JP2015124609A - ラジアルピストン式油圧機械及び風力発電装置 - Google Patents

ラジアルピストン式油圧機械及び風力発電装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2015124609A
JP2015124609A JP2013267219A JP2013267219A JP2015124609A JP 2015124609 A JP2015124609 A JP 2015124609A JP 2013267219 A JP2013267219 A JP 2013267219A JP 2013267219 A JP2013267219 A JP 2013267219A JP 2015124609 A JP2015124609 A JP 2015124609A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pistons
hydraulic machine
cylinder
hydraulic
piston
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013267219A
Other languages
English (en)
Inventor
勝彦 武田
Katsuhiko Takeda
勝彦 武田
ラベンダー・ジャック
Lavender Jack
ドットソン・ヘンリー
Dodson Henry
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Artemis Intelligent Power Ltd
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Artemis Intelligent Power Ltd
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Artemis Intelligent Power Ltd, Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Artemis Intelligent Power Ltd
Priority to JP2013267219A priority Critical patent/JP2015124609A/ja
Priority to EP14160384.5A priority patent/EP2781744A3/en
Publication of JP2015124609A publication Critical patent/JP2015124609A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/70Wind energy
    • Y02E10/72Wind turbines with rotation axis in wind direction

Landscapes

  • Wind Motors (AREA)
  • Reciprocating Pumps (AREA)
  • Details Of Reciprocating Pumps (AREA)
  • Hydraulic Motors (AREA)

Abstract

【課題】ラジアルピストン式油圧機械に発生するローラのスキュー現象を抑制する。【解決手段】ラジアルピストン式の油圧機械は、複数のピストン44と、少なくとも一つのローラ46と、半径方向に沿って往復運動可能に複数のピストンをそれぞれ案内するための複数のシリンダが設けられたシリンダブロック48と、少なくとも一つのローラ46に当接するように構成されたカム52とを備える。各々のローラ46は、油圧機械の軸方向に並んだn個(ただし、nは2以上の整数)のピストン44に共通して設けられている。【選択図】図4

