JP2015127462A - 飛散防止ネット - Google Patents

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【課題】軽量で、通気性に優れ、かつ外部への塗料等の飛散を防止する、飛散防止ネットを提供する。【解決手段】網目状に複数の開口部を有し通気性を有するシート状の基材と、前記基材から延びて前記開口部の一部をふさぐ多数のパイルと、を備え、前記パイルが前記基材の片面側のみに固定されていることを特徴とする飛散防止ネットを提供する。【選択図】図1

Description

本発明は、工事現場等において塗料等の液体の飛沫や粉塵等の飛散物質が外部に飛散することを防止する飛散防止ネットに関する。
従来、塗装などを行う建築工事や土木工事等の工事現場においては、塗料等の液体の飛沫・ミストや、粉塵等が外部に飛散することを防止するために、工事を行う建築物や足場の周囲に飛散防止ネットが張られる。飛散防止ネットは、ボルト等の建築資材の飛散を防止することもできる。
また、飛散防止ネットよりも比較的網目の大きい建築工事用メッシュシートを飛散防止ネットとして用いる場合もある。建築工事用メッシュシートとしては、たとえば、経糸および緯糸の織構造が複数の糸を1組としたメッシュシートが提案されている(特許文献1、特許文献2、特許文献3)。建築工事用メッシュシートは比較的開口サイズが大きいため、開口の大きさ以下の物質は開口部を通過してしまうが、建築工事用メッシュシートを積層することで飛散防止機能を高めて飛散防止ネットとして利用することができる。
特開2003−201638 特開2003−201639 特開2003−201640
飛散防止ネットを高所など風が強い場所に設置する場合は、風圧による足場の倒壊を回避できるような適度の通風性を確保する開口が必要となる。一方、飛散防止ネットの外部への塗料や粉塵等の飛散を防止するためには、開口を適度に小さくしないと十分な飛散防止機能は得られない。そのため飛散防止ネットは、飛散防止機能と通風性を両立することが要求されるが、従来の飛散防止ネットは十分に両機能を両立しているとは言えない。
また、建築工事用メッシュシートを積層して用いた場合、メッシュシートの全体の重量が重くなり、取り付け作業における作業性が好ましくない。さらに、建築工事用メッシュシートを屋外で使用した場合に雨などの水分を含むとシート重量がさらに重くなることもある。また、建築工事用メッシュシートの飛散防止機能を高めるために開口部を小さくしたものを用いると、飛散防止の効果は高まるが、通気性が低下し、風圧の影響を受けやすくなるので、好ましくない。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、軽量で、通気性に優れ、かつ外部への塗料等の飛散をより確実に防止する、飛散防止ネットを提供することを目的とする。
すなわち第1の発明は、網目状に複数の開口部を有し通気性を有するシート状の基材と、前記基材から延びて前記開口部の一部をふさぐ多数のパイルと、を備え、前記パイルが前記基材の片面側のみに固定されていることを特徴とする飛散防止ネット。
また、第2の発明は、前記パイルが、起毛、植毛、編み込み、織り込みのいずれか、またはこれらの組合せにより、前記基材に固定されたことを特徴とする第1の発明に記載の飛散防止ネット。
さらに第3の発明は、前記通気性を有する基材が織物または編物であることを特徴とする第1または第2の発明に記載の飛散防止ネット。
さらに第4の発明は、前記通気性を有する基材が、樹脂からなることを特徴とする第1から第3の発明のいずれか一つに記載の飛散防止ネット。
さらに第5の発明は、前記基材は縦糸と横糸で形成され、前記開口部は前記縦糸と前記横糸で形成される矩形形状であり、前記開口部は前記縦糸と前記横糸から開口部側に向かって延びる前記多数のパイルによって塞がれることを特徴とする第1から第4の発明のいずれか1つに記載の飛散防止ネット。
本発明によれば、軽量で、通気性に優れ、かつ外部への塗料等の飛散をより確実に防止する、飛散防止ネットを提供することができる。
本発明の実施形態に係る飛散防止ネットの模式図である。 本発明の実施形態に係る飛散防止ネットの開口部の模式図である。 本発明の実施形態に係る飛散防止ネットの開口部の断面模式図である。 本発明の実施形態に係る飛散防止ネットの開口部の断面模式図である。 本発明の他の実施形態に係る飛散防止ネットの開口部の模式図である。
