JP2015126235A - 無線通信装置及び無線通信方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】伝送フォーマットに依らず、妨害波を高精度で検出すること。
【解決手段】LTF及びSIGを含む、第1帯域又は第2帯域の少なくともいずれか1つの帯域を用いる複数の伝送フォーマットのいずれか1つを用いた受信信号のうち、プリアンブルを構成するシンボル及び制御信号を構成するシンボルを含む複数のシンボルを用いて、妨害波を検出する。信号品質検出部210において、シンボル間差動演算部252、256は、第1の帯域及び第2の帯域の各々において、複数のシンボルのうち、予め設定された位置の所定数のシンボルに対して、時間領域において隣接するシンボル間の差動演算を行い、2乗演算部253、257は、差動演算の結果の2乗演算を行い、妨害判定部259は、2乗演算の結果を用いて、第1の帯域及び第2の帯域の各々における妨害波の有無を判定する。
【選択図】図7

Description

本発明は、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:直交周波数分割多重)方式を利用したIEEE802.11ah規格に基づいた通信において、妨害波環境における妨害検出、及び、スループットの低下を改善する無線通信装置及び無線通信方法に関する。
これまで、IEEE802.11における無線LAN規格の取り組みとしては、屋内通信をメインターゲットとし、物理層の規格として802.11b(最大11Mbps)、802.11a、11g(最大54Mbps)、802.11n(最大600Mbps)、及び、802.11ac(最大6.9Gbps)等と主に伝送容量の増大を主点とした規格の追加が続いている。一方、スマートグリットを実現するためのスマートメータの検討が本格化しているのに伴い、屋外における低レート・長距離伝送の必要性も高まってきている。このような用途に向けた特定小電力無線の使用可能な周波数の割り当てなどの議論も続いている。これらの背景から、サブGHz帯(1GHzよりやや低い周波数帯)を用いた新たな通信規格策定へ向けた検討が始まり、IEEE802.11においても1GHz以下の周波数帯を用いた無線LAN規格を検討内容としたタスクグループであるTGah(802.11ah)が2010年に立ち上がっている。TGah(802.11ah)における主な要求仕様は、「データレート100kbps以上・最大伝送距離1km」である。
TGah(802.11ah)を含めて、OFDM変調方式を用いるIEEE802.11a以降の規格では、パケット先頭のプリアンブルを用いて各種同期を確立してバースト通信が行われる。プリアンブルは、AGC(Automatic Gain Control)又は粗調整のAFC(Automatic Frequency Control)に用いられるSTF(Short Training Field。ショートプリアンブルと称されることもある)と、微調整のAFC又は伝送路特性の推定に用いられるLTF(Long Training Field。ロングプリアンブルと称されることもある)とで構成される。また、プリアンブルの後続には、データフィールド(「DATA」と表すこともある)を制御するためのSIGNAL情報が配置される。SIGNAL情報は、外乱に強いBPSK変調によって多重されている。
TGah(802.11ah)では、802.11nの方式の20MHz/40MHzチャネルの共存環境と同様にして、1MHz/2MHzチャネルの共存環境が提案されている。
例えば、特許文献1には、IEEE802.11nの20MHz帯域幅を有する隣接するチャネルを2つ束ねて使用することにより、40MHz通信を実現することが開示されている。2つのチャネルのうち片方は「プライマリチャネル(primary channel)」と呼ばれ、20MHz通信又はBSS(Basic Service Set)管理のための制御情報の交換に使用される。他方のチャネルは「セカンダリチャネル(secondary channel)」と呼ばれ、40MHz通信時に帯域を拡張するためのチャネルとして使用される。
ここで、特許文献1には、セカンダリチャネル上に存在する他のシステム又は無線LANからの妨害量が多い場合には、40MHz帯域幅ではなく、20MHz帯域幅のプライマリチャネルのみを用いてフレームを送信することにより、フレーム送受信成功率を高めることでスループット特性を向上させることが開示されている。また、上記妨害量は、40MHz受信及び20MHz受信のフレーム誤り率と、プライマリチャネル及びセカンダリチャネルの受信電力とから求められている。
また、特許文献2には、802.11ahにおいて、1MHz/2MHzの共存環境におけるBSSのオーバラップを考慮して、新しいBSSのプライマリチャネルをアクセスポイント(AP:Access Point)によるチャネルスキャン又は既存のBSSのAP間通信により決定する方法が開示されている。特許文献2では、新しいBSSのプライマリチャネルは、既存のBSSのセカンダリチャネルと同一にならないように決定され、BSS確立時にプライマリチャネルを全装置にアナウンスすることで、オーバラップ環境でのスループット低下を抑えることを実現している。
特許第4413934号公報 米国特許出願公開第2013/0107830号明細書
特許文献1のようにフレーム誤り率と受信電力とから妨害を算出する従来の方法では、妨害波と希望波とを区別できないため、高精度に妨害量を算出できないという課題がある。このため、例えば、不必要なチャネル切り替えが発生し、スループット特性が低下してしまう場合がある。
さらに、802.11ahでは、従来よりも長い最大伝送距離1kmを準備していることから、弱電界環境下でも高精度な妨害検出が望まれる。また、802.11ahでは、1MHz/2MHz帯域幅の通信において、1MHz、1MHz Duplicate、2MHz short、2MHz longの4つの異なるフォーマットが用いられる。そのため、フォーマットに依存しない妨害検出方法も望まれる。
本発明の目的は、伝送フォーマットに依らず、妨害波を高精度で検出することができる無線通信装置及び無線通信方法を提供することである。
本発明の一態様の無線通信装置は、パイロット信号が多重されたプリアンブル、及び、前記パイロット信号がマッピングされた位相と同相又は直交関係にある位相を用いた変調方式によって変調された制御信号を含む、第1の帯域又は第2の帯域の少なくともいずれか1つの帯域を用いる複数の伝送フォーマットのいずれか1つを用いた受信信号のうち、前記プリアンブルを構成するシンボル及び前記制御信号を構成するシンボルを含む複数のシンボルを用いて、妨害波を検出する検出部と、前記妨害波が検出された場合、前記受信信号に対する前記妨害波の影響を抑圧する制御部と、を具備し、前記検出部は、前記第1の帯域及び前記第2の帯域の各々において、前記複数のシンボルのうち、予め設定された位置の所定数のシンボルに対して、時間領域において隣接するシンボル間の差動演算を行う差動演算部と、前記差動演算の結果の2乗演算を行う2乗演算部と、前記2乗演算の結果を用いて、前記第1の帯域及び前記第2の帯域の各々における前記妨害波の有無を判定する判定部と、を具備する構成を採る。
本発明の一態様の無線通信方法は、パイロット信号が多重されたプリアンブル、及び、前記パイロット信号がマッピングされた位相と同相又は直交関係にある位相を用いた変調方式によって変調された制御信号を含む、第1の帯域又は第2の帯域の少なくともいずれか1つの帯域を用いる複数の伝送フォーマットのいずれか1つを用いた受信信号のうち、前記プリアンブルを構成するシンボル及び前記制御信号を構成するシンボルを含む複数のシンボルを用いて、妨害波を検出する工程と、前記妨害波が検出された場合、前記受信信号に対する前記妨害波の影響を抑圧する工程と、を具備し、前記妨害波を検出する工程は、前記第1の帯域及び前記第2の帯域の各々において、前記複数のシンボルのうち、予め設定された位置の所定数のシンボルに対して、時間領域において隣接するシンボル間の差動演算を行う工程と、前記差動演算の結果の2乗演算を行う工程と、前記2乗演算の結果を用いて、前記第1の帯域及び前記第2の帯域の各々における前記妨害波の有無を判定する工程と、を具備する構成を採る。
本発明によれば、伝送フォーマットに依らず、妨害波を高精度で検出することができる。
本発明の各実施の形態に係る無線通信システムの構成例を示す図 802.11ahにおいて使用されるチャネルの一例を示す図 802.11ahにおいて使用される伝送フォーマットの一例を示す図 セカンダリチャネルに妨害波が存在する場合を示す図 本発明の実施の形態1に係る無線通信装置の要部構成を示すブロック図 本発明の実施の形態1に係る無線通信装置の構成を示すブロック図 本発明の実施の形態1に係る信号品質検出部の内部構成を示すブロック図 本発明の実施の形態1に係る妨害検出処理を示す図 本発明の実施の形態1に係る妨害波の抑圧処理を示すフロー図(動作例1) 本発明の実施の形態1に係る妨害波抑圧の様子を示す図(動作例1) 本発明の実施の形態1に係る妨害波の抑圧処理を示すフロー図及び妨害波抑圧の様子を示す図(動作例2) 本発明の実施の形態1に係る妨害波の抑圧処理を示すフロー図及び妨害波抑圧の様子を示す図(動作例3) 本発明の実施の形態1に係る妨害波の抑圧処理を示すフロー図及び妨害波抑圧の様子を示す図(動作例4) 本発明の実施の形態2に係る信号品質検出部の内部構成を示すブロック図 本発明の実施の形態3に係る信号品質検出部の内部構成を示すブロック図 本発明の実施の形態3に係る妨害検出処理を示す図
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
[無線通信システムの概要]
図1は、本発明の各実施の形態に係る無線通信システムの構成の一例を示す図である。図1に示す無線通信システムでは、例えば、802.11ah方式を用いた、伝送距離が比較的長い「遠距離BSS」がアクセスポイントAPと、無線端末STAとの接続によって形成されている。
また、図1に示す無線通信システムには、802.11ahを用いた、伝送距離が比較的短い「近距離BSS」がアクセスポイントAPと端末STAとの接続によって形成されている。近距離BSSは、遠距離BSSにオーバラップして形成されている。
また、図1に示す無線通信システムには、近距離BSS及び遠距離BSSの通信方式と異なる他方式サービスがアクセスポイントAPと端末STAとの接続によって形成されている。他方式サービスは、無線端末STAの付近において形成されている。すなわち、無線端末STAに対して、他方式サービスは、アクセスポイントAPと比較して十分に近い距離に存在する。