Description

本発明は、油圧ポンプ又は油圧モータ等に適用可能なラジアルピストン式油圧機械、及び該ラジアルピストン式油圧機械を備えた風力発電装置に関する。
近年、地球環境の保全の観点から、太陽光、風力等の自然エネルギを利用した発電装置が普及してきている。例えば、風力発電装置では、風のエネルギをロータの回転エネルギに変換し、ロータの回転エネルギを発電機によって電力に変換する。従来、風力発電装置では、ロータの回転数が発電機の定格回転数に比べて小さいため、ロータと発電機との間に機械式(ギア式)の増速機を設けていた。
これに対し、発電効率の向上を目的として、風力発電装置の大型化が進められ、増速機の重量及びコストが増加する傾向にある。このため、機械式の増速機に替えて、油圧ポンプ及び油圧モータを組み合わせた油圧トランスミッションを採用した風力発電装置が注目を浴びている。通常、この油圧トランスミッションは、ロータの回転により駆動される油圧ポンプと、発電機に連結された油圧モータと、油圧ポンプ及び油圧モータの間で、圧油圧モータを循環させる圧油配管とを有している。例えば、特許文献1には、風力によって駆動するロータの回転エネルギを、油圧トランスミッションを介して発電機に伝達するようにした風力発電装置が開示されている。
一方、複数のシリンダが放射状に並んだラジアルピストン式油圧機械が知られている。例えば、特許文献2には、動力伝達装置に用いられるラジアルピストン式の油圧ポンプが開示されている。この油圧ポンプは、内周面にカム面を有するアウターレースと、このアウターレースに対向して放射状に配置された複数のシリンダを有するインナーレースとを備えている。インナーレースの複数のシリンダは、内部で摺動するピストンを有し、各々のピストンは、カム面と当接するボールが取り付けられている。
特許文献3には、風力発電装置のドライブトレインとして機能するラジアルピストン式油圧機械が開示されている。このラジアルピストン式油圧機械は、シリンダ内を往復運動するピストンと、ピストンに取り付けられたローラと、ローラに当接するカム面を有するカムとを備えている。
国際公開第2010/033035号公報 特開2010−19192号公報 米国特許公開第2010/0040470号
ラジアルピストン式油圧機械は、回転軸と、回転軸の周囲に放射状に配置された複数のシリンダと、シリンダの内部で往復動するピストンと、回転軸とピストン間で相互の動きを伝達する部材、例えばカムとを備えている。外力で回転軸を回転させ、回転軸の回転運動をピストンの往復運動に変換させ、高圧の作動油を吐出するのが油圧ポンプであり、高圧の作動油が供給されてピストンが往復運動し、ピストンの往復運動で回転軸を回転させるのが油圧モータである。
油圧機械の作動中、カムから伝わる荷重によって、ピストンに軸回りのモーメントが発生することがある。このモーメントにより、ピストンがローラと共にシリンダの軸回りに回動する、スキューと呼ばれる現象が発生する可能性がある。この現象が発生すると、ローラの軸方向がカムの軸方向と一致しなくなるので、ローラとカムとの間で、部分的に高い応力が発生し、これらの間で円滑な動力の伝達ができなくなる。そのため、ラジアルピストン式油圧機械の性能低下を招く。
本発明の少なくとも一実施形態は、かかる従来技術の課題に鑑み、ラジアルピストン式油圧機械に発生するローラのスキュー現象を抑制することを目的とする。
かかる目的を達成するため、本発明の幾つかの実施形態に係るラジアルピストン式油圧機械は、複数のピストンと、少なくとも一つのローラと、前記油圧機械の半径方向に沿って往復運動可能に複数のピストンをそれぞれ案内するための複数のシリンダが設けられたシリンダブロックと、少なくとも一つのローラに当接するように構成されたカムとを備え、ローラの各々は、油圧機械の軸方向に並んだn個(ただし、nは2以上の整数)のピストンに共通して設けられている。
これらの実施形態では、ローラの各々はピストンによって油圧機械の軸方向の異なる位置で2点以上で支持される。従来のように、ローラをピストンで1点支持する方式では、ローラはピストンの軸回りに回動する余地があるが、ローラを軸方向で2点以上で支持すれば、ローラの回動は抑制される。そのため、ローラのスキュー現象の発生を効果的に抑制できる。従って、ローラとカムとの間で部分的な応力発生を防止でき、これらの間で円滑な動力の伝達が可能になる。また、ローラを軸方向で2点以上で支持すれば、支持点間のローラの耐荷重能力(load carrying capacity)を効果的に増大することができるので、ローラの軸方向長さを増大してもローラを安定的に支持できる。
前記油圧機械は、油圧ポンプ及び油圧モータを含み、本発明は油圧ポンプ及び油圧モータの両方に適用できる。また、油圧機械には、回転部位がシリンダブロックの内側にあるものと、回転部位がシリンダブロックの外側にあるものとがある。前者において、リングカムは、カム面が外側に向いた外向きリングカムとなり、後者においては、リングカムは、カム面が内側に向いた内向きリングカムとなる。本発明は両者に適用可能である。
また、ピストンは油圧機械の半径方向に沿って往復運動するようにシリンダに配置されるが、「沿って」の用語は、油圧機械の半径方向に、幾何学的な意味で厳密に平行である状態を指すものではなく、油圧機械の半径方向にある程度の角度(例えば30°以内の角度)をなす状態を含む意味で用いている。
幾つかの実施形態では、前記カムは、前記油圧機械の周方向に沿って並ぶ複数のローブを有するとともに、前記複数のピストンに対向して設けられ、前記複数のピストンに対して相対的に前記周方向に前記ローブが移動するように回転可能に構成されたリングカムであり、前記複数のシリンダは、前記n個のピストンに対応して前記軸方向に配列されたn個のシリンダによって形成されるシリンダ列を含み、前記複数のローブは、前記シリンダ列の前記軸方向の占有範囲にわたって、前記軸方向に直線的に延在している。
上記ラジアルピストン式油圧機械では、複数のローブがシリンダ列の占有範囲に亘って軸方向に直線的に延在しているため、同じく軸方向に並んだn個のシリンダに対応するローラが、ローブに対して円滑に相対移動することができる。また、複数のローブがシリンダ列の占有範囲に亘って軸方向に直線的に延在しているため、リングカムの構成が簡素化され、リングカムの取付作業が容易になる。このため、ラジアルピストン式油圧機械の生産性を向上することができる。
幾つかの実施形態では、ローラの各々は、n個のピストンが設けられた前記軸方向の領域に亘って前記軸方向に延在する円筒体を含み、円筒体は、前記軸方向の領域に亘ってカムと当接するように構成される。これによって、ローラのカム面に対する接触面積をローラ軸方向に拡大できるので、ローラのカム面に対する単位接触面積当たりの接触面圧を低減できる。そのため、これらの実施形態では、スキュー抑制効果に加えて、ローラ、カム及びシリンダ等の疲労破壊を防止できる。
幾つかの実施形態では、ローラの各々は、カムと当接してカムと係合するように構成された少なくとも一つの当接部と、少なくとも一つの当接部よりも小径でありn個のピストンと係合する少なくとも一つの係合部とを含む。この実施形態では、ローラのスキュー抑制効果に加えて、次の利点がある。ローラのピストンとの係合部が小径であるため、シリンダを回転部位に接近させて配置できる。そのため、シリンダを設けるシリンダブロックをコンパクト化できる。
幾つかの実施形態では、前記ローラの各々は、前記n個のピストンに固定される円筒部材と、外周面が前記カムと当接するように構成されて前記円筒部材の周りを回転可能な少なくとも一つのリング部材と、を有し、前記リング部材の各々は、潤滑油を供給された潤滑部を当該リング部材の内周面に有する。
この場合、円筒部材は潤滑油の油膜を介してリング部材に支持されるので、円筒部材のリング部材に対する相対的な動き(例えば、円筒部材の軸がリング部材の軸に対して傾くような、円筒部材のリング部材に対する傾動)がある程度許容される。そのため、n個のシリンダとn個のピストンの位置や寸法がそれぞれ製造公差でばらついても、リング部材と円筒部材との間の相対的な動きによってこれらのばらつきを吸収して、n個のピストンをn個のシリンダ内で円滑に往復運動させることができる。
前記n個のピストンの各々の内部及び前記円筒部材の内部には、前記ピストンと前記シリンダとで形成される油圧室の作動油を前記潤滑油として前記潤滑部に供給するための供給ラインが形成されている。
このように、ピストンとシリンダとで形成される油圧室の作動油を潤滑油として活用することで、潤滑油を潤滑部に供給するための供給ラインを、シリンダ外部ではなくピストンの内部および円筒部材の内部に設けることができる。従って、n個のピストンをn個のシリンダ内で円滑に往復運動させるという前述の効果を、簡易な構成で奏することができる。
前記n個のピストンは、それぞれ、前記ピストンの軸方向における先端部の外径が前記ピストンの軸方向における中央部の外径よりも小さくなるようにクラウニングされたピストン周面を有する。
ピストンをこのような形状に形成することにより、一つのローラを共有するn個のピストンの軸がn個のシリンダの軸に対してそれぞれ傾いた状態であっても、各ピストンのピストンヘッドのエッジ部のシリンダ内壁面に対する接触(かじり)を防止できる。従って、複数のシリンダと複数のピストンとは、それぞれの位置や寸法が製造公差でばらついても、それぞれ容易に組みつけることができる。また、それぞれの位置や寸法が製造公差でばらついても、複数のピストンを複数のシリンダ内でそれぞれ円滑に往復運動させることができる。
幾つかの実施形態では、n個のピストンと、n個のピストンに対応するn個のシリンダとでそれぞれ形成されるn個の油圧室への作動油の供給状態を一括して切り換えるための給油バルブをさらに備えている。これによって、n個の油圧室に作動油を供給する給油バルブが1個で済み、バルブ数を減らすことができるので、油圧機械の構成を簡素化することができる。
幾つかの実施形態では、前記シリンダブロックは、前記n個のピストンに対応するn個の前記シリンダのうち少なくとも一個のシリンダを有するシリンダカートリッジと、前記シリンダカートリッジが挿入されるカートリッジ穴を有するシリンダブロック本体とを有し、