以下、本発明に係る飛散防止ネットの実施形態について詳述する。本実施形態の飛散防止ネット100は、通気性を確保しつつ、塗料の飛沫などの微小な液滴や粉塵などといった飛散物質が、飛散防止ネット100で囲った工事現場内から外部に飛散することを防止する。飛散を防止する対象の飛散物質としては、ボルト等の建築資材などが含まれてもよい。また、工事の際に発生する飛散物質以外にも、砂や雪の飛散を防ぐ防砂ネットや防雪ネットなどとして用いられてもよい。本実施形態の飛散防止ネット100は、通気性を有する基材の各開口部の一部をパイルで塞いだことを特徴とする。
図1は、本実施形態の飛散防止ネット100の平面視における模式図である。図2は、本実施形態の飛散防止ネット1の開口部3部分を拡大した模式図である。飛散防止ネット100は、基材1と、パイル2と、を備える。
基材1は、飛散防止ネット100を構成するネット状の基材である。基材1は通気性を確保するために開口部3を有する。
本実施形態の通気性を有する基材1の形態としては、複数の開口部を備えて通気性があれば特に限定されるものではない。たとえば、織物や編物や不織布やメッシュなどの繊維構造体、パンチング加工により貫通孔が形成されてあるシートやプレートなどが挙げられる。その中でも、飛散防止機能を備え、かつ通気性と軽量性を有するものとして、織物、編物が好ましい。
基材1を構成する材料は有機材料と無機材料のいずれでもよい。基材1を繊維構造体とする場合でも、繊維形成能があれば材料は特に限定されるものではない。無機材料としては、金属、ガラス、セラミックスなどが挙げられる。有機材料としては、合成繊維や、綿、麻、絹等の天然繊維や炭素繊維などを用いることができる。
基材1を形成する繊維構造体の原料(有機材料)の具体例としては、熱可塑性樹脂や、生分解性樹脂や、熱硬化性樹脂や、エラストマーや、天然樹脂などが挙げられる。熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン樹脂や、ポリプロピレン樹脂や、ポリスチレン樹脂や、ABS樹脂や、AS樹脂や、EVA樹脂や、ポリメチルペンテン樹脂や、ポリ塩化ビニル樹脂や、ポリ塩化ビニリデン樹脂や、ポリアクリル酸メチル樹脂や、ポリ酢酸ビニル樹脂や、ポリアミド樹脂や、ポリイミド樹脂や、ポリカーボネート樹脂や、ポリエチレンテレフタレート樹脂や、ポリブチレンテレフタレート樹脂や、ポリアセタール樹脂や、ポリアリレート樹脂や、ポリスルホン樹脂や、ポリフッ化ビニリデン樹脂や、ETFE(ethylene tetra fluoro ethylene)や、PTFE(poly tetra fluoro ethylene)などが挙げられる。生分解性樹脂としては、ポリ乳酸樹脂や、ポリヒドロキシブチレート樹脂や、修飾でんぷん樹脂や、ポリカプロラクト樹脂や、ポリブチレンサクシネート樹脂や、ポリブチレンアジペートテレフタレート樹脂や、ポリブチレンサクシネートテレフタレート樹脂や、ポリエチレンサクシネート樹脂などが挙げられる。熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂や、ユリア樹脂や、メラミン樹脂や、不飽和ポリエステル樹脂や、ジアリルフタレート樹脂や、エポキシ樹脂や、エポキシアクリレート樹脂や、ケイ素樹脂や、アクリルウレタン樹脂や、ウレタン樹脂などが挙げられる。エラストマーとしては、シリコーン樹脂や、ポリスチレンエラストマーや、ポリエチレンエラストマーや、ポリプロピレンエラストマーや、ポリウレタンエラストマーなどが挙げられる。天然樹脂としては漆などを用いることができる。
本実施形態の飛散防止ネット100は、通気度が100cc/cm2/sec以上であることが好ましい。通気度が100cc/cm2/sec未満の場合、高所に設置した際に受ける風圧が高くなるが、100cc/cm/sec以上であれば、高所など風が強い場所でも十分に通風性を確保できるため好ましい。また、本実施形態の基材1は、JISL1096に準じて測定した強度が150N/5cm幅以上であることが好ましい。基材1の強度が150N/5cm幅以上であれば、本実施形態のパイル2を備えた飛散防止ネット100とした場合でも屋外に設置した際に風を受けた際に十分な強度があるので破断する可能性を十分に低くできるため好ましい。
