JP2014129779A - ラジアルピストン式油圧機械および風力発電装置 - Google Patents

ラジアルピストン式油圧機械および風力発電装置 Download PDF

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Yoshihito Ohashi
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Abstract

【課題】高い液密性を有すると共に、簡単な配管構造を有するラジアルピストン式油圧機械及び風力発電装置を提供する。
【解決手段】ラジアルピストン式の油圧機械は、油圧機械の半径方向に沿って配置された複数のピストン22と、半径方向に沿って往復運動可能に前記複数のピストンをそれぞれ案内するための複数のシリンダ24が設けられたシリンダブロック26とを備え、シリンダブロックの内部には、複数のピストンと複数のシリンダによってそれぞれ形成される複数の油圧室25に連通して複数の油圧室に作動油を供給するための複数の給油路30Aと、複数の油圧室に連通して複数の油圧室から作動油を排出するための複数の排油路30Bとが形成されており、複数の給油路と複数の排油路は、油圧機械の軸方向に沿って延在しており、複数の給油路は、複数の排油路と異なる前記半径方向の位置に配置されている。
【選択図】図3

Description

本開示は、ラジアルピストン式油圧機械及びこれを備えた風力発電装置に関する。
従来から、複数のピストンが放射状に並んだラジアルピストン式の油圧機械が知られている。
例えば、特許文献1には、動力伝達装置に用いられるラジアルピストン式の油圧ポンプが開示されている。この油圧ポンプでは、内周面にカム面を有するアウターレースと、このアウターレースに対向して放射状に配置された複数のシリンダを有するインナーレースとを備えている。インナーレースの複数のシリンダは、それぞれ、複数のピストンを案内するように構成されている。なお、各々のピストンには、カム面と当接するボールが取り付けられている。
また、特許文献2には、風力発電装置のドライブトレインとして機能するラジアルピストン式油圧機械が開示されている。特許文献2記載のラジアルピストン式油圧機械では、シリンダ内を往復運動するピストンと、ピストンに取り付けられたローラと、ローラに当接するカム面を有するカムとを備えている。
特開2010−19192号公報 米国特許公開第2010/0040470号
特許文献2が開示するように、シリンダブロックの内部に油圧室から径方向外側に向かって延びる供給路を設けた場合、油圧機械の大型化を招くのみならず、シリンダブロック周りの配管構造が複雑になって生産性が低くなるという問題がある。
一方、特許文献1が開示する油圧機械では、シリンダブロックの内部に、大径のシリンダのために、供給路と排出路を兼ねる軸方向に延びる流路が設けられている。しかしながら、供給路を流れる作動油と排出路を流れる作動油の圧力差は大きく、良好な液密性を確保するためには、供給路と排出路を別々に設けるのが望ましい。
本発明の少なくとも一実施形態の目的は、高い液密性を有すると共に、簡単な配管構造を有するラジアルピストン式油圧機械及び風力発電装置を提供することである。
本発明の少なくとも一実施形態に係るラジアルピストン式油圧機械は、
前記油圧機械の半径方向に沿って配置された複数のピストンと、
前記半径方向に沿って往復運動可能に前記複数のピストンをそれぞれ案内するための複数のシリンダが設けられたシリンダブロックとを備え、
前記シリンダブロックの内部には、前記複数のピストンと前記複数のシリンダによってそれぞれ形成される複数の油圧室に連通して前記複数の油圧室に作動油を供給するための複数の給油路と、前記複数の油圧室に連通して前記複数の油圧室から前記作動油を排出するための複数の排油路とが形成されており、
前記複数の給油路と前記複数の排油路は、前記油圧機械の軸方向に沿って延在しており、
前記複数の給油路は、前記複数の排油路と異なる前記半径方向の位置に配置されたことを特徴とする。
上記ラジアルピストン式油圧機械では、シリンダブロックの内部に設けられた給油路及び排油路が、油圧機械の軸方向に沿って延在し、且つ、半径方向にて異なる位置にある。この構成によれば、給油路及び排油路が何れも軸方向に延在しているので、シリンダブロックの大径化を防止することができ、また、給油路及び排油路に接続される配管構造も簡単にすることができる。
更に、給油路及び排油路が半径方向で異なる位置にあり、同一の半径方向位置で並列に配列されていない。このため、給油路及び排油路のために必要なスペースが小さくてよく、シリンダ同士の距離を広げる必要がない。この点からも、シリンダブロックの大型化を防止することができる。あるいは、給油路及び排油路のために必要なスペースが小さくてよいので、周方向に配列するシリンダの数を増やすことができる。シリンダの数を増やした場合、脈動や振動を抑制することができる。
幾つかの実施形態では、前記シリンダブロックは、前記複数のシリンダをそれぞれ有する複数のシリンダスリーブと、前記複数のシリンダスリーブがそれぞれ挿入される複数のスリーブ穴を有するシリンダブロック本体とを含み、
各々の前記シリンダスリーブを含むシリンダカートリッジには、前記油圧室を前記給油路に連通させるための第1連通路と、前記油圧室を前記排油路に連通させるための第2連通路とが設けられており、
前記第1連通路は、前記シリンダカートリッジの外周面に設けられて前記給油路に開口する第1環状溝を含み、
前記第2連通路は、前記第1環状溝から前記半径方向に離れた位置において前記シリンダカートリッジの外周面に設けられて前記排油路に開口する第2環状溝を含む。
この構成では、シリンダカートリッジの外周面に、給油路に開口する第1環状溝を設けたことで、簡単な構成にて、給油路と油圧室とを確実に連通させることができる。また、この構成では、シリンダカートリッジの外周面における第1環状溝とは異なる径方向位置に、排油路に開口する第2環状溝を設けたことで、簡単な構成にて、排油路と油圧室とを確実に連通させることができる。
幾つかの実施形態では、前記複数の給油路は、前記複数の排油路とは異なる前記油圧機械の周方向の位置に配置される。
この構成では、給油路と排油路の周方向位置を異ならせることで、同じ周方向位置に設けた場合に比べて、給油路や排油路が設けられた周方向位置でのシリンダブロックの径方向での厚さを大きくすることができる。このため、シリンダブロックの強度を高めることができ、ピストンが往復動する際、ピストンからシリンダブロックに対しサイドフォースが作用しても、シリンダブロックの捩れが抑制される。この結果、シリンダブロックの耐久性が向上し、油圧機械の寿命を長くすることができる。
幾つかの実施形態では、前記複数のシリンダは、前記軸方向に沿ってm個(ただしmは2以上の整数)の油圧室に対応するm個のシリンダが配置されたシリンダ列を少なくとも一列含み、
前記m個の前記油圧室のうち前記シリンダブロック内における給油流れ方向の下流側に位置する少なくとも一つの油圧室を含む下流側グループに比べて、前記m個の前記油圧室のうち前記給油流れ方向の上流側に位置する少なくとも一つの油圧室を含む上流側グループの方がより多くの前記給油路に連通している。
この構成では、上流側グループの油圧室の方が下流側グループの油圧室より多くの給油路に連通しているので、上流側グループの油圧室よりも上流での給油路の流路抵抗を小さくすることができ、下流側グループの油圧室に作動油を円滑に供給することができる。
一実施形態では、前記複数の給油路は、前記m個の前記油圧室の全てに連通するように前記シリンダブロックに設けられた貫通穴と、前記上流側グループの前記少なくとも一つの油圧室のみに連通するように前記シリンダブロックに設けられた非貫通穴とを含む。
この構成では、給油路として上流グループの油圧室に連通させる非貫通穴を設けたことで、簡単な構成にて、上流グループの油圧室よりも上流での給油路の流路抵抗を小さくすることができる。
幾つかの実施形態では、前記複数のシリンダは、前記軸方向に沿ってm個(ただしmは2以上の整数)の油圧室に対応するm個のシリンダが配置されたシリンダ列を少なくとも一列含み、
前記m個の前記油圧室のうち前記シリンダブロック内における給油流れ方向の下流側に位置する少なくとも一つの油圧室を含む下流側グループに比べて、前記m個の前記油圧室のうち前記給油流れ方向の上流側に位置する少なくとも一つの油圧室を含む上流側グループの方がより大きな流路面積の前記給油路に連通している。
この構成では、上流側グループの油圧室の方が下流側グループの油圧室より流路断面積が大の給油路に連通しているので、上流側グループの油圧室よりも上流での給油路の流路抵抗を小さくすることができ、下流側グループの油圧室に作動油を円滑に供給することができる。
一実施形態では、前記複数の給油路は、前記シリンダブロックの前記給油流れ方向の上流側の端部から前記上流側グループの前記少なくとも一つの油圧室に向かって延在し、前記上流側グループの前記少なくとも一つの油圧室に連通する大径穴部と、前記大径穴部よりも前記給油流れ方向の下流側に前記大径穴部と同芯で設けられて前記下流側グループの前記少なくとも一つの油圧室に連通する小径穴部とを有する少なくとも一本の軸方向給油路を含む。
この構成では、給油路として上流グループの油圧室に連通させる大径穴部を設けたことで、簡単な構成にて、上流グループの油圧室よりも上流での給油路の流路抵抗を小さくすることができ、大径穴部と同芯の小径穴部を介して、下流グループの油圧室に円滑に作動油を供給することができる。
幾つかの実施形態では、前記複数のシリンダは、前記軸方向に沿ってm個(ただしmは2以上の整数)の油圧室に対応するm個のシリンダが配置されたシリンダ列を少なくとも一列含み、
前記m個の前記油圧室のうち前記シリンダブロック内における排油流れ方向の上流側に位置する少なくとも一つの油圧室を含む上流側グループに比べて、前記m個の前記油圧室のうち前記排油流れ方向の下流側に位置する少なくとも一つの油圧室を含む下流側グループの方がより多くの前記排油路に連通している。
この構成では、下流側グループの油圧室の方が上流側グループの油圧室より多くの排油路に連通しているので、下流側グループの油圧室よりも下流での排油路の流路抵抗を小さくすることができ、上流側グループの油圧室から作動油を円滑に排出することができる。
一実施形態では、前記複数の排油路は、前記m個の前記油圧室の全てに連通するように前記シリンダブロックに設けられた貫通穴と、前記下流側グループの前記少なくとも一つの油圧室のみに連通するように前記シリンダブロックに設けられた非貫通穴とを含む。