前記油圧機械は、前記シリンダブロック本体に取り付けられ、前記カートリッジ穴に挿入された前記シリンダカートリッジの前記シリンダブロック本体からの前記半径方向に沿った抜け出しを規制するための蓋部材をさらに含む。
このように蓋部材をシリンダブロック本体に取り付けることにより、シリンダブロック本体からのシリンダカートリッジの抜け出しを容易に規制することができる。
幾つかの実施形態では、前記シリンダブロックは、前記n個のピストンに対応するn個の前記シリンダを有するシリンダカートリッジと、前記シリンダカートリッジが挿入されるカートリッジ穴を有するシリンダブロック本体とを有し、
前記シリンダカートリッジは、前記n個のピストン及び前記n個のピストンに対応する前記ローラと一体化された状態で、前記シリンダブロック本体に対して着脱可能に構成される
このように、ローラやn個のピストンを摩耗の影響等で交換する際に、それらをシリンダカートリッジとともにユニット化した状態で交換することで、交換に必要な作業負荷が低減され、油圧機械のメンテナンスが容易になる。
幾つかの実施形態では、前記シリンダカートリッジは、前記ピストンと前記シリンダとで形成される油圧室と該油圧室の外部との連通状態を調節するためのバルブと一体化された状態で、前記油圧機械の半径方向において前記シリンダブロック本体に対して前記カムと反対側に取り外されるように構成されている。
このように、バルブの交換時に、バルブをシリンダカートリッジとともにユニット化した状態で交換することで、交換に必要な作業負荷が低減され、油圧機械のメンテナンスが容易になる。また、カムを油圧機械から取り外さずとも、シリンダカートリッジをカムと干渉させることなく取り外すことができるので、シリンダカートリッジの交換作業が一層容易となる。
幾つかの実施形態では、前記シリンダブロックは、前記n個のピストンに対応するn個の前記シリンダをそれぞれ有する複数のセグメントに分割可能に構成されている。
このように、n個のピストンによって共有される一つのローラに関連付けられたn個のシリンダを具備したセグメント毎に分割可能なシリンダブロックを用いることで、一つのローラとn個のピストンとこれらを保持するシリンダブロックの1個のセグメントとを、交換時に一体で取り付け及び取り外しを行うことができる。従って、ローラ、ピストン及びシリンダを含むシリンダブロックの組立及び分解が容易になる。また、ローラ、ピストン等の保守点検が容易になる。
幾つかの実施形態では、前記シリンダブロック本体は、前記油圧機械の周方向における全周に亘って連続して形成されている。
例えば風力発電装置のドライブトレイン用の油圧機械の場合において一部のセグメントを現地交換する際、シリンダブロックには少なからず風荷重が作用しているため、一部のセグメントを取り外した直後に他のセグメントの位置がわずかにずれて、新品のセグメントを組み付けるのは困難である。これに対し、シリンダブロック本体を、油圧機械の周方向における全周に亘って連続して形成することで、このようなセグメントの組み付けに付随する諸問題を解消することができる。
幾つかの実施形態では、前記複数のシリンダは、前記n個のピストンに対応するn個の前記シリンダを前記油圧機械の軸の周りに螺旋状に(仮想的に)移動させたときに前記n個のシリンダが通る軌跡上に設けられている。
複数のシリンダをこのように配置することで、n個のピストンを支持する各々のローラのエッジとカムとの接触位置を、油圧機械の軸方向において容易に分散させることができる。したがって、カム−ローラ間の接触面圧がローラのエッジ周辺において局所的に高くなる場合であっても、各ローラのエッジとカムとの接触位置が軸方向において分散しているので、カム表面における傷の発生や摩耗を効果的に抑制することができる。
本発明の幾つかの実施形態に係る風力発電装置は、少なくとも一本のブレードと、少なくとも一本のブレードが取付けられるハブと、ハブの回転によって駆動されるように構成された油圧ポンプと、油圧ポンプで生成された圧油によって駆動されるように構成された油圧モータと、油圧モータによって駆動される発電機とを備える風力発電装置である。そして、油圧ポンプ及び油圧モータの少なくとも一方は、ラジアルピストン式の油圧機械である。そして、この油圧機械は、複数のピストンと、少なくとも一つのローラと、前記油圧機械の半径方向に沿って往復運動可能に複数のピストンをそれぞれ案内するための複数のシリンダが設けられたシリンダブロックと、少なくとも一つのローラに当接するように構成されたカムとを含み、各々のローラは、油圧機械の軸方向に並んだn個(ただし、nは2以上の整数)のピストンに共通して設けられている。
これによって、ピストンによるローラの支持を軸方向で離れた2点以上で行うため、ローラのスキュー現象の発生を効果的に抑制できる。従って、ローラとカムとの間で部分的な応力発生を防止でき、これらの間で円滑な動力の伝達及び変換が可能になる。また、ローラを軸方向に離れた2点以上で支持することにより、支持点間のローラの耐荷重能力を効果的に増大することができるので、個々のローラの軸方向長さを増大しても、ローラを安定的に支持できる。従って、ラジアルピストン式油圧機械を円滑に作動でき、風力発電装置の発電効率を向上できる。
本発明の幾つかの実施形態によれば、各々のローラは、油圧機械の軸方向に並んだn個(ただし、nは2以上の整数)のピストンに共通して設けられているため、ローラを軸方向に離れた2点以上で支持できる。従ってローラのスキュー現象の発生を効果的に抑制できると共に、ローラとカムとの間で部分的な応力発生を防止でき、これらの間で円滑な動力の伝達及び変換が可能になる。また、ローラを軸方向に離れた2点以上で支持することにより、支持点間のローラの耐荷重能力を効果的に増大することができるので、個々のローラの軸方向長さを増大しても、ローラを安定的に支持できる。
一実施形態に係るラジアルピストン式油圧機械が適用される風力発電装置の概略図である。 一実施形態に係る油圧機械の断面図である。 一実施形態に係る油圧機械の給排油路を示す概略図である。 一実施形態に係る油圧機械のシリンダブロックの一部を示す斜視図である。 シリンダブロックの変形例を示す斜視図である。 一実施形態に係るシリンダブロックの一部を示す斜視図である。 一実施形態に係るピストン及びローラの構成例を示す正面図である。 一実施形態に係るシリンダブロック本体とシリンダ組立体を示す斜視図である。 一実施形態に係るシリンダ組立体を示す断面図である。 一実施形態に係るシリンダ組立体を示す断面図である。 一実施形態に係るシリンダブロックの一部を示す断面図である。 一実施形態に係るピストンおよびローラの構成例を示す正面図である。 一実施形態に係るシリンダブロックの斜視図である。 一実施形態に係るシリンダブロックの展開図である。 一実施形態に係るピストン及びローラの構成例を示す部分断面図である。 一実施形態に係るピストン及びローラの構成例と、ローラ軸方向の位置における荷重分布とを示す図である。
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではない。
まず、図1〜図4に基づいて幾つかの実施形態について説明する。
図1は、一実施形態に係るラジアルピストン式油圧機械を適用可能な風力発電装置の構成例を示す概略図である。図1に示す風力発電装置10は、少なくとも一本、典型的には二本以上のブレード14と、ブレード14が放射状に連結されたハブ16とで構成されるロータ12を備えている。なお、ハブ16は、ハブカバー18によって覆われていてもよい。ロータ12には、ロータシャフト20を介して油圧ポンプ22が連結されている。油圧ポンプ22には、高圧油路24及び低圧油路26を介して油圧モータ28が接続されている。具体的には、油圧ポンプ22の出口が高圧油路24を介して油圧モータ28の入口に接続され、油圧モータ28の出口が低圧油路26を介して油圧ポンプ22の入口に接続されている。
油圧ポンプ22は、ロータシャフト20によって駆動されて作動油を昇圧し、高圧の作動油(圧油)を生成する。油圧ポンプ22で生成された高圧油は、高圧油路24を介して油圧モータ28に送られ、この高圧油によって油圧モータ28が駆動される。油圧モータ28で仕事をした後の低圧の作動油は、低圧油路26を介して油圧モータ28に戻される。
油圧モータ28には発電機30が連結されている。発電機30は、油圧モータ28によって駆動される同期発電機であり、図示しない電力系統に接続されている。
なお、ロータシャフト20の少なくとも一部はナセル32で覆われている。油圧ポンプ22、油圧モータ28及び発電機30は、タワー34の上端に設けられたナセル32の内部に配置されている。本実施形態及び以下に説明する実施形態において、油圧ポンプ22及び油圧モータ28の少なくとも一方は、以下で説明するラジアルピストン式油圧機械である。
図2は、一実施形態に係る油圧機械の縦断面図である。図2に示す油圧機械40は、油圧ポンプ22又は油圧モータ28を構成する。油圧機械40は、油圧機械40の半径方向に沿って形成された複数のシリンダ42と、複数のシリンダ42に夫々摺動自在に設けられた複数のピストン44と、複数のシリンダ42が設けられたシリンダブロック48とを備えている。複数のシリンダ42は、シリンダブロック48の周方向及び軸方向(矢印a方向)に等間隔に配置されている。各々のピストン44は、シリンダ42の内部で油圧機械40の半径方向に沿って往復運動する。ピストン44の往復運動によってピストン44とシリンダ42とによって形成される油圧室rの容積が周期的に変化する。
シリンダブロック48の内側中央に回転シャフト50が配置されている。油圧機械20が油圧ポンプ22である場合、回転シャフト50は、ロータシャフト20と一体に設けられているか、又はロータシャフト20と連動して回転運動を行うものである。回転シャフト50の外周面にリングカム52が装着されている。リングカム52は、回転シャフト50と共に回転するように構成され、ピストン44に設けられたローラ46と当接するカム面を有する。この場合、ローラ46に対するリングカム52の相対的な回転運動を作り出すために、リングカム52とシリンダブロック48との間に、少なくとも一つの軸受54aを設けてもよい。
