JP2015127642A - Memsガスセンサ - Google Patents

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Abstract

【解決手段】MEMSガスセンサ2は、Si基板の空洞部上に設けた架橋部にガス検出用の金属酸化物半導体膜とヒータとが設けられているMEMSチップ4と、MEMSチップ4が固定されているハウジングと、ハウジングに収容されているフィルタ18と、フィルタ18を加熱するヒータ20、とを有する。
【効果】簡単な構造で、MEMSガスセンサのフィルタを再生できる。
【選択図】図1

Description

この発明は、MEMSガスセンサに関する。
Si基板の空洞部上に設けたブリッジあるいはダイアフラムに、金属酸化物半導体膜とヒータとを設けた、MEMSガスセンサが知られている。そしてMEMSガスセンサでは、活性炭等のフィルタにより、検出対象外の雑ガス、例えばエタノール、被毒ガス、例えばシロキサン化合物、水蒸気、等の影響を和らげる。
特許文献1(JP2013-61227)は、フィルタを雑ガスが通過していることから、フィルタの劣化を検出することを提案している。
特許文献2(JP2007-309715)は、ヒータを内蔵しているフィルタを複数設け、アクチュエータによりフィルタを回転させて、フィルタを順番に用いることを提案している。そして用いていないフィルタをヒータにより加熱することにより、フィルタを再生するとしている。
JP2013-61227 JP2007-309715
特許文献1では、フィルタが劣化すると、ガスセンサの交換等が必要になる。
特許文献2は、フィルタをアクチュエータで回転させるため大がかりで、MEMSガスセンサに適用することは難しい。
この発明の課題は、MEMSガスセンサに適したフィルタの再生機構を提供することにある。
この発明のMEMSガスセンサは、Si基板の空洞部上に設けた架橋部もしくはダイアフラムに、ガス検出材料とヒータとが設けられているMEMSチップと、 前記MEMSチップが固定されているハウジングと、
前記ハウジングに収容されているフィルタと、
前記フィルタを再生するための再生手段とを有する。再生手段は、例えばフィルタを加熱するフィルタ用ヒータである。
この発明では、フィルタを順番に使うためのアクチュエータ等は不要で、フィルタは複数回再生して用いるので、長時間雑ガスを吸収し続ける必要はなく、少量で良い。このためガスの検出遅れを少なくできる。またフィルタが劣化しても、ガスセンサを交換する必要はない。ガス検出材料は、例えば膜状の金属酸化物半導体、あるいは酸化触媒のビーズあるいは厚膜で、いずれのガス検出材料も、フィルタにより被毒を防止し、雑ガス、水蒸気等の影響を和らげている。
好ましくは、前記フィルタを繊維状活性炭とする。繊維状活性炭は吸着と脱着とが速いので、MEMSチップまで周囲の雰囲気が到着するまでの時間を短縮でき、かつ短時間の加熱で再生できる。そして再生して使用し、かつ吸着が速いので、繊維状活性炭は少量で良く、脱着が速いことと相俟って、再生時の消費電力を特に少なくできる。
また好ましくは、前記ハウジングはセラミックハウジングで、セラミックハウジングに、前記MEMSチップと前記フィルタと、フィルタ用ヒータを構成する膜状の配線とが設けられている。このようにすると、ハウジングに、特にハウジングの内面に、印刷あるいはインクジェットプリントを施すことにより、簡単にフィルタ用のヒータを設けることができる。
好ましくは、前記フィルタ用ヒータはテープ状のヒータで、ヒータ線と、ヒータ線を収容する絶縁層と、絶縁層の一面に設けれられて前記ハウジングに固定されている粘着層とを有する。テープ状のヒータを粘着層によりハウジングに貼り付けると、フィルタ用のヒータを実装することができる。
特に好ましくは、前記ハウジングは、前記MEMSチップが取り付けられているベースと、ベースに固定されている筒状のカバーとから成り、カバーの内部に前記フィルタが収容され、前記カバーの外周に前記テープ状のヒータが取り付けられている。カバーは熱伝導率が高い金属性が好ましく、カバーの外周にテープ状のヒータを貼り付けると、フィルタ用のヒータを実装することができる。
