JP2015125114A - ガスセンサ - Google Patents

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大石 英俊
Hidetoshi Oishi
英俊 大石
崇 遠山
Takashi Tooyama
崇 遠山
高橋 司
Tsukasa Takahashi
司 高橋
曽篠 雅彦
Masahiko Soshino
雅彦 曽篠
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Abstract

【課題】吸湿環境下での吸湿による応答性の低下を抑制しつつ、センサ寿命を延ばすことが可能なガスセンサを提供する。
【解決手段】複数の検出素子31A,31B,31Cを有する検出部2を備え、複数の検出素子31A,31B,31Cのうち一つの検出素子31A(31B,31C)のみ駆動制御する水素センサ1であって、検出部2の起動/停止を制御する起動/停止制御手段と、検出部2を起動する際、前回の起動時とは異なる検出素子31A(31B,31C)を選択する素子選択手段と、を備える。
【選択図】図4

Description

本発明は、複数の検出素子を備えたガスセンサに関する。
複数の検出素子を備えた従来のガスセンサとしては、各検出素子を選択可能な切替スイッチを設けて、経年劣化によってガスの検出ができなくなったときに、それまで使用していた検出素子を別の検出素子に切り替える技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−302364号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、複数の検出素子を設けることでガスセンサの使用寿命を延ばすことはできるが、経年劣化によって検出素子を切り替えるまでの長期間に使用していない検出素子に電流を流さないため、使用していない検出素子において、湿度環境下での吸湿による影響を受けて応答性が低下する問題があった。すなわち、検出素子のコイルを被覆しているアルミナ等の担体のポーラスに水分が吸収され、また内部のコイル燃焼層での水素反応により発生した水蒸気と、飛来した水素との呼吸バランスがとれなくなることで応答性が低下する。一方で、検出素子の劣化要因としては素子の酸化による劣化があり、一般的に触媒は空気中に長期間放置することで表面に酸素が付着して触媒機能が低下する。水素と反応させる接触燃焼式の場合には、素子表面の不純物(吸湿:表面に異物として付着)の付着により時間遅れが発生することで応答性が低下する。
本発明は、前記従来の問題を解決するものであり、吸湿環境下での応答性の低下を抑制しつつ、センサ寿命を延ばすことが可能なガスセンサを提供することを目的とする。
本発明は、複数の検出素子を有する検出部を備え、前記複数の検出素子のうち一つの検出素子のみ駆動制御するガスセンサであって、前記検出部の起動/停止を制御する起動/停止制御手段と、前記検出部を起動する際、前回の起動時とは異なる検出素子を選択する素子選択手段と、を備えることを特徴とする。
これによれば、起動/停止制御手段が検出部を起動する際に、素子選択手段が前回の起動時に選択した検出素子とは異なる検出素子を選択するので、各検出素子を均等に使用することができ、検出素子に長期間電流を流さなくなるのを防止できる。よって、各検出素子の吸湿環境下での吸湿による応答性の低下を抑制することができ、センサ寿命を延ばすことが可能になる。
また、前記検出部を起動する際にカウントアップするカウント手段を備え、前記素子選択手段は、前記検出部を起動する際に前記カウント手段によってカウントアップしたカウント値に応じて前記検出素子を選択することを特徴とする。
これによれば、検出部を起動する毎にカウント値がカウントアップすることで、カウント値に基づいて素子選択手段が検出素子を切り替えることができるので、検出素子を簡便な構成で切り替えることが可能になる。
また、車両に搭載されるガスセンサであって、前記起動/停止制御手段は、前記車両を起動する起動信号を受信した際に前記検出部を起動することを特徴とする。
これによれば、検出部(ガスセンサ)の起動を車両の起動に同期させることで、検出部(ガスセンサ)の起動判断に新たな構成を設けることが不要になり、ガスセンサを簡便な構成にすることができる。
また、前記検出素子の異常を検知する異常検知手段を備え、前記起動/停止制御手段は、前記異常検知手段により前記検出素子の異常を検知した場合、前記検出部を再起動することを特徴とする。
これによれば、検出素子の異常時には起動/停止制御手段が検出部を再起動することで、検出素子を切り替えることができる。よって、例えば、車両の運転中であっても検出素子を切り替えることができ、車両の運転に支障をきたすことがなくなる。
また、前記検出部が起動を開始してからの経過時間を計時する計時手段を備え、前記起動/停止制御手段は、前記計時手段により所定時間が経過したと判定した場合、前記検出部を再起動することを特徴とする。
ところで、検出部(ガスセンサ)の起動毎に検出素子を切り替えるだけでは、一つの検出素子の連続使用時間が長くなるおそれがある。そこで、検出部が起動してから所定時間が経過したときに検出素子を切り替えることで、一つの検出素子のみが極端に使用される(長時間使用により酷使される)のを防止することができる。これにより、検出素子の劣化が過度に進行するのを防止することが可能になる。
本発明によれば、吸湿環境下での使用における吸湿による応答性の低下を抑制しつつ、センサ寿命を延ばすことが可能なガスセンサを提供できる。
