と平行方向(高さ方向)と、回転軸X131及び回転軸Y132と平行方向(平面方向)との3方向に移動でき、試料110の平面方向のイメージングのための照射位置の移動を行う役割も兼ねている。
機構135は、回転軸X131と回転軸Y132とを軸に機構134と試料110とを一体に回転する機構で、試料110の傾き、すなわち入射角を調整する。本実施形態では、これら2つの機構を用いて入射波120の入射角を調整するとともに、試料110の高さ方向の位置も調整する。
試料110の傾きを変更した場合、調整量が大きいと試料110の平面方向の入射波120の照射位置や高さ方向の位置が変化する場合がある。また、試料110の高さ方向の位置を変更した場合にも、入射波120の照射位置が変化することがある。すなわち、試料110に対して入射波120が照射される位置が、所望の測定点からずれてしまうことがある。このような場合は、再度3つの軸に関して並進移動をする事により、所望の測定点に入射波120が照射されるように調整することが望ましい。
そのため、試料110の測定点ごとに傾きを調整した後の並進移動を簡略化するために、図3のように機構134の下に機構135を設置することが望ましい。この場合、機構134が平面方向に移動しても機構135は平面方向に移動しない構成とすることで、3軸の回転中心と測定点との位置関係を一定にすることができる。そのため、試料110面内のどの測定点であっても、傾きの調整に対応したXYZ方向の移動量がほぼ不変となる。特に、機構135の2軸の回転中心と測定点とが一致するように構成すれば、傾きを変更した後のXYZ方向の位置調整が不要となる。
続いて、図4を参照して、入射波120の入射角を調整する場合の、調整量の取得方法について説明する。図4は、入射波120の入射角及び試料110の高さ方向の位置を変化させた際の、反射波121の振幅スペクトルの振幅保持率の値を周波数毎に示した図で、入射角及び高さ方向の位置の変化と反射波121のスペクトルとの相関を表している。ここで、振幅保持率は、基準状態で取得した各周波数の振幅値を1として、それに対する比を表したものである。
初めに、前提条件として装置100において、リファレンスを測定するための平坦な板状部材を試料110として支持部109に配置して測定を行った。このとき、光学系は、図2(a)のように反射面が水平で、且つテラヘルツ波のスポットサイズが最小となる位置で板状部材に照射されるように最適化した。なお、ここで用いる装置は、装置100に限らず、THz−TDS装置であれば良い。
発生部102、検出部103は共にダイポールアンテナ型の光伝導素子を用い、発生した入射波120は、2つの放物面鏡115を介して試料110に照射する。その後、試料110で反射した反射波121は、放物面鏡130で平行光とした後に、不図示の放物面鏡を用いて検出部103に集光した。これにより、反射波121は、検出部103で検出される。入射波120及び反射波121は、広帯域のテラヘルツ波で、中心周波数は1THz程度である。
上述のような最適化された状態(基準状態)から、機構135を用いて回転軸X131、回転軸Y132を軸に試料の傾き、すなわち入射波120の入射角をそれぞれ独立に変化させながら、反射波121の振幅スペクトルを取得した。また、機構134を用いて高さ軸133方向に試料110を移動して、反射波121の振幅スペクトルに対する影響を調査した。
図4(a)は、基準状態で測定したリファレンスの反射波121の振幅スペクトルを基準として、回転軸X131を軸に+−両方向に試料110を傾けた時の傾きの変化量と周波数ごとの振幅値との相関図である。1THzにおける振幅スペクトルは、入射角の変化に対して振幅の減衰は軽微である一方、周波数が大きくなるに従って、入射角の変化に対する振幅の減衰が顕著である事がわかる。また、回転軸Xにおいて傾ける方向によって振幅値の減衰の傾向に違いがある事がわかる。
図4(b)は、前述の回転軸X131と垂直な回転軸Y132を軸に+−両方向に試料110を傾けた時の傾きの変化量と周波数ごとの振幅値との相関を示したものである。回転軸X131での傾向と同様に、周波数が大きくなるに従って、入射角の変化に対する振幅の減衰が顕著であるが、振幅値の減衰自体は回転軸X131に対して全体的に軽微である。また、回転軸Y132において傾ける方向によって振幅値の減衰の傾向に違いがある事がわかる。
