JP2015124765A - 多翼ファン - Google Patents

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Abstract

【課題】風切音及び低周波数広帯域騒音並びに特定の離散周波数音の突出を抑えて静音性が高められた多翼ファンを提供する。【解決手段】クロスフローファン10は、回転軸の周りで回転する支持プレート50に複数の翼101〜135が固定されている。複数の翼101〜135は、回転軸を基準とする翼間ピッチ角Pt1〜Pt35が所定配列となるように支持プレート50に固定されている。複数の翼101〜135は、所定配列を周期性フーリエ級数に展開したときの各次数における周期関数の振幅値について、最大の振幅値が2番目に大きな振幅値の200%未満となるように配置されている。【選択図】図3

Description

本発明は、クロスフローファンなどの多翼ファンに関する。
従来から、クロスフローファンなどの多翼ファンを用いた送風機において、多数の翼による風切音が発生することが知られている。風切音の中でも、回転数Nと翼枚数Zに関係する基本周波数を持つ風切音(以下、NZ音という)の対策として、クロスフローファンの翼間ピッチ角の値を乱数的に配列すること(ランダムピッチ角配列)により、翼間ピッチ角配列を変化させて静音化を図ることが行なわれている。このような翼間ピッチ角配列の変化は、NZ音の原因となる音圧変動に時間的なひずみや増減を生じさせてNZ音発生タイミングをずらし、特定周波数のNZ音の突出の低減によって不快な騒音の増大を抑制することができる。
しかし、従来のこのような翼間ピッチ角配列を乱数的に決定する方法では、配列を決定する度にNZ音の低減量が変わってしまって予測のつかない場当たり的な解決方法となっている。さらには、乱数的に決定された配列が、偶然に低周波の突出する騒音が現れる翼間ピッチ角配列となる場合も多く、NZ音を大幅に低減しつつ低周波の突出する騒音を抑える適切な配列を得るためには、試行錯誤の繰り返しが必要になり、翼枚数などクロスフローファンの仕様が異なる送風機に対して効率の良い翼間ピッチ角配列の決定方法とはなっていなかった。
そこで、例えば特許文献1(特許第3484854号公報)に記載されている翼間ピッチ角配列の決定方法では、翼間ピッチ角配列をフーリエ級数に展開したときに、ある一つの次数のサイン波形を持つように配列が与えられる。このように翼間ピッチ角配列を決定すると、NZ音と低周波数広帯域騒音の低減につながる。
ところが、特許文献1の決定方法では、NZ音と低周波数広帯域騒音とが低減されるものの、サイン波に使用された次数を持つクロスフローファンの回転音、言い換えると回転数次数の離散周波数音(以下、N音という)のみが単独で大きく突出してしまう。この低周波の単独突出音が、NZ音と同様な不快な異音となり、多翼ファンで向上させるべき静音性を阻害している。
本発明の課題は、風切音及び低周波数広帯域騒音並びに特定の離散周波数音の突出を抑えて静音性が高められた多翼ファンを提供することにある。
本発明の第1観点に係る多翼ファンは、回転軸の周りで回転する支持体と、回転軸を基準とする翼間ピッチ角が所定配列となるように支持体に固定され、回転軸の軸方向に延びる複数の翼とを備え、複数の翼は、所定配列を周期性フーリエ級数に展開したときの各次数における周期関数の振幅値について、最大の振幅値が2番目に大きな振幅値の200%未満となるように配置されている。
第1観点に係る多翼ファンによれば、周期性フーリエ級数に展開したときの各次数における周期関数の振幅値について最大の振幅値が2番目に大きな振幅値の200%未満となるので、最大の振幅値を持つ次数のみが突出して低周波の不快な音が生じることによる静音化の阻害が緩和される。
本発明の第2観点に係る多翼ファンは、第1観点の多翼ファンにおいて、複数の翼は、周期性フーリエ級数の各次数における周期関数の振幅値について、2番目に大きな振幅値及び3番目に大きな振幅値が最大の振幅値の50%以上100%以下の範囲に入るように配置されている、ものである。
第2観点に係る多翼ファンによれば、2番目に振幅値が大きな周期関数と3番目に振幅値が大きな周期関数が最大の振幅値の50%以上100%以下の範囲に入る振幅値を持っているので、比較的振幅値が大きな周期関数同士の振幅値の大きさがかけ離れていないので、最大の振幅値の周期関数だけでなく、2番目に振幅値が大きな周期関数による影響も目立たなくなる。
本発明の第3観点に係る多翼ファンは、第2観点の多翼ファンにおいて、複数の翼は、周期性フーリエ級数の全次数の個数のうち3分の1以上の個数の次数について周期関数の振幅値が最大の振幅値の50%以上100%以下の範囲に入るように配置されている、ものである。
第3観点に係る多翼ファンによれば、周期関数の振幅値の大きさが最大の振幅値の50%以上100%以下の範囲に入るような比較的振幅値が大きなものの次数の個数が全体の3分の1以上の個数を占めるので、最大の振幅値の周期関数だけでなく、振幅値が大きな周期関数による影響がさらに目立たなくなる。
本発明の第4観点に係る多翼ファンは、第3観点の多翼ファンにおいて、複数の翼は、周期性フーリエ級数の全次数の個数のうち2分の1以上の個数の次数について周期関数の振幅値が最大の振幅値の50%以上100%以下の範囲に入るように配置されている、ものである。
第4観点に係る多翼ファンによれば、周期関数の振幅値の大きさが最大の振幅値の50%以上100%以下の範囲に入るような比較的振幅値が大きなものの次数の個数が全体の2分の1以上の個数を占めるので、最大の振幅値の周期関数だけでなく、振幅値が大きな周期関数による影響がさらに目立たなくなる。
本発明の第5観点に係る多翼ファンは、第1観点から第4観点のいずれかの多翼ファンにおいて、複数の翼は、最大の振幅値の50%以上100%以下の範囲に入る振幅値を持つ周期関数の次数が2次以上の低次数側から選択されたものである。
第5観点に係る多翼ファンによれば、低次数側の周期関数の振幅値が最大の振幅値の50%以上100%以下の範囲に入るように揃うので、NZ音の分散効果が大きくなる。
本発明の第6観点に係る多翼ファンは、第1観点から第5観点のいずれかの多翼ファンにおいて、複数の翼は、所定配列を周期性フーリエ級数に展開したときの1次の振幅値がゼロになるように配置されている、ものである。
第6観点に係る多翼ファンによれば、1次の周期関数の振幅値がゼロのため、重心が軸から大きくずれなくなる。
本発明の第1観点に係る多翼ファンでは、風切音及び低周波数広帯域騒音が低減できるだけでなく、特定の離散周波数音の突出を抑えて静音性を高めることができる。
本発明の第2観点に係る多翼ファンでは、多翼ファンの回転に伴って発生する騒音の不快さが緩和される。