第1実施形態に係る水素センサを備えた燃料電池システムを示す構成図である。 第1実施形態に係る水素センサを示す側断面図である。 第1実施形態に係る水素センサをガス出入口側から見たときの平面図である。 第1実施形態に係る水素センサの回路図である。 第1実施形態に係る水素センサの動作を示すフローチャートである。 第1実施形態に係る水素センサの動作を示すタイムチャートである。 第2実施形態に係る水素センサの動作を示すフローチャートである。 第3実施形態に係る水素センサの動作を示すフローチャートである。 第3実施形態に係る水素センサの動作を示すタイムチャートである。 第4実施形態に係る水素センサのガス出入口側から見たときの平面図である。
以下、本発明の実施形態について、図1ないし図10を参照して説明する。まず、水素センサ1(ガスセンサ)が組み込まれた燃料電池システム100について説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る水素センサを備えた燃料電池システムを示す構成図である。
図1に示すように、燃料電池システム100は、燃料電池車(車両)に搭載されるものであり、燃料電池スタック110(燃料電池)、パージ弁113、希釈器120、水素センサ1、ECU(Electronic Control Unit)130などを備えている。
燃料電池スタック110は、固体高分子型燃料電池(Polymer Electrolyte Fuel Cell:PEFC)であり、MEA(Membrane Electrode Assembly、膜電極接合体)をセパレータ(図示しない)で挟持してなる単セルが複数積層されて構成されている。MEAは、電解質膜(固体高分子膜)と、これを挟持するカソードおよびアノードとを備えている。各セパレータには、溝や貫通孔からなるアノード流路111およびカソード流路112が形成されている。
燃料電池システム100では、水素(被検出ガス)が、水素タンク(図示しない)から配管111aを通ってアノード流路111(アノード)に供給され、酸素を含む空気が、外気を吸気するコンプレッサ(図示しない)から配管112aを通ってカソード流路112(カソード)に供給される。これにより、燃料電池スタック110では、アノードおよびカソードに含まれる触媒(Ptなど)上で電極反応が起こり、燃料電池スタック110が発電可能な状態となる。このように発電可能な状態の燃料電池スタック110と外部負荷(例えば走行用のモータ)とが電気的に接続され、電流が取り出されると、燃料電池スタック110が発電するようになっている。
また、燃料電池システム100では、アノード流路111から排出された未消費の水素を含むアノードオフガスが、配管111bを通って配管111aに戻り、水素が循環するようになっている。配管111bは、配管113a、パージ弁113、配管113bを介して、希釈器120に接続されている。なお、図示していないが、配管111aには、配管111bが合流する位置に、未消費の水素を循環させる循環手段(例えば、エゼクタ)が設けられている。
パージ弁113は、電磁作動式のものであり、ECU130の制御によって開かれると、水素、不純物(水蒸気、窒素など)を含むアノードオフガスが、配管113a,113bを通って、希釈器120に排出されるようになっている。
希釈器120は、アノードオフガス中の水素を、カソード流路112から配管112bを通って排出されたカソードオフガス(希釈用ガス)で希釈する容器であり、その内部に希釈空間を有している。希釈器120で希釈された後のガスは、配管120aを通って車外(外部)に排出されるようになっている。
ECU130は、車両を統括的に制御するものであり、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、各種インタフェイス、電子回路などを含んで構成されている。また、ECU130は、起動スイッチ(スタータスイッチ)131のON信号を検知した場合、水素センサ1に起動信号(起動指令)を出力し、起動スイッチ131のOFF信号を検知した場合、水素センサ1に停止信号(停止指令)を出力するようになっている。また、ECU130は、起動信号を検知すると、水素センサ1に電力を供給し、停止信号を検知すると、水素センサ1に供給する電力を停止するようになっている。つまり、ECU130は、水素センサ1の電源をON・OFFできるように構成されている。
図2は、第1実施形態に係る水素センサを示す側断面図である。
図2に示すように、水素センサ1は、触媒燃焼式のものであり、配管120aを通流するガス中の水素濃度を検出するものである。
また、水素センサ1は、回路基板11と、回路基板11を収容するケース12と、ケース12の底壁部から鉛直下向きに延びる有底円筒状の素子ハウジング13と、検出素子31A,31B,31Cと、補償素子32と、検出室13aの温度を検出する温度センサ14と、素子ハウジング13の外側に取り付けられた円筒状のヒータ21と、ヒータ21の温度を検出する温度センサ22と、を備えている。なお、以下では、検出素子31A,31B,31Cをまとめて検出部2という場合もある。
回路基板11は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、各種インタフェイス、電子回路などを含んで構成されたマイコン51(図4参照)を備えている。
ケース12は、ポリフェニレンサルファイド(PPS)などの樹脂で形成され、配管120aの外壁120bにボルトによって取り付けられている。
素子ハウジング13は、水素を含むガスを取り込む検出室13a(ガス検出室)を有している。検出室13aには、検出素子31A,31B,31Cおよび補償素子32が配置されている。なお、素子ハウジング13は、ヒータ21の熱が検出室13aに伝達するように、熱伝導度の高い材料(SUSなどの金属や、熱伝導度の高い樹脂)で形成されている。