この構成では、排油路として下流グループの油圧室に連通させる非貫通穴を設けたことで、簡単な構成にて、下流グループの油圧室より下流での排油路の流路抵抗を小さくすることができる。
幾つかの実施形態では、前記複数のシリンダは、前記軸方向に沿ってm個(ただしmは2以上の整数)の油圧室に対応するm個のシリンダが配置されたシリンダ列を少なくとも一列含み、
前記m個の前記油圧室のうち前記シリンダブロック内における排油流れ方向の上流側に位置する少なくとも一つの油圧室を含む上流側グループに比べて、前記m個の前記油圧室のうち前記排油流れ方向の下流側に位置する少なくとも一つの油圧室を含む下流側グループの方がより大きな流路面積の前記排油路に連通している。
この構成では、下流側グループの油圧室の方が上流側グループの油圧室より流路断面積が大の排油路に連通しているので、下流側グループの油圧室よりも下流での排油路の流路抵抗を小さくすることができ、上流側グループの油圧室から作動油を円滑に排出することができる。
一実施形態では、前記複数の排油路は、前記シリンダブロックの前記排油流れ方向の下流側の端部から前記下流側グループの前記少なくとも一つの油圧室に向かって延在し、前記下流側グループの前記少なくとも一つの油圧室に連通する大径穴部と、前記大径穴部よりも前記排油流れ方向の上流側に前記大径穴部と同芯で設けられて前記上流側グループの前記少なくとも一つの油圧室に連通する小径穴部とを有する少なくとも一本の軸方向排油路を含む。
この構成では、排油路として下流グループの油圧室に連通させる大径穴部を設けたことで、簡単な構成にて、下流グループの油圧室よりも下流での排油路の流路抵抗を小さくすることができ、大径穴部と同芯の小径穴部を介して、上流グループの油圧室から円滑に作動油を排出することができる。
幾つかの実施形態では、前記給油路又は前記排油路に連通し、前記給油路又は前記排油路における脈動を抑制するためのアキュムレータをさらに備える。
この構成では、アキュムレータによって脈動が抑制されるので、ラジアルピストン式油圧機械を安定に動作させることができる。
本発明の少なくとも一実施形態に係る風力発電装置は、
少なくとも一本のブレードと、
前記少なくとも一本のブレードが取付けられるハブと、
前記ハブの回転によって駆動されるように構成された油圧ポンプと、
前記油圧ポンプで生成された圧油によって駆動されるように構成された油圧モータと、
前記油圧モータによって駆動される発電機とを備える風力発電装置であって、
前記油圧ポンプ及び前記油圧モータの少なくとも一方は、ラジアルピストン式の油圧機械であり、
前記ラジアルピストン式の油圧機械は、前記油圧機械の半径方向に沿って配置された複数のピストンと、前記半径方向に沿って往復運動可能に前記複数のピストンをそれぞれ案内するための複数のシリンダが設けられたシリンダブロックとを含み、
前記シリンダブロックの内部には、前記複数のピストンと前記複数のシリンダによってそれぞれ形成される複数の油圧室に連通して前記複数の油圧室に作動油を供給するための複数の給油路と、前記複数の油圧室に連通して前記複数の油圧室から前記作動油を排出するための複数の排油路とが形成されており、
前記複数の給油路と前記複数の排油路は、前記油圧機械の軸方向に沿って延在しており、
前記複数の給油路は、前記複数の排油路と異なる前記半径方向の位置に配置されたことを特徴とする。
上記風力発電装置のラジアルピストン式油圧機械では、シリンダブロックの内部に設けられた給油路及び排油路が、油圧機械の軸方向に沿って延在し、且つ、半径方向にて異なる位置にある。この構成によれば、給油路及び排油路が何れも軸方向に延在しているので、シリンダブロックの大径化を防止することができ、また、給油路及び排油路に接続される配管構造も簡単にすることができる。このため、風力発電装置自体の大型化を防止することができる。
更に、給油路及び排油路が半径方向で異なる位置にあり、同一の半径方向位置で並列に配列しておらず、給油路及び排油路のために必要なスペースが小さくてよく、シリンダ同士の距離を広げる必要がない。この点からも、シリンダブロックの大型化を防止することができる。あるいは、給油路及び排油路のために必要なスペースが小さくて良いので、周方向に配列するシリンダの数を増やすことができる。シリンダの数を増やした場合、脈動や振動を抑制することができる。このため、風力発電装置の低騒音化を図ることができる。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、高い液密性を有すると共に、簡単な配管構造を有するラジアルピストン式油圧機械及び風力発電装置を提供することができる。
幾つかの実施形態に係る風力発電装置を示す図である。 図1中の油圧モータ又は油圧ポンプに適用可能なラジアルピストン式の油圧機械の概略的な縦断面図である。 図2の一部を拡大して示す概略的な部分縦断面図である。 図2の油圧機械の概略的な部分横断面図である。 図2中のシリンダブロックを、一つのスリーブ穴から抜き出したシリンダカートリッジ、ピストン及びローラとともに概略的に示す斜視図である。 図2のスリーブ穴に配置されたシリンダアセンブリの概略的な断面図である。 他の実施形態に係るシリンダアセンブリの概略的な断面図である。 図7中の係合板を概略的に示す斜視図である。 他の実施形態に係るシリンダアセンブリの概略的な断面図である。 図6中のシリンダアセンブリを、シリンダスリーブからピストン及びローラを外した状態で、スリーブ穴とともに概略的に示す斜視図である。 図10中のスリーブ穴を、ローラとともに概略的に示す平面図である。 他の実施形態に係るシリンダスリーブの一部を、ピストン及びローラを外した状態で、スリーブ穴とともに概略的に示す斜視図である。 図12中のスリーブ穴の第2部分を、ローラとともに概略的に示す平面図である。 図6中のXIV−XIV線に沿う概略的な断面図である。 図6中のXV−XV線に沿う概略的な断面図である。 他の実施形態に係るシリンダアセンブリの概略的な断面図である。 図16中のXVII−XVII線に沿う概略的な断面図である。 他の実施形態に係るシリンダアセンブリの概略的な断面図である。 図18中のXIX−XIX線に沿う概略的な断面図である。 図2中のシリンダブロックを概略的に示す平面図である。 他の実施形態に係るシリンダブロックを概略的に示す平面図である。 他の実施形態に係るシリンダブロックを概略的に示す平面図である。 他の実施形態に係るシリンダブロックを概略的に示す平面図である。 他の実施形態に係るシリンダブロックを概略的に示す平面図である。 他の実施形態に係るシリンダブロックを概略的に示す平面図である。 図1中の油圧モータ又は油圧ポンプに適用可能なラジアルピストン式の油圧機械の概略的な横断面図である。 図26の一部を拡大して示す概略的な部分横断面図である。
以下、添付図面に従って本発明の実施形態について説明する。ただし、この実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状及びその相対的配置等は、特定的な記載がない限り本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
図1は、幾つかの実施形態に係る風力発電装置を示す図である。
同図に示すように、風力発電装置1は、少なくとも一本のブレード2及びハブ4で構成されるロータ3を備える。なお、ハブ4はハブカバー5によって覆われていてもよい。
幾つかの実施形態では、ロータ3には、回転シャフト6を介して油圧ポンプ8が連結される。油圧ポンプ8には、高圧油ライン12及び低圧油ライン14を介して油圧モータ10が接続される。具体的には、油圧ポンプ8の出口が高圧油ライン12を介して油圧モータ10の入口に接続され、油圧ポンプ8の入口が低圧油ライン14を介して油圧モータ10の出口に接続される。
油圧ポンプ8は、回転シャフト6によって駆動されて作動油を昇圧し、高圧の作動油(圧油)を生成する。油圧ポンプ8で生成された圧油は高圧油ライン12を介して油圧モータ10に供給され、この圧油によって油圧モータ10が駆動される。油圧モータ10で仕事をした後の低圧の作動油は、油圧モータ10の出口と油圧ポンプ8の入口との間に設けられた低圧油ライン14を経由して、油圧ポンプ8に再び戻される。
油圧モータ10には発電機16が連結される。幾つかの実施形態では、発電機16は、電力系統に連系されるとともに、油圧モータ10によって駆動される同期発電機である。
なお、回転シャフト6の少なくとも一部は、タワー19上に設置されたナセル18によって覆われている。幾つかの実施形態では、油圧ポンプ8、油圧モータ10及び発電機16は、ナセル18の内部に設置される。
幾つかの実施形態では、油圧ポンプ8又は油圧モータ10の少なくとも一方は、以下で説明するラジアルピストン式の油圧機械である。
図2は、幾つかの実施形態に係るラジアルピストン式の油圧機械の軸方向に沿う概略的な縦断面図であり、図3は、図2の一部を拡大して示す概略的な部分縦断面図であり、図4は、図2の油圧機械の軸方向と直交する断面を拡大して示す概略的な部分横断面図である。
図2〜4に示す実施形態では、油圧機械20は、油圧機械20の半径方向に沿って配置される複数のピストン22と、複数のピストン22をそれぞれ摺動自在に保持するための複数のシリンダ24が設けられたシリンダブロック26とを備える。各々のピストン22は、シリンダ24によって案内されて油圧機械20の半径方向に沿って往復運動可能になっている。各々のピストン22がシリンダ24内で往復運動すると、ピストン22とシリンダ24によって形成される油圧室25の体積が周期的に変化する。このような油圧室25の周期的な体積変化を伴うピストン22の往復運動は、機械要素29の回転運動との間で運動モードが変換されるようになっている。
例えば、油圧機械20が油圧ポンプである場合、油圧機械20の回転シャフト28とともに回転する機械要素29の回転運動がピストン22の往復運動に変換され、油圧室25の周期的な体積変化が起こり、油圧室25で高圧の作動油(圧油)が生成される。これに対し、油圧機械20が油圧モータである場合、油圧室25への圧油の導入によってピストン22の往復運動が起こり、この往復運動が機械要素29の回転運動に変換される結果、機械要素29とともに油圧機械20の回転シャフト28が回転する。
こうして、機械要素29の働きにより、油圧機械20の回転シャフト28の回転エネルギー(機械的エネルギー)と作動油の流体エネルギーとの間でエネルギーが変換され、油圧機械20が油圧ポンプ又は油圧モータとしての所期の役割を果たすようになっている。