本発明の第3観点に係る多翼ファンでは、多翼ファンの回転に伴って発生する騒音の不快さの緩和の効果が大きくなる。
本発明の第4観点に係る多翼ファンでは、多翼ファンの回転に伴って発生する騒音の不快さの緩和の効果が大きくなる。
本発明の第5観点に係る多翼ファンでは、NZ音分散効果の高い多翼ファンが得られる。
本発明の第6観点に係る多翼ファンでは、回転バランスが崩れることによる不具合を抑制することができる。
空気調和装置の室内機の概要を示す断面図。 第1実施形態に係るクロスフローファンの羽根車の概要を示す斜視図。 クロスフローファンの複数の翼の配置を説明するための平面図。 一実施形態に係るsin関数の次数と振幅値の関係の一例を示すグラフ。 翼間ピッチ角配列を説明するためのグラフ。 従来のsin関数の次数と振幅値の関係の一例を示すグラフ。 従来のsin関数の次数と振幅値の関係の一例を示すグラフ。 図4の特性を持つクロスフローファンが発する回転次数周波数ごとの騒音値を示すグラフ。 図6の特性を持つクロスフローファンが発する回転次数周波数ごとの騒音値を示すグラフ。 図7の特性を持つクロスフローファンが発する回転次数周波数ごとの騒音値を示すグラフ。
(1)室内機内のクロスフローファン
以下、本発明の一実施形態に係る多翼ファンについて、空気調和装置の室内機に設置されるクロスフローファンを例に挙げて説明する。図1は、空気調和装置の室内機1の断面の概略を示す図である。室内機1は、本体ケーシング2とエアフィルタ3と室内熱交換器4とクロスフローファン10と垂直フラップ5及び水平フラップ6とを備えている。
図1に示されているように、本体ケーシング2の天面の吸込口2aの下流側には、吸込口2aに対向してエアフィルタ3が配置されている。エアフィルタ3のさらに下流側には室内熱交換器4が配置されている。室内熱交換器4は、前面側熱交換器4aと背面側熱交換器4bとが側面視において逆V字状になるように連結されて構成される。前面側熱交換器4aも背面側熱交換器4bも、多数のプレートフィンを室内機1の幅方向に互いに平行に並べて伝熱管に取り付けることにより構成されている。吸込口2aを通過して室内熱交換器4に到達する室内空気は、全てエアフィルタ3を通過して塵埃を除去される。そして、吸込口2aから吸込まれ、エアフィルタ3を通過した室内空気が前面側熱交換器4a及び背面側熱交換器4bのプレートフィンの間を通り抜ける際に熱交換が生じて空気調和が行われる。
室内熱交換器4の下流側には、略円筒形状のクロスフローファン10が、本体ケーシング2の幅方向に長く延びるように設けられている。このクロスフローファン10は、室内熱交換器4に平行に配置されている。クロスフローファン10は、逆V字状の室内熱交換器4に挟まれるように囲まれている空間に配置されている羽根車20と、羽根車20を駆動するためのファンモータ(図示せず)とを備えている。このクロスフローファン10は、図1の矢印が示す方向A1(時計回り)に羽根車20を回転して室内熱交換器4から吹出口2bに向かう気流を発生させる。つまり、クロスフローファン10は、気流がクロスフローファン10を横切る横流ファンである。
クロスフローファン10の下流の吹出口2bに繋がる吹出通路は、背面側をスクロール部材2cで構成されている。スクロール部材2cの下端は、吹出口2bの開口部の下辺に連結されている。スクロール部材2cの案内面は、クロスフローファン10から吹出される空気を吹出口2bにスムーズにかつ静かに導くために、断面視において、クロスフローファン10の側に曲率中心を持つ滑らかな曲線形状を呈している。クロスフローファン10の前面側には、舌部2dが形成されており、舌部2dから続く吹出通路の上面が吹出口2bの上辺に連結されている。吹出口2bから吹出される気流の方向は、垂直フラップ5と水平フラップ6によって調節される。
(2)クロスフローファンの翼構造
図2には、クロスフローファン10の羽根車20の概略構造が示されている。羽根車20は、例えば、エンドプレート21,24と複数のファンブロック30とが接合されて構成される。この例では7つのファンブロック30が接合されている。羽根車20の一端にエンドプレート21が配置され、軸心O上に金属製の回転軸22を有している。そして、各ファンブロック30は、それぞれ、複数の翼100と円環状の支持プレート50とを備えている。
図3には、一つのファンブロック30の支持プレート50上に固定されている複数の翼100の配置が示されている。図3に示されている複数の翼100は、第1翼101から第35翼135までの35枚である。図3において、支持プレート50の中心から放射状に延びる一点鎖線が、翼間ピッチ角Pt1〜Pt35を決めるための基準線BLを示している。基準線BLは、平面視において、支持プレート50の中心を通り、第1翼101から第35翼135までのそれぞれの翼外周側と接する接線である。第1翼101の基準線BLと第2翼102の基準線BLとがなす角が第1翼間ピッチ角Pt1であり、第2翼102の基準線BLと第3翼103の基準線BLとがなす角が第2翼間ピッチ角Pt2であり、以下同様であって、第35翼135の基準線BLと第1翼101の基準線BLのなす角が第35翼間ピッチ角Pt35である。以下の説明のために、第1翼間ピッチ角Pt1から第35翼間ピッチ角Pt35までの符号の数字をピッチ番号と呼ぶ。すなわち、第1翼間ピッチ角Pt1のピッチ番号が1であり、第2翼間ピッチ角Pt2のピッチ番号が2であり、以下同様であって、第35翼間ピッチ角Pt35のピッチ番号が35である。
図3のクロスフローファン10のファンブロックは、ピッチ番号k(k=1,…,35)の第k翼間ピッチ角Ptkの値θkが、周期性フーリエ級数に展開した(1)式で与えられる翼間ピッチ角配列θkに配置されている。なお、(1)式において、Zが1周に配置されている翼100の枚数であり、Mが次数の最大値である。sin関数の次数の最大値は、翼枚数を2で割ったときの値を超えない最大の整数で与えられる。
Figure 2015124765
そして、翼間ピッチ角配列θkが次の規則に従って決定される。
この(1)式において、各次数mにおけるsin関数の振幅値αmについて、最大の振幅値をαmax、2番目に大きな振幅値をα2ndとしたときに、αmax<2×α2ndの関係を持つように振幅値が決定される。つまり、翼間ピッチ角配列θkは、最大の振幅値αmaxが2番目に大きな振幅値α2ndの200%未満となる配列である。以下、このような翼間ピッチ角配列θkを低N音配列と呼ぶ。
図4は、低N音配列を形成するためのsin関数の次数と振幅値との関係の一例を示すグラフである。複数の翼100の枚数が35枚であるから、sin関数を使った周期性フーリエ級数に展開すると、翼間ピッチ間配列θkが第1次sin関数から第17次sin関数の和を用いて表すことができる。