図4(c)は、基準状態で測定したリファレンスの反射波121の振幅スペクトルを基準として、高さ軸133の+−両方向に試料110を移動した時の高さ方向の位置の変化量と周波数ごとの振幅値との相関図である。入射角の変化量と振幅値の減衰との相関における傾向と同様に、1THzにおける振幅スペクトルでは高さ方向の位置の変化に対して振幅値の減衰は軽微であるが、周波数が大きくなるに従って、高さの変化に対する振幅値の減衰が顕著である。また、高さ軸133において高さずれの方向によって振幅値の減衰の傾向に違いがある事がわかる。
周波数が高いテラヘルツ波ほど入射角及び高さ方向の位置の変化に敏感なのは、周波数が高いほど波長が短いため、相対的に検出部103上におけるビームスポットサイズが小さく、焦点深度が狭いことが要因と考えられる。周波数が高いテラヘルツ波は、周波数が低いテラヘルツ波と比較して検出部103上におけるビームスポットサイズが小さい。そのため、ビームスポットサイズが検出部103の検出領域と同等又はそれ以下となる。よって、反射波121のビームスポット形状の歪みの影響が反映されやすい。一方で、周波数が低いテラヘルツ波は、ビームスポットサイズが検出部103の検出領域に対して十分に大きい。そのため、反射波121の形状の歪みや収差の影響が反映されにくく、傾きや高さの変化に鈍感である。
また、入射角について、その回転軸及び回転方向の違いによって振幅値の減衰傾向に違いがあるのは、検出部103の検出領域と到達する反射波121のビーム形状との相対関係に起因している。振幅値の減衰が顕著な場合は、検出部103の検出領域外に到達する反射波121の成分が多い事を示唆している。
振幅スペクトルの取得に用いた時間波形について検討したところ、図2(a)に示したような基準状態では、時間波形のパルスのピーク値が最も高く、半値全幅が最も小さい結果となった。これは、入射角や高さ方向の位置の変化に伴って反射波121の振幅値が減衰する事と矛盾しない結果である。しかし、時間波形のパルスのピーク値及び半値全幅は、試料110の傾きが0.5°以下と微小な場合は、ほぼ変化がなかった。このことから、時間波形のピーク値及び半値全幅を用いるだけでは傾きや高さの微小な変化を精度良く調整することは困難であることがわかる。
本実施形態では、反射波121を検出した検出結果から時間波形を取得し、その時間波形を用いて振幅スペクトルを取得する。振幅スペクトルには、図4(a)、図4(b)に示したように入射波120の入射角の情報が含まれているため、振幅スペクトルから入射波120の入射角に関する情報を取得できる。さらに、取得した入射角に関する情報に基づいて、入射角を調整できる。また、振幅スペクトルには、試料110の高さ方向の位置に関する情報も含まれるため、入射角に限らず、高さ方向の位置も調整できる。この際、周波数ごとの振幅値の情報を用いる事で、より高精度に入射角及び高さ方向の位置を調整できる。
ここで、取得部107が、入射波120の入射角に関する情報を取得し、それを参照して試料110の傾きを変更することにより入射角を調整する工程を、図5を参照して説明する。図5は、本実施形態の入射角の調整工程を示すフローチャートである。
なお、試料110は入射波120に対して散乱がない程度に平坦(例えば平面度が10μm以下)であるとする。また、取得部107には、入射角と振幅スペクトルとの関係を表すデータが予め格納されている。本実施形態では、基準状態で測定して取得した振幅スペクトルを基準として、図4(a)〜(c)のような試料110表面の傾き及び高さ方向の位置の変化量と周波数毎の振幅値との相関を表すデータを事前に取得し、それらを取得部107に格納している。
初めに、試料110に対する入射波120の入射角、すなわち試料110表面の傾きを調整するための事前段階として、試料110表面の高さ方向の位置を調整する。まず、ステップS501で、試料110に広帯域の周波数を含むパルス状の入射波120を照射し、試料110で反射した反射波121を検出部103で検出する。検出部103の検出結果から、取得部105が、反射波121の時間波形を取得する。取得した時間波形は取得部106に伝送され、取得部106が、振幅スペクトルを取得する(S502)。
取得した時間波形及び振幅スペクトルは、取得部107に転送される。取得部107は、取得した時間波形における反射波121のピークを検出した時刻と、基準状態で測定した反射波121のピークの検出時刻との差(以下、ピーク時間差と呼ぶ)を取得する(S503)。その後、取得したピーク時間差から高さ方向の位置の変化量を取得し、高さ方向の位置を調整する必要があるかどうかを判断する(S504)。必要であると判断した場合はステップS505へ進み、必要ないと判断した場合はステップS506へ進む。