油圧室rの周期的な容積変化を伴うピストン44の往復運動は、リングカム52の回転運動との間で運動モードが変換されるようになっている。例えば、油圧機械40が油圧ポンプ22である場合、回転シャフト50と共に回転するリングカム52の回転運動がピストン44の往復運動に変換される。これによって、油圧室rの周期的な容積変化が起こり、油圧室rで高圧の作動油が生成され、この高圧油で油圧モータ28が駆動される。
油圧機械40が油圧モータ28である場合、油圧ポンプ22から高圧の作動油が導入され、この高圧油の導入によってピストン44の往復運動が起る。ピストン44の往復運動がリングカム52の回転運動に変換される結果、リングカム52と共に油圧機械40の回転シャフト50が回転する。こうして、リングカム52の働きにより、油圧機械40の回転シャフト50の回転エネルギ(機械的エネルギ)と作動油の流体エネルギとの間でエネルギ変換が行われ、油圧機械40が油圧ポンプ22又は油圧モータ28として所期の役割を果たすようになっている。
シリンダブロック48には、複数の油圧室rに連通する少なくとも一本の内部油路56(56a、56b)が形成されている。一実施形態では、複数の内部油路56(56a、56b)が油圧機械40の軸方向に沿って設けられている。また、シリンダブロック48の一方の端面に環状板部材であるエンドプレート60が設けられている。そして、複数の内部油路56(56a、56b)に連通する環状集合油路58(58a、58b)がエンドプレート60の内部に形成されている。一実施形態では、エンドプレート60とリングカム52との間に軸受54bが設けられており、エンドプレート60は、リングカム52の回転運動の影響を受けずに静止状態を維持可能になっている。
環状集合油路58(58a、58b)は、夫々外部配管62(62a、62b)に接続されている。こうして、各油圧室rは、内部油路56(56a、56b)及び環状集合油路58(58a、58b)を介して、外部配管62(62a、62b)に連通している。
幾つかの実施形態では、シリンダブロック48は、シリンダ42を形成するシリンダカートリッジとしての複数のシリンダスリーブ64と、複数のシリンダスリーブ64が夫々挿入される複数のスリーブ孔66aを有するシリンダブロック本体66とを含む。
シリンダブロック48に求められる役割として、ピストン44を摺動自在に案内するための摺動部としてのシリンダ42の形成と、シリンダ42を保持するための構造体の形成とが挙げられる。前述のように、シリンダスリーブ64とシリンダブロック本体66とを別に設ければ、シリンダブロック48に求められる役割(シリンダ42の形成及び構造体の形成)を、夫々シリンダスリーブ64とシリンダブロック本体66とに分担させることができる。そのため、シリンダスリーブ64及びシリンダブロック本体66の夫々の役割に応じた好適な設計が可能になり、シリンダブロック48の全体としての軽量化を実現できる。
図3は、油圧機械40に作動油を給排する油路を模式的に示す図である。図3において、内部油路56(56a、56b)の夫々に、内部油路56(56a、56b)と各シリンダスリーブ64の油圧室rとに夫々分枝油路70a、70bが接続されている。分枝油路70a、70bには、夫々開閉弁72a、72bが設けられている。内部油路56a、56bのうち、一方が油圧室rに作動油を供給する給油路となり、他方が油圧室rから作動油を排出する排油路となる。
開閉弁72a、72bは、リングカム52の周方向の回転運動と同期して開閉するように制御される。即ち、リングカム52のカム面に当接したローラ46が下死点から上死点に向かう行程では、排油路に設けられた開閉弁が開かれ、給油路に設けられた開閉弁が閉じられる。また、ローラ46が上死点から下死点に向かう行程では、給油路に設けられた開閉弁が開かれ、排油路に設けられた開閉弁が閉じられる。開閉弁72a、72bは、例えば、電磁弁やバネ式開閉弁を用いることができる。バネ式開閉弁は、弁体をシート面に向けて付勢するためのバネが設けられ、油圧室rの油圧と該バネの弾性力と油圧室rの油圧とのバランスによって弁体を閉ポジションと開ポジションとの間で移動可能な構成を有する。
なお、図3に示す例示的な実施形態では、リングカム52は、油圧機械20の周方向に沿って並べられてローラ46と当接するように構成された複数の山部(複数のローブ)74aを有する。リングカム52のカム面には、周方向に沿って複数の山部(複数のローブ)74aと複数の谷部74bとが交互に形成されている。ローブ74aは、リングカム52の回転によって周方向(矢印b方向)に移動する。
図4は、シリンダブロック48の一部の構成を示す斜視図である。シリンダブロック48は周方向に分割された複数のセグメント48aで構成されている。1個のセグメント48aには、n個(nは2以上の整数)のピストンに対応してn個のシリンダスリーブ64が配置されている。すなわち、1個のセグメント48aには、n個のピストンに対応して軸方向に配列されたn個のシリンダ42(図2参照)によって形成されるシリンダ列76が配置されている。n個のシリンダスリーブ64に夫々設けられたピストン44の端部に、ローラ46を両側から囲むように把持部44aが形成されている。複数のピストン44が夫々有する複数の把持部44aで、円筒形を有する1個のローラ46が回動自在に把持されている。ピストン44の外周面は段差がない無段差形状を有している。n個のシリンダスリーブ64は軸方向(矢印a方向)に並んで配置され、ローラ46は軸方向に沿って延設されている。シリンダスリーブ64の端部には、ピストン44が上死点に到達したとき、ローラ46が進入する円弧状の切欠き66aが形成されている。
リングカム52のローブ74aは、シリンダ列76の軸方向の占有範囲Lに亘って軸方向に直線的に延在するように形成されている。また、ローラ46はローブ74aの延在方向に沿って配置され、カム面に当接する。ローラ46は円筒形を有し、かつローラ46の外周面は無段差形状を有して、軸方向全域に亘りリングカム52のカム面に接触している。
なお、図5に示すように、軸方向のシリンダスリーブ64の配置数が多いときは、シリンダブロック48は、周方向のみならず、軸方向に複数に分割されたセグメント48aで構成することができる。
また、シリンダブロック48は、周方向や軸方向に複数に分割しない構成を採用することも可能である。すなわち、シリンダブロック本体66は、油圧機械40における周方向(図4のb方向)の全周に亘って連続して形成してもよい。例えば油圧機械40が風力発電装置のドライブトレイン用の油圧機械の場合においては、一部のセグメント48aを現地交換する際、シリンダブロック48には少なからず風荷重が作用している。そのため、一部のセグメント48aを取り外した直後に他のセグメントの位置がわずかにずれて、新品のセグメントを組み付けるのが困難となり得る。これに対し、シリンダブロック本体66を、油圧機械40の周方向における全周に亘って連続して形成することで、このようなセグメント48aの組み付けに付随する諸問題を解消することができる。
図4及び図5に示す実施形態によれば、ローラ46は、油圧機械の軸方向(ローラ46の軸方向)に並んだn個のピストンに共通して設けられている。すなわち、ローラ46は、ローラ46の軸方向に離れた複数箇所で、n個のピストン44によって把持されている。従って、ローラ46の軸線がローブ74aの稜線方向から外れるのを抑制できる。そのため、ローラ46のスキュー発生を抑制できる。また、ローラ46を複数点で支持することで、ローラ46を安定的に支持できる。従って、リングカム52とローラ46との間で、部分的な応力の発生を抑えることができるので、動力の伝達及び変換が円滑に行われ、油圧機械40の性能低下を防止できる。また、ローラ46はその軸方向全域でカム面に接触するので、カム面に対する接触面積を軸方向に拡大できる。そのため、両者間の接触面圧を低減できるので、ローラ46は比較的小径であっても、接触面圧を適正な範囲内に収めることができると共に、ローラ46、リングカム52及びピストン44等の疲労破壊を防止できる。
また、ローラ46のカム面に対する接触面圧を低減できるので、ピストン44のローラ側部位を大径とする必要がなくなる。そのため、油圧室側とローラ側とで、ピストン44の外径を同一にできる。そのため、ピストン44の外周面を無段差形状とすることができるので、ピストン44及びシリンダスリーブ64の加工を容易かつ低コスト化できる。また、リングカム52のローブ74aは軸方向へ直線状に延在した形状を有しているので、油圧機械40の軸方向に並んだn個のピストン44に共通して設けられるローラ46の配置の自由度を広げることができる。
また、シリンダブロック48は、セグメント48a毎に分割しているので、シリンダブロック48の組立及び分解が容易である。そのため、シリンダブロック48の内側に配置された部品の保守点検及び交換が容易になる。さらに、シリンダスリーブ64をシリンダブロック48に対して抜き差し可能にすれば、シリンダスリーブ64の装着及び取り外しが容易になり、シリンダスリーブ64の保守点検が容易になる。
次に、図6及び図7を用いてローラ46とn個のピストン44の他の構成例について説明する。図6及び図7に示すローラ46は、ピストン44の把持部44aによって把持される部位46aと、その他の部位46bとで径が異なっている。即ち、部位46aは、部位46bよりも小径である。小径部位46aと大径部位46bとは互いに同心に配置され、小径部位46aと大径部位46bとの間に、段差が形成されている。小径部位46a(係合部)は、ピストン44と係合するよう構成され、大径部位46b(当接部)は、外周面がカム面に当接するように構成されている。その他の構成は図1〜図4を用いて示した実施形態と同一である。
かかる構成としたことで、シリンダスリーブ64及びピストン44をリングカム52により接近させた配置とすることができる。そのため、シリンダスリーブ64を内蔵するシリンダブロック48をコンパクト化できる利点がある。
次に、図8及び図9を用いて、ローラ46とn個のピストン44をカートリッジとして構成した場合の構成例を説明する。図8及び図9に示す実施形態は、油圧機械40が油圧ポンプ22の場合の一例である。図8に示すように、シリンダブロック本体66には、楕円形を有する複数のカートリッジ穴80が周方向に並んで形成されている。各カートリッジ穴80には、シリンダ組立体82Aが装着される。以下、シリンダ組立体82Aの構成を説明する。