また、本実施形態の基材1には、任意の機能を付与するために、その他の添加剤成分を機能性材料として含んでもよい。当該機能性材料としては、艶消剤として二酸化チタン、滑剤としてステアリン酸カルシウムや、シリカやアルミナなどの微粒子、抗酸化剤としてヒンダートフェノール誘導体、さらには顔料などの着色剤、安定剤、分散剤、赤外線吸収剤等の添加材料の他、紫外線吸収剤、抗菌剤、防黴剤、帯電防止剤、難燃剤、および各種触媒などの機能性材料を添加してもよい。
次に、本実施形態のパイル2は、上述のように基材1の開口部3の一部を塞ぐ。本実施形態における「パイル」は、細い毛状の繊維を指し、先端がループ状になっていないものでもよいし、ループ状になっているものでもよい。図3は、開口部3の図2のA−A位置における断面図である。図3では、基材1を構成する糸(繊維)から、基材1の糸よりも細い毛状のパイル2が延びている。
パイル2の材料は特に限定されず、公知のものを用いることができる。例えば、ポリアミド繊維、ポリエステル繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、レーヨンおよびビニロン等の化学繊維、羊毛、木綿、麻等の天然繊維、その他の複合紡糸繊維などが挙げられ、1種類に限らず、これらを組み合わせて使用してもよい。
飛散防止ネット100の各開口部3の構造について説明する。開口部3は、図2に示すように、基材(の糸)によって形成され、その開口部の一部が周囲の基材から延びる多数のパイル2によって塞がれている。
「開口部の一部」がパイル2で塞がれるとは、開口部3が完全に塞がれていない構造を意味する。具体的には、開口部3がパイル2で覆われることで、各開口部3は完全には塞がれず通気性が維持されているが、塗料等の液体の飛沫や粉塵等の細かい物質は、開口部3においてパイル2に触れてネットの外部への通過が妨げられるような開口状態である。
また、本実施形態の開口部3の形状は基材1として用いるものによって変わるため、特に限定されないが、たとえば、基材1が織物、編物、メッシュ等であれば四角形等の多角形形状でよい。また、基材1がパンチング加工によるシートであれば、任意の形状でよく、たとえば、多角形形状や円形、楕円形などでもよい。また、基材1が不織布であれば、開口部3の形状は不定である。本実施形態では、一例として開口部3が縦糸と横糸で形成される矩形形状であるものについて説明する。
本実施形態において開口部3の一部を塞ぐパイル2の長さは、開口部3の大きさと飛散防止ネット100によって飛散防止する飛散物質の大きさに基づき適宜決定すればよい。
たとえば、基材1が織物や編物やメッシュなどで、開口部3が矩形形状の場合は、パイル2の長さは開口部3のより長い方の長辺の長さの1/2以上であるのが好ましい。パイル2が長辺の1/2以上の長さであれば、図3に示すように、開口部3は基材1の平行な2本の糸(縦糸あるいは横糸)の一方から他方の方向に延びるパイル2同士が、開口部3の中心付近で重なり合うようになり、開口部3より小さな飛散物質を、より確実に飛散防止することが可能となるためである。開口部3の最長部の1/2より短いと、基材1の開口部3の中心付近は飛散防止するパイルが存在しない領域が発生しうる。そのため、より小さな物質を確実に捕捉したい場合には、パイル2の長さが開口部3の長辺の1/2以上であることが好ましい。
なお、開口部3がパイル2によって覆われて、捕捉対象の飛散物質をパイル2によって捕捉できればよいので、たとえば一部のパイル2が開口部3の長辺の1/2より短くても、当該パイル2に対向するパイル2や、当該パイル2に直交する方向に延びるパイル2によって、捕捉対象とする飛散物質よりも大きい隙間ができないように開口部3が覆われていればよい。
また、本実施形態の飛散防止ネット100における開口部3の大きさは特に限定されないが、塗料や粉塵等の飛散防止ネットとして用いる場合であれば、開口部3の形状が矩形であれば、一辺の長さが0.5mm以上、10mm以下の大きさが好ましい。また矩形以外の形状の開口であれば、開口部の幅が0.5mm以上、10mm以下の大きさが好ましい。開口部の大きさが0.5mm未満の場合は通気性を十分確保できない場合があり、10mmより大きい場合、パイルだけでは飛散する物質を受けきれなくなり、外部への飛散を防止できなくなるからである。このような大きさの開口部3である場合においてパイル2の長さは、開口部3が矩形であれば上述のように長辺の長さの1/2以上であることが好ましい。