ステップS505では、取得部107は、ピーク時間差の情報から高さ方向の位置を調整するための移動量を取得して、制御部108が、ピーク時間差が無くなる方向に支持部109を高さ方向に移動する命令を下す。その命令を受け、支持部109は、高さ方向に移動して試料110の位置を調整する。高さ方向の位置の調整を行ったら、ステップS501に移行して再度時間波形を取得し、調整が正確に行われているかを確認する。このフローはピーク時間差がなくなるまで行う。もしくは、必要とする測定精度、測定に使用するテラヘルツ波の帯域を考慮し高さの調整に関して閾値を設け、閾値以下のピーク時間差になるまで調整を行うようなフローでもよい。
ステップS504で、取得部107が、高さの調整が不要と判断したら、取得部107は、入射角に関する情報を取得する。ここでは、入射角に関する情報として反射波121の振幅スペクトルにおける中心周波数の振幅と中心周波数より高い周波数における振幅との振幅比を求める(S506)。ステップS507では、取得部107に格納されているデータとステップS505で取得した振幅比とを参照して、試料110がどの回転軸のどの方向にどの程度傾いているか等の入射角の調整量を取得し、傾きの調整が必要かを判断する。
ここで、発生部102からの入射波120が安定で振幅スペクトルの特性に時間的な変化が無い場合は、振幅比ではなく単純に振幅値であってもよい。また、ここでは反射波121の中心周波数における振幅値に変化が無い程度の試料110表面の傾きを想定しているが、中心周波数における振幅値も変化するような大きな傾きの変化であれば、中心周波数以下の低周波領域を基準として振幅比を計算してもよい。中心周波数より高い周波数としては、測定精度が保証される範囲内でより高周波数側に設定する事が望ましい。さらに、振幅比の情報は、一つではなく複数個用意してもよい。
振幅比は、設定する二つの周波数に応じて試料110表面の傾き量、傾きの回転軸、及び、回転方向と相関がある。したがって、反射波121の振幅比が、基準状態で測定された反射波121の振幅比に対してどの程度ずれているかを、データを参照して取得し、傾きの調整量及び傾きの回転軸を求めることができる。
ステップS507で傾きの調整が必要と判断した場合は、制御部108は、取得部107で取得した調整量に基づいて、傾きが無くなる方向に支持部109を回転して入射角を調整する(S508)。なお、必要とする測定精度、測定に使用する入射波120の帯域を考慮し入射角の調整に関しても閾値を設け、基準状態における入射角からある一定範囲内になるまで調整を行うようなフローでもよい。
上述したように、試料110の傾きを調整した場合、調整量が大きい場合には試料110の平面方向の入射波120の照射位置及び高さが変化する場合がある。このような場合は、再び高さ方向及び平面方向における試料110の位置を調整することが望ましい。本実施形態では、図3のような機構134と機構135とを備え、機構135の2つの軸の回転中心と測定点とが一致する構成とすることで、そのような調整が不要な構成としている。
試料110の高さ方向の位置の変化については、ステップS508で入射角を調整した後に、ステップS501に移行して、再度時間波形を取得して確認することが望ましい。試料110の位置及び入射角の調整が必要ないと判断したら調整を終了する。
なお、入射角の調整において、試料110の傾く方向が2つの回転軸どちらとも一致していない場合は、回転軸を2つとも調整することが求められる。そのような場合に備え、図4(a)、図4(b)のような入射角と振幅スペクトルとの関係を表すデータを加工し、2軸とも傾いている場合に使用できるデータを事前に用意することが望ましい。2軸とも傾いている場合も、基準位置からの傾きに対応したそれぞれの軸に対する振幅値の振幅保持率を乗じた傾向となるので、2つの回転軸に対して回転方向と傾きの量を求めて調整できる。
テラヘルツ波の入射角の調整において、試料110を回転させる方向が分からない場合は、取得した調整量に基づいて+と−方向のどちらか一方に試料110を回転する。その後、再び時間波形の測定を行って振幅スペクトルを取得し、入射角に関する情報を取得する。取得した入射角に関する情報において、基準状態における入射角から遠ざかっていたら先に回転させた方向と反対方向に回転させる構成にする。また、ある一つの回転軸において振幅保持率が同程度の値であるために傾きの方向が不明な場合でも入射角を調整する別の方法として、入射角に関する情報として2つ以上の周波数における振幅比を取得する方法も適用できる。具体的には、周波数ごとの振幅保持率と入射角との関係について少なくとも2つ以上の周波数のデータを用意し、それらの振幅保持率の組み合わせを以って判断を行う。これにより、傾きの回転方向が判別しやすくなる。振幅保持率の周波数ごとのデータは多ければ多い程よく、さらに望ましくは測定に用いる入射波120の周波数帯域全体にわたって均一に複数個用意しておくことが望ましい。