図8及び図9に示すように、シリンダ組立体82Aは楕円形の台板84を有する。台板84はカートリッジ穴80より大きな面積を有し、かつカートリッジ穴80と相似した楕円形を有している。図9に示すように、台板84には、n個(nは2以上の整数)の油圧室rが形成されたシリンダケーシングとしてのシリンダカートリッジ86が装着されている。シリンダカートリッジ86は、台板84の一方の面に、締結具88(例えばボルト)で台板84に装着される。
シリンダカートリッジ86には、各油圧室rの間に、上死点におけるピストン44の受圧面44bの位置より台板84に接近した隔壁86aを有している。隔壁86aと台板84との間に、各油圧室rに連通した作動油空間s1が形成されている。なお、作動油空間s1は各油圧室rから同等の距離にあるのが望ましい。台板84には連通孔84aが形成されている。連通孔84aは、台板84の中央領域で、かつ作動油空間s1に面して配置されるのが望ましい。各ピストン44の端部は共通した一つのローラ46を両側から抱え込み、ローラ46を回動自在に把持する把持部44aを有している。
ローラ46の両端に位置するピストン44の把持部44aには、押えアーム90が一体に設けられている。押えアーム90に突設された針状の押え端90aがローラ46の中心に当接され、ローラ46の軸方向の動きを阻止している。ローラ46の中心は回転運動しないので、押え端90aとローラ46との間で擦れがない。そのため、これら部材の間で摩耗が発生しない。こうして、押えアーム90によってローラ46の軸方向の移動を規制している。
台板84の他方の面には、高圧バルブブロック92と低圧バルブブロック104とが取り付けられている。高圧バルブブロック92を形成するケーシング94は締結具(例えばボルト)102によって台板84に着脱可能に取り付けられる。ケーシング94には、高圧排油管96が設けられている。ケーシング94の内部に形成された空間には、球形の弁体99とコイルバネ100とからなるバネ式開閉弁98が設けられている。ケーシング94の内側壁には弁座94aが形成されている。コイルバネ100は、弁体99を弁座94aに押し付ける押圧力を付与する。弁座94aと連通孔84aとの間に作動油空間s2が形成されている。作動油空間s2を介して弁体99に作用する油圧がバネ100の押圧力を上回ったとき、バネ式開閉弁98が開放され、作動油空間s2と高圧排油管96とが連通する。
低圧バルブブロック104を形成するケーシング106は、締結具(例えばボルト)115によって台板84に着脱可能に取り付けられる。ケーシング106には低圧給油管108が接続されている。ケーシング106の内部に電磁弁110が設けられている。電磁弁110の弁棒112の周囲にコイル114が設けられ、コイル114に流れる電流によって、弁棒112を移動させる力が発生する。ケーシング106の内部に弁座106aが形成されると共に、コイル114の内側にコイルバネ113が設けられている。コイル114に電流を流すと、電磁弁110の弁体111に弁座106aに接近する方向の力が働き、作動油空間s2と低圧給油管108とを遮断する。コイル114に電流を流さない時、弁体111はコイルバネ113のバネ力で、弁体111が弁座106aから離れ、低圧給油管108と作動油空間s2とが連通する。
台板84の外縁付近に孔84bが形成され、シリンダ組立体82Aは、シリンダブロック本体66のカートリッジ穴80に挿入され、孔84bを介して、締結具(例えばボルト)によって、シリンダブロック本体66に装着される。シリンダブロック本体66に装着された複数のシリンダ組立体82Aにおいて、ピストン44の往復運動によって、高圧油が油圧室rから高圧排油管96に吐出され、低圧給油管108から油圧室rに作動油が供給される。
シリンダ組立体82Aには、n個のピストン44とn個のシリンダカートリッジ86とでそれぞれ形成されるn個の油圧室rへの作動油の供給状態を一括して切り換えるための給油バルブとしての電磁弁110が設けられている。これにより、n個の油圧室当たり1個の給油バルブを設けるだけで済むので、給油バルブの数を低減でき、シリンダブロック48をコンパクト化及び低コスト化できる。
また、シリンダ組立体82Aには、n個のピストン44とn個のシリンダカートリッジ86とでそれぞれ形成されるn個の油圧室rからの作動油の排出状態を一括して切り換えるための排油バルブとしてのバネ式開閉弁98が設けられている。これにより、n個の油圧室当たり1個の排油バルブを設けるだけで済むので、排油バルブの数を低減でき、シリンダブロック48をコンパクト化及び低コスト化できる。
図8及び図9に示すローラ46とn個のピストン44とは、シリンダケーシングとともに、シリンダブロック本体66に対して一体的に着脱可能なカートリッジとしてのシリンダ組立体82Aを構成している。これにより、ローラ46やn個のピストン44を摩耗の影響等で交換する際に、シリンダブロック本体66からシリンダ組立体82Aを取り外して、新品のシリンダ組立体82Aを装着するだけで交換できるので、油圧機械40のメンテナンスが容易になる。
また、シリンダ組立体82Aは、油圧機械40の半径方向(図中のP方向)においてシリンダブロック本体66に対してカム52と反対側に取り外されるように構成されている。これにより、シリンダ組立体82Aの交換時に、カム52を油圧機械40から取り外さずとも、シリンダ組立体82Aのみをカム52と干渉させることなく取り外すことができるので、シリンダ組立体82Aの交換作業が容易となる。
また、シリンダ組立体82Aにおいては、各油圧室rに連通して共通の作動油空間s1及びs2が形成されると共に、高圧バルブブロック92及び低圧バルブブロック104の入口が作動油空間s2に面しており、かつこれらバルブブロックが連通孔84aに対し等距離の位置に配置されているので、各油圧室rとこれらバルブブロックに対する作動油の給排を均等に行うことができる。そのため、軸方向に長尺なローラ46のカム面に対する全接触領域で接触面圧が均等に発生する。これによって、油圧機械40が円滑に作動できると共に、ローブ74aやリングカム52のカム面に偏摩耗が発生せず、これらの寿命を延ばすことができる。
また、シリンダ組立体82Aにおいては、高圧バルブブロック92及び低圧バルブブロック104のケーシング94及び106は、上蓋103及び116がケーシング本体と分離して形成され、締結具(例えばボルト)118によってケーシング本体に装着されている。そのため、保守点検時には、上蓋103、116を取り除くことで、ケーシング内部に配置された部品の保守点検が容易になるという利点がある。
次に、図10をシリンダ組立体82Aの変形例であるシリンダ組立体82Bについて説明する。図10に示す実施形態も油圧機械40が油圧ポンプ22の場合の一例である。図10に示す実施形態のシリンダ組立体82Bにおいて、台板120の一方の面には、図8及び図9を用いて示した実施形態と同様の構成を有するシリンダカートリッジ86、ピストン44及びローラ46が取り付けられている。そのため、これらの部材に図8及び図9を用いて示した実施形態と同一の符号を付し、これら部材の説明を省略する。
複数の油圧室rに連通する共通の作動油空間s1が形成されている。台板120の中央に連通孔120aが形成されている。台板120の外縁部には、孔120bが形成され、孔120bを介して締結具(例えばボルト)を用いてシリンダブロック本体66に装着される。
台板120の他方の面には、図9に図示されたバネ式開閉弁98と同様の構成を有するバネ式開閉弁126と、図9に図示された電磁弁110と同様の構成を有する電磁弁128とが、油圧機械40の半径方向(図中矢印c方向)に沿って並んで配置されている。台板120の他方の面に、ケーシング122とケーシング124とが油圧機械40の半径方向に沿って配置され、互いに締結具によって結合されている。ケーシング122の内部に開閉弁126が設けられ、ケーシング124の内部に電磁弁128が設けられている。台板120とバネ式開閉弁126の間に作動油空間s2が形成され、電磁弁128の入口は、ケーシング122に形成された油路130を介して、作動油空間s2に連通している。
ケーシング122には、開閉弁126を介して作動油空間s2と連通する高圧排油路132が形成されている。また、ケーシング124には、電磁弁128を介して油路130と連通する低圧給油路134が形成されている。一つのローラ46に接続された複数のピストン44は同期した動作を行う。各ピストン44が上死点に接近し、各油圧室rが高圧になると、バネ式開閉弁126が開き、高圧油を高圧排油路132に吐出する。各ピストン44が下死点に近づくと、電磁弁128が開き、低圧油が低圧排油路134から各油圧室rに供給される。
本実施形態によれば、図8及び図9を用いて示した実施形態と同様の作用効果を得られるのに加えて、バネ式開閉弁126及び電磁弁128を、油圧機械40の半径方向に配置されたケーシング122及び124に収容できるので、これら弁を内蔵したケーシングをコンパクト化できる。従って、シリンダブロック本体66の外側に配置されるバルブブロックをコンパクト化できる。
なお、図10に示す実施形態においては、台板120とシリンダブロック本体66とが、台板120に設けられた孔120bを通る締結具を介して結合されている。これに対し、図11に示すように、シリンダ組立体82B全体を覆う蓋部材129を設け、蓋部材129に設けられた孔129aを通る締結具を介して蓋部材129とシリンダブロック本体66とを結合してもよい。蓋部材129は、シリンダブロック本体66に設けられたカートリッジ穴80に挿入されたシリンダ組立体82Bのシリンダブロック本体66からの半径方向に沿った抜け出しを規制する。このように蓋部材129をシリンダブロック本体66に取り付けることにより、シリンダブロック本体66からのシリンダ組立体82Bの抜け出しを容易に規制することができる。また、蓋部材129はシリンダ組立体82Bの全体を覆っているので、シリンダ組立体82Bがシリンダブロック本体66から抜け出すことを効果的に規制することができる。