幾つかの実施形態では、機械要素29は、図2に示すように、回転シャフト28とともに回転するように構成され、ピストン22に設けられた当接部23と当接するカム面を有するカム29Aである。この場合、当接部23に対するカム(機械要素29)の相対的な回転運動を作り出すために、カム(機械要素29)とシリンダブロック26との間に少なくとも一つの軸受27を設けてもよい。
なお、図3及び4に示す実施形態では、当接部23は、ピストン22に回転可能に取り付けられたローラ23Aである。そして、カム29Aは、油圧機械20の周方向に沿って並べられて複数のローラ23Aと当接するように構成された複数のローブ(カム山)31を有するリングカムである。
他の実施形態では、機械要素29は、回転シャフト28とともに回転するように構成され、コンロッドを介してピストン22に連結される少なくとも一つのクランクピンを有するクランクシャフトである。
また、他の実施形態では、シリンダブロックが回転シャフト28と一体に回転可能に設けられ、シリンダブロックを囲むように設けられた機械要素が静止状態で配置される。この場合、ピストン22に対し、当接部が径方向外側に設けられる。つまり、リングカムは、外向きであっても内向きであってもよい。
シリンダブロック26には、複数の油圧室25に連通する少なくとも一本の内部油路30(30A,30B)が形成される。
幾つかの実施形態では、複数の内部油路30(30A,30B)が油圧機械20の軸方向に沿って設けられており、複数の内部油路30(30A,30B)にそれぞれ連通する環状集合路35(35A,35B)が環状のエンドプレート34の内部に形成される。エンドプレート34は、シリンダブロック26の端部に取り付けられた環状板部材である。
幾つかの実施形態では、軸受27は、エンドプレート34と回転シャフト28との間に設けられ、エンドプレート34及びシリンダブロック26は、図示しない支持手段により、機械要素29の回転運動の影響を受けずに静止状態を維持可能になっている。エンドプレート34の内部の環状集合路35(35A,35B)は、それぞれ、外部配管36(36A,36B)に接続される。こうして、各油圧室25は、内部油路30(30A,30B)及び環状集合路35(35A,35B)を介して、外部配管36(36A,36B)に連通される。
幾つかの実施形態では、シリンダブロック26は、複数のシリンダ24をそれぞれ有する複数のシリンダスリーブ40と、複数のシリンダスリーブ40がそれぞれ挿入される複数のスリーブ穴52を有するシリンダブロック本体50とを含む。
シリンダブロック26に求められる役割として、ピストン22を摺動自在に案内するための摺動部としてのシリンダ24の形成と、シリンダ24を保持するための構造体の形成とが挙げられる。上述のように、シリンダスリーブ40とシリンダブロック本体50とを別に設ければ、シリンダブロック26に求められる役割(シリンダ24の形成および構造体の形成)をそれぞれシリンダスリーブ40とシリンダブロック本体50とに分担させることができる。そのため、シリンダスリーブ40およびシリンダブロック本体50のそれぞれの役割に応じた好適な設計が可能になり、シリンダブロック26の全体としての軽量化を実現できる。
図5は、幾つかの実施形態に係るシリンダブロック本体50を、一つのスリーブ穴52から抜き出したシリンダカートリッジ38、ピストン22及びローラ23Aとともに、概略的に示す斜視図である。シリンダカートリッジ38は、シリンダ24を形成する交換可能な容器であって、シリンダスリーブ40を少なくとも含み、シリンダスリーブ40と組み合わされる部品も含む。なお、シリンダスリーブ40は、少なくともシリンダ24を形成する筒状の部分(スリーブ本体部)を含んでいればよい。
シリンダブロック本体50は、鍛造によって成形された鍛造品部51を少なくとも一部に含む。鍛造部品51には、少なくとも一本の内部油路30(30A,30B)が設けられている。鍛造品部51は、液密性に優れているため、シリンダブロック26の鍛造品部51に設けた内部油路30によって、作動油のリークを抑制しながら作動油を流すことができる。
図2〜5に示す実施形態では、鍛造品部51は、少なくとも一本の内部油路30(30A,30B)と複数のスリーブ穴52との両方を有する環状体である。
この場合、鍛造品部51は比較的高い剛性を有するので、ピストン22及びシリンダスリーブ40を介して鍛造品部51に作用する外力に耐えることができる。なお、鍛造品部51に作用する外力の一例として、ピストン22を往復運動せしめる機械要素(例えばカム)29からの押圧力を挙げることができる。
また、鍛造品部51が環状体であるため、鍛造品部51の周方向における内部油路30(30A,30B)の配置の自由度が向上し、鍛造品部51における内部油路30(30A,30B)の配列密度を高めることができる。よって、各内部油路30の断面積を小さくして、鍛造品部51の厚さを低減できる。したがって、比較的高価な鍛造品部51の製造コストを低減できる。
ところで、油圧機械20の周方向において複数のセグメントに分割されたシリンダブロックの場合、セグメント毎に交換可能であるというメリットがある反面、各セグメントの加工精度や組立精度が不十分であると、油圧機械20の回転中心に対する各シリンダ24の位置精度が低下する。もちろん、セグメント間にシムを挿入することで、油圧機械20の回転中心に対する各シリンダ24の位置精度をある程度改善することは可能であるが、この場合、シリンダブロックの組立作業に多大な労力を費やすことになる。
また、例えば風力発電装置のドライブトレイン用の油圧機械の場合において一部のセグメントを現地交換する際、シリンダブロックには少なからず風荷重が作用しているため、一部のセグメントを取り外した直後に他のセグメントの位置がわずかにずれて、新品のセグメントを組み付けるのは困難である。
この点、図2〜5に示す実施形態のように、油圧機械20の周方向における全周に亘って連続したシリンダブロック本体50(鍛造品部51)を採用すれば、上記問題は生じない。
幾つかの実施形態では、少なくとも一本の油路30は、シリンダブロック本体50の内部において油圧機械20の軸方向に沿って延在している。この構成では、油路30が軸方向に沿って延在しているので、油路30が油圧機械20の径方向に沿って延在している場合に比べて、シリンダブロック本体50の小型化を図ることができる。
幾つかの実施形態では、図5に示すように、各々のシリンダスリーブ40を含むシリンダカートリッジ38が、各々のピストン22とともに、シリンダブロック本体50の各々のスリーブ穴52に対して半径方向に沿って挿脱可能に構成されている。
この構成では、シリンダスリーブ40がピストン22との摺動部を形成しており、シリンダスリーブ40の摩耗が進行した場合、シリンダスリーブ40のみを交換すればよい。そして、シリンダスリーブ40を交換する際、シリンダブロック本体50のスリーブ穴52から油圧機械20の半径方向に沿って交換対象のシリンダカートリッジ38を引き抜き、新品のシリンダスリーブ40を含むシリンダカートリッジ38をスリーブ穴52に挿入すればよく、交換作業が容易である。このため、このラジアルピストン式の油圧機械20は、メンテナンスが容易である。
ところで、ラジアルピストン式の油圧機械のシリンダブロックの形状は、通常、台形、円弧、及び、傾斜面等の組み合わせからなっており、加工難易度が高い。特に、風力発電装置のドライブトレイン用のラジアルピストン式の油圧機械に適用されるシリンダブロックは大型であり、加工難易度が高い。
その上、シリンダブロックにシリンダが一体的に設けられている場合、シリンダブロックに対し多数必要であり、加工難易度が更に高くなる。また、加工のために素材に高い信頼性が要求される。
これに対し、上記油圧機械20では、シリンダブロック本体50と、シリンダ24を有するシリンダスリーブ40とが別体に設けられているので、シリンダブロック本体50に対する加工を減らすことができ、加工工数を減らすことができるとともに、加工によるシリンダブロック本体50の強度低下も防止することができる。
幾つかの実施形態では、複数のピストン22は、それぞれ、複数のシリンダスリーブ40からの抜け出しが規制されるように複数のシリンダスリーブ40と係合可能である。この構成では、シリンダスリーブ40からのピストン22の抜け出しが規制されるので、シリンダスリーブ40の交換作業時に、シリンダスリーブ40からピストン22が脱落することがない。
図6は、スリーブ穴52内に配置されるシリンダアセンブリ43を概略的に示す断面図である。シリンダアセンブリ43は、シリンダカートリッジ38を含んでいる。
幾つかの実施形態では、図6に示したように、シリンダスリーブ40とピストン22とを係合させる係合手段として、係合螺子54と係合溝55が設けられている。係合溝55は、ピストン22の側部に設けられてシリンダ24の軸方向に延在し、ピストン22の側面にて開口している。係合螺子54は、シリンダスリーブ40を貫通して設けられた螺子穴にねじ込まれ、係合螺子54の先端部が係合溝55内に配置される。係合螺子54は、シリンダ24の軸方向でのピストン22の往復運動を許容しながら、シリンダスリーブ40からのピストン22の抜け出しを規制する。
他の実施形態では、図7及び図8に示したように、シリンダスリーブ40とピストン22とを係合させる係合手段として、係合板56が設けられている。係合板56は、帯板形状を有し、ピストン22の上面に螺子で固定され、係合板56の両端部がピストン22の外縁から僅かに突出する。シリンダスリーブ40には縮径部が設けられ、係合板56は、縮径部に当接することで、シリンダスリーブ40からのピストン22の抜け出しを規制する。
なお、係合板56は、ピストン22よりも前にシリンダスリーブ40内に挿入しておき、ピストン22の挿入後、シリンダスリーブ40に設けられた穴を通じて螺子止めすることができる。
あるいは、シリンダスリーブ40に、係合板56を挿入可能な穴を形成しておき、該穴を閉塞可能な螺子込み式の閉塞部材57を用いてもよい。
更に他の実施形態では、図9に示したように、シリンダスリーブ40とピストン22とを係合させる係合手段として、スナップリング58が設けられている。スナップリング58は、ピストン22の外周に嵌合され、シリンダスリーブ40の縮径部に当接することで、シリンダスリーブ40からのピストン22の抜け出しを規制する。
なお、スナップリング58を嵌合するために、シリンダスリーブ40は分割可能であってもよい。
幾つかの実施形態では、シリンダカートリッジ38は、ピストン22及びローラ23Aととともに、シリンダブロック本体50の複数のスリーブ穴52に対して半径方向に沿って挿脱可能に構成されている。
この構成では、ピストン22やローラ23Aの交換等を行う際、シリンダブロック本体50から、シリンダスリーブ40とともに、ピストン22及びローラ23Aを抜き出せばよく、作業が容易である。