試料110の傾き及び高さ方向の位置とスペクトルとの関係を表すデータを取得していない場合は、試料110が平坦であれば、別の物体を測定して取得したデータを用いて傾きの調整を行うことも可能である。すなわち、傾き及び高さ方向の位置とスペクトルとの相関を表すデータの取得に用いた測定物表面と試料110表面とが、どちらも同一平面となるように支持部109に配置して、測定物表面で傾き及び高さ方向の位置の調整を行う。測定物及び試料110は、どちらも平坦且つ両者の表面は同一平面上にあるため、測定物表面に対して調整を行えば、試料110の傾き及び高さ方向の位置も調整できる。
試料110に対して平面方向のイメージングをする際には、測定点ごとに試料110の入射角及び高さ方向の位置の調整えば、測定精度が高い測定が可能となる。しかし、測定時間を短縮するために、測定点毎に調整を行わない構成にしてもよい。例えば、試料110が平坦であれば、イメージングを行う領域の端部で高さ方向の位置と入射角の調整を行うだけでも十分な調整が可能である。
また、入射角及び高さ方向の位置の調整に要する時間を短縮するため、時間波形の積算処理をせずに遅延光学部104を高速に移動させて時間波形を取得するラピッドスキャンを行うモードを設け、それに切り替えてもよい。
以上の構成によれば、反射波121の検出結果を用いて、試料に対するテラヘルツ波の入射角を精度良く調整できる。試料110に対する入射波120の入射角を精度良く調整できる。また、試料110の高さ方向の位置も併せて調整できる。また、試料110の情報を取得する場合と同様のテラヘルツ波を用いてスペクトルを取得し、取得したスペクトルから入射角に関する情報を取得できる。そのため、試料110の情報の取得においても、傾きの影響を少なくして、スペクトルを用いない場合よりも高精度な測定が可能となる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態の情報取得装置について説明する。これまでの説明と共通する部分の説明は省略する。本実施形態の情報取得装置の構成は、試料110の傾きを調整する構成を有する点が第1の実施形態の装置100と異なるが、その他の構成は装置100と同様である。
第1の実施形態では、試料110について、図4(a)〜(c)のような入射角及び高さ方向の位置と振幅スペクトルとの相関を表すデータが事前に取得されており、データを参照して入射角の調整を行った。また、データが取得されていない試料110の情報を取得する場合は、試料110が平坦であれば、データが既に取得されている測定物表面と試料110表面とが同一平面であると仮定して、入射角の調整を行った。
本実施形態では、データが事前に取得されていない場合、又は、試料110表面でテラヘルツ波が散乱する可能性がある場合等でも試料110の傾きを調整する方法を、図6を参照して説明する。図6は、本実施形態における入射角の調整方法を示すフローチャートである。装置100の記憶部(不図示)には、図6のフローチャートの各ステップに対応するプログラムが記憶されており、CPUがそのプログラムを読み込んで実行することで各処理が行われる。
初めに、第1の実施形態と同様に、ステップS501〜S505で、試料110表面の高さ方向の位置を調整する。ステップS504で、取得部107が高さ方向の位置の調整が不要と判断したら、ステップS506に進み、取得部107が、反射波121の振幅スペクトルにおける中心周波数の振幅値と中心周波数より高い周波数における振幅値との比を1つ以上取得する。ここまでの工程は、第1の実施形態と同様なので、詳細な説明は省略する。
次に、ステップS506で取得した振幅比が極大値であるかを判断する(S601)。極大値でない場合は、ステップS602に移行し、支持部109の回転軸の1つを用いて試料110の傾きを変更し、再度ステップS501に移行して時間波形を取得する。その後、ある回転軸について試料の傾きの変更しながらステップS501〜S505及びステップS601の操作を繰り返す。この時の振幅比と傾きとの相関から、振幅比が極大値を取る傾きを得る事ができる。