図4に示されているように、第1次sin関数の振幅値α1が0である。第2次sin関数から第5次sin関数までの振幅値α2,α3,α4,α5が全て250である。また、第9次sin関数から第17次sin関数までの振幅値α9,α10,α11,α12,α13,α14,α15,α16,α17が全て200である。そして、第6次sin関数から第8次sin関数までの振幅値α6,α7,α8が250と200との間にあって、順に小さくなっている。これらsin関数の振幅値α1−α17を比較すると、最大の振幅値αmaxと2番目に大きな振幅値α2ndは、第2次sin関数から第5次sin関数までの振幅値α2,α3,α4,α5に含まれている。つまり、図4の特性を持つ低N音配列においては、αmax=α2ndであり、αmax<2×α2ndの条件を満たしている。
図4の特性を持つ低N音配列は、さらに、各次数mにおけるsin関数の振幅値αmについて、2番目に大きな振幅値α2nd及び3番目に大きな振幅値α3rdが最大の振幅値の50%以上100%以下の範囲に入るように配置されている。つまり、最大の振幅値αmaxと2番目に大きな振幅値α2ndと3番目に大きな振幅値α3rdは、αmax/2≦α2nd≦αmax、かつ、αmax/2≦α3rd≦αmaxという条件を満たしている。図4を見ると、第2次sin関数から第5次sin関数までの振幅値α2,α3,α4,α5が全て250であるから、αmax=α2nd=α3rd=α4thの関係を満たしている。なお、α4thは、4番目に大きな振幅値である。
図4の特性を持つ低N音配列は、1次以外の15個の次数の振幅値が最大の振幅値αmaxの半分の125以上であり、17個の次数のうちの15個が最大の振幅値αmaxの75%以上100%以下の範囲に入っている。つまり、図4の特性を持つ低N音配列は、周期性フーリエ級数の全次数の3分の1の次数について、さらには周期性フーリエ級数の全次数の2分の1の次数について、sin関数の振幅値αm(m=2,…,17)が最大の振幅値αmaxの50%以上100%以下の範囲に入るように配置されているということである。
しかも、最大の振幅値αmaxの50%以上100%以下の範囲に入る振幅値を持つsin関数の次数が2次以上の低次数側から選択されたものである。図4の特性を持つ低N音配列では分かり難いが、2次から5次までのsin関数が振幅値αmaxを持つsin関数と、2番目に大きな振幅値α2ndを持つsin関数と、3番目に大きな振幅値α3rdを持つsin関数と、4番目に大きな振幅値α4thを持つsin関数が、順に2次以上の低次数側から選択されたということである。例えば、振幅値αmについて、1次以外の次数の振幅値αm(m=2,…,17)のある次数の振幅値αnがその次数よりも大きい次数の振幅値αn+1以上になるように決めるとよい。
図4の特性を持つ低N音配列では分かり難いので、仮に4次のsin関数の振幅値α4がαmax=300であるとし、α2nd=290、α3rd=280、以下、270,260,250,240,230,220,210,100,90,80,70,60,50,0であるとする。この場合には、例えば、2次のsin関数の振幅値α2が290、3次のsin関数の振幅値α3が280、5次のsin関数の振幅値α5が270、6次のsin関数の振幅値α6が260、7次のsin関数の振幅値α7が250、8次のsin関数の振幅値α8が240、9次のsin関数の振幅値α9が230、10次のsin関数の振幅値α10が220、そして11次のsin関数の振幅値α11が210のように選択されるということである。この場合に、12次よりも次数が大きなsin関数はどのような選択となってもよい。ただし、後ほど説明するが、1次のsin関数の振幅値α1が最小の振幅値αmin、すなわち0になるように選択することが好ましい。なお、この場合にも、翼間ピッチ角配列θkが、周期性フーリエ級数の全次数の2分の1の次数について、sin関数の振幅値αm(m=2,3,5,…,11)が最大の振幅値αmaxの50%以上100%以下の範囲に入る配置であるということになる。
そして、振幅値αmについて、m>M/2に含まれる全ての次数の振幅値を2次のsin関数の振幅値α2の0.6〜0.8倍に設定するとさらに好ましい。このように設定すると、NZ音の分散効果が大きくなる。
図4の特性を持つ低N音配列は、1次のsin関数の振幅値α1が0である。上述のようにして、N音を抑制できるような配列にした場合、1次のsin関数の振幅値α1のみが回転バランスに寄与するため、1次のsin関数の振幅値α1を0付近にすると、クロスフローファン10の回転軸Oに垂直な断面内における重心が軸からほぼずれないように設計できる。このような理由から、図4の特性を持つ低N音配列では1次のsin関数の振幅値α1が0になっている。
図5には、3つの翼間ピッチ角配列θkが示されている。図5において、三角形を使ってプロットされているグラフG1が示す翼間ピッチ角配列θkが、図4の特性を持つ低N音配列である。N音を抑制するためには、sin関数の振幅値αmを上述のように設定すればよく、位相ずれβmについてはどのように設定してもN音を抑制する効果が得られるので、図5の低N音配列も、翼間ピッチ角配列θkの最大値と最小値の差があまり大きくならないように位相ずれβmを適宜設定して得られたものである。例えば、ピッチ番号2の翼間ピッチ角θ2については、これを実際のファンブロック30に当てはめると、図3の翼間ピッチ角Pt2がθ2になるように翼101と翼102の間隔を決定するということである。
(3)特徴
(3−1)
以上説明したように、クロスフローファン(多翼ファンの例)の複数の翼100,101〜135は、支持プレート50(支持体の例)に固定されている。そして、複数の翼100,101〜135は、周期性フーリエ級数に展開したときの各次数におけるsin関数(周期関数の例)の振幅値αmについては、最大の振幅値αmaxが2番目に大きな振幅値α2ndと同じ250になるように図4の特性を持つ低N音配列(所定配列の例)に配置されている。つまり、最大の振幅値αmaxが2番目に大きな振幅値α2ndの200%未満となるように配置されているとみなすことができる。その結果、最大の振幅値αmaxを持つ次数のみが突出して低周波の不快な音が生じることによる静音化の阻害が緩和されている。つまり、図5のグラフG1のような翼間ピッチ角配列θkを持つ図3のファンブロック30を用いて構成されるクロスフローファン10は、風切音及び低周波数広帯域騒音が低減できるだけでなく、特定の離散周波数音の突出を抑えて静音性を高めることができる。