遠距離BSSではAPが集中管理し、近距離BSSではAPが集中管理し、他方式サービスではAPが集中管理を行う。
また、図1において、各BSSのアクセスポイントAP及びAPは、チャネルスキャン又はAP間通信によって空きチャネルを特定し、各STAが使用するチャネルを決定している。図1では、遠距離BSSのAPと、他方式サービス(AP、STA)との間に障害物が存在する。よって、APは、チャネルスキャンによって他方式サービスの信号を検出できない。図1の場合、STAでは、APとの伝送距離と比較して、他方式サービス(STA、AP)との伝送距離が非常に近い。よって、STAでは、APからの信号(希望波)の受信電界強度と比較して、他方式サービスからの信号(妨害波)の受信電界強度が非常に大きいことが想定される。つまり、他方式サービスの装置(AP、STA)は、APに対する「隠れ端末」であると言える。
[通信チャネル]
802.11ah方式を用いたBBSでは、周波数帯域幅の異なる2種類のチャネルを使用してパケットフレームの送受信が行われる。具体的には、1MHzの通信帯域幅を有する第1チャネルと、その倍の2MHzの通信帯域幅を有する第2チャネルである。
図2は、802.11ah方式におけるチャネルを示す。図2Aに示すチャネル1M_ch_aは、X[MHz]〜X+1[MHz]の周波数帯域を用いる1MHzの通信帯域幅を有するチャネルである。また、図2Bに示すチャネル2M_chは、X[MHz]〜X+2[MHz]の周波数帯域を用いる2MHzの通信帯域幅を有するチャネルである。
従って、X[MHz]〜X+1[MHz]の周波数帯域は、1MHzの通信帯域幅を有するチャネル1M_ch_aと2MHzの通信帯域幅を有するチャネル2M_chとで重複して利用される。この重複して利用されるチャネルは「プライマリチャネル(primary channel)」と呼ばれる。
また、図2Aに示す他方のチャネル1M_ch_bは、X+1[MHz]〜X+2[MHz]の周波数帯域を用いる他方の1MHzの通信帯域幅を有するチャネルである。1M_ch_bは、1M_ch_aと合わせて、2MHzno通信帯域幅を有するチャネルを形成する。この1M_ch_bは「セカンダリチャネル(secondary channel)」と呼ばれる。セカンダリチャネル単独ではBSSの1MHz通信には使用されないが、他のシステムでは使用される場合がある。セカンダリチャネルを使用する伝送フォーマットには、後述する、1MHz Duplicateフォーマット、2MHz shortフォーマット及び2MHz longフォーマットがある。
また、チャネルは、複数のサブキャリアにおいて、予め定められた位相と振幅とを多重したパイロットキャリア、又は、BPSK、QPSK変調されたデータを多重したデータキャリアを用いた、マルチキャリア方式の1つであるOFDM信号によって構成される。なお、キャリア間隔は、1MHzの通信帯域幅を用いる場合(1MHzフォーマット)と2MHzの通信帯域幅を用いる場合(2MHzフォーマット)とで同一である。
[伝送フォーマット]
図3は、802.11ahにおいて使用される伝送フォーマットのタイミングチャートを示す。図1において、横軸は時間領域を表し、縦軸は周波数領域を表す。
伝送フォーマットは、大きく分けて4つある。具体的には、1MHzフォーマット、1MHz Duplicateフォーマット(Duplicateモードと呼ばれることもある)、2MHz shortフォーマット、2MHz longフォーマットである。
図3に示すように、各伝送フォーマットは、パイロット信号によって構成されるプリアンブル(STF及びLTF)と、データフィールドの制御情報(SIGNAL情報)が多重されたシグナルフィールド(SIG)と、データが多重されたデータフィールド(DATA)とが時分割多重されて構成される。
具体的には、1MHzフォーマットは、1MHz帯域幅(つまり、プライマリチャネルのみ)を使用し、STF、LTF1、SIG、LTF2〜LTFN及びDATAから構成される。STF、LTF1、SIGは、それぞれ4シンボル、4シンボル、6シンボルで構成される。以下では、LTF1の4シンボルは、例えば、LTS(Long Training Symbol)1〜4と表すこともある。
1MHz Duplicateフォーマットは、プライマリチャネルと同じフレームパケット(1MHz帯域幅の信号)をセカンダリチャネルに多重して得られる2MHz幅(つまり、プライマリチャネル及びセカンダリチャネル)を使用する。
2MHz shortフォーマットは、2MHz帯域幅(つまり、プライマリチャネル及びセカンダリチャネル)を使用する。2MHz shortフォーマットは、STF、LTF1、SIG、LTF2〜LTFN及びDATAから構成される。STF、LTF1、SIGは、それぞれ2シンボル、2シンボル、2シンボルで構成され、LTF2〜LTFNは、1LTFあたり1シンボルで構成される。以下では、LTF1の2シンボルはLTS1、2と表され、SIGの2シンボルはSIG1、2と表すこともある。
2MHz longフォーマットは、2MHz帯域幅(つまり、プライマリチャネル及びセカンダリチャネル)を使用する。2MHz longフォーマットは、STF、LTF、SIG−A、D−STF、D−LTF1〜D−LTFN、SIG−B及びDATAから構成される。STF、LTF、SIGNALは、それぞれ2シンボル、2シンボル、2シンボルで構成され、D−STF、各D−LTF、SIG−Bは1シンボルでそれぞれ構成される。以下の説明では、LTFの2シンボルはLTS1、2と表され、SIG−Aの2シンボルはSIGA1、2と表されることもある。
すなわち、802.11ahでは、1MHzの帯域(プライマリチャネル)を用いる伝送フォーマット、及び、他の1MHzの帯域(セカンダリチャネル)とを用いる伝送フォーマットを含む複数の伝送フォーマットが用いられる。
各伝送フォーマットにおいて、STFは、AGC、粗調整のAFC又はパケット検出に用いられる。すなわち、図3に示すタイミングチャートは、STFによってパケット検出が行われた場合の各フォーマット間の相対時間の関係を表している。
LTFは、AFC又は伝送路(チャネル)推定に用いられる。また、LTFでは、サブキャリア毎のパイロットの位相は、0度又は180度に予め定められている。すなわち、LTFのパイロットの位相は、BPSK変調における信号のマッピングと同じ特徴を有する。また、LTFでは、1MHzフォーマットと2MHzフォーマットとの間で相関が極力無いようなパイロットの位相パターンを多重している。
SIG(又はSIG−A)は、伝送フォーマット毎に異なる。図3に示すように、1MHzフォーマット(Duplicateを含む)では、6シンボル全てに対してBPSK変調が用いられる。一方、2MHz shortフォーマットでは、2シンボル全てに対して、QBPSK(quadrature BPSK)変調が用いられる。QBPSK変調は、90度、270度に位相変調される方式であって、つまり、BPSK変調と位相が90度異なる方式である。また、2MHz longフォーマットでは、2シンボルのうち、1シンボル目に対してQBPSK変調が用いられ、2シンボル目に対してBPSK変調が用いられる。
[本発明の各実施の形態において想定される妨害波の一例]
図4は、本発明の各実施の形態において想定される妨害波の一例を示す。上述したように、802.11ahでは、遠距離BSSのアクセスポイントとSTAとの距離が比較的離れることが想定される。このため、当該アクセスポイントと比較してSTAとの距離が十分に近い装置からの信号が妨害波の発生源となる場合には、図4に示すように、STAでは、アクセスポイントからの信号(希望波)の信号強度よりも、妨害波となる信号の信号強度の方が十分に大きくなってしまう。
[実施の形態1]
図5は、本実施の形態に係る無線通信装置1の要部構成を示したブロック図である。図5に示す無線通信装置1において、信号品質検出部210は、パイロット信号が多重されたプリアンブル(LTF)、及び、パイロット信号がマッピングされた位相と同相又は直交関係にある位相を用いた変調方式(BPSK又はQBPSK変調)によって変調された制御信号(SIG)を含む、第1の帯域又は第2の帯域を用いる複数の伝送フォーマットのいずれか1つを用いた受信信号のうち、上記プリアンブルを構成するシンボル(LTS)及び上記制御信号を構成するシンボル(SIG)を含む複数のシンボルを用いて、妨害波を検出する。フレーム送受信制御部302は、妨害波が検出された場合、信号に対する妨害波の影響を抑圧する。ここで、信号品質検出部210では、シンボル間差動演算部252,256が上記第1の帯域及び第2の帯域の各々において、複数のシンボルのうち、予め設定された位置の所定数のシンボルに対して、時間領域において隣接するシンボル間の差動演算を行い、2乗演算部253,257が差動演算の結果の2乗演算を行い、妨害判定部259が2乗演算の結果を用いて、第1の帯域及び第2の帯域の各々における妨害波の有無を判定する。
[無線通信装置1の構成]
図6は、本実施の形態に係る無線通信装置1の構成を示したブロック図である。無線通信装置1は、例えば、図1に示す遠距離BSSのSTAである。すなわち、無線通信装置1は、1MHz/2MHzの通信帯域幅を用いて動作可能な無線装置である。
なお、図6において、細線矢印は実信号を表し、太線矢印はIQ信号を表す。
図6に示す無線通信装置1は、RF帯域の信号を送受信するアンテナ10、物理層においてRF信号からパケットを抽出する受信処理部20、MAC(Media Access Control)層においてパケットに対する処理を行うMAC処理部30、及び、物理層において入力されたパケットからRF信号を生成する送信処理部40から構成される。
[受信処理部20の構成]
受信処理部20は、アンテナ10を介してRF信号を受信し、MAC処理部30からの制御信号に基づいて受信処理を行い、得られたパケット及び受信信号品質情報(信号品質検出結果)をMAC処理部30へ出力する。
受信処理部20が受信する信号は、例えば、図3に示す複数の伝送フォーマットのいずれか1つを用いた信号(OFDM)を含む。すなわち、受信処理部20が受信する信号には、パイロット信号が多重されたプリアンブル(LTF)と、パイロット信号がマッピングされた位相と同相又は直交関係にある位相を用いた変調方式(BPSK又はQBPSK)によって変調された信号が多重された制御信号(SIG)とを含む。
受信処理部20は、アンプ201、直交検波部202、可変フィルタ203、AGCアンプ204、AD変換器205、AGC制御部206、同期検出部207、FFT(Fast Fourier Transform)部208、誤り訂正部209、信号品質検出部210、及び、ローカル発振器211から構成される。