この時、例えば、初めは1°程度のピッチで±5°程度の幅で傾きを変更して大まかに極大値を取る傾きを得た後、0.1°程度のピッチで詳細に極大付近の振幅比を得ることが望ましい。ステップS601で、振幅比の極大値が得られたら、制御部108が指示を出して、支持部109を極大値となる傾きに調整する(S603)。ある1つの回転軸において、振幅比が極大値となるように傾きを調整したら、ステップS604で、すべての回転軸について傾きを調整したかを確認する。全ての回転軸について傾きの調整を行っていない場合は、ステップS605に移行して別の回転軸に関しても同様の操作を行う。なお、ステップS602及びステップS605の工程のあとステップS501に移行するが、試料110の傾きを変更しても高さ方向の位置が変わらない構成である場合は、ステップS502〜S504の工程は省略してもよい。
傾きの調整を簡略化するため、試料110の傾きを変更するための支持部109の回転軸は、直交する方向に2軸用意する事が望ましい。なお、この手法は、入射波120の波長程度のランダムな表面粗さを持つ試料110に対しても適用できる。試料110の表面が粗い場合、表面が平坦な試料110と比べて傾きに対する振幅比の減衰量は少ないが、試料110の傾きによる影響を除いた時に極大値が得られる。
試料110に対して平面方向のイメージングをする際には、測定点ごとに試料110の入射角及び高さ方向の位置の調整を行えば、精度が高い測定が可能となる。しかし、測定時間を短縮するために、時間波形の取得を簡易的に行ってもよい。簡易的に行う場合は、試料110の傾き及び高さ方向の位置の調整前に、測定領域内をラピッドスキャンする。これにより、時間波形の時間軸におけるピークの位置から、測定領域における試料110の3次元形状を取得できる。試料110の3次元形状は、取得部107にデータとして保存する。次に、ある測定点で試料110の傾き及び高さ方向の位置を調整し、上述の3次元形状のデータを参照して他の測定点における傾きの調整量及び高さ方向の位置の移動量を見積もるような手順でもよい。
以上の構成によれば、入射角及び高さ方向の位置と振幅スペクトルとの相関を表すデータを有していない場合、又は、試料110表面が平坦でなく散乱の可能性がある場合等でも、試料110に対するテラヘルツ波の入射角を、従来よりも精度良く調整できる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態では、表面が平坦ではなく曲率を持った試料110の情報を取得する場合でも、入射波120の入射角及び試料110の高さ方向の位置を調整する方法について説明する。これまでの説明と共通する部分の説明は省略する。本実施形態では、曲率を持った試料110として錠剤170を用いて、錠剤170の断層像を得る例を示す。図7(a)に、入射角を調整する手段を有さない従来のTHz−TDS装置を用いて錠剤170に入射波120を照射する様子を示し、図7(b)に装置100を用いて錠剤170に入射波120を照射する様子を示す。
入射角の調整を行わない場合、図7(a)に示すように、表面に曲率があっても錠剤170に入射するテラヘルツ波171の方向は一定である。そのため、錠剤170の表面の傾きは、中央付近よりも端部の方が大きいため、錠剤170の中央付近において光学系を最適化しても、端部では入射角が基準状態からずれてしまう。そのため、高精度に錠剤170の情報を得る事が困難であった。
一方、図7(b)に示すように装置100を用いて試料110としての錠剤170の測定点ごとに入射角及び高さ方向の位置を調整すれば、従来のTHz−TDS装置より錠剤170の情報を高精度に取得できる。また、取得した試料面情報、測定点ごとの入射角の調整量、及び、高さ方向の位置の移動量等を記憶することにより、錠剤170の形状と試料110の情報とを、どちらも精度良く取得できる。
錠剤170の品質検査に装置100を用いる場合は、大量の錠剤170を高速に検査する必要がある。そのため、例えば錠剤170の表面にテラヘルツ波に対して高反射率の膜を蒸着又は塗布しておく。そして、高反射率の膜で表面を覆われた錠剤170に入射波120を照射して測定を行う。取得部107で取得した試料面情報に基づいて、錠剤170の形状、測定点ごとの傾きの調整量、及び、高さ方向の位置の移動量の組み合わせ又はいずれかをデータとして記憶しておくとよい。これによって、品質検査の際の入射角及び高さ方向の位置の調整が容易になり、スループットを向上できる。
以上の構成によれば、表面が平坦ではなく曲率を持った試料に関しても、試料で反射したテラヘルツ波の検出結果を用いて試料に対するテラヘルツ波の入射角を精度良く調整できる。
(実施例1)
装置100を用いた入射波120の入射角の調整、及び、試料110の情報の取得について、より詳細に説明する。なお、これまでの説明と共通する部分の説明は省略する。試料110には、病理組織の包埋材として一般的なパラフィンのブロックを用い、評価前にミクロトームで表面を切削して平滑な表面を形成した。表面の算術平均粗さRaは1μm以下であった。