好ましくは、貫通孔を有するフィルタチップを備え、前記フィルタチップの前記貫通孔上に、前記フィルタと前記フィルタ用ヒータとが取り付けられ、前記貫通孔がMEMSチップの架橋部もしくはダイアフラムに面するように、前記フィルタチップが前記MEMSチップ上に取り付けられている。フィルタがフィルタチップの貫通孔上に有るため、フィルタを再生する電力は僅かでよい。
実施例のMEMSガスセンサとプリント基板との断面図 図1のMEMSガスセンサとプリント基板との平面図 第2の実施例のMEMSガスセンサの分解状態を示す図 第2の実施例のMEMSガスセンサの断面図 第3の実施例のMEMSガスセンサの分解状態を示す図 第4の実施例のMEMSガスセンサの分解状態を示す図 第4の実施例で用いたテープ状ヒータを示す図 第4の実施例で用いたテープ状ヒータの断面図 第5の実施例のMEMSガスセンサの分解状態を示す図 第5の実施例のMEMSガスセンサでのフィルタ用ヒータと、MEMSチップ及びベースの平面図 第6の実施例のMEMSガスセンサの断面図 第6の実施例でのMEMSチップを示す図 第6の実施例でのフィルタチップの要部断面図 実施例でのMEMSガスセンサを用いるガス検出装置のブロック図 図14でのマイクロコンピュータのブロック図 図14のガス検出装置の動作を示すフローチャート 接触燃焼式MEMSガスセンサでのMEMSチップの要部平面図
以下に本発明を実施するための最適実施例を示す。
実施例1
図1,図2に、第1の実施例のMEMSガスセンサ2を示す。4はMEMSチップで、例えばSi基板の空洞上に設けた架橋部、あるいはダイアフラムに、膜状のヒータと、厚膜のSnO2膜とを設け、これらに各々電極を接続する。空洞を設けるには、架橋部側からアンダーカットエッチングしても、ダイアフラムの反対側からエッチングしても良い。金属酸化物半導体の種類は、SnO2に限らず任意である。
6はセラミックのベースで、パッド及び端面配線、裏面配線等の配線22を有し、パッドとMEMSチップ4を例えばワイヤ7で接続する。ワイヤ7に代えて、フリップチップ等により接続しても良い。ベース6の周囲に角筒状あるいは円筒状の壁8を設け、壁8を蓋10により封じ、蓋10上に角筒状あるいは円筒状等のカバー14を設ける。そして蓋10内の開口12と、カバー14の開口16とを介し、周囲の雰囲気をMEMSチップ4の周囲へ拡散させる。またカバー14の内部にフィルタ18を収容し、カバー14の例えば内周面15、あるいはカバー14の蓋の裏面17に、フィルタ用ヒータ20の膜状の配線パターンをインクジェットプリント、印刷等により設ける。ヒータ20の材質は例えば酸化ルテニウム、W、Ag-Pd、SiC、Ni-Cr、Fe-Al-Cr等とし、例えばフィルタ18を100〜250℃、好ましくは150〜200℃程度に加熱する。またヒータ20に例えばカバー14と壁8等に沿った端面配線24を接続する。
フィルタ18の材料は、粒状活性炭、粉末状活性炭、シート状のゼオライト、気体を選択的に透過させる合成樹脂、等任意であるが、好ましくは繊維状の活性炭とする。特に繊維状の活性炭を、カバー14の内部のフィルタ収容部の形状に応じて、成型したものが好ましい。そしてこのような成型済みのフィルタを用いる場合、蓋10は無くても良い。
繊維状の活性炭は吸着と脱着とが共に速く、これを従来のガスセンサに比べ少量用いてフィルタ18とすると、周囲雰囲気がMEMSチップ4に達するまでの拡散時間を短縮でき、また短時間で吸着した雑ガス、水蒸気等を脱着させて再生できるので、再生に要する電力を減少させることができる。プリント基板26には配線30を設け、バンプ28等を介して、配線22と端面配線24とに接続する。なお繊維状の活性炭を用いるとは、繊維状の活性炭を合成繊維等と混紡したもの等を用いることも含まれる。
フィルタ18の再生での加熱温度は例えば100〜250℃、好ましくは150〜200℃で、加熱時間は例えば1分〜1時間で、再生を定期的に行う場合、頻度は例えば1日1回〜1月に1回程度とする。電池の電力で再生する場合、加熱時間は1分〜10分が好ましく、再生は1週間に1回〜1月に1回が好ましい。このようにすると再生の回数が不足することがある。そこで、ガスセンサ2を温度変化させる際の出力波形から、雑ガスの有無、あるいは高湿の雰囲気のためフィルタ18の調湿能力が飽和したことを検出し、再生を行うことが好ましい。