また、素子ハウジング13の底壁部には、平面視で円形のガス出入口13bが形成されている。このガス出入口13bを介して、水素を含むガスが、検出室13aと配管120aとの間で、出入するようになっている。
なお、ガス出入口13bには、例えば、防爆フィルタおよび撥水フィルタ(いずれも図示しない)が設けられている。防爆フィルタは、防爆性を確保するためのフィルタであり、例えば、金属製のメッシュや多孔質体から構成されている。撥水フィルタは、ガス(水素)の通過を許容するが、液体(水滴)の通過を許容しないフィルタであり、例えば、ポリテトラフルオロエチレン膜から構成されている。
検出素子31A,31B,31Cは、それぞれ同じ構成であり、電気抵抗に対する温度係数が高い白金等を含む金属線のコイル31aが、触媒を坦持したアルミナ等の坦体31bで被覆されることによって構成されている。なお、触媒は、水素などの被検出ガスに対して活性な貴金属などからなる。
補償素子32は、被検出ガス(水素)に対して不活性とされ、例えば検出素子31A,31B,31Cと同等のコイル32aを有し、このコイル32aの表面がアルミナなどの坦体32bで被覆されることによって構成されている。すなわち、補償素子32は、水素が接触しても、水素と触媒燃焼反応せず、燃焼熱が生成しないものである。
また、検出素子31A,31B,31Cと、補償素子32とは、互いに近接して配置されている。なお、近接とは、雰囲気が同じ領域内であることをいい、例えば、被検出ガスである水素の濃度や温度が実質的に同一な領域であることをいう。
また、検出素子31A,31B,31Cは、それぞれ一対の導電性(金属製)のステー(支柱)31c,31cを介して検出室13aの天井(ケース12の底壁部)から所定距離離間した位置に配置されている。補償素子32についても、検出素子31A,31B,31Cと同様に、一対の導電性(金属製)のステー32c,32cを介して検出室13aの天井(ケース12の底壁部)から所定距離離間した位置に配置されている。また、各ステー31c,32cは、ケース12の底壁部を貫通して回路基板11の回路(ブリッジ回路)と導通するように接続されている。
温度センサ14は、温度補正用のセンサであり、検出室13aの温度を検出し、マイコン51(図4参照)に出力するようになっている。
ヒータ21は、円筒状の電気ヒータであり、素子ハウジング13の外側面(外周面)に接するように取り付けられている。ヒータ21を設けて、検出室13aを温めることにより、検出素子31A,31B,31Cや補償素子32が結露することにより素子が劣化するのを抑制することができる。また、ヒータ21は、温度抵抗係数(抵抗温度係数)が大きく、その抵抗値とその温度とが線形関係となる材料で形成されている。このような特性を有する材料としては、白金(Pt)、モリブデン(Mo)、タンタル(Ta)、銅(Cu)などの金属や、ニクロム、SUSなどの合金から選択された少なくとも一種を使用できる。ヒータ21を設けることにより、検出室13aに水蒸気が溜まり、結露水となってセンサとして機能しなくなるのを防止できる。
温度センサ22は、ヒータ制御用のセンサであり、ヒータ21の温度を検出し、マイコン51(図4参照)に出力するようになっている。
図3は、第1実施形態に係る水素センサのガス出入口側から見たときの平面図である。なお、図3では、素子ハウジング13の外側のヒータ21や温度センサ22の図示を省略している。
図3に示すように、検出素子31A,31B,31Cは、コイル31aの軸方向に対して直交する方向に間隔を置いて一列に並んで配置されている。また、いずれの検出素子31A,31B,31Cも、検出室13aの天井から同じ距離に配置されている。
温度センサ14は、平面視において円形を呈する検出室13aの中心に位置している。温度センサ14を間に挟んで、一側に検出素子31A,31B,31C、他側に補償素子32が配置されている。
このように、温度センサ14を検出室13aの中心として、その周囲に検出素子31A,31B,31Cおよび補償素子32を配置することにより、温度センサ14の検出する検出室13aの温度が、検出素子31A,31B,31Cおよび補償素子32の雰囲気温度と略等しくなるようになっている。すなわち、1つの温度センサ14によって、4つの素子(検出素子31A,31B,31Cおよび補償素子32)の雰囲気温度が検出されるようにレイアウトされており、温度センサ14の部品点数の削減が図られている。
図4は、第1実施形態に係る水素センサの回路図である。
図4に示すように、水素センサ1は、第1辺部30と第2辺部40とを含むブリッジ回路によって構成されている。
第1辺部30は、互いに並列に接続された検出素子31A,31B,31Cを有する並列部と、補償素子32と、が直列に接続されることで構成されている。すなわち、補償素子32は、検出素子31A,31B,31Cとそれぞれ直列に接続されるようになっている。
第2辺部40は、抵抗体41と、抵抗体42と、が直列に接続されることで構成されている。なお、抵抗体41,42は、それぞれ固定抵抗であり、回路基板11上に設けられている(図2参照)。
第1辺部30の両端と、第2辺部40の両端とは、それぞれ接続されて入力端子T1,T2を構成している。入力端子T1,T2は、電圧発生回路53に接続されており、電圧発生回路53で発生した電圧Vinが入力端子T1,T2に印加するようになっている。
電圧発生回路53は、バッテリ(低電圧バッテリ、12Vバッテリ)62と接続されており、マイコン51の制御によってバッテリ62から電圧発生回路53に電力が供給されるように構成されている。
第1辺部30において、並列部(並列に接続された検出素子31A,31B,31C)と補償素子32との間の中間点は、出力端子T3を構成している。第2辺部40において、抵抗体41と抵抗体42との間の中間点は出力端子T4を構成している。出力端子T3,T4は、マイコン51に接続されている。出力端子T3、T4の電位差Voutは、マイコン51に出力される。