本実施例では、試料110の情報としてパラフィンブロック表面の反射率スペクトルを取得した。反射率スペクトルは、リファレンスとして、鏡面研磨を施したアルミの板で反射した反射波の強度スペクトルと、試料110としてのパラフィン表面で反射した反射波の強度スペクトルとの比をとることで取得した。
リファレンス及び試料110それぞれの測定は、リファレンスと試料110それぞれを支持部109に配置し、第1の実施形態の試料110のデータを予め取得してある場合の調整方法に従い、傾き及び高さ方向の位置をそれぞれ調整してから行った。傾きの調整は、図4(a)、図4(b)に示したような入射角と振幅スペクトルとの関係を表すデータに加えて、0.5°以下のより微小な傾きに対する周波数ごとの振幅比の情報を含むデータを取得部107に格納し、それを用いた。
このようにして取得したパラフィンの反射率スペクトルを図8に示す。図8には、比較のために、リファレンスの傾き及び試料110の傾きを調整せずに測定した時間波形から取得した反射率スペクトルを示した。これらの反射率スペクトルは、同一のパラフィンを用い、傾きの調整以外は同一の測定条件及び測定環境で測定しており、どちらも測定前に試料110の高さ方向の位置の調整を行っている。これらの反射率スペクトルに加え、さらに別の測定手段を用いて高精度に測定したパラフィンの屈折率スペクトルのデータを用い、本実施例における測定時のテラヘルツ波の入射角から見積もった反射率スペクトルも参照データとして示した。
図8から、すべての周波数において、試料110の入射角の調整行った方が、参照データに近い測定値が得られる事がわかる。入射波120の入射角の調整を行わなかった場合は、反射率が、参照データより高い傾向が得られている。これは、リファンレンス測定時にアルミの板が基準状態における入射角と異なり水平面より傾いていたため、振幅が減衰したことが原因であると考えられる。また、入射角の調整を行わなかった場合のリファレンス測定用のアルミの板及びパラフィン110表面の傾きは、水平面を基準として0.5°程度の範囲内であった。それに対し、入射角の調整を行った場合のリファレンス測定用のアルミの板及びパラフィン110表面の傾きは、0.01°以下の範囲内であった。
このように、本実施例の構成によれば、試料110で反射したテラヘルツ波の検出結果を用いて、入射角を精度良く調整できる。また、試料110に対する入射波120の入射角を調整することにより、光学系が最適化された状態又はそれに近い状態で測定を行うことができる。そのため、テラヘルツ波の時間波形の測定精度、ひいては試料110の情報の取得精度が向上する。
(実施例2)
本実施例では、生体切片を試料110として、装置100を用いて試料110の情報を取得した場合の例を示す。試料110として生体切片を用いて、試料110の情報として屈折率スペクトルを取得した。試料110としての生体切片は、複素屈折率が既知であるz面でカットされた厚さ1mm、縦25mm×横70mmの水晶板(以後「z−cut水晶板」と呼ぶ)上に密着させた状態で、z−cut水晶版を介して入射波120を照射した。なお、これまでの説明と共通する部分の説明は省略する。
試料110には、脳に人工的に悪性腫瘍を作成したラットの脳組織を切片化した脳切片を用いた。この試料110をz−cut水晶板上に密着させた状態で、z−cut水晶の試料110が密着していない面側から入射波120を照射する。取得部105は、検出部103の検出結果を用いて、空気とz−cut水晶板との界面で反射した反射波、及び、z−cut水晶板と試料110との界面で反射した反射波を含んだ反射波121の時間波形を取得する。取得した時間波形から、試料110としての脳切片の屈折率スペクトルを取得した。
なお、基準状態におけるz−cut水晶板の傾きと振幅スペクトルとの関係を表すデータは、事前に取得されている。脳切片の屈折率スペクトルの取得のための反射波121の時間波形の測定前に、空気とz−cut水晶板との界面からの反射波の振幅スペクトルを用いてz−cut水晶板の傾きの調整を行った。なおz−cut水晶板の厚みの公差は、z−cut水晶板の面内において±10μm以下であり、空気とz−cut水晶板との界面の傾きの調整を行えば、z−cut水晶板と試料110との界面の傾きも同時に調整されたとみなされる。