図3〜図13に他の実施例を示し、図1,図2の実施例に関する記載は、特に断らない限り、他の実施例にもそのまま当てはまる。特に、
・ フィルタの材質に繊維状活性炭が好ましい点、
・ 100〜250℃、好ましくは150〜200℃で、1分〜1時間程度、フィルタを加熱して再生することが好ましい点、
・ 再生を定期的に行う場合、1日1回〜1月に1回程度が好ましい点、
・ 電池の電力で再生する場合、1分〜10分の加熱が好ましく、再生は1週間に1回〜1月に1回とし、ガスセンサ2を温度変化させる際の出力波形から、雑ガスの有無、あるいはフィルタ18の調湿能力が飽和したことを検出し、再生を行うことが好ましい。この点は、各実施例に共通である。実施例毎の相違は、MEMSガスセンサのハウジングと、フィルタ用ヒータの配置、及びヒータに代えてLED光でも再生できる点で、他の点は共通である。
実施例2
図3,図4の実施例のMEMSガスセンサ40では、ベース42上にMEMSチップ4を取り付ける。蓋42と壁43とにより、MEMSチップ4の収容スペースとフィルタ18の収容スペースを設け、孔44,45により、周囲雰囲気をMEMSチップ4へ導入する。フィルタ18を加熱するためのフィルタ用ヒータ46を、印刷等により例えばベース46に配線し、端面配線47,48等により、MEMSチップ4とヒータ46とを図示しないプリント基板側へ接続する。
実施例3
図5のMEMSガスセンサ50では、フィルタ18’として光触媒を用い、LED55からの光でフィルタ18’の再生(活性化)を行う。即ち、ベース52上にMEMSチップ4とLED55とを実装し、フィルタ18’を収容した筒状のカバー53をベース52に固定し、開口54から周囲の雰囲気を導入し、LED光によりフィルタ18’を再生する。
実施例4
図6〜図8のMEMSガスセンサ60では、テープ状ヒータ70を例えば金属のカバー54に貼り付けて、フィルタ用のヒータとする。61はベースで、MEMSチップ4が例えばダイボンドされて、ステム62にワイヤ7で接続され、金属の筒状カバー64はベース61に例えばカシメられている。カバー64の上部に収容したフィルタ18を、押さえリング65で固定する。なおフィルタ18として、フェルト状の繊維状活性炭をカバー64の内部の形状に合わせて成型したものを用いると、押さえリング65は不要である。66はガス導入用の開口である。
テープ状ヒータ70の構造を図7,図8に示し、Ni-Cr、Fe-Al-Cr等のヒータ線72(例えば絶縁被覆済み)を、ガラス繊維シート等の絶縁層74内に配置し、粘着層73により、カバー64に貼り付ける。また絶縁層74の保護と、テープ状ヒータ70内の伝熱、及び輻射熱を低減するため、例えばAuメッキを施した金属層75を設ける。そしてヒータ線72の端部を図示しないプリント基板等に接続する。ヒータ線は絶縁被覆済みであるが、フィルタ18を150℃に加熱すると、300℃程度に昇温するので、絶縁被覆の信頼性に問題が生じる。そこで絶縁層74が必要で、金属層75は無くても良い。
実施例5
図9,図10のMEMSガスセンサ90では、ベース91にMEMSチップ4を例えばダイボンドし、ステム62に配線する。伝熱性と比熱とを低くするため、合成樹脂あるいは多孔質のセラミック等の筒状カバー93をベース91に取り付け、カバー93の内部にフィルタ94を収容する。そしてコイル状のフィルタ用ヒータ92により、フィルタ94を再生する。なおステム62を、MEMSチップ4に4本、ヒータ92に2本で、例えば合計6本設ける。
実施例6
図11〜図13のMEMSガスセンサ110では、MEMSチップ4上に、MEMS技術により製造したフィルタチップ112をマウントする。フィルタチップ112は、Si基板を貫通する貫通孔115上にダイアフラム114を備え、ダイアフラム114には開口120が有る。ダイアフラム114上に、フィルタ用ヒータ118とフィルタ116とが有り、フィルタ116は繊維状の活性炭等でも良いが、好ましくは貴金属を担持しかつ高い酸化活性を有する空気浄化触媒とし、厚膜状である。このような空気浄化触媒には例えばホプカライト等があり、失活しやすいので、ヒータ118により再生する。またヒータ118は、例えばワイヤ7’、あるいは端面配線等により、MEMSチップ4側へ配線する。122はセラミックのベース、124はセラミックのカバーで、125は開口である。