また、第1辺部30の並列部には、検出素子31Aと補償素子32とを直列に接続し、また検出素子31Aと補償素子32との接続を遮断する切替スイッチ33aが設けられている。同様に、並列部には、検出素子31Bと補償素子32とを直列に接続し、また検出素子31Bと補償素子32との接続を遮断する切替スイッチ33bが設けられ、検出素子31Cと補償素子32とを直列に接続し、また検出素子31Cと補償素子32との接続を遮断する切替スイッチ33cが設けられている。切替スイッチ33a,33b,33cは、マイコン51により開閉(接続/遮断)駆動制御される。つまり、第1辺部30においては、マイコン51の駆動制御によって、切替スイッチ33a,33b,33cのいずれか一つが選択されて接続され、検出素子31A,31B,31Cのいずれか一つと、補償素子32とが直列に接続されるようになっている。
このように構成された水素センサ1では、検出室13aの温度が常温(25℃等)であり、水素濃度が0である場合、電位差Voutが0となるように、検出素子31A,31B,31Cの抵抗値、補償素子32の抵抗値、抵抗体41の抵抗値および抵抗体42の抵抗値は、設定されている。
抵抗体41の抵抗値および抵抗体42の抵抗値は固定値であるのに対して、検出素子31A(31B,31C)の抵抗値は検出室13aの温度と水素の燃焼熱とに基づいて変化し、補償素子32の抵抗値は検出室13aの温度に基づいて変化する。このため、検出素子31A(31B,31C)の抵抗値と補償素子32の抵抗値との差分に基づく、出力端子T3、T4の電位差Voutが、水素濃度に対応した信号として、マイコン51に出力されるようになっている。
マイコン51は、起動/停止制御手段、素子選択手段、カウント手段、異常検知手段および計時手段を備えている。また、マイコン51は、ヒータ駆動回路52を介してヒータ21を駆動する。ヒータ21には、バッテリ61から電力が供給される。
起動/停止制御手段は、電圧発生回路53を制御して、検出素子31A(31B,31C)、補償素子32、抵抗体41,42への通電を開始/停止する制御を実行して、検出部2(水素センサ1)を起動/停止する機能を備えている。
素子選択手段は、起動/停止制御手段によって検出部(水素センサ1)が起動されたとき(検出部2の起動時)に検出素子31A,31B,31Cのうちのいずれか一つを選択して制御する機能を備えている。また、素子選択手段は、前回起動した検出素子31A,31B,31Cとは異なる検出素子31A(31B,31C)を選択して制御する。例えば、前回の起動時に検出素子31Aが選択された場合には、今回の起動時には検出素子31B(または検出素子31C)が選択されるようになっている。
カウント手段は、水素センサ1の起動時にカウントアップする機能を有し、水素センサ1を起動する毎にカウント値を「1→2→3→4・・・」のように加算する機能を備えている。カウントアップした後のカウント値は、マイコン51に備えられた不揮発性のメモリに記憶され、水素センサ1の電源をOFFにしたとしても直近のカウント値が保持されるようになっている。マイコン51は、カウント手段によるカウント値を読み取り、カウント値がカウントアップしたときに、素子選択手段が前回の起動時とは異なる検出素子31A(31B,31C)を選択し、起動/停止制御手段が切替スイッチ33a(33b,33c)を駆動制御するようになっている。
異常検知手段は、検出素子31A,31B,31Cの異常を検知する機能を有している。例えば、検出素子31A,31B,31Cが断線した場合、検出素子31A,31B,31Cが短絡した場合などに検出素子31A(31B,31C)が異常であることが検知される。検出素子31A(31B,31C)が異常であることを検知する方法としては、例えば、図4の検出用のブリッジ回路と対となるブリッジ回路を比較用として設けておき、検出用の出力を比較用の出力と比較して、検出用の出力と比較用の出力との差が所定値(想定される範囲)を超えた場合に(著しく逸脱した場合に)、異常であることを検知できる。
計時手段は、検出素子31A,31B,31Cが起動(検出部2が起動)してからの経過時間を計測する機能を有し、例えばマイコン51に内蔵されたタイマによって構成されている。起動/停止制御手段によって水素センサ1が起動され、水素センサ1の起動から所定時間が経過した場合には、現在起動している検出素子31A(31B,31C)とは異なる検出素子31B(31C,31A)に切り替える。なお、所定時間は、待機時間(非通電時間)が連続して続いたときに、検出素子31A,31B,31Cの劣化が過度に進行するのを抑制することができる時間に設定され、例えば、2〜3時間に設定される。
次に、第1実施形態に係る水素センサの動作について説明する。図5は、第1実施形態に係る水素センサの動作を示すフローチャートである。なお、水素センサ1を起動する前には、切替スイッチ33a,33b,33bがすべてOFF(遮断状態)に設定されている。
図5に示すように、マイコン51は、ステップS100において、車両(燃料電池車)の起動スイッチ131がONしたか否かを判定する。起動スイッチ131がONすると、起動スイッチ131の起動信号がECU130(図4参照)を介してマイコン51に送られる。また、起動スイッチ131がONすると、ECU130は、遮断弁(図示しない)を開いてアノード流路111(図1参照)に水素を供給し、コンプレッサ(図示しない)を作動させてカソード流路112(図1参照)に空気を供給し、燃料電池スタック110(図1参照)の発電を開始する。