アンプ201は、アンテナ10を介してRF信号を受信し、RF信号に対して、所定レベルの増幅を施し、増幅後の信号を直交検波部202に出力する。
直交検波部202は、アンプ201から受け取る信号に対して、ローカル発振器211の周波数(ローカル発振周波数)に基づいて直交検波を行い、得られた信号をIQベースバンド信号(アナログ信号又は複素ベースバンド信号)として可変フィルタ203に出力する。
可変フィルタ203は、直交検波部202から受け取るIQベースバンド信号に対して、設定されている通過帯域外の帯域の成分を除去(抑圧)して、除去後の信号をAGCアンプ204に出力する。可変フィルタ203は、後述するMAC処理部30(フレーム送受信制御部302)からの制御信号に基づいて通過帯域を変更する。
AGCアンプ204は、AD変換器205への入力レベルが一定となるように、可変フィルタ203から受け取るIQベースバンド信号のゲイン調整を行い、調整後の信号をAD変換器205に出力する。
AD変換器205は、AGCアンプ204から受け取るIQベースバンド信号(アナログ信号)をデジタル信号に変換し、デジタル値となったIQベースバンド信号を、AGC制御部206、同期検出部207及びFFT部208に出力する。
AGC制御部206は、AD変換器205から受け取るIQベースバンド信号を用いて平均電力を算出し、算出した平均電力と、基準電力との差が小さくなるようにAGCアンプ204を制御する。
同期検出部207は、AD変換器205から受け取るIQベースバンド信号と、例えば802.11ahの伝送フォーマットのSTFとのパターンマッチングを行い、フレームパケットの先頭を検出する(例えば、図3参照)。また、同期検出部207は、FFT部208におけるシンボル単位でのFFT窓を制御する。
FFT部208は、同期検出部207から指示されるFFT窓に基づいてFFT処理を行い、AD変換器205から受け取る時間領域のIQベースバンド信号を、周波数領域のIQベースバンド信号へシンボル単位で変換する。FFT部208は、フーリエ変換後の信号を、誤り訂正部209及び信号品質検出部210に出力する。802.11ahの伝送フォーマットを受信した場合、周波数領域のIQベースバンド信号は、サブキャリアのキャリア間隔と一致しているので、この場合、サブキャリアに多重された変調信号又はパイロット信号の解析が容易となる。また、周波数領域のIQベースバンド信号は、シンボル単位のサブキャリアデータとなる。
誤り訂正部209は、FFT部208から受け取るIQベースバンド信号に対して、誤り訂正処理を行い、フレームパケットを得る。誤り訂正部209は、例えば、LTFを用いて送信されたパイロット信号に基づいて得られる伝送路推定値(チャネル推定値)を用いて、IQベースバンド信号の等化処理と誤り訂正処理としてビタビ復号を施す。誤り訂正部209は、得られたフレームパケットをMAC処理部30(誤り検出部301)に出力する。
信号品質検出部210は、FFT部208から受け取るIQベースバンド信号を用いて、信号品質を検出する。具体的には、信号品質検出部210は、IQベースバンド信号から、LTFを構成するシンボル(LTS)及びSIGを構成するシンボルを含む複数のシンボルを用いて妨害波を検出する。具体的には、信号品質検出部210は、各帯域において、上記複数のシンボルのうち、予め設定された位置の所定数のシンボルに対して、時間領域において隣接するシンボル間の差動演算を行い、当該差動演算の結果の2乗演算を行い、2乗演算の結果を用いて、各帯域における妨害波の有無を判定する。信号品質検出部210は、判定結果を受信信号品質情報として、MAC処理部30(フレーム送受信制御部302)に出力する。なお、信号品質検出部210における信号品質の検出方法の詳細については後述する。
ローカル発振器211は、後述するMAC処理部30(フレーム送受信制御部302)からの制御信号に基づいて定められたローカル発振周波数を変更する。例えば、図2に示す2MHz帯域幅の信号について、X+1[MHz]を0[MHz]のIQベースバンド信号に直交検波するには、ローカル発振周波数をX+1[MHz]とすればよい。
[MAC処理部30の構成]
MAC処理部30は、受信処理部20から受け取るフレームパケット及び受信信号品質情報に基づいて、受信処理部20の可変フィルタ203又はローカル発振器211を制御する制御信号を受信処理部20へ出力する。また、MAC処理部30は、フレームパケット及び受信信号品質情報に基づいて、アクセスポイント又は通信相手の端末装置に対する要求を決定し、要求を示す制御情報を多重したフレームを生成して、送信処理部40へ出力する。
MAC処理部30は、誤り検出部301、フレーム送受信制御部302、フレーム生成部303、及び、誤り検出符号化部304から構成される。
誤り検出部301は、受信処理部20から受け取るフレームパケット(つまり、通信相手において誤り検出符号化されたパケット信号)に対して誤り検出処理を行い、フレームパケットが誤っているか否かを検出する。誤り検出部301は、誤り検出結果を示すフレーム誤り情報をフレーム送受信制御部302に出力する。
フレーム送受信制御部302は、誤り検出部301から受け取るフレーム誤り情報、又は、受信処理部20(信号品質検出部210)から受け取る受信信号品質情報に基づいて、可変フィルタ203又はローカル発振器211を制御する。例えば、フレーム送受信制御部302は、フレーム誤りが有り、妨害波が存在する場合、フレーム誤りの原因が妨害波である判断し、妨害波を抑圧するように可変フィルタ203又ローカル発振器211を制御する。
また、フレーム送受信制御部302は、フレーム誤りが無く、無線通信装置1に設定されたチャネルにおいて妨害波が存在する場合、妨害波の影響を抑圧する。
例えば、フレーム送受信制御部302は、セカンダリチャネルにおいて妨害波が存在する場合、妨害波を抑圧するように可変フィルタ203又ローカル発振器211を制御する。
また、フレーム送受信制御部302は、2MHzの通信帯域幅を使用している場合に妨害波が存在すると判断した場合、通信相手の端末装置に対して、1MHzの通信帯域幅を使用して通信するように要求する要求信号を生成し、フレーム生成部303に出力する。
また、フレーム送受信制御部302は、プライマリチャネルにおいて妨害波が存在すると判断した場合、アクセスポイントに対して、プライマリチャネルの変更を要求する要求信号を生成し、フレーム生成部303に出力する。
なお、フレーム送受信制御部302における妨害波の影響を抑圧する制御方法の詳細については後述する。
フレーム生成部303は、フレーム送受信制御部302から受け取る要求信号をフレームパケットに多重する。
誤り検出符号化部304は、送信先において誤り検出ができるように、フレーム生成部303から受け取るフレームパケットに対してブロック符号化を行い、フレームパケットに冗長部を付加する。誤り検出符号化部304は、符号化後のフレームパケットを送信処理部40(誤り訂正符号化部401)に出力する。
[送信処理部40の構成]
送信処理部40は、MAC処理部30から受け取るフレームパケットに対して送信処理を施し、得られた所望のチャネルのRF信号を、アンテナ10を介して送信する。
送信処理部40は、誤り訂正符号化部401、IFFT(Inverse Fast Fourier Transform)部402、DA変換器403、直交変調部404、及び、アンプ405から構成される。
誤り訂正符号化部401は、送信先において誤り訂正が可能なように、MAC処理部30から受け取るフレームパケットに対して、例えば、畳み込み符号化を行う。さらに、誤り訂正符号化部401は、フレームフォーマットに従ってプリアンブル信号を時分割多重し、得られた信号を周波数領域のIQベースバンド信号としてIFFT部402に出力する。
IFFT部402は、IFFT処理を行い、誤り訂正符号化部401から受け取る周波数領域のIQベースバンド信号を、時間領域のIQベースバンド信号へシンボル単位で変換する。
DA変換器403は、IFFT部402から受け取るIQベースバンド信号(デジタル信号)をアナログ信号に変換し、アナログ信号となったIQベースバンド信号を、直交変調部404に出力する。
直交変調部404は、DA変換器403から受け取るIQベースバンド信号を、受信チャネルと同じチャネルに直交変調して周波数変換することにより、RF信号を生成する。
アンプ405は、直交変調部404から受け取るRF信号を所定の出力レベルに増幅して、アンテナ10を介して空中に放射する。
[信号検出部210の動作]
次に、図6に示す無線通信装置1の信号品質検出部210における信号品質の検出方法の詳細について説明する。
図7は、信号品質検出部210の内部構成を表すブロック図である。
図7に示す信号品質検出部210は、Lower妨害検出部251、Upper妨害検出部255、妨害判定部259から構成される。
Lower妨害検出部251は、無線通信装置1が使用する2MHz帯域のうち低い方の1MHz帯域のチャネル(以下、Lowerチャネルと呼ぶ)に関する妨害波を検出する。一方、Upper妨害検出部255は、無線通信装置1が使用する2MHz帯域のうち、高い方の1MHz帯域のチャネル(以下、Upperチャネルと呼ぶ)に関する妨害波を検出する。
Lower妨害検出部251は、シンボル間差動演算部252、2乗演算部253、累積加算部254から構成され、Upper妨害検出部255は、シンボル間差動演算部256、2乗演算部257、累積加算部258から構成される。
シンボル間差動演算部252、256は、LTF又はSIGにおけるシンボル間の差動演算を行う。シンボル間差動演算部252は、2MHzの通信帯域の中心から低い周波数のサブキャリアを抽出し、抽出したサブキャリア毎にシンボル間差動演算を行う。一方、シンボル間差動演算部256は、2MHzの通信帯域の中心から高い周波数のサブキャリアを抽出し、抽出したサブキャリア毎にシンボル間差動演算を行う。
シンボル間差動演算部252、256においてシンボル間差動演算を行うシンボルは、無線通信装置1が受信する信号に用いられている伝送フォーマットに依らず同一である。例えば、シンボル間差動演算部252、256は、パケット検出された位置(パケット先頭。図3に示すLTF(LTF1)の先頭)から所定の位置(例えば、2シンボル〜4シンボル目)だけ離れたLTF又はSIGのシンボルに対してシンボル間差動演算を行う。すなわち、シンボル間差動演算部252,256は、Lowerチャネル及びUpperチャネルの各々において、LTF又はSIGの複数のシンボルのうち、予め設定された位置の所定数のシンボルに対して、時間領域において隣接するシンボル間の差動演算を行う。