次に、図12を用いてローラ46とピストン44の他の構成例を説明する。図12は、ローラの軸方向の移動を阻止するための構成例を説明するための図である。図12に示す実施形態において、複数のピストン44の把持部44aに一つのローラ46が回動自在に把持されている点は、これまでに示した実施形態と同一である。ローラ46は、ピストン44間の領域で、段差140が形成され、該領域は小径部位142を形成している。ローラ46のその他の領域では、小径部位よりも大径の大径部位144が形成され、大径部位144がカム面に接触する。また、ローラ46の外周面に隣接して、ピストン44間にフレーム146が架設されている。フレーム146には、ローラ46に向けて突出し、段差140に遊嵌する凸部148が形成されている。
図12に示す実施形態では、凸部148が小径部位142に挿入されているので、ローラ46の軸方向の移動を阻止できる。そのため、図9に示される押えアーム90をピストン44に設ける必要がなくなる。従って、ローラ46の軸方向寸法を押えアーム90に適合させる必要がなくなるので、ローラ46の設計の自由度を広げることができる。
次に、図13及び図14を用いてシリンダ42の配列例を説明する。図13は、シリンダブロック48の斜視図であり、図14は、図13に示すシリンダブロック48の展開図である。幾つかの実施形態では、油圧機械40の構成のうち、図13及び図14に示すシリンダ42の配列に関する構成以外は、図1〜図4を用いて説明した構成と同様のものを採用できる。
図13及び図14に示すシリンダブロック48においては、複数のシリンダ42は、n個のピストンに対応して油圧機械40の軸方向に並んだn個のシリンダ42からなるシリンダ列76を油圧機械40の軸101の周りに螺旋状に仮想移動させたときにn個のシリンダ42が通る軌跡102上に設けられている。複数のシリンダ42をこのように配置することで、n個のピストン44を支持するローラ46のエッジとカム52との接触位置Q(図4参照)を、油圧機械40の軸方向において容易に分散させることができる。したがって、カム−ローラ間の接触面圧がローラ46のエッジ周辺において局所的に高くなる場合であっても、各ローラ46のエッジとカム56との接触位置Qが軸方向において分散しているので、カム表面における傷の発生や摩耗を効果的に抑制することができる。
次に、図15を用いてローラ46及びピストン44の他の構成例について説明する。図15に示すローラ46は、n個のピストン44に固定される円筒部材150と、周面がカムと当接するように構成されて円筒部材150の周りを回転可能なリング部材152と、を有する。ここで、円筒部材150は、ピストン44に対して回転しないように、ピストン44に固定されている。リング部材152は、潤滑油を供給された潤滑部154をリング部材152の内周面に有する。この場合、円筒部材150は潤滑油の油膜を介してリング部材に支持されるので、円筒部材150のリング部材152に対する相対的な動き(例えば、円筒部材150の軸がリング部材152の軸に対して傾くような、円筒部材150のリング部材152に対する傾動)がある程度許容される。そのため、一つのローラ46を共有するn個のピストン44及びこれらに対応するn個のシリンダ42の位置や寸法がそれぞれ製造公差でばらついても、リング部材152と円筒部材150との間の相対的な動きによってこれらのばらつきを吸収して、n個のピストン44をn個のシリンダ42内で円滑に往復運動させることができる。
また、図15に示すn個のピストン44の各々の内部及び円筒部材150の内部には、ピストン44とシリンダ42とで形成される油圧室rの作動油を潤滑油として潤滑部154に供給するための供給ライン156が形成されている。
このように、ピストン44とシリンダ42とで形成される油圧室rの作動油を潤滑油として活用することで、潤滑油を潤滑部154に供給するための供給ライン156を、シリンダ42外部ではなくピストン44の内部および円筒部材150の内部に設けることができる。従って、円筒部材150に対するリング部材152の円滑な回転を、簡易な構成で実現することができる。
また、図15に示す円筒部材150の周面には、供給ラインから供給される潤滑油を潤滑部154に供給するための供給口158が設けられている。供給口158は、円筒部材150の周面のうち油圧室rとは反対側(カム52側)の表面に設けられている。これにより、カム52からリング部材152が受ける力に抗して油膜による圧力がリング部材152に作用する。従って、油圧室rの圧力の変化によってリング部材152がカム52から力を受ける力が変化しても、リング部材152と円筒部材150との間の油膜を維持できる。この作用は、油圧室の圧力が比較的高く油膜が欠乏しやすい期間ほど強く働くので、油圧室の圧力が変化しても油膜を良好に維持することができる。
また、図15に示す供給ライン156は、ピストン44と円筒部材150との境界にシール部材159が設けられている。これにより、ピストン44の内部および円筒部材150の内部に供給ライン156を設けた場合であっても、ピストン44と円筒部材150との境界での潤滑油の漏れをシール部材159によって抑制しつつ、油圧室rから供給口158へ潤滑油を供給することができる。
なお、上述のように、図15におけるローラ46は、ピストン44に固定された回転しない円筒部材150と、円筒部材150の周りを回転可能なリング部材152と、を有している。すなわち、ローラ46全体が回転するわけではなく、ローラ46の少なくとも一部が回転するよう構成されている。
次に、図16を用いてピストン44の他の形状例を説明する。図16に示すピストン44は、樽型に形成されている。換言すると、ピストン44は、ピストン軸方向端部(ピストンヘッド)の外径Rがピストン軸方向中央部の外径Rよりも小さくなるようにクラウニングされたピストン周面160を有する。
ピストン44をこのような形状に形成することにより、一つのローラ46を共有するn個のピストン44の軸がn個のシリンダ42の軸に対してそれぞれ傾いた状態であっても、各ピストン44のピストンヘッドのエッジ部のシリンダ内壁面に対する接触(かじり)を防止できる。従って、複数のシリンダ42と複数のピストン44とは、それぞれの位置や寸法が製造公差でばらついても、それぞれ容易に組みつけることができる。また、それぞれの位置や寸法が製造公差でばらついても、複数のピストン44を複数のシリンダ42内でそれぞれ円滑に往復運動させることができる。
なお、図16で示したピストン44の形状(ピストンヘッドの外径Rがピストン軸方向中央部の外径Rよりも小さい形状)は、他の図を用いて説明した何れの実施形態のピストンに対しても採用可能である。また、ピストン44の形状は、互いに異ならせてもよい。例えば、3個のピストン44を一つのローラ46に対してローラ46の軸方向に並ぶように設ける構成において、以下のようにピストン44を構成してもよい。すなわち、ピストン軸方向中央部の外径Rに対する、ピストンヘッドの外径Rの比(R/R)が、3個のうち中央のピストン44の方が他の2個のピストン44よりも大きくなるように、ピストン周面160を形成してもよい。この場合、油圧機械40の周方向に沿った力(サイドフォース)は、3個のピストン44のうち中央のピストン44に集中し、他の2個のピストン44には大きな力は加わらない。したがって、中央のピストン44によってサイドフォースを負担し、他の2個のピストン44によって3個のピストン44によるローラ46の支持を安定化できる。
また、n個のピストン44のうち隣接する2個のピストン44の支持領域間のローラ軸方向距離は、n個のピストン44のうち両端のピストン44の支持領域の端からローラ46のエッジまでの距離の2倍よりも大きくしてもよい。なお、ピストン44の支持領域とは、このピストン44によってローラ46が支持されている領域を意味する。
図16に示す例示的な実施形態では、2個のピストン44間のローラ軸方向距離が6xであるのに対し、ピストン44の支持点からローラ46のエッジまでの距離がxである(すなわち、(ピストン44の支持領域間のローラ軸方向距離)>(ピストン44の支持領域からローラ46のエッジまでの距離の2倍)の関係を満たしている)。この場合、図16に示すように、ピストン44がローラ46を支持する支持領域からローラ軸方向のローラ中心側に3x離れた位置における荷重が、支持領域から軸方向の外側にx離れた位置における荷重と等しくなるように構成している。
このように、ローラ46を軸方向に離れた2箇所以上で支持すれば、支持領域の間のローラ46の耐荷重能力を効果的に増大することができるので、ローラ46とカム52との接触面圧を低減する等の目的のためにローラ46の軸方向長さを増大しても、ローラ46を安定的に支持することができる。
10 風力発電装置
12 ロータ
14 ブレード
16 ハブ
18 ハブカバー
20 ロータシャフト
22 油圧ポンプ
24 高圧油路
26 低圧油路
28 油圧モータ
30 発電機
32 ナセル
34 タワー
40 油圧機械
42 シリンダ
44 ピストン
44a 把持部
46 ローラ
46a、142 小径部位
46b、144 大径部位
48 シリンダブロック
50 回転シャフト
52 リングカム
54a、54b 軸受
56,56a、56b 内部油路
58,58a、58b 環状集合油路
60 エンドプレート
62,62a、62b 外部配管
64 シリンダスリーブ
64a 切欠き
66 シリンダブロック本体
66a スリーブ孔
70a、70b 分枝油管
72a、72b 開閉弁
74a 山部(ローブ)
74b 谷部
80 カートリッジ穴
82A、82B シリンダ組立体
84,120 台板
84a 連通孔
86 シリンダケーシング
86a 隔壁
88,102 締結具
90 アーム
90a 押え端
92 高圧バルブブロック
94,106,122,124 ケーシング
94a 弁座
96 高圧排油管
98,126 バネ式開閉弁
99 弁体
100 コイルバネ
103、116 上蓋
104 低圧バルブブロック
108 低圧給油管
110,128 電磁弁
111 弁体
112 弁棒
113 コイルバネ
114 コイル
129 蓋部材
129a 孔
130 油路
132 高圧排油路
134 低圧給油路
140 段差
142 シリンダ列
146 フレーム
148 凸部
150 円筒部材
152 リング部材
154 潤滑部
156 供給ライン
158 供給口
160 ピストン周面
164 シール部材
r 油圧室
s1、s2 作動油空間