特に、図4の特性を持つ低N音配列においては、複数の翼100,101〜135が、周期性フーリエ級数の各次数におけるsin関数の振幅値αmについて、2番目に大きな振幅値α2nd及び3番目に大きな振幅値α3rdが最大の振幅値αmaxと同じ250になるように配置されている。つまり、2番目に大きな振幅値α2nd及び3番目に大きな振幅値α3rdが最大の振幅値αmaxの50%以上100%以下の範囲に入るように配置されているとみなすことができる。その結果、比較的振幅値が大きなsin関数同士の振幅値の大きさがかけ離れていないので、最大の振幅値αmaxを持つsin関数だけでなく、2番目に振幅値が大きなsin関数による影響も目立たなくなる。
このような効果は、最大の振幅値αmaxの50%以上100%以下の範囲に入る次数が増えるに従って大きくなり、周期性フーリエ級数の全次数の3分の1の次数についてsin関数の振幅値が最大の振幅値の50%以上100%以下の範囲に入るように配置されることが好ましく、さらには全次数の2分の1の次数についてsin関数の振幅値が最大の振幅値の50%以上100%以下の範囲に入るように配置されることが好ましい。
ここで、このような効果について、乱数的にピッチ角を変化させた不等間隔に翼が配置されているランダムピッチ角配列を持つクロスフローファン及び特許文献1に記載されているクロスフローファンと比較しながら詳しく説明する。特許文献1に記載されているクロスフローファンは、例えば、翼間ピッチ角配列を周期性フーリエ級数に展開すると、2次のsin関数の振幅値α2のみが値を持ち、他の次数のsin関数の振幅値がゼロになる。これを本発明の実施形態と同様の35枚の翼を持つクロスフローファンに適用する場合には、図6のグラフに示すような周期性フーリエ級数に展開される翼間ピッチ角配列θkを持つように翼が配置される。図6に示されている周期性フーリエ級数に展開される翼間ピッチ角配列θkは、図5の四角形を使ってプロットされているグラフG2が示す翼間ピッチ角配列θkになる。また、ランダムピッチ角配列のクロスフローファンの一例が、図7のグラフに示されている周期性フーリエ級数に展開される翼間ピッチ角配列θkである。図7に示されている周期性フーリエ級数に展開される翼間ピッチ角配列θkは、図5のひし形を使ってプロットされているグラフG3が示す翼間ピッチ角配列θkになる。
図8は、クロスフローファン10が発する騒音をフーリエ変換して、回転次数周波数ごとの騒音値を示したグラフである。図9は、図6の翼間ピッチ角配列θkを持つクロスフローファンが発する騒音をフーリエ変換して、回転次数周波数ごとの騒音値を示したグラフである。図10は、図7の翼間ピッチ角配列θkを持つクロスフローファンが発する騒音をフーリエ変換して、回転次数周波数ごとの騒音値を示したグラフである。2次の回転次数周波数は例えば2×回転数(rpm/60)である。なお、図8、図9及び図10の縦軸には、互いに比較するために同じ目盛が付されている。ただし、目盛の数値自体には意味がないが、騒音値を比較するためにある基準量との比の対数が表されている。
図6のような翼間ピッチ角配列θkを持つクロスフローファンは、当然に、2次のsin関数と同じ周波数を持つ低周波の騒音が突出することが予想される。実際、図9に示されているように、回転次数2次のN音が大きく突出しており、このような騒音は、大きく突出している回転次数に対応する音が低周波数帯に存在するため不自然で非常に不快な音として認識される。このように、2次のsin関数のみで構成されるフーリエ級数を展開して得られる翼間ピッチ角配列θkを持つクロスフローファンは、NZ音のエネルギーが一部の回転次数周波数に偏って分散され、分散した先での回転次数周波数が限定されるため、NZ周波数以外の周波数が突出した騒音を発生する。
図10より、16次のsin関数に対応する周波数の振幅値が突出していることが分かる。図5のグラフG3のような翼間ピッチ角配列θkを持つクロスフローファンでは、NZ音(35次の回転次数周波数に対応する音)のエネルギーが他の回転次数周波数に分散されているが、乱数を使って翼間ピッチ角配列θkを求めたため、結果的に16次のsin関数に対応する周波数の振幅値が突出して聴感上不快な騒音が発生している。
図8に示されている回転次数周波数での騒音値の分布を見ると、図9及び図10に比べ、NZ音の値が低下しており、NZ音が低下したことにともなうエネルギーが幅広く他の回転次数周波数に分散していることが分かる。そのため、NZ音が大きく低下しているにもかかわらず、N音の発生も抑制されている。その結果、クロスフローファン10では、風切音及び低周波数広帯域騒音が低減できるだけでなく、特定の離散周波数音の突出を抑えられて静音性が高められている。
(3−2)
また、複数の翼100,101〜135は、最大の振幅値の50%以上100%以下の範囲に入る振幅値を持つsin関数の次数が2次以上の低次数側から選択されたものである。低次数側の周期関数の振幅値が最大の振幅値の50%以上100%以下の範囲に入るように揃うので、クロスフローファン10のNZ音の分散効果が大きくなる。例えば、図4の特性を持つ低N音配列のように、2次以上8次以下の次数のsin関数の振幅を最大の振幅値αmaxに近づけ、2次以上5次以下のsin関数の振幅値を最大の振幅値αmaxと同じになるように一様に高くすることで高いNZ音の分散効果が得られている。また、2次以上8次以下の次数のsin関数の振幅を最大の振幅値αmaxの0.8以上とすることでさらに良いNZ音分散効果が得られている。
(3−3)
複数の翼100,101〜135は、周期性フーリエ級数に展開されたときの1次の振幅値をゼロにするような図4の特性を持つ低N音配列に配置され、重心が軸から大きくずれない配置となっている。このような配置を取ることで、クロスフローファン10の回転バランスが崩れにくくなり、回転バランスが崩れることによる不具合を抑制することができる。
(4)変形例
(4−1)
上記実施形態では、多翼ファンとしてクロスフローファンを例に挙げて説明したが、本発明を適用できる多翼ファンはクロスフローファンのような横流ファンには限られず、遠心ファンなど他の多翼ファンにも適用できる。
(4−2)
上記実施形態では、周期性フーリエ級数に展開するときに周期関数としてsin関数が用いられているが、sin関数以外の例えば、cos関数など他の周期関数を用いてもよい。
10 クロスフローファン(多翼ファン)
30 ファンブロック
50 支持プレート(支持体)
100,101〜135 翼
特許第3484854号公報
本発明は、クロスフローファンなどの多翼ファンに関する。
従来から、クロスフローファンなどの多翼ファンを用いた送風機において、多数の翼による風切音が発生することが知られている。風切音の中でも、回転数Nと翼枚数Zに関係する基本周波数を持つ風切音(以下、NZ音という)の対策として、クロスフローファンの翼間ピッチ角の値を乱数的に配列すること(ランダムピッチ角配列)により、翼間ピッチ角配列を変化させて静音化を図ることが行なわれている。このような翼間ピッチ角配列の変化は、NZ音の原因となる音圧変動に時間的なひずみや増減を生じさせてNZ音発生タイミングをずらし、特定周波数のNZ音の突出の低減によって不快な騒音の増大を抑制することができる。