また、本実施形態において、開口部3の一部を塞ぐパイル2の長さは基材の開口部3の長さ(開口の幅)より短い方がよい。開口部3の一部を塞ぐパイル2が植毛によって固定される場合、パイル2の植毛の際に基材1の一面全体に接着剤等を塗布するため、開口部3より長いパイル2では、開口を塞ぐパイル2が基材1に2箇所以上固定されるため、通気抵抗が大きくなるからである。開口部3を塞ぐパイル2が基材1に1箇所で固定される場合は、パイル2の端部の一方は自由端となるため、通気抵抗の上昇を抑制できる。
パイル2は、基材1の糸の周囲を覆って外側に向けて延びていれば良い。通気性を考慮すると、開口部3を塞ぐパイル2は基材1の片面側に固定されることがより好ましい。図3では、図面上方側にパイル2が固定されており、飛散防止ネット100の一方の面側にのみパイル2が固定されている状態を示している。このような一方の面にパイル2が固定された飛散防止ネット100を用いる場合には、パイル2が固定された面を飛散物質が発生する工事現場内部に向け、パイル2が固定されていない未加工面を工事現場の外側に向けて使用すればよい。図3に示すように、工事現場内部から発生する塗料等の飛散物質4は、パイル2によって捕捉され、飛散防止ネット100から外部に飛散することが防止される。一方、現場外側からの風は、図4に示すように、パイル2が風の流れる方向になびいて風が通りやすくする(受ける風圧を低減する)ため、十分に通風性を確保できる。
また、基材1の各開口部3の一部分をパイル2で塞ぐことが好ましい。パイル2によって全く塞がれていない開口部3が存在すると、そこから物質が飛散してしまうからである。また、一つの開口部3で開口部分が全て塞がれると通気性が低下するため、各開口部3においては開口部分の一部分が塞がれていることが好ましい。
次に基材1へのパイル2の固定方法について説明する。本実施形態においてパイル2が基材1に固定されているとは、パイル2が基材1から基材の外方に延びていることを意味する。従って、基材1に接着剤等の固定手段でパイル2を固定したものだけでなく、基材1自体を起毛させたことで基材1から延びるパイルや、基材1に編み込まれることで基材1から延びるパイルも含むものであり、基材1に固定され、基材1から延びているパイル2であればよい。具体的には、本実施形態において基材1の開口部3を塞ぐパイル(繊維)2の基材1への固定方法は、起毛加工、植毛加工、編み込み、織り込みなど、いずれの方法でもよく、またこれらの組合せでもよい。これらの方法では、起毛の場合は、基材の強度低下が生じる可能性があり、編み込みや織り込みの場合は加工に手間がかかるため、植毛加工がより好ましい。
本実施形態において起毛方法は特に限定されず、公知の方法を用いることができる。例えば、サンドペーパーを取付けたロールを圧接して荒らすことにより毛羽立てる方法のエメリー起毛加工方法、微細な針が多数本植設された布を当て、その針で繊維を引っ掛けて毛羽立てる方法の針布起毛加工方法などを挙げることができる。毛羽立てられたパイル(繊維)は、ループを形成されているものであってもよいし、ループがカットされているものであってもよいし、また、繊維の末端が引き出されているものであってもよい。起毛は、基材1の両面にしてもよいが、上述のように片面のみに起毛されている方が通気性の面では好ましい。
また、他の起毛方法として、起毛のための挿入組織を用いて起毛してもよい。挿入組織としては、織物、編物を基材に起毛する面側に積層し、前記の起毛方法で挿入組織を起毛しても良い。また、起毛組織としては、起毛用の糸を基材に挿入して、起毛する面側の表面に起毛用の糸が出てくるような、編み構造や織り構造にして、前記起毛方法で起毛してもよい。この起毛方法であれば、基材の強度低下を抑えることができる。