なおフィルタチップ112の貫通孔115に開口120を設ける代わりに、ヒータ118とフィルタ116の成膜後に、ダイアフラム114を除去しても良い。フィルタ116は全体が貫通孔115に面する位置に有る必要はなく、貫通孔115から外れた位置まで広がっていても良い。貫通孔115から外れた位置では、フィルタ116を再生することは難しく、この部分は使い捨てのフィルタとして使用する。
ガス検出装置
図14〜図16に、実施例のMEMSガスセンサに適したガス検出装置を示す。図14において、μ1はマイクロコンピュータで、T1〜T3はトランジスタ等のスイッチ、E1はリチウムイオン電池等の電池で、1次電池でも2次電池でも良い。ガス検出装置を携帯用とする場合、好ましくは2次電池を用い、不使用時に充電器E2から充電する。RHはMEMSチップ内のヒータで、金属酸化物半導体の加熱用であり、RSはガス検出用の金属酸化物半導体である。RLは負荷抵抗、RFはフィルタ用のヒータである。
図15はマイクロコンピュータμ1の構成を示し、ヒータドライブ151は、スイッチT1を制御し、ヒータRHへの電力を制御する。VCドライブ152は、スイッチT2を制御し、金属酸化物半導体RSと負荷抵抗RLとの直列片に検出電圧VCをパルス的に加える。ADコンバータ153は、負荷抵抗RLへの電圧等から、金属酸化物半導体RSの抵抗値等を、即ちMEMSガスセンサの出力を読み込む。MEMSガスセンサは、例えば30秒〜1分等の周期で、室温、雑ガスと水蒸気等の検出用の温度(例えば100〜250℃で、例えば40msec〜1sec)、メタン検出用の温度(例えば400〜500℃で例えば100msec)の順に温度変化する。ただし雑ガスと水蒸気等の検出用の温度は毎回経験させる必要はなく、例えば1時間に1回、あるいは1日に1回程度経験させても良い。ガス検出部154は、MEMSガスセンサの出力から検出対象ガスを検出し、例えば400〜500℃付近の出力からメタンを検出でき、300〜400℃付近の出力から水素等を検出でき、100℃付近の出力からCOを検出できる。
フィルタ劣化検出部155は、例えば100〜250℃付近の出力波形から、フィルタを通過した雑ガス、及び高濃度の水蒸気を検出する。雑ガスがフィルタを通過すると、室温からこれらの温度に昇温させる際に、金属酸化物半導体RSの抵抗値は一端極小値を示した後に、再度増加し、極小値の深さから雑ガスを検出できる。被毒ガスもしばしば同様にして検出できる。高湿雰囲気等で高濃度の水蒸気がフィルタを通過すると、室温から100〜250℃程度に昇温させた際に、金属酸化物半導体RSの抵抗値は緩慢に低下して、温度上昇に伴う抵抗値の低下率が減少する。金属酸化物半導体の温度を室温から100〜250℃付近へ急上昇させると、抵抗値の極小値が生じず、常湿の場合よりも定常値へ緩慢に減少する。なお100〜250℃付近の温度を特には作らず、室温から400〜500℃への温度上昇を緩やかにしても、同様にして雑ガス、被毒ガス、水蒸気を検出できる。
ヒートクリーニング部156は、例えば定期的に、フィルタ用ヒータあるいはLEDを動作させ、ヒートクリーニング、あるいはLED光の照射により、フィルタを再生する。なおこれに加えて、フィルタ劣化検出部155が、フィルタを通過した雑ガス、被毒ガス、水蒸気を検出した際にも、ヒートクリーニング、LED光の照射を行っても良い。外部出力157は、検出対象ガス、例えばメタンを検出したこと、電池E1の寿命が接近していること、フィルタが劣化し、ヒートクリーニング中でガスを検出できないこと、等を出力する。管理部158は、ガス検出装置に関するデータ、例えばガスの検出履歴、電池の起電力、フィルタの劣化状況等を記憶し、ガス検出装置を管理する。