ステップS100において、マイコン51は、起動スイッチ131がONではないと判定した場合には(No)、ステップS100の処理を繰り返し、起動スイッチ131がONであると判定した場合には(Yes)、ステップS120に進む。
ステップS120において、マイコン51は、ECU130によって電源がONにされる(起動/停止制御手段)。すなわち、ECU130からマイコン51に対して、マイコン51を起動させるためのセンサ電源(電力)が供給される。つまり、マイコン51の電源のONは、車両のECU130によって制御される。
なお、マイコン51に対してECU130からセンサ電源を直接に供給する構成に限定されるものではなく、例えば、マイコン51とバッテリ62(低電圧バッテリ)とを接続し、マイコン51内にバッテリ62との接続・遮断を行う切替部(切替回路)を設けておき、ECU130から切替部を切り替える信号により、マイコン51の電源をON/OFFする構成であってもよい。
そして、ステップS140に進み、マイコン51は、電源がONになると(S120)、カウントアップして(N←N+1:N=0,1,2,3・・・)、カウントアップしたカウント値を保持する。例えば、前回のカウント値が「1」の場合には、カウント値を「2」にカウントアップする。また、前回のカウント値が「2」の場合には、カウント値を「3」にカウントアップする。このように、マイコン51は、水素センサ1を起動する毎に、自身の電源がONになり、カウント値が変化するようになっている。
そして、ステップS160に進み、マイコン51は、前回起動した検出素子31A(31B,31C)とは異なる検出素子31B(31C,31A)を選択して制御する(素子選択手段)。例えば、マイコン51は、前回起動した検出素子が検出素子31Aであれば、検出素子31Bまたは検出素子31Cを選択し、切替スイッチ33bまたは切替スイッチ33cをON(接続)にする。
そして、ステップS180に進み、マイコン51は、起動スイッチ131がOFFしたか否かを判定する。すなわち、起動スイッチ131がOFFすると、起動スイッチ131の停止信号がECU130(図4参照)に送られる。
ステップS180において、マイコン51は、起動スイッチ131がOFFしていないと判定した場合には(No)、ステップS180の処理を繰り返し、起動スイッチ131がOFFしたと判定した場合には(Yes)、ステップS200に進む。
また、起動スイッチ131がOFFすると、ECU130は、遮断弁(図示しない)を閉じることでアノード流路111への水素の供給が停止し、コンプレッサ(図示しない)を停止させてカソード流路112への空気の供給を停止し、燃料電池スタック110の発電を停止する。
ステップS200において、マイコン51は、ECU130によって電源がOFFにされる(起動/停止制御手段)。すなわち、ECU130からマイコン51に対して、マイコンに供給されているセンサ電源(電力)が停止される。つまり、マイコン51の電源のOFFは、ECU130によって制御される。なお、カウントアップされたカウント値は、マイコン51の電源OFF後もその値が保持される。
図6は、第1実施形態に係る水素センサの動作を示すタイムチャートである。なお、図6において、検出素子1は、検出素子31Aに対応し、検出素子2は、検出素子31Bに対応し、検出素子3は、検出素子31Cに対応しているものとして説明する。
図6に示すように、時刻t1において、車両の起動スイッチ131(図1参照)がONした場合には(S100,Yes)、マイコン51(図4参照)の電源がONすることによって(S120)、検出素子1が選択され、切替スイッチ33a(図4参照)がONになる(S160)。これにより、検出素子1によるセンサ出力が開始される。なお、本実施形態では、起動スイッチ131を初回に起動する場合には、カウント値が「0」から開始される場合を例に挙げて説明するが、カウント値が「1」以上の他のカウント値から開始されるものであってもよい。
そして、時刻t2において、起動スイッチ131がOFFになると(S180、Yes)、マイコン51の電源がOFFになることで(S200)、切替スイッチ33a(図4参照)がOFFになり、検出素子1によるセンサ出力が停止する。なお、時刻t2において起動スイッチ131がOFFになったとしても、カウント値「0」の記憶は維持される。
そして、時刻t3において、再び起動スイッチ131がONになると、マイコン51の電源がONになることで(S120)、カウント値が「0」から「1」にカウントアップする(S140)。このようにカウント値がカウントアップすることで、前回の水素センサ1の起動時(前回の検出部の起動時)に選択された検出素子1とは異なる検出素子2(検出素子31B)が選択され、検出素子2によるセンサ出力が開始される。
そして、時刻t4において、起動スイッチ131がOFFになると(S180、Yes)、マイコン51の電源がOFFになることで(S200)、切替スイッチ33b(図4参照)がOFFになり、検出素子2によるセンサ出力が停止する。なお、時刻t4において起動スイッチ131がOFFになったとしても、カウント値「1」の記憶は維持される。
また、さらに起動スイッチ131がONになると、検出素子3(検出素子31C)が選択され、検出素子3によるセンサ出力が開始される。このように、検出素子1〜3を有する水素センサ1の場合には、例えば、検出素子1→検出素子2→検出素子3→検出素子1→検出素子2・・・の順番で選択される。このように、検出素子1は、カウント値Nが3n(n=0,1,2,3・・・)の場合に選択される。検出素子2は、カウント値Nが3n+1の場合に選択される。検出素子3は、カウント値Nが3n+2の場合に選択される。
このように、起動スイッチ131(図1参照)がONになり、マイコン51(図4参照)の電源がONすることで、マイコン51に設けられたカウンタ(カウント手段)がカウントアップし、カウント値(「0」→「1」)がカウントアップすることで前回起動した検出素子1とは異なる検出素子2が選択される。