例えば、パイロット又はデータが多重されたサブキャリアのサブキャリア番号をkとし、2MHzの通信帯域の中心のサブキャリア番号をk=0とする。また、パケット先頭からのシンボル番号をNとする。この場合、シンボル番号Nとシンボル番号N−1のシンボルに対するシンボル間差動演算は、Y(k,N−1)Y(k,N)で表される。ただし、Yは、サブキャリア番号k、シンボル番号Nの信号を表し、上添字*は、複素共役を表す。
2乗演算部253、257は、各サブキャリアにおいて、シンボル間差動演算部252、256の演算結果に対して2乗演算を行う。例えば、シンボル番号Nとシンボル番号N−1のシンボルに対するシンボル間差動演算結果の2乗演算は、(Y(k,N−1)Y(k,N))で表される。
累積加算部254、258は、2乗演算部253、257のサブキャリア毎の演算結果を累積加算(ベクトル加算)する。例えば、Lowerチャネルの累積加算結果をXLower(diff)とすると、XLower(diff)=Σ(Y(k,N−1)Y(k,N)) (k<0の累積加算)で表される。また、Upperチャネルの累積加算結果をXUower(diff)とすると、XUpper(diff)=Σ(Y(k,N−1)Y(k,N)) (k>0の累積加算)で表される。ただし、diffは、得られたシンボル差動演算結果にそれぞれ付されるインデクスを表す。例えば、3シンボル(例えばN=2、3、4)についてシンボル間差動演算した場合、diff=1,2となり、XLower(1)、XUpper(1)はN=2、3のシンボル間差動演算に対応し、XLower(2)、XUpper(2)はN=3、4のシンボル間差動演算に対応する。
妨害判定部259は、Lower妨害検出部251及びUpper妨害検出部255から受け取る演算結果に基づいて、Lowerチャネル及びUpperチャネルの各々における妨害波の有無を判定する。
[妨害波検出方法]
図8は、信号品質検出部210における妨害波の検出方法の原理の説明に供する図である。
図8Dに示すように、BPSKでは信号がI軸上にマッピングされ、QBPSKでは信号がQ軸上にマッピングされる。上述したように、SIG(又はSIG−A)における変調方式はBPSK又はQBPSKである。また、LTF(LTF1)に含まれる各LTSにおけるパイロット信号のマッピングは、BPSKのマッピングと同一である。
以下では、シンボル間差動演算部252、256は、802.11ahの伝送フォーマット(図3参照)のパケット先頭(パケット検出位置)から2、3、4番目のシンボル(上記N=2、3、4)を抽出して、シンボル間差動演算を行う。
すなわち、1MHzフォーマット(Duplicateを含む)の場合、図8Aに示すように、LTF1のLTS2〜4の3シンボルが抽出される。上述したように、LTS2〜4には、サブキャリア毎に予め定められた0度又は180度の位相(BPSK変調と同等)、及び、一定の振幅を有するパイロット信号が多重されている。よって、任意のサブキャリア番号のシンボル間に位相差は無い。よって、図8Aに示すように、LTS2とLTS3とのシンボル間、及び、LTS3とLTS4とのシンボル間におけるシンボル間差動演算結果はいずれもI軸上の信号となる。
また、2MHz shortフォーマットの場合、図8Bに示すように、LTF1内のLTS2、及び、SIG内のSIG1、2が抽出される。上述したように、LTS2には、サブキャリア毎に予め定められた0度又は180度の位相及び一定の振幅を有するパイロット信号が多重されているのに対して、SIG1、2には、90度又は270度で位相変調されたデータが多重されている。よって、任意のサブキャリア番号のLTS2とSIG1とのシンボル間には90度又は270度の位相差が存在する。また、任意のサブキャリア番号のSIG1とSIG2とのシンボル間の位相差は0度または180度となる。よって、図8Bに示すように、LTS2及びSIG1のシンボル間の差動演算結果はQ軸上の信号となり、SIG1及びSIG2のシンボル間の差動演算結果はI軸上の信号となる。
同様に、2MHz longフォーマットの場合、図8Cに示すように、LTF内のLTS2、及び、SIG−A内のSIGA1、2が抽出される。上述したように、LTS2には、サブキャリア毎に予め定められた0度又は180度の位相及び一定の振幅を有するパイロット信号が多重されている。また、SIGA1には、90度又は270度で位相変調されたデータが多重され、SIGA2には、0度又は180度で位相変調されたデータが多重されている。よって、任意のサブキャリア番号の何れのシンボル間にも90度又は270度の位相差が存在する。よって、図8Cに示すように、LTS2とSIGA1とのシンボル間、及び、SIGA1とSIGA2とのシンボル間の差動演算結果はいずれもQ軸上の信号となる。
すなわち、図8A〜図8Cに示すように、BPSK変調又はQBPSK変調の信号のマッピング位置を有するシンボル間の差動演算結果(位相差)は、0度、90度、180度、270度の4つの位相のいずれかになる。
次いで、2乗演算部253、257は、各シンボル間の差動演算結果に対して2乗演算を行う。
1MHzフォーマットの場合、図8Aに示すように、2乗演算結果はいずれもI軸上の正の信号となる。
2MHz(short)フォーマットの場合、図8Bに示すように、LTS2及びSIG1のシンボル間の2乗演算結果はI軸上の負の信号となり、SIG1及びSIG2のシンボル間の2乗演算結果はI軸上の正の信号となる。
2MHz(long)フォーマットの場合、図8Cに示すように、2乗演算結果はいずれもI軸上の負の信号となる。
すなわち、図8A〜図8Cに示すように、上述したような0度、90度、180度、270度の4つの位相のいずれかであるシンボル間差動演算結果の2乗演算結果は、全てI軸上に信号(ベクトル)が集中する。
このように、パケット先頭から2、3、4番目のシンボル(上記N=2、3、4)は、パイロット信号がBPSKと同等の位相にマッピングされているLTFのシンボル、及び、LTF内のパイロット信号がマッピングされた位相と同相又は直交関係にある位相を用いた変調方式によって変調されているSIGのシンボルのいずれかとなる。よって、これらのシンボル間の差動演算及び2乗演算は、BPSK又はQBPSKによって変調されたシンボル間の差動演算及び2乗演算であって、これらの演算結果は必ずI軸上に現れることになる。
つまり、無線通信装置1が受信する信号のうち、無線通信装置1が属するBSSのアクセスポイントから送信される信号(希望波)に関するシンボル間の差動演算及び2乗演算の結果は、I軸上に集中する。換言すると、無線通信装置1に対する希望波に関するシンボル間の差動演算及び2乗演算の結果は、I軸成分のみによって表される。
一方、無線通信装置1と異なる他方式サービス(妨害波)は、上述したLTF及びSIGのようなマッピングの関係を有しているとは限らない。よって、無線通信装置1に対する妨害波に関するシンボル間の差動演算及び2乗演算の結果は、I軸上以外の領域にも現れることが考えられる。換言すると、無線通信装置1に対する妨害波に関するシンボル間の差動演算及び2乗演算の結果は、Q軸成分も含む。
そこで、信号品質検出部210は、シンボル間の差動演算及び2乗演算の結果のうち、I軸成分を希望波成分とし、Q軸成分を妨害波成分(妨害量)とみなして検出する。すなわち、Lower妨害検出部251及びUpper妨害検出部255は、LTF及びSIGに相当するシンボル期間においてシンボル間の差動演算及び2乗演算を行うことにより、希望波と妨害波とを、I軸成分とQ軸成分とに分ける。
また、Lower妨害検出部251及びUpper妨害検出部255は、図8に示す演算をサブキャリア毎に行い、得られた全サブキャリアの2乗演算結果を累積加算する。こうすることで、サブキャリア毎に得られる希望波及び妨害波の有無を平均化することができ、希望波と妨害波とを、I軸とQ軸とに精度良く分けることが可能となる。
そして、妨害判定部259は、Lower妨害検出部251及びUpper妨害検出部255から受け取る演算結果に基づいて、各帯域(Lowerチャネル及びUpperチャネル)の各々における妨害波の有無を判定する。
具体的には、妨害判定部259は、各帯域に対して以下の処理を行う。
以下では、Lower妨害検出部251から受け取る演算結果XLower、及び、Upper妨害検出部255から受け取る演算結果XUpperの双方を表す値として「X(diff)」(つまり、X=XLower(diff)又はXUpper(diff))を用いる。
また、以下では、3シンボルが抽出される場合(シンボル間差動を2回演算する場合)について説明する。すなわち、diff=1、2とする。
まず、妨害判定部259は、演算結果X(diff)を用いて、希望波の信号レベルを表す希望波レベル指標P、及び、妨害波の信号レベルを表す妨害波レベル指標Pを算出する。
希望波レベル指標P=|Re X(1)|+|Re X(2)| …(式1)
妨害波レベル指標P=|Im X(1)|+|Im X(2)| …(式2)
ここで、|Re X|はX(複素数)の実部(I軸成分)を表し、|Im X|はXの虚部(Q軸成分)を表す。
次いで、妨害判定部259は、算出したP及びPと、所定の閾値とを比較して、妨害波の有無を判定する。例えば、妨害判定部259は、希望波と妨害波との比率(妨害比)をP/Pと定義する。そして、妨害判定部259は、P/Pが閾値1以上(P/P≧閾値1)であり、かつ、Pが閾値2以上(P≧閾値2)である場合、妨害波が有ると判断する。妨害判定部259は、上記以外の場合(P/P<閾値1又はP<閾値2)、妨害波が無いと判定する。すなわち、妨害判定部259は、希望波成分を表すPに対する妨害波成分を表すPの比率が閾値1以上、かつ、Pの値が閾値2以上である場合、無線通信装置1の通信に影響を及ぼす妨害波が存在すると判定する。
妨害判定部259は、上記処理を各帯域(チャネル)に対して行うことにより、Upperチャネル及びLowerチャネルでの妨害波の有無を判定する。
このようにして、本実施の形態では、無線通信装置1は、受信信号のシンボル間の差動演算及び2乗演算を行って、希望波と妨害波とをI軸成分とQ軸成分とに区別する。このため、本実施の形態では、例えば特許文献1のように受信電力から妨害量を算出する方法と比較して、妨害量を高精度に算出することができる。よって、本実施の形態によれば、妨害波の誤検出による不必要なチャネル切り替えの発生を防ぎ、スループット特性の低下を防ぐことができる。
さらに、本実施の形態では、希望波と妨害波とをI軸成分とQ軸成分とに区別することにより妨害波を検出しているため、TGah(802.11ah)のように従来よりも長い最大伝送距離1kmを想定している弱電界環境下において希望波と妨害波との信号強度の差が大きくなる場合でも、高精度な妨害検出が可能となる。