幾つかの実施形態では、複数のローラ23Aは、それぞれ、複数のピストン22からのピストン22の軸方向における抜け出しが規制されるように複数のピストン22に係合可能である。この構成では、ローラ23Aの交換等を行う際、ピストン22からローラ23Aが脱落することがなく、作業が容易である。
幾つかの実施形態では、図6に示したように、ピストン22とローラ23Aを係合させる係合手段として、ピストン22に2つの腕部59が設けられている。2つの腕部59は円弧面を有する。円弧面は、ピストン22の軸方向と直交する略円筒形状の空間を規定し、ローラ23Aが該空間に同軸に挿入される。2つの腕部59の先端は、ローラ23Aとカム29Aの接触を阻害しないように相互に離れており、2つの腕部59は、ローラ23Aを回転可能に支持しながら、ピストン22の軸方向におけるピストン22からのローラ23Aの抜け出しを規制する。
幾つかの実施形態では、複数のスリーブ穴52は、それぞれ、複数のローラ23Aが通過可能なサイズを有する。この構成では、ローラ23Aの交換等を行う際、ローラ23Aの大きさによらずに、シリンダブロック本体50から、スリーブ穴52を通じてローラ23Aを抜き出すことができる。
図10は、シリンダアセンブリ43とスリーブ穴52を概略的に示す斜視図である。ただし、ピストン22及びローラ23Aは、シリンダスリーブ40から抜き出されている。また、図11は、ローラ23Aとスリーブ穴52を概略的に示す平面図である。
図10及び図11に示したように、幾つかの実施形態では、複数のスリーブ穴52は、それぞれ、断面円形であり、複数のローラ23Aの対角長Lよりも大きな直径D1を有する。この構成によれば、シリンダブロック本体50から、スリーブ穴52を通じてローラ23Aを抜き出すことができる。
なお、ローラ23A側に位置するシリンダスリーブ40の一端部には、ローラ23Aの両端部に対応して切欠き部63が形成されている。切欠き部63は、ローラ23Aの両端部を受け容れ可能であり、ピストン22の往復運動を許容する。
図12は、他の実施形態に係るシリンダアセンブリ43とスリーブ穴52を概略的に示す斜視図である。ただし、シリンダスリーブ40は一部のみ示され、ピストン22及びローラ23Aは、シリンダスリーブ40から抜き出されている。また、図13は、ローラ23Aとスリーブ穴52を概略的に示す平面図である。
幾つかの実施形態では、図12及び図13に示したように、複数のスリーブ穴52は、第1部分52Aと第2部分52Bとを含む。第1部分Aは、複数のピストン22と複数のシリンダ24によってそれぞれ形成される複数の油圧室25に対応するシリンダブロック本体50の第1領域に設けられ、断面円形状を有する。
第2部分52Bは、第1領域よりもローラ23A寄りのシリンダブロック本体50の第2領域に設けられている。そして、第2部分52Bは、各々のローラ23Aの対角長Lよりも小の直径D2の断面円形に対して、各々のローラ23Aの両端部に対応する切欠き部61を少なくとも付加した断面形状を有する。
この構成によれば、シリンダブロック本体50から、スリーブ穴52の第2部分52B及び第1部分52Aを通じてローラ23Aを抜き出すことができる。一方、この構成によれば、スリーブ穴52の第2部分52Bの断面積は、第1部分52Aの断面積よりも小さく、第2部分52Bを囲むシリンダブロック本体50の部分の肉厚を厚くすることができる。これにより、シリンダブロック本体50の強度を高くすることができる。
なお、幾つかの実施形態では、ピストン22に、ローラ23Aの軸方向での移動を規制する2つの側板69が取り付けられる。2つの側板69は、ローラ23Aを軸方向両側から相対回転可能に挟む。図13に示したように、切欠き部61は、側板69にも対応しており、複数の円弧面によって形成されている。
また幾つかの実施形態では、図12に示したように、複数のシリンダスリーブ40は、複数のスリーブ穴52の第1部分52Aに対応する第1スリーブ部40Aと、複数のスリーブ穴52の第2部分52Bに対応する第2スリーブ部Bとを含む。そして、第1スリーブ部40Aと、第2スリーブ部40Bとの間には段差65が設けられている。
この構成の場合、シリンダスリーブ40の段差65を用いて、スリーブ穴52内におけるシリンダスリーブ40の位置決めを行うことができる。すなわち、シリンダスリーブ40の段差をスリーブ穴52の段差67に当接させることにより、スリーブ穴52内におけるシリンダスリーブ40の位置決めを行うことができる。また、段差65に対応して第1スリーブ部40Aの肉厚を第2スリーブ部40Bに比べて厚くすることができ、シリンダスリーブ40に高い強度をもたせることができる。
幾つかの実施形態では、図2〜4に示したように、シリンダブロック26は、シリンダブロック本体50に取り付けられ、複数のスリーブ穴52に挿入された複数のシリンダカートリッジ38のシリンダブロック本体50からの半径方向に沿った抜け出しをそれぞれ規制するための複数の蓋部材70をさらに含む。蓋部材70は、例えばボルトを用いてシリンダブロック本体50に固定される。
この構成では、蓋部材70を用いたことにより、シリンダブロック本体50からのシリンダカートリッジ38の抜け出しを容易に規制することができる。このため、シリンダスリーブ40に作動油の圧力が作用しても、シリンダスリーブ40の抜け出しを規制することができる。
幾つかの実施形態では、図3及び4に示したように、油圧機械20は、複数のピストン22と複数のシリンダ24によってそれぞれ形成される複数の油圧室25に関する作動油の供給状態又は排出状態を切り換えるための複数のバルブ60(60A,60B)をさらに備える。そして、シリンダカートリッジ38は、ピストン22及びバルブ60(60A,60B)とともに、シリンダブロック本体50の複数のスリーブ穴52に対して半径方向に沿って挿脱可能に構成されている。
この構成では、バルブ60(60A,60B)とともにシリンダカートリッジ38がスリーブ穴52に対して挿脱可能に構成されているため、バルブ60(60A,60B)のメンテナンス時にシリンダカートリッジ38とともにバルブ60(60A,60B)をスリーブ穴52から抜き出すことができる。よって、バルブ60(60A,60B)のメンテナンス作業を容易に行うことができる。
幾つかの実施形態では、図6に示したように、複数のシリンダ24は、複数のシリンダスリーブ40の中心軸と一致した中心軸(シリンダ軸)を有する。
この構成では、シリンダスリーブ40の内周面と外周面を、共通のセンタ穴で旋盤加工により成形可能であり、シリンダスリーブ40の製造が容易である。このため、油圧機械20の生産性を更に高くすることができる。
幾つかの実施形態では、図3及び4に示すように、シリンダカートリッジ38は、シリンダカートリッジ38の外周面に設けられて、少なくとも一本の内部油路30(30A,30B)に開口する少なくとも一つの油溝41を有する。
この構成では、シリンダカートリッジ38の外周面に、油路30に開口する油溝41を設けたことで、簡単な構成にて、油路30と油圧室25とを確実に連通させることができる。よって、油圧室25と油路30との接続に高い加工精度は必要ないため、油圧機械20は高い生産性を有する。
幾つかの実施形態では、油溝41はシリンダスリーブ40の外周面に形成される。
幾つかの実施形態では、図3及び図4に示すように、少なくとも一本の油路30は、油圧機械20の軸方向に沿って延在する複数本の油路30を含み、少なくとも一つの油溝41は、それぞれ、複数本の油路30のうち2本以上の油路30に開口している。
この構成では、シリンダカートリッジ38の外周面に油溝41が設けられているので、作動油の流路の構成の自由度が高く、1つの油溝41を介して、2本以上の油路30を油圧室25に連通させることができる。よって、各々の油路30を小径化することができ、作動油の流路抵抗を抑えながら、シリンダブロック26の強度を向上させることができる。
幾つかの実施形態では、図10に示したように、少なくとも一つの油溝41は、シリンダカートリッジ38の外周面の全周に亘って連続した環状溝42(42A,42B)を含む。この構成では、シリンダブロック本体50の内部の油路30に開口するシリンダスリーブ40外周面の油溝41が環状溝42であるので、シリンダカートリッジ38に対する油路30の配置の自由度が向上する。
幾つかの実施形態では、環状溝42(42A,42B)は、シリンダスリーブ40の外周面の全周に亘って形成される。
幾つかの実施形態では、図6に示したように、油圧機械20は、環状溝42の両側においてシリンダカートリッジ38の外周面に設けられて各々の環状溝42をシールするための複数のシール部材44をさらに備える。この構成では、シール部材44によって環状溝42の両側がシールされるので、良好な液密性が確保される。
幾つかの実施形態では、シール部材44は、環状をなすシリンダカートリッジ38とスリーブ穴52との間の隙間をシールする。シール部材44は、例えば、弾性材料からなるOリングである。
幾つかの実施形態では、図6に示したように、シリンダカートリッジ38の内部には、各々の環状溝42(42A,42B)と油圧室25とを連通させるための連通路46(46A,46B)が設けられている。そして、各々の連通路46(46A,46B)には、シリンダブロック26の各々の内部油路30(30A,30B)と油圧室25との連通状態を切り換えるためのバルブ60(60A,60B)が設けられている。
幾つかの実施形態では、図2〜4に示したように、鍛造品部51(シリンダブロック本体50)に設けられた少なくとも一本の内部油路30は、油圧室25に作動油を供給するための給油路30Aと、油圧室25から作動油を排出するための排油路30Bとを含む。
そして、幾つかの実施形態では、シリンダブロック26の内部に設けられた給油路30A及び排油路30Bが、油圧機械20の軸方向に沿って延在している。
この構成によれば、給油路30A及び排油路30Bが何れも軸方向に延在しているので、シリンダブロック26の大径化を防止することができ、また、給油路30A及び排油路30Bに接続される配管構造も簡単にすることができる。
また幾つかの実施形態では、シリンダブロック26の内部に設けられた給油路30A及び排油路30Bが、油圧機械20の半径方向で異なる位置にある。
この構成によれば、給油路30A及び排油路30Bが半径方向で異なる位置にあり、同一の半径方向位置で並列に配列されていない。このため、給油路30A及び排油路30Bのために必要なスペースが小さくてよく、シリンダ24同士の距離を広げる必要がない。これによって、シリンダブロック26の大型化を防止することができる。あるいは、給油路30A及び排油路30Bのために必要なスペースが小さくてよいので、周方向に配列するシリンダ24の数を増やすことができる。シリンダ24の数を増やした場合、脈動や振動を抑制することができる。