図16に、ガス検出装置の動作を示す。ステップ1で、MEMSチップのヒータを周期的にパルス動作させ、例えば室温、雑ガスと水蒸気検出用の温度、メタンの検出用の温度の順に、金属酸化物半導体の温度を変化させる。ステップ2でメタン等の検出対象のガスを検出し、ガスが有れば外部へ出力する。ステップ3で、雑ガスと水蒸気の検出用の温度での、金属酸化物半導体の抵抗値の挙動(MEMSガスセンサの出力波形)から、フィルタの劣化の有無を判断する。ステップ4で、前回のヒートクリーニングから所定時間以上使用したか否かを判断し、ステップ3でフィルタの劣化を検出した、もしくは所定時間以上使用した場合、ステップ5でフィルタが劣化したものとする。
ステップ6でフィルタをヒートクリーニングし、この間、ガスの検出を停止して、メタン検出用の温度に金属酸化物半導体を加熱しない。ヒートクリーニングにより雑ガスは脱離もしくは分解し、シロキサン等の被毒ガスは分解し、水蒸気は脱離する。そしてヒートクリーニングの間、MEMSチップのヒータをオフして、金属酸化物半導体を室温に保っても良く、あるいは間欠的に100℃程度に加熱して、フィルタから脱離したガスの吸着を防止しても良い。ヒートクリーニング時のフィルタの温度は例えば100〜250℃、好ましくは150〜200℃で、ヒートクリーニング時間は例えば1分〜1時間で、好ましくは1分〜10分である。ステップ8でヒートクリーニングを終了させた後も、例えば1時間程度、即ちフィルタから脱離してMEMSチップ側へ拡散したガスがフィルタに再吸着されるまでの時間、ステップ7と同様の処理を行う。
ステップ7,9で、100〜250℃程度に金属酸化物半導体を間欠的に昇温させて、その際の温度波形を観察すると、フィルタから脱離する雑ガス及び水蒸気の多寡を評価できる。そこで、フィルタから脱離する雑ガス及び水蒸気の多寡に応じて、ヒートクリーニング時間、ヒートクリーニング温度等を制御することもできる。例えば雑ガスもしくは水蒸気が多い場合、ヒートクリーニング時間を長くするか、ヒートクリーニング温度を増し、少ない場合、ヒートクリーニング時間を例えば短縮することができる。なおフィルタの再生が終了しても、MEMSチップ側には脱離したガスが残存しているため、この手法で再生が完了したことを検出するのは難しい。
ヒートクリーニングの間、及びヒートクリーニング終了後で、かつMEMSチップ側へ拡散したガスがフィルタに再吸着されるまでの間、ガスの検出を行わない。そこでヒートクリーニング中とその後の所定時間は、外部出力を介し、ヒートクリーニング中でガスを検出できない旨を、外部へ出力する。
なおガス検出装置が携帯用の場合、例えば不使用時に電池E1を充電器E2から充電し、これと同時にフィルタのヒートクリーニングを行うことが好ましい。
接触燃焼式MEMSガスセンサの実施例
図17に、接触燃焼式MEMSガスセンサのMEMSチップ160を示す。チップ160の空洞162上に一対の架橋部164が設けられ、例えば4本あるいは2本等の脚163により支持されている。架橋部164にはPt膜等のヒータパターン166が設けられている。また架橋部164は開口168を備えて、ガスが架橋部164の裏面まで拡散しやすくしているが、開口168は設けなくても良い。そして一対の架橋部164の一方を、γ-Al2O3-Pd等の酸化触媒のビーズあるいは厚膜で被覆して検出片とし、他方をγ-Al2O3等の触媒活性の低いビーズあるいは厚膜で被覆して参照片とする。MEMSチップ160は図1〜図13の金属酸化物半導体ガスセンサと同様のハウジングに実装し、ヒータ付きのフィルタを備えるMEMS接触燃焼式ガスセンサとする。フィルタは繊維状活性炭が好ましく、フィルタとそのヒートクリーニングとに関する、MEMS金属酸化物半導体ガスセンサでの記載は、そのままMEMS接触燃焼式ガスセンサにも当てはまる。
MEMS接触燃焼式ガスセンサの場合、フィルタは被毒ガスから検出片の酸化触媒を保護する。仮にフィルタをシロキサン、トルエン等の被毒ガスが通過すると、メタン感度の低下等が生じる。またシロキサン等が有機溶媒と共に発生している場合、メタンの検出温度よりも低い250〜350℃程度で、有機溶媒の燃焼により、接触燃焼式ガスセンサから出力が生じるので、フィルタの汚染を検出することができる。