このようにして事前にz−cut水晶板及び試料110の傾きを調整してから取得した時間波形を用いて、試料110の情報として屈折率スペクトルを取得した。図9に、試料110中の腫瘍領域で得られた屈折率スペクトルと正常領域で得られた屈折率スペクトルを示す。時間波形の測定は、腫瘍領域及び正常領域それぞれの異なる5か所に入射波120を照射して行った。図9に示した屈折率スペクトルは、腫瘍領域及び正常領域それぞれの異なる5か所における屈折率スペクトルの平均値と標準偏差である。
得られた屈折率スペクトルは、周波数帯域が約0.8THz以上1.3THz以下の範囲内で、腫瘍領域と正常領域との間に約0.02以上0.04以下の屈折率差があることが観測でき、腫瘍領域の屈折率は正常領域の屈折率より高い事がわかる。屈折率差がある要因として、腫瘍部分と正常部分とで、細胞の状態及び水分量が異なることが挙げられる。腫瘍領域は、正常領域と比較して細胞密度が高く、細胞核が大きい。また、血管新生により水分量が多い状態となっている。これらの細胞の状態や水分量の違いが、屈折率スペクトルの差異として現れると考えられる。
本実施例によれば、試料110で反射したテラヘルツ波の検出結果を用いて、入射角を精度良く調整できる。また、事前に試料110の傾きの調整を行う事により、高精度な測定を行う事ができる。その結果、本実施例においては、最小で0.02と非常に小さい屈折率差を判別できた。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
例えば、上述の実施形態では、情報を取得したい試料110そのものに入射波120を直接照射している。これに限らず、入射波120をよく透過する板状物体と情報を取得したい物質とを接触させたものを試料110として、入射波120を板状物体越しに物質に照射してもよい。板状物体は、入射波120が入射する面と試料110が接触している面とが対向しており、2つの面は略平行である。このとき、試料110の情報として、入射波120が板状物体を伝搬したことによる影響を差し引けば、物質の表面又は物質中の界面の情報等を取得できる。測定精度をそれほど必要としない場合は、時間波形上の反射波121のピーク値及び半値全幅と、傾きの方向及び傾きの量と、の相関を表すデータを用いて調整を行う方法を併用してもよい。また、上述の実施形態では、試料110の高さ方向の位置の調整には、時間波形のピーク時間差を用いているが、これに限らず、スペクトルを用いて高さ方向の位置に関する情報を取得し、調整を行う方法でもよい。
また、上述の実施形態では、支持部109に支持された試料110を並進移動及び回転させる事で、試料110の高さ方向の位置及び入射波120の入射角を調整している。これに限らず、試料110の位置及び傾きを固定し、発生部102、検出部103、照射部113、反射波121の光学系、レーザの光学系等を一体で移動することにより、試料110の高さ方向の位置及び入射波120の入射角を調整する構成でもよい。さらには、これらの組み合わせでもよい。
なお、本発明は例えば、システム、装置、方法等としての実施態様をとることが可能である。また、複数の機器から構成されるシステムに適用してもよいし、一つの機器からなる装置に適用してもよい。また、本発明は、システム、装置、方法、プログラムもしくは記憶媒体等としての実施態様をとることが可能である。上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
103 検出部
106 スペクトル取得部
107 角度情報取得部
108 制御部
113 照射部

Claims (17)

  1. 試料の情報を取得する情報取得装置であって、
    テラヘルツ波を前記試料に照射する照射部と、
    前記試料で反射したテラヘルツ波を検出する検出部と、
    前記検出部の検出結果を用いて取得した時間波形からスペクトルを取得するスペクトル取得部と、
    前記スペクトルを用いて、前記試料に対する前記照射部からのテラヘルツ波の入射角に関する情報を取得する角度情報取得部と、
    前記入射角に関する前記情報を参照して前記入射角を調整する制御部と、を有する
    ことを特徴とする情報取得装置。
  2. 前記検出部の検出結果を用いて取得した時間波形から前記試料の情報を取得する試料情報取得部を有し、
    前記試料情報取得部は、前記入射角が調整されている状態で前記検出部が検出した検出結果を用いて取得した時間波形から前記試料の情報を取得する
    ことを特徴とする請求項1に記載の情報取得装置。
  3. 前記角度情報取得部は、前記入射角と前記スペクトルとの関係を表すデータと前記入射角に関する前記情報とを参照して、前記入射角の調整量を取得し、
    前記制御部は、前記調整量を参照して前記入射角を調整する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の情報取得装置。