幾つかの実施形態では、図3及び4に示したように、複数のバルブ60は、複数のスリーブ穴52にそれぞれ配置され、複数の油圧室25への作動油の供給状態をそれぞれ切り換えるための複数の給油バルブ60Aと、複数のスリーブ穴52にそれぞれ配置され、複数の油圧室25からの作動油の排出状態をそれぞれ切り換えるための複数の排油バルブ60Bとを有する。
この構成では、スリーブ穴52に給油バルブ60Aと排油バルブ60Bが配置されており、給油バルブ60Aと排油バルブ60Bをスリーブ穴52とは別の部位に設置する場合に比べて、給油バルブ60A及び排油バルブ60Bを設置するためのスペースが削減されている。この結果、シリンダブロック本体50の小型化を図ることができ、ラジアルピストン式の油圧機械20の小型化を図ることができる。
また、給油バルブ60A及び排油バルブ60Bをスリーブ穴52内に配置したことで、給油バルブ60A及び排油バルブ60Bと油圧室25との間の距離を短くすることができ、油圧室25周辺のデッドスペースを小さくすることができる。この結果として、ラジアルピストン式の油圧機械20の高効率化を図ることができる。
また、幾つかの実施形態では、図3及び4に示したように、シリンダカートリッジ38に設けられた少なくとも一つの環状溝42は、鍛造品部51内の給油路30Aに開口する給油溝42Aと、鍛造品部51内の排油路30Bに開口する排油溝42Bとを含む。さらに、連通路46は、給油バルブ60Aを介して油圧室25を給油溝42Aに連通させるための給油連通路46Aと、排油バルブ60Bを介して油圧室25を排油溝42Bに連通させるための排油連通路46Bとを含む。
この構成では、シリンダカートリッジ38に給油連通路46A及び排油連通路46Bを設けたことにより、簡単な構成にて、給油路30A及び排油路30Bと給油バルブ60A及び排油バルブ60Bとをそれぞれ確実に連通させることができる。
換言すれば、各々のシリンダカートリッジ38には、油圧室25を給油路30Aに連通させるための第1連通路と、油圧室25を排油路30Bに連通させるための第2連通路とが設けられており、第1連通路は、シリンダカートリッジ38の外周面に設けられて給油路30Aに開口する給油溝(第1環状溝)42Aを含み、第2連通路は、給油溝42Aから半径方向に離れた位置においてシリンダカートリッジ38の外周面に設けられて排油路30Bに開口する排油溝(第2環状溝)42Bを含む。
この構成では、シリンダカートリッジ38の外周面に、給油路30Aに開口する給油溝42Aを設けたことで、簡単な構成にて、給油路30Aと油圧室25とを確実に連通させることができる。また、この構成では、シリンダカートリッジ38の外周面における給油溝42Aとは異なる径方向位置に、排油路30Bに開口する排油溝42Bを設けたことで、簡単な構成にて、排油路30Bと油圧室25とを確実に連通させることができる。
なお、幾つかの実施形態では、第1連通路は、給油バルブ60Aを介して油圧室25を少なくとも一本の給油路30Aに連通させ、第2連通路は、排油バルブ60Bを介して油圧室25を少なくとも一本の排油路30Bに連通させている。
幾つかの実施形態では、図3及び4に示したように、シリンダスリーブ40を含むシリンダカートリッジ38には、給油バルブ60Aと排油バルブ60Bとが、油圧機械20の半径方向に並んだ状態で組み込まれている。
また、この構成では、シリンダカートリッジ38に給油バルブ60Aと排油バルブ60Bとが半径方向に並んだ状態で配置されている。このため、隣接するシリンダ24間に給油バルブ60Aや排油バルブ60Bが配置されておらず、シリンダブロック本体50に給油バルブ60Aや排油バルブ60Bを設置するスペースを独立して設ける必要がない。このため、隣接するシリンダ24間の距離を短くすることができ、シリンダブロック本体50の小型化を図ることができる。この結果として、ラジアルピストン式の油圧機械20の小型化を図ることができる。
或いは、周方向でのシリンダ24の数を増やし、脈動や振動を抑制し、ラジアルピストン式の油圧機械20の低騒音化を図ることができる。
ところで、油圧機械20が高圧で使用される場合、作動油が高圧になり、非圧縮性流体といえども作動油の体積が減少する。このため、油圧室25周辺にデッドスペースが存在すると、油圧機械20の効率が低下する。特に、この問題は風力発電装置のような大型機械において顕著になる。
上記構成では、シリンダカートリッジ38に給油バルブ及び排油バルブが組み込まれているので、油圧室25周辺のデッドスペースを減らすことができる。これより、油圧機械20の効率を高めることができる。
また、シリンダカートリッジ38に、給油バルブ60Aと排油バルブ60Bが、油圧機械20の半径方向に並んだ状態で組み込まれていれば、蓋部材70を用いてスリーブ穴52からの抜け出しを一括して防止することができる。
更に、シリンダカートリッジ38に、給油バルブ60Aと排油バルブ60Bが、油圧機械20の半径方向に並んだ状態で組み込まれていれば、シリンダブロック本体50に対する加工を減らすことができ、加工工数を減らすことができるとともに、加工によるシリンダブロック本体50の強度低下も防止することができる。
また、幾つかの実施形態では、図3及び4に示したように、各々のスリーブ穴52において、給油バルブ60Aの弁体62Aと排油バルブ60Bの弁体62Bとが油圧機械20の半径方向に関してオーバーラップしている。
この構成では、給油バルブ60Aの弁体62Aと排油バルブ60Bの弁体62Bとが半径方向にオーバーラップしているので、スリーブ穴52内における給油バルブ60Aと排油バルブ60Bの設置スペースを確実に小さくすることができる。
こうして油圧機械20の半径方向の異なる位置に設けられた給油バルブ60Aと排油バルブ60Bに対応して、給油溝42A及び排油溝42Bもまた、各々のシリンダカートリッジ38の外周面上において油圧機械20の半径方向の異なる位置に設けられる。
幾つかの実施形態では、図6に示したように、複数の給油バルブ60Aは、それぞれ、複数の排油バルブ60Bよりも複数の油圧室25から離れた位置に設けられる。給油路30Aと油圧室25を連通する第1連通路は、各々の油圧室25から各々の給油バルブ60Aの弁体62Aに向かって油圧機械20の半径方向に沿って延びる少なくとも一本の給油用径方向流路(第1流路)48を含む。排油路30Bと油圧室25を連通する第2連通路は、少なくとも一本の第1流路を避けるように第1流路に直交する方向に沿って延在する少なくとも一本の排油用直交流路(第2流路)72を含む。
この構成によれば、半径方向に沿って延びる第1流路48を避けるように第2流路72を設けたことで、簡単な構成にて、給油バルブ60Aを介して油圧室25と給油路30Aを連通させながら、排油バルブ60Bを介して油圧室25と排油路30Bを連通させることができる。
そして、幾つかの実施形態では、第1連通路は、各々の給油バルブ60Aを介して少なくとも一本の第1流路48を給油溝42Aに連通させる少なくとも一本の給油用直交流路(第3流路)47を含む。
図14は、図6中のXIV−XIV線に沿う概略的な断面図であり、図15は、図6中のXV−XV線に沿う概略的な断面図である。
幾つかの実施形態では、図14に示すように、複数の第1流路48及び第3流路47が、シリンダスリーブ40の中心軸の周りに配列されている。そして、図15に示すように、複数の第2流路72が、複数の第1流路48間を延びている。
上述した油圧機械20が油圧ポンプの場合、給油バルブ60Aが開くと、鍛造品部51内の給油路30Aからの作動油が給油溝42A及び給油連通路46Aを経由して油圧室25に導入される。そして、油圧室25に導入された作動油は、下死点から上死点に向かうピストン22の動きに伴う油圧室25の体積縮小によって圧縮されて昇圧される。こうして生成された高圧の作動油(圧油)は、排油バルブ60Bが開くことで、排油連通路46B及び排油溝42Bを経由して鍛造品部51内の排油路30Bに取り出される。
一方、油圧機械20が油圧モータの場合、給油バルブ60Aが開くと、鍛造品部51内の給油路30Aからの高圧の作動油(圧油)が給油溝42A及び給油連通路46Aを経由して油圧室25に導入される。そして、油圧室25に導入された圧油によって、ピストン22を上死点から下死点に向けて動かされる。この後、油圧室25内の作動油は、排油バルブ60Bが開くことで、排油連通路46B及び排油溝42Bを経由して鍛造品部51内の排油路30Bに取り出される。
幾つかの実施形態では、油圧機械20は複数のピストン22の往復運動によって作動油を昇圧する油圧ポンプである。そして、複数の排油バルブ60Bは、図6に示したように、それぞれ、複数の油圧室25に少なくとも一つの弁孔74を介して連通する弁室75に配置された少なくとも一つの球形の弁体62Bと、少なくとも一つの球形の弁体62Bを少なくとも一つの弁孔74に向けて付勢するための少なくとも一つの付勢部材76とを含み、少なくとも一本の第1流路48は、少なくとも一つの球形の弁体62Bを配置した弁室75を避けて配置される。
この構成では、排油バルブ60Bが球形の弁体62Bを有する逆止弁であり、電磁弁に比べて簡単な構成を有する。このため、排油バルブ60Bを給油バルブ60Aよりも油圧室25の近くに配置しても、排油バルブ60Bを跨いで給油バルブ60Aと油圧室25とを容易に接続することができる。
また、排油バルブ60Bは電磁弁ではないので、電気的な接続を必要としない。よって、逆止弁である排油バルブ60Bを油圧室25の近くに配置しても、配線が複雑になることもない。
なお、付勢部材76としては、圧縮コイルばねを用いることができる。
幾つかの実施形態では、少なくとも一つの球形の弁体62Bは、各々のシリンダ24の中心軸上に配置された一つの球形の弁体62Bであり、少なくとも一本の第1流路48は、一つの球形の弁体62Bを配置した弁室75の周囲に配置されている。
この構成では、弁体62Bが球形の弁体であり、弁室75を小さくすることができるので、弁室75の周りに第1流路48のためのスペースを容易に確保することができる。
図16は、他の実施形態に係るシリンダアセンブリ43の概略的な断面図であり、図17は、図16中のXVII−XVII線に沿う概略的な断面図である。幾つかの実施形態では、図16及び図17に示すように、複数の球体の弁体62B及び複数の弁孔74が、各々のシリンダ24の中心軸に対して回転対称に配置されている。