また、本実施の形態によれば、予め設定された位置の所定数のシンボル(図8ではLTFの先頭から2〜4シンボル)を用いて妨害波の検出が行われる。これにより、伝送フォーマットに依存しない妨害検出方法を実現することができる。
以上のように、本実施の形態によれば、伝送フォーマットに依らず、妨害波を高精度で検出することができる。
[無線通信装置1の妨害波検出時の動作]
次に、無線通信装置1における妨害波検出時の動作について詳細に説明する。
<動作例1(図9、図10)>
動作例1では、1MHzフォーマットを用いた際にセカンダリチャネルにおいて妨害波を検出した場合について説明する。図9は、動作例1における無線通信装置1の処理の流れを示すフロー図である。
図10Aは、妨害波の検出前(フレーム送受信制御部302の制御前)における可変フィルタ203でのIQベースバンド信号の波形を示す図である。図10B〜図10Dは、妨害波の検出後における可変フィルタ203でのIQベースバンド信号の波形を示す図である。図10A〜図10Dにおいて、横軸は周波数を表し、縦軸は信号強度を表す。また、図10A〜図10Dにおいて、破線は、可変フィルタ203の通過帯域を示す。
無線通信装置1において、信号品質検出部210は、図10Aに示すセカンダリチャネルにおいて妨害波を検出する(図9に示すステップ(以下「ST」と呼ぶ)101)。
セカンダリチャネルにおいて妨害波を検出すると、フレーム送受信制御部302は、可変フィルタ203に対してフィルタリングの変更を指示、及び/又は、ローカル発振器211に対してローカル発振周波数の変更を指示する(ST102)。すなわち、フレーム送受信制御部302は、1MHフォーマットを用いる際に、セカンダリチャネルにおいて妨害波を検出した場合、ローカル発振周波数、又は、可変フィルタ203の通過帯域を制御して、妨害波を抑圧する。
図10Aに示すように、妨害波の検出前では、ローカル発振器211は2MHzの周波数帯域の中心をローカル発振周波数(0[MHz])とし、可変フィルタ203はローカル発振周波数を中心とする2MHzの通過帯域を有する左右対称なフィルタである。
一方、セカンダリチャネルにおいて妨害波が検出された場合、例えば、図10Bに示すように、フレーム送受信制御部302は、可変フィルタ203に対する制御を行わずに、ローカル発振器211に対して、ローカル発振周波数Loを変更させてもよい。図10Bでは、ローカル発振周波数(0[MHz])は、図10Aに示す周波数(2MHzの周波数帯域の中心)から、プライマリチャネルの信号の最も低い周波数へ変更されている。これにより、プライマリチャネルを通過させて、セカンダリチャネルの妨害波を抑圧する。すなわち、フレーム送受信制御部302は、セカンダリチャネルが可変フィルタ203の通過帯域外となるように、ローカル発振周波数を変更させる。図10Bの動作によれば、無線通信装置1は、ローカル発振周波数の変更のみを行えばよく、1つのフィルタがあればよいので、回路規模を増加させることなく、妨害波を抑圧することができる。
または、図10Cに示すように、フレーム送受信制御部302は、ローカル発振器211に対する制御を行わずに、可変フィルタ203に対して、狭帯域フィルタリングを行わせてもよい。例えば、図10Cでは、可変フィルタ203において、ローカル発振周波数(0[MHz])に対して2MHzの通過帯域を有する左右対称なフィルタから、1MHzの通過帯域を有する左右非対称な複素フィルタに切り替えられている。これにより、プライマリチャネルを通過させて、セカンダリチャネルの妨害波を抑圧する。すなわち、フレーム送受信制御部302は、プライマリチャネルのみが可変フィルタ203の通過帯域となるように、可変フィルタ203を制御する。図10Cの動作によれば、フレーム送受信制御部302の制御前後においてプライマリチャネルの周波数配置は変わらないので、無線通信装置1がデータ受信中であっても、妨害波を抑圧するための制御が可能である。さらに、図10Cに示すセカンダリチャネル(プライマリチャネルよりも高周波数)の妨害波のみでなく、プライマリチャネルよりも低周波数側の妨害波が存在する場合でも、当該妨害波を抑圧することができる。
または、図10Dに示すように、フレーム送受信制御部302は、ローカル発振器211に対してローカル発振周波数Loを変更させ、かつ、可変フィルタ203に対して狭帯域フィルタリングを行わせてもよい。図10Dでは、ローカル発振周波数(0[MHz])は、図10Aに示す周波数(2MHzの周波数帯域の中心)から、プライマリチャネルの中心周波数へ変更されている。また、可変フィルタ203において、ローカル発振周波数(0[MHz])に対して2MHzの通過帯域を有する左右対称なフィルタから、1MHzの通過帯域を有する左右対称な実フィルタに切り替えられている。これにより、プライマリチャネルを通過させて、セカンダリチャネルの妨害波を抑圧する。すなわち、フレーム送受信制御部302は、セカンダリチャネルが可変フィルタ203の通過帯域外となるようにローカル発振周波数を変更させ、かつ、プライマリチャネルのみが可変フィルタ203の通過帯域となるように可変フィルタ203を制御する。図10Dの動作によれば、可変フィルタ203を左右対称な実フィルタにより簡易に構成でき、かつ、図10Dに示すセカンダリチャネル(プライマリチャネルよりも高周波数)の妨害波のみでなく、プライマリチャネルよりも低周波数側の妨害波が存在する場合でも、当該妨害波を抑圧することができる。
以上のように、フレーム送受信制御部302が可変フィルタ203又ローカル発振器211を制御することにより、セカンダリチャネルに存在する妨害波を、可変フィルタ203の通過帯域外に位置することにより、セカンダリチャネルに存在する妨害波を抑圧することができる。これにより、妨害波が抑圧された信号が、AGCアンプ204によってレベルを一定にされてAD変換器205に入力されるので、妨害波に起因するAD変換器205の量子化雑音による、希望波に対する受信特性の劣化を抑えることができる。
<動作例2(図11A〜図11C)>
動作例2では、2MHz(short又はlong)を用いた際にセカンダリチャネルにおいて妨害波を検出した場合について説明する。図11Aは、動作例2における無線通信装置1の処理の流れを示すフロー図である。なお、図11Aにおいて、図9に示す処理と同一処理には同一符号を付し、その説明を省略する。
セカンダリチャネルにおいて妨害波を検出すると(ST101)、フレーム送受信制御部302は、無線通信装置1の通信相手である送信元(図示せず)に対して1MHzの伝送フォーマットを用いて信号を送信することを要求する制御信号をフレーム生成部303へ出力する(ST201)。フレーム生成部303は、上記要求を示す制御信号をフレームパケットに多重する。こうすることで、当該要求は、所定の送信処理が施され、アンテナ10を介して送信元へ通知される。
また、フレーム送受信制御部302は、可変フィルタ203及びローカル発振器211に対して、1MHzフォーマットを用いて信号を受信するための制御を行う(ST202)。これにより、無線通信装置1が受信する信号の伝送フォーマットは、図11Bに示す2MHzフォーマットから、図11Cに示す1MHzフォーマットへ変更される。すなわち、無線通信装置1が受信する信号は、図11Bに示すプライマリチャネル及びセカンダリチャネルに渡る2MHz帯域幅の信号から、図11Cに示すプライマリチャネルのみを占有する1MHz帯域幅の信号となる。
すなわち、フレーム送受信制御部302は、2MHzフォーマットを用いる際に、セカンダリチャネルにおいて妨害波を検出した場合、無線通信装置1の送信相手に対して、Lowerチャネル(プライマリチャネル)のみを用いて通信することを要求する。
こうすることで、プライマリチャネルのみを占有する希望波と、セカンダリチャネルに存在する妨害波とが重複しないので、希望波に対する妨害波の影響を低減させることができる。
また、フレーム送受信制御部302は、動作例1(図10B〜図10Dを参照)と同様にして、可変フィルタ203又ローカル発振器211によってセカンダリチャネルの妨害波を抑圧してもよい。これにより、希望波に対する妨害波の影響を更に低減することができる。
<動作例3(図12A〜図12C)>
動作例3では、1MHzフォーマットを用いた際にプライマリチャネルにおいて妨害波を検出した場合について説明する。図12Aは、動作例3における無線通信装置1の処理の流れを示すフロー図である。
図12Bは、例えば、新規のBSSを立ち上げるアクセスポイントによってプライマリチャネルを決定する際に、当該アクセスポイントによるスキャンでは他のシステムのサービスが特定チャネルを使用していることが検出されず、かつ、802.11ahの既存のBSSが当該特定チャネルを使用していない場合に、新規BSSが、当該特定チャネルをプライマリチャネルに割り当てた場合を示す。すなわち、図12Bでは、他のシステムのサービスの信号が新規のBSSのSTA(無線通信装置1)に対して1MHzフォーマット受信の同一チャネル妨害となっている場合を示す。
信号品質検出部210は、図12Bに示すプライマリチャネルにおいて妨害波を検出する(ST301)。
プライマリチャネルにおいて妨害波を検出すると、フレーム送受信制御部302は、アクセスポイントに対してプライマリチャネルの変更(移動)を要求する制御信号をフレーム生成部303へ出力する(ST302)。フレーム生成部303は、上記要求を示す制御信号をフレームパケットに多重する。こうすることで、当該要求は、所定の送信処理が施され、アンテナ10を介してアクセスポイントへ通知される。
当該要求が通知されるアクセスポイントは、上述したように、プライマリチャネルに妨害波が存在することを検出できないアクセスポイントである。このアクセスポイントは、無線通信装置1からプライマリチャネルの変更要求を受け取ると、プライマリチャネルの変更に問題が無いことをアクセスポイント間で確認できた場合、全端末装置に対してプライマリチャネルの変更を通知する。無線通信装置1は、アクセスポイントからプライマリチャネルの変更通知を受け取る(ST303)。
フレーム送受信制御部302は、可変フィルタ203及びローカル発振器211に対して、変更されたプライマリチャネルを用いて信号を受信するための制御を行う(ST304)。これにより、無線通信装置1が信号を受信するプライマリチャネルは、図12Bに示す周波数X〜X+1[MHz]から、図12Cに示す周波数X+1〜X+2[MHz]に変更される。図12B及び図12Cでは、変更前後において、プライマリチャネルとセカンダリチャネルとが入れ替わる。すなわち、無線通信装置1が受信する信号は、図12Bに示す妨害波が存在する帯域の信号から、図12Cに示す妨害波が存在しない帯域の信号となる。