同様に、再び起動スイッチ131がONした場合には、マイコン51の電源がONになることで、カウント値が「1」から「2」にカウントアップする。カウント値が「1」から「2」にカウントアップすることで、前回の起動時に選択された検出素子2とは異なる検出素子3が選択され、検出素子3によるセンサ出力が開始される。
このように、水素センサ1を起動させるために、マイコン51(図4参照)の電源がONになる毎にカウントアップさせることで、前回の起動時とは異なる検出素子31A(31B,31C)を選択できるようになる。
なお、図示していないが、例えば、検出素子1〜4を有する水素センサの場合には、検出素子1→検出素子2→検出素子3→検出素子4→検出素子1→検出素子2→検出素子3・・・の順番で選択される。検出素子1は、カウント値Nが4n(n=0,1,2,3・・)の場合、検出素子2は、カウント値Nが4n+1の場合、カウント値Nが4n+2の場合、カウント値Nが4n+3の場合に、それぞれ選択される。
(第2実施形態)
図7は、第2実施形態に係る水素センサの動作を示すフローチャートである。なお、第1実施形態と同様の構成(処理)については、同一のステップ符号を付して重複した説明を省略する。以下では、ステップS170以降の処理について説明する。
図7に示すように、ステップS170において、マイコン51は、現在選択されている(現在起動している)検出素子31A(31B,31C)が異常であるか否かを検知する。検出素子31A(31B,31C)が異常である場合とは、回路が断線(コイル31aが断線)した場合、回路が短絡した場合などである。検出素子31A(31B,31C)が異常である場合には、センサ出力が正常な(想定される)範囲から逸脱した値がマイコン51に出力される。
ステップS170において、マイコン51は、現在起動している検出素子31A(31B,31C)の異常が検知された場合には(Yes)、ステップS171に進み、異常が検知されていない場合には(No)、ステップS180に進む。異常が検知された場合には、マイコン51は、ECU130に検出素子31A(31B,31C)が異常であることを示す信号を送る。
ステップS171において、マイコン51は、ECU130からセンサ電源をOFFした後に再度ONにする(水素センサ1(検出部2)を再起動する)。すなわち、ECU130は、マイコン51からセンサ出力(検出した出力)を受け取り、異常であるか否かを判定し、異常であると判定した場合には、マイコン51のセンサ電源をOFF→ONする。そして、マイコン51は、ステップS140に戻って、センサ電源のOFF・ONによりカウント値がカウントアップされ(N←N+1)、ステップS160に進み、前回起動した検出素子(例えば、検出素子31A)つまり異常有りの検出素子とは別の検出素子(例えば、検出素子31B)が選択される。
このように、マイコン51がECU130からの電源OFF・ONで再起動することによって、マイコン51のカウンタ値がカウントアップし、現在起動している検出素子(例えば、検出素子31A)とは別の検出素子(例えば、検出素子31B)が選択される。
また、ステップS180において、マイコン51は、起動スイッチ131がOFFでない場合には(No)、ステップS170に戻り、検出素子31A(31B,31C)に異常があるか否かの判定を継続する。ステップS180において、マイコン51は、起動スイッチ131がOFFである場合には(Yes)、マイコン51の電源をOFFし(S200)、リターンする。
なお、図7には図示していないが、検出素子の異常を検知して(S170、Yes)、マイコン51の電源をOFF→ONした(S171)場合においても、依然として検出素子の異常が検知され(S170、Yes)、最終的に検出素子異常無し(S170、No)とはならなかった場合(すべての検出素子31A,31B,31Cが異常の場合)には、運転者に警告(表示、音など)を行うようにしてもよい。また、この場合、車両の燃料電池スタック110の発電を停止したり、車両をバッテリのみで走行させる制御を行うようにしてもよい。
(第3実施形態)
図8は、第3実施形態に係る水素センサの動作を示すフローチャートである。なお、第1実施形態と同様の構成(処理)については、同一のステップ符号を付して重複した説明を省略する。以下では、ステップS180以降の処理について説明する。
ステップS180において起動スイッチ131がOFFでない場合には(No)、ステップS220に進み、マイコン51は、検出部2が起動から所定時間が経過したか否かを判定する。なお、所定時間は、適宜設定することができるが、例えば2〜3時間に設定される。
ステップS220において、マイコン51は、所定時間が経過したと判定した場合には(Yes)、ステップS240に進み、ECU130からのセンサ電源をOFFした後に再度ONにする(水素センサ1(検出部2)を再起動する)。
そして、ステップS140に戻ることで、マイコン51は、カウント値をカウントアップし、ステップS160に進み、前回起動した検出素子(例えば、検出素子31A)とは別の検出素子(例えば、検出素子31B)を選択する。
また、ステップS220において、マイコン51は、所定時間が経過していないと判定した場合には(No)、ステップS180に戻る。その後、起動スイッチ131がOFFする前に(S180,No)、再度所定時間が経過した場合には(S220、Yes)、マイコン51の電源をOFFした後にONにし(S240)、カウント値をカウントアップすることで(S140)、前回起動した検出素子(例えば、検出素子31B)とは別の検出素子(例えば、検出素子31C)を選択する。