しかし、従来のこのような翼間ピッチ角配列を乱数的に決定する方法では、配列を決定する度にNZ音の低減量が変わってしまって予測のつかない場当たり的な解決方法となっている。さらには、乱数的に決定された配列が、偶然に低周波の突出する騒音が現れる翼間ピッチ角配列となる場合も多く、NZ音を大幅に低減しつつ低周波の突出する騒音を抑える適切な配列を得るためには、試行錯誤の繰り返しが必要になり、翼枚数などクロスフローファンの仕様が異なる送風機に対して効率の良い翼間ピッチ角配列の決定方法とはなっていなかった。
そこで、例えば特許文献1(特許第3484854号公報)に記載されている翼間ピッチ角配列の決定方法では、翼間ピッチ角配列をフーリエ級数に展開したときに、ある一つの次数のサイン波形を持つように配列が与えられる。このように翼間ピッチ角配列を決定すると、NZ音と低周波数広帯域騒音の低減につながる。
ところが、特許文献1の決定方法では、NZ音と低周波数広帯域騒音とが低減されるものの、サイン波に使用された次数を持つクロスフローファンの回転音、言い換えると回転数次数の離散周波数音(以下、N音という)のみが単独で大きく突出してしまう。この低周波の単独突出音が、NZ音と同様な不快な異音となり、多翼ファンで向上させるべき静音性を阻害している。
本発明の課題は、風切音及び低周波数広帯域騒音並びに特定の離散周波数音の突出を抑えて静音性が高められた多翼ファンを提供することにある。
本発明の第1観点に係る多翼ファンは、回転軸の周りで回転する支持体と、回転軸を基準とする翼間ピッチ角が所定配列となるように支持体に固定され、回転軸の軸方向に延びる複数の翼とを備え、複数の翼は、所定配列を周期性フーリエ級数に展開したときの各次数における周期関数の振幅値について、最大の振幅値が2番目に大きな振幅値の200%未満となるように配置されている。
第1観点に係る多翼ファンによれば、周期性フーリエ級数に展開したときの各次数における周期関数の振幅値について最大の振幅値が2番目に大きな振幅値の200%未満となるので、最大の振幅値を持つ次数のみが突出して低周波の不快な音が生じることによる静音化の阻害が緩和される。
本発明の第2観点に係る多翼ファンは、第1観点の多翼ファンにおいて、複数の翼は、周期性フーリエ級数の各次数における周期関数の振幅値について、2番目に大きな振幅値が最大の振幅値の100%以下であり、3番目に大きな振幅値が最大の振幅値の50%以上100%以下の範囲に入るように配置されている、ものである。
第2観点に係る多翼ファンによれば、2番目に振幅値が大きな周期関数が最大の振幅値の100%以下の振幅値を持っており、3番目に振幅値が大きな周期関数が最大の振幅値の50%以上100%以下の範囲に入る振幅値を持っているので、比較的振幅値が大きな周期関数同士の振幅値の大きさがかけ離れていないので、最大の振幅値の周期関数だけでなく、2番目に振幅値が大きな周期関数による影響も目立たなくなる。
本発明の第3観点に係る多翼ファンは、第2観点の多翼ファンにおいて、複数の翼は、周期性フーリエ級数の全次数の個数のうち3分の1以上の個数の次数について周期関数の振幅値が最大の振幅値の50%以上100%以下の範囲に入るように配置されている、ものである。
第3観点に係る多翼ファンによれば、周期関数の振幅値の大きさが最大の振幅値の50%以上100%以下の範囲に入るような比較的振幅値が大きなものの次数の個数が全体の3分の1以上の個数を占めるので、最大の振幅値の周期関数だけでなく、振幅値が大きな周期関数による影響がさらに目立たなくなる。
本発明の第4観点に係る多翼ファンは、第3観点の多翼ファンにおいて、複数の翼は、周期性フーリエ級数の全次数の個数のうち2分の1以上の個数の次数について周期関数の振幅値が最大の振幅値の50%以上100%以下の範囲に入るように配置されている、ものである。
第4観点に係る多翼ファンによれば、周期関数の振幅値の大きさが最大の振幅値の50%以上100%以下の範囲に入るような比較的振幅値が大きなものの次数の個数が全体の2分の1以上の個数を占めるので、最大の振幅値の周期関数だけでなく、振幅値が大きな周期関数による影響がさらに目立たなくなる。
本発明の第5観点に係る多翼ファンは、第1観点から第4観点のいずれかの多翼ファンにおいて、複数の翼は、最大の振幅値の50%以上100%以下の範囲に入る振幅値を持つ周期関数の次数が2次以上の低次数側から選択されたものである。
第5観点に係る多翼ファンによれば、低次数側の周期関数の振幅値が最大の振幅値の50%以上100%以下の範囲に入るように揃うので、NZ音の分散効果が大きくなる。
本発明の第6観点に係る多翼ファンは、第1観点から第5観点のいずれかの多翼ファンにおいて、複数の翼は、所定配列を周期性フーリエ級数に展開したときの1次の振幅値がゼロになるように配置されている、ものである。
第6観点に係る多翼ファンによれば、1次の周期関数の振幅値がゼロのため、重心が軸から大きくずれなくなる。
本発明の第1観点に係る多翼ファンでは、風切音及び低周波数広帯域騒音が低減できるだけでなく、特定の離散周波数音の突出を抑えて静音性を高めることができる。
本発明の第2観点に係る多翼ファンでは、多翼ファンの回転に伴って発生する騒音の不快さが緩和される。
本発明の第3観点に係る多翼ファンでは、多翼ファンの回転に伴って発生する騒音の不快さの緩和の効果が大きくなる。
本発明の第4観点に係る多翼ファンでは、多翼ファンの回転に伴って発生する騒音の不快さの緩和の効果が大きくなる。
本発明の第5観点に係る多翼ファンでは、NZ音分散効果の高い多翼ファンが得られる。
本発明の第6観点に係る多翼ファンでは、回転バランスが崩れることによる不具合を抑制することができる。
空気調和装置の室内機の概要を示す断面図。 第1実施形態に係るクロスフローファンの羽根車の概要を示す斜視図。 クロスフローファンの複数の翼の配置を説明するための平面図。 一実施形態に係るsin関数の次数と振幅値の関係の一例を示すグラフ。 翼間ピッチ角配列を説明するためのグラフ。 従来のsin関数の次数と振幅値の関係の一例を示すグラフ。 従来のsin関数の次数と振幅値の関係の一例を示すグラフ。 図4の特性を持つクロスフローファンが発する回転次数周波数ごとの騒音値を示すグラフ。 図6の特性を持つクロスフローファンが発する回転次数周波数ごとの騒音値を示すグラフ。 図7の特性を持つクロスフローファンが発する回転次数周波数ごとの騒音値を示すグラフ。
(1)室内機内のクロスフローファン