この構成では、複数の球形の弁体62B及び弁孔74を設けたことで、各弁体62B及び各弁室75を小さくすることができる。このため、排油バルブ60Bにおけるデッドスペースを小さくすることができ、排油バルブ60Bの応答性を高くすることができる。
幾つかの実施形態では、図3及び図4に示すように、シリンダブロック26の内周側から外周側に向かって、複数の油圧室25、複数の排油バルブ60B、及び、複数の給油バルブ60Aがこの順で配置されており、複数の給油バルブ60Aは、それぞれ、ソレノイド電磁弁である。
この構成では、ソレノイド電磁弁からなる給油バルブ60Aがシリンダブロック26の外周側に配置されているので、電気配線が容易である。
図18は、他の実施形態に係るシリンダアセンブリ43の概略的な断面図であり、図19は、図18中のXIX−XIX線に沿う概略的な断面図である。幾つかの実施形態では、複数の給油バルブ60Aは、それぞれ、複数の排油バルブ60Bよりも複数の油圧室25から離れた位置に設けられている。そして、図18に示したように、給油路30Aと油圧室25を連通する第1連通路、および、排油路30Bと油圧室25を連通する第2連通路は、各々の油圧室25から、油圧機械20の半径方向に沿って延びる共通流路78を共有している。更に、第1連通路は、共通流路78に直交する方向に沿って延在し、各々の給油バルブ60Aを介して共通流路を給油溝42Aに連通させる少なくとも一本の給油用直交流路(第4流路)47を含む。
一方、第2連通路は、共通流路78に直交する方向に沿って延在し、各々の排油バルブ60Bを介して共通流路78を排油溝42Bに連通させる少なくとも一本の排油用直交流路(第5流路)72を含む。
この構成では、それぞれ共通流路78と直交する方向に沿って延在する第4流路47及び第5流路72を設けたことで、簡単な構成にて、給油バルブ60Aを介して共通流路78を給油溝42Aに連通させることができるとともに、排油バルブ60Bを介して共通流路78を排油溝42Bに連通させることができる。
幾つかの実施形態では、複数の排油バルブ60Bは、それぞれ、共通流路78に少なくとも一つの弁孔74を介して連通する弁室75に配置された少なくとも一つの球形の弁体62Bと、少なくとも一つの球形の弁体62Bを少なくとも一つの弁孔74に向かって付勢するための付勢部材76とを含む。
この構成では、排油バルブ60Bが球形の弁体62Bを有する逆止弁であり、電磁弁に比べて簡単な構成を有する。このため、排油バルブ60Bを給油バルブ60Aよりも油圧室25の近くに配置しても、排油バルブ60Bを跨いで給油バルブ60Aと油圧室25とを容易に接続することができる。
また、排油バルブ60Bは電磁弁ではないので、電気的な接続を必要としない。よって、逆止弁である排油バルブ60Bを油圧室25の近くに配置しても、配線が複雑になることもない。
幾つかの実施形態では、図6及び図18に示したように、複数のシリンダスリーブ40は、それぞれ、スリーブ本体部80と、スリーブ本体部80の一端と一体のスリーブ端部81とを含む。スリーブ本体部80は、略円筒形状を有し、シリンダ24を形成している。スリーブ端部81は、スリーブ本体部80の一端を閉塞している。
そして、スリーブ端部81には、各々の給油バルブ60Aおよび各々の排油バルブ60Bのうち各々の油圧室25に近いバルブが組み込まれ、各々の給油バルブ60Aおよび各々の排油バルブ60Bのうち各々の油圧室25から遠いバルブがシリンダスリーブ40と別体に設けられる。
図6のシリンダアセンブリ43では、排油バルブ60Bがスリーブ端部81に組み込まれている。より詳しくは、油圧室25側のスリーブ端部81の内端面には、シリンダスリーブ40の軸方向に延びる有底孔が形成されている。弁室75は、該有底孔によって形成されている。有底孔には、弁孔74を形成する弁座を有するスリーブ83がねじ込まれ、弁座によって、弁室75からの弁体62Bの抜け出しが防止されている。
そして、有底孔の底面には、ばね座を形成するばね孔が設けられ、ばね孔に付勢部材76としての圧縮コイルばねの一端が収容されている。
一方、シリンダカートリッジ38は、シリンダスリーブ40に取り付けられるバルブケーシング85を含む。バルブケーシング85には、給油バルブ60Aおよび排油バルブ60Bのうち油圧室25に近いバルブが組み込まれている。図6のシリンダアセンブリ43では、給油バルブ60Aがバルブケーシング85に組み込まれている。
より詳しくは、バルブケーシング85は、スリーブ穴52に配置され、シリンダスリーブ40のスリーブ端部81の外端面に隣接して配置されている。スリーブ端部81の外端面には、円柱形状の凹部が同軸に形成されている。バルブケーシング85は、小径部と大径部とからなる段付き円筒形状を有し、シリンダスリーブ40と同軸に配置される。バルブケーシング85の小径部が、シリンダスリーブ40側に配置され、スリーブ端部81の凹部の開口に嵌合される。これにより、スリーブ端部81の凹部の開口が小径部によって閉塞され、凹部と小径部との間の隙間に弁体62Aのための弁室87が形成される。給油用径方向流路48は、スリーブ端部81をシリンダスリーブ40の軸方向に貫通し、スリーブ端部81の凹部に開口している。
給油用直交流路47は、バルブケーシング85の小径部に放射状に設けられている。バルブケーシング85の小径部には、複数の給油用直交流路47の内端と、バルブケーシング85の小径部の外端面とを連通する複数の弁孔88が設けられている。複数の弁孔88は、小径部の軸方向に延びている。
給油バルブ60Aは、ポペット弁であり、バルブケーシング85の小径部の外端面には、弁孔88が開口する領域に、弁体62Aのための円環状の弁座が設けられている。弁体62Aの軸部は、バルブケーシング85の小径部を軸方向に貫通し、軸部の先端は、バルブケーシング85の大径部に配置されている。
そして、弁体62Aの軸部の先端には、バルブケーシング85の大径部の内部に往復運動自在に設けられたアーマチュア89が一体に設けられている。また、バルブケーシング85の大径部の内部には、コア90及びソレノイド92が固定して設けられ、コア90とアーマチュア89との間には、付勢部材94として圧縮コイルばねが設けられている。付勢部材94としての圧縮コイルばねは、シリンダスリーブ40の軸線方向にて、弁座から離れる方向に弁体62Aを付勢している。
給油バルブ60Aでは、ソレノイド92に電力を供給することにより、付勢部材94の付勢力に抗して、コア90に向かってアーマチュア89が吸引され、給油バルブ60Aが閉弁するように構成されている。
一方、図18のシリンダアセンブリ43では、スリーブ端部81に共通流路78とシリンダスリーブ40の外周面とを連通する横孔が設けられている。横孔は、シリンダスリーブ40の軸線と直交する方向に延びている。横孔には、スリーブ83及び閉塞部材95が螺子込まれ、スリーブ83が有する弁座と閉塞部材95との間に、弁体62Bを収容する弁室75が形成されている。閉塞部材95の内端面には、ばね座を形成する有底のばね孔が形成され、ばね孔に付勢部材76としての圧縮コイルばねの一端が収容されている。付勢部材76としての圧縮コイルばねは、シリンダスリーブ40の軸線と直交する方向にて、弁孔74に向けて弁体62Bを付勢する。
図6及び図18に示したシリンダアセンブリ43では、シリンダスリーブ40とは別体のバルブケーシング85に給油バルブ30A又は排油バルブ30Bバルブを組み込むことで、シリンダカートリッジ38に対し、給油バルブ30A及び排油バルブ30Bを組み込むための加工が容易になる。この結果として、ラジアルピストン式の油圧機械20の生産性を高くすることができる。
また、図18に示したシリンダアセンブリ43では、球形の弁体62Bと付勢部材76としての圧縮コイルばね76が、シリンダスリーブ40の軸方向と直交する方向に並んで設けられており、シリンダスリーブ40の軸方向での排油バルブ60Bの長さを短くすることができる。これによって、油圧室25周辺のデッドスペースを減らし、油圧機械20の効率を高くすることができる。
そして、図16に示したシリンダアセンブリ43のように、複数の球形の弁体62Bを設けながら、図18に示したシリンダアセンブリ43のように、複数の球形の弁体62Bと付勢部材76としての複数の圧縮コイルばね76をシリンダスリーブ40の軸方向と直交する方向に並んで設ければ、より一層、シリンダスリーブ40の軸方向での排油バルブ60Bの長さを短くすることができる。これによって、更に、油圧室25周辺のデッドスペースを減らし、油圧機械20の効率を高くすることができる。
幾つかの実施形態では、図5に示すように、油圧機械20の軸方向に沿って並んだ複数のスリーブ穴52で形成される軸方向穴列53が、油圧機械20の周方向に複数列設けられる。一方、鍛造品部51(シリンダブロック本体50)の内部では、図2〜4に示すように、複数の給油路30A及び複数の排油路30Bが油圧機械20の軸方向に沿って延在している。鍛造品部51内の各給油路30A及び各排油路30Bは、それぞれ、各々の軸方向穴列53に属する複数のスリーブ穴52に挿入された複数のシリンダカートリッジ38の給油溝42Aと排油溝42Bに開口しており、軸方向穴列53に対応する複数の油圧室25に連通している。この際、図3、図4及び図20に示すように、各々の油圧室25に対して複数の給油路30A及び複数の排油路30Bを連通させてもよい。
なお、図20は、シリンダブロック26の概略的に示す平面図である。
また、幾つかの実施形態では、図2〜4に示すように、油圧機械20の半径方向における複数の給油路30Aの位置は、油圧機械20の半径方向における複数の排油路30Bの位置と異なっている。
これにより、各々のシリンダカートリッジ38の外周面上において油圧機械20の半径方向の異なる位置に設けられた給油溝42A及び排油溝42Bと、シリンダブロック本体50内の給油路30A及び排油路30Bとのそれぞれの接続が容易になる。また、複数の給油路30Aと複数の排油路30Bとの油圧機械20の半径方向における位置を異ならせることで、同種の内部油路30(給油路30A又は排油路30B)と各環状集合路35A,35B(図2参照)との接続が容易になる。
また、幾つかの実施形態では、図4に示すように、各給油路30Aと各排油路30Bとは、油圧機械20の周方向における位置も互いに異なる。
この構成では、給油路30Aと排油路30Bの周方向位置を異ならせることで、同じ周方向位置に設けた場合に比べて、給油路30Aや排油路30Bが設けられた周方向位置でのシリンダブロック26の径方向での厚さを大きくすることができる。このため、シリンダブロック26の強度を高めることができ、ピストン22が往復動する際、ピストン22からシリンダブロック26に対しサイドフォースが作用しても、シリンダブロック26の捩れが抑制される。この結果、シリンダブロック26の耐久性が向上し、油圧機械20の寿命を長くすることができる。