Claims (15)

  1. ラジアルピストン式の油圧機械であって、
    複数のピストンと、
    少なくとも一つのローラと、
    前記油圧機械の半径方向に沿って往復運動可能に前記複数のピストンをそれぞれ案内するための複数のシリンダが設けられたシリンダブロックと、
    前記ローラの各々に当接するように構成されたカムとを備え、
    前記ローラの各々は、前記油圧機械の軸方向に並んだn個(ただし、nは2以上の整数)の前記ピストンに共通して設けられていることを特徴とするラジアルピストン式油圧機械。
  2. 前記カムは、前記油圧機械の周方向に沿って並ぶ複数のローブを有するとともに、前記複数のピストンに対向して設けられ、前記複数のピストンに対して相対的に前記周方向に前記ローブが移動するように回転可能に構成されたリングカムであり、
    前記複数のシリンダは、前記n個のピストンに対応して前記軸方向に配列されたn個のシリンダによって形成されるシリンダ列を含み、
    前記複数のローブは、前記シリンダ列の前記軸方向の占有範囲にわたって、前記軸方向に直線的に延在している請求項1に記載のラジアルピストン式油圧機械。
  3. 前記ローラの各々は、前記n個のピストンが設けられた前記軸方向の領域に亘って前記軸方向に延在する円筒体を含み、
    前記円筒体は、前記軸方向の前記領域に亘って前記カムと当接するように構成された請求項1又は2に記載のラジアルピストン式油圧機械。
  4. 前記ローラの各々は、前記カムと当接して前記カムと係合するように構成された少なくとも一つの当接部と、前記少なくとも一つの当接部よりも小径であり前記n個のピストンと係合する少なくとも一つの係合部とを含む請求項1又は2に記載のラジアルピストン式油圧機械。
  5. 前記ローラの各々は、前記n個のピストンに固定される円筒部材と、外周面が前記カムと当接するように構成されて前記円筒部材の周りを回転可能な少なくとも一つのリング部材と、を有し、
    前記リング部材の各々は、潤滑油を供給された潤滑部を当該リング部材の内周面に有する請求項1又は2に記載のラジアルピストン式油圧機械。
  6. 前記n個のピストンの各々の内部及び前記円筒部材の内部には、前記ピストンと前記シリンダとで形成される油圧室の作動油を前記潤滑油として前記潤滑部に供給するための供給ラインが形成されていることを特徴とする請求項5に記載のラジアルピストン式油圧機械。
  7. 前記n個のピストンは、それぞれ、前記ピストンの軸方向における端部の外径が前記ピストンの軸方向における中央部の外径よりも小さくなるようにクラウニングされたピストン周面を有する請求項1乃至6の何れか一項に記載のラジアルピストン式油圧機械。
  8. 前記n個の前記ピストンと、前記n個のピストンに対応するn個の前記シリンダとでそれぞれ形成されるn個の油圧室への作動油の供給状態を一括して切り換えるための給油バルブをさらに備えることを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載のラジアルピストン式油圧機械。
  9. 前記シリンダブロックは、前記n個のピストンに対応するn個の前記シリンダのうち少なくとも一個のシリンダを有するシリンダカートリッジと、前記シリンダカートリッジが挿入されるカートリッジ穴を有するシリンダブロック本体とを含み、
    前記油圧機械は、前記シリンダブロック本体に取り付けられ、前記カートリッジ穴に挿入された前記シリンダカートリッジの前記シリンダブロック本体からの前記半径方向に沿った抜け出しを規制するための蓋部材をさらに含む請求項1乃至8の何れか一項に記載のラジアルピストン式油圧機械。
  10. 前記シリンダブロックは、前記n個のピストンに対応するn個の前記シリンダを有するシリンダカートリッジと、前記シリンダカートリッジが挿入されるカートリッジ穴を有するシリンダブロック本体とを有し、
    前記シリンダカートリッジは、前記n個のピストン及び前記n個のピストンに対応する前記ローラと一体化された状態で、前記シリンダブロック本体に対して着脱可能に構成される請求項1乃至8の何れか一項に記載のラジアルピストン式油圧機械。
  11. 前記シリンダカートリッジは、前記ピストンと前記シリンダとで形成される油圧室と該油圧室の外部との連通状態を調節するためのバルブと一体化された状態で、前記油圧機械の半径方向において前記シリンダブロック本体に対して前記カムと反対側に取り外されるように構成されている請求項9又は10に記載のラジアルピストン式油圧機械。
  12. 前記シリンダブロックは、前記n個のピストンに対応するn個の前記シリンダをそれぞれ有する複数のセグメントに分割可能に構成されていることを特徴とする請求項1乃至11の何れか一項に記載のラジアルピストン式油圧機械。
  13. 前記シリンダブロック本体は、前記油圧機械の周方向における全周に亘って連続して形成されている請求項9乃至11の何れか一項に記載のラジアルピストン式油圧機械。
  14. 前記複数のシリンダは、前記n個のピストンに対応するn個の前記シリンダを前記油圧機械の軸の周りに螺旋状に仮想移動させたときに前記n個のシリンダが通る軌跡上に設けられている請求項1乃至13の何れか一項に記載のラジアルピストン式油圧機械。
  15. 少なくとも一本のブレードと、
    前記少なくとも一本のブレードが取付けられるハブと、
    前記ハブの回転によって駆動されるように構成された油圧ポンプと、
    前記油圧ポンプで生成された圧油によって駆動されるように構成された油圧モータと、
    前記油圧モータによって駆動される発電機とを備える風力発電装置であって、
    前記油圧ポンプ及び前記油圧モータの少なくとも一方は、ラジアルピストン式の油圧機械であり、
    複数のピストンと、少なくとも一つのローラと、前記油圧機械の半径方向に沿って往復運動可能に前記複数のピストンをそれぞれ案内するための複数のシリンダが設けられたシリンダブロックと、前記ローラの各々に当接するように構成されたカムとを備え、
    前記ローラの各々は、前記油圧機械の軸方向に並んだn個(ただし、nは2以上の整数)の前記ピストンに共通して設けられていることを特徴とする風力発電装置。
JP2013267219A 2013-03-18 2013-12-25 ラジアルピストン式油圧機械及び風力発電装置 Pending JP2015124609A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013267219A JP2015124609A (ja) 2013-12-25 2013-12-25 ラジアルピストン式油圧機械及び風力発電装置
EP14160384.5A EP2781744A3 (en) 2013-03-18 2014-03-17 Radial piston hydraulic machine and wind turbine generator