以下、本発明の一実施形態に係る多翼ファンについて、空気調和装置の室内機に設置されるクロスフローファンを例に挙げて説明する。図1は、空気調和装置の室内機1の断面の概略を示す図である。室内機1は、本体ケーシング2とエアフィルタ3と室内熱交換器4とクロスフローファン10と垂直フラップ5及び水平フラップ6とを備えている。
図1に示されているように、本体ケーシング2の天面の吸込口2aの下流側には、吸込口2aに対向してエアフィルタ3が配置されている。エアフィルタ3のさらに下流側には室内熱交換器4が配置されている。室内熱交換器4は、前面側熱交換器4aと背面側熱交換器4bとが側面視において逆V字状になるように連結されて構成される。前面側熱交換器4aも背面側熱交換器4bも、多数のプレートフィンを室内機1の幅方向に互いに平行に並べて伝熱管に取り付けることにより構成されている。吸込口2aを通過して室内熱交換器4に到達する室内空気は、全てエアフィルタ3を通過して塵埃を除去される。そして、吸込口2aから吸込まれ、エアフィルタ3を通過した室内空気が前面側熱交換器4a及び背面側熱交換器4bのプレートフィンの間を通り抜ける際に熱交換が生じて空気調和が行われる。
室内熱交換器4の下流側には、略円筒形状のクロスフローファン10が、本体ケーシング2の幅方向に長く延びるように設けられている。このクロスフローファン10は、室内熱交換器4に平行に配置されている。クロスフローファン10は、逆V字状の室内熱交換器4に挟まれるように囲まれている空間に配置されている羽根車20と、羽根車20を駆動するためのファンモータ(図示せず)とを備えている。このクロスフローファン10は、図1の矢印が示す方向A1(時計回り)に羽根車20を回転して室内熱交換器4から吹出口2bに向かう気流を発生させる。つまり、クロスフローファン10は、気流がクロスフローファン10を横切る横流ファンである。
クロスフローファン10の下流の吹出口2bに繋がる吹出通路は、背面側をスクロール部材2cで構成されている。スクロール部材2cの下端は、吹出口2bの開口部の下辺に連結されている。スクロール部材2cの案内面は、クロスフローファン10から吹出される空気を吹出口2bにスムーズにかつ静かに導くために、断面視において、クロスフローファン10の側に曲率中心を持つ滑らかな曲線形状を呈している。クロスフローファン10の前面側には、舌部2dが形成されており、舌部2dから続く吹出通路の上面が吹出口2bの上辺に連結されている。吹出口2bから吹出される気流の方向は、垂直フラップ5と水平フラップ6によって調節される。
(2)クロスフローファンの翼構造
図2には、クロスフローファン10の羽根車20の概略構造が示されている。羽根車20は、例えば、エンドプレート21,24と複数のファンブロック30とが接合されて構成される。この例では7つのファンブロック30が接合されている。羽根車20の一端にエンドプレート21が配置され、軸心O上に金属製の回転軸22を有している。そして、各ファンブロック30は、それぞれ、複数の翼100と円環状の支持プレート50とを備えている。
図3には、一つのファンブロック30の支持プレート50上に固定されている複数の翼100の配置が示されている。図3に示されている複数の翼100は、第1翼101から第35翼135までの35枚である。図3において、支持プレート50の中心から放射状に延びる一点鎖線が、翼間ピッチ角Pt1〜Pt35を決めるための基準線BLを示している。基準線BLは、平面視において、支持プレート50の中心を通り、第1翼101から第35翼135までのそれぞれの翼外周側と接する接線である。第1翼101の基準線BLと第2翼102の基準線BLとがなす角が第1翼間ピッチ角Pt1であり、第2翼102の基準線BLと第3翼103の基準線BLとがなす角が第2翼間ピッチ角Pt2であり、以下同様であって、第35翼135の基準線BLと第1翼101の基準線BLのなす角が第35翼間ピッチ角Pt35である。以下の説明のために、第1翼間ピッチ角Pt1から第35翼間ピッチ角Pt35までの符号の数字をピッチ番号と呼ぶ。すなわち、第1翼間ピッチ角Pt1のピッチ番号が1であり、第2翼間ピッチ角Pt2のピッチ番号が2であり、以下同様であって、第35翼間ピッチ角Pt35のピッチ番号が35である。
図3のクロスフローファン10のファンブロックは、ピッチ番号k(k=1,…,35)の第k翼間ピッチ角Ptkの値θkが、周期性フーリエ級数に展開した(1)式で与えられる翼間ピッチ角配列θkに配置されている。なお、(1)式において、Zが1周に配置されている翼100の枚数であり、Mが次数の最大値である。sin関数の次数の最大値は、翼枚数を2で割ったときの値を超えない最大の整数で与えられる。
Figure 2015124765
そして、翼間ピッチ角配列θkが次の規則に従って決定される。
この(1)式において、各次数mにおけるsin関数の振幅値αmについて、最大の振幅値をαmax、2番目に大きな振幅値をα2ndとしたときに、αmax<2×α2ndの関係を持つように振幅値が決定される。つまり、翼間ピッチ角配列θkは、最大の振幅値αmaxが2番目に大きな振幅値α2ndの200%未満となる配列である。以下、このような翼間ピッチ角配列θkを低N音配列と呼ぶ。
図4は、低N音配列を形成するためのsin関数の次数と振幅値との関係の一例を示すグラフである。複数の翼100の枚数が35枚であるから、sin関数を使った周期性フーリエ級数に展開すると、翼間ピッチ角配列θkが第1次sin関数から第17次sin関数の和を用いて表すことができる。
図4に示されているように、第1次sin関数の振幅値α1が0である。第2次sin関数から第5次sin関数までの振幅値α2,α3,α4,α5が全て250である。また、第9次sin関数から第17次sin関数までの振幅値α9,α10,α11,α12,α13,α14,α15,α16,α17が全て200である。そして、第6次sin関数から第8次sin関数までの振幅値α6,α7,α8が250と200との間にあって、順に小さくなっている。これらsin関数の振幅値α1−α17を比較すると、最大の振幅値αmaxと2番目に大きな振幅値α2ndは、第2次sin関数から第5次sin関数までの振幅値α2,α3,α4,α5に含まれている。つまり、図4の特性を持つ低N音配列においては、αmax=α2ndであり、αmax<2×α2ndの条件を満たしている。
図4の特性を持つ低N音配列は、さらに、各次数mにおけるsin関数の振幅値αmについて、2番目に大きな振幅値α2nd及び3番目に大きな振幅値α3rdが最大の振幅値の50%以上100%以下の範囲に入るように配置されている。つまり、最大の振幅値αmaxと2番目に大きな振幅値α2ndと3番目に大きな振幅値α3rdは、αmax/2≦α2nd≦αmax、かつ、αmax/2≦α3rd≦αmaxという条件を満たしている。図4を見ると、第2次sin関数から第5次sin関数までの振幅値α2,α3,α4,α5が全て250であるから、αmax=α2nd=α3rd=α4thの関係を満たしている。なお、α4thは、4番目に大きな振幅値である。