  4. 前記制御部は、前記入射角がテラヘルツ波の照射位置によらず一定になるように前記入射角を調整することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の情報取得装置。
  5. 前記角度情報取得部は、前記入射角が第1の入射角である状態で前記検出部が検出した検出結果を用いて取得した時間波形から前記入射角に関する第1の情報と、前記入射角が前記第1の入射角と異なる第2の入射角である状態で前記検出部が検出した検出結果を用いて取得した時間波形から前記入射角に関する第2の情報と、を取得し、
    前記制御部は、前記第1及び第2の情報を参照して前記入射角を調整する
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の情報取得装置。
  6. 前記入射角に関する前記情報は、第1の周波数における前記スペクトルの値と第2の周波数における前記スペクトルの値との比を含む
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の情報取得装置。
  7. 前記入射角に関する前記情報は、前記スペクトル上の第1の周波数の点と第2の周波数の点とを結ぶ直線の傾きを含む
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の情報取得装置。
  8. 前記第1の周波数は、前記スペクトルの中心周波数以下の周波数で、前記第2の周波数は、前記中心周波数より高い周波数である
    ことを特徴とする請求項6又は7に記載の情報取得装置。
  9. 前記スペクトル取得部で取得した前記スペクトルは、振幅スペクトルを含む
    ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の情報取得装置。
  10. 前記角度情報取得部は、前記入射角と前記振幅スペクトルとの関係を表すデータと、前記振幅スペクトルの中心周波数より高い周波数における振幅の値の減衰とを参照して、前記入射角に関する前記情報を取得する
    ことを特徴とする請求項9に記載の情報取得装置。
  11. 試料を支持する支持部を更に有し、
    前記制御部は、前記支持部、又は、前記照射部及び前記検出部を移動することにより前記入射角を調整する
    ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載の情報取得装置。
  12. 前記支持部は、前記試料を支持して移動するステージを有し、
    前記制御部は、前記ステージを移動することにより前記入射角を調整する
    ことを特徴とする請求項11に記載の情報取得装置。
  13. 前記角度情報取得部は、前記試料の高さ方向における位置に関する情報を取得し、
    前記制御部は、前記位置に関する前記情報に基づいて前記テラヘルツ波の集光位置と前記試料との相対位置を調整する
    ことを特徴とする請求項1乃至12のいずれか一項に記載の情報取得装置。
  14. 前記検出部は、前記入射角に関する前記情報の取得に用いる検出結果を取得する第1のモードと、前記試料の情報の取得に用いる検出結果を取得する第2のモードと、を有し、前記第2のモードでは、前記第1のモードのときより多くの前記検出結果を取得する
    ことを特徴とする請求項1乃至13のいずれか一項に記載の情報取得装置。
  15. 試料の情報を取得する情報取得方法であって、
    テラヘルツ波を前記試料に照射する照射ステップと、
    前記試料で反射したテラヘルツ波を検出する検出ステップと、
    前記検出ステップの検出結果を用いて取得した時間波形からスペクトルを取得するスペクトル取得ステップと、
    前記スペクトルを用いて、前記試料に対するテラヘルツ波の入射角に関する情報を取得する角度情報取得ステップと、
    前記入射角に関する前記情報を参照して前記入射角を調整する制御ステップと、を有する
    ことを特徴とする情報取得方法。
  16. 前記入射角が調整されている状態で検出した検出結果を用いて取得した時間波形から前記試料の情報を取得するステップを更に有する
    ことを特徴とする請求項15に記載の情報取得方法。
  17. 請求項15又は16に記載の情報取得方法の各ステップをコンピュータに実行させる
    ことを特徴とするプログラム。
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