図9は、第3実施形態に係る水素センサの動作を示すタイムチャートである。なお、図9において、検出素子1は、検出素子31Aに対応し、検出素子2は、検出素子31Bに対応し、検出素子3は、検出素子31Cに対応しているものとする。
図9に示すように、時刻t11において、車両の起動スイッチ131(図1参照)がONした場合には、ECU130からマイコン51(図4参照)へのセンサ電源がONすることによって、検出素子1が選択され、切替スイッチ33a(図4参照)がONになる。なお、検出素子1,2,3の先端は、前記したカウント値に応じて選択される。これにより、検出素子1によるセンサ出力が開始される。
そして、起動スイッチ131のON状態が継続中で、検出素子1のON(起動時)から所定時間Tが経過した場合には(時刻t12)、ECU130からのセンサ電源が一旦OFFになることで検出素子1がOFFになる。そして、時刻t13において、ECU130から供給されるセンサ電源(電力)が直ちにONになることで検出素子2がONになり、検出素子2によるセンサ出力が開始される。
同様にして、起動スイッチ131のON状態が継続中で、検出素子2のON(起動時、時刻t13)から所定時間Tが経過した場合には(時刻t14)、ECU130からのセンサ電源が一旦OFFになることで検出素子2がOFFになる。そして、時刻t15において、ECU130から供給されるセンサ電源(電力)が直ちにONになることで検出素子3がONになり、検出素子3によるセンサ出力が開始される。
(第4実施形態)
図10は、第4実施形態に係る水素センサのガス出入口側から見たときの平面図である。なお、第1実施形態と同様の構成については、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
ところで、補償素子についても、検出素子と同様に、吸湿によるポーラス内部の水分の影響と、素子表面の不純物付着が劣化要因としてある。補償素子は、検出素子とは異なり水素とは反応しない素子であるため、水素反応遅延による応答性低下は発生しないが、極まれに、検出素子と補償素子とに付着する不純物(異物)が互いに異なっていた場合には、通電開始時に素子が熱平衡に至るまでの時間が検出素子と補償素子とで異なり、出力電圧が安定するまでの時間が遅延、つまり応答性の低下が発生する。そこで、本発明では、以下に示す構成に至ったものである。
図10に示すように、水素センサ1Aは、第1実施形態の水素センサ1の1つの補償素子32を設ける構成に替えて、3つの補償素子32A,32B,32Cを設ける構成としたものである。これら補償素子32A,32B,32Cは、互いに並列に接続されている。また、図示していないが、補償素子32A,32B,32Cには、検出素子31A,31B,31Cの切替スイッチ33a,33b,33cと同様に、切替スイッチ34a,34b,34cが設けられている。これにより、水素センサ1Aの起動時には、補償素子32A,32B,32Cのいずれかひとつが選択されるようになっている。
補償素子32A,32B,32Cの切替についても、検出素子31A,31B,31Cの切替制御(図5参照)と同様に、マイコン51の電源がONされ、マイコン51に備えられたカウント手段(カウンタ)によってカウント値がカウントアップすることで、前回起動した補償素子(例えば、補償素子32A)とは異なる補償素子(例えば、補償素子32B)が選択されるようになっている。
このように、複数の補償素子32A,32B,32Cを設けることにより、一つの補償素子が長期間使用されることで、一つの補償素子が極端に使用されることがなくなる(酷使されることがなくなる)。複数の補償素子を切替えて使用することにより、水素濃度の検出精度を安定させることができる。
また、第4実施形態においても、第3実施形態(図8参照)と同様に、起動スイッチ131のON状態が継続中で、補償素子(例えば、補償素子32A)の起動開始から所定時間が経過した場合には、ECU130からのセンサ電源がOFFになり、そしてONになることで、補償素子(例えば、補償素子32B)がONになり、補償素子32Bを含む水素センサ1Aによるセンサ出力が開始される。
また、第4実施形態においても、第2実施形態(図7参照)と同様に、補償素子32A,32B,32Cの異常(回路の断線、回路の短絡など)を検知した場合、マイコン51を再起動することで、前回起動した補償素子とは別の補償素子を選択するようにしてもよい。なお、この場合、検出素子31A(31B,31C)と、補償素子32A(32B,32C)とを同時に切り替えるようにしてもよく、交互に切り替えるようにしてもよい。
以上説明したように、本発明の実施形態に係る水素センサ1,1A(ガスセンサ)では、マイコン51によって、検出部2の起動/停止が制御され(起動/停止制御手段)、検出部2が起動する際に前回の起動時とは異なる検出素子32A(31B,31C)を選択して制御される(素子選択手段)。これによれば、素子選択手段によって、水素センサ1,1Aを起動する毎に検出部2の検出素子31A(31B,31C)を前回起動時とは異なる検出素子を選択するので、検出素子31A,31B,31Bを均等に使用することができる。よって、検出素子31A,31B,31Cに長期間電流を流さない状態になるのを防止することができ、吸湿環境下での吸湿による応答性の低下を抑制することができ、センサ寿命を延ばすことが可能になる。
また、本実施形態では、検出部2を起動する際(水素センサ1,1Aを起動する際)にカウントアップするカウント手段が備えられ、検出部2を起動する際にカウントアップしたカウント値に応じてマイコン51(素子選択手段)が検出素子31A(31B,31C)を選択する。これによれば、検出部2を起動する毎にカウント値がカウントアップすることで、前回起動時とは異なる検出素子31A(31B,31C)を選択することができ、検出素子31A(31B、31C)を簡便な構成で切り替えることが可能になる。