図4の特性を持つ低N音配列は、1次以外の15個の次数の振幅値が最大の振幅値αmaxの半分の125以上であり、17個の次数のうちの15個が最大の振幅値αmaxの75%以上100%以下の範囲に入っている。つまり、図4の特性を持つ低N音配列は、周期性フーリエ級数の全次数の3分の1の次数について、さらには周期性フーリエ級数の全次数の2分の1の次数について、sin関数の振幅値αm(m=2,…,17)が最大の振幅値αmaxの50%以上100%以下の範囲に入るように配置されているということである。
しかも、最大の振幅値αmaxの50%以上100%以下の範囲に入る振幅値を持つsin関数の次数が2次以上の低次数側から選択されたものである。図4の特性を持つ低N音配列では分かり難いが、2次から5次までのsin関数が振幅値αmaxを持つsin関数と、2番目に大きな振幅値α2ndを持つsin関数と、3番目に大きな振幅値α3rdを持つsin関数と、4番目に大きな振幅値α4thを持つsin関数が、順に2次以上の低次数側から選択されたということである。例えば、振幅値αmについて、1次以外の次数の振幅値αm(m=2,…,17)のある次数の振幅値αnがその次数よりも大きい次数の振幅値αn+1以上になるように決めるとよい。
図4の特性を持つ低N音配列では分かり難いので、仮に4次のsin関数の振幅値α4がαmax=300であるとし、α2nd=290、α3rd=280、以下、270,260,250,240,230,220,210,100,90,80,70,60,50,0であるとする。この場合には、例えば、2次のsin関数の振幅値α2が290、3次のsin関数の振幅値α3が280、5次のsin関数の振幅値α5が270、6次のsin関数の振幅値α6が260、7次のsin関数の振幅値α7が250、8次のsin関数の振幅値α8が240、9次のsin関数の振幅値α9が230、10次のsin関数の振幅値α10が220、そして11次のsin関数の振幅値α11が210のように選択されるということである。この場合に、12次よりも次数が大きなsin関数はどのような選択となってもよい。ただし、後ほど説明するが、1次のsin関数の振幅値α1が最小の振幅値αmin、すなわち0になるように選択することが好ましい。なお、この場合にも、翼間ピッチ角配列θkが、周期性フーリエ級数の全次数の2分の1の次数について、sin関数の振幅値αm(m=2,3,5,…,11)が最大の振幅値αmaxの50%以上100%以下の範囲に入る配置であるということになる。
そして、振幅値αmについて、m>M/2に含まれる全ての次数の振幅値を2次のsin関数の振幅値α2の0.6〜0.8倍に設定するとさらに好ましい。このように設定すると、NZ音の分散効果が大きくなる。
図4の特性を持つ低N音配列は、1次のsin関数の振幅値α1が0である。上述のようにして、N音を抑制できるような配列にした場合、1次のsin関数の振幅値α1のみが回転バランスに寄与するため、1次のsin関数の振幅値α1を0付近にすると、クロスフローファン10の回転軸Oに垂直な断面内における重心が軸からほぼずれないように設計できる。このような理由から、図4の特性を持つ低N音配列では1次のsin関数の振幅値α1が0になっている。
図5には、3つの翼間ピッチ角配列θkが示されている。図5において、三角形を使ってプロットされているグラフG1が示す翼間ピッチ角配列θkが、図4の特性を持つ低N音配列である。N音を抑制するためには、sin関数の振幅値αmを上述のように設定すればよく、位相ずれβmについてはどのように設定してもN音を抑制する効果が得られるので、図5の低N音配列も、翼間ピッチ角配列θkの最大値と最小値の差があまり大きくならないように位相ずれβmを適宜設定して得られたものである。例えば、ピッチ番号2の翼間ピッチ角θ2については、これを実際のファンブロック30に当てはめると、図3の翼間ピッチ角Pt2がθ2になるように翼101と翼102の間隔を決定するということである。
(3)特徴
(3−1)
以上説明したように、クロスフローファン(多翼ファンの例)の複数の翼100,101〜135は、支持プレート50(支持体の例)に固定されている。そして、複数の翼100,101〜135は、周期性フーリエ級数に展開したときの各次数におけるsin関数(周期関数の例)の振幅値αmについては、最大の振幅値αmaxが2番目に大きな振幅値α2ndと同じ250になるように図4の特性を持つ低N音配列(所定配列の例)に配置されている。つまり、最大の振幅値αmaxが2番目に大きな振幅値α2ndの200%未満となるように配置されているとみなすことができる。その結果、最大の振幅値αmaxを持つ次数のみが突出して低周波の不快な音が生じることによる静音化の阻害が緩和されている。つまり、図5のグラフG1のような翼間ピッチ角配列θkを持つ図3のファンブロック30を用いて構成されるクロスフローファン10は、風切音及び低周波数広帯域騒音が低減できるだけでなく、特定の離散周波数音の突出を抑えて静音性を高めることができる。
特に、図4の特性を持つ低N音配列においては、複数の翼100,101〜135が、周期性フーリエ級数の各次数におけるsin関数の振幅値αmについて、2番目に大きな振幅値α2nd及び3番目に大きな振幅値α3rdが最大の振幅値αmaxと同じ250になるように配置されている。つまり、2番目に大きな振幅値α2nd及び3番目に大きな振幅値α3rdが最大の振幅値αmaxの50%以上100%以下の範囲に入るように配置されているとみなすことができる。その結果、比較的振幅値が大きなsin関数同士の振幅値の大きさがかけ離れていないので、最大の振幅値αmaxを持つsin関数だけでなく、2番目に振幅値が大きなsin関数による影響も目立たなくなる。
このような効果は、最大の振幅値αmaxの50%以上100%以下の範囲に入る次数が増えるに従って大きくなり、周期性フーリエ級数の全次数の3分の1の次数についてsin関数の振幅値が最大の振幅値の50%以上100%以下の範囲に入るように配置されることが好ましく、さらには全次数の2分の1の次数についてsin関数の振幅値が最大の振幅値の50%以上100%以下の範囲に入るように配置されることが好ましい。