具体的には、幾つかの実施形態では、鍛造品部51(シリンダブロック本体50)内において、複数の内部油路30(30A,30B)はジグザグ状(千鳥状)に配置されている。これにより、当接部23を介して機械要素29からピストン22が受ける力に起因した捻じりモーメントに対する鍛造品部51の剛性を確保することができる。
幾つかの実施形態では、複数のシリンダ24は、軸方向に沿ってm個(ただしmは2以上の整数)の油圧室25に対応するm個のシリンダ24が配置されたシリンダ列を少なくとも一列含む。即ち、複数のスリーブ穴52は、軸方向穴列53を少なくとも一列含む。
そして、m個の油圧室25のうちシリンダブロック26内における給油流れ方向の下流側に位置する少なくとも一つの油圧室25を含む下流側グループに比べて、m個の油圧室25のうち給油流れ方向の上流側に位置する少なくとも一つの油圧室25を含む上流側グループの方がより多くの給油路30Aに連通している。
図21は、軸方向穴列53が、4個のスリーブ穴52によって構成されている場合における、給油路30Aの配列を示している。この構成では、上流側グループの油圧室25の方が下流側グループの油圧室25より多くの給油路30Aに連通しているので、上流側グループの油圧室25よりも上流での給油路30Aの流路抵抗を小さくすることができ、下流側グループの油圧室25に作動油を円滑に供給することができる。
そして、幾つかの実施形態では、図21に示したように、複数の給油路30Aは、m個の油圧室25の全てに連通するようにシリンダブロック26に設けられた貫通穴と、上流側グループの少なくとも一つの油圧室25のみに連通するようにシリンダブロック26に設けられた非貫通穴とを含む。
この構成では、給油路30Aとして上流グループの油圧室25に連通させる非貫通穴を設けたことで、簡単な構成にて、上流グループの油圧室25よりも上流での給油路30Aの流路抵抗を小さくすることができる。
幾つかの実施形態では、複数のシリンダ24は、軸方向に沿ってm個(ただしmは2以上の整数)の油圧室25に対応するm個のシリンダ24が配置されたシリンダ列を少なくとも一列含み、m個の油圧室25のうちシリンダブロック26内における給油流れ方向の下流側に位置する少なくとも一つの油圧室25を含む下流側グループに比べて、m個の油圧室25のうち給油流れ方向の上流側に位置する少なくとも一つの油圧室25を含む上流側グループの方がより大きな流路面積の給油路30Aに連通している。
図22は、軸方向穴列53が、4個のスリーブ穴52によって構成されている場合における、給油路30Aの構成を示している。この構成では、上流側グループの油圧室25の方が下流側グループの油圧室25より流路断面積が大の給油路30Aに連通しているので、上流側グループの油圧室25よりも上流での給油路30Aの流路抵抗を小さくすることができ、下流側グループの油圧室25に作動油を円滑に供給することができる。
そして、幾つかの実施形態では、図22に示したように、複数の給油路30Aは、シリンダブロック26の給油流れ方向の上流側の端部から上流側グループの少なくとも一つの油圧室25に向かって延在し、上流側グループの少なくとも一つの油圧室25に連通する大径穴部と、大径穴部よりも給油流れ方向の下流側に大径穴部と同芯で設けられて下流側グループの少なくとも一つの油圧室25に連通する小径穴部とを有する少なくとも一本の軸方向給油路を含む。
この構成では、給油路30Aとして上流グループの油圧室25に連通させる大径穴部を設けたことで、簡単な構成にて、上流グループの油圧室25よりも上流での給油路30Aの流路抵抗を小さくすることができ、大径穴部と同芯の小径穴部を介して、下流グループの油圧室25に円滑に作動油を供給することができる。
幾つかの実施形態では、複数のシリンダ24は、軸方向に沿ってm個(ただしmは2以上の整数)の油圧室25に対応するm個のシリンダ24が配置されたシリンダ列を少なくとも一列含み、m個の油圧室25のうちシリンダブロック26内における排油流れ方向の上流側に位置する少なくとも一つの油圧室25を含む上流側グループに比べて、m個の油圧室25のうち排油流れ方向の下流側に位置する少なくとも一つの油圧室25を含む下流側グループの方がより多くの排油路30Bに連通している。
図21は、軸方向穴列53が、4個のスリーブ穴52によって構成されている場合における、排油路30Bの配列も示している。この構成では、下流側グループの油圧室25の方が上流側グループの油圧室25より多くの排油路30Bに連通しているので、下流側グループの油圧室25よりも下流での排油路30Bの流路抵抗を小さくすることができ、上流側グループの油圧室25から作動油を円滑に排出することができる。
そして、図21に示したように、幾つかの実施形態では、複数の排油路30Bは、m個の油圧室25の全てに連通するようにシリンダブロック26に設けられた貫通穴と、下流側グループの少なくとも一つの油圧室25のみに連通するようにシリンダブロック26に設けられた非貫通穴とを含む。
この構成では、排油路30Bとして下流グループの油圧室25に連通させる非貫通穴を設けたことで、簡単な構成にて、下流グループの油圧室25より下流での排油路30Bの流路抵抗を小さくすることができる。
幾つかの実施形態では、複数のシリンダ24は、軸方向に沿ってm個(ただしmは2以上の整数)の油圧室25に対応するm個のシリンダ24が配置された軸方向穴列53を少なくとも一列含み、m個の油圧室25のうちシリンダブロック26内における排油流れ方向の上流側に位置する少なくとも一つの油圧室25を含む上流側グループに比べて、m個の油圧室25のうち排油流れ方向の下流側に位置する少なくとも一つの油圧室25を含む下流側グループの方がより大きな流路面積の排油路30Bに連通している。
図22は、軸方向穴列53が、4個のスリーブ穴52によって構成されている場合における、排油路30Bの構成も示している。この構成では、下流側グループの油圧室25の方が上流側グループの油圧室25より流路断面積が大の排油路30Bに連通しているので、下流側グループの油圧室25よりも下流での排油路30Bの流路抵抗を小さくすることができ、上流側グループの油圧室25から作動油を円滑に排出することができる。
そして、幾つかの実施形態では、図22に示したように、複数の排油路30Bは、シリンダブロック26の排油流れ方向の下流側の端部から下流側グループの少なくとも一つの油圧室25に向かって延在し、下流側グループの少なくとも一つの油圧室25に連通する大径穴部と、大径穴部よりも排油流れ方向の上流側に大径穴部と同芯で設けられて上流側グループの少なくとも一つの油圧室25に連通する小径穴部とを有する少なくとも一本の軸方向排油路を含む。
この構成では、排油路30Bとして下流グループの油圧室25に連通させる大径穴部を設けたことで、簡単な構成にて、下流グループの油圧室25よりも下流での排油路30Bの流路抵抗を小さくすることができ、大径穴部と同芯の小径穴部を介して、上流グループの油圧室25から円滑に作動油を排出することができる。
また、幾つかの実施形態では、油圧機械20の周方向に配列された複数のシリンダ24が環状のシリンダ群を形成し、複数のシリンダ群が油圧機械の軸方向に配列されているときに、図23、図24及び図25に示すように、隣接するシリンダ群が相互に位相差をもって配列されていてもよい。即ち、複数のシリンダ24やスリーブ穴52が、油圧機械20の軸方向及び周方向に配列されているときに、必ずしも軸方向に一致して配列されている必要は無い。
幾つかの実施形態では、図3に示したように、給油路30A又は排油路30Bに連通し、給油路30A又は排油路30Bにおける脈動を抑制するためのアキュムレータ96をさらに備える。
この構成では、アキュムレータ96によって脈動が抑制されるので、ラジアルピストン式の油圧機械20を安定に動作させることができる。
図26は、幾つかの実施形態に係る油圧機械120の概略的な横断面図であり、図27は、図26の一部を拡大して概略的に示す部分横断面図である。
油圧機械120は、環状のシリンダブロック122を有し、シリンダブロック122には、油圧機械120の周方向に配列された複数のシリンダ穴124が形成されている。複数のシリンダ穴124には、複数のシリンダアセンブリ126が配置されている。
シリンダアセンブリ126は、ピストン128を有し、ピストン128は、球継手及びコンロッドを介してシュー130に連結されている。シュー130は、シリンダブロック122の内側に配置された偏心カム132に摺接しており、偏心カム132は、回転シャフト133と一体に回転可能である。
そして、シリンダアセンブリ126は、シリンダ134を形成する内筒136と、内筒136を囲む外筒138を有する。ピストン128は、シリンダ134内に往復運動可能に配置され、シリンダ134とともに油圧室140を形成している。油圧室140の容積は、ピストン128の往復運動に伴い増減する。回転シャフト133の回転運動とピストン128の往復運動は、偏心カム132によって相互に変換可能である。
外筒138の内部には、2つのバルブが、油圧機械120の半径方向に並んで配置されている。幾つかの実施形態では、油圧室140から遠い方のバルブが、油圧室140に作動油を所定のタイミングで供給するための給油バルブ142Aであり、近い方のバルブが、油圧室140から作動油を所定のタイミングで排出させるための排油バルブ142Bである。そして、給油バルブ142A及び排油バルブ142Bは、いずれもソレノイド電磁弁であり、ポペット弁である。
なお、他の実施形態では、油圧室140に遠い方のバルブが排油バルブであり、油圧室140に近い方のバルブが給油バルブである。
シリンダブロック122には、油圧室140に作動油を供給するための少なくとも1つの給油路144Aが形成されるとともに、油圧室140から作動油を排出するための少なくとも1つの排油路144Bが形成されている。
幾つかの実施形態では、それぞれ複数の給油路144A及び排油路144Bが、油圧機械120の軸方向に延在し、且つ、油圧機械120の半径方向で異なる位置にある。そして、給油路144Aと排油路144Bは、油圧機械120の周方向で異なる位置にある。
シリンダアセンブリ126は、給油路144Aと油圧室140とを給油バルブ142Aを介して連通する第1連通路と、排油路144Bと油圧室140とを排油バルブ142Bを介して連通する第2連通路とを有する。
第1連通路は、外筒138の内部に設けられた給油用径方向流路146Aと、外筒138に設けられ、給油路144Aに開口する給油孔148Aとを含む。第2連通路は、外筒138の内部に設けられた排油用径方向流路146Bと、外筒138に設けられ、排油路144Bに開口する排油孔148Bとを含む。