すなわち、フレーム送受信制御部302は、1MHzフォーマットを用いる際に、プライマリチャネルにおいて妨害波を検出した場合、無線通信装置1の通信を管理するアクセスポイントに対して、プライマリチャネルが割り当てられる周波数帯域の変更(ここでは、LowerチャネルからUpperチャネルへの変更)を要求する。
こうすることで、アクセスポイントにおいてプライマリチャネルの妨害が検出できず、かつ、BSS内のSTA(無線通信装置1)にとって同一チャネル妨害となる場合でも、通信が可能となる。すなわち、図12Cに示すように、希望波と妨害波とが重複しないので、希望波に対する妨害波の影響を低減させることができる。
また、動作例1(図10B〜図10D)と同様にして、可変フィルタ203又ローカル発振器211によってセカンダリチャネルの妨害波を抑圧してもよい。これにより、希望波に対する妨害波の影響を更に低減することができる。なお、図12Cにおいて、妨害波の信号レベルが隣接チャネル妨害としてプライマリチャネルへの影響を及ぼさないレベルの場合には、動作例1のようなセカンダリチャネルの抑圧(ST304)を省略してもよい。
<動作例4(図13A〜図13C)>
動作例4では、2MHz(short又はlong)フォーマットを用いた際にプライマリチャネルにおいて妨害波を検出した場合について説明する。図13Aは、動作例4における無線通信装置1の処理の流れを示すフロー図である。なお、図13Aにおいて、図9及び図12Aに示す処理と同一処理には同一符号を付し、その説明を省略する。
プライマリチャネルにおいて妨害波を検出すると(ST301)、フレーム送受信制御部302は、アクセスポイントに対してプライマリチャネルの変更(移動)を要求する制御信号をフレーム生成部303へ出力する(ST302)。アクセスポイントは、無線通信装置1からプライマリチャネルの変更要求を受け取ると、プライマリチャネルの変更に問題が無いことをアクセスポイント間で確認できた場合、全端末装置に対してプライマリチャネルの変更を通知する。無線通信装置1は、アクセスポイントからプライマリチャネルの変更通知を受け取る(ST303)。
また、フレーム送受信制御部302は、無線通信装置1の通信相手である送信元(図示せず)に対して1MHzフォーマットを用いて信号を送信することを要求する制御信号をフレーム生成部303へ出力する(ST201)。
そして、フレーム送受信制御部302は、可変フィルタ203及びローカル発振器211に対して、変更されたプライマリチャネル及び伝送フォーマットを用いて信号を受信するための制御を行う(ST401)。これにより、無線通信装置1が受信する信号の伝送フォーマットは、図13Bに示す2MHzの伝送フォーマットから、図13Cに示す1MHzの伝送フォーマットへ変更される。更に、無線通信装置1が信号を受信するプライマリチャネルは、図13Bに示す周波数X〜X+1[MHz]から、図13Cに示す周波数X+1〜X+2[MHz]に変更される。すなわち、無線通信装置1が受信する信号は、図13Bに示す妨害波が存在する帯域を含む信号から、図13Cに示す妨害波が存在しない帯域の信号となる。
すなわち、フレーム送受信制御部302は、2MHzフォーマットを用いる際に、プライマリチャネルにおいて妨害波を検出した場合、無線通信装置1の通信を管理するアクセスポイントに対して、プライマリチャネルが割り当てられる周波数帯域の変更を要求し、かつ、無線通信装置1の送信相手に対して、プライマリチャネルのみを用いて通信することを要求する。
こうすることで、アクセスポイントにおいてプライマリチャネルの妨害が検出できず、かつ、BSS内のSTA(無線通信装置1)にとって同一チャネル妨害となる場合でも、通信が可能となる。すなわち、図13Cに示すように、プライマリチャネルのみを占有する希望波と、セカンダリチャネルに存在する妨害波とが重複しないので、希望波に対する妨害波の影響を低減させることができる。
また、動作例1(図9のST102)と同様にして、可変フィルタ203又ローカル発振器211によってセカンダリチャネルの妨害波を抑圧してもよい。これにより、希望波に対する妨害波の影響を更に低減することができる。なお、図13Cにおいて、妨害波の信号レベルが隣接チャネル妨害としてプライマリチャネルへの影響を及ぼさないレベルの場合には、動作例1のようなセカンダリチャネルの抑圧(ST102)を省略してもよい。
以上、無線通信装置1における妨害波検出時の動作について説明した。
ここで、従来の無線LAN規格のBSS範囲は半径十数メートル範囲であるのに対して、TGah(802.11ah)は、最大伝送距離1kmを準備している。そのため、802.11ahでは、隣接チャネル妨害環境が発生した場合、妨害による影響が従来の無線LAN規格よりも著しく大きくなる場合があり、この場合、受信特性が大幅に劣化してしまうおそれがある。例えば、プライマリチャネルの希望波が遠距離から送信されることにより、STAでの当該希望波の受信電界強度が小さく、セカンダリチャネルの妨害波が近距離から送信されることにより、STAでの当該妨害波の受信電界強度が大きい場合、希望波対妨害波のレベル比が従来の無線LAN規格と比較して著しく大きくなるおそれがある。
この場合、希望波よりも受信電界強度が大きいセカンダリチャネルの妨害波が、STAのデジタル信号処理の前段に配置されるADコンバータのダイナミックレンジを占有してしまう可能性がある。このため、特許文献1に開示されたようにプライマリチャネルのみを用いた通信に切り替えるだけでは、セカンダリチャネルでの妨害波の影響を除去することができなくなる。具体的には、セカンダリチャネルの妨害波がADコンバータのダイナミックレンジを占有すると、ADコンバータの量子化雑音がプライマリチャネルの希望波に対して無視できないレベルで重畳されるので、受信特性が劣化してしまう。
これに対して、本実施の形態では、無線通信装置1は、1MHzフォーマットを用いる際にセカンダリチャネルにおいて妨害波が検出された場合、可変フィルタ203及びローカル発振器211を制御することにより、希望波に対する妨害波の影響を抑圧する。すなわち、図6に示すように、無線通信装置1のAD変換器205には、上記妨害波の抑圧後の信号が入力される。こうすることで、セカンダリチャネルの妨害波が、受信機のデジタル信号処理の前段に配置されるAD変換器205(ADコンバータ)のダイナミックレンジを占有してしまうことを防止することができる。
また、図1に示すようにAPが検出できないような端末(APに対する隠れ端末)による、受信端末(STA)のプライマリチャネルに配置された妨害波(例えば、図12B、図13Bを参照)によって、スループットが低下するおそれもある。例えば、特許文献2では、最大伝送距離が長くなると、別システムの装置がAPに対する隠れ端末となる場合がある。この場合、APによるチャネルスキャンによって別システムの信号が検出されず、かつ、既存BSSにとって空きチャネルがある場合、APは、別システムの信号が有る場合であっても、当該空きチャネルを受信端末のプライマリチャネルとして決定してしまう。このとき、例えば、STAに対してAPが遠距離にあり、別システムのサービスが近距離にある場合、STAでは、別システムのサービスからの信号の受信電界強度は、APからの信号の受信電界強度よりも非常に大きくなってしまう。よって、STAでは、プライマリチャネルでの受信を、同一チャネル妨害波として受信することとなるので、スループットが低下してしまう。
これに対して、本実施の形態では、無線通信装置1は、プライマリチャネルにおいて妨害波が検出された場合、プライマリチャネルが設定される周波数帯域の変更をアクセスポイントに要求する。また、2MHzフォーマットを用いている場合には、無線通信装置1は、更に、1MHz帯域のみを用いるように送信相手に要求する。こうすることで、アクセスポイントが、他方式サービスの信号を検出できずに、他方式サービスの信号が配置されるチャネルと同一チャネルを無線通信装置1に設定する場合でも、妨害波の影響を低減することができる。よって、本実施の形態によれば、同一チャネル妨害波によるスループットの低下を防止することができる。
<実施の形態2>
本実施の形態では、実施の形態1と比較して、無線通信装置1(図6)の信号品質検出部の動作が異なる。
図14は、本実施の形態に係る信号品質検出部210aの内部構成を示すブロック図である。なお、図14において、図7と同一の動作を行う構成部には同一の符号を付し、その説明を省略する。
図14に示す信号品質検出部210aにおいて、Lower妨害検出部261は、シンボル間差動演算部252、2乗演算部253、累積加算部254に加え、サブキャリア電力算出部262、2シンボル平均演算部263及び累積加算部264を含む。また、Upper妨害検出部265は、シンボル間差動演算部256、2乗演算部257、累積加算部258に加え、サブキャリア電力算出部266、2シンボル平均演算部267及び累積加算部268を含む。
サブキャリア電力算出部262、266は、各サブキャリアの電力を算出する。
2シンボル平均演算部263、267は、サブキャリア電力算出部262、266において算出された各サブキャリアの電力に対して2シンボル平均演算を行う。
累積加算部264、268は、2シンボル平均演算部263、267の演算結果を累積加算することにより、UpperチャネルおよびLowerチャネルそれぞれのサブキャリアの電力総和を算出する。
妨害判定部269は、累積加算部254、258から受け取る演算結果(シンボル間差動演算の2乗)、及び、累積加算部264、268から受け取る演算結果(全サブキャリアの電力)に基づいて、Lowerチャネル及びUpperチャネルの妨害波の有無を判定する。具体的には、妨害判定部269は、LowerチャネルとUpperチャネルとの間で、どちらのチャネルの妨害量がどれくらい大きいかを閾値判定することにより、妨害量の大きい方のチャネルに妨害波が存在すると判断する。
[妨害波検出方法]
次に、本実施の形態に係る信号品質検出部210aにおける妨害波検出方法の詳細について説明する。
以下の説明では、Lower妨害検出部261の累積加算部254から出力される演算結果から得られる希望波レベル指標(式(1)参照)を「PCLow」とし、妨害波レベル指標(式(2)参照)を「PILow」とする。
また、Upper妨害検出部265の累積加算部258から出力される演算結果から得られる希望波レベル指標を「PCUp」とし、妨害波レベル指標を「PIUp」とする。
また、Lower妨害検出部261の累積加算部264から出力される全サブキャリアの電力を「PAllLow」とし、Upper妨害検出部265の累積加算部268から出力される全サブキャリアの電力を「PAllUp」とする。
希望波レベル指標PCLow及びPCUpは、実施の形態1で説明したように、シンボル間差動の2乗である。ここで、シンボル間差動演算でも2乗演算が行われるので、シンボル間差動の2乗はシンボルの信号強度を4乗した値(つまり、シンボルの電力の2乗)と等価である。そこで、ディメンションを合わせるために、PCLow及びPCUpの平方根である√PCLow及び√PCUpを希望波の電力と見なす。