また、本実施形態では、水素センサ1,1Aを車両に搭載した場合、車両を起動する起動スイッチ131の起動信号を受信した際に検出部2を起動するようになっている。これによれば、検出部(ガスセンサ)の起動を車両の起動に同期させることで、検出部2(水素センサ1,1A)の起動判断に新たな構成を設けることが不要になり、水素センサ1,1Aを簡便な構成にすることができる。
また、本実施形態では、マイコン51(起動/停止制御手段)が、検出素子31A,31B,31Cの異常を検知した場合、水素センサ1(検出部2)を再起動するようになっている。これによれば、検出素子31A,31B,31Cの異常時にはマイコン51(起動/停止制御手段)が検出部2を再起動することで、例えば、車両の運転中においても検出素子31A,31B,31Cを切り替えることができ、車両の運転に支障をきたすことがなくなる。
また、本実施形態では、水素センサ1,1Aが起動から所定時間Tが経過した場合には、水素センサ1,1A(検出部2)を再起動する。これによれば、一つの検出素子31A(31B,31C)のみが極端に使用される(長時間使用により酷使される)のを防止することができ、検出素子31A(31B,31C)の劣化が過度に進行するのを防止することが可能になる。
本発明は、前記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々変更することができる。例えば、前記した実施形態では、水素センサ1,1Aの素子(検出素子31A,31B,31C)として、触媒燃焼式のものを例に挙げて説明したが、水素と反応したり熱が奪われる構造の物であれば、触媒燃焼式に限定されるものではない。
また、図4では、水素センサ1,1Aの駆動回路として、ブリッジ回路を例に挙げて説明したが、これに限定されるものではなく、定温度回路(検出素子の温度を一定にできる回路)などで構成してもよい。
また、前記した実施形態では、水素センサ1,1Aを例に挙げて説明したが、水素以外のガスを検出するセンサに適用してもよい。
また、前記した実施形態では、3つの検出素子31A,31B,31Cを備えた水素センサ1,1Aを例に挙げて説明したが、2つの検出素子を備えたものであってもよく、または4つ以上の検出素子を備えたものであってもよい。
また、前記した実施形態では、起動スイッチ131がONとなり、マイコン51の電源がONしたときにカウント値をカウントアップする場合を例に挙げて説明したが、これに限定されるものではなく、起動スイッチ131がOFFとなってマイコン51の電源がOFFになり、次回起動スイッチ131をONにしたときに、前回の停止時(OFF時)にカウントアップされたカウント値を参照して、前回起動時とは異なる検出素子31A(31B,31C)を選択するようにしてもよい。
1 水素センサ(ガスセンサ)
2 検出部
31A,31B,31C 検出素子
32,32A,32B,32C 補償素子
31a,32a コイル
31b,32b 坦体
31c,32c ステー
33a,33b,33c 切替スイッチ
34a,34b,34c 切替スイッチ
41,42 抵抗体
51 マイコン(起動/停止制御手段、素子選択手段、カウント手段、異常検知手段、計時手段)
131 起動スイッチ

Claims (5)

  1. 複数の検出素子を有する検出部を備え、
    前記複数の検出素子のうち一つの検出素子のみ駆動制御するガスセンサであって、
    前記検出部の起動/停止を制御する起動/停止制御手段と、
    前記検出部を起動する際、前回の起動時とは異なる検出素子を選択する素子選択手段と、を備えることを特徴とするガスセンサ。
  2. 前記検出部を起動する際にカウントアップするカウント手段を備え、
    前記素子選択手段は、前記検出部を起動する際に前記カウント手段によってカウントアップしたカウント値に応じて前記検出素子を選択することを特徴とする請求項1に記載のガスセンサ。
  3. 車両に搭載されるガスセンサであって、
    前記起動/停止制御手段は、前記車両を起動する起動信号を受信した際に前記検出部を起動することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のガスセンサ。
  4. 前記検出素子の異常を検知する異常検知手段を備え、
    前記起動/停止制御手段は、前記異常検知手段により前記検出素子の異常を検知した場合、前記検出部を再起動することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のガスセンサ。
  5. 前記検出部が起動を開始してからの経過時間を計時する計時手段を備え、
    前記起動/停止制御手段は、前記計時手段により前記検出部の起動から所定時間が経過したと判定した場合、前記検出部を再起動することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のガスセンサ。
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US10656114B2 (en) 2016-05-25 2020-05-19 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Gas sensor device including gas sensors and switches, gas sensor module, and gas detection method

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