ここで、このような効果について、乱数的にピッチ角を変化させた不等間隔に翼が配置されているランダムピッチ角配列を持つクロスフローファン及び特許文献1に記載されているクロスフローファンと比較しながら詳しく説明する。特許文献1に記載されているクロスフローファンは、例えば、翼間ピッチ角配列を周期性フーリエ級数に展開すると、2次のsin関数の振幅値α2のみが値を持ち、他の次数のsin関数の振幅値がゼロになる。これを本発明の実施形態と同様の35枚の翼を持つクロスフローファンに適用する場合には、図6のグラフに示すような周期性フーリエ級数に展開される翼間ピッチ角配列θkを持つように翼が配置される。図6に示されている周期性フーリエ級数に展開される翼間ピッチ角配列θkは、図5の四角形を使ってプロットされているグラフG2が示す翼間ピッチ角配列θkになる。また、ランダムピッチ角配列のクロスフローファンの一例が、図7のグラフに示されている周期性フーリエ級数に展開される翼間ピッチ角配列θkである。図7に示されている周期性フーリエ級数に展開される翼間ピッチ角配列θkは、図5のひし形を使ってプロットされているグラフG3が示す翼間ピッチ角配列θkになる。
図8は、クロスフローファン10が発する騒音をフーリエ変換して、回転次数周波数ごとの騒音値を示したグラフである。図9は、図6の翼間ピッチ角配列θkを持つクロスフローファンが発する騒音をフーリエ変換して、回転次数周波数ごとの騒音値を示したグラフである。図10は、図7の翼間ピッチ角配列θkを持つクロスフローファンが発する騒音をフーリエ変換して、回転次数周波数ごとの騒音値を示したグラフである。2次の回転次数周波数は例えば2×回転数(rpm/60)である。なお、図8、図9及び図10の縦軸には、互いに比較するために同じ目盛が付されている。ただし、目盛の数値自体には意味がないが、騒音値を比較するためにある基準量との比の対数が表されている。
図6のような翼間ピッチ角配列θkを持つクロスフローファンは、当然に、2次のsin関数と同じ周波数を持つ低周波の騒音が突出することが予想される。実際、図9に示されているように、回転次数2次のN音が大きく突出しており、このような騒音は、大きく突出している回転次数に対応する音が低周波数帯に存在するため不自然で非常に不快な音として認識される。このように、2次のsin関数のみで構成されるフーリエ級数を展開して得られる翼間ピッチ角配列θkを持つクロスフローファンは、NZ音のエネルギーが一部の回転次数周波数に偏って分散され、分散した先での回転次数周波数が限定されるため、NZ周波数以外の周波数が突出した騒音を発生する。
図10より、16次のsin関数に対応する周波数の振幅値が突出していることが分かる。図5のグラフG3のような翼間ピッチ角配列θkを持つクロスフローファンでは、NZ音(35次の回転次数周波数に対応する音)のエネルギーが他の回転次数周波数に分散されているが、乱数を使って翼間ピッチ角配列θkを求めたため、結果的に16次のsin関数に対応する周波数の振幅値が突出して聴感上不快な騒音が発生している。
図8に示されている回転次数周波数での騒音値の分布を見ると、図9及び図10に比べ、NZ音の値が低下しており、NZ音が低下したことにともなうエネルギーが幅広く他の回転次数周波数に分散していることが分かる。そのため、NZ音が大きく低下しているにもかかわらず、N音の発生も抑制されている。その結果、クロスフローファン10では、風切音及び低周波数広帯域騒音が低減できるだけでなく、特定の離散周波数音の突出を抑えられて静音性が高められている。
(3−2)
また、複数の翼100,101〜135は、最大の振幅値の50%以上100%以下の範囲に入る振幅値を持つsin関数の次数が2次以上の低次数側から選択されたものである。低次数側の周期関数の振幅値が最大の振幅値の50%以上100%以下の範囲に入るように揃うので、クロスフローファン10のNZ音の分散効果が大きくなる。例えば、図4の特性を持つ低N音配列のように、2次以上8次以下の次数のsin関数の振幅を最大の振幅値αmaxに近づけ、2次以上5次以下のsin関数の振幅値を最大の振幅値αmaxと同じになるように一様に高くすることで高いNZ音の分散効果が得られている。また、2次以上8次以下の次数のsin関数の振幅を最大の振幅値αmaxの0.8以上とすることでさらに良いNZ音分散効果が得られている。
(3−3)
複数の翼100,101〜135は、周期性フーリエ級数に展開されたときの1次の振幅値をゼロにするような図4の特性を持つ低N音配列に配置され、重心が軸から大きくずれない配置となっている。このような配置を取ることで、クロスフローファン10の回転バランスが崩れにくくなり、回転バランスが崩れることによる不具合を抑制することができる。
(4)変形例
(4−1)
上記実施形態では、多翼ファンとしてクロスフローファンを例に挙げて説明したが、本発明を適用できる多翼ファンはクロスフローファンのような横流ファンには限られず、遠心ファンなど他の多翼ファンにも適用できる。
(4−2)
上記実施形態では、周期性フーリエ級数に展開するときに周期関数としてsin関数が用いられているが、sin関数以外の例えば、cos関数など他の周期関数を用いてもよい。
10 クロスフローファン(多翼ファン)
30 ファンブロック
50 支持プレート(支持体)
100,101〜135 翼
特許第3484854号公報

Claims (6)

  1. 回転軸の周りで回転する支持体(50)と、
    前記回転軸を基準とする翼間ピッチ角が所定配列となるように前記支持体に固定され、前記回転軸の軸方向に延びる複数の翼(100,101〜135)と
    を備え、
    複数の前記翼は、前記所定配列を周期性フーリエ級数に展開したときの各次数における周期関数の振幅値について、最大の振幅値が2番目に大きな振幅値の200%未満となるように配置されている、多翼ファン。
  2. 複数の前記翼は、前記周期性フーリエ級数の各次数における周期関数の振幅値について、2番目に大きな振幅値及び3番目に大きな振幅値が最大の振幅値の50%以上100%以下の範囲に入るように配置されている、
    請求項1に記載の多翼ファン。
  3. 複数の前記翼は、前記周期性フーリエ級数の全次数の個数のうち3分の1以上の個数の次数について周期関数の振幅値が最大の振幅値の50%以上100%以下の範囲に入るように配置されている、
    請求項2に記載の多翼ファン。
  4. 複数の前記翼は、前記周期性フーリエ級数の全次数の個数のうち2分の1以上の個数の次数について周期関数の振幅値が最大の振幅値の50%以上100%以下の範囲に入るように配置されている、
    請求項3に記載の多翼ファン。
  5. 複数の前記翼は、最大の振幅値の50%以上100%以下の範囲に入る振幅値を持つ周期関数の次数が2次以上の低次数側から選択されたものである、
    請求項1から4のいずれか一項に記載の多翼ファン。
  6. 複数の前記翼は、前記所定配列を周期性フーリエ級数に展開したときの1次の振幅値がゼロになるように配置されている、
    請求項1から5のいずれか一項に記載の多翼ファン。
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