また、各チャネル(Lowerチャネル、Upperチャネル)の全サブキャリアの電力は、熱雑音電力と希望波電力と妨害波電力との加算値である。ここで、受信信号に含まれる熱雑音の電力(熱雑音電力)を「P」とする。熱雑音電力は、チャネルに依存しないことが想定されるので、Lowerチャネル及びUpperチャネルにおいて「P」は同程度であるとみなせる。
すなわち、Lowerチャネルでは、全サブキャリアの電力PAllLow=熱雑音電力P+希望波電力√PCLow+妨害波電力PILowとなる。また、Upperチャネルでは、全サブキャリアの電力PAllUp=熱雑音電力P+希望波電力√PCUp+妨害波電力PIUpとなる。
そこで、妨害判定部269は、各チャネルの妨害波として、(全サブキャリアの電力−希望波電力)の値、つまり、(熱雑音電力+妨害波電力)の値を算出する。すなわち、妨害判定部269は、Lowerチャネルの妨害波として(PAllLow−√PCLow)を算出し、Upperチャネルの妨害波として(PAllUp−√PCUp)を算出する。
そして、妨害判定部269は、妨害波の有無の判定基準として、次式(3)に示す妨害推定値を算出する。
Figure 2015126235
そして、妨害判定部269は、算出した妨害推定値に基づいて、妨害波の有無を判定する。具体的には、妨害判定部269は、式(3)に示す妨害推定値が0未満であり(妨害推定値<0)、妨害推定値の絶対値が閾値3以上(|妨害推定値|≧閾値3)である場合、Upperチャネルに妨害があると判定する。また、妨害判定部269は、式(3)に示す妨害推定値が0以上であり(妨害推定値≧0)、妨害推定値の絶対値が閾値3以上(|妨害推定値|≧閾値3)である場合、Lowerチャネルに妨害があると判定する。
また、妨害判定部269は、式(3)に示す妨害推定値の絶対値が閾値3未満(|妨害推定値|<閾値3)である場合、妨害が無いと判定する。
このように、妨害判定部269は、シンボル間差動の2乗演算の結果のうちI軸成分の平方根を希望波電力とする。また、妨害判定部269は、サブキャリア電力の2シンボル平均演算の合計(つまり全サブキャリアの電力)から、希望波電力を減算した値を妨害波電力とする。そして、妨害判定部259は、Upperチャネル(プライマリチャネル)の妨害波電力から、Lowerチャネル(セカンダリチャネル)の妨害波電力を減算した減算値が0未満の場合、かつ、上記減算値が第3閾値以上の場合、Upperチャネルに妨害波が存在すると判定し、上記減算値が0以上の場合、かつ、上記減算値が第3閾値以上の場合、Lowerチャネルに妨害波が存在すると判定する。
すなわち、妨害波判定部269は、全サブキャリア信号の電力及び希望波電力に基づいて、妨害波の有無を判定する。式(3)に示すように、妨害推定値は、Lowerチャネル及びUpperチャネルに共通して含まれる熱雑音電力Pが相殺されることにより、妨害推定値は妨害波電力の差(PILow−PIUp)と等価である。つまり、妨害判定部269は、いずれのチャネルの妨害波が大きいかを算出することにより、妨害波の有無を判定する。
このようにして、本実施の形態に係る信号品質検出部210aは、熱雑音がチャネルに依存しないことを利用して、シンボル間差動の2乗演算値(希望波電力に対応)と、全サブキャリアの電力とを用いたチャネル間の比較によって、妨害波を判定する。こうすることで、本実施の形態によれば、実施の形態1と同様、伝送フォーマットに依らず、妨害波を高精度で検出することができる。
なお、式(3)に示すように、妨害波推定値は、上述したように妨害波電力の差(PILow−PIUp)によって表すことができる。よって、Lower妨害波検出部261及びUpper妨害波検出部265は、図14に示す構成の代わりに、サブキャリア電力算出部262、266、2シンボル平均演算部263、267、累積加算部264、268を備えずに、妨害波電力に対応する指標であるPILow、PIUpのみを妨害波判定部269へ出力してもよい。この場合でも、本実施の形態と同様、妨害判定部269が妨害推定値(=PILow−PIUp)に基づいて妨害波の判定を行うことができる。
<実施の形態3>
実施の形態1では、シンボル間の差動演算及び2乗演算を行うことにより、妨害波を判定する場合について説明した。これに対して、本実施の形態では、シンボル間の差動演算、2乗絶対値演算、及び、シンボル間差分演算を行うことにより、妨害波を判定する場合について説明する。
図15は、本実施の形態に係る信号品質検出部210bの内部構成を示すブロック図である。なお、図15において、図7と同一の動作を行う構成部には同一の符号を付し、その説明を省略する。
図15に示す信号品質検出部210bにおいて、Lower妨害検出部271は、シンボル間差動演算部252、2乗演算部253、累積加算部254に加え、絶対値算出部272、シンボル間差分算出部273及び累積加算部274を含む。また、Upper妨害検出部275は、シンボル間差動演算部256、2乗演算部257、累積加算部258に加え、絶対値算出部276、シンボル間差分算出部277及び累積加算部278を含む。
なお、本実施の形態では、シンボル間差動演算部252において、少なくとも3つのシンボルを用いてシンボル間差動演算が行われるものとする。すなわち、シンボル間差動演算結果は少なくとも2つ得られる。
絶対値算出部272、276は、各サブキャリアについて、2乗演算部253、257から受け取る2乗演算結果の絶対値を算出する。
シンボル間差分算出部273、277は、各サブキャリアについて、絶対値算出部272、276から受け取る絶対値の差分をとり、そのベクトル差分の大きさを算出する。
累積加算部274、278は、シンボル間差分算出部273、277のサブキャリア毎の演算結果を累積加算する。
妨害判定部279は、累積加算部254、258から受け取る演算結果、及び、累積加算部274、278から受け取る演算結果に基づいて、Lowerチャネル及びUpperチャネルの妨害波の有無を判定する。
[妨害波検出方法]
図16は、信号品質検出部210bにおける妨害波の検出方法の一例を示す。
図16に示すように、実施の形態1(図8)と同様、SIG(又はSIG−A)における変調方式はBPSK又はQBPSKであり、LTF(LTF1)に含まれる各LTSにおけるパイロット信号のマッピングはBPSKのマッピングと同一である。
実施の形態1と同様、図16に示す一例では、シンボル間差動演算部252、256は、802.11ahの伝送フォーマット(図3参照)のパケット先頭(LTF(LTF1)の先頭)から2、3、4番目のシンボル(上記N=2、3、4)を抽出して、シンボル間差動演算を行う。次いで、2乗演算部253、257は差動演算結果に対して2乗演算を行い、絶対値算出部272、276は2乗演算結果の絶対値を算出する。実施の形態1で説明したように、LTF又はSIGについての2乗演算結果の信号は、全てI軸上に集中する。
この結果、図16A〜図16Cに示すように、絶対値算出部272、276の絶対値演算結果は、伝送フォーマットがいずれの場合でもI軸上の正の信号となる。
次いで、シンボル間差分算出部273、277は、2乗絶対値演算結果の差分をとり、その差分ベクトルの大きさを算出する。上述したように、LTF又はSIGについての2乗絶対値演算結果は、全てI軸上の正の信号となる。よって、図16A〜図16Cに示すように、伝送フォーマットがいずれの場合でもシンボル間差分演算結果は原点に収束する。
このように、いずれの伝送フォーマットにおいてもシンボル間差分演算結果は原点に現れることになる。換言すると、シンボル間差分演算結果が原点に現れない場合には、I軸及びQ軸の各々の振幅成分を、各サブキャリアに妨害波が重畳した影響によるものとみなすことができる。
そこで、信号品質検出部210bは、シンボル間差分演算結果を、妨害波指標として使用する。具体的には、信号品質検出部210bは、シンボル間差分演算結果のベクトルの大きさを妨害波成分とする。また、信号品質検出部210bは、実施の形態1と同様、シンボル間差動の2乗演算の結果のうちI軸成分を希望波成分とする。
このように、Lower妨害検出部271及びUpper妨害検出部275は、LTF及びSIGに相当する期間においてシンボル間の差動演算、2乗演算、絶対値演算、シンボル間の差分後の差分ベクトルの大きさを演算することにより、原点を基準としたベクトルの大きさを妨害波の大きさとして取り扱う。
妨害判定部279は、Lower妨害検出部271及びUpper妨害検出部275から受け取る演算結果に基づいて、どの帯域(Lowerチャネル及びUpperチャネル)に妨害波が存在するかを判定する。具体的には、妨害判定部279は、各帯域に対して以下の処理を行う。
以下では、Lower妨害検出部271から受け取るシンボル間差分演算結果を妨害波レベル指標PI2Lowerとし、Upper妨害検出部275から受け取るシンボル間差分演算結果を妨害波レベル指標PI2Upperとする。
また、実施の形態1と同様、シンボル間の差動の2乗演算結果から式(1)によって得られる、Lowerチャネルの希望波レベル指標をPCLowerとし、Upperチャネルの希望波レベル指標をPCUpperとする。
妨害判定部279は、Lowerチャネルの妨害波レベル指標とUpperチャネルの妨害波レベル指標の差分(=PI2Lower−PI2Upper)を妨害推定値として算出する。
次いで、妨害判定部279は、妨害推定値及び希望波レベル指標Pを用いて、妨害波の有無を判定する。具体的には、妨害判定部279は、妨害推定値が0未満であり(妨害推定値<0)、PCUpperに対する妨害推定値の絶対値の比率が閾値4以上の場合(|妨害推定値|/PCUpper≧閾値4)、Upperチャネルに妨害波が有ると判断する。また、妨害判定部279は、妨害推定値が0以上であり(妨害推定値≧0)、PCLowerに対する妨害推定値の絶対値の比率が閾値4以上の場合(|妨害推定値|/PCLower≧閾値4)、Lowerチャネルに妨害波が有ると判断する。
妨害判定部279は、上記以外の場合、妨害波が無いと判定する。
すなわち、妨害判定部279は、Lowerチャネルの妨害波成分からUpperチャネルの妨害波成分を減算した減算値(妨害推定値)が0未満の場合、かつ、Upperチャネルの希望波成分に対する妨害推定値の絶対値が第4閾値以上の場合、Upperチャネルに妨害波が存在すると判定し、妨害推定値が0以上の場合、かつ、Lowerチャネルの希望波成分に対する妨害推定値の絶対値が第4閾値以上の場合、Lowerチャネルに妨害波が存在すると判定する。