上記したラジアルピストン式の油圧機械120でも、シリンダブロック122の内部に設けられた給油路144A及び排油路144Bが、油圧機械120の軸方向に沿って延在し、且つ、半径方向にて異なる位置にある。この構成によれば、給油路144A及び排油路144Bが何れも軸方向に延在しているので、シリンダブロック122の大径化を防止することができ、また、給油路144A及び排油路144Bに接続される配管構造も簡単にすることができる。
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明はこれに限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変形を行ってもよいのはいうまでもない。例えば、上述した実施形態のうち複数を適宜組み合わせてもよい。
例えば、上述の実施形態では風力発電装置1の油圧ポンプ8又は油圧モータ10の少なくとも一方として用いられる油圧機械20,120について説明したが、油圧機械20の用途はこれに限定されない。
なお、上述の実施形態を説明する際に用いた「沿って」との用語は、基準となる方向又は物に対して幾何学的な意味で厳密に平行である状態のみを指すものではなく、基準となる方向又は物に対してある程度の角度(例えば30度以内の角度)をなす状態をも包含する。
1 風力発電装置
2 ブレード
3 ロータ
4 ハブ
5 ハブカバー
6 回転シャフト
8 油圧ポンプ
10 油圧モータ
12 高圧油ライン
14 低圧油ライン
16 発電機
18 ナセル
19 タワー
20 油圧機械
22 ピストン
23 当接部
23A ローラ
24 シリンダ
25 油圧室
26 シリンダブロック
27 軸受
28 回転シャフト
29 機械要素
29A カム
30 内部油路
30A 給油路
30B 排油路
34 エンドプレート
35A,35B 環状集合路
36A,36B 外部配管
38 シリンダカートリッジ
40 シリンダスリーブ
40A 第1スリーブ部
40B 第2スリーブ部
41 油溝
42 環状溝
43 シリンダアセンブリ
42A 給油溝
42B 排油溝
44 シール部材
46 連通路
46A 給油連通路
46B 排油連通路
47 給油用直交流路(第3流路,第4流路)
48 給油用径方向流路(第1流路)
50 シリンダブロック本体
51 鍛造品部
52 スリーブ穴
52A 第1部分
52B 第2部分
53 軸方向穴列
54 係合螺子
55 係合溝
56 係合板
57 閉塞部材
58 スナップリング
59 腕部
60 バルブ
60A 給油バルブ
60B 排油バルブ

Claims (13)

  1. ラジアルピストン式の油圧機械であって、
    前記油圧機械の半径方向に沿って配置された複数のピストンと、
    前記半径方向に沿って往復運動可能に前記複数のピストンをそれぞれ案内するための複数のシリンダが設けられたシリンダブロックとを備え、
    前記シリンダブロックの内部には、前記複数のピストンと前記複数のシリンダによってそれぞれ形成される複数の油圧室に連通して前記複数の油圧室に作動油を供給するための複数の給油路と、前記複数の油圧室に連通して前記複数の油圧室から前記作動油を排出するための複数の排油路とが形成されており、
    前記複数の給油路と前記複数の排油路は、前記油圧機械の軸方向に沿って延在しており、
    前記複数の給油路は、前記複数の排油路と異なる前記半径方向の位置に配置されたことを特徴とするラジアルピストン式油圧機械。
  2. 前記シリンダブロックは、前記複数のシリンダをそれぞれ有する複数のシリンダスリーブと、前記複数のシリンダスリーブがそれぞれ挿入される複数のスリーブ穴を有するシリンダブロック本体とを含み、
    各々の前記シリンダスリーブを含むシリンダカートリッジには、前記油圧室を前記給油路に連通させるための第1連通路と、前記油圧室を前記排油路に連通させるための第2連通路とが設けられており、
    前記第1連通路は、前記シリンダカートリッジの外周面に設けられて前記給油路に開口する第1環状溝を含み、
    前記第2連通路は、前記第1環状溝から前記半径方向に離れた位置において前記シリンダカートリッジの外周面に設けられて前記排油路に開口する第2環状溝を含むことを特徴とする請求項1に記載のラジアルピストン式油圧機械。
  3. 前記複数の給油路は、前記複数の排油路とは異なる前記油圧機械の周方向の位置に配置されたことを特徴とする請求項1又は2に記載のラジアルピストン式油圧機械。
  4. 前記複数のシリンダは、前記軸方向に沿ってm個(ただしmは2以上の整数)の油圧室に対応するm個のシリンダが配置されたシリンダ列を少なくとも一列含み、
    前記m個の前記油圧室のうち前記シリンダブロック内における給油流れ方向の下流側に位置する少なくとも一つの油圧室を含む下流側グループに比べて、前記m個の前記油圧室のうち前記給油流れ方向の上流側に位置する少なくとも一つの油圧室を含む上流側グループの方がより多くの前記給油路に連通していることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載のラジアルピストン式油圧機械。
  5. 前記複数の給油路は、前記m個の前記油圧室の全てに連通するように前記シリンダブロックに設けられた貫通穴と、前記上流側グループの前記少なくとも一つの油圧室のみに連通するように前記シリンダブロックに設けられた非貫通穴とを含むことを特徴とする請求項4に記載のラジアルピストン式油圧機械。
  6. 前記複数のシリンダは、前記軸方向に沿ってm個(ただしmは2以上の整数)の油圧室に対応するm個のシリンダが配置されたシリンダ列を少なくとも一列含み、
    前記m個の前記油圧室のうち前記シリンダブロック内における給油流れ方向の下流側に位置する少なくとも一つの油圧室を含む下流側グループに比べて、前記m個の前記油圧室のうち前記給油流れ方向の上流側に位置する少なくとも一つの油圧室を含む上流側グループの方がより大きな流路面積の前記給油路に連通していることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載のラジアルピストン式油圧機械。
  7. 前記複数の給油路は、前記シリンダブロックの前記給油流れ方向の上流側の端部から前記上流側グループの前記少なくとも一つの油圧室に向かって延在し、前記上流側グループの前記少なくとも一つの油圧室に連通する大径穴部と、前記大径穴部よりも前記給油流れ方向の下流側に前記大径穴部と同芯で設けられて前記下流側グループの前記少なくとも一つの油圧室に連通する小径穴部とを有する少なくとも一本の軸方向給油路を含むことを特徴とする請求項6に記載のラジアルピストン式油圧機械。
  8. 前記複数のシリンダは、前記軸方向に沿ってm個(ただしmは2以上の整数)の油圧室に対応するm個のシリンダが配置されたシリンダ列を少なくとも一列含み、
    前記m個の前記油圧室のうち前記シリンダブロック内における排油流れ方向の上流側に位置する少なくとも一つの油圧室を含む上流側グループに比べて、前記m個の前記油圧室のうち前記排油流れ方向の下流側に位置する少なくとも一つの油圧室を含む下流側グループの方がより多くの前記排油路に連通していることを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載のラジアルピストン式油圧機械。
  9. 前記複数の排油路は、前記m個の前記油圧室の全てに連通するように前記シリンダブロックに設けられた貫通穴と、前記下流側グループの前記少なくとも一つの油圧室のみに連通するように前記シリンダブロックに設けられた非貫通穴とを含むことを特徴とする請求項8に記載のラジアルピストン式油圧機械。
  10. 前記複数のシリンダは、前記軸方向に沿ってm個(ただしmは2以上の整数)の油圧室に対応するm個のシリンダが配置されたシリンダ列を少なくとも一列含み、
    前記m個の前記油圧室のうち前記シリンダブロック内における排油流れ方向の上流側に位置する少なくとも一つの油圧室を含む上流側グループに比べて、前記m個の前記油圧室のうち前記排油流れ方向の下流側に位置する少なくとも一つの油圧室を含む下流側グループの方がより大きな流路面積の前記排油路に連通していることを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載のラジアルピストン式油圧機械。
  11. 前記複数の排油路は、前記シリンダブロックの前記排油流れ方向の下流側の端部から前記下流側グループの前記少なくとも一つの油圧室に向かって延在し、前記下流側グループの前記少なくとも一つの油圧室に連通する大径穴部と、前記大径穴部よりも前記排油流れ方向の上流側に前記大径穴部と同芯で設けられて前記上流側グループの前記少なくとも一つの油圧室に連通する小径穴部とを有する少なくとも一本の軸方向排油路を含むことを特徴とする請求項10に記載のラジアルピストン式油圧機械。
  12. 前記給油路又は前記排油路に連通し、前記給油路又は前記排油路における脈動を抑制するためのアキュムレータをさらに備えることを特徴とする請求項1乃至11の何れか一項に記載のラジアルピストン式油圧機械。
  13. 少なくとも一本のブレードと、
    前記少なくとも一本のブレードが取付けられるハブと、
    前記ハブの回転によって駆動されるように構成された油圧ポンプと、
    前記油圧ポンプで生成された圧油によって駆動されるように構成された油圧モータと、
    前記油圧モータによって駆動される発電機とを備える風力発電装置であって、
    前記油圧ポンプ及び前記油圧モータの少なくとも一方は、ラジアルピストン式の油圧機械であり、
    前記ラジアルピストン式の油圧機械は、前記油圧機械の半径方向に沿って配置された複数のピストンと、前記半径方向に沿って往復運動可能に前記複数のピストンをそれぞれ案内するための複数のシリンダが設けられたシリンダブロックとを含み、
    前記シリンダブロックの内部には、前記複数のピストンと前記複数のシリンダによってそれぞれ形成される複数の油圧室に連通して前記複数の油圧室に作動油を供給するための複数の給油路と、前記複数の油圧室に連通して前記複数の油圧室から前記作動油を排出するための複数の排油路とが形成されており、
    前記複数の給油路と前記複数の排油路は、前記油圧機械の軸方向に沿って延在しており、
    前記複数の給油路は、前記複数の排油路と異なる前記半径方向の位置に配置されたことを特徴とする風力発電装置。
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