本実施形態において植毛方法は特に限定されず、公知の方法を用いることができ、静電植毛、散布植毛、吹き付け植毛などの方法を用いることができる。静電植毛とは基材1の表面に予め接着剤を塗布し、植毛(付着)させたいパイル(短繊維)を電極板上に配置し、基材1と電極板との間に直流の高電圧を印加するようになされる。例えば、基材1に陽極(プラス)電位を、パイルが配置された電極板に負極(マイナス)電位を印加すると、パイルに分極が生じ、パイルのマイナス電荷が基材1に引き付けられて植毛され、接着剤の硬化によりその植毛状態が機械的に保持されることで植毛される。静電植毛を利用すると、植毛された各パイル2(短繊維)の頂端部が陽極(プラス電位)になるために、各パイル2の頂端部同志が反発し合う作用が生じ、これにより基材1の植毛された各パイル2は植毛面に対して夫々垂直に立つようにして植毛される。
本実施形態において編み込みおよび織り込みの方法は特に限定されず、公知の方法を用いることができる。
以上の本実施形態の飛散防止ネット100によれば、飛散防止ネット100の内部の工事や作業の現場から発生する塗料等の飛沫や粉塵等の微小な飛散物質が、基材1から延びるパイル2によって確実に捕捉されると共に、飛散防止ネット100の外側からの風は基材1に固定されているパイル2がなびいて通風しやすくなり、風圧の影響を抑えることができるように通風性を確保している。従って、本実施形態の飛散防止ネット100によれば、軽量で、通風性に優れた飛散防止ネット100を提供することができる。
また、飛散防止ネット100においてパイル2を基材1の片面側のみに固定する構成とした場合、基材1の糸の全周にパイル2を固定する場合に比べて、パイル2が外部からの風によってなびきやすくなる。そのため、基材1の片面側のみにパイル2を固定する構成によって、ネットの外部に向けて飛散する飛散物質は、片面側のパイル2によって確実に捕捉されるとともに、パイル2を固定していない面(外部)側からはより風が通り易くすることができる。よって当該構成によれば、より通風性に優れた、飛散防止ネットを提供することができる。
(他の実施形態)
飛散防止ネット100の他の実施形態について説明する。図5は他の実施形態である本実施形態に係る飛散防止ネット100の開口部3部分の模式図である。本実施形態は開口部3の中央部分にパイル2が存在しない完全に開口している範囲がある。たとえば捕捉対象の飛散物質がこの開口部3のパイル2が存在しない領域よりも大きければ、図5に示すように完全に開口していても、周囲のパイル2によって捕捉され、外部への飛散を防止することができる。そして、各開口部3の一部が完全に開口している構成とすることで、開口部3の全範囲にパイル2が存在する場合より、通風性を高めることができる。
従って、本実施形態によれば、より通風性の高い飛散防止ネット100を提供することができる。たとえば高所での工事現場など、風のより強い現場で飛散防止ネットを用いる場合には、本実施形態の飛散防止ネット100を用いることで、飛散物質の外部への飛散を効果的に防止しつつ、風圧の影響をより抑えることができる。
以上説明したいくつかの実施形態に係る飛散防止ネット100は、建築土木工事現場の粉塵飛散防止用、あるいは塗料の飛散防止用、グランドなどの砂の飛散防止用、防雪シートなど、様々な分野に利用できる。
100 飛散防止ネット
1 基材
2 パイル
3 開口部
4 飛散物質

Claims (5)

  1. 網目状に複数の開口部を有し通気性を有するシート状の基材と、前記基材から延びて前記開口部の一部をふさぐ多数のパイルと、を備え、前記パイルが前記基材の片面側のみに固定されていることを特徴とする飛散防止ネット。
  2. 前記パイルが、起毛、植毛、編み込み、織り込みのいずれか、またはこれらの組合せにより、前記基材に固定されたことを特徴とする請求項1に記載の飛散防止ネット。
  3. 前記通気性を有する基材が織物または編物であることを特徴とする請求項1または2に記載の飛散防止ネット。
  4. 前記通気性を有する基材が、樹脂からなることを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の飛散防止ネット。
  5. 前記基材は縦糸と横糸で形成され、前記開口部は前記縦糸と前記横糸で形成される矩形形状であり、前記開口部は前記縦糸と前記横糸から開口部側に向かって延びる前記多数のパイルによって塞がれることを特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記載の飛散防止ネット。
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