このようにして、本実施の形態では、信号品質検出部210bは、2乗絶対値のシンボル間差分を算出することにより、希望波の影響をキャンセルした状態(複素平面の原点に収束させた状態)において妨害波レベルを算出する。そして、信号品質検出部210bは、算出した各チャネルの妨害波レベルの差分を算出することにより、チャネル間の妨害波レベルの相対差を算出する。そして、信号品質検出部210bは、当該相対差の絶対値と、妨害量の大きいチャネルの希望波レベルとの比を算出することにより、希望波に対する妨害波の影響を精度良く検出することができる。
こうすることで、本実施の形態によれば、実施の形態1と同様、伝送フォーマットに依らず、妨害波を高精度で検出することができる。
以上、本発明の各実施の形態について説明した。
なお、上記各実施の形態で説明した妨害検出方法は、シンボル間の変調信号の位相が直交関係にある場合(信号の位相差が0度、90度、180度、270度となる場合)に適用可能である。よって、使用される変調方式は、BPSK、QBPSKに限定されず、例えば、QPSKを用いてもよい。
また、上記各実施の形態の説明に用いた無線通信装置の各構成要素(機能ブロック)は、集積回路であるLSIとして実現してもよい。このとき、各構成要素は、個別に1チップ化されてもよいし、一部もしくは全てを含むように1チップ化されてもよい。また、ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセサで実現してもよい。LSI製造後にプログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)、又は、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセサを利用してもよい。
さらに、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適用等が可能性としてあげられる。
また、上記各実施の形態で示した無線通信装置及び無線通信方法は、記載した処理の少なくとも一部を行う方法を用いて実現してもよい。
また、上記各実施の形態で示した無線通信装置の動作の手順の少なくとも一部をプログラムに記載し、例えばCPU(Central Processing Unit)がメモリに記憶された当該プログラムを読み出して実行するようにしてもよいし、上記プログラムを記録媒体に保存して頒布等するようにしてもよい。
また、上記各実施の形態を実現する処理の一部を行ういかなる装置、方法、回路、又はプログラムを組み合わせて上記各実施の形態を実現してもよい。例えば、上記各実施の形態で説明した無線通信装置の構成の一部を無線通信装置又は集積回路で実現し、その一部を除く構成が行う動作の手順をプログラムに記載し、例えばCPUがメモリに記憶された当該プログラムを読み出して実行することによって実現してもよい。
本発明は、ショートプリアンブルを含むプリアンブルを用いた無線通信システムに利用可能であり、隣接チャネルの漏洩電力により生じる等の周波数選択性妨害の影響による受信性能劣化を改善するために有用である。
1 無線通信装置
10 アンテナ
20 受信処理部
30 MAC処理部
40 送信処理部
201,405 アンプ
202 直交検波部
203 可変フィルタ
204 AGCアンプ
205 AD変換部
206 AGC制御部
207 同期検出部
208 FFT部
209 誤り訂正部
210,210a,210b 信号品質検出部
211 ローカル発振器
251,261,271 Lower妨害検出部
252,256 シンボル間差動演算部
253,257 2乗演算部
254,258,264,268,274,278 累積加算部
255,265,275 Upper妨害検出部
259,269,279 妨害判定部
262,266 サブキャリア電力算出部
263,267 2シンボル平均演算部
272,276 絶対値算出部
273,277 シンボル間差分算出部
301 誤り検出部
302 フレーム送受信制御部
303 フレーム生成部
304 誤り検出符号化部
401 誤り訂正符号化部
402 IFFT部
403 DA変換器
404 直交変調部

Claims (12)

  1. パイロット信号が多重されたプリアンブル、及び、前記パイロット信号がマッピングされた位相と同相又は直交関係にある位相を用いた変調方式によって変調された制御信号を含む、第1の帯域又は第2の帯域の少なくともいずれか1つの帯域を用いる複数の伝送フォーマットのいずれか1つを用いた受信信号のうち、前記プリアンブルを構成するシンボル及び前記制御信号を構成するシンボルを含む複数のシンボルを用いて、妨害波を検出する検出部と、
    前記妨害波が検出された場合、前記受信信号に対する前記妨害波の影響を抑圧する制御部と、
    を具備し、
    前記検出部は、前記第1の帯域及び前記第2の帯域の各々において、前記複数のシンボルのうち、予め設定された位置の所定数のシンボルに対して、時間領域において隣接するシンボル間の差動演算を行う差動演算部と、
    前記差動演算の結果の2乗演算を行う2乗演算部と、
    前記2乗演算の結果を用いて、前記第1の帯域及び前記第2の帯域の各々における前記妨害波の有無を判定する判定部と、を具備する、
    無線通信装置。
  2. 前記判定部は、前記2乗演算の結果のうち、I軸成分を希望波成分とし、Q軸成分を妨害波成分として、前記希望波成分に対する前記妨害波成分の比率が第1閾値以上、かつ、前記妨害波成分が第2閾値以上の場合、前記妨害波が存在すると判定する、
    請求項1記載の無線通信装置。
  3. 前記検出部は、
    前記所定数のシンボルの各々における前記第1の帯域と前記第2の帯域のそれぞれのサブキャリア全体の電力を算出する電力算出部と、
    前記所定数のシンボルの前記電力に対して、2シンボル平均演算を行う2シンボル平均演算部と、をさらに具備し、
    前記判定部は、
    前記2乗演算の結果のうちI軸成分の平方根を希望波成分とし、前記2シンボル平均演算の結果から前記希望波成分を減算した値を妨害波成分として、
    前記第1の帯域の前記妨害波成分から、前記第2の帯域の前記妨害波成分を減算した減算値が0未満の場合、かつ、前記減算値が第3閾値以上の場合、前記第2の帯域に妨害波が存在すると判定し、
    前記減算値が0以上の場合、かつ、前記減算値が前記第3閾値以上の場合、前記第1の帯域に妨害波が存在すると判定する、
    請求項1記載の無線通信装置。
  4. 前記所定数は少なくとも3であって、
    前記検出部は、
    少なくとも2つの前記2乗演算の結果に対して絶対値演算を行い、少なくとも2つの2乗絶対値を得る絶対値演算部と、
    前記少なくとも2つの2乗絶対値間の差分演算を行う差分演算部と、をさらに具備し、
    前記判定部は、
    前記2乗演算の結果のうちI軸成分を希望波成分とし、前記差分演算の結果であるベクトルの大きさを妨害波成分として、
    前記第1の帯域の前記妨害波成分から、前記第2の帯域の前記妨害波成分を減算した減算値が0未満の場合、かつ、前記第2の帯域の前記希望波成分に対する前記減算値の絶対値が第4閾値以上の場合、前記第2の帯域に妨害波が存在すると判定し、
    前記減算値が0以上の場合、かつ、前記第1の帯域の前記希望波成分に対する前記減算値の絶対値が前記第4閾値以上の場合、前記第1の帯域に妨害波が存在すると判定する、
    請求項1記載の無線通信装置。
  5. 前記第1の帯域及び前記第2の帯域を用いる第2の伝送フォーマットを用いる際に、前記検出部が前記第2の帯域において前記妨害波を検出した場合、
    前記制御部は、前記無線通信装置の送信相手に対して、前記第1の帯域のみを用いて通信することを要求する、
    請求項1に記載の無線通信装置。
  6. 前記第1の帯域のみを用いる第1の伝送フォーマットを用いる際に、前記検出部が前記第1の帯域において前記妨害波を検出した場合、
    前記制御部は、前記無線通信装置の通信を管理するアクセスポイントに対して、前記第1の帯域が割り当てられる周波数帯域の変更を要求する、
    請求項1に記載の無線通信装置。
  7. 前記第1の帯域及び前記第2の帯域を用いる第2の伝送フォーマットを用いる際に、前記検出部が前記第1の帯域において前記妨害波を検出した場合、
    前記制御部は、前記無線通信装置の通信を管理するアクセスポイントに対して、前記第1の帯域が割り当てられる周波数帯域の変更を要求し、かつ、前記無線通信装置の送信相手に対して、前記第1の帯域のみを用いて通信することを要求する、
    請求項1に記載の無線通信装置。
  8. 前記第1の帯域のみを用いる第1の伝送フォーマットを用いる際に、前記検出部が前記第2の帯域において前記妨害波を検出した場合、
    前記制御部は、ローカル発振周波数又はフィルタの通過帯域を制御して、前記妨害波を抑圧する、
    請求項1に記載の無線通信装置。
  9. 前記制御部は、前記第2の帯域が前記通過帯域外となるように、前記ローカル発振周波数を変更させる、
    請求項8に記載の無線通信装置。
  10. 前記制御部は、前記第1の帯域のみが前記通過帯域内となるように、前記フィルタを制御する、
    請求項8に記載の無線通信装置。
  11. 前記制御部は、前記第2の帯域が前記通過帯域外となるように、前記ローカル発振周波数を変更させ、前記第1の帯域のみが前記通過帯域内となるように、前記フィルタを制御する、
    請求項8に記載の無線通信装置。
  12. パイロット信号が多重されたプリアンブル、及び、前記パイロット信号がマッピングされた位相と同相又は直交関係にある位相を用いた変調方式によって変調された制御信号を含む、第1の帯域又は第2の帯域の少なくともいずれか1つの帯域を用いる複数の伝送フォーマットのいずれか1つを用いた受信信号のうち、前記プリアンブルを構成するシンボル及び前記制御信号を構成するシンボルを含む複数のシンボルを用いて、妨害波を検出する工程と、
    前記妨害波が検出された場合、前記受信信号に対する前記妨害波の影響を抑圧する工程と、
    を具備し、
    前記妨害波を検出する工程は、
    前記第1の帯域及び前記第2の帯域の各々において、前記複数のシンボルのうち、予め設定された位置の所定数のシンボルに対して、時間領域において隣接するシンボル間の差動演算を行う工程と、
    前記差動演算の結果の2乗演算を行う工程と、
    前記2乗演算の結果を用いて、前記第1の帯域及び前記第2の帯域の各々における前記妨害波の有無を判定する工程と、を具備する、
    無線通信方法。
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