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013267219A JP2015124609A (ja) 2013-12-25 2013-12-25 ラジアルピストン式油圧機械及び風力発電装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015124609A true JP2015124609A (ja) 2015-07-06

Family

ID=53535517

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013267219A Pending JP2015124609A (ja) 2013-03-18 2013-12-25 ラジアルピストン式油圧機械及び風力発電装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2015124609A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017098250A1 (en) * 2015-12-08 2017-06-15 Domin Fluid Power Limited Radial pumps and motors
JP2018105265A (ja) * 2016-12-27 2018-07-05 三菱重工機械システム株式会社 油圧機械

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017098250A1 (en) * 2015-12-08 2017-06-15 Domin Fluid Power Limited Radial pumps and motors
JP2018105265A (ja) * 2016-12-27 2018-07-05 三菱重工機械システム株式会社 油圧機械

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8358024B2 (en) Wind turbine generator and tidal current generator with a hydraulic transmission
JP2015124609A (ja) ラジアルピストン式油圧機械及び風力発電装置
JP2018071515A (ja) 再生可能エネルギー型発電装置及びその組み立て方法
US20120160041A1 (en) Crankshaft-slider assembly and internal combustion engine, compressor thereof
JP5738476B2 (ja) 流体作動装置及び風力発電装置
EP2821648B1 (en) Hydraulic machine and regenerative energy power generation device
JP2014181578A (ja) ラジアルピストン式油圧機械および風力発電装置
US7322271B2 (en) Rotary radial piston machine
EP2749768B1 (en) Radial piston hydraulic machine and wind turbine generator
EP2749769B1 (en) Radial piston hydraulic machine and wind turbine generator
JP2014129771A (ja) ラジアルピストン式油圧機械および風力発電装置
JP6363148B2 (ja) 再生可能エネルギー型発電装置
JP2014129772A (ja) ラジアルピストン式油圧機械および風力発電装置
EP2781744A2 (en) Radial piston hydraulic machine and wind turbine generator
JP2014141957A (ja) ラジアルピストン式油圧機械および風力発電装置
JP2014129770A (ja) ラジアルピストン式油圧機械、その組立て方法及び風力発電装置
JP2015124608A (ja) ラジアルピストン式油圧機械および風力発電装置
JP5734506B2 (ja) 流体作動装置及び風力発電装置
JP2014129782A (ja) ラジアルピストン式油圧機械および風力発電装置
JP6227308B2 (ja) 回転機械
JP2014129778A (ja) ラジアルピストン式油圧機械および風力発電装置
JP6434854B2 (ja) ラジアルピストン式油圧機械及びこれを備えた風力発電装置、並びに油圧機械のメンテナンス方法
JP2014129783A (ja) ラジアルピストン式油圧機械および風力発電装置
JP2014129779A (ja) ラジアルピストン式油圧機械および風力発電装置
JP2014129780A (ja) ラジアルピストン式の油圧機械及びそれを備えた風力発電装置