MEMS接触燃焼式ガスセンサのドライブでは、検出片と参照片との直列片と、一対の抵抗とでブリッジ回路を構成し、例えば30秒周期で0.1秒〜0.3秒間、例えばメタンの検出温度(約500℃)へ加熱する。そしてブリッジの出力から、メタン等のガスを検出する。定期的に、あるいはこれに加えて、メタンの検出温度よりも低い300〜350℃程度で、接触燃焼式ガスセンサから出力が生じた際に、フィルタをヒートクリーニングする。またヒートクリーニング中及びその後の所定期間は、検出片と参照片とをメタンの検出温度へ加熱せずに、被毒ガスを分解せずに脱離させる温度(例えば80〜130℃)に間欠的に加熱し、フィルタから脱離したガスが酸化触媒に蓄積されないようにする。
2 MEMSガスセンサ
4 MEMSチップ
6 ベース
7 ワイヤ
8 壁
10 蓋
12,16 開口
14 カバー
18 フィルタ
20 フィルタ用ヒータ
22 配線
24 端面配線
26 プリント基板
28 バンプ
30 配線
40 MEMSガスセンサ
41 ベース
42 蓋
43 壁
44,45 孔
46 フィルタ用ヒータ
47,48 端面配線
50 MEMSガスセンサ
52 ベース
53 カバー
54 開口
55 LED
60 MEMSガスセンサ
61 ベース
62 ステム
64 カバー
65 押さえリング
66 開口
70 テープ状ヒータ
72 ヒータ線
73 粘着層
74 絶縁層
75 金属層
90 MEMSガスセンサ
91 ベース
93 カバー
92 フィルタ用ヒータ
94 フィルタ
110 MEMSガスセンサ
112 フィルタチップ
114 ダイアフラム
115 貫通孔
116 フィルタ
118 フィルタ用ヒータ
120 開口

151 ヒータドライブ
152 VCドライブ
153 ADコンバータ
154 ガス検出部
155 フィルタ劣化検出部
156 ヒートクリーニング部
157 外部出力
158 管理部

160 MEMSチップ
162 空洞
163 脚
164 架橋部
166 ヒータパターン
168 開口

μ1 マイクロコンピュータ
E1 電池
E2 充電器
T1〜T3 スイッチ
RH ヒータ
RS 金属酸化物半導体
RL 負荷抵抗
RF フィルタ用ヒータ

Claims (7)

  1. Si基板の空洞部上に設けた架橋部もしくはダイアフラムに、ガス検出材料とヒータとが設けられているMEMSチップと、
    前記MEMSチップが固定されているハウジングと、
    前記ハウジングに収容されているフィルタと、
    前記フィルタを再生するための再生手段、とを有するMEMSガスセンサ。
  2. 前記フィルタが繊維状活性炭から成ることを特徴とする、請求項1のMEMSガスセンサ。
  3. 前記ハウジングはセラミックハウジングで、
    セラミックハウジングに、前記MEMSチップと前記フィルタと、フィルタ用ヒータを構成する膜状の配線とが設けられていることを特徴とする、請求項1または2のMEMSガスセンサ。
  4. 前記フィルタ用ヒータはテープ状のヒータで、ヒータ線と、ヒータ線を収容する絶縁層と、絶縁層の一面に設けれられて前記ハウジングに固定されている粘着層とを有する、ことを特徴とする、請求項1または2のMEMSガスセンサ。
  5. 前記ハウジングは、前記MEMSチップが取り付けられているベースと、ベースに固定されている筒状のカバーとから成り、カバーの内部に前記フィルタが収容され、前記カバーの外周に前記テープ状のヒータが取り付けられていることを特徴とする、請求項4のMEMSガスセンサ。
  6. 貫通孔を有するフィルタチップを備え、
    前記フィルタチップの前記貫通孔上に、前記フィルタと前記フィルタ用ヒータとが取り付けられ、
    前記貫通孔がMEMSチップの架橋部もしくはダイアフラムに面するように、前記フィルタチップが前記MEMSチップ上に取り付けられていることを特徴とする、請求項1のMEMSガスセンサ。
  7. 前記ガス検出材料が膜状の金属酸化物半導体であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかのMEMSガスセンサ。
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